JP2023062811A - 試験回路、及び試験方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スイッチング素子を適切に評価することのできる試験回路を提供する。【解決手段】スイッチング素子の試験回路であって、前記スイッチング素子をオンオフするための駆動信号が入力される第1端子と、前記スイッチング素子の接地側電極に接続される第2端子と、前記スイッチング素子の制御電極に接続される第3端子と、前記スイッチング素子の電源側電極に接続される第4端子と、前記第2端子と前記第4端子の間に接続されるクランプ回路と、を備え、前記クランプ回路は、前記駆動信号に基づいて前記スイッチング素子がオンされる際、前記第3端子の電圧を前記スイッチング素子の閾値よりも高い第1電圧にし、前記駆動信号に基づいて前記スイッチング素子がオフされる際、前記第4端子の電圧を前記スイッチング素子の耐圧よりも低い第2電圧にクランプしつつ、前記第3端子の電圧を前記閾値と前記第1電圧との間の第3電圧にする。【選択図】図9
Description
本発明は、試験回路、及び試験方法に関する。
パワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor-Field-Effect-Transistor)や、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのスイッチング素子では、初期故障や欠陥品を選別するため、スクリーニング試験(アバランシェ試験、スイッチング試験、静耐圧試験など)が行われている。
スイッチング素子の製品には、アバランシェ保証品と、アバランシェ非保証品の2種類が存在する。アバランシェ非保証品のスクリーニング試験を行う場合、素子を保護することが望ましい。保護を行う回路としては、例えば、電流遮断用のスイッチ(例えば特許文献1参照)や、クランプ回路(例えば特許文献2~4参照)が知られている。
しかしながら、特許文献1のように電流遮断するようにしても、遮断するまでに時間がかかるおそれがあり、スイッチング素子のダメージを完全になくすことができないという問題がある。また、特許文献2~4のクランプ回路は、アバランシェ非保証品に対して有効なスクリーニングを行うことができず、正確に評価できないおそれがある。
本発明は、上記のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、スイッチング素子を適切に評価することのできる試験回路を提供することにある。
前述した課題を解決する主たる本発明は、スイッチング素子の試験を行う際に用いられる試験回路であって、前記スイッチング素子をオンオフするための駆動信号が入力される第1端子と、前記スイッチング素子の接地側電極に接続される第2端子と、前記スイッチング素子の制御電極に接続される第3端子と、前記スイッチング素子の電源側電極に接続される第4端子と、前記第2端子と前記第4端子の間に接続されるクランプ回路と、を備え、前記クランプ回路は、前記駆動信号に基づいて前記スイッチング素子がオンされる際、前記第3端子の電圧を前記スイッチング素子の閾値よりも高い第1電圧にし、前記駆動信号に基づいて前記スイッチング素子がオフされる際、前記第4端子の電圧を前記スイッチング素子の耐圧よりも低い第2電圧にクランプしつつ、前記第3端子の電圧を前記閾値と前記第1電圧との間の第3電圧にする。
本発明によれば、スイッチング素子を適切に評価することのできる試験回路を提供することができる。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
=====スクリーニング試験及び比較例について=====
パワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor-Field-Effect-Transistor)や、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのパワー半導体素子(以下、スイッチング素子)は、ウェハ基板に多数形成される。そして、これらのスイッチング素子は、ダイシングにより分断された後、半導体モジュールに組み込まれる。
パワーMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor-Field-Effect-Transistor)や、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのパワー半導体素子(以下、スイッチング素子)は、ウェハ基板に多数形成される。そして、これらのスイッチング素子は、ダイシングにより分断された後、半導体モジュールに組み込まれる。
スクリーニング試験は、スイッチング素子が正常に動作するか否かを評価して、初期故障や欠陥品を振るい落とす(選別する)試験であり、通常、半導体モジュールに組み込まれる前にチップ状態で実施される。スクリーニング試験には、スイッチング試験やL負荷アバランシェ試験(以下、単にアバランシェ試験ともいう)などの動特性試験と、電極間の漏れ電流試験、静耐圧試験などの静特性試験がある。以下では、主に動特性試験について説明する。
図1は、比較例の試験回路10を含むシステム構成を示す図である。また、図2Aは、スイッチング素子3とプローブ20(プローブ20a,20b)の位置関係を示す上面図であり、図2Bは、スイッチング素子3とプローブ20及びステージ40との接触状態を示す側面図である。図2Aでは、複数のプローブ20の位置を破線で示している。
図1に示すシステムは、複数のプローブ20と、複数のプローブ20を支持するコンタクトブロック30と、被検体であるスイッチング素子3を支持するステージ40と、試験回路10と、試験装置100で構成されている。なお、ここではスイッチング素子3がIGBTである場合について説明するが、これには限られず、例えばMOSFETでもよい。また、ステージ40、プローブ20は導電性の金属等で形成されており、それぞれ、配線を介して試験回路10に接続されている。また、試験回路10は、試験装置100に接続されている。
試験装置100は、試験回路10を介して、スイッチング素子3の試験(スクリーニング試験)を行う装置である。試験装置100は、電源電圧Vccを供給する電源、スイッチング素子3や電流遮断用素子2(後述)をオンオフさせるための駆動信号(パルス信号)を出力する駆動回路、各部の動作を制御するマイコン等(いずれも不図示)を備えている。また、試験装置100は、試験の際の電流値や電圧値をモニタすることにより、過電流等の異常の検出を行う検出回路(不図示)なども備えている。
試験回路10は、試験装置100から電源電圧Vcc、駆動信号(パルス信号)、接地電圧(GND電位)が供給されてスイッチング素子3の試験を実行する回路である。図1に示すように試験回路10は端子TA~TFを備えている。
端子TA~TDは、試験装置100と接続されている。端子TEは、ステージ40に配線等で接続されている。また、端子TGは、複数のプローブ20のうちの1つ(プローブ20a)に接続され、端子TFは、他のプローブ20に接続されている。なお、試験回路10の詳細については後述する。
スイッチング素子3のおもて面(プローブ20と対向する側の面)には、図2A、図2Bに示すようにゲート電極3a、及びエミッタ電極3bが形成されている。また、スイッチング素子3のうら面(ステージ40と接触する側の面)には、図2Bに示すように、金属膜で構成されたコレクタ電極3cが形成されている。
ステージ40の上にスイッチング素子3を配置することにより、スイッチング素子3のコレクタ電極3cとステージ40が接触する。換言すると、スイッチング素子3のコレクタ電極3cが、ステージ40(及び配線)を介して、試験回路10の端子TEと電気的に接続される。
また、ステージ40にスイッチング素子3を配置した状態で、コンタクトブロック30とステージ40を相対移動させ、複数のプローブ20をスイッチング素子3のおもて面の電極(ゲート電極3a、エミッタ電極3b)にそれぞれ接触させる。
なお、図2Aに示すように、スイッチング素子3のおもて面におけるエミッタ電極3bの面積は、ゲート電極3aに比べて広く、ゲート電極3aには複数のプローブ20のうち、例えば1つ(プローブ20a)が接触し、エミッタ電極3bには、それ以外の複数のプローブ20(プローブ20b)が接触する。なお、ゲート電極3aに接触するプローブ20の本数はこれに限られず、複数でもよい。
プローブ20aをスイッチング素子3のゲート電極3aに接触させることにより、ゲート電極3aが、プローブ20a(及び配線)を介して試験回路10の端子TGと電気的に接続される。
また、複数のプローブ20bをスイッチング素子3のエミッタ電極3bに接触させることにより、エミッタ電極3bが、複数のプローブ20b(及び配線)を介して試験回路10の端子TFと電気的に接続される。
そして、試験装置100から、試験回路10、プローブ20(プローブ20a,20b)、ステージ40を介して、スイッチング素子3に通電を行い、電気的特性評価を行う。
<試験回路10の構成>
図3は、比較例の試験回路10を示す回路図である。
図3は、比較例の試験回路10を示す回路図である。
試験回路10は、図3に示すように、端子TA~TGと、コイルL0と、回生ダイオードD0と、スイッチSW0と、電流遮断用素子2と、を備えている。図3において、破線で囲まれた部位(スイッチング素子3、プローブ20a,20b、ステージ40)を除いた部分が、試験回路10に相当する。なお、試験回路10を構成する各部材(コイルL0、回生ダイオードD0、スイッチSW0、電流遮断用素子2、及び各端子)は、1つの基板に設けられていてもよいし、複数の基板に分かれて設けられていてもよい。
端子TAは、試験装置100から電源電圧Vccが印加される端子である。
端子TBは、試験装置100から電流遮断用素子2の駆動信号が入力される端子である。
端子TCは、試験装置100からスイッチング素子3の駆動信号が入力される端子である。
端子TDは、試験装置100から接地レベルの電圧が印加される端子である。
端子TEは、ステージ40を介して、スイッチング素子3のコレクタ電極3c(以下、単にコレクタともいう)に接続される端子である。
端子TFは、プローブ20bを介して、スイッチング素子3のエミッタ電極3b(以下、単にエミッタともいう)に接続される端子であり、試験回路10内において、端子TDと接続されている。
端子TGは、プローブ20aを介して、スイッチング素子3のゲート電極3a(以下、単にゲートともいう)に接続される端子であり、試験回路10内において、端子TCと接続されている。
端子TBは、試験装置100から電流遮断用素子2の駆動信号が入力される端子である。
端子TCは、試験装置100からスイッチング素子3の駆動信号が入力される端子である。
端子TDは、試験装置100から接地レベルの電圧が印加される端子である。
端子TEは、ステージ40を介して、スイッチング素子3のコレクタ電極3c(以下、単にコレクタともいう)に接続される端子である。
端子TFは、プローブ20bを介して、スイッチング素子3のエミッタ電極3b(以下、単にエミッタともいう)に接続される端子であり、試験回路10内において、端子TDと接続されている。
端子TGは、プローブ20aを介して、スイッチング素子3のゲート電極3a(以下、単にゲートともいう)に接続される端子であり、試験回路10内において、端子TCと接続されている。
コイルL0は、端子TAとスイッチング素子3との間に設けられた負荷(誘導性負荷)であり、端子TAを介して電源電圧Vccが印加される。
回生ダイオードD0とスイッチSW0は直列に接続されているとともに、コイルL0と並列に設けられている。
電流遮断用素子2は、異常発生時にスイッチング素子3に供給される電流を遮断するためのスイッチング素子であり、コイルL0と、スイッチング素子3(より具体的には、端子TE)との間に設けられている。また、電流遮断用素子2のゲートには、端子TBを介して駆動信号が入力される。なお、本実施形態では、電流遮断用素子2としてIGBTを用いているが、これには限られず、例えばMOSFETやスイッチでもよい。
電流遮断用素子2及びスイッチング素子3は、それぞれ、試験装置100から入力される駆動信号に応じて、オンオフが制御される。例えば、スイッチング素子3の試験を行う際には、試験装置100から矩形状の駆動信号(パルス信号)が入力される。スイッチング素子3は、駆動信号がハイレベルのときにはオンとなり、ローレベルのときはオフとなる。なお、図1、図3では便宜上、電流遮断用素子2に入力される駆動信号をパルス状に示しているが、試験装置100から電流遮断用素子2へ出力される駆動信号は、通常ハイレベルであり、過電流などの異常が検出された場合のみにローレベルになる。つまり、異常が検出された場合のみ電流遮断用素子2がオフされる。
<試験回路10を用いた試験について>
図3に示す試験回路10は、動特性試験として、スイッチング試験とアバランシェ試験を行うことができる。
図3に示す試験回路10は、動特性試験として、スイッチング試験とアバランシェ試験を行うことができる。
スイッチング試験では、スイッチSW0をオン(導通)にし、スイッチング素子3のゲートにゲート抵抗(不図示)を介して駆動信号(パルス信号)を印加したときの電流の変化や電圧の変化をモニタする。この際、スイッチSW0がオンであることにより、コイルL0→回生ダイオードD0→コイルL0の還流経路が形成される。そして、例えば、スイッチング素子3のターンオフ時に、逆起電圧が発生すると、大半がその還流経路に流れることになり、コイルL0に蓄積されたエネルギーがコイルL0の抵抗成分によって消費される。
アバランシェ試験では、スイッチSW0をオフ(非導通)にし、スイッチング素子3のゲートにゲート抵抗(不図示)を介して駆動信号(パルス信号)を印加する。そして、スイッチング素子3がオンの間にコイルL0に電気エネルギーを蓄積し、スイッチング素子3がオフした際に、コイルL0に蓄積されたエネルギーをスイッチング素子3に印加させて耐性を試験する。具体的には、スイッチング素子3のコレクタ-エミッタ間に電界を与え、ゲート層を空乏化させることで、アバランシェ降伏(空乏層内のキャリア発生により電流増加)により欠陥部分をラッチアップ破壊させる。このアバランシェ試験では、低電流・高電圧で高いエネルギーを印加させることができる。
ところで、一般的なスイッチング素子(MOSFETやIGBT)において、デバイス構造(基板厚みや比抵抗など)によって、アバランシェ保証品と、アバランシェ非保証品の2つの種類が存在する。
アバランシェ保証品では、静耐圧試験やアバランシェ試験を適用することで、欠陥部分に電流集中させて不良検出することが可能である。なお、静耐圧試験とは、負荷(コイル等)を用いずに、ゲートとエミッタを短絡させた状態で、コレクタに電圧を印加して、コレクタに流れる電流(Ic)をモニタし、耐圧を確認する試験(静特性試験)である。
これに対し、アバランシェ非保証品では、アバランシェ降伏電圧(耐圧)に入った瞬間に、破壊するおそれがあるため、静耐圧試験やアバランシェ試験を適用できない。よって、アバランシェ非保証品のスクリーニング試験としては、スイッチング試験を適用することになる。
なお、スイッチング試験では、素子のターンオフ時に印加される電圧(Vce)と、素子に流れる電流(Ic)の軌跡を、素子の破壊耐量を示すRBSOA(逆バイアス安全動作領域)の範囲に収めることで、安全を図るようにすることが一般的に行われている。
図4は、RBSOAの説明図である。横軸はコレクタ-エミッタ間電圧(Vce)であり、縦軸はコレクタ電流(Ic)である。図に示すように、電流が大きい場合はラッチアップによる破壊が顕著になり、電圧が大きい場合はアバランシェによる破壊が顕著になる。また、電流、電圧がともに大きい場合は発熱による破壊が顕著になる。
アバランシェ非保証品では、スイッチング試験を適用して、RBSOAが製品規格よりも広い範囲(例えば図4の斜線部分)であることを確認することになる。すなわち、製品規格以上の条件のスイッチング試験を適用する必要がある。
図5は、比較例における試験波形の一例を示す図である。図5において、時刻t0より前では、スイッチング素子3がオフの状態である。
時刻t0でゲート-エミッタ間電圧(Vge)が閾値(Vth)よりも高くなりスイッチング素子3がオンする。それとともに、電圧Vceはほぼ0となり、コレクタ電流Icが増加する。時刻t1で、電圧(Vge)が閾値(Vth)よりも低くなることでスイッチング素子3がオフとなる。また、時刻t1で電流Icはピーク値Icpとなり、それ以降低下していく。また、時刻t1から電圧Vceが急激に増加し、時刻t2で最大になる。そして、時刻t3で時刻t0より前と同じ状態に戻る。このような波形の試験を行うことで、欠陥部分に電流集中させることができ、不良検出できる。
なお、図5の電流Icのピーク値(Icp)は以下の式(1)で求めることができる。
Icp=Vcc×Ton/L ・・・(1)
ここで、L:コイルのインダクタンス
Ton:スイッチング素子3が駆動信号によってオンする時間
Icp=Vcc×Ton/L ・・・(1)
ここで、L:コイルのインダクタンス
Ton:スイッチング素子3が駆動信号によってオンする時間
このような波形の試験で不良検出力を上げるには、大電流での試験が効果的であるが、大電流とすることにより、破壊のダメージが大きくなるおそれがある。
図6Aは、良品のターンオフ時のI-V特性の一例を示す図であり、図6Bは、不良品のターンオフ時のI-V特性の一例を示す図である。なお、図に示す電流は、スイッチング素子3のコレクタ電流(Ic)であり、電圧は、コレクタ-エミッタ間の電圧(Vce)である。
良品では、ゲート電圧が低下してスイッチング素子3がオフになることにより、時刻taで電圧(Vce)が上昇し、その後、時刻tbで電流が低下し始め、時刻tcで電流が流れなくなる。ここで、図の電流の値は、スイッチング素子3のエミッタに接触したプローブ20b全体に流れる電流の合計であり、各プローブ20bには、本数に応じた電流が均等に流れる。例えば、時刻tbにおける電流値が440Aでプローブ20bの数が20本の場合、1本のプローブ20bには22Aの電流が流れる。
これに対し、不良品では、ゲート電圧が低下してスイッチング素子3がオフになって電圧(Vce)が上昇している途中の時刻td(ta<td<tb)で素子が破壊し、短絡が生じている(電圧がほぼ0Vになっている)。そして、時刻tdで電圧が0Vになった後にも、電流(Ic)はしばらく(時刻teまで)流れ続けている。このように短絡が発生した場合、複数のプローブ20bには均等に電流が流れず、壊れた箇所に近接するプローブ20bに集中して電流が流れる。例えば、上記のように短絡発生前に440Aの電流が流れていた場合、短絡発生後は1本のプローブ20bに440A流れることになる。
このように、スイッチング素子3内に短絡が発生すると、ショート電流の局所的な集中によって、スイッチング素子3が溶融するおそれがあり、また、プローブ20の先端やステージ40に悪影響を与えるおそれがある。
図7A及び図7Bは、スイッチング素子3が溶融した場合の一例を示す図である。なお、図7Bの上側は、ステージ40を上から見た図であり、図7Bの下側は、ステージ40を横から見た図である。
図7Aでは、プローブ20(具体的にはプローブ20b)の先端に溶融物Sが付着している。この溶融物Sは、電流の局所的な集中によってスイッチング素子3の構成部材(例えばシリコン)が溶融して形成されたものである。そして、このような溶融物Sが付着したプローブ20を用いて、別のスイッチング素子3の試験を行うと、そのスイッチング素子3のおもて面にクラック等の損傷が発生するおそれがある。また、プローブ20の先端自体が溶融(変形)したりするなど、他の不具合が発生するおそれもある。
図7Bでは、ステージ40上に局所的に溶融物Sが付着している。このようにステージ40に溶融物Sが付着した場合、溶融物Sによってステージ40上の平滑性、平坦性が失われる。また、次に評価するスイッチング素子3をステージ40に載置しただけで、スイッチング素子3が損傷を受けるおそれがある。
このため、プローブ20やステージ40のメンテナンス(研磨等)や交換を高い頻度で行うことが必要になり、設備停止によるロス(稼働率低下)、メンテナンスや交換に伴う人件費、交換材料の費用発生などの問題が生じる。なお、試験回路10には、電流遮断用素子2が設けられており、異常が発生した場合にスイッチング素子3への電流が遮断されるようになっているが、遮断するまでに時間がかかるおそれがあり、素子のダメージを完全になくすことは困難である。
このように、アバランシェ非保証品では、スクリーニング試験として、大電流でのスイッチング試験が効果的であるが、不良品(欠陥)があった場合、素子の破壊のダメージが大きく、上述したようにプローブ20やステージ40の交換が必要になり、稼働率が低下するおそれがある。よって、低い電流で、電圧をコントロールできる試験を行うことが望ましい。
そこで、以下に示す本実施形態では、低い電流で、高いエネルギーを欠陥部分に与えることが出来るようにしている。これにより、アバランシェ試験と等価な試験可能とし、破壊による影響を抑制しつつ適切な評価を行えるようにしている。
=====第1実施形態=====
図8は、第1実施形態の試験回路1を含むシステム構成を示す図である。また、図9は、第1実施形態の試験回路1を示す回路図である。なお、図8及び図9において、比較例(図1、図3)と同一構成の部分には同一符号を付し、説明を省略する。また、図9において、破線で囲まれた部位(スイッチング素子3、プローブ20a,20b、ステージ40)を除いた部分が、試験回路1に相当する。また、本実施形態においてもスイッチング素子3は、IGBTであるが、これには限られず、例えばMOSFETでもよい。なお、スイッチング素子3のゲートは、「制御電極」に相当し、コレクタ(MOSFETの場合ドレイン)は、「電源側電極」に相当し、エミッタ(MOSFETの場合ソース)は、「接地側電極」に相当する。
図8は、第1実施形態の試験回路1を含むシステム構成を示す図である。また、図9は、第1実施形態の試験回路1を示す回路図である。なお、図8及び図9において、比較例(図1、図3)と同一構成の部分には同一符号を付し、説明を省略する。また、図9において、破線で囲まれた部位(スイッチング素子3、プローブ20a,20b、ステージ40)を除いた部分が、試験回路1に相当する。また、本実施形態においてもスイッチング素子3は、IGBTであるが、これには限られず、例えばMOSFETでもよい。なお、スイッチング素子3のゲートは、「制御電極」に相当し、コレクタ(MOSFETの場合ドレイン)は、「電源側電極」に相当し、エミッタ(MOSFETの場合ソース)は、「接地側電極」に相当する。
第1実施形態の試験回路1は、端子TA~TGと、コイルL1と、回生ダイオードD0と、スイッチSW0と、電流遮断用素子2と、クランプ回路6と、を備えている。なお、第1実施形態においても、試験回路1を構成する各部材が1つの基板に設けられていてもよいし、複数の基板に分かれて設けられていてもよい。
端子TA~TGは、比較例と同じ端子である。なお、端子TCは、スイッチング素子3の駆動信号(パルス信号)が入力される「第1端子」に相当し、端子TF(及び端子TD)は、スイッチング素子3のエミッタに接続される「第2端子」に相当する。また、端子TGは、スイッチング素子3のゲートに接続される「第3端子」に相当し、端子TEは、スイッチング素子3のコレクタに接続される「第4端子」に相当する。また、端子TAは、電源電圧Vccが印加される「第5端子」に相当する。
コイルL1は、比較例のコイルL0と同様に、端子TAとスイッチング素子3との間に設けられた負荷(誘導性負荷)である。ただし、コイルL1は、インダクタンスの値がコイルL0と異なっている。具体的には、前述した式(1)に基づいて、電流Icのピーク値Icpが、コイルL0よりも小さくなるように、インダクタンスの値が定められている。
クランプ回路6は、駆動信号によってスイッチング素子3がオフされる際に、コレクターエミッタ間の電圧(Vce)が所定電圧(耐圧)を超えないように保護する回路である。また、クランプ回路6は、クランプの動作を行う際、試験装置100から入力される駆動信号にかかわらず、スイッチング素子3をオン状態にする。クランプ回路6は、端子TFと端子TEの間においてスイッチング素子3と並列に設けられている。また、クランプ回路6は、端子TCと端子TGにも接続されている。図9に示すように、クランプ回路6は、ダイオードD1,D2、及び抵抗R1,R2を備えている。
ダイオードD1は、クランプ回路6のクランプ電圧生成用のダイオードであり、端子TEと端子TGの間に設けられている。ダイオードD1のカソードは、端子TEに接続されている。なお、ダイオードD1には、スイッチング素子3の耐圧よりも低い耐圧(後述する電圧V2)のものが選定されて用いられている。なお、図中では、ダイオードD1は1つであるが、所望の耐圧となるように、複数でも良い(つまり、端子TEとダイオードD2の間にダイオードD1が複数設けられていても良い)。
ダイオードD2は、逆流防止用のダイオードであり、ダイオードD2のアノードは、ダイオードD1のアノードに接続され、カソードは端子TGに接続されている。なお、ダイオードD1は、「第1ダイオード」に相当し、ダイオードD2は、「第2ダイオード」に相当する。
抵抗R1及び抵抗R2は、端子TG(換言するとスイッチング素子3のゲート)に電圧を発生させるための抵抗であり、端子TGと、端子TF(及び端子TD)の間に直列に接続されている。また、抵抗R1と抵抗R2との接続点は、端子TCに接続されている。なお、抵抗R1は、「第1抵抗」に相当し、抵抗R2は、「第2抵抗」に相当する。
次に、試験回路1を用いたスクリーニング試験について説明する。
ここでは、図のようにスイッチSW1をオフにして、比較例と同様の試験を行う。
図10は、第1実施形態の試験波形の一例を示す図である。図において、Vgeは、スイッチング素子3のゲート-エミッタ間電圧であり、また、Vceは、スイッチング素子3のコレクタ-エミッタ間電圧であり、Icは、スイッチング素子3のコレクタ電流である。
電圧Vge及び電圧Vceは、時刻t0~時刻t1で図5(比較例)と同じ波形である。スイッチング素子3は、時刻t0で駆動信号によってオンされることで、電圧Vgeが閾値Vthよりも高い電圧V1になっている。換言すると、クランプ回路6は、端子TCに入力される駆動信号に基づいてスイッチング素子3がオンされる際、端子TGの電圧を閾値Vthよりも高い電圧V1にする。また、駆動信号によって時刻t1でスイッチング素子3はオフされるが、後述するようにクランプ回路6の動作により、スイッチング素子3のゲートには閾値Vth以上の電圧V3が印加され、オンの状態が続いている。
本実施形態の試験回路1では、クランプ回路6のダイオードD1の耐圧(ここでは時刻t2aにおける電圧V2)が、スイッチング素子3の耐圧よりも低い。このため、時刻t1で電圧Vceが上昇した際、電圧V2でダイオードD1が先にブレークダウンし、スイッチング素子3を保護する。また、ダイオードD1がブレークダウンすることにより、ダイオードD2を介して抵抗R1,R2に電流が流れる。これにより、端子TGに閾値Vth以上の電圧V3が発生する。この電圧V3がスイッチング素子3のゲートに印加されることにより、スイッチング素子3は、時刻t2a~t2bの期間、駆動信号に関わらずオンとなる。時刻t2b手前で電圧Vgeが電圧V3よりも低くなりスイッチング素子3はオフになり、時刻t2bで電圧Vceが電圧V2よりも低くなりクランプ回路6によるクランプの動作が終了する。そして、時刻t3で元の(オフ状態の)電圧Vceの値になる。なお、本実施形態において、電圧V1は「第1電圧」に相当し、電圧V2は「第2電圧」に相当し、電圧V3は「第3電圧」に相当する。
図10に示すように、本実施形態では、コイルL1のインダクタンスの設定により、比較例と比べて、時刻t1における電流Icのピーク値(Icp)が小さい。このピーク値Icpは、1本のプローブ20を接触させてスイッチング素子3に通電を行った時に、スイッチング素子3が溶融しない値となるように定めることが望ましい。これにより、スイッチング素子3に欠陥がある場合に、電流集中によってその欠陥部分が破壊しても、図7A,7Bのように、プローブ20やステージ40に溶融物Sが付着しないようにできる。本実施形態の試験回路1では、コイルL1によって電流Icのピーク値Icpを小さくしており、また、クランプ回路6によって端子TEの電圧(クランプ電圧)をコントロールできるので、スイッチング素子3の破壊による影響を抑制できる。よって、ステージ40やプローブ20の交換やメンテの回数を減らすことができ、稼働率の向上を図ることができる。
このように、クランプ回路6は、スイッチング素子3の耐圧よりも低い電圧V2でクランプしつつ、スイッチング素子3をオンにして電流(低電流)を流すことで、コイルL1に蓄えられたエネルギーを消費させる。これにより、本実施系形態の試験回路1では、スイッチング素子3に適度なストレスを与えることができ、アバランシェ非保証品のスイッチング素子3に対して、アバランシェ試験と同等の低電流・高電圧の試験を行なうことが可能となる。よって、スイッチング素子3を適切に評価することができる。
=====第2実施形態=====
スイッチング素子の耐圧は、常に一定ではなく、製造バラツキなどで素子(チップ)ごとに異なる。クランプ電圧が一定であると、スイッチング素子の耐圧との関係が逆転するおそれがあり、逆転した場合、先にスイッチング素子がブレークダウンするため正確な評価を行うことができない。そこで、第2実施形態では、クランプ電圧を変更できるようにしている。
スイッチング素子の耐圧は、常に一定ではなく、製造バラツキなどで素子(チップ)ごとに異なる。クランプ電圧が一定であると、スイッチング素子の耐圧との関係が逆転するおそれがあり、逆転した場合、先にスイッチング素子がブレークダウンするため正確な評価を行うことができない。そこで、第2実施形態では、クランプ電圧を変更できるようにしている。
図11は、第2実施形態のクランプ回路6Aの回路図である。なお、クランプ回路6A以外の構成は第1実施形態と同じであるので図示及び説明を省略する。
第2実施形態のクランプ回路6Aは、スイッチSWA~SWC、ダイオードD1A~D1C、ダイオードD2A~D2C、及び抵抗R1,R2を備えている。
第2実施形態のクランプ回路6Aは、スイッチSWA~SWC、ダイオードD1A~D1C、ダイオードD2A~D2C、及び抵抗R1,R2を備えている。
スイッチSWAとダイオードD1AとダイオードD2A、スイッチSWBとダイオードD1BとダイオードD2B、及びスイッチSWCとダイオードD1CとダイオードD2Cは、それぞれ直列に接続されている。また、直列接続された上記の組み合わせは、端子TEと端子TGの間に並列に配置されている。
ダイオードD1A~D1Cは、クランプ電圧設定用のダイオードであり、それぞれ耐圧の異なるダイオードである。本実施系形態では、ダイオードD1A~D1Cの耐圧は、D1A<D1B<D1Cの関係であるとする。なお、ダイオードD1A~D1Cのうちの何れか1つは「第1ダイオード」に相当し、それ以外の1つは「第3ダイオード」に相当する。
ダイオードD2A~D2Cは、第1実施形態のダイオードD2と同様の逆流防止用のダイオードである。
スイッチSW1~スイッチSW3は、端子TEとダイオードD1A~D1Cとの間の導通・非導通を切り替えるスイッチである。例えば、スイッチSWAをオンにし、スイッチSWB,SWCをオフにすると、端子TEにダイオードD1Aが接続(換言すると、端子TEと端子TGの間にダイオードD1AとダイオードD2Aの組み合わせが接続)されることになる。なお、スイッチSWA~SWCは、「接続回路」に相当する。
次に、第2実施形態のクランプ回路6Aを用いた試験方法について説明する。
図12は、第2実施形態の試験方法を説明するためのフロー図である。
図12は、第2実施形態の試験方法を説明するためのフロー図である。
まず、スイッチング素子3のコレクタに電圧をかけて耐圧を評価する静耐圧試験を行う(ステップS10:第1試験ステップ)。
図13は、静耐圧試験の試験結果の一例である。図13の横軸はコレクタに印加する電圧(コレクタ-エミッタ間電圧(Vce)であり、縦軸はコレクタに流れる電流である。なお、静耐圧試験では、図に示すように、電圧Vceを上げていった際に、或るところ(例えば図の矢印付近)で一度ピーク(静耐圧)に達し、一度下がる。正常であれば、電圧は再度増加していくが、壊れると、図のように、電圧Vceは増加せず電流Icが増大する。前述したようにアバランシェ非保証品では耐圧に達した瞬間に破壊するおそれがあるので、電圧を上げていき、電流(Ic)が、低い範囲(例えば数mA以下の範囲)で、電圧と電流の関係が変化する(傾きが変わる)電圧を求める。本実施形態では電流Icが一点鎖線の値となる電圧を検出している。
図13の試験結果は、複数(ここでは3つ)のスイッチング素子3について行った結果を示している。図に示すように、製造バラツキなどにより、耐圧(静耐圧)が異なっており、一点鎖線における電圧も異なっている(Va<Vb<Vc)。
次に、静耐圧試験の試験結果に基づいて、クランプ回路6AのスイッチSW1~SW3の切り替えを行う(ステップS11:選定ステップ)。換言すると、端子TEに接続するダイオードをダイオードD1A~D1Cから選定する。これにより、端子TEのクランプ電圧(耐圧)が切り替えられる。
図14は、スイッチング素子3の耐圧と、ダイオードD1A~D1Cの耐圧の関係を示す図である。ここでは、ダイオードD1Aの耐圧がV2a,ダイオードD1Bの耐圧がV2b,ダイオードD1Cの耐圧がV2c(V2a<V2b<V2c)であることとする。またV2aはVaより低く、V2bはVbよりも低く、V2cはVcよりも低いとする。
例えば、被検体のスイッチング素子3の耐圧がVbである場合、Vbよりも耐圧の低いダイオード(この場合、ダイオードD1B)を選定するようにスイッチSW1~スイッチSW3のオンオフの切り替えを行う。すなわち、スイッチSWBをオンにし、スイッチSWA,SWCをオフにする。
そして、第1実施形態と同様に、スイッチング素子3のスクリーニング試験を実行する(S12:第2試験ステップ)。
このように、ダイオードD1A~D1Cを設けて、端子TEとの接続を切り替えできるようにすることで、クランプ電圧を変更することが可能である。なお、本実施形態では、3つのダイオード(ダイオードD1A~D1C)を並列に設けているが、3つには限られず、複数であればよい。ただし、ダイオードの数が多いほど、耐圧(クランプ電圧)の設定数を増やすことができる。
≪変形例≫
図15は、第2実施形態の変形例のクランプ回路6Bの回路図である。なお、この変形例においても、クランプ回路6B以外の構成は第1実施形態(図9)と同じであるので図示及び説明を省略する。また、第1実施形態(図9)と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
図15は、第2実施形態の変形例のクランプ回路6Bの回路図である。なお、この変形例においても、クランプ回路6B以外の構成は第1実施形態(図9)と同じであるので図示及び説明を省略する。また、第1実施形態(図9)と同一構成の部分には同一符号を付し説明を省略する。
変形例のクランプ回路6Bは、ダイオードD11~D14と、スイッチSW1~SW14を備えている。ダイオードD11~D14は、端子TEと、逆流防止用のダイオードD2の間に直列に接続されている。ダイオードD11~D14のそれぞれの耐圧は、異なっていても良いし、同じでもよい。また、本実施系形態では、4つのダイオード(ダイオードD11~D14)を直列に接続していえるがこれには限られず、複数であればよい。なお、ダイオードD11~D14のうちの何れか1つ(例えばダイオードD11)は「第1ダイオード」に相当し、それに直列接続されたダイオード(例えばダイオードD12)は「第4ダイオード」に相当する。
スイッチSW1~SW4は、それぞれ、ダイオードD11~D14と並列に設けられている。そして、スイッチSW1~SW4のオンオフの切り替えに応じて、端子TE(スイッチング素子3のコレクタ)のクランプ電圧を設定することができる。本実施形態では、ダイオードD11~D14に対して、それぞれスイッチ(スイッチSW1~SW4)が並列に設けられているが、これには限られず、少なくとも1つ設けられていればよい。これにより、スイッチの切り替えによりクランプ電圧を変更できる。
この変形例のように、複数のダイオードを直列に接続して、並列接続されたスイッチのオンオフによって、端子TEのクランプ電圧を変更するようにしてもよい。
端子TEのクランプ電圧を変更する他の方法としては、第1実施形態において、クランプ回路6のダイオードD1を耐圧が異なるダイオードと置き換え可能としてもよい。
端子TEのクランプ電圧を変更する他の方法としては、第1実施形態において、クランプ回路6のダイオードD1を耐圧が異なるダイオードと置き換え可能としてもよい。
=====まとめ=====
以上、本発明の一実施形態である試験回路1について説明した。試験回路1は、スイッチング素子3のスクリーニング試験を行う際に用いられる試験回路であり、スイッチング素子3をオンオフするための駆動信号が入力される端子TCと、スイッチング素子3のエミッタに接続される端子TFと、スイッチング素子3のゲートに接続される端子TGと、スイッチング素子3のコレクタに接続される端子TEと、端子TEと端子TFの間に接続されるクランプ回路6とを有している。
そして、クランプ回路6は、駆動信号に基づいてスイッチング素子3がオンされる際、端子TGの電圧をスイッチング素子3の閾値よりも高い電圧V1にし、駆動信号に基づいてスイッチング素子3がオフされる際、端子TEの電圧をスイッチング素子3の耐圧よりも低い電圧V2にクランプしつつ、端子TGの電圧を、スイッチング素子3の閾値Vthと電圧V1との間の電圧V3にする。
これにより、アバランシェ非保証品の被検体(スイッチング素子3)に対し、アバランシェ試験と同等の低電流・高電圧の試験が可能となるので、スイッチング素子3を適切に評価することができる。
以上、本発明の一実施形態である試験回路1について説明した。試験回路1は、スイッチング素子3のスクリーニング試験を行う際に用いられる試験回路であり、スイッチング素子3をオンオフするための駆動信号が入力される端子TCと、スイッチング素子3のエミッタに接続される端子TFと、スイッチング素子3のゲートに接続される端子TGと、スイッチング素子3のコレクタに接続される端子TEと、端子TEと端子TFの間に接続されるクランプ回路6とを有している。
そして、クランプ回路6は、駆動信号に基づいてスイッチング素子3がオンされる際、端子TGの電圧をスイッチング素子3の閾値よりも高い電圧V1にし、駆動信号に基づいてスイッチング素子3がオフされる際、端子TEの電圧をスイッチング素子3の耐圧よりも低い電圧V2にクランプしつつ、端子TGの電圧を、スイッチング素子3の閾値Vthと電圧V1との間の電圧V3にする。
これにより、アバランシェ非保証品の被検体(スイッチング素子3)に対し、アバランシェ試験と同等の低電流・高電圧の試験が可能となるので、スイッチング素子3を適切に評価することができる。
また、クランプ回路6は、端子TEの電圧を電圧V2にクランプするために端子TEと端子TGとの間に設けられたダイオードD1と、ダイオードD1と端子TFの間に設けられた抵抗R1と、を有している。これにより、端子TEの電圧を電圧V2にクランプしつつ、端子TGに電圧V3を印加してスイッチング素子3をオンさせることができる。
また、クランプ回路6は、ダイオードD1のアノード側にアノードが接続され、カソードが端子TGに接続されたダイオードD2を有している。これにより、駆動信号によってスイッチング素子3をオンさせる際に、逆流を防止することができる。
また、クランプ回路6は、ダイオードD2のカソードと、抵抗R1との間に接続された抵抗R2を有する。これにより、スイッチング素子3のゲートに印加される電圧を制御しやすくできる。
また、第2実施形態のクランプ回路6Aは、ダイオードにD1Aに並列接続され、ダイオードにD1Aとは耐圧の異なるダイオード(ダイオードD1B,D1C)と、端子TEに、ダイオードにD1A~D1Cを接続する接続回路(スイッチSWA~SWC)を有している。これにより、クランプ電圧を変更することができ、より正確な評価を行うことが可能である。
また、第2実施形態の変形例のクランプ回路6Bは、ダイオードD11に直列接続されたダイオードD12と、ダイオードD11に並列に接続されたスイッチSW1を有している。これにより、クランプ電圧を変更することができ、より正確な評価を行うことが可能である。
また、試験回路1は、電源電圧Vccが印加される端子TAと、端子TAとスイッチング素子3のコレクタとの間に設けられたコイルL1とを有している。これにより、試験の際に、コイルL1に蓄えられたエネルギーをスイッチング素子3に印加することが出来る。また、コイルL1のインダクタンスの設定により、ピーク値Icpの値を低くでき、スイッチング素子3が破壊した際に溶融しないようにできる。
また、第2実施形態の試験方法は、スイッチング素子3の耐圧を評価する静耐圧試験を行うステップS10と、静耐圧試験の結果に基づいて、端子TEの電圧がスイッチング素子の耐圧よりも低くなるようにダイオードD1A~D1Cを選定するステップS11と、選定されたダイオードを用いてスクリーニング試験を行うステップS12を有している。これにより、クランプ電圧を変更することができ、より正確な評価を行うことが可能である。
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。
1 試験回路
2 電流遮断用素子
3 スイッチング素子
3a ゲート電極
3b エミッタ電極
3c コレクタ電極
6,6A,6B クランプ回路
10 試験回路
20,20a,20b プローブ
30 コンタクトブロック
40 ステージ
100 試験装置
L0,L1 コイル
D0 回生ダイオード
D1,D1A~D1C,D11~D14 ダイオード
D2,D2A~D2C ダイオード
R1,R2 抵抗
SW0,SWA~SWC,SW1~SW4 スイッチ
TA~TG 端子
2 電流遮断用素子
3 スイッチング素子
3a ゲート電極
3b エミッタ電極
3c コレクタ電極
6,6A,6B クランプ回路
10 試験回路
20,20a,20b プローブ
30 コンタクトブロック
40 ステージ
100 試験装置
L0,L1 コイル
D0 回生ダイオード
D1,D1A~D1C,D11~D14 ダイオード
D2,D2A~D2C ダイオード
R1,R2 抵抗
SW0,SWA~SWC,SW1~SW4 スイッチ
TA~TG 端子
Claims (8)
- スイッチング素子の試験を行う際に用いられる試験回路であって、
前記スイッチング素子をオンオフするための駆動信号が入力される第1端子と、
前記スイッチング素子の接地側電極に接続される第2端子と、
前記スイッチング素子の制御電極に接続される第3端子と、
前記スイッチング素子の電源側電極に接続される第4端子と、
前記第2端子と前記第4端子の間に接続されるクランプ回路と、
を備え、
前記クランプ回路は、
前記駆動信号に基づいて前記スイッチング素子がオンされる際、前記第3端子の電圧を前記スイッチング素子の閾値よりも高い第1電圧にし、
前記駆動信号に基づいて前記スイッチング素子がオフされる際、前記第4端子の電圧を前記スイッチング素子の耐圧よりも低い第2電圧にクランプしつつ、前記第3端子の電圧を前記閾値と前記第1電圧との間の第3電圧にする、
試験回路。 - 請求項1に記載の試験回路であって、
前記クランプ回路は、
前記第4端子の電圧を前記第2電圧にクランプするために前記第4端子と前記第3端子との間に設けられた第1ダイオードと、
前記第1ダイオードと前記第2端子の間に設けられた第1抵抗と、
を有する試験回路。 - 請求項2に記載の試験回路であって、
前記第1ダイオードのアノード側にアノードが接続され、カソードが前記第3端子に接続された第2ダイオードを有する、
試験回路。 - 請求項3に記載の試験回路であって、
前記第2ダイオードの前記カソードと前記第1抵抗との間に接続された第2抵抗を有する、
試験回路。 - 請求項2~4の何れか一項に記載の試験回路であって、
前記第1ダイオードに並列接続され、前記第1ダイオードとは耐圧の異なる第3ダイオードと、
前記第4端子に、前記第1ダイオード又は前記第3ダイオードを接続する接続回路と、
を有する試験回路。 - 請求項2~4の何れか一項に記載の試験回路であって、
前記第1ダイオードに直列接続された第4ダイオードと、
少なくとも、前記第1ダイオードに並列に接続されたスイッチと、
を有する試験回路。 - 請求項1~6の何れか一項に記載の試験回路であって、
電源電圧が印加される第5端子と、
前記第5端子と、前記スイッチング素子の前記電源側電極との間に設けられたコイルと、
有する試験回路。 - スイッチング素子をオンオフするための駆動信号が入力される第1端子と、
前記スイッチング素子の接地側電極に接続される第2端子と、
前記スイッチング素子の制御電極に接続される第3端子と、
前記スイッチング素子の電源側電極に接続される第4端子と、
前記第2端子と前記第4端子の間に接続され、前記第4端子の電圧をクランプするための第1ダイオードと、前記第1ダイオードと前記第2端子の間に設けられた第1抵抗と、を有するクランプ回路と、
を備えた試験回路を用いて前記スイッチング素子の試験を行う試験方法であって、
前記スイッチング素子の耐圧を評価する静耐圧試験を行う第1試験ステップと、
前記静耐圧試験の結果に基づいて、前記第4端子の電圧が前記スイッチング素子の前記耐圧よりも低くなるように前記第1ダイオードを選定する選定ステップと、
選定された前記第1ダイオードを用いて前記試験を行う第2試験ステップと、
を有する試験方法。
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