JP2023074575A - 接着性樹脂組成物、及び積層体 - Google Patents

接着性樹脂組成物、及び積層体 Download PDF

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Kenichi Hara
太亮 赤木
Tasuke Akagi
智紀 山田
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Abstract

【課題】ロールリリースやネックインといった押出ラミネート適性に優れ、銅やアルミニウム等の金属系材料と、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラスチック材料に対して低温短時間のヒートシールで良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能な接着性樹脂組成物、及び該接着性樹脂組成物を用いてなる積層体の提供。【解決手段】上記課題は、変性ポリオレフィン(A)1~50質量%、低密度ポリエチレン(B)40~80質量%、粘着付与樹脂(C)1~10質量%を含み、前記変性ポリオレフィン(A)におけるポリオレフィンの全質量中、エチレンに由来する構造単位70~85質量%、プロピレンに由来する構造単位10~25質量%、及び1-ブテンに由来する構造単位1~10質量%を含む多元系ポリマーである、接着性樹脂組成物により解決することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、銅やアルミニウム等の金属系材料だけでなく、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等の有機系材料に対しても、低温且つ短時間の熱処理で優れた接着性を示す接着性樹脂組成物、及び該樹脂組成物からなる接着層を備える接着性樹脂組成物フィルムに関する。さらに詳細には、金属系材料と有機系材料の両方に対する接着性、耐熱性、耐寒性を低温且つ短時間の熱処理で発現し、且つ製造適性に優れる、接着性樹脂組成物、及び該接着性樹脂組成物からなる接着層を備える積層体に関する。
近年、銅やアルミニウム等の金属系材料とポリエチレンやポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等の有機系材料の両方に対して、低温且つ短時間での熱処理で優れた接着性を有する接着性樹脂組成物が求められている。
特許文献1には、変性ポリオレフィン及び低密度ポリエチレン、粘着付与樹脂を含む、接着性樹脂組成物が開示されている。しかしながら、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリスチレンへの接着性と押出ラミネートによるロールリリース性に課題があった。
特開平1-315443号公報
したがって本発明が解決しようとする課題は、ロールリリースやネックインといった押出ラミネート適性に優れ、銅やステンレス(以下SUS)、アルミニウム等の金属系材料とポリエチレンやポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン等の有機系材料の両方に対して低温、短時間での熱処理でも良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能な接着性樹脂組成物、並びに、該接着性樹脂組成物を用いてなる積層体を提供することにある。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の組成比を有する多元系ポリマーを変性した変性ポリオレフィンを用いることで、前記課題を解決することを見出し、本発明に至った。
本発明は、接着性樹脂組成物100質量%中、変性ポリオレフィン(A)1~50質量%、低密度ポリエチレン(B)40~98質量%、及び粘着付与樹脂(C)1~30質量%を含む接着性樹脂組成物であって、 前記変性ポリオレフィン(A)におけるポリオレフィンの全質量中、エチレンに由来する構造単位70~85質量%、プロピレンに由来する構造単位10~25質量%、及び1-ブテンに由来する構造単位1~10質量%を含む多元系ポリマーである、接着性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記変性ポリオレフィン(A)の密度が、0.88~0.91g/cmの範囲である、上記接着性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記変性ポリオレフィン(A)が、100~140℃の範囲に融解ピーク温度を一つ有する、上記接着性樹脂組成物に関する。
本発明は、前記変性ポリオレフィン(A)が、酸変性ポリオレフィンである、上記接着性樹脂組成物に関する。
本発明は、JIS K 7210-1:2014に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトマスフローレイトが、2~10g/10分の範囲である、上記接着性樹脂組成物に関する。
本発明は、基材上に、上記接着性樹脂組成物から形成される接着層を有する積層体に関する。
本発明により、ロールリリースやネックインといった押出ラミネート適性に優れ、銅やSUS、アルミニウム等の金属系材料とポリエチレンやポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン等の有機系材料の両方に対して低温、短時間での熱処理でも良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能な接着性樹脂組成物、並びに、該接着性樹脂組成物を用いてなる積層体を提供することができる。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例であり、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に限定されない。
本明細書において「~」を用いて特定される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値の範囲として含むものとする。
本明細書中に出てくる各種成分は特に注釈しない限り、それぞれ独立に一種単独でも二種以上を併用してもよい。
本明細書におけるメルトマスフローレイト(以下MFRと略記する場合がある)は、JIS K 7210-1:2014に準拠し、190℃、荷重2.16kgの条件で測定した10分間の流出量である。また、本明細書における融解ピーク温度は、JIS K 7121:1987に準拠し、昇温速度10℃/分で測定した吸熱ピークの頂点の温度である。詳細は実施例の欄に記載する。
≪接着性樹脂組成物≫
本発明の接着性樹脂組成物は、接着性樹脂組成物100質量%中、変性ポリオレフィン(A)1~50質量%、低密度ポリエチレン(B)40~98質量%、及び粘着付与樹脂(C)1~30質量%を含み、前記変性ポリオレフィン(A)におけるポリオレフィンが、ポリオレフィンの全質量に対し、エチレンに由来する構造単位70~85質量%、プロピレンに由来する構造単位10~25質量%、及び1-ブテンに由来する構造単位1~10質量%を含むことを特徴とする。
上記特定の組成比を有する多元系ポリマーを用いることにより、ロールリリースやネックインといった押出ラミネート適性に優れるだけでなく、低温、短時間での熱処理においても銅やSUS、アルミニウム等の金属系材料とポリエチレンやポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン等の有機系材料に対して低温、短時間での良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能とすることができる。
なお、本明細書においてネックインとは、押出ラミネーターにおいてダイスからフィルム状に吐出した接着性樹脂組成物のフィルムの幅がダイスの幅よりも狭くなる現象であり、ネックインが大きいほど押出ラミネート適性に劣ることを表す。
<変性ポリオレフィン(A)>
本発明の接着性樹脂組成物は、ポリオレフィンの全質量に対し、エチレンに由来する構造単位70~85質量%、プロピレンに由来する構造単位10~25質量%、及び1-ブテンに由来する構造単位1~10質量%を含む多元系ポリマー(以下、ベースポリマーとも言う)を変性した変性ポリオレフィン(A)を、接着性樹脂組成物を基準として、1~50質量%含むものである。多元系ポリマーの組成比を所定範囲内とすることで、接着性、耐熱性、耐寒性に優れた接着剤組成物を得ることができる。
多元系ポリマーは、ポリオレフィンの全質量に対し、エチレン成分70~80質量%、プロピレン成分15~25質量%及び1-ブテン成分3~7質量%を含むものが好ましく、より好ましくはポリオレフィンの全質量に対し、エチレン成分75~80質量%、プロピレン成分15~20質量%及び1-ブテン成分3~5質量%を含むものである。
上記多元系ポリマーは、エチレン、プロピレン及び1-ブテン以外のモノマーに由来する構造単位を有していてもよい。そのようなモノマーとしては、例えば、1-オクテン、4-メチルペンテン-1、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、テトラシクロドデセンが挙げられる。
変性ポリオレフィン(A)として好ましくは酸変性ポリオレフィンである。このような酸変性ポリオレフィンの製造方法は特に制限されず、例えば、特開平11-335427号公報に記載の、ベースポリマーであるポリオレフィンに対し、α、β-不飽和カルボン酸又はその無水物をラジカル開始剤の存在下に溶融状態でグラフトさせる方法が挙げられる。
これらの変性ポリオレフィン(A)は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用して用いてもよい。
変性ポリオレフィン(A)の密度は、好ましくは0.88~0.91g/cmの範囲であり、より好ましくは0.88~0.90g/cmの範囲であり、特に好ましくは0.88~0.89g/cmの範囲である。
変性ポリオレフィン(A)のメルトマスフローレイトは、好ましくは1~100g/10分の範囲であり、より好ましくは2~50g/10分の範囲であり、特に好ましくは5~20g/10分の範囲である。
変性ポリオレフィン(A)は、100~140℃の範囲にただ一つの融解ピーク温度を有することが好ましい。より好ましくは120~130℃の範囲に融解ピーク温度を一つ有するものであり、特に好ましくは122~126℃の範囲に融解ピーク温度を一つ有するものである。
<低密度ポリエチレン(B)>
本発明の接着性樹脂組成物は、低密度ポリエチレン(B)を、接着性樹脂組成物100質量%を基準として、40~98質量%含むものである。
低密度ポリエチレンは、繰り返し単位であるエチレンがランダムに結合した分枝構造を持つ熱可塑性樹脂であり、分枝構造が多いため、結晶性が低い傾向にある。
低密度ポリエチレン(B)の密度は、好ましくは0.910g/cm以上0.930g/cm未満であり、より好ましくは0.915~0.925g/cmの範囲であり、特に好ましくは0.917~0.922g/cmの範囲である。
なお、旧JIS K6748:1995において、低密度ポリエチレンとは密度0.910g/cm以上0.930g/cm未満のポリエチレンと定義されている。
低密度ポリエチレン(B)の融解ピーク温度は、好ましくは95~120℃の範囲であり、より好ましくは100~115℃の範囲であり、特に好ましくは105~110℃の範囲である。融解ピーク温度が上記範囲にあることで、耐熱性と相溶性を両立できる。
低密度ポリエチレン(B)のメルトマスフローレイトは、好ましくは1~200g/10分の範囲であり、より好ましくは1~50g/10分の範囲であり、更に好ましくは1~20g/10分の範囲であり、特に好ましくは5~20g/10分の範囲である。
<粘着付与樹脂(C)>
本発明の接着性樹脂組成物は、粘着付与樹脂(C)を、接着性樹脂組成物100質量%を基準として、1~30質量%含むものである。
本発明の接着性樹脂組成物を構成する粘着付与樹脂(C)は、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、芳香族系炭化水素樹脂、ポリテルペン系樹脂、ロジン類等、シーラント接着分野で使用されている公知の粘着付与樹脂を用いることができる。これらの中でも、脂環族炭化水素樹脂及び/又は芳香族炭化水素樹脂であることが好ましい。上記樹脂は、部分水添や完全水添されていてもよい。これらの粘着付与樹脂(C)は、単独または2種類以上が使用できる。前記粘着付与樹脂(C)は、軟化点が60~150℃であることが好ましい。90~135℃がより好ましく、更に好ましくは100~130℃である。軟化点が60~150℃の範囲にあることで、単層あるいは多層フィルムにした場合のブロッキングを抑制しつつ高い接着強度を得ることができる。軟化点は、JIS K 2207に準拠して測定した値である。
前記粘着付与樹脂(C)は、接着性樹脂組成物100質量%中、1~30質量%であり、5~20質量%であることが好ましく、10~15質量%であることがより好ましい。粘着付与樹脂が1質量%以上であると接着性が向上し、30質量%以下であることによって、溶融張力が低下しにくくネックイン等が生じ難くなるとともに、基材との耐ブロッキング性が良好となる。上記好ましい範囲内であると、接着強度、ネックイン及び耐ブロッキング性の点でより好ましい。
<接着性樹脂組成物の性状>
本発明の接着性樹脂組成物のメルトマスフローレイトは、好ましくは1~100g/10分の範囲であり、より好ましくは1~50g/10分の範囲であり、特に好ましくは2~20g/10分の範囲である。メルトマスフローレイトが1g/10分以上であると、シール性の観点から好ましく、100g/10分以下であると、押出しラミネート適性に優れ、よりフィルム化が容易となるため好ましい。
本願の接着性樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、着色剤、ブロッキング防止剤、酸化防止剤等の添加剤を含有してもよい。
着色剤としては、例えば、酸化チタンが挙げられる。
ブロッキング防止剤としては、例えば、シリコーン、エルカ酸アミドやオレイン酸アミド等の不飽和脂肪酸アミド、ステアリン酸アミドやベヘニン酸アミド等の飽和脂肪酸アミドが挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、高分子量ヒンダード多価フェノール、トリアジン誘導体、高分子量ヒンダードフェノール、ジアルキルフェノールスルフィド、2、2-メチレン-ビス-(4-メチル-6-第三-ブチルフェノール)、4、4-メチレン-ビス-(2、6-ジ-第三-ブチルフェノール)、2、6-ジ-第三-ブチルフェノール-p-クレゾール、2、5-ジ-第三-ブチルヒドロキノン、2、2、4-トリメチル-1、2-ジヒドロキノン、2、2、4-トリメチル-1、2-ジヒドロキノン、ジブチル・ジチオカルバミン酸ニッケル、1-オキシ-3-メチル-4-イソプロピルベンゼン、4、4-ブチリデンビス-(3-メチル-6-第三-ブチルフェノール)、2-メルカプトベンゾイミダゾールが挙げられる。
≪積層体≫
本発明の積層体は、基材上に、上記接着性樹脂組成物から形成される接着層を有するものである。接着層の形成方法は特に制限されず、多くは押出ラミネーターを用いて基材上に塗布される。なお、本発明の接着性樹脂組成物は、押出ラミネート適性に優れるものである。押出ラミネーターの冷却ロールの表面仕様は、マットやミラー、さらにその中間のセミマットやセミミラーなど様々であるが、本発明の接着性樹脂組成物は、いずれの表面仕様の冷却ロールに対しても、良好なロールリリース性を発揮することができる。
[基材]
基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリイミド、ウレタン、ポリプロピレン、ポリスチレンのような1種類の材料からなる単層のフィルム又はシート、PETとポリエチレン(以下、PE)とが積層されたPET/PE、PETとアルミニウム箔(AL)とが積層されたPET/AL、PET/AL/PEのような2種類以上の基材からなる複層のフィルム又はシートが挙げられる。
これらの基材は、アルミナやシリカ等の蒸着層を有していてもよい。
接着層の厚みは、好ましくは3~200μmであり、より好ましくは5~100μmであり、さらに好ましくは10~50μmであり、特に好ましくは15~30μmである。
本発明の積層体は、前述のとおり、銅やSUS、アルミニウム等の金属系材料とポリエチレンやポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリスチレン等の有機系材料の両方に対して低温、短時間の熱処理で良好な接着性を示し、さらに、耐熱性、耐寒性に優れ、様々な環境下においても接着性を維持可能であることから、接着性樹脂組成物として有用である。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、特に断りのない限り実施例における「部」及び「%」は、各々「質量部」及び「質量%」を表す。
MFR、融解ピーク温度、軟化点は次の方法で測定した。
[MFR]
JIS K 7210-1:2014に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgで測定した。
[融解ピーク温度]
JIS K 7121に準拠して測定したDSC(示差走査熱量測定)曲線の吸熱ピークの頂点の温度を融解ピーク温度とした。
[軟化点]
JIS K 2207に準拠した環球式軟化点測定法によって測定した。
実施例および比較例で用いた材料の略称を以下に示す。
<変性ポリオレフィン>
変性体-1(A-1):エチレン由来構造単位72質量%/プロピレン由来構造単位21質量%/1-ブテン由来構造単位6質量%、及び1-オクテン由来構造単位1質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR2.5g/10分、融解ピーク温度128℃、密度0.890g/cm
変性体-2(A-2):エチレン由来構造単位77質量%/プロピレン由来構造単位18質量%/1-ブテン由来構造単位4質量%、及び1-オクテン由来構造単位1質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR7g/10分、融解ピーク温度124℃、密度0.888g/cm
変性体-3(A-3):エチレン由来構造単位84質量%/プロピレン由来構造単位12質量%/1-ブテン由来構造単位3質量%、及び1-オクテン由来構造単位1質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR4g/10分、融解ピーク温度120℃、密度0.892g/cm
変性体-4(X-1):エチレン由来構造単位16質量%/プロピレン由来構造単位80質量%/1-ブテン由来構造単位4質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR3g/10分、融解ピーク温度162℃、密度0.901g/cm
変性体-5(X-2):エチレン由来構造単位96質量%/プロピレン由来構造単位4質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR1g/10分、融解ピーク温度108、122℃、密度0.895g/cm
変性体-6(X-3):エチレン由来構造単位85質量%/プロピレン由来構造単位3質量%/1-ブテン由来構造単位5質量%、1-オクテン由来構造単位2質量%、4-メチルペンテン-1由来構造単位5質量%を含むベースポリマーを酸変性した酸変性ポリオレフィン、MFR6g/10分、融解ピーク温度105、119、124℃、密度0.909g/cm
変性ポリオレフィン一覧を以下に示す。
Figure 2023074575000001
<低密度ポリエチレン(B)>
B-1:低密度ポリエチレン、MFR2g/10分、融解ピーク温度112℃、密度0.924g/cm
B-2:低密度ポリエチレン、MFR13g/10分、融解ピーク温度107℃、密度0.919g/cm
B-3:低密度ポリエチレン、MFR58g/10分、融解ピーク温度101℃、密度0.917g/cm
<粘着付与樹脂(C)>
C-1:水素化石油樹脂(酸価0mgKOH/g、軟化点125℃)
C-2:芳香族系炭化水素樹脂(酸価0.1mgKOH/g以下、軟化点95℃)
C-3:ロジン系樹脂(酸価238mgKOH/g、軟化点129℃)
<添加剤>
酸化防止剤:ヒンダードフェノール系酸化防止剤
ブロッキング防止剤:エルカ酸アミド
<接着性樹脂組成物の製造>
[実施例1]
表3に示した材料と配合量で、酸変性ポリオレフィン(A)、低密度ポリエチレン(B)、粘着付与樹脂(C)及び添加剤を、二軸押出機を用いて溶融混錬し、実施例1の接着性樹脂組成物を得た。
《二軸押出機条件》
二軸押出機:アイ・ケー・ジー製PMT32-40.5
シリンダ温度:100~180℃
押出量:10~50kg/時
<積層体の製造>
[実施例12]
得られた実施例1の接着性樹脂組成物を用いて、PET(厚み12μm)/PE(厚み20μm)の積層基材のPE面に、押出ラミネーターを用いて下記の条件で、厚み30μmとなるように接着性樹脂組成物を積層し、実施例12の積層体を製造した。
《押出ラミネーター条件》
押出ラミネーター:ムサシノキカイ製400M/MテストEXTラミネーター
ダイ直下樹脂温度:200~280℃
加工速度:30m/分
Tダイ幅:400mm
冷却ロール表面温度:20~25℃
[実施例2~11、比較例1~8]
表2、表3に示す配合組成(質量部)に変更した以外は実施例1と同様にして、実施例2~11、比較例1~8の接着性樹脂組成物を製造した。
[実施例13~22、比較例9~16]
表2、表3に示す接着性樹脂組成物を用いて、実施例12と同様に実施例13~22、比較例9~16の積層体を製造した。
<接着性樹脂組成物の評価>
得られた積層体を用いて以下の評価を行った。結果を表2、表3に示す。
[ロールリリース性]
積層体製造時に、積層体の冷却ロールからの剥がれを観察し、以下の基準で評価した。
○:容易に剥がれる(良好)
△:冷却ロールから剥がれるが剥離音がする(使用可能)
×:冷却ロールから剥がれず積層フィルムが冷却ロールに巻き付く(使用不可)
[ネックイン]
製造した積層体のラミ幅を評価し、以下の基準で評価した。
○:ラミ幅が350mm以上(良好)
△:ラミ幅が300mm以上、350mm未満(使用可能)
×:ラミ幅が300mm未満(使用不可)
[接着強度]
製造した積層体を、15mm幅に裁断して試験片とした。試験片と、SUS板(SUS304)、アルミ板(A1050P)、銅板(タフピッチ銅C1100)、HDPEシート、CPPシート、又はPETシートとを、それぞれ140℃1秒間、圧力0.1MPaでヒートシールして接着強度測定用サンプルを用意した。23℃相対湿度65%で24時間放置後、引張強度試験機(島津製作所製オートグラフAGX-V型)を用いて、180°角剥離、剥離速度200mm/分の条件で接着強度を測定し、以下の基準で評価した。
○:接着強度が20N/15mm以上(良好)
△:接着強度が15N/15mm以上20N/15mm未満(使用可能)
×:接着強度が15N/15mm未満(使用不可)
[耐熱性]
接着強度の評価で使用した接着強度測定用サンプルを80℃雰囲気中で1000時間放置後、引張強度試験機(島津製作所製オートグラフAGX-V型)を用いて、180°角剥離、剥離速度200mm/分の条件で接着強度を測定し、以下の基準で評価した。
○:接着強度が20N/15mm以上(良好)
△:接着強度が15N/15mm以上20N/15mm未満(使用可能)
×:接着強度が15N/15mm未満(使用不可)
[耐寒性]
接着強度の評価で使用した接着強度測定用サンプルを-30℃雰囲気中で1000時間放置後、引張強度試験機(島津製作所製オートグラフAGX-V型)を用いて、180°角剥離、剥離速度200mm/分の条件で接着強度を測定し、以下の基準で評価した。
○:接着強度が20N/15mm以上(良好)
△:接着強度が15N/15mm以上20N/15mm未満(使用可能)
×:接着強度が15N/15mm未満(使用不可)
Figure 2023074575000002
Figure 2023074575000003
表2に示すように、エチレンに由来する構造単位70~85質量%、プロピレンに由来する構造単位10~25質量%、及び1-ブテンに由来する構造単位1~10質量%を含むポリオレフィンをベースポリマーとした変性ポリオレフィン(A)1~50質量%、低密度ポリエチレン(B)40~98質量%、及び粘着付与樹脂(C)1~30質量%を含む本発明の接着剤樹脂組成物は、加工性(ロールリリース性、ネックイン)だけでなく、優れた接着強度、耐熱性及び耐寒性を示し、接着剤樹脂組成物として有用であることが示された。

Claims (6)

  1. 接着性樹脂組成物100質量%中、変性ポリオレフィン(A)1~50質量%、低密度ポリエチレン(B)40~98質量%、及び粘着付与樹脂(C)1~30質量%を含む接着性樹脂組成物であって、
    前記変性ポリオレフィン(A)におけるポリオレフィンの全質量中、エチレンに由来する構造単位70~85質量%、プロピレンに由来する構造単位10~25質量%、及び1-ブテンに由来する構造単位1~10質量%を含む多元系ポリマーである、接着性樹脂組成物。
  2. 前記変性ポリオレフィン(A)の密度が、0.88~0.91g/cmの範囲である、請求項1に記載の接着性樹脂組成物。
  3. 前記変性ポリオレフィン(A)が、100~140℃の範囲に融解ピーク温度を一つ有する、請求項1又は2に記載の接着性樹脂組成物
  4. 前記変性ポリオレフィン(A)が、酸変性ポリオレフィンである、請求項1~3いずれか1項に記載の接着性樹脂組成物。
  5. JIS K 7210-1:2014に準拠し、温度190℃、荷重2.16kgで測定したメルトマスフローレイトが、1~100g/10分の範囲である、請求項1~4いずれか1項に記載の接着性樹脂組成物。
  6. 基材上に、請求項1~5いずれか1項に記載の接着性樹脂組成物から形成される接着層を有する積層体。

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