JP2023063263A - 育毛用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新規な育毛用組成物を提供する。【解決手段】CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質を含む育毛用組成物を提供するともに、ムクロジエキスなどCHI3L-1タンパク質の分泌または/およびCXCL5タンパク質の分泌を促進する成分を頭皮などに適用することでCHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の分泌を促して、毛周期における休止期から成長期への転換を促進することで発毛を促す。【選択図】図7

Description

本発明は育毛用組成物に関する。
毛組織は、3~6年の成長期・約2週間の退行期・約3ヶ月の休止期を有する毛周期(ヘアサイクル)により成長と退縮を繰り返している。毛周期を制御するのは毛乳頭細胞であり、毛組織ではそれを取り囲むように毛包が存在する。成長期では、毛乳頭細胞および毛包が活性化することで、毛母細胞が増殖して毛髪が成長する。その後、退行期への移行によりアポトーシスが誘導され、休止期にて毛髪は抜け落ちる。成長期に生育する毛包細胞・毛乳頭細胞の細胞数や、成長期の期間の長さに比例して、毛髪は太く長く成長する。
男性型女性型を問わず脱毛症の人では、性ホルモン等を起因として毛周期に異常をきたして「成長期」が短くなるため、毛髪が十分に成長を続けることができず、細く短い毛髪となる。加えて、「休止期」が長くなるため毛髪が抜けやすくなり、その見た目は薄毛となる。
この毛髪成長や毛周期調整は、毛組織の司令塔にあたる毛乳頭細胞から分泌されるシグナルによってコントロールされており、これらのシグナルは脱毛症治療のターゲットとされている。例えば(1)各種の栄養付与や血管新生促進因子であるVEGF、成長因子であるIGF,HGF,FGF-2などを介した毛乳頭細胞や毛包細胞の賦活化、(2)転換シグナルであるFGF-7や分化誘導因子であるWntなどを介した成長期への転換促進、(3)FGF-5線維芽細胞増殖因子5などの転換シグナルや男性ホルモン分泌抑制などを介した退行期への転換抑制により毛周期を正常化に導くことで、脱毛症の改善や頭髪の維持を図ろうとしている。
具体的に言えば、特許文献1には、マロニエエキスが頭皮の末梢血流の促進や毛包細胞の賦活化を通じて養毛・育毛効果に寄与することが記されている。特許文献2には線維芽細胞増殖因子5(FGF-5)の抑制がストレス性の脱毛症や薄毛の予防に寄与することが記されている。また、ミノキシジルが成長期や休止期に影響を与えることで発毛の促進や毛髪の成長を促進することは公知の事実である。特許文献3には、毛包周辺の血流新生促進を行うVEGFの投与が、毛包の休止期から成長期への移行を促進し、また毛包の成長期を延長することで育毛を促進させることが記載されている。さらに特許文献4には、ベニバナエキスやムクロジエキスなどの抗炎症物質とオウゴンエキスやマロニエエキスなどの抗酸化物質を含む毛髪用組成物が記載されている。この毛髪用組成物は退行期への移行の原因となる毛包アポトーシスを阻害することで抜け毛を防ぐことを目指している。このように薄毛に対して上記作用機序の観点から種々の育毛成分が提案されているのが実情である。
一方、CHI3L-1タンパク質(Chitinase-3-like protein 1:キチナーゼ様タンパク質)やCXCL5タンパク質(C-X-C motif chemokine ligand 5:C-X-C配列ケモカインリガンド5)は、癌マーカーなどとして利用し得ることは明らかであるが、これまでのところ、毛周期や毛組織に与える影響については知られていなかった。
特開平4-308523号公報 特開2004-91411号公報 特開2004-35443号公報 特開2007-22923号公報
ところで、本願発明者らは前記の作用機序とは異なる観点から薄毛対策に有効な手段を図るべく、外的刺激(外部から与えられるダメージ)が毛組織に与える影響を調べていたところ、ある因子が毛包細胞などを賦活化し、毛周期における休止期から成長期への転換を促進させることを見いだし、本願発明を見いだした。すなわち、本願発明は新規な作用機序に基づく育毛用組成物並びにその主成分を提供することにある。また、新規な発毛促進成分を見いだすための方法をも提供する。
本願発明に係る発毛促進剤は、CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質を有効成分とする。
本願発明によるとこれまで知られていなかった作用機序に基づく育毛成分を含む組成物が提供される。
図1はダメージを受けた毛乳頭細胞が、毛包細胞との共存下で毛包細胞の増殖に与える影響を示す図である。**はコントロールに対して1%の危険率で、*はコントロールに対して5%の危険率で有意差が認められたことを示す。 図2はダメージを受けた毛乳頭細胞の培養において発現する特定遺伝子の発現率を示す図である。(A)はCHI3L-1タンパク質をコードする遺伝子の発現率を、(B)はCXCL5タンパク質をコードする遺伝子の発現率を示す。**はコントロールに対して5%の危険率で有意差が認められたことを示す。 図3はCHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質が毛包細胞の増殖に与える影響を示す図である。**はコントロールに対して1%の危険率で有意差が認められたことを示す。 図4は毛周期におけるCHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の各分泌量の変動を示す図である。(A)はCHI3L-1タンパク質の分泌量を、(B)はCXCL5タンパク質の分泌量を示す。 図5は毛周期において、ホルモンにより毛周期転換が抑制されたマウス皮膚片中のCHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の各分泌量の変動を示す図である。(A)はCHI3L-1タンパク質の分泌量を、(B)はCXCL5タンパク質の分泌量を示す。**は無処置群との間において1%の危険率で、*は無処置群との間において5%の危険率で有意差が認められたことを示す。 図6は各種の植物抽出物が毛乳頭細胞におけるCHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の分泌量に与える影響を示す図である。(A)はCHI3L-1タンパク質の分泌量を、(B)はCXCL5タンパク質の分泌量を示す。**はコントロールに対して1%の危険率で、*はコントロールに対して5%の危険率で有意差が認められたことを示す。 図7は各種の植物エキスが休止期から成長期への転換日数に与える影響を示す図である。 図8(A)(B)はそれぞれ各種の植物エキスの同時投与が休止期から成長期への転換日数に与える影響を示す図である。
本願に係る発明は、CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質を発毛促進や育毛に利用する方法に関する。CHI3L-1タンパク質は、YKL-40やCGP-39などとも称され、各種の癌マーカータンパクなどとして知られている。一方、CXCL5タンパク質はLIX、CGP-2、ENA-78などとも称され、炎症のマーカータンパクなどとして知られている。
本願発明に係る発毛促進剤はCHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質を有効成分とするものである。該発毛促進剤は、CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質のみからなるだけでなく、水や低級アルコール類など液体固体を問わず、組成物として調製しやすくするために用いられる成分を含み得る。該発毛促進剤は塗布などにより皮膚、好ましくは頭皮と接触させることで、発毛を促進させる。皮膚は哺乳動物の皮膚であればよいが、特にヒトが好ましい対象である。また、場合によっては内服や注射によってもヒトを含む動物に投与され得る。
該発毛促進剤はそのままヒトまたはその他の哺乳動物に適用され得るが、通常の場合育毛用組成物の製造のために使用される。本願発明に係る発毛促進剤や育毛用組成物は発毛の促進を目的に使用され、発毛を促進することで薄毛からの回復だけでなく、薄毛への回避が図られる。従って、それらが使用される対象は発毛促進用として薄毛の状態だけでなく、育毛用として薄毛の予防など健全な発毛状態にあるものも対象となり得る。育毛用組成物は、化粧品としての組成物であるか、医薬部外品としての組成物であるか、医薬品としての組成物であるかは問われない。育毛用組成物は、CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の他に、組成物の調製に用いるための基剤、例えば水やアルコール類、デンプン類、油脂類、界面活性剤などの溶解補助剤、安定剤、pH調整剤、その他防腐剤や着香料、着色剤など、製剤化に必要な成分を含み得る。育毛用組成物の剤型も特に限定されるものではなく、液剤やクリーム剤、エアゾール、軟膏類、テープ剤、パッチ剤、シャンプー、リンスなどの外用剤としての形態はもちろんのこと、錠剤、カプセル、シロップ剤、内用液剤などの内服剤、注射剤でもあり得る。また、その製造方法は特に限定されるものではなく、各剤型に適切な、いわゆる常法によって製造され得る。
育毛用組成物は、好ましくはそれ自体で発毛促進効果が認められるCHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の量を含み得るが、他の成分との共存によって相加効果または相乗効果が認められる量でも差し支えなく、剤型や投与方法、使用方法などに応じて当業者によって適宜定められ得る。
本願発明に係る発毛促進剤は、毛包細胞の賦活化や毛包細胞の増殖を促進、特に休止期から成長期における賦活化を図り、毛周期の休止期から成長期への転換を促進することで発毛を促進する。また、CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の付与による発毛促進だけでなく、CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の分泌を促進する成分(分泌促進成分)を、哺乳動物の皮膚、特にヒトの頭皮に接触させることでも発毛を促進させ得る。当該分泌促進成分として、例えば各種の動植物のエキス(抽出物)が例示される。例えばCHI3L-1タンパク質の分泌を促進する植物エキスとして、イリス、マロニエ、ザボンソウなどの植物エキスがあげられる。また、CXCL5タンパク質の分泌を促進する植物エキスとして、ムクロジやアマチャヅルなどの植物エキスが挙げられる。植物エキスに用いられる部位は限定されるものではなく、各植物の葉、花、実、根などであり、また全草でもあり得る。エキスに用いられる抽出溶媒も特に限定されるものではなく、水、エタノールやイソプロパノールなどの炭素数が1~5程度の低級アルコール類(直鎖アルコール、分岐アルコールの如何を問わず)、エチレングリコールやグリセリンなどの多価アルコール類などの親水性溶媒や、その他の親油性溶媒を問わず動植物のエキスの製造に用いられる各種溶媒が用いられ得る。抽出方法も特に限定されるものではなく、超臨界流体を用いた方法やその他一般的な抽出方法が用いられ得る。また、分泌促進成分は動植物そのもの(植物体や動物体、これらはそれぞれの一部分でもよい)や化学物質でもあり得る。
本願では、これらの植物エキスを始めとする前記分泌促進成分もまた本願発明に係る発毛促進剤として使用できる。分泌促進成分の1種または2種以上が本願発明に係る発毛促進剤として用いられ、そのまま哺乳動物の皮膚、好ましくは頭皮に接触させることとしてもよく、分泌促進成分を有効成分として含む発毛促進用組成物を皮膚に接触させることにしてもよい。発毛促進用組成物は前記に例示したごとく、各種形態の組成物が用いられ得る。また、場合によっては内服や注射によっても投与され得る。発毛促進剤として、CHI3L-1タンパク質の分泌を促進する成分のみを組み合わせて用いることとしても、CXCL5タンパク質の分泌を促進する成分のみを組み合わせて用いることとしてもよく、CHI3L-1タンパク質の分泌を促進する成分とCXCL5タンパク質の分泌を促進する成分の双方を組み合わせて用いることでも差し支えない。例えば、ムクロジ(植物体)および/またはそのエキスと、マロニエ(植物体)および/またはそのエキスの組み合わせである。この両者の組み合わせにより、毛周期、特に休止期から成長期への転換が相乗的に促進され、より有効な発毛作用が期待されるからである。また、前記の分泌促進成分に加えて、CHI3L-1タンパク質および/またはCXCL5タンパク質を組み合わせて発毛促進剤または発毛促進用組成物として用いることにしてもよい。組成物における発毛促進剤の含有量は、CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の場合であれば、その下限量はそれらの総量として例えば0.00001w/v%であり、0.0001w/v%であり、0.001w/v%であり得る。また、植物エキスの場合であれば、その下限量はそれらの総量として0.001w/v%であり、0.01w/v%であり、0.1w/v%であり、好ましくは1.0w/v%である。また、相乗効果が得られる量比として植物エキスを組み合わせる場合、例えば質量比でムクロジエキス1に対してマロニエエキスが0.1以上、好ましくは0.5以上であり、望ましくはムクロジエキス:マロニエエキス=2:8~8:2である。
本願発明に係るスクリーニング方法は、被験物質を含む培地中で毛乳頭細胞を培養する工程と、培養前後におけるCHI3L-1タンパク質の分泌量または/およびCXCL5タンパク質の分泌量を測定する工程を含む方法である。分泌量を測定した結果、被検物質を含まない培地中で培養した場合若しくは既知である分泌促進成分(基準となる分泌促進成分)を含む培地で培養した場合に比べて、分泌量が増大した場合にCHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の分泌を促進する分泌促進物質であると判断できる。それぞれのタンパク質の分泌量は、例えばこれらタンパク質に対する抗体を用いたELISA法によって測定し得る。また、分泌量を測定した結果、被検物質を含まない培地中で培養した場合や既知である分泌促進成分(基準となる分泌促進成分)を含む培地で培養した場合に比べて、分泌量が減少した場合には発毛抑制成分であると推測され得る。このように本願発明に係るスクリーニング方法は、発毛促進成分のみならず発毛抑制成分もスクリーニングできる方法であり、広く発毛関与成分(発毛に何らかの影響を与える成分)を検出できる方法である。
毛乳頭細胞を培養する条件は毛乳頭細胞を培養するために用いられる一般的な条件であればよく、例えばD-MEM培地(10%FBS含有)にて37℃、CO濃度が5%での培養条件が示される。スクリーニングに用いられる毛乳頭細胞は、好ましくは予めダメージが与えられた細胞である。ダメージが付与された毛乳頭細胞は、それと共培養される毛母細胞の増殖性が高められており、発毛関与成分をより効果的に見いだせることが期待されるからである。毛乳頭細胞に対してダメージを付与するには、被験物質と接触させる前処置として行えばよく、例えば、低栄養下で培養する方法、すなわち毛乳頭細胞培養用の培地の一部の栄養成分(増殖に関与する成分)を全く欠いた状態、若しくは一部の栄養成分を低濃度にした状態で培養する方法、各種の性ホルモン(男性ホルモン、女性ホルモンを問わず)、抗がん剤のような細胞増殖を抑制する成分(細胞増殖抑制剤)の存在下で培養する方法があげられる。このような方法によって毛乳頭細胞にダメージを付与できる。これら以外にも種々の化学成分や動植物エキスなどの存在下で培養することによってダメージを付与してもよい。もちろん、ダメージを付与することなく正常な状態で培養した毛乳頭細胞を用いてスクリーニングを行っても差し支えない。ダメージを付与するための培養条件も適宜当業者によって定め得るが、長時間の培養を行えば毛乳頭細胞が死滅するおそれがある。このため、ダメージの付与は、ダメージの種類やダメージ量(濃度)などによっても異なるが、概ね2~24時間程度、長くとも72時間程度にするのが好ましい。例えば、性ホルモンや細胞増殖抑制剤、動植物エキスによるダメージ付与の場合、培地中の濃度が少なくとも0.0001w/v%以上、好ましくは0.001~0.01w/v%となる培地が用いられる。
被験物質との接触は、培地中に毛乳頭細胞と被検物質と共存させて培養することで行われる。被検物質の培地中濃度や接触時間は当業者によって適宜定められる。培養条件や培養時間も当業者によって適宜定められ得るが、例えば37℃で24時間~72時間程度である。被検物質も特に限定されず、例えば植物の抽出エキスであり、各種の化学物質であり得る。また、被験物質との接触時には、毛包細胞も共存させてもよい。
CHI3L-1タンパク質をコードする遺伝子の発現量または/およびCXCL5タンパク質をコードする遺伝子の発現量を指標として、発毛関与成分をスクリーニングすることもできる。すなわち、被検物質と接触させた状態において毛乳頭細胞を培養し、毛乳頭細胞において発現しているこれらの遺伝子の発現量を測定することで、発毛関与物質をスクリーニングできる。遺伝子の発現量についても特に制約はなく、各種公知の方法が用いられる。
本願発明に係る毛乳頭細胞は、毛乳頭細胞にダメージを付与する工程と、当該毛乳頭細胞を、ダメージを取り除いた状態で培養する工程によって得られる。つまり、一度毛乳頭細胞にダメージを付与したのち、通常の培地で培養することで、ダメージを受けた毛乳頭細胞を、いわゆる回復状態、つまり正常な状態に近づけた細胞である。ダメージを付与した後は、直ちに通常の培地に移して培養することが好ましいが、ダメージの影響を完全に除くために、ダメージを与えた細胞を培養液や水、PBSのような緩衝液などで洗浄しても差し支えない。
ダメージは、前記したように例えば、抗がん剤のような細胞増殖抑制剤や性ホルモンの何れか1種以上の存在下で毛乳頭細胞を培養する方法、または、通常の培養に用いられる培地よりも低栄養化、つまり、毛乳頭細胞培養用の培地の一部の栄養成分を全く欠いた状態若しくは一部の栄養成分を低濃度にした状態で毛乳頭細胞を培養する方法がある。もちろん、これら以外にも種々の化学成分や動植物エキスなどの存在下で培養することでダメージを付与してもよい。
この回復した状態にある毛乳頭細胞は、ダメージが付与されていない毛乳頭細胞に比べて毛包細胞のような上皮系細胞の増殖を高める性質を有する。従って、回復した状態にある毛乳頭細胞を用いることで、当該細胞が発毛に与える影響を調べることが可能となる。例えば、前記の方法でダメージを付与した毛乳頭細胞と、その他の方法でダメージを付与した毛乳頭細胞またはダメージを付与していない毛乳頭細胞をそれぞれ毛包細胞と共培養し、培養後の毛包細胞の増殖性を比較することで、発毛に与える影響を与える因子を探索できる。共培養の結果、増殖性が同等若しくは高められていればその他の方法でダメージを与えた因子は発毛の促進に寄与する因子であるとして利用できる可能性があり、増殖性が劣っていれば当該因子は健全な発毛に悪影響を与える因子として推測される。また、ダメージが付与されていない毛乳頭細胞における遺伝子発現と、回復後の毛乳頭細胞における遺伝子発現を対比することでどのような遺伝子発現が活性化されているのか、あるいは抑制されているのかを知ることができる。発毛に与える影響は、発毛を促進する影響だけでなく、発毛を抑制する影響をも含み、ダメージから回復した細胞がどのように発毛に関係するか、ダメージがどのような影響を毛乳頭細胞に与えるのかなどを知る手がかりとなるだけでなく、ひいては発毛促進や育毛、健全な状態に寄与する成分を見出せることに繋がる。
このように本願発明は、CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質が発毛の促進に関与する因子であるという知見に基づいてなされたものであり、これらのタンパク質の何れかまたはその両者の分泌を促すことで発毛が促進され得る。
以下本願発明についてより具体的に説明するが、本願発明は以下の実施例に限られないのは言うまでもない。
〔刺激が毛乳頭細胞に与える影響〕
まず、刺激が成長期に与える影響について調べた。毛包細胞と、一時的にダメージを付与した毛乳頭細胞を共培養した場合に、毛包細胞の増殖がどのように変化をするのかを観察した。
(1)細胞増殖抑制剤としてマイトマイシンCを含む培地で2時間、(2)男性ホルモン(テストステロン)を含む培地で24時間、(3)女性ホルモン(17β--エストラジオール)を含む培地でそれぞれ24時間、37℃で培養することで外的ダメージを毛乳頭細胞に付与した。培地にはD-MEM培地(10%FBS含有)を用いた。これらとは別な方法として、(4)FBSを含まないD-MEM培地で24時間、37℃で培養することで低栄養下による培養によりダメージを付与した。ダメージを付与した後、毛乳頭細胞をPBSで洗浄し、D-MEM培地(10%FBS含有)にて24時間培養して、ダメージから回復させた毛乳頭細胞を得た。
その後、該毛乳頭細胞(5×103cell/well)と毛包細胞として外毛根鞘細胞(8×10cell/well:コスモバイオ社製)を、MCDB153培地を用いて約37℃で5日間共培養を行い、毛包細胞の生細胞数から増殖率を求めた。その結果、図1に示すように、一時的にダメージを受けた毛乳頭細胞は、毛包細胞の増殖を促進させる影響を与えることが分かった。
次に上記条件で回復させた毛乳頭細胞を、通常の培地(過不足なく栄養素を含み、かつ、マイトマイシンCや男性ホルモンや女性ホルモンを含まない培地)で、約37℃4日間培養し、その間に発現する遺伝子変動を、マイクロアレイ解析を使って調べた。Trizol試薬(Thermo Fisher Science)とRNeasy Mini Kit(QIAGEN)を用いてトータルRNAを抽出し、3D-Gene Human Oligo chip 25k (Toray)を用いて、当該チップ用のプロトコルに従い遺伝子発現量を評価した。その結果、図2に示すように、CHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質を含む幾つかのタンパク質をコードする遺伝子の発現率に増加が見られた。これ以外にいくつかの炎症および骨形成関連因子が発現増大することが確認されたが、これまで育毛因子とされているVEGFタンパク質、IGFタンパク質、HGFタンパク質、FGFタンパク質、Wntタンパク質をそれぞれコードする各遺伝子の発現量には顕著な変化は見られなかった。
〔CHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質による毛包細胞増殖作用〕
CHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質を含むMCDB153培地培地を用いて、毛包細胞の増殖を試みた。それぞれのタンパク質を培地中に5ng/mlあるいは20ng/ml含む培地に毛包細胞(8×10cell/well)を加えて約37℃で5日間培養を行った。培養後の細胞数から細胞増殖率を求め、その結果を図3に示した。この結果、CHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質はそれぞれ毛包細胞の増殖を促進することが分かった。
〔毛周期中におけるCHI3L-1タンパク質の分泌量およびCXCL5タンパク質の分泌量変動〕
前記2つの実験により、CHI3L-1タンパク質やCXCL5タンパク質の分泌が毛周期に何らかの影響を与え、発毛に関係があることが窺えた。そこで、成長期の初期、中期、後期および成長期の前後それぞれ3週間におけるマウス皮膚片中のCHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の分泌量を測定した。11週齢のC3H/He雌マウス(日本SLC)の毛周期変化を観察した結果、11-14週齢までは休止期、14-15週齢前後で休止期から成長期へと転換し(皮膚が変色するピグメンテーションにより判断)、約20日間成長期が継続して、その後再度休止期へ移行することがわかった。そこで、11、12、13週齢の休止期にあるC3H/He雌マウスの背部を剃毛し、生検トレパン(φ6mm)にて、同一面積の皮膚を6片採取し、それぞれ、休止期から成長期への毛周期転換、1、2、3週間前サンプルとして、-80℃にて保管した。また、毛周期転換後の3日、9日、15日目に当たるマウスから同様に皮膚を6片採取し、-80℃にて保管する。また、成長期から休止期へ移行して1、2、3週間後にあたるマウスからも同様に皮膚を6片採取し、-80℃にて保管し、サンプルとした。T-PER試液(Thermo Fisher Science)とビーズホモジナイズを用いて皮膚片からトータルタンパク質を抽出し、ELISAキット(フナコシ)によりCHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質のタンパク量を測定した。各タンパク質の分泌量の変化を図4に示した。CHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の分泌量はいずれも、休止期から成長期に向けて増加し、成長期初期においてピークを迎え、その後休止期に向けて減少した。
〔ダメージを受けたマウスにおけるCHI3L-1タンパク質の分泌量およびCXCL5タンパク質の分泌量変動〕
8週齢のC3H/He雌マウス(日本SLC)の背部を剃毛(約5cm×2cm)し、チオグリコール酸含有除毛クリームを処置し、成長期転換を施した。翌日より、男性ホルモン溶液(1mg/ml)または女性ホルモン溶液溶液(0.3mg/ml)を除毛部位の半面のみに、9日間連続して塗布した(100μL/匹)。安楽死後、生検トレパン(φ6mm)にて、各個体から塗布部位および無塗布部位の皮膚を各3片ずつ採取し、マウス皮膚片中のCHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の分泌量を前記と同様に測定した。その結果を図5に示した。その結果、ダメージを受けることで、CHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の分泌量はそれぞれ成長期に比べて休止期において低下していることが観察された。
これらの結果から、CHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の分泌量の増加が毛包細胞の増殖を促進し、休止期から成長期への転換を促進するものと考えられた。
〔植物抽出物のスクリーニング〕
CHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の分泌が毛組織の成長期への転換を促進し、毛包毛母細胞の増殖を促進することが予測されることから、CHI3L-1タンパク質およびCXCL5タンパク質の分泌促進量を指標として、発毛促進剤のスクリーニングを行った。スクリーニングには、イリス(根)、マロニエ(種子)、サボンソウ(葉)、アロエ(葉)、タイム(地上部)、アマチャヅル(葉)、ムクロジ(果皮)、エチナシ(葉)、エイジツ(果皮)を含む約100種類の植物を含水エタノールあるいは含水1、3-ブチレングリコールを用いて得られた濃縮エキスを用いた。
各植物抽出物の所定量をD-MEM培地に加え、毛乳頭細胞を48時間培養した。その後培地中のCHI3L-1タンパク質量およびCXCL5タンパク質量を前記ELISA法と同様にして測定した。その結果を図6に示した。その結果、イリス、マロニエ、サボンソウの各抽出物(含水エタノールによる抽出物:原料メーカー品)はCHI3L-1タンパク質の分泌を、アマチャヅル、ムクロジの各抽出物(含水エタノールによる抽出物:原料メーカー品)はCXCL5タンパク質の分泌を促進することが確認された。
〔植物抽出物が毛周期転換促進に与える影響〕
前記スクリーニングでCHI3L-1タンパク質またはCXCL5タンパク質の分泌促進作用が見られた植物エキス(イリス、マロニエ、サボンソウ、アマチャヅル、ムクロジ)が毛周期転換に与える影響を調べた。
8週齢のC3H/He雌マウスの背部を剃毛し(約5cm×2cm)、翌日より各エキスの試験溶液(エキスそれぞれを50%エタノールで希釈した溶液(エキスとして1.5W/V%含有)を試験部位に連続して塗布した。試験部位の80%が成長期へと転換されるまでの日数を測定した。休止期から成長期への転換は、皮膚が変色するピグメンテーションを目視観察により判断した。その結果を図7に示した。この結果、これらの植物エキスの塗布により休止期から成長期への転換の促進が見られた。
次に、ムクロジエキスとマロニエエキスのそれぞれ2種類のエキスを用いて前記と同様にして毛周期に与える影響を調べた。試験溶液には、植物エキス総量として1.5W/V%を含む溶液を用い、コントロ―ルとして50%エタノールおよびエキス単独で1.5W/V%を含む溶液を用いた。その結果を図8に示した。図に示したようにムクロジエキスとマロニエエキスの両者を用いた場合には、ムクロジエキスとイリスエキスの両者を用いた場合に比べて相乗的に成長期への転換の促進(転換するまでの日数の減少)が図られた。
〔植物エキスによる発毛効果〕
マロニエ、イリス、サボンソウはCHI3L-1の分泌を促進させる植物エキスである。ムクロジ、アマチャヅルはCXCL5の分泌を促進させる植物エキスである。機序が異なる植物エキスの組合せにより、相乗的な育毛効果がみられるかを確認した。
4週齢のC57/BL雌マウスよりの実体顕微鏡下でメス及びピンセットを用いて毛包を単離し、William'sE培地(1%ペニシリン-ストレプトマイシン-アムホテリシンB、10ng/mL ヒドロコルチゾン(SIGMA)、2mM L-グルタミン、10μg/mL インスリン含有)中で37℃、5%CO下でゼラチンスポンジ状にて培養(24wellプレート)を行った。試験物質および対照の添加は、毛包単離当日(Day0)に行い、培地交換は2日おきに行った。
Day0およびDay3に実体顕微鏡下で毛包を写真撮影し、写真から画像解析ソフトウェアにより毛の長さを測定した。Day3測定値からDay0での測定値を差し引いた値を、毛幹の伸長量として算出した。対照となる50%エタノールと比べ、エキス添加により伸長が促進された長さを毛幹伸長量として算出した。
各植物を含水エタノールあるいは含水1,3-ブチレングリコールにより熱抽出し、濃縮乾固した植物エキスを被験物質とし、各植物エキスを単独で用いる場合には各植物エキスの培地中濃度が20μg/mLとなるように培地に添加した。また、植物エキスを混合して用いる場合には、各植物エキスを培地中濃度が10μg/mL(総量では植物エキスの培地中濃度が20μg/mL)となるように培地に添加した。さらに、相乗効果が認められたマロニエとムクロジを併用した場合について、その混合比を変えて同様の実験を行った。それらの結果を表1及び表2に示した。この結果、各植物エキスには毛幹伸長効果があり、マロニエエキスとムクロジエキスを併用することで相乗的な毛幹の伸長効果が得られることが認められた。
Figure 2023063263000002
Figure 2023063263000003

Claims (21)

  1. イリス、マロニエ、サボンソウ、ムクロジ、アマチャヅルの何れか1種または2種以上の植物および/またはこれらの植物エキスを含む育毛用組成物。
  2. マロニエ、イリス、サボンソウの何れか1種又は2種以上の植物および/またはこれらの植物エキスと、ムクロジ、アマチャヅルの何れか1種又は2種の植物及び又はこれらの植物エキスを含む育毛用組成物。
  3. マロニエおよび/またはマロニエ抽出物と、ムクロジおよび/またはムクロジ抽出物を含む育毛用組成物。
  4. CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質を有効成分とする発毛促進剤。
  5. CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質を含む育毛用組成物。
  6. CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質を育毛用組成物の製造に用いる方法。
  7. 被験物質を含む培地中で毛乳頭細胞を培養する工程と、
    培養前後におけるCHI3L-1タンパク質の分泌量または/およびCXCL5タンパク質の分泌量、または、CHI3L-1タンパク質の遺伝子発現量または/およびCXCL5タンパク質の遺伝子発現量を測定する工程を含む発毛関与成分のスクリーニング方法。
  8. 被験物質を含む培地中で培養する前記毛乳頭細胞は、ダメージが付与された細胞またはダメージが付与されていない細胞である請求項7に記載のスクリーニング方法。
  9. 前記ダメージが付与された毛乳頭細胞は、低栄養組成中での培養、性ホルモンや細胞増殖抑制剤の少なくとも何れか1種以上の存在下での培養によって得られた請求項8に記載のスクリーニング方法。
  10. CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の分泌を促進させることで発毛を促す発毛促進方法。
  11. CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の分泌促進物質を皮膚、好ましくは頭皮に接触させる請求項10に記載の発毛促進方法。
  12. 前記分泌促進物質は、イリス、マロニエ、サボンソウ、ムクロジ、アマチャヅルの何れか1種または2種以上の植物および/またはこれらの植物エキスである請求項11に記載の発毛促進方法。
  13. CHI3L-1タンパク質または/およびCXCL5タンパク質の分泌促進物質を含む発毛促進用組成物。
  14. 前記分泌促進物質は、イリス、マロニエ、サボンソウ、ムクロジ、アマチャヅルの何れか1種または2種以上の植物および/またはこれらの植物抽出エキスである請求項13に記載の発毛促進用組成物。
  15. 毛乳頭細胞にダメージを付与する工程と、
    当該毛乳頭細胞を、ダメージを取り除いた状態で培養する工程によって得られた毛乳頭細胞。
  16. 前記ダメージを付与する工程は、
    細胞増殖抑制剤または性ホルモンの何れか1種以上の存在下で毛乳頭細胞を培養する方法、または、
    通常の培養に用いられる培地よりも低栄養化において毛乳頭細胞を培養する方法により、毛乳頭細胞にダメージを付与する工程である請求項15に記載の毛乳頭細胞。
  17. ダメージから回復した毛乳頭細胞の作成方法であって、
    毛乳頭細胞にダメージを付与する工程と、
    当該毛乳頭細胞を、ダメージを取り除いた状態で培養する工程を含む方法。
  18. 前記ダメージを付与する工程は、
    細胞増殖抑制剤または性ホルモンの何れか1種以上の存在下で毛乳頭細胞を培養する方法、または、
    通常の培養に用いられる培地よりも低栄養化において毛乳頭細胞を培養する方法により、毛乳頭細胞にダメージを付与する工程である請求項17に記載の毛乳頭細胞。
  19. ダメージを受けた毛乳頭細胞が発毛に与える影響を調べる方法であって、
    毛乳頭細胞にダメージを付与する工程と、
    当該毛乳頭細胞を、ダメージを取り除いた状態で培養する工程と、
    前記ダメージを取り除いた状態で培養された毛乳頭細胞の状態と、ダメージを受けていない毛乳頭細胞の状態を比較する工程を含む方法。
  20. 前記ダメージを付与する工程は、
    細胞増殖抑制剤または性ホルモンの何れか1種以上の存在下で毛乳頭細胞を培養する方法、または、
    通常の培養に用いられる培地よりも低栄養化において毛乳頭細胞を培養する方法により、毛乳頭細胞にダメージを付与する工程である請求項19に記載の方法。
  21. 毛乳頭細胞における遺伝子の発現から影響を評価する請求項19又は20に記載の方法。

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