JP2023056924A - 防振装置の製造方法 - Google Patents

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純也 林
Junya Hayashi
良佑 三宅
Ryosuke Miyake
佑太郎 竹原
Yutaro TAKEHARA
和宏 奥山
Kazuhiro Okuyama
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Abstract

【課題】防振装置における軸直角方向に対する軸方向の剛性比を大きくするとともに、弾性体の軸方向外端部における歪み及びはみ出しを抑制する。【解決手段】防振ブッシュ1は、外周面11における軸方向中央部10aに径方向外方に膨出するピロボール12が設けられた内筒10と、内筒10の周囲に配置される外筒20と、内筒10と外筒20との間で両者を連結する弾性体30と、を備える。弾性体30の軸方向外端部30bには、軸方向外方に突出する突出部32と、突出部32よりも径方向外側において軸方向内方に凹む外周溝部33と、突出部32よりも径方向内側に形成された空間部34と、が設けられる。防振ブッシュ1の製造方法は、当該防振ブッシュ1における外筒20の軸方向外端部20bを、突出部32を押圧し且つ外周溝部33を埋めるように、径方向内側に屈曲させる屈曲工程を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、防振装置の製造方法に関する。
特許文献1に開示の防振ブッシュ(防振装置)は、径方向外方に向けて略球形に成形された球形部(ピロボール)が外周面に設けられた内筒と、球形部に対向するように内筒と同心上に離隔配置された外筒と、内筒と外筒との間を球形部を覆うように連結する弾性体と、を備える。弾性体の軸方向外端部は、外筒の軸方向外端部近傍まで延設されている。外筒の軸方向外端部近傍は、内筒に向けて折曲(屈曲)されており、具体的には、強圧加工により内筒に向けて略直角に折曲されることで、弾性体の軸方向外端部に対して圧接される。
内筒と外筒とが互いに軸方向に相対移動すると、折曲された外筒の軸方向外端部近傍及び内筒の球形部が、壁となって弾性体を軸方向に圧縮する。このため、弾性体が軸方向に変形しにくいので、防振ブッシュの軸方向剛性は高い。また、弾性体が内筒の球形部を起点にこじり方向に変形しやすいので、防振ブッシュのこじり剛性は低い。すなわち、特許文献1に係る防振ブッシュは、こじり剛性に対する軸方向剛性の比が、大きい。
特開2002-323080号公報
特許文献1に係る防振ブッシュでは、外筒の軸方向外端部近傍を内筒に向けて径方向内側に屈曲させた(カシメた)後に、弾性体の軸方向外端部に歪みが生じたり、弾性体の軸方向外端部の一部が内筒と外筒との隙間を通って軸方向外側にはみ出たりすることが懸念される。
本開示は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、防振装置における軸直角方向に対する軸方向の剛性比を大きくするとともに、弾性体の軸方向外端部における歪み及びはみ出しを抑制することにある。
本開示に係る防振装置の製造方法は、外周面における軸方向中間部に径方向外方に膨出する膨出部が設けられた筒状又は軸状の内側部材と、上記内側部材の周囲に配置される外筒と、上記内側部材と上記外筒との間に介在して両者を連結する弾性体と、を備え、上記弾性体の軸方向外端部には、軸方向外方に突出する突出部と、上記突出部よりも径方向外側において軸方向内方に凹む外周溝部と、上記突出部よりも径方向内側に形成された空間部と、が設けられる、防振装置を用意する用意工程と、当該防振装置における上記外筒の軸方向外端部を、上記突出部を押圧し且つ上記外周溝部の少なくとも一部を埋めるように、径方向内側に屈曲させる屈曲工程と、を備える。
かかる構成によれば、防振装置に軸方向の外力を入力すると、屈曲された外筒の軸方向外端部及び内側部材の膨出部が、壁となって弾性体を軸方向に圧縮する。このため、弾性体が軸方向に変形しにくいので、防振装置の軸方向の剛性は高い。一方、弾性体が内側部材の膨出部を起点に、軸直角方向の1つのこじり方向に変形しやすいので、防振装置の軸直角方向(特に、こじり方向)の剛性は低い。
このように、内側部材の外周面に膨出部を設けることによって、防振装置における軸直角方向(特に、こじり方向)に対する軸方向の剛性比を大きくすることができる。
屈曲工程において外筒の軸方向外端部を径方向内側に屈曲させると、屈曲された外筒の軸方向外端部が、弾性体の軸方向外端部における突出部を押圧する。これにより、弾性体の突出部が軸方向に予圧縮されるので、防振装置における軸方向の剛性をより大きくすることができる。
また、屈曲工程において弾性体の軸方向外端部における外周溝部が埋まるので、突出部だけでなく、弾性体の軸方向外端部における屈曲前に外周溝部が存在した部分も、屈曲された外筒の軸方向外端部に押圧されて軸方向に予圧縮される。これにより、突出部のみが予圧縮される場合に比較して、防振装置における軸方向の剛性をさらに大きくすることができる。
弾性体の軸方向外端部に外周溝部が設けられているので、弾性体の軸直角方向における変形可能範囲が大きくなる。これにより、防振装置の軸直角方向の変位時に、弾性体の軸方向外端部に歪みが生じることを抑制することができる。
屈曲工程において外筒の軸方向外端部を径方向内側に屈曲させると、弾性体の一部は、その軸方向外端部に設けられた空間部に押し出される。このように、押し出された弾性体を逃がすための領域(体積補償域、空間部)を確保することによって、弾性体の軸方向外端部が内側部材と外筒との隙間を通って軸方向外側にはみ出ることを抑制することができる。
以上、防振装置における軸直角方向に対する軸方向の剛性比(軸方向の剛性/軸直角方向の剛性、ばね比)を大きくするとともに、弾性体の軸方向外端部における歪み及びはみ出しを抑制することができる。
一実施形態では、上記弾性体の軸方向外端部には、上記空間部よりも径方向内側において軸方向内方に凹む内周溝部が設けられている。
かかる構成によれば、弾性体が軸直角方向に変形しやすくなるので、防振装置における軸直角方向の剛性を低くすることができる。すなわち、防振装置における軸直角方向に対する軸方向の剛性比をより大きくすることができる。
一実施形態では、上記空間部は、軸方向内方に凸の円弧状に形成されている。
かかる構成によれば、空間部が同一体積の角形状に形成される場合に比較して、押し出された弾性体が空間部に逃げやすくなる(体積補償効果に優れる)。
一実施形態では、上記屈曲工程における屈曲位置は、上記外周溝部の最底部よりも軸方向内側に位置する。
かかる構成によれば、屈曲工程において、弾性体の外周溝部をより確実に埋めることができる。
一実施形態では、上記空間部における最も軸方向内側の部分は、上記外周溝部の最底部よりも、軸方向内側に位置する。
かかる構成によれば、空間部をさらに大きくすることができるので、弾性体の軸方向外端部のはみ出しを、さらに抑制することができる。
本開示によれば、防振装置における軸直角方向に対する軸方向の剛性比を大きくするとともに、弾性体の軸方向外端部における歪み及びはみ出しを抑制することができる。
図1は、本開示の一実施形態に係る防振ブッシュを示す斜視図である。 図2は、防振ブッシュを示す側面図である。 図3は、防振ブッシュを示す正面断面図である。 図4は、図3におけるIV部拡大図であって、屈曲工程前における弾性体の軸方向外端部を示す。 図5は、図4相当図あって、屈曲工程中における弾性体の軸方向外端部を示す。 図6は、図4相当図あって、屈曲工程後における弾性体の軸方向外端部を示す。 図7は、その他の実施形態に係る図2相当図である。
以下、本開示の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本開示、その適用物あるいはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(防振ブッシュの構成)
図1~3は、防振装置としての防振ブッシュ1を示す。図1は斜視図、図2はII矢視における側面図、図3はIII-III線における正面断面図である。防振ブッシュ1は、例えば、自動車のサスペンションブッシュとして用いられており、車両走行時における車体の振動を減衰する。防振ブッシュ1は、中心軸Oを有する。以下、中心軸Oの延びる方向を、軸方向という。軸方向に直交する方向を、軸直角方向という。軸直角方向は、防振ブッシュ1の径方向と、防振ブッシュ1の周方向(ねじり方向)と、防振ブッシュ1のこじり方向と、を含む。
図1~3に示すように、防振ブッシュ1は、円筒状の内筒(内側部材)10と、内筒10の周囲に配置される円筒状の外筒20と、内筒10と外筒20との間に介在して両者を連結する弾性体30と、を備える。
内筒10は、例えば、車体側のブラケット(図示せず)にボルト締結されている。内筒10は、金属(鉄、アルミ等)で形成されている。図3に示すように、内筒10の外周面11における軸方向中央部10aには、膨出部としてのピロボール12が設けられている。ピロボール12は、球形状であって、径方向外方に膨出(突出)している。
外筒20は、例えば、サスペンションリンクの筒部(図示せず)に圧入固定されている。外筒20は、金属(鉄、アルミ等)で形成されている。図3に示すように、外筒20の軸方向中央部20aは、内筒10のピロボール12(軸方向中央部10a)に対応している。内筒10の軸方向外端部10bは、外筒20の軸方向外端部20bよりも、軸方向外側に位置する。内筒10のピロボール12は、防振ブッシュ1のこじり方向の変位の起点である。
弾性体30は、ゴムで形成されている。弾性体30は、円筒状である。弾性体30は、内筒10及び外筒20と共に、加硫一体成形されている。図3に示すように、弾性体30の内周面における軸方向中央部30aには、内筒10のピロボール12に対応するように、径方向外方に凹む球形状の凹部31が設けられている。凹部31には、ピロボール12が嵌まり込む。
弾性体30の軸方向外端部30bは、内筒10の軸方向外端部10b及び外筒20の軸方向外端部20bよりも、軸方向内側に位置する。ここで、「弾性体30の軸方向外端部30b」は、弾性体30における内筒10と外筒20とを連結する部分の軸方向外端部を、意味する。弾性体30の軸方向外端部30bは、内筒10と外筒20との間を径方向に延びている。弾性体30における軸方向外端部30bよりも軸方向外側には、加硫一体成形時に内筒10及び外筒20に付着したまま残った薄膜状の残存部30cがある。
図4は、図3におけるIV部拡大図であって、後述する屈曲工程前における弾性体30の軸方向外端部30bを、示す。図4に示すように、弾性体30の軸方向外端部30bは、内筒10と外筒20との間を、外筒20側(径方向外側)に向かうに従って軸方向外側に延びるように、径方向に見て逆三角形状に形成されている。弾性体30の軸方向外端部30bには、突出部32と、外周溝部33と、空間部34と、内周溝部35と、が設けられている。
図4に示すように、突出部32は、軸方向外方に突出している。突出部32の先端は、円弧状に丸みを帯びている。図2に示すように、突出部32は、軸方向に見て、全周に亘って円環状に形成されている。
図4に示すように、外周溝部33は、突出部32よりも径方向外側において軸方向内方に凹んでいる。外周溝部33の溝底は、円弧状に丸みを帯びている。図2に示すように、外周溝部33は、軸方向に見て、全周に亘って円環状に形成されている。
図4に示すように、空間部34は、突出部32よりも径方向内側に形成されている。空間部34は、弾性体30が存在しない領域である。空間部34は、軸方向内方及び径方向外方に凸の円弧状に形成されている。図2に示すように、空間部34は、軸方向に見て、全周に亘って円環状に形成されている。
図4に示すように、内周溝部35は、空間部34よりも径方向内側において軸方向内方に凹んでいる。内周溝部35の溝底は、円弧状に丸みを帯びている。図2に示すように、内周溝部35は、軸方向に見て、全周に亘って円環状に形成されている。
空間部34における最も軸方向内側の部分34aは、外周溝部33の溝底の最底部(最も軸方向内側の部分)33aよりも、軸方向内側に位置する。内周溝部35の溝底の最底部(最も軸方向内側の部分)35aは、外周溝部33の溝底の最底部33a及び空間部34における最も軸方向内側の部分34aよりも、軸方向内側に位置する。
(防振ブッシュの製造方法)
防振ブッシュ1の製造方法について、図4~6を参照しながら説明する。防振ブッシュ1の製造方法は、上述の各構成を備える防振ブッシュ1を用意する用意工程と、当該防振ブッシュ1における外筒20の軸方向外端部20bを径方向内側に屈曲させてカシメる屈曲工程(カシメ工程)と、を備える。図5は、屈曲工程中における弾性体30の軸方向外端部30bを示す。図6は、屈曲工程後における弾性体30の軸方向外端部30bを示す。
図4,5に示すように、屈曲工程では、防振ブッシュ1における外筒20の軸方向外端部20bを、外周溝部33の最底部33aよりも軸方向内側に位置する屈曲位置Pにおいて、径方向内側に屈曲させる。
これにより、図5に示すように、弾性体30の軸方向外端部30bにおける突出部32は、屈曲された外筒20の軸方向外端部20bによって押圧(圧接)される。突出部32が押圧されることによって、弾性体30が変形して、外周溝部33の一部が埋まるようになる。また、突出部32が押圧されることによって、弾性体30の一部が、押し出されて、空間部34に逃げるようになる。同様に、突出部32が押圧されることによって、弾性体30の一部が押し出されて、内周溝部35の一部が埋まるようになる。
図6に示すように、屈曲工程が完了すると、弾性体30の軸方向外端部30bにおける外周溝部33のほぼ全部が埋まるようになる。同様に、屈曲工程が完了すると、空間部34のほぼ全部が埋まるようになる。同様に、屈曲工程が完了すると、内周溝部35のほぼ全部が埋まるようになる。なお、屈曲工程完了時において、屈曲された外筒20の軸方向外端部20bと内筒10の外周面11との間には、隙間Hが形成される。屈曲半径は、例えばR5程度である。
屈曲された外筒20の軸方向外端部20bは、図6に二点鎖線で示すように、弾性体30の軸方向外端部30bにおける屈曲工程前に突出部32が存在した部分だけでなく、弾性体30の軸方向外端部30bにおける屈曲工程前に外周溝部33が存在した部分をも、押圧(圧接)する。すなわち、屈曲された外筒20の軸方向外端部20bは、弾性体30の軸方向外端部30bにおける広範囲を、押圧する(圧接する)。外筒20は、弾性体30を介して内筒10にカシメ固定される。
その後、防振ブッシュ1を、径方向にさらに絞って、相手側の部材(例えば、サスペンションリンクの筒部)に圧入する。
(作用効果)
本実施形態によれば、内筒10の外周面11にピロボール12が設けられているので、
防振ブッシュ1に軸方向の外力を入力すると、屈曲された外筒20の軸方向外端部20b及び内筒10のピロボール12が、壁となって弾性体30を軸方向に圧縮する。このため、弾性体30が軸方向に変形しにくいので、防振ブッシュ1の軸方向の剛性は高い。一方、弾性体30が内筒10のピロボール12を起点に、軸直角方向の1つのこじり方向に変形しやすいので、防振ブッシュ1の軸直角方向(特に、こじり方向)の剛性は低い。
このように、内筒10の外周面11にピロボール12を設けることによって、防振ブッシュ1における軸直角方向(特に、こじり方向)に対する軸方向の剛性比を大きくすることができる。
屈曲工程において外筒20の軸方向外端部20bを径方向内側に屈曲させると、屈曲された外筒20の軸方向外端部20bが、弾性体30の軸方向外端部30bにおける突出部32を押圧する。これにより、弾性体30の突出部32が軸方向に予圧縮されるので、防振ブッシュ1における軸方向の剛性をより大きくすることができる。
また、屈曲工程において弾性体30の軸方向外端部30bにおける外周溝部33が埋まるので、突出部32だけでなく、弾性体30の軸方向外端部30bにおける屈曲工程前に外周溝部33が存在した部分も、屈曲された外筒20の軸方向外端部20bに押圧されて軸方向に予圧縮される(図6参照)。これにより、突出部32のみが予圧縮される場合に比較して、防振ブッシュ1における軸方向の剛性をさらに大きくすることができる。
弾性体30の軸方向外端部30bに外周溝部33が設けられているので、弾性体30の軸直角方向における変形可能範囲が大きくなる。これにより、防振ブッシュ1の軸直角方向の変位時に、弾性体30の軸方向外端部30bに歪みが生じることを抑制することができる。
屈曲工程において外筒20の軸方向外端部20bを径方向内側に屈曲させると、弾性体30の一部は、その軸方向外端部30bに設けられた空間部34に押し出される。このように、押し出された弾性体30を逃がすための領域(体積補償域、空間部34)を確保することによって、弾性体30の軸方向外端部30bが内筒10と外筒20との隙間H(図6参照)を通って軸方向外側にはみ出ることを抑制することができる。
以上、防振ブッシュ1における軸直角方向に対する軸方向の剛性比(軸方向の剛性/軸直角方向の剛性、ばね比)を大きくするとともに、弾性体30の軸方向外端部30bにおける歪み及びはみ出しを抑制することができる。
弾性体30の軸方向外端部30bに内周溝部35が設けられているので、弾性体30が軸直角方向に変形しやすくなって、防振ブッシュ1における軸直角方向の剛性を低くすることができる。すなわち、防振ブッシュ1における軸直角方向に対する軸方向の剛性比をより大きくすることができる。また、内周溝部35が空間部34と同様に機能するので、弾性体30の軸方向外端部30bのはみ出しを、より抑制することができる。
空間部34が軸方向内方及び径方向外方に凸の円弧状に形成されているので、空間部34が同一体積の角形状に形成される場合に比較して、押し出された弾性体30が空間部34に逃げやすくなる(体積補償効果に優れる)。
屈曲位置Pが外周溝部33の最底部33aよりも軸方向内側にあるので、屈曲工程において、弾性体30の外周溝部33をより確実に埋めることができる。
空間部34における最も軸方向内側の部分34aが、外周溝部33の溝底の最底部33aよりも軸方向内側に位置するので、空間部34をさらに大きくすることができる。これにより、弾性体30の軸方向外端部30bのはみ出しを、さらに抑制することができる。
突出部32が軸方向に見て全周に亘って環状に形成されている(図2参照)ので、屈曲された外筒20の軸方向外端部20bに押圧されて予圧縮される部分の面積を、大きくすることができる。
(その他の実施形態)
以上、本開示を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。
上記実施形態では、図2に示すように、突出部32,外周溝部33、空間部34及び内周溝部35は、軸方向に見て、全周に亘って環状に形成されているが、これに限定されない。図7は、その他の実施形態に係る図2相当図である。図7に示すように、突出部32、外周溝部33、空間部34及び内周溝部35は、軸方向に見て、周方向における一部にのみ設けられてもよい(本例では、周方向において断続的に8個設けられている)。これにより、弾性体30の軸方向外端部30b(特に突出部32)が、屈曲された外筒20の軸方向外端部20bによって過剰に予圧縮され過ぎることを抑制することができる。
上記実施形態では、内筒10、外筒20及び弾性体30を加硫一体成形したが、これに限定されない。内筒10及び弾性体30を一体成形した後に、当該成形体を外筒20単体に挿入してもよい。この場合、その後に外筒20を絞り加工して、さらに外筒20の軸方向外端部20bを径方向内側に屈曲させる。
内筒(内側部材)10におけるピロボール(膨出部)12のみを、金属ではなく樹脂等で形成してもよい。また、内筒(内側部材)10の全体及び外筒20の全体を、金属以外の材料(例えば樹脂等)で形成してもよい。
弾性体30の材料は、ゴムではなく、例えば、発泡ウレタン等でもよい。
内側部材10は、筒状ではなく、軸状(棒状)でもよい。
弾性体30の軸方向外端部30bには、内周溝部35が無くてもよい。
ピロボール12は、内筒10の外周面11における軸方向中央部10aに設けられる必要はなく、軸方向外端部10bよりも軸方向内側(すなわち軸方向中間部)に、設けられていればよい。膨出部12は、ピロボールのような球形状ではなく、例えば角形状の凸部でもよい。
屈曲工程において、外周溝部33の一部のみが埋まってもよいし、外周溝部33の全部が埋まってもよい。すなわち、屈曲工程において、外周溝部33の少なくとも一部が埋まればよい。
上記実施形態では、図3に示すように、弾性体30における軸方向両側の軸方向外端部30bに、それぞれ、突出部32、外周溝部33、空間部34及び内周溝部35が設けられているが、これに限定されない。弾性体30における軸方向一方側の軸方向外端部30bにのみ、突出部32、外周溝部33、空間部34及び内周溝部35が設けられるとともに、弾性体30における軸方向他方側の軸方向外端部30bには、突出部32、外周溝部33、空間部34及び内周溝部35が設けられなくてもよい。同様に、外筒20における軸方向片側の軸方向外端部20bにおいてのみ、屈曲工程が行われてもよい。
防振ブッシュ(防振装置)1は、自動車のサスペンションブッシュとしてだけでなく、他の用途に用いられてもよい。
本開示は、防振装置の製造方法に適用できるので、極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
O 中心軸
P 屈曲位置
H 隙間
1 防振ブッシュ(防振装置)
10 内筒(内側部材)
10a 軸方向中央部(軸方向中間部)
10b 軸方向外端部
11 外周面
12 ピロボール(膨出部)
20 外筒
20a 軸方向中央部
20b 軸方向外端部
30 弾性体
30a 軸方向中央部
30b 軸方向外端部
30c 残存部
31 凹部
32 突出部
33 外周溝部
33a 最底部
34 空間部
34a 最も軸方向内側の部分
35 内周溝部
35a 最底部

Claims (5)

  1. 外周面における軸方向中間部に径方向外方に膨出する膨出部が設けられた筒状又は軸状の内側部材と、前記内側部材の周囲に配置される外筒と、前記内側部材と前記外筒との間に介在して両者を連結する弾性体と、を備え、
    前記弾性体の軸方向外端部には、軸方向外方に突出する突出部と、前記突出部よりも径方向外側において軸方向内方に凹む外周溝部と、前記突出部よりも径方向内側に形成された空間部と、が設けられる、
    防振装置を用意する用意工程と、
    当該防振装置における前記外筒の軸方向外端部を、前記突出部を押圧し且つ前記外周溝部の少なくとも一部を埋めるように、径方向内側に屈曲させる屈曲工程と、を備える、防振装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の防振装置の製造方法において、
    前記弾性体の軸方向外端部には、前記空間部よりも径方向内側において軸方向内方に凹む内周溝部が設けられている、防振装置の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の防振装置の製造方法において、
    前記空間部は、軸方向内方に凸の円弧状に形成されている、防振装置の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の防振装置の製造方法において、
    前記屈曲工程における屈曲位置は、前記外周溝部の最底部よりも軸方向内側に位置する、防振装置の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の防振装置の製造方法において、
    前記空間部における最も軸方向内側の部分は、前記外周溝部の最底部よりも、軸方向内側に位置する、防振装置の製造方法。
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