JP2023079019A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2023079019A
JP2023079019A JP2021192407A JP2021192407A JP2023079019A JP 2023079019 A JP2023079019 A JP 2023079019A JP 2021192407 A JP2021192407 A JP 2021192407A JP 2021192407 A JP2021192407 A JP 2021192407A JP 2023079019 A JP2023079019 A JP 2023079019A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
mass
enzyme
salts
oral composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021192407A
Other languages
English (en)
Inventor
将登 平泉
Masato Hiraizumi
駿太 石井
Shunta ISHII
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to JP2021192407A priority Critical patent/JP2023079019A/ja
Priority to CN202211345627.1A priority patent/CN116172899A/zh
Publication of JP2023079019A publication Critical patent/JP2023079019A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/64Proteins; Peptides; Derivatives or degradation products thereof
    • A61K8/66Enzymes
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/40Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing nitrogen
    • A61K8/42Amides
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q11/00Preparations for care of the teeth, of the oral cavity or of dentures; Dentifrices, e.g. toothpastes; Mouth rinses

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

【課題】本発明の目的は、酵素を含む口腔用組成物において、高温保管後の酵素由来の特有のえぐみを抑制し、さらにその抑制効果の持続を実現することにある。【解決手段】本発明は、(A)成分:多糖分解酵素及びタンパク質分解酵素からなる群より選ばれる1種以上の酵素、及び(B)成分:N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド、N-(4-シアノメチルフェニル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド、及びN-(2-(2-ピリジニル)エチル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミドから選ばれる1種以上を含有する口腔用組成物を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔用組成物に関する。
従来の歯磨剤組成物は、味が良くスッキリとした使用感を与えることは継続使用に繋がり、効果向上を期待することもできるが、配合成分の影響を受け易い。特に歯垢分解機能を有する酵素はプラークを分解することでう蝕予防効果を発揮することから、口腔用組成物に有効成分として配合されている。一方で、酵素配合ハミガキは高温で保管した後に使用すると、う蝕予防効果には問題が無いものの特有のえぐみが感じられ使用感を著しく損なうという欠点が生じ、この点の改善が求められていた。
これまでにも香料や基剤成分を用いた酵素のえぐみのマスキング方法は複数報告されている。特許文献1には、歯磨剤組成物にメントール、アネトール、オイゲノール及び/又はタイム油を特定の比率で含有することにより、デキストラナーゼ、トラネキサム酸、イソプロピルメチルフェノール、アルキル硫酸塩の複合的なえぐみを低減できることが記載されている。また、特許文献2には、デキストラナーゼを含む口腔用組成物に、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及び炭酸水素ナトリウムを特定の割合で配合することにより、デキストラナーゼの安定は向上させつつノニオン界面活性剤由来の異味を低減できることが報告されている。
特開2019-167297号公報 特許第5228380号公報
しかしながら、特許文献1で用いられる通常の香料成分は、揮発性が高く、歯磨剤組成物を高温で保管すると香料成分が揮発し、えぐみの低減効果が不十分な場合がある。特にデキストラナーゼのような酵素は、温度変化の影響を受けやすく、高温保管後のえぐみが強く発現しやすい。そのため、特許文献1の口腔用組成物では、高温保管後のえぐみの低減が不十分であるという課題がある。また、特許文献2でも、高温保管後にはデキストラナーゼ由来のえぐみが強く発現し、使用感の改善が求められている。近年は、温暖化が進み、物流時の倉庫、販売店の倉庫、又は家庭内での保管時、洗面台付近などであっても、高温となることが多く、高温保管時の使用感の改善が求められていた。
本発明の目的は、酵素を含む口腔用組成物において、高温保管後の酵素由来の特有の不快感の発生を抑制し、さらにその抑制効果の持続を実現することにある。
本発明者らは下記の〔1〕~〔11〕を提供する。
〔1〕(A)成分:多糖分解酵素及びタンパク質分解酵素からなる群より選ばれる1種以上の酵素、及び
(B)成分:N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド、N-(4-シアノメチルフェニル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド、及びN-(2-(2-ピリジニル)エチル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミドから選ばれる1種以上
を含有する口腔用組成物。
〔2〕多糖分解酵素がデキストラナーゼ及びムタナーゼからなる群より選ばれる1種以上の酵素である〔1〕に記載の口腔用組成物。
〔3〕タンパク質分解酵素がパパイン、アクチニジン及びブロメラインからなる群より選ばれる1種以上の酵素である〔1〕又は〔2〕に記載の口腔用組成物。
〔4〕(A)成分の量が0.01~5.0質量%である〔1〕~〔3〕のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
〔5〕(B)成分の量が0.00001~0.1質量%である〔1〕~〔4〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
〔6〕デキストラナーゼの酵素活性が10,000~14,000単位/gである、〔2〕~〔5〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
〔7〕ムタナーゼの酵素活性が4,000~70,000U/gである、〔2〕~〔6〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
〔8〕パパインの酵素活性が200,000~2,500,000単位/gである、〔3〕~〔7〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
〔9〕アクチニジンの酵素活性が9,000~210,000単位/gである、〔3〕~〔8〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
〔10〕ブロメラインの酵素活性が300,000~500,000単位/gである、〔3〕~〔9〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
〔11〕歯磨剤である、〔1〕~〔10〕のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
本発明によれば、高温保管(例えば、30~40℃で1~6か月間の保管)後にもえぐみ等の不快感の発生を抑制でき、かつ、抑制効果を持続できるので、物流、保管時の温度管理の手間を軽減でき、使用感を改善できる。
〔1.口腔用組成物〕
組成物は、下記の(A)及び(B)成分を含む。
〔1.1 (A)成分:酵素〕
(A)成分は、多糖分解酵素及びタンパク質分解酵素からなる群より選ばれる1種以上の酵素である。(A)成分を含有することにより、酵素に由来する機能を組成物に付与できる。
-多糖分解酵素-
多糖分解酵素は、多糖のグルコシド結合を加水分解によって切断し、構成している単糖、オリゴ糖、またはそれらの誘導体を生成する酵素である。多糖としては、例えば、デキストラン、ムチン、セルロース、デンプン、キチン、アガロース、カラギーナン、ヘパリン、アルギン酸、ヒアルロン酸、ペクチン、キシラン、グルコマンナン、レバン、グリコーゲン、β-1,6-グルカン、β-1,3-グルカン、β-1,2-グルカン、α-1,3-グルカン、α-1,2-グルカンが挙げられる。これらのうち、口腔内における疾患(例えば、う蝕)にかかわる多糖が好ましく、デキストラン、ムチン等の口腔内バイオフイルム(例えば、歯垢)に含まれる多糖がより好ましい。多糖分解酵素としては、例えば、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、α-アミラーゼ、β-アミラーゼ、プルラナーゼ、グルコアミラーゼ、α-グルコシダーゼ、イソアミラーゼ、セルラーゼ(β-グルカナーゼを含む)、ヘミセルラーゼが挙げられ、デキストラナーゼ、ムタナーゼが好ましい。これにより、口腔内バイオフィルム(例えば、歯垢)に含まれるデキストラン、ムタン等の多糖が分解され、口腔内においてう蝕の進行抑制、予防を実現できる。酵素の由来は特に限定されず、微生物、植物、動物等の天然由来でもよいし、遺伝子組換え、化学合成等人工的に調製されたものでもよい。多糖分解酵素がデキストラナーゼである場合、デキストラナーゼ生成能を有する細菌(例えば、ケトミウム属、ペニシリウム属、アスペルギルス属、スピカリア属、ラクトバチルス属、セルビブリオ属細菌)由来デキストラナーゼでもよい。多糖分解酵素がムタナーゼである場合、ムタナーゼ生成能を有する細菌(例えば、プロベテラ属、パエニバシラス属)由来ムタナーゼでもよい。多糖分解酵素は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
-タンパク質分解酵素-
タンパク質分解酵素は、タンパク質のペプチド結合の加水分解を触媒する酵素である。タンパク質分解酵素は、エンドペプチダーゼ及びエキソペプチダーゼ(アミノペプチダーゼ、カルボキシペプチダーゼ)のいずれでもよいが、エンドペプチダーゼが好ましい。エンドプロテアーゼとしては、例えば、パパイン、ブロメライン、アクチニジン等のシステインプロテアーゼ、ナットウキナーゼ等のセリンプロテアーゼが挙げられ、システインプロテアーゼが好ましく、パパイン、ブロメライン、アクチニジンがより好ましく、パパインがさらに好ましい。これにより、口腔内のバイオフィルム(例えば、舌苔)に存在するタンパク質を分解でき、口腔内バイオフィルム除去効果を発揮できる。酵素の由来は特に限定されず、微生物、植物、動物等の天然由来でもよいし、遺伝子組換え、化学合成等人工的に調製されたものでもよい。パパインは、パパイア(Carica papaya)の果実由来、アクチニジンは、キウイ(Actinidia deliciosa)の果実由来、ブロメラインは、パイナップル(Ananas comosus)の果実又は根茎由来、ナットウキナーゼは、納豆菌(Bacillus natto)由来のものをそれぞれ使用できる。アスペルギルス属(Aspergillus属)やバシルス属(Bacillus属)に属する細菌産生のタンパク質分解酵素が挙げられる。タンパク質分解酵素は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
-酵素活性-
多糖分解酵素及びタンパク質分解酵素の酵素活性(酵素力価)は、特に限定されず、酵素の種類に応じ適宜選択でき、一例をあげると以下のとおりである。
デキストラナーゼの酵素活性(酵素1gあたり、以下同じ)は、10,000~14,000U/gが好ましく、11,000~13,000U/gがより好ましく、11,500~12,500U/gが更に好ましく、約12,000U/gが更により好ましい。ムタナーゼの酵素活性は、4,000~70,000U/gが好ましく、5,000~10,000U/gがより好ましく、5,500~8,000U/gが更に好ましく、約6,000U/gが更により好ましい。パパインの酵素活性は、200,000~2,500,000U/gが好ましく、500,000~1,000,000U/gがより好ましく、600,000~900,000U/gが更に好ましく、約800,000U/gが更により好ましい。アクチニジンの酵素活性は、9,000~210,000U/gが好ましく、50,000~200,000U/gがより好ましく、100,000~190,000U/gが更に好ましく、約180,000U/gが更により好ましい。ブロメラインの酵素活性は、300,000~500,000U/gが好ましく、350,000~450,000U/gがより好ましく、380,000~420,000U/gが更に好ましく、約400,000U/gが更により好ましい。
各酵素の酵素活性を上記の数値範囲内とすることで、酵素による所望の機能を良好に発揮でき、かつ、高温保管後の酵素由来の(A)成分に起因する口腔用組成物の不快感(例えば、えぐみ)が、(B)成分により低減できる。
酵素活性において、1単位とは、1964年国際生化学連合の「国際単位」の定義に基づき、「至適条件下で、試料1L中に、温度30℃で1分間に1μmolの基質を変化させることができる酵素量」である(https://www.jslm.org/committees/standard/standard_Q&A.pdf参照)。
各酵素の酵素活性は、常法に従い定義すればよい。例えば、デキストラナーゼ、ムタナーゼの酵素活性の1単位は、それぞれデキストラン、ムタンを基質として40℃、pH5で反応を行った場合に、1分間当たりにグルコース1μmolに相当する遊離還元糖を生じる各酵素の量として定義できる。パパイン、アクチニジン、ブロメラインの酵素活性の1単位は、食品添加物公定書に従って測定できる。具体的には、カゼインを基質として、1分間にチロシン1μgに相当するアミノ酸を生じる各酵素の量である。上記測定方法において、酵素の量も、常法に従って測定でき、吸光度などを利用できる。ナットウキナーゼの酵素活性の1単位は、フィブリンを基質として、1分間にフィブリン分解産物の吸光度(275nm)を1分間に0.01増加させる酵素量を1単位(U)として定義できる。
(A)成分は、多糖分解酵素、タンパク質分解酵素、及びこれらの組み合わせのいずれでもよく、多糖分解酵素が好ましく、デキストラナーゼがより好ましい。
-(A)成分の含有量-
(A)成分の含有量は、酵素の有効量の範囲で適宜定めればよいが、本発明の効果の観点からは、以下のとおりである。下限は、通常、0.01質量%以上であり、0.05質量%以上が好ましく、0.07質量%以上がより好ましい。これにより、口腔用組成物が有効量の酵素を含むことができ、酵素による所望の機能を良好に発揮できる。(A)成分の含有量の上限は、通常、5.0質量%以下であり、3.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましい。これにより、高温保管後の酵素由来の(A)成分に起因する口腔用組成物の不快感(例えば、えぐみ)が、(B)成分により低減できる。従って、(A)成分の含有量は、組成物全体の0.01~5.0質量%が好ましく、0.05~3.0質量%が好ましく、0.07~1.0質量%がより好ましい。(A)成分の含有量は、(A)成分を構成する個々の酵素の含有量を意味する。(A)成分がデキストラナーゼ(12,000単位/g品)及びムタナーゼ(6,000単位/g品)の場合、(A)成分としての各酵素の含有量が上記の範囲であると、良好な歯垢分解効果を発揮できる。
〔1.2 (B)成分:冷感剤〕
(B)成分は、N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド(分子量316)、N-(4-シアノメチルフェニル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド(分子量298)、及びN-(2-(2-ピリジニル)エチル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド(分子量288)から選ばれる1種以上である。これらの冷感剤は通常の香料成分と比べて分子量が大きいことから、高温保管中にも組成物からの揮発量が少ない。そのため(B)成分を含むことにより、高温保管後の(A)成分由来の不快感を抑制でき、さらにその抑制効果を持続できる。
(B)成分は、1種単独、又は2種以上を組み合わせでもよいが、N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミドを含むことが好ましく、N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミドのみからなることがより好ましい。これにより、口腔内への刺激を抑制できる。
-(B)成分の含有量-
(B)成分の含有量は、通常、組成物全体の0.000001質量%以上であり、0.00001質量%以上が好ましく、0.00005質量%以上がより好ましい。これにより、高温保管後の(A)成分由来の不快感を抑制でき、さらに使用後も抑制効果を持続できる。上限は、通常、組成物全体の0.5質量%以下であり、0.1質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましい。これにより、(B)成分による口腔内への刺激を抑制できる。従って、(B)成分の含有量は、通常、組成物全体の0.000001~0.5質量%であり、0.00001~0.1質量%が好ましく、0.00005~0.05質量%がより好ましい。
〔1.3 任意成分〕
口腔用組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、(A)及び(B)成分以外の成分を含有していてもよい。
任意成分としては、例えば、研磨剤、薬用成分、界面活性剤、粘結剤、湿潤剤、粘結剤、甘味剤、防腐剤、pH調整剤、溶媒、油性成分、着色剤(色素)、香料等の、口腔用組成物に通常使用される成分が挙げられる。以下、具体的に説明する。
-研磨剤-
研磨剤は、無機研磨剤及び有機研磨剤のいずれでもよい。無機研磨剤としては、例えば、沈降性シリカ、アルミノシリケート、ジルコノシリケート、結晶性ジルコニウムシリケート、チタン結合性シリカ等の研磨性シリカ;第2リン酸カルシウム・2水和塩又は無水和物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム等のリン酸カルシウム系化合物;炭酸カルシウム等の炭酸カルシウム系研磨剤;水酸化カルシウム、硫酸カルシウム等の、炭酸/リン酸以外のカルシウム系研磨剤;酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミナ等のアルミニウム系材料;無水ケイ酸、ゼオライト、ケイ酸ジルコニウム等のケイ酸系材料;炭酸マグネシウム、第3リン酸マグネシウム等のマグネシウム系材料;ハイドロキシアパタイト、フルオロアパタイト、カルシウム欠損アパタイト等のアパタイト系材料;二酸化チタン、雲母チタン、酸化チタン等のチタン系材料;ベントナイト等の鉱物が挙げられる。有機研磨剤としては、例えば、ポリメチルメタアクリレート、合成樹脂系研磨剤が挙げられる。これらのうち、シリカ系研磨剤が好ましい。
研磨剤の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、通常、70質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは8~50質量%である。
-薬用成分-
薬用成分としては、例えば、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、イソプロピルメチルフェノール、グルコン酸亜鉛、クエン酸亜鉛、トリクロサン、チモール、ヒノキチオール、塩化リゾチーム等の殺菌又は抗菌剤;アミラーゼ、リテックエンザイム等の成分(A)以外の酵素;フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化スズ等のフッ化物;ε-アミノカプロン酸、アラントイン、トラネキサム酸、グリチルリチン酸塩(例えば、グリチルリチン2カリウム塩)、グリチルレチン酸、グリチルレチン酸誘導体(例えば、グリチルレチン酸ステアリル)、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アズレン、ジヒドロコレステロール等の抗炎症剤;亜鉛塩、銅塩、スズ塩等の金属塩;縮合リン酸塩、エタンヒドロキシジホスフォネート等の歯石予防剤;ビタミンE(例えば、酢酸トコフェロール)等の血流促進剤;硝酸カリウム、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム等の知覚過敏抑制剤;ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウムクロリド等のコーティング剤;ビタミンC(例えば、アスコルビン酸またはその塩)、塩化リゾチーム、塩化ナトリウム等の収斂剤;銅クロロフィル、グルコン酸銅等の水溶性銅化合物;アラニン、グリシン、プロリン等のアミノ酸類;タイム、オウゴン、チョウジ、ハマメリス等の植物エキス;カロペプタイド;ポリビニルピロリドン等を挙げることができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。上記薬用成分の含有量は、常法に従って有効量を適宜設定できる。
-界面活性剤-
任意の界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、及び両性界面活性剤である。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、アルキル硫酸塩、アシルアミノ酸塩、アシルタウリン塩、α-オレフィンスルホン酸塩、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩が挙げられる。アルキル基、アシル基は直鎖及び分岐鎖のいずれでもよく、飽和及び不飽和のいずれでもよく、その炭素原子数は通常10~20であり、好ましくは12~18であり、より好ましくは12~14である。塩は、薬理学的に許容される塩から選択され得る。薬理学的に許容される塩としては、例えば、塩基付加塩及びアミノ酸塩が挙げられる。その具体例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等の無機塩基塩;トリエチルアンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩、ピリジニウム塩、ジイソプロピルアンモニウム塩等の有機塩基塩;アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩が挙げられる。中でも、無機塩基塩が好ましく、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム塩)又はアンモニウム塩がより好ましく、ナトリウム塩が更に好ましい。
アルキル硫酸塩としては、例えば、ラウリル硫酸塩(例、ラウリル硫酸ナトリウム)、ミリスチル硫酸塩が挙げられる。アシルアミノ酸塩としては、例えば、ラウロイルグルタミン酸塩、ミリストイルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩等のアシルグルタミン酸塩;N-ラウロイル-N-メチルグリシン塩、ココイルグリシン塩等のアシルグリシン塩;N-ラウロイル-β-アラニン塩、N-ミリスチル-β-アラニン塩、N-ココイル-β-アラニン塩、N-ラウロイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-ミリストイル-N-メチル-β-アラニン塩、N-メチル-N-アシルアラニン塩等のアシルアラニン塩;ラウロイルアスパラギン酸塩等のアシルアスパラギン酸塩が挙げられる。アシルタウリン塩としては、例えば、ラウロイルメチルタウリン塩、N-メチル-N-アシルタウリン塩、N-ココイルメチルタウリン塩が挙げられる。α-オレフィンスルホン酸塩としては、例えば、テトラデセンスルホン酸塩等の炭素原子数12~18のα-オレフィンスルホン酸塩が挙げられる。アニオン性界面活性剤の他の例としては、例えば、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウムが挙げられる。
アニオン性界面活性剤は、泡立ち、泡質の良さの観点から、スルホン酸基を含有することが好ましく、α-オレフィンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ラウリル硫酸塩及びトラデセンスルホン酸塩がより好ましい。アニオン性界面活性剤の含有量は、好ましくは口腔用組成物全体の0.1~2.5質量%、より好ましくは0.6~2.5質量%、さらに好ましくは1~2.5質量%である。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート)、アルキロールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルケニルエーテル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル(例、マルトース脂肪酸エステル)、糖アルコール脂肪酸エステル(例、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル)、脂肪酸ジエタノールアミド(例、ラウリル酸モノ又はジエタノールアミド)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステルが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテルのアルキル鎖の炭素原子数は、通常、14~18であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常、5~30モルである。ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のエチレンオキサイド平均付加モル数は、通常20~100モル、好ましくは20~60モルである。ソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常12~18である。ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの脂肪酸の炭素原子数は、通常16~18であり、エチレンオキサイド平均付加モル数は、通常10~40モルである。アルキロールアミドのアルキル鎖の炭素原子数は、通常12~14である。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが好ましい。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン(例えば、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン(例えば、コカミドプロピルベタイン)等のベタイン型両性界面活性剤;N-脂肪酸アシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩(例えば、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン)、ヤシ油脂肪酸イミダゾリニウムベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン等のイミダゾリン型両性界面活性剤;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアルキルベタインが挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルアンモニウム塩、アルキルベンジルアンモニウム塩が挙げられる。両性界面活性剤の含有量は、好ましくは口腔用組成物全体の0.1~2質量%、より好ましくは0.2~1.5質量%、さらに好ましくは0.3~1質量%である。
界面活性剤の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、通常、3質量%以下であり、2質量%以下が好ましく、0.1~3質量%がより好ましく、0.3~2質量%が更に好ましい。
-湿潤剤-
湿潤剤としては、例えば、糖アルコール、糖アルコール以外の多価アルコールが挙げられる。糖アルコールとしては、例えば、ソルビトール(ソルビット)、エリスリトール、マルチトール、ラクチトール、キシリトール等が挙げられる。糖アルコール以外の多価アルコールとしては、グリセリン;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール(PEG)等のグリコール;還元でんぷん糖化物が挙げられる。ポリエチレングリコールとしては、例えば、平均分子量150~6000のポリエチレングリコールが好ましく、平均分子量190~630のポリエチレングリコール(PEG200、PEG300、PEG400、PEG600)が好ましい。平均分子量は、医薬部外品原料規格2006記載の平均分子量である。湿潤剤の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、通常、40質量%以下であり、好ましくは1~35質量%である。
湿潤剤の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、通常、40質量%以下であり、好ましくは1~30質量%である。
-粘結剤-
粘結剤としては、従来公知の任意好適な有機粘結剤、例えば、多糖類、セルロース系粘結剤(例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カチオン化セルロース等)、その他の多糖系増粘剤(例、キサンタンガム、グアガム、ジェランガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム)、合成水溶性高分子(例、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、アルギン酸プロピレングリコール)が挙げられる。さらには増粘性シリカ、ケイ酸アルミニウム等の無機粘結剤を含有させることもできる。
有機粘結剤の含有量は、口腔用組成物全体(100質量%)に対し、0~3質量%であることが好ましく、0.1~2質量%がより好ましい。無機粘結剤の含有量は、0~10質量%が好ましく、1~8質量%がより好ましい。
-甘味剤-
甘味剤としては、例えば、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、サッカリン、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、ステビオサイド、ステビアエキス、パラメトキシシンナミックアルデヒド、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ペリラルチン、グリチルリチン、ソーマチン、アスパラチルフェニルアラニンメチルエステルが挙げられる。甘味剤は、上記例示の甘味剤を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
-防腐剤-
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル(例えば、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル)、安息香酸ナトリウムが挙げられる。防腐剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
-pH調整剤-
pH調整剤としては、例えば、フタル酸、クエン酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、リンゴ酸、及び乳酸等の有機酸又はそれらの塩(クエン酸ナトリウム)、リン酸(オルトリン酸)等の無機酸又はそれらの塩(例えば、カリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩)、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化物が挙げられる。無機酸塩としては、例えば、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウムが挙げられる。
pH調整剤の含有量は、通常、添加後の口腔用組成物のpHが好ましくは5~9、より好ましくは6~8.5となる量である。
本明細書において、pH値は、通常、測定開始から25℃、3分後の値をいう。pH値は、例えば、東亜電波工業社製のpHメーター(型番Hm-30S)を用いて測定することができる。
-溶媒-
溶媒としては、例えば、水(精製水)、エタノール等が挙げられ、水が好ましい。溶媒の量は特に限定されないが、溶媒としての水の含有量は、2質量%を超えることが好ましい。溶媒は1種を単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
-油性成分-
油性成分としては、例えば、スクワラン、流動パラフィン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;高級アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の炭素原子数8~22のアルコール);高級脂肪酸(例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の炭素原子数8~22の脂肪酸)、オリーブ油、ひまし油、やし油等の植物油;ミリスチン酸イソプロピル等の脂肪酸エステルが挙げられる。
-着色剤-
着色剤としては例えば、ベニバナ赤色素、クチナシ黄色素、クチナシ青色素、シソ色素、紅麹色素、赤キャベツ色素、ニンジン色素、ハイビスカス色素、カカオ色素、スピルリナ青色素、タマリンド色素等の天然色素や、赤色2号、赤色3号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、赤色227号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等の法定色素、リボフラビン、銅クロロフィンナトリウム、二酸化チタン等が挙げられる。口腔用組成物が着色剤を含む場合、その含有量は、口腔用組成物の全体に対し0.00001~3質量%とすることが好ましい。
-香料-
組成物が香料を含むことにより、使用感をより向上させることができる。香料としては、例えば、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、セージ油、レモン油、オレンジ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、グレープフルーツ油、スウィーティー油、柚油、イリスコンクリート、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料;これら天然香料を加工処理(例、前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化)した香料;及び、メントール、アネトール、オイゲノール、カルボン、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、3-l-メントキシプロパン-1,2-ジオール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、ブタノール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料が挙げられる。これらのうち、ミント系香料(例、メントール、アネトール、オイゲノール、これらを含む調合香料)が好ましい。香料としては、本発明の効果を損なわない範囲で、上記例示の香料を1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記の香料素材は、組成物中に0.000001~2%使用するのがよく、上記香料素材を使用した賦香用香料は、組成物中に0.1~2%使用するのが好ましい。
-他の任意成分-
上記以外の任意成分の例としては、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ウレタン、シリコン、天然ゴムが挙げられる。これら他の任意成分の含有量は、本発明の効果を妨げない範囲で適宜設定できる。
〔2.組成物の剤形及び用途〕
口腔用組成物は、歯磨剤、洗口剤、スプレー剤、塗布剤、貼付剤、又は口腔内溶解剤等の口腔用製剤とすることができる。口腔用組成物の剤形は、利用形態に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。剤形としては、例えば、ペースト状、液状等の形態で、歯磨剤であれば練歯磨、ジェル状歯磨、液体歯磨、液状歯磨、潤製歯磨として調整できる。
〔3.組成物の製造方法〕
口腔用組成物の製造方法は特に限定されず、剤形に応じて、それぞれの通常の方法で調製され得る。例えば練歯磨剤として利用する場合、溶媒に溶解する成分を調製した後、それ以外の不溶性成分を混合し、必要に応じて脱泡(例えば、減圧等)を行う方法が挙げられる。得られる練歯磨は、容器に収容して製品とすることができる。容器は、形状、材質は特に制限されず、通常の歯磨剤組成物に使用される容器を使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンなどのプラスチック製のラミネートチューブ等の容器等が挙げられる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、表中の%は特に断らない限り質量%を示す。
〔実施例及び比較例に使用された成分〕
-(A)成分-
A-1:デキストラナーゼ(酵素活性12,000U/g、メーカー:第一三共プロファーマ株式会社)
A-2:ムタナーゼ(酵素活性6,000U/g、メーカー:天野エンザイム株式会社)
A-3:アクチニジン(商品名:ザクティナーゼ、酵素活性180,000単位/g、メーカー:ビーエイチエヌ株式会社)
A-4:パパイン(商品名:精製パパイン、酵素活性800,000U/g、メーカー:三菱化学フーズ株式会社)
A-5:ブロメライン(商品名:ブロメライン(酵素活性400,000U/g)、メーカー:合同酒精株式会社)
-(B)成分及びその代替成分-
B-1:N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド(商品名:CA370、分子量316、メーカー:高砂香料株式会社)
B-2:N-(4-シアノメチルフェニル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド(商品名:Evercool180、分子量298、メーカー:ジボダン社)
B-3:N-(2-(2-ピリジニル)エチル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド(商品名:Evercool190、分子量288、メーカー:ジボダン社)
B-4(代替成分):N-エチル-p-メンタン-3-カルボキサミド(商品名:WS-3、分子量211.35、メーカー:シムライズジャパン社)
-任意成分-
研磨性シリカ(商品名:Tixosil(登録商標)73、メーカー:Solvay社)
フッ化ナトリウム(メーカー:ステラケミファ株式会社)
ラウリル硫酸ナトリウム(メーカー:BASF社)
ソルビット液(70%)(メーカー:三菱商事ライフサイエンス株式会社)
プロピレングリコール(メーカー:ADEKA社)
キサンタンガム(商品名:モナートガムDA、メーカー:CPケミカル社)
増粘性シリカ(商品名:カープレックス(登録商標)#67、メーカー:DSLジャパン株式会社)
サッカリンナトリウム(メーカー:愛三化学工業株式会社)
ミント系香料(メントール50%含有)
実施例1~19及び比較例1~6
表1~5に示す組成の歯磨剤組成物を常法によって調製した。得られた歯磨剤組成物をサンプルとして用い、下記方法で評価した。結果を表に併記した。
<評価方法>
各歯磨剤組成物を40℃で1カ月間保管した後、香味評価の専門パネラー4名によって歯磨剤組成物の使用感を評価した。歯ブラシ(クリニカアドバンテージハブラシ、4列コンパクトふつうタイプ、ライオン(株)製)にサンプルの歯磨剤組成物1gを載せ、3分間歯みがきを行った。歯みがき開始時の清涼感、使用中の苦みのなさ、すすぎ後の苦みのなさの持続について、それぞれ下記に示す評点基準によって判定し、下記の評価基準によって評価した。
また、評価が○以上のものを、えぐみが抑えられ、味が良くスッキリとした刺激もない優れた使用感を有する歯磨剤組成物であると判断した。
<高温保管品使用時のえぐみのなさ>
えぐみのなさに関しては、歯みがきを行っている際にえぐみを感じるかどうかを評価した。
(評点基準)
4点:えぐみを感じなかった
3点:えぐみをほとんど感じなかった
2点:えぐみを感じた
1点:えぐみを強く感じた
(評価基準)
◎:4人中、4点が3~4人、3点が0~1人、かつ2点以下が0人の場合
○:4人中、4点が0~2人、3点が2~4人、かつ2点以下が0人の場合
△:4人中、2点以下が1~3人の場合
×:4人中、4人が2点以下の場合
<高温保管品使用時のえぐみのなさの持続>
えぐみのなさの持続に関しては、えぐみのなさの試験と同様に3分間歯みがきを行い、すすぎ後にえぐみを感じなかった時間に関して評価を行った。
(評点基準)
4点:25分以上(苦みは感じなかった)
3点:15分以上25分未満
2点:5分以上15分未満
1点:5分未満
(評価基準)
◎:4人中、4点が3~4人、3点が0~1人、かつ2点以下が0人の場合
○:4人中、4点が0~2人、3点が2~4人、かつ2点以下が0人の場合
△:4人中、2点以下が1~3人の場合
×:4人中、4人が2点以下の場合
<刺激のなさ>
刺激のなさに関しては、えぐみのなさの試験と同様に3分間歯みがきを行い、歯みがきを行っている際に刺激を感じるかどうかを評価した。
(評点基準)
4点:刺激を感じなかった
3点:刺激をほとんど感じなかった
2点:刺激を感じた
1点:刺激を強く感じた
(評価基準)
◎:4人中、4点が3~4人、3点が0~1人、かつ2点以下が0人の場合
○:4人中、4点が0~2人、3点が2~4人、かつ2点以下が0人の場合
△:4人中、2点以下が1~3人の場合
×:4人中、4人が2点以下の場合
Figure 2023079019000001
Figure 2023079019000002
Figure 2023079019000003
Figure 2023079019000004
Figure 2023079019000005
(A)成分を含むが(B)成分を含まない高温保管品を用いた比較例1~5、及び、(A)成分と比較成分(B-4)を含む高温保管品を用いた比較例6は、使用中からえぐみが感じられたのに対し、(A)及び(B)成分を含む高温保管品を用いた実施例1~19はいずれも、えぐみの抑制効果及び歯垢分解機能を充分に発揮し、口腔内への刺激感がなく、吐き出し後のえぐみの抑制と効果感の持続が良好であった。

Claims (11)

  1. (A)成分:多糖分解酵素及びタンパク質分解酵素からなる群より選ばれる1種以上の酵素、及び
    (B)成分:N-(2-ヒドロキシ-2-フェニルエチル)-2-イソプロピル-5,5-ジメチルシクロヘキサン-1-カルボキサミド、N-(4-シアノメチルフェニル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミド、及びN-(2-(2-ピリジニル)エチル)-2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサンカルボキサミドから選ばれる1種以上
    を含有する口腔用組成物。
  2. 多糖分解酵素がデキストラナーゼ及びムタナーゼからなる群より選ばれる1種以上の酵素である請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. タンパク質分解酵素がパパイン、アクチニジン及びブロメラインからなる群より選ばれる1種以上の酵素である請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
  4. (A)成分の量が0.01~5.0質量%である請求項1~3のいずれか1項に記載の歯磨剤組成物。
  5. (B)成分の量が0.00001~0.1質量%である請求項1~4のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  6. デキストラナーゼの酵素活性が10,000~14,000単位/gである、請求項2~5のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  7. ムタナーゼの酵素活性が4,000~70,000U/gである、請求項2~6のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  8. パパインの酵素活性が200,000~2,500,000単位/gである、請求項3~7のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  9. アクチニジンの酵素活性が9,000~210,000単位/gである、請求項3~8のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  10. ブロメラインの酵素活性が300,000~500,000単位/gである、請求項3~9のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
  11. 歯磨剤である、請求項1~10のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
JP2021192407A 2021-11-26 2021-11-26 口腔用組成物 Pending JP2023079019A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021192407A JP2023079019A (ja) 2021-11-26 2021-11-26 口腔用組成物
CN202211345627.1A CN116172899A (zh) 2021-11-26 2022-10-31 口腔用组合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021192407A JP2023079019A (ja) 2021-11-26 2021-11-26 口腔用組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023079019A true JP2023079019A (ja) 2023-06-07

Family

ID=86446827

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021192407A Pending JP2023079019A (ja) 2021-11-26 2021-11-26 口腔用組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2023079019A (ja)
CN (1) CN116172899A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
CN116172899A (zh) 2023-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6565994B2 (ja) 口腔用組成物
JP5862195B2 (ja) 口腔用組成物及び口腔バイオフィルム殺菌剤
JP2015020970A (ja) 口腔バイオフィルム除去剤及び口腔用組成物
JP5493731B2 (ja) 歯磨剤組成物
JP6471430B2 (ja) 口腔用組成物
JP6050943B2 (ja) 保存安定性に優れたステイン形成阻害用液体口腔用組成物
JP2006182662A (ja) 歯磨剤組成物
JP5402613B2 (ja) 歯磨組成物
JP2011126819A (ja) 口腔用組成物
JP2013151473A (ja) 口腔用組成物
JP2023079019A (ja) 口腔用組成物
JP7558059B2 (ja) 口腔用組成物
JP2002020292A (ja) アスコルビン酸リン酸エステル類含有組成物
JP2009107988A (ja) 歯磨剤組成物
JP2005041787A (ja) 歯磨剤組成物
JP2010143842A (ja) 歯磨剤組成物
JP2023057209A (ja) 非水系口腔用組成物
JP6435852B2 (ja) 口腔用組成物及び口腔用組成物の変色防止方法
JP7539829B2 (ja) 口腔用組成物
JP4158002B2 (ja) 液体口腔用組成物
JPWO2020016926A1 (ja) 非水系口腔用組成物
JPH1135438A (ja) 口腔用組成物
JP2002370957A (ja) 口腔用組成物
JPH0720854B2 (ja) 口腔用組成物
JP2006151877A (ja) 歯周疾患予防用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240527