JP2023053582A - 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 - Google Patents

情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 Download PDF

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Takahiro Yamamoto
英記 榊原
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Abstract

【課題】冷却貯蔵庫のファンモータの不具合を、個々のファンモータごとに適切に検知する。【解決手段】送風ファン30,35を含む冷却ユニット20を備え、送風ファン30,35は、ファンモータ32,37と、電流センサ33,38と、を備える冷却貯蔵庫10におけるファンモータ32,37の異常を検知する情報処理装置80であって、電流センサ33,38が検知するファンモータ32,37に流れる電流値に関する情報を取得する取得部81と、取得部81が取得したファンモータ32,37に流れる電流値が、取得部81が取得した電流値に関する情報に基づいて予め定められる、ファンモータ32,37が正常に駆動しているときの適正電流範囲から外れたときに、ファンモータ32,37に異常があると判断する判断部84と、判断部84によってファンモータ32,37に異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部85と、を備える。【選択図】図1

Description

本技術は、情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫に関する。
冷却貯蔵庫は、貯蔵室を所定の冷却設定温度に維持するために、常時運転されている。そのため従来より、冷却貯蔵庫については、故障などによる意図しない運転の停止や運転性能の低下を避けるための対策が施されている。例えば、特許文献1には、冷却貯蔵庫の性能を低下させる不具合の一つであるフィルタ目詰まりが発生しているか否かについて、判定する方法が開示されている。また、判定方法の一例として、モータに流れる電流に基づいてフィルタ目詰まりの有無を判定することが開示されている。
特開2018-204835号公報
引用文献1の手法によると、エアフィルタが目詰まりしたと判定するための既定の電流値は、予め制御部に記憶しておく必要がある。ここで、凝縮器ファンを所定の回転速度で回転させるために必要となるファンモータの電流は、ファンモータの機種ごとに異なるのはもちろんのこと、同機種のファンモータであっても個体ごとにも異なり得る。したがって、従来の判定方法によって判定される冷却貯蔵庫のファンモータの不具合は、必ずしも個々のファンモータの不具合の程度に対応したものとはなっていなかった。
本技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、冷却貯蔵庫の凝縮器ファンのファンモータの不具合(異常)を、個々のファンモータごとに適切に検知することができる異常検知システムを提供することを一つの目的とする。また他の側面において、ファンモータの不具合をその程度に対応して検知することができる情報処理装置、プログラム、異常検知方法、及び冷却貯蔵庫をそれぞれ提供することを他の目的とする。
本技術に係る情報処理装置は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、を備える冷却貯蔵庫における前記ファンモータの異常を検知する。この情報処理装置は、前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記ファンモータに流れる電流値が、前記取得部が取得した前記電流値に関する情報に基づいて予め定められる、前記ファンモータが正常に駆動しているときの適正電流範囲から外れたときに、前記ファンモータに異常があると判断する判断部と、前記判断部によって前記ファンモータに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、を備える。
冷却ユニットは一般的に複数の送風ファン、つまり蒸発器ファンと凝集器ファンとを備える。蒸発器ファンは、通常は貯蔵庫本体の内部に配されて、埃や汚れを含む外気を送気することは稀で異常が起こりづらい。これに対し、凝縮器ファンは、貯蔵庫本体の外部に配されて、埃や汚れを含む外気を送気する。そのため、相対的に凝縮器ファンは、異常が起こる確率が蒸発器ファンに比して高いという傾向がある。また、送風ファンを回転駆動させるためのファンモータは、一般に、電源投入時や、起動時、何らかの外的要因でファンが拘束されたときなどに、過電流が流れる。これらの過電流のうち、ファンの拘束に起因する過電流は原因が取り除かれるまで継続する。ファンモータにおいて過電流が継続すると、回転動力を発生させるためにファンモータに備えられるコイル状導線(以下、単に「コイル」という場合がある。)においては、電流密度が高められてコイル温度が上昇し、コイルの焼損(すなわち、ファンモータの故障)が生じ得る。そのため、ファンモータには、ファンモータへの電流を遮断してファンモータの駆動を停止するか、ファンモータへの電流を低減してファンモータの駆動を抑制する、焼損保護回路が付設されている。ここで、冷却貯蔵庫は、貯蔵室を所定の低温に保持するために常時運転する必要があることから、過電流保護回路が作動するときはできるだけ早期の対応が望ましい。また、冷却貯蔵庫は常時運転されることから他の電気機器と比してファンモータの劣化が進みやすく、コイルの焼損以外の、例えば軸受け摩耗等の不具合を予め知ることができれば、冷却貯蔵庫の不測の停止を回避できるために好ましい。
その一方で、ファンモータは、所定の回転速度でファンを回転させるために必要となるファンモータの電流(例えば、定格電流)が機種ごとに異なるのはもちろんのこと、同機種のファンモータであっても個体ごとにも異なり得る。とりわけ本発明者らの検討によると、ファンモータのコイルには製造バラツキが生じやすく、例えば図10に示すように、同一の冷却貯蔵庫に設置される同機種のファンモータであっても、定常運転時の電流は個体ごとに異なり得るという特別の事情がある。なお、図10は、1つの凝縮器ファンと、2つの蒸発器ファンと、を備える同一の機種の2台の冷却貯蔵庫における、各ファンモータの電流値を測定した結果を示したグラフである。グラフ中、実線は、1台目の冷却貯蔵庫についてのファンモータの電流値を示し、点線は、2台目の冷却貯蔵庫についてのファンモータの電流値を示す。同一の機種の冷却貯蔵庫であっても、設置場所の条件(緯度、経度、高度、設置環境等)が異なるなどすると、ファンモータの電流値は異なり得る。また、一つの冷却貯蔵庫においても、種類の異なる凝縮器と蒸発器とでファンモータの電流値が異なるのはもちろんのこと、種類の同じ蒸発器のファンモータにおいても電流値が異なり得る。したがって、上記の過電流保護回路は、ばらつきのあるファンモータの電流値に影響されない範囲で動作するようにその動作範囲が制限されている。その結果、ファンモータの劣化を検知できるものとはなりえない。
これに対し、本技術の構成によると、冷却ユニットに備えられる送風ファンのファンモータに流れる電流値を個々の送風ファンごとにモニタリング(監視)して、個々の凝縮器ファンごとに定められる適切な正常電流範囲から外れるとの条件を含む判断条件が成立する場合に、送風ファンのファンモータに異常があると判断するものとしている。これにより、定常運転時の運転状態にばらつきの大きい凝集器ファンについての不具合をより早い段階で検知することができる。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記取得部が取得した、前記ファンモータが正常に駆動している期間の前記ファンモータの前記電流値の平均値をもとに、前記適正電流範囲を決定する適正範囲決定部を備える。冷却貯蔵庫の運転時のファンモータの電流値は、微視的には大きく変動するものの、圧縮機が駆動されている冷却運転の期間を取り出した集合としてみれば、長期的には安定したものとしてみることができる。上記期間としては、例えば、監視対象とする冷却貯蔵庫の使用開始から数カ月間(例えば、凡そ0.5~3か月間)、監視対象とする冷却貯蔵庫をメンテナンスした直後の数カ月間(例えば、凡そ0.5~3か月間)、などとすることができる。上記の構成によると、凝縮器ファンの電流の適正電流範囲を簡便に設定することができる。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記適正範囲決定部は、前記送風ファンが形成する風路に対する環境条件による影響を加味して、前記適正電流範囲を決定するように構成されている。本発明者らの検討によると、ファンモータの電流値は、屋内に設置される冷却貯蔵庫であっても、稀な環境条件の影響、つまり風路上の静圧変化の影響が加わることで、全体として大きく変動する場合があることを知見している。しかしながら、かかる稀な環境条件の変化については、必ずしも実際の運転時のモニタリングによって把握できるわけではなく、冷却貯蔵庫のファンモータ電流についての適正範囲の決定には特有の課題を含み得る。そこで、適正範囲決定部が、風路上の静圧変化による影響を加味して適正電流範囲を決定するように構成されることで、かかる静圧変化による電流値の変動を、ファンモータの異常と誤って判断することを回避することができる。これにより、情報処理装置によるファンモータの異常についての判断精度を高めることができる。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記冷却ユニットは、圧縮機、凝縮器、減圧機構、および蒸発器と、前記送風ファンとして、前記凝縮器に送風する凝縮器ファンと、前記蒸発器に送風する蒸発器ファンと、を含み、前記適正範囲決定部は、前記凝縮器ファンについての前記適正電流範囲である第1適正電流範囲を決定する第1適正範囲決定部と、前記蒸発器ファンについての前記適正電流範囲である第2適正電流範囲を決定する第2適正範囲決定部と、を備えている。風路上の静圧変化の原因は、蒸発器ファンと凝縮器ファンとで異なり得る。例えば、凝縮器ファンは機械室に設置されることから、冷却貯蔵庫が設置される施設の空調設備による空気の流れが、凝縮器ファンの形成する風路に交わったときに、凝縮器ファンが形成する風路の静圧が大きく変化する。また、蒸発器ファンは冷却室ダクトの吸込口と蒸発器との間に設置されることから、吸込口から侵入した汚れが蓄積したり、庫内の吸込口近くに冷却物が載置されたり、冷却貯蔵庫の環境条件(例えば、湿度が高い)によって蒸発器ファンの回転軸部に過剰な着霜(凍り付き)が生じたりすると、蒸発器ファンが形成する風路の静圧変化が生じ、蒸発器ファンモータの電流値が不規則に変化し得る。したがって、上記の構成によると、同じ冷却ユニットに設置される凝縮器ファンと蒸発器ファンのそれぞれについて、より適切な適正電流範囲を決定することができる。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記第1適正範囲決定部は、前記凝縮器ファンの前記ファンモータの電流値の平均値±8%の範囲を前記第1適正電流範囲とする構成を備え、前記第2適正範囲決定部は、前記蒸発器ファンの前記ファンモータの電流値の平均値±6%の範囲を前記第2適正電流範囲とする構成を備える。適正範囲決定部による、風路上の静圧変化の影響を加味した適正電流範囲の決定手法は様々であってよいが、判定精度を高めるために正常駆動時のモニタリング期間を過剰に長く設定することは利便性を損ねるという背反が生じる。そこで上記構成を採用することで、たとえ適正電流範囲を決定するための期間を短縮した場合でも、適正電流範囲をより適切なものとして定めることができるために好ましい。
本技術は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、を備える冷却貯蔵庫における前記ファンモータの異常を検知する異常検知方法を提供する。この異常検知方法は、前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得した前記ファンモータに流れる電流値が、取得した前記電流値に関する情報に基づいて予め定められる、前記ファンモータが正常に駆動しているときの適正電流範囲から外れたときに、前記ファンモータに異常があると判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいてファンモータに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、を含む。
本技術は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、を備える冷却貯蔵庫における前記ファンモータの異常の検知をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。このプログラムは、前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップにおいて取得した前記ファンモータに流れる電流値が、取得した前記電流値に関する情報に基づいて予め定められる、前記ファンモータが正常に駆動しているときの適正電流範囲から外れたときに、前記ファンモータに異常があると判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて前記ファンモータに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させる。
本技術は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を、通信可能に接続された上記いずれかの情報処理装置に送信する手段と、前記情報処理装置が前記ファンモータに異常があると判断したとき、前記情報処理装置から当該異常を示す情報を受信する手段と、受信した前記情報に基づいて前記異常を報知する手段と、を備える、冷却貯蔵庫を提供する。この冷却貯蔵庫は、上記いずれかの情報処理装置をさらに備えると好ましい。
本技術は、冷却貯蔵庫と、センサと、情報処理装置と、を備える異常検知システムを提供する。この異常検知システムにおいて、前記冷却貯蔵庫は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる前記センサとしての電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、を備える。前記情報処理装置は、前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記ファンモータに流れる電流値が、前記取得部が取得した前記電流値に関する情報に基づいて予め定められる、前記ファンモータが正常に駆動しているときの適正電流範囲から外れたときに、前記ファンモータに異常があると判断する判断部と、前記判断部によって前記ファンモータに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、を備える。
本技術によれば、冷却貯蔵庫のファンモータの不具合を、個々のファンモータごとに適切に検知することができる。
一実施形態に係る異常検知システムのブロック図 一実施形態に係る冷却貯蔵庫の一部切欠き正面図 図2の冷却貯蔵庫の冷却ユニットを示す断面図 図2の冷却貯蔵庫に係る冷却ユニットの回路図 一実施形態に係る冷却貯蔵庫のブロック図 一実施形態に係る異常検知方法の前半のフロー図 一実施形態に係る冷却貯蔵庫の冷却運転のフロー図 一実施形態に係る冷却貯蔵庫の除霜運転のフロー図 一実施形態に係る情報処理装置の異常検知方法のフロー図 参考のため冷却貯蔵庫に設けられたファンのファンモータの電流を例示するグラフ 参考のため冷却貯蔵庫に設けられたファンのファンモータの電流を例示する他のグラフ
本技術の一実施形態に係る異常検知システムとその周辺技術について、図1~図11を適宜参照しつつ説明する。なお、図2および図3に示した符号F,Rr,L,R,U,Dはそれぞれ、冷却貯蔵庫10の前後方向における前,後,正面から見たときの幅方向における左,右,鉛直方向の上,下を示している。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。また、複数の同一部材については、一の部材に符号を付して、他の部材の符号は省略することがある。
本技術に係る異常検知システム1は、冷却貯蔵庫10のファンモータの故障(異常)の予兆を検知するシステムである。異常検知システム1は、図1に示すように、冷却貯蔵庫10と、電流センサ33,38と、情報処理装置80と、を備える。本実施形態の異常検知システム1は、付加的に、他のコンピュータ60を備える。冷却貯蔵庫10は、貯蔵庫本体11と、冷却ユニット20と、を備えている(図4参照)。後で詳しく説明するが、この冷却ユニット20は、ファン31,36(羽根車の一例)と、ファンモータ32,37と、電流センサ33,38と、を有する送風ファン30,35を備えており、この電流センサ33,38によってファンモータ32,37に流れる電流値を検出することができるようになっている。異常検知システム1において、情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10の各部に配設したセンサによって、冷却貯蔵庫10の各部ならびにファンモータ32,37の状態を監視する。そして各々のファンモータ32,37に適した基準に基づき、ファンモータ32,37の不具合を早い段階で検知する。以下、異常検知システム1と、この異常検知システムを構成する冷却貯蔵庫10、情報処理装置80、コンピュータプログラム(以下、単にプログラムという。)、および異常検知方法について、説明する。
[冷却貯蔵庫]
まず、冷却貯蔵庫10の構成について説明する。冷却貯蔵庫10は、貯蔵対象である食材等の貯蔵物を、例えば冷凍保存や冷却保存に適した温度にまで品質を保ちながら冷却し、冷却後は引き続き品質を保ちながら貯蔵することができる貯蔵庫である。本実施形態の冷却貯蔵庫10は、図2~図4に示すように、4ドア式の冷却貯蔵庫である。冷却貯蔵庫10は、概して略直方体形状の貯蔵庫本体11を主体として構成されており、この貯蔵庫本体11の上方に機械室15が配され、これらを脚部19によって下方から支持している。
貯蔵庫本体11は、前方の一面が開口された断熱筐体12と、扉13と、を備えている。断熱筐体12は、ステンレス鋼板製の外箱の内側に、同じくステンレス鋼板製の内箱が嵌め込まれ、外箱と内箱との間に、発泡ウレタン等の発泡樹脂からなる断熱材が充填されることで構成されている。断熱筐体12の上方には、冷却室ダクト18が取り付けられることによって冷却室17が画成されている(図3参照)。そして断熱筐体12の内部のうち、冷却室ダクト18で区切られた残りの部分が、貯蔵対象である貯蔵物を収容するための貯蔵室14となっている。断熱筐体12の上壁には開口が設けられ、冷却室17と機械室15とが連通可能に構成されている。断熱筐体12の左右の側壁の前端には、前方の開口を上下に仕切る柱状部材が設けられている。
扉13は、断熱筐体12の開口を開閉する要素である。断熱筐体12の開口を扉13で覆うことによって貯蔵室14が構築されるとともに、貯蔵空間(以下、単に庫内という場合がある。)を外部から断熱できるようになっている。扉13は、上下に配される二組の観音開き式扉を構成しており、開口は4枚の扉13で閉じられる。各扉13は、左右の外側の端部を揺動軸として揺動開閉できるように、断熱筐体12の開口の縁部に取り付けられている。扉13はそれぞれ、ステンレス鋼板製の外装材と合成樹脂製の内装材との間に、硬質発泡ポリウレタン等の発泡樹脂からなる断熱材が充填されることで構成されている。また、扉13を閉じたときに庫内側を向く背面の周縁部には、図示しない封止部材が配されている。封止部材は、扉13と、断熱筐体12および柱状部材12Eの開口縁部と対向する位置に配されており、扉13が閉じられたときに扉13と断熱筐体12との間を気密に封止する。
機械室15は、断熱筐体12の上に設けられている。機械室15には、貯蔵室14の内部(庫内)の空気を冷却するための冷却ユニット20の一部と、冷却貯蔵庫10の各部を制御する制御装置50と、が配されている。機械室15と冷却室17とは、開口によって連通可能とされているものの、この開口には、断熱仕切板29が機械室15の側から嵌め込まれることで断熱的に封止できるようになっている。制御装置50は、図示しない外部電源に電気的に接続可能とされており、例えば冷却貯蔵庫10の各部には、制御装置50を介して電力が供給されるようになっている。
機械室15の前方には前面パネル15Aが設けられている。前面パネル15Aには開口が設けられており、この開口から操作パネル16が前面に露出するように取り付けられている。操作パネル16は、表示部(報知手段の一例)と、操作部と、外部温度センサ16Tと、を一体的に備えている。操作パネル16の表示部および操作部と、外部温度センサ16Tとは、制御装置50と電気的に接続されている。操作パネル16の表示部は、例えば、7セグメントディスプレイや液晶ディスプレイ等であってよく、冷却貯蔵庫10の各種情報を表示する。操作パネル16の表示部は、例えば、冷却貯蔵庫10の運転状態を示す情報(具体的には、後述する「冷却運転」、「除霜運転」、「強制除霜運転」等を表すコードや、文字、ユーザーインターフェース(User Interface:UI)を含む。)や、冷却貯蔵庫10の異常を示す情報、および後述する各センサ16T,24T,26により検出される温度等を表示することができるように構成されている。操作パネル16の操作部は、例えば、押しボタン式のスイッチや、静電容量式のタッチスイッチ等であってよく、制御装置50に対して冷却貯蔵庫10の運転条件や冷却貯蔵庫10の動作を指示することができるように構成されている。外部温度センサ16Tは、NTC(negative temperature coefficient)サーミスタを含み、冷却貯蔵庫10が置かれた外部環境の温度を計測できるように構成されている。
冷却ユニット20は、主として、貯蔵室14の空気を所定の冷却温度に冷却するための要素である。冷却ユニット20は、おおまかには、圧縮機21、凝縮器22、凝縮器ファン30、キャピラリーチューブ23(減圧機構の一例、図5参照)、蒸発器24、蒸発器ファン35、および冷媒を流通させる冷媒管25を備えている。冷却ユニット20においては、圧縮機21、凝縮器22、キャピラリーチューブ23、蒸発器24の間をこの順に冷媒管25で繋いで冷媒を循環させることで、既知の冷凍サイクルを構成している。冷却ユニット20のうち、圧縮機21、凝縮器22、キャピラリーチューブ23、および凝縮器ファン30は、断熱仕切板29の上に載置されて、機械室15に配されている(換言すれば、外気に晒されている)。冷却ユニット20のうち、蒸発器24、および蒸発器ファン35は、断熱仕切板29の下方に設置されて、冷却室17に配されている。圧縮機21、凝縮器ファン30、および蒸発器ファン35はそれぞれ、制御装置50に電気的に接続されている。
凝縮器ファン30は、凝縮器22に向けて冷却用の空気を送るための送気装置(送気ファンの一例)である。本実施形態の凝縮器ファン30は、凝縮器22の後方に配されて、空気を前方から後方に向けて送るように駆動する。また、凝縮器ファン30の前方には、凝縮器ファン30によって送られる空気の塵や埃等を取り除くためのエアフィルタ22Fが設置されている。凝縮器ファン30は、ファン31(羽根車)と、ファンモータ32と、第1電流センサ33とを備える。ファンモータ32は、ファン31を回転させるための動力を発生する。ファン31は、ファンモータ32の出力を受けて回転することで、所定の方向に空気を送り気流を発生させる。第1電流センサ33は、ファンモータ32を駆動させるためにファンモータ32に流れる電流値を検出する。ファンモータ32および第1電流センサ33はそれぞれ、制御装置50に電気的に接続されている。これに限定されるものではないが、本実施形態のファン31はプロペラファンであり、ファンモータ32は、回転速度を例えば多段階または無段階で変更することができるDCファンである。
蒸発器ファン35は、冷却室17の空気を蒸発器24に向けて送るための送気装置(送気ファンの一例)である。本実施形態の蒸発器ファン35は、蒸発器24の前方に配されて、空気を前方から後方に向けて送るように駆動する。蒸発器ファン35は、ファン36(羽根車)と、ファンモータ37と、第2電流センサ38とを備える。ファンモータ37は、ファン36を回転させるための動力を発生する。ファン36は、ファンモータ37の出力を受けて回転することで、所定の方向に空気を送る。第2電流センサ38は、ファンモータ37を駆動させるためにファンモータ37に流れる電流値を検出する。ファンモータ37および電流センサ38はそれぞれ、制御装置50に電気的に接続されている。これに限定されるものではないが、本実施形態のファン36はプロペラファンであり、ファンモータ37は、回転速度を例えば多段階または無段階で変更することができるDCファンである。
冷却室ダクト18は、より詳細には、図5に示すように、後方に向かうにつれ下方に傾斜しており、前方に吸込口18Aが、後方に吹出口18Bが設けられている。吸込口18Aの上方には、蒸発器ファン35が設けられ、蒸発器ファン35の後方に、蒸発器24が設けられている。また、蒸発器24の前方には、冷却室温度センサ26が設けられている。後述する冷却運転において蒸発器ファン35が駆動すると、貯蔵室14の空気が吸込口18Aを通じて冷却室17に取り込まれる。冷却室温度センサ26は、冷却運転時には、この取り込まれた貯蔵室14の空気の温度を検知する。冷却室17に取り込まれた空気は、蒸発器24を通過しながら蒸発器24と熱交換することで冷却され、吹出口18Bを通じて貯蔵室14に戻される。これにより、貯蔵室14の空気を冷却することができる。冷却室温度センサ26は、例えばNTCサーミスタによって構成されている。
除霜用ヒータ27は、蒸発器24の下側に取り付けられ、蒸発器24に付着した霜を加熱融解するための加熱手段である。冷却運転において、キャピラリーチューブ23によって減圧された低圧の冷媒液は、蒸発器24において周囲の熱を奪いながら気化する。このとき、空気に含まれる水分が蒸発器24と熱交換することで霜点に達し、蒸発器24の表面には霜が付着する。なお、蒸発器24の着霜は、冷却貯蔵庫10の設置環境の湿度が過剰に高まると、蒸発器ファン35にまで及ぶことがある。そのため、除霜用ヒータ27は、冷却運転の合間に行われる後述する除霜運転において、通電されることで発熱し、蒸発器24(さらには蒸発器ファン35)に付着した霜を融解する。融解した霜(水)は、蒸発器24から冷却室ダクト18に落下し、冷却室ダクト18によって断熱筐体12の背壁内部に設けられた排出管18Cを通じて、冷却貯蔵庫10の外部に排出される。除霜用ヒータ27は、例えばシーズヒータによって構成されており、蒸発器24の下方に配策されている。
なお、蒸発器温度センサ24Tは、除霜運転において、蒸発器24の温度を計測する。蒸発器温度センサ24Tによって蒸発器24の温度を検知することで、蒸発器24が着霜を融解し得る除霜終了温度にまで加熱されているかどうかを把握することができる。蒸発器温度センサ24Tは、蒸発器24の前方であって、左右方向の中央部分において、除霜用ヒータ27よりもやや上方に配されている。
制御装置50は、図5に示すように、各種情報等を送受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(central processing unit:CPU)と、各種の情報を記憶する記憶部Mと、計時機能を有するタイマT等とを有するマイクロコンピュータによって構成されている。制御装置50は、1つまたは2つ以上のマイクロコンピュータによって構成されていてもよい。記憶部Mは、CPUが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、制御プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、を含む。制御プログラムは、1つのプログラムから構成されていてもよいし、2つ以上のプログラムが組み合わされて構成されていてもよい。また、記憶部Mは、冷却貯蔵庫10の運転に必要となる各種の設定値を記憶することができる。
制御装置50は、上記のとおり、圧縮機21、凝縮器ファンモータ32、キャピラリーチューブ23、蒸発器ファンモータ37、除霜用ヒータ27、操作パネル16と電気的に接続されている。また、制御装置50は、センサとしての、
外部温度センサ16T、蒸発器温度センサ24T、冷却室温度センサ26、第1電流センサ33、および第2電流センサ38と電気的に接続されている。制御装置50は、定期的に、あるいは、必要なタイミングで、外部温度センサ16T,蒸発器温度センサ24T,冷却室温度センサ26、第1電流センサ33、および第2電流センサ38のそれぞれによって、環境温度、蒸発器温度、庫内温度、凝縮器ファンモータ32に流れる電流値、および、蒸発器ファンモータ37に流れる電流値をモニタリング(検知)する。制御装置50は、定期的に、あるいは、必要なタイミングで、これらのセンサ16T,24T,26,33,38によってモニタリング(検知)された情報を、後述する送信部56を通じて、電気信号として情報処理装置80に送信するように構成されている。
各々のセンサについて、モニタリングとデータ送信とのタイミングは独立して任意に設定することができる。これに限定されるものではないが、本例では、例えば、各センサによって各物性値を0.1秒間隔で検知する。また、検知結果に関する情報は、検知時刻に関する情報とともに、検知するごとに、あるいは複数回の検知ごと(例えば5秒間隔)に、情報処理装置80に送信するように設定されている。また、制御装置50は、本技術に係る異常検知システム1において必要な他の情報(例えば、冷却貯蔵庫10のID情報や、各センサ情報に対応する時刻情報など)を、送信部56を通じて、電気信号として情報処理装置80に送信するように構成されている。なお、冷却貯蔵庫10から情報処理装置80に送られた情報は、後述するデータベースDBに格納される。
制御装置50は、冷却貯蔵庫10に後述する冷却運転を実行させる第1制御部51と、冷却貯蔵庫10に後述する除霜運転を実行させる第2制御部52と、後述する情報処理装置80からの情報を受信する受信部55と、冷却貯蔵庫10のセンサが取得した情報を送信する送信部56と、を備えている。制御装置50が備える各部は、リレー等の回路を含むハードウェアによって構成されていてもよいし、CPUが、冷却運転プログラム、除霜運転プログラム、強制除霜運転プログラム、送受信プログラム等のソフトウェアを実行することにより、機能的に実現されていてもよい。あるいは、これらの各部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されていてもよい。
[情報処理装置]
次に、情報処理装置80の構成について説明する。情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10の動作をモニタリングして、早い段階でモニタリング対象の冷却貯蔵庫10の故障を検知するための装置である。情報処理装置80は、例えば図1に示すように、冷却貯蔵庫10に有線または無線によって接続可能とされている。情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10の他に、接続が許可されている携帯型端末60Aや、パーソナルコンピュータ60B等の各種のコンピュータ60と有線または無線によって接続可能とされている。情報処理装置80は、例えば、エッジコンピュータや、クラウドサーバ等であってよい。
情報処理装置80は、各種情報等を送受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行するプロセッサPとしての中央演算処理装置(central processing unit:CPU)と、各種の情報を記憶する記憶部JMと、計時機能を有するタイマJT等とを有するマイクロコンピュータによって構成されている。情報処理装置80は、1つまたは2つ以上のマイクロコンピュータによって構成されていてもよい。記憶部JMは、CPUが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、制御プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、を含む。制御プログラムは、1つのプログラムから構成されていてもよいし、2つ以上のプログラムが組み合わされて構成されていてもよい。また、記憶部JMは、付加的に、冷却貯蔵庫10から送信される測定データを記憶して保管するためのデータベースDBを備えている。
情報処理装置80は、取得部81と、第1適正範囲決定部82と、第2適正範囲決定部83と、判断部84と、出力部85と、を備えている。情報処理装置80が備える各部は、リレー等の回路を含むハードウェアによって構成されていてもよいし、CPUが、1または複数の制御プログラムを実行することにより、機能的に実現されていてもよい。あるいは、これらの各部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されていてもよい。
取得部81は、第1電流センサ33によって計測された凝縮器ファン30のファンモータ32に流れる電流値に関する情報を取得する。また、取得部81は、第2電流センサ38によって計測された蒸発器ファン35のファンモータ37に流れる電流値に関する情報を取得する。
第1適正範囲決定部82は、取得部81が取得した凝縮器ファン30のファンモータ32に流れる電流値に関する情報から、当該ファンモータ32についての適切な電流範囲を示す「第1適正電流範囲」を決定する。また、第2適正範囲決定部83は、取得部81が取得した蒸発器ファン35のファンモータ37に流れる電流値に関する情報から、当該ファンモータ37についての適切な電流範囲を示す「第1適正電流範囲」を決定する。
判断部84は、取得部81が取得した凝縮器ファン30のファンモータ32に流れる電流値が、第1適正範囲決定部82が決定した第1適正電流範囲から外れるとの条件を含む判断条件が成立することをもって、凝縮器ファン30のファンモータ32に異常があると判断する。また、判断部84は、取得部81が取得した蒸発器ファン35のファンモータ37に流れる電流値が、第2適正範囲決定部83が決定した第2適正電流範囲から外れるとの条件を含む判断条件が成立することをもって、蒸発器ファン35のファンモータ37に異常があると判断する。
出力部85は、凝縮器ファン30および蒸発器ファン35の少なくとも一方のファンモータ32,37に異常があると判断されたとき、当該ファンモータ32,37の異常を示す情報を生成して出力する。出力部85による異常を示す情報は、冷却貯蔵庫10に対して出力してもよいし、他のコンピュータ60に対して出力してもよいし、データベースDBに対して出力してもよいし、これらのいずれか1つ以上に出力してもよい。異常を示す情報としては、単に、ファンモータ32,37に何らかの異常があることを示す情報であってよいし、メンテナンスを促す情報であってもよい。
[異常検知方法]
次に、本技術に係る異常検知方法の大まかな流れについて、図6に基づいて説明する。すなわち、本技術に係る異常検知方法は、まず、正常な状態の冷却貯蔵庫10において冷却運転(工程S101)と除霜運転(工程S102)とを実行する。冷却貯蔵庫10は、センサ16T,24T,26,33によって冷却貯蔵庫10の運転状態をモニタリングし、モニタリング(検知)された情報を、送信部56を通じて電気信号として情報処理装置80に送信する。これにより、情報処理装置80は、適正電流範囲を決定するために用いるデータを収集する(S201)。
冷却運転(工程S101)とおよび除霜運転(工程S102)は、情報処理装置80が、適正電流範囲を決定するために十分なデータを取得することができるまで、実行される(S103,S202)。適正電流範囲を決定するために用いるデータは、ファンモータ32が正常に駆動しているときのファンモータ32に流れた電流値に関する情報とすることができる。ファンモータ32が正常に駆動しているときとしては、例えば、当該冷却貯蔵庫10の使用開始から約数か月の期間、サービスマンによるメンテナンスから約数か月の期間、ファンモータ32を交換したときはその交換から約数か月の期間などとすることができる。
なお、必須ではないものの、情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10から送られた情報の中に冷却貯蔵庫10の何らかの異常を示す異常情報が含まれる場合(S202)は、出力部85を介して、冷却貯蔵庫10に異常があることを示す情報を出力してもよい(S205)。
冷却貯蔵庫10の冷却運転(工程S101)および除霜運転(工程S102)は、これに限定されるものではないが、例えば、以下のものとすることができる。
[冷却貯蔵庫の冷却運転]
冷却貯蔵庫10において、第1制御部51は、図7に示すように、冷却ユニット20に冷却運転を実行させる。第1制御部51は、工程S11において、圧縮機21、凝縮器ファン30、および蒸発器ファン35を駆動させる。このとき蒸発器ファン35が貯蔵室14の空気を冷却室17に導入するとともに、蒸発器24に送る。すると、送られた空気は、蒸発器24を通過する間に蒸発器24との間で熱交換することにより冷却され、貯蔵室14に戻される。これにより、貯蔵室14の空気が冷却される。
第1制御部51は、工程S12に示すように、今回の冷却運転について、所定の冷却運転終了条件、換言すれば、除霜開始条件を満足するかどうかを判断する。そして、所定の除霜開始条件を満足する場合は、冷却運転を終了する(END)。一方、所定の除霜開始条件を満足していない場合は、工程S13に進む。
除霜開始条件(冷却運転終了条件)は、適宜に決定できる。除霜開始条件は、「今回の冷却運転において、少なくとも一度は庫内温度が冷却下限温度に到達している」ことを含む。また、除霜開始条件は、例えば、「今回の冷却運転が開始されてから一定時間(一例として、6時間)が経過した」、「前回の除霜運転が終了してから一定時間(一例として、6時間)が経過した」、「予め設定されている時刻(一例として、営業終了時刻)に達した」、「使用者によって冷却運転終了(あるいは、除霜運転の開始が指示された)」こと等を含む。工程S12および後述する工程S15における除霜開始条件はそれぞれ、一回の冷却運転において通常は1度は満たされず(NO)、工程S13および工程S16に進む。
第1制御部51は、工程S13において、冷却室温度センサ26によって、貯蔵室14の温度が所定の冷却下限温度に到達しているかどうかを判断する。貯蔵室14の温度が所定の冷却下限温度に到達していない場合は、再び工程S12に戻り、この冷却運転を継続する。一方で、貯蔵室14の温度が所定の冷却下限温度に到達している場合は、工程S14に進む。冷却下限温度は、例えば、冷却運転について設定される貯蔵室14の「冷却設定温度」よりもやや低い温度(例えば、「冷却設定温度-α1」℃)等とすることができる。α1は、例えば、1.5~2.5[℃]、例えば、2[℃]とすることができる。
第1制御部51は、工程S14において、圧縮機21、および凝縮器ファン30の駆動を停止して、一旦冷却運転を停止し、再び冷却運転が必要となるまで待機する。そして第1制御部51は、工程S15に進み、工程S12と同様に、今回の冷却運転について、所定の冷却運転終了条件、換言すれば、除霜開始条件を満足するかどうかを判断する。そして、所定の除霜開始条件を満足する場合は、冷却運転を終了する(END)。一方、所定の除霜開始条件を満足していない場合は、工程S16に進む。
第1制御部51は、工程S16において、冷却室温度センサ26によって、貯蔵室14の温度が所定の冷却上限温度に到達しているかどうかを判断する。貯蔵室14の温度が所定の冷却上限温度に到達していない場合は、再び工程S15に戻る。貯蔵室14の温度が所定の冷却上限温度に到達している場合は、再び冷却運転が必要となるため、工程S11に進む。冷却上限温度は、例えば、冷却運転について設定される貯蔵室14の「冷却設定温度」よりもやや高い温度(「冷却設定温度+α2」℃)等とすることができる。α2は、例えば、1.5~2[℃]、例えば、1.7[℃]とすることができる。
第1制御部51は、工程S12,S15において、所定の除霜開始条件を満足するまで、圧縮機の運転と停止と(工程S11~工程S16)を繰り返す。そして、所定の除霜開始条件を満足した場合は、冷却運転を終了する(END)。これにより、一回の冷却運転が終了する。
[冷却貯蔵庫の除霜運転]
また、冷却ユニット20が冷却運転を実行すると、貯蔵室14の空気に含まれる水蒸気が蒸発器24によって冷却されて、蒸発器24の表面に霜となって付着し得る。したがって、冷却貯蔵庫10の第2制御部52は、蒸発器24に付着した霜を取り除くために、図8に示すように、冷却ユニット20に除霜運転を実行させる。
より具体的には、第2制御部52は、工程S21において、圧縮機21、凝縮器ファン30、および蒸発器ファン35を停止させた状態で、除霜用ヒータ27に通電する。これにより、除霜用ヒータ27が発熱し、その熱伝導によって蒸発器24および霜が加熱されて、蒸発器24に付着した霜が融解される。また、蒸発器ファン35が着霜している場合は、蒸発器ファン35に付着した霜が融解される。
第2制御部52は、工程S22において、蒸発器温度センサ24Tによって計測される蒸発器24の温度が、予め設定された除霜終了温度に到達しているかどうかを判断する。蒸発器24の温度が所定の除霜終了温度に到達していない場合は、除霜を継続する。蒸発器24の温度が所定の除霜終了温度に到達している場合は、工程S23に進む。
除霜終了温度は、蒸発器24が付着した霜を融解することができる温度として決定することができ、例えば、冷却運転における「冷却設定温度」(すなわち、貯蔵室14の冷却温度)を考慮して決定することができる。一例として、冷却設定温度が-15~-20℃程度の場合は、除霜終了温度を13~20℃程度の温度(例えば13℃)とすることができ、冷却設定温度が3~5℃程度の場合は、除霜終了温度を30~35℃程度の温度(例えば30℃)とすることができる。
第2制御部52は、工程S23において、除霜用ヒータ27への通電を停止する。なお、除霜運転により霜が融解されることで生じる融解水は、冷却室ダクト18によって受けられて、背壁の内部に設けられた排出管18Cに送られることで、貯蔵庫本体11の外部に排出される。この融解水が排出されないうちに次回の冷却運転が始まると、融解水が冷却室ダクト18上で氷結し、冷却運転の熱交換効率を低下させてしまう。そこで、第2制御部52は、工程S23および工程S24において、融解水を庫外に排出するために所定の時間だけ待機する。この待機のことを、以下、「水切り」という。工程S23において第2制御部52は、除霜用ヒータ27への通電停止に合わせて、タイマTによって、水切りの時間(以下、「水切り時間」という場合がある。)の計測を開始する。
そして第2制御部52は、工程S24において、タイマTによって計測される水切り時間が、予め設定された水切り終了時間に到達しているかどうかを判断する。水切り終了時間に到達していない場合は、工程S24において水切りを継続する。一方、水切り時間が、予め設定された水切り終了時間に到達している場合は、除霜運転を終了する(END)。これにより、一回の除霜運転が終了する。水切り終了時間は、冷却室ダクト18の大きさ等に応じて適宜設定することができ、例えば、5.5分間や、10分間などとすることができる。
[情報処理装置による適正電流範囲の決定]
次いで、情報処理装置80は、モニタリング(検知)された情報をもとに、適正電流範囲を決定する(S204)。具体的には、取得部81は、工程S201において、第1電流センサ33、第2電流センサ38によって計測された、冷却貯蔵庫10のファンモータ32,37に流れる電流値に関する情報を取得する。この情報は、冷却貯蔵庫10から送信される情報を直接取得してもよいし、冷却貯蔵庫10から送信されてデータベースDBに記憶されたものを取得してもよい。以下、情報処理装置80の各部が各種の情報を取得する場合についても同様である。
次いで、適正範囲決定部82,83は、取得部81が情報を基に、ファンモータ32,37に流れる電流値の適正範囲を決定する。適正電流範囲は、例えば、ファンモータ32,37が正常に駆動しているときのファンモータ32,37に流れる電流の平均値に、許容できる変化幅を持たせた範囲とすることができる。ここで、冷却貯蔵庫10のファンモータ32,37に流れる電流値の解析イメージを図11に示した。図中の実線がファンモータが一定の速度で駆動しているときの電流の測定値を表し、一点鎖線が、ファンモータが正常なときの平均電流値を示し、細い二点鎖線が、ファンモータが正常なときの電流値の変化幅を示し、太い二点鎖線が、風路上の静圧変化の影響を加味したときの電流値の変化幅を示す。ファンモータの平均電流値は、ファンモータの劣化とともに徐々に上昇する。また、ファンモータは、劣化が進行するにつれてロックしやすくなり、ファンモータがロックるすると電流値は急上昇する。ここで、ファンモータが正常なときの電流値は、周辺環境等によって変化するものの、その変化幅は比較的小さく、凡そ平均電流値の±数%(ΔA1:例えば、4%程度)の範囲に収まり得る。
したがって、適正範囲決定部82,83は、送風ファン30,35が形成する風路に対する環境条件(この場合は、静圧変化)による影響を加味して前記適正電流範囲を決定するように構成するとよい。適正範囲決定部82,83は、例えば、この平均電流値に正常時の変動幅を加えた値(平均電流値±ΔA1)を、適正電流範囲とすることができる。
ここで、本発明者らの検討によると、様々な条件が重なって、ファンモータが形成する風路上に静圧の変化が生じると、ファンモータは正常でありながら電流値が平均値から大きく(例えばΔA2)変動する現象が生じ得る。このときのファンモータの電流値の上昇幅ΔA2は、上記範囲ΔA1を超えるものとなり得る。しかしながら、このような現象を的確に把握することは困難であったり、適正電流範囲の決定に長大な時間を要したりする。そこで、適正範囲決定部82,83は、例えば、この正常時の平均電流値に、風路上に静圧変化の影響による変動幅(ΔA2)を加えた値(平均電流値±ΔA2)を、適正電流範囲とするようにしてもよい。
なお、凝縮器ファン30のファンモータ32についての静圧変化は、上記のように、空調設備による空気の流れ等が挙げられる。また、蒸発器ファン35のファンモータ32についての静圧変化は、上記のように、吸込口から侵入した汚れの蓄積、庫内吸込口近くの冷却物の載置、ファン36の回転軸部への着霜(凍り付き)等が考えられる。ここで、これらの静圧変化の大きさは同じではなく、凝縮器ファン30についての静圧変化の方が、蒸発器ファン35についての静圧変化よりも大きくなる傾向にある。そこで、第1適正範囲決定部82が採用する凝縮器ファン30についての静圧変化の影響による変動幅ΔA302は、第2適正範囲決定部83が採用する凝縮器ファン30についての静圧変化の影響による変動幅ΔA352よりも、大きい値に設定するとよい。これに限定されるものではないが、第1適正範囲決定部82が採用する変動幅ΔA302としては、例えば、±7%~±10%程度の範囲で決定することができ、一例として、±8%とすることができる。一方、第2適正範囲決定部83が採用する変動幅ΔA352としては、例えば、±5%~±7%程度の範囲で決定することができ、一例として、±6%とすることができる。なお、適正幅を8%としたときの第1適正電流範囲の上限値(平均値+8%の値)は、例えば、図10に示す例では約0.7mA程度となり、過電流保護回路が作動する電流値(一例として、7A)に比して十分に小さいものとなっている。また、第1適正電流範囲の上限値は、図11に示すファンモータのロック時に対応する電流値に比して有意に小さいものとなっている。本実施形態では、1つの凝縮器ファン30と、1つの蒸発器ファン35について適正電流範囲を決定する場合について説明したが、冷却貯蔵庫10が複数のファンモータ32を備える場合は、それぞれのファンモータ32について適正電流範囲が決定されるとよい。それぞれの送風ファンについて決定された適正電流範囲は、記憶部JMに記憶される。
[情報処理装置によるファンモータの異常判断]
情報処理装置80は、適正電流範囲が決定されると、この適正電流範囲を基にファンモータ32,37に異常がないかどうかをモニタリングする。すなわち、情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10から送られた情報を基に、図9に示すファンモータ32,37の評価を実行する。
判断部84は、工程S301において、ファンモータ32,37に流れる電流値がそれぞれ、第1および第2の適正電流範囲にあるかどうかを判断する。具体的には、判断部84は、記憶部JMに記憶された第1および第2の適正電流範囲に関する情報(例えば、適正電流範囲の上限値と下限値)と、ファンモータ32,37に流れる電流値とを比較する。そして、ファンモータ32,37に流れる電流値がそれぞれ、第1および第2の適正電流範囲にある場合は(S301においてYES)、工程S301に戻り、引き続きファンモータ32,37に流れる電流値の評価を続ける。一方で、工程S301において、少なくとも一方のファンモータ32,37に流れる電流値がその適正電流範囲にない場合は、判断部84は、当該ファンモータ32,37に異常があると判断し、工程S302に進む。
出力部85は、工程S302において、判断部84によって判断された結果に基づいて、ファンモータ32,37の異常を示す情報を出力する。出力部85は、異常を示す情報を、例えば冷却貯蔵庫10や他のコンピュータ60などに対して出力することができる。また、冷却貯蔵庫10や他のコンピュータ60は、情報処理装置80が出力する情報に基づいて、ファンモータ32,37の異常に関する報知を実行することができる。これにより、ユーザは、例えば、冷却貯蔵庫10におけるファンモータ32,37の異常を早い段階で知ることができる。
以上の異常検知システム1によると、凝縮器ファン30および蒸発器ファン35の電流値を、冷却ユニット20に備えられる個々の凝縮器ファン30,蒸発器ファン35ごとにモニタリング(監視)して、個々の凝縮器ファン30,蒸発器ファン35ごとに適切な電流範囲を設定している。そしてこの個別の適正電流範囲を基準として、それぞれのファンモータ32,37が正常かどうかを判断するようにしている。これにより、冷却貯蔵庫10の機種による構造上の違いや、設置場所の条件(緯度、経度、高度、設置環境等)、さらには稀に生じる風路上の静圧変化等による影響を受けることなく、凝縮器ファン30および蒸発器ファン35のファンモータ32,37の運転状況について評価することができる。その結果、例えば、定常運転時の運転状態にばらつきの大きい凝縮器ファン30についての不具合を、より早い段階で検知することができる。また、蒸発器ファン35は、冷却貯蔵庫10に特有の大きな温度変化ならびに着霜の可能性のある過酷な環境に晒される。本技術によると、このような蒸発器ファン35についての不具合を、より早い段階で検知することができる。その結果、例えば、過電流保護回路が動作するよりも小さい電流変動によって、ファンモータ32の異常、劣化等を検知することができる。
一例として、冷却貯蔵庫10の運転期間が長期間に亘ると、ファンモータ32の軸受の摩耗が生じ得る。軸受の摩耗は、軸受の寿命以外に、意図しない損傷および不適切な保守管理が原因でも生じ得る。軸受の摩耗が生じると、ファンモータ32の負荷が増大して同じ回転数で回転するときのファンモータ32に流れる電流値が相対的に増大し得る。上記の構成によると、軸受が寿命に達する前に、または破損する前に、このような軸受の摩耗の兆候を検知して異常に関する情報を出力(報知)することができる。これにより、突然のファンモータ32の故障を抑制することができ、冷却貯蔵庫10を安定して運転することができる。
<他の実施形態>
本技術は、上記の実施形態に開示された例に限定されるものではなく、例えば、以下の態様も本技術範囲に含まれる。また、本技術は、その本質から逸脱しない範囲において種々変更された態様で実施することができる。
(1)上記実施形態では、冷却貯蔵庫10の制御装置50にI/F,受信部55,および送信部56が備えられ、これらのI/F,受信部55,および送信部56の機能を利用して情報処理装置80との間で情報を送受信するようにしていた。しかしながら、冷却貯蔵庫10は、例えば付加的にデータ通信装置を備えており、データ通信装置を介して情報処理装置80との間で情報を送受信するように構成されていてもよい。データ通信装置は、例えば、無線親機と、無線子機と、を備えている。また、無線親機と無線子機とは互いにデータ送信のための無線通信が可能な構成を備えるとともに、無線子機は制御装置50との間で有線通信が可能な構成を備え、無線親機は情報処理装置80との間で無線通信が可能な構成を備えている。このような構成によると、外部機器との通信機能を備えていない冷却貯蔵庫10に対してデータ通信システムを備えることで、本技術に係る異常検知システムによって異常を検知することができる。データ通信システムとしては、例えば、特定小電力無線、簡易無線、および構内無線等のいずれかの無線通信が可能なものであってよく、例えば、IEEE(米国電気電子学会)で標準規格として規定される周波数の電波や、電波法施行規則第6条第1項、同条第3項、同条第4項第1~4号(特に、第2号、第4号)等に規定される電波を使用するデータ通信システム(一例として、Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network、IEEE802.15.4g)対応機器)が挙げられる。
(2)上記実施形態において、他のコンピュータ60の所有者は特に限定されず、冷却貯蔵庫10のユーザであってもよいし、冷却貯蔵庫10の保守・メンテナンスを行うサービスマンであってもよいし、異常検知システム1を管理する管理者等であってもよい。
(3)上記実施形態において異常を報知する手法については特に制限されない。例えば、冷却貯蔵庫10の表示部に封止部材または圧縮機の異常を示すエラーメッセージが表示されてもよいし、冷却貯蔵庫10が発光手段や発音手段を備える場合、異常を示す光,音等によるエラーメッセージが出力されてもよい。また、情報処理装置80から他のコンピュータ60に対して異常を知らせる電子メールやメッセージが送信されてもよいし、ユーザやサービスマン,管理者等に電話でメッセージが発信されてもよい。
(4)上記実施形態において、情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10に関する情報を管理する管理サーバであって、外部システム連携用のAPI(Application Programming Interface)を通じたインターネット経由で、他のコンピュータ60に対し、管理情報を分析するためのソフトウェア(典型的には、SaaS:Software as a Service)を提供できるように構成されていていてもよい。この場合、異常の報知は、管理情報を分析するためのソフトウェアによって実行されるように構成されていてもよい。また、管理情報を分析するためのソフトウェアは、情報処理装置80から封止部材の異常を示す信号を受け取ったとき、庫内温度の経時変化を示すグラフの確認を促すメッセージ等を表示するように構成されていてもよい。また、管理情報を分析するためのソフトウェアは、情報処理装置80から冷却貯蔵庫10の異常を示す信号を頻繁に(例えば、2週間で2回以上)受け取ったとき、ファンモータ32に不具合が生じている可能性が高いため、ファンモータ32のメンテナンスを実行するまで定期的に異常を報知するように構成されていてもよい。
(5)上記実施形態において、冷却貯蔵庫10の冷却運転、除霜運転、および強制除霜運転の内容は例示にすぎず、本技術の本質を損ねない範囲において、改変したり、その他の様々な運転方法を採用することができる。
(6)上記異常検知システム1においては、1つの情報処理装置80に対し、1つの冷却貯蔵庫10のみが通信可能に接続されていた。しかしながら、1つの情報処理装置80に対し、複数の冷却貯蔵庫10が通信可能に接続されていてもよい。また、上記異常検知システム1においては、1つの他のコンピュータ60に対し、1つの冷却貯蔵庫10についての異常に関する情報が出力されている。しかしながら、1つの他のコンピュータ60に対し、複数の冷却貯蔵庫10についての異常に関する情報が出力されるように構成されていてもよい。
(7)情報処理装置80は、プロセッサとしてCPUを備えるコンピュータであった。しかしながら、情報処理装置80は、プロセッサとして、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含むものであってよく、集積回路(Integrated Circuit:IC)チップ、LSI(Large Scale Integration)等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実行するものであってよい。
(8)なお、本技術において、コンピュータプログラムは、任意の非一時的可読媒体(Non-transitory Computer Readable Medium:N-CRM)に記録された形で提供されてもよい。
1…異常検知システム、10…冷却貯蔵庫、12…断熱筐体、14…貯蔵室、20…冷却ユニット、21…圧縮機、22…凝縮器、23…膨張弁、24…蒸発器、30…蒸発器ファン、33…第1電流センサ、35…蒸発器ファン、38…第2電流センサ、50…制御装置、60…他のコンピュータ、100…情報処理装置、81…取得部、82…第1適正範囲決定部、83…第2適正範囲決定部、84…判断部、85…出力部、16T…外部温度センサ、24T…蒸発器温度センサ、26…冷却室温度センサ

Claims (10)

  1. 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、
    を備える冷却貯蔵庫における前記ファンモータの異常を検知する情報処理装置であって、
    前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記ファンモータに流れる電流値が、前記取得部が取得した前記電流値に関する情報に基づいて予め定められる、前記ファンモータが正常に駆動しているときの適正電流範囲から外れたときに、前記ファンモータに異常があると判断する判断部と、
    前記判断部によって前記ファンモータに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、
    を備える、情報処理装置。
  2. 前記取得部が取得した、前記ファンモータが正常に駆動している期間の前記ファンモータの前記電流値の平均値をもとに、前記適正電流範囲を決定する適正範囲決定部を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記適正範囲決定部は、前記送風ファンが形成する風路に対する環境条件による影響を加味して前記適正電流範囲を決定するように構成されている、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記冷却ユニットは、
    圧縮機、凝縮器、減圧機構、および蒸発器と、
    前記送風ファンとして、前記凝縮器に送風する凝縮器ファンと、前記蒸発器に送風する蒸発器ファンと、を含み、
    前記適正範囲決定部は、
    前記凝縮器ファンについての前記適正電流範囲である第1適正電流範囲を決定する第1適正範囲決定部と、
    前記蒸発器ファンについての前記適正電流範囲である第2適正電流範囲を決定する第2適正範囲決定部と、
    を備える、請求項2または3に記載の情報処理装置。
  5. 前記第1適正範囲決定部は、前記凝縮器ファンの前記ファンモータの電流値の平均値±8%を前記第1適正電流範囲とする構成を備え、
    前記第2適正範囲決定部は、前記蒸発器ファンの前記ファンモータの電流値の平均値±6%を前記第2適正電流範囲とする構成を備える、請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、
    を備える冷却貯蔵庫における前記ファンモータの異常を検知する異常検知方法であって、
    前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得した前記ファンモータに流れる電流値が、取得した前記電流値に関する情報に基づいて予め定められる、前記ファンモータが正常に駆動しているときの適正電流範囲から外れたときに、前記ファンモータに異常があると判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにおいてファンモータに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、
    を含む、異常検知方法。
  7. 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、
    を備える冷却貯蔵庫における前記ファンモータの異常の検知をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を取得する取得ステップと、
    前記取得ステップにおいて取得した前記ファンモータに流れる電流値が、取得した前記電流値に関する情報に基づいて予め定められる、前記ファンモータが正常に駆動しているときの適正電流範囲から外れたときに、前記ファンモータに異常があると判断する判断ステップと、
    前記判断ステップにおいて前記ファンモータに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、
    をコンピュータに実行させる、プログラム。
  8. 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、
    前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を、通信可能に接続された請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置に送信する手段と、
    前記情報処理装置が前記ファンモータに異常があると判断したとき、前記情報処理装置から当該異常を示す情報を受信する手段と、
    受信した前記情報に基づいて前記異常を報知する手段と、
    を備える、冷却貯蔵庫。
  9. 前記情報処理装置をさらに備える、請求項8に記載の冷却貯蔵庫。
  10. 冷却貯蔵庫と、センサと、情報処理装置と、を備える異常検知システムであって、
    前記冷却貯蔵庫は、
    貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    送風ファンを含む冷却ユニットであって、前記送風ファンは、気流を発生させるための羽根車と、前記羽根車を回転させるためのファンモータと、前記ファンモータを駆動させるために前記ファンモータに送られる電流値を検出することができる前記センサとしての電流センサと、を備えている、冷却ユニットと、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す構成と、を備え、
    前記情報処理装置は、
    前記電流センサが検知する前記ファンモータに流れる電流値に関する情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した前記ファンモータに流れる電流値が、前記取得部が取得した前記電流値に関する情報に基づいて予め定められる、前記ファンモータが正常に駆動しているときの適正電流範囲から外れたときに、前記ファンモータに異常があると判断する判断部と、
    前記判断部によって前記ファンモータに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、を備える、
    異常検知システム。
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