JP2023068527A - 車両用シート及びサイドエアバッグの折り畳み方法 - Google Patents

車両用シート及びサイドエアバッグの折り畳み方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サイドエアバッグを構成する頭部チャンバの展開性能を向上させることができるサイドエアバッグを搭載した車両用シート及びサイドエアバッグの折り畳み方法を得る。【解決手段】車両用シート14は、頭部チャンバ12Aを有するサイドエアバッグ12を備える。頭部チャンバ12Aは、シートバックのアッパフレームに沿って収納され、側面衝突時にインフレータからのガスの供給を受けてショルダベルトと頭部との間に膨張展開する。ここで、頭部チャンバ12Aは、シート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態で収納されている。【選択図】図4

Description

本発明は、サイドエアバッグを搭載した車両用シート及びサイドエアバッグの折り畳み方法に関する。
特許文献1には、車両用シートの背もたれの側部領域から膨張展開する胸部セクションと背もたれの上部領域から膨張展開する頭部セクションとが別々の袋体により構成され、管状の充填セクションを介して互いに接続されたサイドエアバッグが開示されている。このサイドエアバッグでは、頭部セクションがショルダベルトと乗員の頭部との間で膨張展開されるため、側面衝突時に頭部を早期に拘束することができる。
国際公開WO2011/006560号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された技術では、シートフレームの上端部に沿って頭部セクションが収納されているため、頭部セクションをロール折りして収納した場合、頭部セクションがヘッドセットの骨格と重なり、展開性能に影響を及ぼすことが考えられる。よって、上記先行技術は、この点において改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、サイドエアバッグを構成する頭部チャンバの展開性能を向上させることができるサイドエアバッグを搭載した車両用シート及びサイドエアバッグの折り畳み方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の本発明に係る車両用シートは、シートバックのアッパフレームに沿って収納され、側面衝突時にインフレータからのガスの供給を受けてショルダベルトと頭部との間に膨張展開する頭部チャンバを有するサイドエアバッグを備え、前記頭部チャンバは、シート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態で収納されている。
請求項1に記載の本発明に係る車両用シートでは、側面衝突時に、インフレータからガスの供給を受けてサイドエアバッグが膨張展開される。サイドエアバッグは、シートバックのアッパフレームに沿って収納された頭部チャンバを有する。この頭部チャンバは、ショルダベルトと頭部との間に膨張展開し、乗員の頭部を早期に拘束する。
ここで、頭部チャンバは、シート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態で収納されている。従って、アッパフレームに沿って頭部チャンバを収納した際に、ヘッドレストの骨格と重ならない位置に収納可能となる。その結果、頭部チャンバのシート前方側への膨張展開がヘッドレストによって損なわれず、頭部チャンバの展開性能が向上する。
なお、この場合において、「頭部チャンバをアッパフレームに沿って収納する」とは、頭部チャンバの全部がアッパフレームに沿って収納された場合の他に、頭部チャンバの一部がアッパフレームに沿って収納された場合も含む広い概念である。また、側面衝突時とは、車両に実際に側面衝突が生じたことが検知された場合の他に、車両に側面衝突が生じることが予知された場合も含まれる。
請求項2に記載の本発明に係る車両用シートは、請求項1に記載の構成において、前記頭部チャンバは、シート上下方向に複数回折り返して蛇腹折りした後、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態で収納されている。
請求項2に記載の本発明に係る車両用シートでは、頭部チャンバは、シート上下方向に複数回折り返して蛇腹折りした後、シート前後方向の前端部からロール折りされている。これにより、頭部チャンバの膨張展開時には、ロール折りが解除されると同時に蛇腹折りが解除される。そして、蛇腹折りが解除されると、頭部チャンバがシート上方側に展開して、ショルダベルトを乗り越えることができる。その結果、頭部チャンバのシート前方側への膨張展開がショルダベルトによって損なわれず、頭部チャンバの展開性能が向上する。
請求項3に記載の本発明に係る車両用シートは、請求項1又は請求項2に記載の構成において、前記頭部チャンバは、シート上下方向の上端部を乗員側に向かって下方に折返し、折り返された下端部を乗員側に向かって上方に折り返した後、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態で収納されている。
請求項3に記載の本発明に係る車両用シートでは、頭部チャンバは、シート上下方向の上端部を乗員側に向かって下方に折返し、折り返された下端部を乗員側に向かって上方に折り返した後、シート前後方向の前端部からロール折りされている。このように、頭部チャンバの上端部を乗員側に向かって蛇腹状に二回折り返すことにより、頭部チャンバの膨張展開時には、ロール折りが解除されると同時にシート上方側且つシート内側に向かって蛇腹折りが解除される。その結果、頭部チャンバがシート上方側に展開してショルダベルトを乗り越える際に、ショルダベルトとヘッドレストとの間に展開スペースを良好に確保することができるため、頭部チャンバのシート前方側への展開が容易になる。
請求項4に記載の本発明に係る車両用シートは、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の構成において、前記頭部チャンバは、シート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りされ、少なくとも巻き終わりの後端部において、ロール折りの先端をシート内側に巻き込むようにしてロール状に巻く内ロール折りされた状態で収納されている。
請求項4に記載の本発明に係る車両用シートでは、頭部チャンバは、シート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りされ、少なくとも巻き終わりの後端部が内ロール折りされている。これにより、頭部チャンバの膨張展開初期には、ショルダベルトとヘッドレストとの間でシート内側に向かって内ロール折りが解除される。その結果、頭部チャンバのシート前方側への膨張展開がヘッドレストとショルダベルトによって損なわれず、展開性能が向上する。
請求項5に記載の本発明に係る車両用シートは、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の構成において、前記サイドエアバッグは、前記シートバックのサイドフレームの側部から肩口に沿って収納され、側面衝突時に胴部の側方に膨張展開する胴部チャンバを更に有し、前記頭部チャンバ及び前記胴部チャンバは、単一のバッグで構成されると共に、シート前後方向の前端部から内ロール折りした状態で収納されている。
請求項5に記載の本発明に係る車両用シートでは、サイドエアバッグは、シートバックのサイドフレームの側部から肩口に沿って収納された胴部チャンバを有しており、車両の側面衝突時に、胴部チャンバが乗員の胴部の側方に膨張展開して胴部を早期に拘束する。
ここで、サイドエアバッグは、頭部チャンバと胴部チャンバとを単一のバッグで構成することにより、サイドフレームの側部から肩口を経てアッパフレームに沿って収納可能となっている。更に、頭部チャンバ及び胴部チャンバは、シート前後方向の前端部から内ロール折りされた状態で収納されている。これにより、頭部チャンバと胴部チャンバを含むサイドエアバッグ全体を内ロール折りすることでサイドエアバッグの折り畳みを容易に行うことができ、且つ、頭部チャンバの展開性能も向上させることができる。
請求項6に記載の本発明に係るサイドエアバッグの折り畳み方法は、シートバックのアッパフレームに沿って収納される頭部チャンバを有するサイドエアバッグの折り畳み方法であって、頭部チャンバをシート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りで折り畳む方法となっている。
請求項6に記載の本発明に係るサイドエアバッグの折り畳み方法によれば、上述したように、頭部チャンバのシート前方側への膨張展開がヘッドレストによって損なわれず、頭部チャンバの展開性能が向上する。
以上説明したように、本発明に係る車両用シート及びサイドエアバッグの折り畳み方法では、サイドエアバッグを構成する頭部チャンバの展開性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係る車両用シートを示す正面図であり、サイドエアバッグが膨張展開した状態を示す。 本実施形態に係る車両用シートを一部切り欠いて示す正面図であり、サイドエアバッグが収納された状態を示す。 本実施形態に係るサイドエアバッグが膨張展開した状態を拡大して示す側面図である。 本実施形態に係るサイドエアバッグの折り畳み方法を説明するための頭部チャンバの側面図であり、(A)には、頭部チャンバのシート上下方向の上端部を乗員側に向かって下方に折返す工程が側面図で示されており、(B)には、折り返された下端部を乗員側に向かって上方に折り返す工程が側面図で示されており、(C)には、図4(A)及び図4(B)の工程が完了した状態の頭部チャンバが側面図で示されており、(D)には、頭部チャンバ及び胴部チャンバが、シート前後方向の前端部から内ロール折りされる工程が拡大平面図で示されており、(E)には、サイドエアバッグの折り畳み工程が完了した状態が拡大平面図で示されている。 本実施形態に係るサイドエアバッグが折り畳まれた状態であって、厚み縮小加工を施す前の状態を示す図であり、(A)には、サイドエアバッグの側面図が示されており、(B)には、図5(A)の5B-5B線に沿って切断された断面を拡大して示す拡大断面図が示されており、(C)には、図5(A)の5C-5C線に沿って切断された断面を拡大して示す拡大断面図が示されている。 本実施形態に係るヒートプレスによる厚み縮小加工を概略的に説明するための概略図である。 本実施形態に係るサイドエアバッグの膨張展開時の挙動を説明するための車両用シートの平面図であり、(A)には、膨張展開初期の挙動が示されており、(B)には、膨張展開後期の挙動が示されている。 本実施形態に係るサイドエアバッグの膨張展開時の挙動を説明するための車両用シートの部分背面図であり、(A)には、膨張展開初期の挙動を示されており、(B)には、膨張展開中期の挙動が示されており、(C)には、膨張展開後期の挙動が示されている。 本実施形態の変形例に係るヒートプレスによる厚み縮小加工を説明するための図6に対応する概略図である。 (A)~(D)は、本実施形態の変形例に係る厚み縮小加工を説明するための概略図であり、頭部チャンバの外周部の一部が表面材で覆われる変形例に関する。 図10に示される厚み縮小加工が施された頭部チャンバの収納状態を拡大して示す、部分拡大正面図である。
以下、図1~図8を参照して、本実施形態に係るサイドエアバッグ装置10を搭載した車両用シート14について説明する。なお、各図の矢印FR、矢印UP、矢印LH及び矢印RHはそれぞれ、サイドエアバッグ装置10が搭載された車両用シート14のシート前方側、シート上方側、シート左方側、シート右方側を示している。前後左右上下の方向を用いて説明する場合、特に断りのない限り、シート前後方向の前後、シート幅方向の左右、シート上下方向の上下を示すものとする。
また、図1及び図7に示す車両用シート14には、実際の乗員の代わりに衝突試験用のダミーPが着座している。ダミーPは、一例として国際統一側面衝突ダミー(World Side Impact Dummy;WorldSID)のAM50(米国人成人男性の50パーセンタイル)である。以下の説明において、ダミーを「乗員P」と称する。
(車両用シート)
図1及び図2に示されるように、サイドエアバッグ装置10が搭載された車両用シート14は、シートクッション16、シートバック18及びヘッドレスト20を含んで構成されている。なお、車両用シート14は一例として、車両右側の運転席に配置されており、シート前方と車両前方とが一致した状態となっている。また、シート幅方向の左右と車両幅方向の左右とが一致した状態となっている。
シートクッション16は、シート前後方向及びシート幅方向に延在されており、乗員Pの臀部及び大腿部を支持可能に構成されている。シートバック18は、シートクッション16の後端部に回動可能に連結されてシート上下方向に延在されており、乗員Pの背部を支持可能に構成されている。ヘッドレスト20は、シートバック18の上端部に設けられて乗員Pの頭部Hを支持可能に構成されている。
(シートベルト装置)
乗員Pは、シートベルト装置24によって車両用シート14に拘束されている。シートベルト装置24は、乗員の上体及び腰部を拘束するウエビング26を含んで構成されている。
ウエビング26は、長尺帯状に形成されており、装着された状態で乗員Pの上体をシートバック18に拘束するショルダベルト26Aと、乗員の腰部を拘束するラップベルト26Bとを備えている。ショルダベルト26Aは、乗員Pの右側の肩部から左側の腰部にかけて斜めに延在されている。そして、ショルダベルト26Aの下端部は、タングプレート28に通されている。
タングプレート28は、シート左側に設けられたバックル(符号省略)に着脱可能に構成されている。そして、タングプレート28をバックルに装着することで、ウエビング26によって乗員Pが拘束された状態となる。
ウエビング26は、タングプレート28に通されて折り返された一端がシート右側へ延在されており、このシート幅方向に延在された部分によってラップベルト26Bが構成されている。このため、ラップベルト26Bの左側端部は、ショルダベルト26Aの下端部に繋がっている。また、ラップベルト26Bの右側端部は、フロアパネル上に設けられた図示しないベルトアンカに固定されている。
ショルダベルト26Aの上端部は、車体に設けられた図示しないショルダアンカに巻き掛けられている。また、ウエビング26の端部は、図示しないリトラクタに巻き取られている。
(サイドエアバッグ装置)
図2及び図3に示されるように、サイドエアバッグ装置10は、サイドエアバッグ12と、インフレータ42と、ソック44とを含んで構成されている。
サイドエアバッグ12は、シートバック18の内部に収納されており、シートバック18の骨格を構成するシートバックフレーム30に固定されている。図2においてその一部が示されるように、シートバックフレーム30は、シート前後方向から見て矩形枠状に形成されており、その左右両側部がシート上下方向に延びるサイドフレーム32で構成されている。また、シートバックフレーム30の上端部は、左右のサイドフレーム32の肩口(上端部)に架け渡されるようにして、シート幅方向に延在するアッパフレーム34で構成されている。サイドエアバッグ12は、細長い棒状に折り畳まれた状態で、シート右側に配置されたサイドフレーム32の側部から肩口を経て、アッパフレーム34に沿って収納されている。
サイドエアバッグ12は、インフレータ42で発生したガスが供給されることで膨張する。また、サイドエアバッグ12は、膨張圧によってシートバック18のシート幅方向外側の表皮を破断することで乗員Pの身体と車室内の側面との間で膨張展開される。
サイドエアバッグ12は、袋体を成す単一のバッグで構成されており、シート上方側の上部を構成する頭部チャンバ12Aと、シート下方側の下部を構成する胴部チャンバ12Bと、を有している。
頭部チャンバ12Aは、インフレータ42からのガスの供給を受けてショルダベルト26Aと乗員Pの頭部Hとの間で膨張展開し、頭部Hの側方を覆う構成となっている。また、胴部チャンバ12Bは、インフレータ42からのガスの供給を受けて乗員Pの胴部T(肩部から胸部を経て腰部に亘る部位)の側方で膨張展開し、胴部Tの側方を覆う構成となっている。サイドエアバッグ12の詳細な構成については、後述する。
インフレータ42は、略円筒形状に形成されたシリンダー型のガス発生装置であり、軸方向がシートバック18のサイドフレーム32に沿った方向とされている。また、インフレータ42の下端部には、ガス噴出部42Aが設けられており、車両の側面衝突が検知又は予知された場合にガス噴出部42Aからガスが発生してサイドエアバッグ12へガスを供給する。
なお、図3に示されるように、インフレータ42は、その一部がサイドエアバッグ12の内部に配置されている。インフレータ42は、サイドエアバッグ12の内部に配置された外面からシート幅方向内側へ延出されたスタッドボルト48を有しており、スタッドボルト48をサイドフレーム32に挿通させ、ナットで締めることにより、サイドエアバッグ12の基布50と共にサイドフレーム32に固定されている。
サイドエアバッグ12の内部には、更に、布材から成るソック44が設けられている。なお、ソック44は、ダクト、インナチューブ、整流布、ディフューザともいう。
ソック44は、上下端部が開放された略筒状に形成されており、頭部チャンバ12Aから胴部チャンバ12Bまでシート上下方向に延在されている。ソック44の後端部には、袋状のインフレータ挿入部46が一体に設けられており、インフレータ挿入部46を介してインフレータ42のガス噴出部42Aとソック44の内部とが連通されている。このため、インフレータ42から供給されるガスは、ソック44を通じて頭部チャンバ12A及び胴部チャンバ12Bへ流れるように構成されている。
(サイドエアバッグ)
以下、サイドエアバッグ12の詳細な構成について説明する。サイドエアバッグ12は、例えばナイロン系又はポリエステル系の布材から成る二枚の基布50をシート幅方向に配設し、外周部を縫製することによって袋状に形成されている。図3には、基布50の外周部を縫製する縫製部が符号「S1」で示されている。
サイドエアバッグ12の上部は、膨張展開時に乗員Pの頭部Hの側方を覆う頭部チャンバ12Aとなっている。この頭部チャンバ12Aは、シート幅方向から見て、シート下方側に向かって切れ目部分が配置された略C字状に形成されている。頭部チャンバ12Aの後端部には、帯状の支持ベルト52が縫製されている。この支持ベルト52の一端は、ヘッドレスト20の骨格を構成するステー36(図2参照。)に取り付けられており、これにより、頭部チャンバ12Aの膨張展開時の挙動を安定させている。
サイドエアバッグ12の下部は、膨張展開時に乗員の胴部Tの側方を覆う胴部チャンバ12Bとなっている。この胴部チャンバ12Bは、シート幅方向から見て、下膨れした雫状に形成されており、シートバック18に沿って上下方向に延在している。
(サイドエアバッグの折り畳み方)
上記構成のサイドエアバッグ12は、上述したように、細長い棒状に折り畳まれた状態で、シートバック18の骨格に沿って収納されている。以下、図4を参照して、サイドエアバッグ12の折り畳み方について説明する。なお、図4においては、サイドエアバッグ12の縫製部S1を省略して図示している。
本実施形態に係るサイドエアバッグ12の折り畳み方は、大別して、頭部チャンバ12Aをシート上下方向に折り返す第1工程と、第1工程の完了後に、サイドエアバッグ12を、そのシート前後方向の前端部からロール折りする第2工程とを有している。
図4(A)~図4(C)を参照して、第1工程について説明する。なお、図4(A)及び図4(B)では、各工程における頭部チャンバ12Aの折返し線が二点鎖線で示されている。
図4(A)に示されるように、第1工程では先ず、頭部チャンバ12Aのシート上下方向の上端部を乗員P側(シート内側)に向かって下方に折り返す。この工程により、折り返す前に頭部チャンバ12Aの上端部であった部位が、折り返されて下端部となる。
次いで、図4(B)に示されるように、折り返された下端部を乗員P側に向かって上方に折り返す。
以上の工程によって、頭部チャンバ12Aはシート上下方向に複数回(本実施形態では二回)折り返されることで蛇腹折りされた状態となり、図4(C)に示されるように、折り畳んだ状態の上下幅が小さくなる。これにより、第1工程が完了する。
第2工程は、図4(D)及び図4(E)に示されるように、細長い棒状の巻き軸棒40に基布50を巻き付けることによりサイドエアバッグ12をロール折りする。
図4(D)に示されるように、第2工程では、略シート上下方向を軸方向とする姿勢の巻き軸棒40をセットし、サイドエアバッグ12のシート前後方向の前端部から後端部に向かってサイドエアバッグ12の基布50を内ロール折りする。この工程では、頭部チャンバ12Aと胴部チャンバ12Bを含むサイドエアバッグ12全体が内ロール折りされる。
なお、内ロール折りとは、ロール折りの先端をシート内側に巻き込むようにしてロール状に巻く(ロール折りする)折り畳み方法である。
以上の工程によって、図4(E)に示されるように、頭部チャンバ12Aは、巻き終わりとなるシート前後方向の後端部が内ロール折りされた状態となる。これにより、第2工程が完了する。
第1工程及び第2工程を経て折り畳まれたサイドエアバッグ12は、細長い棒状の形態となる。そして、図2に示されるように、シートバック18に収納された状態では、頭部チャンバ12Aがシートバックフレーム30のアッパフレーム34に沿って収納されており、胴部チャンバ12Bが、サイドフレーム32の側部から肩口に沿って収納されている。
なお、頭部チャンバ12Aは、上述した第1工程により、上下幅が小さく設定されているため、先端(上端部)がヘッドレスト20のステー36よりもシート外側に配置される。即ち、頭部チャンバ12Aは、ヘッドレスト20の骨格と重ならない位置に収納されている。
(厚み縮小部及び厚み縮小加工)
ここで、図5には、第1工程と第2工程を経て折り畳まれたサイドエアバッグ12が側面図で示されている。この図に示されるように、ロール状に折り畳まれた状態では、収納時のサイドエアバッグの厚さ、即ち、折り畳み厚さは、サイドエアバッグ12を、シート上下方向(巻き軸方向)から見た場合のロール径(直径)φとなっている。
サイドエアバッグ12のロール径φは、径方向に積層される基布50の枚数が多いほど大きくなるため、サイドエアバッグ12の大型化や大容量化に伴って基布50を折り畳む回数が増えるほどロール径φが大きくなる。特に、本実施形態の頭部チャンバ12Aでは、ロール折りに先立って基布50がシート上下方向へ折り返されているため、所定の領域では他の領域と比較してロール径φが大きくなっている。
例えば、図5(B)には、図5(A)の5B-5B線に沿って頭部チャンバ12Aの下端部を切断した断面が示されている。本実施形態の一例では、折り畳まれた状態の頭部チャンバ12Aの下端部は、径方向に積層される基布50の枚数が比較的少ない第1領域12A1とされており、そのロール径φ1の大きさは、胴部チャンバ12Bと略同等となっている。
一方、図5(C)には、図5(A)の5C-5C線に沿って頭部チャンバ12Aの上端部を切断した断面が示されている。この図に示されるように、本実施形態の一例では、折り畳まれた状態の頭部チャンバ12Aの上端部は、径方向に積層される基布50の枚数が第1領域12A1よりも多い第2領域12A2とされている。このため、この第2領域12A2のロール径φ2は、第1領域12A1のロール径φ1よりも大きくなっている。
ここで、頭部チャンバ12Aをシートバックフレーム30のアッパフレーム34に沿って収納した状態では、頭部チャンバ12Aのロール径φは、シート高さ方向の折り畳み厚さとなる。従って、第2領域12A2のようにロール径が大きい領域では、シート高さ方向の折り畳み厚さを考慮して搭載スペースを確保する必要がある。
しかしながら、アッパフレーム34は、その上方側にヘッドレスト20が設けられることから、シート高さ方向(シート上下方向)の搭載スペースに対する意匠上の制約が大きい。従って、頭部チャンバ12Aの第2領域12A2のようにロール径φが大きくなる領域では、収納時の搭載スペースを省スペース化させるための手段を設けることが望ましい。
そこで、本実施形態では、第2領域12A2のように頭部チャンバ12Aの折り畳み厚さが厚い領域において、頭部チャンバ12Aの外周部の少なくとも一部に、厚み縮小部60を形成している。この厚み縮小部60には、加圧によって頭部チャンバ12Aの折り畳み厚さを縮小させる厚み縮小加工が施されている。
図6には、厚み縮小加工の一例が概略図によって示されている。この概略図では、頭部チャンバ12Aを巻き軸方向から見た状態が示されている。この図に示されるように、本実施形態の厚み縮小加工は、金型62を用いたヒートプレスとされている。ヒートプレスによる加工では、折り畳まれた状態の頭部チャンバ12Aを金型62の内部に形成される凹部64と対向する位置に配置して、金型62内で頭部チャンバ12Aの外周部を加圧及び加熱する。これにより、頭部チャンバ12Aのロール径φを縮小させることができる。なお、図6には、厚み縮小加工を施す前の頭部チャンバ12Aの外形が二点鎖線で示されている。
また、本実施形態の凹部64は、外周形状が略円形に形成されており、外周部の全周を均等に加圧及び加熱することができる。
上記構成のヒートプレスは、サイドエアバッグ12の基布50で構成される場合も一定の効果を奏するが、コート基布であることがより好ましい。基布50がコート基布で構成されると、加熱によって、基布50に塗布されたシリコーン樹脂やナイロン樹脂等のコート材の表面の一部が溶融し、再び硬化するため、ノンコート基布と比較して、加圧によって縮小された形状を良好に保持することができる。
図2には、厚み縮小工程を経てシートバック18に収納された頭部チャンバ12Aが示されている。なお、図2には、厚み縮小部60が形成された第2領域12A2が二点鎖線で囲われた領域で示されている。この図に示されるように、厚み縮小部60によって第2領域12A2の折り畳み厚さが縮小され、アッパフレーム34に沿って収納された頭部チャンバ12Aの基端(第1領域12A1)から先端(第2領域12A2)までが略均一の折り畳み厚さに設定されている。このようにして、頭部チャンバ12Aの搭載スペースについて省スペース化を図ることができる。
(頭部チャンバの展開挙動)
以下、頭部チャンバ12Aの膨張展開時の挙動について詳細に説明する。先ず、図7の平面図を参照して、頭部チャンバ12Aの挙動を説明する。
サイドエアバッグ12にインフレータ42からのガスが供給されると、シートバック18の上端部の表皮を開裂させてシート前方側へ頭部チャンバ12Aが膨張展開する。この際、頭部チャンバ12Aは、アッパフレーム34に沿ってヘッドレスト20の骨格と重ならない位置に配置されているため、ヘッドレスト20の骨格との干渉を抑制してシート前方側へ展開することができる。
図7(A)に示されるように、膨張展開の初期に、頭部チャンバ12Aの後端部に施された内ロール折りが解除される。この際、頭部チャンバ12Aの内ロール折りは、ショルダベルト26Aとヘッドレスト20との間でシート内側に向かって解除されるため、ショルダベルト26Aとヘッドレスト20との間に展開スペースが確保される。これにより、図7(B)に示されるように、頭部チャンバ12Aがショルダベルト26Aを乗り越えて、シート前方側へ展開することができる。
次に、図8に示される車両用シート14の背面図を参照して、頭部チャンバ12Aの挙動を説明する。図8(A)~図8(C)に示されるように、頭部チャンバ12Aの膨張展開時には、ロール折りが解除されると同時に、頭部チャンバ12Aをシート上下方向に折り返して形成した蛇腹折りが解除される。この蛇腹折りが解除されると、頭部チャンバ12Aの上端部がシート上方側に展開し、ショルダベルト26Aを容易に乗り越えることができる。
更に、本実施形態では、頭部チャンバ12Aが、乗員P側に向かってシート上下方向に折り返されているため、シート上方側且つシート内側に向かって蛇腹折りが解除される。従って、ショルダベルト26Aとヘッドレスト20との間に頭部チャンバ12Aの展開スペースを良好に確保することができる。
なお、頭部チャンバ12Aの上端部をシート下方に一回折り返して収納した場合でも、頭部チャンバ12Aをシート上方側へ迅速に展開させる一定の効果を得ることができる。但し、本実施形態のように二回折り畳むことにより、展開時における頭部チャンバ12Aのシート幅方向への揺動を少なくすることができるため、シート上方側への展開性を高めることができる。
(作用並びに効果)
以上説明したように、本実施形態の車両用シート14では、側面衝突時に、インフレータ42からガスの供給を受けてサイドエアバッグ12が膨張展開される。このサイドエアバッグ12は、シートバック18のアッパフレーム34に沿って収納された頭部チャンバ12Aを有している。頭部チャンバ12Aは、ショルダベルト26Aと頭部Hとの間に膨張展開し、乗員Pの頭部Hを早期に拘束する。
ここで、頭部チャンバ12Aは、シート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態で収納されている。従って、アッパフレーム34に沿って頭部チャンバ12Aを収納した際に、ヘッドレスト20の骨格と重ならない位置に収納することができる。その結果、頭部チャンバ12Aのシート前方側への膨張展開がヘッドレスト20によって損なわれず、頭部チャンバ12Aの展開性能が向上する。
また本実施形態では、頭部チャンバ12Aは、シート上下方向に複数回折り返して蛇腹折りされている。具体的に、頭部チャンバ12Aは、シート上下方向の上端部を乗員P側に向かって下方に折返し、折り返された下端部を乗員P側に向かって上方に折り返した後、シート前後方向の前端部からロール折りされている。これにより、頭部チャンバ12Aの膨張展開時の初期には、ロール折りが解除されると同時にシート上方側且つシート内側に向かって蛇腹折りが解除される。これにより、頭部チャンバ12Aがシート上方側に展開してショルダベルト26Aを乗り越えると共に、ショルダベルト26Aとヘッドレスト20との間に展開スペースを確保する。その結果、頭部チャンバ12Aのシート前方側への膨張展開がショルダベルト26Aによって損なわれず、頭部チャンバ12Aの展開性能が向上する。
更に、本実施形態では、シート前後方向の前端部から内ロール折りした状態で収納されているため、頭部チャンバ12Aの巻き終わりの後端部が内ロール折りされている。これにより、頭部チャンバの膨張展開初期には、ショルダベルトとヘッドレストとの間でシート内側に向かって内ロール折りが解除される。その結果、頭部チャンバ12Aのシート前方側への膨張展開がヘッドレスト20とショルダベルト26Aによって損なわれないため、頭部チャンバ12Aの展開性能を高めることができる。
また、本実施形態では、サイドエアバッグ12は単一のバッグで構成され、頭部チャンバ12A及び胴部チャンバ12Bは、シート前後方向の前端部から内ロール折りされた状態で収納されている。これにより、頭部チャンバ12Aと胴部チャンバ12Bを含むサイドエアバッグ12全体を内ロール折りすることでサイドエアバッグ12の折り畳みを容易に行うことができる。
また、本実施形態では、頭部チャンバ12Aは、外周部の少なくとも一部に厚み縮小部60を有している。この厚み縮小部60には、加圧によって折り畳み厚さを縮小させる厚み縮小加工が施されているため、外周部の少なくとも一部を圧縮状態にすることにより、折り畳まれた形状を小型化させることができる。従って、シート意匠に基づいて許容される搭載スペースに対して折り畳み厚さが厚い部位については、厚み縮小部60を形成することにより、搭載スペースの省スペース化を図ることができる。その結果、シート意匠に対応した搭載スペースの確保が容易になり、頭部チャンバ12Aの大型化、大容量化に対応することができる。
また、本実施形態の厚み縮小部60は、折り畳まれた状態の頭部チャンバの外周部をヒートプレスすることによって形成されている。このように形成される厚み縮小部は、サイドエアバッグの他に追加の部材を要しないため、製造時の工程が複雑化せず、容易に製造することができる。
更に、本実施形態では、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態でシートバック18に収納されているため、外周部で基布のバラつきが少なく形状を保持しやすい。従って、頭部チャンバ12Aが折り畳まれた後に、厚み縮小加工を施すことが容易であり、作業性に優れる。
[補足説明]
以上、本発明の実施形態に係る車両用シート10について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
(厚み縮小加工の変形例1)
例えば、上記実施形態で用いられたヒートプレスでは、頭部チャンバ12Aの外周部の全周を均等に加圧及び加熱して、折り畳み厚さを縮小したが、これに限らない。例えば、図9に示される変形例1のように、ヒートプレスに使用される金型62に外周形状が略楕円形となる凹部72を形成して、加工後の頭部チャンバ12Aの形状が、シート高さ方向に扁平な形状となるように厚み縮小部70を形成してもよい。これにより、アッパフレーム34に沿って頭部チャンバ12Aを収納した際に、厚み縮小部70によってシート高さ方向の折り畳み厚さをより一層小さくさせることができる。
また、厚み縮小加工は、図10に示されるように、折り畳まれた状態の頭部チャンバ12Aの外周部に表面材を配した状態で行うこともできる。
(厚み縮小加工の変形例2)
例えば、図10(A)に示される変形例2のように、頭部チャンバ12Aの外周部を熱溶融性の表面材82で覆い金型62でヒートプレスする構成としてもよい。表面材82は、一例として、熱溶融性を備える樹脂材によって形成された熱溶融フェルト(不織布)で構成されている。このようにして形成される厚み縮小部80では、外周部の表面で溶融した表面材82によって、頭部チャンバ12Aの縮小後の形状が保持される。そのため、サイドエアバッグ12の管理性が良好となり、シートバック18に対する取り付けを容易にすることができる。
(厚み縮小加工の変形例3)
また、例えば、図10(B)に示される変形例3のように、厚み縮小加工は、表面材92の収縮力に基づく加圧を利用する方法であってもよい。この変形例3の厚み縮小加工は、折り畳まれた状態の頭部チャンバ12Aの外周部を加熱による収縮性を備える熱収縮フィルムで覆った後、表面材92を外側から加熱することによって行われる。表面材92は、加熱による収縮力によって頭部チャンバ12Aの外周部を加圧し、頭部チャンバ12Aの折り畳み厚さを縮小させた厚み縮小部90を形成することができる。なお、変形例3では、表面材92をフィルムで構成したが、これに限らず、熱収縮チューブで構成してもよい。
(厚み縮小加工の変形例4)
また、図10(C)に示される変形例4のように、厚み縮小加工に用いられる表面材102は、弾性力による収縮性を備えるシート状部材で構成してもよい。この表面材102は一例として、伸縮性のあるゴム材から成るシート状部材であり、弾性変形により引き延ばされた状態で頭部チャンバ12Aの外周部に巻き付けられる。頭部チャンバ12Aは、表面材102の弾性復元力によって加圧され、折り畳み厚さが縮小された厚み縮小部100が形成される。なお、変形例4に係る表面材102は、シート状部材に限らず、チューブ状部材で構成してもよい。
上記変形例3及び変形例4の厚み縮小加工によって形成される厚み縮小部90,100は、表面材92,102によって外周部が覆われて収縮後の形状が保持される。これにより、サイドエアバッグの管理性が良好になり、シートバックへの取り付けを容易にすることができる。
更に、表面材92,102は、加熱による収縮性又は弾性力に基づく収縮性を備えているため、ヒートプレスによる厚み収縮加工を施す場合のように専用の金型やプレス機が必要とされない。これにより、製造時の設備規模を抑えることができる。
(厚み縮小加工の変形例5)
また、図10(D)に示される変形例5の厚み収縮加工のように、それ自体は収縮力を備えない表面材112であってもよい。この場合、例えば、表面材112を張り詰めた状態で頭部チャンバ12Aの外周部に巻き付けることにより、外周部を加圧して、折り畳み厚さを縮小させる厚み縮小加工が可能である。このようにして形成される厚み縮小部110は、エアバッグの包装材として用いられる公知のラッピング材を使用して形成することができるため、材料コストを抑えることができる。
図11に示されるように、上述した変形例2~変形例5に係る厚み縮小部80,90,100,110の表面材82,92,102,112には、頭部チャンバ12Aの収納状態で、シート前方側に面して配置された開裂部120が形成されている。この開裂部120は一例として、表面材82,92,102,112の表面に形成した複数の薄肉溝、又は貫通形成された複数の貫通孔をライン状に配置したものである。これにより、サイドエアバッグ12の膨張展開時には、頭部チャンバ12Aから付与されるガス圧により、表面材82,92,102,112が開裂部120に従って迅速に開裂される。これにより、シート前方側への頭部チャンバ12Aの膨張展開が表面材82,92,102,112によって損なわれず、展開性能を向上させることができる。
また、上記実施形態では、サイドエアバッグ12が乗員Pの身体の車両幅方向外側の側方から膨張展開する構成としたが、これに限らない。サイドエアバッグ12が、乗員Pの身体の車両幅方向内側(車両中央側)の側方から膨張展開する構成としてもよい。
また、上記実施形態では、サイドエアバッグ装置10を車両の前席に搭載したが、本発明はこれに限らず、車両の後席にサイドエアバッグ装置10を搭載してもよい。
12 サイドエアバッグ
12A 頭部チャンバ
12B 胴部チャンバ
14 車両用シート
18 シートバック
26A ショルダベルト
32 サイドフレーム
34 アッパフレーム
42 インフレータ
P 乗員
H 頭部


Claims (6)

  1. シートバックのアッパフレームに沿って収納され、側面衝突時にインフレータからのガスの供給を受けてショルダベルトと頭部との間に膨張展開する頭部チャンバを有するサイドエアバッグを備え、
    前記頭部チャンバは、シート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態で収納されている、車両用シート。
  2. 前記頭部チャンバは、シート上下方向に複数回折り返して蛇腹折りした後、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態で収納されている、請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記頭部チャンバは、シート上下方向の上端部を乗員側に向かって下方に折返し、折り返された下端部を乗員側に向かって上方に折り返した後、シート前後方向の前端部からロール折りされた状態で収納されている、請求項1又は請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記頭部チャンバは、シート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りされ、少なくとも巻き終わりの後端部において、ロール折りの先端をシート内側に巻き込むようにしてロール状に巻く内ロール折りされた状態で収納されている、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の車両用シート。
  5. 前記サイドエアバッグは、前記シートバックのサイドフレームの側部から肩口に沿って収納され、側面衝突時に胴部の側方に膨張展開する胴部チャンバを更に有し、
    前記頭部チャンバ及び前記胴部チャンバは、単一のバッグで構成されると共に、シート前後方向の前端部から内ロール折りした状態で収納されている、請求項1~請求項4の何れか1項に記載の車両用シート。
  6. シートバックのアッパフレームに沿って収納される頭部チャンバを有するサイドエアバッグの折り畳み方法であって、
    頭部チャンバをシート上下方向に折り返して上下幅を小さくした後、シート前後方向の前端部からロール折りで折り畳む、サイドエアバッグの折り畳み方法。


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