JP2023074158A - 電力変換装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】磁性体コアに起因して、他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制しつつ、複数のバスバーを流れる電磁ノイズを抑制可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】この電力変換装置100は、電力変換部(インバータ部1、整流部2)と、電力変換部と電気的に接続される配線としてのバスバー11、12および13と、磁性体コア6と、絶縁性樹脂7とを備える。磁性体コア6は、バスバー11、12および13に対して共通に設けられるとともに、バスバー11、12および13が挿入される孔部61を有し、バスバー11、12および13を流れる電磁ノイズを抑制する。絶縁性樹脂7は、バスバー11、12および13と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとを絶縁するとともに、バスバー11、12および13同士を絶縁する。
【選択図】図7
【解決手段】この電力変換装置100は、電力変換部(インバータ部1、整流部2)と、電力変換部と電気的に接続される配線としてのバスバー11、12および13と、磁性体コア6と、絶縁性樹脂7とを備える。磁性体コア6は、バスバー11、12および13に対して共通に設けられるとともに、バスバー11、12および13が挿入される孔部61を有し、バスバー11、12および13を流れる電磁ノイズを抑制する。絶縁性樹脂7は、バスバー11、12および13と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとを絶縁するとともに、バスバー11、12および13同士を絶縁する。
【選択図】図7
Description
この発明は、電力変換装置に関し、特に、配線としてのバスバーと、バスバーを流れる電磁ノイズを抑制する磁性体コアと、バスバーと磁性体コアとを絶縁する絶縁材とを備える電力変換装置に関する。
従来、配線として用いられるバスバーと、磁性体コアと、絶縁性を有する樹脂とを備えるバスバーアセンブリが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1のバスバーアセンブリでは、磁性体コアの孔部に、1つのバスバーが挿入されている。そして、絶縁性を有する樹脂が、1つのバスバーと磁性体コアとの間の隙間に充填されることによって、1つのバスバーと磁性体コアとが一体的に構成されている。このバスバーアセンブリは、電気自動車やハイブリッド自動車の駆動源である三相交流モータの電力供給部などにおいて、配線(電流路)として用いられる。
しかしながら、複数のバスバーを配線として用いる場合には、上記特許文献1のバスバーアセンブリでは、複数のバスバーの各々を流れる電磁ノイズを抑制するために、バスバー毎に磁性体コアを設ける必要がある。その結果、磁性体コアの数の増加に起因して、電子部品や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなってしてしまう。そのため、磁性体コアに起因して、他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制しつつ、複数のバスバーを流れる電磁ノイズを抑制することが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、磁性体コアに起因して、他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制しつつ、複数のバスバーを流れる電磁ノイズを抑制可能な電力変換装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による電力変換装置は、電力変換部と、電力変換部と電気的に接続される配線としての複数のバスバーと、複数のバスバーに対して共通に設けられるとともに、複数のバスバーが挿入される孔部を有し、複数のバスバーを流れる電磁ノイズを抑制する磁性体コアと、複数のバスバーと磁性体コアの孔部の内周面とを絶縁するとともに、複数のバスバー同士を絶縁する絶縁材とを備える。
上記一の局面による電力変換装置では、上記のように、磁性体コアが、配線としての複数のバスバーに対して共通に設けられるとともに、複数のバスバーが挿入される孔部を有する。これにより、複数のバスバーに対して、磁性体コアが共通に設けられるので、複数のバスバーの各々に対して、磁性体コアを設ける場合と異なり、磁性体コアの数の増加を抑制することができる。その結果、磁性体コアの数の増加に起因して、電子部品や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。これにより、磁性体コアに起因して、他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制しつつ、複数のバスバーを流れる電磁ノイズを抑制することができる。また、絶縁材が、複数のバスバーと磁性体コアの孔部の内周面とを絶縁するとともに、複数のバスバー同士を絶縁するので、複数のバスバー同士の間隔を気中絶縁距離(空気で絶縁を行う場合の絶縁距離)よりも近づけることができる。これにより、複数のバスバーが挿入される磁性体コアの内径を小さくすることができるので、磁性体コアのサイズを小さくすることができる。その結果、磁性体コアのサイズの増大に起因して、電子部品や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、絶縁材は、絶縁性を有する絶縁性樹脂を含み、絶縁性樹脂は、複数のバスバーと磁性体コアの孔部の内周面との間、および、複数のバスバー同士の間に充填されている。このように構成すれば、絶縁性樹脂によって、複数のバスバーと磁性体コアの孔部の内周面との間、および、複数のバスバー同士の間を確実に絶縁することができる。また、絶縁性樹脂によって、複数のバスバーと磁性体コアとが一体になるので、装置の組み立て時において、複数のバスバーを取り付ける際に、複数のバスバーおよび磁性体コアの各々を個別に保持することなく、複数のバスバーおよび磁性体コアの位置関係を保つことができる。その結果、複数のバスバーを容易に取り付けることができるので、装置の組み立て時における作業性の低下を抑制することができる。
この場合、好ましくは、磁性体コアの孔部の内周面と複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂の厚みは、複数のバスバー同士の間の絶縁性樹脂の厚みよりも大きい。このように構成すれば、磁性体コアの孔部の内周面と複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂の厚みを、複数のバスバー同士の間の絶縁性樹脂の厚みよりも小さくする場合に比べて、容易に磁性体コアの孔部に複数のバスバーを挿入することができる。その結果、磁性体コアの孔部に複数のバスバーを挿入する際の作業性の低下を抑制することができる。また、磁性体コアの孔部の内周面と複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂の厚みを、複数のバスバー同士の間の絶縁性樹脂の厚みよりも小さくする場合に比べて、磁性体コアの孔部の内周面と複数のバスバーとの間の絶縁性をより向上させることができる。
上記絶縁材が絶縁性樹脂を含む構成において、好ましくは、複数のバスバーは、磁性体コアの孔部の内側において、一対の短辺と一対の長辺とを含む矩形状の断面形状を有しており、複数のバスバーの全てが、磁性体コアの孔部の内側において、隣り合うバスバー同士で一対の長辺が対向して向きが揃うように配置されている。このように構成すれば、複数のバスバーを、隣り合うバスバー同士で長辺と短辺とが対向するように、隣り合うバスバー同士の向きを揃えずに磁性体コアの孔部の内側に配置する場合に比べて、複数のバスバーが配置される領域の複数のバスバー同士が隣り合う方向の幅を小さくすることができる。その結果、複数のバスバーが挿入される磁性体コアの内径を小さくすることができるので、磁性体コアのサイズを小さくすることができる。これにより、磁性体コアのサイズの増大に起因して、電子部品や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
上記絶縁材が絶縁性樹脂を含む構成において、好ましくは、磁性体コアは、所定の直径を有する円環形状を有し、複数のバスバーは、絶縁性樹脂によって、互いに絶縁されるとともに、円環形状を有する磁性体コアの孔部の内周面と絶縁される。このように構成すれば、磁性体コアが所定の直径を有する真円の円環形状を有するので、円環形状を有する磁性体コアの孔部の内側に絶縁性樹脂を充填する際に、磁性体コアの孔部に挿入された複数のバスバーに対する磁性体コアの向きを調整する必要がない。その結果、複数のバスバーと磁性体コアの孔部の内周面との間に絶縁性樹脂を充填する際の作業性の低下を抑制することができる。
上記絶縁材が絶縁性樹脂を含む構成において、好ましくは、絶縁性樹脂は、複数のバスバーと磁性体コアの孔部の内周面との間、複数のバスバー同士の間、および、磁性体コアの外側表面に設けられる。このように構成すれば、絶縁性樹脂によって、磁性体コアの外側表面も絶縁することができるので、磁性体コアの外側表面の周辺に、電子部品や配線などの他の部品を配置する場合でも、気中絶縁距離よりも近づけて配置することができる。その結果、磁性体コアの外側表面の周辺のデッドスペース(他の部品を配置できないスペース)を少なくすることができるので、電子部品や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
この場合、好ましくは、磁性体コアの外側表面を覆う絶縁性樹脂の厚みは、磁性体コアの孔部の内周面と複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂の厚みよりも小さい。このように構成すれば、磁性体コアの外側表面を覆う絶縁性樹脂の厚みを、磁性体コアの孔部の内周面と複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂の厚みよりも大きくする場合と異なり、磁性体コアの外側表面を覆う絶縁性樹脂の厚みが、必要以上に大きくなることを抑制することができる。その結果、磁性体コアの外側表面を覆う絶縁性樹脂の外形が大きくなることを抑制することができるので、電子部品や配線などの他の部品を配置可能な磁性体コアの周辺のスペースが狭くなることを抑制することができる。
上記絶縁材が絶縁性樹脂を含む構成において、好ましくは、絶縁性樹脂は、磁性体コアの孔部の外部において、複数のバスバーの各々の外表面とともに、複数のバスバー同士の間を絶縁する。このように構成すれば、磁性体コアの孔部の外部においても、複数のバスバーの各々の外表面が絶縁されるので、磁性体コアの孔部の外部の複数のバスバーの周辺に電子部品や配線などの他の部品を配置する場合でも、気中絶縁距離よりも近づけて配置することができる。その結果、磁性体コアの孔部の外部において、複数のバスバーの周囲のデッドスペースを少なくすることができる。また、磁性体コアの孔部の外部において、絶縁性樹脂によって、複数のバスバー同士が絶縁されるので、磁性体コアの孔部の外部においても、複数のバスバー同士を気中絶縁距離よりも近づけることができる。これにより、磁性体コアの孔部の外部において、複数のバスバー間の距離を小さくすることができるので、磁性体コアの孔部の外部において、複数のバスバーが設けられる領域を狭くすることができる。その結果、電子部品や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
この場合、好ましくは、装置外部の配線と接続される端子台をさらに備え、複数のバスバーの各々は、絶縁性樹脂から露出するとともに、端子台に接続される端子台接続部を有する。このように構成すれば、絶縁性樹脂から露出する端子台接続部によって、絶縁性樹脂により外表面を覆われた複数のバスバーの各々を端子台に容易に接続させることができる。
上記絶縁性樹脂が、磁性体コアの孔部の外部において、複数のバスバーの各々の外表面とともに、複数のバスバー同士の間を絶縁する構成において、好ましくは、電力変換部としての電力変換用半導体モジュールが搭載される基板をさらに備え、複数のバスバーの各々は、絶縁性樹脂から露出するとともに、基板に接続される基板接続部を有する。このように構成すれば、絶縁性樹脂から露出する基板接続部によって、絶縁性樹脂により外表面を覆われた複数のバスバーの各々を電力変換用半導体モジュールが搭載される基板に容易に接続させることができる。
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、電力変換部は、三相電力を変換するように構成されており、複数のバスバーは、三相電力の各相に対応して3つのバスバーが設けられており、磁性体コアの孔部には、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーが挿入されており、絶縁材は、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーと磁性体コアの孔部の内周面とを絶縁するとともに、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー同士を絶縁するように構成されている。このように構成すれば、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーに対して、磁性体コアが共通に設けられるので、三相電力の各相に対応して、磁性体コアを設ける場合と異なり、磁性体コアの数の増加を抑制することができる。その結果、磁性体コアの数の増加に起因して、電子部品や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。これにより、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーが挿入される磁性体コアに起因して、他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制しつつ、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーを流れる電磁ノイズを抑制することができる。また、絶縁材が、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーと磁性体コアの孔部の内周面とを絶縁するとともに、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー同士を絶縁するので、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー同士の間隔を気中絶縁距離よりも近づけることができる。これにより、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーが挿入される磁性体コアの内径を小さくすることができるので、磁性体コアのサイズを小さくすることができる。その結果、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーが挿入される磁性体コアのサイズの増大に起因して、電子部品や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、磁性体コアに起因して、他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制しつつ、複数のバスバーを流れる電磁ノイズを抑制可能な電力変換装置を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(電力変換装置の全体構成)
図1~図3を参照して、本実施形態による電力変換装置100の全体構成について説明する。図1に示すように、電力変換装置100は、スイッチング素子1aを含むインバータ部1と、ダイオード素子2aを含む整流部2と、平滑コンデンサ3aを含む平滑部3とを備えるインバータである。平滑部3は、インバータ部1と整流部2との間に設けられている。なお、インバータ部1および整流部2は、特許請求の範囲に記載の「電力変換部」の一例である。
(電力変換装置の全体構成)
図1~図3を参照して、本実施形態による電力変換装置100の全体構成について説明する。図1に示すように、電力変換装置100は、スイッチング素子1aを含むインバータ部1と、ダイオード素子2aを含む整流部2と、平滑コンデンサ3aを含む平滑部3とを備えるインバータである。平滑部3は、インバータ部1と整流部2との間に設けられている。なお、インバータ部1および整流部2は、特許請求の範囲に記載の「電力変換部」の一例である。
また、電力変換装置100は、図1に示すように、装置外部の配線と接続される端子台4を備える。端子台4は、入力端子台41および出力端子台42を含む。入力端子台41は、交流電源Pに電気的に接続されている。交流電源Pは、商用三相電源である。また、出力端子台42は、モータなどの負荷Mに電気的に接続されている。なお、入力端子台41および出力端子台42は、一体的に形成されている。電力変換装置100は、交流電源P(商用三相電源)から入力される交流電流を、直流電流に変換して、負荷Mに出力する。
また、電力変換装置100は、線間コンデンサ5a、リアクトル5bおよび接地コンデンサ5cを含むフィルタ部5を備える。フィルタ部5は、交流電源P(入力端子台41)と、整流部2との間に設けられ、交流電源P(入力端子台41)と整流部2とを電気的に接続する配線を流れる電磁ノイズを除去するように構成されている。
また、電力変換装置100は、インバータ部1および整流部2と電気的に接続される配線としてのバスバー11、12および13を備える。インバータ部1および整流部2は、三相電力を変換するように構成されている。そして、三相電力の各相に対応して、バスバー11、12および13が設けられている。バスバー11、12および13は、出力端子台42に接続されている。バスバー11、12および13は、インバータ部1(スイッチング素子1a)と、出力端子台42との間に設けられており、インバータ部1と出力端子台42とを電気的に接続するための配線として用いられる。バスバー11、12および13は、導電性の板状部材である。たとえば、バスバー11、12および13は、銅バーである。なお、バスバー11、12および13は、特許請求の範囲に記載の「複数のバスバー」および「3つのバスバー」の一例である。
また、電力変換装置100は、インバータ部1および整流部2と、出力端子台42(端子台4)との間に設けられる磁性体コア6を備える。磁性体コア6は、バスバー11、12および13に対して共通に設けられるとともに、バスバー11、12および13を流れる電磁ノイズを抑制するように構成されている。これにより、電力変換装置100の磁性体コア6は、交流電源P(商用三相電源)からの交流電流を直流電流に変換した後に、三相一括して電磁ノイズの低減を図っている。磁性体コア6は、たとえば、フェライト、電磁鋼板、または、アモルファス合金などを含む。
また、電力変換装置100は、図2に示すように、端子台4が設けられた基板8を備える。端子台4は、基板8の上方(Z1方向側)に設けられている。端子台4は、PBT(Polybutylene terephthalate:ポリブチレンテレフタレート)樹脂により形成されており、装置外部の配線に接続するための端子が設けられている。また、基板8は、導体により配線パターンが形成され、電子部品が搭載(実装)されたプリント回路基板(PCB:Printed Circuit Board)である。基板8は、X方向およびY方向(XY面)に沿って延びるように形成されている。なお、本明細書では、上下方向をZ方向とし、上下方向(Z方向)と直交する方向(基板8の短辺方向)をX方向とし、Z方向およびX方向に直交する方向(基板8の長辺方向)をY方向とする。
そして、第1実施形態では、図3に示すように、バスバー11、12および13と、磁性体コア6と、絶縁性樹脂7とによって、バスバーユニット10が形成されている。また、基板8には、図3に示すように、電子部品(部品91)が搭載(実装)されている。そして、基板8は、回路基板の配線パターンに電気的に接続するために、基板8の表面側(Z1方向側)に設けられた複数の接続端子81を含む。接続端子81は、金属製の金具である。また、出力端子台42(端子台4)に接続されるバスバー11、12および13の各々は、基板8の接続端子81に接続されている。また、基板8には、図示しないコンデンサやリレーが設けられている。
バスバーユニット10は、図4に示すように、バスバー11、12および13を絶縁性樹脂7により絶縁するように一体的に樹脂成形されている。バスバーユニット10の形成には、インサート成形などの射出成形を用いる。たとえば、バスバーユニット10は、バスバー11、12および13と、磁性体コア6とを事前に組み込んだ状態で、絶縁性樹脂7を充填することによって作成されている。バスバーユニット10は、バスバー11、12および13と、磁性体コア6と、絶縁性樹脂7とが一体となった成形品として、装置の組み立て前に予め作成されている。そして、バスバー11、12および13は、図4に示すように、絶縁性樹脂7から露出するとともに、出力端子台42(端子台4)に接続される接続部11a、12aおよび13aをそれぞれ有している。なお、接続部11a、12aおよび13aは、特許請求の範囲に記載の「端子台接続部」の一例である。
また、バスバー11、12および13は、図4に示すように、絶縁性樹脂7から露出するとともに、基板8(接続端子81)に接続される接続部11b、12bおよび13bをそれぞれ有している。なお、接続部11b、12bおよび13bは、特許請求の範囲に記載の「基板接続部」の一例である。
第1実施形態では、図5に示すように、接続部11b、12bおよび13bは、ねじ82によって、基板8の接続端子81に締結固定されている。また、接続部11a、12aおよび13aは、ねじ83によって、出力端子台42(端子台4)の端子に締結固定されている。また、第1実施形態では、接続部11b、12bおよび13b(バスバー11、12および13)は、基板8(接続端子81)を介して、半導体モジュール50(図6参照)に電気的に接続される。
第1実施形態では、バスバー11、12および13および磁性体コア6が、絶縁性樹脂7によって、バスバーユニット10として一体的に構成されているので、磁性体コア6の位置を固定するための部材を基板8に設ける必要がない。これにより、磁性体コア6の位置を固定するための部材が、基板8に設けられることによって、電子部品(部品91)や配線などを設置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。また、バスバー11、12および13および磁性体コア6が、絶縁性樹脂7によって、バスバーユニット10として一体的に構成されているので、磁性体コア6の位置を固定しなくても、バスバー11、12および13を、ねじ82および83を用いて締結固定するだけで、装置の組み立てを行うことができる。また、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間に、絶縁性を有する部材を嵌め込んだ後、絶縁性を有する部材とともに、複数のバスバー(バスバー11、12および13)を磁性体コア6に挿入する場合に比べて、容易に装置の組み立てを行うことができる。
また、図6に示すように、基板8の裏面(Z2方向側の面)には、半導体モジュール50が取り付けられ(実装され)ている。なお、半導体モジュール50は、特許請求の範囲に記載の「電力変換用半導体モジュール」の一例である。半導体モジュール50内には、電力変換用半導体素子が収容されている。具体的には、半導体モジュール50内には、インバータ部1を構成するスイッチング素子1aおよび整流部2を構成するダイオード素子2aが収容されている。すなわち、基板8には、インバータ部1および整流部2としての半導体モジュール50が搭載される。
また、バスバーユニット10は、図6に示すように、磁性体コア6に対して端子台4側(Y2方向側)の部分10aが、X方向(X1方向側またはX2方向側)から見て、略L字形状に形成されている。また、図6に示すように、バスバーユニット10は、磁性体コア6に対して端子台4が配置される側とは反対側(Y1方向側)の部分10bが、基板8に沿ってY方向に延びるように形成されている。
そして、磁性体コア6は、図7に示すように、バスバー11、12および13が挿入される孔部61を有している。磁性体コア6の孔部61には、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)が挿入されている。バスバー11、12および13は、磁性体コア6の内部において、Z方向に隣り合うように配置されており、Z1方向側からバスバー11、12および13の順に配置されている。
また、電力変換装置100のバスバーユニット10は、図7に示すように、バスバー11、12および13の各々の外表面を絶縁性樹脂7(絶縁性を有する樹脂)により覆うように形成されている。これにより、複数のバスバー(バスバー11、12および13)の各々に、絶縁性を有する収縮チューブを被せて、磁性体コア6の孔部61に挿入する場合に比べて、作業性の低下を向上させることができる。絶縁性樹脂7は、たとえば、PBT(Polybutylene terephthalate:ポリブチレンテレフタレート)樹脂である。なお、絶縁性樹脂7は、特許請求の範囲に記載の「絶縁材」の一例である。また、バスバーユニット10は、バスバー11とバスバー12との間、および、バスバー12とバスバー13との間においても、絶縁性樹脂7が設けられている。すなわち、バスバー11、12および13の各々の間には、絶縁性樹脂7が挟まれる(絶縁性樹脂7が充填される)ように構成されている。
また、絶縁性樹脂7は、図7に示すように、磁性体コア6の孔部61の外部(部分10aおよび10b)において、複数のバスバー(バスバー11、12および13)の各々の外表面とともに、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間を絶縁する。
そして、磁性体コア6は、図8に示すように、所定の直径を有する円環形状を有している。すなわち、磁性体コア6は、真円の円環形状を有している。また、バスバー11、12および13は、図8に示すように、磁性体コア6の孔部61の内側において、一対の短辺と一対の長辺とを含む矩形状の断面形状を有している。そして、バスバー11、12および13の全てが、磁性体コア6の孔部61の内側において、隣り合うバスバー同士で一対の長辺が対向して向きが揃うように配置されている。そして、バスバー11、12および13は、絶縁性樹脂7によって、互いに絶縁されるとともに、円環形状を有する磁性体コア6の孔部61の内周面6aと絶縁される。
絶縁性樹脂7は、図8に示すように、複数のバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとの間、および、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間に充填されている。これにより、絶縁性樹脂7は、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとを絶縁するとともに、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)同士を絶縁する。
第1実施形態では、磁性体コア6の孔部61の内周面6aと複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂7の厚みは、複数のバスバー同士の間の絶縁性樹脂7の厚みよりも大きい。具体的には、図9に示すように、X方向における磁性体コア6の孔部61の内周面6aと、バスバー11、12および13との間の絶縁性樹脂7の厚みt1およびt2は、バスバー11とバスバー12との間の絶縁性樹脂7の厚みt3よりも大きい。また、絶縁性樹脂7の厚みt1およびt2は、バスバー12とバスバー13との間の絶縁性樹脂7の厚みt4よりも大きい。また、Y方向における磁性体コア6の孔部61の内周面6aとバスバー11との間の絶縁性樹脂7の厚みt5は、絶縁性樹脂7の厚みt3およびt4よりも大きい。そして、Y方向における磁性体コア6の孔部61の内周面6aとバスバー13との間の絶縁性樹脂7の厚みt6は、絶縁性樹脂7の厚みt3およびt4よりも大きい。
また、厚みt3は、バスバー11および12の気中絶縁距離よりも小さい。また、厚みt4は、バスバー12および13の気中絶縁距離よりも小さい。すなわち、バスバー11および12は、互いに気中絶縁距離よりも近づけられた状態で、磁性体コア6の孔部61の内側に配置されており、バスバー12および13は、互いに気中絶縁距離よりも近づけられた状態で、磁性体コア6の孔部61の内側に配置されている。
また、バスバー11とバスバー12との間の絶縁性樹脂7の厚みt3(Z方向におけるバスバー11とバスバー12との間の距離)は、バスバー11およびバスバー12を流れる電流の大きさ、絶縁性樹脂7の電気特性に応じて、適宜変更してもよい。また、バスバー12とバスバー13との間の絶縁性樹脂7の厚みt4(Z方向におけるバスバー12とバスバー13との間の距離)も、バスバー12およびバスバー13を流れる電流の大きさ、絶縁性樹脂7の電気特性に応じて、適宜変更してもよい。すなわち、絶縁性樹脂7の厚みt3および厚みt4は、バスバー11のZ方向における厚みt7、バスバー12のZ方向における厚みt8およびバスバー13のZ方向における厚みt9と同程度であってよいし、厚みt7、t8およびt9より大きくても、小さくてもよい。
また、絶縁性樹脂7は、図8および図9に示すように、磁性体コア6の外側表面6bにも設けられている。すなわち、絶縁性樹脂7は、複数のバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとの間、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間、および、磁性体コア6の外側表面6bに設けられる。これにより、円環形状を有する磁性体コア6に、絶縁性を有する収縮チューブを被せる場合に比べて、磁性体コア6の絶縁を容易に行うことができる。
第1実施形態では、磁性体コア6の外側表面6bを覆う絶縁性樹脂7の厚みt10は、磁性体コア6の孔部61の内周面6aと複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂7の厚みよりも小さい。具体的には、絶縁性樹脂7の厚みt10は、X方向における磁性体コア6の孔部61の内周面6aとバスバー11、12および13との間の絶縁性樹脂7の厚みt1およびt2よりも小さい。また、磁性体コア6の外側表面6bを覆う絶縁性樹脂7の厚みt10は、Y方向における磁性体コア6の孔部61の内周面6aとバスバー11との間の絶縁性樹脂7の厚みt5よりも小さい。そして、磁性体コア6の外側表面6bを覆う絶縁性樹脂7の厚みt10は、Y方向における磁性体コア6の孔部61の内周面6aとバスバー13との間の絶縁性樹脂7の厚みt6よりも小さい。また、第1実施形態では、磁性体コア6の外側表面6bを覆う絶縁性樹脂7の厚みt10は、絶縁性樹脂7の厚みt3およびt4よりも小さい。第1実施形態では、磁性体コア6の厚みt11は、絶縁性樹脂7の厚みt1~t6、および、t10よりも大きい。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、磁性体コア6が、配線としての複数のバスバー(バスバー11、12および13)に対して共通に設けられるとともに、複数のバスバー(バスバー11、12および13)が挿入される孔部61を有する。これにより、複数のバスバー(バスバー11、12および13)に対して、磁性体コア6が共通に設けられるので、複数のバスバー(バスバー11、12および13)の各々に対して、磁性体コア6を設ける場合と異なり、磁性体コア6の数の増加を抑制することができる。その結果、磁性体コア6の数の増加に起因して、電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。これにより、磁性体コア6に起因して、他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制しつつ、複数のバスバー(バスバー11、12および13)を流れる電磁ノイズを抑制することができる。また、絶縁性樹脂7が、複数のバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとを絶縁するとともに、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士を絶縁するので、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間隔を気中絶縁距離(空気で絶縁を行う場合の絶縁距離)よりも近づけることができる。これにより、複数のバスバー(バスバー11、12および13)が挿入される磁性体コア6の内径を小さくすることができるので、磁性体コア6のサイズを小さくすることができる。その結果、磁性体コア6のサイズの増大に起因して、電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、絶縁性樹脂7は、複数のバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとの間、および、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間に充填されている。これにより、絶縁性樹脂7によって、複数のバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとの間、および、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間を確実に絶縁することができる。また、絶縁性樹脂7によって、複数のバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6とが一体になるので、装置の組み立て時において、複数のバスバー(バスバー11、12および13)を取り付ける際に、複数のバスバー(バスバー11、12および13)および磁性体コア6の各々を個別に保持することなく、複数のバスバー(バスバー11、12および13)および磁性体コア6の位置関係を保つことができる。その結果、複数のバスバー(バスバー11、12および13)を容易に取り付けることができるので、装置の組み立て時における作業性の低下を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、磁性体コア6の孔部61の内周面6aと複数のバスバー(バスバー11、12および13)との間の絶縁性樹脂7の厚み(厚みt1、t2、t5およびt6)は、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間の絶縁性樹脂7の厚み(厚みt3およびt4)よりも大きい。これにより、磁性体コア6の孔部61の内周面6aと複数のバスバー(バスバー11、12および13)との間の絶縁性樹脂7の厚み(厚みt1、t2、t5およびt6)を、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間の絶縁性樹脂7の厚み(厚みt3およびt4)よりも小さくする場合に比べて、容易に磁性体コア6の孔部61に複数のバスバー(バスバー11、12および13)を挿入することができる。その結果、磁性体コア6の孔部61に複数のバスバー(バスバー11、12および13)を挿入する際の作業性の低下を抑制することができる。また、磁性体コア6の孔部61の内周面6aと複数のバスバー(バスバー11、12および13)との間の絶縁性樹脂7の厚み(厚みt1、t2、t5およびt6)を、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間の絶縁性樹脂7の厚み(厚みt3およびt4)よりも小さくする場合に比べて、磁性体コア6の孔部61の内周面6aと複数のバスバー(バスバー11、12および13)との間の絶縁性をより向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、複数のバスバー(バスバー11、12および13)は、磁性体コア6の孔部61の内側において、一対の短辺と一対の長辺とを含む矩形状の断面形状を有している。そして、複数のバスバー(バスバー11、12および13)の全てが、磁性体コア6の孔部61の内側において、隣り合うバスバー同士で一対の長辺が対向して向きが揃うように配置されている。これにより、複数のバスバー(バスバー11、12および13)を、隣り合うバスバー同士で長辺と短辺とが対向するように、隣り合うバスバー同士の向きを揃えずに磁性体コア6の孔部61の内側に配置する場合に比べて、複数のバスバー(バスバー11、12および13)が配置される領域のZ方向(複数のバスバー同士が隣り合う方向)の幅を小さくすることができる。その結果、複数のバスバー(バスバー11、12および13)が挿入される磁性体コア6の内径を小さくすることができるので、磁性体コア6のサイズを小さくすることができる。これにより、磁性体コア6のサイズの増大に起因して、電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、磁性体コア6は、所定の直径を有する円環形状を有している。そして、複数のバスバー(バスバー11、12および13)は、絶縁性樹脂7によって、互いに絶縁されるとともに、円環形状を有する磁性体コア6の孔部61の内周面6aと絶縁される。これにより、磁性体コア6が、所定の直径を有する真円の円環形状を有するので、磁性体コア6の孔部61の内側に絶縁性樹脂7を充填する際に、磁性体コア6の孔部61に挿入された複数のバスバー(バスバー11、12および13)に対する磁性体コア6の向きを調整する必要がない。その結果、複数のバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとの間に絶縁性樹脂7を充填する際の作業性の低下を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、絶縁性樹脂7は、複数のバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとの間、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間、および、磁性体コア6の外側表面6bに設けられる。これにより、絶縁性樹脂7によって、磁性体コア6の外側表面6bも絶縁することができるので、磁性体コア6の外側表面6bの周辺に、電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置する場合でも、気中絶縁距離よりも近づけて配置することができる。その結果、磁性体コア6の外側表面6bの周辺のデッドスペース(他の部品を配置できないスペース)を少なくすることができるので、電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、磁性体コア6の外側表面6bを覆う絶縁性樹脂7の厚みt10は、磁性体コア6の孔部61の内周面6aと複数のバスバー(バスバー11、12および13)との間の絶縁性樹脂7の厚み(厚みt1、t2、t5およびt6)よりも小さい。これにより、磁性体コア6の外側表面6bを覆う絶縁性樹脂7の厚みt10を、磁性体コア6の孔部61の内周面6aと複数のバスバー(バスバー11、12および13)との間の絶縁性樹脂7の厚み(厚みt1、t2、t5およびt6)よりも大きくする場合と異なり、磁性体コア6の外側表面6bを覆う絶縁性樹脂7の厚みt10が、必要以上に大きくなることを抑制することができる。その結果、磁性体コア6の外側表面6bを覆う絶縁性樹脂7の外形が大きくなることを抑制することができるので、電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置可能な磁性体コア6の周辺のスペースが狭くなることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、絶縁性樹脂7は、磁性体コア6の孔部61の外部(部分10aおよび10b)において、複数のバスバー(バスバー11、12および13)の各々の外表面とともに、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間を絶縁する。これにより、磁性体コア6の孔部61の外部においても、複数のバスバー(バスバー11、12および13)の各々の外表面が絶縁されるので、磁性体コア6の孔部61の外部の複数のバスバー(バスバー11、12および13)の周辺に電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置する場合でも、気中絶縁距離よりも近づけて配置することができる。その結果、磁性体コア6の孔部61の外部において、複数のバスバー(バスバー11、12および13)の周囲のデッドスペースを少なくすることができる。また、磁性体コア6の孔部61の外部において、絶縁性樹脂7によって、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士が絶縁されるので、磁性体コア6の孔部61の外部においても、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士を気中絶縁距離よりも近づけることができる。これにより、磁性体コア6の孔部61の外部において、複数のバスバー(バスバー11、12および13)間の距離を小さくすることができるので、磁性体コア6の孔部61の外部において、複数のバスバー(バスバー11、12および13)が設けられる領域を狭くすることができる。その結果、電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、バスバー11、12および13は、絶縁性樹脂7から露出するとともに、出力端子台42(端子台4)に接続される接続部11a、12aおよび13aをそれぞれ有している。これにより、絶縁性樹脂7から露出する接続部11a、12aおよび13aによって、絶縁性樹脂7により外表面を覆われたバスバー11、12および13の各々を出力端子台42(端子台4)に容易に接続させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、バスバー11、12および13は、絶縁性樹脂7から露出するとともに、半導体モジュール50が搭載される基板8の接続端子81に接続される接続部11b、12bおよび13bをそれぞれ有している。これにより、絶縁性樹脂7から露出する接続部11b、12bおよび13bによって、絶縁性樹脂7により外表面を覆われたバスバー11、12および13の各々を半導体モジュール50が搭載される基板8の接続端子81に容易に接続させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、インバータ部1および整流部2は、三相電力を変換するように構成されており、三相電力の各相に対応して3つのバスバー(バスバー11、12および13)が設けられている。そして、磁性体コア6の孔部61には、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)が挿入されている。これにより、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)に対して、磁性体コア6が共通に設けられるので、三相電力の各相に対応して、磁性体コア6を設ける場合と異なり、磁性体コア6の数の増加を抑制することができる。その結果、磁性体コア6の数の増加に起因して、電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。これにより、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)が挿入される磁性体コア6に起因して、他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制しつつ、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)を流れる電磁ノイズを抑制することができる。また、絶縁性樹脂7は、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)と磁性体コア6の孔部61の内周面6aとを絶縁するとともに、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)同士を絶縁する。これにより、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)同士の間隔を気中絶縁距離よりも近づけることができる。その結果、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)が挿入される磁性体コア6の内径を小さくすることができるので、磁性体コア6のサイズを小さくすることができる。これにより、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー11、12および13)が挿入される磁性体コア6のサイズの増大に起因して、電子部品(部品91)や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制することができる。
[第2実施形態]
図10~図16を参照して、本発明の第2実施形態による電力変換装置200の構成について説明する。なお、第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。
図10~図16を参照して、本発明の第2実施形態による電力変換装置200の構成について説明する。なお、第2実施形態と同様の構成については、同じ符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態では、図10に示すように、入力端子台41とフィルタ部5との間に、入力端子台41とフィルタ部5とを電気的に接続するための配線として、バスバー211、212および213が設けられている。バスバー211、212および213は、入力端子台41に接続されている。バスバー211、212および213は、交流電源Pから供給される電力の三相に対応して設けられている。また、バスバー211、212および213は、導電性の板状部材である。たとえば、バスバー211、212および213は、銅バーである。なお、バスバー211、212および213は、特許請求の範囲に記載の「複数のバスバー」および「3つのバスバー」の一例である。
また、電力変換装置100は、入力端子台41と、フィルタ部5との間に設けられる磁性体コア206を備える。そして、磁性体コア206は、バスバー211、212および213に対して共通に設けられている。これにより、磁性体コア206は、交流電源P(商用三相電源)から整流部2(フィルタ部5)の間において、三相一括して電磁ノイズの低減を図っている。
また、第2実施形態では、第1実施形態と同様に、インバータ部1と出力端子台42との間に磁性体コア6が設けられているが、第1実施形態とは異なり、磁性体コア6には、収縮チューブなどによって絶縁された配線14、15および16が挿入(図11参照)される。
そして、第2実施形態では、バスバー211、212および213と、磁性体コア206と、絶縁性樹脂207とによって、バスバーユニット210(図12参照)が形成されている。すなわち、第1実施形態によるバスバーユニット10が電力変換装置100の出力側に設けられるのに対して、第2実施形態によるバスバーユニット210は、電力変換装置200の入力側に設けられる。
また、バスバーユニット10(バスバー11、12および13)が、接続端子81を介して基板8に接続される第1実施形態とは異なり、第2実施形態では、バスバーユニット210(バスバー211、212および213)は、はんだ付けによって、基板8に実装(図12参照)される。また、基板8には、図11および図12に示すように、バスバーユニット210の周囲を囲うように電子部品(部品92)が実装されている。
また、バスバー211、212および213は、絶縁性樹脂207から露出するとともに、入力端子台41(端子台4)に接続される接続部211a、212aおよび213a(図13および図14参照)をそれぞれ有している。なお、接続部211a、212aおよび213aは、特許請求の範囲に記載の「端子台接続部」の一例である。また、バスバー211、212および213は、絶縁性樹脂207から露出するとともに、基板8に接続(はんだ付け)される接続部211b、212bおよび213b(図13および図14参照)をそれぞれ有している。なお、接続部211b、212bおよび213bは、特許請求の範囲に記載の「基板接続部」の一例である。
また、絶縁性樹脂207の耐熱温度は、バスバーユニット210(バスバー211、212および213)を基板8にはんだ付けする際の基板8の表面温度よりも高い。これにより、はんだ付けの際に、絶縁性樹脂207が熱によって変形することを防止することができる。絶縁性樹脂207は、たとえば、PBT樹脂である。なお、絶縁性樹脂207は、特許請求の範囲に記載の「絶縁材」の一例である。
また、絶縁性樹脂207は、図13および図14に示すように、磁性体コア206の孔部261の外部において、複数のバスバー(バスバー211、212および213)の各々の外表面とともに、複数のバスバー(バスバー211、212および213)同士の間を絶縁する。
そして、磁性体コア206の孔部261には、図14に示すように、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー211、212および213)が挿入されている。バスバー211、212および213は、図15に示すように、磁性体コア206の内部において、X方向に隣り合うように配置されており、X1方向側からバスバー211、212および213の順に配置されている。
また、バスバーユニット210は、図15に示すように、バスバー211とバスバー212との間、および、バスバー212とバスバー213との間においても、絶縁性樹脂207が設けられている。
そして、磁性体コア206は、図15に示すように、所定の直径を有する円環形状を有している。また、第2実施形態では、図15に示すように、第1実施形態と同様に、バスバー211、212および213は、磁性体コア206の孔部261の内側において、一対の短辺と一対の長辺とを含む矩形状の断面形状を有している。そして、バスバー211、212および213の全てが、磁性体コア206の孔部261の内側において、隣り合うバスバー同士で一対の長辺が対向して向きが揃うように配置されている。そして、バスバー211、212および213は、絶縁性樹脂207によって、互いに絶縁されるとともに、円環形状を有する磁性体コア206の孔部261の内周面206aと絶縁される。
また、絶縁性樹脂207は、図15に示すように、複数のバスバー(バスバー211、212および213)と磁性体コア206の孔部261の内周面206aとの間、および、複数のバスバー(バスバー211、212および213)同士の間に充填されている。これにより、絶縁性樹脂207は、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー211、212および213)と磁性体コア206の孔部261の内周面206aとを絶縁するとともに、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバー(バスバー211、212および213)同士を絶縁する。
また、第2実施形態では、磁性体コア206の孔部261の内周面206aと複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂207の厚みは、複数のバスバー同士の間の絶縁性樹脂207の厚みよりも大きい。具体的には、図16に示すように、X方向における磁性体コア206の孔部261の内周面206aとバスバー211との間の絶縁性樹脂207の厚みt12は、バスバー211とバスバー212との間の絶縁性樹脂207の厚みt13、および、バスバー212とバスバー213との間の絶縁性樹脂207の厚みt14よりも大きい。また、X方向における磁性体コア206の孔部261の内周面206aとバスバー213との間の絶縁性樹脂207の厚みt15は、絶縁性樹脂207の厚みt13およびt14よりも大きい。また、Y方向における磁性体コア206の孔部261の内周面206aと、バスバー211、212および213との間の絶縁性樹脂207の厚みt16およびt17は、絶縁性樹脂207の厚みt13およびt14よりも大きい。
また、厚みt13は、バスバー211および212の気中絶縁距離よりも小さい。また、厚みt14は、バスバー212および213の気中絶縁距離よりも小さい。すなわち、バスバー211および212は、互いに気中絶縁距離よりも近づけられた状態で、磁性体コア206の孔部261の内側に配置されており、バスバー212および213は、互いに気中絶縁距離よりも近づけられた状態で、磁性体コア206の孔部261の内側に配置されている。
なお、バスバー211とバスバー212との間の絶縁性樹脂207の厚みt13(X方向におけるバスバー211とバスバー212との間の距離)は、バスバー211およびバスバー212を流れる電流の大きさ、絶縁性樹脂207の電気特性に応じて、適宜変更してもよい。また、バスバー212とバスバー213との間の絶縁性樹脂207の厚みt14(X方向におけるバスバー212とバスバー213との間の距離)は、バスバー212およびバスバー213を流れる電流の大きさ、絶縁性樹脂207の電気特性に応じて、適宜変更してもよい。すなわち、絶縁性樹脂207の厚みt13および厚みt14は、バスバー211のX方向における厚みt18、バスバー212のX方向における厚みt19およびバスバー213のZ方向における厚みt20と同程度であってよいし、厚みt18、t19およびt20より大きくても、小さくてもよい。
また、絶縁性樹脂207は、図15および図16に示すように、第1実施形態と同様に、磁性体コア206の外側表面206bにも設けられている。すなわち、絶縁性樹脂207は、複数のバスバー(バスバー211、212および213)と磁性体コア206の孔部261の内周面206aとの間、複数のバスバー(バスバー211、212および213)同士の間、および、磁性体コア206の外側表面206bに設けられる。
また、第2実施形態では、磁性体コア206の外側表面206bを覆う絶縁性樹脂207の厚みt21は、Y方向における磁性体コア206の孔部261の内周面206aとバスバー211、212および213との間の絶縁性樹脂207の厚みt16およびt17よりも小さい。また、第2実施形態では、磁性体コア206の厚みt22は、絶縁性樹脂207の厚みt12~t17、および、t21よりも大きい。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、磁性体コア206に起因して、電子部品(部品91および92)や配線などの他の部品を配置可能なスペースが狭くなることを抑制しつつ、複数のバスバー(バスバー211、212および213)を流れる電磁ノイズを抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、バスバー211、212および213は、絶縁性樹脂207から露出するとともに、基板8に接続される接続部211b、212bおよび213bをそれぞれ有している。これにより、絶縁性樹脂207から露出する接続部211b、212bおよび213bによって、絶縁性樹脂207により外表面を覆われたバスバー211、212および213の各々を半導体モジュール50が搭載される基板8に容易に接続させることができる。
第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、絶縁性樹脂7(絶縁性樹脂207)が、複数のバスバーと磁性体コア6の孔部61の内周面6a(磁性体コア206の孔部261の内周面206a)とを絶縁するとともに、複数のバスバー同士を絶縁する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、絶縁材は、絶縁性を有するセラミックスであってもよいし、絶縁材は、絶縁性を有する絶縁性樹脂と、絶縁性を有するセラミックスとを含んでもよい。
また、上記実施形態では、磁性体コア6の孔部61の内周面6a(磁性体コア206の孔部261の内周面206a)と複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂7(絶縁性樹脂207)の厚みは、複数のバスバー同士の間の絶縁性樹脂7(絶縁性樹脂207)の厚みよりも大きい例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、磁性体コアの孔部の内周面と複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂の厚みは、複数のバスバー同士の間の絶縁性樹脂の厚みと同程度であってもよいし、複数のバスバー同士の間の絶縁性樹脂の厚みよりも小さくてもよい。
また、上記実施形態では、バスバー11、12および13(バスバー211、212および213)は、一対の短辺と一対の長辺とを含む矩形状の断面形状を有しており、バスバー11、12および13(バスバー211、212および213)の全てが、磁性体コア6の孔部61(磁性体コア206の孔部261)の内側において、隣り合うバスバー同士で一対の長辺が対向して向きが揃うように配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、磁性体コアの孔部の内側において、隣り合うバスバー同士の向きを揃えなくてもよい。たとえば、磁性体コアの孔部の内側において、複数のバスバーを、隣り合うバスバー同士で長辺と短辺とが対向するように配置させてもよい。
また、上記実施形態では、磁性体コア6(磁性体コア206)は、所定の直径を有する円環形状を有している例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、磁性体コアは、楕円形状もしくはトラック形状の円環であってもよい。また、磁性体コアは、外形が正方形または矩形の枠状に形成されてもよい。また、磁性体コアは、複数の磁性体を組み合わせて構成されてもよい。たとえば、2つのU字状の磁性体によって、円環形状の磁性体コアを形成してもよい。
また、上記実施形態では、絶縁性樹脂7(絶縁性樹脂207)は、複数のバスバーと磁性体コア6の孔部61の内周面6a(磁性体コア206の孔部261の内周面206a)との間、複数のバスバー同士の間、および、磁性体コア6の外側表面6b(磁性体コア206の外側表面206b)に設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、絶縁性樹脂を、磁性体コアの外側表面に設けずに、複数のバスバーと磁性体コアの孔部の内周面との間、および、複数のバスバー同士の間にのみ設けてもよい。
また、上記第1実施形態では、磁性体コア6の外側表面6bを覆う絶縁性樹脂7の厚みt10は、磁性体コア6の孔部61の内周面6aと複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂7の厚み(厚みt1、t2、t5およびt6)よりも小さい例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、磁性体コアの外側表面を覆う絶縁性樹脂の厚みは、磁性体コアの孔部の内周面と複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂の厚みと同程度であってもよいし、磁性体コアの孔部の内周面と複数のバスバーとの間の絶縁性樹脂の厚みよりも大きくてもよい。
また、上記第1実施形態では、絶縁性樹脂7は、磁性体コア6の孔部61の外部(部分10aおよび10b)において、複数のバスバー(バスバー11、12および13)の各々の外表面とともに、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間を絶縁する例(図7参照)を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図17に示す第2変形例によるバスバーユニット310のように、磁性体コアの孔部の外部において、絶縁性樹脂307(絶縁材)が、複数のバスバー(バスバー11、12および13)の各々の外表面、および、複数のバスバー(バスバー11、12および13)同士の間を絶縁しなくてもよい。すなわち、絶縁材は、磁性体コアの孔部の内周面との間、および、磁性体コアの外側表面にのみ設けられてもよい。
また、上記実施形態では、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーに対して、磁性体コア6(磁性体コア206)を共通に設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図18に示す第2変形例による電力変換装置400のように、整流部2と平滑部3との間に設けられ、整流部2と平滑部3とを電気的に接続する配線としての2つのバスバー(バスバー411および412)に対して、磁性体コア406を共通に設けてもよい。そして、バスバー411および412と、磁性体コア406の孔部の内周面とを絶縁するとともに、バスバー411とバスバー412とを絶縁性する絶縁材を設けて、バスバーユニット410を形成してもよい。なお、バスバー411および412は、特許請求の範囲に記載の「複数のバスバー」の一例である。
また、上記実施形態では、三相電力の各相に対応して設けられた3つのバスバーに対して、磁性体コア6(磁性体コア206)を共通に設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図19に示す第3変形例による電力変換装置500のように、平滑部3とインバータ部1との間に設けられ、平滑部3とインバータ部1とを電気的に接続する配線としての2つのバスバー(バスバー511および512)に対して、磁性体コア506を共通に設けてもよい。そして、バスバー511および512と、磁性体コア506の孔部の内周面とを絶縁するとともに、バスバー511とバスバー512とを絶縁性する絶縁材を設けて、バスバーユニット510を形成してもよい。なお、バスバー511および512は、特許請求の範囲に記載の「複数のバスバー」の一例である。
また、上記第1実施形態では、電力変換装置100の出力側のバスバー11、12および13(複数のバスバー)に対して、磁性体コア6を共通に設けて、絶縁性樹脂7(絶縁材)によって絶縁する例を示し、上記第2実施形態では、電力変換装置200の入力側のバスバー211、212および213(複数のバスバー)に対して、磁性体コア206を共通に設けて絶縁性樹脂207(絶縁材)によって絶縁する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、複数のバスバーに対して、磁性体コアを共通に設けて、絶縁材によって絶縁する箇所を、電力変換装置内に複数設けてよい。すなわち、第1実施形態、第2実施形態、第2変形例および第3変形例の構成を組み合わせてもよい。
1 インバータ部(電力変換部)
2 整流部(電力変換部)
4 端子台
6、206、406、506 磁性体コア
6a、206a (磁性体コアの)内周面
6b、206b (磁性体コアの)外側表面
7、207、307 絶縁性樹脂(絶縁材)
8 基板
11、12、13、211、212、213、411、412、511、512 バスバー
11a、12a、13a、211a、212a、213a 接続部(端子台接続部)
11b、12b、13b、211b、212b、213b 接続部(基板接続部)
50 半導体モジュール(電力変換用半導体モジュール)
61、261 (磁性体コアの)孔部
100、200、400、500 電力変換装置
t1、t2、t3、t4、t5、t6、t10、t12、t13、t14、t15、t16、t17、t21 (絶縁性樹脂の)厚み
2 整流部(電力変換部)
4 端子台
6、206、406、506 磁性体コア
6a、206a (磁性体コアの)内周面
6b、206b (磁性体コアの)外側表面
7、207、307 絶縁性樹脂(絶縁材)
8 基板
11、12、13、211、212、213、411、412、511、512 バスバー
11a、12a、13a、211a、212a、213a 接続部(端子台接続部)
11b、12b、13b、211b、212b、213b 接続部(基板接続部)
50 半導体モジュール(電力変換用半導体モジュール)
61、261 (磁性体コアの)孔部
100、200、400、500 電力変換装置
t1、t2、t3、t4、t5、t6、t10、t12、t13、t14、t15、t16、t17、t21 (絶縁性樹脂の)厚み
Claims (11)
- 電力変換部と、
前記電力変換部と電気的に接続される配線としての複数のバスバーと、
前記複数のバスバーに対して共通に設けられるとともに、前記複数のバスバーが挿入される孔部を有し、前記複数のバスバーを流れる電磁ノイズを抑制する磁性体コアと、
前記複数のバスバーと前記磁性体コアの前記孔部の内周面とを絶縁するとともに、前記複数のバスバー同士を絶縁する絶縁材とを備える、電力変換装置。 - 前記絶縁材は、絶縁性を有する絶縁性樹脂を含み、
前記絶縁性樹脂は、前記複数のバスバーと前記磁性体コアの前記孔部の前記内周面との間、および、前記複数のバスバー同士の間に充填されている、請求項1に記載の電力変換装置。 - 前記磁性体コアの前記孔部の前記内周面と前記複数のバスバーとの間の前記絶縁性樹脂の厚みは、前記複数のバスバー同士の間の前記絶縁性樹脂の厚みよりも大きい、請求項2に記載の電力変換装置。
- 前記複数のバスバーは、前記磁性体コアの前記孔部の内側において、一対の短辺と一対の長辺とを含む矩形状の断面形状を有しており、
前記複数のバスバーの全てが、前記磁性体コアの前記孔部の内側において、隣り合うバスバー同士で前記一対の長辺が対向して向きが揃うように配置されている、請求項2または3に記載の電力変換装置。 - 前記磁性体コアは、所定の直径を有する円環形状を有し、
前記複数のバスバーは、前記絶縁性樹脂によって、互いに絶縁されるとともに、前記円環形状を有する前記磁性体コアの前記孔部の前記内周面と絶縁される、請求項2~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。 - 前記絶縁性樹脂は、前記複数のバスバーと前記磁性体コアの前記孔部の前記内周面との間、前記複数のバスバー同士の間、および、前記磁性体コアの外側表面に設けられる、請求項2~5のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 前記磁性体コアの前記外側表面を覆う前記絶縁性樹脂の厚みは、前記磁性体コアの前記孔部の前記内周面と前記複数のバスバーとの間の前記絶縁性樹脂の厚みよりも小さい、請求項6に記載の電力変換装置。
- 前記絶縁性樹脂は、前記磁性体コアの前記孔部の外部において、前記複数のバスバーの各々の外表面とともに、前記複数のバスバー同士の間を絶縁する、請求項2~7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
- 装置外部の配線と接続される端子台をさらに備え、
前記複数のバスバーの各々は、前記絶縁性樹脂から露出するとともに、前記端子台に接続される端子台接続部を有する、請求項8に記載の電力変換装置。 - 前記電力変換部としての電力変換用半導体モジュールが搭載される基板をさらに備え、
前記複数のバスバーの各々は、前記絶縁性樹脂から露出するとともに、前記基板に接続される基板接続部を有する、請求項8または9に記載の電力変換装置。 - 前記電力変換部は、三相電力を変換するように構成されており、
前記複数のバスバーは、三相電力の各相に対応して3つのバスバーが設けられており、
前記磁性体コアの前記孔部には、三相電力の各相に対応して設けられた前記3つのバスバーが挿入されており、
前記絶縁材は、三相電力の各相に対応して設けられた前記3つのバスバーと前記磁性体コアの前記孔部の前記内周面とを絶縁するとともに、三相電力の各相に対応して設けられた前記3つのバスバー同士を絶縁するように構成されている、請求項1~10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
Priority Applications (1)
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JP2021186962A JP2023074158A (ja) | 2021-11-17 | 2021-11-17 | 電力変換装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021186962A JP2023074158A (ja) | 2021-11-17 | 2021-11-17 | 電力変換装置 |
Publications (1)
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JP2023074158A true JP2023074158A (ja) | 2023-05-29 |
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JP2021186962A Pending JP2023074158A (ja) | 2021-11-17 | 2021-11-17 | 電力変換装置 |
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Country | Link |
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- 2021-11-17 JP JP2021186962A patent/JP2023074158A/ja active Pending
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