JP2023066225A - 防火建具 - Google Patents
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Abstract
【課題】防火性を維持できる防火建具を提供すること。【解決手段】引き違い窓1、窓枠2および外障子3および内障子5を備える。外障子3は、室外側のフロートガラス42および室内側の網無し耐熱強化ガラス43を有する複層面材41と、複層面材41を保持する外召合せ縦框35とを有する。外召合せ縦框35は、室外見付け面部351、室内見付け面部、内周見込み面部および外周見込み面部を有し、これらによってY軸方向に沿った中空部36を形成する。中空部36には、Y軸方向に沿った補強材39が設置される。補強材39は、中空部36において室外見付け面部351に対してZ軸方向に空間を隔てて配置される。【選択図】図3
Description
本発明は、障子を枠体に対してスライド移動させる引き違い窓などの防火建具に関する。
例えば枠体内に障子がスライド移動可能に配置される引き違い窓などの防火建具において、障子が、框と框内に配置される室内ガラスパネルおよび室外ガラスパネルとを備え、室外ガラスパネルを室内ガラスパネルよりも防火性の高い網入りガラスパネルで構成することが一般に知られている。ここで、前述したように網入りガラスパネルを用いると、網入りでないガラスパネルに比べて眺望性が低下してしまうので、室外ガラスパネルとして網入りでない耐熱強化ガラスなどを用いることが考えられる。
しかし、室外側ガラスパネルに網入りでない耐熱強化ガラスを用いる場合には、耐熱強化ガラスがその特性として自然破損し、室外側へ落下するおそれがある。このため、室外側ガラスパネルではなく室内側ガラスパネルに対して、網入りでない耐熱強化ガラスを用いることが考えられる。このような例として特許文献1の防火建具が挙げられる。例えばこの防火建具を引き違い窓で構成する場合には、窓枠と、二つの障子とを備え、窓枠内に配置される障子が、框と、框に保持される真空複層ガラスパネル(室外ガラスパネル)および耐熱強化ガラス(室内ガラスパネル)とを備えることになると考えられる。
しかし、室外側ガラスパネルに網入りでない耐熱強化ガラスを用いる場合には、耐熱強化ガラスがその特性として自然破損し、室外側へ落下するおそれがある。このため、室外側ガラスパネルではなく室内側ガラスパネルに対して、網入りでない耐熱強化ガラスを用いることが考えられる。このような例として特許文献1の防火建具が挙げられる。例えばこの防火建具を引き違い窓で構成する場合には、窓枠と、二つの障子とを備え、窓枠内に配置される障子が、框と、框に保持される真空複層ガラスパネル(室外ガラスパネル)および耐熱強化ガラス(室内ガラスパネル)とを備えることになると考えられる。
ところで、特許文献1に記載の防火建具を引き違い窓で構成する場合において、室外火災時に室外ガラスパネルが熱せられて割れてしまうと、室内ガラスパネルだけの単板状態となって框の室内ガラスパネルに対する保持力が弱まると共に框自体にも座屈変形が生じてしまい、室内ガラスパネルおよび框の間に室内外に通じる隙間が発生して防火性を維持できないおそれがある。
本発明の目的は、防火性を維持できる防火建具を提供することにある。
本発明の防火建具は、枠体と、枠体内に配置される外障子および内障子とを備え、前記外障子および前記内障子の少なくとも一方がスライド移動可能に設けられる防火建具において、前記外障子は、網無しの室外ガラスパネルおよび前記室外ガラスパネルよりも室内側に配置される網無しの室内ガラスパネルを有する複層面材と、前記複層面材を保持すると共に前記防火建具の閉鎖状態で前記内障子に対して室外側に配置される外召合せフレームとを有し、前記室内ガラスパネルは、前記室外ガラスパネルよりも防火性の高い防火ガラスで構成され、前記外召合せフレームは、室外見付け面部、室内見付け面部、内周見込み面部および外周見込み面部を有し、前記室外見付け面部、前記室内見付け面部、前記内周見込み面部および前記外周見込み面部は、前記外召合せフレームの長手方向に沿った中空部を形成し、前記中空部には、前記外召合せフレームの長手方向に沿った補強材が設置され、前記補強材は、前記中空部において前記室外見付け面部に対して見込み方向に空間を隔てて配置されることを特徴とする。
本発明によれば、防火性を維持できる防火建具を提供することができる。
[本実施形態の構成]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から図3において、本実施形態に係る防火建具としての引き違い窓1は、建物躯体の開口部に設けられる窓枠2(枠体)と、窓枠2内に配置される外障子3および内障子5とを備えている。
以下の説明において、引き違い窓1の左右方向をX軸方向とし、引き違い窓1の上下方向をY軸方向とし、引き違い窓1の見込み方向をZ軸方向とする。X,Y,Z軸方向は互いに直交する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1から図3において、本実施形態に係る防火建具としての引き違い窓1は、建物躯体の開口部に設けられる窓枠2(枠体)と、窓枠2内に配置される外障子3および内障子5とを備えている。
以下の説明において、引き違い窓1の左右方向をX軸方向とし、引き違い窓1の上下方向をY軸方向とし、引き違い窓1の見込み方向をZ軸方向とする。X,Y,Z軸方向は互いに直交する。
窓枠2は、アルミ製の上枠21、下枠22および左右の縦枠23を有しており、上枠21にはレール211,212がX軸方向に沿って形成されており、下枠22にはレール221,222がX軸方向に沿って形成されている。下枠22のレール221の高さ位置はレール222の高さ位置よりも低い位置とされている。外障子3および内障子5は、X軸方向において引き違い式にスライド移動可能に設けられる。
外障子3は、框体31と、框体31内に配置される複層面材41とを框組みして構成されている。框体31は、上框32、下框33、左右一方の戸先縦框34(縦框)および左右他方の外召合せ縦框35(縦框、外召合せフレーム)を備えており、複層面材41を保持している。アルミ製の押出形材で形成された戸先縦框34には、後述するパネル保持溝357と概略同様に複層面材41を、シール材およびバックアップ材を介して保持する断面略コ字状のパネル保持溝341が形成されている。
複層面材41は、網無しの室外ガラスパネルとしてのフロートガラス42(本実施形態ではLow-eガラス)と、網無しの室内ガラスパネルとしての耐熱強化ガラス43と、フロートガラス42および耐熱強化ガラス43の間に介在されるスペーサ44(図4参照)とを備えている。フロートガラス42の室外面421(図4参照)と後述する室外見付け面部351との間にはシール材およびバックアップ材が設けられている。耐熱強化ガラス43は、フロートガラス42に対して室内側に配置されており、この耐熱強化ガラス43の室内面431(図4参照)と後述する室内見付け面部352(図4参照)との間にはシール材およびバックアップ材が設けられている。室内ガラスパネルは、フロートガラス42よりも2倍以上の曲げ強度を有して防火性が高くされている防火ガラスであり、この防火ガラスは耐熱強化ガラス43によって構成されている。耐熱強化ガラス43は、フロートガラス42に対して、約5倍以上の曲げ強度を有しており、フロートガラス42よりも耐熱性が高くされている。なお、本実施形態では、ワイヤー入りのガラスパネルを網入りガラスパネル、ワイヤーを有さないガラスパネルを網無しガラスパネルとする。
前述したバックアップ材には不燃性のものを用いるのが望ましく、これにより、後述する主に第一熱膨張耐火材6C,第三熱膨張耐火材6Eで塞ぐ空間を狭めることができ、より効果的に遮炎できる。
複層面材41は、網無しの室外ガラスパネルとしてのフロートガラス42(本実施形態ではLow-eガラス)と、網無しの室内ガラスパネルとしての耐熱強化ガラス43と、フロートガラス42および耐熱強化ガラス43の間に介在されるスペーサ44(図4参照)とを備えている。フロートガラス42の室外面421(図4参照)と後述する室外見付け面部351との間にはシール材およびバックアップ材が設けられている。耐熱強化ガラス43は、フロートガラス42に対して室内側に配置されており、この耐熱強化ガラス43の室内面431(図4参照)と後述する室内見付け面部352(図4参照)との間にはシール材およびバックアップ材が設けられている。室内ガラスパネルは、フロートガラス42よりも2倍以上の曲げ強度を有して防火性が高くされている防火ガラスであり、この防火ガラスは耐熱強化ガラス43によって構成されている。耐熱強化ガラス43は、フロートガラス42に対して、約5倍以上の曲げ強度を有しており、フロートガラス42よりも耐熱性が高くされている。なお、本実施形態では、ワイヤー入りのガラスパネルを網入りガラスパネル、ワイヤーを有さないガラスパネルを網無しガラスパネルとする。
前述したバックアップ材には不燃性のものを用いるのが望ましく、これにより、後述する主に第一熱膨張耐火材6C,第三熱膨張耐火材6Eで塞ぐ空間を狭めることができ、より効果的に遮炎できる。
上框32は、アルミ製の押出形材で形成されており、図2に示すように、上室外見付け面部321、上室内見付け面部322、上見込み面部323を有しており、上室外見付け面部321、上室内見付け面部322および上見込み面部323によって上パネル保持溝325が形成されている。上パネル保持溝325は複層面材41の上部を保持している。また、上見込み面部323から上側に延出したガイド溝形成部324が形成されている。ガイド溝形成部324には、外障子3がX軸方向にスライド移動可能にレール211が嵌合している。
上見込み面部323のうち、Z軸方向における略中央位置から室内側の部分には上方に窪んだ凹部326が形成されており、この凹部326に熱膨張耐火材6Aが貼り付けられている。熱膨張耐火材6Aは、上框32の長手方向(X軸方向)に延びて形成されており、耐熱強化ガラス43の上端縁433に対してY軸方向に間隔を隔てて直接に向かい合って配置されている。
上見込み面部323のうち、Z軸方向における略中央位置から室内側の部分には上方に窪んだ凹部326が形成されており、この凹部326に熱膨張耐火材6Aが貼り付けられている。熱膨張耐火材6Aは、上框32の長手方向(X軸方向)に延びて形成されており、耐熱強化ガラス43の上端縁433に対してY軸方向に間隔を隔てて直接に向かい合って配置されている。
下框33は、アルミ製の押出形材で形成されており、下室外見付け面部331、下室内見付け面部332および下見込み面部333,334を有しており、下室外見付け面部331、下室内見付け面部332の上端には下パネル保持溝335が形成されている。下パネル保持溝335は、複層面材41の下部を保持している。下室外見付け面部331および下室内見付け面部332の間には、レール221上をX軸方向に走行可能な戸車337が設けられている。この外障子3の下框33のY軸方向における見付け寸法は、内障子5の後述する下框53の見付け寸法よりも大きい。
外召合せ縦框35は、アルミ製の押出形材で形成されており、図3および図4(A)に示すように、引き違い窓1の閉鎖状態で後述する内召合せ縦框54にZ軸方向に対向し且つ内召合せ縦框54に対して室外側に配置される。外召合せ縦框35は、室外見付け面部351、室内見付け面部352、内周見込み面部353、外周見込み面部354および仕切り片部355を有しており、室外見付け面部351、室内見付け面部352、内周見込み面部353および外周見込み面部354によって、外召合せ縦框35の長手方向(Y軸方向)に沿った中空部36が形成されている。
室内見付け面部352には、引き違い窓1の閉鎖状態で内召合せ縦框54の後述する煙返し546と嵌合する煙返し356が形成されている。また、室内見付け面部352には、外召合せ縦框35と内召合せ縦框54との間を塞ぐ熱膨張耐火材6Bが貼り付けられている。
室外見付け面部351および室内見付け面部352は、X軸方向において内周見込み面部353よりも内周側に延出しており、外召合せ縦框35には、室外見付け面部351、室内見付け面部352および内周見込み面部353によって、複層面材41が配置されるパネル保持溝357が形成されている。
仕切り片部355は、内周見込み面部353および外周見込み面部354に連続しており、これらの間で中空部36を第一中空部37と、第一中空部37に対して室内側に配置される第二中空部38とに仕切っている。仕切り片部355の位置は、Z軸方向においてフロートガラス42と耐熱強化ガラス43との間の位置に配置されている。
内周見込み面部353および外周見込み面部354のZ軸方向における見込み寸法は、室外見付け面部351および室内見付け面部352のうち中空部36を形成する部分のX軸方向における見付け寸法よりも大きい。このため、中空部36全体では、Z軸方向における見込み寸法が、X軸方向における見付け寸法よりも大きい。このように構成されることで、第一中空部37のZ軸方向における見付け寸法も大きくとれるので、第二中空部38を外障子3に対して室外側の空間からZ軸方向に大きく隔てて配置でき、第二中空部38内に設置された後述する補強材39が室外火災時に温度上昇しにくい構成にできる。
室内見付け面部352には、引き違い窓1の閉鎖状態で内召合せ縦框54の後述する煙返し546と嵌合する煙返し356が形成されている。また、室内見付け面部352には、外召合せ縦框35と内召合せ縦框54との間を塞ぐ熱膨張耐火材6Bが貼り付けられている。
室外見付け面部351および室内見付け面部352は、X軸方向において内周見込み面部353よりも内周側に延出しており、外召合せ縦框35には、室外見付け面部351、室内見付け面部352および内周見込み面部353によって、複層面材41が配置されるパネル保持溝357が形成されている。
仕切り片部355は、内周見込み面部353および外周見込み面部354に連続しており、これらの間で中空部36を第一中空部37と、第一中空部37に対して室内側に配置される第二中空部38とに仕切っている。仕切り片部355の位置は、Z軸方向においてフロートガラス42と耐熱強化ガラス43との間の位置に配置されている。
内周見込み面部353および外周見込み面部354のZ軸方向における見込み寸法は、室外見付け面部351および室内見付け面部352のうち中空部36を形成する部分のX軸方向における見付け寸法よりも大きい。このため、中空部36全体では、Z軸方向における見込み寸法が、X軸方向における見付け寸法よりも大きい。このように構成されることで、第一中空部37のZ軸方向における見付け寸法も大きくとれるので、第二中空部38を外障子3に対して室外側の空間からZ軸方向に大きく隔てて配置でき、第二中空部38内に設置された後述する補強材39が室外火災時に温度上昇しにくい構成にできる。
第二中空部38には、外召合せ縦框35の長手方向(Y軸方向)に沿った補強材39が設置されている。補強材39は、アルミ製の外召合せ縦框35の熱伸びの低減のために線膨張係数が小さい材質が好ましく、本実施形態では外召合せ縦框35よりも線膨張係数が小さいスチール製としているが、外召合せ縦框35よりも線膨張係数が小さいステンレス製であってもよい。補強材39は、Z軸方向に沿った第一補強見込み片部391および第二補強見込み片部392と、第一補強見込み片部391および第二補強見込み片部392の室外端部に連続すると共にX軸方向に沿った補強見付け片部393とを有して断面略コ字状に形成されている。図3および図4に示すように、第一補強見込み片部391は、第二補強見込み片部392に対して内周側(複層面材41側)に配置されており、仕切り片部355よりも室内側の位置で内周見込み面部353に当接して固定されている。この固定は、本実施形態では固定ネジで行うが図示省略している。また、第二補強見込み片部392は外周見込み面部354に対してX軸方向に隙間を隔てて配置されており、補強見付け片部393は仕切り片部355に対してZ軸方向に隙間を隔てて配置されている。このように、補強材39は、中空部36において室内側に配置されていると共に、室外見付け面部351に対してZ軸方向に空間(第一中空部37)を隔てて配置されている。
パネル保持溝357には、外召合せ縦框35および複層面材41との間を塞ぐ第一熱膨張耐火材6C、第二熱膨張耐火材6Dおよび第三熱膨張耐火材6EとがそれぞれY軸方向に沿って配置され、内周見込み面部353に貼り付けられている。本実施形態では、図4(A)に示すようにパネル保持溝357にL字補強材7が設置されており、第一熱膨張耐火材6CなどのL字補強材7と重なる部分は当該L字補強材7に貼り付けられている。また、本実施形態では、第二熱膨張耐火材6Dはセッティングブロック8が配置する部分を避けて内周見込み面部353に貼り付けられている。
図4(A)に示すように、第一熱膨張耐火材6Cの位置はZ軸方向においてフロートガラス42の位置よりも室外側の位置に配置されており、第三熱膨張耐火材6Eの位置はZ軸方向において耐熱強化ガラス43の位置よりも室内側の位置に配置されており、第二熱膨張耐火材6Dの位置はZ軸方向において第一熱膨張耐火材6Cの位置と第三熱膨張耐火材6Eの位置との間の位置に配置されている。
なお、X軸方向において複層面材41と内周見込み面部353との間にはグレージングチャネルなどは介在されずに間隔を隔てて直接対向している。
図4(A)に示すように、第一熱膨張耐火材6Cの位置はZ軸方向においてフロートガラス42の位置よりも室外側の位置に配置されており、第三熱膨張耐火材6Eの位置はZ軸方向において耐熱強化ガラス43の位置よりも室内側の位置に配置されており、第二熱膨張耐火材6Dの位置はZ軸方向において第一熱膨張耐火材6Cの位置と第三熱膨張耐火材6Eの位置との間の位置に配置されている。
なお、X軸方向において複層面材41と内周見込み面部353との間にはグレージングチャネルなどは介在されずに間隔を隔てて直接対向している。
内障子5は、框体51と、框体51内に配置されるパネルとしての複層面材61とを框組みして構成されている。框体51は、上框52、下框53、左右一方の内召合せ縦框54(縦框)および左右他方の戸先縦框55(縦框)を備えており、複層面材61を保持している。
複層面材61は、複層面材41と概略同様に、網無しの室外ガラスパネルとしてのフロートガラス62(本実施形態ではLow-eガラス)と、網無しの室内ガラスパネルとしての耐熱強化ガラス63と、フロートガラス62および耐熱強化ガラス63の間に介在されるスペーサ64とを備えている。フロートガラス62の室外面621と後述する室外見付け面部541との間にはシール材およびバックアップ材が設けられている。耐熱強化ガラス63は、フロートガラス62に対して室内側に配置されており、この耐熱強化ガラス63の室内面631と後述する室内見付け面部542との間にはシール材およびバックアップ材が設けられている。この耐熱強化ガラス63は、フロートガラス62よりも防火性の高い防火ガラスとして、前述した耐熱強化ガラス43と同様に構成されている。前述したバックアップ材には不燃性のものを用いるのが望ましく、これにより、後述する熱膨張耐火材6F,6Gで塞ぐ空間を狭めることができ、より効果的に遮炎できる。
複層面材61は、複層面材41と概略同様に、網無しの室外ガラスパネルとしてのフロートガラス62(本実施形態ではLow-eガラス)と、網無しの室内ガラスパネルとしての耐熱強化ガラス63と、フロートガラス62および耐熱強化ガラス63の間に介在されるスペーサ64とを備えている。フロートガラス62の室外面621と後述する室外見付け面部541との間にはシール材およびバックアップ材が設けられている。耐熱強化ガラス63は、フロートガラス62に対して室内側に配置されており、この耐熱強化ガラス63の室内面631と後述する室内見付け面部542との間にはシール材およびバックアップ材が設けられている。この耐熱強化ガラス63は、フロートガラス62よりも防火性の高い防火ガラスとして、前述した耐熱強化ガラス43と同様に構成されている。前述したバックアップ材には不燃性のものを用いるのが望ましく、これにより、後述する熱膨張耐火材6F,6Gで塞ぐ空間を狭めることができ、より効果的に遮炎できる。
上框52および戸先縦框55は、外障子3の上框32および戸先縦框34と概略同様に構成されて室内外逆向きに配置されているので、これらの詳細な説明を省略する。また、下框53は、図2に示すように、外障子3の下框33に対してY軸方向における見付け寸法が小さい点を除き、下框33と概略同様に構成されて室内外逆向きに配置されているので、この詳細な説明を省略する。なお、上框52はレール212にX軸方向にスライド移動可能に嵌合しており、下框53はレール222にX軸方向にスライド移動可能に嵌合している。
内召合せ縦框54は、アルミ製の押出形材で形成されており、図3および図4に示すように、室外見付け面部541、室内見付け面部542、内周見込み面部543、外周見込み面部544および仕切り片部545を有しており、室外見付け面部541、室内見付け面部542、内周見込み面部543および外周見込み面部544によって、内召合せ縦框54の長手方向(Y軸方向)に沿った中空部56が形成されている。なお、内召合せ縦框54にはクレセント錠70が取り付けられている。図4においては、便宜上、クレセント錠70を図示省略している。
室外見付け面部541には、引き違い窓1の閉鎖状態で外召合せ縦框35の煙返し356と嵌合する煙返し546が形成されている。また、室外見付け面部541には、外召合せ縦框35の室内見付け面部352に当接するヒレ部材548が設けられている。室外見付け面部541および室内見付け面部542は、X軸方向において内周見込み面部543よりも内周側に延出しており、内召合せ縦框54には、室外見付け面部541、室内見付け面部542および内周見込み面部543によって、複層面材61が配置されるパネル保持溝547が形成されている。
仕切り片部545は、内周見込み面部543および外周見込み面部544に連続しており、これらの間で中空部56を第一中空部57と、第一中空部57に対して室外側に配置される第二中空部58とに仕切っている。仕切り片部545の位置は、Z軸方向においてフロートガラス62と耐熱強化ガラス63との間の位置に配置されている。
内周見込み面部543および外周見込み面部544のZ軸方向における見込み寸法は、室外見付け面部541および室内見付け面部542のうち中空部56を形成する部分のX軸方向における見付け寸法よりも大きい。このため、中空部56全体では、Z軸方向における見込み寸法が、X軸方向における見付け寸法よりも大きい。このように構成されることで、第一中空部57のZ軸方向における見付け寸法も大きくとれるので、第二中空部58を内障子5に対して室内側の空間からZ軸方向に大きく隔てて配置でき、第二中空部58内に設置された後述する補強材59が室内火災時に温度上昇しにくい構成にできる。
室外見付け面部541には、引き違い窓1の閉鎖状態で外召合せ縦框35の煙返し356と嵌合する煙返し546が形成されている。また、室外見付け面部541には、外召合せ縦框35の室内見付け面部352に当接するヒレ部材548が設けられている。室外見付け面部541および室内見付け面部542は、X軸方向において内周見込み面部543よりも内周側に延出しており、内召合せ縦框54には、室外見付け面部541、室内見付け面部542および内周見込み面部543によって、複層面材61が配置されるパネル保持溝547が形成されている。
仕切り片部545は、内周見込み面部543および外周見込み面部544に連続しており、これらの間で中空部56を第一中空部57と、第一中空部57に対して室外側に配置される第二中空部58とに仕切っている。仕切り片部545の位置は、Z軸方向においてフロートガラス62と耐熱強化ガラス63との間の位置に配置されている。
内周見込み面部543および外周見込み面部544のZ軸方向における見込み寸法は、室外見付け面部541および室内見付け面部542のうち中空部56を形成する部分のX軸方向における見付け寸法よりも大きい。このため、中空部56全体では、Z軸方向における見込み寸法が、X軸方向における見付け寸法よりも大きい。このように構成されることで、第一中空部57のZ軸方向における見付け寸法も大きくとれるので、第二中空部58を内障子5に対して室内側の空間からZ軸方向に大きく隔てて配置でき、第二中空部58内に設置された後述する補強材59が室内火災時に温度上昇しにくい構成にできる。
第二中空部58には、内召合せ縦框54の長手方向(Y軸方向)に沿った補強材59が設置されている。補強材59は、Z軸方向に沿った第一補強見込み片部591および第二補強見込み片部592と、第一補強見込み片部591および第二補強見込み片部592の室内端部に連続すると共にX軸方向に沿った補強見付け片部593とを有して断面略コ字状に形成されている。図3および図4に示すように、第一補強見込み片部591は、第二補強見込み片部592に対して内周側(複層面材61側)に配置されており、仕切り片部545よりも室外側の位置で内周見込み面部543に当接して固定されている。この固定は、本実施形態では固定ネジで行うが図示省略している。また、第二補強見込み片部592は外周見込み面部554に対してX軸方向に隙間を隔てて配置されており、補強見付け片部593は仕切り片部545に対してZ軸方向に隙間を隔てて配置されている。このように、補強材59は、中空部56において室外側に配置されていると共に、室内見付け面部542に対してZ軸方向に空間(第一中空部57)を隔てて配置されている。
パネル保持溝547を構成する内周見込み面部543には、熱膨張耐火材6F,6GがY軸方向に沿って貼り付けられている。熱膨張耐火材6Fは内周見込み面部543における室外側部分に配置され、熱膨張耐火材6Gは内周見込み面部543における室内側部分に配置されている。
なお、X軸方向において複層面材61と内周見込み面部543との間にはグレージングチャネルなどは介在されずに間隔を隔てて直接対向している。また、パネル保持溝547にはL字補強材9が設けられている。
なお、X軸方向において複層面材61と内周見込み面部543との間にはグレージングチャネルなどは介在されずに間隔を隔てて直接対向している。また、パネル保持溝547にはL字補強材9が設けられている。
前述した引き違い窓1では、室外火災時、次のように外召合せ縦框35の座屈変形を抑え、外召合せ縦框35と複層面材41との間に室内外に通じる隙間(貫通口)が形成されることを抑制している。
まず、引き違い窓1の閉鎖状態では、図4(A)に示すように、Z軸方向において外召合せ縦框35は内召合せ縦框54に対して室外側に配置され且つ煙返し356,546同士が掛かりあう状態である。
次に、室外火災時に外障子3が火炎に晒されると、外障子3の室外側の露出した部分から熱せられていき、図4(B)に示すようにフロートガラス42に熱割れが生じ得る一方、外召合せ縦框35がY軸方向に熱伸びし、この熱伸びによって上框32が上方に押し上げられて上枠21に当たると、外召合せ縦框35のY軸方向の熱伸びが規制され、これにより、外召合せ縦框35は図1に二点鎖線で示すように座屈変形を生じようとする。
ここで、外召合せ縦框35の座屈変形は、その第二中空部38に補強材39によって抑制される。補強材39は、室外見付け面部351に対してZ軸方向に第一中空部37(空間)を隔てて配置されており、更に第一中空部37との間に仕切り片部355が配置されているので、例えば第二中空部38ではなく第一中空部37に補強材39が配置される場合と比べて、補強材39には室外見付け面部351側の熱が伝わりにくく温度上昇しにくくなっている。また、外周見込み面部354も火炎に晒されるが、第二中空部38は外周見込み面部354の室外側部分ではなく室内側部分に区画されており、補強材39の第二補強見込み片部392が外周見込み面部354に対して隙間を隔てて配置されていることからも、補強材39が温度上昇しにくい配置となっている。更に、補強材39の第一補強見込み片部391が仕切り片部355よりも室内側の位置で内周見込み面部353に固定されており、この固定位置は火炎に晒されにくい位置であるので、外召合せ縦框35のうち火炎に晒される室外見付け面部351や外周見込み面部354などに溶融が生じたとしても固定状態を維持でき、外召合せ縦框35の座屈変形を長期にわたって抑制する。
戸先縦框34も同様に熱伸びして座屈変形を生じようとするが、図3において左側に示す縦枠23によって戸先縦框34の座屈変形は抑制されている。
また、図4(B)に示すようにフロートガラス42が熱割れし、框体31による複層面材41の保持状態が弱まり、当該框体31内で耐熱強化ガラス43が室外側に倒れ、これにより、外召合せ縦框35と複層面材41との間に室内外に通じる隙間が形成されようとしても、第一熱膨張耐火材6C、第二熱膨張耐火材6Dおよび第三熱膨張耐火材6Eが所定温度で熱膨張し、外召合せ縦框35と複層面材41との隙間を塞ぐ。第一熱膨張耐火材6Cは耐熱強化ガラス43の室外面432と室外見付け面部351との隙間を塞ぎ、第三熱膨張耐火材6Eは耐熱強化ガラス43の室内面431と室内見付け面部352との隙間を塞ぎ、第二熱膨張耐火材6Dは第一熱膨張耐火材6Cと第三熱膨張耐火材6Eとの間で耐熱強化ガラス43と内周見込み面部353との隙間を塞ぐ。第一熱膨張耐火材6Cおよび第三熱膨張耐火材6Eは、これらが熱膨張する時期と耐熱強化ガラス43が前述したように倒れる時期との関係において耐熱強化ガラス43と内周見込み面部353との隙間を塞ぐ場合もあり、一枚シート状の熱膨張耐火材を用いる場合と比べて、第一熱膨張耐火材6C、第二熱膨張耐火材6Dおよび第三熱膨張耐火材6Eを備えることで施工性と隙間塞ぎの料率を図り得る。
更に、上框32は、フロートガラス42が熱割れし、框体31による複層面材41の保持状態が弱まり、当該框体31内で耐熱強化ガラス43が室外側に倒れ、図5(A)に示す状態から図5(B)に示す状態となっても、熱膨張耐火材6Aが熱膨張し、上框32と耐熱強化ガラス43との間を塞ぐので、上框32と耐熱強化ガラス43との間に室内外に通じる隙間が形成されることは抑制される。なお、耐熱強化ガラス43が倒れる時期と熱膨張耐火材6Aの熱膨張時期との関係において、熱膨張耐火材6Aは耐熱強化ガラス43の室内面431と上室内見付け面部322との間をも塞ぐ場合もある。
なお、内障子5では、戸先縦框55は、図3において右側に示す縦枠23で規制される。また、内召合せ縦框54は、Z軸方向において外召合せ縦框35に対して室内側に配置されているので、外召合せ縦框35と比べて、室外火災時には火炎に晒されにくく温度上昇し難いにくい。図4(B)では、内障子5のフロートガラス62が熱割れしていない状態を示しているが、徐々に温度上昇することでフロートガラス62が熱割れしても、内召合せ縦框54が補強材59に補強されているので座屈変形が抑制される一方、熱膨張耐火材6F,6Gが熱膨張を開始して耐熱強化ガラス63と内召合せ縦框54との間に形成され得る隙間を塞ぐようになっている。
まず、引き違い窓1の閉鎖状態では、図4(A)に示すように、Z軸方向において外召合せ縦框35は内召合せ縦框54に対して室外側に配置され且つ煙返し356,546同士が掛かりあう状態である。
次に、室外火災時に外障子3が火炎に晒されると、外障子3の室外側の露出した部分から熱せられていき、図4(B)に示すようにフロートガラス42に熱割れが生じ得る一方、外召合せ縦框35がY軸方向に熱伸びし、この熱伸びによって上框32が上方に押し上げられて上枠21に当たると、外召合せ縦框35のY軸方向の熱伸びが規制され、これにより、外召合せ縦框35は図1に二点鎖線で示すように座屈変形を生じようとする。
ここで、外召合せ縦框35の座屈変形は、その第二中空部38に補強材39によって抑制される。補強材39は、室外見付け面部351に対してZ軸方向に第一中空部37(空間)を隔てて配置されており、更に第一中空部37との間に仕切り片部355が配置されているので、例えば第二中空部38ではなく第一中空部37に補強材39が配置される場合と比べて、補強材39には室外見付け面部351側の熱が伝わりにくく温度上昇しにくくなっている。また、外周見込み面部354も火炎に晒されるが、第二中空部38は外周見込み面部354の室外側部分ではなく室内側部分に区画されており、補強材39の第二補強見込み片部392が外周見込み面部354に対して隙間を隔てて配置されていることからも、補強材39が温度上昇しにくい配置となっている。更に、補強材39の第一補強見込み片部391が仕切り片部355よりも室内側の位置で内周見込み面部353に固定されており、この固定位置は火炎に晒されにくい位置であるので、外召合せ縦框35のうち火炎に晒される室外見付け面部351や外周見込み面部354などに溶融が生じたとしても固定状態を維持でき、外召合せ縦框35の座屈変形を長期にわたって抑制する。
戸先縦框34も同様に熱伸びして座屈変形を生じようとするが、図3において左側に示す縦枠23によって戸先縦框34の座屈変形は抑制されている。
また、図4(B)に示すようにフロートガラス42が熱割れし、框体31による複層面材41の保持状態が弱まり、当該框体31内で耐熱強化ガラス43が室外側に倒れ、これにより、外召合せ縦框35と複層面材41との間に室内外に通じる隙間が形成されようとしても、第一熱膨張耐火材6C、第二熱膨張耐火材6Dおよび第三熱膨張耐火材6Eが所定温度で熱膨張し、外召合せ縦框35と複層面材41との隙間を塞ぐ。第一熱膨張耐火材6Cは耐熱強化ガラス43の室外面432と室外見付け面部351との隙間を塞ぎ、第三熱膨張耐火材6Eは耐熱強化ガラス43の室内面431と室内見付け面部352との隙間を塞ぎ、第二熱膨張耐火材6Dは第一熱膨張耐火材6Cと第三熱膨張耐火材6Eとの間で耐熱強化ガラス43と内周見込み面部353との隙間を塞ぐ。第一熱膨張耐火材6Cおよび第三熱膨張耐火材6Eは、これらが熱膨張する時期と耐熱強化ガラス43が前述したように倒れる時期との関係において耐熱強化ガラス43と内周見込み面部353との隙間を塞ぐ場合もあり、一枚シート状の熱膨張耐火材を用いる場合と比べて、第一熱膨張耐火材6C、第二熱膨張耐火材6Dおよび第三熱膨張耐火材6Eを備えることで施工性と隙間塞ぎの料率を図り得る。
更に、上框32は、フロートガラス42が熱割れし、框体31による複層面材41の保持状態が弱まり、当該框体31内で耐熱強化ガラス43が室外側に倒れ、図5(A)に示す状態から図5(B)に示す状態となっても、熱膨張耐火材6Aが熱膨張し、上框32と耐熱強化ガラス43との間を塞ぐので、上框32と耐熱強化ガラス43との間に室内外に通じる隙間が形成されることは抑制される。なお、耐熱強化ガラス43が倒れる時期と熱膨張耐火材6Aの熱膨張時期との関係において、熱膨張耐火材6Aは耐熱強化ガラス43の室内面431と上室内見付け面部322との間をも塞ぐ場合もある。
なお、内障子5では、戸先縦框55は、図3において右側に示す縦枠23で規制される。また、内召合せ縦框54は、Z軸方向において外召合せ縦框35に対して室内側に配置されているので、外召合せ縦框35と比べて、室外火災時には火炎に晒されにくく温度上昇し難いにくい。図4(B)では、内障子5のフロートガラス62が熱割れしていない状態を示しているが、徐々に温度上昇することでフロートガラス62が熱割れしても、内召合せ縦框54が補強材59に補強されているので座屈変形が抑制される一方、熱膨張耐火材6F,6Gが熱膨張を開始して耐熱強化ガラス63と内召合せ縦框54との間に形成され得る隙間を塞ぐようになっている。
また、前述した引き違い窓1では、室内火災時の場合にも、室外火災時における外障子3の作用効果と概略同様に、内障子5において、補強材59によって内召合せ縦框54の座屈変形を抑え、それでもなお内召合せ縦框54と複層面材61との間に室内外に通じる隙間が形成されようとしても、熱膨張耐火材6F,6Gによって前述した隙間を塞ぎ得る。なお、内障子5では、耐熱強化ガラス63がフロートガラス62よりも室内側に配置されているので、室内火災時にフロートガラス62は熱割れし難いが、それでも、シール材やバックアップ材が外れて複層面材61の保持が不十分となり、室内外に通じる隙間が発生し得たとしても、前述したように当該隙間を塞ぎ得る。
[変形例]
前記実施形態では、中空部36全体の見込み寸法がその見付け寸法よりも大きくなっているが、当該見付け寸法が当該見込み寸法以上となっていてもよい。
前記実施形態では、外召合せ縦框35において第二中空部38のみに補強材39が設置されているが、室外見付け面部351から室内側にZ軸方向の空間を隔てていれば、第一中空部37にも他の補強材が配置されていてもよい。また、前記実施形態では、仕切り片部355の構成を省略してもよく、この場合には、補強材39は室外見付け面部351に対してZ軸方向の空間を隔てていればよい。
前記実施形態では、室内ガラスパネルは耐熱強化ガラス43によって構成されているが、これに代えて、例えば耐熱結晶化ガラスであってもよい。この耐熱結晶化ガラスは、素板ガラスを再加熱処理してガラス全体に微細結晶を均一に析出させ、熱による膨張をほとんどなくして熱衝撃強度を高めたものである。
前記実施形態では、外障子3の下框33の見付け寸法は内障子5の見付け寸法よりも大きくされているが、同等以下の寸法であってもよい。
前記実施形態では、パネル保持溝357に対して、前述したように第一熱膨張耐火材6C、第二熱膨張耐火材6Dおよび第三熱膨張耐火材6Eを配置し、施工性および材料費削減を図っているが、これに限らず、例えば一枚シート状の熱膨張耐火材を配置してもよい。
前記実施形態では、上框32の上見込み面部323に設けられた熱膨張耐火材6Aは、耐熱強化ガラス43の上端縁433に対してY軸方向に向かい合う位置に配置されているが、上框32と耐熱強化ガラス43との隙間を塞げるのであれば、前記位置から外れた位置に配置されていてもよく、また、熱膨張耐火材6Aがなくても、上框32と耐熱強化ガラス43とに隙間が形成されないかまたは隙間が形成されても問題とならない程度の場合には、熱膨張耐火材6Aの構成を省略してもよい。
前記実施形態では、外障子3は室外火災に対応した防火構造となっている一方、内障子5は室内火災に対応した概略同様の防火構造となっているので、外障子3と概略同様に構成変更を行い得る。
前記実施形態では、防火建具として引き違い窓1を説明したが、このほかのスライド系の窓種であってもよく、例えば外障子3または内障子5を窓枠2に固定した片引き窓であってもよく、また上げ下げ窓であってもよい。
前記実施形態では、中空部36全体の見込み寸法がその見付け寸法よりも大きくなっているが、当該見付け寸法が当該見込み寸法以上となっていてもよい。
前記実施形態では、外召合せ縦框35において第二中空部38のみに補強材39が設置されているが、室外見付け面部351から室内側にZ軸方向の空間を隔てていれば、第一中空部37にも他の補強材が配置されていてもよい。また、前記実施形態では、仕切り片部355の構成を省略してもよく、この場合には、補強材39は室外見付け面部351に対してZ軸方向の空間を隔てていればよい。
前記実施形態では、室内ガラスパネルは耐熱強化ガラス43によって構成されているが、これに代えて、例えば耐熱結晶化ガラスであってもよい。この耐熱結晶化ガラスは、素板ガラスを再加熱処理してガラス全体に微細結晶を均一に析出させ、熱による膨張をほとんどなくして熱衝撃強度を高めたものである。
前記実施形態では、外障子3の下框33の見付け寸法は内障子5の見付け寸法よりも大きくされているが、同等以下の寸法であってもよい。
前記実施形態では、パネル保持溝357に対して、前述したように第一熱膨張耐火材6C、第二熱膨張耐火材6Dおよび第三熱膨張耐火材6Eを配置し、施工性および材料費削減を図っているが、これに限らず、例えば一枚シート状の熱膨張耐火材を配置してもよい。
前記実施形態では、上框32の上見込み面部323に設けられた熱膨張耐火材6Aは、耐熱強化ガラス43の上端縁433に対してY軸方向に向かい合う位置に配置されているが、上框32と耐熱強化ガラス43との隙間を塞げるのであれば、前記位置から外れた位置に配置されていてもよく、また、熱膨張耐火材6Aがなくても、上框32と耐熱強化ガラス43とに隙間が形成されないかまたは隙間が形成されても問題とならない程度の場合には、熱膨張耐火材6Aの構成を省略してもよい。
前記実施形態では、外障子3は室外火災に対応した防火構造となっている一方、内障子5は室内火災に対応した概略同様の防火構造となっているので、外障子3と概略同様に構成変更を行い得る。
前記実施形態では、防火建具として引き違い窓1を説明したが、このほかのスライド系の窓種であってもよく、例えば外障子3または内障子5を窓枠2に固定した片引き窓であってもよく、また上げ下げ窓であってもよい。
[発明のまとめ]
本発明の防火建具は、枠体と、枠体内に配置される外障子および内障子とを備え、前記外障子および前記内障子の少なくとも一方がスライド移動可能に設けられる防火建具において、前記外障子は、網無しの室外ガラスパネルおよび前記室外ガラスパネルよりも室内側に配置される網無しの室内ガラスパネルを有する複層面材と、前記複層面材を保持すると共に前記防火建具の閉鎖状態で前記内障子に対して室外側に配置される外召合せフレームとを有し、前記室内ガラスパネルは、前記室外ガラスパネルよりも防火性の高い防火ガラスで構成され、前記外召合せフレームは、室外見付け面部、室内見付け面部、内周見込み面部および外周見込み面部を有し、前記室外見付け面部、前記室内見付け面部、前記内周見込み面部および前記外周見込み面部は、前記外召合せフレームの長手方向に沿った中空部を形成し、前記中空部には、前記外召合せフレームの長手方向に沿った補強材が設置され、前記補強材は、前記中空部において前記室外見付け面部に対して見込み方向に空間を隔てて配置されることを特徴とする。
本発明の防火建具によれば、防火ガラスが室外ガラスパネルよりも室内側に配置される外障子において外召合せフレームの中空部に補強材を設置することで、室外火災時におけるフレームの座屈変形を抑制できる。また、外召合せフレームの中空部において補強材が室内側に配置され且つ外召合せフレームの室外見付け面部に対して見込み方向に空間を隔てて配置されるので、中空部において補強材が室外側に配置される場合と比べて、室外火災時に外召合せフレームが熱せられても、補強材には熱が伝わりにくくなるので長時間残存でき、外召合せフレームの座屈変形を長期にわたって抑制できる。
このように本発明の防火建具によれば、外障子において防火ガラスを室外ガラスパネルよりも室内側に配置しても、外召合せフレームの座屈変形を抑制でき、外召合せフレームと防火ガラスとの間に室内外に通じる隙間が形成されることを抑制できて、防火性を維持できる。
本発明の防火建具は、枠体と、枠体内に配置される外障子および内障子とを備え、前記外障子および前記内障子の少なくとも一方がスライド移動可能に設けられる防火建具において、前記外障子は、網無しの室外ガラスパネルおよび前記室外ガラスパネルよりも室内側に配置される網無しの室内ガラスパネルを有する複層面材と、前記複層面材を保持すると共に前記防火建具の閉鎖状態で前記内障子に対して室外側に配置される外召合せフレームとを有し、前記室内ガラスパネルは、前記室外ガラスパネルよりも防火性の高い防火ガラスで構成され、前記外召合せフレームは、室外見付け面部、室内見付け面部、内周見込み面部および外周見込み面部を有し、前記室外見付け面部、前記室内見付け面部、前記内周見込み面部および前記外周見込み面部は、前記外召合せフレームの長手方向に沿った中空部を形成し、前記中空部には、前記外召合せフレームの長手方向に沿った補強材が設置され、前記補強材は、前記中空部において前記室外見付け面部に対して見込み方向に空間を隔てて配置されることを特徴とする。
本発明の防火建具によれば、防火ガラスが室外ガラスパネルよりも室内側に配置される外障子において外召合せフレームの中空部に補強材を設置することで、室外火災時におけるフレームの座屈変形を抑制できる。また、外召合せフレームの中空部において補強材が室内側に配置され且つ外召合せフレームの室外見付け面部に対して見込み方向に空間を隔てて配置されるので、中空部において補強材が室外側に配置される場合と比べて、室外火災時に外召合せフレームが熱せられても、補強材には熱が伝わりにくくなるので長時間残存でき、外召合せフレームの座屈変形を長期にわたって抑制できる。
このように本発明の防火建具によれば、外障子において防火ガラスを室外ガラスパネルよりも室内側に配置しても、外召合せフレームの座屈変形を抑制でき、外召合せフレームと防火ガラスとの間に室内外に通じる隙間が形成されることを抑制できて、防火性を維持できる。
本発明の防火建具では、前記防火ガラスは、耐熱強化ガラスであってもよい。
このような構成によれば、例えば耐熱強化ガラスに自然破損が生じたとしても、耐熱強化ガラスが室内ガラスパネルとして室外ガラスパネルよりも室内側に配置されているので、自然破損による室外側への落下を抑制しつつ防火性を維持できる。
このような構成によれば、例えば耐熱強化ガラスに自然破損が生じたとしても、耐熱強化ガラスが室内ガラスパネルとして室外ガラスパネルよりも室内側に配置されているので、自然破損による室外側への落下を抑制しつつ防火性を維持できる。
本発明の防火建具では、前記外召合せフレームは、前記内周見込み面部および前記外周見込み面部の間で、前記中空部を第一中空部と、前記第一中空部に対して室内側に配置される第二中空部とに仕切る仕切り片部を有し、前記補強材は、前記第二中空部に配置されていてもよい。
このような構成によれば、仕切り片部によって中空部を仕切ったうえ、第一中空部よりも室内側の第二中空部に補強材を配置することで、室外側からの熱がより伝わりにくい構成にできる。また、室外火災時に室外見付け面部が溶融してしまったとしても、第二中空部を形成する仕切り片部が見付け面部として残っているので、第二中空部を維持することで補強材の温度上昇を抑え、外召合せフレームの座屈変形を抑制できる。
このような構成によれば、仕切り片部によって中空部を仕切ったうえ、第一中空部よりも室内側の第二中空部に補強材を配置することで、室外側からの熱がより伝わりにくい構成にできる。また、室外火災時に室外見付け面部が溶融してしまったとしても、第二中空部を形成する仕切り片部が見付け面部として残っているので、第二中空部を維持することで補強材の温度上昇を抑え、外召合せフレームの座屈変形を抑制できる。
本発明の防火建具では、前記補強材は、前記仕切り片部よりも室内側の位置で前記内周見込み面部に固定されていてもよい。
このような構成によれば、室外火災時に火炎に晒され難く温度上昇しにくい外召合せフレームの部分、すなわち、前述した前記内周見込み面部であって仕切り片部よりも室内側の部分に補強材を固定するので、例えば外周見付け面部が火炎に晒されて溶融などしても、補強材が外れるおそれを低減でき、外召合せフレームの座屈変形を長期にわたって抑制できる。
また、多くの場合、外召合せフレームの重心はその中空部の中心に対して内周見込み面部側に偏芯するが、外召合せフレームのうち前記重心に近い位置にある内周見込み面部に補強材を取り付けることで、外召合せフレームと補強材との熱膨張係数が異なっていても、外召合せフレームと補強材との熱伸び量の違いによる反りを軽減できる。
更に、補強材を内周見込み面部に固定するので、固定に用いる固定ネジなどの固定部材が外部に露出しない構成にでき、意匠性を向上できると共に、固定部分の止水への配慮をなくし得る。
加えて、外召合せフレームにおいて内周見込み面部は補強材の固定のほかにも各種加工を施す部分であるので、内周見込み面部に各種加工を集中することで生産性を向上できる。
このような構成によれば、室外火災時に火炎に晒され難く温度上昇しにくい外召合せフレームの部分、すなわち、前述した前記内周見込み面部であって仕切り片部よりも室内側の部分に補強材を固定するので、例えば外周見付け面部が火炎に晒されて溶融などしても、補強材が外れるおそれを低減でき、外召合せフレームの座屈変形を長期にわたって抑制できる。
また、多くの場合、外召合せフレームの重心はその中空部の中心に対して内周見込み面部側に偏芯するが、外召合せフレームのうち前記重心に近い位置にある内周見込み面部に補強材を取り付けることで、外召合せフレームと補強材との熱膨張係数が異なっていても、外召合せフレームと補強材との熱伸び量の違いによる反りを軽減できる。
更に、補強材を内周見込み面部に固定するので、固定に用いる固定ネジなどの固定部材が外部に露出しない構成にでき、意匠性を向上できると共に、固定部分の止水への配慮をなくし得る。
加えて、外召合せフレームにおいて内周見込み面部は補強材の固定のほかにも各種加工を施す部分であるので、内周見込み面部に各種加工を集中することで生産性を向上できる。
本発明の防火建具では、前記外障子は、前記複層面材を保持する上框、下框、左右一方の縦框および左右他方の外召合せ縦框を框組みした框体を有し、前記外召合せフレームは、前記外召合せ縦框で構成され、前記内障子は、パネルと、前記パネルを保持する上框、下框、左右一方の内召合せ縦框および左右他方の縦框とを框組みした框体とを有し、前記外障子の下框の見付け寸法は、前記内障子の下框の見付け寸法よりも大きくされていてもよい。
このような構成によれば、外障子の下框の見付け寸法が内障子の下框の見付け寸法と同等以下である場合と比べて、外障子の下框の熱容量を増やして温度上昇を抑制することで熱伸びを軽減できる。また、本発明では、室外火災時に前記外障子の下框が熱せられた際における長手方向の熱伸びが外召合せ縦框を左右方向に変形させようとするが、外召合せ縦框の中空部には前述したように補強材が設置されているので、この補強材が前記変形に抗する。このため、外障子の下框の熱伸びに影響されて外召合せ縦框が変形することを抑制できる。
このような構成によれば、外障子の下框の見付け寸法が内障子の下框の見付け寸法と同等以下である場合と比べて、外障子の下框の熱容量を増やして温度上昇を抑制することで熱伸びを軽減できる。また、本発明では、室外火災時に前記外障子の下框が熱せられた際における長手方向の熱伸びが外召合せ縦框を左右方向に変形させようとするが、外召合せ縦框の中空部には前述したように補強材が設置されているので、この補強材が前記変形に抗する。このため、外障子の下框の熱伸びに影響されて外召合せ縦框が変形することを抑制できる。
本発明の防火建具では、前記外障子は、前記複層面材を保持する上框、下框、左右一方の縦框および左右他方の外召合せ縦框を框組みした框体を有し、前記外召合せフレームは、前記外召合せ縦框で構成され、前記外召合せ縦框には、前記室外見付け面部、前記室内見付け面部および前記内周見込み面部によって、前記複層面材が配置されるパネル保持溝が形成され、前記パネル保持溝には、前記外召合せ縦框および前記複層面材との間を塞ぐ第一熱膨張耐火材、第二熱膨張耐火材および第三熱膨張耐火材とが前記外召合せ縦框の長手方向に沿って配置され、前記第一熱膨張耐火材の位置は、見込み方向において前記室外ガラスパネルの位置よりも室外側の位置に配置され、前記第三熱膨張耐火材の位置は、見込み方向において前記室内ガラスパネルの位置よりも室内側の位置に配置され、前記第二熱膨張耐火材の位置は、見込み方向において前記第一熱膨張耐火材の位置と前記第三熱膨張耐火材の位置との間の位置に配置されてもよい。
このような構成によれば、室外火災時に外障子が熱せられた場合、第一熱膨張耐火材によって複層面材の室外面と室外見付け面部との間を含めてパネル保持溝を塞ぐことができ、第三熱膨張耐火材によって複層面材の室内面と室内見付け面部との間を含めてパネル保持溝を塞ぐことができ、第二熱膨張耐火材によって第一熱膨張耐火材と第三熱膨張耐火材との空間を塞ぐことができ、これにより、室外火災時に外召合せ縦框と複層面材との間に室内外に通じる隙間が形成されようとしても、第一から第三熱膨張耐火材によって前記隙間を塞ぐことができる。
また例えば、一枚シート状の熱膨張耐火材をパネル保持溝に配置する場合には、外召合せ縦框と複層面材との間に配置され得るセッティングブロックなどの各種部材に対応する部分をくり抜き作業するなどの手間を要するが、本発明のように第一から第三熱膨張耐火材を見込み方向に3列配置とすることで、外召合せ縦框と複層面材との間に各種部材が配置されていても、各種部材に対応して第一から第三熱膨張耐火材の長さ寸法を適宜設定、調整するだけでよく、くり抜き作業するなどの手間を要せず、施工作業を軽減できる。
このような構成によれば、室外火災時に外障子が熱せられた場合、第一熱膨張耐火材によって複層面材の室外面と室外見付け面部との間を含めてパネル保持溝を塞ぐことができ、第三熱膨張耐火材によって複層面材の室内面と室内見付け面部との間を含めてパネル保持溝を塞ぐことができ、第二熱膨張耐火材によって第一熱膨張耐火材と第三熱膨張耐火材との空間を塞ぐことができ、これにより、室外火災時に外召合せ縦框と複層面材との間に室内外に通じる隙間が形成されようとしても、第一から第三熱膨張耐火材によって前記隙間を塞ぐことができる。
また例えば、一枚シート状の熱膨張耐火材をパネル保持溝に配置する場合には、外召合せ縦框と複層面材との間に配置され得るセッティングブロックなどの各種部材に対応する部分をくり抜き作業するなどの手間を要するが、本発明のように第一から第三熱膨張耐火材を見込み方向に3列配置とすることで、外召合せ縦框と複層面材との間に各種部材が配置されていても、各種部材に対応して第一から第三熱膨張耐火材の長さ寸法を適宜設定、調整するだけでよく、くり抜き作業するなどの手間を要せず、施工作業を軽減できる。
本発明の防火建具では、前記外障子は、前記複層面材を保持する上框、下框、左右一方の縦框および左右他方の外召合せ縦框を框組みした框体を有し、前記外召合せフレームは、前記外召合せ縦框で構成され、前記外障子の上框は、上室外見付け面部、上室内見付け面部および上見込み面部を有し、前記外障子の上框には、前記上室外見付け面部、前記上室内見付け面部および前記上見込み面部によって、前記複層面材が配置される上パネル保持溝が形成され、前記上見込み面部には、前記室外ガラスパネルの上端縁に対して上下方向に向かい合う熱膨張耐火材が配置されていてもよい。
このような構成によれば、左右一方の縦框や左右他方の外召合せ縦框が熱せられて上下方向に熱伸びを生じ、外障子の上框が複層面材に対して上方に移動し、この上框と複層面材との間に室内外に通じる隙間が形成されたとしても、室外火災時に前述した熱膨張耐火材が熱膨張することで、前述した隙間を塞ぐことができる。
また、室外火災時に室外ガラスパネルが熱せられて割れ、室内ガラスパネルの上側部分が室外側に倒れる場合には、室内見付け面部と室内ガラスパネルの室内面との間を含めて、上框と複層面材との間を塞ぐことができる。
このような構成によれば、左右一方の縦框や左右他方の外召合せ縦框が熱せられて上下方向に熱伸びを生じ、外障子の上框が複層面材に対して上方に移動し、この上框と複層面材との間に室内外に通じる隙間が形成されたとしても、室外火災時に前述した熱膨張耐火材が熱膨張することで、前述した隙間を塞ぐことができる。
また、室外火災時に室外ガラスパネルが熱せられて割れ、室内ガラスパネルの上側部分が室外側に倒れる場合には、室内見付け面部と室内ガラスパネルの室内面との間を含めて、上框と複層面材との間を塞ぐことができる。
1…引き違い窓(防火建具)、2…窓枠(枠体)、21…上枠、211,212,221,222…レール、22…下枠、23…縦枠、3…外障子、31,51…框体、32,52…上框、321…上室外見付け面部、322…上室内見付け面部、323…上見込み面部、324…ガイド溝形成部、325…上パネル保持溝、326…凹部、33,53…下框、331…下室外見付け面部、332…下室内見付け面部、333…下見込み面部、334…下見込み面部、335…下パネル保持溝、337…戸車、34,55…戸先縦框、341,357,547…パネル保持溝、35…外召合せ縦框(外召合せフレーム)、351,541…室外見付け面部、352,542…室内見付け面部、353,543…内周見込み面部、354,544…外周見込み面部、355,545…仕切り片部、356,546…煙返し、36,56…中空部、37,57…第一中空部、38,58…第二中空部、39,59…補強材、391,591…第一補強見込み片部、392,592…第二補強見込み片部、393,593…補強見付け片部、41,61…複層面材、42,62…フロートガラス(室外ガラスパネル)、421,432,621…室外面、43,63…耐熱強化ガラス(室内ガラスパネル、防火ガラス)、431,631…室内面、433…上端縁、44,64…スペーサ、5…内障子、54…内召合せ縦框、548…ヒレ部材、6A,6B,6F,6G…熱膨張耐火材、6C…第一熱膨張耐火材、6D…第二熱膨張耐火材、6E…第三熱膨張耐火材、7,9…L字補強材、8…セッティングブロック。
Claims (7)
- 枠体と、枠体内に配置される外障子および内障子とを備え、前記外障子および前記内障子の少なくとも一方がスライド移動可能に設けられる防火建具において、
前記外障子は、網無しの室外ガラスパネルおよび前記室外ガラスパネルよりも室内側に配置される網無しの室内ガラスパネルを有する複層面材と、前記複層面材を保持すると共に前記防火建具の閉鎖状態で前記内障子に対して室外側に配置される外召合せフレームとを有し、
前記室内ガラスパネルは、前記室外ガラスパネルよりも防火性の高い防火ガラスで構成され、
前記外召合せフレームは、室外見付け面部、室内見付け面部、内周見込み面部および外周見込み面部を有し、
前記室外見付け面部、前記室内見付け面部、前記内周見込み面部および前記外周見込み面部は、前記外召合せフレームの長手方向に沿った中空部を形成し、
前記中空部には、前記外召合せフレームの長手方向に沿った補強材が設置され、
前記補強材は、前記中空部において前記室外見付け面部に対して見込み方向に空間を隔てて配置される
ことを特徴とする防火建具。 - 請求項1に記載の防火建具において、
前記防火ガラスは、耐熱強化ガラスである
ことを特徴とする防火建具。 - 請求項1または請求項2に記載の防火建具において、
前記外召合せフレームは、前記内周見込み面部および前記外周見込み面部の間で、前記中空部を第一中空部と、前記第一中空部に対して室内側に配置される第二中空部とに仕切る仕切り片部を有し、
前記補強材は、前記第二中空部に配置される
ことを特徴とする防火建具。 - 請求項3に記載の防火建具において、
前記補強材は、前記仕切り片部よりも室内側の位置で前記内周見込み面部に固定される
ことを特徴とする防火建具。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記の建具において、
前記外障子は、前記複層面材を保持する上框、下框、左右一方の縦框および左右他方の外召合せ縦框を框組みした框体を有し、
前記外召合せフレームは、前記外召合せ縦框で構成され、
前記内障子は、パネルと、前記パネルを保持する上框、下框、左右一方の内召合せ縦框および左右他方の縦框とを框組みした框体とを有し、
前記外障子の下框の見付け寸法は、前記内障子の下框の見付け寸法よりも大きい
ことを特徴とする防火建具。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の防火建具において、
前記外障子は、前記複層面材を保持する上框、下框、左右一方の縦框および左右他方の外召合せ縦框を框組みした框体を有し、
前記外召合せフレームは、前記外召合せ縦框で構成され、
前記外召合せ縦框には、前記室外見付け面部、前記室内見付け面部および前記内周見込み面部によって、前記複層面材が配置されるパネル保持溝が形成され、
前記パネル保持溝には、前記外召合せ縦框および前記複層面材との間を塞ぐ第一熱膨張耐火材、第二熱膨張耐火材および第三熱膨張耐火材とが前記外召合せ縦框の長手方向に沿って配置され、
前記第一熱膨張耐火材の位置は、見込み方向において前記室外ガラスパネルの位置よりも室外側の位置に配置され、
前記第三熱膨張耐火材の位置は、見込み方向において前記室内ガラスパネルの位置よりも室内側の位置に配置され、
前記第二熱膨張耐火材の位置は、見込み方向において前記第一熱膨張耐火材の位置と前記第三熱膨張耐火材の位置との間の位置に配置される
ことを特徴とする防火建具。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の防火建具において、
前記外障子は、前記複層面材を保持する上框、下框、左右一方の縦框および左右他方の外召合せ縦框を框組みした框体を有し、
前記外召合せフレームは、前記外召合せ縦框で構成され、
前記外障子の上框は、上室外見付け面部、上室内見付け面部および上見込み面部を有し、
前記外障子の上框には、前記上室外見付け面部、前記上室内見付け面部および前記上見込み面部によって、前記複層面材が配置される上パネル保持溝が形成され、
前記上見込み面部には、前記室外ガラスパネルの上端縁に対して上下方向に向かい合う熱膨張耐火材が配置される
ことを特徴とする防火建具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021176822A JP2023066225A (ja) | 2021-10-28 | 2021-10-28 | 防火建具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021176822A JP2023066225A (ja) | 2021-10-28 | 2021-10-28 | 防火建具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023066225A true JP2023066225A (ja) | 2023-05-15 |
Family
ID=86322446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021176822A Pending JP2023066225A (ja) | 2021-10-28 | 2021-10-28 | 防火建具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023066225A (ja) |
-
2021
- 2021-10-28 JP JP2021176822A patent/JP2023066225A/ja active Pending
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