JP2023045360A - 情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 - Google Patents

情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫 Download PDF

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Yoshiyasu Suzuki
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Abstract

【課題】冷却貯蔵庫のキャピラリーチューブの詰まりに起因する不具合を適切に検知する情報処理装置を提供する。【解決手段】情報処理装置80は、圧縮機の駆動状態に関する情報と、第1温度センサおよび第2温度センサが取得した情報と、を取得する取得部81と、圧縮機の駆動状態が高まっているときの凝縮器の中央部と出口との温度差が、キャピラリーチューブが正常であるときの取得部81が取得した情報に基づいて予め定められる、凝縮器の中央部と出口との温度差の適正範囲から外れたときに、キャピラリーチューブに異常があると判断する判断部83と、判断部83によってキャピラリーチューブに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部84と、を備える。【選択図】図1

Description

本技術は、情報処理装置、プログラム、異常検知方法、異常検知システム、及び冷却貯蔵庫に関する。
冷却貯蔵庫は、貯蔵室を所定の冷却設定温度に維持するために、常時運転されている。そのため従来より、冷却貯蔵庫については、故障などによる意図しない運転の停止や運転性能の低下を避けるための対策が施されている。例えば、特許文献1には、冷媒に関連する冷却貯蔵庫の性能低下の不具合の一つとして、冷媒ガスのガス漏れに着目し、冷媒ガスのガス漏れを検知する技術が開示されている。特許文献1の技術では、感度を高く設定したガス検知器によってガス漏れを検知することに加え、圧縮機の稼働状態等を加味して、ガス漏れを短時間で確実に検知するようにしている。
特許第5541945号公報
しかしながら、冷却貯蔵庫の冷却性能の低下の原因が冷媒ガスの流動不良、例えば、キャピラリーチューブの詰まりに起因するものであるとき、その原因を特定する手法はこれまでに知られていない。そのため、冷却貯蔵庫の冷却性能が低下したとき、熟練したメンテナンス作業員がその原因として考えられる部位を一つ一つ確認し、実際にキャピラリーチューブの詰まりがあるかどうかを確認することで、その原因を突き止める必要があった。
本技術は、上記事情に鑑みてなされたものであり、冷却貯蔵庫のキャピラリーチューブの詰まりに起因する不具合(異常)を適切に検知することができる異常検知システムを提供することを一つの目的とする。また他の側面において、キャピラリーチューブの詰まりに起因する不具合を検知することができる情報処理装置、プログラム、異常検知方法、及び冷却貯蔵庫をそれぞれ提供することを他の目的とする。
本技術に係る情報処理装置は、貯蔵室の空気を冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常を検知するものである。この冷却貯蔵庫は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、を備え、前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、を備えている。そして情報処理装置は、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが検知した情報と、を取得する取得部と、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差が、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差の適正範囲から外れたときに、前記キャピラリーチューブに異常があると判断する判断部と、前記判断部によって前記キャピラリーチューブに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、を備える。
冷却ユニットに異常がある場合、冷却ユニットの冷却能力が低下してしまうことから、一般に、所定の冷却性能を達成するための圧縮機の駆動状態は高くなる。例えば、圧縮機の運転制御方式として一定速制御を採用する場合は運転率が上昇し、インバータ制御を採用する場合は平均回転率が上昇する。また、冷却ユニットの異常の一例として、冷媒のコンタミネーション(汚染)等によってキャピラリーチューブに汚れが溜まることにより、冷却性能が低下することが考えられる。このような場合、キャピラリーチューブに冷媒が流れ難くなるために、凝縮器からキャピラリーチューブに冷媒を送り難くなり、凝縮器に溜まる液体状の冷媒の量が増大する。すると凝縮器においては過冷却が生じ、凝縮器の中央部と出口との温度差が大きくなり得る。
上記構成の情報処理装置は、凝縮器の中央部温度と出口温度との温度差をモニタリング(監視)し、その適正範囲を設定して、冷却ユニットに異常があるときの異常の原因が、キャピラリーチューブの詰まりに起因するものであるかどうかを判断するようにしている。すなわち、前記凝縮器の中央部温度と出口温度との温度差が、その適正範囲から外れるとの条件を含む判断条件が成立する場合に、キャピラリーチューブに異常があると判断するものとしている。これにより、冷却貯蔵庫のキャピラリーチューブが詰まっているかどうかを現場で実際に確認する必要なく、キャピラリーチューブの詰まりに起因する冷却ユニットの不具合をより早い段階で検知することができる。また、冷却ユニットに不具合が生じたときに、その原因がキャピラリーチューブの詰まりに起因するものであるかどうかを判断することができる。
好適な一態様において、本技術に係る情報処理装置は、前記取得部が取得した、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記温度差に関する情報をもとに、前記適正範囲を決定する適正範囲決定部を備える。上記の構成によると、キャピラリーチューブの詰まりに起因する冷却ユニットの不具合を精度よく検知することができる。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記冷却ユニットは、前記キャピラリーチューブと前記圧縮機との間に介装される蒸発器と、前記蒸発器を加熱するためのヒータと、をさらに備え、前記冷却貯蔵庫は、一面に開口を有する断熱筐体と、前記開口を開閉する扉と、前記扉の開閉を検知する開閉センサと、環境温度を検知する第3温度センサと、を備えるとともに、所定の除霜条件が満たされたときに、前記ヒータによって前記蒸発器を加熱して前記蒸発器に付着した霜を融解させる除霜運転を実行する構成と、前記冷却運転において、前記貯蔵室の空気の温度である庫内温度を、所定の冷却上限温度と所定の冷却下限温度との間で維持する構成と、を備えており、前記取得部は、前記第3温度センサが取得した情報を取得し、前記判断部は、前記圧縮機の駆動状態の適正範囲を基に、前記圧縮機の駆動状態が高まっているかどうかを判断する構成を備え、前記圧縮機の駆動状態の適正範囲は、前記冷却貯蔵庫が正常であるときの前記圧縮機の駆動状態に関する情報に基づいて予め定められるものであって、下記:
(a)前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、前記除霜運転後の所定時間内に検知された前記情報は用いない;
前記冷却運転において、前記庫内温度が、一の冷却上限温度または冷却下限温度から次の冷却上限温度または冷却下限温度に制御されるまでの周期を1サイクルとするとき、
(b)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記圧縮機の駆動状態の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;
(c)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記環境温度の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;および、
(d)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記扉の開閉があるとき、前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、当該連続する複数回のサイクルで検知された前記情報は用いない;
のいずれか1つ以上の条件を採用して決定するように構成されている。
前記適正範囲決定部は、前記冷却貯蔵庫について下記:
冷却貯蔵庫において上記の各センサによって検知される値は、一般に、使用状態によって大きな影響を受け得る。上記構成によると、このような冷却貯蔵庫の性質を考慮して、キャピラリーチューブに異常があるかどうかを判断することができる。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記圧縮機は、駆動モータの回転数を一定として駆動と停止とを切り替える一定速制御が施され、前記圧縮機の駆動状態に関する前記情報は、前記圧縮機の運転率である。上記の構成によると、圧縮機の駆動状態に関する情報の一例が明確に提示される。
本技術に係る情報処理装置の好適な一態様において、前記圧縮機は、駆動モータの回転数を変化させるインバータ制御が施され、前記圧縮機の駆動状態に関する前記情報は、前記圧縮機の回転数である。上記の構成によると、圧縮機の駆動状態に関する情報の他の一例が明確に提示される。
本技術は、他の側面において、貯蔵室の空気を冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常を検知する異常検知方法を提供する。この冷却貯蔵庫は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、を備え、前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、を備えている。そして異常検知方法は、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報と、を取得する取得ステップと、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差が、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差の適正範囲から外れたときに、前記キャピラリーチューブに異常があると判断する判断ステップと、前記判断部によって前記キャピラリーチューブに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、を含む。
本技術は、他の側面において、貯蔵室の空気を冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常の検知をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。この冷却貯蔵庫は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、を備え、前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、を備えている。そしてこのプログラムは、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報と、を取得する取得ステップと、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差が、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差の適正範囲から外れたときに、前記キャピラリーチューブに異常があると判断する判断ステップと、前記判断部によって前記キャピラリーチューブに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、をコンピュータに実行させる。
本技術は、他の側面において、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、を備え、前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、を備えており、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する手段と、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報とを、通信可能に接続された前記情報処理装置に送信する手段と、前記情報処理装置が前記キャピラリーチューブに異常があると判断したとき、前記情報処理装置から当該異常を示す情報を受信する手段と、受信した前記情報に基づいて前記異常を報知する手段と、をさらに備える、冷却貯蔵庫を提供する。この冷却貯蔵庫は、前記情報処理装置をさらに備えていてもよい。
本技術は、他の側面において、冷却貯蔵庫と、センサと、情報処理装置と、を備える異常検知システムを提供する。この異常検知システムにおいて、前記冷却貯蔵庫は、貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、を備え、前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、前記センサとしての、前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、を備え、前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備え、ている。また前記情報処理装置は、前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報と、を取得する取得部と、前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差が、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差の適正範囲から外れたときに、前記キャピラリーチューブに異常があると判断する判断部と、前記判断部によって前記キャピラリーチューブに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、を備える。
本技術によれば、冷却貯蔵庫のキャピラリーチューブ詰まりに起因する不具合を適切に検知することができる。
一実施形態に係る異常検知システムのブロック図 一実施形態に係る冷却貯蔵庫の一部切欠き正面図 図2の冷却貯蔵庫の冷却ユニットを示す断面図 図2の冷却貯蔵庫に係る冷却ユニットの回路図 一実施形態に係る冷却貯蔵庫のブロック図 一実施形態に係る冷却貯蔵庫の冷却運転のフロー図 一実施形態に係る冷却貯蔵庫の除霜運転のフロー図 一実施形態に係る異常検知方法のフロー図 冷却貯蔵庫の冷却運転時の環境温度と圧縮機運転率との関係を模式的に例示するグラフ 冷却貯蔵庫の不具合が進行しているときの冷却運転時の運転率および貯蔵室温度の様子を模式的に例示するグラフ 冷却貯蔵庫のキャピラリーチューブの詰まりの進行度と凝縮器の温度差との関係を模式的に例示するグラフ 冷却貯蔵庫の不具合が進行しているときの圧縮機回転数、貯蔵室温度、圧縮機運転率、および圧縮機平均回転数の様子を模式的に例示するグラフ
<実施形態1>
本技術の一実施形態に係る検知システムとその周辺技術について、図1~図11を適宜参照しつつ説明する。なお、図2および図3に示した符号F,Rr,L,R,U,Dはそれぞれ、冷却貯蔵庫10の前後方向における前,後,正面から見たときの幅方向における左,右,鉛直方向の上,下を示している。ただし、上記方向は便宜的に定めたものに過ぎず、限定的に解釈すべきものではない。また、複数の同一部材については、一の部材に符号を付して、他の部材の符号は省略することがある。
本技術に係る検知システム1は、冷却貯蔵庫10の冷却性能が低下したとき、冷却ユニットの不具合がキャピラリーチューブの詰まりに起因するものであるかどうかをより早い段階で検知するものである。すなわち、検知システム1は、図1に示すように、冷却貯蔵庫10と、センサ35A,35Bと、情報処理装置80と、を備える。本実施形態の検知システム1は、付加的に、他のコンピュータ60を備えている。後で詳しく説明するが、冷却貯蔵庫10は、貯蔵室14と、冷却室17と、圧縮機21およびキャピラリーチューブ23を含む冷却ユニット20と、を備えている。情報処理装置80は、少なくともセンサ35A,35Bが検知した温度情報に基づいて、冷却ユニットの不具合がキャピラリーチューブの詰まりに起因するものであるかどうかを判断する。そしてこの判断結果に基づき、冷却ユニットの不具合がキャピラリーチューブの詰まりに起因するものである場合には、例えばユーザ等に対して、キャピラリーチューブの詰まりがあることを示す情報を出力(例えば、報知)する。以下、検知システム1と、この検知システム1を構成する冷却貯蔵庫10、情報処理装置80、コンピュータプログラム(以下、単にプログラムという。)、および検知方法について、説明する。
[冷却貯蔵庫]
まず、冷却貯蔵庫10の構成について説明する。冷却貯蔵庫10は、貯蔵対象である食材等の貯蔵物を、例えば冷凍保存や冷却保存に適した温度にまで品質を保ちながら冷却し、冷却後は引き続き品質を保ちながら貯蔵するための貯蔵庫である。本実施形態の冷却貯蔵庫10は、図1および図2に示すように、2ドア式の冷却貯蔵庫である。冷却貯蔵庫10は、概して略直方体形状の貯蔵庫本体11を主体として構成されており、この貯蔵庫本体11の上方に機械室15が配され、これらを脚部19によって下方から支持している。
貯蔵庫本体11は、前方の一面が開口された断熱筐体12と、扉13と、を備えている。断熱筐体12は、ステンレス鋼板製の外箱の内側に、同じくステンレス鋼板製の内箱が嵌め込まれ、外箱と内箱との間に、発泡ウレタン等の発泡樹脂からなる断熱材が充填されることで構成されている。断熱筐体12の上方には、冷却室ダクト18が取り付けられることによって冷却室17が画成されている(図3参照)。そして断熱筐体12の内部のうち、冷却室ダクト18で区切られた残りの部分が、貯蔵対象である貯蔵物を収容するための貯蔵室14となっている。断熱筐体12の上壁には開口が設けられ、冷却室17と機械室15とが連通可能に構成されている。断熱筐体12の左右の側壁の前端には、前方の開口12Aを上下に仕切る梁状部材が設けられている。
扉13は、断熱筐体12の開口12Aを開閉する要素である。断熱筐体12の開口12Aを扉13で覆うことによって貯蔵室14が構築されるとともに、貯蔵室14を外部から断熱できるようになっている。扉13は、二組の片開き式扉によって構成されており、開口12Aはこれら2枚の扉13によってそれぞれ開閉される。各扉13は、右側の端部を揺動軸として揺動開閉できるように、断熱筐体12の開口12Aの右方の縁部に取り付けられている。扉13はそれぞれ、ステンレス鋼板製の外装材と合成樹脂製の内装材との間に、硬質発泡ポリウレタン等の発泡樹脂からなる断熱材が充填されることで構成されている。また、扉13が閉じられたときに庫内側を向く背面の周縁部には、封止部材35が装着されている。封止部材35は、扉13が閉じられたときに、扉13と、断熱筐体12および梁状部材の開口縁部と、の間に介在される位置に配されている。封止部材35は、ゴム,エラストマー樹脂等の弾性を有する軟質の合成樹脂によって構成されており、閉扉状態において扉13と断熱筐体12との間を気密に封止する。
また本実施形態において、貯蔵庫本体11には、図2に示すように、扉開閉センサ34が付加的に備えられている。扉開閉センサ34は、マグネット34Aと、近接スイッチ34Bと、を含む。近接スイッチ34Bとマグネット34Aとは、扉開閉センサ34の一例である。マグネット34Aは、上方の扉13の上縁部と、下方の扉13の下縁部と、にそれぞれ埋設されている。近接スイッチ34Bは、断熱筐体12の開口縁部のうち、閉扉時にマグネット34Aと対向する位置に、埋設されている。本例の近接スイッチ34Bは、磁気感応型の近接スイッチ34B(例えば、リードスイッチ)である。このマグネット34Aと近接スイッチ34Bとは、扉13が閉じられたときに近接スイッチ34Bにマグネット34Aが近接し、近接スイッチ34Bが感応することでリードスイッチが閉じる構成とされている。これにより、リードスイッチが閉じている場合に扉13の閉状態を検知でき、リードスイッチが開いているときに扉13の開状態を検知できるようになっている。扉開閉センサ34は、制御装置50に電気的に接続されている。
機械室15は、断熱筐体12の上に設けられている。機械室15には、貯蔵室14の内部(庫内)の空気を冷却するための冷却ユニット20の一部と、冷却貯蔵庫10の各部を制御する制御装置50と、が配されている。機械室15と冷却室17とは、開口によって連通可能とされているものの、この開口には、断熱仕切板29が機械室15の側から嵌め込まれることで断熱的に封止できるようになっている。制御装置50は、図示しない外部電源に電気的に接続可能とされており、例えば冷却貯蔵庫10の各部には、制御装置50を介して電力が供給されるようになっている。
機械室15の前方には前面パネル15Aが設けられている。前面パネル15Aには開口が設けられており、この開口から操作パネル16が前面に露出されるように取り付けられている。操作パネル16は、表示部(報知手段の一例)と、操作部と、外部温度センサ16T(第3温度センサの一例)と、を一体的に備えている。操作パネル16の表示部および操作部と、外部温度センサ16Tとは、制御装置50と電気的に接続されている。操作パネル16の表示部は、例えば、7セグメントディスプレイや液晶ディスプレイ等であってよく、冷却貯蔵庫10の各種情報を表示する。操作パネル16の表示部は、例えば、冷却貯蔵庫10の運転状態を示す情報(具体的には、後述する「冷却運転」、「除霜運転」等を表すコードや、文字、ユーザーインターフェース(User Interface:UI)を含む。)や、冷却貯蔵庫10の異常を示す情報、および後述する各センサ16T,35A,35B,24T,26により検出される温度等を表示することができるように構成されている。操作パネル16の操作部は、例えば、押しボタン式のスイッチや、静電容量式のタッチスイッチ等であってよく、制御装置50に対して冷却貯蔵庫10の運転条件や冷却貯蔵庫10の動作を指示することができるように構成されている。外部温度センサ16Tは、例えばNTC(negative temperature coefficient)サーミスタ等の温度センサを含む。外部温度センサ16Tは、冷却貯蔵庫10が置かれた外部環境の温度(環境温度)を計測できるように構成されている。
冷却ユニット20は、主として、貯蔵室14の空気を所定の冷却温度に冷却するための要素である。冷却ユニット20は、おおまかには、圧縮機21、凝縮器22、凝縮器ファン22F、キャピラリーチューブ23(図4参照)、蒸発器24、蒸発器ファン24F、および冷媒を流通させる冷媒管25を備えている。冷却ユニット20においては、圧縮機21、凝縮器22、キャピラリーチューブ23、蒸発器24の間をこの順に冷媒管25で繋いで冷媒を循環させることで、既知の冷凍サイクルを構成している。冷却ユニット20のうち、圧縮機21、凝縮器22、および凝縮器ファン22Fは、断熱仕切板29の上に載置されて、機械室15に配されている(換言すれば、外気に晒されている)。冷却ユニット20のうち、蒸発器24、蒸発器ファン24F、およびキャピラリーチューブ23は、断熱仕切板29の下方に設置されて、冷却室17に配されている。圧縮機21、凝縮器ファン22F、および蒸発器ファン24Fはそれぞれ、制御装置50に電気的に接続されている。
なお、凝縮器22は、圧縮機21を出た高圧・高温の冷媒ガスを冷却、凝縮して液化させる熱交換器である。本例の凝縮器22は、プレートフィンを備えたコイル形の空冷凝縮器である。凝縮器22においては、冷媒を流す長尺の管がコンパクトに折り曲げられている。凝縮器22は、圧縮機21によって圧縮された冷媒が送られる入口22Aと、キャピラリーチューブ23に向けて冷媒が送り出される出口22Cと、これら入口22Aと出口22Cとの間の中央部22Bと、を含む。そして凝縮器22の中央部22Bの表面には、この中央部22Bにおける凝縮器22の温度を検知することができる第1温度センサ35Aが備えられている。また、凝縮器22の出口22Cの表面には、この出口22Cにおける凝縮器22の温度を検知することができる第2温度センサ35Bが備えられている。第1温度センサ35Aおよび第2温度センサ35Bは、例えばNTCサーミスタによって構成されている。第1温度センサ35Aおよび第2温度センサ35Bはそれぞれ、制御装置50に電気的に接続されている。
キャピラリーチューブ23は、内部を流動する冷媒の圧力を低下させる減圧機構として機能する。キャピラリーチューブ23は、冷媒管25よりも内径の小さい(例えば、0.6~2mm程度)の銅製の毛細管によって構成されている。凝縮器22を通過した液体状の冷媒が、キャピラリーチューブ23を通ることで流れに抵抗が生じて圧力降下し(絞り膨張)、蒸発器24に流れる冷媒の圧力(蒸発圧力)が調整される。ここで、冷媒のコンタミネーション(汚染)等によってキャピラリーチューブ23に汚れが溜まる(以下、「詰まる」のように表現する場合がある。)ことがある。この場合、キャピラリーチューブ23の流れ抵抗がさらに増し、キャピラリーチューブ23以降の蒸発器24において冷媒不足の状況となり、キャピラリーチューブ23よりも手前の冷媒管25において液冷媒が溜まり易くなって、凝縮器22の出口22Cに過冷却が生じ得る。その結果、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとに温度差が生じる。この温度差は、キャピラリーチューブ23の詰まりが顕著になるほど(換言すれば、凝縮器22の出口22Cにおける過冷却度が高くなるほど)大きくなり得る(図11参照)。後述する情報処理装置80においては、この凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差に基づいて、キャピラリーチューブ23の詰まりが生じているかどうかを判断する。
冷却室ダクト18は、より詳細には、図3に示すように、後方に向かうにつれ下方に傾斜しており、前方に吸込口18Aが、後方に吹出口18Bが設けられている。吸込口18Aの上方には、蒸発器ファン24Fが設けられ、蒸発器ファン24Fの後方に、蒸発器24が設けられている。また、蒸発器24の前方には、冷却室温度センサ26が設けられている。後述する冷却運転において蒸発器ファン24Fが駆動すると、貯蔵室14の空気が吸込口18Aを通じて冷却室17に取り込まれる。冷却室温度センサ26は、冷却運転時には、この取り込まれた貯蔵室14の空気の温度(以下、単に「庫内温度」という場合がある。)を検知する。冷却室17に取り込まれた空気は、蒸発器24を通過しながら蒸発器24と熱交換することで冷却され、吹出口18Bを通じて貯蔵室14に戻される。これにより、貯蔵室14の空気を冷却することができる。冷却室温度センサ26は、例えばNTCサーミスタによって構成されている。冷却室温度センサ26は、制御装置50に電気的に接続されている。
除霜用ヒータ27は、蒸発器24の下側に取り付けられ、蒸発器24に付着した霜を加熱融解するための加熱手段である。冷却運転において、キャピラリーチューブ23によって減圧された低圧の冷媒液は、蒸発器24において周囲の熱を奪いながら気化する。このとき、空気に含まれる水分が蒸発器24と熱交換することで霜点に達し、蒸発器24の表面には霜が付着する。そのため、除霜用ヒータ27は、冷却運転の合間に行われる後述する除霜運転において、通電されることで発熱し、蒸発器24に付着した霜を融解する。融解した霜(水分)は、蒸発器24から冷却室ダクト18に落下し、冷却室ダクト18によって断熱筐体12の背壁内部に設けられた排出管18Cを通じて、冷却貯蔵庫10の外部に排出される。除霜用ヒータ27は、例えばシーズヒータによって構成されており、蒸発器24の下方に配策されている。除霜用ヒータ27は、制御装置50に電気的に接続されている。
なお、蒸発器温度センサ24Tは、除霜運転において、蒸発器24の温度を計測する。蒸発器温度センサ24Tによって蒸発器24の温度を検知することで、蒸発器24が着霜を融解し得る除霜終了温度にまで加熱されているかどうかを把握することができる。蒸発器温度センサ24Tは、蒸発器24の前方であって、左右方向の中央部分において、除霜用ヒータ27よりも上方に配されている。蒸発器温度センサ24Tは、例えばNTCサーミスタによって構成されている。蒸発器温度センサ24Tは、制御装置50に電気的に接続されている。
制御装置50は、図5に示すように、各種情報等を送受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(central processing unit:CPU)と、各種の情報を記憶する記憶部Mと、計時機能を有するタイマT等とを有するマイクロコンピュータによって構成されている。制御装置50は、1つまたは2つ以上のマイクロコンピュータによって構成されていてもよい。記憶部Mは、CPUが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、制御プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、を含む。制御プログラムは、1つのプログラムから構成されていてもよいし、2つ以上のプログラムが組み合わされて構成されていてもよい。また、記憶部Mは、冷却貯蔵庫10の運転に必要となる各種の設定値を記憶することができる。
制御装置50は、上記のとおり、圧縮機21、凝縮器ファン22F、蒸発器ファン24F、除霜用ヒータ27、操作パネル16と電気的に接続されている。また、制御装置50は、センサとしての、外部温度センサ16T、第1温度センサ35A、第2温度センサ35B、蒸発器温度センサ24T、冷却室温度センサ26、および扉開閉センサ34と電気的に接続されている。制御装置50は、定期的に、あるいは、必要なタイミングで、外部温度センサ16T,第1温度センサ35A,第2温度センサ35B,蒸発器温度センサ24T,冷却室温度センサ26、および扉開閉センサ34のそれぞれによって、環境温度,凝縮器中央部温度,凝縮器出口温度,蒸発器温度,庫内温度,および扉の開閉状態をモニタリング(検知)する。制御装置50は、定期的に、あるいは、必要なタイミングで、これらのセンサ16T,35A,35B,24T,26,34によってモニタリング(検知)された情報を、後述する送信部56を通じて、電気信号として情報処理装置80に送信するように構成されている。
各々のセンサについて、モニタリングとデータ送信とのタイミングは独立して任意に設定することができる。これに限定されるものではないが、本例では、例えば、各センサによって各物性値を0.1秒間隔で検知する。また、検知結果に関する情報は、検知時刻に関する情報とともに、検知するごとに、あるいは複数回の検知ごと(例えば5秒間隔)に、情報処理装置80に送信するように設定されている。また、制御装置50は、本技術に係る検知システム1において必要な他の情報(例えば、冷却貯蔵庫10のID情報や、各センサ情報に対応する時刻情報など)を、送信部56を通じて、電気信号として情報処理装置80に送信するように構成されている。なお、冷却貯蔵庫10から情報処理装置80に送られた情報は、後述するデータベースDBに格納される。
制御装置50は、冷却貯蔵庫10に後述する冷却運転を実行させる第1制御部51と、冷却貯蔵庫10に後述する除霜運転を実行させる第2制御部52と、後述する情報処理装置80からの情報を受信する受信部55と、冷却貯蔵庫10のセンサが取得した情報を送信する送信部56と、を備えている。制御装置50が備える各部は、リレー等の回路を含むハードウェアによって構成されていてもよいし、CPUが、冷却運転プログラム、除霜運転プログラム、強制除霜運転プログラム、送受信プログラム等のソフトウェアを実行することにより、機能的に実現されていてもよい。あるいは、これらの各部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されていてもよい。
[冷却貯蔵庫の冷却運転]
冷却貯蔵庫10において、第1制御部51は、図6に示すように、冷却ユニット20に冷却運転を実行させる。なお、本実施形態における圧縮機21は、回転速度を一定とし、貯蔵室14を所定温度に冷却するために運転と停止を繰り返す一定速制御圧縮機を採用している。第1制御部51は、工程S11において、圧縮機21、凝縮器ファン22F、および蒸発器ファン24Fを駆動させる。このとき、蒸発器ファン24Fは貯蔵室14の空気を冷却室17に導入するとともに、蒸発器24に送る。すると、送られた空気は、蒸発器24を通過する間に蒸発器24との間で熱交換することにより冷却され、貯蔵室14に戻される。これにより、貯蔵室14の空気が冷却される。また、第1制御部51は、圧縮機21の運転状態を把握するために、タイマTによって、圧縮機21の運転開始時刻を検知する。
第1制御部51は、工程S12に示すように、今回の冷却運転について、所定の冷却運転終了条件、換言すれば、除霜開始条件を満足するかどうかを判断する。そして、所定の除霜開始条件を満足する場合は、冷却運転を終了する(END)。冷却運転の終了に際しては、第1制御部51は、圧縮機21、および凝縮器ファン22Fの駆動を停止し、圧縮機21の運転停止時刻を検知する。一方、所定の除霜開始条件を満足していない場合は、工程S13に進む。
除霜開始条件(冷却運転終了条件)は、適宜に決定できる。除霜開始条件は、「今回の冷却運転において、少なくとも一度は庫内温度が冷却下限温度に到達している」ことを含む。また、除霜開始条件は、例えば、「今回の冷却運転が開始されてから一定時間(一例として、6時間)が経過した」、「前回の除霜運転が終了してから一定時間(一例として、6時間)が経過した」、「予め設定されている時刻(一例として、営業終了時刻)に達した」、「使用者によって冷却運転終了(あるいは、除霜運転の開始が指示された)」こと等を含む。工程S12および後述する工程S15における除霜開始条件はそれぞれ、一回の冷却運転において通常は1度は満たされず(NO)、工程S13および工程S16に進む。
第1制御部51は、工程S13において、冷却室温度センサ26によって、貯蔵室14の温度が所定の冷却下限温度に到達しているかどうかを判断する。貯蔵室14の温度が所定の冷却下限温度に到達していない場合は、再び工程S12に戻り、この冷却運転を継続する。一方で、貯蔵室14の温度が所定の冷却下限温度に到達している場合は、工程S14に進む。冷却下限温度は、例えば、冷却運転について設定される貯蔵室14の「冷却設定温度」よりもやや低い温度(例えば、「冷却設定温度-α1」℃)等とすることができる。α1は、例えば、1.5~2.5[℃]、例えば、2[℃]とすることができる。
第1制御部51は、工程S14において、圧縮機21、および凝縮器ファン22Fの駆動を停止して、一旦冷却運転を停止し、再び冷却運転が必要となるまで待機する。このとき、第1制御部51は、圧縮機21の運転停止時刻を検知する。そして第1制御部51は、工程S15に進み、工程S12と同様に、今回の冷却運転について、所定の冷却運転終了条件、換言すれば、除霜開始条件を満足するかどうかを判断する。そして、所定の除霜開始条件を満足する場合は、冷却運転を終了する(END)。一方、所定の除霜開始条件を満足していない場合は、工程S16に進む。
第1制御部51は、工程S16において、冷却室温度センサ26によって、貯蔵室14の温度が所定の冷却上限温度に到達しているかどうかを判断する。貯蔵室14の温度が所定の冷却上限温度に到達していない場合は、再び工程S15に戻る。貯蔵室14の温度が所定の冷却上限温度に到達している場合は、再び冷却運転が必要となるため、工程S11に進む。冷却上限温度は、例えば、冷却運転について設定される貯蔵室14の「冷却設定温度」よりもやや高い温度(「冷却設定温度+α2」℃)等とすることができる。α2は、例えば、1.5~2[℃]、例えば、1.7[℃]とすることができる。
第1制御部51は、工程S12,S15において、所定の除霜開始条件を満足するまで、圧縮機の運転と停止と(工程S11~工程S16)を繰り返す。そして、所定の除霜開始条件を満足した場合は、冷却運転を終了する(END)。これにより、一回の冷却運転が終了する。
[冷却貯蔵庫の除霜運転]
また、冷却ユニット20が冷却運転を実行すると、貯蔵室14の空気に含まれる水分が蒸発器24によって冷却されて、蒸発器24の表面に霜となって付着し得る。したがって、冷却貯蔵庫10の第2制御部52は、蒸発器24に付着した霜を取り除くために、図7に示すように、冷却ユニット20に除霜運転を実行させる。
より具体的には、第2制御部52は、工程S21において、圧縮機21、凝縮器ファン22F、および蒸発器ファン24Fを停止させた状態で、除霜用ヒータ27に通電する。これにより、除霜用ヒータ27が発熱し、その熱伝導によって蒸発器24および霜が加熱されて、蒸発器24に付着した霜が融解される。また、
第2制御部52は、工程S22において、蒸発器温度センサ24Tによって計測される蒸発器24の温度が、予め設定された除霜終了温度に到達しているかどうかを判断する。蒸発器24の温度が所定の除霜終了温度に到達していない場合は、除霜を継続する。蒸発器24の温度が所定の除霜終了温度に到達している場合は、工程S23に進む。
除霜終了温度は、蒸発器24が付着した霜を融解することができる温度として決定することができ、例えば、冷却運転における「冷却設定温度」(すなわち、貯蔵室14の冷却温度)を考慮して決定することができる。一例として、冷却設定温度が-15~-20℃程度の場合は、除霜終了温度を13~20℃程度の温度(例えば13℃)とすることができ、冷却設定温度が3~5℃程度の場合は、除霜終了温度を30~35℃程度の温度(例えば30℃)とすることができる。
第2制御部52は、工程S23において、除霜用ヒータ27への通電を停止する。なお、除霜運転により霜が融解されることで生じる融解水は、冷却室ダクト18によって受けられて、背壁の内部に設けられた排出管(図示せず)に送られることで、貯蔵庫本体11の外部に排出される。この融解水が排出されないうちに次回の冷却運転が始まると、融解水が冷却室ダクト18上で氷結し、冷却運転の熱交換効率を低下させてしまう。そこで、第2制御部52は、工程S23および工程S24において、融解水を庫外に排出するために所定の時間だけ待機する。この待機のことを、以下、「水切り」という。
そして第2制御部52は、工程S24において、タイマTによって計測される水切り時間が、予め設定された水切り終了時間に到達しているかどうかを判断する。水切り終了時間は、冷却室ダクト18の大きさ等に応じて適宜設定することができ、例えば、5.5分間や、10分間などとすることができる。水切り終了時間に到達していない場合は、工程S24において水切りを継続する。一方、水切り時間が、予め設定された水切り終了時間に到達している場合は、除霜運転を終了する(END)。これにより、一回の除霜運転が終了する。
[情報処理装置]
次に、情報処理装置80の構成について説明する。情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10の動作をモニタリングして、早い段階でモニタリング対象の冷却貯蔵庫10の故障を検知するための装置である。情報処理装置80は、例えば図1に示すように、冷却貯蔵庫10に有線または無線によって接続可能とされている。情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10の他に、接続が許可されている携帯型端末60Aや、パーソナルコンピュータ60B等の各種のコンピュータ60と有線または無線によって接続可能とされている。情報処理装置80は、例えば、エッジコンピュータや、クラウドサーバ等であってよい。
情報処理装置80は、各種情報等を送受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行するプロセッサPとしての中央演算処理装置(central processing unit:CPU)と、各種の情報を記憶する記憶部JMと、計時機能を有するタイマJT等とを有するマイクロコンピュータによって構成されている。情報処理装置80は、1つまたは2つ以上のマイクロコンピュータによって構成されていてもよい。記憶部JMは、CPUが実行する制御プログラムを格納したROM(read only memory)と、制御プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、を含む。制御プログラムは、1つのプログラムから構成されていてもよいし、2つ以上のプログラムが組み合わされて構成されていてもよい。また、記憶部JMは、付加的に、冷却貯蔵庫10から送信される測定データを記憶して保管するためのデータベースDBを備えている。
情報処理装置80は、取得部81と、判断部83と、出力部84と、を備えている。取得部81は、付加的に適正範囲決定部82を備えている。これら情報処理装置80が備える各部81,82,83,84は、リレー等の回路を含むハードウェアによって構成されていてもよいし、CPUが、1または複数の制御プログラムを実行することにより、機能的に実現されていてもよい。あるいは、これらの各部は、ハードウェアとソフトウェアとの協働により実現されていてもよい。
取得部81は、圧縮機21の駆動状態に関する情報と、第1温度センサ35A、および第2温度センサ35Bが検知した情報と、を取得する。取得部81は、圧縮機21の駆動状態に関する情報を、冷却貯蔵庫10から直接取得してもよいし、冷却貯蔵庫10から送られてデータベースDBに記憶されたものを取得してもよい。以下、情報処理装置80の各部が各種の情報を取得する場合についても同様である。
適正範囲決定部82は、取得部81が取得した、キャピラリーチューブ23が正常であって(つまり、キャピラリーチューブ詰まりが生じていないときであって)、圧縮機21の駆動状態が高まっているときの凝縮器22の中央部22Bと出口22Cの温度に関する情報をもとに、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差の「適正範囲」を決定する。なお、温度差とは、凝縮器22の中央部22Bの温度から、凝縮器22の出口22Cの温度を差し引いた値である。この適正範囲は、予め定められた値が記憶部JMに記憶されていてもよいし、冷却貯蔵庫10から送信されてデータベースDBに記憶された情報を基に、適正範囲決定部82が決定してもよい。
判断部83は、適正範囲決定部82が取得した「適正範囲」に関する情報と、圧縮機21の駆動状態に関する情報,第1温度センサ35A,および第2温度センサ35Bが検知した情報と、に基づいて、凝縮器の中央部温度と出口温度との温度差が、その適正範囲から外れるかどうかを評価する。そして、その温度差が適正範囲から外れるとの条件を含む判断条件が成立することをもって、キャピラリーチューブ23の詰まりが生じているものと判断する。
出力部84は、判断部83によってキャピラリーチューブ23の詰まりが生じている、換言すれは、キャピラリーチューブ23に異常がある、と判断されたとき、キャピラリーチューブ23に異常があることを示す情報を出力する。出力部84によるキャピラリーチューブ23の異常を示す情報は、冷却貯蔵庫10に対して出力してもよいし、他のコンピュータ60に対して出力してもよいし、データベースDBに対して出力してもよいし、これらのいずれか1つ以上に出力してもよい。キャピラリーチューブ23の異常を示す情報としては、単に、キャピラリーチューブ23に異常があることを示す情報であってもよいし、キャピラリーチューブ23の異常を適切に回復するように促すことを示す情報であってもよい。
[検知方法]
次に、本技術に係る検知方法の大まかな流れについて、図8に基づいて説明する。すなわち、本技術に係る検知方法は、まず、個々の冷却貯蔵庫10ごとに、センサによって冷却貯蔵庫10の運転状況をモニタリングし、キャピラリーチューブ23が正常であるときの、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差の適正範囲を決定する。また付加的に、冷却ユニット20が正常であるときの、圧縮機21の運転率の適正範囲を決定する。そしてその後、情報処理装置80において、個々の冷却貯蔵庫10について、冷却ユニット20の運転性能が低下しているとき、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差に基づいて、運転性能の低下がキャピラリーチューブ23の詰まりに起因するものであるかどうかを判断する。そして運転性能の低下がキャピラリーチューブ23の詰まりに起因するものであるとき、そのことを表す情報を出力する。
[正常状態の冷却貯蔵庫の情報取得]
冷却貯蔵庫10においては、まずは、キャピラリーチューブ23が適切な状態の冷却貯蔵庫10において、冷却運転(工程S31)と除霜運転(工程S32)とを実行する。図8において、冷却運転(工程S31)および除霜運転(工程S32)は説明を簡単にするために1度ずつ行うようにしているが、この冷却運転(工程S31)および除霜運転(工程S32)は、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差の「適正範囲」を決定するために必要なデータが取得できるまで繰り返し行ってよい。このとき、冷却貯蔵庫10は、センサ16T,35A,35B,24T,26,34によって冷却貯蔵庫10の状態をモニタリング(検知)し、モニタリングされた情報を、送信部56を通じて電気信号として情報処理装置80に送信する。これにより、情報処理装置80は、取得部81によって、冷却貯蔵庫10から送られたモニタリング情報を取得し、データベースDBに記憶する。より詳しくは、取得部81は、適正範囲を決定するために用いるデータ、例えば、圧縮機21の駆動状態に関する情報と、第1温度センサ35A、および第2温度センサ35Bが検知した情報と、を取得する(工程S41)。
本実施形態において、キャピラリーチューブ23が適切な状態であるとは、キャピラリーチューブ23に冷却ユニット20の冷却性能を損なうような詰まりがない状態であることをいう。キャピラリーチューブ23が適切な状態にある冷却貯蔵庫10は、具体的には、例えば、当該冷却貯蔵庫10を新規に設置し、使用開始日からの数日間の冷却貯蔵庫が例示される。
また、冷却ユニット20の冷却性能が低下すると、例えば貯蔵室14を所定の温度に冷却するときの圧縮機21の駆動状態が高められる。本実施形態において、圧縮機の駆動状態が高まっているかどうかは、環境温度と圧縮機21の運転率との関係が適正範囲にあるかどうかによって把握することができる。例えば図9に示すように、冷却ユニット20については、環境温度が高くなるほど(より詳細には、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との間の温度差が大きくなるほど)、熱交換に要する負荷が大きくなるために圧縮機21の運転率が高くなる。そして、環境温度(または、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との間の温度差)を一定とすると、冷却ユニット20が正常なとき(図9に太線で示す)は相対的に低い運転率で圧縮機21が運転されるのに対し、冷却ユニット20に不具合があって冷却性能が低下したとき(図9に細線で示す)は、圧縮機21の運転率は相対的に高くなる。したがって、本例においては、冷却ユニット20が正常なときの環境温度(または、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との間の温度差)に対する圧縮機21の運転率の適正範囲を予め調べておき、この圧縮機21の運転率の適正範囲よりも運転率が高いときに、圧縮機21の駆動状態が高められている(すなわち、冷却ユニット20の冷却性能が低下している)と判断することができる。このように、冷却運転時の圧縮機21についての運転率(%)は、本実施形態における圧縮機21の駆動状態を表す情報として好ましく利用することができる。
また、図10は、貯蔵室14の温度を冷却上限温度と冷却下限温度との間に維持するように冷却ユニット20を運転しているときの、圧縮機21の運転率と、貯蔵室14の温度と、を示すイメージ図である。横軸は時間であり、時間t0~t1は冷却ユニット20が正常な期間を示し、時間t1以降において冷却ユニット20に不具合が進行している様子を示す。ただし、図10では、説明を容易にするために、冷却運転の間に行う除霜運転の期間、および、除霜運転後に貯蔵室14の温度を冷却設定温度近傍まで冷却する期間についての表示は省略し、かつ、一度の冷却運転における上限温度と冷却下限温度との間での温度制御の回数も大幅に省略して示している。冷却ユニット20が正常なとき、貯蔵室14の温度を維持するための圧縮機21の運転時間と停止時間とは安定し、一定の運転率となる(例えば、50%)。冷却ユニット20に不具合が進行して冷却性能が低下すると、低下した冷却性能を補うために圧縮機21の運転時間が長くなり(停止時間は変化なし)、圧縮機21の運転率は、冷却性能の低下分に応じて高くなる。そして運転率が100%に達した後(時間t2以降)においても圧縮機21の冷却性能がさらに低下すると、時間t3以降に示すように、貯蔵室14の温度を冷却設定温度に維持することが困難となる。冷却ユニット20の不具合がキャピラリー詰りによるものである場合、不具合が発生してから運転率が100%に達するまでの時間t1~t2は一般に数か月~数年であり、時間t3に至るまでにキャピラリー詰りを検知することが求められる。また、冷却ユニット20を効率よく運転するとの観点からは、キャピラリー詰りによる不具合が発生してからできるだけ早い段階でキャピラリーチューブ23の異常を検知できることが望ましい。
[情報処理装置による適正範囲の決定]
[凝縮器の温度差の適正範囲]
次いで、工程S42において、適正範囲決定部82は、冷却運転時の凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの間の温度差の適正範囲を決定する。凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差は、図11に示すように、キャピラリーチューブの詰まりが進行するにつれて大きくなる。したがって、適正範囲決定部82は、具体的には、例えば、個々の冷却貯蔵庫ごとに、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの間の温度差の基本となる基準温度差をまず決定し、そしてこの基準温度差を基にして適正範囲の及ぶ範囲を決定することができる。算出された適正範囲に関する情報は、記憶部JMに記憶される。
より具体的には、適正範囲決定部82は、例えば、キャピラリーチューブ23が適切な状態であるときの、第1温度センサ35Aによって検知される冷却運転時の凝縮器22の中央部22Bの温度、および、第2温度センサ35Bによって検知される冷却運転時の凝縮器22の出口22Cの温度、に関する情報を基に、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cの基準温度差を算出する。基準温度差は、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cの温度差の平均値とすることができる。
次いで、適正範囲決定部82は、基準温度差を基にして、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cの間の適正な温度差と見なせる適正範囲を決定する。凝縮器22の中央部22Bと出口22Cの温度差は、冷却貯蔵庫10が正常な状態であれば、一般的に1℃以下となる。したがって、例えば、この凝縮器22の温度差が3℃以上あれば異常と判断することができる。ここで、凝縮器22の温度差を異常と判断するための変化幅は2℃と小さい。したがって、凝縮器22の温度差を定期的にウォッチしておき、例えば、凝縮器22の温度差が、1.5℃,2.2℃,2.7℃,3.1℃等のように連続する複数の観察で段階的にかつ順に増加すること確認したうえで、適正範囲(この場合、温度差3℃)を超えたときに、異常と判断するとよい。これにより、凝縮器22の温度差が適切であるかどうかの判定精度を向上させることができる。
[圧縮機の運転率の適正範囲]
また、適正範囲決定部82は付加的に、タイマTによって計測された冷却運転時の圧縮機21の運転時刻および停止時刻をもとに、冷却運転時の圧縮機21についての運転率(%)の適正範囲を決定するように構成されていてもよい。具体的には、例えば、適正範囲決定部82は、個々の冷却貯蔵庫ごとに、冷却運転時の圧縮機21の運転率の基本となる基準運転率をまず決定し、そしてこの基準運転率を基にして適正な運転率の及ぶ範囲を決定することができる。この圧縮機21の運転率の適正は、例えば、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との温度差(すなわち冷却温度幅)ごとに異なり得るため、この温度差(すなわち冷却温度幅)ごとに算出してもよい(図9参照)。運転率を算出する際の環境温度としては、例えば、冷却運転の開始時の環境温度を採用することができる。算出された適正運転率に関する情報は、記憶部JMに記憶される。
より具体的には、適正範囲決定部82は、例えば、冷却運転時の圧縮機21の運転時刻および停止時刻に関する情報を基に、圧縮機21の基準運転率を算出する。基準運転率は、例えば、冷却ユニット20が正常な時に行われる複数回の冷却運転について得られる圧縮機21の運転率の平均値とすることができる。圧縮機21の運転率は、各冷却運転について、例えば次式:運転率(%)=(冷却運転時の圧縮機の運転時間)÷(冷却運転時の圧縮機の運転時間+冷却運転時の圧縮機の停止時間)×100;に基づいて算出することができる。圧縮機21の運転率は、例えば、冷却貯蔵庫10から送られる、冷却運転時の圧縮機21の運転時刻および停止時刻等をもとに算出することができる。
次いで、適正範囲決定部82は、基準運転率を基にして、圧縮機21の適正な運転率と見なせる運転率の適正範囲を決定する。運転率の適正範囲は、例えば、基準運転率に対する閾値を設定し、この閾値以下、あるいは、閾値を超えないもの、とすることができる。キャピラリー詰りは緩やかに進行する。これに対して、圧縮機21の運転率は、環境温度、電圧変動、扉開閉、庫内負荷温度等の影響により変動し易いという特徴がある。そのため、基準運転率(例えば、50%)に対するの増加幅を定期的(例えば1日ごと)にウォッチしておき、その増加幅が、例えば、+1%,+3%,+5%等のように連続する複数の観察で段階的にかつ順に増加すること確認したうえで、適正範囲(この場合、(50+5)%)を超えたときに、異常と判断するとよい。これにより、圧縮機21の運転率が適正であるかどうかの判断精度を向上させることができる。
適正範囲を決定したのち、冷却貯蔵庫10は、図8に示すように、引き続き、冷却運転(工程S33)と除霜運転(工程S34)とを実行する。冷却運転(工程S33)および除霜運転(工程S34)は、冷却貯蔵庫10の運転が終了するとき(工程S35でYES)まで繰り返し実行される。そして冷却貯蔵庫10は、センサ16T,35A,35B,24T,26,34によって冷却貯蔵庫10の状態をモニタリングし、モニタリング(検知)された情報を、送信部56を通じて電気信号として情報処理装置80に送信する。これにより、情報処理装置80は、取得部81によって、冷却貯蔵庫10から送られたモニタリング情報を取得し、データベースDBに記憶する。より詳しくは、取得部81は、適正範囲を決定するために用いるデータ、例えば、第1温度センサ35A、および第2温度センサ35Bが検知した情報と、タイマTによって計測される冷却運転時の圧縮機21の運転時刻と停止時刻とに関する情報と、を取得する(工程S43)。
次いで、判断部83は、工程S44において、冷却運転(工程S33)における圧縮機21の駆動状態が高まっているかどうかを判断する。より具体的には、判断部83は、タイマTによって計測される冷却運転時の圧縮機21の運転時刻と停止時刻とに関する情報から、当該冷却運転時の圧縮機21の運転率を算出する。判断部83による圧縮機21の運転率の計算は、例えば、冷却貯蔵庫10による冷却運転(工程S33)が終了したのち、冷却貯蔵庫10による除霜運転(工程S34)と並行して実行することができる。そして、算出された圧縮機21の運転率が、記憶部JMに記憶された圧縮機21の運転率の適正範囲内であるかどうかを判断する。このとき比較の基準とする圧縮機21の運転率の適正範囲として、当該冷却運転における環境温度と冷却設定温度との温度差に対応する圧縮機21の運転率の適正範囲を採用する。圧縮機21の運転率が、運転率の適正範囲内であるとき(工程S44でYES)、工程S43に進む。圧縮機21の運転率が、運転率の適正範囲外であるとき(工程S44でNO)、工程S43に進む。
判断部83は、工程S45において、冷却運転(工程S33)における凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差が適切かどうかを判断する。より具体的には、判断部83は、第1温度センサ35Aおよび第2温度センサ35Bによってそれぞれ検知される凝縮器22の中央部22Bの温度と出口22Cの温度とに関する情報に基づいて算出されるこれらの温度の差が、記憶部JMに記憶されたこれらの温度差の適正範囲内であるかどうかを判断する。凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差が、これらの温度差の適正範囲内であるとき(工程S45でYES)、工程S43に進む。圧縮機21の運転率が、運転率の適正範囲外であるとき(工程S45でNO)、工程S46に進む。
出力部84は、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差が適正範囲内でない場合、工程S46において、キャピラリーチューブ23に詰まりが生じている可能性があることを示す情報(以下、単に「不適切情報」という場合がある。)を出力する。出力部84は、不適切情報を、例えば冷却貯蔵庫10や他のコンピュータ60などに対して出力することができる。また、冷却貯蔵庫10や他のコンピュータ60は、情報処理装置80が出力する情報に基づいて、キャピラリーチューブ23に詰まりが生じている可能性があることを報知する報知工程(図示せず)を実行することができる。冷却貯蔵庫10における報知工程としては、例えば、操作パネル16の表示部における文字やUI,光等による表示、ブザー等の発音装置(図示せず)による報知、等が挙げられる。他のコンピュータ60における報知工程としては、例えば、他のコンピュータ60が備えるディスプレイ等の表示部におけるやUI,光等による表示、ブザー等の発音装置による報知、メールやSNS(Social Networking Service)等の通信アプリケーションを利用した報知等が挙げられる。これにより、ユーザは、例えば、冷却貯蔵庫10のキャピラリーチューブ23において詰まりが生じている可能性を早い段階で知ることができる。
なお、キャピラリーチューブ23に詰まりが発生していると判断された場合であっても、そのことを理由にして冷却貯蔵庫10の運転は停止されない。したがって、冷却運転を工程S46において不適切情報を出力した後は、工程47に示すように、引き続き工程S43に進み、次の冷却運転についての判断工程S43~S47を継続する。
以上の検知システム1は、冷却貯蔵庫10と、センサ35A,35Bと、情報処理装置80と、を備える。冷却貯蔵庫10は、貯蔵室14を有する貯蔵庫本体11と、圧縮機21、凝縮器22、キャピラリーチューブ23、および、圧縮機21と凝縮器22とキャピラリーチューブ23との間に冷媒を循環させるための冷媒管25と、を含む冷却ユニット20と、を備える。凝縮器22は、圧縮機21によって圧縮された冷媒が送られる入口22Aと、キャピラリーチューブ23に向けて冷媒が送り出される出口22Cと、入口22Aと出口22Cとの間の中央部22Bと、を含み、センサとして、中央部22Bにおいて当該凝縮器22の温度を検知することができる第1温度センサ35Aと、出口22Cにおいて当該凝縮器22の温度を検知することができる第2温度センサ35Bと、を備えている。そして貯蔵室14の空気を冷却ユニット20に取り込んで冷却したのち貯蔵室14に戻す冷却運転を実行する構成を備えている。また、情報処理装置80は、圧縮機21の駆動状態に関する情報と、第1温度センサ35Aおよび第2温度センサ35Bが取得した情報と、を取得する取得部81と、圧縮機21の駆動状態が高まっているときの凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差が、キャピラリーチューブ23が正常であるときの取得部81が取得した情報に基づいて予め定められる、圧縮機21の駆動状態が高まっているときの凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差の適正範囲から外れたときに、キャピラリーチューブ23に異常があると判断する判断部83と、判断部83によってキャピラリーチューブ23に異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部84と、を備える。
このような実施形態1において、情報処理装置80は、凝縮器22の中央部温度と出口温度との温度差をモニタリング(監視)し、その適正範囲を設定して、冷却ユニット20に異常があるときの異常の原因が、キャピラリーチューブ23の詰まりに起因するものであるかどうかを判断する。これにより、冷却貯蔵庫10のキャピラリーチューブ23が詰まっているかどうかを現場で実際に確認する必要なく、キャピラリーチューブ23の詰まりに起因する冷却ユニット20の不具合をより早い段階で検知することができる。また、冷却ユニット20に不具合が生じたときに、その原因がキャピラリーチューブ23の詰まりに起因するものであるかどうかを判断することができる。
実施形態1において、情報処理装置80は、適正範囲決定部82を備える。適正範囲決定部82は、取得部81が取得した、キャピラリーチューブ23が正常であって圧縮機21の駆動状態が高まっているときの、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差に関する情報をもとに、当該温度差の適正範囲を決定する。このような構成によると、個々の冷却貯蔵庫10ごとに凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差に関する適正範囲が適切に決定される。これにより、キャピラリーチューブ23の詰まりに起因する冷却ユニット20の不具合を精度よく検知することができる。
<実施形態2>
上記実施形態1では、扉開閉センサ34は付加的な要素であったが、実施形態2において扉開閉センサ34は必須の要素として冷却貯蔵庫10に備えられている。そして、適正範囲決定部82は、圧縮機の運転率の適正範囲の決定に当たり、以下の条件(a)~(d)のいずれか1つ以上を採用するとよい。また、適正範囲決定部82は、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差の適正範囲の決定に当たり、以下の条件(a),(d)のいずれか1つ以上を採用してもよい。その他の構成については実施形態1と同様であってよく、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
[条件]
(a)除霜運転後の所定時間内に検知された冷却運転に関する情報は用いない
(b)連続する複数回のサイクルにおいて圧縮機の運転率の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける運転率の平均値を一回の冷却運転の圧縮機の平均運転率として採用し、適正範囲を決定する
(c)連続する複数回のサイクルにおいて環境温度の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける圧縮機の運転率の平均値を一回の冷却運転の圧縮機の平均運転率として採用し、適正範囲を決定する
(d)連続する複数回のサイクルにおいて扉の開閉があるとき、当該連続する複数回のサイクルで検知された冷却運転に関する情報は用いない
[条件(a)]
除霜運転の終了直後は、冷却室17の温度が除霜終了温度の近傍まで高くなっており、庫内温度を冷却室温度センサ26によって正確に検知することが困難となり得る。また、冷却運転は、貯蔵室14の空気を除霜終了温度近傍から冷却設定温度近傍にまで冷却する冷却期間と、貯蔵室14の空気を冷却設定温度近傍に維持する保冷期間と、を含む。冷却期間において圧縮機21は連続して運転されるため、圧縮機21の運転率の算出に冷却期間における圧縮機21の運転時間を含めると、基準運転率および運転率の適性範囲が相対的に高くなり、冷却ユニット20の性能が低下したときの影響が圧縮機21の運転率に顕れ難くなる。したがって、圧縮機の運転率の適性範囲に決定に際しても、除霜運転後の所定時間(典型的には、30分間~1.5時間、例えば1時間)内に取得される冷却貯蔵庫10の運転状況を示すデータは、用いないようにするとよい。これにより、圧縮機の運転率の適正範囲の精度を高めることができる。またこの場合、キャピラリー詰まりの評価対象となる冷却貯蔵庫10の運転状況を示す情報についても、上記と同じ除霜運転後の所定時間内に取得されたものは用いないようにするとよい。
[条件(b)]
キャピラリー詰りは緩やかに進行するのに対し、圧縮機21の運転率は、環境温度、電圧変動、扉開閉、庫内負荷温度等の外因によって短期間に変動し易いという特徴がある。またこのような圧縮機21の運転率に変動を与える要素は、頻繁に起こりやすい。そのため、一回の冷却運転における圧縮機の運転率は、圧縮機21の運転率に大きな変動がみられない一部の期間についての圧縮率を代表値として採用することができる。例えば、冷却運転において、庫内温度を一つの冷却上限温度(または冷却下限温度)から次の冷却上限温度(または冷却下限温度)まで制御する期間を1サイクルとするとき、連続する複数サイクル(例えば3サイクル)の運転率の変動が小さい(例えば、平均値に対して±3%以内である、一例として、47~53%である)とき、この複数サイクルの平均運転率を、当該一回の冷却運転についての平均運転率として採用するとよい。運転率の変動が小さいサイクルが複数あるとき、任意の連続する複数サイクルの平均運転率として採用することができる。
[条件(c)]
環境温度が異なると、環境温度と貯蔵室14の冷却設定温度との温度差(すなわち冷却温度幅)が異なることから、圧縮機21の運転率の適性範囲は環境温度ごとに定められる。ここで、圧縮機21の運転率と紐づけられる環境温度が、当該運転率の算出中に大きく変動していると、運転率と環境温度との対応に関する精度が低下し得る。そのため、一回の冷却運転における圧縮機の運転率は、環境温度に大きな変動がみられない一部の期間について算出された圧縮率を代表値として採用することができる。例えば、連続する複数サイクル(例えば3サイクル)の環境温度の変動が小さい(例えば、平均温度に対して±2℃以内である)とき、この複数サイクルの平均運転率を、当該一回の冷却運転についての平均運転率として採用するとよい。なお、上記条件(b)において、運転率の変動が小さい複数サイクルが複数組あるとき、当該条件(c)を満たす複数サイクルの平均運転率を、その一回の冷却運転の平均運転率として採用することがより好ましい。環境温度は、外部温度センサ16Tによって検知することができる。
[条件(d)]
扉13の開閉があったかどうかは、扉開閉センサ34によって扉13の開閉が検知されたかどうかで把握することができる。
扉13の開閉があると、貯蔵室14の温度が大きく変動して、圧縮機21の運転率に大きな影響を及ぼし得る。したがって、扉13の開閉があったときの冷却運転において取得される冷却貯蔵庫10の運転状況を示すデータは、凝縮器22の中央部22Bと出口22Cとの温度差の適正範囲と、圧縮機の運転率の適正範囲と、を決定するために用いないようにするとよい。これにより、上記温度差の適正範囲、および圧縮機の運転率の適正範囲の精度を高めることができる。
適正範囲決定部82は、上記条件(a)~(d)のいずれか1つ、2つ、3つ、または4つが満たされるとき、圧縮機の運転率の適正範囲をより信頼性の高いものとして算出するように構成されている。これにより、圧縮機の駆動状態が高まったかどうか、換言すれば、冷却ユニット20の冷却性能が低下したかどうか、をより高精度に判断することができる。
<実施形態3>
上記実施形態1および2の冷却貯蔵庫10における圧縮機21は、一定速制御圧縮機であった。これに対し、実施形態3の冷却貯蔵庫110における圧縮機121は、駆動モータの回転数を変化させるインバータ制御が施されたインバータ制御圧縮機である。そして、圧縮機121の駆動状態に関する情報としては、運転率に代えて、圧縮機121の回転数が採用される。その他の構成については実施形態1と同様であってよく、同様の構成、作用及び効果についての説明は省略する。
実施形態3の圧縮機121は、駆動源としての電気モータ(図示せず)の回転数が可変とされている。また、この種の冷却貯蔵庫は、庫内温度を検出する温度センサの出力に基づいて得られる、所定のサンプリング時間ごとの庫内温度の降下度が、予め定められたコントロール冷却特性における温度降下度に倣うように圧縮機の回転数を変化させる運転制御を施すようにしている。これにより、圧縮機が長時間にわたって角に連続して駆動状態となることを抑制し、駆動時間と停止時間とが適度な間隔で繰り返される。その結果、蒸発器への過剰な着霜を抑制するなどして、冷却ユニットの熱交換機能を高く維持することができる。本例の圧縮機121の制御については、例えば、特許第4334971号公報に開示された手法を採用することができる。
[冷却運転時の冷却ユニットの状況]
このような冷却ユニット120についての、運転時間と、圧縮機21の回転数、貯蔵室14の温度、圧縮機21の運転率、および、圧縮機21の平均回転数との関係を示すグラフを、図12に上から順に示した。冷却貯蔵庫110の冷却運転における保冷期間では、冷却ユニット120が正常なときは、時間t0~t1に示されるように、圧縮機121は相対的に低い回転数で間欠運転される。しかしながら、冷却ユニット120に何らかの不具合が生じると、冷却ユニット120の冷却性能が低下することから、時間t1~t2に示されるように、電気モータは例えば庫内温度の変化に応じて圧縮機121の回転数を相対的に高まるように制御する。インバータ制御される圧縮機121において、回転数は、冷却ユニット120の冷却性能が低下するにつれて(つまり、時間がt1からt2へと進むにつれて)高められる。ここで、インバータ制御においては、圧縮機121の回転数が変化されても、時間t0~t2の間欠運転におけるON,OFFの周期が一定であるため、圧縮機121の運転率は一定のままである。
そして圧縮機121の回転数が時間t2において上限値に達してもなお冷却性能の低下が進行すると、電気モータは回転数を上限値として、圧縮機121を連続運転する。すると、間欠運転を行っていた時間t0~t2の圧縮機の運転率はその周期に応じて一定であったのに対し、時間t2以降の連続運転では、圧縮機の運転率は100%となる。そして、さらに冷却ユニット120の冷却性能が低下すると、例えば時間t3以降では、もはや庫内温度を冷却設定温度の近傍に維持することができなくなる。冷却ユニット20の不具合がキャピラリー詰りによるものである場合、時間t3に至るまでにキャピラリー詰りを検知することが求められる。また、冷却ユニット20を効率よく運転するとの観点からは、キャピラリー詰りによる不具合が発生してからできるだけ早い段階でキャピラリーチューブ23の異常を検知できることが望ましい。また、圧縮機121にインバータ制御を施しているときには、冷却ユニット120の冷却性能の低下の度合いは、圧縮機121の運転率で把握することはできず、例えば、圧縮機121の回転数で好適に把握することができる。
したがって、実施形態3においては、冷却運転(図8の工程S31)における圧縮機121の駆動状態に関する情報として、圧縮機121の回転数に関する情報を採用することができる。圧縮機121の回転数は、用いる圧縮機121に応じて、複数の段階(例えば、0速~8速の9段階)に設定されてもよいし、あるいは、無段階で(連続的に)変化される任意の回転数に設定されてもよい。そして冷却貯蔵庫110は、圧縮機121の駆動状態に関する情報として、冷却運転時の圧縮機121の回転数に関する情報を情報処理装置180に送信するように構成されている。
[圧縮機の回転数の適正範囲の決定]
情報処理装置180においては、取得部181によって、冷却貯蔵庫110から送られた冷却運転時の圧縮機121の回転数に関する情報を取得し(図8の工程S41)、この回転数に関する情報をもとに、適正範囲決定部182は、圧縮機121の回転数の適正範囲を決定する(図8の工程S42)。適正範囲決定部182は、実施形態1および2と同様に、基準回転数を基にして、圧縮機121の回転数が適正と見なせる適正範囲を決定する。
ここで、インバータ制御が施される圧縮機121においては、1回の冷却運転における圧縮機121の回転数が様々に変化する。そこで、適正範囲決定部182は、1回の冷却運転における圧縮機121の単位時間当たりの平均回転数を適正回転数とし、この適正回転数を基に、平均回転数の適正範囲を決定するとよい。なお、図12の1番下に、1回の冷却運転における圧縮機121の単位時間当たりの平均回転数のグラフを示した。圧縮機の平均回転数は、例えば次式:平均回転数(Hz)=[回転数(0Hz)×回転数0Hzでの運転時間+回転数(XHz)×回転数XHzでの運転時間+…+回転数(上限値Hz)×回転数の上限値での運転時間]÷(1サイクル時間);に基づいて算出することができる。なお、式中のXは、圧縮機121に設定された各回転数(0Hzと上限値とを除く)を示す。
[情報処理装置による評価]
引き続き、情報処理装置180は、取得部181によって、冷却貯蔵庫110から送られた冷却運転(図8の工程S33)時の圧縮機121の回転数に関する情報を取得する。そして判断部183は、圧縮機121の回転数に関する情報から上記の平均回転数を算出し、この平均回転数が、圧縮機121の平均回転数の適正範囲内であるかどうかを判断する。そして、圧縮機121の平均回転数が適正範囲でない場合に(工程S44でNO)、工程S45に進み、実施形態1と同様にキャピラリーチューブ23に詰まりが生じているかどうかを判断する。そして判断部83によってキャピラリーチューブ23の詰まりが生じている、換言すれは、キャピラリーチューブ23に異常がある、と判断されたとき、出力部184は、キャピラリーチューブ23に異常があることを示す情報を出力する。
本実施形態3において、圧縮機121は、駆動モータの回転数を変化させるインバータ制御が施されるインバータ制御式圧縮機であった。また、圧縮機121の駆動状態に関する情報として、圧縮機121の回転数(より詳細には、平均回転数)を採用した。
[条件(b)]
なお、圧縮機121がインバータ制御式圧縮機であるとき、適正範囲決定部182が、凝縮器22についての温度差の適正範囲と、圧縮機の平均回転数の適正範囲と、の少なくとも一方を決定する際に採用する条件(b)については、以下の通り、「運転率」を「回転数」と読み替えることができる。
(b)一回の冷却運転の圧縮機の回転数として、変動の小さい連続する複数回のサイクルについての平均回転数を採用する
このような構成によると、圧縮機21がインバータ制御式の圧縮機であっても、冷却ユニット120の冷却性が低下しているかどうかを把握することができ、さらに、冷却性が低下しているときは、その原因がキャピラリーチューブ23の詰まりに起因するものであるかどうかを適切に評価することができる。その結果、圧縮機121の駆動状態に関する情報として平均回転数(他の一例)を用いて、キャピラリーチューブ23の詰まりが生じているかどうかを評価することができる。
<他の実施形態>
本技術は、上記の実施形態に開示された例に限定されるものではなく、例えば、以下の態様も本技術範囲に含まれる。また、本技術は、その本質から逸脱しない範囲において種々変更された態様で実施することができる。
(1)上記実施形態では、冷却貯蔵庫10の制御装置50にI/F,受信部55,および送信部56が備えられ、これらのI/F,受信部55,および送信部56の機能を利用して情報処理装置80との間で情報を送受信するようにしていた。しかしながら、冷却貯蔵庫10は、例えば付加的にデータ通信装置を備えており、データ通信装置を介して情報処理装置80との間で情報を送受信するように構成されていてもよい。データ通信装置は、例えば、無線親機と、無線子機と、を備えている。また、無線親機と無線子機とは互いにデータ送信のための無線通信が可能な構成を備えるとともに、無線子機は制御装置50との間で有線通信が可能な構成を備え、無線親機は情報処理装置80との間で無線通信が可能な構成を備えている。このような構成によると、外部機器との通信機能を備えていない冷却貯蔵庫10に対してデータ通信システムを備えることで、本技術に係る異常検知システムによって異常を検知することができる。データ通信システムとしては、例えば、特定小電力無線、簡易無線、および構内無線等のいずれかの無線通信が可能なものであってよく、例えば、IEEE(米国電気電子学会)で標準規格として規定される周波数の電波や、電波法施行規則第6条第1項、同条第3項、同条第4項第1~4号(特に、第2号、第4号)等に規定される電波を使用するデータ通信システム(一例として、Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network、IEEE802.15.4g)対応機器)が挙げられる。
(2)上記実施形態において、他のコンピュータ60の所有者は特に限定されず、冷却貯蔵庫10のユーザであってもよいし、冷却貯蔵庫10の保守・メンテナンスを行うサービスマンであってもよいし、異常検知システム1を管理する管理者等であってもよい。
(3)上記実施形態において異常を報知する手法については特に制限されない。例えば、冷却貯蔵庫10の表示部に封止部材または圧縮機の異常を示すエラーメッセージが表示されてもよいし、冷却貯蔵庫10が発光手段や発音手段を備える場合、異常を示す光,音等によるエラーメッセージが出力されてもよい。また、情報処理装置80から他のコンピュータ60に対して異常を知らせる電子メールやメッセージが送信されてもよいし、ユーザやサービスマン,管理者等に電話でメッセージが発信されてもよい。
(4)上記実施形態において、情報処理装置80は、冷却貯蔵庫10に関する情報を管理する管理サーバであって、外部システム連携用のAPI(Application Programming Interface)を通じたインターネット経由で、他のコンピュータ60に対し、管理情報を分析するためのソフトウェア(典型的には、SaaS:Software as a Service)を提供できるように構成されていていてもよい。この場合、異常の報知は、管理情報を分析するためのソフトウェアによって実行されるように構成されていてもよい。また、管理情報を分析するためのソフトウェアは、情報処理装置80から封止部材の異常を示す信号を受け取ったとき、庫内温度の経時変化を示すグラフの確認を促すメッセージ等を表示するように構成されていてもよい。
(5)上記実施形態において、冷却貯蔵庫10の冷却運転、および除霜運転の内容は例示にすぎず、本技術の本質を損ねない範囲において、改変したり、その他の様々な運転方法を採用することができる。
(6)上記異常検知システム1においては、1つの情報処理装置80に対し、1つの冷却貯蔵庫10のみが通信可能に接続されていた。しかしながら、1つの情報処理装置80に対し、複数の冷却貯蔵庫10が通信可能に接続されていてもよい。また、上記異常検知システム1においては、1つの他のコンピュータ60に対し、1つの冷却貯蔵庫10についての異常に関する情報が出力されている。しかしながら、1つの他のコンピュータ60に対し、複数の冷却貯蔵庫10についての異常に関する情報が出力されるように構成されていてもよい。
(7)情報処理装置80は、プロセッサとしてCPUを備えるコンピュータであった。しかしながら、情報処理装置80は、プロセッサとして、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等を含むものであってよく、集積回路(Integrated Circuit:IC)チップ、LSI(Large Scale Integration)等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって各処理を実行するものであってよい。
(8)なお、本技術において、コンピュータプログラムは、任意の非一時的可読媒体(Non-transitory Computer Readable Medium:N-CRM)に記録された形で提供されてもよい。
1…異常検知システム、10,110…冷却貯蔵庫、11…貯蔵庫本体、14…貯蔵室、20,120…冷却ユニット、21,121…圧縮機、22…凝縮器、23…キャピラリーチューブ、24…蒸発器、30…蒸発器ファン、35…封止部材、50…制御装置、60…他のコンピュータ、80,180…情報処理装置、81,181…取得部、82,182…適正電流範囲決定部、83,183…判断部、84,184…出力部、16T…外部温度センサ(第3温度センサ)、24T…蒸発器温度センサ、26…冷却室温度センサ、35A…第1温度センサ、35B…第2温度センサ

Claims (10)

  1. 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、
    を備え、
    前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、
    前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、
    前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、
    を備えており、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常を検知する情報処理装置であって、
    前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが検知した情報と、を取得する取得部と、
    前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差が、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差の適正範囲から外れたときに、前記キャピラリーチューブに異常があると判断する判断部と、
    前記判断部によって前記キャピラリーチューブに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、
    を備える、情報処理装置。
  2. 前記取得部が取得した、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記温度差に関する情報をもとに、前記適正範囲を決定する適正範囲決定部を備える、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記冷却ユニットは、前記キャピラリーチューブと前記圧縮機との間に介装される蒸発器と、前記蒸発器を加熱するためのヒータと、をさらに備え、
    前記冷却貯蔵庫は、
    一面に開口を有する断熱筐体と、前記開口を開閉する扉と、前記扉の開閉を検知する開閉センサと、環境温度を検知する第3温度センサと、を備えるとともに、
    所定の除霜条件が満たされたときに、前記ヒータによって前記蒸発器を加熱して前記蒸発器に付着した霜を融解させる除霜運転を実行する構成と、
    前記冷却運転において、前記貯蔵室の空気の温度である庫内温度を、所定の冷却上限温度と所定の冷却下限温度との間で維持する構成と、を備えており、
    前記取得部は、前記第3温度センサが取得した情報を取得し、
    前記判断部は、前記圧縮機の駆動状態の適正範囲を基に、前記圧縮機の駆動状態が高まっているかどうかを判断する構成を備え、
    前記圧縮機の駆動状態の適正範囲は、前記冷却貯蔵庫が正常であるときの前記圧縮機の駆動状態に関する情報に基づいて予め定められるものであって、下記:
    (a)前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、前記除霜運転後の所定時間内に検知された前記情報は用いない;
    前記冷却運転において、前記庫内温度が、一の冷却上限温度または冷却下限温度から次の冷却上限温度または冷却下限温度に制御されるまでの周期を1サイクルとするとき、
    (b)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記圧縮機の駆動状態の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;
    (c)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記環境温度の変動が所定の範囲に収まるとき、当該連続する複数回のサイクルにおける前記圧縮機の駆動状態に関する情報をもとに前記適正範囲を決定する;および、
    (d)連続する複数回の前記サイクルにおいて前記扉の開閉があるとき、前記圧縮機の駆動状態に関する情報として、当該連続する複数回のサイクルで検知された前記情報は用いない;
    のいずれか1つ以上の条件を採用して決定するように構成されている、請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記圧縮機は、駆動モータの回転数を一定として駆動と停止とを切り替える一定速制御が施され、
    前記圧縮機の駆動状態に関する前記情報は、前記圧縮機の運転率である、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記圧縮機は、駆動モータの回転数を変化させるインバータ制御が施され、
    前記圧縮機の駆動状態に関する前記情報は、前記圧縮機の回転数である、請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、
    を備え、
    前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、
    前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、
    前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、
    を備えており、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常を検知する異常検知方法であって、
    前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報と、を取得する取得ステップと、
    前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差が、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差の適正範囲から外れたときに、前記キャピラリーチューブに異常があると判断する判断ステップと、
    前記判断部によって前記キャピラリーチューブに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、
    を含む、異常検知方法。
  7. 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、
    を備え、
    前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、
    前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、
    前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、
    を備えており、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備える冷却貯蔵庫の異常の検知をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報と、を取得する取得ステップと、
    前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差が、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差の適正範囲から外れたときに、前記キャピラリーチューブに異常があると判断する判断ステップと、
    前記判断部によって前記キャピラリーチューブに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力ステップと、
    をコンピュータに実行させる、プログラム。
  8. 貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、
    を備え、
    前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、
    前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、
    前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、
    を備えており、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する手段と、
    前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報とを、通信可能に接続された請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置に送信する手段と、
    前記情報処理装置が前記キャピラリーチューブに異常があると判断したとき、前記情報処理装置から当該異常を示す情報を受信する手段と、
    受信した前記情報に基づいて前記異常を報知する手段と、
    をさらに備える、冷却貯蔵庫。
  9. 請求項1~5のいずれか1項に記載の前記情報処理装置をさらに備える、請求項8に記載の冷却貯蔵庫。
  10. 冷却貯蔵庫と、センサと、情報処理装置と、を備える異常検知システムであって、
    前記冷却貯蔵庫は、
    貯蔵室を有する貯蔵庫本体と、
    圧縮機、凝縮器、キャピラリーチューブ、および、前記圧縮機と前記凝縮器と前記キャピラリーチューブとの間に冷媒を循環させるための冷媒管と、を含む冷却ユニットと、
    を備え、
    前記凝縮器は、前記圧縮機によって圧縮された冷媒が送られる入口と、前記キャピラリーチューブに向けて冷媒が送り出される出口と、前記入口と前記出口との間の中央部と、を含むものであって、
    前記センサとしての、
    前記中央部において当該凝縮器の温度を検知することができる第1温度センサと、
    前記出口において当該凝縮器の温度を検知することができる第2温度センサと、
    を備えており、
    前記貯蔵室の空気を前記冷却ユニットに取り込んで冷却したのち前記貯蔵室に戻す冷却運転を実行する構成を備え、
    前記情報処理装置は、
    前記圧縮機の駆動状態に関する情報と、前記第1温度センサおよび前記第2温度センサが取得した情報と、を取得する取得部と、
    前記圧縮機の駆動状態が高まっているときの前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差が、前記キャピラリーチューブが正常であるときの前記取得部が取得した情報に基づいて予め定められる、前記凝縮器の前記中央部と前記出口との温度差の適正範囲から外れたときに、前記キャピラリーチューブに異常があると判断する判断部と、
    前記判断部によって前記キャピラリーチューブに異常があると判断されたとき、異常を示す情報を出力する出力部と、
    を備える、異常検知システム。
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