JP2023077947A - 二層コイル構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】捻り剛性が高く、回転抵抗によるキンクの発生を抑制した二層コイル構造体を提供する。【解決手段】トルクコイル(二層コイル構造体)においては、内側コイル11の巻回方向と外側コイル12の巻回方向とが逆方向であり、トルクコイルをその周方向かつ内側コイル11の径が広がる方向に捻った場合に、外側コイル12の径の変化量が、内側コイル11の径の変化量よりも大きくなるように構成されている。内側コイル11及び外側コイル12のそれぞれにおいて長さ1596mmを1単位とし、当該1単位の長さに対して、内側コイル11をその周方向かつ内側コイル11の径が拡がる方向に360°捻ったときの内側コイル11の径の変化量d1と、外側コイル12をその周方向かつ外側コイル12の径が縮まる方向に360°捻ったときの外側コイル12の径の変化量d2とが、-4.5<d1/d2<-1.6の関係を満たす。【選択図】図2

Description

本発明は、二層コイル構造体に関する。
従来、医療用カテーテル等の内部に配設され、手元操作部の回転運動を先端部に伝達するために用いられる、トルクコイルや駆動シャフトと呼ばれる多層コイル構造体が知られている。例えば、特許文献1には、超音波カテーテル1のカテーテルシース2の内部に回転可能に内蔵された、ステンレス等の金属線からなる多重多層密着コイル等で構成された駆動シャフト10が開示されている。また、特許文献2には、音響型像形成(超音波像形成)カテーテル10のカテーテル・シース18内に配置された、ニチノールを巻いて形成された内側コイル40及び外側コイル42を備えた中空の駆動シャフト16が開示されている。
特開2003-062072号公報 特表平09-504214号公報
このような二層コイル構造体は、手元側に連結されたモータ等の駆動源によって回転駆動されるが、カテーテル操作中に、カテーテル内部で二層コイル構造体がスタックする等してコイル部分への回転抵抗が増加したとき、当該コイル部分にキンクが発生しやすいという問題がある。キンクが発生した二層コイル構造体は回転をうまく伝達できなくなるおそれがあり、また、キンクの発生により二層コイル構造体の内部に通線されているリード線が断線し、カテーテル自体が機能しなくなるおそれもある。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、捻り剛性が高く、回転抵抗によるキンクの発生を抑制した二層コイル構造体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、金属素線を螺旋状に巻回して形成された内側コイルと、前記内側コイルの外周に密着して配置され、金属素線を螺旋状に巻回して形成された外側コイルと、を備えた二層コイル構造体であって、前記内側コイルの巻回方向と前記外側コイルの巻回方向とが逆方向であり、前記二層コイル構造体をその周方向かつ前記内側コイルの径が広がる方向に捻った場合に、前記内側コイルの径の変化量が、前記外側コイルの径の変化量よりも小さく、前記内側コイル及び前記外側コイルのそれぞれにおいて長さ1596mmを1単位とし、前記1単位の長さに対して、前記内側コイルをその周方向かつ前記内側コイルの径が拡がる方向に360°捻ったときの前記内側コイルの径の変化量dと、前記外側コイルをその周方向かつ前記外側コイルの径が縮まる方向に360°捻ったときの前記外側コイルの径の変化量dとが、-4.5<d/d<-1.6の関係を満たす、二層コイル構造体を提供する(発明1)。
かかる発明(発明1)によれば、内側コイルの巻回方向と外側コイルの巻回方向とが逆方向であるため、二層コイル構造体をその周方向かつ内側コイルの径が広がる方向に捻ると、内側コイルの径が広がる一方で外側コイルの径が縮まることとなり、その結果、外側コイルと内側コイルとが押し付け合うことになる。このとき、内側コイルの径の変化量が外側コイルの径の変化量よりも小さいと、外側コイルが内側コイルを強く締め上げることになり、外側コイルと内側コイルとの層間が強固に密着するため、二層コイル構造体の捻り剛性が高まり、回転抵抗によるキンクの発生を抑制することができる。特に、内側コイル及び外側コイルのそれぞれにおいて長さ1596mmを1単位とし、当該1単位の長さに対して、内側コイルをその周方向かつ内側コイルの径が拡がる方向に360°捻ったときの内側コイルの径の変化量dと、外側コイルをその周方向かつ外側コイルの径が縮まる方向に360°捻ったときの外側コイルの径の変化量dとが、-4.5<d/d<-1.6の関係を満たすようにすると、二層コイル構造体の最大トルク力が向上し、より優れた捻り剛性を有する二層コイル構造体を実現することができる。
上記発明(発明1)においては、前記内側コイルが、2本以上18本以下の金属素線を螺旋状に巻回して形成されていることが好ましい(発明2)。
本発明によれば、捻り剛性が高く、回転抵抗によるキンクの発生を抑制した二層コイル構造体を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るトルクコイルの構造を示す説明図である。 同実施形態に係るシャフト本体の構造を示す説明図である。 実施例及び比較例のトルクコイルにおける内側コイルと外側コイルの径方向の変化量の割合と、トルクコイルの最大トルク力及び捻り剛性との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態に係るトルクコイル10の全体構造を示す説明図であり、図2はトルクコイル10におけるシャフト本体1の構造を示す説明図である。なお、本発明は、以下に説明する実施形態にのみ限定されるものではなく、実施形態はあくまでも本発明の技術的特徴を説明するために記載された例示にすぎない。また、各図面に示す形状や寸法はあくまでも本発明の内容の理解を容易にするために示したものであり、実際の形状や寸法を正しく反映したものではない。
本明細書において、「先端側」とは、トルクコイル10を構成するシャフト本体1の軸方向に沿う方向であって、トルクコイル10が治療部位に向かって進行する方向を意味する。「基端側」とは、トルクコイル10を構成するシャフト本体1の軸方向に沿う方向であって、上記先端側と反対の方向を意味する。また、「先端」とは、任意の部材または部位における先端側の端部、「基端」とは、任意の部材または部位における基端側の端部をそれぞれ示す。さらに、「先端部」とは、任意の部材または部位において、その先端を含み上記先端から基端側に向かって上記部材等の中途まで延びる部位を指し、「基端部」とは、任意の部材または部位において、その基端を含みこの基端から先端側に向かって上記部材等の中途まで延びる部位を指す。なお、図1及び図2においては、図示左側が超音波カテーテル等に挿通された状態で体内へと挿入される「先端側」であり、図示右側がモータ等の駆動源に接続される「基端側」である。
トルクコイル10は、図1に示すように、長尺のシャフト本体1と、シャフト本体1の先端側に取り付けられたハウジング2と、シャフト本体1の基端側に取り付けられたコネクタ3とを備える。本実施形態におけるシャフト本体1は、図2に示すように、金属素線111を螺旋状に巻回して形成された内側コイル11と、内側コイル11の外周に密着して配置され、金属素線121を螺旋状に巻回して形成された外側コイル12と、を備えた中空の二層コイル構造となっている。
トルクコイル10のシャフト本体1の先端にはハウジング2が取り付けられている。トルクコイル10が超音波像形成カテーテルに用いられる場合、ハウジング2には超音波像形成のためのトランスディーサ(不図示)が内蔵されており、エポキシ樹脂や接着剤等の公知の固着技術でハウジング2をシャフト本体1の先端部に取り付ける。また、トルクコイル10の用途に応じて、ハウジング2の代わりに、シャフト本体1とは材質の異なるコイル部材が接合されたり、医療用クリップ等の操作対象物と接続するための接続部材が接合されたりしてもよいし、シャフト本体1の先端部をロウ材によってロウ付けし、当該先端部に対して切削加工を施して所望の形状にしてもよい。
トルクコイル10のシャフト本体1の基端には、トルクコイル10を回転駆動するためのモータ等の駆動源4に接続するためのコネクタ3が、エポキシ樹脂や接着剤等の公知の固着技術で取り付けられている。
なお、本発明は、トルクコイルと駆動源とがコネクタで接続された医療機器用シャフト、及び当該シャフトを備える医療機器をも提供する。上記シャフトは、モータが備えられる医療機器に特に好適であり、例えば、先端に超音波振動子が備えられた血管内超音波(IVUS)法で用いられるシャフトや、患者の体内管腔から物質を除去するために使用される体内回収機構用シャフトとして好適に利用できる。本発明のトルクコイルは、1000rpm以上、より好適には1500rpm以上で回転する血管内超音波(IVUS)法で用いられるシャフトにおいて特にその効果が発揮される。
本実施形態において、内側コイル11の外径は0.24~0.79mmの範囲に設定されており、特に0.3~0.5mmの範囲にあることが好ましい。内側コイル11の内径は0.17~0.57mmの範囲に設定されており、特に0.2~0.4mmの範囲にあることが好ましい。また、内側コイル11の軸方向の長さは1.0~3.0mの範囲に設定されている。内側コイル11を形成する金属素線111の材料は特に限定されるものではないが、例えば、SUS304、SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼等が用いられる。
内側コイル11は、複数の金属素線111を螺旋状に巻回して形成されるものであり、内側コイル11の軸線方向において隣り合う金属素線111の間に間隙ができないように形成されている。本実施形態においては、内側コイル11は2本以上18本以下の金属素線を螺旋状に巻回して形成されており、金属素線111の径はそれぞれ0.03~0.11mmの範囲に設定されている。金属素線111の径は、特にそれぞれ0.04~0.08mmの範囲にあることが好ましい。内側コイル11を単条コイルとしてしまうと、トルクコイル10の回転性能が低下するおそれがある。
本実施形態において、外側コイル12の外径は0.3~1.0mmの範囲に設定されており、特に0.4~0.6mmの範囲にあることが好ましい。外側コイル12の内径は0.24~0.79mmの範囲に設定されており、特に0.3~0.5mmの範囲にあることが好ましい。外側コイル12は内側コイル11の外周に密着して配置されるため、外側コイル12の内径は内側コイル11の外径とほぼ等しく設定される。また、外側コイル12の軸方向の長さは内側コイル11と同じであり、例えば1.0~3.0mの範囲に設定されている。外側コイル12を形成する金属素線121の材料は特に限定されるものではないが、例えば、SUS304、SUS316等のオーステナイト系ステンレス鋼等が用いられる。内側コイル11を形成する金属素線111と外側コイル12を形成する金属素線121とは同じ材料によって形成されていることが好ましい。
外側コイル12は、複数の金属素線121を螺旋状に巻回して形成されるものであり、外側コイル12の軸線方向において隣り合う金属素線121の間に間隙ができないように形成されている。本実施形態においては、外側コイル12は2本以上18本以下の金属素線を螺旋状に巻回して形成されており、金属素線121の径はそれぞれ0.03~0.50mmの範囲に設定されている。金属素線121の径は、特にそれぞれ0.03~0.08mmの範囲にあることが好ましい。
本実施形態において、内側コイル11を形成する金属素線111及び外側コイル12を形成する金属素線121は、いずれも断面が略円形状の丸線であるが、特にこれに限定されるものではなく、その断面が楕円形状の丸線であってもよいし、その断面が略矩形状である平線であってもよい。
シャフト本体1では、図2に示すように、内側コイル11の巻回方向と外側コイル12の巻回方向とが逆方向になるように、外側コイル12が内側コイル11の外周上に配置されている。これにより、シャフト本体1がその周方向かつ内側コイル11の径が拡がる方向に捻られると、内側コイル11の径は拡がり、外側コイル12の径は縮まることになる。
ここで、トルクコイル10は、シャフト本体1をその周方向かつ内側コイル11の径が広がる方向に捻った場合に、外側コイル12の径の変化量が、内側コイル11の径の変化量よりも大きくなるように構成されている。具体的には、図2に示すように、内側コイル11の縦断面方向における巻回角度αと、外側コイル12の縦断面方向における巻回角度βとが互いに異ならせてあり、内側コイル11の縦断面方向における巻回角度αが、外側コイル12の縦断面方向における巻回角度βよりも大きくなるように設定されている。このように内側コイル11の巻回角度αが外側コイル12の巻回角度βよりも大きい(つまり、内側コイル11の撚り角が外側コイル12の撚り角よりも立っている)ことにより、上述のように、シャフト本体1をその周方向かつ内側コイル11の径が広がる方向に捻った場合に、外側コイル12の径の変化量が、内側コイル11の径の変化量よりも大きくなることになる。
内側コイル11の縦断面方向における巻回角度αと、外側コイル12の縦断面方向における巻回角度βとの関係は、内側コイル11及び外側コイル12それぞれを形成する金属素線111、121の素線径や条数の設定の組み合わせにより決まる。例えば、コイルを形成する素線の径が固定であれば、コイルの条数が増えれば増えるほどコイルの縦断面方向における巻回角度は小さくなっていき、コイルの条数が減れば減るほどコイルの縦断面方向における巻回角度は大きくなっていく。また、コイルの条数が固定であれば、コイルを形成する素線の径が大きくなればなるほどコイルの縦断面方向における巻回角度は小さくなっていき、コイルを形成する素線の径が小さくなればなるほどコイルの縦断面方向における巻回角度は大きくなっていく。
以上説明したトルクコイル10によれば、内側コイル11の巻回方向と外側コイル12の巻回方向とが逆方向であるため、トルクコイル10をその周方向かつ内側コイル11の径が広がる方向に捻ると、内側コイル11の径が広がる一方で外側コイル12の径が縮まることとなり、その結果、外側コイル12と内側コイル11とが押し付け合うことになる。このとき、外側コイル12の径の変化量が内側コイル11の径の変化量よりも大きいと、外側コイル12が内側コイル11を強く締め上げることになり、外側コイル12と内側コイル11との層間が強固に密着するため、トルクコイル1の捻り剛性が高まり、回転抵抗によるキンクの発生を抑制することができる。
以上、本発明に係るトルクコイル(二層コイル構造体)について図面に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、種々の変更実施が可能である。例えば、トルクコイル1を構成する内側コイル11及び外側コイル12の形状、長さや径等は、使用目的や使用位置等に応じて適宜設計されてよい。また、シャフト本体1の内部にリード線等が挿通されていてもよいし、シャフト本体1に、内側コイル11及び外側コイル12以外の部材、例えば補強体やX線不透過性のマーカ等が設けられていてもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
本発明に係るトルクコイルが優れた捻り剛性を有することを検証すべく、複数の金属素線を螺旋状に巻回して形成された多条コイルである内側コイルと、当該内側コイルの外周に密着して配置され、複数の金属素線を螺旋状に巻回して形成された多条コイルである外側コイルとを備える試験用トルクコイルを複数作製し、モータ及びトルクセンサを用いて最大トルク力及び捻り剛性の計測を行なった。
試験用トルクコイルは、内側コイル及び外側コイルの素線径や条数を変更することにより複数作製した。全ての試験用トルクコイルを、内径が0.32mm、長さが1606mmとなるように作製した。作製した試験用トルクコイルの内側コイル及び外側コイルの構造を表1に示す。
Figure 2023077947000002
表1における実施例1~3及び比較例1~3は、内側コイル及び外側コイルの条数を8本で固定した上で、内側コイル及び外側コイルの素線径を変化させている。一方、表1における実施例4~7及び比較例4~7は、内側コイル及び外側コイルの素線径を0.06mmで固定した上で、内側コイル及び外側コイルの条数を変化させている。なお、表1におけるピッチとは素線が巻かれているコイル軸方向への1周期分の長さを意味している。
次に、作製した実施例及び比較例の試験用トルクコイルの一端を固定し、他端を360°捻った場合を想定して、長さ1596mmの内側コイルをその周方向かつ当該内側コイルの径が拡がる方向に360°捻ったときの内側コイルの径の変化量dと、長さ1596mmの外側コイルをその周方向かつ外側コイルの径が縮まる方向に360°捻ったときの外側コイルの径の変化量dとを、計算により算出した。算出した結果を表2に示す。
なお、実際に作製した試験用トルクコイルの長さが1606mmであるにもかかわらず、理論上の内側コイルの径の変化量d及び外側コイルの径の変化量dの算出を、各コイルの長さが1596mmであることを前提に行なったのは、後述するように、作製した実施例及び比較例の試験用トルクコイルの最大トルク力及び捻り剛性の計測を行う際に、試験用トルクコイルの両端をモータ及びトルクセンサに取り付けることになるが、両端それぞれ5mmをモータ及びトルクセンサに取り付けるためのコネクタにチャックするため、最大トルク力及び捻り剛性の計測を行う対象となる試験用トルクコイルの長さは1596mmになるためである。
Figure 2023077947000003
表2に示した各実施例及び比較例の理論上の内側コイルの径の変化量d及び外側コイルの径の変化量dと、内側コイルの径の変化量d及び外側コイルの径の変化量dの割合(d/d)は次のように算出した。
(1)内側コイル、外側コイルそれぞれのPCDを求めた。ここで、PCDとは、コイルを横断面視したときに、コイルの中心を中心とした仮想円であって、コイルを形成する各素線の径方向の中心を通る仮想円の直径であり、「コイル内径+素線の径方向長さ」により計算される値である。
(2)内側コイル、外側コイルそれぞれについて、PCDを直径とする円の円周を「PCD×π」により求めた。
(3)内側コイル、外側コイルそれぞれについて、捻回度を「捻り角度(本実施例では360°)/ピッチ数」により求めた。なお、ピッチ数は「コイルの長さ/1ピッチの長さ」で求められる。1ピッチの長さは10個のピッチを実測し、それを平均して算出した。
(4)内側コイルについて、拡径方向に捻回後のPCDを直径とする円の円周を「PCDπ+({捻回度/360°}×PCDπ)」により求め、その円周をπで割り戻すことにより、拡径方向に捻回後のPCDを算出した。
(5)外側コイルについて、縮径方向に捻回後のPCDを直径とする円の円周を「PCDπ-({捻回度/360°}×PCDπ)」により求め、その円周をπで割り戻すことにより、縮径方向に捻回後のPCDを算出した。
(6)「内側コイルを拡径方向に捻回後のPCD」から「内側コイルの捻回前のPCD」を差し引いて「内側コイルの径の変化量d」を求め、一方、「外側コイルを縮径方向に捻回後のPCD」から「外側コイルの捻回前のPCD」を差し引いて「外側コイルの径の変化量d」を求めた。
(7)それらを用いて内側コイルの径の変化量d及び外側コイルの径の変化量dの割合(d/d)を求めた。
なお、本実施例では捻り角度を360°として実施したが、内側コイル及び外側コイルの長さが1596mmよりも短い場合、上記d/dは、捻り角度を「360[°]×{(内側コイル及び外側コイルの長さ[mm])/1596[mm]}」として求めることができる。
続いて、作製した各実施例及び比較例の試験用トルクコイルを、モータ及びトルクセンサを備えるガイドワイヤ伝達特性測定器PT-1950GHS(株式会社プロテック製)に取り付け、モータで正方向に回転させて捻りを加えて、各実施例及び比較例の試験用トルクコイルの最大トルク力及び捻り剛性の計測を行なった。計測は各実施例及び比較例に対して複数回行ない、その平均値を計算して計測結果とした。計測した結果を表3に示す。
Figure 2023077947000004

表3に示した計測結果に基づいて、実施例1~7及び比較例1~7のトルクコイルにおける内側コイルと外側コイルの径方向の変化量の割合と、トルクコイルの最大トルク力及び捻り剛性との関係をグラフにしたものが図3である。図3(a)は実施例1~3及び比較例1~3についてのグラフであり、図3(b)は実施例4~7及び比較例4~7についてのグラフである。
図3から明らかなように、実施例1~7のトルクコイルは、比較例1~7のトルクコイルと比較すると、優れた捻り剛性を有していることがわかる。特に、長さ1596mmの内側コイルをその周方向かつ当該内側コイルの径が拡がる方向に360°捻ったときの当該内側コイルの径の変化量dと、長さ1596mmの外側コイルをその周方向かつ当該外側コイルの径が縮まる方向に360°捻ったときの当該外側コイルの径の変化量dとが、-4.5<d/d<-1.6の関係を満たす場合には、トルクコイル(二層コイル構造体)の最大トルク力が向上し、より優れた捻り剛性を有するトルクコイルになっていることがわかる。
特に、実施例4~7のトルクコイルのように、内側コイル及び外側コイルの素線径を同一のものとし、内側コイルの条数よりも外側コイルの条数を多くしたトルクコイルは、極めて優れた捻り剛性を呈し、最大トルク力も飛躍的に向上することが理解される。
10 トルクコイル(二層コイル構造体)
1 シャフト本体
11 内側コイル
12 外側コイル
2 ハウジング
3 コネクタ
4 モータ

Claims (2)

  1. 金属素線を螺旋状に巻回して形成された内側コイルと、
    前記内側コイルの外周に密着して配置され、金属素線を螺旋状に巻回して形成された外側コイルと、を備えた二層コイル構造体であって、
    前記内側コイルの巻回方向と前記外側コイルの巻回方向とが逆方向であり、
    前記二層コイル構造体をその周方向かつ前記内側コイルの径が拡がる方向に捻った場合に、前記内側コイルの径の変化量が、前記外側コイルの径の変化量よりも小さく、
    前記内側コイル及び前記外側コイルのそれぞれにおいて長さ1596mmを1単位とし、前記1単位の長さに対して、前記内側コイルをその周方向かつ前記内側コイルの径が拡がる方向に360°捻ったときの前記内側コイルの径の変化量dと、前記外側コイルをその周方向かつ前記外側コイルの径が縮まる方向に360°捻ったときの前記外側コイルの径の変化量dとが、-4.5<d/d<-1.6の関係を満たす、二層コイル構造体。
  2. 前記内側コイルが、2本以上18本以下の金属素線を螺旋状に巻回して形成されている、請求項1に記載の二層コイル構造体。
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