JP2023078933A - 圧縮成形型および圧縮成形型を用いた成形体の製造方法 - Google Patents

圧縮成形型および圧縮成形型を用いた成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023078933000001
【課題】成形体の湾曲部の先端部外面に所望の凸曲面を容易に成形することができる圧縮成形型を提供する。
【解決手段】圧縮成形型6は、成形体5の湾曲部12の内面に対応した内側成形面31a、および、湾曲部12の先端よりも先に位置する余肉部101の内面を成形するための内側余肉成形面31bを有する主内型30と、主内型30に対して主方向Zに相対移動可能に構成され、湾曲部12の湾曲本体部22の外面に対応した外側成形面41aを有する主外型40と、主内型30に対して副方向X,Yに相対移動可能に構成され、湾曲部12の先端部外面21aを成形するための第一副成形面51a、および、余肉部101の外面を成形するための第二副成形面51bを有する副型51とを備える。
【選択図】図8

Description

本発明は、圧縮成形型および圧縮成形型を用いた成形体の製造方法に関する。
特許文献1,2には、内型と外型とを用いて、湾曲部の先端に凸曲面を圧縮成形することが記載されている。そして、特許文献1には、凸曲面の圧縮成形において、素材の余肉が、成形体の湾曲部の先端部外面から外側に延びるように成形することが記載されている。特許文献2には、成形体の湾曲部の先端部外面から外側に延びる余肉を切断することが記載されている。
特許第5577632号公報 特開平7-314478号公報
特許文献1においては、成形体の湾曲部の先端部外面に余肉が接続された状態となる。当該余肉を後工程にて切断した場合において、成形体の湾曲部の先端部外面に、余肉が僅かに残る可能性がある。特許文献2においては、型にて余肉の切断が行われるが、同様に、成形体の湾曲部の先端部外面に、余肉が僅かに残る可能性がある。成形体の湾曲部の先端部外面を所望の凸曲面にするために、僅かな余肉を確実に取り除くための別の作業工程が必要になる場合がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、成形体の湾曲部の先端部外面に所望の凸曲面を容易に成形することができる圧縮成形型、および、圧縮成形型を用いた成形体の製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、周縁に湾曲部を有する成形体において前記湾曲部の先端部外面に凸曲面を成形するための圧縮成形型であって、
前記成形体の前記湾曲部の内面に対応した内側成形面、および、前記湾曲部の先端よりも先に位置する余肉部の内面を成形するための内側余肉成形面を有する主内型と、
前記主内型に対して主方向に相対移動可能に構成され、前記成形体の前記湾曲部の外面のうち前記湾曲部の先端部を除く湾曲本体部の外面に対応した外側成形面であって、前記主内型の前記内側成形面の一部に対向する前記外側成形面を有する主外型と、
前記主内型に対して前記主方向に交差する副方向に相対移動可能に構成され、前記湾曲本体部の外面に隣接する前記湾曲部の前記先端部外面を成形するための第一副成形面であって前記主内型の前記内側成形面の一部に対向する前記第一副成形面、および、前記余肉部の外面を成形するための第二副成形面であって前記主内型の前記内側余肉成形面に対向する前記第二副成形面を有する副型と、
を備え、
前記副型の前記第一副成形面は、前記主外型の前記外側成形面に連続して配置可能に構成され、板部材により形成された素材を前記主内型の前記内側成形面との間で圧縮することにより、前記素材の外面に前記凸曲面を成形可能に構成され、
前記副型の前記第二副成形面は、前記第一副成形面に対して前記主外型と反対側に形成され、前記副方向において、前記主外型の前記外側成形面と前記副型の前記第一副成形面との接続位置よりも、前記主内型の前記内側成形面に近い位置に位置し、かつ、前記素材の先端部を圧縮することにより前記余肉部を成形可能に構成されている、圧縮成形型にある。
本発明の他の態様は、前記態様の圧縮成形型を用いて、周縁に湾曲部を有する成形体において前記湾曲部の先端部外面に凸曲面を成形するための成形体の製造方法であって、
前記主内型の前記内側成形面と前記主外型の前記外側成形面との間に、前記素材を配置し、
前記素材を配置した後に、前記主内型および前記主外型を前記主方向に相対移動することにより、前記素材の一部を前記主内型および前記主外型により位置決めされた状態とし、
前記素材が前記主内型および前記主外型により位置決めされた状態において、前記主内型に対して前記副型を前記副方向に相対移動することにより、前記素材の先端部を圧縮して前記湾曲部の前記先端部および前記余肉部を成形する、圧縮成形型を用いた成形体の製造方法にある。
圧縮成形型は、主内型と主外型に加えて、副型を備える。主内型および主外型は、成形体の湾曲部の先端部外面に凸曲面を成形する準備として、板部材により形成された素材を位置決めするために用いられる。具体的には、主内型の内側成形面の一部と主外型の外側成形面との間に、素材の先端部を除く湾曲本体部が位置決めされる。つまり、湾曲本体部の内面が主内型の内側成形面の一部に接触し、湾曲本体部の外面が主外型の外側成形面に接触する。
そして、成形体の湾曲部の先端部外面は、主内型の内側成形面の一部と副型の第一副成形面とにより成形される。成形体の湾曲部の先端部外面は、副型を主内型に対して副方向に移動することにより、主内型の内側成形面の一部と副型の第一副成形面とにより圧縮されることにより成形される。
ここで、主内型は、内側成形面に加えて、内側余肉成形面を備える。副型は、第一副成形面に加えて、内側余肉成形面に対向する第二副成形面を備える。副型が副方向に移動することによって、成形体の湾曲部の先端部外面が成形される。同時に、副型が副方向に移動することによって、内側余肉成形面および第二副成形面が、成形体の湾曲部の先端よりも先に位置する余肉部を成形する。
余肉部を成形するための副型の第二副成形面は、副方向において、主外型の外側成形面と副型の第一副成形面との接続位置よりも、主内型の内側成形面に近い位置に位置する。従って、成形される余肉部は、成形体の湾曲部の先端部外面の凸曲面の途中部位には成形されていない。
余肉部が、成形体の湾曲部の先端に接続された状態で成形された場合には、余肉部を後工程にて切断することにより、成形体を成形することができる。ここで、副型の第二副成形面は、第一副成形面に対して主外型と反対側に形成されている。従って、余肉部は、成形体の湾曲部の先端部外面の凸曲面の途中部位には成形されていないため、先端部外面の凸曲面を所望の形状に成形することが可能となる。また、副型の移動により余肉部を切断することができる場合であっても、副型の第二副成形面は、第一副成形面に対して主外型と反対側に形成されている。従って、副型の第二副成形面が先端部外面の凸曲面を所望の形状に成形することが可能となる。
以上のごとく、上記態様によれば、成形体の湾曲部の先端部外面に所望の凸曲面を容易に成形することができる圧縮成形型、および、圧縮成形型を用いた成形体の製造方法を提供することができる。
成形体の例としてのシートバックボードを取り付けた車両シートの後方斜視図を示す図である。 成形体の例としてのシートバックボードの正面図である。 図2のIII-III断面図である。 図3のIV部分の拡大図である。 (a)は、成形初期における圧縮成形型を示す縦断面図(図2のIII-III断面線に対応する位置の断面図)であり、(b)は、図5(a)のVB-VB断面図である。 (a)は、成形時途中における圧縮成形型を示す縦断面図であり、(b)は、図6(a)のVIB-VIB断面図である。 (a)は、圧縮成形の最終段階における圧縮成形型を示す縦断面図であり、(b)は、図7(a)のVIIB-VIIB断面図である。 実施形態1の圧縮成形型を用いた成形体の製造方法を示し、(a)は素材位置決め工程を示し、(b)は主型移動工程を示し、(c)は副型移動工程を示し、(d)は成形体を示す図である。 実施形態2の圧縮成形型を用いた成形体の製造方法を示し、(a)は素材位置決め工程を示し、(b)は主型移動工程を示し、(c)は副型移動工程を示し、(d)は成形体を示す図である。 実施形態3の圧縮成形型を用いた成形体の製造方法を示し、(a)は素材位置決め工程を示し、(b)は主型移動工程を示し、(c)は副型移動工程を示し、(d)は成形体を示す図である。 実施形態4の圧縮成形型を用いた成形体の製造方法を示し、(a)は素材位置決め工程を示し、(b)は主型移動工程を示し、(c)は副型移動工程を示し、(d)は成形体を示す図である。
(実施形態1)
1.車両シート1の構成
車両シート1の構成について図1を参照して説明する。図1に示すように、車両シート1は、例えば、座面部2と、背面部3と、ヘッドレスト4と、シートバックボード5とを備える。背面部3は、座面部2の後端に回転可能に支持されている。ヘッドレスト4は、背面部3の上面に支持されている。シートバックボード5は、背面部3の後面に取りけられており、車両シート1の後面の意匠面を構成する。
2.シートバックボード5の構成
シートバックボード5の構成について、図2~図4を参照して説明する。シートバックボード5は、後述する圧縮成形可能な材料により成形されている。シートバックボード5は、例えば、熱可塑性樹脂を含む材料により成形される。例えば、シートバックボード5は、熱可塑性樹脂に天然繊維や合成繊維を含んで成形することができる。天然繊維としては、例えば、ケナフやヤシなどの植物繊維を含む。
図2に示すように、シートバックボード5は、例えば、角部を面取りした略矩形形状に形成されている。ただし、シートバックボード5の形状は、任意に設定することができる。図3に示すように、シートバックボード5は、板部材により構成されている。シートバックボード5は、中央部11、および、周縁に湾曲部12,13,14を有する。本形態においては、シートバックボード5は、図2における上辺、右辺、左辺に、湾曲部12,13,14を有する。従って、シートバックボード5は、図3に示すように、図3の下面に凹面(内面)を形成し、図3の上面に凸面(外面)を形成する。
図4に示すように、湾曲部12,13,14は、先端側に位置する先端部21と、基端側に位置する湾曲本体部22とを備える。先端部21は、先端部外面21aと、先端部内面21bとを備える。先端部外面21aは、図4に示す縦断面において、凸曲面に成形されている。先端部外面21aの凸曲面の曲率半径は、湾曲部12,13,14の全体における曲率半径よりも小さい。先端部外面21aの凸曲面の曲率半径は、例えば、シートバックボード5の厚みに近い値である。
先端部内面21bは、図4に示す縦断面において、平面状または凹曲面に成形されている。先端部内面21bが凹曲面に成形されている場合、先端部内面21bの凹曲面の曲率半径は、湾曲部12,13,14の全体の曲率半径と同程度とされる。そして、先端部外面21aと先端部内面21bとの境界部分において、それぞれの接線は不連続とされる。詳細には、先端部外面21aと先端部内面21bとの境界部分は、図4に縦断面において、鋭角状に成形されている。
湾曲本体部22は、湾曲部12,13,14において、先端部21を除く部位である。湾曲本体部22は、湾曲本体部外面22aと、湾曲本体部内面22bとを備える。湾曲本体部外面22aは、湾曲部12,13,14の全体の曲率半径と同程度とされる。湾曲本体部外面22aは、先端部21の先端部外面21aに隣接する面である。湾曲本体部外面22aは、先端部外面21aと滑らかな連続面を構成する。つまり、湾曲本体部外面22aと先端部外面21aとの境界は、共通する接線を有する。
湾曲本体部内面22bは、湾曲部12,13,14の全体の曲率半径と同程度とされる。湾曲本体部内面22bは、先端部21の先端部内面21bに隣接する面である。湾曲本体部内面22bは、先端部内面21bと滑らかな連続面を構成する。つまり、湾曲本体部内面22bと先端部内面21bとの境界は、共通する接線を有する。
3.成形体の圧縮成形型6および成形体の製造方法
上述したシートバックボード5を成形体として、圧縮成形型6により、圧縮成形される。以下においては、シートバックボード5を成形体として説明するが、圧縮成形型6は、シートバックボード5に限られず、上述した湾曲部12,13,14を有する成形体を対象とすることができる。
本形態においては、圧縮成形型6は、シートバックボード5の湾曲部12,13,14の先端部外面21aに凸曲面を圧縮成形するために用いる。そこで、以下において、圧縮成形型6を用いた成形体の製造方法においては、先端部外面21aのみを成形する方法として説明する。従って、成形体の素材Wは、予め湾曲本体部22が成形されているものとし、当該素材Wに、先端部外面21aを成形する。
ただし、上記の製造方法の他に、圧縮成形型6は、例えば平板状の素材Wに対して、先端部21を圧縮成形することに加えて、湾曲本体部22を成形するために用いることもできる。この場合、圧縮成形型6を用いた成形体の製造方法は、湾曲本体部22の曲げ成形と、先端部21の圧縮成形とを行う。
圧縮成形型6および圧縮成形型6を用いた成形体5(例えばシートバックボード5)の製造方法について、図5~図7を参照して説明する。圧縮成形型6は、主内型30、主外型40、副型51,52,53を備えて構成される。
主内型30は、図5(a)、図6(a)および図7(a)に示すように、成形体5の内面に対応した凸部31と、凸部31の周囲を構成する周囲部32とを備える。主内型30の凸部31の表面は、成形体5の中央部11の内面、および、成形体5の湾曲部12,13,14の内面に対応する形状に形成されている。つまり、主内型30の凸部31の表面の一部は、湾曲部12,13,14における先端部21の先端部内面21b(図4に示す)、および、湾曲本体部22の湾曲本体部内面22b(図4に示す)に対応する形状に形成されている。
主外型40は、図5(a)、図6(a)および図7(a)に示すように、主内型30に対して主方向Zに対向して配置され、主内型30に対して主方向Zに相対移動可能に構成されている。本形態では、主外型40が主内型30に対して移動可能に構成する場合を例に挙げるが、主内型30が移動する構成を採用することもできる。
主外型40は、成形体5の外面に対応した凹部41と、凹部41の周囲を構成する周囲部42とを備える。主外型40の凹部41は、主内型30の凸部31に対して、図5の上下方向である主方向Zに対向する。主外型40の凹部41の表面は、成形体5の中央部11の外面、および、成形体5の湾曲部12,13,14の湾曲本体部22の湾曲本体部外面22a(図4に示す)に対応する形状に形成されている。主外型40の周囲部42は、主内型30の周囲部32に対して、主方向Zに対向する。
副型51は、図5(b)、図6(b)および図7(b)において、主内型30の周囲部32の上辺部分と主外型40の周囲部42の上辺部分との主方向Zの間に配置されている。副型51は、主内型30および主外型40に対して、主方向Zに交差する方向、本形態では主方向Zに直交する副方向Yに相対移動可能に構成されている。また、本形態では、副型51は、主方向Zにおいて主外型40と一体的に移動可能に構成される。つまり、副型51は、主内型30に対して主方向Zに相対移動可能に構成されている。そして、副型51は、成形体5の湾曲部12における先端部21の先端部外面21a(図4に示す)に対応する形状を有する。さらに、副型51は、成形体5の素材Wを圧縮することにより、湾曲部12の先端部外面21aを成形する部位として機能する。
副型52は、図5(b)、図6(b)および図7(b)において、主内型30の周囲部32の右辺部分と主外型40の周囲部42の右辺部分との主方向Zの間に配置されている。副型52は、主内型30および主外型40に対して、主方向Zに交差する方向、本形態では主方向Zに直交する副方向Xに相対移動可能に構成されている。また、本形態では、副型52は、主方向Zにおいて主外型40と一体的に移動可能に構成される。つまり、副型52は、主内型30に対して主方向Zに相対移動可能に構成されている。そして、副型52は、成形体5の湾曲部13における先端部21の先端部外面21a(図4に示す)に対応する形状を有する。さらに、副型52は、成形体5の素材Wを圧縮することにより、湾曲部13の先端部外面21aを成形する部位として機能する。
副型53は、図5(b)、図6(b)および図7(b)において、主内型30の周囲部32の左辺部分と主外型40の周囲部42の左辺部分との主方向Zの間に配置されている。副型53は、主内型30および主外型40に対して、主方向Zに交差する方向、本形態では主方向Zに直交する副方向Xに相対移動可能に構成されている。また、本形態では、副型53は、主方向Zにおいて主外型40と一体的に移動可能に構成される。つまり、副型53は、主内型30に対して主方向Zに相対移動可能に構成されている。そして、副型53は、成形体5の湾曲部14における先端部21の先端部外面21a(図4に示す)に対応する形状を有する。さらに、副型53は、成形体5の素材Wを圧縮することにより、湾曲部14の先端部外面21aを成形する部位として機能する。
成形体5の製造方法は、図5(a)(b)に示すように、主内型30、主外型40および副型51,52,53を初期位置決めする。このとき、主内型30と主外型40との間に、成形体5の素材Wを配置する(素材位置決め工程)。素材Wは、圧縮成形可能な板部材により成形されている。本形態では、素材Wは、予め、成形体5の湾曲部12,13,14における湾曲本体部22を成形された形状を有する。
素材Wを配置した後に、図6(a)(b)に示すように、主外型40を主内型30に対して主方向Zに相対移動して、主内型30の凸部31と主外型40の凹部41とにより、成形体5の素材Wを挟む状態とする(主型移動工程)。つまり、成形体5の素材Wの一部を、主内型30の凸部31および主外型40の凹部41により位置決めされた状態とする。なお、この工程において、主内型30の凸部31および主外型40の凹部41により、素材Wを曲げ成形することも可能である。
成形体5の素材Wが主内型30および主外型40により位置決めされた状態において、図7(a)(b)に示すように、副型51,52,53を、主内型30に対して副方向X,Yに相対移動する(副型移動工程)。詳細には、副型51は、主内型30に対して副方向Yに相対移動することにより、成形体5の素材Wの先端部を圧縮して、成形体5の湾曲部12の先端部外面21a(図4に示す)を成形する。副型52は、主内型30に対して副方向Xに相対移動することにより、成形体5の素材Wの先端部を圧縮して、成形体5の湾曲部13の先端部外面21a(図4に示す)を成形する。副型53は、主内型30に対して副方向Xに相対移動することにより、成形体5の素材Wの先端部を圧縮して、成形体5の湾曲部14の先端部外面21a(図4に示す)を成形する。なお、副型51,52,53は、同時に移動する。
4.圧縮成形型6の詳細構成および圧縮成形型6を用いた成形体5の製造方法
本形態の圧縮成形型6の詳細構成について、図8を参照して説明する。図8(a)は、図5に示す状態に対応し、図8(b)は、図6に示す状態に対応し、図8(c)は、図7に示す状態に対応する。図8(d)は、圧縮成形型6から取り出された成形後部材Waを示す。以下において、成形体5の湾曲部12の部分の成形について説明する。なお、成形体5における他の湾曲部13,14についても同様である。
本形態における圧縮成形型6は、図8(a)に示す素材Wから、図8(d)に示す成形後部材Waを成形するために用いられる。成形後部材Waは、成形体5の部位と、成形体5の先端よりも先に位置する余肉部101とを備える。本形態の成形後部材Waにおいて、余肉部101は、成形体5の先端に接続した状態で、かつ、成形体5の先端から主方向Zに延在するように成形されている。
作業者が成形後部材Waの余肉部101を折り曲げるなどの処理により、余肉部101を成形体5の部位から切断することができる。このようにして成形体5を成形することができる。成形体5の湾曲部12は、図8(d)に示すように、先端部21と、湾曲本体部22とを備える。先端部21は、先端部外面21aと、先端部内面21bとを備える。湾曲本体部22は、湾曲本体部外面22aと、湾曲本体部内面22bとを備える。
図8(a)に示すように、主内型30は、成形体5の内面に対応した凸部31と、凸部31の周囲を構成する周囲部32とを備える。主内型30の凸部31は、内側成形面31aおよび内側余肉成形面31bを備える。内側成形面31aは、成形体5(図8(d)に示す)の湾曲部12の内面に対応した面である。内側余肉成形面31bは、湾曲部12の先端よりも先に位置する余肉部101の内面を成形するための面である。内側余肉成形面31bの面方向(面接線の方向に等しい)は、主方向Zに一致し、副方向Yに交差する。内側成形面31aと内側余肉成形面31bとは、滑らかな連続面を構成する。つまり、内側成形面31aと内側余肉成形面31bとの境界は、共通する接線を有する。
主外型40は、成形体5の外面に対応した凹部41と、凹部41の周囲を構成する周囲部42とを備える。主外型40の凹部41は、外側成形面41aを備える。外側成形面41aは、成形体5の湾曲部12の湾曲本体部22の湾曲本体部外面22aに対応した面である。主外型40の外側成形面41aは、主内型30の内側成形面31aの一部に対向する。
副型51は、主内型30の周囲部32と主外型の周囲部42との主方向Zの間に配置されている。副型51は、主内型30および主外型40に対して、副方向Yに移動可能に構成されている。副型51は、第一副成形面51a、第二副成形面51b、外型当接面51cを備える。
第一副成形面51aは、図8(c)に示すように、成形体5の湾曲部12の先端部21の先端部外面21aを圧縮成形するための成形面である。つまり、第一副成形面51aは、成形体5の先端部外面21aの凸曲面を転写させた凹曲面を有する。そして、第一副成形面51aは、先端部外面21aの圧縮成形時において、主外型40の外側成形面41aに連続して配置可能に構成されている。さらに、第一副成形面51aは、主内型30の内側成形面31aの一部に対向する。第一副成形面51aは、板部材により形成された素材Wを、主内型30の内側成形面31aとの間で圧縮することにより、素材Wの先端部外面21aに凸曲面を成形可能に構成されている。
第二副成形面51bは、図8(c)に示すように、余肉部101の外面を圧縮成形するための成形面である。つまり、第二副成形面51bは、素材Wの先端部を圧縮することにより、余肉部101を成形可能に構成されている。第二副成形面51bは、第一副成形面51aに対して主外型40とは反対側に形成されている。本形態では、第二副成形面51bは、第一副成形面51aに接続されている。つまり、第二副成形面51bは、第一副成形面51aに連続している。ただし、第一副成形面51aと第二副成形面51bとの境界部分において、それぞれの接線は不連続とされる。
第二副成形面51bは、副方向Yにおいて、主外型40の外側成形面41aと副型51の第一副成形面51aとの接続位置よりも、主内型30の内側成形面31aに近い位置に位置する。第二副成形面51bは、主内型30の内側余肉成形面31bに対向する。そして、第二副成形面51bの面方向(面接線の方向に等しい)は、主方向Zに一致し、副方向Yに交差する。従って、第二副成形面51bおよび内側余肉成形面31bは、余肉部101を、湾曲部12の先端に接続させた状態で、主方向Zに延在するように成形可能に構成されている。
外型当接面51cは、主外型40の周囲部42に当接する面である。外型当接面51cおよび主外型40の周囲部42は、副方向Yに対して僅かに傾斜した平面状に形成されている。従って、副型51を副方向Yに移動した際に、図8(c)に示すように、副型51の外型当接面51cと主外型40の周囲部42との面接触により、両者が位置決めされる。
成形体5の製造方法は、図8(a)に示すように、主内型30、主外型40および副型51,52,53を初期位置決めし、主内型30と主外型40との間に、成形体5の素材Wを配置する(素材位置決め工程)。
続いて、図8(b)に示すように、主外型40を主内型30に対して主方向Zに相対移動して、主内型30の凸部31の内側成形面31aと主外型40の凹部41の外側成形面41aとにより、成形体5の素材Wを挟む状態とする(主型移動工程)。
続いて、図8(c)に示すように、副型51を、主内型30に対して副方向Yに相対移動する(副型移動工程)。そうすると、副型51の第一副成形面51aおよび主内型30の内側成形面31aの一部が、素材Wの先端部を圧縮して、成形体5の湾曲部12の先端部外面21a(図8(d)に示す)を成形する。さらに、副型51の第二副成形面51bと主内型30の内側余肉成形面31bが、素材Wのうちの先端部外面21aよりもさらに先端の部位を圧縮して、余肉部101を成形する。このようにして、余肉部101は、湾曲部12の先端部21から主方向Zに延在するように成形される。そして、作業者が、図8(d)に示す成形後部材Waの余肉部101を折り曲げるなどの処理により、余肉部101を成形体5の部位から切断することができる。
5.効果
上述したように、圧縮成形型6は、主内型30と主外型40に加えて、副型51,52,53を備える。主内型30および主外型40は、成形体5の湾曲部12,13,14の先端部外面21aに凸曲面を成形する準備として、板部材により形成された素材Wを位置決めするために用いられる。具体的には、主内型30の内側成形面31aの一部と主外型40の外側成形面41aとの間に、素材Wの先端部を除く湾曲本体部22が位置決めされる。つまり、湾曲本体部22の湾曲本体部内面22bが主内型30の内側成形面31aの一部に接触し、湾曲本体部22の湾曲本体部外面22aが主外型40の外側成形面41aに接触する。
そして、成形体5の湾曲部12,13,14の先端部外面21aは、主内型30の内側成形面31aの一部と副型51,52,53の第一副成形面51aとにより成形される。成形体5の湾曲部12,13,14の先端部外面21aは、副型51,52,53を主内型30に対して副方向X,Yに移動することにより、主内型30の内側成形面31aの一部と副型51,52,53の第一副成形面51aとにより圧縮されることにより成形される。
ここで、主内型30は、内側成形面31aに加えて、内側余肉成形面31bを備える。副型51,52,53は、第一副成形面51aに加えて、内側余肉成形面31bに対向する第二副成形面51bを備える。副型51,52,53が副方向X,Yに移動することによって、成形体5の湾曲部12,13,14の先端部外面21aが成形される。同時に、副型51,52,53が副方向X,Yに移動することによって、内側余肉成形面31bおよび第二副成形面51bが、成形体5の湾曲部12,13,14の先端よりも先に位置する余肉部101を成形する。
余肉部101を成形するための副型51,52,53の第二副成形面51bは、副方向X,Yにおいて、主外型40の外側成形面41aと副型51,52,53の第一副成形面51aとの接続位置よりも、主内型30の内側成形面31aに近い位置に位置する。従って、成形される余肉部101は、成形体5の湾曲部12,13,14の先端部外面21aの凸曲面の途中部位には成形されていない。
余肉部101が、成形体5の湾曲部12,13,14の先端に接続された状態で成形されており、余肉部101を後工程にて切断することにより、成形体5を成形することができる。ここで、副型51,52,53の第二副成形面51bは、第一副成形面51aに対して主外型40と反対側に形成されている。従って、余肉部101は、成形体5の湾曲部12,13,14の先端部外面21aの凸曲面の途中部位には成形されていないため、先端部外面21aの凸曲面を所望の形状に成形することが可能となる。従って、成形体5の湾曲部12,13,14の先端部外面21aに所望の凸曲面を容易に成形することができる。
(実施形態2)
実施形態2の圧縮成形型6および成形体5の製造方法について、図9を参照して説明する。なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素などを表す。
図9(a)は、図5に示す状態に対応し、図9(b)は、図6に示す状態に対応し、図9(c)は、図7に示す状態に対応する。図9(d)は、圧縮成形型6から取り出された成形後部材Waを示す。以下において、成形体5の湾曲部12の部分の成形について説明する。なお、成形体5における他の湾曲部13,14についても同様である。
本形態における圧縮成形型6は、図9(a)に示す素材Wから、図9(d)に示す成形後部材Waを成形するために用いられる。成形後部材Waは、成形体5の部位と、成形体5の先端よりも先に位置する余肉部102とを備える。本形態の成形後部材Waにおいて、余肉部102は、成形体5の先端に接続した状態で、かつ、成形体5の先端から主方向Zとは異なる方向に延在するように成形されている。本形態では、余肉部102は、成形体5の先端から副方向Yに平行な方向に延在するように成形されている。
作業者が成形後部材Waの余肉部102を折り曲げるなどの処理により、余肉部102を成形体5の部位から切断することができる。このようにして成形体5を成形することができる。成形体5の湾曲部12は、図9(d)に示すように、先端部21と、湾曲本体部22とを備える。先端部21は、先端部外面21aと、先端部内面21bとを備える。湾曲本体部22は、湾曲本体部外面22aと、湾曲本体部内面22bとを備える。
図9(a)に示すように、主内型30は、成形体5の内面に対応した凸部31と、凸部31の周囲を構成する周囲部32とを備える。主内型30の凸部31は、内側成形面61aおよび内側余肉成形面61bを備える。内側成形面61aは、成形体5(図9(d)に示す)の湾曲部12の内面に対応した面である。
内側余肉成形面61bは、湾曲部12の先端よりも先に位置する余肉部102の内面を成形するための面である。内側余肉成形面61bの面方向(面接線の方向に等しい)は、内側成形面61aから角度を有し、かつ、副方向Yにおいて主外型40の外側成形面41aから離れる方向に延在するように形成されている。詳細には、内側余肉成形面61bの面方向は、副方向Yに平行な方向に延在するように形成されている。つまり、内側余肉成形面61bは、内側成形面61aに連続している。ただし、内側成形面61aと内側余肉成形面61bとの境界部分において、それぞれの接線は不連続とされる。
主外型40は、成形体5の外面に対応した凹部41と、凹部41の周囲を構成する周囲部42とを備える。主外型40の凹部41は、外側成形面41aを備える。外側成形面41aは、成形体5の湾曲部12の湾曲本体部22の湾曲本体部外面22aに対応した面である。主外型40の外側成形面41aは、主内型30の内側成形面61aの一部に対向する。
副型51は、主内型30の周囲部32と主外型の周囲部42との主方向Zの間に配置されている。副型51は、主内型30および主外型40に対して、副方向Yに移動可能に構成されている。副型51は、第一副成形面62a、第二副成形面62b、外型当接面62cを備える。
第一副成形面62aは、図9(c)に示すように、成形体5の湾曲部12の先端部21の先端部外面21aを圧縮成形するための成形面である。つまり、第一副成形面62aは、成形体5の先端部外面21aの凸曲面を転写させた凹曲面を有する。そして、第一副成形面62aは、先端部外面21aの圧縮成形時において、主外型40の外側成形面41aに連続して配置可能に構成されている。さらに、第一副成形面62aは、主内型30の内側成形面61aの一部に対向する。第一副成形面62aは、板部材により形成された素材Wを、主内型30の内側成形面61aとの間で圧縮することにより、素材Wの先端部外面21aに凸曲面を成形可能に構成されている。
第二副成形面62bは、図9(c)に示すように、余肉部102の外面を圧縮成形するための成形面である。つまり、第二副成形面62bは、素材Wの先端部を圧縮することにより、余肉部102を成形可能に構成されている。第二副成形面62bは、第一副成形面62aに対して主外型40とは反対側に形成されている。本形態では、第二副成形面62bは、第一副成形面62aに接続されている。つまり、第二副成形面62bは、第一副成形面62aに連続している。ただし、第一副成形面62aと第二副成形面62bとの境界部分において、それぞれの接線は不連続とされる。
第二副成形面62bは、副方向Yにおいて、主外型40の外側成形面41aと副型51の第一副成形面62aとの接続位置よりも、主内型30の内側成形面61aに近い位置に位置する。第二副成形面62bは、主内型30の内側余肉成形面61bに対向する。そして、第二副成形面62bの面方向(面接線の方向に等しい)は、副方向Yに平行な方向に延在するように形成されている。従って、第二副成形面62bおよび内側余肉成形面61bは、余肉部102を、湾曲部12の先端に接続させた状態で、副方向Yに平行な方向に延在するように成形可能に構成されている。
外型当接面62cは、主外型40の周囲部42に当接する面である。外型当接面62cおよび主外型40の周囲部42は、副方向Yに対して僅かに傾斜した平面状に形成されている。従って、副型51を副方向Yに移動した際に、図9(c)に示すように、副型51の外型当接面62cと主外型40の周囲部42との面接触により、両者が位置決めされる。
成形体5の製造方法は、図9(a)に示すように、主内型30、主外型40および副型51,52,53を初期位置決めし、主内型30と主外型40との間に、成形体5の素材Wを配置する(素材位置決め工程)。
続いて、図9(b)に示すように、主外型40を主内型30に対して主方向Zに相対移動して、主内型30の凸部31の内側成形面61aと主外型40の凹部41の外側成形面41aとにより、成形体5の素材Wを挟む状態とする(主型移動工程)。
続いて、図9(c)に示すように、副型51を、主内型30に対して副方向Yに相対移動する(副型移動工程)。そうすると、副型51の第一副成形面62aおよび主内型30の内側成形面61aの一部が、素材Wの先端部を圧縮して、成形体5の湾曲部12の先端部外面21a(図9(d)に示す)を成形する。さらに、副型51の第二副成形面62bと主内型30の内側余肉成形面61bが、素材Wのうちの先端部外面21aよりもさらに先端の部位を圧縮して、余肉部102を成形する。このようにして、余肉部102は、湾曲部12の先端部21から副方向Yに平行な方向に延在するように成形される。そして、作業者が、図9(d)に示す成形後部材Waの余肉部102を折り曲げるなどの処理により、余肉部102を成形体5の部位から切断することができる。
本形態の圧縮成形型6を用いて成形体5を製造することにより、実施形態1と同様の効果を発揮する。
(実施形態3)
実施形態3の圧縮成形型6および成形体5の製造方法について、図10を参照して説明する。図10(a)は、図5に示す状態に対応し、図10(b)は、図6に示す状態に対応し、図10(c)は、図7に示す状態に対応する。図10(d)は、圧縮成形型6から取り出された成形後部材Waを示す。以下において、成形体5の湾曲部12の部分の成形について説明する。なお、成形体5における他の湾曲部13,14についても同様である。
本形態における圧縮成形型6は、図10(a)に示す素材Wから、図10(d)に示す成形後部材Waを成形するために用いられる。成形後部材Waは、成形体5の部位と、成形体5の先端よりも先に位置する余肉部103とを備える。本形態の成形後部材Waにおいて、余肉部103は、成形体5の先端に接続した状態で、かつ、成形体5の先端から主方向Zとは異なる方向に延在するように成形されている。本形態では、余肉部103は、成形体5の先端から主方向Zおよび副方向Yに角度を有する方向に延在するように成形されている。
作業者が成形後部材Waの余肉部103を折り曲げるなどの処理により、余肉部103を成形体5の部位から切断することができる。このようにして成形体5を成形することができる。成形体5の湾曲部12は、図10(d)に示すように、先端部21と、湾曲本体部22とを備える。先端部21は、先端部外面21aと、先端部内面21bとを備える。湾曲本体部22は、湾曲本体部外面22aと、湾曲本体部内面22bとを備える。
図10(a)に示すように、主内型30は、成形体5の内面に対応した凸部31と、凸部31の周囲を構成する周囲部32とを備える。主内型30の凸部31は、内側成形面71aおよび内側余肉成形面71bを備える。内側成形面71aは、成形体5(図10(d)に示す)の湾曲部12の内面に対応した面である。主外型40は、成形体5の外面に対応した凹部41と、凹部41の周囲を構成する周囲部42とを備える。主外型40の凹部41は、外側成形面41aを備える。
副型51は、主内型30の周囲部32と主外型の周囲部42との主方向Zの間に配置されている。副型51は、主内型30および主外型40に対して、副方向Yに移動可能に構成されている。副型51は、第一副成形面72a、第二副成形面72b、外型当接面72cを備える。
本形態では、主内型30の内側余肉成形面71bおよび副型51の第二副成形面72bが、実施形態2における主内型30の内側余肉成形面61bおよび副型51の第二副成形面62bに対して角度を有する点が異なる。本形態の圧縮成形型6を用いて成形体5を製造することにより、実施形態2と同様の効果を発揮する。
(実施形態4)
実施形態4の圧縮成形型6および成形体5の製造方法について、図11を参照して説明する。図11(a)は、図5に示す状態に対応し、図11(b)は、図6に示す状態に対応し、図11(c)は、図7に示す状態に対応する。図11(d)は、圧縮成形型6から取り出された成形後部材Waを示す。以下において、成形体5の湾曲部12の部分の成形について説明する。なお、成形体5における他の湾曲部13,14についても同様である。
本形態における圧縮成形型6は、図11(a)に示す素材Wから、図11(d)に示す成形後部材Waを成形するために用いられる。成形後部材Waは、成形体5の部位と、成形体5の先端よりも先に位置する余肉部104とを備える。本形態の成形後部材Waにおいて、余肉部104は、成形体5の先端から分離された状態で成形されている。つまり、本形態においては、作業者が成形後部材Waから余肉部101を切り離すことなく、成形体5が成形されている。
図11(a)に示すように、主内型30は、成形体5の内面に対応した凸部31と、凸部31の周囲を構成する周囲部32とを備える。主内型30の凸部31は、内側成形面81aおよび内側余肉成形面81bを備える。内側成形面81aは、成形体5(図11(d)に示す)の湾曲部12の内面に対応した面である。
内側余肉成形面81bは、湾曲部12の先端よりも先に位置する余肉部104の内面を成形するための面である。内側余肉成形面81bの面方向(面接線の方向に等しい)は、内側成形面81aから不連続に形成されている。そして、内側余肉成形面81bは、副方向Yにおいて、内側成形面81aよりも主外型40の外側成形面41aから遠い位置に形成されている。ここで、内側余肉成形面81bは、主方向Zに一致し、副方向Yに交差する。つまり、内側成形面81aと内側余肉成形面81bとは、階段状に形成されている。
主外型40は、成形体5の外面に対応した凹部41と、凹部41の周囲を構成する周囲部42とを備える。主外型40の凹部41は、外側成形面41aを備える。外側成形面41aは、成形体5の湾曲部12の湾曲本体部22の湾曲本体部外面22aに対応した面である。主外型40の外側成形面41aは、主内型30の内側成形面31aの一部に対向する。
副型51は、主内型30の周囲部32と主外型の周囲部42との主方向Zの間に配置されている。副型51は、主内型30および主外型40に対して、副方向Yに移動可能に構成されている。副型51は、第一副成形面82a、第二副成形面82b、外型当接面82c、非成形面82dを備える。
第一副成形面82aは、図11(c)に示すように、成形体5の湾曲部12の先端部21の先端部外面21aを圧縮成形するための成形面である。つまり、第一副成形面82aは、成形体5の先端部外面21aの凸曲面を転写させた凹曲面を有する。そして、第一副成形面82aは、先端部外面21aの圧縮成形時において、主外型40の外側成形面41aに連続して配置可能に構成されている。さらに、第一副成形面82aは、主内型30の内側成形面81aの一部に対向する。第一副成形面82aは、板部材により形成された素材Wを、主内型30の内側成形面81aとの間で圧縮することにより、素材Wの先端部外面21aに凸曲面を成形可能に構成されている。
第二副成形面82bは、図11(c)に示すように、余肉部104の外面を圧縮成形するための成形面である。つまり、第二副成形面82bは、素材Wの先端部を圧縮することにより、余肉部104を成形可能に構成されている。第二副成形面82bは、第一副成形面82aに対して主外型40とは反対側に形成されている。
本形態では、第二副成形面82bは、第一副成形面82aから不連続に形成されている。つまり、第二副成形面82bと第一副成形面82aとの間には、非成形面82dが介在している。非成形面82dは、第一副成形面82aに滑らかに接続されているのに対して、第二副成形面82bとは角度を有して接続されている。
第二副成形面82bは、副方向Yにおいて、主外型40の外側成形面41aと副型51の第一副成形面82aとの接続位置よりも、主内型30の内側成形面81aに近い位置に位置する。第二副成形面82bは、主内型30の内側余肉成形面81bに対向する。そして、第二副成形面82bの面方向(面接線の方向に等しい)は、主方向Zに一致し、副方向Yに交差する。従って、第二副成形面82bと主内型30の内側成形面81aとは、素材Wをせん断により切断可能に構成されている。そして、第二副成形面82bおよび内側余肉成形面81bは、余肉部104を、湾曲部12の先端から離間した位置にて、主方向Zに延在するように成形可能に構成されている。
外型当接面82cは、主外型40の周囲部42に当接する面である。外型当接面82cおよび主外型40の周囲部42は、副方向Yに対して僅かに傾斜した平面状に形成されている。従って、副型51を副方向Yに移動した際に、図11(c)に示すように、副型51の外型当接面82cと主外型40の周囲部42との面接触により、両者が位置決めされる。
成形体5の製造方法は、図11(a)に示すように、主内型30、主外型40および副型51,52,53を初期位置決めし、主内型30と主外型40との間に、成形体5の素材Wを配置する(素材位置決め工程)。
続いて、図11(b)に示すように、主外型40を主内型30に対して主方向Zに相対移動して、主内型30の凸部31の内側成形面81aと主外型40の凹部41の外側成形面41aとにより、成形体5の素材Wを挟む状態とする(主型移動工程)。
続いて、図11(c)に示すように、副型51を、主内型30に対して副方向Yに相対移動する(副型移動工程)。そうすると、副型51の第二副成形面82bが素材Wの外面を接触する。そして、副型51の第一副成形面82aと主内型30の内側成形面81aとにより、素材Wを圧縮し始める。
副型51がさらに副方向Yに相対移動すると、副型51の第二副成形面82bが、主内型30の内側成形面81aに一致する位置に到達する。この状態から、副型51が、さらに副方向Yに相対移動することで、副型51の第二副成形面82bと主内型30の内側成形面81aとが、素材Wに対してせん断力を付与する。
そして、副型51がさらに副方向Yに相対移動して、副型51の第一副成形面82aが主外型40の外側成形面41aに連続した位置に到達する。副型51の第一副成形面82aおよび主内型30の内側成形面81aの一部が、素材Wの先端部を圧縮して、成形体5の湾曲部12の先端部外面21a(図11(d)に示す)を成形する。
さらに、副型51の第二副成形面82bと主内型30の内側余肉成形面81bが、素材Wのうちの先端部外面21aよりもさらに先端の部位を圧縮して、余肉部104を成形する。主内型30の内側余肉成形面81bおよび副型51の第二副成形面82bは、余肉部104を成形体5の湾曲部12の先端から離間した位置にて成形可能に構成されている。従って、成形体5の湾曲部12の先端部外面21aの成形完了状態に至るまでにおいて、副型51の第二副成形面82bと主内型30の内側成形面81aとにより、素材Wがせん断により切断され、余肉部104が、湾曲部12の先端から分離される。
上記のように、副型51の移動により余肉部104を切断することができるため、成形体5を高精度にかつ容易に成形することができる。この場合において、副型51の第二副成形面82bは、第一副成形面82aに対して主外型40と反対側に形成されている。従って、副型51の第二副成形面82bが先端部外面21aの凸曲面を所望の形状に成形することが可能となる。
また、図11(c)に示すように、湾曲部12の先端部外面21aの成形完了状態において、副方向Yにおいて、副型51の第二副成形面82bと主内型30の内側成形面81aとの距離は、主内型30の内側成形面81aと副型51の第一副成形面82aとの最大対向距離よりも短く設定されている。従って、素材Wが切断されるよりも前に、主内型30の内側成形面81aと副型51の第一副成形面82aとにより、素材Wを圧縮し始めることができる。これにより、高精度に成形体5の先端部21の先端部外面21aを成形することができる。
5 成形体
6 圧縮成形型
12 湾曲部
21 先端部
21a 先端部外面
22 湾曲本体部
30 主内型
31a,61a,71a,81a 内側成形面
31b,61b,71b,81b 内側余肉成形面
40 主外型
41a 外側成形面
51,52,53 副型
51a,62a,72a,82a 第一副成形面
51b,62b,72b,82b 第二副成形面
101,102,103,104 余肉部
W 素材
Wa 成形後部材

Claims (8)

  1. 周縁に湾曲部を有する成形体において前記湾曲部の先端部外面に凸曲面を成形するための圧縮成形型であって、
    前記成形体の前記湾曲部の内面に対応した内側成形面、および、前記湾曲部の先端よりも先に位置する余肉部の内面を成形するための内側余肉成形面を有する主内型と、
    前記主内型に対して主方向に相対移動可能に構成され、前記成形体の前記湾曲部の外面のうち前記湾曲部の先端部を除く湾曲本体部の外面に対応した外側成形面であって、前記主内型の前記内側成形面の一部に対向する前記外側成形面を有する主外型と、
    前記主内型に対して前記主方向に交差する副方向に相対移動可能に構成され、前記湾曲本体部の外面に隣接する前記湾曲部の前記先端部外面を成形するための第一副成形面であって前記主内型の前記内側成形面の一部に対向する前記第一副成形面、および、前記余肉部の外面を成形するための第二副成形面であって前記主内型の前記内側余肉成形面に対向する前記第二副成形面を有する副型と、
    を備え、
    前記副型の前記第一副成形面は、前記主外型の前記外側成形面に連続して配置可能に構成され、板部材により形成された素材を前記主内型の前記内側成形面との間で圧縮することにより、前記素材の外面に前記凸曲面を成形可能に構成され、
    前記副型の前記第二副成形面は、前記第一副成形面に対して前記主外型と反対側に形成され、前記副方向において、前記主外型の前記外側成形面と前記副型の前記第一副成形面との接続位置よりも、前記主内型の前記内側成形面に近い位置に位置し、かつ、前記素材の先端部を圧縮することにより前記余肉部を成形可能に構成されている、圧縮成形型。
  2. 前記主内型の前記内側余肉成形面は、前記主内型の前記内側成形面との境界における面接線を共通とする形状に形成されており、
    前記副型の前記第二副成形面は、前記副型の前記第一副成形面に接続されており、
    前記内側余肉成形面および前記第二副成形面は、前記余肉部を前記成形体の前記湾曲部の先端に接続させた状態で成形可能で、かつ、前記余肉部を前記主方向に延在するように成形可能に構成されている、請求項1に記載の圧縮成形型。
  3. 前記主内型の前記内側余肉成形面は、前記主内型の前記内側成形面から角度を有し、かつ、前記副方向において前記主外型の前記外側成形面から離れる方向に延在するように形成されており、
    前記副型の前記第二副成形面は、前記副型の前記第一副成形面に接続されており、
    前記内側余肉成形面および前記第二副成形面は、前記余肉部を前記成形体の前記湾曲部の先端に接続した状態で成形可能で、かつ、前記余肉部を前記主方向とは異なる方向に延在するように成形可能に構成されている、請求項1に記載の圧縮成形型。
  4. 前記内側余肉成形面および前記第二副成形面は、前記余肉部を前記副方向に平行な方向に延在するように成形可能に構成されている、請求項3に記載の圧縮成形型。
  5. 前記内側余肉成形面および前記第二副成形面は、前記余肉部を前記主方向および前記副方向に角度を有する方向に延在するように成形可能に構成されている、請求項3に記載の圧縮成形型。
  6. 前記主内型の前記内側余肉成形面は、前記主内型の前記内側成形面から不連続に形成され、かつ、前記副方向において前記内側成形面よりも前記主外型の前記外側成形面から遠い位置に形成され、
    前記副型の前記第二副成形面は、前記副型の前記第一副成形面から不連続に形成され、
    前記主内型の前記内側成形面と前記副型の前記第二副成形面とは、前記素材をせん断により切断可能に構成されており、
    前記内側余肉成形面および前記第二副成形面は、前記余肉部を前記成形体の前記湾曲部の先端から離間した位置にて成形可能に構成されている、請求項1に記載の圧縮成形型。
  7. 前記湾曲部の前記先端部外面の成形完了状態において、前記副方向において、前記第二副成形面と前記内側成形面との距離は、前記内側成形面と前記第一副成形面との最大対向距離よりも短く設定されている、請求項6に記載の圧縮成形型。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の圧縮成形型を用いて、周縁に湾曲部を有する成形体において前記湾曲部の先端部外面に凸曲面を成形するための成形体の製造方法であって、
    前記主内型の前記内側成形面と前記主外型の前記外側成形面との間に、前記素材を配置し、
    前記素材を配置した後に、前記主内型および前記主外型を前記主方向に相対移動することにより、前記素材の一部を前記主内型および前記主外型により位置決めされた状態とし、
    前記素材が前記主内型および前記主外型により位置決めされた状態において、前記主内型に対して前記副型を前記副方向に相対移動することにより、前記素材の先端部を圧縮して前記湾曲部の前記先端部および前記余肉部を成形する、圧縮成形型を用いた成形体の製造方法。
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