JP2023061584A - Egrバルブ - Google Patents

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伸二 河井
Shinji Kawai
一真 中島
Kazuma Nakajima
直弥 鈴木
Naoya Suzuki
裕之 藤本
Hiroyuki Fujimoto
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Abstract

【課題】EGRガスの流量制御性を向上させることができるEGRバルブ、さらには、小型化できるEGRバルブを提供する。【解決手段】本開示の一態様は、樹脂により形成されるアダプタ12と、アダプタ12に組み付けられるバルブアッシ11と、を有し、バルブアッシ11は、EGRガスが流れるEGR流路21が形成されており樹脂により形成されるハウジング22と、EGR流路21に設けられた弁座23と、EGR流路21に設けられ弁座23に対して当接および離間する弁体24と、を備え、アダプタ12に備わる組み付け孔31内にバルブアッシ11のハウジング22が挿入された状態で、バルブアッシ11がアダプタ12に組み付けられるEGRバルブ1において、ハウジング22の熱膨張率は、アダプタ12の熱膨張率よりも小さい。【選択図】図4

Description

本開示は、EGRガスの通路に設けられ、EGRガスの流量を調節するために使用されるEGRバルブに関する。
特許文献1には、樹脂製のアダプタに、EGRガスが流れる流路が形成される樹脂製のハウジングが取り付けられているEGRバルブが開示されている。
特開2021-71102号公報
特許文献1に開示されるEGRバルブにおいて、樹脂製のハウジングが温度変化により膨張や収縮してEGRガスが流れる流路の流路径が変化すると、EGRガスの流量を安定して制御できない、すなわち、EGRガスの流量制御性が低下するおそれがある。そこで、ハウジングが温度変化により膨張や収縮し難くして、EGRガスの流量制御性を向上させることが望まれる。また、アダプタの強度が低いとアダプタの厚みを大きくする必要があるので、EGRバルブの大型化につながるおそれがある。そこで、アダプタの強度を高めてアダプタの厚みを小さくして、EGRバルブの小型化を図ることが望まれる。
そこで、本開示は上記した課題を解決するためになされたものであり、EGRガスの流量制御性を向上させることができるEGRバルブ、さらには、小型化できるEGRバルブを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本開示の一形態は、樹脂により形成されるアダプタと、前記アダプタに組み付けられるバルブアッシと、を有し、前記バルブアッシは、EGRガスが流れるEGR流路が形成されており樹脂により形成されるハウジングと、前記EGR流路に設けられた弁座と、前記EGR流路に設けられ前記弁座に対して当接および離間する弁体と、を備え、前記アダプタに備わる組み付け孔内に前記バルブアッシの前記ハウジングが挿入された状態で、前記バルブアッシが前記アダプタに組み付けられるEGRバルブにおいて、前記ハウジングの熱膨張率は、前記アダプタの熱膨張率よりも小さいこと、を特徴とする。
この態様によれば、ハウジングは、その熱膨張率が小さいので、温度変化による膨張や収縮が生じ難い。そのため、ハウジングに形成されるEGR流路の流路径が温度変化により変化し難いので、温度変化に関わらずEGR流路を流れるEGRガスの流量を安定して制御できる。したがって、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
上記の態様においては、前記ハウジングの熱膨張率は、前記ハウジングを形成する樹脂の熱膨張率について調整可能な範囲内における最小値または前記最小値付近の大きさであること、が好ましい。
この態様によれば、ハウジングの熱膨張率を出来るだけ小さくして、温度変化によるハウジングの膨張や収縮を出来る限り生じ難くする。そのため、より効果的に、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
上記の態様においては、前記ハウジングは、強化材の添加量の調整により、熱膨張率が調整された樹脂により形成されること、が好ましい。
この態様によれば、強化材の添加量を調整することにより、より確実に、ハウジングの熱膨張率を出来る限り小さくすることができる。
上記の態様においては、前記バルブアッシは、前記弁体が取り付けられる軸状の弁軸を有し、前記弁軸が当該弁軸の軸方向に移動することにより、前記弁体が前記弁座に対して当接および離間するものであって、前記ハウジングを形成する樹脂に添加する強化材として、繊維状の強化材を使用し、前記ハウジングにて、前記繊維状の強化材は前記弁軸の軸方向に配向されていること、が好ましい。
この態様によれば、異方性を有する繊維状の強化材はハウジングにて弁軸の軸方向に配向されているので、ハウジングは、弁軸の軸方向について温度変化により膨張や収縮し難くなる。そのため、温度変化によって弁座と弁体との間の隙間が変化し難くなるので、温度変化によってEGRガスの流量が変化することを抑制できる。したがって、より効果的に、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
上記の態様においては、前記ハウジングを形成する樹脂に添加する強化材には、ビーズ状の強化材が含まれること、が好ましい。
この態様によれば、強化材には等方性を有するビーズ状の強化材が含まれるので、ハウジングにて、あらゆる方向について、温度変化による膨張や収縮が生じ難くなる。そのため、ハウジングにて、弁軸の軸方向だけではなく、弁軸の軸方向と直交する方向についても、温度変化による熱膨張や熱収縮が生じ難くなる。したがって、温度変化により、ハウジングに配置される弁座が傾いたり、当該弁座の径が変化したりして、EGR流路を流れるEGRガスの流量が変化することを抑制できる。ゆえに、より効果的に、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
上記の態様においては、前記ハウジングは、略円筒形状に形成されていること、が好ましい。
この態様によれば、ハウジングの径、すなわち、ハウジングの中心から外壁までの距離は、ハウジングの周方向について全周に亘って略一定になる。そのため、温度変化によるハウジングの径方向の膨張量や収縮量は、ハウジングの周方向について全周に亘って略一定になる。そのため、温度変化によりハウジングに配置される弁座が傾き難くなり、あるいは、温度変化により弁座の径がハウジングの周方向について変化し難くなるので、EGR流路を流れるEGRガスの流量が変化することを抑制できる。したがって、より効果的に、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
上記の態様においては、前記ハウジングは、前記アダプタよりも耐熱性が高いこと、が好ましい。
この態様によれば、ハウジングに形成されるEGR流路に高温のEGRガスが流れても、ハウジングの耐久性を維持できる。
上記の態様においては、前記ハウジングを形成する樹脂は、スーパーエンジニアリングプラスチックであること、が好ましい。
この態様によれば、ハウジングに形成されるEGR流路に高温のEGRガスが流れても、ハウジングの耐久性を長期間に亘って安定して維持できる。
上記の態様においては、前記アダプタの強度は、前記アダプタを形成する樹脂の強度について調整可能な範囲内の最大値または前記最大値付近の大きさであること、が好ましい。
この態様によれば、アダプタの強度を出来るだけ大きくするので、アダプタを小型化しながらアダプタの強度を確保できる。そのため、EGRバルブを小型化できる。また、アダプタを小型化によるアダプタの材料費の低減により、EGRバルブの製造コストを低減できる。
上記の態様においては、前記アダプタは、強化材の添加量の調整により、強度が調整された樹脂により形成されること、が好ましい。
この態様によれば、強化材の添加量を調整することにより、より確実に、アダプタの強度を出来る限り大きくすることができる。
上記の態様においては、前記アダプタを形成する樹脂に添加する強化材には、カーボン繊維の強化材が含まれること、が好ましい。
この態様によれば、アダプタの強度をさらに大きくすることができるので、アダプタをさらに小型化しながらアダプタの強度を確保できる。そのため、EGRバルブをさらに小型化できる。
本開示のEGRバルブによれば、EGRガスの流量制御性を向上させることができ、さらには、小型化できる。
本実施形態のEGRバルブを一部破断して示す正面図である。 本実施形態のEGRバルブを一部破断して示す斜視図である。 バルブアッシの斜視図である。 強化材の添加量と線膨張率(および、線膨張率低下割合)との関係を示す図である。 強化材の添加量と強度との関係を示す図である。 強化材の添加量と熱伝導率との関係を示す図である。
以下、本開示のEGRバルブの実施形態について説明する。
<EGRバルブについて>
まず、本実施形態のEGRバルブ1について説明する。図1に示すように、EGRバルブ1は、バルブアッシ11と、そのバルブアッシ11に組み付けられるアダプタ12とを有する。ここで、EGRバルブ1は、周知のようにEGR通路(不図示)に設けられる。EGR通路は、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとしてエンジンへ還流するために吸気通路に接続される通路である。そして、EGRバルブ1は、EGR通路におけるEGRガスの流量を調節するために使用される。
EGRバルブ1において、アダプタ12に備わる組み付け孔31内にバルブアッシ11のハウジング22が挿入された状態で、バルブアッシ11がアダプタ12に組み付けられている。そして、入口流路32、EGR流路21及び出口流路33により、図1に2点鎖線で示すように略L形(略逆L形)に連続する流路が構成される。略L形に連続する流路は、入口流路32が弁軸25の軸方向(図1の下方向)へ伸びて開口し、出口流路33が弁軸25の軸方向と交差する方向(図1の横方向)へ伸びて開口し、EGR流路21が、入口流路32と出口流路33とを接続するようになっている。
<バルブアッシについて>
次に、バルブアッシ11について説明する。図1に示すように、バルブアッシ11は、ポペット式のバルブ構造を有し、ハウジング22と、環状の弁座23と、略傘形状の弁体24と、軸状の弁軸25と、駆動部26とを備える。
ハウジング22は、EGRガスが流れるEGR流路21を備えている。弁座23は、EGR流路21に設けられている。弁体24は、EGR流路21に設けられており、弁座23に対して当接および離間する。弁軸25は、その一端部に弁体24が取り付けられている。駆動部26は、弁軸25を弁体24と共に往復駆動させる機器である。
EGR流路21は、その一端に入口21aを、その他端に出口21bを備えている。駆動部26は、例えば、DCモータ又はステップモータにより構成することができる。弁座23は、ハウジング22とは別に形成され、EGR流路21に組み付けられている。なお、変形例として、弁座23は、ハウジング22と一体に形成されていてもよい。ハウジング22は樹脂(例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイド))より形成され、弁座23、弁体24及び弁軸25は金属材により形成される。
本実施形態では、ハウジング22は、図2や図3に示すように、略円筒形状に形成されている。弁座23は、ハウジング22に対しインサート成形により設けられる。弁座23と弁体24の形状は一例である。バルブアッシ11は、弁体24を弁座23に対し移動させて弁座23との間の開度を変化させることにより、EGR流路21におけるEGRガスの流量を調節するようになっている。なお、駆動部26の詳しい説明は省略する。
図1に示すように、弁軸25は、駆動部26から下方へ伸び、ハウジング22に嵌め入れられている。弁軸25は、弁座23の軸線と平行に配置されている。そして、弁軸25が当該弁軸25の軸方向に移動することにより、弁体24が弁座23に対して当接および離間する。ハウジング22と弁軸25との間には、ハウジング22と弁軸25との間をシールするためのリップシール27が設けられる。この実施形態で、弁体24は弁座23の下側(上流側)にて往復駆動可能に配置される。
ハウジング22の外面には、第1シール部材28と第2シール部材29が設けられる。この第1シール部材28と第2シール部材29は、ゴム製のOリングにより構成されている。
<アダプタについて>
次に、アダプタ12について説明する。図1に示すように、アダプタ12は、樹脂(例えば、PA6(ナイロン6))により略円筒形状に形成され、バルブアッシ11のハウジング22のための組み付け孔31と、組み付け孔31に連通する入口流路32及び出口流路33とを備える。
組み付け孔31は、図1において、上方へ開口し、アダプタ12の軸線と平行に形成される。入口流路32は、この組み付け孔31の下側にて組み付け孔31と同軸をなし、下方へ伸びて開口する。出口流路33は、この組み付け孔31の横側にて組み付け孔31の軸線と直交する方向へ伸びて開口する。
<ハウジングとアダプタの線膨張率や強度などについて>
次に、バルブアッシ11のハウジング22とアダプタ12の線膨張率や強度などについて説明する。なお、ここでは、本開示の熱膨張率として、線膨張率を例に挙げて説明するが、線膨張率の代わりに体積膨張率を例に挙げてもよい。
ハウジング22は、図1に示すように、EGRガスが流れるEGR流路21を備えており、EGRガスの流量制御性、すなわち、EGR流路21を流れるEGRガスの流量を安定して制御できる部材であること、が要求される。ここで、ハウジング22が温度変化により膨張や収縮すると、EGR流路21の流路径が変化したり、あるいは、ハウジング22に配置される弁座23が傾いたり当該弁座23の径が変化したりする。そして、これにより、EGR流路21を流れるEGRガスの流量が不安定になるので、EGRガスの流量制御性が低下してしまう。そのため、ハウジング22の流量制御性を向上させるため、ハウジング22の線膨張率を小さくすることが望ましい。
そこで、本実施形態では、ハウジング22の線膨張率を、アダプタ12の線膨張率よりも、小さくしている。
ここで、図4に示すように、樹脂に強化材を添加すると、樹脂の線膨張率は変化する。すなわち、樹脂への強化材の添加量が多いほど樹脂の線膨張率が小さくなり、樹脂への強化材の添加量が少ないほど樹脂の線膨張率が大きくなる。なお、図4では、ハウジング22を形成する樹脂の材質であるPPSと、アダプタ12を形成する樹脂の材質であるPA6について、例示している。図4に示すように、強化材の添加量が同じ条件下では、PPSの線膨張率は、PA6の線膨張率よりも小さくなっている。
そこで、本実施形態では、ハウジング22は、強化材の添加量の調整により、線膨張率が調整された樹脂により形成されることにより、すなわち、ハウジング22を形成する樹脂に強化材を添加することにより、ハウジング22を形成する樹脂の線膨張率を調整して、ハウジング22の線膨張率を、アダプタ12の線膨張率よりも小さくしている。なお、ハウジング22を形成する樹脂に添加する強化材として、例えば、繊維状(詳しくは、ガラス繊維)の強化材を使用する。また、後述するように、ハウジング22を形成する樹脂に添加する強化材には、繊維状の強化材とともに、ビーズ状(すなわち、粒状)の強化材が含まれる。なお、ハウジング22を形成する樹脂に添加する強化材には、繊維状の強化材が含まれずに、ビーズ状の強化材が100%含まれていてもよい。
より具体的には、ハウジング22の線膨張率を、ハウジング22を形成する樹脂の線膨張率について強化材を添加することにより調整可能な範囲(但し、ハウジング22が製品として機能する範囲内で調整可能な範囲)である線膨張率調整可能範囲δ1内における線膨張率の最小値Cminまたは当該最小値Cmin付近の大きさとしている。
すなわち、線膨張率調整可能範囲δ1を、図4に示すように、以下の数式で定義される線膨張率低下割合が0%~100%となる範囲であるとするときに、本実施形態では、ハウジング22の線膨張率を、線膨張率低下割合が90%以上となる大きさにしている。
Figure 2023061584000002
Figure 2023061584000003
本実施形態では、ハウジング22を形成する樹脂がPPSであるので、図4に示すように、強化材の添加量を33wt%(図4において縦方向に引かれた一点鎖線で示される強化材の添加量)以上にして、ハウジング22の線膨張率を、線膨張率調整可能範囲δ1内における線膨張率の最小値Cminまたは当該最小値Cmin付近の大きさ、すなわち、線膨張率低下割合が90%以上となる大きさにする。
一方、アダプタ12は、図1に示すように、ハウジング22を保持するとともに、EGRバルブ1の外部の環境に接することとなるため、強度を高くすることが望まれる。なお、ここでいう強度とは、例えば、引張強度や曲げ強度や衝撃強度である。
そこで、本実施形態では、アダプタ12の強度を、ハウジング22の強度よりも大きくしている。
ここで、図5に示すように、樹脂に強化材を添加すると、樹脂の強度は変化する。すなわち、樹脂の強度は、樹脂への強化材の添加量が所定量であるときに最大値となり、その所定量を境にして、所定量以外の量であるときに樹脂の強度が小さくなる。図5では、ハウジング22を形成する樹脂の材質であるPPSと、アダプタ12を形成する樹脂の材質であるPA6について、例示している。図5に示すように、PA6の強度は、強化材の添加量が30wt%以上40wt%以下であるときに最大値となっている。また、PPSの強度は、強化材の添加量が40wt%以上50wt%以下であるときに最大値となっている。
そこで、本実施形態では、アダプタ12は、強化材の添加量の調整により、強度が調整された樹脂により形成されている、すなわち、アダプタ12を形成する樹脂に強化材を添加することにより、アダプタ12の強度を調整し、これにより、アダプタ12の強度を、ハウジング22の強度よりも大きくしている。なお、アダプタ12を形成する樹脂に添加する強化材としては、例えば、繊維状(詳しくは、炭素繊維)の強化材を使用する。
具体的には、アダプタ12の強度を、アダプタ12を形成する樹脂の強度について調整可能な範囲(但し、アダプタ12が製品として機能する範囲内で調整可能な範囲)である強度調整可能範囲δ2における強度の最大値Smax、または、当該最大値Smax付近の大きさとしている。本実施形態では、アダプタ12を形成する樹脂がPA6であるので、図5に示すように、アダプタ12を形成する樹脂への強化材の添加量を、30wt%以上40wt%以下にする。
このように、本実施形態では、ハウジング22やアダプタ12を形成する樹脂への強化材の添加量を調整することにより、ハウジング22の線膨張率をアダプタ12の線膨張率よりも小さくし、かつ、アダプタ12の強度をハウジング22の強度よりも大きくする。
具体的な一例として、本実施形態では、ハウジング22を形成する樹脂がPPSであり、アダプタ12を形成する樹脂がPA6であるときに、ハウジング22への強化材の添加量を60wt%とし、アダプタ12への強化材の添加量を33wt%とする。
これにより、図4に示すように、ハウジング22の線膨張率が、アダプタ12の線膨張率よりも小さくなる。すなわち、ハウジング22の線膨張率は、強化材の添加量を60wt%とすることにより、強化材の添加量を33wt%としたアダプタ12の線膨張率よりも小さくなる。また、図5に示すように、アダプタ12の強度が、ハウジング22の強度よりも大きくなる。すなわち、アダプタ12の強度は、強化材の添加量を33wt%とすることにより、強化材の添加量を60wt%としたハウジング22の強度よりも大きくなる。
このように本実施形態によれば、EGRバルブ1において、ハウジング22の線膨張率は、アダプタ12の線膨張率よりも小さい。
このように、ハウジング22は、その線膨張率が小さいので、温度変化による膨張や収縮が生じ難い。そのため、ハウジング22に形成されるEGR流路21の流路径が温度変化により変化し難いので、温度変化に関わらずEGR流路21を流れるEGRガスの流量を安定して制御できる。したがって、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
また、EGRバルブ1の置かれる環境下の温度が極低温である場合において、第1シール部材28や第2シール部材29が硬化するので、第1シール部材28や第2シール部材29によるアダプタ12とハウジング22の間のシール性が懸念される。しかしながら、本実施形態では、低温下におけるハウジング22の収縮量に比べてアダプタ12の収縮量が大きくなるので、アダプタ12とハウジング22の間のクリアランスが縮小することから、第1シール部材28や第2シール部材29に作用する面圧が上がる。そのため、第1シール部材28や第2シール部材29によるアダプタ12とハウジング22の間のシール性を維持できる。
また、本実施形態では、ハウジング22の線膨張率を、線膨張率調整可能範囲δ1内における線膨張率の最小値Cminまたは当該最小値Cmin付近の大きさとしている。
このようにして、ハウジング22の線膨張率を出来るだけ小さくして、温度変化によるハウジング22の膨張や収縮を出来る限り生じ難くする。そのため、より効果的に、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ハウジング22は、強化材の添加量の調整により、線膨張率が調整された樹脂により形成される。
このようにして、強化材の添加量を調整することにより、より確実に、ハウジング22の線膨張率を出来る限り小さくすることができる。
また、本実施形態では、ハウジング22を形成する樹脂に添加する強化材として、繊維状の強化材を使用している。そして、ハウジング22にて、繊維状の強化材は弁軸25の軸方向(図1に示すZ方向)に配向されている。
このようにして、異方性を有する繊維状の強化材はハウジング22にて弁軸25の軸方向に配向されているので、ハウジング22は、弁軸25の軸方向について温度変化により膨張や収縮し難くなる。そのため、温度変化によって弁座23と弁体24との間の隙間が変化し難くなるので、温度変化によってEGRガスの流量が変化することを抑制できる。したがって、より効果的に、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ハウジング22を形成する樹脂に添加する強化材には、ビーズ状の強化材が含まれる。
このように、添加する強化材に等方性を有するビーズ状の強化材が含まれているので、ハウジング22にて、あらゆる方向について、温度変化による膨張や収縮が生じ難くなる。そのため、ハウジング22にて、弁軸25の軸方向だけではなく、弁軸25の軸方向と直交する方向についても、温度変化による線膨張や熱収縮が生じ難くなる。したがって、温度変化により、ハウジング22に配置される弁座23が傾いたり、当該弁座23の径が変化したりして、EGR流路21を流れるEGRガスの流量が変化することを抑制できる。ゆえに、より効果的に、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
また、本実施形態では、ハウジング22を形成する樹脂の材質をスーパーエンジニアリングプラスチックとして、ハウジング22をアダプタ12よりも耐熱性が高いものとしている。
これにより、ハウジング22に形成されるEGR流路21に高温のEGRガスが流れても、ハウジング22の耐久性を長期間に亘って安定して維持できる。
また、本実施形態では、アダプタ12の強度は、アダプタ12を形成する樹脂の強度について調整可能(但し、アダプタ12が製品として機能する範囲内で調整可能な範囲)な範囲である強度調整可能範囲δ2内の最大値Smaxまたは当該最大値Smax付近の大きさとしている。
このように、アダプタ12の強度を出来るだけ大きくするので、アダプタ12を小型化しながらアダプタ12の強度を確保できる。そのため、EGRバルブ1を小型化できる。また、アダプタ12を小型化によるアダプタ12の材料費の低減により、EGRバルブ1の製造コストを低減できる。
また、本実施形態では、アダプタ12は、強化材の添加量の調整により、強度が調整された樹脂により形成される。
このようにして、強化材の添加量を調整することにより、より確実に、アダプタ12の強度を出来る限り大きくすることができる。
また、本実施形態では、アダプタ12を形成する樹脂に添加する強化材には、カーボン繊維が含まれている。なお、アダプタ12を形成する樹脂に添加する強化材には、他の繊維状の強化材が含まれずに、カーボン繊維が100%含まれていてもよい。
これにより、アダプタ12の強度をさらに大きくすることができるので、アダプタ12をさらに小型化しながらアダプタ12の強度を確保できる。そのため、EGRバルブ1をさらに小型化できる。
また、本実施形態では、ハウジング22は、略円筒形状に形成されている。
これにより、ハウジング22の径、すなわち、ハウジング22の中心から外壁までの距離は、ハウジング22の周方向について全周に亘って略一定になる。そのため、温度変化によるハウジング22の径方向の膨張量や収縮量は、ハウジング22の周方向について全周に亘って略一定になる。そのため、温度変化によりハウジング22に配置される弁座23が傾き難くなり、あるいは、温度変化により弁座23の径がハウジング22の周方向について変化し難くなるので、EGR流路21を流れるEGRガスの流量が変化することを抑制できる。したがって、より効果的に、EGRガスの流量制御性を向上させることができる。
また、本実施形態では、前記のようにアダプタ12を形成する樹脂への強化材の添加量を調整してアダプタ12の強度を大きくしているので、アダプタ12の厚みを抑えることができることから、アダプタ12の熱マス(すなわち、熱を吸収する容積)の増加を抑制できる。さらに、樹脂への強化材の添加量が多くなるほど樹脂の熱伝導率は高くなる傾向があるところ(図6参照)、本実施形態では、アダプタ12を形成する樹脂への強化材の添加量を、30wt%以上40wt%以下として、出来るだけ少なく抑制しているので、アダプタ12の熱伝導率を抑えることができる。
このようにして、本実施形態では、アダプタ12の熱マスの増加を抑制するとともに、アダプタ12の熱伝導率も抑えているので、アダプタ12の内側の保温効果が向上する。そのため、低温環境下におけるエンジンの始動時において、アダプタ12の内側に設けられたハウジング22に備わるEGR流路21の内壁面の温度上昇(すなわち、EGRガスの熱による温度上昇)が促進されるので、EGR流路21内での凝縮水(すなわち、EGRガス中の水蒸気の凝縮水)の発生を抑制できる。
なお、上記した実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示を何ら限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることはもちろんである。
1 EGRバルブ
11 バルブアッシ
12 アダプタ
21 EGR流路
22 ハウジング
23 弁座
24 弁体
25 弁軸
31 組み付け孔
δ1 線膨張率調整可能範囲
Cmin (線膨張率の)最小値
δ2 強度調整可能範囲
Smax (強度の)最大値

Claims (11)

  1. 樹脂により形成されるアダプタと、
    前記アダプタに組み付けられるバルブアッシと、を有し、
    前記バルブアッシは、
    EGRガスが流れるEGR流路が形成されており樹脂により形成されるハウジングと、
    前記EGR流路に設けられた弁座と、
    前記EGR流路に設けられ前記弁座に対して当接および離間する弁体と、を備え、
    前記アダプタに備わる組み付け孔内に前記バルブアッシの前記ハウジングが挿入された状態で、前記バルブアッシが前記アダプタに組み付けられる
    EGRバルブにおいて、
    前記ハウジングの熱膨張率は、前記アダプタの熱膨張率よりも小さいこと、
    を特徴とするEGRバルブ。
  2. 請求項1のEGRバルブにおいて、
    前記ハウジングの熱膨張率は、前記ハウジングを形成する樹脂の熱膨張率について調整可能な範囲内における最小値または前記最小値付近の大きさであること、
    を特徴とするEGRバルブ。
  3. 請求項1または2のEGRバルブにおいて、
    前記ハウジングは、強化材の添加量の調整により、熱膨張率が調整された樹脂により形成されること、
    を特徴とするEGRバルブ。
  4. 請求項3のEGRバルブにおいて、
    前記バルブアッシは、前記弁体が取り付けられる軸状の弁軸を有し、
    前記弁軸が当該弁軸の軸方向に移動することにより、前記弁体が前記弁座に対して当接および離間するものであって、
    前記ハウジングを形成する樹脂に添加する強化材として、繊維状の強化材を使用し、
    前記ハウジングにて、前記繊維状の強化材は前記弁軸の軸方向に配向されていること、
    を特徴とするEGRバルブ。
  5. 請求項3または4のEGRバルブにおいて、
    前記ハウジングを形成する樹脂に添加する強化材には、ビーズ状の強化材が含まれること、
    を特徴とするEGRバルブ。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1つのEGRバルブにおいて、
    前記ハウジングは、略円筒形状に形成されていること、
    を特徴とするEGRバルブ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つのEGRバルブにおいて、
    前記ハウジングは、前記アダプタよりも耐熱性が高いこと、
    を特徴とするEGRバルブ。
  8. 請求項7のEGRバルブにおいて、
    前記ハウジングを形成する樹脂は、スーパーエンジニアリングプラスチックであること、
    を特徴とするEGRバルブ。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1つのEGRバルブにおいて、
    前記アダプタの強度は、前記アダプタを形成する樹脂の強度について調整可能な範囲内の最大値または前記最大値付近の大きさであること、
    を特徴とするEGRバルブ。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1つのEGRバルブにおいて、
    前記アダプタは、強化材の添加量の調整により、強度が調整された樹脂により形成されること、
    を特徴とするEGRバルブ。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1つのEGRバルブにおいて、
    前記アダプタを形成する樹脂に添加する強化材には、カーボン繊維の強化材が含まれること、
    を特徴とするEGRバルブ。
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