JP2023064045A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、幅方向に括れを有する吸収体を有する吸収性物品に立体ギャザーを設ける場合に、立体ギャザーの自由端を肌の適切な位置に当接させることを容易にする技術を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の一側面に係る吸収性物品は、長手方向に沿った長さと、長手方向に直交する幅方向に沿った長さとを有する吸収性物品であって、股下領域の幅方向に括れを有する吸収体と、吸収体の肌面側に設けられるトップシートと、吸収体の幅方向の端部と重なるトップシートの部分に長手方向に延在するように設けられる立体ギャザーと、を備え、立体ギャザーとトップシートとが重なる重なり部の剛性は、重なり部よりも幅方向における内側のトップシートの部分の剛性よりも高い。【選択図】図4

Description

本開示は、吸収性物品に関する。
例えばトップシートの長手方向における側方に長手方向に延在する立体ギャザーを設ける吸収性物品が開示されている(例えば特許文献1)。このような吸収性物品の場合、立体ギャザーがトップシートに対して起立することでトップシートの長手方向における側方から尿や水様便に含まれる水分が漏れることを防止できる。
特開2018-068464号公報
例えば、吸収体の形状が幅方向に括れを有する場合、トップシートの長手方向の側方に立体ギャザーが設けられていると、括れの最狭部と重なるトップシートの部分から立体ギャザーの自由端までが起立すると考えられる。このような場合、最狭部と重なるトップシートの部分から起立した状態の立体ギャザーの自由端までの距離は、立体ギャザーのみが起立した場合と比較して長くなることが考えられる。よって、立体ギャザーの自由端の位置は不安定になる。よって、立体ギャザーの自由端を肌の適切な位置に当接させることが困難となることが考えられる。
本開示は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、幅方向に括れを有する吸収体を有する吸収性物品に立体ギャザーを設ける場合に、立体ギャザーの自由端を肌の適切な位置に当接させることを容易にする技術を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明では、括れの最狭部と重なるトップシートの部分から起立した状態の立体ギャザーの自由端までの間に剛性の高い部位を設けることとした。
詳細には、本開示の一側面に係る吸収性物品は、長手方向に沿った長さと、前記長手方向に直交する幅方向に沿った長さとを有する吸収性物品であって、股下領域の前記幅方向に括れを有する吸収体と、前記吸収体の肌面側に設けられるトップシートと、前記吸収体の前記幅方向の端部と重なる前記トップシートの部分に前記長手方向に延在するように設けられる立体ギャザーと、を備え、前記立体ギャザーと前記トップシートとが重なる重なり部の剛性は、前記重なり部よりも前記幅方向における内側の前記トップシートの部分の剛性よりも高い。
また、上記一側面に係る吸収性物品において、前記重なり部は、前記立体ギャザーが起立した状態において、前記トップシートにおける起立線から、または前記起立線の前記幅方向の外側隣接部から、前記吸収体の前記幅方向の端部までの前記幅方向の領域に設けられてもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品は、前記吸収体を非肌面側から被覆する非透水性シートを更に備え、前記非透水性シートは、前記重なり部において前記立体ギャザーおよび
前記トップシートと重ってもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品において、前記立体ギャザーは、起立した状態で前記重なり部から前記幅方向の内側に延在してもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品において、前記立体ギャザーは、前記長手方向に延在し、前記重なり部から前記幅方向の内側に延在する部分の一部を前記幅方向の外側に折り曲げる折り曲げ部を有してもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品において、前記吸収体は、吸収コアと、前記吸収コアを包む透水性シートを有し、前記吸収コアを覆った状態の前記透水性シートの幅は略一定であり、前記吸収体の腹部または背部の幅と略同一であってもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品は、着用状態において、前記股下領域の前記吸収コアの幅方向端部から前記肌面側に立ち上がってもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品は、着用状態において、前記吸収体の前記括れの最狭部と重なる部分を折り曲げ端とし、前記折り曲げ端よりも幅方向の外側が立ち上がってもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品において、前記吸収体は、吸収コアと、吸収コアを包む透水性シートを有し、前記吸収コアは、前記括れ部の前後方向では、幅方向中央側に設けられた肉厚部と、前記肉厚部よりも薄い肉薄部と、を有していてもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品において、前記吸収コアは、着用状態において、前記肉厚部と前記肉薄部との境界から肌面側に立ち上がってもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品は、着用状態において、前記吸収コアの前記肉薄部から前記幅方向の外側が肌面側に折れ曲がってもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品は、前記吸収体よりも非肌面側に配置され、外装面を形成する外装シートと、着用者の腹側において、厚み方向に視て前記吸収体を横切るように設けられ、伸張状態で前記外装シートに接着された伸縮部材と、を備え、前記伸縮部材が前記吸収体を横切る領域において、前記外装シートと前記吸収体とが非接着であってもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品は、前記吸収体の前記幅方向の両側に配置され、前記立体ギャザーを形成する非透水性の一対のサイドシートを備え、前記一対のサイドシートの前記吸収体の側面部および、前記立体ギャザーの前記吸収体側には、高剛性部が間欠的に設けられていてもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品において、前記高剛性部は、熱溶着により設けられていてもよい。
また、上記一側面に係る吸収性物品において、前記高剛性部の密度は、前記立体ギャザーの前記吸収コア側よりも、前記吸収体の側面部において高くてもよい。
本発明によれば、幅方向に括れを有する吸収体を有する吸収性物品に立体ギャザーを設ける場合に、立体ギャザーの自由端を肌の適切な位置に当接させることを容易にすること
ができる。
図1は、実施形態に係る大人用のパンツ型使い捨ておむつの斜視図である。 図2は、実施形態に係るおむつの分解斜視図である。 図3は、実施形態に係るおむつの展開図の一例である。 図4は、立体ギャザー部分の詳細図の一例である。 図5は、接着部近傍の部分拡大図の一例である。 図6は、変形例2に係るおむつ1を幅方向に沿って切断した場合の断面図である。 図7は、サイドシートの構造を示す図である。 図8は、変形例3に係るおむつに組み込んだ場合のサイドシートの高剛性部を示した図である。 図9は、変形例4に係るおむつ1を幅方向に沿って切断した場合の断面図である。
[実施形態]
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係るおむつについて説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本開示はこれらの実施の形態の構成に限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る大人用のパンツ型使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」という)の斜視図である。おむつにおいて、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、おむつが着用者に着用された状態において、着用者の肌に向かう側を肌面側とし、肌面側の反対側を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。おむつ1は、長手方向に沿った長さと、長手方向に直交する幅方向に沿った横幅とを有し、着用者の股下に装着される。また、本願で用いる方向に関する用語は、おむつ1が着用者に着用された状態において該着用者の前後左右に一致する方向を意味するものとする。例えば、本願で左右方向という場合、おむつ1の着用者に着用された状態において該着用者の左右に一致する方向を意味する。
本実施形態では、吸収性物品の一例として、着用者の腹囲が入る開口部と、着用者の左下肢及び右下肢が挿通される左右一対の開口部とを有する筒状構造のパンツ型使い捨ておむつを例示するが、本願でいう「吸収性物品」は、大人用のパンツ型使い捨ておむつに限定されるものでない。本願でいう「吸収性物品」には、子供用のパンツ型使い捨ておむつが含まれる。また、着用者の股下(陰部)を前身頃から後身頃にかけて覆うシート状の部材の一端部付近に固定されたテープを、該シート状の部材の他端部付近に貼り付けることで筒状構造を形成するテープ型使い捨ておむつ等、腹囲と股下を包み得る各種形態の吸収性物品が含まれる。
おむつ1は、着用状態において着用者の陰部(股下)を覆う股下領域に対応する部位である股下領域1Bと、着用者の胴周りにおける前身頃に対応する部位であって着用者の腹部側を覆うための前身頃領域1Fと、着用者の胴周りにおける後身頃に対応する部位であって着用者の背部側を覆うための後身頃領域1Rとを有する。ここで、前身頃領域1Fは股下領域1Bの前側に位置し、後身頃領域1Rは股下領域1Bの後側に位置する。本実施
形態におけるおむつ1は、パンツ型の使い捨ておむつであるため、前身頃領域1Fの左側の縁と後身頃領域1Rの左側の縁は互いに接合され、前身頃領域1Fの右側の縁と後身頃領域1Rの右側の縁は互いに接合されている。よって、おむつ1には、前身頃領域1Fの上側の縁と後身頃領域1Rの上側の縁とによって胴開口部2Tが形成されている。また、おむつ1には、上記接合が施されない股下領域1Bの左側の部位に左下肢開口部2Lが形成され、股下領域1Bの右側の部位に右下肢開口部2Rが形成されている。そして、おむつ1は、着用者の左下肢が左下肢開口部2Lに挿通され、着用者の右下肢が右下肢開口部2Rに挿通され、着用者の胴部が胴開口部2Tに入るように着用されると、前身頃領域1Fが着用者の腹部側に配置され、後身頃領域1Rが着用者の背部側に配置され、左下肢開口部2Lと右下肢開口部2Rが着用者の大腿部を取り巻く状態で着用者の身体に固定される。おむつ1がこのような形態で着用者の身体に固定されるので、着用者はおむつ1を着用した状態で自由に行動することができる。
おむつ1には、液体を吸収して保持することができる吸収体が主に股下領域1B付近を中心に配置されている。また、おむつ1には、おむつ1と着用者の肌との間に液体の流出経路となる隙間が形成されるのを抑制するべく、着用者の左下肢の大腿部を取り巻く左下肢開口部2Lに立体ギャザー3BLが設けられ、着用者の右下肢の大腿部を取り巻く右下肢開口部2Rに立体ギャザー3BRが設けられ、着用者の腹囲を取り巻く部位にウェストギャザー3Rが設けられている。また、着用者の脚の付け根を取り巻く位置には、レグギャザー3LL,3LRが設けられている。立体ギャザー3BL,3BRとウェストギャザー3Rは、糸ゴムの弾性力で着用者の肌に密着する。また、レグギャザー3LL,3LRは、着用者の脚の付け根とおむつ1との間に隙間が生まれるのを防ぐ。よって、着用者の陰部から排出される排出物は、おむつ1から殆ど漏出することなくおむつ1の吸収体に吸収される。
おむつ1は、図示しないインナーパッドと組み合わせて使用することができる。インナーパッドは、吸収体を備える略長方形の吸収性物品であり、排出液を吸収する。おむつ1とインナーパッドとを組み合わせて使用する場合、おむつ1の吸収体の更に肌面側に、着用者の排出孔と当接するようにインナーパッドを置く。排出液は、まずインナーパッドに吸収され、インナーパッドで吸収できなかった排出液のみがおむつ1の吸収体に到達し、更に吸収される。このため、排出液の量が多い場合でも、排出液がおむつ1から漏出するのを防ぐことができる。また、排出液の量が少なく、インナーパッドで全て吸収できる場合には、排出液が発生してもインナーパッドのみを交換すればよいので、介助コストを軽減できる。また、おむつ1を長時間使用できる。
図2は、実施形態に係るおむつ1の分解斜視図である。おむつ1は、カバーシート4(本願でいう「外装シート」の一例)とインナーカバーシート5とを有する。カバーシート4とインナーカバーシート5は、貼り合わされておむつ1の外表面を形成する略砂時計形状(瓢箪形状)のシートであり、前身頃領域1F側の端部と後身頃領域1R側の端部以外は同形状である。着用者に着用された状態において、カバーシート4は着用者の非肌面側、インナーカバーシート5は肌面側に積層されている。カバーシート4とインナーカバーシート5の間には、ウェストギャザー3Rとレグギャザー3LL,3LRを形成するための糸ゴムが設けられている。なお、糸ゴムに代えて帯状のゴム等の伸縮部材を適宜選択できる。
カバーシート4とインナーカバーシート5は、例えば、排出物の漏れを抑制するために、液不透過性の熱可塑性樹脂からなる不織布をその材料として用いることができる。ここで、液不透過性の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等が例示できる。
おむつ1は、カバーシート4とインナーカバーシート5の着用者側の面において順に積層されるバックシート6と、吸収体8と、トップシート9とを有する。バックシート6は、着用者の前身頃から股下を経由して後身頃へ届く長さを長手方向に有し、当該長手方向に対し直交する幅方向に所定の横幅を有する略直方体のシートである。吸収体8、トップシート9は、何れもバックシート6と同様に略長方形の外観を有するシート状の部材であり、長手方向がバックシート6の長手方向と一致する状態で、バックシート6に対して順に積層されている。バックシート6は、排出物の漏れを抑制するために液不透過性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。また、トップシート9は、吸収体8の吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、シート状の部材である。このトップシート9は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が着用された状態において、着用者から排出された液体は、着用者の肌に接触し得るトップシート9を通って吸収体8に浸入し、そこで吸収される。液透過性のシートとしては、例えば、織布、不織布、多孔質フィルムが挙げられる。また、トップシート9は親水性を有していてもよい。
吸収体8は、マットからなる吸収コア8cと、吸収コア8cを包み込むコアラップシート7(本開示の「透水性シート」の一例)とを有する。吸収コア8cは略砂時計型である。吸収コア8cは、パルプ繊維、レーヨン繊維、またはコットン繊維のようなセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施した短繊維の隙間に、水を吸収し保持することのできる架橋構造を持つ親水性ポリマーであるSAP(高吸収性重合体:Super Absorbent Polymer)等の粒状の吸収性樹脂(高分子吸収材)を保持させた構造を有する。吸収コア8cは、着用者から排出された液体を吸収すると、短繊維内の隙間に保持された吸収性樹脂を膨潤させて該液体を短繊維内に保持する。本実施形態では、吸収コア8cは中央部付近が括れた略砂時計型である。吸収コア8cは、目的に応じた適宜の形状を採ることができる。吸収コア8cの形状としては、例えば、矩形状、楕円形状、その他各種の形状が挙げられる。
コアラップシート7は、薄い液透過性のシートであり、吸収コア8cをコアラップシート7で包むことにより、上述の吸収コア8cのSAPが他の構造に混入しにくくなる。また、吸収コア8cの型崩れが抑制される。コアラップシート7は、パルプ繊維で形成することができ、一例としてはティッシュペーパーを用いることができる。コアラップシート7は、1枚のシートでもよいが、着用者の肌側に配置された上側シートと、着用者の非肌面側に配置され、吸収コアの側面と肌面側に回り込む下側シートの2枚のシートで構成されていてもよい。コアラップシート7が2枚のシートで構成されている場合、上側シートの幅方向端部が他のシート(例えば、後述するサイドシート10L,10R、バックシート6、トップシート9)に包まれる構造になっていてもよい。なお、吸収体8はバックシート6とトップシート9に包まれており、これらのシートによっても型崩れを抑制できるため、コアラップシート7を設けないこともできる。
バックシート6、吸収体8、トップシート9は、何れも前身頃領域1Fから後身頃領域1Rにまで延在する。よって、バックシート6、吸収体8、トップシート9を積層して着用者の陰部(股下)を覆うと、バックシート6、吸収体8、トップシート9の各長手方向の両端部は、着用者の腹側と背側に位置する状態となる。すなわち、着用者の陰部は、着用者の腹側から背側まで吸収体8に覆われる状態となる。したがって、着用者が腹を下へ向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はトップシート9を介して吸収体8に接触することになる。
また、おむつ1は、上述した立体ギャザー3BL,3BRを形成するための細長い帯状のサイドシート10L,10Rを有する。サイドシート10L,10Rは、トップシート
9の長辺の部分に設けられる。そして、サイドシート10L,10Rには糸ゴム10L1,10R1が長手方向に沿って接着されている。よって、カバーシート4の、前身頃領域1Fの左側の縁となる縁4F4と、後身頃領域1Rの左側の縁となる縁4R4とが互いに接合され、且つ、カバーシート4の、前身頃領域1Fの右側の縁となる縁4F5と、後身頃領域1Rの右側の縁となる縁4R5とが互いに接合されることにより、図1に示したような完成状態のおむつ1になると、サイドシート10L,10Rは、糸ゴム10L1,10R1の収縮力で長手方向に引き寄せられて折り返し線10L2,10R2に沿ってトップシート9から立ち上がる。その結果、左下肢開口部2L及び右下肢開口部2Rからの液体の流出を防ぐ立体ギャザー3BL,3BRが形成される(詳細は後述する)。なお、縁4F4及び縁4R4、縁4F5及び縁4R5の接合方法は特に限定されないが、例えば、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等によって行うことができる。
更に、おむつ1は、バックシート6、吸収体8、トップシート9、サイドシート10L,10Rを挟んで、カバーシート4の前身頃領域1Fにおいて着用者側の面に積層されるエンドシート11Fと、カバーシート4の後身頃領域1Rにおいて着用者側の面に積層されるエンドシート11Rとを有する。エンドシート11F,11Rは、トップシート9の長手方向における一端側においてカバーシート4に重ねられる短冊状のシートである。エンドシート11F,11Rは非透水性の不織布であり、主におむつ1の胴回り当接部分においてカバーシート4を補強する。また、エンドシート11F,11Rは、バックシート6、吸収体8、トップシート9、サイドシート10L、10Rにより形成される積層体より肌面側に配置され、積層体の端が肌面に直接触れて着用者に違和感を与えるのを防ぐ。
図3は、実施形態に係るおむつ1を展開し、伸長した状態を模式的に示した図である。図3(A)は、展開及び伸長した状態のおむつ1を左側から見た場合の内部構造を模式的に示している。図3(B)は、展開及び伸長した状態のおむつ1の平面図を模式的に示している。なお、図3(B)では、サイドシート10L,10Rおよびエンドシート11L,11Rの図示は省略する。カバーシート4は、図2に示す折り返し線4FF、4RFにおいて一端側が折り返されている。上述したウェストギャザー3Rは、カバーシート4の前身頃領域に糸ゴム(糸状のゴム)4F1,4F2が接着され、カバーシート4の後身頃領域に糸ゴム(糸状のゴム)4R1,4R2が接着されることで形成される。糸ゴム4F1,4F2は、折り返されると前身頃領域1Fの上側の縁を形成することになる折り返し線4FF沿いに、折り返し線4FF側から糸ゴム4F1、糸ゴム4F2の順に設けられている。糸ゴム4R1,4R2も、糸ゴム4F1,4F2と同様、折り返されると後身頃領域1Rの上側の縁を形成することになる折り返し線4RF沿いに、折り返し線4RF側から糸ゴム4R1、糸ゴム4R2の順に設けられている。
このため、糸ゴム4F1,4F2は、伸縮方向となる胴回り方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4に設けられることになる。また、糸ゴム4R1,4R2は、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4に設けられることになる。よって、縁4F4と縁4R4が互いに接合され、縁4F5と縁4R5が互いに接合されると、糸ゴム4F1,4F2と糸ゴム4R1,4R2は、胴開口部2Tに沿って周回する実質的に環状の伸縮部材を形成し、胴開口部2Tを胴周り方向に収縮させる機能を発揮する。すなわち、糸ゴム4F1,4F2と糸ゴム4R1,4R2は、収縮力を発揮しておむつ1を着用者に密着させ、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ。複数の糸ゴム4F2,糸ゴム4R2のうち股下領域1B側の一部は、吸収体8と重畳する。
糸ゴム4F1,4R1は、図1に示した前身頃領域1F,後身頃領域1Rの上側の縁となる部分に沿って左右方向に延在するように設けられている。糸ゴム4F2,4R2は、所定の間隔を空けて平行に設けられている。糸ゴム4F1,4R1は、おむつ1が着用さ
れた状態において、着用者の腹囲を糸ゴム4F2,4R2よりも上側で比較的強く締め付ける。糸ゴム4F1,4R1は、おむつ1を着用者に密着させて着用位置がずれるのを防止し、腹部や背部から排出物が漏出するのを防ぐ機能を担う。糸ゴム4F2,4R2は、糸ゴム4F1,4R1の収縮力に起因する着用者への圧迫感を緩和する。また、インナーパッドを用いる場合には、インナーパッドのずれを抑制する。
更に、カバーシート4には糸ゴム4F3と糸ゴム4R3が接着されている。糸ゴム4F3,糸ゴム4R3は、カバーシート4のうち糸ゴム4F2,4R2よりも股下領域1B側の領域に設けられる伸縮部材である。ただし、糸ゴム4F3,4R3は、カバーシート4の左端から右端まで屈曲することなく接着されている他の糸ゴムとは異なり、股下領域1Bの方向に湾曲して配置されている。このように、糸ゴム4F3,4Rが湾曲して配置されていることで、糸ゴム4F3,4R3の配置領域は、左下肢開口部2Lおよび右下肢開口部2Rの周囲を着用者の肌面と当接させる、レグギャザー3LL,3LRとしての機能を有している。
前身頃領域1F側における糸ゴム4F3は、吸収体8を幅方向に横断し、幅方向に連続している。糸ゴム4F3が吸収体8を幅方向に横断している部分は、着用者の恥骨付近に対応する。なお、着用者の尿道口は、糸ゴム4F3が吸収体8を横断している部位から更に股下側で、おむつ1の肌面側に当接する。
一方、後身頃領域1R側における糸ゴム4R3は、砂時計型の吸収コアの括れ部分で、吸収コア8cの幅方向外側と重畳しているが、吸収体8を幅方向に横断していない。糸ゴム4R3の配置領域は、吸収体8付近で着用者の臀部と当接する。後身頃領域1Rでは、おむつ1は着用者の臀部にかかる圧力により、前身頃領域1Fよりも強く押圧される。このため、糸ゴム4R3を吸収体8の幅方向中央部には設けずに、吸収体8の幅方向端部同士を引き離すように付勢しておくことで、おむつ1は、着用者に対して、適切な密着力で当接する。
カバーシート4は、折り返し線4FF、4RFで折り返されて糸ゴム4F1,糸ゴム4R1の配置領域まで延在し、その折り返された部分で糸ゴム4F1、糸ゴム4R1の配置領域を補強している。エンドシート11L,11Rは、折り返し線4FF、4RFで折り返されたカバーシート4が延在していない糸ゴム4F2、糸ゴム4R2の配置領域に設けられ糸ゴム4F2、4R2の配置領域を補強している。
なお、本願においてシートが重なる状態とは、重ね合わされるシート同士が互いに全面的に接触する状態で重なる形態に限定されるものでなく、シートの一部分同士が重なる形態を含む概念である。例えば、エンドシート11Fは、バックシート6の長手方向における一端側の一部分が、カバーシート4の一部分に触れる状態で重ねられる。おむつ1は、吸収体8を間に挟んだバックシート6及びトップシート9の他、カバーシート4、エンドシート11F,11R、インナーカバーシート5、サイドシート10L,10Rが積み重なって形成されているため、これら複数のシートを積み重ねた積層体を有していると言える。
次に上記のようなおむつ1の立体ギャザー3BL、3BR部分の構造の詳細を説明する。図4(A)は、立体ギャザー3BL、3BRが起立する前の断面図の一例である。図4(B)は、立体ギャザー3BL、3BRが起立した後の断面図の一例である。なお、図4(A)および図4(B)に示される断面図は、股下領域の吸収コア8cの括れ部分における断面図であり、長手方向に対して直交する幅方向に沿って切断した場合の断面図である。
図4(A)に示されるように、コアラップシート7は吸収コア8c全体を被覆する。なお、図4(A)における吸収コア8cの幅方向端部に空間が生じているのは、コアラップシート7が前身頃領域および後身頃領域における吸収コア8caの幅に合わせて直方体状の形状をしている(本開示の「透水性シートの幅は略一定」であることの一例)が、股下領域において吸収コア8cは幅方向に括れているためである。コアラップシート7は、このように前身頃領域および後身頃領域における吸収コア8caの幅に合わせて直方体状の形状をなすことで、砂時計型の形状である吸収体8全体の型崩れを防止することができる。
また、このようなコアラップシート7をバックシート6がさらに非肌面側から被覆する。また、肌面側においてはコアラップシート7およびバックシート6と重なるようにトップシート9が積層されている。また、サイドシート10L、10Rは、これらの積層体を幅方向の外側から覆うように設けられている。なお、サイドシート10L、10Rは一枚のシートが折り重ねられて二層構造のような状態となっている。また、サイドシート10L,10Rの肌面側の端部は、幅方向の内側から外側に折り返されており、折り返し部分に糸ゴム10L1、10R1が設けられている。
そして、おむつ1には、サイドシート10L、10R、トップシート9およびバックシート6(本開示の「非透水性シート」の一例)が互いに接着される接着部20L、20R(本開示の「重なり部」の一例)が設けられる。接着部20L、20Rは、図4(A)に示されるように吸収体8の幅方向端部(吸収コア8caの幅方向端部、図4(A)中点線で図示)を基準として該端部よりも外側の所定領域に設けられる。なお、接着部20L、20Rが設けられる領域や大きさはこのような例に限定されず、吸収体8の幅方向端部からサイドシート10L、10Rの幅方向外側端部までの何れかの領域に設けられていればよい。例えば、吸収体8の幅方向の端部と重ならず、該端部よりもさらに外側の領域に設けられてもよい。なお、接着部20L、20Rにおける接着は、例えばホットメルト接着剤を溶かすことで実現される。また、接着部20L、20Rにおいてバックシート6は重なっていなくともよい。
このような糸ゴム10L1,10R1が長手方向に収縮すると、図4(B)に示されるように糸ゴム10L1、10R1が設けられたサイドシート10L、10Rの部分は、接着部20L、20Rの端部を起立線としてトップシート9から立ち上がる。このように立ち上がった状態のサイドシート10L、10Rの部分は立体ギャザー3BL、3BRに相当する。なお、起立線となった接着部20L、20Rの端部は、図2に示される折り返し線10L2,10R2に相当する。また、糸ゴム10L1、10R1が設けられたサイドシート10L、10Rの部分には予め折り目など(本開示の「立体ギャザーの折り曲げ部」の一例)が設けられることで、図4(B)に示されるように立体ギャザー3BL、3BRは、幅方向外側に開口するコの字状となって起立する。
また、糸ゴム10L1,10R1が長手方向に収縮することで接着部20L、20Rは肌面側に引張される。よって、接着部20L、20Rを介してサイドシート10L、10Rと接着されているトップシート9の幅方向端部も肌面側に引張される。よって、トップシート9の幅方向端部は、吸収コア8cの括れの最狭部22(図3(B)参照)付近と重なる部分を折り曲げ端23L、23R(本開示の「起立線」の一例)として肌面側に起立することになる。本実施形態に係るおむつ1は、着用状態において、吸収コア8cの括れの最狭部22と重なる部分を折り曲げ端23L,23Rとし、折り曲げ端よりも幅方向の外側が立ち上がる。この構成によっても、おむつ1は、立体ギャザー3BL,3BRの自由端を着用者の肌の適切な位置に当接させることが容易となる。
図5は、図4における接着部20L、20Rおよびトップシート9の近傍の部分拡大図
の一例である。なお図5では、立体ギャザー3BL、3BRは、立体ギャザー3BL、3BRを断面に見て、肌面側に直線状に起立する状態で図示される。図5に示されるように接着部20L、20Rは、立体ギャザー3BL、3BRが起立した状態で梁として夫々機能する。そして、このような梁として機能する接着部20L、20Rは、幅方向において起立した状態の立体ギャザー3BL、立体ギャザー3BRおよびトップシート9により形成される内部空間の間に存在せず、立体ギャザー3BLと立体ギャザー3BRの幅方向の外側に夫々位置する。
なお、上層吸収マット8aの括れに位置する接着部20Lは、立体ギャザー3BLが起立した状態で折り曲げ端23Lから吸収体8の幅方向端部(上層吸収マット8aaの幅方向端部に相当する位置、図4(A)においては中点線で図示)までの間に位置する。又は、上層吸収マット8aの括れに位置する接着部20Lは、立体ギャザー3BLが起立した状態で、幅方向において折り曲げ端23Lと重ならずに折り曲げ端23Lと吸収体8の幅方向端部との間の領域に位置してもよい。接着部20Rについても同様である。
また、図4(A)、(B)に示されるように、吸収コア8cの括れ(図3および図4(B)参照)の最狭部22の幅方向外側の部位をサイドフラップ21L,21Rとする。サイドフラップ21L,21Rには、トップシート9、バックシート6、サイドシート10L,10Rなどのシートが積層されている。ここで、おむつ1の着用状態では、図4(B)に示されるように、股下領域の吸収コア8cの幅方向端部から前記肌面側に立ち上がる。これは、サイドフラップ21L,21Rの吸収コア8cの幅方向端部側が起立時の土台となり、当該土台上のトップシート9、バックシート6、サイドシート10L,10Rが肌面側に立ち上がるためである。サイドフラップ21L,21Rは、複数のシートが積層されているため安定した土台となる。このため、股下領域において、吸収コア8cの幅方向端部から立体ギャザー3BL,3BRの自由端まで距離があっても、立体ギャザー3BL,3BRを安定的に肌に接触させることができる。
また、図3に示されるように、外装面を形成するカバーシート4に伸張状態で接着された糸ゴム4F3は、厚み方向に視て吸収体8を横切っている。ここで、糸ゴム4F3が前記股下領域を横切る領域において、カバーシート4と吸収体8とが非接着、より具体的には、当該領域においてインナーカバーシート5とバックシート6とが非接着である。このため、糸ゴム4F3の収縮によって吸収体8を縮めることなく、カバーシート4は吸収体8を肌面側に持ち上げることができる。この構成により、おむつ1は、吸収体8を腹側において着用者側に持ち上げ、着用者の腹側で立体ギャザー3BL,3BRの自由端を着用者の肌の適切な位置に当接させることが容易となる。
[作用・効果]
上記のようなおむつ1によれば、起立した状態の立体ギャザー3BL、3BRは、接着部20L、20Rよりも幅方向内側に延在している(図4(B)参照)。このようなおむつ1によれば、立体ギャザー3BL、3BRが接着部20L、20Rよりも幅方向外側に延在する場合と比較して、肌が接着部20L、20Rに当接することは抑制される。そして、トップシート9および立体ギャザー3BL、3BRの幅方向の内側が肌に当接することになる。ここで、トップシート9および立体ギャザー3BL、3BRの幅方向の内側には接着部20L、20Rのような剛性の高い部位は無い。よって、肌当たりをよくでき、着用者の不快感は低減される。
また、上記のようなおむつ1によれば、立体ギャザー3BL、3BRは幅方向の内側から外側に向かって折り返されている。よって、立体ギャザー3BL、3BRは、折り返し線10L2,10R2から幅方向の内側、および自由端(糸ゴム10L1、10R1が設けられている部分)までが肌に沿うことになる。換言すれば、おむつ1のその他の領域(
例えば非透水性のバックシート6)が肌に当接することは抑制される。よって、着用者の不快感は低減される。
また、上記のようなおむつ1によれば、吸収コア8cが幅方向に括れを有する砂時計型形状である。よって、吸収コア8cの前身頃領域および後身頃領域の幅方向端部と重なるように長手方向に延在する立体ギャザー3BL、3BRを設ける場合、吸収コア8cの括れ(図3および図4(B)参照)の最狭部22と厚み方向おいて重なる部分を折り曲げ端23L、23R(図4(B)参照)としてトップシート9のサイドフラップ21L、21R(吸収コア8cの括れの最狭部22よりも幅方向外側の領域、図3および図4(B)参照)が立体ギャザー3BL、3BRと一体に起立し、幅方向横側の防壁を構成することになる。このような場合、折り曲げ端23L、23Rから立体ギャザー3BL、3BRの自由端までの距離が長くなるため、立体ギャザー3BL、3BRの自由端が肌の適切な位置に当接させることが困難となる可能性がある。しかしながら上記のようなおむつ1によれば、剛性が高い接着部20L、20Rは折り曲げ端23L、23Rから立体ギャザー3BL、3BRの自由端までの途中に位置することになる。よって、上層吸収マット8aに対する接着部20L、20Rの相対的位置の変化は抑制される。よって、立体ギャザー3BL、3BRの自由端の位置の変化も抑制される。よって、上記のように立体ギャザー3BL、3BRの折り返し線10L2,10R2から幅方向の内側、および自由端までの領域が肌に適切に当接される。よって、肌当たりの良さを実現できる。
[変形例1]
立体ギャザー3BL、3BRは、起立した状態で接着部20L、20Rよりも幅方向内側に延在していなくともよい。また、立体ギャザー3BL、3BRは、起立した状態で図4(B)に示されるように幅方向の外側に向けて開口するようなコの字状でなくともよい。
[変形例2]
次に、本実施形態の変形例2に係るおむつ1について説明する。図6は、立体ギャザー3BL、3BRが起立する前の断面図の一例である。なお、図6の断面図は、吸収コア8cが括れていない前身頃領域側でおむつ1を幅方向に沿って切断した場合の断面図である。吸収コア8cは、括れ部の前後方向では、幅方向中央側に設けられた肉厚部80と、肉厚部よりも薄い肉薄部81と、を有する。肉厚部80は、図3に示す最狭部22と同じ幅を有し、括れ部の前後である前身頃領域と後身頃領域に設けられている。なお、肉厚部80は、股下領域にも延在しており、厚さが長手方向において一様である。肉薄部81は、最狭部22よりも幅方向外側に拡がる拡幅領域を形成しており、肉厚部よりもパルプの目付けが低い。
このような構成を備えるおむつ1の着用状態では、肉厚部80と肉薄部81との境界から肌面側に立ち上がる。なお、肉厚部80と肉薄部81との境界の股下領域側の延長線上には、図4(B)に示される折り曲げ端23L、23Rが設けられている。このため、おむつ1は、当該境界と折り曲げ端23L、23Rを起点として、これらよりも幅方向の外側が肌面側に立ち上がる。おむつ1は、着用状態において、吸収コア8cの肉薄部81から幅方向の外側が肌面側に折れ曲がる。この構成によっても、おむつ1は、立体ギャザー3BL,3BRの自由端を着用者の肌の適切な位置に当接させることが容易となる。
また、図6に示されるように、吸収コア8cの肉厚部80の非肌面側はホットメルト接着剤HMによってコアラップシート7と接着されている。このため、肉厚部80の非肌面側の剛性をより高めることができる。なお、肉薄部81の非肌面側はホットメルト接着剤が塗布されていないため、肉薄部81は、肉厚部80との境界を起点として肌面側に折曲がり易くなる。なお、肉薄部81を肌面側に折曲がり易くするためには、肉薄部81にお
ける肉厚部80との境界側にホットメルト接着剤が少なくとも塗布されてなければよい。
[変形例3]
次に、本実施形態の変形例3に係るおむつ1について説明する。図7は、サイドシートの構造を示す図である。より具体的には、おむつ1を構成するサイドシート10L,10Rを取り出した図である。サイドシート10L,10Rの幅方向内側には、糸ゴム10L1,10R1が付されており、糸ゴム10L1,10R1の付勢力により、折り返し線10L2,10R2を境にして肌面側に立ち上がり、立体ギャザー3BL,3BRを形成する。立体ギャザー3BL,3BRのうち、糸ゴム10L1,10R1の延在領域は着用者の肌面と当接し、防漏壁の役割を果たす。一方、立体ギャザー3BL,3BRのうち、糸ゴム10L1,10R1延在領域と折り返し線10L2,10R2との間の領域である吸収コア側領域である、立体ギャザー下側領域糸ゴム10L1,10R1の付勢力により立体ギャザーが3BL,3BRが十分に立ち上がるための緩衝領域になっている。
折り返し線10L2,10R2の幅方向外側の領域は、吸収コア8cの側面部及び底面部の一部を覆っており、吸収コア8cの側面部には、吸収コア側面領域が形成されている。そして、立体ギャザー下側領域には、高剛性部10LW1,10RW1が設けられており、吸収コア側面領域には、高剛性部10LW2,10RW2が設けられている。高剛性部10LW1,10RW1,10LW2,10RW2は、例えばサイドシート10L,10Rを超音波溶着することにより構成されており、周囲の部分より剛性が高くなっている。なお、高剛性部10LW1,10RW1,10LW2,10RW2の形成方法は、超音波溶着に限られず、ヒートシール、高周波シール等の熱溶着によって形成することができる。また、ホットメルト等の接着剤を間欠的に塗布することで形成してもよい。高剛性部10LW2,10RW2は、高剛性部10LW1,10RW1よりも大きい。また、高剛性部10LW2,10RW2は、10LW1,10RW1よりも高密度で設けられている。このため、サイドシート10L,10Rは、立体ギャザー下部領域において高剛性部10LW1,10RW1による、また、吸収コア側面領域において高剛性部10LW2,10RW2による剛性を有しており、特に、吸収コア側面領域おいて、強い剛性を有している。
図8は、おむつに組み込んだ場合のサイドシートの高剛性部を示した図である。本図では、サイドシート10Lを例として説明するが、サイドシート10Rの構成も同様である。サイドシート10Lの幅方向内側端部には糸ゴム10L1が延在している。糸ゴム10L1の配置領域は、着用時に立ち上がって着用者の肌面と当接し、立体ギャザー3BLの上部領域を形成している。立体ギャザー下部領域には、小さな高剛性部10LW1が、間隔を空けて設けられている。立体ギャザー下部領域は、着用者の肌面と当接する可能性があり、剛性が高くなっていると着用者に違和感を与えることがあるが、高剛性部10LW1は十分に小さく、更に配置密度も低いため、着用者に与える違和感は軽減される。
これに対して、吸収コア側面領域では、大きな高剛性部10LW2が、高密度で設けられている。吸収コア側面領域は、着用時には立体ギャザー3BLの外側になるため、着用者の肌面とは当接しない。このため、大きな高剛性部10LW2を高密度で設けても、着用者は違和感を殆ど覚えない。
サイドシート10Lに高剛性部10LW1,10LW2を設けることにより、サイドシート10Lを補強できる。特に、吸収コア8cの側面部に設けられたサイドシート10Lを高剛性部10LW2により補強することで、吸収コア8cの構造を維持しやすくし、型崩れを抑制することができる。
[変形例4]
次に、本実施形態の変形例4に係るおむつ1について説明する。図9(A)は、立体ギャザー3BL、3BRが起立する前の断面図の一例である。図9(B)は、立体ギャザー3BL、3BRが起立した後の断面図の一例である。図9(A)、(B)に示されるように、吸収コア8cは股下領域において上層吸収マット8aおよび下層吸収マット8bの2層構造となっている。上層吸収マット8aは略砂時計型であり、下層吸収マット8bは矩形状である。また、下層吸収マット8bの幅は、上層吸収マット8aの縊れ部の幅と略同一である。そして、コアラップシート7は下層吸収マット8b側から上層吸収マット8aを含む吸収コア8c全体を被覆する。なお、図9(A)における上層吸収マット8aの幅方向端部に空間が生じているのは、コアラップシート7が前身頃領域および後身頃領域における上層吸収マット8aaの幅に合わせて直方体状の形状をしている(本開示の「透水性シートの幅は略一定」であることの一例)が、股下領域において上層吸収マット8aは幅方向に括れているためである。コアラップシート7は、このように前身頃領域および後身頃領域における上層吸収マット8aaの幅に合わせて直方体状の形状をなすことで、砂時計型の形状である上層吸収マット8aを含む吸収体8全体の型崩れを防止することができる。なお、上層吸収マット8aと下層吸収マット8bが重なる部位を図6に示す肉厚部80とし、上層吸収マット8aが下層吸収マット8bと重ならずに幅方向外側に拡幅している部位を肉薄部81としてもよい。
また、本変形例においても、図9(B)に示されるように糸ゴム10L1、10R1が設けられたサイドシート10L、10Rの部分は、接着部20L、20Rの端部を起立線としてトップシート9から立ち上がる。また、糸ゴム10L1、10R1が設けられたサイドシート10L、10Rの部分には予め折り目などが設けられることで、図9(B)に示されるように立体ギャザー3BL、3BRは、幅方向外側に開口するコの字状となって起立する。この構成によっても、おむつ1は、立体ギャザー3BL,3BRの自由端を着用者の肌の適切な位置に当接させることが容易となる。
以上で開示した実施形態や変形例は、それぞれ組み合わせることができる。
1B :股下領域
1F :前身頃領域
1R :後身頃領域
2L :左下肢開口部
2R :右下肢開口部
2T :胴開口部
3BL、3BR:立体ギャザー
3LL、3LR:レグギャザー
3R :ウェストギャザー
4 :カバーシート
4F1、4F2、4F3:糸ゴム
4F4、4F5:縁
4FF :折り返し線
4R1、4R2、4R3:糸ゴム
4R4、4R5:縁
4RF :折り返し線
5 :インナーカバーシート
6 :バックシート
7 :コアラップシート
8 :吸収体
8a、8aa:上層吸収マット
8b :下層吸収マット
9 :トップシート
10L :サイドシート
10L1 :糸ゴム
10L2 :折り返し線
10R :サイドシート
10R1 :糸ゴム
10R2 :折り返し線
11F、11R:エンドシート
20L、20R:接着部
21L、21R:サイドフラップ
22 :最狭部
23L、23R:折り曲げ端

Claims (15)

  1. 長手方向に沿った長さと、前記長手方向に直交する幅方向に沿った長さとを有する吸収性物品であって、
    股下領域の前記幅方向に括れを有する吸収体と、
    前記吸収体の肌面側に設けられるトップシートと、
    前記吸収体の前記幅方向の端部と重なる前記トップシートの部分に前記長手方向に延在するように設けられる立体ギャザーと、を備え、
    前記立体ギャザーと前記トップシートとが重なる重なり部の剛性は、前記重なり部よりも前記幅方向における内側の前記トップシートの部分の剛性よりも高い、
    吸収性物品。
  2. 前記重なり部は、前記立体ギャザーが起立した状態において、前記トップシートにおける起立線から、または前記起立線の前記幅方向の外側隣接部から、前記吸収体の前記幅方向の端部までの前記幅方向の領域に設けられる、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体を非肌面側から被覆する非透水性シートを更に備え、
    前記非透水性シートは、前記重なり部において前記立体ギャザーおよび前記トップシートと重なる、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記立体ギャザーは、起立した状態で前記重なり部から前記幅方向の内側に延在する、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  5. 前記立体ギャザーは、前記長手方向に延在し、前記重なり部から前記幅方向の内側に延在する部分の一部を前記幅方向の外側に折り曲げる折り曲げ部を有する、
    請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収体は、吸収コアと、前記吸収コアを包む透水性シートを有し、
    前記吸収コアを覆った状態の前記透水性シートの幅は略一定であり、前記吸収体の腹部または背部の幅と略同一である、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  7. 着用状態において、前記股下領域の前記吸収コアの幅方向端部から前記肌面側に立ち上がる、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  8. 着用状態において、前記吸収体の前記括れの最狭部と重なる部分を折り曲げ端とし、前記折り曲げ端よりも幅方向の外側が立ち上がる、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収体は、吸収コアと、吸収コアを包む透水性シートを有し、
    前記吸収コアは、前記括れ部の前後方向では、幅方向中央側に設けられた肉厚部と、前記肉厚部よりも薄い肉薄部と、を有する、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  10. 前記吸収コアは、着用状態において、前記肉厚部と前記肉薄部との境界から肌面側に立ち上がる、
    請求項9に記載の吸収性物品。
  11. 着用状態において、前記吸収コアの前記肉薄部から前記幅方向の外側が肌面側に折れ曲がる、
    請求項9に記載の吸収性物品。
  12. 前記吸収体よりも非肌面側に配置され、外装面を形成する外装シートと、
    着用者の腹側において、厚み方向に視て前記吸収体を横切るように設けられ、伸張状態で前記外装シートに接着された伸縮部材と、
    を備え、
    前記伸縮部材が前記吸収体を横切る領域において、前記外装シートと前記吸収体とが非接着である、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  13. 前記吸収体の前記幅方向の両側に配置され、前記立体ギャザーを形成する非透水性の一対のサイドシートを備え、
    前記一対のサイドシートの前記吸収体の側面部および、前記立体ギャザーの前記吸収体側には、高剛性部が間欠的に設けられている、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  14. 前記高剛性部は、熱溶着により設けられている、
    請求項13に記載の吸収性物品。
  15. 前記高剛性部の密度は、前記立体ギャザーの前記吸収体側よりも、前記吸収体の側面部において高い、
    請求項13に記載の吸収性物品。
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