JP2023081829A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、液体の横漏れを抑制可能な吸収性物品の提供することを目的とする。【解決手段】吸収性物品は、吸収体と、吸収体の肌面側に設けられた透水領域を有するトップシートと、吸収体の非肌面側を覆う非透水性のバックシートであって、吸収体の幅方向端部において肌面側に折り返されて吸収体の肌面側に延在する折り返し部を有するバックシートと、トップシートよりも肌面側に配置された非透水性のサイドシートと、サイドシートの非肌面側から前記トップシートを介して折り返し部に形成された非透水部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
尿や体液等の液体を吸収する吸収性物品が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2021-79034号公報
吸収性物品は、吸収体で吸収した液体が着用者の反対側の面から漏れないようにするために非透水性のバックシートを有している。また、吸収性物品には、幅方向端部において積層されたシート材の間から液体が漏れる所謂横漏れが生じる虞がある。しかしながら、単にバックシート上に吸収体に重ねただけの構成の吸収性物品では、液体の横漏れを抑制することができない。
本発明は、液体の横漏れを抑制可能な吸収性物品の提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明では、バックシートを肌面側に折り返し、サイドシートの非肌面側からトップシートを介して折り返し部に形成された非透水部を設けた。
詳細には、本発明に係る吸収性物品は、長手方向に沿った長さと、前記長手方向に直交する幅方向に沿った長さとを有する吸収性物品であって、吸収体と、前記吸収体の肌面側に設けられた透水領域を有するトップシートと、前記吸収体の非肌面側を覆う非透水性のバックシートであって、前記吸収体の前記幅方向端部において前記肌面側に折り返されて前記吸収体の前記肌面側に延在する折り返し部を有するバックシートと、立体ギャザー形成用のサイドシートであって、前記トップシートよりも前記肌面側に配置された非透水性のサイドシートと、前記サイドシートの非肌面側から前記トップシートを介して前記折り返し部に形成された非透水部と、を備える。
上記吸収性物品は、前記吸収体の非肌面側と前記バックシートを接着する複数の接着部を備え、前記複数の接着部は、互いに離間して形成されていてもよい。
上記吸収性物品において、前記トップシートは、前記折り返し部の前記肌面側に積層されており、前記非透水部は、前記長手方向に延在するように形成されていてもよい。
上記吸収性物品において、前記バックシートは、前記折り返し部が前記吸収体の前記幅方向端部を覆うように前記吸収体の前記肌面側に折り返されていてもよい。
上記吸収性物品において、前記サイドシートは、前記トップシート及び前記バックシートの前記幅方向端部を覆っていてもよい。
上記吸収性物品は、前記立体ギャザーは、前記トップシートと重なる位置に形成される起立線を境にして前記肌面側に立ち上がり、前記非透水部は、前記起立線よりも前記幅方
向外側に設けられていてもよい。
上記吸収性物品において、前記立体ギャザーは、前記起立線から前記幅方向内側に延在する基端部側片と、前記長手方向に延在する折り曲げ部によって前記基端部側片から前記幅方向外側に折り曲げられて前記幅方向外側に延在する自由端部側片と、前記自由端部側片の先端に設けられた自由端部と、を有していてもよい。
上記吸収性物品において、前記トップシート又は前記一対のサイドシートのうち少なくとも一方は、不織布シートであり、前記吸収体の側面部において、前記バックシートは、前記不織布シートに覆われていてもよい。
上記吸収性物品において、前記吸収体は、着用者から生じる排出液を吸収する吸収コアを有し、前記吸収コアを幅方向外側に付勢する伸縮部材を設けてもよい。
上記吸収性物品において、前記吸収コアは股下領域を括れとする砂時計型であり、前記吸収コアが前記股下領域から長手方向端部に向けて拡幅する部分に、前記吸収コアを幅方向外側に付勢する前記伸縮部材を設けてもよい。
本発明によれば、液体の横漏れを抑制できる。
図1は、実施形態に係る大人用のパンツ型使い捨ておむつの斜視図である。 図2は、実施形態に係るおむつの分解斜視図である。 図3は、実施形態に係るおむつの展開図である。 図4は、実施形態に係るおむつの断面図である。 図5は、実施形態に係るおむつの展開図である。 図6は、吸収体の長手方向端部を非肌面側から見た図である。 図7は、実施形態に係るおむつの断面図である。
<実施形態>
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係るおむつについて説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施の形態の構成に限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る大人用のパンツ型使い捨ておむつ(以下、単に「おむつ」という)の斜視図である。おむつにおいて、着用者の腹部に対向して配置される前身頃と背部に対向して配置される後身頃とを結ぶ方向を長手方向とする。これらの前身頃(長手方向の一側)と後身頃(長手方向の他側)との間(長手方向の中央)には、着用者の股下に配置(股間に対向して配置)される股下部が位置する。また、おむつが着用者に着用された状態において、着用者の肌に向かう側を肌面側とし、肌面側の反対側を非肌面側とする。さらに、肌面側と非肌面側とを結ぶ方向を厚み方向とし、長手方向と厚み方向の何れにも直交する方向を幅方向とする。そのほか、厚み方向から視ることを平面視とする。おむつ1は、長手方向に沿った長さと、長手方向に直交する幅方向に沿った横幅とを有し、着用者の股下に装着される。また、本願で用いる方向に関する用語は、おむつ1が着用者に着用された状態において該着用者の前後左右に一致する方向を意味するものとする。例えば、本願で左右方向という場合、おむつ1の着用者に着用された状態において該着用者の左右に一致する方向を意味する。
本実施形態では、吸収性物品の一例として、着用者の腹囲が入る開口部と、着用者の左下肢及び右下肢が挿通される左右一対の開口部とを有する筒状構造のパンツ型使い捨ておむつを例示するが、本願でいう「吸収性物品」は、大人用のパンツ型使い捨ておむつに限定されるものでない。本願でいう「吸収性物品」には、子供用のパンツ型使い捨ておむつが含まれる。また、着用者の股下(陰部)を前身頃から後身頃にかけて覆うシート状の部材の一端部付近に固定されたテープを、該シート状の部材の他端部付近に貼り付けることで筒状構造を形成するテープ型使い捨ておむつ等、腹囲と股下を包み得る各種形態の吸収性物品が含まれる。
おむつ1は、着用状態において着用者の陰部(股下)を覆う股下領域に対応する部位である股下領域1Bと、着用者の胴周りにおける前身頃に対応する部位であって着用者の腹部側を覆うための前身頃領域1Fと、着用者の胴周りにおける後身頃に対応する部位であって着用者の背部側を覆うための後身頃領域1Rとを有する。ここで、前身頃領域1Fは股下領域1Bの前側に位置し、後身頃領域1Rは股下領域1Bの後側に位置する。本実施形態におけるおむつ1は、パンツ型の使い捨ておむつであるため、前身頃領域1Fの左側の縁と後身頃領域1Rの左側の縁は互いに接合され、前身頃領域1Fの右側の縁と後身頃領域1Rの右側の縁は互いに接合されている。よって、おむつ1には、前身頃領域1Fの上側の縁と後身頃領域1Rの上側の縁とによって胴開口部2Tが形成されている。また、おむつ1には、上記接合が施されない股下領域1Bの左側の部位に左下肢開口部2Lが形成され、股下領域1Bの右側の部位に右下肢開口部2Rが形成されている。そして、おむつ1は、着用者の左下肢が左下肢開口部2Lに挿通され、着用者の右下肢が右下肢開口部2Rに挿通され、着用者の胴部が胴開口部2Tに入るように着用されると、前身頃領域1Fが着用者の腹部側に配置され、後身頃領域1Rが着用者の背部側に配置され、左下肢開口部2Lと右下肢開口部2Rが着用者の大腿部を取り巻く状態で着用者の身体に固定される。おむつ1がこのような形態で着用者の身体に固定されるので、着用者はおむつ1を着用した状態で自由に行動することができる。
おむつ1には、液体を吸収して保持することができる吸収体が主に股下領域1B付近を中心に配置されている。また、おむつ1には、おむつ1と着用者の肌との間に液体の流出経路となる隙間が形成されるのを抑制するべく、着用者の左下肢の大腿部を取り巻く左下肢開口部2Lに立体ギャザー3BLが設けられ、着用者の右下肢の大腿部を取り巻く右下肢開口部2Rに立体ギャザー3BRが設けられ、着用者の腹囲を取り巻く部位にウェストギャザー3Rが設けられている。また、着用者の脚の付け根を取り巻く位置には、レグギャザー3LL,3LRが設けられている。立体ギャザー3BL,3BRとウェストギャザー3Rは、糸ゴムの弾性力で着用者の肌に密着する。また、レグギャザー3LL,3LRは、着用者の脚の付け根とおむつ1との間に隙間が生まれるのを防ぐ。よって、着用者の陰部から排出される排出物は、おむつ1から殆ど漏出することなくおむつ1の吸収体に吸収される。
おむつ1は、図示しないインナーパッドと組み合わせて使用することができる。インナーパッドは、吸収体を備える略長方形の吸収性物品であり、排出液を吸収する。おむつ1とインナーパッドとを組み合わせて使用する場合、おむつ1の肌面側に、着用者の排出孔と当接するようにインナーパッドを置く。排出液は、まずインナーパッドに吸収され、インナーパッドで吸収できなかった排出液のみがおむつ1の吸収体に到達し、更に吸収される。このため、排出液の量が多い場合でも、排出液がおむつ1から漏出するのを防ぐことができる。また、排出液の量が少なく、インナーパッドで全て吸収できる場合には、排出液が発生してもインナーパッドのみを交換すればよいので、介助コストを軽減できる。また、おむつ1を長時間使用できる。
図2は、実施形態に係るおむつ1の分解斜視図である。おむつ1は、カバーシート4と
インナーカバーシート5とを有する。カバーシート4とインナーカバーシート5は、貼り合わされておむつ1の外表面を形成する略砂時計形状(瓢箪形状)のシートであり、前身頃領域1F側の端部と後身頃領域1R側の端部以外は同形状である。着用者に着用された状態において、カバーシート4は着用者の非肌面側、インナーカバーシート5は肌面側に積層されている。カバーシート4とインナーカバーシート5の間には、ウェストギャザー3Rとレグギャザー3LL,3LRを形成するための糸ゴムが設けられている。なお、糸ゴムに代えて帯状のゴム等の伸縮部材を適宜選択できる。
カバーシート4とインナーカバーシート5は、例えば、排出物の漏れを抑制するために、液不透過性の熱可塑性樹脂からなる不織布をその材料として用いることができる。ここで、液不透過性の熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等が例示できる。
おむつ1は、カバーシート4とインナーカバーシート5の着用者側の面において順に積層されるバックシート6と、吸収体8と、トップシート9とを有する。バックシート6は、着用者の前身頃から股下を経由して後身頃へ届く長さを長手方向に有し、当該長手方向に対し直交する幅方向に所定の横幅を有する略長方形のシートである。吸収体8、トップシート9は、何れもバックシート6と同様に略長方形の外観を有するシート状の部材であり、長手方向がバックシート6の長手方向と一致する状態で、バックシート6に対して順に積層されている。バックシート6は、排出物の漏れを抑制するために液不透過性の熱可塑性樹脂を材料として形成されたシートである。また、トップシート9は、吸収体8の吸水面を被覆するように着用者の肌面側に配置される、シート状の部材である。このトップシート9は、その一部又は全部において液透過性を有する。そのため、おむつ1が着用された状態において、着用者から排出された液体は、着用者の肌に接触し得るトップシート9を通って吸収体8に浸入し、そこで吸収される。液透過性のシートとしては、例えば、織布、不織布、多孔質フィルムが挙げられる。また、トップシート9は親水性を有していてもよい。
吸収体8は、マットからなる吸収コア8cと、吸収コア8cを包み込むコアラップシート7(本開示の「透水性シート」の一例)とを有する。吸収コア8cは、パルプ繊維、レーヨン繊維、またはコットン繊維のようなセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン、ポリプロピレン、またはポリエチレンテレフタレート等の合成繊維に親水化処理を施した短繊維の隙間に、水を吸収し保持することのできる架橋構造を持つ親水性ポリマーであるSAP(高吸収性重合体:Super Absorbent Polymer)等の粒状の吸収性樹脂(高分子吸収材)を保持させた構造を有する。吸収コア8cは、着用者から排出された液体を吸収すると、短繊維内の隙間に保持された吸収性樹脂を膨潤させて該液体を短繊維内に保持する。本実施形態では、吸収コア8cは中央部付近が括れた略砂時計型である。吸収コア8cは、目的に応じた適宜の形状を採ることができる。吸収コア8cの形状としては、例えば、矩形状、楕円形状、その他各種の形状が挙げられる。
コアラップシート7は、薄い液透過性のシートであり、吸収コア8cをコアラップシート7で包むことにより、上述の吸収コア8cのSAPが他の構造に混入しにくくなる。また、吸収コア8cの型崩れが抑制される。コアラップシート7は、パルプ繊維で形成することができ、一例としてはティッシュペーパーを用いることができる。コアラップシート7は、1枚のシートでもよいが、着用者の肌面側に配置された上側シートと、着用者の非肌面側に配置され、吸収コアの側面と肌面側に回り込む下側シートの2枚のシートで構成されていてもよい。コアラップシート7が2枚のシートで構成されている場合、上側シートの幅方向端部が他のシート(例えば、後述するサイドシート10L,10R、バックシート6、トップシート9)に包まれる構造になっていてもよい。なお、吸収体8はバックシート6とトップシート9に包まれており、これらのシートによっても型崩れを抑制でき
るため、コアラップシート7を設けないこともできる。
バックシート6、吸収体8、トップシート9は、何れも前身頃領域1Fから後身頃領域1Rにまで延在する。よって、バックシート6、吸収体8、トップシート9を積層して着用者の陰部(股下)を覆うと、バックシート6、吸収体8、トップシート9の各長手方向の両端部は、着用者の腹側と背側に位置する状態となる。すなわち、着用者の陰部は、着用者の腹側から背側まで吸収体8に覆われる状態となる。したがって、着用者が腹を下へ向けた姿勢と背を下へ向けた姿勢の何れの姿勢で液体を体外へ排出しても、排出された液体はトップシート9を介して吸収体8に接触することになる。
また、おむつ1は、上述した立体ギャザー3BL,3BRを形成するための細長い帯状のサイドシート10L,10Rを有する。サイドシート10L,10Rは、トップシート9の長辺の部分に設けられる。そして、サイドシート10L,10Rには糸ゴム10L1,10R1が長手方向に沿って接着されている。よって、カバーシート4の、前身頃領域1Fの左側の縁となる縁4F4と、後身頃領域1Rの左側の縁となる縁4R4とが互いに接合され、且つ、カバーシート4の、前身頃領域1Fの右側の縁となる縁4F5と、後身頃領域1Rの右側の縁となる縁4R5とが互いに接合されることにより、図1に示したような完成状態のおむつ1になると、サイドシート10L,10Rは、糸ゴム10L1,10R1の収縮力で長手方向に引き寄せられて折り返し線10L2,10R2(本願でいう「起立線」の一例)に沿ってトップシート9から立ち上がる。その結果、左下肢開口部2L及び右下肢開口部2Rからの液体の流出を防ぐ立体ギャザー3BL,3BRが形成される(詳細は後述する)。なお、縁4F4及び縁4R4、縁4F5及び縁4R5の接合方法は特に限定されないが、例えば、ヒートシール、高周波シール、超音波シール等によって行うことができる。
更に、おむつ1は、バックシート6、吸収体8、トップシート9、サイドシート10L,10Rを挟んで、カバーシート4の前身頃領域1Fにおいて着用者側の面に積層されるエンドシート11Fと、カバーシート4の後身頃領域1Rにおいて着用者側の面に積層されるエンドシート11Rとを有する。エンドシート11F,11Rは、トップシート9の長手方向における一端側においてカバーシート4、インナーカバーシート5に重ねられる短冊状のシートである。エンドシート11F,11Rは非透水性の不織布であり、主におむつ1の胴回り当接部分においてカバーシート4とインナーカバーシート5を補強する。また、エンドシート11F,11Rには、それぞれ接着剤が塗布されており、当該接着剤によりインナーカバーシート5と接着している。エンドシート11F,11Rは、バックシート6、吸収体8、トップシート9、サイドシート10L,10Rにより形成される積層体より肌面側に配置され、積層体の端が肌面に直接触れて着用者に違和感を与えるのを防ぐ。
図3は、実施形態に係るおむつ1を展開し、伸長した状態を模式的に示した図である。図3(A)は、展開及び伸長した状態のおむつ1を左側から見た場合の内部構造を模式的に示している。図3(B)は、展開及び伸長した状態のおむつ1の平面図を模式的に示している。なお、図3(B)では、サイドシート10L,10Rおよびエンドシート11F,11Rの図示は省略する。カバーシート4は、図2に示す折り返し線4FF、4RFにおいて一端側が折り返されている。上述したウェストギャザー3Rは、カバーシート4の前身頃領域に糸ゴム(糸状のゴム)4F1,4F2が接着され、カバーシート4の後身頃領域に糸ゴム(糸状のゴム)4R1,4R2が接着されることで形成される。糸ゴム4F1,4F2は、折り返されると前身頃領域1Fの上側の縁を形成することになる折り返し線4FF沿いに、折り返し線4FF側から糸ゴム4F1、糸ゴム4F2の順に設けられている。糸ゴム4R1,4R2も、糸ゴム4F1,4F2と同様、折り返されると後身頃領域1Rの上側の縁を形成することになる折り返し線4RF沿いに、折り返し線4RF側か
ら糸ゴム4R1、糸ゴム4R2の順に設けられている。
このため、糸ゴム4F1,4F2は、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4に設けられることになる。また、糸ゴム4R1,4R2は、伸縮方向となる長手方向がおむつ1の左右方向となる向きでカバーシート4に設けられることになる。よって、縁4F4と縁4R4が互いに接合され、縁4F5と縁4R5が互いに接合されると、糸ゴム4F1,4F2と糸ゴム4R1,4R2は、胴開口部2Tに沿って周回する実質的に環状の伸縮部材を形成し、胴開口部2Tを胴周り方向に収縮させる機能を発揮する。すなわち、糸ゴム4F1,4F2と糸ゴム4R1,4R2は、収縮力を発揮しておむつ1を着用者に密着させ、おむつ1と着用者の腹囲との間に隙間が形成されるのを防ぐ。複数の糸ゴム4F2,糸ゴム4R2のうち股下領域1B側の一部は、吸収体8と重畳する。
糸ゴム4F1,4R1は、図1に示した前身頃領域1F,後身頃領域1Rの上側の縁となる部分に沿って左右方向に延在するように設けられている。糸ゴム4F2,4R2は、所定の間隔を空けて平行に設けられている。糸ゴム4F1,4R1は、おむつ1が着用された状態において、着用者の腹囲を糸ゴム4F2,4R2よりも上側で比較的強く締め付ける。糸ゴム4F1,4R1は、おむつ1を着用者に密着させて着用位置がずれるのを防止し、腹部や背部から排出物が漏出するのを防ぐ機能を担う。糸ゴム4F2,4R2は、糸ゴム4F1,4R1の収縮力に起因する着用者への圧迫感を緩和する。また、インナーパッドを用いる場合には、インナーパッドのずれを抑制する。
更に、カバーシート4には糸ゴム4F3と糸ゴム4R3が接着されている。糸ゴム4F3,糸ゴム4R3は、カバーシート4のうち糸ゴム4F2,4R2よりも股下領域1B側の領域に設けられる伸縮部材である。ただし、糸ゴム4F3,4R3は、カバーシート4の左端から右端まで屈曲することなく接着される他の糸ゴムとは異なり、股下領域1Bの方向に湾曲して配置されている。このように、糸ゴム4F3,4R3が湾曲して配置されていることで、糸ゴム4F3,4R3の配置領域は、左下肢開口部2Lおよび右下肢開口部2Rの周囲を着用者の肌面と当接させる、レグギャザー3LL,3LRとしての機能を有している。
前身頃領域1F側における糸ゴム4F3は、吸収体8を幅方向に横断し、幅方向に連続している。糸ゴム4F3が吸収体8を幅方向に横断している部分は、着用者の恥骨付近に対応する。なお、着用者の尿道口は、糸ゴム4F3が吸収体8を横断している部位から更に股下側で、おむつ1の肌面側に当接する。
また、糸ゴム4F3が吸収体8を横断している領域においては、インナーカバーシート5とバックシート6とが非接着である。これにより、外装シートを構成するインナーカバーシート5と、吸収体8が非接着となる。
一方、後身頃領域1R側における糸ゴム4R3は、砂時計型の吸収コアの括れ部分で、吸収コア8cの幅方向外側と重畳しているが、吸収体8を幅方向に横断していない。糸ゴム4R3の配置領域は、吸収体8付近で着用者の臀部と当接する。後身頃領域1Rでは、おむつ1は着用者の臀部にかかる圧力により、前身頃領域1Fよりも強く押圧される。このため、糸ゴム4R3を吸収体8の幅方向中央部には設けずに、吸収体8の幅方向端部同士を引き離すように付勢しておくことで、おむつ1は、着用者に対して、適切な密着力で当接する。
カバーシート4は、折り返し線4FF、4RFで折り返されて糸ゴム4F1,糸ゴム4R1の配置領域まで延在し、その折り返された部分で糸ゴム4F1、糸ゴム4R1の配置
領域を補強している。エンドシート11F,11Rは、折り返し線4FF、4RFで折り返されたカバーシート4が延在していない糸ゴム4F2、糸ゴム4R2の配置領域に設けられ、糸ゴム4F2、4R2の配置領域を補強している。
なお、本願においてシートが重なる状態とは、重ね合わされるシート同士が互いに全面的に接触する状態で重なる形態に限定されるものでなく、シートの一部分同士が重なる形態を含む概念である。例えば、エンドシート11Fは、バックシート6の長手方向における一端側の一部分が、カバーシート4の一部分に触れる状態で重ねられる。おむつ1は、吸収体8を間に挟んだバックシート6及びトップシート9の他、カバーシート4、エンドシート11F,11R、インナーカバーシート5、サイドシート10L,10Rが積み重なって形成されているため、これら複数のシートを積み重ねた積層体を有していると言える。
図4は、実施形態に係るおむつの断面構造を模式的に示した図である。吸収体8は、コアラップシート7と、当該コアラップシート7に包まれた、吸収コア8cとを備えている。本図に示す実施形態では、吸収コア8cは、吸収コア8cは、着用状態で着用者の肌面側に位置する吸収マットであり、平面視すると股下領域に括れを有する砂時計型である。吸収コア8cは、長手方向端部付近では、吸収体8の幅方向端部付近にまで延在している。
股下領域は、着用者の両足に挟まれる状態になるので、幅方向内側への圧縮圧力がかかる。一方で、前身頃領域や後身頃領域においては、着用者の体重がかかることで、吸収コア8cの厚み方向に圧力がかかる。よって、吸収コア8cの股下領域に括れを設け、股下領域の吸収コア8cを高目付けとして幅方向内側への型崩れを防止する。また、前身頃領域や後身頃領域においては、吸収コアの幅を広げることで体重がかかる面積を増やして厚み方向への型崩れを防止する。このため、吸収コア8cを砂時計型とすることが好適である。
本図では、吸収コア8cは、透水性のコアラップシート7に包まれている。更に、コアラップシート7は、着用時に着用者の肌面側に位置する上層コアラップシート7fと、着用時に着用者の非肌面側に位置する下層コアラップシート7bとに分かれている。上層コアラップシート7fと下層コアラップシート7bとは、吸収コア8cの肌面側端部で相互に接着されている。上層コアラップシート7fは、吸収コア8cの肌面側と接着されている。下層コアラップシート7bは、吸収コア8cの非肌面側と接着されている。
バックシート6は、吸収体8の非肌面側に積層された非透水性のフィルムであり、吸収体8に浸透した排出液がカバーシート4側に漏出するのを防止する。バックシート6は、吸収コア8cよりも幅広であり、吸収コア8cの側面を包み込んで、肌面側にまで達している。
トップシート9は、着用者の肌面に当接する透水性シートである。着用者から排出液が排出されると、排出液はトップシート9を通過して吸収コア8cに浸透し、吸収される。トップシート9も、吸収コア8cよりも幅広であり、吸収コア8cの側面を包み込んで、非肌面側に達している。吸収体8の肌面側において、トップシート9は、バックシート6よりも肌面側に積層されている。
サイドシート10L,10Rは、吸収体8の幅方向両側に配置された非透水性の不織布シートであり、吸収体8の幅方向側面を覆う一対のサイドシートを構成している。サイドシート10L,10Rは、吸収体8の肌面側端部で更に肌面側に立ち上がって、排出液の横漏れを防止する立体ギャザー3BL,3BRを形成している。吸収体8の肌面側におい
て、サイドシート10L,10Rは、トップシート9よりも肌面側に積層されている。
また、本実施形態におけるおむつ1の吸収体8の側面部には、非透水性フィルムシートであるバックシート6の更に外側に、不織布で形成されたトップシート9とサイドシート10L,10Rが積層されている。吸収体8の側面部におけるトップシート9とサイドシート10L,10Rは、本願でいう不織布シートに相当する。このように吸収体8の側面を複数の不織布シートで覆うことで、吸収体8の側面部において、非透水性フィルムであるバックシート6が着用者の肌面に直接当接して着用者に違和感を与えるのを防ぐことができる。また、吸収体8の側面が複数のシートで覆われることで補強され、吸収コア8cの型崩れが抑制される。
ここで、本実施形態に係るおむつにおける横漏れを防止する構成について説明する。バックシート6は、吸収体8の幅方向端部において肌面側に折り返されて吸収体8の肌面側に延在する折り返し部6Aを有する。バックシート6は、折り返し部6Aが吸収体8の幅方向端部を覆うように吸収体8の肌面側に折り返されている。折り返し部6Aとトップシート9の間にはホットメルト接着剤がおむつ1の長手方向に沿って延在するように塗布されている。このホットメルト接着剤が塗布されることによって折り返し部6Aとトップシート9が接着されている。
立体ギャザー3BR,3BLの形成用のサイドシート10L,10Rは、おむつ1の幅方向の中心よりも外側に配置されており、トップシート9よりも肌面側に配置されている。そして、トップシート9とサイドシート10L,10Rの間にはホットメルト接着剤がおむつ1の長手方向に沿って延在するように塗布されている。このホットメルト接着剤が塗布されることによってトップシート9とサイドシート10L,10Rが接着されている。非透水性を有するホットメルト接着剤によって非透水部30L,30Rが形成されている。非透水部30L,30Rは、厚み方向に視て、サイドシート10L,10Rの非肌面側からトップシート9を介してバックシート6の折り返し部6Aの肌面側に形成されている。非透水部30L,30Rは、トップシート9を透過した排出液がバックシート6の折り返し部6Aに沿って吸収体8の幅方向端部から漏れるのを抑制し、サイドシート10L,10Rとトップシート9の間に排出液が入り込むのを抑制する。これによって、非透水部30L,30Rは、おむつ1の幅方向端部から液体が漏れるのを抑制する。非透水部30L,30Rは、おむつ1の長手方向に延在するように前身頃領域から後身頃領域に亘って形成されている。これにより、おむつ1は、幅方向端部のいずれの位置からの横漏れを抑制できる。
また、サイドシート10L,10Rは、トップシート9及びバックシート6の幅方向端部を覆っている。これにより、仮に、非透水部30L,30Rよりも幅方向端部側に液体が浸透した場合であっても、おむつ1は横漏れを抑制できる。
また、非透水部30L,30Rは、厚み方向に視て一体的に形成されている。これは、トップシート9の肌面側からホットメルト接着剤が塗布されて、トップシート9を浸透してトップシート9とバックシート6の折り返し部6Aとの間で硬化したホットメルト接着剤と、トップシート9とサイドシート10L,10Rの間で硬化したホットメルト接着剤とで非透水部30L,30Rが形成されているためである。おむつ1は、排出液がトップシート9を浸透して非肌面側に到達することがなく、液体の非肌面側からの漏れも抑制できる。
また、立体ギャザー3BL,3BRは、トップシート9に重なる位置に形成される折り返し線10L2,10R2を境にして肌面側に立ち上がる。折り返し線10L2,10R2は、非透水部30L,30Rの幅方向内側端部に沿って、非透水部30L,30Rより
もおむつ1の幅方向内側に形成されている。言い換えると、非透水部30L,30Rは、折り返し線10L2,10R2よりもおむつ1の幅方向外側に設けられている。非透水部30L,30Rは、ホットメルト接着剤で形成されているため、これらの非透水部の形成領域は、非透水部を設けていない場合と比べて硬くなる。本実施形態に係るおむつ1では、非透水部30L,30Rよりも肌面側にサイドシート10L,10Rが配置されているため、これらの非透水部が着用者の肌面に直接触れることがなく、当該肌面に非透水部が触れて着用者に違和感を与えるのを防ぐことができる。
また、立体ギャザー3BL,3BRは、図4に示されるようにトップシート9側に折り畳まれた状態において、折り返し線10L2,10R2からおむつ1の幅方向内側に延在する基端部側片3BL1、3BR1と、おむつ1の長手方向に延在する折り曲げ部3BL2,3BR2によって基端部側片3BL1、3BR1からおむつ1の幅方向外側に折り曲げられて幅方向外側に延在する自由端部側片3BL3,3BR3と、自由端部側片3BL3,3BR3の先端に設けられた自由端部3BL4,3BR4と、を有する。立体ギャザー3BL,3BRは、折り曲げ部3BL2,3BR2から自由端部3BL4,3BR4までが着用者の肌に沿い、この肌に当接する。このため、おむつ1は、立体ギャザー3BL,3BRよりも非肌面側に配置されている非透水部30L,30Rが着用者の肌に当接するのを防ぐ。これによって、おむつ1は、非透水部30L,30Rが着用者の肌に当接することによって生じる着用感の低下を防ぐことができる。
また、おむつ1は、吸収体8の非肌面側である下層コアラップシート7bとバックシート6を接着する複数の接着部32を備える。複数の接着部32は、互いに離間して形成されている。
次に、図5を用いて実施形態に係るおむつ1の非透水部30L,30R、接着部32についてより詳細に説明する。図5は、実施形態に係るおむつ1を展開し、伸長した状態を模式的に示した図である。図5に示されるように、非透水部30L,30Rは、バックシート6及びサイドシート10L,10Rの長手方向の全領域に亘って形成されている。これにより、非透水部30L,30Rは、バックシート6及びサイドシート10L,10Rが配置された領域から排出液が横漏れするのを抑制できる。また、図4に示されるように、吸収体8の側面部は、トップシート9及びバックシート6で巻かれている。これにより、本実施形態に係るおむつ1は、股下領域における吸収体8の幅方向端部外側であるサイドフラップ部SF(図5参照)の剛性を高めてサイドフラップ部SFが肌面側に立ち上がりやすくなる。また、非透水部30L,30Rは、股下領域内においてサイドフラップ部SFを通るように配置されている。これにより、非透水部30L,30Rは、サイドフラップ部SFの剛性を高めることに寄与している。
また、複数の接着部32は、おむつ1の長手方向に直線状に延在し、互いに平行となるストライプ状に形成されている。また、複数の接着部32は、等間隔で設けられている。複数の接着部32を等間隔で平行に設けることによって、吸収体8の非肌面側の全域において手触りを概ね同じにできる。また、複数の接着部32の間ではホットメルト接着剤が塗布されておらず、当該間は、吸収体8の非肌面側とバックシート6は非接着となっている。吸収体8とバックシート6は、非接着の領域において相対的に移動可能であり、この非接着の領域は、接着部32の形成によって生じる固さを和らげることができる。また、吸収体8の非肌面側に到達した尿等の排出液はこの非接着の領域に浸入し、非接着の領域を接着部32よりも非肌面側に押し下げる。このため、カバーシート4側からおむつ1を触った場合に接着部32よりも非接着の領域が触れることになり、おむつ1は、外装面からの肌触りをよくすることができる。なお、複数の接着部は、おむつ1の長手方向に螺旋状に延在するように形成されていてもよい。
図6は、吸収体の長手方向端部を非肌面側から見た図である。図6には、おむつ1の前身頃領域1F側の長手方向端部を示しているが、本実施形態に係るおむつ1は、前身頃領域1Fと後身頃領域1Rとで同様の構成を有する。したがって、以下では、前身頃領域1Fについて説明し、後身頃領域1Rについての説明は省略する。本実施形態では、吸収体8には砂時計側の吸収コア8cが設けられている。吸収体8の非肌面側には、外装体を構成するカバーシート4とインナーカバーシート5が積層されており、カバーシート4とインナーカバーシート5との間には、糸ゴムが設けられている。吸収体8は、当該糸ゴムにより、インナーカバーシート5を介して間接的に幅方向外側に付勢される。なお、インナーカバーシート5と吸収体8との間に糸ゴムを設けてもよい。この場合、吸収体8は、当該糸ゴムにより直接幅方向外側に付勢される。
その配置領域がウェストギャザー3Rを構成する糸ゴム4F2,4R2のうちの一部は、吸収体8と重畳しており、更にその一部が吸収コア8cとも重畳している。本実施形態では、吸収コア8cは、吸収体8の長手方向端部付近にまで延在しており、その長手方向端部付近が、糸ゴム4F2,4R2と重畳している。
糸ゴム4F3は、前身頃領域1Fまたは後身頃領域1Rを幅方向外側端部とし、当該幅方向外側端部は、糸ゴム4F2の股下側直下に設けられている。糸ゴム4F3は、カバーシート4の括れに沿って股下方向に延在している。糸ゴム4F3の配置領域は、おむつ1を着用者の股部に密着させるレグギャザー3LL,3LRとして機能する。
糸ゴム4F3は、その幅方向内側端部では、股下部と長手方向端部の中間部分で、砂時計型の吸収コア8cの拡幅部分における吸収体8と重畳する。
着用者がおむつ1を着用すると、吸収コア8cは、配置領域がウェストギャザー3Rを構成する糸ゴム4F2の一部および、配置領域がレグギャザー3LL,3LRを構成する糸ゴム4F3によって、幅方向外側に付勢される。これらの糸ゴムは、本願でいう平面視した場合に幅方向端部から外側方向へ付勢する伸縮部材の一例である。この結果、吸収体8は幅方向に付勢されて着用者の肌面に沿う。このように、吸収体8を幅方向外側に付勢することで、吸収体8が収縮して型崩れを起こすのを抑制することができる。
レグギャザー3LL,3LRの幅方向内側端部付近においては、吸収体8は、股下領域1Bで両足から圧力を受けて型崩れを起こすことがある。吸収コア8cの近傍に糸ゴム4F3,4R3を設けて幅方向外側に引っ張ることで、股下領域1Bにおける吸収コア8cの型崩れが抑制される。また、吸収体8の長手方向中央部となる股下領域1Bにおいて吸収コア8cを幅方向外側に付勢することで、付勢力は吸収体8の他の部位にも伝わり、広範囲で型崩れを抑制することができる。
ウェストギャザー3Rを形成する糸ゴム4F2の一部は、吸収コア8cの長手方向両端部と重畳しているが、間にインナーカバーシート5とバックシート6を挟むため、間接的に接着されている。吸収体8の幅方向端部には長手方向に平行に糸ゴム10R1,10L1を備える立体ギャザー3BL,3BRが設けられている。特に立体ギャザー3BL,3BRが吸収体8と接着されている長手方向端部においては、吸収体8を幅方向内側に丸めるように糸ゴム10L1,10R1に起因する付勢力が働く。この状態の吸収体8に更に着用者の体重が加わると、吸収体8が型崩れを起こす虞がある。
着用者がおむつ1を着用すると、糸ゴム4F2は、吸収体8の長手方向両端部において吸収体8を幅方向外側へと付勢する。糸ゴム4F2の付勢力により、長手方向両端部において吸収体が幅方向内側に屈曲するのを防ぎ、吸収体8の型崩れを抑制できる。
<変形例>
次に、本実施形態の変形例に係るおむつについて説明する。図7は、変形例に係るおむつの断面構造を模式的に示した図である。図7は、おむつ1の前身頃領域または後身頃領域の断面構造を示している。本変形例では、図7に示されるように吸収コア8cは上層吸収マット8aと下層吸収マット8bを有する。上層吸収マット8aは括れ部を有する略砂時計型であり、下層吸収マット8bは矩形状である。また、下層吸収マット8bの幅は、上層吸収マット8aの括れ部の幅と略同一である。
上層吸収マット8aは、着用状態で着用者の肌面側に位置する吸収マットであり、平面視すると股下領域に括れを有する砂時計型である。上層吸収マット8aは、長手方向端部付近では、吸収体8の幅方向端部付近にまで延在している。これに対して、下層吸収マット8bは、着用状態で着用者の非肌面側に位置する吸収マットであり、平面視すると矩形である。下層吸収マット8bは、吸収体8の中央部、着用者の正中線に対応する部分にのみ延在しており、その全幅は上層吸収マット8aの括れ部分以下である。すなわち、下層吸収マット8bは、肌面側から平面視した場合に上層吸収マット8aにその全てが隠れるように上層吸収マット8aと積層されている。
股下領域は、着用者の両足に挟まれる状態になるので、幅方向内側への圧縮圧力がかかる。一方で、前身頃領域や後身頃領域においては、着用者の体重がかかることで、吸収コア8cの厚み方向に圧力がかかる。よって、吸収コア8cの股下領域に括れを設け、上層吸収マット8aと下層吸収マット8bを積層することで股下領域の吸収コア8cを高目付けとして幅方向内側への型崩れを防止する。また、前身頃領域や後身頃領域においては、吸収コアの幅を広げることで体重がかかる面積を増やして厚み方向への型崩れを防止する。このため、吸収コア8cを砂時計型とすることが好適である。
上層吸収マット8aには、セルロース系短繊維または、親水性処理を施した樹脂系短繊維(以下、短繊維と記載)の他に、水を吸収し保持することのできる架橋構造を持つ親水性の高吸収性重合体等の粒状の吸収性樹脂(SAPの粒子)が含まれている。着用者から排出液が放出され、吸収コア8cに浸透すると、SAPの粒子が水分を吸収して徐々に膨張し、排出液を固定して肌面側への逆流を防ぐ。一方、下層吸収マット8bが含有するSAPの粒子の目付(単位面積あたりの配合量)は、上層吸収マット8aよりも低くなっている。または、下層吸収マット8bはSAPの粒子を含まず、短繊維のみから形成されていてもよい。
吸収コア8cは、透水性のコアラップシート7に包まれている。更に、コアラップシート7は、着用時に着用者の肌面側に位置する上層コアラップシート7fと、着用時に着用者の非肌面側に位置する下層コアラップシート7bとに分かれている。上層コアラップシート7fと下層コアラップシート7bとは、吸収コア8cの肌面側端部で相互に接着されている。上層コアラップシート7fは、上層吸収マット8aと接着されている。下層コアラップシート7bは、下層吸収マット8bと接着されている。しかし、上層吸収マット8aの非肌面側と、下層コアラップシート7bとは接着されていない。このため、吸収体8において、下層吸収マット8bの幅方向端部の更に外側であって、上層吸収マット8aが延在している場所には、下層コアラップシート7bとの間に流路8sが形成される。
また、下層コアラップシート7bと、上層吸収マット8aの接着強度は、下層コアラップシート7bと下層吸収マット8bよりも低くてもよい。具体例としては、下層コアラップシート7bと下層吸収マット8bとを接着する接着剤の幅を、下層吸収マット8bの幅よりも幅広にし、その接着剤の端部のみが上層吸収マット8aの非肌面側と接着するようにしてよい。また、下層コアラップシート7bと、上層吸収マット8aを接着するために接着強度が低い接着剤を用いてもよいし、当該用途に用いる接着剤の塗布量を少量として
もよい。当該接着剤は、下層吸収マット8bが吸水して膨張した場合、または、下層コアラップシート7bと、上層吸収マット8aとの間に排出液が流入した場合に剥離し、流路8sを形成する。おむつ1が吸水しておらず、流路8sが必要ない場合にも流路8sを形成していると、流路8sが吸収コア8cの型崩れの原因になり得る。吸収コア8cが吸水した場合にのみ流路8sを形成するようにすれば、必要となる場合にのみ流路8sを形成できる。
なお、吸収コア8cが複数の吸収マットにより構成されている場合、例えば、吸収コア8cにおいて、上層吸収マット8aを上層コアラップシート7fと、下層吸収マット8bを下層コアラップシート7bとを相互に接着し、吸収マット同士は非接着としてよい。このようにすると、糸ゴム4F3の付勢力により、吸収コア8cを構成するマット同士が離れる方向に力が働き、流路8sが形成されやすくなる。また、シートの間にも隙間が形成されやすくなるため、上層吸収マット8aの非肌面側において、排出液の移動をより容易にすることができる。
また、着用者の体位が変化し、吸収コア8cに別方向から圧力がかかった場合にも、上層吸収マット8aと下層吸収マット8bとの間には隙間が生じ得る。当該隙間も排出液の流路として機能するため、吸収コア8cのうちより吸収余力がある部分に効率的に排出液を導き、迅速に吸収することが可能となる。
<その他の実施形態>
次に、その他の実施形態について説明する。上記実施形態では、テープ型使い捨ておむつを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明は、パンツ型使い捨ておむつや吸収性パッド等の吸収性物品にも適用可能である。なお、上記実施形態では、バックシート6は肌面側に折り返されてトップシート9と接着されていたが、トップシート9が折り返されて非肌面側でバックシート6に接着されていてもよい。トップシート9とバックシート6の接着部を非透水性部として形成してもよい。
以上で開示した実施形態や変形例は、それぞれ組み合わせることができる。
1B :股下領域
1F :前身頃領域
1R :後身頃領域
2L :左下肢開口部
2R :右下肢開口部
2T :胴開口部
3BL、3BR:立体ギャザー
3LL、3LR:レグギャザー
3R :ウェストギャザー
4 :カバーシート
4F1、4F2、4F3:糸ゴム
4F4、4F5:縁
4FF :折り返し線
4R1、4R2、4R3:糸ゴム
4R4、4R5:縁
4RF :折り返し線
5 :インナーカバーシート
6 :バックシート
6A :折り返し部
7 :コアラップシート
8 :吸収体
8a :上層吸収マット
8b :下層吸収マット
9 :トップシート
10L :サイドシート
10L1 :糸ゴム
10L2 :折り返し線
10R :サイドシート
10R1 :糸ゴム
10R2 :折り返し線
11F、11R :エンドシート
30L,30R :非透水部
32 :接着部

Claims (10)

  1. 長手方向に沿った長さと、前記長手方向に直交する幅方向に沿った長さとを有する吸収性物品であって、
    吸収体と、
    前記吸収体の肌面側に設けられた透水領域を有するトップシートと、
    前記吸収体の非肌面側を覆う非透水性のバックシートであって、前記吸収体の前記幅方向端部において前記肌面側に折り返されて前記吸収体の前記肌面側に延在する折り返し部を有するバックシートと、
    立体ギャザー形成用のサイドシートであって、前記トップシートよりも前記肌面側に配置された非透水性のサイドシートと、
    前記サイドシートの非肌面側から前記トップシートを介して前記折り返し部に形成された非透水部と、
    を備える、吸収性物品。
  2. 前記吸収体の非肌面側と前記バックシートを接着する複数の接着部を備え、
    前記複数の接着部は、互いに離間して形成されている、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記トップシートは、前記折り返し部の前記肌面側に積層されており、
    前記非透水部は、前記長手方向に延在するように形成されている、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記バックシートは、前記折り返し部が前記吸収体の前記幅方向端部を覆うように前記吸収体の前記肌面側に折り返されている、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  5. 前記サイドシートは、前記トップシート及び前記バックシートの前記幅方向端部を覆っている、
    請求項1に記載の吸収性物品。
  6. 前記立体ギャザーは、前記トップシートと重なる位置に形成される起立線を境にして前記肌面側に立ち上がり、
    前記非透水部は、前記起立線よりも前記幅方向外側に設けられている、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  7. 前記立体ギャザーは、
    前記起立線から前記幅方向内側に延在する基端部側片と、
    前記長手方向に延在する折り曲げ部によって前記基端部側片から前記幅方向外側に折り曲げられて前記幅方向外側に延在する自由端部側片と、
    前記自由端部側片の先端に設けられた自由端部と、
    を有する、
    請求項6に記載の吸収性物品。
  8. 前記トップシート又は前記一対のサイドシートのうち少なくとも一方は、不織布シートであり、
    前記吸収体の側面部において、前記バックシートは、前記不織布シートに覆われている、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収体は、着用者から生じる排出液を吸収する吸収コアを有し、
    前記吸収コアを幅方向外側に付勢する伸縮部材を設けた、
    請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  10. 前記吸収コアは股下領域を括れとする砂時計型であり、
    前記吸収コアが前記股下領域から長手方向端部に向けて拡幅する部分に、前記吸収コアを幅方向外側に付勢する前記伸縮部材を設けた、
    請求項9に記載の吸収性物品。
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