JP2023062431A - 冷菓及びその製造方法、並びに脂肪の凝集抑制方法 - Google Patents

冷菓及びその製造方法、並びに脂肪の凝集抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】脂肪の凝集が抑制された冷菓の提供。【解決手段】脂肪を含む冷菓であって、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンから選ばれる1種以上を含み、かつ総脂肪含有量に対して、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンの合計含有量が0.12質量%以上である、冷菓。【選択図】なし

Description

本発明は、冷菓及びその製造方法、並びに脂肪の凝集抑制方法に関する。
アイスクリーム等の冷菓は、一般的に、原料混合物を必要に応じて殺菌し、フリージングし、所望の形状に成形し、硬化する方法で製造される。
原料混合物が脂肪を含む場合、フリージング工程で乳化状態が破壊され、脂肪が凝集して脂肪粒が生じることがある。脂肪粒は冷菓の組織や風味を損なう一因となりやすい。
かかる問題に対して、原料混合物に乳化安定作用を有する食品添加物を含有させる方法がある。例えば特許文献1には、特定の澱粉分解物からなる乳化安定剤が記載されている。
特開2017-131177号公報
しかし、近年は食品添加物の使用を控えることが好まれる傾向がある。
例えば卵黄には乳化作用を有するリン脂質が含まれており、乳化安定剤の代わりに卵黄を用いることも考えられるが、フリージング工程における脂肪の凝集を抑制する効果が充分とはいえない。
本発明は、脂肪の凝集が抑制された冷菓及びその製造方法、並びに脂肪の凝集抑制方法を提供する。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 脂肪を含む冷菓であって、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンから選ばれる1種以上を含み、かつ総脂肪含有量に対して、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンの合計含有量が0.12質量%以上である、冷菓。
[2] 前記総脂肪含有量が6質量%以上である、[1]の冷菓。
[3] 前記総脂肪含有量に対して乳脂肪が30~100質量%である、[1]又は[2]の冷菓。
[4] 冷菓の総質量に対して、乳タンパク質の含有量が2.1~5.5質量%である、[1]~[3]のいずれかの冷菓。
[5] 冷菓の酸度が0.10~0.37質量%である、[1]~[4]のいずれかの冷菓。
[6] 脂肪を含む原料混合物をフリージングする工程を有し、
前記原料混合物が、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンから選ばれる1種以上を含み、かつ前記原料混合物の総脂肪含有量に対して、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンの合計含有量が0.12質量%以上となるように、前記原料混合物を調製する、冷菓の製造方法。
[7] 前記総脂肪含有量が6質量%以上となるように、前記原料混合物を調製する、[6]の製造方法。
[8] 前記総脂肪含有量に対して乳脂肪が30~100質量%となるように、前記原料混合物を調製する、[6]又は[7]の製造方法。
[9] 前記原料混合物の総質量に対して、乳タンパク質の含有量が2.1~5.5質量となるように、前記原料混合物を調製する、[6]~[8]のいずれかの製造方法。
[10] 前記原料混合物の酸度が0.10~0.37質量%となるように、前記原料混合物を調製する、[6]~[9]のいずれかの製造方法。
[11] スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンを含み、これらの合計含有量が、乾燥質量換算で2.5質量%以上である乳製品を用いて、前記原料混合物を調製する、[6]~[10]のいずれかの製造方法。
[12] 脂肪を含む原料混合物をフリージングする工程における脂肪の凝集を抑制する方法であって、
前記原料混合物が、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンから選ばれる1種以上を含み、かつ前記原料混合物の総脂肪含有量に対して、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンの合計含有量が0.12質量%以上となるように、前記原料混合物を調製する、脂肪の凝集抑制方法。
本発明によれば、脂肪の凝集が抑制された冷菓が得られる。
本発明の脂肪の凝集抑制方法によれば、脂肪を含む原料混合物をフリージングする工程における脂肪の凝集を抑制できる。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
本発明における冷菓は、一般的な「冷菓」に分類されるもの、及びフローズンヨーグルトを含む。「冷菓」は、具体的には、アイスクリーム類(アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス)、氷菓を挙げることができる。「冷菓」には、-18℃以下で販売・提供されるハードアイスクリーム、-3℃~-7℃で販売・提供されるソフトアイスクリームが含まれる。
アイスクリーム類とは、乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであって乳固形分3.0%以上を含むもの(はっ酵乳を除く)をいう。アイスクリーム類は、含まれる乳固形分と乳脂肪分の量によって、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの3つに分類される。
一方、乳固形分3.0%未満のものは、前記アイスクリーム類ではなく、食品衛生法に基づく厚生省告示「食品、添加物等の規格基準」により、氷菓として規定されている。
また、フローズンヨーグルトは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令により、種類別「発酵乳」に分類される。発酵乳は「乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌又は酵母で発酵させ、糊状または液状にしたもの又はこれらを凍結したものをいう」と定められ、成分規格は、「無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数又は酵母数1000万/mL以上」と規定されている。フローズンヨーグルトは、凍結した発酵乳に該当する。
本発明における冷菓は、氷菓、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、フローズンヨーグルトのいずれであってもよい。
本明細書において、成分等の含有量の測定方法は以下の方法を用いる。
(1)水分
常圧加熱乾燥法(乾燥助剤添加法)により測定する。
(2)固形分
固形分(質量%)=100-水分(質量%)で算出する。
(3)脂肪分・乳脂肪分
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」に記載の、アイスクリーム類の乳脂肪分の定量法に準拠する方法で測定する。
具体的には、試料4gを小型ビーカーに採り、水3mLを加えてよく混ぜ合わせ、レーリッヒ管に移す。前記ビーカーは、水3mLでよく洗い、その洗液を前記レーリッヒ管に加え、振り混ぜる。次に、アンモニア水(アンモニアの25~30%水溶液、無色透明なもの)2mLを加え、静かに混合する。次に、前記レーリッヒ管を60℃の水浴中につけ、時々振り混ぜながら20分間加温する。さらにエタノール(95~96%水溶液)10mLを加えてよく混ぜ合わせる。
次いで、前記レーリッヒ管にエーテル25mLを加え静かに回転し、均一の色調となったときエーテルガスを抜き、管を水平にして30秒間激しく振り混ぜる。次に石油エーテル(沸点60℃以下)25mLを加え、同様に30秒間振り混ぜて栓を緩め、上澄液が透明になるまで直立して2時間以上静置する。上澄液を、予め恒量を求めたビーカーに入れる。
前記レーリッヒ管に、上記と同様の手順で、エーテル25mL及び石油エーテル25mLを加えて混ぜ、上澄液を前記ビーカーに入れる。側管の先端を、エーテルと石油エーテルの等量混合液で洗浄して前記ビーカーに加える。
前記ビーカーを、約75℃に加熱して溶剤を揮発させ、雰囲気温度100~105℃の乾燥器中で1時間乾燥した後、秤量する。ビーカーの恒量からの増加分を脂肪分とする。
試料が乳脂肪以外の他の脂肪分を含まない場合は、上記で求めた脂肪分を乳脂肪の含有量とする。
試料が乳脂肪以外の他の脂肪分を含む場合は、上記で求めた脂肪分から他の脂肪分を差し引いた値を乳脂肪の含有量(乳脂肪分)とする。
(4)乳タンパク質・無脂乳固形分
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」に記載の、発酵乳及び乳酸菌飲料の無脂乳固形分の定量法に準拠する方法で測定する。
具体的には、試料(凍結状のものにあっては、40℃以下の温度でなるべく短時間に全部融解させたもの)約50gを精密に量り、フェノールフタレイン溶液数滴を加える。これをかき混ぜながら10%水酸化ナトリウム溶液を徐々に加えて微アルカリ性とし、メスフラスコに採る。水を加えて100mLとし、その5mLを正確に150mLのケルダール分解フラスコに採る。これに硫酸カリウム9gと硫酸銅1gの混合粉末0.2gを加え、更にフラスコの内壁を伝わらせて硫酸10mLを加える。次に、このフラスコを徐々に加熱し、亜硫酸ガスの白煙が生じたとき少し加熱を強める。泡末の大部分が消失した後、強熱し、中の液が透明な淡青色を呈し、かつ、フラスコの内壁に炭化物を認めなくなったとき加熱を止める。放冷後、注意しながら水30mLを加え、再び冷却した後フラスコを蒸留装置に連結する。この場合、200mLの吸収フラスコ中には0.05mol/L硫酸30mL及びメチルレッド溶液数滴を入れ、冷却器の下端が液中につかるようにする。
次に、ケルダール蒸留装置の漏斗から30%水酸化ナトリウム溶液40mLを入れ、水10mLで洗い込み、ピンチコックを閉じ、直ちに蒸留をはじめる。留出液が80mL~100mLの量に達したとき冷却器の下端を液面から離し、更に留出液の数mLを採る。蒸留終了後、冷却器の液に浸った部分を少量の水で洗い、その洗液を吸収フラスコ中の液に合し、これを0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定する。
乳タンパク質(単位:質量%)は、次式によって計算する。
乳タンパク質={0.0014×(A-B)}/試料の採取量(単位:g)×6.38×100
無脂乳固形分(単位:質量%)は、次式によって計算する。
無脂乳固形分=乳タンパク質×2.82
A:0.05mol/Lの硫酸30mLを中和するのに要する0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の量(単位:mL)
B:滴定に要した0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液の量(単位:mL)
標示薬:メチルレッド溶液:メチルレッド1gをエタノール50mLに溶かし、これに水を加えて100mLとし、必要があればろ過する。
(5)乳固形分
前記(3)の方法で求めた乳脂肪分と、前記(4)の方法で求めた無脂乳固形分との合計が乳固形分である。
凍結点は、液状にした試料を雰囲気温度-25℃で冷却しながら、品温を経時的に測定し、液体が固体になる際の発熱反応により温度が下降しないポイント(凝固点)における温度である。
酸度は、試料を0.1mol/Lの水酸化ナトリウム溶液で滴定し、pH8.2となるまでに消費した水酸化ナトリウム溶液の量から、乳酸を換算値として算出した値(単位:質量%)である。
下記の方法でリン脂質組成の定量を行い、スフィンゴミエリン(以下、SMともいう。)、ホスファチジルイノシトール(以下、PIともいう。)、及びホスファチジルセリン(以下、PSともいう。)の各含有量を求めた。
試料1gを遠沈管に採取しメタノール50mLを加えて1分間ホモジナイザー処理後、クロロホルム100mLを加えてホモジナイザー処理し遠沈させ上清を回収した(1回目抽出)。その残渣にクロロホルムとメタノールを2:1で混合した溶媒100mLを加えて2分間ホモジナイザー処理後、遠沈させ上清を回収した(2回目抽出)。さらに、その残渣にクロロホルムとメタノールを2:1で混合した溶媒20mLを加えて2分間超音波処理後、遠沈させ上清を回収した(3回目抽出)。
3回の抽出で得られた上清の総量(270mL)に0.88%塩化カリウム水溶液93mLを添加して一晩静置して溶媒中の不純物を取り除いた後、硫酸ナトリウムを加えて脱水ろ過してエバポレーターで溶媒を留去して油層を回収した。
回収した油層を試料として用い、二次元薄層クロマトグラフィー法による定量分析を行った。二次元薄層クロマトグラフィー法は、「油化学」第35巻、第12号(1986年)、1018~1024頁の2-2に記載の方法で実施できる。
<冷菓>
本実施形態の冷菓は脂肪を含む。冷菓中の脂肪にはリン脂質が含まれる。
冷菓中のリン脂質は、SM、PI及びPSから選ばれる1種以上を含む。SM、PI及びPSの全部を含むことが好ましい。
冷菓の総脂肪含有量に対して、SM、PI及びPSの合計含有量の下限は0.12質量%以上であり、0.13質量%以上が好ましく、0.23質量%以上がより好ましく、0.34質量%以上がさらに好ましい。上限は0.7質量%以下が好ましく、0.67質量%以下がさらに好ましく、0.65質量%以下が特に好ましい。上記範囲の下限値以上であると、フリージング工程における脂肪の凝集抑制効果に優れる。上限値以下であると風味の点で好ましい。
また、冷菓の総質量に対して、SMの含有量としては、下限は0.005質量%以上が好ましく、0.010質量%以上がより好ましく、0.015質量%以上がさらに好ましく、上限は0.050質量%以下が好ましく、0.040質量%以下がより好ましく、0.035質量%以下がさらに好ましい。
冷菓の総質量に対して、PIの含有量としては、下限は0.001質量%以上が好ましく、0.0015質量%以上がより好ましく、0.0017質量%以上がさらに好ましく、上限は0.030質量%以下が好ましく、0.020質量%以下がより好ましく、0.015質量%以下がさらに好ましい。
冷菓の総質量に対して、PSの含有量としては、下限は0.001質量%以上が好ましく、0.0015質量%以上がより好ましく、0.002質量%以上がさらに好ましく、上限は0.030質量%以下が好ましく、0.025質量%以下がより好ましく、0.020質量%以下がさらに好ましい。
冷菓の総質量に対して、総脂肪含有量は下限値としては、6質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、8質量%以上がさらに好ましく、上限値としては、20質量%以下が好ましく、18質量%以下がより好ましく、16質量%以下がさらに好ましい。また、冷菓の総質量に対して、総脂肪含有量の好適な範囲として6~20質量%が好ましく、7~18質量%がより好ましく、8~16質量%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると、フリージング工程において脂肪の凝集を生じやすく、本発明を適用することによる効果が大きい点で好ましい。上限値以下であると良好な風味が得られやすい。
冷菓中の脂肪は、乳由来の脂肪(乳脂肪)でもよく、乳以外に由来する脂肪でもよく、これらの混合物であってもよい。乳以外に由来する脂肪としては、植物性の原料に由来する脂肪、動物性の原料に由来する脂肪、卵黄に由来する脂肪等が挙げられる。
特に、乳脂肪はフリージング工程における脂肪の凝集を生じやすく、本発明の効果が大きい点で、冷菓が乳脂肪を含むことが好ましい。冷菓の総脂肪含有量に対して、乳脂肪の含有量の下限値としては、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましく、上限値としては100質量%以下、100質量%未満、97質量%以下、94質量%以下が好ましい。また、冷菓の総脂肪含有量に対して、乳脂肪の含有量の好適な範囲としては、20~100質量%が好ましく、25~100質量%がより好ましく、30~97質量%がさらに好ましく、30~94質量%が特に好ましい。
冷菓中のリン脂質は、乳由来のリン脂質でもよく、乳以外に由来するリン脂質でもよく、これらの混合物であってもよい。乳以外に由来するリン脂質としては、卵黄由来のリン脂質、大豆由来のリン脂質等が挙げられる。
フリージング工程における脂肪の凝集を抑制する効果に優れる点で、冷菓中のリン脂質が乳由来のリン脂質を含むことが好ましい。乳由来のリン脂質にはSM、PI及びPSの全部が含まれる。
冷菓中のSM、PI及びPSの合計に対して、乳由来のSM、PI及びPSの合計の割合の下限値としては、60質量%以上、65質量%以上、70質量%以上、80質量%以上が好ましく、上限値としては、100質量%以下、100質量%未満、97質量%以下、94質量%以下が好ましい。また、好適な範囲としては、60~100質量%が好ましく、65質量%以上100質量%未満がより好ましく、70~97質量%がさらに好ましく、80~94質量%が特に好ましい。
卵黄のリン脂質は、スフィンゴミエリン(SM)、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、及びリゾホスファチジルコリンからなる。
後述の実施例に示されるように、卵黄の含有量が多すぎると脂肪の凝集が生じやすくなる傾向がある。冷菓の総質量に対して、卵黄由来のSMは0.01質量%以下が好ましく、0.008質量%以下がより好ましく、0.006質量%以下がさらに好ましい。下限はゼロでもよいが、滑らかな食感の冷菓が得られやすいという点からは0.001質量%以上が好ましく、0.0013質量%以上がより好ましい。
冷菓は水分を含む。冷菓の総質量に対する総固形分は33~45質量%が好ましく、35~43質量%がより好ましく、37~41質量%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると氷晶感の少ない冷菓が得られ、上限値以下であると製造中に溶けにくく製造適性が高い。
冷菓は、脂肪以外の固形分を含むことが好ましい。脂肪以外の固形分は、乳由来の固形分(無脂乳固形分)でもよく、乳以外に由来する固形分でもよく、これらの混合物であってもよい。
冷菓は無脂乳固形分を含むことが好ましい。冷菓の総質量に対して、無脂乳固形分は6.0~11.0質量%が好ましく、7.0~10.8質量%がより好ましく、7.5~10.5質量%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると乳風味に優れた冷菓が得られ、上限値以下であると保存中の乳糖結晶の発生が起こりにくい。
冷菓が乳脂肪及び無脂乳固形分を含むことがより好ましい。この場合の乳脂肪/無脂乳固形分の質量比は0.3~1.5が好ましく、0.45~1.3がより好ましく、0.6~1.1がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると原料個混合液の乳化が安定しやすく、上限値以下であると良好な風味が得られやすい。
無脂乳固形分は乳タンパク質を含むことが好ましい。冷菓の総質量に対して、乳タンパク質は上限値としては5.5質量%以下が好ましく、5.0質量%以下がより好ましく、4.5質量%以下がさらに好ましく、下限値としては2.1質量%以上が好ましく、2.5質量%以上がより好ましく、2.7質量%以上がさらに好ましい。また、好適な範囲としては2.1~5.5質量%が好ましく、2.5~5.0質量%がより好ましく、2.7~4.5質量%がさらに好ましい。上記範囲の下限値以上であると原料混合液の乳化が安定しやすく、上限値以下であると良好な風味が得られやすい。
冷菓は酸性原料を含んでもよい。冷菓の酸度が高いと、フリージング工程において脂肪の凝集を生じやすく、本発明を適用することによる効果が大きい。この観点から冷菓の酸度は0.10質量%以上が好ましく、0.12質量%以上がより好ましく、0.13質量%以上、0.14質量%以上、0.15質量%以上、0.16質量%以上、0.17質量%以上、0.18質量%以上がさらに好ましく、0.19質量%以上が特に好ましい。一方、酸度が高すぎると充分な脂肪凝集抑制効果が得られない。この観点から冷菓の酸度は0.37質量%以下が好ましく、0.34質量%以下がより好ましく、0.30質量%以下がさらに好ましく、0.28質量%以下が特に好ましい。
特に、冷菓に乳タンパク質が含まれると、酸性原料の添加によって乳化が不安定になりやすく、脂肪の凝集が生じやすい。
冷菓は乳化剤を含有しないことが好ましい。前記乳化剤は「食品衛生法施行規則」等において、乳化剤として表示が義務付けられている成分を意味する。例えばレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリソルベート等が挙げられる。
冷菓は安定剤を含有しないことが好ましい。前記安定剤は「食品衛生法施行規則」等において、安定剤として表示が義務付けられている成分を意味する。例えばペクチン、ローカストビーンガム、グアーガム、ジェランガム、アラビアガム、キサンタンガム、タマリンドシードガム、カラヤガム、カラギナン、大豆多糖類、グルコマンナン、微小繊維状セルロース、タラガム、発酵セルロース、カルボキシメチルセルロース、サイリウムシードガム、こんにゃく粉、ゼラチン、寒天、加工でん粉等が挙げられる。
<冷菓の製造方法>
本実施形態の冷菓は、脂肪を含む原料混合物をフリージングする工程を経て製造される。原料混合物をフリージングすると流動性を有する部分凍結物が得られる。部分凍結物をそのまま冷菓としてもよく、さらに冷却して硬化させた硬化物を冷菓としてもよい。
原料混合物と、部分凍結物と、部分凍結物の硬化物の質量基準の組成は同じである。
[原料混合物の調製工程]
原料は、冷菓の原料として使用可能なものであればよい。所望の組成の原料混合物が得られるように原料を組み合わせる。
原料として、SM、PI及びPSを含み、これらの合計含有量が乾燥質量換算で5質量%以上である乳製品(以下、高リン脂質乳製品ともいう。)を用いることが好ましい。高リン脂質乳製品を用いると、原料混合物中のSM、PI及びPSの合計含有量を高めやすい。特に、PI及びPSは卵黄に含まれず乳製品に含まれるリン脂質であるため、高リン脂質乳製品を用いると、卵黄の使用量を抑えつつ、SM、PI及びPSの合計含有量を高めやすい。
高リン脂質乳製品として、例えば、チーズホエイをMF膜で分離して得られる保持液の濃縮物(チーズホエイ由来の高脂質濃縮画分)が好ましい。市販の高リン脂質乳製品を用いてよい。
市販の高リン脂質乳製品として、タツア社製品名「ベータセーラムパウダー」、タツア社製品名「リン脂質濃縮物」等が挙げられる。
脂肪の凝集を抑制する効果に優れる点で、前記チーズホエイ由来の高脂質濃縮画分が好ましい。
高リン脂質乳製品以外の原料の例として、生乳、牛乳、クリーム、バター、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳、練乳、チーズ、ホエイパウダー等の乳製品;上白糖、グラニュー糖、三温糖、黒砂糖、ぶどう糖、果糖、水あめ、粉飴、蜂蜜等の甘味原料;卵成分;植物油脂;塩、酸性原料、酒類等の呈味原料等が挙げられる。
酸性原料とは、酸度が0.2質量%以上である乳原料以外の原料を意味する。例えば、果汁、コーヒー抽出液、紅茶抽出液、フルーツプレザーブ、カラメルシロップ等の食品や、クエン酸、乳酸、リンゴ酸等の食品添加物が挙げられる。
原料として、乳化剤、安定剤は使用しないことが好ましい。
原料混合物の調製工程では、原料を水に溶解又は分散させて水中油型エマルションとする。
例えば、原料を水(または温水)に加えて混合する。原料が変質しない範囲(例えば80℃以下)で加温してもよい。原料混合物は常法により加熱殺菌することが好ましい。必要に応じて原料混合物をろ過、均質化してもよい。
酸性原料を用いる場合は、酸性原料以外の原料を水(または温水)に加えて混合し、必要に応じて、加熱殺菌、ろ過、均質化を行った後、酸性原料を添加してもよい。この場合酸性原料は予め殺菌して添加することが好ましい。又は、他の原料とともに水(または温水)に加えて混合してもよく、加熱殺菌の直前に添加してもよい。
[フリージング工程]
次に、原料混合物をフリージングする。フリージング工程では、原料混合物を流動させながら凍結点よりも低い温度で凍結させて、流動性を有する部分凍結物を得る。このとき空気を含有させつつ凍結させてもよい。フリージングは公知の方法で行うことができる。
[成形工程・硬化工程]
フリージング工程で得られた部分凍結物を用いて冷菓を製造する方法は特に限定されない。
例えば、部分凍結物を所望の製品形態に成形して成形品とし、成形品を冷却し硬化させて冷菓を製造してもよい。
成形工程は公知の方法を用いて行うことができる。例えば、部分凍結物をカップやモールド等に充填して成形する方法、部分凍結物を押出成形する方法等を用いることができる。
硬化工程では、成形品を、例えば雰囲気温度-30℃以下の冷凍庫内で凍結させて硬化させる。
部分凍結物に具材を加えたものを成形し硬化させて、部分凍結物の硬化物(冷菓)と具材とからなる複合冷菓を製造してもよい。
本実施形態によれば、原料混合物中の総脂肪含有量に対するSM、PI及びPSの合計含有量を0.12質量%以上とすることにより、原料混合物をフリージングする工程における脂肪の凝集を抑制できる。
脂肪の凝集を抑制することによって、冷菓中に存在する脂肪粒の含有量を低下させることができる。脂肪粒の含有量が低下すると、滑らかな食感が得られやすい。
<脂肪の凝集抑制方法>
本実施形態の脂肪の凝集抑制方法は、脂肪を含む原料混合物をフリージングする工程における脂肪の凝集を抑制する方法である。
原料混合物の総脂肪含有量に対して、SM、PI及びPSの合計含有量が0.12質量%以上となるように、前記原料混合物を調製することにより、前記原料混合物をフリージングする工程における脂肪の凝集を抑制できる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において含有量の単位である「%」は特に断りのない限り「質量%」である。
<測定方法>
[脂肪粒の含有量]
冷菓製造工程において、フリージング後の部分凍結物を分注する。各分注された部分凍結物に、冷水(0~10℃)を加え、脂肪を溶かさないように各溶解液を作製する。0~25℃の雰囲気下で、各部分凍結物溶解液を100メッシュ(目開き150μm)の篩に通す。0~25℃の雰囲気下で、各篩において、篩を通過しなかった各未通過量の重さを測定する。これら未通過量の重さの合計値及び試料数から、部分凍結物100gあたりの未通過量の質量(単位:g)の平均値を算出し、得られた値を脂肪粒の含有量(単位:質量%)とする。平均する際の試料数は3以上が好ましい。
<原料>
バター:乳タンパク質0.6%、乳脂肪分83.0%、無脂乳固形分1.4%、SM0.0366%、PI0.0117%、PS0.0147%。
脱脂粉乳:乳タンパク質34.0%、無脂乳固形分95.2%。乳脂肪1.0%
植物油脂:植物性脂肪分100%、リン脂質0%。
グラニュー糖:固形分100%。
粉飴:固形分96%。
加糖卵黄:固形分55.9%、SM0.13%、PI0%、PS0%。
加工卵黄:太陽化学社製品名「ヨークレートLM」、固形分72.3%、SM0.09%、PI0%、PS0%。
クエン酸:固形分100%、クエン酸酸度100%。
濃縮いちご果汁:固形分64.5%、クエン酸酸度6.8%。
なお、バター及び卵黄のリン脂質含有量は文献値を用いた。
高リン脂質乳製品(1):チーズホエイをMF膜で分離して得られる保持液(高脂肪画分)の濃縮物、乳タンパク質70%、乳脂肪分15%、無脂乳固形分83%、SM1.5%、PI0.51%、PS0.76%。
高リン脂質乳製品(2):タツア社製品名「ベータセーラムパウダー」、乳タンパク質29%、乳脂肪分13%、無脂乳固形分80%、SM1.4%、PI0.6%、PS0.73%。
高リン脂質乳製品(3):タツア社製品名「リン脂質濃縮物」、乳タンパク質45%、乳脂肪分30%、無脂乳固形分67%、SM2.73%、PI1.08%、PS1.38%。
<実施例1、比較例1、2>
表1に示す配合で原料混合物を調製した。具体的には、60℃に加温した水(溶解水)に全原料を加えて混合し、加熱殺菌し、均質化して原料混合物を得た。得られた原料混合物を、バッチ式フリーザー(富繁産業社製品名:アイスクリームフリーザーTBF-5LS)を用いてフリージングした。あらかじめバッチ式フリーザーのシリンダー内を-25℃以下に冷却し、そこへ前記で調製した原料混合物(5℃標準)を2kg投入し、フリージングした。フリーザーの冷却はONのまま1時間フリージングし続け、1時間経過後、原料混合物が部分的に凍結した部分凍結品を出口から取り出した。
得られた部分凍結品を、容量130mLのカップに入れ、-35℃の冷凍庫内で冷却し、硬化させて冷菓を得た。
得られた冷菓の脂肪粒の含有量(単位:質量%)を上記の方法で測定した。結果を表に示す(以下、同様。)
表において「(SM+PI+PS)/総脂肪含有量」は、総脂肪含有量に対するSM、PI及びPSの合計含有量(単位:質量%)である。
Figure 2023062431000001
表1の結果に示されるように、比較例1の配合に対して、(SM+PI+PS)/総脂肪含有量の値を高めた実施例1は、比較例1より脂肪粒の含有量が減少し、脂肪の凝集が抑制された。
比較例2は、比較例1の配合に対して卵黄の含有量を増大させた例である。(SM+PI+PS)/総脂肪含有量の値が比較例1より増大したにもかかわらず、脂肪粒の含有量が比較例1より増加した。卵黄が多すぎると保形性が高まり乳化安定性が低下したと考えられる。
<実施例2~7、比較例3~5>
本例ではクエン酸を用いて原料混合物の酸度を調整した。
表2に示す配合で原料混合物を調製した。具体的には、60℃に加温した水(溶解水)に、クエン酸以外の全原料を加えて混合し、加熱殺菌し、均質化した後、殺菌済の10%クエン酸溶液を添加して原料混合物を得た。実施例1と同様にして原料混合物をフリージングし、硬化させて冷菓を得た。
Figure 2023062431000002
表2の結果に示されるように、比較例1の配合にクエン酸を添加して酸度を高めた比較例3~5は、比較例1より脂肪粒の含有量が増加した。比較例3~5を比べると酸度が高いほど脂肪粒の含有量が増加する傾向を示した。
クエン酸を0.05質量%含む比較例3の配合に対して、(SM+PI+PS)/総脂肪含有量の値を高めた実施例2は、比較例3より脂肪粒の含有量が減少し、脂肪の凝集が抑制された。
クエン酸を0.1質量%含む比較例4の配合に対して、(SM+PI+PS)/総脂肪含有量の値を高めた実施例3、4は、比較例4より脂肪粒の含有量が減少し、脂肪の凝集が抑制された。
クエン酸を0.15質量%含む比較例5の配合に対して、(SM+PI+PS)/総脂肪含有量の値を高めた実施例5は、比較例5より脂肪粒の含有量が減少し、脂肪の凝集が抑制された。
実施例3と実施例4とを比較すると、(SM+PI+PS)/総脂肪含有量の値が高いほど脂肪粒の含有量がより減少したことがわかる。
なお、比較例4と比較例5とを比較すると、比較例5の方が、酸度が高いにもかかわらずの脂肪粒の含有量が少なかった。クエン酸の添加が乳タンパク質に影響を与えた結果、比較例4より比較例5の方が高粘度となり、脂肪の凝集がやや少なくなったと考えられる。
実施例6、7は高リン脂質乳製品(1)に代えて高リン脂質乳製品(2)、(3)を用いた例である。クエン酸を0.1質量%含む比較例4の配合に対して、(SM+PI+PS)/総脂肪含有量の値を高めた実施例6、7は、比較例4より脂肪粒の含有量が減少し、脂肪の凝集が抑制された。
<実施例8、比較例6>
本例では乳脂肪の含有量が高い冷菓を製造した。
表3に示す配合で原料混合物を調製した。具体的には、60℃に加温した水(溶解水)に、クエン酸以外の全原料を加えて混合し、加熱殺菌し、均質化した後、殺菌済の10%クエン酸溶液を添加して原料混合物を得た。実施例1と同様にして原料混合物をフリージングし、硬化させて冷菓を得た。
Figure 2023062431000003
表3の結果に示されるように、比較例6の配合に対して、(SM+PI+PS)/総脂肪含有量の値を高めた実施例8は、比較例6より脂肪粒の含有量が減少し、脂肪の凝集が抑制された。
<実施例9、比較例7>
本例では濃縮いちご果汁を用いて酸度を調整した。
表4に示す配合で原料混合物を調製した。具体的には、60℃に加温した水(溶解水)に、濃縮いちご果汁以外の全原料を加えて混合し、加熱殺菌し、均質化した後、殺菌済の濃縮いちご果汁を添加して原料混合物を得た。濃縮いちご果汁は水(溶解水の一部)で2倍に希釈して添加した。実施例1と同様にして原料混合物をフリージングし、硬化させて冷菓を得た。
Figure 2023062431000004
表4の結果に示されるように、比較例7の配合に対して、(SM+PI+PS)/総脂肪含有量の値を高めた実施例9は、比較例7より脂肪粒の含有量が減少し、脂肪の凝集が抑制された。

Claims (12)

  1. 脂肪を含む冷菓であって、
    スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンから選ばれる1種以上を含み、かつ総脂肪含有量に対して、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンの合計含有量が0.12質量%以上である、冷菓。
  2. 前記総脂肪含有量が6質量%以上である、請求項1に記載の冷菓。
  3. 前記総脂肪含有量に対して乳脂肪が30~100質量%である、請求項1又は2に記載の冷菓。
  4. 冷菓の総質量に対して、乳タンパク質の含有量が2.1~5.5質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の冷菓。
  5. 冷菓の酸度が0.10~0.37質量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の冷菓。
  6. 脂肪を含む原料混合物をフリージングする工程を有し、
    前記原料混合物が、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンから選ばれる1種以上を含み、かつ前記原料混合物の総脂肪含有量に対して、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンの合計含有量が0.12質量%以上となるように、前記原料混合物を調製する、冷菓の製造方法。
  7. 前記総脂肪含有量が6質量%以上となるように、前記原料混合物を調製する、請求項6に記載の製造方法。
  8. 前記総脂肪含有量に対して乳脂肪が30~100質量%となるように、前記原料混合物を調製する、請求項6又は7に記載の製造方法。
  9. 前記原料混合物の総質量に対して、乳タンパク質の含有量が2.1~5.5質量%となるように、前記原料混合物を調製する、請求項6~8のいずれか一項に記載の製造方法。
  10. 前記原料混合物の酸度が0.10~0.37質量%となるように、前記原料混合物を調製する、請求項6~9のいずれか一項に記載の製造方法。
  11. スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンを含み、これらの合計含有量が、乾燥質量換算で2.5質量%以上である乳製品を用いて、前記原料混合物を調製する、請求項6~10のいずれか一項に記載の製造方法。
  12. 脂肪を含む原料混合物をフリージングする工程における脂肪の凝集を抑制する方法であって、
    前記原料混合物が、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンから選ばれる1種以上を含み、かつ前記原料混合物の総脂肪含有量に対して、スフィンゴミエリン、ホスファチジルイノシトール、及びホスファチジルセリンの合計含有量が0.12質量%以上となるように、前記原料混合物を調製する、脂肪の凝集抑制方法。
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