JP2023055374A - 中間転写ベルトおよび画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023055374000001
【課題】 高い耐久性を実現できると共に、光学センサを用いて高精度で中間転写ベルトに形成された現像剤像を検知できる構成を提供する。
【解決手段】 第1層と、第1層の、使用時の状態における中間転写ベルトの外側に位置する第1の表面に接し設けられ、光を透過可能な第2層と、を有し、第1層の第1の表面には、中間転写ベルトの周方向に沿う第1方向に延びる第1の溝を有し、第2層の、第1層が存在する側とは逆側に位置する第2の表面には、周方向に沿う第2方向に延びる第2の溝を有し、第1の溝は、周方向に直交する幅方向において、80本/mm以上で第1の表面に設けられている。
【選択図】 図7

Description

本発明は、中間転写ベルト、および、中間転写ベルトが使用される画像形成装置に関する。特に、電子写真画像形成装置、および、電子写真画像形成装置に使用される中間転写ベルトに関する。
従来、電子写真方式を利用した画像形成装置として、中間転写体を用いる中間転写方式の画像形成装置がある。中間転写方式の画像形成装置では、像担持体としての感光ドラム上に形成されたトナー像が中間転写体に一次転写され、その後中間転写体上のトナー像が記録材上に二次転写される。中間転写体としては、無端状のベルトで構成された中間転写ベルトが広く用いられている。
中間転写方式の画像形成装置では、二次転写工程後に中間転写ベルト上にトナー(二次転写残トナー)が残留する。そのため、次の画像を中間転写ベルトに転写する前に中間転写ベルト上の二次転写残トナーを除去するクリーニング工程が必要となる。
一方、クリーニング工程には、ブレードクリーニング方式が広く採用されている。なお、ブレードクリーニング方式では、中間転写ベルトの表面の移動方向(以下「ベルト搬送方向」と呼ぶ)において、二次転写部の下流に配設されたクリーニングブレードによって、移動する中間転写ベルトから二次転写残トナーを物理的に掻き取り、回収する。
クリーニングブレードとして、一般に、ウレタンゴムなどの弾性体が用いられる。また、クリーニングブレードは、中間転写ベルトの回転方向(表面の移動方向)の上流側に自由端が延びるように配置され、その自由端のエッジ部が中間転写ベルトに圧接される場合がある。
また、耐久性向上のために、中間転写ベルト表面に所定の形状を付与することにより、中間転写ベルトとクリーニングブレードとの間の摩擦力を低減する構成が提案されている(特許文献1)。
具体的に、特許文献1では、2~10μmの間隔で溝を中間転写ベルト表面に形成することで、クリーニングブレードと中間転写ベルト表面の摩擦係数を低減させている。
また、ベルト搬送方向に沿って配置される複数の感光体上に形成されるトナー像の位置合わせをするために、中間転写ベルト上に描画(一次転写)されたトナー像の位置検知(以下、「キャリブレーション」と呼ぶ)を行う構成が提案されている(特許文献2)。
具体的に、特許文献2では、所定の速度で移動する中間転写ベルト上に、位置検知用のパターン画像(以下、「キャリブレーションパッチ」と呼ぶ)を色毎に形成し、画像形成部に対してベルト移動方法下流側に設けた検知手段で検知する。また、検知手段で検知した結果に基づいて、色毎の位置ズレを補正する。
なお、「キャリブレーション」に使用される検知手段として、光学センサが一般的に採用されていれる。また、「キャリブレーション」では、中間転写ベルト上の、トナー像で被覆された部分とそれ以外の部分の「反射光量の差」(光学センサの出力)によって、トナーの有無を検知し、トナー像の「位置」を検知(判別)している。
また、光学センサは、所定の入射角(例えば、20゜)で光を中間転写ベルトに入射し、等しい反射角で反射された「正反射光」の強度と、拡散光である「乱反射光」の強度を検知することができる。
なお、トナー像の「位置」を安定して検知するために、トナーと中間転写ベルトとの反射光量のコントラストを十分に確保する必要があり、中間転写ベルトに対して、適切な「反射率」および「反射率分布特性」が求められている。
特開2019-191511 特開2010-97120
しかしながら、特許文献1の構成では、溝形状を中間転写ベルト表面に形成(加工)する場合、ベルトを保持する型の「傷」や、ベルト表面の「凹み」などの存在により、加工により形成される溝の「溝深さ」が、一部浅くなる領域(以下、「溝加工欠損部」と呼ぶ)が発生する場合がある。
特に、特許文献2のような光学センサの入射光を、「溝加工欠損部」に照射した場合、正常の溝深さを有する部分に比べて、「溝加工欠損部」における「乱反射」の効果が少なく、「正反射光量」が高くなる可能性がある。
その結果、「溝加工欠損部」上にキャリブレーションのためのパッチ画像が形成された場合、本来トナー(像)により低下すべき「反射光量」が、下地であるベルト表面からの「正反射光」の影響によって十分に低い水準に維持されない可能性がある。これにより、光学センサによってトナー像の位置を正しく検知できず、位置検知精度が低下する恐れがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、高い耐久性を実現できると共に、光学センサを用いて高精度で中間転写ベルトに形成された現像剤像を検知できる中間転写ベルトおよび画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の中間転写ベルトは、
無端状の中間転写ベルトであって、
第1層と、
前記第1層の、使用時の状態における前記中間転写ベルトの外側に位置する第1の表面に接し設けられ、光を透過可能な第2層と、
を有し、
前記第1層の前記第1の表面には、前記中間転写ベルトの周方向に沿う第1方向に延びる第1の溝を有し、
前記第2層の、前記第1層が存在する側とは逆側に位置する第2の表面には、前記周方向に沿う第2方向に延びる第2の溝を有し、
前記第1の溝は、前記周方向に直交する幅方向において、80本/mm以上で前記第1の表面に設けられている、ことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、
上記の中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトに画像を形成する画像形成手段と、
前記画像形成手段によって前記中間転写ベルトに形成された画像を検知する光学センサと、
を有する、ことを特徴とする。
本発明の構成によれば、高い耐久性を実現できると共に、光学センサを用いて高精度で中間転写ベルトに形成された現像剤像を検知できる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の断面概念図 本発明の実施形態に係る画像形成装置に使用される光学センサ断面概念図 本発明の実施形態における光学センサの反射特性を示す概念図 本発明の実施形態における光学センサと位置検知用パターンの位置関係を示す概念図 本発明の実施形態における位置ズレ量の算出方法を示す概念図 本発明の実施形態における位置検知用パターンと光学センサからの出力波形の対応関係を示す概念図 (a)、(b)本発明の実施形態に係る中間転写ベルト断面拡大概念図 (a)本発明の実施形態におけるインプリント加工装置の断面概念図;(b)インプリント加工に用いる金型の断面概念図 本発明の実施形態におけるラッピングフィルム加工装置の断面概念図 (a)本発明の実施形態に係る各実施例および比較例における溝加工欠損部と位置検知用パターンの位置関係を示す概念図;(b)位置検知用パターンと光学センサからの出力波形の対応関係を示す概念図
以下、本発明の画像形成装置100、および、画像形成装置100に使用される中間転写ベルト8の実施形態について説明する。なお、特に言及がない限り、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(画像形成装置の構成)
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の断面概念図である。
具体的に、図1には、本実施形態の画像形成装置100正面からみたときの縦断面を示している。以降の説明において、参照符号の末尾に付与するYMCKの文字はトナーの色を示し、4色に共通する事項に関しては省略して記述する。
画像形成装置としては、プロセスピード210mm/s、600dpiで画像形成可能な、Legalサイズ紙対応の電子写真プロセス方式のレーザービームプリンタを用いた。
図1に示す画像形成装置は、着脱自在なプロセスカートリッジPを備えている。これら4個のプロセスカートリッジPは同一構造である。異なる点は、プロセスカートリッジが収容しているトナーの色、すなわち、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーによる画像を形成することである。
プロセスカートリッジPは、トナー容器23を有している。さらに、像担持体である感光ドラム1を有している。さらに、帯電ローラ2と、現像ローラ3と、ドラムクリーニングブレード4と、廃トナー容器24を有している。
プロセスカートリッジPの下方にはレーザユニット7が配置され、画像信号に基づく露光を感光ドラム1に対して行う。感光ドラム1は、帯電ローラ2に所定の負極性の電圧を印加することで、所定の負極性の電位に帯電された後、レーザユニット7によってそれぞれ静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像ローラ3に所定の負極性の電圧を印加することで反転現像されて感光ドラム1上に、トナー像が形成される。
なお、本実施形態で使用するトナーは、平均粒径5.4μmのトナー粒子に、平均粒径が20nmのシリカ微粒子を外添して構成され、負極性に帯電されている。平均粒径とは、例えばコールター法により測定できる、粒子体積から求められた平均粒子径のことである。
中間転写ベルトユニットは、中間転写ベルト8、駆動ローラ9、張架ローラとしてのテンションローラ10、対向ローラ28から構成されている。
中間転写ベルト8は、樹脂材料に導電剤を添加して導電性を付与した、図1の奥行き方向の長さ(以下長手と記述する)250mm、周長712mmの無端状ベルトである。中間転写ベルト8は、直径24mm長手面長240mmの駆動ローラ9、直径24mm長手面長250mmのテンションローラ10、直径16mm長手面長240mmの対向ローラ28の3軸で張架されている。また、テンションローラ10により、中間転写ベルト8は、総圧100Nの張力で張架されている。中間転写ベルト8の構成については、詳細を後述する。
中間転写ベルト8の内側には、感光ドラム1に対向して、一次転写部材としての一次転写ローラ6が配設されており、不図示の電圧印加手段により転写電圧を印加する構成となっている。
光学センサ27は、中間転写ベルトの幅方向Z3の中央位置から両側へ100mm離れた位置に各々配置している。また、光学センサ27は、駆動ローラ9を対向部材として、中間転写ベルト8上に形成された、テスト画像である、キャリブレーションパッチを検知する構成としている。光学センサの構成については、詳細を後述する。
まず、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、各感光ドラムが矢印方向に回転する。そして、中間転写ベルト8が、不図示の中間転写ベルト駆動手段によって矢印Z方向に回転し、さらに一次転写ローラ6に正極性の電圧を印加することにより、中間転写ベルト8上に一次転写される。感光ドラム1Y上のトナー像から順次、中間転写ベルト8上に一次転写され、4色のトナー像が重なった状態で、二次転写部材である二次転写ローラ11と対向ローラ28で形成される二次転写部(二次転写ニップ)に搬送される。
給搬送装置12は、記録材Kを収納する給紙カセット13内から記録材Kを給紙する給紙ローラ14と、給紙された記録材Kを搬送する搬送ローラ対15とを有している。そして、給搬送装置12から搬送された記録材Kは、レジストローラ対16によって二次転写部に搬送される。
中間転写ベルト8から記録材Kへトナー像を転写するために、二次転写ローラ11には正極性の電圧を印加する。これにより、搬送されている記録材Kに、中間転写ベルト8上のトナー像を二次転写することができる。トナー像が転写された記録材Kは、定着装置17に搬送され、定着フィルム18と加圧ローラ19とによって加熱、加圧されて表面にトナー像が定着される。定着された記録材Kは排紙ローラ対20によって排出される。
トナー像が記録材Kに転写された後、感光ドラム1表面に残った一次転写残トナーは、ドラムクリーニングブレード4によって除去される。
また、二次転写残トナーは、中間転写ベルト8が矢印Z方向に回転(移動)したとき、清掃部材としてのクリーニングブレード21によって掻き取られ、廃トナー回収容器22へと回収される。
クリーニングブレード21は、長手面長240mm、厚み3mmの亜鉛メッキ鋼板に、長手面長230mm、厚み2mm、JIS K 6253規格で77度のウレタンゴムブレードを貼り付けたものを用いている。また、クリーニングブレード21の自由端は、中間転写ベルト8の移動方向(Z方向)の上流側に延びるように、中間転写ベルトの外周面に当接している。そして、クリーニングブレード21は、中間転写ベルト8を介してテンションローラ10に対して線圧0.49N/cm、総圧11.3N程度の加圧力で、圧接されている。
また、制御基板25は、画像形成装置の制御を行うための電気回路が搭載された基板であり、制御基板25には制御部としてのCPU26が搭載されている。CPU26は記録材Kの搬送に関る中間転写ベルト8の駆動源である中間転写ベルト駆動モータや、給搬送装置12、レジストローラ対16、定着装置17の駆動源(不図示)などを制御している。また、CPU26は、プロセスカートリッジPの駆動源であるドラムモータ(不図示)の制御、画像形成に関する各種画像信号の制御、光学センサ27の検知結果に基づいた濃度補正制御、更には故障検知に関する制御など、画像形成装置の動作も一括して制御している。
(光学センサ構成)
図2を用いて、本実施形態の画像形成装置に使用される光学センサ27について説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る画像形成装置に使用される光学センサ断面概念図である。
具体的に、図2には、中間転写ベルトの幅方向(Z3)の、光学センサ27および中間転写ベルトの断面を示している。
光学センサ27は、図2に示すように、LED等の発光素子272、フォトダイオード等で構成された正反射受光素子273、及びホルダー274からなっている。
発光素子272は、中心波長λ=840nmの近赤外のLED光を用い、中間転写ベルト8の法線方向を0°とした場合、入射角θi=-20°の角度から、中間転写ベルト8表面を照射することができる。このとき、反射角θm=20°の角度で正反射受光素子273が反射光を受光することができる。
発光素子272からの照射光を中間転写ベルト8の表面、若しくはキャリブレーションパッチTに照射させ、そこからの反射光を正反射受光素子273で測定することによって、キャリブレーションパッチTの位置を検知する。
次に、図3を用いて、光学センサ27の出力特性について説明する。
図3は、本発明の実施形態における光学センサの反射特性を示す概念図である。
具体的に、図3には、中間転写ベルト8上のトナー載り量と光学センサ27の出力の関係を示している。
中間転写ベルト上のトナー載り量が多くなると、トナーによって照射光が拡散されると同時に、下地である中間転写ベルトの表面(外周面)が覆われるため、中間転写ベルト表面からの正反射光が減少する。このような反射光の出力の差により、中間転写ベルト上のキャリブレーションパッチTの位置を検知することができる。
(キャリブレーション制御)
次に、図4を用いて、キャリブレーション制御について説明する。
図4は、本発明の実施形態における光学センサと位置検知用パターンの位置関係を示す概念図である。
具体的に、図4には、光学センサ27とキャリブレーションパッチTの位置関係を示している。
前述の通り、光学センサ27は、中間転写ベルト8上の(幅方向)左右に形成されるキャリブレーションパッチTを検知するために、中間転写ベルトの幅方向Z3の中央位置から両側へ100mm離れた位置に各々配置している。
第1の領域275は、光学センサ27が検知可能な領域を表している。本実施形態では、光学センサ27(発光素子272)は、照射する(幅方向Z3)照射幅2mmの範囲で、ベルトの回転動作に伴ってベルトの全周(周方向Z)に渡って、照射および反射光を受光(検知)可能なように構成されている。
本実施形態では、キャリブレーションパッチTは、中間転写ベルトの回転(周)方向Z(以下、「副走査方向」と呼ぶ)」の位置検知パターンFと、中間転写ベルト幅方向Z3(以下、「主走査方向」と呼ぶ)の位置検知パターンSにより構成される。いずれのパターンもイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順番で像形成される。
次に、キャリブレーションパッチによりパターン位置を検知する手法を、図5を用いて詳細に説明する。
図5は、本発明の実施形態における位置ズレ量の算出方法を示す概念図である。
具体的に、図5には、キャリブレーションパッチの理想的な位置に対する実際の描画位置とそのズレ量を示している。
ここで「ズレ量」とは、実際の検知した位置と、理想的な位置または検知タイミングとの間のズレ量を意味する。
理想的な位置または検知タイミングは、特定の基準をもとに決定される。特定の基準としては、中間転写ベルト上に設けられた基準位置のマーキングや、基準となる色が検出された位置或いはタイミングを設定することができる。
続いて、図5に示す「パターンF」を用いて、副走査方向(Z)のパターン位置ズレ検知について説明する。
図5に示す「パターンF」は、実際に形成された副走査方向の位置検知用のパターンである。一方、図5に示す「パターンF’」は、理想的な位置(即ち「ズレが0の場合」のパターンである。
ここで、パターンFをセンサによって検知されたタイミングを「t」とし、理想的なパターンF’が検知されるべきタイミングを「t’」とすると、副走査方向(Z)の「ズレdf」は、以下の式により算出できる。
df=(t-t’)×ps(psは、中間転写ベルトの表面移動速度)
次に、主走査方向(Z3)の位置ズレ検知について説明する。
図5に示す「パターンS」は、実際に形成された主走査方向の位置検出用のパターンである。一方、図5に示す「パターンS’」は、理想的な位置(即ち、「ズレが0の場合」のパターンである。
なお、本実施形態では、「パターンS」は、90度の角度で交差する2つのラインよりなる“く”の字パターンであり、ライン部の角度は、副走査方向(Z)に対して45度である。このパターンは、ライン部が光学センサを2回通過するので、1回目の通過タイミングをt1、2回目の通過タイミングをt2とする。
同様に、理想的なパターンS’が検知されるべきタイミングを「t1’」、「t2’」とすると、主走査方向(Z3)の「レジズレds」は、以下の式により算出できる。
ds=1/2×{(t2’-t1’)-(t2-t1)}×ps(psは、中間転写ベルトの表面移動速度)
そして、キャリブレーションパッチTが光学センサ27を通過したタイミングを検知する手法について、図6を用いて詳細に説明する。
図6は、本発明の実施形態における位置検知用パターンと光学センサからの出力波形の対応関係を示す概念図である。
具体的に、図6には、副走査方向(Z)の位置検知用のパターンFが光学センサ27を通過する際の出力(波形W)を示している。
光学センサ27が位置検知パターンF以外(中間転写ベルト下地)を検知している時は、正反射受光素子273に入射する反射光量が多いので、センサ出力は大きくなる。位置検知パターンFが光学センサ27(の検知する範囲である第1の領域)を通過する時は、トナーが存在(遮蔽)するために、正反射受光素子273に入射する反射光量は少なくなるため、センサ出力も小さくなる。
一方、センサ出力波形Wは、制御基板25の「比較回路」(図示しない)を通じて、「デジタル信号V」として出力される。
図6に示すように、点線Xは、比較回路でON/OFFを判別する閾値を表しており、比較回路から出力されるデジタル信号Vは、閾値(点線X)以下となった際に、出力ONとなる。また、CPU26は、デジタル信号Vを参照し、信号が「ON」に切り替わった後、「OFF」に戻る迄の時間を計測し、信号が「ON」である時間の1/2のタイミングを、位置検知パターンFをセンサが検知したタイミング「t」として検知する。
そして、CPU26は、検知したタイミング「t」と、理想的なパターンF’が検知されるべきタイミング「t’」の差をもとに、副走査方向(Z)の「ズレdf」を算出する。
また、本実施形態では、位置ズレ量を検出した後、位置ズレに対して補正を行う。なお、位置ズレの補正は、検知されたズレ量に従って、画像形成条件を補正することで行われる。
具体的には、Y、M、C、Kの各画像信号を送出するタイミングを調整することで、各色の画像形成位置を理想的な位置に近づけることができる。また、本実施形態では、副走査方向のズレ量の検出および補正について説明したが、主走査方向のズレや、主走査方向の傾きのズレなどについても同様に、パターンの検知タイミングのズレに基づいて補正することができる。
(中間転写ベルト構成)
次に、本実施形態の中間転写ベルト8の構成について、図7(a)、(b)を用い説明する。
図7(a),(b)は、本発明の実施形態に係る中間転写ベルト断面拡大概念図である。
具体的に、図7(a)、(b)には、ベルト周方向(Z)に略直交する方向(幅方向Z3)に、中間転写ベルト8を約30μmの領域で模式的に拡大したものを示している。
図7(a)、(b)に示すように、本実施形態では、中間転写ベルト8は、第1層である基層81と第2層である表層82との2層からなる、無端状のベルト部材である。
基層81の厚み方向の一方側の表面である第1の表面811には、複数の微細な縦溝81mが周方向Zに沿う第1方向(Z1)に延びるように形成されている。
また、表層82の、厚み方向における、基層81側とは反対側の表面である第2の表面821には、複数の微細な縦溝82mが周方向Zに沿う第2方向(Z2)に延びるように形成されている。
なお、本実施形態では、第1方向Z1と第2方向Z2は、共に周方向Zと同じ方向としているが、周方向Zに沿う方向であればよく、同一方向でなくてもよい。例えば、第1方向Z1と第2方向Z2は、周方向Zに対して、15°以下の交差角を持つものとすることもできる。
また、本実施形態では、中間転写ベルトは、第1層に対して、第2層とは逆側に第3層をさらに有してもよい。
基層81の表面に微細溝形状を形成する手法として、本実施形態ではラッピングフィルムを用いて加工をしている。また、表層82の表面に微細溝形状を形成する手法として、本実施形態ではインプリント加工を採用している。微細溝の形状に関しては後述する。
以下に、本実施形態の中間転写ベルトの層構成について詳細に説明する。
第1層としての基層81は、ポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)およびポリエーテルエステルアミド(PEEA)に導電剤としてのイオン導電剤を添加し押し出し成型することで得られる。第1層は、厚さ60μm、体積抵抗1×10^10Ω・cmのシームレスなベルト形状の層である。なお、基層81の材料としてPEN、PEEA樹脂を使用したものの、熱可塑性樹脂であれば、他の材料でもよい。例えば、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、等の材料を使用してもよい。そして、これらの材料の混合樹脂を使用しても良い。
基層81の導電剤としてのイオン導電材料は、アルカリ金属塩を使用した。
基層81の厚みは、インプリント加工による変形、シワを抑制する観点で、30μm以上の厚みであることが望ましい。
第2層としての表層82は、溶剤中に多官能性アクリルモノマー、光重合開始剤、導電性金属酸化物粒子を溶解、分散した硬化性組成物を、基層81にディップコートし、紫外線照射することで得られた、厚さ2μmの透明なアクリル樹脂層である。なお、表層82の塗布方法としては、均一な膜を形成可能であれば他の方式でもよく、スプレーコート、フローコート、シャワーコート、ロールコート、スピンコートなどを採用しても良い。また、表層82の厚みを3μm超に厚くする場合、ベルト張架時の曲率により、表層のクラック(割れ)を抑制するために、厚みは3μm以下であることが好ましい。
インプリント加工により付与される、ベルト表面への微細溝形状付について、詳細を図7(a)(b)を用いて説明する。
一般にウレタンゴムとアクリル樹脂を摺擦させると、摩擦抵抗が大きく、クリーニングブレードのブレード鳴きや、捲れなどが起こりやすい。そこで、本実施形態では、表層82の表面にベルト周方向に沿って、第2の溝としての縦溝を、所定の溝間隔(溝本数)で形成している。なお本実施形態において、溝間隔とは、図7中にpで示した、隣接する凸の起点間の距離を測定したものであり、溝本数は平均の溝間隔pを元に、1mmあたりの本数を算出したものである。
次に、インプリント加工の詳細を、図8(a)、(b)を参照して説明する。
図8(a)は、本発明の実施形態におけるインプリント加工装置の断面概念図である。図8(b)は、インプリント加工に用いる金型の断面概念図である。
具体的に、図8(a)には、インプリント加工装置を中間転写ベルト8の円筒軸方向からみた状態を示している。また、図8(b)には、インプリント加工に用いる金型の円筒軸に沿った方向の断面様子を示している。
インプリント加工に際して最初に、基層81上に表層82を形成した状態の中間転写ベルト8を、中子91(直径227mm、炭素工具鋼鋼材製)に圧入する。
挿入した中間転写ベルト表面に対して、直径50mm、長さ250mmの円柱状の金型92を、総圧1000~2500N程度の所定の押圧力で圧接した。金型92の表面は、図8(b)に表したように、円柱の円周方向に平行に、所定の間隔で、凸の底の長さが約2μm、高さが約2μmのクサビ状の凸を切削加工により設けている。
凸の間隔を変えることで、ベルト上の溝間隔(表層の溝本数)を変えることができる。本実施形態の金型を用いた場合、表層において、最大の溝間隔が250mm(最小の溝本数が0.004本/mm)、最小の溝間隔が2μm(最大の溝本数が500本/mm)を得ることができる。
なお、凸の底の長さを2μm以下にすることで、最小の溝間隔をさらに縮めることができるが、凸の強度が不足し、インプリント加工時に変形の恐れがあるため、最小の溝間隔は2μm、単位長さ当たりの最大の溝本数は500本/mmに留めるのが好ましい。
金型92は、不図示のヒータにより、約130℃の温度に加熱されている。また、当接した状態で中子91を周速度264mm/sで1回転させて、金型92を従動させたのち、金型92を離間することによって、表層82表面に微細溝形状が加工された中間転写ベルト8が得られた。
(加工時異物の付着による中間転写ベルト構成への影響)
インプリント加工により溝形状を付与する工程において、中間転写ベルト8と中子91の間に、空気中のゴミ毛羽等の「異物」が付着した状態で、インプリント加工が成されると、中子91表面に「凹み」が発生することがある。
また、中間転写ベルト8を中子91に圧入、および取り出す際の不注意により、中子91表面を傷つけてしまう場合もある。
中子91に「凹み」が発生した部位では、金型92を圧接した際に、所望の押圧力を印加することができず、溝形状が正常の領域よりも浅く加工される(即ち、「溝加工欠損部」が発生する)可能性がある。
このような「溝加工欠損部」では、正常の微細溝加工された部位に比べて、微細溝による乱反射効果が減少し、正反射光量が高くなることがある。その結果、溝加工欠損部上にキャリブレーションパッチが形成された場合に、本来トナーにより低下すべき反射光量が、下地であるベルト表面からの強い正反射光によって十分低下しない。これにより、トナー像の位置を正しく検知できないことがあり、位置検知の精度が低下する恐れがある。
本実施形態では、溝加工欠損部における、反射光量の増大を抑制することを目的として、基層81表面にも第1の溝としての複数の微細な縦溝を形成することを特徴としている。
次に、基層表面に対する微細溝加工の詳細について、図9を参照して説明する。
図9は、本発明の実施形態におけるラッピングフィルム加工装置の断面概念図である。
具体的に、図9には、ラッピングフィルムによる微細溝加工装置を中間転写ベルト8の円筒軸方向からみた状態を示している。
基層81に対する微細溝加工にあたって、押し出し加工により得られたシームレスベルト形状の基層81を、中子93(直径227mm、炭素工具鋼鋼材製)に圧入する。挿入した基層81に対して、ラッピングフィルム94を、バックアップローラ95(直径50mm、ゴム製)を0.2N/mm2で押し当てた状態で、ラッピングフィルム94を4mm/sで送りながら、中子91を周速度264mm/sで1周強回転させた後、バックアップローラ94を離間することによって、表面に微細溝形状が加工された基層81を得た。
得られた基層81に対して、表層82を形成し、インプリント加工を行うことで、本実施構成の中間転写ベルト8を得た。
(評価方法)
[溝本数(平均ピッチ)]
インプリント加工およびラッピングフィルム加工により得られた微細溝形状について、レーザー顕微鏡VK-X250(キーエンス社製)を用いて測定した。
基層81の溝本数は、表層82を形成する前のベルトを用い、基層表面からの反射画像を観察し、溝本数を得た。
表層82の溝本数は、インプリント加工後の表層82表面からの反射画像を観察し、溝本数を得た。
測定領域は、中間転写ベルトの「第1の領域275」である、幅方向Z3の中央位置から両側へ100mm離れた位置における幅約2mmの範囲の中で、周方向(Z)4位相に対して幅方向(Z3)2か所、計8か所について測定を行った。
測定条件は、150倍の対物レンズを用い、約70×90μmの領域に対して測定を行った。90μmの幅中に存在する溝の本数を計測し、幅90μmに対しての商を算出することで、溝同士の平均のピッチおよび、1mm幅に存在し得る溝本数を得た。
なお、基層81の溝本数に関しては、表層82を形成した後でも、剃刀などでベルトを厚み方向に切断し、断面を電子顕微鏡観察することで、溝本数を得ることができる。
[溝深さ(平均溝深さ)]
以下、平均溝深さ(以下、単に「溝深さ」と称する場合がある)の測定について説明する。
具体的に、溝本数測定と同じ領域を同様に測定した後に、得られた2次元高さ情報に対して、ラインプロファイル計測モードで溝方向に垂直に計測線を引き、隣接する縦溝の間の高さが最大になる頂点と、溝底部までの高さを計測することで、溝毎の溝深さを得た。
表層82のインプリント加工による溝は、図7(a)に示したように、溝端部が盛り上がって加工されることがあるため、盛り上がり形状が形成された場合には、両端のうち高い方を頂点とし、溝深さ(d2)を得た。また、図7(b)に示したように、溝端部の盛り上がり形状が形成されなかった場合には、両側の平端部のうち、高い方を頂点とし、溝底部までの高さを計測することで、溝毎の溝深さ(d2)を得た。
基層81のラッピングフィルム加工により得られた溝深さに関しては、両端が盛り上がる傾向が見られなかったため、図7(b)の表層82の溝と同様に、両側の平端部のうち、高い方を頂点とし、溝底部までの高さを計測することで、溝毎の溝深さ(d1)を得た。
約70×90μm視野中の全ての溝に対して溝深さ測定を行い、測定した8箇所の全ての溝の深さの平均を取り、「平均溝深さd1、d2」を得た。
なお、基層81の溝深さ(d1)に関しては、表層82を形成した後でも、剃刀などでベルトを厚み方向に切断し、断面を電子顕微鏡観察することで、平均溝深さd1を得ることができる。
[20度光沢値]
中間転写ベルト8の反射特性を、JISZ8741に基づく20度光沢値を用いて評価した。20度光沢値は表面反射アナライザーRA532H(キヤノン社製)を用いて測定した。
[位置検出における誤検知量]
次に、図10に示す方法によって、溝加工欠損部102がキャリブレーションパッチTの位置検出に与える影響を評価した。
なお、図10(a)は、本発明の実施形態に係る各実施例および比較例における溝加工欠損部と位置検知用パターンの位置関係を示す概念図である。図10(b)は、位置検知用パターンと光学センサからの出力波形の対応関係を示す概念図である。
具体的に、図10(a)には、光学センサ27とキャリブレーションパッチTと溝加工欠損部102の位置関係を示している。図10(b)には、図10(a)に示すベルト及びキャリブレーションパッチを読み取った際に得られる光学センサ27の出力を示している。
図10(a)において、光学センサ27は中間転写ベルトの幅方向中央位置から両側へ100mm離れた位置に各々配置しているが、簡略化のため、片側のみ示した。
キャリブレーションパッチTとして、副走査方向の位置検知パターンであるF―1、F-2、F―3の3つのパターンを形成した。F―1~F―3は主走査方向に10mm、副走査方向に2mmの大きさでイエローのトナー像を、副走査方向に6mmの間隔でベルト上に像形成した。
なお、本実施形態では、「溝加工欠損部102」は、約2mmの大きさのものとして評価実験を行った。具体的に、溝加工欠損部102を形成するために、まず、中子91の、光学センサ27の読み取り部に対応する位置に、約2mmの大きさの「凹み(欠損形状)」を形成する。そして、ベルトの表面に対して、インプリント加工することにより、正常部の平均溝深さd2よりも平均溝深さd2’が浅くなる第2の領域(溝加工欠損部102)が形成された。
このように、第1の領域275の内側に、他の部分(d2)よりも溝深さが浅い(d2’<d2)第2の領域である「溝加工欠損部102」を持つ中間転写ベルトを意図的に形成できる。
次に、溝加工欠損部102に対して、位置検知パターンF-2は、丁度「溝加工欠損部」の半分の領域を覆い隠すように、像形成を行った。
図10(b)に示すように、波形Wは、ベルト及び位置検知パターンF-1~F-3を光学センサ27で読み取った際に得られる出力波形である。
位置検知パターンF-2において、出力が低下している時間が短くなっている傾向と、位置検知パターン直後の出力が、極端に高くなる傾向が見られた。
この現象は、溝加工欠損部では、微細溝による乱反射効果が減少し、正反射光量が高くなったため、正反射受光素子273が受光する光量が増大したためである。
位置検知パターンの溝加工欠損部と重なっている領域では、ベルト下地からの反射光量が非常に高いため、図3で示したトナー載り量に対するセンサ出力の関係が変化し、同一の載り量でもセンサ出力が高くなっているためである。
その結果、F-2では、位置検知パターン部において、出力Wが低下する時間が短くなると考えられる。
一方、図10(b)に示すように、信号Vは、波形Wを、閾値Xをもって比較回路によりONOFF判別したデジタル信号である。
前述したように、デジタル信号VがONである時間の1/2のタイミングを、位置検知パターンF―1~F-3をセンサが検知したタイミングt1~t3として検知する。そして、理想的なタイミングt1’~t3‘との差をもとに、各パターンにおけるズレdf1~df3を算出した。
溝加工欠損部102がキャリブレーションパッチTの位置検出に与える影響を評価するため、欠損部のないF-1とF-3のズレの平均である、(df1+df3)/2を、df2に対して差を取ることで、溝加工欠損部の影響による位置検出の誤検知量を算出した。
本実施形態では、溝加工欠損部による位置検出の誤検知量が、80μm以上になると、色毎のズレが許容できないレベルであるため、80μm(未満)を「閾値」として許容可否判断を行った。
<実施例>
以下に実施例1~7および比較例1~4を用いて、本実施形態の作用効果について説明する。ただし、
表1には、基層における溝加工条件、溝本数、平均溝深さd1を示している。そして、表1には、表層における溝本数、平均溝深さd2、20度光沢度を示している。さらに、表1には、表層の溝加工欠損部における溝深さd2’、位置検出の「誤検知量」、ズレ(許容)の判定結果、および、表層(表面)の摩擦抵抗の判定結果をそれぞれ示している。
Figure 2023055374000002
(実施例1~3)
実施例1~3では、表層は、同一のインプリント加工条件下である一方、基層の加工に使用するラッピングフィルム砥粒径を、2、9、1μmに変えている。実施例1~3では、溝加工欠損起因の「誤検知量」は、いずれも80μm未満であり、許容可能である。
なお、本実施形態では、溝加工欠損部において、基層表面811からの正反射光を減少させたことにより、光学センサの出力波形Wに与える「溝加工欠損部」の影響を抑制することができる。
具体的に、本実施形態の構成の表層82は、透明なアクリル樹脂層であるため、中間転写ベルト表面に照射された入射光は、表層表面811からの反射に加えて、表層を透過した後基層表面821から反射され、表層表面を再度透過し、正反射方向に反射される。本実施形態の実施例1~3では、適切な条件で基層表面811に微細溝加工をした結果、微細溝(第1の溝81m)により透過光が乱反射され、正反射光を大幅に減少させることができたと考えられる。
その結果、実施例1~3の構成では、溝加工欠損部の影響による、キャリブレーションパッチTの位置検出精度の低下を効果的に抑制することができた。
また、実施例1~3では、ラッピングフィルム加工時の圧、速度等の条件を一定としたため、砥粒径が大きくなるにしたがって、溝本数が減り、溝深さが深くなる傾向であることが分かった。
実施例1~3の結果により、基層表面811の微細溝(第1の溝81m)の本数が80本/mm以上の範囲において、溝加工欠損部の影響による、キャリブレーションパッチTの位置検出精度の低下を抑制できることが確認された。
なお、砥粒径の大きさを1μm未満とすることで、ラッピングフィルム加工により基層表面の微細溝の本数を500本/mmより大きくすることは可能であるものの、砥粒径が小さいため、溝深さが0.1μm以下で浅くなる場合がある。従って、ラッピングフィルム加工法では、周方向Zに延びて安定した溝形状を作るために、基層表面811の微細溝81mの本数は、500本/mmまでとすることが望ましい。また、第1の溝81mの本数が80~500本/mmである場合に、第1の溝81mの溝平均深さを0.2~0.5μmの範囲とすることができる。
(比較例1、2)
比較例1、2では、実施例1~3と同一の表層82インプリント加工条件下である一方、比較例1の基層81にはラッピングフィルム加工を実施しない。また、比較例2は、ラッピングフィルム砥粒径を、20μmに変えている。
比較例1、2では、溝加工欠損起因の「誤検知量」は、いずれも80μm以上であり、許容不可能である。
なお、比較例1の構成では、基層81に微細溝加工を実施していなかったため、表層82を透過した入射光が、基層表面821から強く正反射し、表層表面811からの反射光と共に、正反射光として出射したと考えられる。
その結果、比較例1では、厚み方向に溝加工欠損部と重なる重り領域において、正反射受光素子273が受光する光量が増大し、位置検知パターンF-2(図10(b)参照)における「出力W」が低下する時間が、(F-1、F-3に比べ)より短くなったと考えられる。よって、t2のt2’に対するズレが大きくなり、位置検知パターンF-2の位置を誤検知したと考えられる。
また、比較例2の構成では、実施例1~3と同様に、ラッピングフィルム加工時の圧、速度等の条件を一定としたため、砥粒径を20μmに拡大した結果、基層表面811の溝本数が減り、溝深さは深くなる傾向である。
その結果、比較例2では、実施例1~3の基層溝81mの本数が80~500本/mmであるのに対して、42本/mmに迄減少していた。溝81mの本数が減少した結果、比較例2では溝による乱反射作用が減少し(正反射が抑制されず)、実施例1~3の効果が得られなかったと考えられる。
比較例1、2の結果により、基層表面811の微細溝加工における溝81mの本数が、80本/mm未満の場合では、溝加工欠損部の影響による、キャリブレーションパッチTの位置検出精度の低下を抑制し難いことが分かった。即ち、位置検出精度を維持するために、少なくとも80本/mm以上の溝81mを基層表面811に形成する必要がある。
(実施例4~7)
実施例4、5は、実施例1と同一の基層81ラッピングフィルム加工条件下である一方、表層82インプリント加工の金型92の凸間隔を変更した。また、実施例4、5の構成では、溝加工欠損起因の「誤検知量」はいずれも80μm以下であり、許容可能である。
また、実施例6、7は、実施例1と同一の基層81ラッピングフィルム加工条件下である一方、表層82インプリント加工の加圧力を調整した。インプリント加工の加圧力によって表層82の溝82mの深さが変更された実施例6,7の構成でも、溝加工欠損起因の「誤検知量」はいずれも80μm未満であり、許容可能である。
なお、実施例1、4、5の「誤検知量」を比較すると、表層82の溝82mの本数が少ないほど(例えば、実施例5)、「誤検知量」も少なくて良いことも分かった。また、表層82の溝82mの本数が少ないほど(例えば、実施例5)、表層の20度光沢値が高い傾向を示す。
これは、表層82の溝82mの本数が少ない方が、表層溝による乱反射が少なく、表層からの正反射が強くなる傾向を示している。その結果、「溝加工欠損部」と「正常部」との正反射光量の「差」が少ないために、位置検出の「誤検知量」が相対的に小さいと考えられる。
同様に、実施例1、6、7の「誤検知量」を比較すると、表層82の溝深さd2が浅いほど(例えば、実施例7)誤検知量も相対的に少ないことが分かった。また、表層82の溝深さd2が浅いほど(例えば、実施例7)、表層82の20度光沢値が高い傾向を示す。
これは、表層82の溝82mの深さが浅い方が、表層溝による乱反射が少なく、表層からの正反射が強くなる傾向を示している。その結果、「溝加工欠損部」と「正常部」との正反射光量の「差」が少ないために、位置検出の「誤検知量」が相対的に小さいと考えられる。
また、表層82の溝82mの本数が多い実施例4の構成や、表層82の溝82mの深さd2が深い実施例6の構成では、表層溝による乱反射が多く、表層からの正反射が弱くなる傾向を示している。その結果、「溝加工欠損部」と「正常部」との正反射光量の「差」が大きいために、「誤検知量」が顕著になったと考えられる。しかしながら、実施例4、および実施例6の構成では、基層81に溝加工を実施しなかった比較例1に比べ、「溝加工欠損部」の影響による、キャリブレーションパッチTの位置検出精度の低下を効果的に抑制することができた。
実施例1、4、5の結果により、表層表面821の微細溝(第2の溝82m)の本数が、160~500本/mmの範囲では、「溝加工欠損部」の影響による、キャリブレーションパッチTの位置検出精度の低下をより効果的に抑制できることが確認された。
なお、表層表面821の微細溝82mの本数を500本/mmより多くしても、検知精度の低下に対する抑制効果は得られるものの、先述したように、金型上の凸の強度が不足し、インプリント加工時に変形する場合も考えられる。このため、本実施形態では、単位長さ当たりの溝82mの本数は500本/mmまでに留めるのが好ましい。
また、実施例1、6、7の結果により、表層表面821の微細溝82mの深さが、0.2~1.0μmの範囲において、溝加工欠損部の影響による、キャリブレーションパッチTの位置検出精度の低下をより効果的に抑制できることが確認された。
なお、表層表面821の微細溝82mの深さを1.0μmより深くしても、検知精度の低下に対する抑制効果は得られるものの、溝が深すぎると、溝底部から表層クラック(割れ)が発生しやすくなると考えられる。このため、本実施形態では、溝82mの深さは1μmまでに留めるのが好ましい。
また、実施例5、7の結果により、表層表面821の微細溝82mの本数が少なく、深さが浅い条件では、溝加工欠損部の影響による、キャリブレーションパッチTの位置検出精度の低下度合いが小さいことが分かった。
(比較例3、4)
比較例3は、比較例1と同様に、基層81のラッピングフィルム加工を実施しない構成において、表層82インプリント加工の金型92の凸間隔をより広げた。比較例3の構成では、溝加工欠損起因の誤検知量は80μm未満であり、許容可能である。
また、比較例4は、実施例1と同一の基層81ラッピングフィルム加工条件下であり、表層82インプリント加工を実施しない構成である。比較例4でも、溝加工欠損起因の誤検知量は80μm未満であり、許容可能である。
なお、実施例1、4、5と比較例3について、表層82の「20度光沢値」を比較すると、比較例3の20度光沢値が最も高いことが分かった。
これは、実施例1、4、5と同様に、比較例3では表層82の溝82mの本数が少なく、表層溝による乱反射が少ない。結果的に、比較例3の表層82からの正反射が強くなる傾向を示す。その結果、溝加工欠損部と正常部の正反射光量の「差」が少ないために、比較例3では、基層81の微細溝加工を実施しなくても位置検出精度の低下が少ないと考えられる。
そして、比較例4の「20度光沢値」は、表層82インプリント加工を実施していないために、最も高い数値「58」を示している。言い変えれば、「溝加工欠損部」では、仮に溝深さが「0」になった場合、表層82の20度光沢値の最大値は「58」になることが分かった。
なお、本実施形態では、溝加工欠損部の大きさは2mmであり、直接に光沢値の測定が困難である。このため、本実施形態の実施例1~7、比較例1~3では、インプリント加工時の総圧を下げることで、溝加工欠損部と同等の溝深さのベルトを得て、そして20度光沢値の測定を行った。その結果、溝加工欠損部に相当するベルト表面の光沢値は、「46~54」程度である。
よって、インプリント加工された表層82における20度光沢値が「46」である比較例3の構成は、溝加工欠損部と正常部の正反射光量の「差」が小さい。このため、「溝加工欠損部」と位置検知パターンが厚み方向に重なったとしても、重なり領域では光学センサの出力波形Wの変化が少なく、位置検知パターンの誤検知が発生しにくいと考えられる。
なお、比較例3、4の結果により、表層表面821の微細溝加工にいて、溝加工無し(溝本数0本/mm)の構成も含み、溝82mの本数が160本/mm未満の場合では、「溝加工欠損部」の影響による、キャリブレーションパッチTの位置検出精度の低下が少ないことが分かった。
また、実施例7および比較例3、4の結果により、表層表面821の20度光沢値が40を超える場合では、位置検知精度の低下も少ないことが分かった。
しかしながら、比較例3、4の摩擦抵抗判定結果から理解できるように、表層82の溝82mの本数が160本/mm未満の場合では、クリーニングブレードとも摩擦係数が高くなり、ブレードの鳴きなどの不良が発生する可能性が高い。
以上説明したように、本実施形態では、表層表面821の微細溝加工における溝82mの本数は、幅方向Z3において80~500本/mmであることが好ましい。一方、基層表面811の微細溝加工における溝81mの本数は、幅方向Z3において80本/mm以上である必要がある。
また、インプリント加工された領域における20度光沢値が「40」を超える構成では、同様に、クリーニングに対する摩擦係数が高く、ブレードの鳴きが発生する可能性が高くなる。よって、インプリント加工された領域における20度光沢値は40以下であることが望ましい。また、溝加工欠損部における光沢値が40より大きい場合に、インプリント加工された領域のうち、溝加工欠損部と正常部の正反射光量の「差」が大きく、キャリブレーションパッチの位置検知精度低下が発生しやすいと考えられる。
本発明によれば、表面に微細加工溝を持つ中間転写ベルトにおいて、溝加工欠損部に起因するキャリブレーションパッチの位置検知精度低下を有効に抑制することができる。つまり、中間転写ベルトの表面摩擦抵抗を低く維持できると共に、光学センサによる検知精度の高い構成を実現することができる。
本発明を以下のように纏めることができる。
(1)本発明の中間転写ベルト(8)は、
無端状の中間転写ベルトであって、第1層(81)と、第1層の、使用時の状態における中間転写ベルトの外側に位置する第1の表面(811)に接し設けられ、光を透過可能な第2層(82)と、を有し、
第1層の第1の表面には、中間転写ベルトの周方向(Z)に沿う第1方向(Z1)に延びる第1の溝(81m)を有し、
第2層の、第1層が存在する側とは逆側に位置する第2の表面(821)には、周方向に沿う第2方向(Z2)に延びる第2の溝(82m)を有し、
第1の溝は、周方向に直交する幅方向(Z3)において、80本/mm以上で第1の表面に設けられている。
(2)本発明の中間転写ベルトでは、
第1の溝(81m)の平均溝深さ(d1)を、0.2~0.5μmの範囲とすることができる。
(3)本発明の中間転写ベルトでは、
第2の溝(82m)を、幅方向(Z3)において、160~500本/mmで第2の表面(821)に設けるようにしてもよい。
(4)本発明の中間転写ベルトでは、
第2の溝(82m)の平均溝深さ(d2)を、0.2~1μmの範囲とすることができる。
(5)本発明の中間転写ベルトでは、
中間転写ベルト(8)を、JISZ8741に基づく20度光沢値が40以下となるように構成してもよい。
(6)本発明の中間転写ベルトでは、
第2の溝(82m)を、インプリント加工によって形成することができる。
(7)本発明の中間転写ベルトでは、
第1の溝(81m)を、ラッピングフィルム加工によって形成することができる。
(8)本発明の中間転写ベルトでは、
第1の溝(81m)の平均溝深さ(d1)を、第2の溝(82m)の平均溝深さ(d2)よりも小さくすることができる。
(9)本発明の中間転写ベルトでは、
第1方向(Z1)と、第2方向(Z2)を、同一方向とすることができる。
(10)本発明の画像形成装置(100)は、
上記の中間転写ベルト(8)と、
中間転写ベルトに画像を形成する画像形成手段(P)と、
画像形成手段によって中間転写ベルトに形成された画像を検知する光学センサ(27)と、
を有する。
(11)本発明の画像形成装置では、
光学センサ(27)を、中間転写ベルト(8)の幅方向(Z3)における所定の幅を有する第1の領域(275)に対して、中間転写ベルトの周方向(Z)に沿って検知を行うように構成することができ、
第1の溝(81m)および第2の溝(82m)を、第1の領域(275)に対応する領域に形成してもよい。
(12)本発明の画像形成装置では、
第2層(82)の第2の表面(821)は、第1の領域(275)に対応する領域の内側に、第2の溝(82m)の平均溝深さ(d2’)が0.2μm未満となる第2の領域(102)を有してもよく、
第1層(81)の第1の表面(811)には、第2の領域(102)に対応する領域に第1の溝(81m)を形成することができる。
(13)本発明の画像形成装置では、
第2の領域(102)において、中間転写ベルト(8)は、JISZ8741に基づく20度光沢値が40より大きくなるように構成してもよい。
8 中間転写ベルト
81 基層(第1層)
81m 第1の溝
811 第1の表面
82 表層(第2層)
82m 第2の溝
821 第2の表面
Z 回転方向(周方向)
Z1 第1方向(周方向)
Z2 第2方向(周方向)
Z3 幅方向

Claims (13)

  1. 無端状の中間転写ベルトであって、
    第1層と、
    前記第1層の、使用時の状態における前記中間転写ベルトの外側に位置する第1の表面に接し設けられ、光を透過可能な第2層と、
    を有し、
    前記第1層の前記第1の表面には、前記中間転写ベルトの周方向に沿う第1方向に延びる第1の溝を有し、
    前記第2層の、前記第1層が存在する側とは逆側に位置する第2の表面には、前記周方向に沿う第2方向に延びる第2の溝を有し、
    前記第1の溝は、前記周方向に直交する幅方向において、80本/mm以上で前記第1の表面に設けられている、ことを特徴とする中間転写ベルト。
  2. 前記第1の溝の平均溝深さが、0.2~0.5μmの範囲である、ことを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
  3. 前記第2の溝は、前記幅方向において、160~500本/mmで前記第2の表面に設けられている、ことを特徴とする請求項1または2に記載の中間転写ベルト。
  4. 前記第2の溝の平均溝深さが、0.2~1μmの範囲である、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の中間転写ベルト。
  5. 前記中間転写ベルトは、JISZ8741に基づく20度光沢値が40以下である、ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の中間転写ベルト。
  6. 前記第2の溝は、インプリント加工によって形成される、ことを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の中間転写ベルト。
  7. 前記第1の溝は、ラッピングフィルム加工によって形成される、ことを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載の中間転写ベルト。
  8. 前記第1の溝の平均溝深さは、前記第2の溝の平均溝深さよりも小さい、ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の中間転写ベルト。
  9. 前記第1方向と、前記第2方向は、同一方向である、ことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の中間転写ベルト。
  10. 請求項1~9のいずれか1項に記載の中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段によって前記中間転写ベルトに形成された画像を検知する光学センサと、
    を有する、ことを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記光学センサは、前記中間転写ベルトの前記幅方向における所定の幅を有する第1の領域に対して、前記中間転写ベルトの前記周方向に沿って検知を行い、
    前記第1の溝および前記第2の溝は、前記第1の領域に対応する領域に形成されている、ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記第2層の前記第2の表面は、前記第1の領域に対応する領域の内側に、前記第2の溝の平均溝深さが0.2μm未満となる第2の領域を有し、
    前記第1層の前記第1の表面には、前記第2の領域に対応する領域に前記第1の溝が形成されている、ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記第2の領域において、前記中間転写ベルトは、JISZ8741に基づく20度光沢値が40より大きい、ことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
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