JP2023054884A - 被膜剥離方法および被膜剥離装置 - Google Patents

被膜剥離方法および被膜剥離装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023054884A
JP2023054884A JP2021163842A JP2021163842A JP2023054884A JP 2023054884 A JP2023054884 A JP 2023054884A JP 2021163842 A JP2021163842 A JP 2021163842A JP 2021163842 A JP2021163842 A JP 2021163842A JP 2023054884 A JP2023054884 A JP 2023054884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating
stripping
peeling
edgewise
blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021163842A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7170815B1 (ja
Inventor
恭輔 山口
Kyosuke Yamaguchi
克也 伊藤
Katsuya Ito
浩之 安田
Hiroyuki Yasuda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2021163842A priority Critical patent/JP7170815B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7170815B1 publication Critical patent/JP7170815B1/ja
Publication of JP2023054884A publication Critical patent/JP2023054884A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/82Recycling of waste of electrical or electronic equipment [WEEE]

Landscapes

  • Removal Of Insulation Or Armoring From Wires Or Cables (AREA)
  • Manufacture Of Motors, Generators (AREA)

Abstract

【課題】切込工程に使用する部品または設備のメンテナンス頻度を低減することで生産性を向上させた被膜剥離方法および被膜剥離装置を提供する。【解決手段】被膜剥離方法は、被膜付き導線の被膜を剥離する被膜剥離方法であって、被膜の剥離範囲の端部に沿ってレーザを照射し、被膜の表面に切込部を形成する切込工程と、剥離刃を相対的に移動させることにより、剥離範囲の被膜を剥離する剥離工程と、を有するものである。【選択図】図2

Description

本願は、被膜剥離方法および被膜剥離装置に関するものである。
近年、回転電機の例えばステータに使用されるコイルとしては、占積率向上のために丸線ではなく平角線が使用される頻度が高くなりつつある。平角線は、一般的に導体が樹脂被膜に覆われたエナメル線であり、エナメル線の端末は他のコイル、電源線との電気的接続のために樹脂被膜を剥離する必要がある。
従来、回転電機の被膜付き導線の被膜剥離方法として、熱または薬品で樹脂被膜を溶解させる方法が知られている。また、物理的に樹脂被膜を剥ぎ取る方法として、複数のカッタ刃を組合せて矩形断面の刃先空間を作り樹脂被膜を剥離する方法が知られている。しかしながら、これらの方法は、それぞれ化学反応に時間を要するとともに、薬品等の取扱いが難しいという課題、剥離の境界部に樹脂被膜のバリが発生するという課題があった。
従来、上述した課題を解決するために、突起刃により樹脂被膜に切込を入れ、剥離刃で切込に沿って樹脂被膜を剥離する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5428945号公報
しかしながら、特許文献1に開示された被膜剥離装置による被膜剥離方法では、突起刃と樹脂被膜との接触面積が限りなく小さいため、突起刃の先端に応力が集中し突起刃が摩耗する。また、特許文献1に開示された被膜剥離装置による被膜剥離方法では、突起刃が導体に到達してしまった際に突起刃が折損する。そのため、定期的に突起刃を再加工または交換する必要があり、切込工程に使用する部品または設備のメンテナンス頻度が高いという問題があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、切込工程に使用する部品または設備のメンテナンス頻度を低減することで生産性を向上させた被膜剥離方法および被膜剥離装置を提供することを目的とする。
本願に開示される被膜剥離方法は、被膜付き導線の被膜を剥離する被膜剥離方法であって、前記被膜の剥離範囲の端部に沿ってレーザを照射し、前記被膜の表面に切込部を形成する切込工程と、剥離刃を相対的に移動させることにより、前記剥離範囲の前記被膜を剥離する剥離工程と、を有するものである。
また、本願に開示される被膜剥離装置は、被膜付き導線の被膜を剥離する被膜剥離装置であって、前記被膜の表面より、前記被膜の剥離範囲の端部に沿って切込部を形成するためのレーザを照射するレーザ照射部と、前記被膜付き導線に対して相対的に移動させることにより、前記剥離範囲の前記被膜を剥離する剥離刃と、を備えるものである。
本願に開示される被膜剥離方法および被膜剥離装置によれば、切込工程に使用する部品または設備のメンテナンス頻度を低減することで生産性を向上させた被膜剥離方法および装置を得ることができる。
実施の形態1による平角線の切込工程後の状態を示す斜視図である。 実施の形態1による平角線のエッジワイズ面切込工程を示す概略断面図および正面図である。 実施の形態1による平角線のフラットワイズ面切込工程を示す概略断面図および上面図である。 実施の形態1による平角線のエッジワイズ面剥離工程を示す概略断面図である。 実施の形態1による平角線のエッジワイズ面剥離工程を示す上面図である。 実施の形態1による平角線のフラットワイズ面剥離工程を示す概略断面図である。 実施の形態1による平角線のフラットワイズ面剥離工程を示す上面図である。 比較例としての平角線の縦方向の樹脂被膜剥離工程を示す概略断面図である。 比較例としての平角線の横方向の樹脂被膜剥離工程を示す概略断面図である。 図8および図9のそれぞれの剥離方法で剥離された比較例としての平角線を示す正面図および上面図である。 実施の形態1による平角線の樹脂被膜の剥離方法を示すフローチャートである。 実施の形態1による平角線の被膜剥離装置を示すブロック図である。 実施の形態2による平角線のフラットワイズ面の被膜剥離装置を示す概略断面図である。 実施の形態3による平角線の断面図である。
実施の形態1.
以下、図面に基づいて実施の形態1について説明する。なお、各図面において、同一符号は同一あるいは相当部分を示す。
図1は、実施の形態1による平角線の切込工程後の状態を示す斜視図であり、後述するエッジワイズ面切込工程とフラットワイズ面切込工程により加工された平角線10の状態を示す。
図1に示すように、被膜付き導線である例えば平角線10は、断面形状が矩形であるとともに長手方向aに延在する導線1と、導線1を覆うように形成された樹脂被膜2を備えている。また、樹脂被膜2は、エッジワイズ面11とエッジワイズ面11より広い幅のフラットワイズ面12を有している。平角線10には、エッジワイズ面11に切込部31が形成されている。また、平角線10には、フラットワイズ面12に切込部32が形成されている。
図1に示すように、切込部31と切込部32は、平角線10の長手方向aの同じ位置にそれぞれ設けられており、平角線10の4面に切込部31、切込部32が入れられた状態となっている。切込部31と切込部32は、切込工程から剥離工程へ移載する際の位置決めの精度にもよるが、例えば、0.2mm程度の幅を有している。また、切込部31と切込部32は、樹脂被膜2が全て除去されており、導線1が露出した状態となっている。また、平角線10において、一方の境界部21から他方の境界部21までの範囲が、樹脂被膜2を剥離する剥離範囲20となっている。
次に実施の形態1による平角線10の切込工程について説明する。
図2は、実施の形態1による平角線のエッジワイズ面切込工程を示す概略断面図および正面図である。より詳細には、2Aは平角線10の長手方向aに垂直な断面図であり、2Bは平角線10の長手方向aの正面図を示す。また、図12は、実施の形態1による平角線の被膜剥離装置を示すブロック図である。
図2、図12を参照して、エッジワイズ面切込工程について説明する。まず、ボビンに巻かれた状態の平角線10を直線状になるように引出し、エッジワイズ面切込工程を実施するため、被膜剥離装置80の切込工程処理部81に平角線10を位置決めする。次に、図2の2Aに示すようにファイバーレーザを使用したレーザ照射機30を使用して、樹脂被膜2のエッジワイズ面11にレーザ35を照射し、エッジワイズ面11において、平角線10の所定の剥離範囲20の境界部21に、長手方向aに垂直な切込部31を左面に2箇所、右面に2箇所入れる。図2の2Bに示すように、切込部31は、剥離範囲20の端部である境界部21に沿う位置に設けられている。実施の形態1では、レーザ35としてファイバーレーザを事例として使用したが、樹脂被膜2を除去することができるレーザ35であればその種類を問わない。
図3は、実施の形態1による平角線のフラットワイズ面切込工程を示す概略断面図および上面図である。より詳細には、3Aは平角線10の長手方向aに垂直な断面図であり、3Bは平角線10の上面図を示す。
図3を参照して、フラットワイズ面切込工程について説明する。まず、平角線10をフラットワイズ面切込み工程を実施するために、被膜剥離装置80の切込工程処理部81に移動させて位置決めする。次に、レーザ照射機30を使用して、樹脂被膜2にレーザ35を照射し、前工程であるエッジワイズ面切込工程において切込を入れたエッジワイズ面11の切込部31に垂直かつ、長手方向に垂直な切込部32をフラットワイズ面12である上面に2箇所、上面に対向する下面に2箇所設ける。切込部32もまた切込部31と同様に、剥離範囲20の端部である境界部21に沿う位置に設けられている。
図4は、実施の形態1による平角線のエッジワイズ面剥離工程を示す概略断面図である。また図5は、実施の形態1による平角線のエッジワイズ面剥離工程を示す上面図である。図5においては、剥離刃43と平角線10のみを図示しており、ダイス44、ストリッパ45等の図示は省略する。図5に示すように、切込部31は、被膜付き導線である平角線10の長手方向に垂直な方向に沿って、剥離刃43の幅W1に対応する間隙を隔てて一対設けられている。
図4を参照して、エッジワイズ面剥離工程について説明する。
図4の4Aに示すように、エッジワイズ面剥離工程を実施するために、切込加工された平角線10を剥離工程処理部82へ移動させダイス44上に位置決めする。次に、図4の4Bに示すように、ストリッパ45を下降させて平角線10を固定し、次に剥離刃43を下降させて左右面の樹脂被膜2を導線1ごと剥離する。このとき剥離刃43は、剥離刃43の両端がエッジワイズ面11の切込部31に沿うように移動させる。次に、図4の4Cに示すように、剥離後に剥離刃43を上方に移動し、図4の4Dに示すように、ストリッパ45を上昇させて、図4の4Eに示すように、平角線10を解放する。実施の形態1では、平角線10に対して剥離刃43を移動させて剥離を行ったが、剥離刃43を固定して平角線10を相対的に移動させることにより、剥離を行ってもよい。
図6は、実施の形態1による平角線のフラットワイズ面剥離工程を示す概略断面図である。また図7は、実施の形態1による平角線のフラットワイズ面剥離工程を示す上面図である。図7においては、剥離刃53と平角線10のみを図示しており、ダイス54、ストリッパ55等の図示は省略する。図7に示すように、切込部32は、被膜付き導線である平角線10の長手方向に垂直な方向に沿って、剥離刃53の幅W2に対応する間隙を隔てて一対設けられている。
図6を参照して、フラットワイズ面剥離工程について説明する。
図6の6Aに示すように、フラットワイズ面剥離工程を実施するために、切込加工された平角線10を剥離工程処理部82へ移動させダイス54上に位置決めする。次に、図6の6Bに示すように、6Bにおいて向かって右側へストリッパ55を移動させて平角線10を固定し、次に6Bにおいて向かって右側へ剥離刃53を移動させて上下面の樹脂被膜2を導線1ごと剥離する。このとき剥離刃53は、剥離刃53の両端がフラットワイズ面12の切込部32に沿うように移動させる。次に、図6の6Cに示すように、剥離後に剥離刃53を左側に移動し、図6の6Dに示すようにストリッパ55を左側に移動して、図6の6Eに示すように平角線10を解放する。実施の形態1では、平角線10に対して剥離刃53を移動させて剥離を行ったが、剥離刃53を固定して平角線10を相対的に移動させることにより、剥離を行ってもよい。
その結果、樹脂被膜2の剥離範囲20の境界部21、つまり切込部31、切込部32に樹脂被膜2が無く導線1が露出した状態になっているため、樹脂被膜2のめくれまたはバリを生じさせない平角線10の被膜剥離加工が可能となる。
図8は、比較例としての平角線の縦方向の樹脂被膜剥離工程を示す概略断面図であり、図9は、比較例としての平角線の横方向の樹脂被膜剥離工程を示す概略断面図である。また、図10は、図8および図9のそれぞれの剥離方法で剥離された比較例としての平角線を示す正面図および上面図である。
比較例としての平角線10の樹脂被膜剥離方法においては、図8で示す第1工程において、8Aに示すように、縦ダイス4に平角線10を設置し、8Bに示すように、縦ストリッパ5を下降させ平角線10を固定し、縦剥離刃3を下降させて両側面の樹脂被膜2を導線1ごと剥離する。次に8Cに示すように、剥離した後に縦剥離刃3を上昇させて、8Dに示すように、縦ストリッパ5を上昇させ、8Eに示すように平角線10を解放して、次の工程に平角線10を移動させる。
次に、図9で示す第2工程において、9Aに示すように、横ダイス14に平角線10を設置し、9Bに示すように、横ストリッパ15を9Bにおいて向かって右側に移動させ平角線10を固定し、横剥離刃13を9Bにおいて向かって右側に移動させて上下面の樹脂被膜2を導線1ごと剥離する。次に9Cに示すように、剥離した後に横剥離刃13を図9の9Cにおいて向かって左側に移動させて、9Dに示すように、横ストリッパ15を図9の9Dにおいて向かって左側に移動させて、9Eに示すように平角線10を解放する。以上により、比較例としの平角線10の樹脂被膜剥離は完了する。
図10は、上述した第1工程と第2工程において剥離された被膜剥離後の平角線の状態である。樹脂被膜2は導線1に対して延性があるため、比較例において樹脂被膜2は千切れるように剥離される。そのため、比較例においては、剥離範囲20を超えて樹脂被膜2がめくれてしまい、剥離の境界部21で導線1が露出する。導線1の導体露出部23の露出範囲が大きいほど、導線1と、鉄心または導電部との絶縁距離が短くなるため、比較例としての平角線10の樹脂被膜剥離方法においては、絶縁耐性の低下が問題となっていた。また、上述した樹脂被膜2の延性が理由で樹脂被膜2のバリ22が発生する。このバリ22は、剥離工程または次工程で脱落し設備の可動部に噛み込んで故障を引き起こしたり、回転電機内で脱落して内部損傷を引き起こしたりする原因となっていた。
また、図10で示す比較例としての平角線10で発生するバリ等を抑制するために、樹脂被膜2に対して物理的な刃で切込みを入れる場合は、刃の摩耗、折損が問題となっていた。そのため、定期的に突起刃を再加工または交換する必要があり、切込工程に使用する部品または設備のメンテナンス頻度が高いという問題があった。
実施の形態1による被膜剥離方法によれば、被膜付き導線の被膜を剥離する被膜剥離方法であって、被膜の剥離範囲20の端部に沿ってレーザを照射し、被膜の表面に切込部を形成する切込工程と、剥離刃を相対的に移動させることにより、剥離範囲20の被膜を剥離する剥離工程と、を有するものである。
また、実施の形態1による被膜剥離装置によれば、被膜付き導線の被膜を剥離する被膜剥離装置であって、被膜の表面より、被膜の剥離範囲20の端部に沿って切込部を形成するためのレーザを照射するレーザ照射部と、被膜付き導線に対して相対的に移動させることにより、剥離範囲20の被膜を剥離する剥離刃と、を備えるものである。
これにより、実施の形態1による被膜剥離方法および被膜剥離装置によれば、レーザで切込みを入れるため切込工程に使用する部品または設備のメンテナンス頻度を低減することで生産性を向上させた被膜剥離方法および被膜剥離装置を得ることができる。また、樹脂被膜の剥離範囲20の境界部に樹脂被膜のめくれまたはバリを生じさせないことにより品質の向上を図ることができる。
また、実施の形態1による被膜剥離方法によれば、切込工程において、切込部は、被膜付き導線の長手方向に垂直な方向に沿って、剥離刃の幅に対応する間隙を隔てて一対設けられており、剥離工程において、剥離刃の両端が一対の切込部に沿うように、剥離刃を被膜付き導線の長手方向に対して垂直方向に移動させることを特徴とする。
また、実施の形態1による被膜剥離方法によれば、剥離刃は、所定の間隔である第1の間隙を隔てて一対設けられており、被膜付き導線の被膜は、互いに対向するエッジワイズ面とエッジワイズ面よりも広い幅を有し、互いに対向するフラットワイズ面を有しており、剥離工程において、被膜の互いに対向するエッジワイズ面、互いに対向するフラットワイズ面は、それぞれ同時に剥離されることを特徴とする。
さらに、実施の形態1による被膜剥離装置によれば、被膜付き導線の被膜は、互いに対向するエッジワイズ面とエッジワイズ面よりも広い幅を有し、互いに対向するフラットワイズ面を有しており、剥離刃は、被膜の互いに対向するエッジワイズ面、互いに対向するフラットワイズ面に対してそれぞれ同時に剥離可能なように、第1の間隙を隔てて一対設けられており、レーザ照射部は、被膜の互いに対向するエッジワイズ面、互いに対向するフラットワイズ面に対してそれぞれ同時にレーザを照射可能なように、被膜付き導線を挟んで一対設けられていることを特徴とする。
実施の形態1による被膜剥離方法においては、図11に示すように、エッジワイズ面切込工程、フラットワイズ面切込工程、エッジワイズ面剥離工程、フラットワイズ面剥離工程の順に移載して位置決めして加工する工程を示した。被膜剥離方法の工程順序は、この順序に限定されない。例えば、エッジワイズ面切込工程、エッジワイズ面剥離工程、フラットワイズ面切込工程、フラットワイズ面剥離工程の順に移載して位置決めして加工する工程でも効果は同じである。フラットワイズ面12の加工とエッジワイズ面11の加工の順番を入れ替えても同様の効果を得られる。色々な順序が考えられるが、対象面の切込工程後に剥離工程を実施すればよい。
また、4面全てでなく所定の面のみ樹脂被膜2のめくれまたはバリが生じる場合は、所定の面のみ切込工程を実施して、被膜剥離してもよい。
実施の形態2.
図13は、実施の形態2による平角線のフラットワイズ面の被膜剥離装置を示す概略断面図である。実施の形態1では、切込工程のあとに移載して剥離工程を実施していた。このとき位置決め精度が悪い、線が撓んでいる等の問題で切込位置と剥離範囲20の境界部21の位置が合わずに樹脂被膜2のめくれまたはバリを生じさせてしまう可能性もある。
実施の形態2では、上述した問題を解決するものである。図13は、フラットワイズ面12の被膜剥離装置60を示す。フラットワイズ面12の被膜剥離装置60は、平角線10を移載するダイス64と、平角線10を固定するストリッパ65と平角線10のフラットワイズ面12の樹脂被膜2を剥離する剥離刃63と、フラットワイズ面に平角線10の長手方向に垂直な切込みを入れるレーザ62を照射するレーザ照射機61とを備えている。実施の形態2による被膜剥離装置60は、レーザ照射部であるレーザ照射機61と剥離刃63は、同一のステーションに設けられている。
まず、平角線10をダイス64の上に位置決めする。ストリッパ65で平角線10を固定し、レーザ照射機61でレーザ62を平角線10の樹脂被膜2に照射し、フラットワイズ面12に平角線10の長手方向に垂直な切込みを入れる。切込みに沿って剥離刃63を図13の右側に移動させて樹脂被膜2を導線1ごと剥離する。次に、剥離刃63を左側に移動させ、ストリッパ65を左側に移動して平角線10を解放する。
次に、エッジワイズ面11の被膜剥離装置に導線1を移動させる。ここで、エッジワイズ面11の被膜剥離装置は、フラットワイズ面12の被膜剥離装置60と同様の構成である。エッジワイズ面11の被膜剥離装置で平角線10の長手方向aに垂直かつ、フラットワイズ面12の剥離に垂直な方向で、平角線10の長手方向aでいう同じ位置にエッジワイズ面11を被膜剥離する。
その結果、切込位置と剥離範囲20の境界部21の位置が合わずに樹脂被膜2のめくれまたはバリを生じさせてしまう可能性が抑制される。
実施の形態2において、エッジワイズ面11の加工とフラットワイズ面12の加工順序は問わない。また、4面全てでなく所定の面のみ樹脂被膜2のめくれまたはバリが生じる場合は、所定の面のみ切込工程を実施して、被膜剥離してもよい。
実施の形態3.
図14は、実施の形態3による平角線の断面図である。
実施の形態1では切込み位置で樹脂被膜2を全て除去して導線1を露出させていた。回転電機に使用する平角線10は耐熱性に優れているため、レーザの出力が高くなってしまいレーザ照射機が大型化してしまう。
実施の形態3の平角線70は導線71が内層樹脂被膜72と外層樹脂被膜73の複数層で覆われている。導線71と内層樹脂被膜72の密着強度が強く、内層樹脂被膜72と外層樹脂被膜73の密着強度が弱い場合、内層樹脂被膜72と外層樹脂被膜73の間で樹脂被膜のバリまたはめくれが生じる。
このとき、密着強度の弱い層の境界まで樹脂被膜を除去するような出力を有するレーザを照射し、樹脂被膜に切込みを入れる。その後は、実施の形態1または実施の形態2と同様の構成である。その結果、内層樹脂被膜72を除去する深さを浅くできるためレーザの出力を小さくすることができ、内層樹脂被膜72のバリまたはめくれを抑制しつつレーザ照射機を小型化することができる。
以上のように、実施の形態3では、被膜付き導線の被膜は、外層被膜と外層被膜の内側に設けられた内層被膜を有する複数の被膜層で覆われており、切込部は、複数の被膜層のうち外層被膜の内側に設けられた内層被膜が露出するように外層被膜が除去されているものである。よって、外層被膜がめくれまたはバリの発生し易い材質であり、外層被膜のみの除去ですむ場合、レーザの照射時間の短縮、出力の抑制を図ることができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 導線、2 樹脂被膜、3 縦剥離刃、4 縦ダイス、5 縦ストリッパ、10 平角線、11 エッジワイズ面、12 フラットワイズ面、13 横剥離刃、14 横ダイス、15 横ストリッパ、20 剥離範囲、21 境界部、22 バリ、23 導体露出部、30 レーザ照射機、31、32 切込部、35 レーザ、43 剥離刃、44 ダイス、45 ストリッパ、53 剥離刃、54 ダイス、55 ストリッパ、60 被膜剥離装置、61 レーザ照射機、62 レーザ、63 剥離刃、64 ダイス、65 ストリッパ、70 平角線、71 導線、72 内層樹脂被膜、73 外層樹脂被膜、a 長手方向、W1、W2 幅、80 被膜剥離装置、81 切込工程処理部、82 剥離工程処理部
本願に開示される被膜剥離方法は、被膜付き導線の被膜を剥離する被膜剥離方法であって、前記被膜の剥離範囲の端部に沿ってレーザを照射し、前記被膜の表面に切込部を形成する切込工程と、剥離刃を相対的に移動させることにより、前記剥離範囲の前記被膜を剥離する剥離工程と、を有し、前記被膜付き導線の前記被膜は、互いに対向するエッジワイズ面と前記エッジワイズ面よりも広い幅を有し、互いに対向するフラットワイズ面を有しており、前記剥離刃は、前記剥離範囲における前記被膜の互いに対向する前記エッジワイズ面を剥離する第1の間隔、前記剥離範囲における前記被膜の互いに対向する前記フラットワイズ面を剥離する第2の間隔を隔ててそれぞれ一対設けられており、前記剥離工程において、前記被膜の互いに対向する前記エッジワイズ面および互いに対向する前記フラットワイズ面は、それぞれ同時に剥離されるものである。
また、本願に開示される被膜剥離装置は、被膜付き導線の被膜を剥離する被膜剥離装置であって、前記被膜の表面より、前記被膜の剥離範囲の端部に沿って切込部を形成するためのレーザを照射するレーザ照射部と、前記被膜付き導線に対して相対的に移動させることにより、前記剥離範囲の前記被膜を剥離する剥離刃と、を備え、前記被膜付き導線の前記被膜は、互いに対向するエッジワイズ面と前記エッジワイズ面よりも広い幅を有し、互いに対向するフラットワイズ面を有しており、前記剥離刃は、前記被膜の互いに対向する前記エッジワイズ面および互いに対向する前記フラットワイズ面に対してそれぞれ同時に剥離可能なように、前記剥離範囲における前記被膜の互いに対向する前記エッジワイズ面を剥離する第1の間隔、前記剥離範囲における前記被膜の互いに対向する前記フラットワイズ面を剥離する第2の間隔を隔ててそれぞれ一対設けられているものである。
また、実施の形態1による被膜剥離方法によれば、切込工程において、切込部は、被膜付き導線の長手方向に垂直な方向に沿って、剥離刃の幅に対応する間隙を隔てて一対設けられており、剥離工程において、剥離刃の両端が一対の切込部に沿うように、剥離刃を被膜付き導線の長手方向に対して垂直方向に移動させることを特徴とする。
また、実施の形態1による被膜剥離方法によれば、剥離刃は、所定の間隔を隔てて一対設けられており、被膜付き導線の被膜は、互いに対向するエッジワイズ面とエッジワイズ面よりも広い幅を有し、互いに対向するフラットワイズ面を有しており、剥離工程において、被膜の互いに対向するエッジワイズ面、互いに対向するフラットワイズ面は、それぞれ同時に剥離されることを特徴とする。
さらに、実施の形態1による被膜剥離装置によれば、被膜付き導線の被膜は、互いに対向するエッジワイズ面とエッジワイズ面よりも広い幅を有し、互いに対向するフラットワイズ面を有しており、剥離刃は、被膜の互いに対向するエッジワイズ面、互いに対向するフラットワイズ面に対してそれぞれ同時に剥離可能なように、所定の間隔を隔てて一対設けられており、レーザ照射部は、被膜の互いに対向するエッジワイズ面、互いに対向するフラットワイズ面に対してそれぞれ同時にレーザを照射可能なように、被膜付き導線を挟んで一対設けられていることを特徴とする。

Claims (7)

  1. 被膜付き導線の被膜を剥離する被膜剥離方法であって、
    前記被膜の剥離範囲の端部に沿ってレーザを照射し、前記被膜の表面に切込部を形成する切込工程と、
    剥離刃を相対的に移動させることにより、前記剥離範囲の前記被膜を剥離する剥離工程と、を有することを特徴とする被膜剥離方法。
  2. 前記切込工程において、前記切込部は、前記被膜付き導線の長手方向に垂直な方向に沿って、前記剥離刃の幅に対応する間隙を隔てて一対設けられており、
    前記剥離工程において、前記剥離刃の両端が一対の前記切込部に沿うように、前記剥離刃を前記被膜付き導線の長手方向に対して垂直方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の被膜剥離方法。
  3. 前記剥離刃は、第1の間隙を隔てて一対設けられており、
    前記被膜付き導線の前記被膜は、互いに対向するエッジワイズ面と前記エッジワイズ面よりも広い幅を有し、互いに対向するフラットワイズ面を有しており、
    前記剥離工程において、前記被膜の互いに対向する前記エッジワイズ面、互いに対向する前記フラットワイズ面は、それぞれ同時に剥離されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被膜剥離方法。
  4. 前記被膜付き導線の前記被膜は、外層被膜と前記外層被膜の内側に設けられた内層被膜を有する複数の被膜層で覆われており、
    前記切込部は、前記複数の被膜層のうち前記外層被膜の内側に設けられた前記内層被膜が露出するように前記外層被膜が除去されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の被膜剥離方法。
  5. 被膜付き導線の被膜を剥離する被膜剥離装置であって、
    前記被膜の表面より、前記被膜の剥離範囲の端部に沿って切込部を形成するためのレーザを照射するレーザ照射部と、
    前記被膜付き導線に対して相対的に移動させることにより、前記剥離範囲の前記被膜を剥離する剥離刃と、を備えることを特徴とする被膜剥離装置。
  6. 前記被膜付き導線の前記被膜は、互いに対向するエッジワイズ面と前記エッジワイズ面よりも広い幅を有し、互いに対向するフラットワイズ面を有しており、
    前記剥離刃は、前記被膜の互いに対向する前記エッジワイズ面、互いに対向する前記フラットワイズ面に対してそれぞれ同時に剥離可能なように、第1の間隙を隔てて一対設けられており、
    前記レーザ照射部は、前記被膜の互いに対向する前記エッジワイズ面、互いに対向する前記フラットワイズ面に対してそれぞれ同時に前記レーザを照射可能なように、前記被膜付き導線を挟んで一対設けられていることを特徴とする請求項5に記載の被膜剥離装置。
  7. 前記レーザ照射部と前記剥離刃は、同一のステーションに設けられていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の被膜剥離装置。
JP2021163842A 2021-10-05 2021-10-05 被膜剥離方法および被膜剥離装置 Active JP7170815B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021163842A JP7170815B1 (ja) 2021-10-05 2021-10-05 被膜剥離方法および被膜剥離装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021163842A JP7170815B1 (ja) 2021-10-05 2021-10-05 被膜剥離方法および被膜剥離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7170815B1 JP7170815B1 (ja) 2022-11-14
JP2023054884A true JP2023054884A (ja) 2023-04-17

Family

ID=84027204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021163842A Active JP7170815B1 (ja) 2021-10-05 2021-10-05 被膜剥離方法および被膜剥離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7170815B1 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003134628A (ja) * 2001-10-24 2003-05-09 Yazaki Corp 電線の被覆材除去方法及び被覆材除去装置
JP2009165330A (ja) * 2008-01-10 2009-07-23 Autonetworks Technologies Ltd フラットケーブルの皮剥方法およびフラットケーブルの皮剥装置
JP2011182597A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Denso Corp 皮膜層付き角線の皮膜剥離装置及び方法
JP2017127058A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 トヨタ自動車株式会社 平角導線の被膜剥離用の刃
JP2019068626A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 本田技研工業株式会社 平角導線の被膜剥離方法及び被膜剥離装置
JP2019110633A (ja) * 2017-12-15 2019-07-04 トヨタ自動車株式会社 平角導体の切断方法
JP2020036397A (ja) * 2018-08-27 2020-03-05 テンパール工業株式会社 被覆電線の被覆剥ぎ取り装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003134628A (ja) * 2001-10-24 2003-05-09 Yazaki Corp 電線の被覆材除去方法及び被覆材除去装置
JP2009165330A (ja) * 2008-01-10 2009-07-23 Autonetworks Technologies Ltd フラットケーブルの皮剥方法およびフラットケーブルの皮剥装置
JP2011182597A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Denso Corp 皮膜層付き角線の皮膜剥離装置及び方法
JP2017127058A (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 トヨタ自動車株式会社 平角導線の被膜剥離用の刃
JP2019068626A (ja) * 2017-09-29 2019-04-25 本田技研工業株式会社 平角導線の被膜剥離方法及び被膜剥離装置
JP2019110633A (ja) * 2017-12-15 2019-07-04 トヨタ自動車株式会社 平角導体の切断方法
JP2020036397A (ja) * 2018-08-27 2020-03-05 テンパール工業株式会社 被覆電線の被覆剥ぎ取り装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7170815B1 (ja) 2022-11-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6423398B2 (ja) 剥離装置及び剥離方法
JP5428945B2 (ja) 皮膜層付き角線の皮膜剥離装置及び方法
JP2016030284A (ja) 平角線の切断方法、及び切断刃具
JP5559553B2 (ja) 絶縁皮膜剥離装置、絶縁皮膜の剥離方法およびコイルの製造方法
JP4042401B2 (ja) 被膜導体線の被膜剥離方法
JP2017123294A (ja) 導電部材の製造方法
JP7170815B1 (ja) 被膜剥離方法および被膜剥離装置
JP3954080B2 (ja) 多層プリント配線板の製造方法
JP2019170120A (ja) 切除用刃具
JP6169074B2 (ja) メタルコア基板の製造方法
KR102397616B1 (ko) 반도체 장치의 제조 방법
JP6939503B2 (ja) 平角導体の切断方法
JP4088602B2 (ja) 平角線の絶縁被膜剥離装置とその剥離方法
JP6936113B2 (ja) コイル用導線の加工装置
JP4459078B2 (ja) ケーブルアッセンブリ、コネクタ及びそれらの製造方法
JP7167770B2 (ja) ケーブルの端末処理方法、及びケーブルハーネスの製造方法
JP7166422B1 (ja) 被膜剥離方法、被膜剥離装置および被膜剥離刃
JP3466033B2 (ja) 多層シールド線材の端末処理工法及び多層シールド線材の端末処理設備
TW201607401A (zh) 電路板及其製作方法
JP7496338B2 (ja) 平角線の被膜除去方法
JP2020072593A (ja) 皮膜剥離方法
JP7460284B2 (ja) 平角線の製造方法
JP7438043B2 (ja) 剥離方法、剥離装置、導線、回転電機、および、回転電機の製造方法
JP7384011B2 (ja) 被覆剥離方法及び被覆剥離装置
CN115173191A (zh) 一种屏蔽成品线缆激光剥线工装和方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221101

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7170815

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151