JP2023067184A - 液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法 Download PDF

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Kazunari Ishizuka
陽平 浜出
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光 杉本
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Abstract

【課題】液体吐出ヘッドの吐出口形成層と流路形成層間の密着性高める。【解決手段】上記課題を解決する液体吐出ヘッドは、液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子2と、液体を供給する供給口3とを有する基板1と、該基板の上に、(メタ)アクリル基を二つ以上有する化合物と光重合開始剤を含む第一の樹脂組成物の硬化物の流路形成層5と、一つの分子内にエポキシ基と(メタ)アクリル基をそれぞれ一つ以上有する骨格からなる感光性樹脂と光重合開始剤を含む第二の樹脂組成物の硬化物の密着向上層6と、エポキシ樹脂と光重合開始剤を含む第三の樹脂組成物の硬化物吐出口形成層7とを有し、第一及び第二の樹脂組成物の層を基板上に積層した後、流路8のパターンに一括露光され、該露光後に第三の樹脂組成物の層が積層され、吐出口9のパターンに露光された後、現像して形成される。【選択図】図1

Description

本発明は、液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法に関する。
液体吐出ヘッドはインクジェット記録装置等の液体吐出装置に用いられ、吐出口及び流路を形成する樹脂層が基板上に設けられている。基板には液体を流路に供給する供給口と、流路側の基板の表面にエネルギー発生素子が設けられている。液体は供給口から流路に供給され、エネルギー発生素子でエネルギーを与えられ、吐出口から吐出されて、紙などの記録媒体に付与される。
基板上の流路を画定する樹脂層は流路形成層、吐出口を画定する樹脂層は吐出口形成層と呼称される。このような樹脂層の形成には、感光性樹脂を用い、フォトリソグラフィーによって高精度な吐出口及び流路の形成を行うことができる。
従来、感光性樹脂にエポキシ樹脂やアクリル樹脂を用いた液体吐出ヘッドが多数検討されている。特許文献1には、吐出口形成層にエポキシ樹脂、流路形成層にアクリル樹脂を用いた液体吐出ヘッドが開示されている。エポキシ樹脂は良好なパターニング性を有するため、高精度な吐出口を有する液体吐出ヘッドを製造することができるという利点がある。また、アクリル樹脂は柔軟な骨格を有するため、流路形成層に用いることで基板や無機材料層との間に生じる応力差が緩和され、基板や無機材料層と高密着な流路形成層を有する液体吐出ヘッドを製造することができるという利点がある。
近年、インクジェットプリンタを始めとする液体吐出ヘッドには、商業、産業印刷用途など、従来よりも高解像度な記録物をより高速にプリントアウトする需要が高まっている。そのため、インクジェット記録装置に搭載される液体吐出ヘッドには、より細かい液滴を吐出させるために吐出口及び流路の更なる微細化が求められている。
特開2019-142154号公報
しかしながら、本発明者らの検討によれば、微細化された液体吐出ヘッドでは、吐出口形成層と流路形成層の接着面積が減少し、層間の密着性が低下する懸念があることが分かった。また、特許文献1のように吐出口形成層にエポキシ樹脂、流路形成層にアクリル樹脂を用いた液体吐出ヘッドでは、流路を流れる液体に長時間接液した場合、吐出口形成層と流路形成層の間に剥離が生じる場合があることが分かった。
本発明の目的は、液体吐出ヘッドの吐出口形成層と流路形成層間の密着性を高めることができる液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法を提供することにある。
本発明の一態様によれば、液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液体を供給する供給口と、を有する基板と、前記基板の上に、流路形成層と、前記流路形成層の上に密着向上層と、前記密着向上層の上に吐出口形成層とを有する液体吐出ヘッドであって、
前記流路形成層は、(メタ)アクリル基を二つ以上有する化合物と光重合開始剤を含む第一の樹脂組成物の硬化物層であり、
前記密着向上層は、一つの分子内にエポキシ基と(メタ)アクリル基をそれぞれ一つ以上有する骨格からなる感光性樹脂と光重合開始剤を含む第二の樹脂組成物の硬化物層であり、
前記吐出口形成層は、エポキシ樹脂と光重合開始剤を含む第三の樹脂組成物の硬化物層であることを特徴とする液体吐出ヘッドが提供される。
また本発明の別の態様によれば、液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液体を供給する供給口と、を有する基板と、前記基板の上に流路形成層と、前記流路形成層の上に密着向上層と、前記密着向上層の上に吐出口形成層とを有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
(1)前記基板上に(メタ)アクリル基を二つ以上有する化合物と光重合開始剤を含む第一の樹脂組成物の層を形成する工程と、
(2)一つの分子内にエポキシ基と(メタ)アクリル基をそれぞれ一つ以上有する骨格からなる感光性樹脂と光重合開始剤を含む第二の樹脂組成物の層を形成する工程と、
(3)前記第一の樹脂組成物の層と前記第二の樹脂組成物の層に流路のパターンを一括で露光する工程と、
(4)前記工程(3)の後、前記第二の樹脂組成物の層の上にエポキシ樹脂と光重合開始剤を含む第三の樹脂組成物の層を形成する工程と、
(5)前記第三の樹脂組成物の層に吐出口のパターンを露光する工程と、
(6)前記第一の樹脂組成物の層、前記第二の樹脂組成物の層、前記第三の樹脂組成物の層を現像して、前記流路形成層、前記密着向上層及び前記吐出口形成層を形成する工程と、
を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法が提供される。
本発明によれば、液体吐出ヘッドの吐出口形成層と流路形成層間の密着性を高めた液体吐出ヘッド及び液体吐出ヘッドの製造方法を提供することができる。
(A)は液体吐出ヘッドの一実施形態の構成を示す模式的斜視図であり、(B)は図1(A)のA-B線における模式的断面図である。 本発明における液体吐出ヘッドの製造方法の一実施形態を示す模式的断面図である。 実施例における液体吐出ヘッドの製造方法の一実施形態を示す模式的断面図である。 比較例における液体吐出ヘッドの製造方法の一実施形態を示す模式的断面図である。
インクジェットプリントヘッドを始めとする液体吐出ヘッドは、流路形成層で画定される流路及び吐出口形成層で画定される吐出口内(流路及び吐出口を合わせてノズル流路とも言う)が常に液体(例えば、インク)に晒された状態となる。微細化した液体吐出ヘッドにおいて流路形成層に(メタ)アクリル樹脂、吐出口形成層にエポキシ樹脂を用いた場合、長時間液体と触れ合うことで吐出口形成層と流路形成層に剥離が生じる場合があった。本発明では、このような吐出口形成層と流路形成層の間に、一つの分子内にエポキシ基と(メタ)アクリル基を一つ以上有する骨格からなる感光性樹脂を含む組成物からなる密着向上層を設けている。これにより、各層間で反応が進行するために密着性が向上し、上述した技術課題を達成することができる。なお、本発明において(メタ)アクリル基とはアクリル基またはメタクリル基を表す。また、(メタ)アクリル樹脂についても同様にアクリル樹脂またはメタクリル樹脂を表す。また、官能基(エポキシ基又は(メタ)アクリル基)の当量とは、該当する化合物の分子量を官能基数で割った値である。
<液体吐出ヘッド>
以下、図面を参照して、本発明にかかる液体吐出ヘッドの一実施形態の構成を説明する。しかしながら、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
図1(A)は、本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドを示す模式的斜視図である。また、図1(B)は図1(A)におけるA-B線を通る基板に垂直な面でみた本発明の一実施形態に係る液体吐出ヘッドの模式的断面図である。
図1に示す液体吐出ヘッドは、液体を吐出するためのエネルギーを発生させるエネルギー発生素子2が所定のピッチで形成された基板1を有する。エネルギー発生素子2としては、電気熱変換素子や圧電素子が挙げられる。エネルギー発生素子2は、基板1の表面に接するように設けられていても、基板1の表面に対して一部中空状に設けられていてもよい。エネルギー発生素子2には、そのエネルギー発生素子2を動作させるための制御信号入力電極が接続されている。また、基板1には液体を供給する供給口3が開口されている。基板1としては、シリコンで形成されたシリコン基板が挙げられる。シリコン基板はシリコンの単結晶で、表面の結晶方位が(100)であることが好ましい。
基板1のエネルギー発生素子2が設けられた第一の面側には、感光性樹脂層4が形成されている。本発明における感光性樹脂層4は、流路形成層5と密着向上層6と吐出口形成層7とを有している。基板1上には、流路形成層5及び密着向上層6によって流路8の側壁が形成されている。密着向上層6の上には、吐出口形成層7によって吐出口9が形成されている。また、必要に応じて吐出口形成層7の上に撥水層10が形成されている。
この液体吐出ヘッドは、供給口3から流路8を通って供給される液体を、エネルギー発生素子2によって発生する圧力を加えることによって、流路8を介して吐出口9から液滴(例えば、インク滴)として吐出させる。
<感光性樹脂組成物>
流路形成層5、密着向上層6、吐出口形成層7に用いられる各感光性樹脂組成物についてそれぞれ説明する。
流路形成層5に用いる感光性樹脂組成物(第一の樹脂組成物という)は、基板1との密着性等を考慮して、光ラジカル重合性の(メタ)アクリル基を二つ以上有する化合物を含む。
より具体的には、該化合物として、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキルアクリレート、ベンジルアクリレート、フェニルアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、アルキルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。また、前述の化合物をモノマーとしたプレポリマーや、変性(メタ)アクリレート化合物(これらを合わせて(メタ)アクリル樹脂ともいう)を用いてもよい。必要に応じて2種類以上の(メタ)アクリル樹脂を混合して用いてもよい。
また、(メタ)アクリル樹脂としては、硬化後の残留応力が少ない方が基板1とより良好な密着性を発現するため、(メタ)アクリル基当量が300以上であることが好ましい。
第一の樹脂組成物に光ラジカル重合開始剤を加えることで、光ラジカル重合性樹脂組成物を調製することができる。光ラジカル重合開始剤としては、分子内開裂型または水素引き抜き型の開始剤が挙げられる。
その他、第一の樹脂組成物にシランカップリング剤や増感剤などの添加剤を添加してもよい。
密着向上層6に用いる感光性樹脂組成物(第二の樹脂組成物という)は、流路形成層5と吐出口形成層7との密着性等を考慮して選択され、一つの分子内にエポキシ基と(メタ)アクリル基をそれぞれ一つ以上有する骨格からなる感光性樹脂を含む。
具体的には、脂肪族エポキシ(メタ)アクリレート、bisA骨格エポキシ(メタ)アクリレート、フェノールノボラックエポキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
第二の樹脂組成物は、硬化後の残留応力が少ない方が良く、エポキシ基と(メタ)アクリル基を合せた官能基当量が200以上であることが好ましく、250以上であることがより好ましい。官能基当量が250以上であれば、硬化収縮による残留応力によって基板との密着性が低下することを抑制できる。また、エポキシ基に対する(メタ)アクリル基の官能基比は、流路形成層5と吐出口形成層7との密着性を両立させるため、第二の樹脂組成物に含まれるエポキシ基の官能基比を1.00としたとき、0.25以上4.00以下であることが好ましい。この場合、さらにエポキシ基と(メタ)アクリル基を合わせた官能基当量が500以下であることがより好ましい。官能基比が0.25以上で官能基当量が500以下の場合、(メタ)アクリル基量が不足することなく、流路形成層5との密着性の低下がより抑制できる。官能基比が4.00以下で官能基当量が500以下の場合、エポキシ基量が不足することなく吐出口形成層7との密着性の低下がより抑制できる。
第二の樹脂組成物が含む光重合開始剤として、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤等が挙げられる。光ラジカル重合開始剤を用いた場合、第二の樹脂組成物に含まれる感光性樹脂の(メタ)アクリル基のラジカル反応が進行し、光カチオン重合開始剤を用いた場合、感光性樹脂のエポキシ基のカチオン反応が進行する。本発明では後述するように流路形成層5と密着向上層6を一括露光により流路パターンを形成する場合、第一の樹脂組成物に含まれるアクリル樹脂との反応性を高める光ラジカル重合開始剤を用いることが好ましい。光カチオン重合開始剤を用いた場合、現像後の本硬化工程において吐出口形成層7を構成する第三の樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂と反応するエポキシ基が減少し、密着性が低下する場合がある。
光ラジカル重合開始剤としては、第一の樹脂組成物に挙げたものと同様のものが挙げられる。
その他、第二の樹脂組成物に熱硬化剤やシランカップリング剤、増感剤などの添加剤を添加してもよい。
吐出口形成層7に用いる第三の樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含有し、その硬化物のフォトリソグラフィー材料としての反応性、解像性等を考慮すると、光カチオン重合性のエポキシ樹脂を含むことが好ましい。
より具体的には、ビスフェノールA型及びF型のエポキシ樹脂等のビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラック型のエポキシ樹脂等のフェノールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂、クレゾールノボラック型のエポキシ樹脂等のクレゾールノボラック骨格を有するエポキシ樹脂、ノルボルネン骨格を有するエポキシ樹脂、テルペン骨格を有するエポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂、オキシシクロヘキサン骨格を有するエポキシ樹脂などの多官能エポキシ樹脂等のカチオン重合型のエポキシ樹脂を挙げることができる。これらの1種または2種以上の組合せを用いることができる。
第三の樹脂組成物には、光重合開始剤として光カチオン重合開始剤できが含まれる。
また、エポキシ基を二官能以上有するエポキシ樹脂を用いることで、硬化物が3次元架橋し、機械的強度等の所望の特性を得るのに適している。
<液体吐出ヘッドの製造方法>
図2を用いて、本発明にかかる液体吐出ヘッドの製造方法の一実施形態について以下に説明する。本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。
まず、図2(A)に示すように、エネルギー発生素子2を第一の面1A側に有する基板1を用意する。
次に、図2(B)に示すように、基板1を貫通し、液体を供給する供給口3を形成する。供給口3は、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)等のアルカリ系のエッチング液によるウェットエッチングや、反応性イオンエッチング等のドライエッチングを用いて、所望の位置に形成する。
次に、図2(C)に示すように、第一の樹脂組成物の層11をエネルギー発生素子2と供給口3を形成した基板1の第一の面1A上に形成する。第一の樹脂組成物の層11は、ドライフィルムを用いたラミネート法により形成することができる。このドライフィルムは、PET(ポリエチレンテレフタラート)やポリイミド等からなるフィルム基材上に、第一の樹脂組成物をスピンコート法やスリットコート法で塗工し、塗工層を形成する(不図示)。塗工層をプリベークして乾燥させることででき製造することができる。なお、供給口3が配置されていない基板の場合、第一の樹脂組成物はドライフィルムとせずに、スピンコート法やスリットコート法等で直接基板上に塗布して成膜してもよい。第一の樹脂組成物の層11の厚さは、該層の硬化物層(流路形成層)の厚さとして液体吐出ヘッドの吐出設計により適宜決定されるが、例えば3μm以上45μm以下とすることができる。
次に、図2(D)に示すように、第一の樹脂組成物の層11上に第二の樹脂組成物の層12を形成する。第二の樹脂組成物の層12は、第一の樹脂組成物の層11と同様の工程でドライフィルムを用いて作製することができる。ここで、第二の樹脂組成物の層12の硬化物層(密着向上層)の膜厚と、流路形成層の膜厚との膜厚比を考える。流路形成層の膜厚を1.0としたとき、これに対する第二の樹脂組成物の層12の硬化物層(密着向上層)の膜厚の比が膜厚比である。この膜厚比は、0.4以下(即ち、1.0:0.4以下)であることが好ましい。0.4より大きくなると、密着向上層の応力によって流路形成層と基板間の密着性が低下する場合がある。密着向上層の膜厚の範囲は1.2μm以上18.0μm以下とすることができる。
次に、図2(E)に示すように、流路のパターンを有するフォトマスク13を介して、第一の樹脂組成物の層11及び第二の樹脂組成物の層12を流路のパターンに選択的に一括で露光する。さらに、熱処理することで露光部を硬化させて、第一の樹脂組成物の硬化物層(流路形成層5)及び第二の樹脂組成物の硬化物層(密着向上層6)を形成する。第一及び第二の樹脂組成物の層中の非露光部は未硬化部として残される。
フォトマスク13は、露光波長の光を透過するガラスや石英などの材質からなる基板に、流路などのパターンを合わせてクロム膜などの遮光膜が形成されたものである。露光装置としては、i線露光ステッパー、KrFステッパーなどの単一波長の光源や、マスクアライナーMPA-6000Super(商品名、キヤノン製)などの水銀ランプのブロード波長を光源に持つ投影露光装置を用いることができる。
次に、図2(F)に示すように、露光処理された第二の樹脂組成物の層12上に第三の樹脂組成物の層14を形成する。第三の樹脂組成物の層14もドライフィルムを用いてラミネート法で形成することができる。ドライフィルムは、第一及び第二の樹脂組成物と同様に製造することができる。
さらに、必要に応じて撥水層10を第三の樹脂組成物の層14上に成膜する。撥水層10には、インク等の液体に対する撥水性が求められ、撥水層10の形成にはカチオン重合性を有するパーフルオロアルキル組成物やパーフルオロポリエーテル組成物を用いることが好ましい。一般に、パーフルオロアルキル組成物やパーフルオロポリエーテル組成物は、塗布後のベーク処理によってフッ化アルキル鎖が、組成物と空気の界面に偏析することが知られており、組成物の表面の撥水性を高めることができる。
次に、図2(G)に示すように、吐出口のパターンを有するフォトマスク15を介して、第三の樹脂組成物の層14と撥水層10を吐出口のパターンに選択的に一括で露光する。さらに、熱処理することで露光部を硬化させて、第三の樹脂組成物の硬化物層(吐出口形成層7)を形成する。
第一及び第二の樹脂組成物の層11及び12と同一波長を用いて第三の樹脂組成物の層14を露光する際は、第三の樹脂組成物を硬化させる露光量を、第一及び第二の樹脂組成物を硬化させる露光量よりも少なくする必要がある。つまり、第三の樹脂組成物の層14を露光する際に、該層14を透過した光が第一及び第二の樹脂組成物を硬化させる露光量である場合、後述する現像工程で第一及び第二の樹脂組成物の層の非露光部の除去が困難となり、流路8を形成できなくなる。このことから、第三の樹脂組成物は第一及び第二の樹脂組成物よりも相対的に高感度である必要がある。
次に、各層の未硬化部を現像液で現像することにより、一括除去し、図2(H)に示すように、流路8及び吐出口9を形成し、必要に応じて熱処理をして液体吐出ヘッドを完成させる。
現像液としては、PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、MIBK(メチルイソブチルケトン)やキシレン等の有機溶剤が挙げられる。また、必要に応じてIPA(イソプロピルアルコール)等によるリンス処理を行ってもよい。
以下に実施例を示すことによって、さらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1~23)
表2には本発明における密着向上層及び流路形成層に含まれる感光性樹脂、(メタ)アクリル樹脂、光ラジカル重合開始剤及び光カチオン重合開始剤を示す。密着向上層及び流路形成層は、PGMEAを溶剤として用いた。表2に示す実施例ごとに、図3に示す工程によって液体吐出ヘッドを作製した。各表において、組成は質量部で表されている。
まず、図3(A)に示すように、エネルギー発生素子2を第一の面1A側に有する基板1を用意した。
次に、厚さ100μmのPETフィルム基材上に表2に示す第一の樹脂組成物をスピンコート法によって塗布し、90℃で10分間ベークしてPGMEA溶剤を揮発させ、15.0μmのドライフィルム(1)を調製した(不図示)。
次に、図3(B)に示すように、基板1の第一の面1Aから第一の面1Aと対向する第二の面1Bに貫通する供給口3を形成した。まず、OFPR(商品名、東京応化工業社製)からなるポジ型感光性樹脂を用いて開口を有するエッチングマスク(不図示)を第二の面1Bに形成した。そして、エッチングマスクの開口を通して、基板1の第二の面1Bから反応性イオンエッチングを行うことで、供給口3を形成した。反応性イオンエッチングは、ICPエッチング装置(アルカテル社製、型式番号:8E)を用い、ボッシュプロセスで行った。供給口3の形成後に、剥離液を用いて、エッチングマスクを除去した。
次に、図3(C)に示すように、ドライフィルム(1)を基板1上に転写した。具体的には、エネルギー発生素子2及び供給口3を配置した基板1の第一の面1Aに、ドライフィルム(1)を、ラミネート法を用いて、70℃の熱を加え、加圧しながら第一の樹脂組成物の面を貼り合わせた。その後、ドライフィルムからPETフィルム基材を剥離テープ(不図示)により剥離して、第一の樹脂組成物の層11を転写した。
次に、図3(D)に示すように、第二の樹脂組成物の層12を第一の樹脂組成物の層11上に積層した。具体的には、表2に記載の密着向上層を形成する第二の樹脂組成物を厚さ100μmのPETフィルム基材上に塗布し、90℃で5分間ベークしてPGMEA溶剤を揮発させ、表2に記載の膜厚を有するドライフィルム(2)を成膜した。次にドライフィルム(2)を、ラミネート法を用いて、70℃の熱を加え、加圧しながら第一の樹脂組成物の層11上に転写して第二の樹脂組成物の層12を積層した。
次に、図3(E)に示すように、流路パターンを有するフォトマスク13を介して、第一の樹脂組成物の層11及び第二の樹脂組成物の層12を、i線露光ステッパー(キヤノン製、商品名:i5)により、10000J/mの露光量で一括パターン露光した。さらに、50℃、5分の熱処理を行うことで露光部を硬化させて流路形成層5及び密着向上層6を形成した。
次に、図3(F)に示すように、第三の樹脂組成物の層14を第二の樹脂組成物の層12上に積層した。具体的には、表1に記載の第三の樹脂組成物を厚さ100μmのPETフィルム上に塗布し、90℃、5分間ベークして溶媒を揮発させ、5.0μmの厚みに成膜した。次に、ドライフィルム(3)を露光処理後の第二の樹脂組成物の層12上に、ラミネート法を用いて50℃の熱を加えながら転写して第三の樹脂組成物の層14を積層した。
Figure 2023067184000002
表1中の製品名(略号)は以下の通りである。
・157S70(製品名、三菱ケミカル社製、特殊ノボラック型エポキシ樹脂)
・CPI-410S(製品名、サンアプロ社製、光カチオン重合開始剤)
・PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
次に、図3(G)に示すように、吐出口パターンを有するフォトマスク15を介して、ドライフィルム14を、i線露光ステッパー(キヤノン製、商品名:i5)を用いて、1100J/mの露光量でパターン露光した。さらに、90℃、5分の熱処理を行うことで露光部を硬化させて吐出口形成層7を形成した。
次に、図3(H)に示すように、露光処理後の各層の未硬化部をPGMEAで1時間現像することにより一括除去し、流路8及び吐出口9を形成し、200℃で熱キュアして液体吐出ヘッドを得た。
(比較例1~8)
表3には比較例の流路形成層に含まれる(メタ)アクリル樹脂及び光ラジカル重合開始剤を示す。実施例と同様に、PGMEAを溶剤として用いた。表3に示す比較例ごとに、図4に示す工程によって液体吐出ヘッドを作製した。各表において、組成は質量部で表されている。
まず、図4(A)に示すように、エネルギー発生素子2を第一の面側に有する基板1を用意した。
次に、厚さ100μmのPETフィルム上に第一の樹脂組成物をスピンコート法によって塗布し、90℃で10分間ベークしてPGMEA溶剤を揮発させ、15.0μmのドライフィルム(1)を成膜した(不図示)。
次に、図4(B)に示すように、基板1の第一の面から第一の面と対向する第二の面に貫通する供給口3を形成した。供給口3は、OFPR(商品名、東京応化工業社製)からなるポジ型感光性樹脂を用いて開口を有するエッチングマスクを形成し、エッチングマスクの開口を通して、基板1の第二の面から反応性イオンエッチングを行うことで形成した。反応性イオンエッチングは、ICPエッチング装置(アルカテル社製、型式番号:8E)を用い、ボッシュプロセスで行った。供給口3の形成後に、剥離液を用いて、エッチングマスクを除去した。
次に、図4(C)に示すように、感光性樹脂組成物(1)を用いて形成したドライフィルム11を基板1上に転写した。具体的には、エネルギー発生素子2及び供給口3を配置した基板1の面に、樹脂組成物(1)から形成したドライフィルム11を、ラミネート法を用いて、70℃の熱を加え、加圧しながら基材から基板1へ転写した。その後、ドライフィルム11からPETフィルムからなる基材を剥離テープにより剥離した(不図示)。
次に、図4(D)に示すように、流路パターンを有するフォトマスク13を介して、ドライフィルム11を、i線露光ステッパー(キヤノン製、商品名:i5)を用いて、10000J/mの露光量で一括パターン露光した。さらに、50℃、5分の熱処理を行うことで露光部を硬化させて流路形成層を形成した。
次に、図4(E)に示すように、ドライフィルム14をドライフィルム11上に積層した。具体的には、表1に記載の感光性樹脂組成物(3)を厚さ100μmのPETフィルム上に塗布し、90℃、5分間ベークして溶媒を揮発させ、5.0μmのドライフィルム14を成膜した。次に、ドライフィルム14を露光処理後のドライフィルム11上に、ラミネート法を用いて50℃の熱を加えながら転写して積層した。
次に、図4(F)に示すように、吐出口パターンを有するフォトマスク15を介して、ドライフィルム14を、i線露光ステッパー(キヤノン製、商品名:i5)を用いて、1100J/mの露光量でパターン露光した。さらに、90℃、5分の熱処理を行うことで露光部を硬化させて吐出口形成層7を形成した。
次に、図4(G)に示すように、露光処理後のドライフィルム11及び14の未硬化部をPGMEAで1時間現像することにより一括除去し、流路8及び吐出口9を形成し、200℃の熱でキュアして液体吐出ヘッドを得た。
(密着性評価)
各液体吐出ヘッドにインク(サービスヘッド用インク、キヤノン製)を充填した。121℃環境下で所定の時間保存した後に、金属顕微鏡を用いて以下の基準により密着性評価を行った。また、密着性評価は密着向上層と流路形成層、吐出口形成層と密着向上層及び流路形成層と基板の各層間で行った。
◎:300時間保存後も層間で剥離が発生していない。
〇:200時間以上300時間未満の保存後に層間で一部に剥離が発生している。
×:200時間未満の保存後に層間が完全に剥離している。
実施例1~5は第二の樹脂組成物(密着向上層)及び第一の樹脂組成物(流路形成層)に含まれる光ラジカル重合開始剤の量と種類を変更したが、いずれも良好な密着性を示した。実施例6は第二の樹脂組成物の重合開始剤として光カチオン重合開始剤を使用したが、吐出口形成層と密着向上層間で200時間保存後に一部に剥離が発生していた。これは、密着向上層に含まれる第二の樹脂組成物の露光時にエポキシ基のカチオン反応が進行し、キュア時に吐出口形成層に含まれる第三の樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂と反応するエポキシ基が不足していたために密着性が低下したと考えられる。
実施例7~17は、密着向上層に含まれる第二の樹脂組成物のエポキシ基に対する(メタ)アクリル基の官能基比と、重量平均分子量(Mw)に対するエポキシ基と(メタ)アクリル基を合わせた官能基当量を変更した。官能基比が0.25以上4.00以下かつ官能基当量が200以上500以下の場合は良好な密着性を有していた(実施例8、9、11、12、15、16)。実施例7及び10は、密着向上層と流路形成層間で200時間保存後に一部に剥離が発生していた。これは、流路形成層に含まれる第一の樹脂組成物に含まれるアクリル樹脂との反応性が低下したためであると考えられる。実施例13及び14は、吐出口形成層と密着向上層間で200時間保存後に一部に剥離が発生していた。これは、第二の樹脂組成物に含まれるエポキシ基の割合が低下し、吐出口形成層に含まれる第三の樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂との反応性が低下したためであると考えられる。実施例17は流路形成層と基板間で200時間保存後に一部剥離が発生していた。これは、密着向上層の応力によって流路形成層と基板間で密着性が低下したためであると考えられる。
実施例18~20は、流路形成層に含まれる第一の樹脂組成物の官能基((メタ)アクリル基)当量を変更したが、官能基当量が300以上の場合は良好な密着性を有していた(実施例17、18)。実施例19及び20は流路形成層と基板間で200時間保存後に一部剥離していた。これは、官能基当量が300未満であり、流路形成層の応力が大きくなったためであると考えられる。
実施例21~23は、流路形成層に対する密着向上層の膜厚比を変更したが、実施例21の膜厚比が0.4の場合は良好な密着性を有していた。実施例22及び23は流路形成層と基板間で200時間保存後に一部剥離が生じていた。これは、膜厚比が0.4を越えることで密着向上層の応力の影響を抑えにくくなり、流路形成層と基板間の密着力以上の力が加わったためであると考えられる。
比較例1~8は、密着向上層を設けずに、流路形成層を形成する第一の樹脂組成物の(メタ)アクリル樹脂及び光ラジカル重合開始剤を変更してみたが、いずれも吐出口形成層と流路形成層間で200時間未満の保存後に完全に剥離していた。
Figure 2023067184000003
Figure 2023067184000004
表2及び3に示した各実施例及び各比較例における各材料としては以下のものを用いた。
(1)感光性樹脂
・PR-1:EBECRYL3500(製品名、ダイセル・オルネクス社製、脂肪族エポキシアクリレート)
・PR-2:エポキシエステル3000MK(製品名、共栄化学社製、bisA骨格エポキシメタクリレート)
・PR-3:エポキシエステル3000A(製品名、共栄化学社製、bisA骨格エポキシアクリレート)
・PR-4:ENA(製品名、カガワケミカル社製、フェノールノボラック骨格エポキシアクリレート)
(2)光ラジカル重合開始剤
・ORI-1:omnirad184(製品名、IGM Resins社製、α-ヒドロキシアルキルフェノン(分子内開裂型))
・ORI-2:omnirad369E(製品名、IGM Resins社製、α-アミノアルキルフェノン(分子内開裂型))
・ORI-3:omnirad754(製品名、IGM Resins社製、分子内水素引き抜き型)
(3)光カチオン重合開始剤
・OCI:SP-172(製品名、ADEKA社製、カチオン性開始剤)
(4)(メタ)アクリル樹脂
・AR-1:EBECRYL303(製品名、ダイセル・オルネクス社製、アクリルアクリレート)
・AR-2:EBECRYL305(製品名、ダイセル・オルネクス社製、アクリルアクリレート)
・AR-3:KRM8912(製品名、ダイセル・オルネクス社製、アクリルアクリレート)
・AR-4:M-309(製品名、東亜合成社製、トリメチロールプロパントリアクリレート)
(5)その他
・EP基:エポキシ基
・AC基:(メタ)アクリル基
1 基板
2 エネルギー発生素子
3 供給口
4 感光性樹脂層
5 流路形成層
6 密着向上層
7 吐出口形成層
8 流路
9 吐出口
11 第一の樹脂組成物の層(ドライフィルム(1))
12 第二の樹脂組成物の層(ドライフィルム(2))
14 第三の樹脂組成物の層(ドライフィルム(3))

Claims (13)

  1. 液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液体を供給する供給口と、を有する基板と、
    前記基板の上に、流路形成層と、前記流路形成層の上に密着向上層と、前記密着向上層の上に吐出口形成層とを有する液体吐出ヘッドであって、
    前記流路形成層は、(メタ)アクリル基を二つ以上有する化合物と光重合開始剤を含む第一の樹脂組成物の硬化物層であり、
    前記密着向上層は、一つの分子内にエポキシ基と(メタ)アクリル基をそれぞれ一つ以上有する骨格からなる感光性樹脂と光重合開始剤を含む第二の樹脂組成物の硬化物層であり、
    前記吐出口形成層は、エポキシ樹脂と光重合開始剤を含む第三の樹脂組成物の硬化物層であることを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記第一の樹脂組成物と前記第二の樹脂組成物に含まれる光重合開始剤が光ラジカル重合開始剤である請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記第二の樹脂組成物に含まれるエポキシ基の官能基比を1.00としたとき、前記第二の樹脂組成物に含まれるエポキシ基に対する(メタ)アクリル基の官能基比が0.25以上、4.00以下であり、かつエポキシ基と(メタ)アクリル基を合わせた官能基当量が250以上、500以下である、請求項1または2に記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記流路形成層を構成する第一の樹脂組成物に含まれる化合物の(メタ)アクリル基当量が300以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記流路形成層の膜厚を1.0としたとき、前記流路形成層に対する前記密着向上層の膜厚比が0.4以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  6. 前記吐出口形成層を構成する第三の樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂は、エポキシ基を二官能以上有するエポキシ樹脂である、請求項1~5のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 液体を吐出するためのエネルギーを発生するエネルギー発生素子と、液体を供給する供給口と、を有する基板と、
    前記基板の上に流路形成層と、前記流路形成層の上に密着向上層と、前記密着向上層の上に吐出口形成層とを有する液体吐出ヘッドの製造方法であって、
    (1)前記基板上に(メタ)アクリル基を二つ以上有する化合物と光重合開始剤を含む第一の樹脂組成物の層を形成する工程と、
    (2)一つの分子内にエポキシ基と(メタ)アクリル基をそれぞれ一つ以上有する骨格からなる感光性樹脂と光重合開始剤を含む第二の樹脂組成物の層を形成する工程と、
    (3)前記第一の樹脂組成物の層と前記第二の樹脂組成物の層に流路のパターンを一括で露光する工程と、
    (4)前記工程(3)の後、前記第二の樹脂組成物の層の上にエポキシ樹脂と光重合開始剤を含む第三の樹脂組成物の層を形成する工程と、
    (5)前記第三の樹脂組成物の層に吐出口のパターンを露光する工程と、
    (6)前記第一の樹脂組成物の層、前記第二の樹脂組成物の層、前記第三の樹脂組成物の層を現像して、前記流路形成層、前記密着向上層及び前記吐出口形成層を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。
  8. 前記第一の樹脂組成物と前記第二の樹脂組成物に含まれる光重合開始剤が光ラジカル重合開始剤である請求項7に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  9. 第二の樹脂組成物に含まれるエポキシ基の官能基比を1.00としたとき、前記第二の樹脂組成物に含まれるエポキシ基に対する(メタ)アクリル基の官能基比が0.25以上、4.00以下であり、かつエポキシ基と(メタ)アクリル基を合わせた官能基当量が250以上、500以下である、請求項7又は8に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  10. 前記第一の樹脂組成物に含まれる化合物の(メタ)アクリル基当量が300以上である、請求項7~9のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  11. 前記流路形成層の膜厚を1.0としたとき、前記流路形成層に対する前記密着向上層の膜厚比が0.4以下である、請求項7~10のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  12. 前記第三の樹脂組成物に含まれるエポキシ樹脂は、エポキシ基を二官能以上有するエポキシ樹脂である、請求項7~11のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
  13. 前記第一の樹脂組成物の層、前記第二の樹脂組成物の層、前記第三の樹脂組成物の層の少なくとも一つの層がドライフィルムを用いたものである、請求項7~12のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッドの製造方法。
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