JP2023075125A - 細胞バンクの解凍復元を改善するためのpH調整 - Google Patents

細胞バンクの解凍復元を改善するためのpH調整 Download PDF

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Abstract

【課題】細胞バンクの解凍復元を改善する方法を提供する。【解決手段】方法は、凍結培地中でバンキングするために哺乳動物細胞を凍結させることを含み、前記凍結培地が、緩衝溶液及び凍結保護剤を含み、前記凍結培地が、凍結前に約6.7~約8.5のpHを有する、方法とする。【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2014年7月9日出願の米国仮出願第62/022,392号の優先権の利益を主張し、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明は、バンキングするために細胞(哺乳動物細胞など)を凍結させる方法、及び細胞を凍結させるのに使用するための培地を凍結させる方法に関する。
細胞バンクは、第1にバッチ/灌流細胞培養プロセスで細胞を蓄積し、次いで、バンキングするために細胞を収穫することにより生産される。本方法は、細胞蓄積、収穫及び細胞濃縮、ならびに細胞バンキングの3つの段階を伴う。収穫プロセスステップは、最終の細胞培養流体を濃縮するか、または遠心分離法を使用して細胞培養流体から細胞を抽出する役割を果たす。後の貯蔵及び充填プロセスは、長期保管のための細胞バンクアンプルを調製する役割を果たす。
これらの従来の方法は、選択細胞株に関して、解凍後に不均一性または不十分な生存率をもたらすことがある。凍結細胞の解凍後の高い細胞生存率に対する必要性が、細胞バンキングプロセスにとって肝要である。よって、細胞バンキングのために細胞を凍結させる改善された方法が、望ましい。バンキング後の解凍時により高い細胞生存率を可能にする、細胞を凍結させるための細胞培養培地が、有益であろう。
本明細書に引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、全ての目的のために、参照することによりそれらの全体が組み込まれる。
一態様において、凍結培地中でバンキングするために真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させることを含む、細胞バンクの解凍復元を改善する方法が本明細書で提供され、ここで、凍結培地は、緩衝溶液及び凍結保護剤を含み、凍結培地は、凍結前に約6.7~約8.5のpHを有するか、または凍結前に約6.7~約8.5のpHに調整されている。
別の態様において、凍結培地中で細胞を凍結させることを含む、保管のために真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させる方法が本明細書で提供され、ここで、凍結培地は、緩衝溶液及び凍結保護剤を含み、凍結培地は、凍結前に約6.7~約8.5のpHを有するか、または凍結前に約6.7~約8.5のpHに調整されている。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、凍結培地は、凍結前に約6.7~約8.3、約6.8~約8.3、約6.9~約8.3、約7.0~約8.3、約7.1~約8.3、約7.2~約8.3、約7.3~約8.3、約7.4~約8.3、約7.5~約8.3、約7.2~約8.0、約7.2~約7.8、または約7.5のpHを有する。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、約6.7~約8.5、約6.7~約8.3、約6.8~約8.3、約6.9~約8.3、約7.0~約8.3、約7.1~約8.3、約7.2~約8.3、約7.3~約8.3、約7.4~約8.3、約7.5~約8.3、約7.2~約8.0、約7.2~約7.8、または約7.5のpHに調整されている。上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)は、pH調整の前及び/または後に凍結培地と組み合わされる。いくつかの実施形態において、調整されたpHは、標的pHまたは測定されたpHである。いくつかの実施形態において、標的pHは、約6.7~約8.5、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内である。いくつかの実施形態において、測定されたpHは、約6.7~約8.5、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内である。上またはここに記載される方法のいくつかの実施形態において、本方法は、凍結培地のpHを調整する前に細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を含有する凍結培地の初期pHを測定するステップを更に含む。上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、本方法は、凍結培地の調整されたpHを測定するステップを更に含む。上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、凍結培地の測定されたpHが標的pH未満である場合、本方法は、凍結培地の調整されたpHが約6.7~約8.5、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内になるまで、調整するステップ及び測定するステップを繰り返すことを含む。
本明細書または上に記載される方法のいくつかの実施形態において、pHは、塩基を添加することにより調整される。いくつかの実施形態において、塩基は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)ナトリウム塩、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、次の式、Vbase=Cbase (pH-pH)に従って、凍結培地に塩基を添加することにより調整され、式中、Cbaseは、塩基固有の係数であり、Vbaseは、凍結培地に添加する塩基の体積であり、Vは、凍結培地の体積であり、pHは、標的pHであり、pHは、初期pHである。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、次の式、VNa2CO3=0.0085V(pH-pH)に従って、凍結培地に炭酸ナトリウムを添加することにより調整され、式中、VNa2CO3は、凍結培地に添加する1M炭酸ナトリウムの体積であり、Vは、凍結培地の体積であり、pHは、標的pHであり、pHは、初期pHである。いくつかの実施形態において、標的pHは、約6.7~約8.5、約7.2~約8.3のpH、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内である。いくつかの実施形態において、標的pHは、7.5である。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)は、細胞が凍結培地と組み合わされる前に約6.2~約6.6のpHを有する培地中にある。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、凍結保護剤は、DMSO(ジメチルスルホキシド)、グリセロール、プロパンジオール、エチレングリコール、高分子、糖、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、凍結前の凍結培地中のDMSOまたはグリセロールは、約5体積%~約12.5体積%の濃度である。いくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を凍結させる前の凍結培地中のDMSOまたはグリセロールは、約5体積%~約10体積%の濃度である。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を含有する凍結培地は、凍結前に約8%~約28%血中血球容積(PCV)の細胞密度を有する。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、本方法は、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)が凍結培地と組み合わされる前の細胞収穫及び濃縮プロセスの間、細胞培養流体を冷却するステップを更に含む。いくつかの実施形態において、細胞培養流体は、約20℃以下の温度まで冷却される。いくつかの実施形態において、細胞培養流体は、約10℃以下の温度まで冷却される。
別の態様において、(a)細胞を含有する凍結培地のpHを約6.7~約8.5のpHに調整することであって、凍結培地が、緩衝溶液及び凍結保護剤を含む、ことと、(b)細胞を凍結させることと、を含む、保管のために真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させる方法または細胞バンクの解凍復元を改善する方法が、本明細書で提供される。
いくつかの実施形態において、pHは、約6.7~約8.3、約6.8~約8.3、約6.9~約8.3、約7.0~約8.3、約7.1~約8.3、約7.2~約8.3、約7.3~約8.3、約7.4~約8.3、約7.5~約8.3、約7.2~約8.0、約7.2~約7.8、または約7.5のpHに調整される。いくつかの実施形態において、調整されたpHは、標的pHまたは測定されたpHである。いくつかの実施形態において、標的pHは、約6.7~約8.5、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内である。いくつかの実施形態において、標的pHは、約7.5である。いくつかの実施形態において、測定されたpHは、約6.7~約8.5、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内である。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、本方法は、凍結培地のpHを調整する前に細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を含有する凍結培地の初期pHを測定するステップを更に含む。いくつかの実施形態において、本方法は、凍結培地の調整されたpHを測定するステップを更に含む。いくつかの実施形態において、凍結培地の測定されたpHが標的pH未満である場合、本方法は、凍結培地の調整されたpHが約6.7~約8.5、約7.2~約8.3、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内になるまで、調整するステップ及び測定するステップを繰り返すことを含む。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、pHは、塩基を添加することにより調整される。いくつかの実施形態において、塩基は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、HEPESナトリウム塩、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選択される。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、次の式、Vbase=Cbase (pH-pH)に従って、凍結培地に塩基を添加することにより調整され、式中、Cbaseは、塩基固有の係数であり、Vbaseは、凍結培地に添加する塩基の体積であり、Vは、凍結培地の体積であり、pHは、標的pHであり、pHは、初期pHである。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、次の式、VNa2CO3=0.0085V(pH-pH)に従って、凍結培地に炭酸ナトリウムを添加することにより調整され、式中、VNa2CO3は、凍結培地に添加する1M炭酸ナトリウムの体積であり、Vは、凍結培地の体積であり、pHは、標的pHであり、pHは、初期pHである。いくつかの実施形態において、標的pHは、約6.7~約8.5、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内である。いくつかの実施形態において、標的pHは、約7.5である。
いくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)は、細胞が凍結培地と組み合わされる前に約6.2~約6.6のpHを有する培地中にある。
いくつかの実施形態において、凍結培地中の凍結保護剤は、DMSO、グリセロール、プロパンジオール、エチレングリコール、高分子、糖、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を含有する凍結前の凍結培地中のDMSOまたはグリセロールは、約5体積%~約12.5体積%の濃度である。いくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を含有する、細胞を凍結させる前の凍結培地中のDMSOまたはグリセロールは、約5体積%~約10体積%の濃度である。
いくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を含有する凍結培地は、凍結前に約8%~約28%血中血球容積(PCV)の細胞密度を有する。
いくつかの実施形態において、本方法は、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)が凍結培地と組み合わされる前の細胞収穫及び濃縮プロセスの間、細胞培養流体を冷却するステップを更に含む。いくつかの実施形態において、細胞培養流体は、約20℃以下、または約10℃以下の温度まで冷却される。
別の態様において、(a)凍結培地のpHを約6.7~約8.5のpHに調整することであって、凍結培地が、緩衝溶液及び凍結保護剤を含む、ことと、(b)細胞を凍結培地と組み合わせて、細胞プールを形成することと、(c)細胞プール中で細胞を凍結させることと、を含む、保管のために真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させる方法または細胞バンクの解凍復元を改善する方法が、本明細書で提供される。
いくつかの実施形態において、pHは、約6.7~約8.3、約6.8~約8.3、約6.9~約8.3、約7.0~約8.3、約7.1~約8.3、約7.2~約8.3、約7.3~約8.3、約7.4~約8.3、約7.5~約8.3、約7.2~約8.0、約7.2~約7.8、または約7.5のpHに調整される。いくつかの実施形態において、調整されたpHは、標的pHまたは測定されたpHである。いくつかの実施形態において、標的pHは、約6.7~約8.5、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内である。いくつかの実施形態において、測定されたpHは、約6.7~約8.5、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内である。
いくつかの実施形態において、本方法は、凍結培地の調整されたpHを測定するステップを更に含む。いくつかの実施形態において、凍結培地の測定されたpHが標的pH未満である場合、本方法は、凍結培地の調整されたpHが約6.7~約8.5、または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内になるまで、調整するステップ及び測定するステップを繰り返すことを更に含む。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、pHは、塩基を添加することにより調整される。いくつかの実施形態において、塩基は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、HEPESナトリウム塩、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選択される。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)は、細胞が凍結培地と組み合わされる前に約6.2~約6.6のpHを有する培地中にある。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、凍結培地中の凍結保護剤は、DMSO、グリセロール、プロパンジオール、エチレングリコール、高分子、糖、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施形態において、細胞プール中のDMSOまたはグリセロールは、約5体積%~約12.5体積%、または約5体積%~約10体積%の濃度である。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、細胞プールは、約8%~約28%血中血球容積(PCV)の細胞密度で細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を含有する。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)が凍結培地と組み合わされる前の細胞収穫及び濃縮プロセスの間、細胞培養流体を冷却するステップを更に含む。いくつかの実施形態において、細胞培養流体は、約20℃以下の温度まで冷却される。いくつかの実施形態において、細胞培養流体は、約10℃以下の温度まで冷却される。
上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NS0マウス骨髄腫細胞、PER.C6(登録商標)ヒト細胞、またはハイブリドーマなどの哺乳動物細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、High Five(商標)、S2(シュナイダー2)、Sf9、及びSf21などの昆虫細胞である。上または本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)は、ポリペプチドをコードする核酸を含む。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、治療用タンパク質である。いくつかの実施形態において、治療用タンパク質は、抗体、抗体断片、酵素、及び受容体融合タンパク質からなる群から選択される。
別の態様において、緩衝溶液と、凍結保護剤と、ポリペプチドをコードする核酸を含む真核生物細胞とを含む、細胞を凍結させるための真核生物細胞プール(例えば、哺乳動物細胞プール、または昆虫細胞プール)が本明細書で提供され、ここで、培地は、細胞を凍結させる前に約6.7~約8.5または約7.2~約8.3(または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内)のpHを有する。いくつかの実施形態において、細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NS0マウス骨髄腫細胞、PER.C6(登録商標)ヒト細胞、またはハイブリドーマなどの哺乳動物細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、High Five(商標)、S2(シュナイダー2)、Sf9、及びSf21などの昆虫細胞である。いくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)は、ポリペプチドをコードする核酸を含む。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、治療用タンパク質である。いくつかの実施形態において、治療用タンパク質は、抗体、抗体断片、酵素、及び受容体融合タンパク質からなる群から選択される。
別の態様において、複数の容器を含む細胞バンクが本明細書で提供され、各容器は、(a)緩衝剤及び凍結保護剤を含む凍結培地と、(b)ポリペプチドをコードする核酸を含む真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)とを収容し、ここで、凍結培地は、細胞を凍結させる前に約6.7~約8.5または約7.2~約8.3(または本明細書に記載されるpHのいずれか若しくは任意のpH範囲内)のpHを有する。いくつかの実施形態において、容器は、アンプルである。いくつかの実施形態において、細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NS0マウス骨髄腫細胞、PER.C6(登録商標)ヒト細胞、またはハイブリドーマなどの哺乳動物細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、High Five(商標)、S2(シュナイダー2)、Sf9、及びSf21などの昆虫細胞である。いくつかの実施形態において、細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)は、ポリペプチドをコードする核酸を含む。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、治療用タンパク質である。いくつかの実施形態において、治療用タンパク質は、抗体、抗体断片、酵素、及び受容体融合タンパク質からなる群から選択される。
明細書に記載される種々の実施形態の特性のうちの1つ、いくつか、または全ては、組み合わされて本発明の他の実施形態を形成しても良いことを理解されたい。本発明のこれらの態様及び他の態様は、当業者には明らかになるであろう。
細胞バンキングプロセスの流れの例を示す。 6.6または6.3の初期pHにおける、pH調整プールから生成された細胞バンクに関する、解凍過程の1日目生存率(図2A)及び4日目成長(PCV)(図2B)の結果を示す。 6.6または6.3の初期pHにおける、pH調整プールから生成された細胞バンクに関する、解凍過程の1日目生存率(図2A)及び4日目成長(PCV)(図2B)の結果を示す。 各々が異なる抗体(抗体1~9)を産生する9つのCHO細胞株に関して、バンキングpHに対する、解凍過程の1日目生存率(図3A、3C、及び3E)、及びPCVによる全体の成長率(図3B、3D、及び3F)、ならびにpH標的の範囲にpHを調整した効果を示す。 解凍過程の生存細胞密度(VCD)または生存細胞計数(VCC)(図4A)、及び生存率(%)(図4B)の傾向を示し、これは、pH調整をしない場合に対して、pHを6.3の初期プールpHから7.5に調整した効果を明示する。 細胞サイズを推定する間接的手段である、貯蔵プロセス中の生存血中血球容積(VPCV)対生存細胞計数(VCC)の比率を示す。データは、細胞サイズにおける、凍結培地(FM)の添加及びpH7.3、7.6、または8.0へのpH調整の効果を示す。より大きな比率は、より大きな細胞サイズを示す。 初期pHが6.4(標的6.2)または6.6(標的6.7)であるpH調整プールから生成された細胞バンクに関する、t0(図6A)及びt2(2時間)(図6B)における解凍過程の全体の成長率をPCV結果により示す。 初期pHが6.4(標的6.2)または6.6(標的6.7)であるpH調整プールから生成された細胞バンクに関する、t0(図6A)及びt2(2時間)(図6B)における解凍過程の全体の成長率をPCV結果により示す。
凍結培地中でバンキングするために真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させることを含む、細胞バンクの解凍復元を改善する方法が本明細書で提供され、ここで、凍結培地は、緩衝溶液及び凍結保護剤を含み、凍結培地は、凍結前に約6.7~約8.5のpHを有する。
凍結培地中で細胞を凍結させることを含む、保管のために真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させる方法も本明細書で提供され、ここで、凍結培地は、緩衝溶液及び凍結保護剤を含み、凍結培地は、凍結前に約6.7~約8.5のpHを有する。
(a)細胞を含有する凍結培地のpHを約6.7~約8.5のpHに調整することであって、凍結培地が、緩衝溶液及び凍結保護剤を含む、ことと、(b)細胞を凍結させることと、を含む、保管のために真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させる方法または細胞バンクの解凍復元を改善する方法も、本明細書で提供される。
(a)凍結培地のpHを約6.7~約8.5のpHに調整することであって、凍結培地が、緩衝溶液及び凍結保護剤を含む、ことと、(b)細胞を凍結培地と組み合わせて、細胞プールを形成することと、(c)細胞プール中で細胞を凍結させることと、を含む、保管のために真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させる方法または細胞バンクの解凍復元を改善する方法も、本明細書で提供される。
緩衝溶液と、凍結保護剤と、ポリペプチドをコードする核酸を含む真核生物細胞とを含む、真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させるための真核生物細胞プールも本明細書で提供され、ここで、培地は、細胞を凍結させる前に約6.7~約8.5のpHを有する。
複数の容器を含む細胞バンクも本明細書で提供され、各容器は、(a)緩衝剤及び凍結保護剤を含む凍結培地と、(b)ポリペプチドをコードする核酸を含む真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)とを収容し、ここで、凍結培地は、細胞を凍結させる前に約6.7~約8.5のpHを有する。
I.定義
用語「培地」及び「細胞培養培地」は、細胞を維持するために使用される溶液を指す。培地は、細胞を成長させるために使用される栄養源を更に含んでも良い。当業者により理解されるように、栄養源は、成長及び/若しくは生存のために細胞により必要とされる構成成分を含有しても良いか、または細胞成長及び/若しくは生存を補助する構成成分を含有しても良い。ビタミン、必須または非必須アミノ酸、及び微量元素は、培地構成成分の例である。
「基礎栄養培地」は、細胞成長及び生存にとって必要とされる基本栄養物を含む培地を指す。基礎栄養培地の例には、イーグル最小必須培地(EMEM)及びダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)が含まれる。
「化学的に定義された細胞培養培地」または「CDM」は、例えば動物血清及び植物ペプトンなどの動物または植物に由来する産生物を含まない、特定された組成を有する培地である。当業者には理解されるであろうが、CDMは、細胞がCDMと接触し、ポリペプチドをCDM中に分泌する、ポリペプチド産生のプロセスにおいて使用されても良い。よって、組成物は、CDM及びポリペプチド産生物を含有しても良く、ポリペプチド産生物の存在がCDMを化学的に未定義にすることはないことが理解される。
「化学的に未定義な細胞培養培地」は、その化学組成が特定され得ない培地を指し、これは、動物または植物源、例えば動物血清または植物ペプトンに由来する1つ以上の産生物を含有しても良い。当業者には理解されるであろうが、化学的に未定義な細胞培養培地は、栄養源として動物または植物に由来する産生物を含有しても良い。
「凍結培地」、「細胞凍結培地」、または「凍結させるための細胞培養培地」は、凍結保護剤を含有する緩衝溶液を指す。凍結培地は、凍結培地中に含有された細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を凍結させるために使用されても良い。本明細書で使用される場合、「緩衝溶液」は、水性、等張性、pH緩衝塩類溶液を指し、それは、細胞膜の健全性を保つように働き、1つ以上の凍結保護剤のための担体として役立つ。凍結培地は、細胞培養培地中で見られる追加の構成成分も含有しても良い。緩衝剤の例には、重炭酸塩緩衝剤、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、MOPS(3-(N-モルフォリノ)プロパンスルホン酸)、TES(N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]-2-アミノエタンスルホン酸)、TRIS(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、TEST(TES/TRISの組み合わせ)、及びそれらの組み合わせが含まれても良い。培地の例には、イーグル最小必須培地(EMEM)及びダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)が含まれても良い。凍結保護剤は、凍結損傷から細胞を保護し、血漿膜を横断できる「浸透」(例えば、グリセロール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、プロパンジオール、エチレングリコールなど)、または「不浸透」(例えば、高分子、糖など)として分類されても良い。
細胞を「培養する」ことは、細胞の生存、及び/または成長、及び/または増殖に好適な条件下で、細胞を細胞培養培地と接触させることを指す。
「バッチ培養」は、細胞培養のための全ての構成成分(細胞及び全ての培養栄養物を含む)が、培養プロセスの開始時点で培養器に供給される培養を指す。
本明細書で使用される場合、語句「供給バッチ細胞培養」は、細胞及び培養培地が、最初に培養器に供給され、培養プロセスの間、培養の停止前に周期的な細胞及び/または産生物収穫を行いながらか、または行わずに、追加の培養栄養物が、培養地に継続的にまたは離散的な増分で供給されるバッチ培養を指す。
「灌流培養」は、細胞が、例えば、ろ過、封入、微小担体への定着により、培養地中で抑制され、培養培地が、培養器から継続的にまたは断続的に導入及び除去される培養である。
「細胞バンキング」または「バンキング」は、細胞が、零度以下の温度に凍結(凍結保存)されて、酵素的/化学的反応が休止され、よって、事後の使用のために細胞を生存状態に維持するプロセスである。凍結された細胞は、事後の使用のために約0℃未満で(例えば、-20℃、-70℃、-80℃、またはそれ以下で)保管されても良い。例えば、細胞は、-196℃で、液体窒素を含有する冷凍庫内の気相中に置かれたアンプル内に保管されても良い。
「培養器」は、細胞を培養するために使用される容器を指す。培養器は、細胞を培養するのに有用である限り、任意のサイズであってよい。
本明細書で使用される場合、用語「力価」は、細胞培養により産生された組換え発現されたポリペプチドの総量を、所定量の培地体積で除算したものを指す。力価は典型的に、培地1ミリリットル当たりのポリペプチドのミリグラムの単位で表現される。
本明細書中で交換可能に使用される「核酸」は、任意の長さのヌクレオチドのポリマーを指し、DNA及びRNAを含む。ヌクレオチドは、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、修飾ヌクレオチド若しくは塩基、及び/若しくはそれらのアナログ、またはDNA若しくはRNAポリメラーゼにより若しくは合成反応によりポリマー中に組み込まれ得る任意の基質であっても良い。ポリヌクレオチドは、修飾ヌクレオチド、例えばメチル化ヌクレオチド及びそれらのアナログを含んでも良い。ヌクレオチド構造に対する修飾が存在する場合、ポリマーの組織化の前または後に修飾されても良い。
「単離核酸」は、その通常の前後関係から外れたまたは分離された非天然、組換え、または天然配列を意味し、包含する。単離核酸分子は、自然で見られる形態または設定における以外のものである。それゆえ、単離核酸分子は、天然細胞内に存在する核酸分子と区別される。しかし、単離核酸分子は、例えば、核酸分子が天然細胞のそれとは異なる染色体上の位置にある、タンパク質を通常発現する細胞内に含有される核酸分子を含む。
「単離」タンパク質(例えば、単離抗体)は、その自然環境の構成成分から同定及び分離、ならびに/または復元されたものである。その自然環境の汚染物質構成成分は、タンパク質に関する研究用、診断用、または治療用使用を妨害するであろう材料であり、酵素、ホルモン、及び他のタンパク質性または非タンパク質性溶質を含んでも良い。タンパク質の自然環境の少なくとも1つの構成成分が存在しないため、単離タンパク質は、組換え細胞内の生体内原位置でタンパク質を含む。しかし、通常、単離タンパク質は、少なくとも1つの精製ステップにより調製されるであろう。
「精製された」ポリペプチドは、それがその自然環境で存在するより純粋である形態で存在するように、かつ/または実験室条件下で、最初に産生、及び/または合成、及び/または増大されたときに純度が増加するポリペプチドを意味する。純度は、相対語であり、必ずしも絶対的純度を意味するとは限らない。
「汚染物質」は、所望のポリペプチド産生物とは異なる材料を指す。汚染物質には、宿主細胞タンパク質などの宿主細胞材料;核酸;所望のポリペプチドの変異体、断片、集合体、誘導体;別のポリペプチド;内毒素;ウイルス性汚染物質;細胞培養培地構成成分などが限定されることなく含まれる。汚染物質は、浸出タンパク質Aなどの、精製プロセスにより導入された材料も導入しても良い。
用語「ポリペプチド」及び「タンパク質」は、任意の長さのアミノ酸のポリマーを指すために本明細書中で交換可能に使用される。ポリマーは、直鎖状または分岐状であっても良く、それは、修飾アミノ酸を含んでも良く、それは、非アミノ酸により中断されても良い。この用語は、自然にまたは介入、例えば、ジスルフィド結合形成、糖鎖付加、脂質化、アセチル化、リン酸化、または標識構成成分との配合などの任意の他の操作若しくは修飾により修飾されているアミノ酸ポリマーも包含する。例えば、アミノ酸の1つ以上のアナログ(例えば、非天然アミノ酸などを含む)、ならびに当技術分野で既知の他の修飾物を含有するポリペプチドも定義内に含まれる。本明細書の定義内に包含されるポリペプチドの例には、例えばレニンなどの哺乳動物タンパク質;ヒト成長ホルモン及びウシ成長ホルモンを含む成長ホルモン;成長ホルモン放出因子;副甲状腺ホルモン;甲状腺刺激ホルモン;リポタンパク質;アルファ-1-アンチトリプシン;インシュリンA鎖;インシュリンB鎖;プロインシュリン;卵胞刺激ホルモン;カルシトニン;黄体ホルモン;グルカゴン;因子VIIIC、因子IX、組織因子、及びフォンヴィレブランド因子などの凝固因子;タンパク質Cなどの抗凝固因子;心房性ナトリウム利尿因子;肺表面活性剤;ウロキナーゼまたはヒト尿または組織型プラスミノーゲン活性化剤(t-PA)などのプラスミノーゲン活性化剤;ボンベシン;トロンビン;造血性成長因子;腫瘍壊死因子アルファ及び腫瘍壊死因子ベータ;エンケファリナーゼ;RANTES(発現及び分泌される活性化通常T細胞への規制);ヒトマクロファージ炎症タンパク質(MIP-1-アルファ);ヒト血清アルブミンなどの血清アルブミン;ミュラー管抑制因子;リラキシンA鎖;リラキシンB鎖;プロリラキシン;マウスゴナドトロピン関連ペプチド;ベータ-ラクタマーゼなどの微生物タンパク質;DNase;IgE;CTLA-4などの細胞毒性Tリンパ球関連抗原(CTLA);インヒビン;アクチビン;血管内皮成長因子(VEGF);ホルモンまたは成長因子のための受容体;タンパク質AまたはD;リウマチ性因子;骨由来神経栄養因子(BDNF)、ニューロトロフィン-3、-4、-5、若しくは-6(NT-3、NT-4、NT-5、またはNT-6)などの神経栄養因子、またはNGF-bなどの神経成長因子;血小板由来成長因子(PDGF);aFGF及びbFGFなどの線維芽細胞成長因子;上皮性成長因子(EGF);TGF-β1、TGF-β2、TGF-β3、TGF-β4、またはTGF-β5を含む、TGFアルファ及びTGFベータなどの形質転換成長因子(TGF);インシュリン様成長因子I及びII(IGF-I及びIGF-II);des(1-3)-IGF-I(脳IGF-I)、インシュリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP);CD3、CD4、CD8、CD19、及びCD20などのCDタンパク質;エリスロポエチン;骨誘導因子;免疫毒素;骨形成タンパク質(BMP);インターフェロンアルファ、ベータ、及びガンマなどのインターフェロン;コロニー刺激因子(CSF)、例えばM-CSF、GM-CSF、及びG-CSF;インターロイキン(IL)、例えばIL-1~IL-10;スーパーオキシドディスムターゼ;T細胞受容体;膜表面タンパク質;崩壊促進因子;例えばAIDSエンベロープの一部などのウイルス性抗原;輸送タンパク質;ホーミング受容体;アドレシン;調節タンパク質;CD11a、CD11b、CD11c、CD18、ICAM、VLA-4、及びVCAMなどのインテグリン;CA125(卵巣癌抗原)またはHER2、HER3、若しくはHER4受容体などの腫瘍関連抗原;イムノアドヘシン;ならびに上で列挙されたタンパク質のいずれかの断片及び/または変異体、ならびに抗体断片を含む、例えば上で列挙されたタンパク質のいずれかを含むタンパク質に結合する抗体が含まれる。
本明細書の用語「抗体」は、最も広範な意味で使用され、具体的には、所望の生物学的活性を示す限り、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例えば、二重特異性抗体)、及び抗体断片を網羅する。抗体は、ヒト、ヒト化、及び/または親和性成熟であり得る。
本明細書で使用される場合、用語「モノクローナル抗体」は、実質的に均質な抗体の集合から得られる抗体を指し、すなわちその集合を含む個別の抗体が、わずかな量で存在し得る自然発生の可能性がある突然変異を除いて、同一である。モノクローナル抗体は、単一の抗原部位に指向され、非常に特異的である。さらに、異なる決定要因(エピトープ)に指向する異なる抗体を含むポリクローナル抗体の調製物と対照的に、各モノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定要因に指向する。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、他の抗体に汚染されることなく、合成され得るという点で有利である。修飾物質「モノクローナル」は、任意の特定の方法による抗体の産生を必要とすると解釈されない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ法(例えば、Kohler and Milstein,Nature,256:495-97(1975);Hongoら,Hybridoma,14(3):253-260(1995)、Harlowら,Antibodies:A Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,第2版.1988);Hammerlingら,:Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas 563-681(Elsevier,N.Y.,1981))、細菌、真核動物、または植物細胞における組み換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)、ファージディスプレイ技術(例えば、Clacksonら,Nature,352:624-628(1991);Marksら,J.Mol.Biol.222:581-597(1992);Sidhuら,J.Mol.Biol.338(2):299-310(2004);Leeら,J.Mol.Biol.340(5):1073-1093(2004);Fellouse,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101(34):12467-12472(2004);及びLeeら,J.Immunol.Methods 284(1-2):119-132(2004)、及びヒト免疫グロブリン遺伝子座またはヒト免疫グロブリン配列をコードする遺伝子の部分または全てを有するヒト抗体または動物においてヒトの様な抗体を産生するための技術(例えば、WO1998/24893;WO1996/34096;WO1996/33735;WO1991/10741;Jakobovitsら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2551(1993);Jakobovitsら,Nature 362:255-258(1993);Bruggemannら,Year in Immunol.7:33(1993);米国特許第5,545,807号;同第5,545,806号;同第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;及び同第5,661,016号;Marksら,Bio/Technology 10:779-783(1992);Lonbergら,Nature 368:856-859(1994);Morrison,Nature 368:812-813(1994);Fishwildら,Nature Biotechnol.14:845-851(1996);Neuberger,Nature Biotechnol.14:826(1996);ならびにLonberg and Huszar,Intern.Rev.Immunol.13:65-93(1995)を参照されたい、を含む、様々な技術により作製されても良い。
用語「薬学的製剤」は、活性成分の生物学的活性が有効になることを許可するような形態であり、製剤が投与されるであろう対象にとって許容できないほどの毒性である追加の構成成分を含有しない調製物を指す。かかる製剤は、無菌である。
「薬学的に許容される」担体、賦形剤、または安定剤は、用いられる用量及び濃度において、それらに曝露される細胞または哺乳動物にとって無毒なものである(Remington′s Pharmaceutical Sciences(第20版),版A.Gennaro,2000,Lippincott,Williams&Wilkins,Philadelphia,PA)。しばしば、生理学的に許容される担体は、pH緩衝水溶液である。生理学的に許容される担体の例には、リン酸塩、クエン酸塩、及び他の有機酸などの緩衝剤;アスコルビン酸を含む抗酸化剤;低分子量(約10残基未満)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、若しくは免疫グロブリンなどのタンパク質;ポリビニルピロリドンなどの親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、アルギニン、若しくはリジンなどのアミノ酸;単糖類、二糖類、及びグルコース、マンノース、若しくはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAなどのキレート剤;マンニトール若しくはソルビトールなどの糖アルコール;ナトリウムなどの塩形成対イオン;ならびに/またはTween(商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、及びPluronics(商標)などの非イオン界面活性剤が含まれる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明白に指示しない限り、複数形の指示物を含む。よって、例えば「化合物」を参照することは任意に、かかる化合物の2つ以上の組み合わせなどを含む。
本明細書に記載される本発明の態様及び実施形態は、態様及び実施形態「を含むこと(comprising)」、「から成ること(consisting)」、及び「から本質的に成ること(consisting essentially of)」を含むことが理解される。
本明細書で「約(about)」の値またはパラメータを参照することは、その値またはそれ自体のパラメータを対象とする実施形態を含む(かつ記載する)。例えば、「約(about)X」を参照する記述は、「X」の記述を含む。数値の範囲は、範囲を定義する数を含む。
本発明の態様または実施形態がマーカッシュ群または他の代替的な分類という点で記載される場合、本発明は、全体だが群の各メンバーを個別に及び主な群の全ての可能性のある下位群として列挙される全ての群だけでなく、群のメンバーのうちの1つ以上が不在である主の群も包含する。本発明はまた、特許請求される本発明における群のメンバーのいずれかのうちの1つ以上の明白な排除を想定する。
II.本発明の方法及び使用
細胞凍結培地中でバンキングまたは保管するために細胞を凍結させる方法が、本明細書で提供される。細胞バンクの解凍復元を改善する方法も、本明細書で提供される。本方法は、凍結培地中で細胞を凍結させるステップを含み、ここで、凍結培地は、緩衝溶液及び凍結保護剤を含み、細胞を含有する凍結培地は、凍結前に約6.7~約8.5または約6.7~約8.3のpHを有する。本方法は、凍結培地のpHを、約6.7~約8.5または約6.7~約8.3に調整するステップを更に含んでも良い。本明細書で提供される方法は、マスター細胞バンク(MCB)及びワーキング細胞バンク(WCB)を調製するのに有用である。いくつかの実施形態において、本明細書に記載される方法は、解凍後の細胞生存率及び/または細胞成長を改善する。
凍結及びバンキングプロセスで使用される真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)は、当技術分野で既知の細胞培養及び濃縮プロトコルを伴うプロセスにより調製されても良い。本方法は、細胞バンキングの前に細胞蓄積、収穫、及び細胞濃縮を含んでも良い。細胞蓄積は、いくつかの方法により起こっても良い。一例は、細胞蓄積のためにプロセス制御されたバイオリアクターを使用しても良いが、他の方法/培養器も使用されても良い(例えば、T型フラスコ、振とうフラスコ、ローラボトル、回転器など)。収穫及び細胞濃縮は、遠心分離法により行われても良く、続いて、凍結培地中で細胞ペレットの再懸濁が行われる。別の例において、細胞は、中空繊維ろ過(HFF)により単一のステップで収穫及び濃縮されても良い。細胞濃縮は、細胞培養流体から培地を除去するための代替的な灌流膜/デバイス(例えば、浮遊灌流膜、細胞沈降装置、連続循環式遠心分離機など)の使用によっても達成されても良い。本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態において、収穫及び細胞濃縮プロセスまたは収穫された細胞培養流体は、約20℃以下(例えば、約19℃、18℃、17℃、16℃、15℃、14℃、13℃、12℃、11℃、及び10℃以下のいずれか)の温度まで冷却される。
次いで、ペレット状にされた細胞または濃縮された細胞は、細胞を凍結させる前に凍結培地と組み合わされても良い。いくつかの実施形態において、ペレット状にされた細胞は、凍結培地中で再懸濁され得る。いくつかの実施形態において、細胞バンキングのために、濃縮された凍結保護剤を含有する凍結培地は、収穫及び濃縮された細胞中に添加され得るか、または収穫及び濃縮された細胞が、濃縮された凍結保護剤を含有する凍結培地中に添加され得る。凍結培地は、緩衝溶液及び凍結保護剤を含んでも良い。いくつかの実施形態において、培地中の緩衝剤は、双性イオン性緩衝剤を含んでも良い。いくつかの実施形態において、培地中の緩衝剤は、重炭酸塩緩衝剤、PBS(リン酸塩緩衝生理食塩水)、HEPES(4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸)、MOPS(3-(N-モルフォリノ)プロパンスルホン酸)、TES(N-[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]-2-アミノエタンスルホン酸)、TRIS(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)、TEST(TES/TRISの組み合わせ)、及びそれらの組み合わせから選択される緩衝剤を含んでも良い。いくつかの実施形態において、細胞を凍結させる前の凍結培地中の緩衝剤濃度は、約10mM~約50mMである。いくつかの実施形態において、細胞を凍結させる前の凍結培地は、約10mM~約35mM(例えば、これらの値間の任意の濃度を含む、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、約30mM、または約35mM)の重炭酸ナトリウムを含有する。いくつかの実施形態において、細胞を凍結させる前の凍結培地は、約10mM~約50mM(例えば、これらの値間の任意の濃度を含む、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、約30mM、約35mM、約40mM、約45mM、または約50mM)のHEPESを含有する。いくつかの実施形態において、細胞を凍結させる前の凍結培地は、約10mM~約12mM(例えば、これらの値間の任意の濃度を含む、約10mM、約11mM、または約12mM)のPBSを含有する。いくつかの実施形態において、細胞を凍結させる前の凍結培地は、約10mM~約20mM(例えば、これらの値間の任意の濃度を含む、約10mM、約12mM、約15mM、約18mM、または約20mM)のMOPSを含有する。いくつかの実施形態において、細胞を凍結させる前の凍結培地は、約10mM~約30mM(例えば、これらの値間の任意の濃度を含む、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、または約30mM)のTESを含有する。いくつかの実施形態において、細胞を凍結させる前の凍結培地は、約10mM~約30mM(例えば、これらの値間の任意の濃度を含む、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、または約30mM)のTRISを含有する。いくつかの実施形態において、細胞を凍結させる前の凍結培地は、約10mM~約30mM(例えば、これらの値間の任意の濃度を含む、約10mM、約15mM、約20mM、約25mM、または約30mM)のTESTを含有する。いくつかの実施形態において、凍結保護剤は、浸透剤または不浸透剤である。いくつかの実施形態において、凍結保護剤は、グリセロール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、プロパンジオール、エチレングリコール、及び糖からなる群から選択される薬剤である。いくつかの実施形態において、収穫及び濃縮された細胞中に添加される凍結培地は、濃縮された凍結培地である。いくつかの実施形態において、濃縮された凍結保護剤を含有する凍結培地は、20~30%(体積/体積)のジメチルスルホキシド(DMSO)またはグリセロールを含有しても良い。いくつかの実施形態において、濃縮された凍結培地は、(例えば、1部の凍結培地(濃縮された凍結保護剤を含有する)の体積:3部の細胞培養流体で)収穫及び濃縮された細胞に注がれる。いくつかの実施形態において、細胞を含有する、細胞を凍結させる前の凍結培地は、約5%~約12.5%のDMSOまたはグリセロールを含有する。
いくつかの実施形態において、凍結培地は、細胞培養培地中で見られる追加の構成成分を更に含んでも良い。いくつかの実施形態において、凍結培地は、イーグル最小必須培地(EMEM)またはダルベッコ変法イーグル培地(DMEM)を含有しても良い。
いくつかの実施形態において、細胞(哺乳動物細胞または昆虫細胞など)を凍結させるための調製方法は、凍結培地または濃縮された凍結保護剤を含有する凍結培地のpHを調整するステップを更に含んでも良く、ここで、pHは、ペレット状にされた細胞または濃縮された細胞が凍結培地または濃縮された凍結保護剤を含有する凍結培地と組み合わされる前に、約6.7~約8.5に調整される。いくつかの実施形態において、細胞(哺乳動物細胞または昆虫細胞など)を凍結させるための調製方法は、細胞を含有する凍結培地のpHを調整するステップを更に含み、ここで、凍結培地のpHは、約6.7~約8.5に調整される。いくつかの実施形態において、調整されたpHは、標的pHまたは測定されたpHである。
ある特定の実施形態において、凍結前の細胞密度は、血中血球容積(PCV)により測定される。いくつかの実施形態において、バンキングされる細胞を含む凍結培地は、凍結前に8%~28%(例えば、約8%、10%、15%、20%、25%、または28%のいずれか)PCVの細胞密度を有する。いくつかの実施形態において、凍結前の凍結培地中の細胞密度は、約21%PCVであっても良い。
いくつかの実施形態において、凍結培地中の細胞は、凍結前にアンプルまたは単回使用の袋内に分配される。典型的な実施形態において、本方法は、高圧蒸気滅菌自己充填注射器を使用して、湿った氷上に置かれた高圧蒸気滅菌ガラスアンプル中に細胞懸濁液を分配することと、アンプルを封入することと、無傷試験を行うことと、速度制御された冷凍庫内でアンプルを凍結させ、次いで、長期間保管ために液体窒素冷凍庫にアンプルを移動させることと、を含む。
いくつかの実施形態において、解凍後の細胞生存率は、本明細書に記載される方法を使用することにより改善される。いくつかの実施形態において、細胞生存率は、6.7以下のpHを有する凍結培地中で凍結した後、ならびに/または収穫プロセス中及び解凍中、収穫細胞培養液を冷却することなく凍結した後の細胞生存率と比較して、少なくとも約10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、または85%のいずれかの分増加される。
pH調整
本明細書に記載される方法に従って、(細胞を含有するか、または含有しない)凍結培地のpHは、例えば、培地に塩基を添加することにより調整されても良い。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、約6.7超であるpHに調整される。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、約6.7~約8.5のpH(標的pHまたは測定されたpH)に調整される。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、約6.8~約8.3、約6.9~約8.3、約7.0~約8.3、約7.1~約8.3、約7.2~約8.3、約7.3~約8.3、約7.4~約8.3、約7.5~約8.3、約7.6~約8.3、約7.7~約8.3、または約7.8~約8.3のpHに調整される。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、約7.2~約7.8のpH(標的pHまたは測定されたpH)に調整される。いくつかの実施形態において、標的pHまたは測定されたpHは、約7.2~約8.3である。いくつかの実施形態において、標的pHまたは測定されたpHは、約7.2~約7.8(例えば、約7.5のpH)である。いくつかの実施形態において、第1のpH調整が、標的pH範囲(例えば、約7.3~約7.7のpH)になるようにpHを増加させる上で十分ではない場合、第2のpH調整が行われる。いくつかの実施形態において、1回超のpH調整が行われても良い。
pHを調整するために添加される塩基は、当業者に周知である任意の塩基であっても良いが、典型的な実施形態において、塩基は、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、HEPESナトリウム塩、水酸化ナトリウム、または水酸化カリウムである。
凍結培地のpHは、凍結前の任意の点で測定されても良く、pHは、凍結前の任意の時点で調整されても良い。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、バンキングされる細胞との組み合わせ前に測定及び/または調整される。他の実施形態において、凍結培地のpHは、バンキングされる細胞との組み合わせ後に測定及び/または調整される。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、1回超測定及び/または調整される。いくつかの実施形態において、凍結培地のpHは、凍結前に2回、3回、またはそれ以上、測定及び/または調整される。他の実施形態において、凍結培地のpHは、バンキングされる細胞との組み合わせ前後に測定及び/または調整される。いくつかの実施形態において、pHは、次の等式、Vbase=Cbase (pH-pH)に従って調整され、式中、Cbaseは、塩基固有の係数であり、Vbaseは、凍結培地に添加する塩基の体積であり、Vは、凍結培地の体積であり、pHは、標的pHであり、pHは、初期pHである。本明細書で使用される場合、初期pHは、細胞を含有する凍結培地(すなわち、それが、細胞と組み合わされた後)のpHであるが、pHが、凍結のために調整される前である。Cbaseは、pH調整のために選ばれた塩基の型及び濃度に応じた固有の係数を表す。Cbase係数は、塩基の選択に応じて得ることができる。典型的な実施形態において、塩基が1M炭酸ナトリウムの場合、pH調整は、以下の式1に従って行われ、
式1:pH調整のために添加する塩基体積の計算
Figure 2023075125000001
式中、VNa2CO3は、凍結培地中に添加する1M炭酸ナトリウムの体積であり、Vは、凍結培地の体積であり、pHは、標的pHであり、pHは、初期pHである。初期pHは、細胞を含有する凍結培地(すなわち、それが、細胞と組み合わされた後)のpHであるが、pHが、凍結のために調整される前である。凍結培地の標的pHは、7.2超のpHなどの生理的pHを超えるpHであっても良い。いくつかの実施形態において、凍結培地の標的pHは、7.2~8.3である。いくつかの実施形態において、凍結培地の標的pHは、7.2~7.8である。いくつかの実施形態において、凍結培地の標的pHは、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、及び8.3のいずれかである。
凍結培地のpHは、当技術分野で既知の方法を使用して測定され得る。例えば、培地のpHは、BioProfile(登録商標)400(Nova Biomedical)またはBioProfile(登録商標)FLEX(Nova Biomedical)分析装置上で測定され得る。本明細書で使用される場合、測定されたpH、標的pH、調整されたpH、及び初期pHを含む本出願中のpHに対する全ての参照値は、約37℃(例えば、36℃~38℃または35℃~39℃)に調整された試料温度で取られたpH測定値を指す。
III.凍結培地
本明細書で提供される細胞凍結培地は、方法(例えば、真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を凍結させる方法;及び/または真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を含む細胞バンクの解凍復元を改善する方法)及び組成(例えば、緩衝溶液、凍結保護剤、及び真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞または昆虫細胞)を含む細胞プール)において用途を見出しても良い。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される凍結培地は、緩衝溶液及び凍結保護物質を含む。いくつかの実施形態において、緩衝剤は、双性イオン性緩衝剤を含む。いくつかの実施形態において、緩衝剤は、PBS、HEPES、TES、TRIS、及びTESTを含む。
凍結培地は、DMSO、グリセロール、エチレングリコール、不浸透高分子、糖などの、当技術分野で既知であり、かつ本明細書に記載される任意の凍結保護物質を含んでも良い。いくつかの実施形態において、細胞凍結培地中のDMSOまたはグリセロールの濃度は、バンキングされる細胞との組み合わせ後に、5体積%~12.5体積%(体積/体積)である。いくつかの実施形態において、凍結培地は、濃縮された細胞中に、濃縮された緩衝剤及び/または凍結保護物質を含有する凍結培地を添加することにより提供されても良い。いくつかの実施形態において、凍結培地濃縮凍結保護剤は、約20%~約30%(体積/体積)のDMSOまたはグリセロールを含有しても良い。
いくつかの実施形態において、凍結培地は、細胞培養培地中で見られる追加の構成成分を更に含んでも良い。いくつかの実施形態において、哺乳動物細胞を培養するのに好適である、ハムF10(シグマ)、最小必須培地([MEM]、シグマ)、RPMI-1640(シグマ)、及びダルベッコ変法イーグル培地([DMEM]、シグマ)は、哺乳動物細胞を凍結させるための本明細書に記載される凍結培地中に添加されても良い。加えて、Ham and Wallace,Meth.Enz.,58:44(1979)、Barnes and Sato,Anal.Biochem.,102:255(1980)、Vijayasankaranら,Biomacromolecules.,6:605:611(2005)、Patkarら,J Biotechnology,93:217-229(2002)、米国特許第4,767,704号、同第4,657,866号、同第4,927,762号、若しくは同第4,560,655号、WO90/03430、WO87/00195、米国特許第再発行30,985号または米国特許第5,122,469号に記載される培地のいずれも、本明細書で詳述されるように補足されるかまたは変更されても良く、全ての開示が、参照することによりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
当業者には理解されるであろうが、本明細書に詳述される細胞凍結培地は、細胞培養または凍結にとって有用である他の構成成分を含んでも良い。例えば、培地は、アミノ酸(例えば、グルタミン、アルギニン、またはアスパラギン)、ビタミン(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、またはビタミンB12のうちのいずれか1つ以上のBビタミンを含むがこれに限定されない)、遷移金属(ニッケル、鉄(例えば、第二鉄または第一鉄)、または亜鉛を含むがこれらに限定されない)、及び他の培地構成成分などの追加の構成成分を含んでも良いことが理解される。本明細書で提供される任意の培地はまた、ホルモン及び/または他の成長因子(インシュリン、トランスフェリン、または上皮性成長因子など)、イオン(ナトリウム、塩化物、カルシウム、マグネシウム、及びリン酸塩など)、緩衝剤(HEPESなど)、ヌクレオシド(アデノシン及びチミジンなど)、微量元素(通常マイクロモル濃度範囲中、最終濃度で存在する無機化合物と定義される)、及びグルコースまたは同等のエネルギー源に必要に応じて補助されても良い。いくつかの態様において、本明細書で提供される凍結培地は、植物または動物に由来するタンパク質を含有する。いくつかの実施形態において、本明細書で提供される凍結培地は、植物または動物に由来するタンパク質を含まない。任意の他の必要な補助剤も、当業者に既知であるであろう適切な濃度で含まれても良い。
本明細書に記載される細胞凍結培地(細胞プール)は、バンキングされる1つ以上の細胞を更に含んでも良い。典型的な実施形態において、これらの細胞は、CHO細胞などの哺乳動物細胞である。本明細書に記載される方法において用途を見出しても良い典型的な細胞型には、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NS0マウス骨髄腫細胞、PER.C6(登録商標)ヒト細胞、及びハイブリドーマが含まれる。別の典型的な実施形態において、これらの細胞は、High Five(商標)、S2(シュナイダー2)、Sf9、及びSf21などの昆虫細胞である。いくつかの実施形態において、細胞は、ポリペプチド(例えば、治療用タンパク質)をコードする異種核酸を含む組換え細胞である。これらの細胞が、組換えプラスミドまたは他の有用な生物学的化合物を更に含んでも良い、と当業者に理解されるであろう。いくつかの実施形態において、バンキングされる細胞は、抗体、抗体断片、酵素、受容体融合タンパク質、またはそれらの断片などの治療用タンパク質及び生物学的産生物の産生にとって有用であっても良い。
IV.真核生物細胞及び細胞バンク
複数の容器を含む細胞バンクも本明細書で提供され、各容器は、ポリペプチドをコードする核酸(例えば、異種核酸)を含む真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)を含有する凍結培地を収容し、ここで、培地は、細胞を凍結させる前に約6.7~約8.5のpHを有する。細胞バンクは、プレバンク、マスター細胞バンク(MCB)、またはワーキング細胞バンク(WCB)であっても良い。プレバンクは、MCBが調製される特異的なポリペプチドを産生する細胞を収容する凍結された(例えば、液体窒素冷凍庫中で保管される)容器(例えば、アンプル)を含んでも良い。MCBは、プレバンクの継代培養地に由来し、産生のための全ての部分配列細胞の由来となる細胞培養地を収容する凍結された(例えば、液体窒素冷凍庫中で保管される)容器(例えば、アンプル)を含んでも良い。MCBは、cGMPに従って産生及び保管され、ポリペプチド産生物の産生のために使用されても良い。WCBは、MCBの継代培養地に由来し、細胞培養地を収容する凍結された(例えば、液体窒素冷凍庫中で保管される)容器(例えば、アンプル)を含んでも良い。WCBは、cGMPに従って産生及び保管され、ポリペプチド産生物の産生のために使用されても良い。いくつかの実施形態において、容器は、アンプルである。
本明細書に記載されるように凍結培地中で凍結され得、保管され得る真核生物細胞(例えば、哺乳動物細胞、昆虫細胞など)は、培養され得、かつ/またはポリペプチドを産生するために有用である任意の真核生物細胞を含んでも良い。いくつかの実施形態において、細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞などの哺乳動物細胞である。CHO細胞には、DHFRCHO細胞(Urlaubら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 77:4216(1980))、例えばATCC(登録商標)CRL-9096(商標);及びCHO-K1(ATCC(登録商標)CRL-61(商標)が含まれても良いが、これらに限定されない。
哺乳動物細胞の他の例には、SV40により形質転換されたサル腎臓CV1株(COS-7、ATCC CRL 1651);ヒト胎児腎臓株(懸濁培養液中で成長のためにサブクローンされた293または293細胞、Grahamら,J.Gen Virol.36:59(1977));ベビーハムスター腎臓細胞(BHK、ATCC CCL 10);マウスセルトリ細胞(TM4、Mather,Biol.Reprod.23:243-251(1980));サル腎臓細胞(CV1 ATCC CCL 70);アフリカミドリザル腎臓細胞(VERO-76、ATCC CRL-1587);ヒト子宮頸癌細胞(HELA、ATCC CCL 2);イヌ腎臓細胞(MDCK、ATCC CCL 34);バッファローラット肝臓細胞(BRL 3A、ATCC CRL 1442);ヒト肺細胞(W138、ATCC CCL 75);ヒト肝臓細胞(Hep G2、HB 8065);マウス乳房腫瘍(MMT 060562、ATCC CCL51);TRI細胞(Matherら,Annals N.Y.Acad.Sci.383:44-68(1982));MRC5細胞;FS4細胞;及びヒト肝細胞癌株(Hep G2)が限定されることなく含まれる。他の有用な哺乳動物宿主細胞株には、NS0及びSp2/0などの骨髄腫細胞株が含まれる。抗体産生にとって好適なある特定の哺乳動物宿主細胞株の総説については、例えば、Yazaki and Wu,Methods in Molecular Biology,Vol.248(B.K.C.Lo,ed.,Humana Press,Totowa,N.J.,2003),pp.255-268を参照されたい。
いくつかの実施形態において、細胞は、High Five(商標)、S2(シュナイダー2)、Sf9、及びSf21などの昆虫細胞株である。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される細胞(例えば、哺乳動物細胞、または昆虫細胞)は、ポリペプチドをコードする核酸(例えば、異種核酸)を含み、細胞は、ポリペプチドを産生するのに有用である。いくつかの実施形態において、核酸は、細胞中に導入される。当技術分野で既知の細胞中に核酸を導入するための任意の方法が、使用されても良い。例えば、細胞は、ポリペプチドをコードする1つ以上の核酸を含むベクトル(例えば、発現ベクター)で形質転換されても良い。いくつかの実施形態において、細胞は、安定発現株である。いくつかの実施形態において、ポリペプチドは、抗体、抗体断片、酵素、及び受容体融合タンパク質からなる群から選択される。
ポリペプチドの例には、例えばレニンなどの哺乳動物タンパク質;ヒト成長ホルモン及びウシ成長ホルモンを含む成長ホルモン;成長ホルモン放出因子;副甲状腺ホルモン;甲状腺刺激ホルモン;リポタンパク質;アルファ-1-アンチトリプシン;インシュリンA鎖;インシュリンB鎖;プロインシュリン;卵胞刺激ホルモン;カルシトニン;黄体ホルモン;グルカゴン;因子VIIIC、因子IX、組織因子、及びフォンヴィレブランド因子などの凝固因子;タンパク質Cなどの抗凝固因子;心房性ナトリウム利尿因子;肺表面活性剤;ウロキナーゼまたはヒト尿または組織型プラスミノーゲン活性化剤(t-PA)などのプラスミノーゲン活性化剤;ボンベシン;トロンビン;造血性成長因子;腫瘍壊死因子アルファ及び腫瘍壊死因子ベータ;エンケファリナーゼ;RANTES(発現及び分泌される活性化通常T細胞への規制);ヒトマクロファージ炎症タンパク質(MIP-1-アルファ);ヒト血清アルブミンなどの血清アルブミン;ミュラー管抑制因子;リラキシンA鎖;リラキシンB鎖;プロリラキシン;マウスゴナドトロピン関連ペプチド;ベータ-ラクタマーゼなどの微生物タンパク質;DNase;IgE;CTLA-4などの細胞毒性Tリンパ球関連抗原(CTLA);インヒビン;アクチビン;血管内皮成長因子(VEGF);ホルモンまたは成長因子のための受容体;タンパク質AまたはD;リウマチ性因子;骨由来神経栄養因子(BDNF)、ニューロトロフィン-3、-4、-5、若しくは-6(NT-3、NT-4、NT-5、またはNT-6)などの神経栄養因子、またはNGF-bなどの神経成長因子;血小板由来成長因子(PDGF);aFGF及びbFGFなどの線維芽細胞成長因子;上皮性成長因子(EGF);TGF-β1、TGF-β2、TGF-β3、TGF-β4、またはTGF-β5を含む、TGFアルファ及びTGFベータなどの形質転換成長因子(TGF);インシュリン様成長因子I及びII(IGF-I及びIGF-II);des(1-3)-IGF-I(脳IGF-I)、インシュリン様成長因子結合タンパク質(IGFBP);CD3、CD4、CD8、CD19、及びCD20などのCDタンパク質;エリスロポエチン;骨誘導因子;免疫毒素;骨形成タンパク質(BMP);インターフェロンアルファ、ベータ、及びガンマなどのインターフェロン;コロニー刺激因子(CSF)、例えばM-CSF、GM-CSF、及びG-CSF;インターロイキン(IL)、例えばIL-1~IL-10;スーパーオキシドディスムターゼ;T細胞受容体;膜表面タンパク質;崩壊促進因子;例えばAIDSエンベロープの一部などのウイルス性抗原;輸送タンパク質;ホーミング受容体;アドレシン;調節タンパク質;CD11a、CD11b、CD11c、CD18、ICAM、VLA-4、及びVCAMなどのインテグリン;CA125(卵巣癌抗原)またはHER2、HER3、若しくはHER4受容体などの腫瘍関連抗原;イムノアドヘシン;ならびに上で列挙されたタンパク質のいずれかの断片及び/または変異体、ならびに抗体断片を含む、例えば上で列挙されたタンパク質のいずれかを含むタンパク質に結合する抗体が含まれる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される細胞(例えば、哺乳動物細胞、または昆虫細胞)は、抗体をコードする核酸を含む。いくつかの実施形態において、抗体は、モノクローナル抗体である。修飾物質「モノクローナル」は、実質的に均質な抗体の集合から得られているような抗体の特質を示し、任意の特定の方法により抗体の産生を必要とすると解釈されるべきではない。例えば、本発明に従って使用されるモノクローナル抗体は、例えば、ハイブリドーマ法(例えば、Kohler and Milstein,Nature,256:495-97(1975);Hongoら,Hybridoma,14(3):253-260(1995)、Harlowら,Antibodies:A Laboratory Manual,(Cold Spring Harbor Laboratory Press,第2版.1988);Hammerlingら,in:Monoclonal Antibodies and T-Cell Hybridomas 563-681(Elsevier,N.Y.,1981))、組換えDNA方法(例えば、米国特許第4,816,567号を参照されたい)、ファージディスプレイ技術(例えば、Clacksonら,Nature,352:624-628(1991);Marksら,J.Mol.Biol.222:581-597(1992);Sidhuら,J.Mol.Biol.338(2):299-310(2004);Leeら,J.Mol.Biol.340(5):1073-1093(2004);Fellouse,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 101(34):12467-12472(2004);及びLeeら,J.Immunol.Methods 284(1-2):119-132(2004)を参照されたい、及びヒト免疫グロブリン遺伝子座またはヒト免疫グロブリン配列をコードする遺伝子の部分または全てを有するヒト抗体または動物においてヒトの様な抗体を産生するための技術(例えば、WO1998/24893;WO1996/34096;WO1996/33735;WO1991/10741;Jakobovitsら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:2551(1993);Jakobovitsら,Nature 362:255-258(1993);Bruggemannら,Year in Immunol.7:33(1993);米国特許第5,545,807号;同第5,545,806号;同第5,569,825号;同第5,625,126号;同第5,633,425号;及び同第5,661,016号;Marksら,Bio/Technology 10:779-783(1992);Lonbergら,Nature 368:856-859(1994);Morrison,Nature 368:812-813(1994);Fishwildら,Nature Biotechnol.14:845-851(1996);Neuberger,Nature Biotechnol.14:826(1996);ならびにLonberg and Huszar,Intern.Rev.Immunol.13:65-93(1995)を参照されたい、を含む、様々な技術により作製されても良い。いくつかの実施形態において、抗体は、ヒト化抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、ライブラリー由来抗体、または多重特異性抗体である。いくつかの実施形態において、抗体は、それらの抗原結合断片である。抗原結合断片の例には、Fab、Fab′、F(ab′)、及びFv断片;二重特異性抗体;線状抗体;単鎖抗体分子;ならびに抗体断片から形成される多重特異性抗体が含まれる。Fab断片は、重鎖及び軽鎖可変ドメインを含有し、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)も含有する。Fab′断片は、重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端で、抗体ヒンジ領域からの1つ以上のシステインを含むいくつかの残基の追加により、Fab断片とは異なる。Fab′-SHは、定常ドメインのシステイン残基(複数可)が遊離チオール基を有するFab′に対する本明細書中における名称である。F(ab′)抗体断片は元々、Fab′断片の対で、それらの間にヒンジシステインを有する対として産生された。抗体断片の他の化学結合も既知である。「Fv」は、完全な抗原結合部位を含有する最小抗体断片である。「単鎖Fv」または「scFv」抗体断片は、抗体のVH及びVLドメインを含み、ここで、これらのドメインは、ポリペプチド単鎖内に存在する。概して、scFvポリペプチドは、VHドメインとVLドメインとの間に、scFvが抗原結合にとって所望の構造を形成することを可能にするポリペプチドリンカーを更に含む。scFvの総説については、例えば、Pluckthun,in The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore 編,(Springer-Verlag,New York,1994),pp.269-315を参照されたい。上述される抗体を精製するための方法の多くが、抗原結合抗体断片を精製するために好適に適合されても良い。
いくつかの実施形態において、治療用及び診断用抗体を含む細胞(例えば、哺乳動物細胞、または昆虫細胞)において核酸によりコードされる抗体。本発明の範囲内の抗体には、Trastuzumab(HERCEPTIN(登録商標))を含む抗HER2抗体(Carterら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,89:4285-4289(1992)、米国特許第5,725,856号);米国特許第5,736,137号(RITUXAN(登録商標))にあるようなキメラ抗CD20「C2B8」、米国特許第5,721,108B1号にあるような2H7抗体のキメラまたはヒト化変異体、またはTositumomab(BEXXAR(登録商標))などの抗CD20抗体;抗IL-8(St Johnら,Chest,103:932(1993)、及び国際公開第WO95/23865号);ヒト化抗VEGF抗体huA4.6.1 AVASTIN(登録商標)などのヒト化及び/または親和性成熟抗VEGF抗体を含む抗VEGF抗体(Kimら,Growth Factors,7:53-64(1992)、1998年10月15日公開の国際公開第WO96/30046号、及び同第WO98/45331号);抗PSCA抗体(WO01/40309);S2C6を含む抗CD40抗体及びそれらのヒト化変異体(WO00/75348);抗CD11a(米国特許第5,622,700号、WO98/23761、Steppeら,Transplant Intl.4:3-7(1991)、及びHourmantら,Transplantation 58:377-380(1994));抗IgE(prestaら,J.Immunol.151:2623-2632(1993)、及び国際公開第WO95/19181号);抗CD18(1997年4月22日発行の米国特許第5,622,700号または1997年7月31日公開のWO97/26912にあるような);抗IgE(E25、E26、及びE27を含む;1998年2月3日発行の米国特許第5,714,338号若しくは1992年2月25日発行の米国特許第5,091,313号、1993年3月4日公開のWO93/04173、または1998年6月30日出願の国際出願第PCT/US98/13410号、米国特許第5,714,338号);抗Apo-2受容体抗体(1998年11月19日公開のWO98/51793);cA2を含む抗TNF-α抗体(REMICADE(登録商標))、CDP571及びMAK-195(1997年9月30日発行の米国特許第5,672,347号、Lorenzら,J.Immunol.156(4):1646-1653(1996)、及びDhainautら,Crit.Care Med.23(9):1461-1469(1995)を参照されたい);抗組織因子(TF)(1994年11月9日登録の欧州特許第0 420 937 B1号);抗ヒトαβインテグリン(1998年2月19日公開のWO98/06248);抗EGFR(1996年12月19日公開のWO96/40210にあるようなキメラ化またはヒト化225抗体);OKT3などの抗CD3抗体(1985年5月7日発行の米国特許第4,515,893号);CHI-621などの抗CD25または抗tac抗体(SIMULECT(登録商標))及び(ZENAPAX(登録商標))(1997年12月2日発行の米国特許第5,693,762号を参照されたい);cM-7412抗体などの抗CD4抗体(Choyら,Arthritis Rheum 39(1):52-56(1996));CAMPATH-1Hなどの抗CD52抗体(Riechmannら,Nature 332:323-337(1988));Grazianoら,J.Immunol.155(10):4996-5002(1995)にあるようなFc.ガンマ.RIに指向するM22抗体などの抗Fc受容体抗体;hMN-14などの抗癌胎児抗原(CEA)抗体(Sharkeyら,Cancer Res.55(23 Suppl):5935s-5945s(1995);huBrE-3、hu-Mc3、及びCHL6を含む乳房上皮細胞に指向する抗体(Cerianiら,Cancer Res.55(23):5852s-5856s(1995);及びRichmanら,Cancer Res.55(23 Supp):5916s-5920s(1995));C242などの結腸癌細胞に結合する抗体(Littonら,Eur J.Immunol.26(1):1-9(1996));抗CD38抗体、例えばAT13/5(Ellisら,J.Immunol.155(2):925-937(1995));Hu M195などの抗CD33抗体(Jurcicら,Cancer Res 55(23 Suppl):5908s-5910s(1995)及びCMA-676またはCDP771;LL2またはLymphoCideなどの抗CD22抗体(Juweidら,Cancer Res 55(23 Suppl):5899s-5907s(1995));17-1Aなどの抗EpCAM抗体(PANOREX(登録商標));アブシキシマブまたはc7E3 Fabなどの抗GpIIb/IIIa抗体(REOPRO(登録商標));MEDI-493などの抗RSV抗体(SYNAGIS(登録商標));PROTOVIR(登録商標)などの抗CMV抗体;PRO542などの抗HIV抗体;抗HepB抗体OSTAVIR(登録商標)などの抗肝炎抗体;抗CA125抗体OvaRex;抗イディオタイプGD3エピトープ抗体BEC2;抗αvβ3抗体VITAXIN(登録商標);ch-G250などの抗ヒト腎細胞癌抗体;ING-1;抗ヒト17-1A抗体(3622W94);抗ヒト直腸結腸腫瘍抗体(A33);GD3ガングリオシドに指向する抗ヒト黒色腫抗体R24;抗ヒト扁平上皮細胞癌(SF-25);ならびにスマートID10及び抗HLADR抗体オンコリム(Lym-1)などの抗ヒト白血球抗原(HLA)抗体が含まれるが、これらに限定されない。本明細書において、抗体にとって好ましい標的抗原は、HER2受容体、VEGF、IgE、CD20、CD11a、及びCD40である。
以下の実施例は、例示のために提供されるが、本発明を限定しない。
実施例1:解凍された細胞生存率における、プールpH、保持温度、及び保持時間の効果
バンキングpHを制御するための塩基添加方法(小規模調査#1)
最悪の事例及び典型的なプールの条件(それぞれ、初期pHを6.2及び6.7を標的とする)から単一のpH調整を行って解凍復元を強化する実現可能性を正確に測定するために、調査を実行した。いくつかのpH調整の標的を調査して、最適なバンキングpHを決定した。37℃の温度に設定したBioProfile(登録商標)400(Nova Biomedical)機器を使用してpHを測定した。同様に、等式1を使用したpH計算は、37℃の試料温度に基づく。
細胞を、遠心分離法によりペレット状にした。細胞プールを、使用済み培地中、100×10細胞/mLに細胞を再懸濁することにより各試験条件について生成した。細胞プールを、CO/O交換のためのガス透過性膜を用いてまたは用いずに、37℃で攪拌して、初期pH条件にpHを駆動した(6.2または6.7のどちらか)。初期pH標的に到達すると、プールを<10℃まで迅速に冷やし、20%(体積/体積)DMSO凍結培地を添加した(1:3部の細胞培養流体)。6.9、7.1、及び7.3の標的pHにするための1M炭酸ナトリウムの添加に必要とされる体積を計算するために式1を使用して、pH調整を行い、疑似バンク生成前に、pHの適切な増加を確認するために、最終のオフラインpHの測定を行った(実際のバンキングpHは、6.9、7.1/7.2、及び7.5であった)。
解凍結果は、1日目生存率において、最大68%の飛躍的な改善(pH6.2~7.5の調整に関して、24%~92%)(図2A)、及び4日目PCVにおいて、最大0.64%の改善(pH6.2~7.5の調整に関して、0.17%~0.81%)(図2B)を示した。
式1:pH調整のために添加する塩基体積の計算
Figure 2023075125000002
式中、VNa2CO3=添加する1M炭酸ナトリウムの体積、V=プールの体積、
pH=標的pH、pH=初期pH、
バンキングpHを制御するための塩基添加方法(追加の小規模pH調査)
上述される類似手順の後に、いくつかの調査を実施して、追加の細胞株におけるpH調整の効果を調査した。
種々の細胞型(DP12、CHO-K1)を網羅する合計9つのCHO細胞株を選択した。バンキングの前の数日間、細胞を、標準プロトコルに従って維持した。細胞を遠心分離法によりペレット状にし、使用済み培地中で、28%血中血球容積(PCV)に再懸濁することにより、およそ60~90mLの疑似プールを各試験条件について生成した。プールを、CO/O交換のためのガス透過性膜を用いてまたは用いずに、37℃で攪拌して、初期pH条件にpHを駆動した(6.2または6.7のどちらか)。これらの2つの初期pHの設定点を選び、中空繊維ろ過濃縮中及び濃縮後に経験する潜在的な最悪の事例及び典型的な条件をシミュレーションした。初期pH標的に到達すると、プールを<10℃まで迅速に冷やし、20%(体積/体積)DMSO凍結培地を添加して(1:3部の細胞培養流体)、21%の最終PCVに到達させた。pH7.0、7.3、7.6、または8.0に調整するための1M炭酸ナトリウムの添加に必要とされる体積を計算するために式1を使用した後、pH調整を行った。細胞バンク生成前に、pHの適切な増加を確認するために、最終のオフラインpHの測定を行った。
全ての事例を1つのアンプルで2つ解凍し、各器中に解凍して入れた。結果は、より低いpHに事前に曝露された全ての細胞型が、バンキング前に7.3超のpH値に調整されるときに復元できることを明示した。各細胞株は、バンキングpHへの異なる感度を明示した。およそ7.5のpHへの調整は、ほとんどの事例において、80%超の1日目解凍生存率をもたらした(図3A~3F及び図4A~4B)。解凍後の成長率は、試験したpH範囲の下限においてわずかな影響を受けた。興味深いことに、試験したpH範囲の上限(8.0~8.2付近)が、通常の生理的pHより著しく大きいにもかかわらず、解凍復元に負の影響を与えなかった。
高いpHへの長期間の曝露について、より多くの情報を得るために調査(CHO-K1細胞型の試験)を拡大した。これらの調査は、(全ての事前の小規模試験事例に類似する)pH調整の直後(t0)及び2時間後の2回目時点に(t2)凍結された疑似バンクを試験した。2時間の保持の間、縮小模型プール(各事例につき、およそ10mL)を、湿った氷中に浸されるFalcon(登録商標)管内に保持した。保持ステップにわたってわずかなpH遷移があり、最大0.2pH単位の変化をもたらした。これらの調査の結果は、この調査で試験したpH範囲への2時間の曝露が、影響を有さないことを示した(実施例は、図6A~6Bで示される)。
収穫中に細胞培養流体を冷やすための方法
冷却熱交換機と組み合わせた「スローポンプ収穫」プロセスを、従来の細胞バンキングプロセス中に冷却能力を導入するために取り入れた。具体的に「スローポンプ収穫」プロセスは、従来の細胞バンキング生産実行に関して記録した収穫量を一致させるために、典型的な収穫流量をおよそ4L/分から600mL/分に低減することを必要とした。湿った氷内に完全に浸されたサイズ15のプラチナ硬化シリコーン管材の長さ15′の冷却熱交換機ラインを、収穫流路中に挿入した。水を用いた疑似実行中に得られた温度傾向は、「冷やされた収穫プロセス」が、中空繊維ろ過濃縮前の最初の30分以内におよそ12℃まで培養温度を低減できることを明示した。10℃におけるデータに基づいて、この冷却能力は、細胞代謝を一時的に停止させ、低pH遷移を防止する可能性がある。
プロセス確認調査結果
細胞バンキングプロセス。第1にバッチ/灌流細胞培養プロセスで懸濁液適合CHO細胞を蓄積し、次いで、バンキングするために細胞を収穫することにより細胞バンクを生産した。初期の細胞源は、MCBからであった(WCB生成に対して)。プロセスは、細胞蓄積、収穫及び細胞濃縮、ならびに細胞バンキングの3つの段階を含んだ。細胞蓄積ステップの目的は、単一のバッチにおいて、完全サイズのMCBまたはWCB(それぞれ、420×1mLまたは10mLのアンプル)の産生のために必要とされる細胞の数を生成することであった。細胞を、初期スケールアップの間、及び振動バイオリアクタープロセスの間、選択的種系列培地中で培養した。収穫プロセスステップは、中空繊維ろ過(HFF)により最終の細胞培養流体を、バンキングにとって必要とされる細胞密度に濃縮するのに役立った。後の貯蔵及び充填プロセスは、長期保管のための細胞バンクアンプルを調製するのに役立った。ある特定の温度範囲(約5~10℃)が維持されるように、貯蔵プロセスを湿った氷上で保持した。本方法のプロセスの流れは、図1で示される。
収穫及び細胞濃縮プロセスを、中空繊維ろ過カートリッジを使用して実行した。オフラインpH傾向は、「冷やされた収穫プロセス」が、細胞濃縮の間、およそ0.35pH単位分の(元のプロセス及び「冷やされた」プロセスのそれぞれに関して、約6.30から6.66に)pHの減少を低減させるのに有効であることを示した。pH調整後、冷やされた細胞バンクを早期(0分)及び後期(120分)の時点で創出して、細胞プール保持pHの瞬間的影響を確認した。
得られた細胞バンクを、初代培養における能力について評価した。細胞バンクアンプルを解凍して、連続的1:250希釈度(1:10、次に1:25)を使用してバイオリアクターよりもむしろ振とうフラスコに入れた。解凍結果は、現在のプロセス(冷やされた収穫及びpH調整)が、許容される解凍能力でバンクの送達ができることの明示に成功した。一方で、元のプロセスから生成された細胞バンクは、生存率が低下したが、これらの新しい細胞バンクは、一定しており、1日目生存率において、79.1~85.3%の範囲であった(およそ65%の改善)。細胞が長時間にわたって高pHで保持されたとき、反対の影響は観察されなかった。
分析は、より高いpHに調整されたプールの細胞は、サイズにおいてより小さかった(図5)ことを示した。この観察されたサイズ移行は、より高いpHは、(可能性として、増加された浸透圧、または細胞収縮を可能にする強化された細胞膜弾性、またはそれらの両方による)細胞の脱水状態を引き起こすことを示し得る。
結論
1日目解凍生存率に最大65%分影響を与える、解凍後の能力にとって最も重要なバンキングpHを決定した。このように、低pHへの細胞の曝露を軽減し、バンキングpHへの制御を改善するために、収穫及びバンキング手順で行われたプロセスの強化を考案した。最終的には、2つの強化を、1)収穫中に、シリコーン管材熱交換機で細胞培養流体を冷やすことと、2)pH調整ステップを使用して、7.5までバンキングpHを増加させることと、を含むプロセスに導入した。

Claims (81)

  1. 細胞バンクの解凍復元を改善する方法であって、凍結培地中でバンキングするために哺乳動物細胞を凍結させることを含み、前記凍結培地が、緩衝溶液及び凍結保護剤を含み、前記凍結培地が、凍結前に約6.7~約8.5のpHを有する、方法。
  2. 保管のために哺乳動物細胞を凍結させる方法であって、凍結培地中で哺乳動物細胞を凍結させることを含み、前記凍結培地が、緩衝溶液及び凍結保護剤を含み、前記凍結培地が、凍結前に約6.7~約8.5のpHを有する、方法。
  3. 凍結培地が、凍結前に約6.7~約8.3、約7.2~約7.8、または約7.5のpHを有する、請求項1または2に記載の方法。
  4. 凍結培地のpHが、約6.7~約8.5のpHに調整されている、請求項1または2に記載の方法。
  5. 凍結培地のpHが、約6.7~約8.3または約7.2~約7.8のpHに調整されている、請求項1または2に記載の方法。
  6. 凍結培地のpHが、約7.5のpHに調整されている、請求項1または2に記載の方法。
  7. 細胞が、pH調整の前及び/または後に凍結培地と組み合わされる、請求項4~6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 調整されたpHが、標的pHまたは測定されたpHである、請求項4~7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 標的pHが、約6.7~約8.3である、請求項8に記載の方法。
  10. 測定されたpHが、約6.7~約8.3である、請求項8に記載の方法。
  11. 凍結培地のpHを調整する前に、細胞を含有する凍結培地の初期pHを測定するステップを更に含む、請求項4~10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 凍結培地の調整されたpHを測定するステップを更に含む、請求項4~11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 凍結培地の測定されたpHが標的pH未満の場合、凍結培地の調整されたpHが約6.7~約8.3になるまで、調整するステップ及び測定するステップを繰り返す、請求項12に記載の方法。
  14. pHが、塩基を添加することにより調整される、請求項4~13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 塩基が、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、HEPESナトリウム塩、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 凍結培地のpHが、次の式、Vbase=Cbase (pH-pH)に従って、凍結培地に塩基を添加することにより調整され、式中、Cbaseが、塩基固有の係数であり、Vbaseが、凍結培地に添加する塩基の体積であり、Vが、凍結培地の体積であり、pHが、標的pHであり、pHが、初期pHである、請求項14または15に記載の方法。
  17. 凍結培地のpHが、次の式、VNa2CO3=0.0085V(pH-pH)に従って、凍結培地に炭酸ナトリウムを添加することにより調整され、式中、VNa2CO3が、凍結培地に添加する1M炭酸ナトリウムの体積であり、Vが、凍結培地の体積であり、pHが、標的pHであり、pHが、初期pHである、請求項16に記載の方法。
  18. 標的pHが、6.7~8.3、7.2~7.8、または7.5である、請求項16または17に記載の方法。
  19. 哺乳動物細胞が、哺乳動物細胞が凍結培地と組み合わされる前に約6.2~約6.6のpHを有する培地中にある、請求項1~18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 凍結保護剤が、DMSO、グリセロール、プロパンジオール、エチレングリコール、または糖である、請求項1~19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 凍結保護剤が、DMSOまたはグリセロールであり、凍結前の凍結培地中のDMSOまたはグリセロールが、約5体積%~約12.5体積%の濃度である、請求項20に記載の方法。
  22. 細胞を凍結させる前の凍結培地中のDMSOまたはグリセロールが、約5体積%~約10体積%の濃度である、請求項21に記載の方法。
  23. 哺乳動物細胞を含有する凍結培地が、凍結前に約8%~約28%血中血球容積(PCV)の細胞密度を有する、請求項1~22のいずれか1項に記載の方法。
  24. 哺乳動物細胞が凍結培地と組み合わされる前の細胞収穫及び濃縮プロセスの間、細胞培養流体を冷却するステップを更に含む、請求項1~23のいずれかに記載の方法。
  25. 細胞培養流体が、約20℃以下の温度まで冷却される、請求項24に記載の方法。
  26. 細胞培養流体が、約10℃以下の温度まで冷却される、請求項24に記載の方法。
  27. 保管のために哺乳動物細胞を凍結させる方法であって、(a)哺乳動物細胞を含有する凍結培地のpHを約6.7~約8.5のpHに調整することであって、前記凍結培地が緩衝溶液及び凍結保護剤を含む、調整すること、及び(b)哺乳動物細胞を凍結させることを含む、方法。
  28. pHが、約6.7~約8.3または約7.2~約7.8のpHに調整される、請求項27に記載の方法。
  29. pHが、約7.5のpHに調整される、請求項27に記載の方法。
  30. 調整されたpHが、標的pHまたは測定されたpHである、請求項27~29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 標的pHが、約6.7~約8.3である、請求項30に記載の方法。
  32. 測定されたpHが、約6.7~約8.3である、請求項30に記載の方法。
  33. 凍結培地のpHを調整する前に、細胞を含有する凍結培地の初期pHを測定するステップを更に含む、請求項27に記載の方法。
  34. 凍結培地の調整されたpHを測定するステップを更に含む、請求項27~33のいずれか1項に記載の方法。
  35. 凍結培地の測定されたpHが標的pH未満の場合、凍結培地の調整されたpHが約6.7~約8.5になるまで、調整するステップ及び測定するステップを繰り返す、請求項34に記載の方法。
  36. pHが、塩基を添加することにより調整される、請求項27~35のいずれか1項に記載の方法。
  37. 塩基が、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、HEPESナトリウム塩、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選択される、請求項36に記載の方法。
  38. 凍結培地のpHが、次の式、Vbase=Cbase (pH-pH)に従って、凍結培地に塩基を添加することにより調整され、式中、Cbaseが、塩基固有の係数であり、Vbaseが、凍結培地に添加する塩基の体積であり、Vが、凍結培地の体積であり、pHが、標的pHであり、pHが、初期pHである、請求項36または37に記載の方法。
  39. 凍結培地のpHが、次の式、VNa2CO3=0.0085V(pH-pH)に従って、凍結培地に炭酸ナトリウムを添加することにより調整され、式中、VNa2CO3が、凍結培地に添加する1M炭酸ナトリウムの体積であり、Vが、凍結培地の体積であり、pHが、標的pHであり、pHが、初期pHである、請求項36または37に記載の方法。
  40. 標的pHが、6.7~8.3、7.2~7.8、または7.5である、請求項38または39に記載の方法。
  41. 哺乳動物細胞が、哺乳動物細胞が凍結培地と組み合わされる前に約6.2~約6.6のpHを有する培地中にある、請求項27~40のいずれか1項に記載の方法。
  42. 凍結保護剤が、DMSO、グリセロール、プロパンジオール、エチレングリコール、または糖である、請求項27~41のいずれか1項に記載の方法。
  43. 凍結保護剤が、DMSOまたはグリセロールであり、哺乳動物細胞を含有する凍結前の凍結培地中のDMSOまたはグリセロールが、約5体積%~約12.5体積%の濃度である、請求項42に記載の方法。
  44. 哺乳動物細胞を含有する、細胞を凍結させる前の凍結培地中のDMSOまたはグリセロールが、約5体積%~約10体積%の濃度である、請求項43に記載の方法。
  45. 哺乳動物細胞を含有する凍結培地が、凍結前に8%~28%血中血球容積(PCV)の細胞密度を有する、請求項27~44のいずれか1項に記載の方法。
  46. 哺乳動物細胞が凍結培地と組み合わされる前の細胞収穫及び濃縮プロセスの間、細胞培養流体を冷却するステップを更に含む、請求項27~45のいずれかに記載の方法。
  47. 細胞培養流体が、約20℃以下の温度まで冷却される、請求項46に記載の方法。
  48. 細胞培養流体が、約10℃以下の温度まで冷却される、請求項46に記載の方法。
  49. 保管のために哺乳動物細胞を凍結させる方法であって、(a)緩衝溶液及び凍結保護剤を含む凍結培地のpHを約6.7~約8.5のpHに調整すること、(b)哺乳動物細胞を前記凍結培地と組み合わせて、細胞プールを形成すること、及び(c)前記細胞プール中で哺乳動物細胞を凍結させることを含む、方法。
  50. pHが、約6.7~約8.3または約7.2~約7.8のpHに調整される、請求項49に記載の方法。
  51. pHが、約7.5のpHに調整される、請求項49に記載の方法。
  52. 調整されたpHが、標的pHまたは測定されたpHである、請求項49~51のいずれか1項に記載の方法。
  53. 標的pHが、約6.7~約8.3である、請求項52に記載の方法。
  54. 測定されたpHが、約6.7~約8.3である、請求項52に記載の方法。
  55. 凍結培地の調整されたpHを測定するステップを更に含む、請求項49~54のいずれか1項に記載の方法。
  56. 凍結培地の測定されたpHが標的pH未満の場合、凍結培地の調整されたpHが約6.7~約8.5になるまで、調整するステップ及び測定するステップを繰り返す、請求項49に記載の方法。
  57. pHが、塩基を添加することにより調整される、請求項49~56のいずれか1項に記載の方法。
  58. 塩基が、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、HEPESナトリウム塩、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムからなる群から選択される、請求項57に記載の方法。
  59. 哺乳動物細胞が、哺乳動物細胞が凍結培地と組み合わされる前に約6.2~約6.6のpHを有する培地中にある、請求項49~58のいずれか1項に記載の方法。
  60. 凍結保護剤が、DMSO、グリセロール、プロパンジオール、エチレングリコール、または糖である、請求項49~59のいずれか1項に記載の方法。
  61. 凍結保護剤が、DMSOまたはグリセロールであり、細胞プール中のDMSOまたはグリセロールが、約5体積%~約12.5体積%の濃度である、請求項60に記載の方法。
  62. 前記細胞プール中のDMSOまたはグリセロールが、約5体積%~約10体積%の濃度である、請求項61に記載の方法。
  63. 前記細胞プールが、約8%~約28%血中血球容積(PCV)の細胞密度で哺乳動物細胞を含有する、請求項49~62のいずれか1項に記載の方法。
  64. 哺乳動物細胞が凍結培地と組み合わされる前の細胞収穫及び濃縮プロセスの間、細胞培養流体を冷却するステップを更に含む、請求項49~63のいずれかに記載の方法。
  65. 細胞培養流体が、約20℃以下の温度まで冷却される、請求項64に記載の方法。
  66. 細胞培養流体が、約10℃以下の温度まで冷却される、請求項64に記載の方法。
  67. 哺乳動物細胞が、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NS0マウス骨髄腫細胞、PER.C6(登録商標)ヒト細胞、またはハイブリドーマである、請求項1~66のいずれか1項に記載の方法。
  68. 哺乳動物細胞が、ポリペプチドをコードする核酸を含む、請求項1~67のいずれか1項に記載の方法。
  69. ポリペプチドが、治療用タンパク質である、請求項68に記載の方法。
  70. 治療用タンパク質が、抗体、抗体断片、酵素、及び受容体融合タンパク質からなる群から選択される、請求項69に記載の方法。
  71. 緩衝溶液と、凍結保護剤と、ポリペプチドをコードする核酸を含む哺乳動物細胞とを含む、哺乳動物細胞を凍結させるための哺乳動物細胞プールであって、培地が、細胞を凍結させる前に約6.7~約8.5のpHを有する、細胞プール。
  72. 哺乳動物細胞が、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NS0マウス骨髄腫細胞、PER.C6(登録商標)ヒト細胞、またはハイブリドーマである、請求項71に記載の細胞プール。
  73. 哺乳動物細胞が、ポリペプチドをコードする核酸を含む、請求項71または72に記載の細胞プール。
  74. ポリペプチドが、治療用タンパク質である、請求項73に記載の細胞プール。
  75. 治療用タンパク質が、抗体、抗体断片、酵素、及び受容体融合タンパク質からなる群から選択される、請求項74に記載の細胞プール。
  76. 複数の容器を含む細胞バンクであって、各容器が、(a)緩衝溶液及び凍結保護剤を含む凍結培地と、(b)ポリペプチドをコードする核酸を含む哺乳動物細胞とを収容し、凍結培地が、細胞を凍結させる前に約6.7~約8.5のpHを有する、細胞バンク。
  77. 前記容器が、アンプルである、請求項76に記載の細胞バンク。
  78. 哺乳動物細胞が、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NS0マウス骨髄腫細胞、PER.C6(登録商標)ヒト細胞、またはハイブリドーマである、請求項76または77に記載の細胞バンク。
  79. 哺乳動物細胞が、ポリペプチドをコードする核酸を含む、請求項76~78のいずれか1項に記載の細胞バンク。
  80. 前記ポリペプチドが、治療用タンパク質である、請求項79に記載の細胞バンク。
  81. 治療用タンパク質が、抗体、抗体断片、酵素、及び受容体融合タンパク質からなる群から選択される、請求項80に記載の細胞バンク。
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