JP2023071005A - 自己修復性ポリマー材料 - Google Patents

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Abstract

【解決課題】自己修復性に優れる主鎖にシロキサン結合を有する新規のポリマー材料を提供すること。【解決手段】下記一般式(I)で表される少なくとも1つの繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される少なくとも1つの繰り返し単位を含む共重合体。TIFF2023071005000066.tif46156

Description

本発明は、新規の共重合体、当該共重合体を含む自己修復性材料、及び当該共重合体を含むコーティング組成物に関わる。
現代社会において、プラスチックは大量生産・大量消費を支える材料の一つであり、様々なプラスチック材料が広範囲に用いられている。しかしながら、近年、プラスチックにより発生する大量の廃棄物や、これにより引き起こされる海洋汚染の問題が深刻になってきている。
この問題を解決する手段の一つとして、プラスチックのリサイクル技術があるが、実際には、リサイクルプロセスそのものは大量のエネルギーを消費する。
また、生分解性プラスチックは生物的プロセスにより分解されるため、これが普及するとエネルギー消費の問題を部分的に回避できるものの、生物的な分解性が第一の理由で選ばれた化学構造が、優れた材料特性を同時に提供するという保証はない。事実、実用化が進められているバイオプラスチックには強度や耐久性の問題が依然として存在し、それが生分解性プラスチックの普及を阻んでいる。
一方、身の回りの材料とは異なり、人類を含むあらゆる生命体は損傷部位を自発的になおす自己修復機能を持つ。人間の身体の中ではDNAのように目では見えない大きさのもの(分子)から、細胞や組織に及ぶさまざまなスケールにおいて絶えず修復機能が働いている。すなわち、自己修復は生物が長期にわたって存続するためにあみだした究極の機能とも言える。
21世紀に入り、このような修復機能を持つ材料が報告されるようになってきた。特に10年ほど前から、破断しても温和な条件下で何度でも繰り返し修復するゲルやゴムなどの柔らかい材料が報告されている(非特許文献1及び2)。この性質は、もっぱら水素結合をはじめとした非共有結合的相互作用を巧みに利用することで実現している。自己修復性を有する高分子材料が破断した場合、二つの破断面の間に高分子鎖が侵入し、互いに貫入し絡み合う結果、組織は元通りに再生する。ところが、ガラスなどの固い材料を構成する高分子鎖の運動は「凍結」と表現されるほど緩慢であるため、加熱・溶融しない限りそのような材料を修復させることはできない。
本発明者らは、世界初の自己修復ガラスを開発し、この常識を覆した(非特許文献3)。開発されたガラスはポリエーテルチオ尿素系の高分子材料からなる。この高分子物質は、固く、さらさらした手触りの表面をしていながら、破断面を互いに押し付けているとそれらが融合する特別な性質を示す。この材料の弾性率は1GPaより大きく、力学強度が32MPaと、ともに著しく大きいことを考えると、この性質は驚くべきことである。
このように、本発明者らが開発したポリエーテルチオ尿素系の高分子材料は、自己修復ガラスとして有望な材料であるものの、主鎖にエーテル結合を有することから、水分を吸い易く、その結果柔らかくなり、堅い材料としての特質が失われるという問題がある。従って、自己修復性、堅牢性及び耐湿性を兼ね備えた自己修復ガラスが要望されている。
また、主鎖にシロキサン結合(Si-O-Si)を有するシリコーン樹脂は、炭化水素系の他の有機樹脂とは異なり、耐熱性、耐候性、耐水性、難燃性等に優れ、高硬度の表面を有する硬化被膜を形成し得ることから、各種基材の表面保護材、耐熱塗料、耐候性塗料、撥水剤、各種バインダー等の用途、分野に広く使用されている。したがって、シロキサン結合を有する自己修復性材料を開発することができれば、耐熱性等にも優れた自己修復性を有するポリマー材料を提供できる可能性がある。
I. Odoriozola et al.,"Catalyst-free room-temperature self-healing elastomers based on aromatic disulfide metathesis."Mater. Horiz., 1, 237-240 (2014). DOI: 10.1039/C3MH00061C L. Leibler et al.,"Self-healing and thermoreversible rubber from supramolecular assembly."Nature, 451, 977-980 (2008). DOI: 10.1038/nature06669 Yanagisawa, Nan, Okuro, Aida Science 359, 72-76 (2018).
本発明は、自己修復性に優れる主鎖にシロキサン結合を有する新規のポリマー材料を提供することを目的とする。
また、本発明は、かかるポリマー材料の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、自己修復性を有するポリマー鎖に、エーテル結合に代えてシロキサン結合を導入し、更に、特定の構造を共重合により導入することにより、自己修復性を有する新規のシリコーン系のポリマー材料を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
[1]下記一般式(I)で表される少なくとも1つの繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される少なくとも1つの繰り返し単位を含む共重合体。
Figure 2023071005000001
(式(I)中、
は、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表し;
は、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基であり、
各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく;
xは1以上の整数である。)
Figure 2023071005000002
(式(II)中、
は、下記(a)又は(b)である。
(a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基
(b)下記式(1)
Figure 2023071005000003
(式(1)中、
は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく;
は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、
2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよく;
*は結合箇所を表す。))
[2]式(I)で表される繰り返し単位と、式(II)で表される繰り返し単位がランダムに重合している、[1]に記載の共重合体。
[3]Rのいずれもがメチル基であり、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量500~150,000を有する、[1]又は[2]に記載の共重合体。
[4][1]~[3]のいずれか1項に記載の共重合体を含んでなる、自己修復性材料。
[5][1]~[3]のいずれか1項に記載の共重合体を含んでなる、非共有結合型自己修復性材料。
[6][1]~[3]のいずれか1項に記載の共重合体、及び、ポリカーボネート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びこれらの2以上の組み合わせから選択される樹脂を含む樹脂組成物。
[7]下記一般式(III):
Figure 2023071005000004
(式(III)中、Rは、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表し、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、xは1以上の整数である。)
で表される化合物、及び、
下記一般式(IV):
Figure 2023071005000005
(式(IV)中、Rは、下記(a)又は(b)である。
(a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基
(b)下記式(1)
Figure 2023071005000006
(式(1)中、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、
は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基から選ばれる基であり、2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよく、*は結合箇所を表す。
))
で表される化合物を含む原料を、
以下の化合物:
Figure 2023071005000007
と反応させることを含む、下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を含む共重合体の調製方法。
Figure 2023071005000008
(式(I)中、R、R、xは、式(III)で規定するのと同様である。)
Figure 2023071005000009
(式(II)中、Rは、式(IV)で規定するのと同様である。))
[8]下記一般式(III)で表される化合物、下記一般式(IV)で表される化合物の少なくとも1つを含む原料を;
Figure 2023071005000010
(式(III)中、Rは、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表し、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、xは1以上の整数である。)
Figure 2023071005000011
(式(IV)中、Rは、下記(a)又は(b)である。
(a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基
(b)下記構造式(1)
Figure 2023071005000012
(式(1)中、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、
は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基から選ばれる基であり、2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよく、*は結合箇所を表す。
))
下記一般式(V)で表される化合物、下記一般式(VI)で表される化合物の少なくとも1つを含む原料;
Figure 2023071005000013
(式(V)中、Rは、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表し、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、xは1以上の整数である。)
Figure 2023071005000014
(式(IV)中、Rは、下記(a)又は(b)である。
(a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基
(b)下記式(1)
Figure 2023071005000015
(式(1)中、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、
は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基から選ばれる基であり、2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよく、*は結合箇所を表す。
))
と反応させることを含む(但し、式(IV)の化合物のみからなる原料と、式(VI)のみからなる原料を反応させる場合を除く)、下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を含む共重合体の調製方法。
Figure 2023071005000016
(式(I)中、R、R、xは、式(III)で規定するのと同様である。)
Figure 2023071005000017
(式(II)中、Rは、式(IV)で規定するのと同様である。))
を提供するものである。
本発明により、自己修復性に優れる新規のシリコーン系のポリマー材料を提供することができる。
1.共重合体
本発明の1つの実施態様は、下記一般式(I)で表される少なくとも1つの繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される少なくとも1つの繰り返し単位を含む共重合体である(以下「本発明の共重合体」ともいう)。
Figure 2023071005000018
本発明の共重合体においては、式(I)で表される繰り返し単位がシロキサン結合(Si-O-Si)を有すると共に、主鎖にシロキサン結合を有さない式(II)で表される繰り返し単位を有することが重要である。
理論に拘束されることを意図するものではないが、式(I)で表される繰り返し単位のみからなるポリマーは高粘度液体になる傾向があり、固体状態の材料を得ることが困難であるのに対して、式(II)で表される繰り返し単位を導入することでシロキサン結合部分をアルキル鎖変性することにより、固体状態であり自己修復性を有するポリマーを得ることが可能となる。
また、本発明の共重合体においては、式(I)において、(Si(R-O)の構造単位に加えて、その末端部に-Si(R-の構造を有することも特徴とする。
これにより、加水分解が起こらないのでポリマーの安定性が向上する利点がある。
式(I)において、Rは、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基としては、直鎖状又は分岐状アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、シクロアルキル環等が挙げられる。ここで、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、単環式または縮合アリーレンまたはヘテロアリーレン基であってもよい。また、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、シクロアルキル環の一端又は両端にアルキレン基が結合した基も2価の炭化水素基に含まれる。
2価の炭化水素基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基が挙げられる。
また、2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよい。
炭素原子数1~10の2価の炭化水素基として、炭素原子数1~10の直鎖状又は分岐状アルキレン基が好ましく、特に、炭素原子数1~10の直鎖状アルキレン基(特に好ましくは、炭素原子数1~3の直鎖状アルキレン基)が好ましい。
式(I)において、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基である。
フェニル基は、置換されていてもよく、置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、ビニル基が挙げられる。
各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよい。
としては、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基が好ましく、炭素原子数1~8のアルキル基が特に好ましく、メチル基、エチル基が更に好ましく、メチル基がとりわけ好ましい。
本発明の共重合体の1つの好ましい態様において、式(I)におけるRの全てがメチル基である。
式(I)において、xは1以上の整数である。xは、好ましくは、1~1,000であり、より好ましくは、1~100である。xが小さいと、高強度なポリマーが得られる。
一方、xが大きいと可撓性のあるポリマーが得られる。
Figure 2023071005000019
式(II)において、Rは、下記(a)又は(b)である。
(a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基、好ましくは置換又は無置換の炭素原子数2~10のアルキレン基、より好ましくは置換又は無置換の炭素原子数4~8のアルキレン基。
アルキレン基が有する置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、フェニル基が挙げられる。
(b)下記式(1)で表される基。
Figure 2023071005000020
式(1)において、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよい。
は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基である。
2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよい。
及びRの炭素原子数1~8のアルキル基は、置換又は無置換のアルキル基であってよい。
として、好ましくは、水素原子、メチル基である。
本発明の共重合体の1つの好ましい態様において、式(1)の2つのシクロヘキシル環の全てのRは水素原子である。
として、好ましくは、水素原子、メチル基である。
本発明の共重合体の1つの好ましい態様において、2つのRは水素原子である。
式(1)において、*は結合箇所を表す。
本発明の共重合体においては、式(I)で表される繰り返し単位と式(II)で表される繰り返し単位は、ランダムに重合していてもよく、交互に(alternating)重合していてもよい。いずれの重合形態においても自己修復性を発現する。式(I)で表される繰り返し単位と式(II)で表される繰り返し単位をランダムに重合した共重合体では、室温付近で自己修復性を示すことができる。このように自己修復温度の低温化という点で、交互共重合体よりもランダム共重合体の方が好ましい。
本発明の共重合体においては、式(I)で表される繰り返し単位と式(II)で表される繰り返し単位の比率は、モル比として、100:0~0:100の間(但し、100:0と0:100は含まない)で任意に選択することができる。
が置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基である場合は、式(I)で表される繰り返し単位と式(II)で表される繰り返し単位の比率は、モル比として、好ましくは60:40~10:90、より好ましくは60:40~40:60である。
また、Rが式(1)で表される基である場合は、式(I)で表される繰り返し単位と式(II)で表される繰り返し単位の比率は、モル比として、好ましくは90:10~50:50、より好ましくは80:20~60:40である。Rが式(1)で表される基である場合は、ポリマー鎖の安定性(剛直性)が高く、Tgが高くなる傾向があるが、上記の範囲では自己修復性が良好である。
本発明の共重合体は、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量500~150,000、好ましくは2,000~100,000を有する。分子量が好ましい範囲にあれば、低温での自己修復性を示す。
本発明の共重合体は、例えば-100℃~100℃のガラス転移点温度を有する。
2.自己修復性材料
本発明のもう1つの態様は、本発明の共重合体を含んでなる自己修復性材料である。
この自己修復性材料は、大気中においても水中においても溶解することなく使用できる材料であり、そして、大気中においても水中においても自己修復の特性を発揮する。本明細書において、自己修復とは、材料が、切断等の損傷を受けても外部から補助剤を添加することなく、損傷部位の修復がなされることをいう。損傷部位の修復は、繰り返し可能であることが好ましい。本発明の共重合体を用いた自己修復には化学反応を伴わず、非共有結合の架橋構造のみによると考えられ、すなわち非共有結合型自己修復性材料であり、繰り返しての自己修復が可能である。
即ち、本発明の1つの側面は、本発明の共重合体を含んでなる非共有結合型自己修復性材料である。
本発明の共重合体の自己修復性は、切断面を再接触させて、自己修復した後に、例えば12時間後に切断前の95%以上にまで引っ張り強度が回復するという、高い自己修復性を示す。また、例えば12時間後からさらに6時間後(再接触から18時間後)まで回復させることで100%まで回復させることも可能なものであって、一般に、自己修復性のある材料は、柔らかい材料であることが多いが、本発明の共重合体は、それ自身が機械的強度を要する部材として使用できるほどに、十分な機械的強度を備えている。
本発明の自己修復性材料は、自己修復性材料の切断面を再接触させて固定する工程、を含む方法によって、自己修復することができる。好適な実施の態様において、この固定による保持は、例えば20秒~12時間、1分~6時間の間、行うことができ、これを越えて保持して、再接合を強固なものとしてもよい。この工程は、常温で行うこともできる。
好適な実施の態様において、自己修復の促進のために、固定する工程の後に、高分子化合物のガラス転移点の温度以上へと加熱する工程を設けてもよい。例えばガラス転移点よりも40℃、30℃、20℃、10℃高い温度以上に加熱することができる。温度の上限は特にないが、操作の便宜から、例えば200℃以下、100℃以下とすることができる。あるいは、加熱する工程に代えて、超音波処理する工程を設けて、自己修復を促進することもできる。超音波処理の条件としては、例えば接着方法において上述した超音波処理の条件を使用することができる。
3.樹脂組成物
本発明の共重合体は、上述した繰り返し単位を備えることによって、上述の優れた特性を発揮しているので、これらの優れた特性を損なわない範囲において、公知の手段を使用して、その他の繰り返し単位を導入し、あるいは側鎖を修飾した場合にも、それらの重合体又は共重合体は、本発明の範囲内にある。また、本発明の共重合体は、単体として使用しても、接着剤及び自己修復性材料として優れた特性を発揮するので、これらの優れた特性を損なわない範囲内において、公知の手段を使用して、特性を制御するために、所望の添加剤を添加した場合にも、添加剤が添加された組成物は、本発明の範囲内にある。
本発明のもう1つの態様は、本発明の共重合体、及び、1以上の別の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物である。ここで、別の熱可塑性樹脂は、特に限定されず、ポリプロピレン等の汎用の熱可塑性樹脂や、ポリカーボネートやポリアミド(ナイロン等)等のエンジニアリング・プラスチックと称される熱可塑性樹脂を用いることができる。別の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びこれらの2以上の組み合わせからなる群から選択される。
かかる本発明の樹脂組成物は、耐疲労性材料・応力緩和性材料の用途がある。
この耐疲労性材料は、大気中においても水中においても溶解することなく使用できる材料であり、そして、大気中においても水中においても耐疲労性の特性を発揮する。本明細書において、耐疲労性とは、材料が、引き延ばし等の応力を繰り返し受けても、速やかに応力緩和が生じて、同時に応力を受ける以前のヤング率を速やかに回復できることをいう。
このような条件では、通常の樹脂であれば、繰り返される応力によって、疲労が蓄積して、ヤング率等の回復を示すことなく、破断等してしまう。したがって、本発明の耐疲労性材料は、応力緩和性材料でもある。本発明の共重合体を用いた耐疲労性及び応力緩和は化学反応を伴わず、非共有結合の架橋構造のみによると考えられ、繰り返しての応力緩和及び耐疲労性の発揮が可能である。
4.コーティング組成物
本発明のもう1つの態様は、本発明の共重合体、水、有機溶媒又はこれらの混合物を含むコーティング組成物である(以下「本発明のコーティング組成物」とも言う)。
本発明のコーティング組成物は、樹脂成分として、本発明の共重合体以外に、その優れた特性を損なわない範囲内において、別の樹脂を含有してもよい。使用できる樹脂や、コーティング時の硬化により樹脂成分から形成される樹脂としては、特に限定されるものではなく、塗料業界において通常使用されている樹脂を例示することができる。
具体的には、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ふっ素樹脂、ロジン樹脂、石油樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂、セルロース樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、ビニル樹脂(ポリ塩化ビニリデン等)、アミン樹脂、ケチミン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂を1種単独で用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明のコーティング組成物において使用できる有機溶媒としては、特に限定されるものではなく、塗料において通常使用されている有機溶媒を例示することができる。例えば、アルコール(イソプロピルアルコール、エタノール、ブタノール等)、ケトン系溶媒(メチルエチルケトン、アセトン等)、エステル系(酢酸エチル、酢酸ブチル)、トルエン、キシレン、アミド系溶媒(ジメチルアセトアミド等)等を使用することができる。
有機溶媒は2種以上を混合して用いることができ、また、水と有機溶媒の混合物を使用することもできる。
本発明のコーティング組成物は、顔料を含有してもよいが、顔料を含有しない透明な塗膜を与えるコーティング組成物であってもよい。
本発明のコーティング組成物に使用できる顔料は、特に限定されるものではなく、塗料業界において通常使用されている顔料を使用できる。具体例としては、二酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等の着色顔料、シリカ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等の体質顔料、亜鉛、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ハイドロカルマイト等の防錆顔料、アルミニウム、ニッケル、クロム、錫、銅、銀、白金、金、ステンレス、ガラスフレーク等の光輝顔料等が挙げられる。
本発明のコーティング組成物における本発明の共重合体の含有量は、例えば0.1wt%~80wt%である。
本発明のコーティング組成物においては、顔料分散剤、増粘剤、表面調整剤、造膜助剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、帯電防止剤、防錆剤等、当業者によってよく知られている各種成分を含むことができる。
本発明のコーティング組成物の塗装手段は、特に限定されず、既知の塗装手段、例えば、スプレー塗装、ローラー塗装、刷毛塗装、コテ塗装、ヘラ塗装等が利用できる。
本発明のコーティング組成物は、例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ等の各種表示素子等の表面や窓ガラスの表面に使用することができる。
これら物品に本発明のコーティング組成物を適用した被覆物品も本発明の範囲内である。
5.本発明の共重合体の調製方法
本発明のもう1つの実施態様は、下記一般式(III):
Figure 2023071005000021
で表される化合物、及び、
下記一般式(IV):
Figure 2023071005000022
で表される化合物を含む原料を、
以下の化合物:
Figure 2023071005000023
と反応させることを含む、下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を含む共重合体の調製方法である(以下「本発明の調製方法1」ともいう)。
Figure 2023071005000024
、R、xは、本発明の共重合体について説明したのと同様である。
Figure 2023071005000025
は、本発明の共重合体について説明したのと同様である。
式(III)におけるR、R、xは、本発明の共重合体について説明したのと同様であるが、その詳細について以下に記載する。
式(III)において、Rは、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基としては、直鎖状又は分岐状アルキレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、シクロアルキル環等が挙げられる。ここで、アリーレン基、ヘテロアリーレン基は、単環式または縮合アリーレンまたはヘテロアリーレン基であってもよい。また、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、シクロアルキル環の一端又は両端にアルキレン基が結合した基も2価の炭化水素基に含まれる。
の2価の炭化水素基は置換基を有していてもよく、置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、フェニル基が挙げられる。
また、2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよい。
の炭素原子数1~10の2価の炭化水素基として、炭素原子数1~10の直鎖状又は分岐状アルキレン基が好ましく、特に、炭素原子数1~10の直鎖状アルキレン基が好ましい。
は、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよい。フェニル基は、置換されていてもよく、置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、ビニル基が挙げられる。
としては、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基が好ましく、炭素原子数1~8のアルキル基が特に好ましく、メチル基、エチル基が更に好ましく、メチル基がとりわけ好ましい。
1つの好ましい態様において、式(III)におけるRの全てがメチル基である。
式(III)において、xは1以上の整数である。xは、好ましくは、1~1,000であり、より好ましくは、1~100である。
式(IV)におけるRは、本発明の共重合体について説明したのと同様であるが、その詳細について以下に記載する。
式(IV)において、Rは、下記(a)又は(b)である。
(a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基、好ましくは置換又は無置換の炭素原子数2~10のアルキレン基、より好ましくは置換又は無置換の炭素原子数4~8のアルキレン基。
アルキレン基が有する置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、フェニル基が挙げられる。
(b)下記式(1)
Figure 2023071005000026
式(1)において、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよい。
は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基から選ばれる基であり、2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよい。
及びRの炭素原子数1~8のアルキル基は、置換又は無置換のアルキル基であってよい。
として、好ましくは、水素原子、メチル基である。
1つの好ましい態様において、式(1)の2つのシクロヘキシル環の全てのRは水素原子である。
として、好ましくは、水素原子、メチル基である。
1つの好ましい態様において、2つのRは水素原子である。
*は結合箇所を表す。
式(III)で表される化合物と式(IV)表される化合物を含む混合物における両化合物のモル比は、最終生成物である共重合体の式(I)と式(II)の繰り返し単位の所望のモル比に応じて適宜定めることができる。
式(III)で表される化合物と式(IV)で表される化合物を有機溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド等)に溶解した反応溶液を調製し、式(III)で表される化合物と式(IV)表される化合物の合計モル量と等モル量の以下の構造のジイミダゾールを有機溶媒(例えば、ジメチルイミダゾール等)に溶解した溶液を当該反応溶液に滴下して、室温付近で24~72時間攪拌して反応を行う。その後、貧溶媒(例えば、ヘキサフルオロ2-プロパノール/メタノール(容積比=1/20)を添加し、遠心分離を行い、残渣を減圧乾燥することにより共重合体を得ることができる。
Figure 2023071005000027
本発明のもう1つの実施態様は、下記一般式(III)で表される化合物、下記一般式(IV)で表される化合物の少なくとも1つを含む原料を;
Figure 2023071005000028
(R、R、xは、本発明の調製方法1で説明したのと同様である。)
Figure 2023071005000029
(Rは、本発明の調製方法1で説明したのと同様である。)
下記一般式(V)で表される化合物、下記一般式(VI)で表される化合物の少なくとも1つを含む原料;
Figure 2023071005000030
(R、R、xは、式(III)で説明したのと同様である。)
Figure 2023071005000031
(Rは、式(IV)で説明したのと同様である。)
と反応させることを含む(但し、式(IV)の化合物のみからなる原料と、式(VI)のみからなる原料を反応させる場合を除く)、下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を含む共重合体の調製方法(以下「本発明の調製方法2」ともいう)。
Figure 2023071005000032
(R、R、xは、本発明の共重合体について説明したのと同様である。)
Figure 2023071005000033
(Rは、本発明の共重合体について説明したのと同様である。)
本発明の調製方法2には、(i)式(III)で表される化合物と式(VI)で表される化合物とを反応させる方法、(ii)式(IV)で表される化合物と式(V)で表される化合物とを反応させる方法、(iii)式(III)で表される化合物と式(V)で表される化合物とを反応させる方法、(iv)式(III)で表される化合物と式(IV)で表される化合物を含む原料と、式(V)で表される化合物とを反応させる方法、(v)式(III)で表される化合物と式(IV)で表される化合物を含む原料と式(VI)で表される化合物を反応させる方法、(vi)式(III)で表される化合物と、式(V)で表される化合物と式(VI)で表される化合物を含む原料とを反応させる方法、(vii)式(IV)で表される化合物と、式(V)で表される化合物と式(VI)で表される化合物を含む原料とを反応させる方法、が含まれる。但し、本発明の調製方法2には、式(IV)の化合物のみからなる原料と、式(VI)のみからなる原料を反応させる場合を除く。
式(III)で表される化合物及び式(IV)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1つを含む原料を有機溶媒(例えば、DMF等)に溶解した反応溶液を調製し、当該原料の合計モル量と等モル量の式(V)で表される化合物及び式(VI)で表される化合物からなる群から選択される少なくとも1つを含む原料を当該反応溶液に滴下して、室温付近で24~72時間攪拌して反応を行う。その後、貧溶媒(例えば、ヘキサフルオロ2-プロパノール/メタノール(容積比=1/20)を添加し、遠心分離を行い、残渣を減圧乾燥することにより共重合体を得ることができる。
以下、実施例および比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記において、重量平均分子量はGPC装置(HLC-8320、東ソー(株)社製)を用いてテトラヒドロフラン(THF)を展開溶媒として測定した標準ポリスチレン換算値である。また、下記構造式中のcoは共重合体を意味する。
[1]共重合体の調製方法
[実施例1]
1,1’-チオカルボイミダゾール(富士フィルム和光純薬(株)製)4.9g(0.028モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、1,7-ビス(3-アミノプロピル)-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン12.0g(0.022モル)とビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン(M0699、東京化成工業(株)製)1.2g(0.006モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。水洗後、減圧留去することで黄色固体が得られた。H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(A)で表される繰り返し単位からなる共重合体であった(重量平均分子量5,500、n=10.5(nは重量平均重合度))。H-NMR(300MHz,CDCl)、0.00(br、SiCH3)、0.50(br、SiCH2)、1.56(br、CH2)、0.87-2.04(br、CH、CH2)、3.36(br、C(S)NHCH2)、6.00(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000034
[実施例2]
1,1’-チオカルボイミダゾール(富士フィルム和光純薬(株)製)4.9g(0.028モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、1,7-ビス(3-アミノプロピル)-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン10.6g(0.019モル)とビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン(M0699、東京化成工業(株)製)1.7g(0.008モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。水洗後、減圧留去することで黄色固体が得られた。 H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(B)で表される繰り返し単位からなる共重合体であった(重量平均分子量5,000、n=10)。H-NMR(300MHz,CDCl)、0.00(br、SiCH3)、0.49(br、SiCH2)、1.55(br、CH2)、0.85-2.01(br、CH、CH2)、3.34(br、C(S)NHCH2)、6.04(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000035
[実施例3]
1,1’-チオカルボイミダゾール(富士フィルム和光純薬(株)製)5.0g(0.028モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、1,7-ビス(3-アミノプロピル)-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン9.2g(0.017モル)とビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン(M0699、東京化成工業(株)製)2.4g(0.011モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。水洗後、減圧留去することで黄色固体が得られた。 H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(C)で表される繰り返し単位からなる共重合体であった(重量平均分子量8,300、n=18)。
H-NMR(300MHz,CDCl)、0.00(br、SiCH3)、0.48(br、SiCH2)、1.56(br、CH2)、0.95-2.02(br、CH、CH2)、3.35(br、C(S)NHCH2)、6.08(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000036
[実施例4]
1,1’-チオカルボイミダゾール(富士フィルム和光純薬(株)製)5.9g(0.033モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、1,7-ビス(3-アミノプロピル)-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン10.8g(0.020モル)と1,6-ジアミノヘキサン(D0095、東京化成工業(株)製)1.5g(0.013モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。水洗後、減圧留去することで黄色固体が得られた。 H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(D)で表される繰り返し単位からなる共重合体であった(重量平均分子量1,900、n=4.5)。H-NMR(300MHz,CDCl)、0.00(br、SiCH3)、0.50(br、SiCH2)、1.30(br、CH2)、1.54(br、CH2)、2.10-2.23(br、CH2)、3.39(br、C(S)NHCH2)、8.08(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000037
[実施例5]
ビス(4-イソチオシアネートシクロヘキシル)メタン(BCHDNCS、日本テルペン化学(株)製)2.2g(0.007モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、1,7-ビス(3-アミノプロピル)-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン4.0g(0.007モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。その後、減圧留去することで黄色固体が得られた。H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(E)で表される繰り返し単位からなる共重合体であった(重量平均分子量110,000、n=129)。H-NMR(300MHz,DMSO-d)、0.00(br、SiCH3)、0.43(br、SiCH2)、1.41(br、CH2)、0.84-1.84(br、CH、CH2)、3.25(br、C(S)NHCH2)、7.15(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000038
[実施例6]
ビス(4-イソチオシアネートシクロヘキシル)メタン(BCHDNCS、日本テルペン化学(株)製)0.2g(0.0007モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、アミノシリコーン(X-22-161B、信越化学工業(株)製)2.0g(0.0007モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。その後、減圧留去することで無色透明固体が得られた。
H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(F)で表される繰り返し単位からなる共重合体であった(重量平均分子量5,200、n=2)。H-NMR(300MHz,DMSO-d)、―0.12(br、SiCH3)、0.32(br、SiCH2)、1.31(br、CH2)、0.69-1.69(br、CH、CH2)、3.28(br、C(S)NHCH2)、5.62(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000039
[実施例7]
ジイソチオシアン酸1、6-ヘキサン(HDNCS、日本テルペン化学(株)製)2.7g(0.014モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、1,7-ビス(3-アミノプロピル)-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン7.5g(0.014モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。その後、減圧留去することで淡黄色固体が得られた。H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(G)で表される繰り返し単位からなる共重合体であった(重量平均分子量98,000、n=131)。H-NMR(300MHz,DMSO-d)、0.00(br、SiCH3)、0.44(br、SiCH2)、1.41(br、CH2)、1.58(br、CH2)、2.45-2.83(br、CH2)、3.59(br、C(S)NHCH2)、7.22(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000040
[実施例8]
ジイソチオシアン酸1、6-ヘキサン(HDNCS、日本テルペン化学(株)製)4.8g(0.024モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、1,3-ビス(3-アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン6.0g(0.024モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。その後、減圧留去することで淡黄色固体が得られた。H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(H)で表される繰り返し単位からなる共重合体であった(重量平均分子量98,000、n=218)。H-NMR(300MHz,DMSO-d)、0.00(br、SiCH3)、0.42(br、SiCH2)、1.22(br、CH2)、1.41(br、CH2)、2.45-2.84(br、CH、CH2)、3.26(br、C(S)NHCH2)、7.24(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000041
[比較例1]
1,1’-チオカルボイミダゾール(富士フィルム和光純薬(株)製)2.7g(0.015モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、1,7-ビス(3-アミノプロピル)-1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルテトラシロキサン8.2g(0.015モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。水洗後、減圧留去することで黄色粘稠液体が得られた。 H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(a)で表される繰り返し単位からなる有機ケイ素化合物であった(重量平均分子量3,200、n=5)。H-NMR(300MHz,CDCl)、0.00(br、SiCH3)、0.50(br、SiCH2)、1.57(br、CH2)、3.36(br、C(S)NHCH2)、8.24(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000042
[比較例2]
1,1’-チオカルボイミダゾール(富士フィルム和光純薬(株)製)2.7g(0.015モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン(M0699、東京化成工業(株)製)3.2g(0.015モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。水洗後、減圧留去することで黄色固体が得られた。H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(b)で表される繰り返し単位からなる有機化合物であった(重量平均分子量は、GPCの展開溶媒(THF)に溶解しないため測定不可)。H-NMR(300MHz,DMSO-d)、0.84-1.84(br、CH、CH2)、7.15(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000043
[比較例3]
1,1’-チオカルボイミダゾール(富士フィルム和光純薬(株)製)2.7g(0.015モル)とジメチルホルムアミド(富士フィルム和光純薬(株)製)50.0gを200mLフラスコ中で撹拌しながら、1,8-ジアミノオクタン(D0107、東京化成工業(株)製)2.2g(0.015モル)を滴下し、25℃で24時間攪拌した。水洗後、減圧留去することで黄色固体が得られた。H-NMR測定の結果から、生成物は下記構造式(c)で表される繰り返し単位からなる有機化合物であった(重量平均分子量は、GPCの展開溶媒(THF)に溶解しないため測定不可)。H-NMR(300MHz,DMSO-d)、1.22(br、CH2)、1.41(br、CH2)、3.24-3.27(br、C(S)NHCH2)、7.23(br、C(S)NH)
Figure 2023071005000044
[2]自己修復性試験
合成実施例1~6、合成比較例3のポリマーについて、自己修復性を評価するための試験をレオメーター(Anton Paar model MCR-302)を用いて行った。
[サンプルの調製]
乾燥させた固体状のサンプルをホットプレート上で直径8mm、厚さ1mmの円盤状に成形した。
[試験方法]
円盤状サンプルを2枚用意し、1枚は直径8mmの治具に、もう1枚はステージ上に固着させた。2枚の円盤状サンプル間には10mm四方、厚さ0.1mmで中央に直径1mmの穴を開けたテフロンシートを挟んだ。初めに、2枚の円盤状サンプルを加熱しながら押し付け、テフロンシートの穴を通して溶融させ、その後24℃まで冷やした。次に、治具を33μm/sの速度で引き上げ、穴を通して溶融させた円盤状サンプルを破断した。
続けて、所定の温度に設定して1時間、1MPaの圧力で2枚の円盤状サンプルを押し付け、その後24℃に戻した。次に、治具を33μm/sの速度で引き上げ、治具にかかった応力を測定した。
[試験結果]
共重合体(A)
-20℃:9.0MPa、-16℃:10.4MPa、-12℃:14.2MPa、-8℃:12.7MPa、-4℃:17.2MPa、0℃:18.7MPa、4℃:21.3MPa、8℃:28.6MPa、12℃:37.7MPa、16℃:43.2MPa、20℃:44.8MPa、24℃:44.9MPa
共重合体(B)
-20℃:0.03MPa、-16℃:0.06MPa、-12℃:0.06MPa、-8℃:0.6MPa、-4℃:7.2MPa、0℃:15.1MPa、4℃:13.9MPa、8℃:21.0MPa、12℃:23.2MPa、16℃:27.2MPa、20℃:30.1MPa、24℃:29.3MPa、28℃:32.7MPa、32℃:35.1MPa、36℃:35.9MPa
共重合体(C)
0℃:0.08MPa、4℃:0.2MPa、8℃:0.2MPa、12℃:0.4MPa、16℃:1.7MPa、20℃:8.4MPa、24℃:13.8MPa、28℃:17.9MPa、32℃:19.3MPa、36℃:20.7MPa、40℃:22.4MPa、44℃:22.3MPa、48℃:24.4MPa、52℃:26.1MPa、56℃:30.2MPa、60℃:29.3MPa
共重合体(D)
-20℃:18.2MPa、-16℃:23.9MPa、-12℃:24.7MPa、-8℃:25.0MPa、-4℃:28.6MPa、0℃:33.6MPa、4℃:41.3MPa、8℃:46.1MPa、12℃:47.2MPa、16℃:48.3MPa共重合体(E)
24℃:0.1MPa、44℃:0.1MPa、64℃:0.47MPa、84℃:0.8MPa、88℃:0.1MPa、92℃:0.2MPa、104℃:18.8MPa共重合体(F)
24℃:1.8MPa、40℃:2.1MPa、48℃:3.4MPa、56℃:5.1MPa、64℃:9.7MPa、72℃:10.7MPa、80℃:10.5MPa、88℃:10.4MPa、96℃:10.9MPa
共重合体(G)
4℃:11.8MPa、8℃:18.2MPa、12℃:8.4MPa、16℃:19.1MPa、24℃:23.4MPa、36℃:25.7MPa、48℃:26.2MPa、60℃:29.7MPa
共重合体(H)
24℃:0.2MPa、32℃:8.0MPa、48℃:12.3MPa、56℃:37.5MPa
重合体(c)
32℃:0.05MPa、36℃:0.07MPa、40℃:0.08MPa、44℃:0.1MPa、48℃:0.1MPa、52℃:0.1MPa、56℃:0.2MPa、60℃:0.1MPa、64℃:0.1MPa、68℃:0.1MPa、72℃:0.03MPa、76℃:0.006MPa、80℃:0.02MPa、84℃:0.05MPa、88℃:0.8MPa、92℃:0.1MPa、96℃:0.4MPa、100℃:37.0MPa
共重合体(A)~(D)はどれも室温付近で自己修復性を示し、それぞれ16℃、20℃、32℃、8℃であれば1時間の圧着だけで高い自己修復性を示している。
共重合体(E)は64℃から少しの自己修復性を示し、104℃であれば1時間の圧着だけで高い自己修復性を示している。共重合体(F)は室温付近で少しの自己修復性を示し、64℃であれば1時間の圧着だけで高い自己修復性を示している。この結果は、シロキサン鎖を長くすることで、高い自己修復性を示す温度を下げることができることを示している。
共重合体(G)は室温付近で自己修復性を示し、24℃であれば1時間の圧着だけで高い自己修復性を示している。共重合体(H)は室温付近で少しの自己修復性を示し、56℃であれば1時間の圧着だけで高い自己修復性を示している。この結果は、シロキサン鎖を短くすることで、高い自己修復性を示す温度を上げることができることを示している。
重合体(a)と(b)は測定用のサンプル形成ができなかったため、自己修復性の測定が不可であった。重合体(c)は100℃であれば1時間の圧着だけで高い自己修復性を示しているが、室温~96℃では自己修復性を全く示していない。
結果をまとめた表を下記に示す。表中の各文字は下記の構造ユニットを示す。
シリコーン:
Figure 2023071005000045
ジシクロヘキシル:
Figure 2023071005000046
メチレン:
Figure 2023071005000047
Figure 2023071005000048

Claims (8)

  1. 下記一般式(I)で表される少なくとも1つの繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される少なくとも1つの繰り返し単位を含む共重合体。
    Figure 2023071005000049
    (式(I)中、
    は、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表し;
    は、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基であり、
    各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく;
    xは1以上の整数である。)
    Figure 2023071005000050
    (式(II)中、
    は、下記(a)又は(b)である。
    (a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基
    (b)下記式(1)
    Figure 2023071005000051
    (式(1)中、
    は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく;
    は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、
    2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよく;
    *は結合箇所を表す。))
  2. 式(I)で表される繰り返し単位と、式(II)で表される繰り返し単位がランダムに重合している、請求項1に記載の共重合体。
  3. のいずれもがメチル基であり、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量500~150,000を有する、請求項1又は2に記載の共重合体。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の共重合体を含んでなる、自己修復性材料。
  5. 請求項1~3のいずれか1項に記載の共重合体を含んでなる、非共有結合型自己修復性材料。
  6. 請求項1~3のいずれか1項に記載の共重合体、及び、ポリカーボネート、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂及びこれらの2以上の組み合わせから選択される樹脂を含む樹脂組成物。
  7. 下記一般式(III):
    Figure 2023071005000052
    (式(III)中、Rは、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表し、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、xは1以上の整数である。)
    で表される化合物、及び、
    下記一般式(IV):
    Figure 2023071005000053
    (式(IV)中、Rは、下記(a)又は(b)である。
    (a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基
    (b)下記式(1)
    Figure 2023071005000054
    (式(1)中、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、
    は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基から選ばれる基であり、2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよく、*は結合箇所を表す。
    ))
    で表される化合物を含む原料を、
    以下の化合物:
    Figure 2023071005000055
    と反応させることを含む、下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を含む共重合体の調製方法。
    Figure 2023071005000056
    (式(I)中、R、R、xは、式(III)で規定するのと同様である。)
    Figure 2023071005000057
    (式(II)中、Rは、式(IV)で規定するのと同様である。))
  8. 下記一般式(III)で表される化合物、下記一般式(IV)で表される化合物の少なくとも1つを含む原料を;
    Figure 2023071005000058
    (式(III)中、Rは、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表し、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、xは1以上の整数である。)
    Figure 2023071005000059
    (式(IV)中、Rは、下記(a)又は(b)である。
    (a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基
    (b)下記構造式(1)
    Figure 2023071005000060
    (式(1)中、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、
    は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基から選ばれる基であり、2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよく、*は結合箇所を表す。
    ))
    下記一般式(V)で表される化合物、下記一般式(VI)で表される化合物の少なくとも1つを含む原料;
    Figure 2023071005000061
    (式(V)中、Rは、炭素原子数1~10の2価の炭化水素基を表し、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素原子数1~8のアルキル基、フェニル基、(メタ)アクリロイルオキシプロピル基、及びグリシドキシプロピル基から選ばれる基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、xは1以上の整数である。)
    Figure 2023071005000062
    (式(IV)中、Rは、下記(a)又は(b)である。
    (a)置換又は無置換の炭素原子数が2~20のアルキレン基
    (b)下記式(1)
    Figure 2023071005000063
    (式(1)中、Rは、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基であり、各々のRの基は、同じであっても異なっていてもよく、
    は、互いに独立に、水素原子、又は、炭素原子数1~8のアルキル基から選ばれる基であり、2つのRの基は、同じであっても異なっていてもよく、*は結合箇所を表す。
    ))
    と反応させることを含む(但し、式(IV)の化合物のみからなる原料と、式(VI)のみからなる原料を反応させる場合を除く)、下記一般式(I)で表される繰り返し単位と、下記一般式(II)で表される繰り返し単位を含む共重合体の調製方法。
    Figure 2023071005000064
    (式(I)中、R、R、xは、式(III)で規定するのと同様である。)
    Figure 2023071005000065
    (式(II)中、Rは、式(IV)で規定するのと同様である。))
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