JP2023113555A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収体に型崩れが生じるのを抑制することができる吸収性物品を提供する。【解決手段】長手方向に沿った長さと、長手方向に直交する幅方向に沿った長さを有する吸収性物品であって、着用者から排出される排出液を吸収し、幅方向に括れた括れ部を有する吸収コアと、吸収コアを被覆するコアラップシートとを有する吸収体と、吸収体の非肌面側に配置された外装シートと、外装シートの領域に伸長状態で接着されて、幅方向に伸縮可能な伸縮部材と、吸収コアと伸縮部材との間に形成された非接着層と、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
吸収性物品には、吸収性物品と着用者の肌との間に液体の流出経路となる隙間が形成されるのを抑制するために、着用者の腹囲を取り巻く部位にウェストギャザーや、着用者の脚の付け根を取り巻く位置にレグギャザーが設けられたものがある。
特開2008-194160号公報
これらのギャザーは、吸収性物品のシートに伸縮部材が接着されることで形成されるが、伸縮部材の収縮力が吸収体に伝わることで、吸収体に型崩れが生じる可能性がある。
本発明は、吸収体に型崩れが生じるのを抑制することができる吸収性物品を提供することを目的とする。
本発明は、吸収コアと伸縮部材との間に形成された非接着層を備える。
具体的には、長手方向に沿った長さと、長手方向に直交する幅方向に沿った長さを有する吸収性物品であって、着用者から排出される排出液を吸収し、幅方向に括れた括れ部を有する吸収コアと、吸収コアを被覆するコアラップシートとを有する吸収体と、吸収体の非肌面側に配置された外装シートと、外装シートの領域に伸長状態で接着されて、幅方向に伸縮可能な伸縮部材と、吸収コアと伸縮部材との間に形成された非接着層とを備える。
また、上記吸収性物品において、伸縮部材は、平面視した場合に、吸収コアを横断する第1伸縮部材であり、吸収体と外装シートの間に配置された非透水性シートを備え、非接着層は、非透水性シートと外装シートとが接着されていない層であってもよい。
また、上記吸収性物品は、平面視した場合に、吸収コアに重なる外装シートの領域に伸長状態で接着されて、幅方向に伸縮可能な第2伸縮部材を備え、第2伸縮部材と吸収コアが重なる範囲において、非透水性シートと外装シートとが接着されていてもよい。
また、上記吸収性物品は、第2伸縮部材と吸収コアが重なる範囲において、コアラップシートと吸収コアとが非接着であってもよい。
また、上記吸収性物品は、第2伸縮部材と吸収コアが重なる範囲において、コアラップシートと非透水性シートとが接着されていてもよい。
なお、上記吸収性物品において、非接着層は、吸収コアとコアラップシートとが接着されていない層、又はコアラップシートと外装シートとが接着されていない層であってもよい。
また、上記吸収性物品において、非接着層は、長手方向に延在する長手部分を有し、長手部分は、平面視した場合に伸縮部材と重なる領域を少なくとも含んでいてもよい。
また、上記吸収性物品において、平面視した場合に、伸縮部材は、吸収コアと重なる領域を含んで配置されていてもよい。
この場合において、吸収コアは、幅方向に括れた括れ部を有する上層吸収マットと、上層吸収マットの非肌面側に配置されて、幅方向の長さが上層吸収マットの括れ部の幅方向の長さと同じである下層吸収マットとを含み、下層吸収マットは、幅方向の端部においてコアラップシートの非肌面側に接着されており、上層吸収マットは、下層吸収マットの幅方向の端部近傍の領域においてコアラップシートの非肌面側の部分に接着された接着領域と、当該領域よりも幅方向の外側の領域においてコアラップシートの非肌面側の部分に接着されていない非接着領域とを有し、接着領域と非接着領域とが、それぞれ長手方向に延在しており、平面視した場合に、伸縮部材は、下層吸収マットとコアラップシートの非肌面側とが接着されていない非接着領域に重なっていてもよい。
また、この場合において、平面視した場合に、伸縮部材は、上層吸収マットと重なり、且つコアラップシートと重なるように配置されていてもよい。
また、上記吸収性物品において、平面視した場合に、伸縮部材は、吸収コアと重ならないように配置されていてもよい。
この場合において、吸収コアは、幅方向に括れた括れ部を有する上層吸収マットと、上層吸収マットの非肌面側に配置されて、幅方向の長さが上層吸収マットの括れ部の幅方向の長さと同じである下層吸収マットとを含み、下層吸収マットは、幅方向の端部においてコアラップシートの非肌面側の部分に接着されており、上層吸収マットは、下層吸収マットの幅方向の端部近傍の領域においてコアラップシートの非肌面側の部分に接着された接着領域と、当該領域よりも幅方向の外側の領域においてコアラップシートの非肌面側の部分に接着されていない非接着領域とを有し、接着領域と非接着領域とが、それぞれ長手方向に延在しており、平面視した場合に、伸縮部材の一端部は、下層吸収マットとコアラップシートの非肌面側とが接着されていない非接着領域に重なっていてもよい。
また、この場合において、平面視した場合に、伸縮部材の一端部は、上層吸収マットとは重ならず、且つコアラップシートと重なるように配置されていてもよい。
本発明によれば、吸収体に型崩れが生じるのを抑制することができる。
図1は、実施形態1に係るおむつの外観斜視図である。 図2は、実施形態1に係るおむつの分解斜視図である。 図3は、実施形態1に係るおむつを展開し、伸長した状態を模式的に示した図である。 図4は、実施形態1に係るおむつにおける吸収体及び糸ゴムの配置を説明する図である。 図5は、実施形態1に係るおむつの幅方向に沿った断面図である。 図6は、実施形態2に係るおむつにおける吸収体及び糸ゴムの配置を説明する図である。 図7は、実施形態2に係るおむつの幅方向に沿った断面図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係るおむつについて説明をする。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施の形態の構成に限定されるものではない。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る成人用のパンツ型使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」という)の斜視図である。おむつにおいて、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、おむつが着用者に着用された状態において、着用者の肌に向かう側を肌面側とし、肌面側の反対側を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。おむつ1は、長手方向に沿った長さと、長手方向に直交する幅方向に沿った横幅とを有し、着用者の股下に装着される。また、本願で用いる方向に関する用語は、おむつ1が着用者に着用された状態において該着用者の前後左右に一致する方向を意味するものとする。例えば、本願で左右方向という場合、おむつ1の着用者に着用された状態において該着用者の左右に一致する方向を意味する。
本実施形態では、吸収性物品の一例として、着用者の腹囲が入る開口部と、着用者の左下肢及び右下肢が挿通される左右一対の開口部とを有する筒状構造のパンツ型使い捨ておむつを例示するが、本願でいう「吸収性物品」は、成人用のパンツ型使い捨ておむつに限定されるものでない。本願でいう「吸収性物品」には、子供用のパンツ型使い捨ておむつが含まれる。また、着用者の股下(陰部)を前身頃から後身頃にかけて覆うシート状の部材の一端部付近に固定されたテープを、該シート状の部材の他端部付近に貼り付けることで筒状構造を形成するテープ型使い捨ておむつ等、腹囲と股下を包み得る各種形態の吸収性物品が含まれる。
おむつ1は、着用状態において着用者の陰部(股下)を覆う股下領域に対応する部位である股下領域1Bと、着用者の胴周りにおける前身頃に対応する部位であって着用者の腹部側(臍下部)を覆うための前身頃領域1Fと、着用者の胴周りにおける後身頃に対応する部位であって着用者の背部側(臀部)を覆うための後身頃領域1Rとを有する。ここで、前身頃領域1Fは股下領域1Bの前側に位置し、後身頃領域1Rは股下領域1Bの後側に位置する。本実施形態におけるおむつ1は、パンツ型の使い捨ておむつであるため、前身頃領域1Fの左側の縁と後身頃領域1Rの左側の縁は互いに接合され、前身頃領域1Fの右側の縁と後身頃領域1Rの右側の縁は互いに接合されている。よって、おむつ1には、前身頃領域1Fの上側の縁と後身頃領域1Rの上側の縁とによって胴開口部2Tが形成されている。また、おむつ1には、上記接合が施されない股下領域1Bの左側の部位に左下肢開口部2Lが形成され、股下領域1Bの右側の部位に右下肢開口部2Rが形成されている。そして、おむつ1は、着用者の左下肢が左下肢開口部2Lに挿通され、着用者の右下肢が右下肢開口部2Rに挿通され、着用者の胴部が胴開口部2Tに入るように着用されると、前身頃領域1Fが着用者の腹部側に配置され、後身頃領域1Rが着用者の背部側に配置され、左下肢開口部2Lと右下肢開口部2Rが着用者の大腿部を取り巻く状態で着用者の身体に固定される。おむつ1がこのような形態で着用者の身体に固定されるので、着用者はおむつ1を着用した状態で自由に行動することができる。
おむつ1には、液体を吸収して保持することができる吸収体が主に股下領域1B付近を中心に配置されている。また、おむつ1には、おむつ1と着用者の肌との間に液体の流出経路となる隙間が形成されるのを抑制するべく、着用者の左下肢の大腿部を取り巻く左下
肢開口部2Lに立体ギャザー3BLが設けられ、着用者の右下肢の大腿部を取り巻く右下肢開口部2Rに立体ギャザー3BRが設けられ、着用者の腹囲を取り巻く部位にウェストギャザー3Rが設けられている。また、着用者の脚の付け根を取り巻く位置には、レグギャザー3LL,3LRが設けられている。立体ギャザー3BL,3BRとウェストギャザー3Rは、糸ゴムの弾性力で着用者の肌に密着する。また、レグギャザー3LL,3LRは、着用者の脚の付け根とおむつ1との間に隙間が生まれるのを防ぐ。よって、着用者の陰部から排出される排出液は、おむつ1から殆ど漏出することなくおむつ1の吸収体に吸収される。
おむつ1は、図示しないインナーパッドと組み合わせて使用することができる。インナーパッドは、吸収体を備える略長方形の吸収性物品であり、排出液を吸収する。おむつ1とインナーパッドとを組み合わせて使用する場合、おむつ1の肌面側に、着用者の排出孔と当接するようにインナーパッドを置く。排出液は、まずインナーパッドに吸収され、インナーパッドで吸収できなかった排出液のみがおむつ1の吸収体に到達し、更に吸収される。このため、排出液の量が多い場合でも、排出液がおむつ1から漏出するのを防ぐことができる。また、排出液の量が少なく、インナーパッドで全て吸収できる場合には、排出液が発生してもインナーパッドのみを交換すればよいので、介助コストを軽減できる。また、おむつ1を長時間使用できる。
図2は、実施形態1に係るおむつ1の分解斜視図である。おむつ1は、カバーシート4とインナーカバーシート5とを有する。カバーシート4とインナーカバーシート5は、貼り合わされておむつ1の外表面を形成する略砂時計形状(瓢箪形状)のシートであり、前身頃領域1F側の端部と後身頃領域1R側の端部以外は同形状である。着用者に着用された状態において、カバーシート4は着用者の非肌面側、インナーカバーシート5は着用者側に積層されている。カバーシート4とインナーカバーシート5の間には、ウェストギャザー3Rとレグギャザー3LL,3LRを形成するための糸ゴムが設けられている。なお、糸ゴムに代えて帯状のゴム等の伸縮部材を適宜選択できる。
カバーシート4とインナーカバーシート5は、例えば、排泄物の漏れを抑制するために、液不透過性の熱可塑性樹脂からなる不織布をその材料として用いることができる。ここで、液不透過性の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等が例示できる。以下、吸収体8および吸収体8にバックシート6(本願で言う「非透水性シート」の一例)、トップシート9、サイドシート10L,10Rを組み合わせたものに対応する概念として、糸ゴムが配置されたカバーシート4とインナーカバーシート5とを合わせて外装体と表現することがある。
おむつ1は、カバーシート4とインナーカバーシート5の着用者側の面において順に積層されるバックシート6と、吸収体8と、トップシート9とを有する。バックシート6は、着用者の前身頃から股下を経由して後身頃へ届く長さを長手方向に有し、当該長手方向に対し直交する幅方向に所定の横幅を有する略長方形のシートである。吸収体8、トップシート9は、何れもバックシート6と同様に略長方形の外観を有するシート状の部材であり、長手方向がバックシート6の長手方向と一致する状態で、バックシート6に対して順に積層されている。バックシート6は、排泄物の漏れを抑制するために液不透過性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。また、トップシート9は、吸収体8の吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、シート状の部材である。このトップシート9は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が着用された状態において、着用者から排泄された液体は、着用者の肌に接触し得るトップシート9を通って吸収体8に浸入し、そこで吸収される。液透過性のシートとしては、例えば、織布、不織布、多孔質フィルムが挙げられる。また、トップシート9は親水性を有していてもよい。
吸収体8は、1のマットからなる吸収コア8cと、吸収コア8cを包み込むコアラップシート7とを有する。吸収コア8cは、括れ部を有する略砂時計型である。吸収コア8cは、パルプ繊維、レーヨン繊維、またはコットン繊維のようなセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施した短繊維の隙間に、水を吸収し保持することのできる架橋構造を持つ親水性ポリマーであるあるSAP(高吸収性重合体:Super Absorbent Polymer)等の粒状の吸収性樹脂(高分子吸水材)を保持させた構造を有する。吸収コア8cは、着用者から排泄された液体を吸収すると、短繊維内の隙間に保持された吸収性樹脂を膨潤させて該液体を短繊維内に保持する。本実施形態では、吸収コア8cは、股下領域1Bの中央部付近が幅方向に括れた砂時計型である。吸収コア8cは、目的に応じた適宜の形状を採ることができる。吸収コア8cの形状としては、例えば、矩形状、楕円形状、その他各種の形状が挙げられる。
コアラップシート7は、薄い液透過性のシートであり、吸収コア8cをコアラップシート7で包むことにより、上述の吸収コア8cのSAPが他の構造に混入しにくくなる。また、吸収コア8cの型崩れが抑制される。コアラップシート7は、パルプ繊維で形成することができ、一例としてはティッシュペーパーを用いることができる。コアラップシート7は、1枚のシートでもよいが、着用者の肌側に配置された上側シート(例えば、後述する上側コアラップシート7f)と、着用者の非肌面側に配置され、吸収コア8cの側面と肌面側に回り込む下側シート(例えば、後述する下側コアラップシート7b)の2枚のシートで構成されていてもよい。コアラップシート7が2枚のシートで構成されている場合、上側シートの幅方向端部が他のシート(例えば、後述するサイドシート10L,10R、バックシート6、トップシート9)に包まれる構造になっていてもよい。なお、吸収体8はバックシート6とトップシート9に包まれており、これらのシートによっても型崩れを抑制できるため、コアラップシート7を設けないこともできる。
バックシート6、吸収体8、トップシート9は、何れも前身頃領域1Fから後身頃領域1Rにまで延在する。よって、バックシート6、吸収体8、トップシート9を積層して着用者の陰部(股下)を覆うと、バックシート6、吸収体8、トップシート9の各長手方向の両端部は、着用者の腹側と背側に位置する状態となる。すなわち、着用者の陰部は、着用者の腹側から背側まで吸収体8に覆われる状態となる。したがって、着用者が腹を下へ向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はトップシート9を介して吸収体8に接触することになる。
また、おむつ1は、上述した立体ギャザー3BL,3BRを形成するための細長い帯状のサイドシート10L,10Rを有する。サイドシート10L,10Rは、トップシート9の長辺の部分に設けられる。そして、サイドシート10L,10Rには糸ゴム10L1,10R1が長手方向に沿って接着されている。よって、カバーシート4の、前身頃領域1Fの左側の縁となる縁4F4と、後身頃領域1Rの左側の縁となる縁4R4とが互いに接合され、且つ、カバーシート4の、前身頃領域1Fの右側の縁となる縁4F5と、後身頃領域1Rの右側の縁となる縁4R5とが互いに接合されることにより、図1に示したような完成状態のおむつ1になると、サイドシート10L,10Rは、糸ゴム10L1,10R1の収縮力で長手方向に引き寄せられて折り返し線10L2,10R2に沿ってトップシート9から立ち上がる。その結果、左下肢開口部2L及び右下肢開口部2Rからの液体の流出を防ぐ立体ギャザー3BL,3BRが形成される。なお、縁4F4及び縁4R4、縁4F5及び縁4R5の接合方法は特に限定されないが、例えば、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等によって行うことができる。
更に、おむつ1は、バックシート6、吸収体8、トップシート9、サイドシート10L
,10Rを挟んで、カバーシート4の前身頃領域1Fにおいて着用者側の面に積層されるエンドシート11Fと、カバーシート4の後身頃領域1Rにおいて着用者側の面に積層されるエンドシート11Rとを有する。エンドシート11F,11Rは、トップシート9の長手方向における一端側においてカバーシート4、インナーカバーシート5に重ねられる短冊状のシートである。エンドシート11F,11Rは非透水性の不織布であり、主におむつ1の胴回り当接部分においてカバーシート4とインナーカバーシート5を補強する。また、エンドシート11F,11Rには、それぞれ接着剤が塗布されており、当該接着剤によりインナーカバーシート5と接着している。エンドシート11F,11Rは、バックシート6、吸収体8、トップシート9、サイドシート10L,10Rにより形成される積層体より肌面側に配置され、積層体の端が肌面に直接触れて着用者に違和感を与えるのを防ぐ。
図3は、実施形態1に係るおむつ1を展開し、伸長した状態を模式的に示した図である。図3(A)は、展開及び伸長した状態のおむつ1を左側から見た場合の内部構造を模式的に示している。図3(B)は、展開及び伸長した状態のおむつ1の平面図を模式的に示している。なお、図3(B)では、サイドシート10L,10Rおよびエンドシート11L,11Rの図示は省略する。カバーシート4は、図2に記載の折り返し線4FF、4RFにおいて一端側が折り返されている。上述したウェストギャザー3Rは、カバーシート4の前身頃領域に糸ゴム(糸状のゴム)4F1,4F2が接着され、カバーシート4の後身頃領域に糸ゴム(糸状のゴム)4R1,4R2が接着されることで形成される。糸ゴム4F1,4F2は、折り返されると前身頃領域1Fの上側の縁を形成することになる折り返し線4FF沿いに、折り返し線4FF側から糸ゴム4F1、糸ゴム4F2の順に設けられている。糸ゴム4R1,4R2も、糸ゴム4F1,4F2と同様、折り返されると後身頃領域1Rの上側の縁を形成することになる折り返し線4RF沿いに、折り返し線4RF側から糸ゴム4R1、糸ゴム4R2の順に設けられている。
このため、糸ゴム4F1,4F2は、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4に設けられることになる。また、糸ゴム4R1,4R2は、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4に設けられることになる。よって、縁4F4と縁4R4が互いに接合され、縁4F5と縁4R5が互いに接合されると、糸ゴム4F1,4F2と糸ゴム4R1,4R2は、胴開口部2Tに沿って周回する実質的に環状の伸縮部材を形成し、胴開口部2Tを胴周り方向に収縮させる機能を発揮する。すなわち、糸ゴム4F1,4F2と糸ゴム4R1,4R2は、収縮力を発揮しておむつ1を着用者に密着させ、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ。糸ゴム4F2,糸ゴム4R2は、その股下領域1B側の一部において、吸収体8と重畳する。
糸ゴム4F1,4R1は、図1に示した前身頃領域1F,後身頃領域1Rの上側の縁となる部分に沿って左右方向に延在するように設けられている。糸ゴム4F2,4R2は、所定の間隔を空けて平行に設けられている。糸ゴム4F1,4R1は、おむつ1が着用された状態において、着用者の腹囲を糸ゴム4F2,4R2よりも上側で比較的強く締め付ける。糸ゴム4F1,4R1は、おむつ1を着用者に密着させて着用位置がずれるのを防止し、腹部や背部から排出液が漏出するのを防ぐ機能を担う。糸ゴム4F2,4R2は、糸ゴム4F1,4R1の収縮力に起因する着用者への圧迫感を緩和する。また、インナーパッドを用いる場合には、インナーパッドのずれを抑制する。
更に、カバーシート4には糸ゴム4F3(本願で言う「第1伸縮部材」の一例)と糸ゴム4R3(本願で言う「第2伸縮部材」の一例)が接着されている。糸ゴム4F3,糸ゴム4R3は、カバーシート4のうち糸ゴム4F2,4R2よりも股下領域1B側の領域に設けられる伸縮部材である。糸ゴム4F3は、前身頃側の股下領域1Bにおいて、左右方
向に横断するように設けられる。このように左右方向に横断するように糸ゴム4F3が設けられる部位では、おむつ1の厚み方向において糸ゴム4F3と吸収体8とは重なっている。また、このような横断領域の幅方向中央部は、おむつ1が着用された場合の女性着用者の尿道口に対応する領域となる。なお、厚み方向に視て吸収体8が重なっている領域において、糸ゴム4F3の配置形態は図3に示されるように横断することに限定されない。糸ゴム4F3の延在方向が、幅方向の成分を有していればよく、好ましくは糸ゴム4F3の延在方向の幅方向成分が長手方向成分よりも大きければよい。糸ゴム4R3は、カバーシート4の左端から右端まで途切れることなく接着される他の糸ゴムとは異なり、股下領域1Bの方向に湾曲して配置され、砂時計型の吸収コア8cの括れ部分で、吸収コア8cの一部と重畳している。このように構成することで、糸ゴム4F3,4R3の配置領域をレグギャザーとして機能させることができる。
カバーシート4は、折り返し線4FF、4RFで折り返されて糸ゴム4F1,糸ゴム4R1の配置領域まで延在し、その折り返された部分で糸ゴム4F1、糸ゴム4R1の配置領域を補強している。エンドシート11F,11Rは、折り返し線4FF,4RFで折り返されたカバーシート4が延在していない糸ゴム4F2、糸ゴム4R2の配置領域に設けられ、糸ゴム4F2,糸ゴム4R2の配置領域を補強している。
なお、本願においてシートが重なる状態とは、重ね合わされるシート同士が互いに全面的に接触する状態で重なる形態に限定されるものでなく、シートの一部分同士が重なる形態を含む概念である。例えば、エンドシート11Fは、バックシート6の長手方向における一端側の一部分が、カバーシート4の一部分に触れる状態で重ねられる。おむつ1は、吸収体8を間に挟んだバックシート6及びトップシート9の他、カバーシート4、エンドシート11F,11R、インナーカバーシート5、サイドシート10L,10Rが積み重なって形成されているため、これら複数のシートを積み重ねた積層体を有していると言える。
図4は、実施形態1に係るおむつ1における吸収体及び糸ゴムの配置を説明する図である。図4では、おむつ1を肌面側から見た構成を示しているが、説明を容易にするためにバックシート6、トップシート9、サイドシート10L,10R及びエンドシート11F,11R等の図示を省略している。本実施形態に係るおむつ1は、カバーシート4とインナーカバーシート5の2層のシートで構成された外装シートを備える。前述の通り、インナーカバーシート5はカバーシート4の肌面側に設けられている。
吸収体8は、その長手方向及び幅方向がおむつ1の長手方向及び幅方向と一致するように外装シートに配置されており、吸収コア8cと、コアラップシート7とを有する。吸収コア8cは、腹部81、第1拡幅部82、股下部83、第2拡幅部84、及び背部85を有し、各部位81~85は、長手方向にこの順に配置されている。腹部81及び背部85は、例えば、略矩形状であり、吸収コア8cの各部位81~85のうち横幅が最も広い部位である。また、股下部83は、例えば、略矩形状であり、吸収コア8cの各部位81~85のうち横幅が最も狭い部位である。つまり、股下部83は、吸収コア8c(更には、吸収体8)の括れ部であると言える。第1拡幅部82は、股下部83と腹部81との間に配置された、股下部83から腹部81に向かうにつれて横幅が広くなっている部位である。そして、第2拡幅部84は、股下部83と背部85との間に配置された、股下部83から背部85に向かうにつれて横幅が広くなっている部位である。
また、複数の糸ゴム4F1,4R1、複数の糸ゴム4F2,4R2、及び複数の糸ゴム4F3,4R3を含む複数の糸ゴムが、外装シートに配置されている。複数の糸ゴムのうち、複数の糸ゴム4F1,4R1は、外装シートの長手方向の端部において、外装シートの幅方向の一端から他端にわたって幅方向に延在している。また、複数の糸ゴム4F1,
4R1は、長手方向に間隔を空けて配置されている。糸ゴム4F1,4R1は、ホットメルト等の接着剤によって伸長状態で、折り返し線4FF,4RFで折り返されて、非肌面側のカバーシート4とインナーカバーシート5に接着されている(図3(A)参照)。これにより、糸ゴム4F1,4R1は、幅方向に伸縮可能となり、伸長状態では幅方向内側に収縮する収縮力を発揮する。
複数の糸ゴム4F2,4R2は、外装シートの糸ゴム4F1,4R1が配置された領域よりも長手方向の中央側の領域において、外装シートの幅方向の一端から他端にわたって幅方向に延在している。また、複数の糸ゴム4F2,4R2は、長手方向に間隔を空けて配置されている。糸ゴム4F2,4R2は、ホットメルト等の接着剤によって伸長状態でカバーシート4とインナーカバーシート5とに接着されている(図3(A)参照)。これにより、糸ゴム4F2,4R2は、幅方向に伸縮可能となり、伸長状態では幅方向内側に収縮する収縮力を発揮する。また、複数の糸ゴム4F2,4R2の一部は、平面視した場合に、吸収コア8cのうちの腹部81及び背部85の長手方向の端部、更に腹部81及び背部85の長手方向の端部の幅方向外側に延在するコアラップシート7の部分に重なっている。よって、当該一部の糸ゴム4F2,4R2は、平面視した場合に、腹部81及び背部85の長手方向の端部と重なる領域を含んで配置されているとも言える。
複数の糸ゴム4F3,4R3は、外装シートの糸ゴム4F2,4R2が配置された領域よりも長手方向の中央側の領域において、外装シートの幅方向の端から吸収体8の幅方向の端部にわたって下肢開口部2L,2Rの縁に沿って延在している。また、複数の糸ゴム4F3,4R3は、長手方向に間隔を空けて配置されている。糸ゴム4F3は、第1拡幅部82から股下部83の範囲内で吸収コア8cを横切る。糸ゴム4R3は、股下部83から第2拡幅部84で幅方向の中央部で間隔を設けて左右に配置されている。また、複数の糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側は、少なくとも平面視した場合にコアラップシート7及び吸収コア8c(吸収体8)と重なる領域では略幅方向に延在している。糸ゴム4F3,4R3は、ホットメルト等の接着剤によって伸長状態でカバーシート4とインナーカバーシート5とに接着されている(図3(A)参照)。これにより、糸ゴム4F3,4R3のうちの幅方向内側の端部は、略幅方向に伸縮可能となり、伸長状態では略幅方向外側に収縮する収縮力を発揮する。
また、複数の糸ゴム4F3,4R3のうちの、平面視した場合にコアラップシート7とは重なっていない、幅方向内側の端部以外の部分は、下肢開口部2L,2Rの縁に沿って幅方向に対して斜め方向に延在している。よって、当該幅方向内側の端部以外の部分が伸長状態で発揮する収縮力は、長手方向に収縮する成分と、幅方向に収縮する成分とを含んでいる。
前述したように、外装体に設けられた糸ゴムは収縮力を発揮し、おむつ1を着用者の肌に密着させるのに寄与する。例えば、糸ゴム4F3,4R3の収縮力によって吸収体8を着用者の肌に密着させることができる。一方、吸収コア8cは、SAP等の粒状の吸収性樹脂を含むパルプ繊維等の短繊維の集積体であるので、剛性が比較的低く、型崩れし易い。このような吸収コア8cに糸ゴムによる収縮力が過剰にかかると、吸収コア8cが型崩れする可能性がある。そこで、本実施形態に係るおむつ1では、吸収コア8cと糸ゴムとの間に形成された非接着層を備えている。
図4に示されるように第1拡幅部82から股下部83において糸ゴム4F3が横断する領域では、インナーカバーシート5と吸収体8とは非接着とされる(非接着層15とする)。実際には、非接着層15においては、インナーカバーシート5とバックシート6が非接着とされている。非接着層15は、バックシート6と外装シートのインナーカバーシート5とが接着されていない層である。非接着層15は、糸ゴム4F3が股下領域1Bを横
切る部位(以下、当該部位を「糸ゴム4F3の横断部」と称する場合がある)よりも前身頃領域側および後身頃領域側に延在している。図4では、非接着層15を塗りつぶして図示している。なお、非接着層15は、バックシート6の幅方向全域に設けられている。
非接着層15が糸ゴム4F3の延在領域の腹部81側(前身頃領域側)を含んで形成されており、さらに、糸ゴム4F3が吸収体8を横断する部位の幅方向外側ではおむつ1の長手方向に伸縮する成分を有する。このため、非接着層15における外装シート(カバーシート4およびインナーカバーシート5)は、糸ゴム4F3によって前身頃領域側に引っ張られ、この外装体によって吸収体8を含む内装体も前身頃領域側に引き上げられる。この構成を備えるおむつ1は、非接着層15の肌面側の吸収体8が前身頃領域側に引き上げられることによって、着用者の肌面から当該吸収体8が離れるのを抑制できる。なお、非接着層15は、糸ゴム4F3の延在領域よりも前身頃領域1F側を含んで形成されていれば、糸ゴム4F3によって前身頃領域1F側に引っ張られ、吸収体8も前身頃領域1F側に引き上げることができる。
また、おむつ1は、非接着層15を設けたことによって、糸ゴム4F3の横断部で吸収体8が収縮するのを抑制することができる。仮に、吸収体が収縮して着用者の肌に当たると、着用者に違和感与え着用感が低下する。本実施形態に係るおむつ1は、吸収体8が収縮するのを抑制することで着用感の低下を抑制できる。また、吸収体は、尿の吸収後に収縮するとパルプが崩れる虞がある。本実施形態に係るおむつ1は、吸収体8が収縮するのを抑制することで吸収体8の型崩れを抑制できる。
また、非接着層15は、股下部83を含んで設けられている。これにより、おむつ1は、着用者の両足によって股下部83で吸収体8幅方向に潰されても、糸ゴム4F3によって非接着層15を持ち上げ、これによって吸収体8を持ち上げることで、吸収体8を着用者に沿わせて肌側に押し付けることができ、吸収体8の型崩れを抑制できる。
図5は、実施形態1に係るおむつの幅方向に沿った断面図である。図5は吸収コア8cの第2拡幅部84における断面図である。また、図5では、説明を容易にするためにエンドシート11F,11Rの図示を省略している。
吸収コア8cは、透水性のコアラップシート7に包まれている。更に、コアラップシート7は、着用時に着用者の肌面側に位置する上側コアラップシート7fと、着用時に着用者の非肌面側に位置する下側コアラップシート7bとに分かれている。上側コアラップシート7fと下側コアラップシート7bとは、吸収コア8cの肌面側端部で相互に接着されている。上側コアラップシート7fは、吸収コア8cの肌面側と接着されている。下側コアラップシート7bは、吸収コア8cの非肌面側と接着されている。下側コアラップシート7bと吸収コア8cの間にはホットメルト接着剤HMがおむつ1の長手方向に沿って延在するように塗布されている。
バックシート6は、吸収体8の非肌面側に積層された非透水性のフィルムであり、吸収体8に浸透した排出液がカバーシート4側に漏出するのを防止する。バックシート6は、吸収コア8cよりも幅広であり、吸収コア8cの側面を包み込んで、肌面側にまで達している。また、おむつ1は、吸収体8の非肌面側である下側コアラップシート7bとバックシート6を接着するホットメルト接着剤HMが塗布されている。ホットメルト接着剤HMは、互いに離間して複数列で塗布されている。
トップシート9は、着用者の肌面に当接する透水性シートである。着用者から排出液が排出されると、排出液はトップシート9を通過して吸収コア8cに浸透し、吸収される。トップシート9も、吸収コア8cよりも幅広であり、吸収コア8cの側面を包み込んで、
非肌面側に達している。吸収体8の肌面側において、トップシート9は、バックシート6よりも肌面側に積層されている。
サイドシート10L,10Rは、吸収体8の幅方向両側に配置された非透水性の不織布シートであり、吸収体8の幅方向側面を覆う一対のサイドシートを構成している。サイドシート10L,10Rは、吸収体8の肌面側端部で更に肌面側に立ち上がって、排出液の横漏れを防止する立体ギャザー3BL,3BRを形成している。吸収体8の肌面側において、サイドシート10L,10Rは、トップシート9よりも肌面側に積層されている。
また、本実施形態におけるおむつ1の吸収体8の側面部には、非透水性フィルムシートであるバックシート6の更に外側に、不織布で形成されたトップシート9とサイドシート10L,10Rが積層されている。このように吸収体8の側面を複数の不織布シートで覆うことで、吸収体8の側面部において、非透水性フィルムであるバックシート6が着用者の肌面に直接当接して着用者に違和感を与えるのを防ぐことができる。また、吸収体8の側面が複数のシートで覆われることで補強され、吸収コア8cの型崩れが抑制される。
バックシート6は、吸収体8の幅方向端部において肌面側に折り返されて吸収体8の肌面側に延在する。バックシート6は、折り返えされた部位が吸収体8の幅方向端部を覆う。バックシート6とトップシート9の間にはホットメルト接着剤HMがおむつ1の長手方向に沿って延在するように塗布されている。このホットメルト接着剤が塗布されることによって肌面側でバックシート6とトップシート9が接着されている。
立体ギャザー3BR,3BLの形成用のサイドシート10L,10Rは、おむつ1の幅方向の中心よりも外側に配置されており、トップシート9よりも肌面側に配置されている。そして、トップシート9とサイドシート10L,10Rの間にはホットメルト接着剤HMがおむつ1の長手方向に沿って延在するように塗布されている。サイドシート10L,10Rは、少なくとも立体ギャザー3BL,3BRの倒伏部(固定部、立体ギャザー3bL,3BRの長手方向の端部側)においてトップシート9及びバックシート6の幅方向端部を覆っている。
おむつ1を平面視した場合に、糸ゴム4R3は、吸収コア8cに重なるインナーカバーシート5とカバーシート4の間に接着されて、幅方向に伸縮可能である。ここで、糸ゴム4R3と吸収コア8cが重なる範囲において、バックシート6とインナーカバーシート5とが接着されている。本実施形態では、同範囲においてバックシート6とインナーカバーシート5とを接着するホットメルト接着剤HM1が塗布されている。なお、図5では、バックシート6とインナーカバーシート5との間が相対的に広く図示され、それに合わせて接着剤HM1が相対的に厚く図示されているが、実際にはバックシート6とインナーカバーシート5との間にほとんど間隔はなく、接着剤HM1もホットメルト接着剤が他の接着部と同様の厚さである。
糸ゴム4R3が幅方向に収縮することによってバックシート6及び吸収体8も幅方向に収縮するが、糸ゴム4R3の延在範囲に接着剤HM1を塗布することでこの範囲の剛性を高くして収縮し難くし、吸収体8の型崩れを抑制することができる。
また、平面視した場合に、糸ゴム4R3と吸収コア8cが重なる範囲において、コアラップシート7の下側コアラップシート7bと吸収コア8cとが非接着である。この構成により、おむつ1は、型崩れしやすい幅方向端部側の吸収コア8cに糸ゴム4R3の収縮力が伝わらないようにすることで、吸収コア8cの型崩れを抑制することができる。
また、平面視した場合に、糸ゴム4R3と吸収コア8cが重なる範囲において、下側コ
アラップシート7bとバックシート6とが接着されている。本実施形態では、同範囲において下側コアラップシート7bとバックシート6とを接着するホットメルト接着剤HM2が塗布されている。糸ゴム4R3が幅方向収縮することによってバックシート6及び吸収体8も幅方向に収縮するが、糸ゴム4R3の延在範囲に接着剤HM2を設けることでこの範囲の剛性を高くして収縮し難くし、吸収体8の型崩れを抑制することができる。
<実施形態2>
次に、実施形態2に係るおむつ1について説明する。図6は、実施形態2に係るおむつにおける吸収体及び糸ゴムの配置を説明する図である。
本実施形態では、吸収体8は複数のマットを有する。吸収体8は、複数のマットからなる吸収コア8cと、吸収コア8cを包み込むコアラップシート7とを有する。なお、本実施形態では、図6に示されるように吸収コア8cは上層吸収マット8aと下層吸収マット8bを有する。上層吸収マット8aは、括れ部を有する略砂時計型であり、下層吸収マット8bは矩形状である。また、下層吸収マット8bの幅は、上層吸収マット8aの括れ部の幅と略同一である。このように、吸収マットを2層積層して吸収コア8cを形成してもよい。
また、本実施形態では、糸ゴム4F3,4R3は、カバーシート4の左端から右端まで途切れることなく接着される他の糸ゴムとは異なり、股下領域1Bの方向に湾曲して配置され、砂時計型の吸収コア8cの括れ部分で、コアラップシート7の一部と重畳している。複数の糸ゴム4F3,4R3の幅方向の両端部のうち、一方の幅方向外側の端部は外装シートの幅方向の端部に配置され、他方の幅方向内側の端部は吸収体8の幅方向の端部に配置されている。複数の糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部は、平面視した場合に、吸収コア8c(上層吸収マット8a及び下層吸収マット8b)には重なっておらず、吸収コア8cのうちの第1拡幅部82及び第2拡幅部84の幅方向外側に延在するコアラップシート7の部分に重なっている。なお、複数の糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部が配置される領域は、第1拡幅部82及び第2拡幅部84の幅方向外側の領域のみに限定されない。例えば、複数の糸ゴム4F3のうちの一部の幅方向内側の端部が第1拡幅部82の幅方向外側の領域に配置され、残りの部分の幅方向内側の端部が股下部83の幅方向外側の領域に配置されると共に、複数の糸ゴム4R3のうちの一部の幅方向内側の端部が第2拡幅部84の幅方向外側の領域に配置され、残りの部分の幅方向内側の端部が股下部83の幅方向外側の領域に配置されてもよい。また、複数の糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部は、少なくとも平面視した場合にコアラップシート7と重なる領域では略幅方向に延在している。なお、複数の糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部が配置される領域は、第1拡幅部82及び第2拡幅部84のみに限定されない。
図7は、実施形態2に係るおむつの幅方向に沿った断面図である。図7(A)は吸収コア8cの腹部81及び背部85のうちの長手方向の端部における断面図であり、図8(B)は吸収コア8cの第1拡幅部82及び第2拡幅部84における断面図である。また、図8(A)では、説明を容易にするためにエンドシート11F,11Rの図示を省略している。
吸収コア8cは、幅方向に括れた括れ部を有する略砂時計型の上層吸収マット8aと、上層吸収マット8aの非肌面側に配置され、上層吸収マット8aの括れ部の横幅と略同一の横幅を有する矩形状の下層吸収マット8bとを有する。吸収コア8cのうち、幅方向の中央部には、長手方向において吸収コア8cの全体にわたって上層吸収マット8a及び下層吸収マット8bの両方が設けられており、高目付部となっている。また、幅方向の中央部以外の部分(所謂、吸収コア8cの耳部:図6参照)には、下層吸収マット8bは設けられていなく、長手方向において吸収コア8cの腹部81及び第1拡幅部82と第2拡幅
部84及び背部85とにわたって上層吸収マット8aだけが設けられており、剛性が比較的低い低目付部となっている。つまり、腹部81、第1拡幅部82、第2拡幅部84及び背部85では、上層吸収マット8aの幅方向の両端部が、庇のように下層吸収マット8bよりも幅方向外側に張り出している構造となっている。
コアラップシート7は、上層吸収マット8aの肌面側を覆う上側コアラップシート7fと、下層吸収マット8bの非肌面側を覆う下側コアラップシート7bとを有する。上側コアラップシート7fは、吸収コア8cと略同じ横幅を有する。一方、下側コアラップシート7bは、吸収コア8cよりも横幅が広く、下層吸収マット8bの非肌面側だけでなく、下層吸収マット8b及び上層吸収マット8aの側面をも覆っている。更に、下側コアラップシート7bは、上層吸収マット8aの肌面側に折り返されて、上層吸収マット8aの肌面側の幅方向の端部を覆っている。上側コアラップシート7fは、複数の接着剤HMによって上層吸収マット8aに接着されている。また、下側コアラップシート7bは、複数の接着剤HMによって下層吸収マット8bに接着されている。当該接着剤HMによって下層吸収マット8bと下側コアラップシート7bとが接着された複数の接着層が形成される。そして、当該複数の接着層間の各々には、下層吸収マット8bと下側コアラップシート7bとが接着されていない非接着層が形成される。更にまた、下側コアラップシート7bは、図示しない接着剤によって上側コアラップシート7fに接着されている。このようにして、吸収コア8cは、上側コアラップシート7f及び下側コアラップシート7bによって被覆される。これにより、吸収コア8cの型崩れを防止すると共に、吸収コア8cから外部へのSAPの粒子の散逸を防止することができる。
ところで、前述したように、吸収コア8cの腹部81、第1拡幅部82、第2拡幅部84及び背部85では、上層吸収マット8aが下層吸収マット8bよりも幅方向外側に張り出している。上層吸収マット8aは、殆どの領域では下層吸収マット8bに接着されていないが、一部領域で下層吸収マット8bに接着されている。すなわち、下層吸収マット8bと下側コアラップシート7bとを接着する複数の接着剤HMのうち、下層吸収マット8bの幅方向の両端部に塗布された接着剤HMは、一部が下層吸収マット8bの幅方向の端を越えて幅方向外側にはみ出ている。はみ出ている部分の接着剤HMは、吸収体8を形成する際などの厚み方向のプレスによって上層吸収マット8aの非肌面側に接触する。これにより、下層吸収マット8bの幅方向の両端部近傍の領域において、はみ出ている部分の接着剤HMによって上層吸収マット8aと下側コアラップシート7bとが接着された接着層が形成される。一方、当該接着層が形成された領域よりも幅方向外側の領域には、上層吸収マット8aと下側コアラップシート7bとが接着されていない非接着層NA1が形成される。下層吸収マット8bと下側コアラップシート7bとを接着するための接着剤HMは、長手方向に延在するように塗布されると共に、幅方向に間隔を空けて塗布される。よって、当該接着剤HMによる複数の接着層、及び複数の非接着層は、それぞれ吸収コア8cの全体にわたって長手方向に延在している。更に、はみ出ている部分の接着剤HMによる接着層及び非接着層NA1も、それぞれ少なくとも吸収コア8cの腹部81及び第1拡幅部82と第2拡幅部84及び背部85とにおいて長手方向に延在している。
はみ出ている部分の接着剤HMによる接着層が形成された領域よりも幅方向外側の領域は、上層吸収マット8aと下側コアラップシート7bとが接着されていない非接着領域であると言えるが、下層吸収マット8bと下側コアラップシート7bとが接着されていない非接着領域であるとも言える。このような非接着領域に、平面視した場合に、吸収コア8c(上層吸収マット8a及び下層吸収マット8b)の腹部81及び背部85、及び腹部81及び背部85の幅方向外側に延在するコアラップシート7の部分では糸ゴム4F2,4R2(本願で言う「伸縮部材」の一例)が重なっている。また、平面視した場合に、第1拡幅部82及び第2拡幅部84の幅方向外側に延在するコアラップシート7の部分では糸ゴム4F3,4R3(本願で言う「伸縮部材」の一例)の幅方向内側の端部が重なってい
る。よって、非接着層NA1は、上層吸収マット8aと糸ゴム4F2,4R2との間に配置されていると共に、上層吸収マット8aと糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部との間に配置されていると言える。また、非接着層NA1は、長手方向に延在していることから、長手方向に延在する長手部分を有していると言える。非接着層NA1は上層吸収マット8aと糸ゴム4F2,4R2,4F3,4R3との間に配置されていることから、非接着層NA1の長手部分は、平面視した場合に、少なくとも糸ゴム4F2,4R2,4F3,4R3と重なる領域を含むと言える。
バックシート6は、吸収体8の非肌面側に配置されている。バックシート6は、吸収体8よりも横幅が広く、吸収体8の非肌面側だけでなく、吸収体8の両側面をも覆っている。更に、バックシート6は、吸収体8の肌面側に折り返されて、吸収体8の肌面側の幅方向の両端部を覆っている。このようにバックシート6で吸収体8の非肌面側の面だけでなく吸収体8の側面をも覆うことで、吸収コア8cの側面が補強されて、吸収コア8cの幅方向の端部における型崩れを抑制することができる。
また、バックシート6は、複数の接着剤HMによって吸収体8のうちの下側コアラップシート7bに接着されている。これにより、接着剤HMによって下側コアラップシート7bとバックシート6とが接着された複数の接着層が形成される。また、当該複数の接着層間の各々には、下側コアラップシート7bとバックシート6とが接着されていない非接着層が形成される。複数の非接着層のうち、例えば、バックシート6の幅方向の両端部側には非接着層NA2が形成されている。下側コアラップシート7bとバックシート6とを接着する接着剤HMは、長手方向に延在するように塗布されると共に、幅方向に間隔を空けて塗布される。よって、当該接着剤HMによる複数の接着層、及び非接着層NA2を含む複数の非接着層は、それぞれ長手方向に延在している。
非接着層NA2は、平面視した場合に、吸収コア8c(上層吸収マット8a及び下層吸収マット8b)の腹部81及び背部85、及び腹部81及び背部85の幅方向外側に延在するコアラップシート7の部分において糸ゴム4F2,4R2と重なっている。また、非接着層NA2は、平面視した場合に、第1拡幅部82及び第2拡幅部84の幅方向外側に延在するコアラップシート7の部分において糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部と重なっている。よって、非接着層NA2は、上層吸収マット8aと糸ゴム4F2,4R2との間に配置されていると共に、上層吸収マット8aと糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部との間に配置されていると言える。また、非接着層NA2は、長手方向に延在していることから、長手方向に延在する長手部分を有していると言える。非接着層NA2は上層吸収マット8aと糸ゴム4F2,4R2,4F3,4R3との間に配置されていることから、非接着層NA2の長手部分は、平面視した場合に、少なくとも糸ゴム4F2,4R2,4F3,4R3と重なる領域を含むと言える。
トップシート9は、吸収体8の肌面側に配置されている。トップシート9は、吸収体8よりも横幅が広く、吸収体8の肌面側だけでなく、吸収体8の両側面をも覆っている。更に、トップシート9は、吸収体8の非肌面側に折り返されて、吸収体8の非面側の幅方向の両端部を覆っている。このようにトップシート9で吸収体8の肌面側の面だけでなく吸収体8の側面をも覆うことで、吸収コア8cの側面が補強されて、吸収コア8cの幅方向の端部における型崩れを抑制することができる。
サイドシート10L,10Rは、吸収体8の側面側に配置されており、吸収体8の肌面側の端部で更に肌面側に立ち上がって、排出液の横漏れを防止する立体ギャザー3BL,3BRを形成する。サイドシート10L,10Rも、吸収体8の両側面を覆い、吸収体8の非肌面側の幅方向の両端部まで延在している。このようにサイドシート10L,10Rで吸収体8の側面を覆うことで、吸収コア8cの側面が補強されて、吸収コア8cの幅方
向の端部における型崩れを抑制することができる。
ここで、吸収体8に、バックシート6、トップシート9及びサイドシート10L,10Rを組み合わせたものを、吸収体パッドと言う。このような吸収体パッドは、図示しない接着剤によって外装シートのうちのインナーカバーシート5の肌面側に接着されている。吸収体パッドと外装シートとを接着する接着剤は、例えば、幅方向に延在するように塗布されると共に、長手方向に間隔を空けて塗布される。当該接着剤によって吸収体パッドのうちのバックシート6と外装シートのうちのインナーカバーシート5とが接着された複数の接着層が形成される。複数の接着層は、それぞれが幅方向に延在するように配置されると共に、互いに長手方向に離隔するように配置される。当該複数の接着層間の各々には、バックシート6とインナーカバーシート5とが接着されていない非接着層が形成される。幅方向に延在する非接着層が形成される領域においては、当該非接着層のうちのバックシート6の幅方向の両端部側に非接着層NA3が形成されている。
例えば、図7に示すように、バックシート6とインナーカバーシート5とが接着されていない非接着層が形成される領域の幅方向外側の領域に、糸ゴム4F2,4R2や糸ゴム4F3,4R3が配置される場合には、非接着層NA3は、平面視した場合に、吸収コア8c(上層吸収マット8a及び下層吸収マット8b)の腹部81及び背部85、及び腹部81及び背部85の幅方向外側に延在するコアラップシート7の部分において糸ゴム4F2,4R2と重なる。また、非接着層NA3は、平面視した場合に、第1拡幅部82及び第2拡幅部84の幅方向外側に延在するコアラップシート7の部分において糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部と重なる。よって、非接着層NA3は、上層吸収マット8aと糸ゴム4F2,4R2との間に配置されると共に、上層吸収マット8aと糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部との間に配置されると言える。
前述したように、外装シートには、例えば、ウェストギャザー3Rを形成するための糸ゴム4F2,4R2や、レグギャザー3LL,3LRを形成するための糸ゴム4F3,4R3が、伸長状態で接着されている。これにより、糸ゴム4F2,4R2及び糸ゴム4F3,4R3は、それぞれ収縮力を発揮する。そして、外装シートと吸収コア8cとの間には複数の接着層が形成されている。複数の接着層は、具体的には、インナーカバーシート5とバックシート6との間に形成された接着層、バックシート6と下側コアラップシート7bとの間に形成された接着層、及び下側コアラップシート7bと下層吸収マット8bとの間に形成された接着層である。糸ゴム4F2,4R2や糸ゴム4F3,4R3による収縮力は、これらの接着層を介して間接的に吸収コア8cに伝わる。しかし、吸収コア8c自体の剛性が比較的低いので、吸収コア8cに糸ゴム4F2,4R2や糸ゴム4F3,4R3による収縮力が過剰にかかると、吸収コア8cが型崩れする可能性がある。
これに対し、本実施形態によれば、吸収コア8cと糸ゴム4F2,4R2,4F3,4R3との間に形成された複数の非接着層を備えている。複数の非接着層は、具体的には、インナーカバーシート5とバックシート6との間に形成された非接着層NA3、バックシート6と下側コアラップシート7bとの間に形成された非接着層NA2、及び下側コアラップシート7bと上層吸収マット8aとの間に形成された非接着層NA1である。吸収コア8cと糸ゴム4F2,4R2,4F3,4R3との間に非接着層NA1~NA3が形成されていることにより、糸ゴム4F2,4R2や糸ゴム4F3,4R3による収縮力が、非接着層NA1~NA3の各々で伝わり難くなり、この結果吸収コア8cの幅方向の端部に伝わり難くなる。これにより、吸収コア8cに型崩れが生じるのを抑制することができる。特に、吸収コア8cの腹部81、第1拡幅部82、第2拡幅部84及び背部85においては、吸収コア8cの幅方向の中央部以外の部分(耳部)には上層吸収マット8aだけが設けられており、剛性が特に低くなっている。このため、非接着層NA1~NA3の形成により、上層吸収マット8aに型崩れが生じるのを効果的に抑制することができる。
また、複数の非接着層NA1~NA3のうち、例えば、非接着層NA1は、少なくとも吸収コア8cの腹部81及び第1拡幅部82と第2拡幅部84及び背部85とにおいて長手方向に延在している。また、非接着層NA2は、吸収コア8cの全体において長手方向に延在している。このため、単に糸ゴム4F2,4R2や糸ゴム4F3,4R3が設けられている幅方向に延在する直線状の領域、つまり長手方向に短い領域だけでなく、吸収コア8cの腹部81及び第1拡幅部82の長さ、第2拡幅部84及び背部85の長さ、又は吸収コア8cの全体の長さと同じ長さを有する長手方向に比較的長い領域にわたって、糸ゴム4F2,4R2や糸ゴム4F3,4R3による収縮力が吸収コア8cの幅方向の端部に伝わり難くすることができる。
また、糸ゴム4F3,4R3の幅方向内側の端部は、平面視した場合に、吸収コア8cの上層吸収マット8aには重なっていない。このため、糸ゴム4F3,4R3の収縮力は上層吸収マット8aの幅方向の端部に伝わり難くなる。しかも、吸収コア8cと糸ゴム4F3,4R3との間に非接着層NA1~NA3が設けられているので、糸ゴム4F3,4R3の収縮力は上層吸収マット8aの幅方向の端部により一層伝わり難くなる。このため、上層吸収マット8aに型崩れが生じるのをより一層効果的に抑制することができる。
<実施形態の変形例>
前述した実施形態では、吸収コア8cと糸ゴム4F2,4R2との間や吸収コア8cと糸ゴム4F3,4R3との間に3つの非接着層NA1~NA3が形成されていたが、これに限定されない。例えば、吸収コア8cと糸ゴム4F2,4R2,4F3,4R3との間に非接着層NA1~NA3のうちのいずれか1つが形成されてもよく、また非接着層NA1~NA3のうちのいずれか2つが形成されてもよい。非接着層NA1~NA3のうちの少なくとも1つが形成されていれば、糸ゴム4F2,4R2や糸ゴム4F3,4R3による収縮力が吸収コア8cの幅方向の端部に伝わり難くすることができる。
また、前述した実施形態では、上側コアラップシート7f及び下側コアラップシート7bの複数枚のコアラップシートで吸収コア8cの全面を被覆する構成を採用しているが、この構成に限定されない。例えば、1枚のコアラップシートで吸収コア8cの全面を被覆する構成を採用してもよく、また1枚又は複数枚のコアラップシートで吸収コア8cの一部だけ被覆していない構成を採用してもよい。
以上で開示した実施形態やその応用例は、それぞれ組み合わせることができる。
1・・おむつ
1F・・前身頃領域
1B・・股下領域
1R・・後身頃領域
2R・・右下肢開口部
2L・・左下肢開口部
3BR,3BL・・立体ギャザー
3R・・ウェストギャザー
3LR,3LL・・レグギャザー
4・・カバーシート
4F1,4F2,4F3,4R1,4R2,4R3・・糸ゴム
4F4,4R4,4F5,4R5・・縁
4FF,4RF・・折り返し線
5・・インナーカバーシート
6・・バックシート
7・・コアラップシート
7b・・下側コアラップシート
7f・・上側コアラップシート
8・・吸収体
8a・・上層吸収マット
8b・・下層吸収マット
8c・・吸収コア
9・・トップシート
10L,10R・・サイドシート
11F,11R・・エンドシート
HM,HM1,HM2・・接着剤
NA1~NA3・・非接着層

Claims (13)

  1. 長手方向に沿った長さと、前記長手方向に直交する幅方向に沿った長さを有する吸収性物品であって、
    着用者から排出される排出液を吸収し、前記幅方向に括れた括れ部を有する吸収コアと、前記吸収コアを被覆するコアラップシートとを有する吸収体と、
    前記吸収体の非肌面側に配置された外装シートと、
    前記外装シートの領域に伸長状態で接着されて、前記幅方向に伸縮可能な伸縮部材と、
    前記吸収コアと前記伸縮部材との間に形成された非接着層と、
    を備える、吸収性物品。
  2. 前記伸縮部材は、平面視した場合に、前記吸収コアを横断する第1伸縮部材であり、
    前記吸収体と前記外装シートの間に配置された非透水性シートを備え、
    前記非接着層は、前記非透水性シートと前記外装シートとが接着されていない層である、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 平面視した場合に、前記吸収コアに重なる前記外装シートの領域に伸長状態で接着されて、幅方向に伸縮可能な第2伸縮部材を備え、
    前記第2伸縮部材と前記吸収コアが重なる範囲において、前記非透水性シートと前記外装シートとが接着されている、
    請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記第2伸縮部材と前記吸収コアが重なる範囲において、前記コアラップシートと前記吸収コアとが非接着である、
    請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記第2伸縮部材と前記吸収コアが重なる範囲において、前記コアラップシートと前記非透水性シートとが接着されている、
    請求項3に記載の吸収性物品。
  6. 前記非接着層は、前記吸収コアと前記コアラップシートとが接着されていない層、又は前記コアラップシートと前記外装シートとが接着されていない層である、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  7. 前記非接着層は、前記長手方向に延在する長手部分を有し、
    前記長手部分は、平面視した場合に前記伸縮部材と重なる領域を少なくとも含んでいる、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  8. 平面視した場合に、前記伸縮部材は、前記吸収コアと重なる領域を含んで配置されている、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収コアは、前記幅方向に括れた括れ部を有する上層吸収マットと、前記上層吸収マットの非肌面側に配置されて、前記幅方向の長さが前記上層吸収マットの前記括れ部の前記幅方向の長さと同じである下層吸収マットとを含み、
    前記下層吸収マットは、前記幅方向の端部において前記コアラップシートの非肌面側に接着されており、
    前記上層吸収マットは、前記下層吸収マットの前記幅方向の端部近傍の領域において前
    記コアラップシートの非肌面側の部分に接着された接着領域と、当該領域よりも前記幅方向の外側の領域において前記コアラップシートの非肌面側の部分に接着されていない非接着領域とを有し、前記接着領域と前記非接着領域とが、それぞれ前記長手方向に延在しており、
    平面視した場合に、前記伸縮部材は、前記下層吸収マットと前記コアラップシートの非肌面側とが接着されていない非接着領域に重なっている、
    請求項8に記載の吸収性物品。
  10. 平面視した場合に、前記伸縮部材は、前記上層吸収マットと重なり、且つ前記コアラップシートと重なるように配置されている、
    請求項9に記載の吸収性物品。
  11. 平面視した場合に、前記伸縮部材は、前記吸収コアと重ならないように配置されている、
    請求項10に記載の吸収性物品。
  12. 前記吸収コアは、前記幅方向に括れた括れ部を有する上層吸収マットと、前記上層吸収マットの非肌面側に配置されて、前記幅方向の長さが前記上層吸収マットの前記括れ部の前記幅方向の長さと同じである下層吸収マットとを含み、
    前記下層吸収マットは、前記幅方向の端部において前記コアラップシートの非肌面側の部分に接着されており、
    前記上層吸収マットは、前記下層吸収マットの前記幅方向の端部近傍の領域において前記コアラップシートの非肌面側の部分に接着された接着領域と、当該領域よりも前記幅方向の外側の領域において前記コアラップシートの非肌面側の部分に接着されていない非接着領域とを有し、前記接着領域と前記非接着領域とが、それぞれ前記長手方向に延在しており、
    平面視した場合に、前記伸縮部材の一端部は、前記下層吸収マットと前記コアラップシートの非肌面側とが接着されていない非接着領域に重なっている、
    請求項11に記載の吸収性物品。
  13. 平面視した場合に、前記伸縮部材の一端部は、前記上層吸収マットとは重ならず、且つ前記コアラップシートと重なるように配置されている、
    請求項12に記載の吸収性物品。
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