JP2023072430A - 貼付剤用包装材、及び貼付剤用包装材の製造方法 - Google Patents

貼付剤用包装材、及び貼付剤用包装材の製造方法 Download PDF

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正和 佐藤
Masakazu Sato
文進 江川
Bunshin Egawa
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Abstract

【課題】貼付剤用包装材に関して、貼付剤を貼付する際に貼付剤に皴が生じにくく貼付剤を貼付しやすくする。【解決手段】包装材10は、貼付剤20を個包装する貼付剤用包装材である。包装材10は、第1フィルム11と第2フィルム12とを備えている。第1フィルム11と第2フィルム12とが接着されて収容部が形成されている。第1フィルム11は、貼付剤20のうち支持体21に向かい合うように配置されている。収容部のうち一方の縁を開口部とする。貼付剤20のうち開口部に近い端部を前端部20fとして、前端部20fとは反対側に位置する端部を後端部20rとする。貼付剤20の後端部20rは、第2フィルム12に固定されている。包装材10は、前部ライナー31を備えている。前部ライナー31は、貼付剤20の前端部20fにおいて膏体22の接着面22aを被覆するものであり、第2フィルム12に固定されていない。【選択図】図3

Description

本発明は、貼付剤を個包装する貼付剤用包装材、及び貼付剤用包装材の製造方法に関する。
特許文献1には、貼付剤を個包装する包装袋が開示されている。この包装袋では、貼付剤の粘着剤層から剥離が可能な剥離シートによって貼付剤を包装している。具体的には、貼付剤は、粘着剤層が外側を向くように支持体を内側にして二つ折りにされた状態で包装されている。剥離シートは、二つ折りの貼付剤を間に挟むように二つ折りにされている。さらに、包装袋を開封して剥離シートを開いた際に粘着剤層が露出するように、剥離シートに支持体が仮止めされている。仮止めの方法としては、熱接合が示されている。
国際公開第2013/061951号
特許文献1に開示されているような折り畳まれた状態で包装袋に収容されている貼付剤は、包装袋を開封して貼付剤を使用しようとする際に、支持体あるいは粘着剤層、又は支持体と粘着剤層との両方に曲げ癖が付いていることがある。こうした貼付剤を皮膚に貼ろうとすると、貼付剤に皴が発生して貼付剤の貼付が困難になるという問題がある。
上記課題を解決するための貼付剤用包装材は、支持体の上に膏体が積層されている貼付剤を個包装する貼付剤用包装材であって、前記貼付剤のうち前記支持体に向かい合うように配置されている第1包装材料と、前記第1包装材料と協働して前記貼付剤を挟むように配置されている第2包装材料と、前記膏体の接着面における一部分を被覆するものであり、該接着面からの剥離が可能な前部ライナーと、を備え、前記第1包装材料と前記第2包装材料とが接着されていることによって、前記貼付剤が収容されている収容部が前記第1包装材料と前記第2包装材料との間に形成されており、前記収容部のうち該収容部を開封するための一方の縁を開口部として、前記収容部に収容されている前記貼付剤のうち前記開口部に近い端部を前端部として、前記貼付剤のうち前記前端部とは反対側に位置する端部である後端部は、前記第2包装材料に固定されており、前記前部ライナーは、前記貼付剤の前記前端部において前記膏体の前記接着面を被覆するものであり、前記第2包装材料に固定されていないことをその要旨とする。
上記構成では、開口部を基点にして第1包装材料と第2包装材料との接着を剥がすことで収容部を開封できる。次に、貼付剤の前端部から前部ライナーを剥がすと前端部における接着面が露出する。露出した前端部における接着面は、皮膚等に貼り付けることができる。さらに、皮膚等に貼り付けた前端部から遠ざかるように第2包装材料を引っ張ることによって、第2包装材料に固定されている貼付剤の後端部を第2包装材料から剥がして、後端部を引っ張りながら皮膚に貼り付けることができる。上記構成によれば、貼付剤用包装材を開封して貼付剤を貼付する際に、貼付剤に皴が生じにくく貼付剤を貼付しやすい。
上記貼付剤用包装材の一例では、前記第1包装材料及び前記第2包装材料のうち少なくとも一方の包装材料における前記貼付剤に向かい合う面は、イージーピール性のシーラント層を有し、前記第1包装材料と前記第2包装材料とが熱融着によって接着されている。
上記構成によれば、第1包装材料と第2包装材料との接着を容易に剥がすことができる。これによって、貼付剤用包装材を開封しやすくなり、貼付剤を貼りやすくなる。
上記貼付剤用包装材としては、前記第1包装材料と前記第2包装材料とが接着剤によって接着されていてもよい。
上記貼付剤用包装材の一例は、前記貼付剤の前記後端部における前記膏体の前記接着面を被覆するものであり、該接着面からの剥離が可能な後部ライナーを備え、前記後部ライナーは、前記第2包装材料に固定されており、前記貼付剤の前記後端部は、前記後部ライナーを介して前記第2包装材料に固定されている。
上記構成では、貼付剤における後端部の第2包装材料への固定が後部ライナーを介して行われているため、貼付剤の後端部が剥離しやすい。仮に後端部が第2包装材料から剥がれにくいと、貼付剤を貼付する際に、貼付剤が第2包装材料とともに引っ張られることによって貼付剤が不要に伸びて皴が発生する要因になるおそれがある。この点、上記構成によれば、貼付剤が第2包装材料から剥がれる際の貼付剤の伸びが適当になり、皴が生じにくくなる。すなわち、貼付剤を貼りやすくなる。
上記貼付剤用包装材の一例では、前記後部ライナーは、前記前部ライナーと比較して剛性が高い。
上記構成では、貼付剤を貼付する場合の第2包装材料を引っ張る際に後部ライナーが変形しにくい。これによって、貼付剤のうち後端部が後部ライナーからより剥離しやすくなる。
上記貼付剤用包装材の一例では、前記後部ライナーのうち前記膏体の前記接着面に向かい合う面には、シリコーン樹脂層が積層されている。
上記構成によれば、貼付剤のうち後端部が後部ライナーからより剥離しやすくなる。
上記貼付剤用包装材の一例は、前記前部ライナーと前記後部ライナーとの間に配置されており前記膏体の前記接着面を被覆するものであり、該接着面からの剥離が可能な中部ライナーを備え、前記中部ライナーは、前記第2包装材料に固定されている。
上記構成では、膏体の接着面を被覆するライナーは、前部ライナー、中部ライナー、後部ライナーの順に並んで配置されている。中部ライナー及び後部ライナーが第2包装材料に固定されていることによって、貼付剤の前端部を皮膚に貼り付けた状態で第2包装材料を引っ張ることによって、貼付剤を貼り付けることができる。
上記課題を解決するための貼付剤用包装材の製造方法は、第1包装材料と第2包装材料とが接着されることによって形成されている収容部に、支持体の上に膏体が積層されている貼付剤を収容して、該貼付剤を個包装する貼付剤用包装材の製造方法であって、前記収容部のうち一方の縁を開口部として、前記収容部に収容する前記貼付剤のうち前記開口部に近い端部を前端部として、前記貼付剤のうち前記前端部とは反対側に位置する端部を後端部として、前記貼付剤の前記後端部における前記膏体を前記第2包装材料に固定する固定工程と、前記貼付剤のうち前記支持体に向かい合うように前記第1包装材料を配置する配置工程と、前記貼付剤の前記前端部において前記膏体の接着面を被覆する前部ライナーを前記第2包装材料に固定することなく、前記第1包装材料と前記第2包装材料とを接着することによって前記収容部を形成する包装工程と、を備えることをその要旨とする。
上記製造方法によれば、貼付剤用包装材を開封して貼付剤を貼付する際に皴が生じにくく貼付しやすい貼付剤用包装材を製造することができる。
本書に開示する貼付剤用包装材、及び貼付剤用包装材の製造方法によれば、個包装された貼付剤を使用する際に、皴が生じにくく貼付しやすい貼付剤用包装材を実現することができる。
図1は、本実施形態の貼付剤用包装材を示す平面図である。 図2は、同貼付剤用包装材を示す下面図である。 図3は、同貼付剤用包装材を分解した状態を示す図であり、貼付剤用包装材を構成する各部材の断面図である。 図4は、同貼付剤用包装材を開封した状態を示す図である。 図5は、同貼付剤用包装材に収容されている貼付剤を使用する一例を示す図である。 図6は、同貼付剤用包装材に収容されている貼付剤を使用する一例を示す図である。 図7は、同貼付剤用包装材の製造方法を示すフローチャートである。 図8は、変更例の貼付剤用包装材を示す断面図である。 図9は、別の変更例の貼付剤用包装材を示す下面図である。 図10は、他の変更例の貼付剤用包装材を示す断面図である。 図11は、さらに他の変更例の貼付剤用包装材を示す平面図である。
以下、貼付剤用包装材の一実施形態である包装材10について、図1~図7を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、包装材10は、貼付剤20を包装することができる。一つの包装材10は、一枚の貼付剤20を包装するものである。すなわち、貼付剤20は、個包装されている。
〈貼付剤〉
貼付剤20の一例は、テープ剤である。テープ剤としては、プラスター剤及び硬膏剤等が挙げられる。その他、貼付剤20としては、パップ剤、絆創膏、ドレッシング材等を挙げることができる。たとえば、貼付剤20は、図1及び図2に示すように平面視で矩形である。貼付剤20は、矩形の角が丸められている形状でもよい。他の例として、貼付剤20は、円形、楕円形、及び多角形でもよい。
図1及び図3に示すように、貼付剤20は、支持体21と、膏体22とを備えている。図3に示すように、膏体22は、支持体21の上に積層されている。膏体22と支持体21との大きさは、等しい。
〈〈支持体〉〉
支持体21としては、たとえば、織布、不織布、樹脂フィルム、樹脂シート、金属箔等を用いることができる。織布又は不織布としては、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂等の樹脂繊維からなるものを採用することができる。樹脂フィルム又は樹脂シートの材料としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等が挙げられる。支持体21は、上記のいずれか一つを用いた単層構造でもよく、積層構造であってもよい。積層構造を採用する支持体21は、複数の異なる材料を積層した構造でもよい。
〈〈膏体〉〉
膏体22は、粘着性を有する粘着剤層を備えている。粘着剤層としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等が挙げられる。粘着剤層は、一種を単独で用いてもよく二種以上の成分を混合して用いてもよい。
膏体22の粘着剤層は、生理活性成分を含有していてもよい。生理活性成分は、経皮吸収が可能なものが好ましい。生理活性成分としては、たとえば、抗炎症剤、鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、局所麻酔剤、血行促進剤、麻酔剤、精神安定剤、抗高血圧剤、抗菌剤、血管拡張剤、禁煙補助剤等が挙げられる。生理活性成分は、一種を単独で用いてもよく二種以上の成分を混合して用いてもよい。
〈〈ライナー〉〉
膏体22の粘着剤層における接着面22aには、当該接着面22aからの剥離が容易なライナーを貼り付けることができる。ライナーは、セパレータ、膏面被覆物、剥離ライナー、剥離紙、剥離フィルム、剥離シートとも呼ばれる。ライナーの材料としては、紙、不織布、アルミニウム箔、セロハン、樹脂フィルム、樹脂シート等を用いることができる。樹脂フィルム又は樹脂シートの材料としては、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、エチレンビニルアルコール共重合体等が挙げられる。ライナーは、単層構造でもよいし積層構造であってもよい。積層構造を採用するライナーは、複数の異なる材料を積層した構造でもよい。一例として、ライナーのうち膏体22の接着面22aに向かい合う面には、シリコーン樹脂層が積層されていてもよい。また、ライナーのうち膏体22の接着面22aに向かい合う面には、剥離剤が塗布されていてもよい。
図2及び図3には、接着面22aの一部分を被覆する前部ライナー31と、接着面22aのうち前部ライナー31に被覆される部分を除く部分を被覆する後部ライナー32と、を示している。
図2及び図3に示すように、前部ライナー31は、貼付剤20の一端から所定の位置までの範囲における接着面22aを被覆する。後部ライナー32は、貼付剤20の他端から所定の位置までの範囲における接着面22aを被覆する。前部ライナー31と後部ライナー32との間は、間隔が空いていないことが好ましい。
前部ライナー31のうち後部ライナー32に隣接する縁は、図2に示すように波形状であるとよい。後部ライナー32のうち前部ライナー31に隣接する縁は、前部ライナー31における波形状と相補的な形状であるとよい。前部ライナー31のうち後部ライナー32に隣接する縁は、直線形状であってもよい。
前部ライナー31の大きさは、接着面22aのうち前部ライナー31によって被覆される部分が接着面22aの全体に対して1/5以上1/2以下の面積となる大きさであるとよい。当該被覆される部分は、接着面22aの全体に対して2/5以下の面積であることが好ましく、1/3以下の面積であることがより好ましい。一例として、接着面22aのうち前部ライナー31によって被覆される部分は、接着面22aの全体に対して1/3の面積である。接着面22aのうち後部ライナー32によって被覆される部分は、接着面22aの全体に対して2/3の面積である。
〈包装材〉
図1~図3に示すように、包装材10は、第1フィルム11と、第2フィルム12と、を備えている。第1フィルム11は、第1包装材料の一例である。第2フィルム12は、第2包装材料の一例である。第1フィルム11は、貼付剤20のうち支持体21に向かい合うように配置されている。第2フィルム12は、貼付剤20のうち膏体22の接着面22aに向かい合うように配置されている。すなわち、第2フィルム12は、第1フィルム11と協働して貼付剤20を挟むように配置されている。以下では、第1フィルム11及び第2フィルム12について、包装材10の中を向いている面をフィルムの内面という。換言すれば、第1フィルム11及び第2フィルム12のうち貼付剤20に向かい合う面がフィルムの内面である。第1フィルム11及び第2フィルム12について、包装材10の外を向いている面をフィルムの外面という。
〈〈フィルム〉〉
第1フィルム11及び第2フィルム12は、樹脂フィルムによって構成されている。第1フィルム11及び第2フィルム12の材料としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-メタクリル酸共重合体等が挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。ポリアミドとしては、6-ナイロン、6,6-ナイロン等が挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン等が挙げられる。第1フィルム11及び第2フィルム12は、単層構造でもよいし積層構造であってもよい。積層構造を採用する第1フィルム11及び第2フィルム12は、複数の異なる材料を積層した構造でもよい。第1フィルム11及び第2フィルム12は、紙、不織布、アルミニウム箔、セロハン等が積層されていてもよい。第1フィルム11と第2フィルム12とは、同じ材料から形成されていてもよいし異なる材料から形成されていてもよい。
第1フィルム11及び第2フィルム12のうち少なくとも一方のフィルムでは、フィルムの内面となる層がシーラント層であるとよい。シーラント層の一例は、熱可塑性の樹脂フィルムによる層である。シーラント層は、イージーピール性、すなわち易剥離性を有するものであるとよい。たとえば、イージーピール性は、界面剥離によって実現されるものである。イージーピール性は、凝集剥離又は層間剥離によって実現されるものでもよい。
図1~図3に示すように、第1フィルム11及び第2フィルム12は、貼付剤20よりも大きい。第1フィルム11及び第2フィルム12のうち一方のフィルムは、他方のフィルムと比較して、僅かに小さくてもよい。図1及び図2に示す例では、図中の左手側において、第1フィルム11は、第2フィルム12よりも僅かに短い。第1フィルム11が第2フィルム12よりも短いために、図1に示すように図中の左手側では、第1フィルム11の裏側に配置されている第2フィルム12の端がはみ出して見えている。当該はみ出ている部分を摘まみ代10bという。
〈〈収容部及び接着部分〉〉
図1及び図2に示すように、包装材10は、貼付剤20を収容する袋状の収容部13を備えている。収容部13は、第1フィルム11と第2フィルム12とが接着されることによって形成されている。第1フィルム11と第2フィルム12とは、たとえば、熱融着によって接着されている。図1及び図2には、第1フィルム11と第2フィルム12とが接着されている部分を接着部分15として表示している。
接着部分15は、頭部16、底部18及び一対の側部17によって構成されている。頭部16、底部18及び側部17によって囲まれている内部が収容部13である。頭部16は、底部18に対して反対側に位置している。一対の側部17は、頭部16と底部18とを接続している。底部18及び一対の側部17は、包装材10の端に配置されている。頭部16は、収容部13に対して頭部16を挟んだ反対側に、第1フィルム11及び第2フィルム12のうち接着されていない部分があるように、包装材10の端よりも内側に配置されている。頭部16から包装材10の端までの部分であり第1フィルム11と第2フィルム12とが接着されていない部分を、非接着部10aという。
図1及び図2に示すように、頭部16は、山型になっていてもよい。具体的には、頭部16は、頭部16が直線状である場合よりも収容部13を大きくする方向に屈曲している。より具体的には、頭部16のうち側部17と接続されている両端に対して、頭部16のうち当該両端の間に位置する頂点が包装材10の端により近い位置に配置されている。
収容部13のうち収容部13を開封するための一方の縁を開口部14とする。収容部13のうち接着部分15の頭部16に接する部分が開口部14に対応する。なお、収容部13を開封することが可能な接着部分15は、頭部16に限られたものではない。頭部16以外の接着部分15が剥がされた場合でも収容部13は開封される。
包装材10は、第1フィルム11と第2フィルム12とが接着されている部分として、ポイントシール部19をさらに備えていてもよい。図1及び図2には、包装材10の端と頭部16との間に配置した二つのポイントシール部19を示している。ポイントシール部19は、非接着部10aに配置されている。ポイントシール部19は、頭部16とは間隔を空けて配置されている。ポイントシール部19は、包装材10の両端に一つずつ配置されている。
〈〈収容部の内部構造〉〉
図2及び図3に示すように、第2フィルム12の内面には後部ライナー32が固定されている。後部ライナー32は、収容部13内に位置している。後部ライナー32を固定する方法は、特に限定されないが、たとえば後部ライナー32と第2フィルム12とを接着剤によって貼り合わせることで後部ライナー32を第2フィルム12に固定することができる。後部ライナー32は、熱融着によって第2フィルム12に固定することもできる。
ここで、貼付剤20のうち前部ライナー31によって接着面22aが被覆されている部分を前端部20fとする。貼付剤20は、前端部20fが開口部14を向くように収容部13に配置されている。収容部13に収容されている貼付剤20のうち開口部14に近い端部が前端部20fに対応する。
また、貼付剤20のうち前端部20fとは反対側に位置する端部を後端部20rとする。貼付剤20の後端部20rは、第2フィルム12に固定されている。具体的には、第2フィルム12の内面に固定されている後部ライナー32に、後端部20rにおける接着面22aが貼り付けられている。なお、図3は、包装材10と貼付剤20とを分解した状態を示している。図3における一点鎖線は、後端部20rにおける接着面22aが、実際には後部ライナー32に貼り付けられていることを示している。このように、貼付剤20の後端部20rは、後部ライナー32を介して第2フィルム12に固定されている。
平面視した貼付剤20において前端部20fから後端部20rに向かう方向を前後方向として、前後方向と直交する方向を幅方向とする。
第2フィルム12の内面に固定されている後部ライナー32に対して、前部ライナー31は、収容部13内において固定されていない。このため、貼付剤20の前端部20fは、収容部13内で動くことができる。
(包装材の製造方法)
図7を用いて包装材10の製造方法について説明する。包装材10を製造する方法の一例は、固定工程S1、配置工程S2、及び包装工程S3を備えている。固定工程S1、配置工程S2、包装工程S3の順に実行することによって包装材10が製造される。
固定工程S1は、貼付剤20の後端部20rにおける膏体22を第2フィルム12に固定する工程である。固定工程S1では、まず、膏体22の接着面22aに前部ライナー31及び後部ライナー32が貼り付けられている状態の貼付剤20を用意する。次に、当該貼付剤20について、後部ライナー32のみを第2フィルム12の内面に固定する。
配置工程S2は、貼付剤20のうち支持体21に向かい合うように第1フィルム11を配置する工程である。配置工程S2では、第2フィルム12及び第2フィルム12に固定されている貼付剤20に被せるように第1フィルム11を配置する。第1フィルム11は、第1フィルム11の内面が支持体21に向かい合うように配置する。
包装工程S3は、第1フィルム11と第2フィルム12とを接着する工程である。ここでは、接着部分15において第1フィルム11と第2フィルム12とを接着する。これによって袋状の収容部13を形成する。そして、収容部13内に貼付剤20が収容される。このとき、第1フィルム11と第2フィルム12との接着は、貼付剤20の前端部20fに貼り付けられている前部ライナー31を第2フィルム12に固定することなく行う。
包装材10を製造する際の第1フィルム11及び第2フィルム12について説明する。第1フィルム11は、シート状のフィルム基材を裁断することによって製造することができる。一枚のフィルム基材を裁断することによって複数枚の第1フィルム11が製造される。同様に、一枚のシートを裁断することによって複数枚の第2フィルム12が製造される。
固定工程S1において用いる第2フィルム12は、包装材10をなす所定の大きさに裁断済みのものでもよい。固定工程S1において用いる第2フィルム12は、裁断する前のフィルム基材でもよい。この場合には、固定工程S1と配置工程S2との間にフィルム基材を裁断する工程を行ってもよい。フィルム基材を裁断する工程は、配置工程S2と包装工程S3との間に行うこともできる。フィルム基材を裁断する工程は、包装工程S3の後に行うこともできる。
配置工程S2において用いる第1フィルム11は、包装材10をなす所定の大きさに裁断済みのものでもよい。配置工程S2において用いる第1フィルム11は、裁断する前のフィルム基材でもよい。この場合には、配置工程S2と包装工程S3との間にフィルム基材を裁断する工程を行ってもよい。フィルム基材を裁断する工程は、包装工程S3の後に行うこともできる。
〈作用及び効果〉
本実施形態の作用について説明する。
貼付剤20は、包装材10から取り出して皮膚等に貼って使用する。図4~図6を用いて、包装材10に収容されている貼付剤20を使用する方法の一例を説明する。
図4を用いて、包装材10を開封する際の流れを説明する。
まず、包装材10の非接着部10aを摘まむ。次に、第1フィルム11と第2フィルム12とを引き離すように力を加える。開口部14を基点にして第1フィルム11と第2フィルム12との接着を剥がすことで収容部13を開封できる。頭部16と側部17と底部18とを順に剥がしていくことで、第1フィルム11から第2フィルム12を引き離すことができる。接着部分15を剥がした第1フィルム11は、第2フィルム12から完全に分離させてもよいし、接着部分15のうち剥がしていない箇所によって第2フィルム12と繋がったままでもよい。第1フィルム11を第2フィルム12から分離させない場合でも、側部17のうち頭部16と接続されている部分から前部ライナー31と後部ライナー32との境界部分までを少なくとも剥がすことが好ましい。
包装材10では、貼付剤20の前端部20fが第2フィルム12に固定されていない。このため、第2フィルム12に固定されている貼付剤20のうち前端部20fをめくることが可能になっている。すなわち、第1フィルム11を第2フィルム12から剥がした後に、前端部20fを折り返すようにめくって、前部ライナー31における後端部20rに近い端から前部ライナー31を剥がすことができる。
図5を用いて、貼付剤20を皮膚等に貼り始める際の流れを説明する。
前部ライナー31を貼付剤20から剥がしたことで露出した前端部20fにおける接着面22aは、皮膚等に貼り付けることができる。前端部20fを皮膚等に貼り付けた後は、図5に示すように、第2フィルム12の内面を皮膚等に向けるように折り返す。なお、図5及び図6は、第1フィルム11を第2フィルム12から完全に分離させたものを例示している。
図6を用いて、貼付剤20を皮膚等に貼り終える際の流れを説明する。
皮膚等に貼り付けた前端部20fから遠ざかるように第2フィルム12を引っ張ることによって、第2フィルム12に固定されている貼付剤20の後端部20rを第2フィルム12から剥がすことができる。このとき、後部ライナー32は、第2フィルム12に固定されたままである。なお、図6には、第2フィルム12を引っ張る方向を示す白抜き矢印を表示している。第2フィルム12を引っ張り続けると、第2フィルム12のうち後端部20rが剥がれた部分は、順に皮膚等を向くように折り返されることになる。このように第2フィルム12を皮膚等に沿うように徐々に引っ張ることで、後端部20rにおける第2フィルム12から剥がれた部分を皮膚等に徐々に貼り付けていくことができる。後端部20rを末端まで剥がして第2フィルム12から後端部20rが分離すると、貼付剤20の全体を皮膚等に貼り終えることができる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)包装材10によれば、貼付剤20を使用する際には、前端部20fを皮膚等に貼った後に第2フィルム12を引っ張ることによって貼付剤20を貼り終えることができる。この作業は、片手で行うことも可能である。すなわち、両手による作業を行いにくい箇所である肩、腕、背中、及び腰等に貼付剤20を貼る場合にも、容易に貼付剤20を貼ることができる。
(2)仮に、後部ライナー32が第2フィルム12に固定されていない貼付剤20が収容されているとすると、貼付剤20を使用した後には外装であるフィルム及び各ライナーを処分することになる。これに対して、包装材10では、後部ライナー32が第2フィルム12に固定されている。すなわち、後部ライナー32と第2フィルム12とをまとめて処分することができる。このため、処分が必要な点数が少なくなりやすい。これによって、貼付剤20を貼った後の煩わしさを軽減することができる。
(3)包装材10では、後端部20rが接着されているのは後部ライナー32である。後部ライナー32では膏体22の接着面22aが容易に剥離するようにされているため、皮膚等と接着面22aとの接着よりも、後部ライナー32と接着面22aとの接着の方が接着の強度が弱い。このため、皮膚等に貼られた部分よりも後部ライナー32に接着されている部分の方が剥離しやすい。すなわち、第2フィルム12を引っ張ることによって後部ライナー32から後端部20rを剥離させながら後端部20rを皮膚等に貼る場合に、皮膚等からは貼付剤20が相対的に剥がれにくく、後部ライナー32から貼付剤20が剥がれやすくなる。これによって、貼付剤20を貼りやすくなる。
(4)仮に、後端部20rが第2フィルム12から剥がれにくいと、貼付剤20を貼付する際に、貼付剤20が第2フィルム12とともに引っ張られることによって貼付剤20が不要に伸びて皴が発生する要因になるおそれがある。この点、貼付剤20の後端部20rが第2フィルム12から剥離しやすい包装材10によれば、貼付剤20が第2フィルム12から剥がれる際の貼付剤20の伸びが適当になり、皴が生じにくくなる。
(5)包装材10によれば、第2フィルム12を引っ張りながら貼付剤20を皮膚等に貼ることによって、貼付剤20を前後方向に引き伸ばす力を貼付剤20に対して加えながら貼付剤20を貼ることができる。これによって、貼付剤20に皴が生じにくくなる。
(6)包装材10では、貼付剤20を折り畳むことなく収容部13に収容している。このため、収容部13内の貼付剤20に曲げ癖が付くことがない。これによって、貼付剤20を貼る際に曲げ癖を要因とした皴が貼付剤20に生じることを抑制できる。
(7)包装材10は、摘まみ代10bを備えている。このため、摘まみ代10bが設けられていない場合と比較して、包装材10を開封する際に、非接着部10aを指で摘まみやすくなる。非接着部10aを摘まみやすくなるため、接着部分15を剥がしやすくなる。また、フィルムの内面にイージーピール性のシーラント層を採用していることによって、接着部分15をより剥がしやすくなっている。
(8)仮に、非接着部10aにポイントシール部19が設けられていない場合には、包装材10に反りが発生することがある。包装材10の反りは、第1フィルム11と第2フィルム12との間で熱収縮に差が生じること等を要因として生じ得る。これに対して、包装材10は、ポイントシール部19を備えている。ポイントシール部19において第1フィルム11と第2フィルム12とが接着されていることによって、ポイントシール部19が設けられていない場合と比較して、包装材10の反りを抑制することができる。
(他の実施形態)
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、貼付剤20が前部ライナー31及び後部ライナー32の二枚のライナーを備えている例を示した。接着面22aに貼り付けられているライナーは、二枚であることに限らない。三枚以上のライナーが膏体の接着面に貼り付けられていてもよい。図8には、三枚のライナーが膏体の接着面に貼り付けられている例を示す。
図8は、包装材110を示す。包装材110は、第1フィルム111と第2フィルム112とが接着されて収容部が形成されている。包装材110の収容部には、貼付剤120が収容されている。貼付剤120は、支持体121に膏体122が積層されている。貼付剤120における膏体122の接着面122aには、前部ライナー131、中部ライナー133及び後部ライナー132が貼り付けられている。中部ライナー133は、前部ライナー131と後部ライナー132との間に配置されている。中部ライナー133は、第2フィルム112に固定されているとよい。
中部ライナー133のうち前部ライナー131に隣接する縁は、前部ライナー131のうち中部ライナー133に隣接する縁の形状と相補的な形状であるとよい。中部ライナー133のうち後部ライナー132に隣接する縁は、後部ライナー132のうち中部ライナー133に隣接する縁の形状と相補的な形状であるとよい。
包装材110では、接着面122aのうち後部ライナー132によって被覆される部分は、接着面122aの全体に対して1/5以上1/2以下の面積であるとよい。
なお、三枚のライナーを備えている包装材110の場合には、前部ライナー131によって接着面122aが被覆されている部分が、前端部120fに相当する。中部ライナー133及び後部ライナー132によって接着面122aが被覆されている部分が、後端部120rに相当する。すなわち、包装材110では、中部ライナー133及び後部ライナー132を介して貼付剤120の後端部120rが第2フィルム112に固定されている。
・図9に示す包装材210は、図8に例示した包装材110が備える後部ライナー132に替えて大型ライナー134を備えている。図9には、接着面122aのうち前部ライナー131及び中部ライナー133によって被覆されている部分以外の部分の面積よりも大きい大型ライナー134を例示している。すなわち、大型ライナー134は、後部ライナー132よりも大きいライナーである。大型ライナー134のうち中部ライナー133に隣接する縁は、直線形状である。大型ライナー134のうち中部ライナー133に隣接する縁は、波形状でもよい。
大型ライナー134の幅は、図9に示すように、貼付剤120と比較して幅方向に広くてもよい。すなわち、大型ライナー134の幅は、前部ライナー131及び中部ライナー133の幅よりも広い。この構成によれば、貼付剤120を使用する際に、貼付剤120を貼り終える直前まで貼付剤120を引っ張る力が貼付剤120に加わりやすく、貼付剤120の特に幅方向両端に皴が生じにくくなる。
大型ライナー134は、図9に示すように、前後方向に長くてもよい。すなわち、大型ライナー134の端は、貼付剤120の端よりも前部ライナー131から遠ざかる方向に位置していてもよい。この構成によれば、貼付剤120を使用する際に、貼付剤120を貼り終える直前まで貼付剤120を引っ張る力が貼付剤120に加わりやすく、貼付剤120の特に前後方向後端に皴が生じにくくなる。
・上記実施形態では、後部ライナー32として前部ライナー31と同じ材質のものを採用した。後部ライナーは、前部ライナーと比較して硬質でもよい。この構成によれば、後部ライナーの剛性を高くすることができる。これによって、図6を用いて説明したように第2フィルムを引っ張った場合に、貼付剤の後端部が第2フィルムに追従して折り返されることを軽減できる。すなわち、貼付剤が後部ライナーから剥離しやすくなるため、貼付剤が第2フィルムから離れやすくなる。
・上記実施形態における後部ライナー32は、前部ライナー31と比較して厚みがあるものを採用してもよい。このようにして後部ライナー32の剛性を高くすることもできる。同様に、図8に例示した後部ライナー132についても、厚みがあるものを採用してもよい。また、図9に例示した大型ライナー134についても、前部ライナー131及び中部ライナー133と比較して厚みがあるものを採用してもよい。
・上記変更例における硬質の後部ライナー及び厚みのある後部ライナーでは、後部ライナーのうち膏体の接着面に向かい合う面にシリコーン樹脂層が積層されていることが好ましい。または、後部ライナーのうち膏体の接着面に向かい合う面に剥離剤が塗布されていることが好ましい。これによって、貼付剤が後部ライナーからより剥離しやすくなる。
・上記実施形態では、第2フィルム12に固定されている後部ライナー32に貼付剤20が貼り付けられていることによって、後端部20rが第2フィルム12に固定されている例を示した。貼付剤の後端部は、第2フィルムに直接固定されていてもよい。図10を用いて説明する。
図10は、包装材310を示す。包装材310は、上記実施形態における包装材10が備えている後部ライナー32を省略したものである。包装材310は、第1フィルム311と第2フィルム312とを備えている。貼付剤320は、支持体321と、支持体321に積層されている膏体322とを備えている。貼付剤320の膏体322における接着面322aは、第2フィルム312に貼り付けられている。貼付剤320の前端部320fには、前部ライナー331が貼り付けられている。
上記構成では、貼付剤320の後端部320rが第2フィルム312に直接接着されている。すなわち、後部ライナーを用いることなく貼付剤320が第2フィルム312に固定されている。これによって、後部ライナーを第2フィルムに固定する包装材と比較して、貼付剤320を使用した後に処分する包装材の質量及び体積を減らすことができる。
図10に示す例のように貼付剤320の後端部320rを第2フィルム312に直接接着する場合には、第2フィルム312の内面は、膏体322が剥離しやすくされていることが好ましい。たとえば、第2フィルム312の内面となる層がライナーと同様の材料によって形成されているとよい。また、第2フィルム312の内面となる層がシリコーン樹脂層であってもよい。シリコーン樹脂層は、第2フィルム312の内面のうち収容部の内面となる範囲にのみ設けられているとよい。
図10に示す例のように貼付剤320の後端部320rを第2フィルム312に直接接着する場合には、第2フィルム312の内面となる層は、膏体322に含有される成分が吸着しにくい層であることが好ましい。第2フィルム312の内面となる層は、膏体322に含有される成分が吸収されにくい層であることが好ましい。第2フィルム312の剛性は、第1フィルム311の剛性よりも高くしてもよい。
・図8に例示したようなライナーを三枚備える包装材110において中部ライナー133を省略して、前部ライナー131に被覆されている部分と後部ライナー132に被覆されている部分との間に露出した接着面122aを第2フィルム112に貼り付けてもよい。
・上記実施形態では、熱融着によって第1フィルム11と第2フィルム12とを接着する例を示した。第1フィルム11と第2フィルム12とを接着する方法は、これに限らない。たとえば、第1フィルム11と第2フィルム12とを接着剤によって貼り合わせてもよい。
・上記実施形態では、第1フィルム11又は第2フィルム12がイージーピール性のシーラント層を備える例を示した。たとえば、包装材は、直線カット性を有するフィルムを用いて易開封性を付与したものでもよい。すなわち、包装材としては、収容部を容易に開封することができるのであれば、収容部を封止する接着部分の構成を変更してもよい。
・上記実施形態では、接着部分15として頭部16が山型をなしている例を示した。第1フィルムと第2フィルムとを接着する態様は、これに限らない。他の例の一つを図11に示す。
図11は、包装材410を示す。包装材410では、第1フィルムと第2フィルムとが接着部分415において接着されている。接着部分415は、頭部416、底部418及び一対の側部417によって構成されている。頭部416は、直線状であり包装材410の幅方向に伸びている。側部417は、包装材410の前後方向において一端から他端まで伸びていてもよい。
・上記実施形態では、収容部13に貼付剤20を収容した。収容部13には、貼付剤20に加えて乾燥剤等を収容してもよい。乾燥剤等は、たとえば第1フィルム11の内面に貼り付けてもよい。乾燥剤等を第1フィルム11の内面に固定しておくと、貼付剤20を使用する際に乾燥剤等が邪魔になりにくい。
・第1フィルム11及び第2フィルム12の外面には、商品名、商品情報、使用方法等の表示を印刷してもよい。
・上記実施形態では、包装材10の製造方法として、後部ライナー32が貼り付けられている状態の貼付剤20を用意して、当該貼付剤20の後部ライナー32を第2フィルム12の内面に固定する固定工程S1を例示した。
固定工程S1に替えて、以下のように後部ライナー32を第2フィルム12の内面に固定する固定工程S11を行ってもよい。その後の工程は、上記実施形態における製造方法と共通である。
固定工程S11では、前部ライナー31が膏体22に貼り付けられているが後端部20rにおける接着面22aが露出している貼付剤20を用意する。この状態の貼付剤20は、前部ライナー31及び後部ライナー32を備えている状態から後部ライナー32のみを剥がすことによって得ることができる。その他、支持体21に膏体22を積層した積層体に前部ライナー31のみを貼り付けることによっても、後端部20rにおける接着面22aが露出している貼付剤20が得られる。換言すれば、ここで用意するものは、支持体21、膏体22及び前部ライナー31が積層されたものである。
固定工程S11では、まず、第2フィルム12の内面に後部ライナー32を固定する。ここで固定するのは、膏体22に貼り付けられていない単独の後部ライナー32である。次に、後端部20rにおける接着面22aが露出している貼付剤20を、第2フィルム12に固定されている後部ライナー32に貼り付ける。これによって、貼付剤20の後端部20rが第2フィルム12に固定される。
・図8に例示したようなライナーを三枚備える包装材110の製造方法では、固定工程S1において、後部ライナー132を第2フィルム112の内面に固定する際に、さらに中部ライナー133を第2フィルム112の内面に固定する。
・図10に例示した包装材310の製造方法について説明する。この製造方法では、上記実施形態における固定工程S1に替えて固定工程S21を行う点が異なる。その後の工程は、上記実施形態における製造方法と共通である。
固定工程S21では、上記固定工程S11と同様に、前部ライナー331が膏体322に貼り付けられているが後端部320rにおける接着面322aが露出している貼付剤320を用意する。固定工程S21では、後端部320rにおける接着面322aが露出している貼付剤320を、第2フィルム312の内面に貼り付ける。これによって、貼付剤320の後端部320rが第2フィルム312に固定される。
・上記実施形態では、第1包装材料及び第2包装材料としてフィルムを採用した。包装材料は、フィルムに限らない。たとえば、ブリスターパックを構成する深絞り成形品を包装材料として採用することもできる。この場合の包装材では、収容部13が、たとえば直方体形状になる。このため、包装材料としてフィルムを採用する場合と比較して、収容部13の高さを確保することができる。これによって、厚みのある貼付剤20、たとえば厚みのある膏体22を備える貼付剤20を収容することが可能になる。
深絞り成形品は、第1包装材料及び第2包装材料のうち少なくとも一方の包装材料に採用することができるが、好ましくは、第1包装材料として深絞り成形品を採用するとよい。仮に、貼付剤20が固定されている第2包装材料に深絞り成形品を採用すると、貼付剤20を使用する際に、貼付剤20を肌等に貼り付けにくくなるおそれがある。
第1包装材料及び第2包装材料のうち一方の包装材料として深絞り成形品を採用して、他方の包装材料としてフィルムを採用すると、包装材は、フィルムが蓋材を構成するブリスターパックになる。
なお、深絞り成形品であることに限らず、収容部13の高さを確保できるような凹みを有する包装材料であれば、上記構成と同様の効果を奏することができる。
10…包装材
11…第1フィルム
12…第2フィルム
13…収容部
14…開口部
15…接着部分
20…貼付剤
20f…前端部
20r…後端部
21…支持体
22…膏体
22a…接着面
31…前部ライナー
32…後部ライナー
110,210,310,410…包装材
111,311…第1フィルム
112,312…第2フィルム
120,320…貼付剤
121,321…支持体
122,322…膏体
122a,322a…接着面
131,331…前部ライナー
132…後部ライナー
133…中部ライナー
134…大型ライナー

Claims (8)

  1. 支持体の上に膏体が積層されている貼付剤を個包装する貼付剤用包装材であって、
    前記貼付剤のうち前記支持体に向かい合うように配置されている第1包装材料と、
    前記第1包装材料と協働して前記貼付剤を挟むように配置されている第2包装材料と、
    前記膏体の接着面における一部分を被覆するものであり、該接着面からの剥離が可能な前部ライナーと、を備え、
    前記第1包装材料と前記第2包装材料とが接着されていることによって、前記貼付剤が収容されている収容部が前記第1包装材料と前記第2包装材料との間に形成されており、
    前記収容部のうち該収容部を開封するための一方の縁を開口部として、前記収容部に収容されている前記貼付剤のうち前記開口部に近い端部を前端部として、前記貼付剤のうち前記前端部とは反対側に位置する端部である後端部は、前記第2包装材料に固定されており、
    前記前部ライナーは、前記貼付剤の前記前端部において前記膏体の前記接着面を被覆するものであり、前記第2包装材料に固定されていない
    貼付剤用包装材。
  2. 前記第1包装材料及び前記第2包装材料のうち少なくとも一方の包装材料における前記貼付剤に向かい合う面は、イージーピール性のシーラント層を有し、
    前記第1包装材料と前記第2包装材料とが熱融着によって接着されている
    請求項1に記載の貼付剤用包装材。
  3. 前記第1包装材料と前記第2包装材料とが接着剤によって接着されている
    請求項1に記載の貼付剤用包装材。
  4. 前記貼付剤の前記後端部における前記膏体の前記接着面を被覆するものであり、該接着面からの剥離が可能な後部ライナーを備え、
    前記後部ライナーは、前記第2包装材料に固定されており、
    前記貼付剤の前記後端部は、前記後部ライナーを介して前記第2包装材料に固定されている
    請求項1~3のいずれか一項に記載の貼付剤用包装材。
  5. 前記後部ライナーは、前記前部ライナーと比較して剛性が高い
    請求項4に記載の貼付剤用包装材。
  6. 前記後部ライナーのうち前記膏体の前記接着面に向かい合う面には、シリコーン樹脂層が積層されている
    請求項4に記載の貼付剤用包装材。
  7. 前記前部ライナーと前記後部ライナーとの間に配置されており前記膏体の前記接着面を被覆するものであり、該接着面からの剥離が可能な中部ライナーを備え、
    前記中部ライナーは、前記第2包装材料に固定されている
    請求項4~6のいずれか一項に記載の貼付剤用包装材。
  8. 第1包装材料と第2包装材料とが接着されることによって形成されている収容部に、支持体の上に膏体が積層されている貼付剤を収容して、該貼付剤を個包装する貼付剤用包装材の製造方法であって、
    前記収容部のうち一方の縁を開口部として、前記収容部に収容する前記貼付剤のうち前記開口部に近い端部を前端部として、前記貼付剤のうち前記前端部とは反対側に位置する端部を後端部として、
    前記貼付剤の前記後端部における前記膏体を前記第2包装材料に固定する固定工程と、
    前記貼付剤のうち前記支持体に向かい合うように前記第1包装材料を配置する配置工程と、
    前記貼付剤の前記前端部において前記膏体の接着面を被覆する前部ライナーを前記第2包装材料に固定することなく、前記第1包装材料と前記第2包装材料とを接着することによって前記収容部を形成する包装工程と、を備える
    貼付剤用包装材の製造方法。
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