JP2023077850A - リクライニング装置 - Google Patents

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健一 勝部
Kenichi Katsube
剛 松澤
Takeshi Matsuzawa
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Abstract

Figure 2023077850000001
【課題】異音の発生を防止したリクライニング装置を提供すること。
【解決手段】本開示のリクライニング装置は、シートクッションに取り付けられる第1のアームと、シートバックに取り付けられ第1のアームに対して回動可能に支持される第2のアームと、シートバックを前方に付勢するために、シートバックが後傾位置と前傾位置との間を移動する間、一端が第2のアームに係合する第1の付勢部材と、シートバックが前傾位置と前傾位置から後傾位置の間の所定の位置との間を移動する間にシートバックを第1の付勢部材の付勢力よりも小さな付勢力で後方に付勢するために、シートバックが前傾位置と所定の位置との間を移動する間、一端が第2のアームに係合する第2の付勢部材と、シートバックが所定の位置と後傾位置との間を移動する間、第2の付勢部材の一端に係合する係合部材と、を含む。
【選択図】図3

Description

本開示は、シートのリクライニング装置に関する。
車両用シート等のシートバックを前後方向に傾動させるリクライニング装置が知られている。例えば、下記特許文献1には、シートバックを前方に付勢するリターンスプリングに加えて、シートバックが所定の位置から前傾する時にシートバックのアームにその外方端が係合することでシートバックを後方に付勢するブレーキスプリングを用いることにより、シートバックの前傾速度を調整しているものが記載されている。
実開昭63-142140号公報
しかしながら、上記特許文献1のもののように、シートバックがその可動域のうちの一部にある場合にのみブレーキスプリングの外方端をアームに係合させる構造とすると、ブレーキスプリングの外方端が係合されていない状態が発生する。このように、ばねの一端が非係合状態であると、当該一端とアームの係合時や他の外的要因によりばねに予期しない振動等が発生し、異音が発生する場合がある。
本開示は、上述の課題を考慮して、異音の発生を防止したリクライニング装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の第1の態様に係るリクライニング装置は、シートクッションに取り付けられる第1のアームと、シートバックに取り付けられ、前記第1のアームに対して回動可能に支持される第2のアームと、前記シートバックを前方に付勢するために、前記シートバックが前記シートバックを前記シートクッションに対して後傾させた後傾位置と前記シートクッションに対して前傾させた前傾位置との間を移動する間、一端が前記第2のアームに係合する第1の付勢部材と、前記シートバックが前記前傾位置と前記前傾位置から前記後傾位置の間の所定の位置との間を移動する間に前記シートバックを前記第1の付勢部材の付勢力よりも小さな付勢力で後方に付勢するために、前記シートバックが前記前傾位置と前記所定の位置との間を移動する間、一端が前記第2のアームに係合する第2の付勢部材と、前記シートバックが前記所定の位置と前記後傾位置との間を移動する間、前記第2の付勢部材の前記一端に係合する係合部材と、を含むものである。
このようなリクライニング装置においては、第2の付勢部材の一端が第2のアームと係合部材のいずれかに常に係合されるため、第2の付勢部材の一端が係合していない状態が生じないものとすることができる。
本開示の第2の態様に係るリクライニング装置は、上記本開示の第1の態様に係るリクライニング装置において、前記第1の付勢部材の他端、前記第2の付勢部材の他端及び前記係合部材の一端は、前記第1のアームに固定された取付部材に取り付けられる。
このようなリクライニング装置においては、各付勢部材と係合部材とを単一の部材に取り付けることで、各部材の位置合わせを容易に行うことができる。
本開示のリクライニング装置によれば、第1及び第2の付勢部材の一端が、シートバックの位置に関わらず常に係合された状態となるため、異音の発生を防止したリクライニング装置を提供することができるようになる。
本開示の一実施の形態に係るリクライニング装置の一例をシートに採用した状態を示す一側面図である。 図1に示すリクライニング装置の要部斜視図である。 図2に示すリクライニング装置の分解斜視図である。 図2に示すリクライニング装置の第2の係合ブラケットの取付構造を示す図である。 本開示の一実施の形態に係るリクライニング装置の第2の係合ブラケットの変形例を説明するための説明図である。 シートバックの動作位置とトルク及び角速度の関係を示した図である。 図2に示すリクライニング装置の動作状態を示す図である。
以下、図面を参照して本開示を実施するための実施の形態について説明する。なお、以下では本開示の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本開示の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。また、図面において互いに同一又は相当する部材には同一あるいは類似の符号を付し、重複した説明は省略する。
図1は、本開示の一実施の形態に係るリクライニング装置の一例をシートに採用した状態を示す一側面図である。本実施の形態に係るリクライニング装置10は、図1に示すように、車両用シート、特に乗用車前席のシートのようなシート1に適用することができる。このシート1は少なくとも、着座者が座る座面を構成し着座者の臀部及び大腿部を支持するシートクッション2と、背もたれ部分を構成し着座者の背部を支持するシートバック3とを含む。シートバック3は、シートクッション2に対して回転軸4を介して回転自在に連結されていてよい。これにより、シートバック3は、前方に回動した位置であって、シートクッション2の上面とシートバック3の前面とが最も近接する位置である前傾位置(「最前傾位置」ともいう)と、後方に回動した位置であって、シートクッション2の上面とシートバック3の前面とが最も離れた位置である後傾位置(「最後傾位置」ともいう)との間で回動可能となっている。本実施の形態に係るリクライニング装置10は、上述のシートバック3の回動動作を実現するための機構であってよい。なお、図1においては、リクライニング装置10以外の構成要素は点線で示されているかあるいは省略されている。また図1に矢印で示すX方向はシート1の左右方向(幅方向)を示し、同様にY方向はシート1の前後方向を示し、Z方向はシート1の上下方向を示している。
図2は、図1に示すリクライニング装置の要部斜視図である。また、図3は、図2に示すリクライニング装置の分解斜視図である。本実施の形態に係るリクライニング装置10は、図1乃至図3に示すように、シートクッション2に取り付けられる第1のアームの一例としてのロアアーム20と、シートバック3に取り付けられる第2のアームの一例としてのアッパアーム30と、ロアアーム20とアッパアーム30との連結部分の付近に配設された第1及び第2の付勢ばね(第1及び第2の付勢部材に対応)40、50とを含む。
ロアアーム20は、シートクッション2に直接あるいは間接的に取り付けられた、扁平な金属板で構成されていてよい。このロアアーム20はシートクッション2の一部、例えば図示しないシートクッションフレームのサイドフレームに取り付けることができ、当該取り付けには、周知の取付構造、例えばビスによる固定を採用することができる。ロアアーム20の略中央部には、回転軸4が挿入可能な貫通穴が形成されていてよい。また、このロアアーム20のアッパアーム30と対向する面の反対側の面には、後述する第1及び第2の付勢ばね40、50の一端を支持する掛止ブラケット(取付部材に対応)21が固定されているとよい。この掛止ブラケット21の具体的な構造については後述する。なお、本実施の形態においては、第1のアームとしてロアアーム20を例示しているが、第1のアームは、シートクッション2に取り付けられる部材であればロアアーム20に限定されず、例えばシートクッションフレームの一部(例えば上述のサイドフレーム)等であってもよい。
アッパアーム30は、シートバック3に直接あるいは間接的に取り付けられた、シートバック3の側面に沿って長尺な金属板で構成されていてよい。このアッパアーム30はシートバック3の一部、例えば図示しないシートバックフレームのサイドフレームに取り付けることができ、当該取り付けには、上述したロアアーム20と同様に、周知の取付構造、例えばビスによる固定を採用することができる。アッパアーム30の基端側の一面には、回転軸4が挿入可能な貫通穴が形成されていてよく、回転軸4が挿入されることにより、アッパアーム30はロアアーム20に対して回転軸4を中心に回動可能となる。なお、本実施の形態においては、第2のアームとしてアッパアーム30を例示しているが、第2のアームは、シートバック3に取り付けられる部材であればアッパアーム30に限定されず、例えばシートバックフレームの一部(例えば上述のサイドフレーム)等であってもよい。
このアッパアーム30のロアアーム20に対向する側の面の一部、より具体的にはアッパアーム30の長尺方向の中間位置には、第1及び第2の付勢ばね40、50に係合可能な第1の係合ブラケット31が固定されているとよい。この第1の係合ブラケット31は、図3に示すように、アッパアーム30に固定される固定片32と、固定片32の一端からシート1の外側(左)方向(図2の-X方向)へ、アッパアーム30の一面から立設するように延びる係合片33とを有していてよい。係合片33は、第1及び第2の付勢ばね40、50の一端が係合可能なものであり、具体的には、係合片33の前後方向に位置する両辺が、第1及び第2の付勢ばね40、50の一端に係合する第1及び第2の係合部34、35として機能し得る。この第1の係合ブラケット31は、固定片32と係合片33とが互いに交差するように連結しており、前後方向から見て実質的にL字状の金属片として構成されている。
また、ロアアーム20のアッパアーム30に対向する面には、アッパアーム30及びシートバック3の回動を許可し、あるいはその回動をロックするための周知のリクライナ5が固定されていてよい。このリクライナ5としては、例えば、そのアッパアーム30側の面に図示しない突起が形成されており、この突起が、アッパアーム30の回転軸4が挿入される貫通穴の周囲に設けられた凹部(図示省略)に噛合うことで、アッパアーム30及びシートバック3の回動を制御するものであってよい。このリクライナ5としては、手動式のものあるいは電動式のものを採用することができる。さらに、リクライニング装置10において、リクライナ5が例えば手動式のものの場合には図示しない操作レバー等がさらに含まれていてよく、電動式のものの場合には図示しない駆動源やアクチュエータ等がさらに含まれていてよい。
第1及び第2の付勢ばね40、50は、その付勢力によりシートバック3をシートクッション2に対して前後方向に動作させるものである。本実施の形態においては、第1及び第2の付勢ばね40、50に、長尺な帯状の金属部材を巻回して形成されるスパイラルスプリングを採用している。これら第1及び第2の付勢ばね40、50は、いずれもスパイラルスプリングで構成することができるが、その付勢力は、第1の付勢ばね40の付勢力よりも第2の付勢ばね50の付勢力の方が小さくなるよう調整される。そして、スパイラルスプリングで構成された第1及び第2の付勢ばね40、50は、その中心部に形成される空間に回転軸4が位置するよう、互いに並列に、ロアアーム20の一面に沿って配設することができる。
第1の付勢ばね40は、シートバック3を前方(前倒方向)に付勢するよう機能するばね体である。この第1の付勢ばね40は、その円周方向外側に位置し鉤状に湾曲した第1の外方端(第1の付勢ばねの一端の一例)41と、円周方向内側に位置し鉤状に湾曲した第1の内方端(第1の付勢ばねの他端の一例)42と、第1の外方端41と第1の内方端42とをつなぐ第1の巻回部43とを含むスパイラルスプリングで構成することができる。このうち、第1の内方端42は、ロアアーム20の任意の位置、例えば掛止ブラケット21に掛け止められていてよい。また、第1の外方端41は、アッパアーム30の任意の位置、例えば第1の係合ブラケット31の係合片33の第1の係合部34に係合されていてよい。この第1の外方端41は、シートバック3がその可動域のどの位置にあっても常にシートバック3を前方に付勢することができるように付勢力等が調整された状態で、係合片33の第1の係合部34に係合しているとよい。
第2の付勢ばね50は、シートバック3を後方に付勢するよう機能するばね体である。この第2の付勢ばね50は、第1の付勢ばね40と同様に、その円周方向外側に位置し鉤状に湾曲した第2の外方端(第2の付勢ばねの一端の一例)51と、円周方向内側に位置し鉤状に湾曲した第2の内方端(第2の付勢ばねの他端の一例)52と、第2の外方端51と第2の内方端52とをつなぐ第2の巻回部53とを含むスパイラルスプリングで構成することができる。このうち、第2の内方端52は、ロアアーム20の任意の位置、例えば掛止ブラケット21に掛け止められていてよい。また、第2の外方端51は、アッパアーム30の任意の位置、例えば第1の係合ブラケット31の係合片33の第2の係合部35に係合可能であるが、この第2の外方端51と第2の係合部35とは、シートバック3が前傾位置から前傾位置と後傾位置の間の所定の位置までの間を移動する間にのみ係合するものである。換言すれば、この第2の外方端51と第2の係合部35とは、シートバック3が所定の位置から後傾位置までの間を移動する間には係合しない。また、第2の付勢ばね50は、後述する第2の係合ブラケット60にその第2の外方端51が係合するよう、第1の付勢ばね40の外側(左)に、第1の付勢ばね40に沿って並列に配置されている。
この第2の付勢ばね50は、シートバック3が例えば後傾位置にある状態から第1の付勢ばね40の作用により前方に付勢されて移動する際、シートバック3が所定の位置を通過するタイミングでシートバック3に対する後方への付勢が開始され、その回動速度(角速度)の減速が開始されるように機能する。上述の所定の位置とは、シートバック3の可動域において、第1及び第2の付勢ばね40、50によりシートバック3が付勢される領域と第1の付勢ばね40のみによりシートバック3が付勢される領域とが切り替わる位置であるといえる。したがって、以降は当該所定の位置を「第2の付勢ばね作動切替位置」ともいう。なお、上述した通り、第2の付勢ばね40の付勢力は第1の付勢ばね40の付勢力よりも小さく設定されているため、第2の付勢ばね50の作用によりシートバック3の前方への移動が停止する、あるいは後方への移動に切り替わることはない。
第2の付勢ばね50の第2の外方端51は、上述の通り、シートバック3が第2の付勢ばね作動切替位置から後傾位置までの間を移動する間には係合片33とは係合しない。他方、第2の付勢ばね50の第2の外方端51が係合していない状態が生じると、上述した異音の発生の原因となり得る。そこで、本開示のリクライニング装置10においては、さらに第2の係合ブラケット(係合部材に対応)60を含む構成を採用している。
図4は、図2に示すリクライニング装置の第2の係合ブラケット60の取付構造を示す図であって、図4(A)は、図2に示すリクライニング装置10のうち掛止ブラケット21と第2の係合ブラケット60のみを拡大して示した斜視図であり、図4(B)は、図4(A)に示すA-A線に沿って切断した状態を示す断面図である。本実施の形態に係る第2の係合ブラケット60は、図4に示すように、掛止ブラケット21に取り付けられる。この掛止ブラケット21は、図4に示すように、ロアアーム20の一面に固定される固定片22と、固定片22の上方端部からシート1の外側(左)方向(図2の-X方向)へ、ロアアーム20の一面から立設するように延びる掛止片23とを有していてよい。固定片22の略中央部には、回転軸4が挿入可能な貫通穴が形成されていてよい。掛止片23は、少なくともその前方に位置する辺に窪みが形成されていてよく、この窪みが第1の内方端42を掛止する第1の掛止部24として機能する。また、この掛止片23の上面には、掛止片23を上下方向に貫通する挿入穴26が設けられていてよく、この挿入穴26の内壁のうち前方に位置する一辺が第2の内方端52を掛止する第2の掛止部25として機能する。さらに、この挿入穴26は、後述する第2の係合ブラケット60の固定端61が挿入され固定され得る。
上述したように、本実施の形態に係るリクライニング装置10においては、第1及び第2の掛止部24、25の掛け止め位置と、第2の係合ブラケット60の固定端61の固定位置とが、いずれも掛止ブラケット21に設定される。このように、第1及び第2の付勢ばね40、50と第2の係合ブラケット60の固定箇所を1つの部材に集約させると、相対的な位置決めが容易に行えるようになる。これにより、リクライニング装置10の組み立て段階等で各付勢ばね40、50及び第2の係合ブラケット60に位置ズレが生じにくく、リクライニング装置10製造時のバラツキを抑えることができ、製造歩留まりが向上する。なお、上述した第1及び第2の掛止部24、25の掛け止め位置及び第2の係合ブラケット60の固定端61の固定位置は、上述のものに限定されない。したがって、例えば、これらをロアアーム20の他の位置に固定してもよい。
第2の係合ブラケット60は、シートバック3が第2の付勢ばね作動切替位置と後傾位置との間を移動するときに、第2の付勢ばね50の第2の外方端51に係合するものである。この第2の係合ブラケット60の具体的な構造としては、左右方向に延在しロアアーム20の任意の位置、例えば掛止ブラケット21に固定される固定端61と、同じく左右方向に延在し第2の付勢ばね50の第2の外方端51に係合するよう、上述した第2の付勢ばね作動切替位置に対応する位置に配設された係合端62と、固定端61と係合端62とを連結する湾曲部63とを含む、金属材料で構成することができる。
第2の係合ブラケット60の固定端61は、ロアアーム20の第1及び第2の付勢ばね40、50の中央位置、詳しくは第1及び第2の巻回部43、53の内方位置に取り付けられるものであってよい。詳しくは、この固定端61は、図4に示すように、掛止ブラケット21の掛止片23に設けられた挿入穴26に上方から挿入され、固定されていてよい。この固定方法としては、固定端61と掛止片23との接触箇所の1乃至複数を接合箇所BPとし、当該接合箇所BPを例えば溶接することにより固定することができる。接合箇所BPの位置や数は任意に変更可能であるが、例えば図4(B)に示すように、固定端61の先端が掛止片23に接触する位置と、掛止片23の先端が固定端61に接触する位置の2箇所に設定することができる。
第2の係合ブラケット60の係合端62は、その一端、より具体的には係合端62の前方に位置する端面が、上述した第2の付勢ばね作動切替位置に対応する係合位置EP(図5(A)等参照)に位置合わせされることで、第2の付勢ばね50の第2の外方端51に係合可能となっていてよい。具体的には、左右方向に延在する係合端62は、その上下方向位置が、第1及び第2の巻回部43、53と、第1の係合ブラケット31の係合片33との間に設定され、且つ左右方向における湾曲部63に連結されていない側(図2中の+X方向)の端部位置が、第2の外方端51の左右方向位置と、第1の外方端41の左右方向位置の間に設定されているとよい。これにより、係合端62は第2の外方端41にのみ接触、係合し、他の部材とはシートバック3の位置に関わらず接触しない。なお、本実施の形態においては、係合端62の上下方向位置が、第1及び第2の巻回部43、53と第1の係合ブラケット31の係合片33との間に設定されたものを例示しているが、本開示はこれに限定されず、例えば係合端62と係合片33の上下方向位置が逆に設定されていてもよい。
第2の係合ブラケット60の湾曲部63は、固定端61と係合端62とを連結するものであってよい。詳しくは、固定端61と係合端62との間に位置する第1及び第2の巻回部43、53を迂回するように湾曲されて構成されていてよい。この湾曲部63を含む第2の係合ブラケット60は、前後方向からみると第1及び第2の巻回部43、53に沿った略コの字形状となっていてよい。第2の係合ブラケット60をこのように形成することで、第2の係合ブラケット60の専有面積が小さく抑えられている。
第2の係合ブラケット60の係合端62は、上述した第2の付勢ばね作動切替位置に合わせて位置決めされるため、結果として、第2の係合ブラケット60の係合端62のレイアウトを調整することで、第2の付勢ばね作動切替位置を定めることができる。ここで、上述した本実施の形態においては、図1乃至図4に示すように、第2の係合ブラケット60として、水平方向に延在する係合端62を含むものを例示しているが、本開示のリクライニング装置に採用可能な第2の係合ブラケットの形状は、これに限定されない。
図5は、第2の係合ブラケットの変形例を説明するための説明図であって、図5(A)は、図2に示すリクライニング装置の一側面図であり、図5(B)は、図5(A)に示すリクライニング装置の第2の係合ブラケットを変更した一変形例を示す一側面図であり、図5(C)は、図5(A)に示すリクライニング装置の第2の係合ブラケットを変更した他の変形例を示す一側面図である。図5(A)乃至図5(C)には、シートバック3が上述した第2の付勢ばね作動切替位置にある状態における一側面図がそれぞれ示されている。上述した第2の係合ブラケット60は、図5(A)に示すように、湾曲部63が上下方向に沿うように延在している。これに対し、一変形例としての第2の係合ブラケット60Aは、その湾曲部63Aが湾曲部63に比べて後方に傾斜するようにさらに湾曲しており、他の変形例としての第2の係合ブラケット60Bは、その湾曲部63Bが湾曲部63に比べて前方に傾斜するようにさらに湾曲している。
各変形例の湾曲部63A、63Bが後方あるいは前方に傾斜していることに関連して、各変形例に示す第2の係合ブラケット60A、60Bの係合端62A、62Bは、水平線HLに対して特定の角度だけ傾斜している。具体的には一変形例に係る第2の係合ブラケット60Aの係合端62Aは、水平線HLに対してシート幅方向外側から見て時計方向に第1の角度θ1(例えば-10°)だけ傾斜しており、他の変形例に係る第2の係合ブラケット60Bの係合端62Bは、水平線HLに対してシート幅方向外側から見て反時計方向に第2の角度θ2(例えば10°)だけ傾斜している。さらには、各変形例の湾曲部63A、63Bが後方あるいは前方に傾斜していることに関連して、各係合端62、62A、62Bが第2の外方端51に係合する位置(係合位置)もそれぞれ異なっている。具体的には一変形例に係る第2の係合ブラケット60Aによって定められる係合位置EP1は、第2の係合ブラケット60によって定められる係合位置EPよりも後方に位置し、他の変形例に係る第2の係合ブラケット60Bによって定められる係合位置EP2は、第2の係合ブラケット60によって定められる係合位置EPよりも前方に位置する。各係合位置EP、EP1、EP2は、第2の付勢ばね作動切替位置を定めるものであるから、本実施の形態に係るリクライニング装置10は、上述のような形状の異なる第2の係合ブラケットを選択的に用いることで、比較的容易に第2の付勢ばね作動切替位置、すなわち第2の付勢ばね50の付勢タイミングを調整することが可能である。
図6は、シートバックの動作位置とトルク及び角速度の関係を示した図である。また、図7は、図2に示すリクライニング装置の動作状態を示す図である。以下には、図6及び図7を参酌してシートバック3が後傾位置から前傾位置まで移動するときのリクライニング装置10の状態、及び、その時のトルク及び角速度(前傾位置への復帰速度)の変化の推移の一例を説明する。なお、図6に示すグラフは、横軸をシートバック3の倒れ角としたときのトルク値(N・m)及び角速度(deg/s)の推移の一例を実線で示している。また、図6の中段に示すシートバック倒れ角-トルク値グラフにおいて、一点鎖線で示したものは、シートバック3の自重モーメントを表しており、第1の付勢ばね40とは逆向きのモーメントとなっている。このシートバック3の自重モーメントの値は、シートバック3が前方に移動するのに必要なトルク値の最小値に対応する。換言すれば、シートバック3に作用するトルク値がこのシートバック3の自重モーメントの値より小さくなると、リクライニング装置10がシートバック3を前方へ移動させることができなくなる値を示している。さらに、図6の上段にはシートバック3の倒れ角に対する各付勢ばね40、50の作動範囲が示されている。
シートバック3が後傾位置にある状態(図7(A)参照)で、リクライナ5の動作によりシートバック3のロック状態が解除されると、シートバック3は、第1の付勢ばね40の付勢力により前方への移動が開始される。ここで、シートバック3が後傾位置にあるとき、第2の付勢ばね50の第2の外方端51は、図7(A)に示すように、第2の係合ブラケット60の係合端62に係合している。すなわち、第2の付勢ばね50の付勢力はシートバック3に作用せず、加えて、第2の外方端51が係合端62に係合しているため、異音の発生が抑制されている状態となる。他方、シートバック3が後傾位置にあるときの第1の付勢ばね40は、最も収縮した状態となるため、この時のシートバック3に作用するトルク値は全可動域中で最大となる。
シートバック3の移動が開始すると、シートバック3はその角速度を上昇させつつ前方へ回動する。このときのシートバック3に作用するトルク値は、第1の付勢ばね40の伸長に伴う付勢力の低下により徐々に低下する。そして、シートバック3が第2の付勢ばね作動切替位置に達すると、図7(B)に示すように、係合片33の第2の係合部35が係合位置EPに到達して第2の付勢ばね50の第2の外方端51に係合することで、第2の付勢ばね50の付勢力がシートバック3に伝達されるようになる。換言すれば、シートバック3が第2の付勢ばね作動切替位置に到達すると、第2の付勢ばね50の第2の外方端51が係合する対象が、係合端62から係合片33に切り替わることで、第2の付勢ばね50によるシートバック3の付勢が開始される。
第2の付勢ばね作動切替位置を通過したシートバック3は、引き続き第1の付勢ばね40の付勢力によってその角速度を上昇させつつ前方へ回動し、着座者が通常利用する際のシートバック3の位置に対応する標準位置(図7(C)参照)を通過し、前傾位置(図7(D)参照)まで移動して停止する。角速度は後傾位置から前傾位置に至るまで上昇し続けるが、第2の付勢ばね作動切替位置を通過した後の角速度の上昇度合いは、第2の付勢ばね50による付勢力が付加されることにより、第2の付勢ばね50による付勢力が付加されない場合の角速度(図6に点線で示すもの)の上昇度合いに比べて、緩やかに上昇するよう推移する。同様に、第2の付勢ばね作動切替位置を通過したシートバック3に作用するトルク値は、第1の付勢ばね40の付勢力の低下に伴って低下し続けるが、その低下度合いは、第2の付勢ばね50による付勢力が第1の付勢ばね40の付勢力とは反対方向に作用するため、第2の付勢ばね50による付勢力が付加されない場合のトルク値(図6に点線で示すもの)の低下度合いと比べて、急峻に低下するよう推移する。
以上の通り、本実施の形態に係るリクライニング装置10によれば、第2の付勢ばね50を採用したことで、予め設定した第2の付勢ばね作動切替位置から前傾位置の間を移動するシートバック3の角速度及びシートバック3に作用するトルクを制御することができる。したがって、シートバック3の移動をスムーズに実現しつつ、シートクッション2上に座った着座者やシートクッション2上に置かれた荷物等にシートバック3が強い力で衝突することを回避又は抑制することができる。
また、本実施の形態に係るリクライニング装置10の動作中は、第2の付勢ばね50の第2の外方端51が、アッパアーム30に連結している係合片33、若しくはロアアーム20に連結している係合端62のいずれかに常に係合しており、第2の外方端51が係合されていない状態となることによる異音の発生が抑制される。さらには、第2の付勢ばね作動切替位置(すなわち第2の外方端51と係合端62との係合位置EP)が第2の係合ブラケット60によって一義的に定まるため、第2の付勢ばね作動切替位置を特定するために、第2の付勢ばね50の自然長を考慮して第2の掛止部25の掛け止め位置を微調整したり、第2の付勢ばね50の自然長を調整したりする作業がほとんど不要となる。また、第2の付勢ばね50を掛止した後に、例えば第2の付勢ばね50の伸びあるいは縮み、あるいは第2の付勢ばね50の第2の外方端51の位置のバラツキに起因して、第2の付勢ばね作動切替位置がズレることがない。したがって、シートバック3の移動時のトルク及び角速度の制御を正確に行うことができる。
また、本実施の形態に係るリクライニング装置10は、第2の付勢ばね50がシートバック3を付勢するタイミング等を調整すれば、シートバック3の角速度及びシートバック3に作用するトルクを簡単に制御できる。これにより、シートバック3に装備品(サイドエアバッグ、角度調整付きヘッドレスト、ランバー、片口スピーカー、バックボード、バックトレー、アームレスト、ヒーター等)が付帯されることでシートバック質量に変化が生じた場合や、表皮(ファブリック、本革など)同士の擦れによって生じる摩擦の影響でシートバック3の移動速度に予期しない加減速が生じた場合でも、移動速度を比較的簡単に所望の値に調整することができる。
本開示は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。そして、それらはすべて、本開示の技術思想に含まれるものである。
1 シート
2 シートクッション
3 シートバック
4 回転軸
10 リクライニング装置
20 ロアアーム(第1のアームの一例)
21 掛止ブラケット(取付部材の一例)
30 アッパアーム(第2のアームの一例)
31 第1の係合ブラケット
40 第1の付勢ばね(第1の付勢部材の一例)
41 第1の外方端(第1の付勢部材の一端の一例)
42 第1の内方端(第1の付勢部材の他端の一例)
50 第2の付勢ばね(第2の付勢部材の一例)
51 第2の外方端(第2の付勢部材の一端の一例)
52 第2の内方端(第2の付勢部材の他端の一例)
60、60A、60B 第2の係合ブラケット(係合部材の一例)
61 固定端
62、62A、62B 係合端
63、63A、63B 湾曲部
EP、EP1、EP2 係合位置

Claims (2)

  1. シートクッションに取り付けられる第1のアームと、
    シートバックに取り付けられ、前記第1のアームに対して回動可能に支持される第2のアームと、
    前記シートバックを前方に付勢するために、前記シートバックが前記シートバックを前記シートクッションに対して後傾させた後傾位置と前記シートクッションに対して前傾させた前傾位置との間を移動する間、その一端が前記第2のアームに係合する第1の付勢部材と、
    前記シートバックが前記前傾位置と前記前傾位置から前記後傾位置の間の所定の位置との間を移動する間に前記シートバックを前記第1の付勢部材の付勢力よりも小さな付勢力で後方に付勢するために、前記シートバックが前記前傾位置と前記所定の位置との間を移動する間、その一端が前記第2のアームに係合する第2の付勢部材と、
    前記シートバックが前記所定の位置と前記後傾位置との間を移動する間、前記第2の付勢部材の前記一端に係合する係合部材と、を備える、
    リクライニング装置。
  2. 前記第1の付勢部材の他端、前記第2の付勢部材の他端及び前記係合部材の一端は、前記第1のアームに固定された取付部材に取り付けられる、
    請求項1に記載のリクライニング装置。
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