JP2023045361A - 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 - Google Patents
情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2023045361A JP2023045361A JP2021153721A JP2021153721A JP2023045361A JP 2023045361 A JP2023045361 A JP 2023045361A JP 2021153721 A JP2021153721 A JP 2021153721A JP 2021153721 A JP2021153721 A JP 2021153721A JP 2023045361 A JP2023045361 A JP 2023045361A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- cooling
- compressor
- storage
- evaporator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Abstract
【課題】冷却貯蔵庫の冷媒漏れに起因する不具合(異常)を検知することができる情報処理装置を提供する。【解決手段】情報処理装置80は、圧縮機の駆動状態に関する情報と、第1温度センサおよび第2温度センサが取得した情報と、を取得する取得部81と、圧縮機の駆動状態が高まっているときの貯蔵室の空気の温度と蒸発器の入口の温度との温度差である第1温度差が、冷媒管からの冷媒漏れのないときに取得部81が取得した情報に基づいて予め定められる、貯蔵室の空気の温度と蒸発器の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断部86と、判断部86によって冷媒漏れがあると判断されたとき異常を示す情報を出力する出力部87と、を備える。【選択図】図1
Description
本技術は、情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫に関する。
冷却貯蔵庫は、貯蔵室を所定の冷却設定温度に維持するために、常時運転されている。そのため従来より、冷却貯蔵庫については、故障などによる意図しない運転の停止や運転性能の低下を避けるための対策が施されている。例えば、特許文献1には、冷却貯蔵庫の性能を低下させる不具合の一つである冷媒ガスの漏れ(冷媒漏れ)を、ガス検知器によって検知する技術が開示されている。特許文献1の技術では、感度を高く設定したガス検知器による冷媒漏れの検知結果に加え、圧縮機の稼働状態等を加味して、冷媒漏れを短時間で確実に検知するようにしている。
しかしながら、ガス検知器は比較的高価であり、特に感度の高いガス検知器を個々の冷却貯蔵庫に設置する場合、コストの面で課題がある。
本技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ガス検知器を設けることなく、冷却貯蔵庫の冷媒漏れに起因する不具合(異常)を検知することができる異常検知システムを提供することを一つの目的とする。また他の側面において、冷媒漏れに起因する不具合を検知することができる情報処理装置、プログラム、異常検知方法、及び冷却貯蔵庫をそれぞれ提供することを他の目的とする。
本技術に係る情報処理装置は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、減圧機構、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、を備え、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常を検知する。そしてこの情報処理装置は、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサ、および前記第2温度センサが検知した情報と、を取得する取得部と、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口の温度との温度差である第1温度差が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断部と、前記判断部によって冷媒漏れがあると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、を備える。
冷却貯蔵庫に異常がある場合、冷却貯蔵庫の冷却能力が低下してしまうことから、所定の冷却性能を達成するための圧縮機の駆動状態は高くなる。例えば、圧縮機の運転制御方式として一定速制御を採用する場合は運転率が上昇し、インバータ制御を採用する場合は平均回転率が上昇する。また、冷却貯蔵庫の異常の一例として、冷媒管から気体状態の冷媒が徐々に漏れ出す(冷媒ガスのスローリーク)と、蒸発器に供給する冷媒ガスが不足する。その結果、蒸発器は、入口側のみ温度が低下し、出口側の温度が上昇して、冷却性能が低下することが考えられる。このような場合、蒸発器の入口の温度は低下するものの、貯蔵室の空気の温度(以下、単に「庫内温度」という場合がある。)は、蒸発器の入口の温度の低下に対応する温度まで下がり難く、第1温度センサが検知する蒸発器入り口温度と第2温度センサが検知する庫内温度との温度差である第1温度差は、冷媒ガスが漏れていないときの温度差と比較して大きくなり得る。
上記の構成によると、蒸発器の入口温度と庫内温度との温度差(第1温度差)をモニタリング(監視)し、その適正範囲を設定して、第1温度差が適正であるかどうかを判断することで、冷却貯蔵庫に異常があるときの異常の原因が、冷媒漏れに起因するものであるかどうかを推定するようにしている。すなわち、第1温度差が、その適正範囲から外れるとの条件を含む判断条件が成立する場合に、冷媒漏れがあると判断するものとしている。これにより、冷媒漏れに起因する冷却貯蔵庫の不具合を検知することができる。また、冷却貯蔵庫に不具合が生じたときに、その原因が冷媒漏れに起因するものであるかどうかを推定することができる。
好適な一態様において、前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記減圧機構に向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含み、前記冷却貯蔵庫は、前記凝縮器の前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第3温度センサと、前記冷却貯蔵庫が設置されている環境の温度を検知することができる第4温度センサと、をさらに備えている。そして情報処理装置における前記取得部は、前記第3温度センサおよび前記第4温度センサが検知した情報を取得し、前記判断部は、さらに、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記環境の温度と前記凝縮器の中央部の温度との温度差である第2温度差が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記環境の温度と前記凝縮器の中央部の温度との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する。
冷媒漏れが生じているとき、貯蔵室の温度を下げるために圧縮機の運転率は、冷媒漏れが生じていないときよりも上昇する。ここで、冷媒ガスの減少に伴い、凝縮器の中央部の温度は圧縮機の運転率の上昇に相当する温度までは高まり難く、環境温度と凝縮器の中央部の温度との温度差は、冷媒ガスが漏れていないときと比較して小さくなり得る。上記の構成によると、環境温度と凝縮器の中央部の温度との温度差である第2温度差を加味して冷媒漏れが生じているかどうかを判断することができる。これにより、冷媒漏れに起因する冷却貯蔵庫の不具合を、より精度よく検知することができる。
好適な一態様において、前記冷却ユニットは、前記蒸発器を加熱するためのヒータをさらに備え、前記冷却貯蔵庫は、所定の除霜条件が満たされたときに、前記ヒータによって前記蒸発器を加熱して前記蒸発器に付着した霜を融解させる除霜運転を実行する構成と、前記除霜運転に要する時間を検知するタイマと、を備える。そして前記取得部は、前記タイマが検知した前記除霜運転に要する時間に関する情報を取得し、前記判断部は、さらに、直近に実行した前記除霜運転に要する時間が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記除霜運転に要する時間の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する。
上記の第1温度差は、冷却貯蔵庫の蒸発器に霜が過剰に付着しているとき等にも大きくなり得る。冷却貯蔵庫に付着している霜の量は、霜を融解させるための除霜運転の長さに概ね対応し、蒸発器に霜が過剰に付着しているかどうかは、除霜運転に要する時間によって把握することができる。
上記の構成によると、直近に実行した除霜運転の時間から蒸発器に霜が過剰に付着しているかどうかを判断し、蒸発器に霜が過剰に付着している場合は、たとえ第1温度差が適正範囲から外れたときであっても、冷媒漏れが生じているかどうかの判断を実行しないようにしている。これにより、冷媒漏れに起因する冷却ユニットの不具合を、より精度よく検知することができる。
上記の構成によると、直近に実行した除霜運転の時間から蒸発器に霜が過剰に付着しているかどうかを判断し、蒸発器に霜が過剰に付着している場合は、たとえ第1温度差が適正範囲から外れたときであっても、冷媒漏れが生じているかどうかの判断を実行しないようにしている。これにより、冷媒漏れに起因する冷却ユニットの不具合を、より精度よく検知することができる。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記取得部が取得した、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときの前記第1温度差に関する情報をもとに、前記適正範囲を決定する適正範囲決定部を備える。上記の構成によると、冷媒漏れに起因する冷却ユニットの不具合を精度よく検知することができる。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記冷却ユニットは、前記蒸発器を加熱するためのヒータをさらに備え、前記貯蔵庫本体は、一面に開口を有する断熱筐体と、前記開口を開閉する扉と、前記扉の開閉を検知する開閉センサと、を備え、前記冷却貯蔵庫は、所定の除霜条件が満たされたときに、前記ヒータによって前記蒸発器を加熱して前記蒸発器に付着した霜を融解させる除霜運転を実行する構成と、前記除霜運転に要する時間を検知するタイマと、を備える。そして、前記取得部は、前記開閉センサと前記タイマとが検知した情報を取得し、前記適正範囲決定部は、前記冷却貯蔵庫について下記:
(a)前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、前記除霜運転後の所定時間内に検知された前記情報は用いない;
前記冷却運転において、前記庫内温度が、一の冷却上限温度または冷却下限温度から次の冷却上限温度または冷却下限温度に制御されるまでの周期を1サイクルとするとき、
(b)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記圧縮機の駆動状態の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;
(c)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記環境温度の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;および、
(d)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記扉の開閉があるとき、前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、当該連続する複数回のサイクルで検知された前記情報は用いない;
のいずれか1つ以上の条件が満たされるときの前記情報は、前記適正範囲を決定するために用いないように構成されている。冷却貯蔵庫において上記の各センサによって検知される値は、一般に、冷却貯蔵庫の特定の使用状態によって大きな影響を受け得る。上記構成によると、このような冷却貯蔵庫の性質を考慮して、冷媒漏れが生じているかどうかを判断することができる。
(a)前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、前記除霜運転後の所定時間内に検知された前記情報は用いない;
前記冷却運転において、前記庫内温度が、一の冷却上限温度または冷却下限温度から次の冷却上限温度または冷却下限温度に制御されるまでの周期を1サイクルとするとき、
(b)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記圧縮機の駆動状態の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;
(c)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記環境温度の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;および、
(d)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記扉の開閉があるとき、前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、当該連続する複数回のサイクルで検知された前記情報は用いない;
のいずれか1つ以上の条件が満たされるときの前記情報は、前記適正範囲を決定するために用いないように構成されている。冷却貯蔵庫において上記の各センサによって検知される値は、一般に、冷却貯蔵庫の特定の使用状態によって大きな影響を受け得る。上記構成によると、このような冷却貯蔵庫の性質を考慮して、冷媒漏れが生じているかどうかを判断することができる。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記圧縮機は、駆動モータの回転数を一定として駆動と停止とを切り替える一定速制御が施され、前記圧縮機の駆動状態に関する前記情報は、前記圧縮機の運転率である。上記の構成によると、圧縮機の駆動状態に関する情報の一例が明確に提示される。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記圧縮機は、駆動モータの回転数を変化させるインバータ制御が施され、前記圧縮機の駆動状態に関する前記情報は、前記圧縮機の回転数である。上記の構成によると、圧縮機の駆動状態に関する情報の他の一例が明確に提示される。
本技術は、他の側面において、 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、減圧機構、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、を備え、前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、をさらに備え、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常を検知する異常検知方法であって、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサ、および前記第2温度センサが検知した情報と、を取得する取得ステップと、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口の温度との温度差である第1温度差が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断ステップと、前記判断部によって冷媒漏れがあると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、を含む、異常検知方法を提供する。
本技術は、他の側面において、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、減圧機構、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、を備え、前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、をさらに備え、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常の検知をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサ、および前記第2温度センサが検知した情報と、を取得する取得ステップと、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口の温度との温度差である第1温度差が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断ステップと、前記判断部によって冷媒漏れがあると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させる、プログラムを提供する。
本技術は、他の側面において、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、減圧機構、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、を備え、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する手段と、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報とを、通信可能に接続された上記のいずれかに記載の情報処理装置に送信する手段と、前記情報処理装置が冷媒漏れがあると判断したとき、前記情報処理装置から当該異常を示す情報を受信する手段と、受信した前記情報に基づいて前記異常を報知する手段と、をさらに備える、冷却貯蔵庫を提供する。この冷却貯蔵庫は、前記情報処理装置をさらに備えていてもよい。
本技術は、他の側面において、冷却貯蔵庫と、センサと、情報処理装置と、を備える異常検知システムを提供する。前記冷却貯蔵庫は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、減圧機構、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、を備えるとともに、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する手段と、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報とを、通信可能に接続された前記情報処理装置に送信する手段と、前記情報処理装置が冷媒漏れがあると判断したとき、前記情報処理装置から当該異常を示す情報を受信する手段と、受信した前記情報に基づいて前記異常を報知する手段と、をさらに備える。前記情報処理装置は、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報と、を取得する取得部と、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差が、前記減圧機構が正常であるときの前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差の適正範囲から外れたときに、前記減圧機構に異常があると判断する判断部と、前記判断部によって前記減圧機構に異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、を備える。
本技術によれば、ガス検知器を設けることなく、冷却貯蔵庫の冷媒漏れに起因する不具合(異常)を検知することができる。
<実施形態1>
本技術の一実施形態に係る検知システムとその周辺技術について、図1~図11を適宜参照しつつ説明する。なお、図2および図3に示した符号F,Rr,L,R,U,Dはそれぞれ、冷却貯蔵庫10の前後方向における前,後,正面から見たときの幅方向における左,右,鉛直方向の上,下を示している。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。また、複数の同一部材については、一の部材に符号を付して、他の部材の符号は省略することがある。
本技術の一実施形態に係る検知システムとその周辺技術について、図1~図11を適宜参照しつつ説明する。なお、図2および図3に示した符号F,Rr,L,R,U,Dはそれぞれ、冷却貯蔵庫10の前後方向における前,後,正面から見たときの幅方向における左,右,鉛直方向の上,下を示している。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。また、複数の同一部材については、一の部材に符号を付して、他の部材の符号は省略することがある。
本技術に係る検知システム1は、冷却貯蔵庫10の冷却性能が低下したとき、ガス検知器などの特別な装置を設けることなく、冷却ユニットの不具合が冷却貯蔵庫10の冷媒漏れに起因するものであるかどうかをより早い段階で検知するものである。すなわち、検知システム1は、図1に示すように、冷却貯蔵庫10と、センサ22Tと、情報処理装置80と、を備える。本実施形態の検知システム1は、付加的に、他のコンピュータ60を備えている。以下、検知システム1と、この検知システム1を構成する冷却貯蔵庫10、情報処理装置80、コンピュータプログラム(以下、単にプログラムという。)、および検知方法について、説明する。
[冷却貯蔵庫]
冷却貯蔵庫10は、貯蔵対象である食材等の貯蔵物を、例えば冷凍保存や冷却保存に適した温度にまで品質を保ちながら冷却し、冷却後は引き続き品質を保ちながら貯蔵するための貯蔵庫である。本実施形態の冷却貯蔵庫10は、図1および図2に示すように、2ドア式の冷却貯蔵庫である。冷却貯蔵庫10は、概して略直方体形状の貯蔵庫本体11を主体として構成されており、この貯蔵庫本体11の上方に機械室15が配され、これらを脚部19によって下方から支持している。
冷却貯蔵庫10は、貯蔵対象である食材等の貯蔵物を、例えば冷凍保存や冷却保存に適した温度にまで品質を保ちながら冷却し、冷却後は引き続き品質を保ちながら貯蔵するための貯蔵庫である。本実施形態の冷却貯蔵庫10は、図1および図2に示すように、2ドア式の冷却貯蔵庫である。冷却貯蔵庫10は、概して略直方体形状の貯蔵庫本体11を主体として構成されており、この貯蔵庫本体11の上方に機械室15が配され、これらを脚部19によって下方から支持している。
貯蔵庫本体11は、前方の一面が開口された断熱筐体12と、扉13と、を備えている。断熱筐体12は、ステンレス鋼板製の外箱の内側に、同じくステンレス鋼板製の内箱が嵌め込まれ、外箱と内箱との間に、発泡ウレタン等の発泡樹脂からなる断熱材が充填されることで構成されている。断熱筐体12の上方には、冷却室ダクト18が取り付けられることによって冷却室17が画成されている(図3参照)。そして断熱筐体12の内部のうち、冷却室ダクト18で区切られた残りの部分が、貯蔵対象である貯蔵物を収容するための貯蔵室14となっている。断熱筐体12の上壁には開口が設けられ、冷却室17と機械室15とが連通可能に構成されている。断熱筐体12の左右の側壁の前端には、前方の開口12Aを上下に仕切る梁状部材が設けられている。
扉13は、断熱筐体12の開口12Aを開閉する要素である。断熱筐体12の開口12Aを扉13で覆うことによって貯蔵室14が構築されるとともに、貯蔵室14を外部から断熱できるようになっている。扉13は、二組の片開き式扉によって構成されており、開口12Aはこれら2枚の扉13によってそれぞれ開閉される。各扉13は、右側の端部を揺動軸として揺動開閉できるように、断熱筐体12の開口12Aの右方の縁部に取り付けられている。扉13はそれぞれ、ステンレス鋼板製の外装材と合成樹脂製の内装材との間に、硬質発泡ポリウレタン等の発泡樹脂からなる断熱材が充填されることで構成されている。また、扉13が閉じられたときに庫内側を向く背面の周縁部には、封止部材35が装着されている。封止部材35は、扉13が閉じられたときに、扉13と、断熱筐体12および梁状部材の開口縁部と、の間に介在される位置に配されている。封止部材35は、ゴム,エラストマー樹脂等の弾性を有する軟質の合成樹脂によって構成されており、閉扉状態において扉13と断熱筐体12との間を気密に封止する。
また本実施形態において、貯蔵庫本体11には、図2に示すように、扉開閉センサ34が付加的に備えられている。扉開閉センサ34は、マグネット34Aと、近接スイッチ34Bと、を含む。近接スイッチ34Bとマグネット34Aとは、扉開閉センサ34の一例である。マグネット34Aは、上方の扉13の上縁部と、下方の扉13の下縁部と、にそれぞれ埋設されている。近接スイッチ34Bは、断熱筐体12の開口縁部のうち、閉扉時にマグネット34Aと対向する位置に、埋設されている。本例の近接スイッチ34Bは、磁気感応型の近接スイッチ34B(例えば、リードスイッチ)である。このマグネット34Aと近接スイッチ34Bとは、扉13が閉じられたときに近接スイッチ34Bにマグネット34Aが近接し、近接スイッチ34Bが感応することでリードスイッチが閉じる構成とされている。これにより、リードスイッチが閉じている場合に扉13の閉状態を検知でき、リードスイッチが開いているときに扉13の開状態を検知できるようになっている。扉開閉センサ34は、制御装置50に電気的に接続されている。
機械室15は、断熱筐体12の上に設けられている。機械室15には、貯蔵室14の内部(庫内)の空気を冷却するための冷却ユニット20の一部と、冷却貯蔵庫10の各部を制御する制御装置50と、が配されている。機械室15と冷却室17とは、開口によって連通可能とされているものの、この開口には、断熱仕切板29が機械室15の側から嵌め込まれることで断熱的に封止できるようになっている。制御装置50は、図示しない外部電源に電気的に接続可能とされており、例えば冷却貯蔵庫10の各部には、制御装置50を介して電力が供給されるようになっている。
機械室15の前方には前面パネル15Aが設けられている。前面パネル15Aには開口が設けられており、この開口から操作パネル16が前面に露出されるように取り付けられている。操作パネル16は、表示部(報知手段の一例)と、操作部と、第4温度センサ16Tと、を一体的に備えている。操作パネル16の表示部および操作部と、第4温度センサ16Tとは、制御装置50と電気的に接続されている。操作パネル16の表示部は、例えば、7セグメントディスプレイや液晶ディスプレイ等であってよく、冷却貯蔵庫10の各種情報を表示する。操作パネル16の表示部は、例えば、冷却貯蔵庫10の運転状態を示す情報(具体的には、後述する「冷却運転」、「除霜運転」等を表すコードや、文字、ユーザーインターフェース(User Interface:UI)を含む。)や、冷却貯蔵庫10の異常を示す情報、および後述する各センサ16T,22T,24T,26により検出される温度等を表示することができるように構成されている。操作パネル16の操作部は、例えば、押しボタン式のスイッチや、静電容量式のタッチスイッチ等であってよく、制御装置50に対して冷却貯蔵庫10の運転条件や冷却貯蔵庫10の動作を指示することができるように構成されている。第4温度センサ16Tは、冷却貯蔵庫10が置かれた外部環境の温度(環境温度)を検知する。第4温度センサ16Tは、例えばNTC(negative temperature coefficient)サーミスタ等の温度センサによって構成されている。
冷却ユニット20は、主として、貯蔵室14の空気を所定の冷却温度に冷却するための要素である。冷却ユニット20は、図3および図4に示すように、概して、圧縮機21、凝縮器22、凝縮器ファン22F、キャピラリーチューブ23(減圧機構の一例)、蒸発器24、蒸発器ファン24F、および冷媒を流通させる冷媒管25を備えている。冷却ユニット20においては、圧縮機21、凝縮器22、キャピラリーチューブ23、蒸発器24の間をこの順に冷媒管25で繋いで冷媒を循環させることで、既知の冷凍サイクルを構成している。冷却ユニット20のうち、圧縮機21、凝縮器22、および凝縮器ファン22Fは、断熱仕切板29の上に載置されて、機械室15に配されている(換言すれば、外気に晒されている)。冷却ユニット20のうち、蒸発器24、蒸発器ファン24F、およびキャピラリーチューブ23は、断熱仕切板29の下方に設置されて、冷却室17に配されている。圧縮機21、凝縮器ファン22F、および蒸発器ファン24Fはそれぞれ、制御装置50に電気的に接続されている。
なお、凝縮器22は、圧縮機21を出た高圧・高温の冷媒ガスを冷却、凝縮して液化させる熱交換器である。本例の凝縮器22は、プレートフィンを備えたコイル形の空冷凝縮器である。凝縮器22においては、冷媒を流す長尺の管がつづら折り状にコンパクトに配されている。凝縮器22は、圧縮機21によって圧縮された冷媒が送られる入口22Aと、キャピラリーチューブ23に向けて冷媒が送り出される出口22Cと、これら入口22Aと出口22Cとの間の中央部22Bと、を含む。そして凝縮器22の中央部22Bの表面には、この中央部22Bにおける凝縮器22の温度を検知することができる第3温度センサ22Tが備えられている。第3温度センサ22Tは、例えばNTCサーミスタによって構成されている。第3温度センサ22Tは、制御装置50に電気的に接続されている。
また、凝縮器22の前方には、エアフィルタ32が取り付けられている。凝縮器22の後方には凝縮器ファン22Fが配されている。凝縮器ファン22Fが駆動することで、前方から後方に向かう気流が形成されて、凝縮器22が冷却される。このとき、凝縮器22にはエアフィルタ32を通過した空気が送られることで、塵埃等の異物が凝縮器22のプレートフィン等に付着する事態が抑制される。
冷却室ダクト18は、より詳細には、図3に示すように、後方に向かうにつれて下方に傾斜しており、前方に吸込口18Aが、後方に吹出口18Bが設けられている。吸込口18Aの上方には、蒸発器ファン24Fが設けられ、蒸発器ファン24Fの後方に、蒸発器24が設けられている。また、蒸発器24の前方には、第2温度センサ26が設けられている。冷却運転において蒸発器ファン24Fが駆動すると、貯蔵室14の空気が吸込口18Aを通じて冷却室17に取り込まれる。第2温度センサ26は、冷却運転時には、この取り込まれた貯蔵室14の庫内温度を検知することができる。冷却室17に取り込まれた空気は、蒸発器24を通過しながら蒸発器24と熱交換することで冷却され、吹出口18Bを通じて貯蔵室14に戻される。これにより、貯蔵室14の空気を冷却することができる。第2温度センサ26は、例えばNTCサーミスタによって構成されている。第2温度センサ26は、制御装置50に電気的に接続されている。
除霜用ヒータ27は、蒸発器24の下側に取り付けられ、蒸発器24に付着した霜を加熱融解するための加熱手段である。冷却運転において、キャピラリーチューブ23(例えば、キャピラリーチューブ)によって減圧された低圧の冷媒液は、蒸発器24において周囲の熱を奪いながら気化する。このとき、空気に含まれる水分が蒸発器24と熱交換することで霜点に達し、蒸発器24の表面には霜が付着する。そのため、除霜用ヒータ27は、冷却運転の合間に行われる後述する除霜運転において、通電されることで発熱し、蒸発器24に付着した霜を融解する。融解した霜(水分)は、蒸発器24から冷却室ダクト18に落下し、冷却室ダクト18によって断熱筐体12の背壁内部に設けられた排出管18Cを通じて、冷却貯蔵庫10の外部に排出される。除霜用ヒータ27は、例えばシーズヒータによって構成されており、蒸発器24の下方に配策されている。除霜用ヒータ27は、制御装置50に電気的に接続されている。
なお、蒸発器24は、冷媒を流す長尺の管がつづら折り状にコンパクトに配されることで構成されている。蒸発器24の冷媒の入口側には、第1温度センサ24Tが設置されている。第1温度センサ24Tは、蒸発器24の入口側の温度を検知する。第1温度センサ24Tによって、除霜運転における蒸発器24の入口側の温度を検知することで、蒸発器24が付着した霜を融解し得る除霜終了温度にまで加熱されているかどうかを把握することができる。また、第1温度センサ24Tによって、冷却運転における蒸発器24の入口の温度を検知することで、後述する第1温度差を把握することができる。第1温度センサ24Tは、蒸発器24の前方であって、左右方向の中央部分において、除霜用ヒータ27よりもやや上方に配されている。第1温度センサ24Tは、例えばNTCサーミスタによって構成されている。第1温度センサ24Tは、制御装置50に電気的に接続されている。
制御装置50は、図5に示すように、各種情報等を送受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(central processing unit:CPU)と、各種の情報を記憶する記憶部Mと、計時機能を有するタイマT等とを有するマイクロコンピュータによって構成されている。制御装置50は、1つまたは2つ以上のマイクロコンピュータによって構成されていてもよい。記憶部Mは、CPUが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、制御プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、を含む。制御プログラムは、1つのプログラムから構成されていてもよいし、2つ以上のプログラムが組み合わされて構成されていてもよい。また、記憶部Mは、冷却貯蔵庫10の運転に必要となる各種の設定値を記憶することができる。
制御装置50は、上記のとおり、圧縮機21、凝縮器ファン22F、蒸発器ファン24F、除霜用ヒータ27、操作パネル16と電気的に接続されている。また、制御装置50は、センサとしての、第1温度センサ24T、第2温度センサ26、第3温度センサ22T、第4温度センサ16T、および扉開閉センサ34と電気的に接続されている。制御装置50は、定期的に、あるいは、必要なタイミングで、第1温度センサ24T、第2温度センサ26、第3温度センサ22T、第4温度センサ16T、および扉開閉センサ34のそれぞれによって、蒸発器温度,庫内温度,凝縮器中央部温度,環境温度,および扉の開閉状態をモニタリング(検知)する。制御装置50は、定期的に、あるいは、必要なタイミングで、これらのセンサ24T,26,22T,16T,34によってモニタリング(検知)された情報を、後述する送信部56を通じて、電気信号として情報処理装置80に送信するように構成されている。
各々のセンサについて、モニタリングとデータ送信とのタイミングは独立して任意に設定することができる。これに限定されるものではないが、本例では、例えば、各センサによって各物性値を0.1秒間隔で検知する。また、検知結果に関する情報は、検知時刻に関する情報とともに、検知するごとに、あるいは複数回の検知ごと(例えば5秒間隔)で、情報処理装置80に送信するように設定されている。また、制御装置50は、本技術に係る検知システム1において必要な他の情報(例えば、冷却貯蔵庫10のID情報や、各センサ情報に対応する時刻情報など)を、送信部56を通じて、電気信号として情報処理装置80に送信するように構成されている。なお、冷却貯蔵庫10から情報処理装置80に送られた情報は、後述するデータベースDBに格納される。
制御装置50は、冷却貯蔵庫10に後述する冷却運転を実行させる第1制御部51と、冷却貯蔵庫10に後述する除霜運転を実行させる第2制御部52と、後述する情報処理装置80からの情報を受信する受信部55と、冷却貯蔵庫10のセンサが取得した情報を送信する送信部56と、を備えている。制御装置50が備える各部は、リレー等の回路を含むハードウェアによって構成されていてもよいし、CPUが、冷却運転プログラム、除霜運転プログラム、強制除霜運転プログラム、送受信プログラム等のソフトウェアを実行することにより、機能的に実現されていてもよい。あるいは、これらの各部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されていてもよい。
[冷却貯蔵庫の冷却運転]
冷却貯蔵庫10において、第1制御部51は、図6に示すように、冷却ユニット20に冷却運転を実行させる。なお、本実施形態における圧縮機21は、回転速度を一定とし、貯蔵室14を所定温度に冷却するために運転と停止を繰り返す一定速制御圧縮機を採用している。第1制御部51は、工程S11において、圧縮機21、凝縮器ファン22F、および蒸発器ファン24Fを駆動させる。このとき、蒸発器ファン24Fは貯蔵室14の空気を冷却室17に導入するとともに、蒸発器24に送る。すると、送られた空気は、蒸発器24を通過する間に蒸発器24との間で熱交換することにより冷却され、貯蔵室14に戻される。これにより、貯蔵室14の空気が冷却される。また、第1制御部51は、圧縮機21の運転状態を把握するために、タイマTによって、圧縮機21の運転開始時刻を計測する。
冷却貯蔵庫10において、第1制御部51は、図6に示すように、冷却ユニット20に冷却運転を実行させる。なお、本実施形態における圧縮機21は、回転速度を一定とし、貯蔵室14を所定温度に冷却するために運転と停止を繰り返す一定速制御圧縮機を採用している。第1制御部51は、工程S11において、圧縮機21、凝縮器ファン22F、および蒸発器ファン24Fを駆動させる。このとき、蒸発器ファン24Fは貯蔵室14の空気を冷却室17に導入するとともに、蒸発器24に送る。すると、送られた空気は、蒸発器24を通過する間に蒸発器24との間で熱交換することにより冷却され、貯蔵室14に戻される。これにより、貯蔵室14の空気が冷却される。また、第1制御部51は、圧縮機21の運転状態を把握するために、タイマTによって、圧縮機21の運転開始時刻を計測する。
第1制御部51は、工程S12に示すように、今回の冷却運転について、所定の冷却運転終了条件、換言すれば、除霜開始条件を満足するかどうかを判断する。そして、所定の除霜開始条件を満足する場合は、冷却運転を終了する(END)。一方、所定の除霜開始条件を満足していない場合は、工程S13に進む。
除霜開始条件(冷却運転終了条件)は、適宜に決定できる。除霜開始条件は、「今回の冷却運転において、少なくとも一度は庫内温度が冷却下限温度に到達している」ことを含む。また、除霜開始条件は、例えば、「今回の冷却運転が開始されてから一定時間(一例として、6時間)が経過した」、「前回の除霜運転が終了してから一定時間(一例として、6時間)が経過した」、「予め設定されている時刻(一例として、営業終了時刻)に達した」、「使用者によって冷却運転終了(あるいは、除霜運転の開始が指示された)」こと等を含む。工程S12および後述する工程S15における除霜開始条件はそれぞれ、一回の冷却運転において通常は1度は満たされず(NO)、工程S13および工程S16に進む。
第1制御部51は、工程S13において、第2温度センサ26によって、貯蔵室14の温度が所定の冷却下限温度に到達しているかどうかを判断する。貯蔵室14の温度が所定の冷却下限温度に到達していない場合は、再び工程S12に戻り、この冷却運転を継続する。一方で、貯蔵室14の温度が所定の冷却下限温度に到達している場合は、工程S14に進む。冷却下限温度は、例えば、冷却運転について設定される貯蔵室14の「冷却設定温度」よりもやや低い温度(例えば、「冷却設定温度-α1」℃)等とすることができる。α1は、例えば、1.5~2.5[℃]、例えば、2[℃]とすることができる。
第1制御部51は、工程S14において、圧縮機21、および凝縮器ファン22Fの駆動を停止して、一旦冷却運転を停止し、再び冷却運転が必要となるまで待機する。また、第1制御部51は、圧縮機21の運転状態を把握するために、タイマTによって、圧縮機21の運転停止時刻を計測する。そして第1制御部51は、工程S15に進み、工程S12と同様に、今回の冷却運転について、所定の冷却運転終了条件、換言すれば、除霜開始条件を満足するかどうかを判断する。そして、所定の除霜開始条件を満足する場合は、冷却運転を終了する(END)。一方、所定の除霜開始条件を満足していない場合は、工程S16に進む。
第1制御部51は、工程S16において、第2温度センサ26によって、貯蔵室14の温度が所定の冷却上限温度に到達しているかどうかを判断する。貯蔵室14の温度が所定の冷却上限温度に到達していない場合は、再び工程S15に戻る。貯蔵室14の温度が所定の冷却上限温度に到達している場合は、再び冷却運転が必要となるため、工程S11に進む。冷却上限温度は、例えば、冷却運転について設定される貯蔵室14の「冷却設定温度」よりもやや高い温度(「冷却設定温度+α2」℃)等とすることができる。α2は、例えば、1.5~2[℃]、例えば、1.7[℃]とすることができる。
第1制御部51は、工程S12,S15において、所定の除霜開始条件を満足するまで、圧縮機の運転と停止と(工程S11~工程S16)を繰り返す。そして、所定の除霜開始条件を満足した場合は、冷却運転を終了する(END)。これにより、一回の冷却運転が終了する。
[冷却貯蔵庫の除霜運転]
また、冷却ユニット20が冷却運転を実行すると、貯蔵室14の空気に含まれる水分が蒸発器24によって冷却されて、蒸発器24の表面に霜となって付着し得る。したがって、冷却貯蔵庫10の第2制御部52は、蒸発器24に付着した霜を取り除くために、図7に示すように、冷却ユニット20に除霜運転を実行させる。また、第2制御部52は、除霜に要する時間(除霜時間)を計測するために、タイマTによって、除霜用ヒータ27への通電時間を計測する。
また、冷却ユニット20が冷却運転を実行すると、貯蔵室14の空気に含まれる水分が蒸発器24によって冷却されて、蒸発器24の表面に霜となって付着し得る。したがって、冷却貯蔵庫10の第2制御部52は、蒸発器24に付着した霜を取り除くために、図7に示すように、冷却ユニット20に除霜運転を実行させる。また、第2制御部52は、除霜に要する時間(除霜時間)を計測するために、タイマTによって、除霜用ヒータ27への通電時間を計測する。
より具体的には、第2制御部52は、工程S21において、圧縮機21、凝縮器ファン22F、および蒸発器ファン24Fを停止させた状態で、除霜用ヒータ27に通電する。これにより、除霜用ヒータ27が発熱し、その熱伝導によって蒸発器24および霜が加熱されて、蒸発器24に付着した霜が融解される。また、第2制御部52は、タイマTによって、除霜用ヒータ27への通電開始時刻を検知する。
第2制御部52は、工程S22において、第1温度センサ24Tによって計測される蒸発器24の温度が、予め設定された除霜終了温度に到達しているかどうかを判断する。蒸発器24の温度が所定の除霜終了温度に到達していない場合は、除霜を継続する。蒸発器24の温度が所定の除霜終了温度に到達している場合は、工程S23に進む。
除霜終了温度は、蒸発器24が付着した霜を融解することができる温度として決定することができ、例えば、冷却運転における「冷却設定温度」(すなわち、貯蔵室14の冷却温度)を考慮して決定することができる。一例として、冷却設定温度が-15~-20℃程度の場合は、除霜終了温度を13~20℃程度の温度(例えば13℃)とすることができ、冷却設定温度が3~5℃程度の場合は、除霜終了温度を30~35℃程度の温度(例えば30℃)とすることができる。
第2制御部52は、工程S23において、除霜用ヒータ27への通電を停止する。なお、除霜運転により霜が融解されることで生じる融解水は、冷却室ダクト18によって受けられて、背壁の内部に設けられた排出管(図示せず)に送られることで、貯蔵庫本体11の外部に排出される。この融解水が排出されないうちに次回の冷却運転が始まると、融解水が冷却室ダクト18上で氷結し、冷却運転の熱交換効率を低下させてしまう。そこで、第2制御部52は、工程S23および工程S24において、融解水を庫外に排出するために所定の時間だけ待機する。この待機のことを、以下、「水切り」という。また、第2制御部52は、タイマTによって、除霜用ヒータ27への通電停止時刻を検知する。
そして第2制御部52は、工程S24において、タイマTによって計測される水切り時間が、予め設定された水切り終了時間に到達しているかどうかを判断する。水切り終了時間は、冷却室ダクト18の大きさ等に応じて適宜設定することができ、例えば、5.5分間や、10分間などとすることができる。水切り終了時間に到達していない場合は、工程S24において水切りを継続する。一方、水切り時間が、予め設定された水切り終了時間に到達している場合は、除霜運転を終了する(END)。これにより、一回の除霜運転が終了する。
[情報処理装置]
次に、情報処理装置80の構成について説明する。情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10の動作をモニタリングして、早い段階でモニタリング対象の冷却貯蔵庫10の故障を検知するための装置である。情報処理装置80は、例えば図1に示すように、冷却貯蔵庫10に有線または無線によって接続可能とされている。情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10の他に、接続が許可されている携帯型端末60Aや、パーソナルコンピュータ60B等の各種のコンピュータ60と有線または無線によって接続可能とされている。情報処理装置80は、例えば、エッジコンピュータや、クラウドサーバ等であってよい。
次に、情報処理装置80の構成について説明する。情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10の動作をモニタリングして、早い段階でモニタリング対象の冷却貯蔵庫10の故障を検知するための装置である。情報処理装置80は、例えば図1に示すように、冷却貯蔵庫10に有線または無線によって接続可能とされている。情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10の他に、接続が許可されている携帯型端末60Aや、パーソナルコンピュータ60B等の各種のコンピュータ60と有線または無線によって接続可能とされている。情報処理装置80は、例えば、エッジコンピュータや、クラウドサーバ等であってよい。
情報処理装置80は、各種情報等を送受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行するプロセッサPとしての中央演算処理装置(central processing unit:CPU)と、各種の情報を記憶する記憶部JMと、計時機能を有するタイマJT等とを有するマイクロコンピュータによって構成されている。情報処理装置80は、1つまたは2つ以上のマイクロコンピュータによって構成されていてもよい。記憶部JMは、CPUが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、制御プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、を含む。制御プログラムは、1つのプログラムから構成されていてもよいし、2つ以上のプログラムが組み合わされて構成されていてもよい。また、記憶部JMは、付加的に、冷却貯蔵庫10から送信される測定データを記憶して保管するためのデータベースDBを備えている。
情報処理装置80は、取得部81と、判断部86と、出力部87と、を備えている。情報処理装置80は、付加的に、第1適正範囲決定部82、第2適正範囲決定部83、第3適正範囲決定部84、および第4適正範囲決定部85を備えている。これら情報処理装置80が備える各部81~87は、リレー等の回路を含むハードウェアによって構成されていてもよいし、CPUが、1または複数の制御プログラムを実行することにより、機能的に実現されていてもよい。あるいは、これらの各部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されていてもよい。
取得部81は、圧縮機21の駆動状態に関する情報と、第1温度センサ24T、第2温度センサ26、第3温度センサ22T、第4温度センサ16T、および扉開閉センサ34が検知した情報と、を取得する。取得部81は、圧縮機21の駆動状態に関する情報を、冷却貯蔵庫10から直接取得してもよいし、冷却貯蔵庫10から送られてデータベースDBに記憶されたものを取得してもよい。以下、情報処理装置80の各部が各種の情報を取得する場合についても同様である。
第1適正範囲決定部82は、取得部81が取得した、冷却貯蔵庫10が正常であるときの、冷却運転における圧縮機21の駆動状態に関する情報をもとに、圧縮機21の駆動状態についての適正範囲を示す「第1適正範囲」を決定する。第1適正範囲は、例えば、当該冷却貯蔵庫10の冷却運転における圧縮機21の運転率の適正範囲である。圧縮機21の運転率は、例えば、タイマTによって検知される運転停止時刻から運転開始時刻を差し引いた時間として把握することができる。圧縮機21の運転率の適正範囲は、環境温度ごとに定めることができる。計測されるによって検知される。環境温度は、第4温度センサ16Tによって検知される。
第2適正範囲決定部83は、取得部81が取得した、冷却貯蔵庫10が正常であるときの、冷却運転における凝縮器22の中央部22Bの温度と環境温度に関する情報をもとに、凝縮器22の中央部22Bと環境温度との温度差(以下、第2温度差という場合がある。)の適正範囲を示す「第2適正範囲」を決定する。凝縮器22の中央部22Bの温度は、第3温度センサ22Tによって検知される。環境温度は、第4温度センサ16Tによって検知される。
第3適正範囲決定部84は、取得部81が取得した、冷却貯蔵庫10が正常であるときの、除霜運転における除霜用ヒータ27の通電時間に関する情報をもとに、除霜時間の適正範囲を示す「第3適正範囲」を決定する。除霜時間は、例えば、タイマによって計測されるによって検知される除霜用ヒータ27の通電停止時刻から通電開始時刻を差し引いた時間として把握することができる。
第4適正範囲決定部85は、取得部81が取得した、冷却貯蔵庫10が正常であるときの、除霜運転における庫内温度と蒸発器24の入口の温度との温度差(第1温度差)の適正範囲を示す「第4適正範囲」を決定する。除霜運転における庫内温度は、第2温度センサ26によって検知される。蒸発器24の入口の温度は、第1温度センサ24Tによって検知される。
判断部86は、第1~第4の適正範囲決定部82~85が決定した第1~第4の適正範囲に関する情報と、圧縮機21の駆動状態に関する情報と、第1温度センサ24T、第2温度センサ26、第3温度センサ22T、および第4温度センサ16Tが検知した情報と、に基づいて、図8に示すように、以下の4通りの判断を行う。そして判断部86は、少なくとも下記の判断4において、第1温度差がその適正範囲から外れるとの条件を含む判断条件が成立することをもって、冷媒漏れがあるものと判断する。本実施形態では、これらの判断1~4の判断結果が所定の条件を満たすことをもって、冷媒漏れがあるものと判断する。
(判断1)圧縮機21の駆動状態が適正範囲より高まっているかどうか
(判断2)凝縮器22の中央部22Bと環境温度との温度差(第2温度差)が適正範囲より大きいかどうか
(判断3)除霜に要する時間が適正範囲より長いかどうか
(判断4)除霜運転における庫内温度と蒸発器24の入口の温度との温度差(第1温度差)が適正範囲より大きいかどうか
(判断1)圧縮機21の駆動状態が適正範囲より高まっているかどうか
(判断2)凝縮器22の中央部22Bと環境温度との温度差(第2温度差)が適正範囲より大きいかどうか
(判断3)除霜に要する時間が適正範囲より長いかどうか
(判断4)除霜運転における庫内温度と蒸発器24の入口の温度との温度差(第1温度差)が適正範囲より大きいかどうか
出力部87は、判断部86によってなされた判断1~4の結果に基づき、冷却貯蔵庫10に何らかの異常がある場合は、当該異常を示す情報を出力する。出力部87による異常を示す情報は、冷却貯蔵庫10に対して出力してもよいし、他のコンピュータ60に対して出力してもよいし、データベースDBに対して出力してもよいし、これらのいずれか1つ以上に出力してもよい。異常を示す情報としては、単に、異常があることを示す情報であってもよいし、異常を適切に回復するように促すことを示す情報であってもよい。
[検知方法]
次に、本技術に係る検知方法の大まかな流れについて、図8~図11に基づいて説明する。すなわち、本技術に係る検知方法は、以下の工程を含む。
工程1:冷却貯蔵庫の正常データの取得
工程2:第1~第4適正範囲の決定
工程3:評価対象の冷却貯蔵庫の運転データの取得
工程4:冷却貯蔵庫に不具合があったときの原因の判断(図8の工程S41,S42,S44,S46)
工程5:冷却貯蔵庫の不具合の原因について出力(図8の工程S43,S45,S47,S48)
次に、本技術に係る検知方法の大まかな流れについて、図8~図11に基づいて説明する。すなわち、本技術に係る検知方法は、以下の工程を含む。
工程1:冷却貯蔵庫の正常データの取得
工程2:第1~第4適正範囲の決定
工程3:評価対象の冷却貯蔵庫の運転データの取得
工程4:冷却貯蔵庫に不具合があったときの原因の判断(図8の工程S41,S42,S44,S46)
工程5:冷却貯蔵庫の不具合の原因について出力(図8の工程S43,S45,S47,S48)
1.冷却貯蔵庫の正常データの取得
冷却貯蔵庫10においては、まずは、冷却貯蔵庫10が正常な状態の冷却貯蔵庫10において、冷却運転(図6参照)と除霜運転(図7参照)とを実行する。この冷却運転および除霜運転は、第1~第4の適正範囲を決定するために必要なデータが取得できるまで繰り返し行ってよい。このとき、冷却貯蔵庫10は、タイマT,第1温度センサ24T、第2温度センサ26、第3温度センサ22T、および第4温度センサ16T等によって冷却貯蔵庫10の状態をモニタリングし、モニタリング(検知)された情報を、送信部56を通じて電気信号として情報処理装置80に送信する。これにより、情報処理装置80は、取得部81によって、冷却貯蔵庫10から送られたモニタリング情報を取得し、データベースDBに記憶する(工程1)。
冷却貯蔵庫10においては、まずは、冷却貯蔵庫10が正常な状態の冷却貯蔵庫10において、冷却運転(図6参照)と除霜運転(図7参照)とを実行する。この冷却運転および除霜運転は、第1~第4の適正範囲を決定するために必要なデータが取得できるまで繰り返し行ってよい。このとき、冷却貯蔵庫10は、タイマT,第1温度センサ24T、第2温度センサ26、第3温度センサ22T、および第4温度センサ16T等によって冷却貯蔵庫10の状態をモニタリングし、モニタリング(検知)された情報を、送信部56を通じて電気信号として情報処理装置80に送信する。これにより、情報処理装置80は、取得部81によって、冷却貯蔵庫10から送られたモニタリング情報を取得し、データベースDBに記憶する(工程1)。
本実施形態において、冷却貯蔵庫10が正常な状態であるとは、冷却性能を損なうような不具合が冷却貯蔵庫10にない状態であることをいう。正常な状態にある冷却貯蔵庫10としては、具体的には、例えば、当該冷却貯蔵庫10の使用開始日から数週間ないしは1か月間、サービスマンによる冷却ユニット20のメンテナンス(清掃、交換等)が行われた日からの数週間ないしは1か月間、の冷却貯蔵庫が例示される。
2.第1~第4適正範囲の決定
なお、冷却貯蔵庫10に何らかの不具合が発生すると、冷却性能が低下する。冷却ユニット20の不具合の原因としては、様々なものが考えられる。そこで本技術では、冷却貯蔵庫10の不具合の原因と、これにより冷却ユニット20に顕れる現象とから、その不具合の原因を特定するようにしている。
なお、冷却貯蔵庫10に何らかの不具合が発生すると、冷却性能が低下する。冷却ユニット20の不具合の原因としては、様々なものが考えられる。そこで本技術では、冷却貯蔵庫10の不具合の原因と、これにより冷却ユニット20に顕れる現象とから、その不具合の原因を特定するようにしている。
[第1適正範囲:圧縮機の運転率]
冷却貯蔵庫10の冷却性能が低下すると、貯蔵室14の冷却効率が低下することから、例えば貯蔵室14を所定の温度に冷却するときの圧縮機21の駆動状態が高められる。圧縮機の駆動状態が高まっているかどうかは、例えば、環境温度と圧縮機21の運転率との関係が適正範囲にあるかどうかによって把握することができる。冷却貯蔵庫10については、例えば図9に示すように、環境温度が高くなるほど(より詳細には、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との間の温度差が大きくなるほど)、熱交換に要する負荷が大きくなるために圧縮機21の運転率が高くなる。そして、環境温度(または、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との間の温度差)を一定とすると、冷却貯蔵庫10が正常なとき(図9に太線で示す)は相対的に低い運転率で圧縮機21が運転されるのに対し、冷却貯蔵庫10に不具合があって冷却性能が低下したとき(図9に細線で示す)は、圧縮機21の運転率は相対的に高くなる。したがって、本例においては、冷却貯蔵庫10が正常なときの環境温度(または、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との間の温度差)に対する圧縮機21の運転率の適正範囲(第1適正範囲)を予め調べておき、この第1適正範囲よりも運転率が高いときに、圧縮機21の駆動状態が高められている(すなわち、冷却貯蔵庫10の冷却性能が低下している)と判断することができる。このように、冷却運転時の圧縮機21についての運転率(%)は、本実施形態における圧縮機21の駆動状態を表す情報として好ましく利用することができる。
冷却貯蔵庫10の冷却性能が低下すると、貯蔵室14の冷却効率が低下することから、例えば貯蔵室14を所定の温度に冷却するときの圧縮機21の駆動状態が高められる。圧縮機の駆動状態が高まっているかどうかは、例えば、環境温度と圧縮機21の運転率との関係が適正範囲にあるかどうかによって把握することができる。冷却貯蔵庫10については、例えば図9に示すように、環境温度が高くなるほど(より詳細には、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との間の温度差が大きくなるほど)、熱交換に要する負荷が大きくなるために圧縮機21の運転率が高くなる。そして、環境温度(または、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との間の温度差)を一定とすると、冷却貯蔵庫10が正常なとき(図9に太線で示す)は相対的に低い運転率で圧縮機21が運転されるのに対し、冷却貯蔵庫10に不具合があって冷却性能が低下したとき(図9に細線で示す)は、圧縮機21の運転率は相対的に高くなる。したがって、本例においては、冷却貯蔵庫10が正常なときの環境温度(または、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との間の温度差)に対する圧縮機21の運転率の適正範囲(第1適正範囲)を予め調べておき、この第1適正範囲よりも運転率が高いときに、圧縮機21の駆動状態が高められている(すなわち、冷却貯蔵庫10の冷却性能が低下している)と判断することができる。このように、冷却運転時の圧縮機21についての運転率(%)は、本実施形態における圧縮機21の駆動状態を表す情報として好ましく利用することができる。
第1適正範囲決定部82は、例えば、取得部81が取得したタイマTによって計測された冷却運転時の圧縮機21の運転時刻および停止時刻をもとに、冷却運転時の圧縮機21についての運転率(%)の適正範囲を決定する。具体的には、例えば、第1適正範囲決定部82は、まず、個々の冷却貯蔵庫ごとに、冷却運転時の圧縮機21の運転率の基本となる基準運転率を決定し、そしてこの基準運転率を基にして、適正な運転率の及ぶ範囲を決定することができる。圧縮機21の運転率の適正は、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との温度差(すなわち冷却温度幅)ごとに異なり得る。したがって、第1適正範囲は、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との温度差(すなわち冷却温度幅)ごとに決定してもよい。運転率を算出する際の環境温度としては、例えば、各冷却運転の開始時の環境温度を採用することができる。算出された適正運転率に関する情報は、記憶部JMに記憶される。
基準運転率は、例えば、冷却貯蔵庫10が正常な時に複数回行われる冷却運転について得られる圧縮機21の運転率の平均値とすることができる。圧縮機21の運転率は、各冷却運転について、例えば次式:運転率(%)=(冷却運転時の圧縮機の運転時間)÷(冷却運転時の圧縮機の運転時間+冷却運転時の圧縮機の停止時間)×100;に基づいて算出することができる。運転時間および停止時間は、例えば、冷却運転時の圧縮機21の運転時刻および停止時刻に関する情報を基に算出することができる。
次いで、第1適正範囲決定部82は、基準運転率を基にして、圧縮機21の適正な運転率と見なせる範囲である第1適正範囲を決定する。運転率の適正範囲は、例えば、基準運転率に対する閾値を設定し、この閾値以下、あるいは、閾値を超えないもの、として定めることができる。圧縮機21の運転率が適正でないと判断する条件の一つとして、当該運転率が有意に大きくなることが挙げられる。例えば、圧縮機21の運転率が有意に高くなるとは、基準運転率の+3%を超えるとき、例えば+5%を超える場合とすることができる。なお、圧縮機21の運転率は、環境温度、電圧変動、扉開閉、庫内負荷温度等の影響により変動し易いという特徴がある。そのため、基準運転率(例えば、50%)に対するの増加幅を定期的(例えば1日ごと)にウォッチしておき、その増加幅が、例えば、+1%,+3%,+5%等のように連続する複数の観察で段階的にかつ順に増加することを確認したうえで、第1適正範囲(例えば、(50+5)%)を超えたときに、圧縮機21の運転率が増加傾向にあると判断するとよい。
第2~第4適正範囲についても、第1適正範囲と同様に決定することができる。すなわち、各適正範囲の基準となる基準値と、この基準値に対する許容幅を示す閾値と、を設定し、この閾値以下、あるいは、閾値を超えないもの、として各適正範囲を定めることができる。以下、第2~第4適正範囲の決定方法について説明するが、第1適正範囲の決定方法と重複する部分については説明を省略する。
[第2適正範囲:凝縮器中央部と環境温度の温度差(第2温度差)]
冷却貯蔵庫10に不具合が発生したとき、不具合の原因の一つとして、エアフィルタ32の目詰まりが考えられる。例えば、エアフィルタ32に目詰まりが発生すると、貯蔵室14の温度を所定の冷却設定温度にまで冷却する時間が長大化する。エアフィルタ32に目詰まりが発生した場合、エアフィルタ32を通過できる空気が減少して凝縮器22が空冷され難くなるために、冷却貯蔵庫10の冷却性能が低下する。したがって、環境温度に対する凝縮器22の温度、より具体的には、環境温度と凝縮器22の中央部22Bの温度との温度差(第2温度差)が通常より大きくなると、エアフィルタ32に目詰まりが発生したと考えられる。そこで、第2温度差の適正範囲である第2適正範囲は、例えば、冷却貯蔵庫10が正常であるときの冷却運転時の第2温度差の平均を基準温度差とし、この基準温度差の+8℃以下等とすることができる。このとき、第2温度差の基準温度差に対する増加幅を定期的(例えば、1日ごと)にウォッチしておき、その増加幅が、例えば、+6.5℃,+7.2℃,+7.9℃,+8.2℃等のように連続する複数の観察で段階的にかつ順に増加することを確認したうえで、適正範囲(この場合、基準温度差+8℃)を超えたときに、第2温度差が増加傾向にあると判断するとよい。また、第2温度差の増加幅が無変化あるいは減少傾向にあるときは、第2温度差は増加傾向にはないと判断することができる。このように第2温度差の適正範囲を決定することで、エアフィルタ32が目詰まりを起こしているかどうかの判断基準を明確なものとすることができるとともに、フィルタ目詰まりの判断精度を向上させることができる。
冷却貯蔵庫10に不具合が発生したとき、不具合の原因の一つとして、エアフィルタ32の目詰まりが考えられる。例えば、エアフィルタ32に目詰まりが発生すると、貯蔵室14の温度を所定の冷却設定温度にまで冷却する時間が長大化する。エアフィルタ32に目詰まりが発生した場合、エアフィルタ32を通過できる空気が減少して凝縮器22が空冷され難くなるために、冷却貯蔵庫10の冷却性能が低下する。したがって、環境温度に対する凝縮器22の温度、より具体的には、環境温度と凝縮器22の中央部22Bの温度との温度差(第2温度差)が通常より大きくなると、エアフィルタ32に目詰まりが発生したと考えられる。そこで、第2温度差の適正範囲である第2適正範囲は、例えば、冷却貯蔵庫10が正常であるときの冷却運転時の第2温度差の平均を基準温度差とし、この基準温度差の+8℃以下等とすることができる。このとき、第2温度差の基準温度差に対する増加幅を定期的(例えば、1日ごと)にウォッチしておき、その増加幅が、例えば、+6.5℃,+7.2℃,+7.9℃,+8.2℃等のように連続する複数の観察で段階的にかつ順に増加することを確認したうえで、適正範囲(この場合、基準温度差+8℃)を超えたときに、第2温度差が増加傾向にあると判断するとよい。また、第2温度差の増加幅が無変化あるいは減少傾向にあるときは、第2温度差は増加傾向にはないと判断することができる。このように第2温度差の適正範囲を決定することで、エアフィルタ32が目詰まりを起こしているかどうかの判断基準を明確なものとすることができるとともに、フィルタ目詰まりの判断精度を向上させることができる。
[第3適正範囲:除霜時間,第4適正範囲:第1温度差]
冷却貯蔵庫10に不具合が発生したとき、不具合の原因の一つとして、冷媒ガスの漏れや、封止部材35の異常が考えられる。例えば、冷媒漏れが発生すると冷媒不足となり、冷却運転において蒸発器24の入口側は十分に温度が低下するものの、蒸発器24の出口側は十分に温度が下がりきらないという事態が起こる。蒸発器24の全体が十分に冷却されないと、貯蔵室14の空気を十分に冷却することができず、冷媒不足が生じていないときと比較して蒸発器24の入口側の温度と庫内温度との温度差(第1温度差)が大きくなる。この第1温度差は、図11に示すように、冷媒漏れが進行するほど大きくなる。また、この第1温度差は、封止部材35の気密性が低下するなどして蒸発器24に異常着霜が生じている場合にも、異常着霜の程度に対応して大きくなる。ただし、異常着霜が生じている場合は、除霜運転における除霜時間が長大化するという別の特徴がみられる。また、冷媒漏れや異常着霜のみが生じているとき、上記第2温度差は第2適正範囲となる。したがって、除霜時間が適正範囲であるかどうか、また、第1温度差が適正範囲であるかどうかを確認することで、冷却貯蔵庫10の不具合の原因が、冷媒漏れであるか、封止部材35の異常であるかを判断することができる。なお、冷却貯蔵庫10に不具合が発生したときであって、エアフィルタ32の目詰まり、冷媒漏れ、封止部材35の異常のいずれにも問題がないと考えられるときは、圧縮機21の異常が原因であると考えることができる。
冷却貯蔵庫10に不具合が発生したとき、不具合の原因の一つとして、冷媒ガスの漏れや、封止部材35の異常が考えられる。例えば、冷媒漏れが発生すると冷媒不足となり、冷却運転において蒸発器24の入口側は十分に温度が低下するものの、蒸発器24の出口側は十分に温度が下がりきらないという事態が起こる。蒸発器24の全体が十分に冷却されないと、貯蔵室14の空気を十分に冷却することができず、冷媒不足が生じていないときと比較して蒸発器24の入口側の温度と庫内温度との温度差(第1温度差)が大きくなる。この第1温度差は、図11に示すように、冷媒漏れが進行するほど大きくなる。また、この第1温度差は、封止部材35の気密性が低下するなどして蒸発器24に異常着霜が生じている場合にも、異常着霜の程度に対応して大きくなる。ただし、異常着霜が生じている場合は、除霜運転における除霜時間が長大化するという別の特徴がみられる。また、冷媒漏れや異常着霜のみが生じているとき、上記第2温度差は第2適正範囲となる。したがって、除霜時間が適正範囲であるかどうか、また、第1温度差が適正範囲であるかどうかを確認することで、冷却貯蔵庫10の不具合の原因が、冷媒漏れであるか、封止部材35の異常であるかを判断することができる。なお、冷却貯蔵庫10に不具合が発生したときであって、エアフィルタ32の目詰まり、冷媒漏れ、封止部材35の異常のいずれにも問題がないと考えられるときは、圧縮機21の異常が原因であると考えることができる。
除霜時間の適正範囲を示す第3適正範囲は、例えば、冷却貯蔵庫10が正常であるときの除霜運転時の除霜用ヒータ27の通電時間の平均を基準除霜時間とし、この基準除霜時間差の+30分間等とすることができる。このとき、基準除霜時間に対する通電時間の増加幅をウォッチしておき、その増加幅が、例えば、+16分間,+21分間,+27分間,+32分間等のように連続する複数の観察で段階的にかつ順に増加すること確認したうえで、適正範囲(この場合、基準除霜時間+30分間)を超えたときに、除霜時間が増大傾向にあると判断するとよい。また、通電時間の増加幅が無変化あるいは減少傾向にあるときは、除霜時間は増加傾向にはないと判断することができる。このように除霜時間の適正範囲を決定することで、蒸発器24に異常着霜が生じているかどうか、延いては、封止部材35に異常があるかどうかの判断基準を明確なものとすることができる。
第1温度差の適正範囲である第4適正範囲は、例えば、冷却貯蔵庫10が正常であるときの冷却運転時の第1温度差の平均を基準温度差とし、この基準温度差の+8℃以内等とすることができる。このとき、基準温度差に対する第1温度差の増加幅を定期的(例えば1日ごと)にウォッチしておき、その増加幅が、例えば、+5.5℃,+6.2℃,+7.5℃,+8.2℃等のように連続する複数の観察で段階的にかつ順に増加することを確認したうえで、適正範囲(この場合、基準温度差+8℃)を超えたときに、第1温度差が増加傾向にあると判断するとよい。なお、第1温度差の増加幅が無変化あるいは減少傾向にあるときは、第1温度差は増加傾向にはないと判断することができる。このように第1温度差の適正範囲を決定することで、冷媒漏れや封止部材35の異常を起こしているかどうかの判断基準を明確なものとすることができる。
第1~第4の適正範囲決定部82~85がそれぞれ決定した第1~第4の適正範囲は、記憶部JMに記憶される(工程2)。ただし、第1~第4の適正範囲は、予め記憶部JMに記憶された値を用いてもよい。
3.冷却貯蔵庫の運転データの取得
上記工程2において適正範囲を決定したのち、冷却貯蔵庫10は引き続き、冷却運転(図6参照)と除霜運転(図7参照)とを実行する。冷却運転および除霜運転は、冷却貯蔵庫10の運転を終了するまで繰り返し実行される。そして冷却貯蔵庫10は、タイマT,第1温度センサ24T、第2温度センサ26、第3温度センサ22T、および第4温度センサ16Tによって冷却貯蔵庫10の状態をモニタリングし、モニタリング(検知)された情報を、送信部56を通じて電気信号として情報処理装置80に送信する。これにより、情報処理装置80は、取得部81によって、冷却貯蔵庫10から送られたモニタリング情報を取得し、データベースDBに記憶する。より詳しくは、取得部81は、適正範囲を決定するために用いるデータ、例えば、圧縮機21の運転開始・終了時刻、除霜用ヒータ27の通電開始・終了時刻、蒸発器24の入口側の温度、庫内温度、凝縮器22の中央部22Bの温度、環境温度に関する情報を取得する(工程3)。
上記工程2において適正範囲を決定したのち、冷却貯蔵庫10は引き続き、冷却運転(図6参照)と除霜運転(図7参照)とを実行する。冷却運転および除霜運転は、冷却貯蔵庫10の運転を終了するまで繰り返し実行される。そして冷却貯蔵庫10は、タイマT,第1温度センサ24T、第2温度センサ26、第3温度センサ22T、および第4温度センサ16Tによって冷却貯蔵庫10の状態をモニタリングし、モニタリング(検知)された情報を、送信部56を通じて電気信号として情報処理装置80に送信する。これにより、情報処理装置80は、取得部81によって、冷却貯蔵庫10から送られたモニタリング情報を取得し、データベースDBに記憶する。より詳しくは、取得部81は、適正範囲を決定するために用いるデータ、例えば、圧縮機21の運転開始・終了時刻、除霜用ヒータ27の通電開始・終了時刻、蒸発器24の入口側の温度、庫内温度、凝縮器22の中央部22Bの温度、環境温度に関する情報を取得する(工程3)。
4.冷却貯蔵庫に不具合があったときの原因の判断
次いで、判断部86は、(判断1)~(判断4)の4通りの判断を行うことで、冷却貯蔵庫10の不具合の原因が、エアフィルタ32の目詰まり、封止部材35の異常、冷媒漏れ、圧縮機21の異常のいずれであるかを判断する。より具体的には、判断部86は、図8に示すように、まず、工程S41において、タイマTによって計測される冷却運転時の圧縮機21の運転時刻と停止時刻とに関する情報から算出される当該冷却運転時の圧縮機21の運転率に基づき、圧縮機21の駆動状況が高まっているかどうか、換言すれば、冷却貯蔵庫10に不具合があるかどうか、を判断する。圧縮機21の運転率の算出は、例えば、冷却貯蔵庫10による冷却運転と並行して実施することができる。そして、冷却運転が終了し次第、判断部86は、算出された圧縮機21の運転率が、記憶部JMに記憶された第1適正範囲内であるかどうかを判断する。圧縮機21の運転率が第1適正範囲内であるときは、圧縮機21の駆動状況が高まっていないと判断し(工程S41でNO)、再び工程S41に進む。圧縮機21の運転率が第1適正範囲から外れるときは、圧縮機21の駆動状況が高まっていると判断し(工程S41でYES)、工程S42に進む。
次いで、判断部86は、(判断1)~(判断4)の4通りの判断を行うことで、冷却貯蔵庫10の不具合の原因が、エアフィルタ32の目詰まり、封止部材35の異常、冷媒漏れ、圧縮機21の異常のいずれであるかを判断する。より具体的には、判断部86は、図8に示すように、まず、工程S41において、タイマTによって計測される冷却運転時の圧縮機21の運転時刻と停止時刻とに関する情報から算出される当該冷却運転時の圧縮機21の運転率に基づき、圧縮機21の駆動状況が高まっているかどうか、換言すれば、冷却貯蔵庫10に不具合があるかどうか、を判断する。圧縮機21の運転率の算出は、例えば、冷却貯蔵庫10による冷却運転と並行して実施することができる。そして、冷却運転が終了し次第、判断部86は、算出された圧縮機21の運転率が、記憶部JMに記憶された第1適正範囲内であるかどうかを判断する。圧縮機21の運転率が第1適正範囲内であるときは、圧縮機21の駆動状況が高まっていないと判断し(工程S41でNO)、再び工程S41に進む。圧縮機21の運転率が第1適正範囲から外れるときは、圧縮機21の駆動状況が高まっていると判断し(工程S41でYES)、工程S42に進む。
工程S42において、判断部86は、第3温度センサ22Tおよび第4温度センサ16Tが検知した情報から算出される第2温度差に基づき、第2温度差が増大しているかどうか、換言すれば、エアフィルタ32に目詰まりが発生しているかどうかを判断する。第2温度差の算出は、例えば、冷却貯蔵庫10から第3温度センサ22Tおよび第4温度センサ16Tが検知した情報を受け取り次第、実行することができる。そして、判断部86は、冷却運転が終了し次第、算出された第2温度差が、記憶部JMに記憶された第2適正範囲内であるかどうかを判断する。第2温度差が第2適正範囲内であるときは、第2温度差は増大していないと判断し(工程S42でNO)、工程S44に進む。第2温度差が第2適正範囲から外れるときは、エアフィルタ32に目詰まりが発生していると判断し(工程S42でYES)、工程S43に進む。
工程S44において、判断部86は、タイマTが検知した除霜用ヒータ27の通電開始・停止時刻に関する情報から算出される除霜時間に基づき、除霜時間が増大しているかどうか、換言すれば、封止部材35に異常がないかどうかを判断する。除霜時間の算出は、例えば、冷却貯蔵庫10から除霜用ヒータ27の通電開始・停止時刻に関する情報を受け取り次第、実行することができる。除霜時間の算出結果は、記憶部JMに記憶される。そして、判断部86は、算出された除霜時間が、記憶部JMに記憶された第3適正範囲内であるかどうかを判断する。除霜時間が第3適正範囲内であるときは、除霜時間は増大していないと判断し(工程S44でNO)、工程S46に進む。除霜時間が第3適正範囲から外れるときは、封止部材35に異常があると判断し(工程S44でYES)、工程S45に進む。なお、工程S44における判断(判断3)は、工程S41,S42,S46の他の判断(判断1,2,4)が冷却運転の情報を基に実行されるのとは異なり、除霜運転の情報に基づいて実行される。したがって、判断部86は、工程S44における判断を、一つ前の除霜運転について算出され、記憶部JMに記憶された除霜時間の算出結果を参照して実行することができる。
工程S46において、判断部86は、第1温度センサ24Tが検知した蒸発器24の入口の温度および第2温度センサ26が検知した庫内温度とに関する情報から算出される第1温度差に基づき、第1温度差が増大しているかどうか、換言すれば、冷媒漏れが生じていないかどうかを判断する。第1温度差の算出は、例えば、冷却貯蔵庫10から蒸発器24の入口の温度および庫内温度とに関する情報を受け取り次第、実行することができる。そして、判断部86は、冷却運転が終了し次第、算出された第1温度差が、記憶部JMに記憶された第4適正範囲内であるかどうかを判断する。第1温度差が第4適正範囲内であるときは、第1温度差は増大していないと判断し(工程S46でNO)、工程S48に進む。第1温度差が第4適正範囲から外れるときは、冷媒漏れが発生していると判断し(工程S46でYES)、工程S47に進む。
5.冷却貯蔵庫の不具合の原因について出力
出力部87は、判断部86の4通りの判断の結果、冷却貯蔵庫10に何らかの不具合があったときは、その不具合に関する情報を出力する。具体的には、出力部87は、工程S43において、エアフィルタ32に目詰まりが発生していることを示す情報を出力する。また、出力部87は、工程S45において、封止部材35に異常があることを示す情報を出力する。出力部87は、工程S47において、冷媒漏れがあることを示す情報を出力する。出力部87は、工程S48において、圧縮機21に不具合があることを示す情報を出力する。出力部87は、これらの不具合に関する情報を、例えば冷却貯蔵庫10や他のコンピュータ60などに対して出力することができる。また、冷却貯蔵庫10や他のコンピュータ60は、情報処理装置80が出力する情報に基づいて、上記の不具合が生じている可能性があることを報知する報知工程(図示せず)を実行することができる。冷却貯蔵庫10における報知工程としては、例えば、操作パネル16の表示部における文字やUI,光等による表示、ブザー等の発音装置(図示せず)による報知、等が挙げられる。他のコンピュータ60における報知工程としては、例えば、他のコンピュータ60が備えるディスプレイ等の表示部におけるやUI,光等による表示、ブザー等の発音装置による報知、メールやSNS(Social Networking Service)等の通信アプリケーションを利用した報知等が挙げられる。これにより、ユーザは、例えば、冷却貯蔵庫10に不具合が生じている可能性を早い段階で知ることができる。
(図8の,S45,S47,S48)
出力部87は、判断部86の4通りの判断の結果、冷却貯蔵庫10に何らかの不具合があったときは、その不具合に関する情報を出力する。具体的には、出力部87は、工程S43において、エアフィルタ32に目詰まりが発生していることを示す情報を出力する。また、出力部87は、工程S45において、封止部材35に異常があることを示す情報を出力する。出力部87は、工程S47において、冷媒漏れがあることを示す情報を出力する。出力部87は、工程S48において、圧縮機21に不具合があることを示す情報を出力する。出力部87は、これらの不具合に関する情報を、例えば冷却貯蔵庫10や他のコンピュータ60などに対して出力することができる。また、冷却貯蔵庫10や他のコンピュータ60は、情報処理装置80が出力する情報に基づいて、上記の不具合が生じている可能性があることを報知する報知工程(図示せず)を実行することができる。冷却貯蔵庫10における報知工程としては、例えば、操作パネル16の表示部における文字やUI,光等による表示、ブザー等の発音装置(図示せず)による報知、等が挙げられる。他のコンピュータ60における報知工程としては、例えば、他のコンピュータ60が備えるディスプレイ等の表示部におけるやUI,光等による表示、ブザー等の発音装置による報知、メールやSNS(Social Networking Service)等の通信アプリケーションを利用した報知等が挙げられる。これにより、ユーザは、例えば、冷却貯蔵庫10に不具合が生じている可能性を早い段階で知ることができる。
(図8の,S45,S47,S48)
なお、冷却貯蔵庫10に不具合が発生していると判断された場合であっても、そのことを理由にして冷却貯蔵庫10の運転は必ずしも停止する必要はない。したがって、出力部87が不具合を示す情報を出力した後は、工程S49に示すように、引き続き工程S41に進み、次の冷却運転についての判断工程S41~S49を継続する。
本実施形態における作用および効果について、以下に記載する。
以上の検知システム1は、冷却貯蔵庫10と、センサと、情報処理装置80と、を備える。冷却貯蔵庫10は、貯蔵室14を有する貯蔵庫本体11と、圧縮機21、凝縮器22、キャピラリーチューブ23、蒸発器24、これらに冷媒を循環させるための冷媒管25、および蒸発器24を加熱するための除霜用ヒータ27、を含む冷却ユニット20と、蒸発器24の入口において当該蒸発器24の温度を検知することができる第1温度センサ24Tと、庫内温度を検知することができる第2温度センサ26と、を備えるとともに、貯蔵室14の空気を冷却ユニット20に取り込んで冷却したのち貯蔵室14に戻す冷却運転を実行する手段と、圧縮機21の駆動状態に関する情報と、第1温度センサ24Tおよび第2温度センサ26が取得した情報とを、通信可能に接続された情報処理装置80に送信する送信部56と、情報処理装置80が冷媒漏れがあると判断したとき、情報処理装置80から当該異常を示す情報を受信する受信部55と、受信した情報に基づいて異常を報知する操作パネル16と、をさらに備える。情報処理装置80は、圧縮機21の駆動状態に関する情報と、第1温度センサ24Tおよび第2温度センサ26が取得した情報と、を取得する取得部81と、圧縮機21の駆動状態が高まっているときの庫内温度と蒸発器24の入口の温度との温度差である第1温度差が、冷媒管25からの冷媒漏れのないときに取得部81が取得した情報に基づいて予め定められる、庫内温度と蒸発器24の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断部86と、判断部86によって冷媒漏れがあると判断されたとき異常を示す情報を出力する出力部87と、を備える。
以上の検知システム1は、冷却貯蔵庫10と、センサと、情報処理装置80と、を備える。冷却貯蔵庫10は、貯蔵室14を有する貯蔵庫本体11と、圧縮機21、凝縮器22、キャピラリーチューブ23、蒸発器24、これらに冷媒を循環させるための冷媒管25、および蒸発器24を加熱するための除霜用ヒータ27、を含む冷却ユニット20と、蒸発器24の入口において当該蒸発器24の温度を検知することができる第1温度センサ24Tと、庫内温度を検知することができる第2温度センサ26と、を備えるとともに、貯蔵室14の空気を冷却ユニット20に取り込んで冷却したのち貯蔵室14に戻す冷却運転を実行する手段と、圧縮機21の駆動状態に関する情報と、第1温度センサ24Tおよび第2温度センサ26が取得した情報とを、通信可能に接続された情報処理装置80に送信する送信部56と、情報処理装置80が冷媒漏れがあると判断したとき、情報処理装置80から当該異常を示す情報を受信する受信部55と、受信した情報に基づいて異常を報知する操作パネル16と、をさらに備える。情報処理装置80は、圧縮機21の駆動状態に関する情報と、第1温度センサ24Tおよび第2温度センサ26が取得した情報と、を取得する取得部81と、圧縮機21の駆動状態が高まっているときの庫内温度と蒸発器24の入口の温度との温度差である第1温度差が、冷媒管25からの冷媒漏れのないときに取得部81が取得した情報に基づいて予め定められる、庫内温度と蒸発器24の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断部86と、判断部86によって冷媒漏れがあると判断されたとき異常を示す情報を出力する出力部87と、を備える。
このような実施形態1によると、蒸発器24の入口温度と庫内温度との温度差(第1温度差)をモニタリング(監視)し、その適正範囲を設定して、第1温度差が適正であるかどうかを判断することで、冷却貯蔵庫10に不具合があるときの原因が、冷媒漏れに起因するものであるかどうかを推定するようにしている。これにより、冷媒漏れに起因する冷却貯蔵庫の不具合を検知することができる。また、冷却貯蔵庫に不具合が生じたときに、その原因が冷媒漏れに起因するものであるかどうかを推定することができる。特に、ガス検知器等の特別な機器を用いることなく、冷却貯蔵庫10に不具合があるときの原因が、冷媒漏れに起因するものであるかどうかを判断することができる。
実施形態1において、凝縮器22は、圧縮機21によって圧縮された冷媒が送られる入口22Aと、キャピラリーチューブ23に向けて冷媒が送り出される出口22Cと、入口22Aと出口22Cとの間の中央部22Bと、を含み、冷却貯蔵庫10は、凝縮器22の中央部22Bにおいて当該凝縮器22の温度を検知することができる第3温度センサ22Tと、冷却貯蔵庫10が設置されている環境の温度を検知することができる第4温度センサ16Tと、をさらに備えている。そして取得部81は、第3温度センサ22Tおよび第4温度センサ16Tが検知した情報を取得し、判断部86は、さらに、圧縮機21の駆動状態が高まっているときの環境の温度と凝縮器22の中央部22Bの温度との温度差である第2温度差が、冷媒管25からの冷媒漏れのないときに取得部81が取得した情報に基づいて予め定められる、環境の温度と凝縮器22の中央部22Bの温度との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断するように構成されている。
冷媒漏れが生じているとき、貯蔵室14の温度を下げるために圧縮機21の運転率は、冷媒漏れが生じていないときよりも上昇する。ここで、冷媒ガスの減少に伴い、凝縮器22の中央部22Bの温度は高まり難く、環境温度と凝縮器22の中央部22Bの温度との温度差は、冷媒ガスが漏れていないときと比較して小さくなり得る。上記の構成によると、環境温度と凝縮器22の中央部22Bの温度との温度差である第2温度差を加味して冷媒漏れが生じているかどうかを判断することができる。これにより、冷媒漏れに起因する冷却貯蔵庫10の不具合を、より精度よく検知することができる。
実施形態1において、冷却ユニット20は、蒸発器24を加熱するための除霜用ヒータ27(ヒータの一例)をさらに備え、冷却貯蔵庫10は、所定の除霜条件が満たされたときに、除霜用ヒータ27によって蒸発器24を加熱して蒸発器24に付着した霜を融解させる除霜運転を実行する構成と、除霜運転に要する時間を検知するタイマTと、を備えている。そして、取得部81は、タイマTが検知した除霜運転に要する時間に関する情報を取得し、判断部86は、さらに、直近に実行した除霜運転に要する時間が、冷媒管25からの冷媒漏れのないときに取得部81が取得した情報に基づいて予め定められる、除霜運転に要する時間の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断するように構成されている。
上記の第1温度差は、冷却貯蔵庫10の蒸発器24に霜が過剰に付着しているとき等にも大きくなり得る。冷却貯蔵庫10に付着している霜の量は、霜を融解させるための除霜運転の長さに概ね対応し、蒸発器24に霜が過剰に付着しているかどうかは、除霜運転に要する時間によって把握することができる。上記の構成によると、直近に実行した除霜運転の時間から蒸発器24に霜が過剰に付着しているかどうかを判断し、蒸発器24に霜が過剰に付着している場合は、たとえ第1温度差が適正範囲から外れたときであっても、冷媒漏れが生じているかどうかの判断を実行しないようにしている。これにより、冷媒漏れに起因する冷却ユニットの不具合を、より精度よく検知することができる。
<実施形態2>
上記実施形態1では、扉開閉センサ34は付加的な要素であったが、実施形態2において扉開閉センサ34は必須の要素として冷却貯蔵庫10に備えられている。そして、第1適正範囲決定部82は、第1適正範囲の決定に当たり、以下の条件(a)~(e)のいずれか1つ以上を採用するとよい。その他の構成については実施形態1と同様であってよく、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
上記実施形態1では、扉開閉センサ34は付加的な要素であったが、実施形態2において扉開閉センサ34は必須の要素として冷却貯蔵庫10に備えられている。そして、第1適正範囲決定部82は、第1適正範囲の決定に当たり、以下の条件(a)~(e)のいずれか1つ以上を採用するとよい。その他の構成については実施形態1と同様であってよく、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
[条件]
(a)除霜運転後の所定時間内に検知された冷却運転に関する情報は用いない
(b)連続する複数回のサイクルにおいて圧縮機の運転率の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける運転率の平均値を一回の冷却運転の圧縮機の平均運転率として採用し、適正範囲を決定する
(c)連続する複数回のサイクルにおいて圧縮機の運転率の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける運転率の平均値を一回の冷却運転の圧縮機の平均運転率として採用し、適正範囲を決定する
(d)連続する複数回のサイクルにおいて扉の開閉があるとき、扉の開閉に起因して運転率が高められないよう補償する
(e)連続する複数回のサイクルにおいて扉の開閉があるとき、当該連続する複数回のサイクルで検知された冷却運転に関する情報は用いない
(a)除霜運転後の所定時間内に検知された冷却運転に関する情報は用いない
(b)連続する複数回のサイクルにおいて圧縮機の運転率の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける運転率の平均値を一回の冷却運転の圧縮機の平均運転率として採用し、適正範囲を決定する
(c)連続する複数回のサイクルにおいて圧縮機の運転率の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける運転率の平均値を一回の冷却運転の圧縮機の平均運転率として採用し、適正範囲を決定する
(d)連続する複数回のサイクルにおいて扉の開閉があるとき、扉の開閉に起因して運転率が高められないよう補償する
(e)連続する複数回のサイクルにおいて扉の開閉があるとき、当該連続する複数回のサイクルで検知された冷却運転に関する情報は用いない
[条件(a)]
除霜運転の終了直後は、冷却室17の温度が除霜終了温度の近傍まで高くなっており、貯蔵室14の空気の温度を第2温度センサ26によって正確に検知することが困難となり得る。また、冷却運転は、貯蔵室14の空気を除霜終了温度近傍から冷却設定温度近傍にまで冷却する冷却期間と、貯蔵室14の空気を冷却設定温度近傍に維持する保冷期間と、を含む。冷却期間において圧縮機21は連続して運転されるため、圧縮機21の運転率の算出に冷却期間における圧縮機21の運転時間を含めると、基準運転率および運転率の適性範囲が高くなり、冷却ユニット20の性能が低下したときの影響が圧縮機21の運転率に顕れ難くなる。したがって、圧縮機の運転率の適性範囲に決定に際しても、除霜運転後の所定時間(典型的には、30分間~1.5時間、例えば1時間)内に取得される冷却貯蔵庫10の運転状況を示すデータは、用いないようにするとよい。これにより、圧縮機の運転率の適正範囲の精度を高めることができる。
除霜運転の終了直後は、冷却室17の温度が除霜終了温度の近傍まで高くなっており、貯蔵室14の空気の温度を第2温度センサ26によって正確に検知することが困難となり得る。また、冷却運転は、貯蔵室14の空気を除霜終了温度近傍から冷却設定温度近傍にまで冷却する冷却期間と、貯蔵室14の空気を冷却設定温度近傍に維持する保冷期間と、を含む。冷却期間において圧縮機21は連続して運転されるため、圧縮機21の運転率の算出に冷却期間における圧縮機21の運転時間を含めると、基準運転率および運転率の適性範囲が高くなり、冷却ユニット20の性能が低下したときの影響が圧縮機21の運転率に顕れ難くなる。したがって、圧縮機の運転率の適性範囲に決定に際しても、除霜運転後の所定時間(典型的には、30分間~1.5時間、例えば1時間)内に取得される冷却貯蔵庫10の運転状況を示すデータは、用いないようにするとよい。これにより、圧縮機の運転率の適正範囲の精度を高めることができる。
[条件(b)]
圧縮機21の運転率は、環境温度、電圧変動、扉開閉、庫内負荷温度等の外因によって短期間に変動し易いという特徴がある。またこのような圧縮機21の運転率に変動を与える要素は、頻繁に起こりやすい。そのため、一回の冷却運転における圧縮機の運転率は、圧縮機21の運転率に大きな変動がみられない一部の期間についての圧縮率を代表値として採用することができる。例えば、冷却運転において、庫内温度を一つの冷却上限温度(または冷却下限温度)から次の冷却上限温度(または冷却下限温度)まで制御する期間を1サイクルとするとき、連続する複数サイクル(例えば3サイクル)の運転率の変動が小さい(例えば、平均値に対して±3%以内である、一例として、47~53%である)とき、この複数サイクルの平均運転率を、当該一回の冷却運転についての平均運転率として採用するとよい。運転率の変動が小さいサイクルが複数あるとき、それらのうちの任意の連続する複数サイクルの平均運転率を、当該冷却運転の平均運転率として採用することができる。
圧縮機21の運転率は、環境温度、電圧変動、扉開閉、庫内負荷温度等の外因によって短期間に変動し易いという特徴がある。またこのような圧縮機21の運転率に変動を与える要素は、頻繁に起こりやすい。そのため、一回の冷却運転における圧縮機の運転率は、圧縮機21の運転率に大きな変動がみられない一部の期間についての圧縮率を代表値として採用することができる。例えば、冷却運転において、庫内温度を一つの冷却上限温度(または冷却下限温度)から次の冷却上限温度(または冷却下限温度)まで制御する期間を1サイクルとするとき、連続する複数サイクル(例えば3サイクル)の運転率の変動が小さい(例えば、平均値に対して±3%以内である、一例として、47~53%である)とき、この複数サイクルの平均運転率を、当該一回の冷却運転についての平均運転率として採用するとよい。運転率の変動が小さいサイクルが複数あるとき、それらのうちの任意の連続する複数サイクルの平均運転率を、当該冷却運転の平均運転率として採用することができる。
[条件(c)]
環境温度が異なると、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との温度差(すなわち冷却温度幅)が異なることから、圧縮機21の運転率の適性範囲は環境温度ごとに定められる。ここで、圧縮機21の運転率と紐づけられる環境温度が、当該運転率の算出中に大きく変動していると、運転率と環境温度との対応に関する精度が低下し得る。そのため、一回の冷却運転における圧縮機の運転率は、環境温度に大きな変動がみられない一部の期間について算出された圧縮率を代表値として採用することができる。例えば、連続する複数サイクル(例えば3サイクル)の環境温度の変動が小さい(例えば、平均温度に対して±2℃以内である)とき、この複数サイクルの平均運転率を、当該一回の冷却運転についての平均運転率として採用するとよい。なお、上記条件(b)において、運転率の変動が小さい複数サイクルが複数組あるとき、当該条件(c)を満たす複数サイクルの平均運転率を、その一回の冷却運転の平均運転率として採用することがより好ましい。環境温度は、第4温度センサ16Tによって検知することができる。
環境温度が異なると、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との温度差(すなわち冷却温度幅)が異なることから、圧縮機21の運転率の適性範囲は環境温度ごとに定められる。ここで、圧縮機21の運転率と紐づけられる環境温度が、当該運転率の算出中に大きく変動していると、運転率と環境温度との対応に関する精度が低下し得る。そのため、一回の冷却運転における圧縮機の運転率は、環境温度に大きな変動がみられない一部の期間について算出された圧縮率を代表値として採用することができる。例えば、連続する複数サイクル(例えば3サイクル)の環境温度の変動が小さい(例えば、平均温度に対して±2℃以内である)とき、この複数サイクルの平均運転率を、当該一回の冷却運転についての平均運転率として採用するとよい。なお、上記条件(b)において、運転率の変動が小さい複数サイクルが複数組あるとき、当該条件(c)を満たす複数サイクルの平均運転率を、その一回の冷却運転の平均運転率として採用することがより好ましい。環境温度は、第4温度センサ16Tによって検知することができる。
[条件(d)]
冷却運転中に扉13の開閉があると、貯蔵室14の温度が大きく上昇することから、扉の開閉のないときと比較して、圧縮機21の運転率が高められる。したがって、扉13の開閉があったときは、圧縮機21の運転率の算出に際し、扉13の開閉に起因する運転率の上昇を補償するようにしてもよい。ここで、補償とは、第1適正範囲の算出に際して、扉の開閉によって圧縮機21の実際の運転率が高まった分だけ、算出される圧縮率が低くなるように、算出に用いる「圧縮機21の運転時間」を短くする処理のことをいう。具体的には、例えば、圧縮機21の運転時間から、「扉の開閉回数×補償時間」を差し引いて、圧縮機21の運転率を算出することが例示される。補償時間としては、当該機種の冷却貯蔵庫について予め測定された、1回の扉の開閉につき圧縮機の運転時間が増加する時間を採用することができる。この補償時間は、環境温度および冷却設定温度(すなわち、冷却温度幅)によって異なり得る。したがって、補償時間は、例えば、環境温度および冷却設定温度(すなわち、冷却温度幅)ごとの値をテーブルなどとして、記憶部Mまたは記憶部JMに記憶させるとともに、当該記憶部Mまたは記憶部JMに記憶させた値を使用することができる。扉13の開閉回数は、扉開閉センサ34によって検知することができる。これにより、第1適正範囲がより適切なものとなり、冷却ユニット20に不具合が発生したことの判断精度を高めることができる。
冷却運転中に扉13の開閉があると、貯蔵室14の温度が大きく上昇することから、扉の開閉のないときと比較して、圧縮機21の運転率が高められる。したがって、扉13の開閉があったときは、圧縮機21の運転率の算出に際し、扉13の開閉に起因する運転率の上昇を補償するようにしてもよい。ここで、補償とは、第1適正範囲の算出に際して、扉の開閉によって圧縮機21の実際の運転率が高まった分だけ、算出される圧縮率が低くなるように、算出に用いる「圧縮機21の運転時間」を短くする処理のことをいう。具体的には、例えば、圧縮機21の運転時間から、「扉の開閉回数×補償時間」を差し引いて、圧縮機21の運転率を算出することが例示される。補償時間としては、当該機種の冷却貯蔵庫について予め測定された、1回の扉の開閉につき圧縮機の運転時間が増加する時間を採用することができる。この補償時間は、環境温度および冷却設定温度(すなわち、冷却温度幅)によって異なり得る。したがって、補償時間は、例えば、環境温度および冷却設定温度(すなわち、冷却温度幅)ごとの値をテーブルなどとして、記憶部Mまたは記憶部JMに記憶させるとともに、当該記憶部Mまたは記憶部JMに記憶させた値を使用することができる。扉13の開閉回数は、扉開閉センサ34によって検知することができる。これにより、第1適正範囲がより適切なものとなり、冷却ユニット20に不具合が発生したことの判断精度を高めることができる。
[条件(e)]
扉13の開閉があったかどうかは、扉開閉センサ34によって扉13の開閉が検知されたかどうかで把握することができる。扉13の開閉があると、貯蔵室14の温度が大きく変動して、圧縮機21の運転率に大きな影響を及ぼし得る。したがって、扉13の開閉があったときの冷却運転において取得される冷却貯蔵庫10の運転状況を示すデータは、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差の適正範囲と、圧縮機の運転率の適正範囲と、を決定するために用いないようにするとよい。これにより、上記温度差の適正範囲、および圧縮機の運転率の適正範囲の精度を高めることができる。
扉13の開閉があったかどうかは、扉開閉センサ34によって扉13の開閉が検知されたかどうかで把握することができる。扉13の開閉があると、貯蔵室14の温度が大きく変動して、圧縮機21の運転率に大きな影響を及ぼし得る。したがって、扉13の開閉があったときの冷却運転において取得される冷却貯蔵庫10の運転状況を示すデータは、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差の適正範囲と、圧縮機の運転率の適正範囲と、を決定するために用いないようにするとよい。これにより、上記温度差の適正範囲、および圧縮機の運転率の適正範囲の精度を高めることができる。
なお、第1適正範囲決定部82は、上記条件(b),(c),(e)のいずれかを採用する場合、冷却運転中にそれぞれの採用条件を満たす情報が揃い次第、第1適正範囲を決定することができる。
また、第1~第4適正範囲決定部82~85は、上記条件(a)~(e)のいずれか1つ、2つ、3つ、4つ、または5つが満たされるとき、その冷却運転において取得された冷却貯蔵庫10の運転状況を示すデータを、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差の適正範囲と、圧縮機の運転率の適正範囲と、を決定するために採用しないように構成されている。これにより、圧縮機の駆動状態が高まったかどうか、換言すれば、冷却ユニット20の冷却性能が低下したかどうか、をより高精度に判断することができる。
<実施形態3>
上記実施形態1および2の冷却貯蔵庫10における圧縮機21は、一定速制御圧縮機であった。これに対し、実施形態3の冷却貯蔵庫110における圧縮機121は、駆動モータの回転数を変化させるインバータ制御が施されたインバータ制御圧縮機である。そして、圧縮機121の駆動状態に関する情報としては、圧縮機の運転率に代えて、圧縮機121の回転数が採用される。また、圧縮機の運転率の適正範囲である第1適正範囲に代えて、圧縮機121の回転数の適正範囲を採用することができる。その他の構成については実施形態1と同様であってよく、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
上記実施形態1および2の冷却貯蔵庫10における圧縮機21は、一定速制御圧縮機であった。これに対し、実施形態3の冷却貯蔵庫110における圧縮機121は、駆動モータの回転数を変化させるインバータ制御が施されたインバータ制御圧縮機である。そして、圧縮機121の駆動状態に関する情報としては、圧縮機の運転率に代えて、圧縮機121の回転数が採用される。また、圧縮機の運転率の適正範囲である第1適正範囲に代えて、圧縮機121の回転数の適正範囲を採用することができる。その他の構成については実施形態1と同様であってよく、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
実施形態3の圧縮機121は、駆動源としての電気モータ(図示せず)の回転数が可変とされている。また、この種の圧縮機121には、電気モータの回転速度に上限が設定されている。そして、例えば、センサ16T,26によって環境温度または庫内温度を取得し、環境温度または庫内温度が高いことによって圧縮機121の運転余裕度が低い状態では、電気モータの回転速度の上限値を低く制御するようにしている。これにより、冷却能力を十分に活用しつつ、電気モータ等に過剰に電流が流れることが抑制される。なお、この種の冷却ユニット120においては、例えば環境温度が低いときには、環境温度が高いときと比較して、電気モータの回転数が同じであっても入力電流が低くなるという特性がある。したがって、冷却貯蔵庫110は、例えば、センサ16T,26によって環境温度または庫内温度を取得し、環境温度または庫内温度が低いことによって圧縮機121の運転余裕度が高い状態では、電気モータの回転数の上限値を高めるように制御してもよい。これにより、冷却能力を最大限に発揮することができる。本例の圧縮機121の制御については、例えば、特開2006-207893号公報に開示された手法を採用することができる。
このような冷却ユニット120についての、運転時間と、圧縮機21の回転数、貯蔵室14の温度、圧縮機21の運転率、および、圧縮機21の平均回転数との関係を示すグラフを、図12に上から順に示した。冷却貯蔵庫110の冷却運転における保冷期間では、通常、時間t0~t1に示されるように、圧縮機121は相対的に低い回転数で間欠運転される。しかしながら、冷却ユニット120に何らかの不具合が生じると、冷却ユニット120の冷却性能が低下することから、時間t1~t2に示されるように、電気モータは例えば庫内温度の変化に応じて圧縮機121の回転数を相対的に高めるように制御する。インバータ制御される圧縮機121において、回転数は、冷却ユニット120の冷却性能が低下するにつれて(つまり、時間がt1からt2へと進むにつれて)高められる。ここで、圧縮機121の回転数が変化されても、時間t0~t2の間欠運転における周期が一定であるため、圧縮機121の運転率は一定のままである。
そして圧縮機121の回転数が時間t2において上限値に達してもなお冷却性能の低下が進行すると、電気モータは回転数を上限値として、圧縮機121を連続運転する。すると、間欠運転を行っていた時間t0~t2の圧縮機の運転率はその周期に応じて一定であったのに対し、時間t2以降の連続運転では、圧縮機の運転率は100%となる。そして、さらに冷却ユニット120の冷却性能が低下すると、例えば時間t3以降では、もはや貯蔵室14の温度を冷却設定温度の近傍に維持することができなくなる。圧縮機121にインバータ制御を施しているときには、冷却ユニット120の冷却性能の低下の度合いは、圧縮機121の運転率で把握することはできず、例えば、圧縮機121の回転数で好適に把握することができる。
したがって、実施形態3においては、冷却運転における圧縮機121の駆動状態に関する情報として、圧縮機121の回転数に関する情報を採用することができる。圧縮機121の回転数は、用いる圧縮機121に応じて、複数の段階(例えば、0速~8速の9段階)に設定されてもよいし、あるいは、無段階で(連続的に)変化される任意の回転数に設定されてもよい。そして冷却貯蔵庫110は、圧縮機121の駆動状態に関する情報として、冷却運転時の圧縮機121の回転数に関する情報を情報処理装置180に送信するように構成されている。
[第1適正範囲の決定]
情報処理装置180においては、取得部181によって、冷却貯蔵庫110から送られた冷却運転時の圧縮機121の回転数に関する情報を取得し、この回転数に関する情報をもとに、第1適正範囲決定部182は、圧縮機121の回転数の適正範囲を決定する。第1適正範囲決定部182は、実施形態1および2と同様に、基準回転数を基にして、圧縮機121の回転数が適正と見なせる第1適正範囲を決定する。
情報処理装置180においては、取得部181によって、冷却貯蔵庫110から送られた冷却運転時の圧縮機121の回転数に関する情報を取得し、この回転数に関する情報をもとに、第1適正範囲決定部182は、圧縮機121の回転数の適正範囲を決定する。第1適正範囲決定部182は、実施形態1および2と同様に、基準回転数を基にして、圧縮機121の回転数が適正と見なせる第1適正範囲を決定する。
ここで、インバータ制御が施される圧縮機121においては、1回の冷却運転における圧縮機121の回転数が様々に変化する。そこで、第1適正範囲決定部182は、1回の冷却運転における圧縮機121の単位時間当たりの平均回転数を適正回転数とし、この適正回転数を基に、平均回転数の適正範囲を決定するとよい。なお、図12の1番下に、1回の冷却運転における圧縮機121の単位時間当たりの平均回転数のグラフを示した。圧縮機の平均回転数は、例えば次式:平均回転数(Hz)=[回転数(0Hz)×回転数0Hzでの運転時間+回転数(XHz)×回転数XHzでの運転時間+…+回転数(上限値Hz)×回転数の上限値での運転時間]÷(1サイクル時間);に基づいて算出することができる。なお、式中のXは、圧縮機121に設定された各回転数(0Hzと上限値とを除く)を示す。
本実施形態3において、圧縮機121は、駆動モータの回転数を変化させるインバータ制御が施されるインバータ制御式圧縮機である。また、圧縮機121の駆動状態に関する情報として、圧縮機121の回転数(より詳細には、平均回転数)を採用する。
[条件(b)]
なお、圧縮機121がインバータ制御式圧縮機であるとき、第1適正範囲決定部182が、圧縮機の平均回転数の適正範囲を決定する際に採用する条件(b)については、以下の通り読み替えることができる。すなわち、冷却運転において、庫内温度を一つの冷却上限温度(または冷却下限温度)から次の冷却上限温度(または冷却下限温度)まで制御する期間を1サイクルとするとき、連続する複数サイクル(例えば3サイクル)の回転数の変動が小さいとき(例えば、平均値に対して±3Hz以内である、一例として、圧縮機の回転数が平均回転数±3Hzの範囲であるとき)、この複数サイクルの平均回転数を、当該一回の冷却運転についての平均回転数として採用するとよい。圧縮機の回転数の変動が小さいサイクルが複数あるとき、それらのうちの任意の連続する複数サイクルの平均回転数を、当該冷却運転の平均回転数として採用することができる。
なお、圧縮機121がインバータ制御式圧縮機であるとき、第1適正範囲決定部182が、圧縮機の平均回転数の適正範囲を決定する際に採用する条件(b)については、以下の通り読み替えることができる。すなわち、冷却運転において、庫内温度を一つの冷却上限温度(または冷却下限温度)から次の冷却上限温度(または冷却下限温度)まで制御する期間を1サイクルとするとき、連続する複数サイクル(例えば3サイクル)の回転数の変動が小さいとき(例えば、平均値に対して±3Hz以内である、一例として、圧縮機の回転数が平均回転数±3Hzの範囲であるとき)、この複数サイクルの平均回転数を、当該一回の冷却運転についての平均回転数として採用するとよい。圧縮機の回転数の変動が小さいサイクルが複数あるとき、それらのうちの任意の連続する複数サイクルの平均回転数を、当該冷却運転の平均回転数として採用することができる。
このような構成によると、圧縮機21がインバータ制御式の圧縮機であっても、冷却貯蔵庫110の冷却性が低下しているかどうかを把握することができ、さらに、冷却性が低下しているときは、その原因が何に起因するものであるかどうかを適切に判断することができる。その結果、冷媒漏れに起因する冷却貯蔵庫10の不具合を、ガス検知器等の特別な機器を用いることなく、検知することができる。
<他の実施形態>
本技術は、上記の実施形態に開示された例に限定されるものではなく、例えば、以下の態様も本技術範囲に含まれる。また、本技術は、その本質から逸脱しない範囲において種々変更された態様で実施することができる。
本技術は、上記の実施形態に開示された例に限定されるものではなく、例えば、以下の態様も本技術範囲に含まれる。また、本技術は、その本質から逸脱しない範囲において種々変更された態様で実施することができる。
(1)実施形態1では、図8の工程S41においてYES,工程S42においてYESとなったときに、エアフィルタ32が目詰まりしていると判断していた。しかしながら、エアフィルタ32が目詰まりしているかどうかの判断は、他の基準に基づいて行ってもよい。例えば、除霜運転を介して連続する複数回(例えば、2回)の冷却運転における圧縮機の運転率または回転数をそれぞれ基準運転率と比較し、1回目と2回目の運転率または回転数がそれぞれ基準運転率よりも有意に高い(一例として、10%または10Hz以上高い)場合に、エアフィルタ32が目詰まりしていると判断するようにしてもよい。このように、冷却運転で圧縮機の運転率または回転数が有意に高い状態が一定期間継続するときに、エアフィルタの目詰まりがあると判断することで、例えば、環境温度の変化等の他の外的要因による誤検知の可能性を低減することができる。
(2)実施形態1では、図8の工程S42においてYESとなったときに、エアフィルタ32が目詰まりしていると判断していた。つまり、第2温度差が第2適正範囲を超えたときに、エアフィルタ32が目詰まりしていると判断していた。しかしながら、エアフィルタ32が目詰まりしているかどうかの判断は、他の基準に基づいて行ってもよい。例えば、環境温度と凝縮器22の中央部22Bの温度との温度差である第2温度差が、基準温度差よりも1K以上大きい状態が一定期間(例えば、3日間)継続した場合に、エアフィルタ32が目詰まりしていると判断するようにしてもよい。このように冷却運転において第2温度差が有意に高い状態が一定期間継続したときに、エアフィルタの目詰まりがあると判断することで、例えば、環境温度の変化等の他の外的要因による誤検知の可能性を低減することができる。
(3)上記実施形態では、冷却貯蔵庫10の制御装置50にI/F,受信部55,および送信部56が備えられ、これらのI/F,受信部55,および送信部56の機能を利用して情報処理装置80との間で情報を送受信するようにしていた。しかしながら、冷却貯蔵庫10は、例えば付加的にデータ通信装置を備えており、データ通信装置を介して情報処理装置80との間で情報を送受信するように構成されていてもよい。データ通信装置は、例えば、無線親機と、無線子機と、を備えている。また、無線親機と無線子機とは互いにデータ送信のための無線通信が可能な構成を備えるとともに、無線子機は制御装置50との間で有線通信が可能な構成を備え、無線親機は情報処理装置80との間で無線通信が可能な構成を備えている。このような構成によると、外部機器との通信機能を備えていない冷却貯蔵庫10に対してデータ通信システムを備えることで、本技術に係る異常検知システムによって異常を検知することができる。データ通信システムとしては、例えば、特定小電力無線、簡易無線、および構内無線等のいずれかの無線通信が可能なものであってよく、例えば、IEEE(米国電気電子学会)で標準規格として規定される周波数の電波や、電波法施行規則第6条第1項、同条第3項、同条第4項第1~4号(特に、第2号、第4号)等に規定される電波を使用するデータ通信システム(一例として、Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network、IEEE802.15.4g)対応機器)が挙げられる。
(4)上記実施形態において、他のコンピュータ60の所有者は特に限定されず、冷却貯蔵庫10のユーザであってもよいし、冷却貯蔵庫10の保守・メンテナンスを行うサービスマンであってもよいし、異常検知システム1を管理する管理者等であってもよい。
(5)上記実施形態において異常を報知する手法については特に制限されない。例えば、冷却貯蔵庫10の表示部に冷却貯蔵庫の各部の異常を示すエラーメッセージが表示されてもよいし、冷却貯蔵庫10が発光手段や発音手段を備える場合、異常を示す光,音等によるエラーメッセージが出力されてもよい。また、情報処理装置80から他のコンピュータ60に対して異常を知らせる電子メールやメッセージが送信されてもよいし、ユーザやサービスマン,管理者等に電話でメッセージが発信されてもよい。
(6)上記実施形態において、情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10に関する情報を管理する管理サーバであって、外部システム連携用のAPI(Application Programming Interface)を通じたインターネット経由で、他のコンピュータ60に対し、管理情報を分析するためのソフトウェア(典型的には、SaaS:Software as a Service)を提供できるように構成されていていてもよい。この場合、異常の報知は、管理情報を分析するためのソフトウェアによって実行されるように構成されていてもよい。また、管理情報を分析するためのソフトウェアは、情報処理装置80から封止部材の異常を示す信号を受け取ったとき、庫内温度の経時変化を示すグラフの確認を促すメッセージ等を表示するように構成されていてもよい。また、管理情報を分析するためのソフトウェアは、情報処理装置80から冷却貯蔵庫10の異常を示す信号を頻繁に(例えば、2週間で2回以上)受け取ったとき、冷却貯蔵庫のいずれかの部分に不具合が生じている可能性が高いため、冷却貯蔵庫の当該部分のメンテナンスを実行するまで定期的に異常を報知するように構成されていてもよい。
(7)上記実施形態において、冷却貯蔵庫10の冷却運転、および除霜運転の内容は例示にすぎず、本技術の本質を損ねない範囲において、改変したり、その他の様々な運転方法を採用することができる。
(8)上記異常検知システム1においては、1つの情報処理装置80に対し、1つの冷却貯蔵庫10のみが通信可能に接続されていた。しかしながら、1つの情報処理装置80に対し、複数の冷却貯蔵庫10が通信可能に接続されていてもよい。また、上記異常検知システム1においては、1つの他のコンピュータ60に対し、1つの冷却貯蔵庫10についての異常に関する情報が出力されている。しかしながら、1つの他のコンピュータ60に対し、複数の冷却貯蔵庫10についての異常に関する情報が出力されるように構成されていてもよい。
(9)情報処理装置80は、プロセッサとしてCPUを備えるコンピュータであった。しかしながら、情報処理装置80は、プロセッサとして、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含むものであってよく、集積回路(Integrated Circuit:IC)チップ、LSI(Large Scale Integration)等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実行するものであってよい。
(10)なお、本技術において、コンピュータプログラムは、任意の非一時的可読媒体(Non-transitory Computer Readable Medium:N-CRM)に記録された形で提供されてもよい。
(11)上記実施形態において、冷却貯蔵庫の各部の構成は、本願技術の本質を損ねない範囲において改変することができる。一例として、冷却ユニットにおける減圧機構として、キャピラリーチューブを採用した例を開示したが、減圧機構としては、例えば、公知の膨張弁を採用してもよい。また、上記実施形態において、温度センサとしてNTCサーミスタを採用した例を開示したが、温度センサとしては、例えば、PTCサーミスタやCTRサーミスタなどの他のサーミスタ、熱電対、IC温度センサ、金属(例えば白金)測温抵抗体、リニア抵抗器、赤外温度センサ等であってよい。
1…異常検知システム、10,110…冷却貯蔵庫、11…貯蔵庫本体、14…貯蔵室、20,120…冷却ユニット、21,121…圧縮機、22…凝縮器、23…膨張弁、24…蒸発器、25…冷媒管、27…除霜用ヒータ、30…蒸発器ファン、32…エアフィルタ、34…扉開閉センサ、35…封止部材、50…制御装置、60…他のコンピュータ、80,180…情報処理装置、81,181…取得部、82,182…第1適正範囲決定部、83,183…第2範囲決定部、84,184…第3範囲決定部、85,185…第4範囲決定部、86,186…判断部、87,187…出力部、24T…第1温度センサ、26…第2温度センサ、22T…第3温度センサ、16T…第4温度センサ
Claims (12)
- 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、
前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、
前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、
を備え、
前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常を検知する情報処理装置であって、
前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサ、および前記第2温度センサが検知した情報と、を取得する取得部と、
前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口の温度との温度差である第1温度差が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断部と、
前記判断部によって冷媒漏れがあると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、
を備える、情報処理装置。 - 前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記膨張弁に向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含み、
前記冷却貯蔵庫は、
前記凝縮器の前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第3温度センサと、
前記冷却貯蔵庫が設置されている環境の温度を検知することができる第4温度センサと、
をさらに備え、
前記取得部は、前記第3温度センサおよび前記第4温度センサが検知した情報を取得し、
前記判断部は、さらに、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記環境の温度と前記凝縮器の中央部の温度との温度差である第2温度差が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記環境の温度と前記凝縮器の中央部の温度との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する、請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記冷却ユニットは、前記蒸発器を加熱するためのヒータをさらに備え、
前記冷却貯蔵庫は、
所定の除霜条件が満たされたときに、前記ヒータによって前記蒸発器を加熱して前記蒸発器に付着した霜を融解させる除霜運転を実行する構成と、
前記除霜運転に要する時間を検知するタイマと、を備え、
前記取得部は、前記タイマが検知した前記除霜運転に要する時間に関する情報を取得し、
前記判断部は、さらに、直近に実行した前記除霜運転に要する時間が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記除霜運転に要する時間の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する、請求項1または2に記載の情報処理装置。 - 前記取得部が取得した、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときの前記第1温度差に関する情報をもとに、前記適正範囲を決定する適正範囲決定部を備える、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 前記冷却ユニットは、前記蒸発器を加熱するためのヒータをさらに備え、
前記貯蔵庫本体は、一面に開口を有する断熱筐体と、前記開口を開閉する扉と、前記扉の開閉を検知する開閉センサと、を備え、
前記冷却貯蔵庫は、
所定の除霜条件が満たされたときに、前記ヒータによって前記蒸発器を加熱して前記蒸発器に付着した霜を融解させる除霜運転を実行する構成と、
前記除霜運転に要する時間を検知するタイマと、
を備え、
前記取得部は、前記開閉センサと前記タイマとが検知した情報を取得し、
前記適正範囲決定部は、前記冷却貯蔵庫について下記:
(a)前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、前記除霜運転後の所定時間内に検知された前記情報は用いない;
前記冷却運転において、前記庫内温度が、一の冷却上限温度または冷却下限温度から次の冷却上限温度または冷却下限温度に制御されるまでの周期を1サイクルとするとき、
(b)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記圧縮機の駆動状態の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;
(c)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記環境温度の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;および、
(d)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記扉の開閉があるとき、前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、当該連続する複数回のサイクルで検知された前記情報は用いない;
のいずれか1つ以上の条件が満たされるときの前記情報は、前記適正範囲を決定するために用いないように構成されている、請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記圧縮機は、駆動モータの回転数を一定として駆動と停止とを切り替える一定速制御が施され、
前記圧縮機の駆動状態に関する前記情報は、前記圧縮機の運転率である、請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記圧縮機は、駆動モータの回転数を変化させるインバータ制御が施され、
前記圧縮機の駆動状態に関する前記情報は、前記圧縮機の回転数である、請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、
を備え、
前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、
前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、
をさらに備え、
前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常を検知する異常検知方法であって、
前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサ、および前記第2温度センサが検知した情報と、を取得する取得ステップと、
前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口の温度との温度差である第1温度差が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断ステップと、
前記判断部によって冷媒漏れがあると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、
を含む、異常検知方法。 - 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、
を備え、
前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、
前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、
をさらに備え、
前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常の検知をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサ、および前記第2温度センサが検知した情報と、を取得する取得ステップと、
前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口の温度との温度差である第1温度差が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断ステップと、
前記判断部によって冷媒漏れがあると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、
をコンピュータに実行させる、プログラム。 - 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、
前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、
前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、
を備え、
前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する手段と、
前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報とを、通信可能に接続された請求項1~7のいずれか1項に記載の情報処理装置に送信する手段と、
前記情報処理装置が冷媒漏れがあると判断したとき、前記情報処理装置から当該異常を示す情報を受信する手段と、
受信した前記情報に基づいて前記異常を報知する手段と、
をさらに備える、冷却貯蔵庫。 - 請求項1~7のいずれか1項に記載の前記情報処理装置をさらに備える、請求項10に記載の冷却貯蔵庫。
- 冷却貯蔵庫と、センサと、情報処理装置と、を備える異常検知システムであって、
前記冷却貯蔵庫は、
貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
圧縮機、凝縮器、膨張弁、蒸発器、これらに冷媒を循環させるための冷媒管、および前記蒸発器を加熱するためのヒータ、を含む冷却ユニットと、
前記蒸発器の入口において当該蒸発器の温度を検知することができる第1温度センサと、
前記貯蔵室の空気の温度を検知することができる第2温度センサと、
を備えるとともに、
前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する手段と、
前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報とを、通信可能に接続された前記情報処理装置に送信する手段と、
前記情報処理装置が冷媒漏れがあると判断したとき、前記情報処理装置から当該異常を示す情報を受信する手段と、
受信した前記情報に基づいて前記異常を報知する手段と、
をさらに備え、
前記情報処理装置は、
前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサ、および前記第2温度センサが検知した情報と、を取得する取得部と、
前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口の温度との温度差である第1温度差が、前記冷媒管からの冷媒漏れのないときに前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記貯蔵室の空気の温度と前記蒸発器の入口との温度差の適正範囲から外れたときに、冷媒漏れがあると判断する判断部と、
前記判断部によって冷媒漏れがあると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、
を備える、異常検知システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021153721A JP2023045361A (ja) | 2021-09-22 | 2021-09-22 | 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021153721A JP2023045361A (ja) | 2021-09-22 | 2021-09-22 | 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023045361A true JP2023045361A (ja) | 2023-04-03 |
Family
ID=85776354
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021153721A Pending JP2023045361A (ja) | 2021-09-22 | 2021-09-22 | 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023045361A (ja) |
-
2021
- 2021-09-22 JP JP2021153721A patent/JP2023045361A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11391510B2 (en) | Device of detecting abnormal state and method of detecting thereof | |
ES2755733T3 (es) | Sistema y procedimiento de control para accionar un sistema de refrigeración | |
US10578353B2 (en) | Autonomous seal monitoring for a refrigeration unit | |
US20120031985A1 (en) | Fault tolerant appliance | |
TW201925703A (zh) | 冷凍裝置 | |
JP5362692B2 (ja) | 冷蔵庫の冷却性能劣化診断システムおよび冷蔵庫の冷却性能劣化診断方法 | |
JP6344785B1 (ja) | ショーケース警報システム、方法及びプログラム | |
JP2001343177A (ja) | 故障診断方法、故障診断装置、及び記録媒体 | |
JP2023089435A (ja) | 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 | |
JP2008039197A (ja) | 貯蔵庫 | |
JP2004113681A (ja) | メンテナンス時期判定方法、故障診断装置、プログラム | |
JP2023045361A (ja) | 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 | |
JP4468337B2 (ja) | 冷蔵庫及び冷蔵庫の半ドア判定方法 | |
JP2023045360A (ja) | 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 | |
US6342840B1 (en) | Service controller for temperature-controlled appliances | |
JP2005127615A (ja) | 異常検出装置 | |
JP2005274059A (ja) | 冷蔵庫の診断方法およびその診断方法が適用されてなる冷蔵庫 | |
JP2007225263A (ja) | 冷却貯蔵庫 | |
JP4497369B2 (ja) | 冷却貯蔵庫 | |
JP6583779B2 (ja) | 冷凍システム | |
JP2023053582A (ja) | 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 | |
JP2020143861A (ja) | 冷凍装置および異常予測システム | |
JP2001221564A (ja) | ショーケース管理装置およびショーケースシステム | |
JP6587131B2 (ja) | 冷凍システム | |
WO2018116429A1 (ja) | デジタルスマート・ショーケース警報システム、方法及びプログラム |