JP2024043144A - 冷菓 - Google Patents

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Abstract

【課題】食感及び保存性に優れる冷菓の提供。【解決手段】冷菓本体と、前記冷菓本体の表面の少なくとも一部を覆う被覆層とを有する冷菓であって、前記被覆層が、水又は水溶液の硬化物で構成され、前記被覆層の最大厚みが1.5mm以下であり、前記冷菓本体の表面積に対する前記被覆層の面積の割合が、30%以上である、冷菓。【選択図】図2

Description

本発明は、冷菓に関する。
特許文献1には、水及び甘味料を含有する原料混合物を凍結させて外層を形成し、外層の内部に内層冷菓材を充填し、凍結させて内層を形成する、複層冷菓の製造方法が記載されている。この方法によれば、冷菓が温度変化を受けた場合にも、内層冷菓材の外層への漏れを防止できるとされている。
特開2014-198019号公報
しかし、特許文献1の方法により得られる複層冷菓は、外層によって内層本来の食感が損なわれることがある。一方、内層のみの冷菓は、保存中の温度変化によって冷菓が変形する等、保存性が充分ではない。
本発明は、食感及び保存性に優れる冷菓を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]冷菓本体と、前記冷菓本体の表面の少なくとも一部を覆う被覆層とを有する冷菓であって、
前記被覆層が、水又は水溶液の硬化物で構成され、
前記被覆層の最大厚みが1.5mm以下であり、
前記冷菓本体の表面積に対する前記被覆層の面積の割合が、30%以上である、冷菓。
[2]前記冷菓本体の表面積に対する前記被覆層の面積の割合が、30~95%である、[1]に記載の冷菓。
[3]前記被覆層の固形分が、前記被覆層の総質量に対して3質量%未満である、[1]又は[2]に記載の冷菓。
[4]前記冷菓本体の5℃における粘度が150~2,000mPa・sである、[1]~[3]のいずれかに記載の冷菓。
[5]前記冷菓本体及び前記被覆層の全体の5℃における粘度が100~900mPa・sである、[1]~[4]のいずれかに記載の冷菓。
本発明によれば、食感及び保存性に優れる冷菓を提供できる。
本発明の一実施形態に係る冷菓の正面図である。 図1に示す冷菓のII-II断面図である。
本明細書において以下の定義が適用される。
本発明における冷菓は、一般的な「冷菓」に分類されるもの、及びフローズンヨーグルトを含む。「冷菓」は、具体的には、アイスクリーム、アイスミルク及びラクトアイスを含むアイスクリーム類、氷菓を挙げることができる。
アイスクリーム類とは、乳又はこれらを原料として製造した食品を加工し、又は主要原料としたものを凍結させたものであって乳固形分3.0%以上を含むもの(はっ酵乳を除く)をいう。アイスクリーム類は、含まれる乳固形分と乳脂肪分の量によって、アイスクリーム、アイスミルク及びラクトアイスの3つに分類される。
一方、乳固形分3.0%未満のものは、前記アイスクリーム類ではなく、日本における食品衛生法に基づく厚生省告示「食品、添加物等の規格基準」により、氷菓として規定されている。
また、フローズンヨーグルトは、日本における乳及び乳製品の成分規格等に関する省令により、種類別「発酵乳」に分類される。発酵乳は「乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含む乳等を乳酸菌又は酵母で発酵させ、糊状または液状にしたもの又はこれらを凍結したものをいう」と定められ、成分規格は、「無脂乳固形分8.0%以上、乳酸菌数又は酵母数1000万/mL以上」と規定されている。フローズンヨーグルトは、凍結した発酵乳に該当する。
本発明における冷菓は、氷菓、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス及びフローズンヨーグルトのいずれであってもよい。
「硬化」とは、水分が凍結し流動性を失った状態になることを意味する。
「硬化する」又は「硬化させる」とは、例えば-30~-35℃に冷却することによってそのような硬化の状態にすることである。
「~」で表される数値範囲は、特に断りのない限り、~の前後の数値を下限値及び上限値を含む数値範囲を意味する。
被覆層の厚みは、冷菓本体及び被覆層が過度に融解しない条件下で、被覆層が設けられた冷菓本体の断面を光学顕微鏡等で観察することにより測定される。
粘度は、B型粘度計にて、ローターNo.2を使用し、回転数60rpmで測定した、30秒後の値である。測定温度は5℃とする。測定試料は、測定の前に5℃の冷蔵庫で1日間保存する。
成分等の含有量の測定方法は、以下の方法を用いる。
(1)水分
常圧加熱乾燥法(乾燥助剤添加法ともいう。)により測定する。
(2)固形分
固形分(質量%)=100-水分(質量%)で算出する。
(3)脂肪分・乳脂肪
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」に記載の、アイスクリーム類の乳脂肪分の定量法に準拠する方法で測定する。
具体的には、試料4gを小型ビーカーに採り、水3mLを加えてよく混ぜ合わせ、レーリッヒ管に移す。前記ビーカーは、水3mLでよく洗い、その洗液を前記レーリッヒ管に加え、振り混ぜる。次に、アンモニア水(アンモニアの25~30%水溶液、無色透明なもの)2mLを加え、静かに混合する。次に、前記レーリッヒ管を60℃の水浴中につけ、時々振り混ぜながら20分間加温する。さらにエタノール(つまり、95~96%のエタノール水溶液)10mLを加えてよく混ぜ合わせる。
次いで、前記レーリッヒ管にエーテル25mLを加え静かに回転し、均一の色調となったときエーテルガスを抜き、管を水平にして30秒間激しく振り混ぜる。次に沸点60℃以下の石油エーテル25mLを加え、同様に30秒間振り混ぜて栓を緩め、上澄液が透明になるまで直立して2時間以上静置する。上澄液を、予め恒量を求めたビーカーに入れる。
前記レーリッヒ管に、上記と同様の手順で、エーテル25mL及び石油エーテル25mLを加えて混ぜ、上澄液を前記ビーカーに入れる。側管の先端を、エーテルと石油エーテルの等量混合液で洗浄して前記ビーカーに加える。
前記ビーカーを、約75℃に加熱して溶剤を揮発させ、雰囲気温度100~105℃の乾燥器中で1時間乾燥した後、秤量する。ビーカーの恒量からの増加分を脂肪分とする。
試料が乳脂肪以外の他の脂肪分を含まない場合は、上記で求めた脂肪分を乳脂肪の含有量とする。
試料が乳脂肪以外の他の脂肪分を含む場合は、上記で求めた脂肪分から他の脂肪分を差し引いた値を乳脂肪の含有量とする。
(4)無脂乳固形分
「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」に記載の、発酵乳及び乳酸菌飲料の無脂乳固形分の定量法に準拠する方法で測定する。
具体的には、試料(凍結状のものにあっては、40℃以下の温度でなるべく短時間に全部融解させたもの)約50gを精密に量り、フェノールフタレイン溶液数滴を加える。これをかき混ぜながら10%水酸化ナトリウム水溶液を徐々に加えて微アルカリ性とし、メスフラスコに採る。水を加えて100mLとし、その5mLを正確に150mLのケルダール分解フラスコに採る。これに硫酸カリウム9gと硫酸銅1gの混合粉末0.2gを加え、更にフラスコの内壁を伝わらせて硫酸10mLを加える。次に、このフラスコを徐々に加熱し、亜硫酸ガスの白煙が生じたとき少し加熱を強める。泡末の大部分が消失した後、強熱し、中の液が透明な淡青色を呈し、かつ、フラスコの内壁に炭化物を認めなくなったとき加熱を止める。放冷後、注意しながら水30mLを加え、再び冷却した後フラスコを蒸留装置に連結する。この場合、200mLの吸収フラスコ中には0.05mol/L硫酸30mL及びメチルレッド溶液数滴を入れ、冷却器の下端が液中につかるようにする。
次に、ケルダール蒸留装置の漏斗から30%水酸化ナトリウム水溶液40mLを入れ、水10mLで洗い込み、ピンチコックを閉じ、直ちに蒸留をはじめる。留出液が80mL~100mLの量に達したとき冷却器の下端を液面から離し、更に留出液の数mLを採る。蒸留終了後、冷却器の液に浸った部分を少量の水で洗い、その洗液を吸収フラスコ中の液に合し、これを0.1mol/L水酸化ナトリウム溶液で滴定する。
無脂乳固形分(単位:質量%)は、次式によって計算する。
無脂乳固形分={0.0014×(A-B)}/試料の採取量(単位:g)×6.38×2.82×100
A:0.05mol/Lの硫酸30mLを中和するのに要する0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液の量(単位:mL)
B:滴定に要した0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液の量(単位:mL)
標示薬:メチルレッド溶液(メチルレッド1gをエタノール50mLに溶かし、これに水を加えて100mLとし、必要があればろ過する。)
(5)乳固形分
前記(3)の方法で求めた乳脂肪分と、前記(4)の方法で求めた無脂乳固形分との合計を乳固形分とする。
〔冷菓〕
図1は本発明の一実施形態に係る冷菓1の正面図である。図2は、冷菓1のII-II断面図である。
冷菓1は、冷菓本体2と、冷菓本体2の表面を覆う被覆層3とを有する。また、本実施形態の冷菓1は、冷菓本体2に挿入されたスティック4を有するアイスバー状の製品である。スティック4は、一端部が冷菓本体2に挿入され、他端部は冷菓本体2から突出している。
以下、冷菓本体2の厚み方向をZ方向、Z方向に垂直かつスティック4の挿入方向に平行な方向をX方向、X方向及びZ方向に垂直な方向をY方向とする。
本実施形態において、冷菓本体2は略直方体であり、被覆層3は、冷菓本体2の表面のうち、X方向のスティック4が挿入される側の端面である基端面2a以外の部分を覆っている。基端面2aは、平面であってもよく、曲面であってもよく、凹凸を有する面であってもよい。冷菓本体2及び被覆層3の詳細は後述する。
本実施形態の冷菓1において、冷菓本体2の表面積に対する被覆層3の面積の割合(以下、「被覆割合」ともいう。)は、30%以上である。被覆割合が30%以上であると、冷菓1が保存性に優れ、冷菓1の保存時にアイスクリーム部分が変形しにくい。被覆割合は、40%以上が好ましく、50%以上がより好ましく、55%以上がさらに好ましく、60%以上が特に好ましい。
本実施形態では被覆層3が冷菓本体2の表面の一部を覆う形態を示したが、被覆層3は冷菓本体2の表面全体を覆っていてもよい。すなわち、被覆割合が100%であってもよい。保存性と喫食時の冷菓本体の食感への影響の点からは、被覆割合は、95%以下が好ましく、80%以下がより好ましく、70%以下がさらに好ましい。
上記上限値及び上記下限値は適宜組み合わせることができる。被覆割合は、例えば、30~95%、30~80%、40~80%、50~80%、55~80%、60~80%、又は60~70%であってよい。
冷菓本体2及び被覆層3の全体の粘度は、下限値としては100mPa・s以上、150mPa・s以上、200mPa・s以上、210mPa・s以上、220mPa・s以上、230mPa・s以上、240mPa・s以上、250mPa・s以上、260mPa・s以上、270mPa・s以上、280mPa・s以上、又は290mPa・s以上が好ましく、上限値としては900mPa・s以下、850mPa・s以下、800mPa・s以下、又は700mPa・s以下が好ましい。全体の粘度が上記下限値以上であれば、ねっとり感に優れ、上記上限値以下であれば、くちどけの良さに優れる。
上記上限値及び上記下限値は適宜組み合わせることができる。
冷菓本体2及び被覆層3の全体の粘度の好適な範囲としては、100~900mPa・sが好ましく、200~850mPa・sがより好ましく、250~800mPa・sがさらに好ましく、290~700mPa・sが特に好ましい。
<冷菓本体>
冷菓本体2は、原料ミックスの硬化物からなる。硬化前の原料ミックスの質量基準の組成と、冷菓本体2の質量基準の組成とは同じである。
原料ミックスの原料は、冷菓の原料として公知の原料を適宜選択して用いることができる。例えば、水、乳製品、炭水化物、甘味料、油脂、乳化剤、安定剤、酸味料、植物蛋白質、卵、香料、着色料、果汁、果肉、食物繊維、各種食材(酒類、抹茶、ジャム、チョコレート)、その他の食品添加剤等が挙げられる。
甘味料としては、砂糖(上白糖、グラニュー糖、三温糖、黒砂糖、甜菜糖)、水あめ、粉あめ、砂糖混合異性化糖、異性化糖、乳糖、ぶどう糖、麦芽糖、果糖、転化糖、還元麦芽水あめ、蜂蜜、トレハロース、パラチノース、D-キシロース等の糖類;キシリトール、ソルビトール、マルチロール、エリスリトール等の糖アルコール類;サッカリンナトリウム、サイクラメート及びその塩、アセスルファムカリウム、ソーマチン、アスパルテーム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、ステビア抽出物に含まれるステビオサイドなどの高甘味度甘味料;等が挙げられる。甘味料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
乳製品としては、生乳、牛乳、クリーム、バター、脱脂粉乳、脱脂濃縮乳、練乳、チーズ、ホエイ、ホエイ蛋白濃縮物等が挙げられる。乳製品は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
原料ミックスの好ましい態様として、例えば、水分と甘味料を含む態様、水分と甘味料と脂肪分を含む態様、水分と甘味料と乳製品を含む態様等が挙げられる。
原料ミックスの固形分は、原料ミックスの総質量に対して、下限値は30質量%以上が好ましく、35質量%以上がより好ましく、上限値としては50質量%以下が好ましく、45質量%以下がより好ましい。固形分が上記下限値以上であると、氷分が多くなって氷晶感が強くなることを抑制でき、冷菓本体の滑らかな食感に優れる。固形分が上記上限値以下であると、固形分が多く粉っぽさが強くなることや冷菓が過度に融けやすくなることを抑制できる。
上記上限値及び上記下限値は適宜組み合わせることができる。
原料ミックスの固形分は、原料ミックスの総質量に対して、30~50質量%が好ましく、35~45質量%がより好ましい。固形分が上記範囲内であると、氷分が多く氷晶感が強くなることと、粉っぽさが強くなることとを抑制できるため、冷菓本体がねっとりとした食感(ねっとり感)を有する。冷菓本体がねっとり感を有していることは、製品に高級感を与える点で好ましい。また風味の持続性が続き、しっかりと風味を感じることができるという点でも好ましい。
脂肪の含有量(脂肪分)は、原料ミックスの総質量に対して、上限値としては20質量%以下、15質量%以下、又は13質量%以下が好ましく、下限値としては、0.5質量%以上、1質量%以上、1.5質量%以上、2質量%以上、3質量%以上、又は4質量%以上が好ましい。脂肪分が上記範囲の下限値以上であると、冷菓本体2の氷晶感を抑えられるため、ねっとりとした食感(ねっとり感)に優れ、上限値以下であると、良好な冷菓の組織が得られやすい。
上記上限値及び上記下限値は適宜組み合わせることができる。
脂肪分の好適な範囲としては、0.5~15.0質量%が好ましく、4~13.0質量%がより好ましい。
原料ミックスが乳製品を含む場合、乳固形分は、原料ミックスの総質量に対して、下限値としては3.0質量%以上、4.0質量%以上、5.0質量%以上、6.0質量%以上、又は7.0質量%以上が好ましく、上限値としては30.0質量%以下、29.0質量%以下、28.0質量%以下、27.0質量%以下、26.0質量%以下、又は25.0質量%以下が好ましい。乳固形分が上記範囲の下限値以上であると、冷菓本体2に空気を含有させる場合に、冷菓本体2が任意の空気量を安定して保持することができ、上限値以下であると、良好な冷菓の組織が得られやすい。
上記上限値及び上記下限値は適宜組み合わせることができる。
乳固形分の好適な範囲としては、3.0~30.0質量%が好ましく、5.0~25.0質量%がより好ましい。
乳固形分が乳脂肪を含む場合、乳脂肪の含有量(乳脂肪分)は、原料ミックスの総質量に対して、下限値としては0.5質量%以上、1.0質量%以上、2.0質量%以上、又は2.5質量%以上が好ましく、上限値としては15.0質量%以下、14.0質量%以下、又は13.0質量%以下が好ましい。原料ミックスが乳脂肪を含むと、乳脂肪由来の良好な風味が得られやすい。乳脂肪分が上限値以下であると、良好な冷菓の組織が得られやすい。
上記上限値及び上記下限値は適宜組み合わせることができる。
乳脂肪分の好適な範囲としては、0.5~15.0質量%が好ましく、1.0~13.0質量%がより好ましい。
原料ミックスの凍結点は-7.0~-0.5℃が好ましく、-4.5~-2.5℃がより好ましい。凍結点が上記範囲の下限値以上であると、冷菓が過度に融けやすくなることを防ぐことができ、上限値以下であると、冷菓の適度な柔らかさが得られやすく、ねっとり感が得られやすい。
凍結点は、液状にした試料を雰囲気温度-25℃で冷却しながら品温を経時的に測定し、液体が固体になる際の発熱反応により温度が下降しないポイント(つまり凝固点)における温度である。雰囲気温度-25℃で試料の凍結点が確認できない場合は、雰囲気温度をより低い温度に設定して凍結点を確認する。例えば、凍結点が-30℃の試料は、雰囲気温度-35℃で冷却しながら凝固点を測定することで凍結点を確認できる。
原料ミックスは安定剤を含んでもよい。原料ミックスに安定剤を含有させると、原料ミックスの粘度が上昇し、硬化後にねっとり感が得られやすい。
安定剤としては、ゼラチン、ペクチン、繊維素グルコール酸ナトリウム(カルボキシメチルセルロース)、タマリンドガム、グルコマンナン、グアーガム、ローカストビーンガム、カラギナン、微結晶セルロース、アラビアガム、カラヤガム、キサンタンガム、タラガム、ジェランガム、ネイティブジェランガム、マクロホモプシルガム、寒天、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン酸塩)、大豆多糖類等が例示される。安定剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
氷結晶の粗大化を防止しやすい点では、安定剤としてローカストビーンガムとグアーガムを併用することが好ましい。
安定剤の含有量は、原料ミックスの所望の粘度に応じて設定できる。
原料ミックスの粘度は、下限値としては150mPa・s以上、200mPa・s以上、250mPa・s以上、又は300mPa・s以上が好ましく、上限値としては2,000mPa・s以下、1,500mPa・s以下、1,000mPa・s以下、900mPa・s以下、800mPa・s以下、又は750mPa・s以下が好ましい。原料ミックスの粘度、つまり冷菓本体2の粘度が上記下限値以上であれば、ねっとり感に優れ、上記上限値以下であれば、くちどけの良さに優れる。
上記上限値及び上記下限値は適宜組み合わせることができる。
原料ミックスの粘度の好適な範囲としては、150~2,000mPa・sが好ましく、150~2,000mPa・sがより好ましく、250~1,000mPa・sがさらに好ましく、300~750mPa・sが特に好ましい。
原料ミックスは、各原料を混合し、加熱殺菌する方法により製造できる。必要に応じて、ろ過、均質化してもよい。
冷菓本体2は空気を含んでもよい。冷菓本体2のオーバーランは、120%以下が好ましく、70%以下がより好ましく、50%以下がさらに好ましい。オーバーランが上記上限値以下であると、冷菓本体2の濃厚感やねっとり感が向上する。下限は特に限定されず、0%であってもよい。
オーバーランは、空気を含有させる前の原料ミックスの容量に対する、原料ミックスの硬化物(冷菓本体2)の含有空気容量の百分率の値である。例えばオーバーラン値が100%の場合、原料ミックスの硬化物(冷菓本体2)は、原料ミックスと同容量の空気を含むことを意味する。
冷菓本体2の大きさは特に限定されない。冷菓本体2の体積は、例えば25~150mLである。冷菓本体2のZ方向の厚みは、例えば5~50mmである。
<被覆層>
被覆層3は、水又は水溶液の硬化物で構成されている。以下、水及び水溶液をまとめて「水性液」とも記す。
水溶液は、水と他の成分とを含む。他の成分としては、水に可溶であればよく、例えば、酸味料(クエン酸、リン酸、りんご酸等)、アルコール、果汁等が挙げられる。他の成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。他の成分としては、細菌の増殖抑制の点から、酸味料、アルコールが好ましい。
水性液の固形分は、水性液の総質量に対して3質量%未満が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。水性液の固形分が3質量%未満であると、冷菓1が保存性に優れる。なお、固形分が0質量%の水性液は水である。
水性液の固形分は被覆層3の固形分に等しい。したがって、被覆層3の固形分は、被覆層3の総質量に対して3質量%未満が好ましく、2質量%以下がより好ましく、1質量%以下がさらに好ましい。
水性液の凍結点は-3.0℃以上が好ましく、-2.5℃以上がより好ましく、-2.2℃以上がさらに好ましい。凍結点が下限値以上であると、保存性に優れる。凍結点の上限値は特に限定されず、0℃以下であってよい。
水性液の粘度は、下限値としては0.5mPa・s以上、又は1mPa・s以上が好ましく、上限値としては、40mPa・s以下、30mPa・s以下、20mPa・s以下、10mPa・s以下、5mPa・s以下、4mPa・s以下、3mPa・s以下、又は2mPa・s以下が好ましい。粘度が上記範囲の上限値以下であると、被覆層3の最大厚みを1.5mm以下にしやすい。
上記上限値及び上記下限値は適宜組み合わせることができる。
水性液の粘度の好適な範囲としては、1~40mPa・sが好ましく、1~30mPa・sがより好ましく、1~20mPa・sがさらに好ましい。
被覆層3の厚みは、均一でもよく、不均一でもよい。
被覆層3の最大厚みは、1.5mm以下であり、1.4mm以下、1.3mm以下、1.2mm以下、1.1mm以下、1mm以下、又は0.9mm以下が好ましい。被覆層3の厚みが厚くなると、保存性は向上するが、冷菓1を喫食する際の氷晶感が増し、食感を損なうことがある。最大厚みが1.5mm以下であると、冷菓1を喫食する際に氷晶感を感じないか感じてもわずかであり、食感に優れる。
被覆層3の最小厚みは、測定可能な範囲であればよく、典型的には0.05mm以上である。
冷菓本体2の側面、つまりZ方向の一方面及び他方面、並びにY方向の一方面及び他方面の4つの面において、被覆層3の平均厚みは、下限値としては0.05mm以上が好ましく、上限値としては、0.6mm以下、0.5mm以下、0.4mm以下、0.35mm以下、0.3mm以下、0.25mm以下、0.2mm以下、又は0.15mm以下が好ましい。
上記上限値及び上記下限値は適宜組み合わせることができる。
前記被覆層3の平均厚みは、の好適な範囲としては、0.05~0.6mmの範囲内が好ましく、0.05~0.25mmの範囲内がより好ましく、0.05~0.2mmの範囲内がさらに好ましく、0.05~0.15mmの範囲内が特に好ましい。本実施形態では、冷菓本体2は、X方向に延びる辺が最も長く、側面における被覆層3の平均厚みが食感に与える影響が大きい。側面部分を覆う被覆層3の平均厚みが上記上限値以下であれば、食感がより優れ、上記下限値以下であれば保存性により優れる。
平均厚みは、被覆層3の任意の複数個所(好ましくは4カ所以上)の厚みを測定し、平均して求められる。
なお、冷菓本体2の側面における被覆層3の平均厚みは、冷菓本体2の被覆層が施されている部分のうち、最も辺が長い部分の被複層の平均厚みとすることができる。冷菓本体2が球状であれば、任意の複数個所(好ましくは4カ所以上)の厚みの平均値が上記範囲に含まれていればよい。
<冷菓の製造方法>
冷菓1は、スティック4が挿入された冷菓本体2の表面を水性液で被覆し、該水性液を硬化する工程(被覆工程)を有する方法により製造できる。
被覆工程の前に、スティック4が挿入された冷菓本体2を製造する工程(冷菓本体製造工程)を有していてもよい。
(冷菓本体製造工程)
スティック4が挿入された冷菓本体2は、公知の方法により製造できる。
例えば、原料ミックスをフリージングし、得られた部分凍結物を成形し、得られた成形物を冷却して硬化させることで、冷菓本体2が得られる。スティック4は、硬化後に冷菓本体2に挿入してもよいが、成形物が硬化する前に成形物に挿入することが好ましい。
「フリージング」とは、低温で撹拌しながら氷結晶を増加させる操作を意味する。空気を含有させつつフリージングしてもよい。
「部分凍結物」は、氷結晶を含み、流動性を有するものを意味する。一般には、原料ミックスをフリージングすると部分凍結物になる。
フリージング、成形、硬化はそれぞれ公知の方法で行うことができる。成形方法としては、例えば押出成形法、モールド成形法が挙げられる。
なお、原料ミックスをフリージングせずにモールドに充填し、成形、硬化させてもよい。
(被覆工程)
冷菓本体2の表面を水性液で被覆する方法としては、ディッピング法、スプレー法、エンロービング法等の公知のコーティング法が挙げられる。
ディッピング法では、冷菓本体2を水性液に浸漬させて引き上げ、硬化させることにより被覆層3を形成する。水性液の液温は、例えば3~30℃である。冷菓本体2を水性液中に漬ける時間(保持時間)は、例えば0.3~1.8秒間である。硬化温度は、例えば-15~-196℃である。冷菓本体2を水性液に浸漬させて引き上げ、硬化させる操作を2回以上繰り返してもよい。水性液の粘度、保持時間、上記操作を繰り返す回数、冷菓本体2の表面温度等により被覆層3の厚みを調整できる。
図1~2に示すように、冷菓本体2の基端面2a以外の部分が被覆層3で覆われた冷菓1は、例えば、冷菓本体2の基端面2aが上面となり、かつX方向が水性液の液面に対して垂直となるようにスティック4を把持し、冷菓本体2の基端面2aより下方の部分を水性液に浸漬させて引き上げ、冷却して硬化させることで得られる。
基端面2aにも被覆層3を形成してもよいが、基端面2aを水性液に浸漬させると、引き上げたときに基端面2aの上に水性液が溜まり、被覆層3の最大厚みが厚くなりやすい。被覆層3の最大厚みを薄くする観点では、基端面2aに被覆層3を形成しないことが好ましい。
冷菓本体2の表面を被覆する水性液の量は、被覆層3の厚みの理論値が0.05~0.3mmとなるように設定されることが好ましく、0.1~0.15mmとなるように設定されることがより好ましい。被覆層3の厚みの理論値が前記範囲の下限値以上であると、保存性に優れ、上限値以下であると、食感に優れる。
被覆層の厚みの理論値は、(被覆層3の重量)÷(冷菓本体2の表面積×被覆層3の密度)により求められる。
<変形例>
本実施形態では、スティック4を有するアイスバー状の冷菓を示したが、本発明の冷菓はこれに限定されるものではない。例えばスティック4を有さない冷菓であってもよい。
冷菓本体が略直方体である例を示したが、冷菓本体の形状はこれに限定されるものではない。例えば、略円柱状、円錐柱状等の任意の形状であってよい。
被覆層が冷菓本体の表面の一部を覆う場合、冷菓本体の表面は、連続した1つの被覆層で覆われていてもよく、互いに分離した複数の被覆層で覆われていてもよい。
以下に、実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明する。ただし本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において、含有量の単位である「%」は特に断りのない限り「質量%」である。例1~6は実施例であり、例7は比較例である。
(製造例1)
図1~2に示す形状の、スティックが挿入された冷菓本体を以下の手順で製造した。
表1の配合に従って、80℃に加温した溶解水と全原料とを混合し、液温85℃に昇温し、均質化した。均質化工程では、ホモミキサー(田島化学機械社製品名「ロボミックス」)を用い、5000rpmで5分間攪拌した後、均質機(三丸機械工業社製)に通液し、全圧15MPaで均質化した。均質化した後、10℃に冷却して原料液(固形分38%、凍結点-3.1℃、粘度450mPa・s)を得た。冷却した原料液は5時間エージングして、次のフリージングに用いた。
表1中、安定剤1は三栄源エフ・エフ・アイ社製(増粘多糖類100%)、安定剤2は三栄源エフ・エフ・アイ社製(増粘多糖類90.1%、ぶどう糖9.9%)、安定剤3は三栄源エフ・エフ・アイ社製(増粘多糖類2.5%、副剤0.5%、ゼラチン87%、デキストリン10%)、乳化剤は太陽化学社製(グリセリン脂肪酸エステル100%)、酸味料は武蔵野化学研究所製(乳酸90%)を用いた。
Figure 2024043144000002
エージングした原料液を、バッチ式フリーザー(カルピジャーニ社製)に1kg供給し、フリージングしてオーバーラン10%の部分凍結物を調製した。フリージングした部分凍結物にフルーツプレザーブを混和し、プレザーブ混合部分凍結物を調製した。部分凍結物:フルーツプレザーブの質量比は100:33.4とした。このプレザーブ混合部分凍結物47gを、開口部が22mm×32mmの長方形で深さが115mmのモールド内へ充填し、このモールドを-35℃の不凍液に浸漬した。開口部の中心に114mmのスティックを挿入し、十分に硬化させたのち、硬化物をモールドから取り出して、スティックが挿入された冷菓本体(体積45mL、Z方向の厚み20mm、オーバーラン10%)を得た。冷菓本体を喫食したところ、ねっとりとした食感であった。
(例1)
水性液として、水(固形分0%、凍結点0℃、粘度3.1mPa・s)を1L容器に収容し、温度を27℃とした。
製造例1で得た冷菓本体の基端面が上面となり、かつX方向が液体窒素の液面に対して垂直となるようにスティックを把持し、冷菓本体を先端側から基端面まで液体窒素に浸漬させ、約0.8秒後に引き上げた。
液体窒素から引き上げてすぐに、冷菓本体の基端面が上面となり、かつX方向が水性液の液面に対して垂直となるようにスティックを把持し、冷菓本体を先端側から、被覆割合が30%となる位置まで水性液に浸漬させ、0.8秒後に引き上げ、再度液体窒素に浸漬し、冷却して硬化させることで被覆層を形成し、冷菓を得た。得られた冷菓を軟包装(フィルム)により包装し、-25℃の冷凍庫に入れた。
(例2)
製造例1で得た冷菓本体を液体窒素に浸漬して引き上げたのち、水性液に浸漬させて引き上げ、冷却する操作をもう1度繰り返した以外は例1と同様にして冷菓を得た。
(例3)
製造例1で得た冷菓本体を、冷菓本体を先端側から、被覆割合が60%となる位置まで水性液に浸漬させた以外は例1と同様にして冷菓を得た。
(例4)
製造例1で得た冷菓本体を液体窒素に浸漬して引き上げたのち、水性液に浸漬させて引き上げ、冷却する操作をもう1度繰り返した以外は例3と同様にして冷菓を得た。
(例5)
製造例1で得た冷菓本体を、冷菓本体を先端側から、被覆割合が90%となる位置まで水性液に浸漬させた以外は例1と同様にして冷菓を得た。
(例6)
製造例1で得た冷菓本体を液体窒素に浸漬して引き上げたのち、水性液に浸漬させて引き上げ、冷却する操作をもう1度繰り返した以外は例5と同様にして冷菓を得た。
(例7)
製造例1で得た冷菓本体に被覆を設けず、そのまま軟包装(フィルム)により包装した以外は例1と同様にして冷菓を得た。
(評価)
得られた冷菓について、以下の評価を行った。
<保存性>
例1~7で得た包装された冷菓を、所定の温度サイクルに設定された恒温槽(ナガノサイエンス社製 エコナスCH43-15P)に3週間保管し、保存試験を行った。冷菓は恒温槽に縦置き(冷菓本体の基端面が上面となり、かつX方向が水平面に対して概ね垂直)になるように保管した。恒温槽は6時間かけて-8℃から-18℃まで一定の降温速度で降温し、その後、6時間かけて-18℃から-8℃まで一定の昇温速度で昇温するように設定した。なお、各サンプル数は被覆層がない例7の冷菓は10サンプル、被覆層がある例1~6の冷菓は例毎に3サンプルを試験に供した。
前記恒温槽で3週間保管した後、冷菓を-35℃下で1日以上静置し、十分に冷却した。冷却後、冷菓のX方向の長さ(先端部から、凍結膨張・スティック挿入により盛り出た部分を除く基底部まで)を測定した。保存試験に供試していない冷菓の平均長(75.3mm)から、収縮率(%)を算出した。また、保存試験後の冷菓を目視で確認し、以下の基準で保存性を評価した。結果を表2に示す。
○:先端部が潰れておらず、冷菓先端部がフィルムに張り付いていない(保存試験前と同等)。
△:冷菓先端部の潰れていないが、冷菓先端部がフィルムに一部張り付いている、または冷菓先端部がやや潰れているが、冷菓先端部がフィルムへの張り付いていない。
×:冷菓先端部が潰れ、冷菓先端部がフィルムに張り付いている。
表2に、被覆層の被覆割合、厚みの理論値、最大厚みを併記した。被覆層の厚みの理論値は、(被覆層の重量)÷(冷菓本体の表面積×被覆層の密度)により求めた値である。
Figure 2024043144000003
被覆層がない例7の冷菓は、収縮率が8.4%であり、保存試験後に9割のサンプルが×となり、保存性に劣っていた。
これに対し、30%以上の被覆割合で被覆層を設けた例1~6は、収縮率が3.9%以下であり、保存試験後に×となったサンプルが無く、保存性に優れていた。
なお、例1~6において被覆を施した冷菓の被覆層の最大厚みは1.0mm以下であったが、被覆層の硬化状況次第では、局所的に1.5mm以下になることが想定される。
<食感>
例3~5の冷菓について、以下の条件で食感の官能評価を行った。なお、各例の冷菓において、冷菓本体の側面に設けられた被覆層の平均厚みは、例3が0.14mm、例4が0.36mm、例5が0.14mmであった。
パネル:冷菓の開発歴半年以上の経験者9名。
サンプル準備:冷凍庫から出してすぐに喫食が可能な-15℃の冷凍庫にて12時間以上事前に温調。
サンプルサイズ:1サンプル当たり1本(霜付着のないもの)。
評価1コントロール:製造例1で得た冷菓本体(スティックが挿入され、被覆層が形成されていないもの)。
評価5コントロール:製造例1で得た冷菓本体を水性液に浸漬させて引き上げ、冷却する操作を、被覆層の理論厚みが0.8mmとなるまで繰り返した以外は例1と同様にして得た冷菓。
官能評価の手順を以下に示す。なお、以下において、先端部は、冷菓本体のX方向の全長のうち、冷菓本体のX方向の先端から1/3までの部分であり、基端部は、冷菓本体のX方向の基端から1/3までの部分であり、中腹部は、先端部と基端部との間の部分である。
(1)まず、評価1コントロールの先端部の噛み出し時及び喫食時の氷晶感の強さを評価し、次いで、中腹部の噛み出し時及び喫食時の氷晶感の強さを評価し、次いで基端部の噛み出し時及び喫食時の氷晶感の強さを評価し、1本全体を食べ切った後に、製品全体の噛み出し時及び喫食時の氷晶感の強さを評価する。
(2)次いで、評価5コントロールについて、評価1コントロールと同様に評価する。
(3)次いで、例3のサンプル(被覆割合60%、被覆層薄め)について、評価1コントロールと同様に評価する。
(4)次いで、例4のサンプル(被覆割合60%、被覆層厚め)について、評価1コントロールと同様に評価する。
(5)次いで、例5のサンプル(被覆割合90%、被覆層薄め)について、評価1コントロールと同様に評価する。
氷晶感は、歯で噛んだ時、抵抗が強いが、砕けると細かく割れ、冷たい氷の粒が感じられるさまである。氷晶感の強さは、下記の基準に従って評価した。
1点:評価1コントロールと同じで、氷晶感を全く感じない。
2点:氷晶感を少しだけ感じるが、ほとんど気にならない。
3点:氷晶感をやや感じるが、冷菓本体の食感を損ねるほどではない。
4点:氷晶感をやや感じ、冷菓本体の食感をやや損ねている。
5点:評価5コントロールと同じで、氷晶感を強く感じ、冷菓本体の食感を明らかに損ねている。
各パネルの評点、それらの平均、標準偏差、最大値及び最小値を表3に示した。
Figure 2024043144000004
表3に示すとおり、被覆層の厚みが薄い例3、例5の方が、例4よりも食感に優れる傾向が確認された。
1 冷菓
2 冷菓本体
3 被覆層
4 スティック

Claims (5)

  1. 冷菓本体と、前記冷菓本体の表面の少なくとも一部を覆う被覆層とを有する冷菓であって、
    前記被覆層が、水又は水溶液の硬化物で構成され、
    前記被覆層の最大厚みが1.5mm以下であり、
    前記冷菓本体の表面積に対する前記被覆層の面積の割合が、30%以上である、冷菓。
  2. 前記冷菓本体の表面積に対する前記被覆層の面積の割合が、30~95%である、請求項1に記載の冷菓。
  3. 前記被覆層の固形分が、前記被覆層の総質量に対して3質量%未満である、請求項1又は2に記載の冷菓。
  4. 前記冷菓本体の5℃における粘度が150~2,000mPa・sである、請求項1又は2に記載の冷菓。
  5. 前記冷菓本体及び前記被覆層の全体の5℃における粘度が100~900mPa・sである、請求項1又は2に記載の冷菓。
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