JP2023071101A - 電気化学的センサ及び測定装置 - Google Patents

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Hideyuki Yamashita
達矢 小林
Tatsuya Kobayashi
和也 喜多山
Kazuya Kitayama
茉耶 巻田
Maya Makita
誠治 福永
Seiji Fukunaga
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Abstract

【課題】ユーザの誤操作に起因する、ユーザの意図しない動作を抑制することができる技術を提供する。【解決手段】本発明の一側面に係る電気化学的センサは、測定対象液におけるナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度比を測定する電気化学的センサであって、センサヘッドと、前記センサヘッドを校正剤に接触させた状態における前記センサヘッドのセンシングデータに基づいて前記センサヘッドの特性パラメータを算出する校正動作と、前記センサヘッドの特性パラメータと前記センサヘッドを前記測定対象液に接触させた状態における前記センサヘッドのセンシングデータとに基づいて前記濃度比を算出する測定動作と、が可能な演算部と、を備え、校正用部材との結合により前記センサヘッドを前記校正剤に接触させた状態となり、前記校正用部材との結合時には前記測定動作が制限され、前記校正用部材との非結合時には前記校正動作が制限される。【選択図】図4

Description

本発明は、電気化学的センサ及び測定装置に関する。
従来、測定対象液に含まれた2つのイオン種の間の濃度比を測定する電気化学的センサが知られている。電気化学的センサにおいては、測定対象液に含まれた2つのイオン種の間の濃度比を測定する測定動作の前に、校正液を用いて、センシングに用いるセンサヘッドの特性パラメータを求める校正動作が可能な物がある。
例えば、特許文献1には、2つのイオン種の間の予め定められた濃度比を有する標準液(校正液)を用いて、測定対象液について検出した電位差を校正するための基準電位を算出することが記載されている。特許文献2には、校正により求めたナトリウムイオン電極及びカリウムイオン電極の各感度係数に基づいて、試料溶液中のナトリウムイオンとカリウムイオンとの濃度比を測定するマルチイオンセンサが記載されている。
特開2014-095675号公報 特開2014-095692号公報
しかしながら、従来技術では、校正動作を実行するための校正スイッチと、測定動作を実行するための測定スイッチと、が電気化学的センサに設けられている場合、これらの各スイッチをユーザが誤って操作すると、ユーザの意図しない動作が実行されてしまうことがある。
例えば、電気化学的センサのセンサヘッドを校正液に接触させた状態でユーザが誤って測定スイッチを操作してしまうと、正しく校正ができていない状態で測定動作が行われて正確な測定値が得られなくなる場合がある。また、センサヘッドを測定対象液に接触させた状態でユーザが誤って校正スイッチを操作してしまうと、測定対象液を基準とした不正確な校正が行われ、その後の測定において正確な測定値が得られなくなる場合がある。
本発明は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザの誤操作に起因する、ユーザの意図しない動作を抑制することができる技術を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用する。
すなわち、本発明の一側面に係る電気化学的センサは、測定対象液におけるナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度比を測定する電気化学的センサであって、センサヘッドと、前記センサヘッドを校正剤に接触させた状態における前記センサヘッドのセンシングデータに基づいて前記センサヘッドの特性パラメータを算出する校正動作と、前記センサヘッドの特性パラメータと前記センサヘッドを前記測定対象液に接触させた状態における前記センサヘッドのセンシングデータとに基づいて前記濃度比を算出する測定動作と、が可能な演算部と、を備え、校正用部材との結合により前記センサヘッドを前記校正剤に接触させた状態となり、前記校正用部材との結合時には前記測定動作が制限され、前記校正用部材との非結合時には前記校正動作が制限される。
上記構成では、センサヘッドを校正剤に接触させた状態とするための校正用部材と電気化学的センサとの結合時には測定動作が制限され、校正用部材と電気化学的センサとの非結合時には校正動作が制限される。このため、センサヘッドを校正剤に接触させた状態で測定動作が実行されたり、センサヘッドが校正剤に接触していない状態で校正動作が実行されたりするといった、ユーザの誤操作に起因する、ユーザの意図しない動作を抑制することができる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記校正用部材との結合時には前記校正動作を実行可能であり、前記校正用部材との非結合時には前記測定動作を実行可能であってもよい。当該構成によれば、センサヘッドを校正剤に接触させた状態で校正動作が実行可能になり、センサヘッドを校正剤に接触させていない状態で測定動作が実行可能になる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記校正動作を前記演算部に実行させるための校正スイッチと、前記測定動作を前記演算部に実行させるための測定スイッチと、を備え、前記校正用部材との結合時には前記測定スイッチが操作不可となり、前記校正用部材との非結合時には前記校正スイッチが操作不可となる。当該構成によれば、センサヘッドを校正剤に接触させた状態では測定動作を制限し、センサヘッドが校正剤に接触していない状態では校正動作を制限することができる。操作不可とは、例えば通常の方法では操作できない状態である。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記校正用部材との結合時には前記校正スイッチが操作可能となり、前記校正用部材との非結合時には前記測定スイッチが操作可能となる。当該構成によれば、センサヘッドを校正剤に接触させた状態では校正動作が実行可能になり、センサヘッドが校正剤に接触していない状態では測定動作が実行可能になる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記校正用部材は、前記センサヘッドを前記校正剤に接触させた状態で前記電気化学的センサを保持する校正用ホルダであってもよい。当該構成によれば、電気化学的センサを校正用ホルダに保持させることで測定動作が制限され、校正動作の後に電気化学的センサを校正用ホルダから取り外すことで校正動作が制限される。また、ユーザは自身で電気化学的センサを保持しなくてもよいため校正スイッチの操作が容易になる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記校正用ホルダは、前記校正剤を収容する収容部を備え、前記収容部に収容された前記校正剤に前記センサヘッドを接触させた状態で前記電気化学的センサを保持してもよい。当該構成によれば、電気化学的センサを校正用ホルダに保持させることで、センサヘッドが校正剤に接触した状態となり、かつ測定動作が制限される。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記校正用ホルダは、保持した前記電気化学的センサの前記校正スイッチを前記校正用ホルダの外部から操作するためのスイッチを備えてもよい。当該構成によれば、電気化学的センサを校正用ホルダに保持させることで、校正用ホルダの外部から校正スイッチを操作することが可能になる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記校正用ホルダは、保持した前記電気化学的センサの前記測定スイッチを遮蔽する遮蔽部を備えてもよい。当該構成によれば、電気化学的センサを校正用ホルダに保持させた状態において、測定スイッチを操作不可とすることができる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記校正用ホルダは、前記電気化学的センサを保持することにより前記校正スイッチを操作する操作部を備えてもよい。当該構成によれば、電気化学的センサを校正用ホルダに保持させることで、センサヘッドが校正剤に接触した状態となり、測定動作が制限されるとともに、校正動作が実行される。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記操作部は磁石であり、前記校正スイッチは磁気スイッチであってもよい。当該構成によれば、電気化学的センサ及び校正用ホルダを防水設計とすることが容易になる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、測定用ホルダとの結合により前記センサヘッドを前記測定対象液に接触させた状態となる。当該構成によれば、電気化学的センサを測定用ホルダに保持させることで、センサヘッドが測定対象液に接触した状態となり、かつユーザは自身で電気化学的センサを保持しなくてもよいため測定スイッチの操作が容易になる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記測定用ホルダは、保持した前記電気化学的センサの前記測定スイッチを前記測定用ホルダの外部から操作するためのスイッチを備えてもよい。当該構成によれば、電気化学的センサを測定用ホルダに保持させることで、測定用ホルダの外部から測定スイッチを操作することが可能になる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記測定用ホルダは、保持した前記電気化学的センサの前記校正スイッチを遮蔽する遮蔽部を備えてもよい。当該構成によれば、電気化学的センサを測定用ホルダに保持させた状態において、校正スイッチを操作不可とすることができる。
上記一側面に係る電気化学的センサにおいて、前記センサヘッドは、ナトリウムイオンに対して選択的に反応するナトリウムイオン選択電極と、カリウムイオンに対して選択的に反応するカリウムイオン選択電極と、を含み、前記センサヘッドのセンシングデータは、前記ナトリウムイオン選択電極及び前記カリウムイオン選択電極の電位差であってもよい。
本発明の一側面に係る測定装置は、前記電気化学的センサと、前記校正用部材と、を備える。
本発明によれば、ユーザの誤操作に起因する、ユーザの意図しない動作を抑制することができる技術を提供することができる。
実施の形態の一例である電気化学的センサ90の構成を示す図である。 電気化学的センサ90の外観構成の一例を示す図である。 電気化学的センサ90を保持する校正用ホルダ60の一例を示す図である。 校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態の一例を示す図である。 測定動作時の電気化学的センサ90の状態の一例を示す図である。 実施の形態2の校正用ホルダ60の一例を示す図である。 実施の形態2の校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態の一例を示す図である。 実施の形態3の電気化学的センサ90の一例を示す図である。 実施の形態3の校正用ホルダ60の一例を示す図である。 実施の形態3の校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態の一例を示す図である。 実施の形態4の電気化学的センサ90の一例を示す図である。 実施の形態4の校正用ホルダ60の一例を示す図である。 実施の形態4の校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態の一例を示す図である。 実施の形態5の電気化学的センサ90の外観構成の一例を示す図である。 実施の形態5の電気化学的センサ90を保持する測定用ホルダ80の一例を示す図である。 実施の形態5の測定動作時の電気化学的センサ90及び測定用ホルダ80の状態の一例を示す図である。 実施の形態6の校正動作時の状態の一例を示す図である。 実施の形態6の測定動作時の状態の一例を示す図である。 実施の形態6の校正用部材の別の例である校正用スプーン240を示す図である。 実施の形態6の校正用部材のさらに別の例である校正用キャップ250を示す図である。 実施の形態7の電気化学的センサ90の構成の一例を示す図である。 センサヘッド30の一例であるセンサヘッド30Aを示す図である。 図22におけるV-V線断面である。 センサヘッド30Aを分解状態で示す図である。 図22に示したセンサヘッド30をコネクタ21とともに示す斜視図である。
以下、本発明の一側面に係る各実施の形態を、図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
<実施の形態の一例である電気化学的センサ90の構成>
図1は、実施の形態の一例である電気化学的センサ90の構成を示す図である。電気化学的センサ90は、測定対象液(例えばヒトの尿)におけるナトリウムイオン(Na)とカリウムイオン(K)の濃度比を測定するセンサである。電気化学的センサ90は、センサヘッド30と、筐体10aを有する本体10と、を備えている。本体10には、制御部11、データ入力部12、操作部13及び表示部20が搭載されている。
電気化学的センサ90は、ユーザが本体10を手に持って使用する手持ちタイプの装置として構成されている。本体10は、例えば、ユーザの手で把持されるべき細長い角柱状の外形を有している。
センサヘッド30は、例えば略矩形板状の外形を有している。センサヘッド30は、ナトリウムイオンに対して選択的に反応するナトリウムイオン選択電極41と、カリウムイオンに対して選択的に反応するカリウムイオン選択電極42と、を先端部に有する。センサヘッド30の構成の具体例については後述する(例えば図22~図25参照)。
データ入力部12は、センサヘッド30のナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42の各電位(又は電位差)を入力する。
制御部11は、電気化学的センサ90全体の動作の制御や演算処理を行う。また、制御部11は、データ入力部12によって入力されたナトリウムイオン選択電極41とカリウムイオン選択電極42の各電位や、後述のナトリウムイオン選択電極41とカリウムイオン選択電極42に関する特性パラメータを一時的に記憶するメモリ18を有している。
制御部11は、例えば協調して動作するプロセッサ及びメモリによって実現される。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサである。プロセッサは、メモリに記憶されたプログラムを読み出して実行することで制御部11として動作する。なお、このプロセッサは、複数のプロセッサの組み合わせであってもよい。
メモリは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどによって実現される。メモリは、プロセッサによって実行されるプログラム、又はプロセッサによって用いられるデータなどを記憶する。メモリ18は、例えばRAMにより構成される。
制御部11は、校正動作と測定動作が可能な演算部の一例である。校正動作は、センサヘッド30を校正液に接触させた状態におけるセンサヘッド30のセンシングデータに基づいて、センサヘッド30の特性パラメータを算出する動作である。校正液は、ナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度比が既知である校正剤の一例である。
センサヘッド30のセンシングデータは、例えばナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42の各電位である。センサヘッド30の特性パラメータは、例えばナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42に関する各パラメータである。特性パラメータについては後述する。
測定動作は、校正動作によって算出したセンサヘッド30の特性パラメータと、センサヘッド30を測定対象液に接触させた状態におけるセンサヘッド30のセンシングデータと、に基づいて、測定対象液におけるナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度比を算出する動作である。測定対象液におけるナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度比の算出については後述する。
操作部13は、ユーザからの操作を受け付けるユーザインターフェースである。操作部13は、例えば電気化学的センサ90の電源スイッチ(例えば図2の電源スイッチ13c)を含む。また、操作部13は、上記の校正動作を制御部11に実行させるための校正スイッチ13aと、上記の測定動作を制御部11に実行させるための測定スイッチ13bと、を含む。
表示部20は、制御部11による演算結果などの各種情報を表示するユーザインターフェースである。例えば、表示部20は、LCD(Liquid Crystal Display)等によって構成される。
校正スイッチ13aが操作されると、制御部11は、上記の校正動作を実行し、校正動作により算出したセンサヘッド30の特性パラメータをメモリ18に記憶させる。測定スイッチ13bが操作されると、制御部11は、メモリ18に記憶させたセンサヘッド30の特性パラメータを用いて上記の測定動作を実行し、測定動作により算出した濃度比を表示部20により表示させる制御を行う。
ユーザは、まず、センサヘッド30に校正液を接触させ、その状態で校正スイッチ13aを操作する。これにより電気化学的センサ90の校正動作が行われる。次に、ユーザは、センサヘッド30を校正液から離し、校正液は破棄する。そして、ユーザは、センサヘッド30に測定対象液を接触させ、その状態で測定スイッチ13bを操作する。これにより電気化学的センサ90の測定動作が行われ、測定動作により測定された濃度比が表示部20に表示される。
<電気化学的センサ90の外観構成>
図2は、電気化学的センサ90の外観構成の一例を示す図である。正面90aは、電気化学的センサ90の正面である。上面90bは、電気化学的センサ90の上面である。図2の例では、筐体10aに、校正スイッチ13a、測定スイッチ13b、及び電源スイッチ13c、及び表示部20が設けられている。図2の例では、校正スイッチ13a、測定スイッチ13b、及び電源スイッチ13cのそれぞれは、押下スイッチ(押下ボタン)である。
具体的には、校正スイッチ13aは、筐体10aの側面に設けられている。また、校正スイッチ13aは、筐体10aから突出しておらず、かつユーザの指等に対して十分に小さいことにより、ユーザが指等によって押下することが困難な押下スイッチである。なお、校正スイッチ13aの形態は、ユーザが指等によって押下することが困難であれば、各種の形態とすることができる。例えば、筐体10aに対して校正スイッチ13aが陥没した状態になっていれば、校正スイッチ13aがある程度大きくても、ユーザが指等によって押下することが困難である。
測定スイッチ13bは、筐体10aの正面に設けられている。また、測定スイッチ13bは、筐体10aから突出しており、ユーザが指等によって容易に押下可能な押下スイッチである。電源スイッチ13cは、筐体10aの上面に設けられている。また、電源スイッチ13cは、筐体10aから突出しており、ユーザが指等によって容易に押下可能な押下スイッチである。
<電気化学的センサ90を保持する校正用ホルダ60>
図3は、電気化学的センサ90を保持する校正用ホルダ60の一例を示す図である。正面60aは、校正用ホルダ60の正面である。上面60bは、校正用ホルダ60の上面である。校正用ホルダ60は、校正用部材の一例である。図3に示す校正用ホルダ60は、センサヘッド30を校正液に接触させた状態で電気化学的センサ90を保持するスタンド型の校正用ホルダである。校正用ホルダ60は、保持部61と、センサヘッド挿入孔62と、収容部63と、スイッチ64と、土台69を有する。
保持部61は、電気化学的センサ90の筐体10aにおける先端部(センサヘッド30が設けられる側の部分)を保持可能な形状を有する孔である。この例では電気化学的センサ90の筐体10aが略四角柱形状であるため、保持部61も略四角柱形状の孔となっている。また、保持部61は、筐体10aを下方から支持する底部を有する。
センサヘッド挿入孔62は、保持部61の底部から収容部63に導通し、電気化学的センサ90のセンサヘッド30を挿入可能な形状を有する孔である。この例では電気化学的センサ90のセンサヘッド30が略四角柱形状であるため、センサヘッド挿入孔62も略四角柱形状の孔となっている。
収容部63は、校正液を収容するための収容部である。収容部63は、センサヘッド挿入孔62と導通する部分を覗いて密閉された空間である。
スイッチ64は、保持した電気化学的センサ90の校正スイッチ13aを校正用ホルダ60の外部から操作するための押下スイッチである。具体的には、スイッチ64は、校正用ホルダ60において保持部61が設けられた部分の側面に設けられている。また、スイッチ64は、校正用ホルダ60の側面から外側に突出しており、ユーザが指等によって容易に押下可能な押下スイッチである。
校正用ホルダ60においてスイッチ64が設けられた部分には、校正用ホルダ60の外部から保持部61へ導通する孔が設けられており、スイッチ64にはこの孔内を摺動可能なピンが設けられている。スイッチ64を押下すると、このピンの先端が保持部61の内部にまで進入するようになっている。
土台69は、校正用ホルダ60の底部に設けられており、底面が平らな部材である。土台69によって、校正用ホルダ60を机等の平らな場所に安定して設置可能である。
<校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態>
図4は、校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態の一例を示す図である。正面1aは、互いに結合された電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の正面である。上面1bは、互いに結合された電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の上面である。
校正用ホルダ60の収容部63に校正液63aを入れ、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置すると、例えば図4に示す状態となる。校正用ホルダ60への電気化学的センサ90の設置は、校正用ホルダ60(校正用部材)と電気化学的センサ90との結合の一例である。
図4の状態においては、センサヘッド挿入孔62を介してセンサヘッド30の先端部(ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が露出した部分)が収容部63の校正液63aと接触した状態で、筐体10aにおける先端部が保持部61に保持される。これにより、例えばユーザが電気化学的センサ90から手を離しても、センサヘッド30を校正液63aに接触させた状態で電気化学的センサ90が保持される。
また、図4の状態においては、電気化学的センサ90の測定スイッチ13bが、保持部61の側壁部によって外部から遮蔽されている。すなわち、保持部61の側壁部は、校正用ホルダ60が保持した電気化学的センサ90の測定スイッチ13bを遮蔽する遮蔽部の一例である。測定スイッチ13bが遮蔽されることにより、ユーザは指等で測定スイッチ13bを押下することが困難になる。
一方で、図4の状態においては、スイッチ64を押下すると、スイッチ64に設けられたピンの先端によって校正スイッチ13aが押下されるようになっている。したがって、ユーザは、指等によってスイッチ64を押下することにより、校正スイッチ13aを容易に押下することができる。
すなわち、図4の状態(電気化学的センサ90と校正用ホルダ60との結合時)においては、校正スイッチ13aが操作可能となり、測定スイッチ13bが操作不可となる。操作可能とは、通常の方法(例えば指で押下する等)で容易に操作できる状態である。操作不可とは、通常の方法では操作できない状態(操作が困難な状態)である。
これにより、ユーザがスイッチ64を押下することにより電気化学的センサ90に容易に校正動作を実行させることができるとともに、ユーザが誤って測定スイッチ13bを押下して電気化学的センサ90が測定動作を実行してしまうことを抑制することができる。
<測定動作時の電気化学的センサ90の状態>
図5は、測定動作時の電気化学的センサ90の状態の一例を示す図である。図4に示した状態における測定動作が終了すると、ユーザは、校正用ホルダ60から電気化学的センサ90を取り出し、図5に示すように、容器70に入った測定対象液70aにセンサヘッド30が接触するように電気化学的センサ90を保持する。
そして、ユーザは、測定スイッチ13bを押下する。図5の状態においては、測定スイッチ13bは遮蔽されていないため、ユーザは測定スイッチ13bを容易に押下することができる。一方で、上記のように校正スイッチ13aは筐体10aから突出しないように設けられているため、図5の状態においては、ユーザは測定スイッチ13bを容易に押下することができない。すなわち、図5の状態(電気化学的センサ90と校正用ホルダ60との非結合時)においては、測定スイッチ13bが操作可能となり、校正スイッチ13aが操作不可となる。
これにより、ユーザが測定スイッチ13bを押下して電気化学的センサ90に容易に測定動作を実行させることができるとともに、ユーザが誤って校正スイッチ13aを押下して電気化学的センサ90が校正動作を実行してしまうことを抑制することができる。
このように、電気化学的センサ90においては、電気化学的センサ90と校正用ホルダ60(校正用部材)との結合によりセンサヘッド30を校正液63aに接触させた状態となり、電気化学的センサ90と校正用ホルダ60の結合時には測定スイッチ13bが操作不可となり、電気化学的センサ90と校正用ホルダ60との非結合時には校正スイッチ13aが操作不可となる。これにより、電気化学的センサ90と校正用ホルダ60の結合時には測定動作が制限され、電気化学的センサ90と校正用ホルダ60との非結合時には校正動作が制限される。
このため、センサヘッド30を校正液63aに接触させた状態で測定動作が実行されたり、センサヘッド30が校正液63aに接触していない状態で校正動作が実行されたりするといった、ユーザの誤操作に起因する、ユーザの意図しない動作を抑制することができる。
例えば、センサヘッド30を校正液63aに接触させた状態でユーザが誤って測定スイッチ13bを操作してしまい、正しく校正ができていない状態で測定動作が行われて正確な測定値が得られなくなることを抑制することができる。また、センサヘッド30を測定対象液70aに接触させた状態でユーザが誤って校正スイッチ13aを操作してしまい、測定対象液70aを基準とした不正確な校正が行われ、その後の測定において正確な測定値が得られなくなることを抑制することができる。
(測定方法について)
電気化学的センサ90では、測定対象液70aにおけるナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度比が、次のような原理によって求められる。
まず、ナトリウムイオン選択電極41、カリウムイオン選択電極42のようなイオン選択電極は、一般に、式(1)のようにネルンストの式に従った、化学種の活量の対数に比例した応答を示す。
Figure 2023071101000002

…(1)
ここで、Eは作用極の電位[V]、Eは各電極に固有の式量電位[V]、Rは気体定数(=8.314[J/K・mol])、Tは絶対温度[K]、nはイオン価数、Fはファラデー定数(≒96,485[C/mol])、rは溶液全体のイオン濃度を表す活量係数、Cは測定対象のイオン濃度[mol/L]を表す。
ここで、ナトリウムイオン選択電極41、カリウムイオン選択電極42について、それぞれ電極電位をEw1、Ew2、式量電位をそれぞれ次のように表す。
Figure 2023071101000003
ナトリウムイオン選択電極41、カリウムイオン選択電極42での測定対象であるナトリウムイオン、カリウムイオンの濃度をそれぞれC,Cとする。また、ナトリウムイオン選択電極41、カリウムイオン選択電極42の感度を、活量係数を含めた値でS,Sとする。なお、ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42での応答の感度は、測定対象が1価イオンで温度が25[℃]のとき、理論的にはS=S=59.2となるが、実際には、膜のばらつきや感応物質の劣化・溶出の影響で異なるので、上述のようにそれぞれ活量係数を含めた値でS,Sとする。また、ナトリウムイオン選択電極41、カリウムイオン選択電極42での干渉物質による電位への影響量(各イオン選択電極の選択性に対応する)をk,kとする。すると、電極電位Ew1、Ew2は、それぞれ式(2)、(3)のように示される。
Figure 2023071101000004

…(2)
Figure 2023071101000005

…(3)
ここで、式(4)のようにナトリウムイオン選択電極41の感度とカリウムイオン選択電極42の感度との間の差(感度差)をαとする。
=S-α
…(4)
すると、ナトリウムイオン選択電極41の電極電位とカリウムイオン選択電極42の電極電位との間の差(電位差)ΔEは、式(5)のように表される。
Figure 2023071101000006

…(5)
ここで、ナトリウムイオン選択電極41、カリウムイオン選択電極42の感度S,Sと、ナトリウムイオン選択電極41、カリウムイオン選択電極42での干渉物質による電位への影響量k,k(各イオン選択電極の選択性に対応する)については、例えば後述のナトリウムイオン選択膜41i、カリウムイオン選択膜42iの材料を設定することによって、互いに揃えることができる。そのように、ナトリウムイオン選択電極41の感度S、選択性kを、それぞれカリウムイオン選択電極42の感度S、選択性kと揃えた場合、実質的に、式(6)、(7)のようにみなすことができる。
α=S-S=0
…(6)
=k
…(7)
この結果、式(5)は、次の式(8)のように簡略化される。
Figure 2023071101000007

…(8)
この式は、ナトリウムイオン、カリウムイオン間の既知の濃度比をもつ溶液(校正液63a)についてΔEを測定して、下記の定数Vと感度Sとを予め求めておけば、測定対象液70aにおけるナトリウムイオン、カリウムイオン間の濃度比M(=C/C)を測定できることを表している。定数Vは次のように定義される。
Figure 2023071101000008
特に、感度Sについては、作製したセンサヘッド30のロット内では一定と仮定し、予め測定しておいた既知の一定の値を採用する。定数Vについては、校正液63aについて、ナトリウムイオン選択電極41とカリウムイオン選択電極42との間の電位差を検出することにより求めることができる。すなわち、校正液63aにおけるナトリウムイオン、カリウムイオン間の濃度比(既知)をMrefとし、校正液63aについて検出された電位差をVrefとすると、式(8)から、式(9)のようになる。
=Vref-Slog(Mref
…(9)
一方、測定対象液70aについてナトリウムイオン選択電極41とカリウムイオン選択電極42の電位差を検出する。測定対象液70a中のナトリウムイオン、カリウムイオン間の濃度比をMとし、測定対象液70aについて検出された電位差をVとすると、式(8)から、式(10)のようになる。
logM=(V-V)/S
…(10)
よって、測定対象液70a中のナトリウムイオン、カリウムイオン間の濃度比Mを、式(11)のように求められる。
Figure 2023071101000009

…(11)
すなわち、制御部11は、校正動作において、定数Vと、ナトリウムイオン選択電極41の感度Sと、校正液63aについて検出された電位差Vrefと、をセンサヘッド30の特性パラメータとして算出する。
また、制御部11は、測定動作において、測定対象液70aについて検出された電位差Vと、定数Vと、ナトリウムイオン選択電極41の感度Sと、校正液63aについて検出された電位差Vrefと、校正液63aにおけるナトリウムイオン、カリウムイオン間の既知の濃度比Mrefと、式(11)と、に基づいて、測定対象液70a中のナトリウムイオン、カリウムイオン間の濃度比Mを算出する。
(実施の形態2)
実施の形態2について、実施の形態1と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、校正用ホルダ60が電気化学的センサ90を保持することにより校正スイッチ13aを操作する操作部の例について説明する。
<実施の形態2の校正用ホルダ60>
図6は、実施の形態2の校正用ホルダ60の一例を示す図である。図6に示す校正用ホルダ60は、図3に示した校正用ホルダ60のスイッチ64に代えてスイッチ65を備える。スイッチ65は、校正用ホルダ60が電気化学的センサ90を保持することにより校正スイッチ13aを操作する操作部の一例である。
スイッチ65は、保持部61の側壁の内側に設けられた穴に設けられ、保持部61の内部に向かってバネ等により付勢されている。その結果、保持部61に電気化学的センサ90が挿入されていない状態では、保持部61の先端部のみが保持部61の内部に露出するようになっている。
保持部61の先端部は、保持部61への電気化学的センサ90の挿入方向(図6の縦方向)に対して傾斜を有している。図6の例では、保持部61の先端部は半球形状になっている。これにより、保持部61への電気化学的センサ90の挿入をスイッチ65が妨げないようになっている。
<実施の形態2の校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態>
図7は、実施の形態2の校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態の一例を示す図である。図6に示した校正用ホルダ60の収容部63に校正液63aを入れ、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置すると、例えば図7に示す状態となる。
具体的には、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置すると、スイッチ65によって校正スイッチ13aが押下される。したがって、ユーザは、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置することにより、校正スイッチ13aを容易に押下することができる。
これにより、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置することにより電気化学的センサ90に容易に校正動作を実行させることができるとともに、ユーザが誤って測定スイッチ13bを押下して電気化学的センサ90が測定動作を実行してしまうことを抑制することができる。
実施の形態2の校正動作について説明したが、実施の形態2の測定動作は、例えば実施形態1と同様に行われる。
(実施の形態3)
実施の形態3について、実施の形態1,2と異なる部分について説明する。実施の形態2においては、校正動作を制御部11に実行させるための校正スイッチの、上記の校正スイッチ13aとは異なる例について説明する。
<実施の形態3の電気化学的センサ90>
図8は、実施の形態3の電気化学的センサ90の一例を示す図である。図8に示す電気化学的センサ90は、図2に示した電気化学的センサ90の校正スイッチ13aに代えて磁気スイッチ13dを備える。磁気スイッチ13dは、校正動作を制御部11に実行させるための校正スイッチの一例である。磁気スイッチ13dは、磁気を検知すると検知信号を出力する磁気形近接スイッチである。制御部11は、磁気スイッチ13dから検知信号が出力されると校正動作を行う。
<実施の形態3の校正用ホルダ60>
図9は、実施の形態3の校正用ホルダ60の一例を示す図である。図9に示す校正用ホルダ60は、図3に示した校正用ホルダ60のスイッチ64に代えて磁石66を備える。磁石66は、保持部61の側壁部に埋め込まれている。具体的には、磁石66は、保持部61によって電気化学的センサ90が保持された際に電気化学的センサ90の磁気スイッチ13dに近接する位置に設けられている。磁石66は、校正用ホルダ60が電気化学的センサ90を保持することにより校正スイッチ(電気化学的センサ90の磁気スイッチ13d)を操作する操作部の一例である。
<実施の形態3の校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態>
図10は、実施の形態3の校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態の一例を示す図である。図9に示した校正用ホルダ60の収容部63に校正液63aを入れ、図8に示した電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置すると、例えば図10に示す状態となる。
具体的には、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置すると、電気化学的センサ90の磁気スイッチ13dに校正用ホルダ60の磁石66が近接した状態となる。これにより、磁気スイッチ13dから検知信号が出力され、制御部11によって校正動作が実行される。したがって、ユーザは、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置することにより、容易に校正動作を実行させることができる。
これにより、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置することにより電気化学的センサ90に容易に校正動作を実行させることができるとともに、ユーザが誤って測定スイッチ13bを押下して電気化学的センサ90が測定動作を実行してしまうことを抑制することができる。
また、磁気スイッチ13d及び磁石66は、互いに非接触のスイッチとすることができるため、磁気スイッチ13dは電気化学的センサ90の表面から露出していなくてもよく、磁石66も校正用ホルダ60の表面から露出していなくてもよい。このため、電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60を防水設計とすることが容易になる。
実施の形態3の校正動作について説明したが、実施の形態3の測定動作は、例えば実施形態1と同様に行われる。
(実施の形態4)
実施の形態4について、実施の形態1~3と異なる部分について説明する。実施の形態4においては、校正動作を制御部11に実行させるための校正スイッチの、上記の校正スイッチ13aや磁気スイッチ13dとは異なる例について説明する。
<実施の形態4の電気化学的センサ90>
図11は、実施の形態4の電気化学的センサ90の一例を示す図である。図11に示す電気化学的センサ90は、図2に示した電気化学的センサ90の校正スイッチ13aに代えて電極13e,13f及び検知回路13hを備える。電極13e,13fは、互いに離間した状態で、筐体10aの側面において露出した各電極である。
電極13e,13fが短絡すると、検知回路13hによって検知信号が出力される。制御部11は、検知回路13hから検知信号が出力されると校正動作を行う。電極13e,13f及び検知回路13hは、校正動作を制御部11に実行させるための校正スイッチの一例である。
<実施の形態4の校正用ホルダ60>
図12は、実施の形態4の校正用ホルダ60の一例を示す図である。図12に示す校正用ホルダ60は、図3に示した校正用ホルダ60のスイッチ64に代えて電極67a,67b及び短絡経路67cを備える。電極67a,67bは、互いに離間した状態で保持部61の側壁部の内側において露出した各電極である。具体的には、電極67a,67bは、保持部61によって電気化学的センサ90が保持された際に、それぞれ電気化学的センサ90の電極13e,13fと接触する位置に設けられている。
短絡経路67cは、保持部61の側壁部に埋め込まれており、電極67a,67bを互いに接続している。電極67a,67b及び短絡経路67cは、校正用ホルダ60が電気化学的センサ90を保持することにより校正スイッチ(電気化学的センサ90の電極13e,13f及び検知回路13h)を操作する操作部の一例である。
<実施の形態4の校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態>
図13は、実施の形態4の校正動作時の電気化学的センサ90及び校正用ホルダ60の状態の一例を示す図である。図12に示した校正用ホルダ60の収容部63に校正液63aを入れ、図11に示した電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置すると、例えば図13に示す状態となる。
具体的には、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置すると、電気化学的センサ90の電極13e,13fに、それぞれ校正用ホルダ60の電極67a,67bが接触した状態となる。これにより、上記の検知信号が出力され、制御部11によって校正動作が実行される。したがって、ユーザは、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置することにより、容易に校正動作を実行させることができる。
これにより、電気化学的センサ90を校正用ホルダ60に設置することにより電気化学的センサ90に容易に校正動作を実行させることができるとともに、ユーザが誤って測定スイッチ13bを押下して電気化学的センサ90が測定動作を実行してしまうことを抑制することができる。
実施の形態4の校正動作について説明したが、実施の形態4の測定動作は、例えば実施形態1と同様に行われる。
(実施の形態5)
実施の形態5について、実施の形態1~4と異なる部分について説明する。実施の形態5においては、センサヘッド30を測定対象液70aに接触させた状態で電気化学的センサ90を保持する測定用ホルダを用いる構成について説明する。
<実施の形態5の電気化学的センサ90の外観構成>
図14は、実施の形態5の電気化学的センサ90の外観構成の一例を示す図である。図14の例では、測定スイッチ13bが、筐体10aの側面に設けられている。また、測定スイッチ13bが、校正スイッチ13aと同様に、筐体10aから突出しておらず、かつユーザの指等に対して十分に小さいことにより、ユーザが指等によって押下することが困難な押下スイッチとなっている。
<実施の形態5の電気化学的センサ90を保持する測定用ホルダ80>
図15は、実施の形態5の電気化学的センサ90を保持する測定用ホルダ80の一例を示す図である。正面80aは、測定用ホルダ80の正面である。上面80bは、測定用ホルダ80の上面である。図15に示す測定用ホルダ80は、センサヘッド30を測定対象液70aに接触させた状態で電気化学的センサ90を保持するスタンド型の測定用ホルダである。測定用ホルダ80は、保持部81と、センサヘッド挿入孔82と、容器設置部83と、スイッチ84と、土台89を有する。
保持部81は、校正用ホルダ60の保持部61と同様に、電気化学的センサ90の筐体10aにおける先端部を保持可能な形状を有する孔である。センサヘッド挿入孔82は、校正用ホルダ60のセンサヘッド挿入孔62と同様に、保持部81の底部から容器設置部83に導通し、電気化学的センサ90のセンサヘッド30を挿入可能な形状を有する孔である。容器設置部83は、測定対象液70aを入れた容器70を設置可能なスペースである。
スイッチ84は、保持した電気化学的センサ90の測定スイッチ13bを測定用ホルダ80の外部から操作するための押下スイッチである。スイッチ84の構成は、校正用ホルダ60のスイッチ64と同様の構成である。土台89は、校正用ホルダ60の土台69と同様に、測定用ホルダ80の底部に設けられており、底面が平らな部材である。
<実施の形態5の測定動作時の電気化学的センサ90及び測定用ホルダ80の状態>
図16は、実施の形態5の測定動作時の電気化学的センサ90及び測定用ホルダ80の状態の一例を示す図である。測定対象液70aを入れた容器70を測定用ホルダ80の容器設置部83に設置し、電気化学的センサ90を測定用ホルダ80に設置すると、例えば図16に示す状態となる。
図16の状態においては、センサヘッド挿入孔82を介してセンサヘッド30の先端部が容器70の測定対象液70aと接触した状態で、筐体10aにおける先端部が保持部81に保持される。これにより、例えばユーザが電気化学的センサ90から手を離しても、センサヘッド30を測定対象液70aに接触させた状態で電気化学的センサ90が保持される。
また、図16の状態においては、電気化学的センサ90の校正スイッチ13aが、保持部81の側壁部によって外部から遮蔽されている。すなわち、保持部81の側壁部は、測定用ホルダ80が保持した電気化学的センサ90の校正スイッチ13aを遮蔽する遮蔽部の一例である。また、測定用ホルダ80には、校正用ホルダ60のスイッチ64のような、校正スイッチ13aを測定用ホルダ80の外部から操作するための押下スイッチが設けられていない。このため、ユーザは指等で測定スイッチ13bを押下することが困難になる。
一方で、図16の状態においては、スイッチ84を押下すると、スイッチ84に設けられたピンの先端によって測定スイッチ13bが押下される。したがって、ユーザは、指等によってスイッチ84を押下することにより、測定スイッチ13bを容易に押下することができる。
すなわち、図16の状態(電気化学的センサ90と測定用ホルダ80との結合時)においては、測定スイッチ13bが操作可能となり、校正スイッチ13aが操作不可となる。これにより、ユーザがスイッチ84を押下することにより電気化学的センサ90に容易に測定動作を実行させることができるとともに、ユーザが誤って校正スイッチ13aを押下して電気化学的センサ90が校正動作を実行してしまうことを抑制することができる。
実施の形態5の測定動作について説明したが、実施の形態5の校正動作は、例えば実施の形態1と同様に行われる。また、実施の形態5の構成を、実施の形態2~4のいずれかの構成と組み合わせてもよい。
(実施の形態6)
実施の形態6について、実施の形態1~5と異なる部分について説明する。上記において、校正用部材の一例として校正用ホルダ60を説明したが、校正用部材は校正用ホルダ60に限らない。実施の形態6においては、校正用部材の他の例について説明する。
<実施の形態6の校正動作時の状態>
図17は、実施の形態6の校正動作時の状態の一例を示す図である。校正剤ケース220は、校正用部材の、校正用ホルダ60とは異なる例である。なお、図17においては校正剤ケース220の断面を示している。図17の例では、電気化学的センサ90の筐体10aには穴211,212が設けられている。そして、校正スイッチ13aは穴211の底部に設けられている。これにより、電気化学的センサ90の単体では、ユーザが指等によって校正スイッチ13aを押下することが困難になっている。
また、測定スイッチ13bは本体10から突出して設けられている。穴212の底部には測定制限解除スイッチ13gが設けられている。制御部11は、測定制限解除スイッチ13gが押下されており、かつ測定スイッチ13bが押下された場合に、測定動作を実行する。これにより、電気化学的センサ90の単体では、ユーザが指等によって測定スイッチ13bを押下しても測定動作が実行されないようになっている。すなわち、電気化学的センサ90と校正剤ケース220との結合時には測定動作が制限される。
校正剤ケース220は、校正ゲル63bを収納するケースである。校正ゲル63bは、ナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度比が既知である校正剤の、校正液63aとは異なる例である。図17の例では、校正剤ケース220は、略中空四角柱形状であり、内側の上面に校正ゲル63bが塗布されている。
また、校正剤ケース220は、センサヘッド30を差し込むための開口部221を有する。開口部221にセンサヘッド30を差し込み、筐体10aに校正剤ケース220を結合することで、センサヘッド30のナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が校正剤ケース220内の校正ゲル63bに接触するようになっている。
また、校正剤ケース220は、開口部221の上部から突出するピン222を有する。ピン222は、筐体10aに校正剤ケース220が結合した状態において穴211に嵌合して校正スイッチ13aを押下するように形成されている。これにより、ユーザが、開口部221にセンサヘッド30を差し込み、筐体10aに校正剤ケース220を結合することで、ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が校正ゲル63bに接触した状態となり、電気化学的センサ90により校正動作が実行される。
<実施の形態6の測定動作時の状態>
図18は、実施の形態6の測定動作時の状態の一例を示す図である。測定用スプーン230は、略中空四角柱形状であり、測定対象液70aを保持可能な皿部231を有する部材である。なお、図18においては測定用スプーン230の断面を示している。測定用スプーン230は、センサヘッド30を差し込むための開口部233を有する。
開口部233にセンサヘッド30を差し込み、筐体10aに測定用スプーン230を結合することで、センサヘッド30のナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が測定用スプーン230の皿部231の底部から露出し、ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が測定対象液70aに接触するようになっている。
また、測定用スプーン230は、開口部233の下部から突出するピン232を有する。ピン232は、筐体10aに測定用スプーン230が結合した状態において穴212に嵌合し、測定制限解除スイッチ13gを押下するように形成されている。
これにより、ユーザが、開口部233にセンサヘッド30を差し込み、筐体10aに測定用スプーン230を結合することで、ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が測定対象液70aに接触し、測定制限解除スイッチ13gが押下された状態となる。この状態で、ユーザが測定スイッチ13bを押下すると、電気化学的センサ90により測定動作が実行される。
一方で、図18の状態では校正スイッチ13aの押下は困難である。すなわち、電気化学的センサ90と校正剤ケース220との非結合時には校正動作が制限される。
図17,図18に示したように、実施の形態6においても、電気化学的センサ90と校正剤ケース220との結合時には測定動作が制限され、電気化学的センサ90と校正剤ケース220との非結合時には校正動作が制限される。このため、センサヘッド30を校正ゲル63bに接触させた状態で測定動作が実行されたり、センサヘッド30が校正ゲル63bに接触していない状態で校正動作が実行されたりするといった、ユーザの誤操作に起因する、ユーザの意図しない動作を抑制することができる。
<実施の形態6の校正用部材の別の例である校正用スプーン240>
図19は、実施の形態6の校正用部材の別の例である校正用スプーン240を示す図である。実施の形態6において、校正剤ケース220に代えて校正用スプーン240を用いてもよい。なお、図19においては校正用スプーン240の断面を示している。
校正用スプーン240は、測定用スプーン230と同様に、略中空四角柱形状であり、校正液63aを保持可能な皿部242を有する部材である。校正用スプーン240は、センサヘッド30を差し込むための開口部243を有する。
開口部243にセンサヘッド30を差し込み、筐体10aに校正用スプーン240を結合することで、センサヘッド30のナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が校正用スプーン240の皿部242の底部から露出し、ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が校正液63aに接触するようになっている。また、校正用スプーン240は、開口部243の上部から突出するピン244を有する。ピン244は、筐体10aに校正用スプーン240が結合した状態において穴211に嵌合して校正スイッチ13aを押下するように形成されている。
これにより、ユーザが、開口部243にセンサヘッド30を差し込み、筐体10aに校正用スプーン240を結合することで、ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が校正液63aに接触した状態となり、電気化学的センサ90により校正動作が実行される。
<実施の形態6の校正用部材のさらに別の例である校正用キャップ250>
図20は、実施の形態6の校正用部材のさらに別の例である校正用キャップ250を示す図である。実施の形態6において、校正剤ケース220に代えて校正用キャップ250を用いてもよい。なお、図20においては校正用キャップ250の断面を示している。
校正用キャップ250は、センサヘッド30を覆うように電気化学的センサ90に装着可能な中空形状のキャップである。校正用キャップ250の内部には校正ゲル63bが塗布されている。また、校正用キャップ250は、センサヘッド30を差し込むための開口部253を有する。
開口部253にセンサヘッド30を差し込み、筐体10aに校正用キャップ250を結合することで、センサヘッド30のナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が校正用キャップ250の内部の校正ゲル63bに接触するようになっている。また、校正用キャップ250は、開口部253の上部から突出するピン254を有する。ピン254は、筐体10aに校正用キャップ250が結合した状態において穴211に嵌合して校正スイッチ13aを押下するように形成されている。
これにより、ユーザが、開口部253にセンサヘッド30を差し込み、筐体10aに校正用キャップ250を結合することで、ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42が校正ゲル63bに接触した状態となり、電気化学的センサ90により校正動作が実行される。
(実施の形態7)
実施の形態7について、実施の形態1~6と異なる部分について説明する。実施の形態7においては、センサヘッド30がコネクタを介して筐体10aに装着される構成について説明する。
<実施の形態7の電気化学的センサ90の構成>
図21は、実施の形態7の電気化学的センサ90の構成の一例を示す図である。図21に示す電気化学的センサ90は、図1に示した電気化学的センサ90の構成に加えて、コネクタ21を備えている。コネクタ21は、筐体10aの壁面を貫通して設けられている。センサヘッド30は、コネクタ21に対して着脱可能になっている。
また、電気化学的センサ90は、さらにセンサヘッド接続検知部14を備えてもよい。センサヘッド接続検知部14は、例えばコネクタ21に設けられたスイッチのセンシングデータ等に基づいて、コネクタ21にセンサヘッド30が装着されているか否かを検出する。制御部11は、センサヘッド接続検知部14による検知結果に基づいて、コネクタ21にセンサヘッド30が装着されている状態にのみ上記の測定動作及び校正動作を実行するようにしてもよい。
<センサヘッド30の構成例>
図22は、センサヘッド30の一例であるセンサヘッド30Aを示す図である。図22においては、完成状態のセンサヘッド30Aを板面に対して垂直な方向から見たところを示している。図23は、図22におけるV-V線断面である。また、図24は、センサヘッド30Aを分解状態で示す図である。
図22~図24によって分かるように、センサヘッド30Aは、所定のサイズを持つ矩形状の基板31と、この基板31の一方の主面である搭載面31a上に、1つの辺31cに沿って互いに離間して配置されたナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42と、これらのナトリウムイオン選択電極41、カリウムイオン選択電極42からそれぞれ基板31の反対側の辺(縁部)31eへ向かってX方向に互いに平行に延在する第1引出電極43及び第2引出電極44を備えている。
基板31は、PET(ポリエチレンテレフタレート)、ガラス、シリコン、ポリイミドフィルム、ガラスエポキシ、ポリカーボネート又はアクリルなどの絶縁性材料からなっている。したがって、搭載面31aも、絶縁性をもつ。
第1引出電極43、第2引出電極44は、Pt、Ag、Au、Ir、C又はIrOなどの導電性材料からなっている。
図23及び図24によって分かるように、ナトリウムイオン選択電極41は、第1引出電極43と同じ材料からなる導電性をもつ第1芯材下層41m′と、この第1芯材下層41m′に直接接して設けられたAgClからなる第1芯材上層41m″とを、第1の内部電極41mとして有している。これとともに、ナトリウムイオン選択電極41は、第1の内部電極41m(より正確には、第1芯材上層41m″)に直接接して設けられたナトリウムイオン選択膜41iを有している。
同様に、カリウムイオン選択電極42は、第2引出電極44と同じ材料からなる導電性を持つ第2芯材下層42m′と、この第2芯材下層42m′に直接接して設けられたAgClからなる第2芯材上層42m″とを、第2の内部電極42mとして有している。これとともに、カリウムイオン選択電極42は、第2の内部電極42m(より正確には、第2芯材上層42m″)に直接接して設けられたカリウムイオン選択膜42iを有している。
第1の内部電極41mとナトリウムイオン選択膜41iとが接する領域、第2の内部電極42mとカリウムイオン選択膜42iとが接する領域は、それぞれ、絶縁性基材(光硬化型若しくは熱硬化型のレジスト、又は絶縁性を有するシール、シート、テープなどからなる。)50に設けられた開口51,52のサイズ(この例では、直径約4[mm])によって画定されている。
ナトリウムイオン選択膜41iは、後述の校正液又は測定対象液に含まれたナトリウムイオン(Na)を選択的に透過する性質を有している。カリウムイオン選択膜42iは、それぞれ後述の校正液又は測定対象液に含まれたカリウムイオン(K)を選択的に透過する性質を有している。
図22によって分かるように、センサヘッド30Aのうち絶縁性基材50によって覆われていない部分である電極パッド部30xでは、第1引出電極43、第2引出電極44が露出している。
上述のようなセンサヘッド30Aは、比較的構成要素が少なく、特に、略矩形の平板状に形成されるとともに、一般的なイオン選択電極が有する内部液が省略されている。また、測定対象液に接触すべき電極は、ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42のみである。したがって、このセンサヘッド30Aは、小型かつ低価格で構成され得る。
<図22に示したセンサヘッド30をコネクタ21とともに示す斜視図である。>
図25は、図22に示したセンサヘッド30をコネクタ21とともに示す斜視図である。図21に示したコネクタ21は、図25中に示すように、センサヘッド30Aの電極パッド部30xが挿入されるべきスロット22を有している。スロット22内で、センサヘッド30Aの第1引出電極43、第2引出電極44に対応する位置には、くの字状の板ばねからなるコンタクト部材23,24が設けられている。ユーザがセンサヘッド30Aの電極パッド部30xをスロット22内に挿入すると、第1引出電極43、第2引出電極44がコンタクト部材23,24と接触して導通する。この結果、センサヘッド30Aのナトリウムイオン選択電極41とカリウムイオン選択電極42との間の電位差又は電流が、コネクタ21を介して、本体10によって検出され得る。
なお、センサヘッド30の形状は、図22~図25に示したセンサヘッド30Aの形状に限らず、各種の形状とすることができる。例えば、ナトリウムイオン選択電極41及びカリウムイオン選択電極42をセンサヘッド30Aの長手方向に沿って配置された構成としてもよい。
また、図22~図25に示したセンサヘッド30Aの構成は、実施の形態1~6のように、コネクタ21を設けずにセンサヘッド30を本体10に直接接続する構成にも適用可能である。
(変形例1)
校正剤の例として、校正液63aや校正ゲル63bについて説明したが、校正剤は、液状のものやゲル状のものに限らず、例えば吸収体に液状のものを含ませたものなどであってもよい。
(変形例2)
電気化学的センサ90が電源スイッチ13cを備える構成について説明したが、このような構成に限らない。例えば、校正スイッチ13aが電源スイッチを兼ねていてもよい。すなわち、電気化学的センサ90は、校正スイッチ13aが押下されると、電源がオンになるとともに校正動作を開始してもよい。
(変形例3)
制御部11は、校正用部材と電気化学的センサ90との結合時の測定動作の制限と、校正用部材と電気化学的センサ90との非結合時の校正動作の制限と、をソフトウェア的な処理によって制限してもよい。例えば、制御部11は、校正用部材と電気化学的センサ90との結合を検知する検知部を備え、校正用部材と電気化学的センサ90が結合している場合には測定スイッチ13bが押下されても測定動作を実行せず、校正用部材と電気化学的センサ90が結合していない場合には校正スイッチ13aが押下されても校正動作を実行しない。
この場合、校正用部材と電気化学的センサ90が結合している場合に測定スイッチ13bを操作不可にする構成(例えば校正用ホルダ60の保持部61の側壁部)や、校正用部材と電気化学的センサ90が結合していない場合に校正スイッチ13aを操作不可にする構成(例えば校正スイッチ13aが筐体10aから突出していない構成)は不要である。
(変形例4)
上記の各スイッチの配置、形状、及び大きさは、適宜変更することができる。例えば、図2に示した電気化学的センサ90において、測定スイッチ13bは、筐体10aの正面に限らず、筐体10aの側面や裏面に設けられてもよい。また、図2に示した電気化学的センサ90において、校正スイッチ13aは、筐体10aの側面に限らず、筐体10aの正面や裏面に設けられてもよい。また、筐体10aやセンサヘッド30の形状や大きさについても、上記の構成に限らず、適宜変更することができる。
(変形例5)
校正用ホルダ60は、収容部63に代えて、測定用ホルダ80の容器設置部83と同様の、校正液63aを入れた容器を設置可能なスペースを有する構成であってもよい。
1a,60a,80a,90a 正面
1b,60b,80b,90b 上面
10 本体
10a 筐体
11 制御部
12 データ入力部
13 操作部
13a 校正スイッチ
13b 測定スイッチ
13c 電源スイッチ
13d 磁気スイッチ
13e,13f,67a,67b 電極
13g 測定制限解除スイッチ
13h 検知回路
14 センサヘッド接続検知部
18 メモリ
20 表示部
21 コネクタ
22 スロット
23,24 コンタクト部材
30,30A センサヘッド
30x 電極パッド部
31 基板
31a 搭載面
31c 辺
41 ナトリウムイオン選択電極
41i ナトリウムイオン選択膜
41m 第1の内部電極
41m′ 第1芯材下層
41m″ 第1芯材上層
42 カリウムイオン選択電極
42i カリウムイオン選択膜
42m 第2の内部電極
42m′ 第2芯材下層
42m″ 第2芯材上層
43 第1引出電極
44 第2引出電極
50 絶縁性基材
51,52 開口
60 校正用ホルダ
61,81 保持部
62,82 センサヘッド挿入孔
63 収容部
63a 校正液
63b 校正ゲル
64,65,84 スイッチ
66 磁石
67c 短絡経路
69,89 土台
70 容器
70a 測定対象液
80 測定用ホルダ
83 容器設置部
90 電気化学的センサ
211,212 穴
220 校正剤ケース
221,233,243,253 開口部
222,232,244,254 ピン
230 測定用スプーン
231,242 皿部
240 校正用スプーン
250 校正用キャップ

Claims (15)

  1. 測定対象液におけるナトリウムイオンとカリウムイオンの濃度比を測定する電気化学的センサであって、
    センサヘッドと、
    前記センサヘッドを校正剤に接触させた状態における前記センサヘッドのセンシングデータに基づいて前記センサヘッドの特性パラメータを算出する校正動作と、前記センサヘッドの特性パラメータと前記センサヘッドを前記測定対象液に接触させた状態における前記センサヘッドのセンシングデータとに基づいて前記濃度比を算出する測定動作と、が可能な演算部と、
    を備え、
    校正用部材との結合により前記センサヘッドを前記校正剤に接触させた状態となり、
    前記校正用部材との結合時には前記測定動作が制限され、前記校正用部材との非結合時には前記校正動作が制限される、
    電気化学的センサ。
  2. 請求項1に記載の電気化学的センサであって、
    前記校正用部材との結合時には前記校正動作を実行可能であり、前記校正用部材との非結合時には前記測定動作を実行可能である、
    電気化学的センサ。
  3. 請求項1又は2に記載の電気化学的センサであって、
    前記校正動作を前記演算部に実行させるための校正スイッチと、
    前記測定動作を前記演算部に実行させるための測定スイッチと、
    を備え、
    前記校正用部材との結合時には前記測定スイッチが操作不可となり、前記校正用部材との非結合時には前記校正スイッチが操作不可となる、
    電気化学的センサ。
  4. 請求項3に記載の電気化学的センサであって、
    前記校正用部材との結合時には前記校正スイッチが操作可能となり、前記校正用部材との非結合時には前記測定スイッチが操作可能となる、
    電気化学的センサ。
  5. 請求項3又は4に記載の電気化学的センサであって、
    前記校正用部材は、前記センサヘッドを前記校正剤に接触させた状態で前記電気化学的センサを保持する校正用ホルダである、
    電気化学的センサ。
  6. 請求項5に記載の電気化学的センサであって、
    前記校正用ホルダは、
    前記校正剤を収容する収容部を備え、
    前記収容部に収容された前記校正剤に前記センサヘッドを接触させた状態で前記電気化学的センサを保持する、
    電気化学的センサ。
  7. 請求項5又は6に記載の電気化学的センサであって、
    前記校正用ホルダは、保持した前記電気化学的センサの前記校正スイッチを前記校正用ホルダの外部から操作するためのスイッチを備える、
    電気化学的センサ。
  8. 請求項5から7のいずれか1項に記載の電気化学的センサであって、
    前記校正用ホルダは、保持した前記電気化学的センサの前記測定スイッチを遮蔽する遮蔽部を備える、
    電気化学的センサ。
  9. 請求項5から8のいずれか1項に記載の電気化学的センサであって、
    前記校正用ホルダは、前記電気化学的センサを保持することにより前記校正スイッチを操作する操作部を備える、
    電気化学的センサ。
  10. 請求項9に記載の電気化学的センサであって、
    前記操作部は磁石であり、
    前記校正スイッチは磁気スイッチである、
    電気化学的センサ。
  11. 請求項3から10のいずれか1項に記載の電気化学的センサであって、
    測定用ホルダとの結合により前記センサヘッドを前記測定対象液に接触させた状態となる、
    電気化学的センサ。
  12. 請求項11に記載の電気化学的センサであって、
    前記測定用ホルダは、保持した前記電気化学的センサの前記測定スイッチを前記測定用ホルダの外部から操作するためのスイッチを備える、
    電気化学的センサ。
  13. 請求項11又は12に記載の電気化学的センサであって、
    前記測定用ホルダは、保持した前記電気化学的センサの前記校正スイッチを遮蔽する遮蔽部を備える、
    電気化学的センサ。
  14. 請求項1から13のいずれか1項に記載の電気化学的センサであって、
    前記センサヘッドは、ナトリウムイオンに対して選択的に反応するナトリウムイオン選択電極と、カリウムイオンに対して選択的に反応するカリウムイオン選択電極と、を含み、
    前記センサヘッドのセンシングデータは、前記ナトリウムイオン選択電極及び前記カリウムイオン選択電極の電位差である、
    電気化学的センサ。
  15. 請求項1から14のいずれか1項に記載の電気化学的センサと、
    前記校正用部材と、
    を備える測定装置。
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