JP2005106350A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来提案されている冷蔵庫には、真空断熱材の内部圧力を検知し、圧力表示部に表示するものがあるが、これはあくまでも真空断熱材の内部圧力を検知し、圧力表示部に表示するに止どまり、劣化あるいは破損を診断するという機能を果たすものではない。
本発明は、真空断熱材の劣化あるいは破損の状態を容易に判断することを可能とする冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】 真空断熱材15aの表面温度を検知する温度検知器38の検知温度の変化から真空断熱材15aの劣化あるいは破損を診断し、診断結果を表示部に表示する。
【選択図】 図4
本発明は、真空断熱材の劣化あるいは破損の状態を容易に判断することを可能とする冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】 真空断熱材15aの表面温度を検知する温度検知器38の検知温度の変化から真空断熱材15aの劣化あるいは破損を診断し、診断結果を表示部に表示する。
【選択図】 図4
Description
この発明は冷蔵庫に関する。
近年の冷蔵庫においては、更なる省エネルギーあるいは庫内有効スペース拡大のための手段として、より断熱性能の高い真空断熱材が利用されるようになってきた。
この真空断熱材は、例えば、グラスファイバ、あるいは、シリカ、パーライト等の微粉末を芯材とし、芯材をガスの透過を阻止するガスバリアフィルムで覆った後に、ガスバリアフィルム内部を減圧し、ガスバリアフィルム端部を熱溶着することにより得る。
このようにして得られた真空断熱材は、ガスバリアフィルム表面からの微量なガスの透過、あるいは熱溶着部からのガス侵入等による真空度の経時劣化が起こるという特性を有する。また、破損による断熱性能の大幅な低下も起こり得る。こうした真空断熱材の性能の低下が起こると、冷蔵庫の「庫内の冷えが悪い」あるいは「電気代が高い」等の現象が現れる。これらの現象に気付いた使用者は冷蔵庫の故障を疑うこととなるが、使用者は原因を特定できないため、専門業者に冷蔵庫の修理を依頼することが予想される。
しかしながら、専門業者の修理点検者は、通常、真空断熱材の状態が外部から容易に確認できないため、「庫内の冷えが悪い」あるいは「電気代が高い」等の現象を引き起こし得るあらゆる可能性を一通り検証した後に、消去法的に真空断熱材の劣化あるいは破損が原因であるという推断を行うこととなる。このため、最終的な原因の特定に曖昧さを残すことになる上に、消去法的な特定方法のため、原因特定に至るまでに長時間を費やさざるを得ない。
よって、真空断熱材の状態を適確に診断し、それを外部に表示し得る手段が必要となってくる。
冷蔵庫運転中の真空断熱材の状態を検知する手段としては、例えば下記の特許文献1に記載されたものが知られている。
特許文献1には、真空断熱材にはその内部の気体を排気するための排気用パイプ部分が連結され、排気用パイプの適所に真空断熱材の内部圧力を検知する圧力検知部を配し、検知した圧力を表示することにより、真空断熱材の状態を把握するという手段が記されている。
しかしながら、上記従来技術においては、真空断熱材の内部圧力を検知し、圧力表示部に表示することにとどまり、劣化あるいは破損を診断するという機能を果たすものではない。すなわち、従来技術において使用者あるいは修理点検者が真空断熱材の状態を判断するためには、真空断熱材の圧力状態に関する専門知識が必要とされ、使用者あるいは修理点検者が容易に真空断熱材の状態を知ることに関する配慮はなされていない。
本発明は上記課題に鑑み、真空断熱材の劣化あるいは破損の状態を容易に判断することを可能とする冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用いた冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損を診断する手段を備えたこと要旨とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、真空断熱材の劣化あるいは破損を、劣化あるいは破損を判定する基準値を設け、前記基準値と比較することにより真空断熱材の劣化あるいは破損の診断を行うことを要旨とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、温度検知手段により検知された温度と、温度の基準値とを比較することにより真空断熱材の劣化あるいは破損の診断を行うことを要旨とする。
請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明において、真空断熱材を通過する熱流束と、熱流速の基準値とを比較することにより真空断熱材の劣化あるいは破損の診断を行うことを要旨とする。
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明において、真空断熱材の熱伝導率と、熱伝導率の基準値とを比較することにより真空断熱材の劣化あるいは破損の診断を行うことを要旨とする。
請求項6記載の発明は、請求項3記載の発明において、温度検知手段の温度検知部は、真空断熱材に接していることを要旨とする。
請求項7記載の発明は、請求項3記載の発明において、温度検知手段の温度検知部と真空断熱材面との間に介在部材が存在し、前記温度検知部は前記介在部材に接していることを要旨とする。
請求項8記載の発明は、請求項6または請求項7記載の発明において、真空断熱材が高温度領域と低温度領域を隔てている場合、温度検知部を真空断熱材に対して高温度領域側に設けたことを要旨とする。
請求項9記載の発明は、請求項4記載の発明において、両面の温度を検知する手段を備えた部材を仕切壁の構成要素に含むことを要旨とする。
請求項10記載の発明は、請求項5記載の発明において、両面の温度を検知する手段を備えた部材及び両面の温度を検知する手段を備えた真空断熱材を仕切壁の構成要素に含むことを要旨とする。
請求項11記載の発明は、請求項8記載の発明において、温度検知手段による検知温度が、基準温度を下回った場合に、真空断熱材の劣化あるいは破損と診断することを要旨とする。
請求項12記載の発明は、請求項9記載の発明において、熱流束が基準熱流束を上回った場合に、真空断熱材の劣化あるいは破損と診断することを要旨とする。
請求項13記載の発明は、請求項10記載の発明において、熱伝導率が、基準熱伝導率を上回った場合に、真空断熱材の劣化あるいは破損と診断することを要旨とする。
請求項14記載の発明は、請求項1〜請求項13何れか一項記載の発明において、劣化の判定を、劣化の度合いに応じて複数の段階に分けることを要旨とする。
請求項15記載の発明は、温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用いた冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を表示する手段を備えたことを要旨とする。
請求項16記載の発明は、温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用いた冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を不揮発性メモリに記憶させることを要旨とする。
請求項17記載の発明は、温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用い、圧縮機を備え、前記圧縮機の回転数を制御する手段を備えた冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損後に、前記圧縮機の始動時最低回転数が増加することを要旨とする。
請求項18記載の発明は、温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用い、圧縮機を備え、前記圧縮機の回転数を制御する手段を備え、前記圧縮機は始動後に回転数が段階的に上昇するよう制御される冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損後に、段階的に上昇する回転数の各段間の増分が増すことを要旨とする。
以上説明したように、本発明によれば、真空断熱材の劣化あるいは破損の状態を容易に判断することを可能とする冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施の形態を図1〜図13を参照しながら説明する。
(実施例1)
以下では、図1〜図8を参照しながら実施例1の説明を行う。
(実施例1)
以下では、図1〜図8を参照しながら実施例1の説明を行う。
まず、本発明に係る冷蔵庫の構成を図1及び図2を参照しながら説明する。図1は本発明の冷蔵庫の縦断面図であり、図2は図1のA−Aにおける断面図を上方から見た図である。
冷蔵庫1の庫内は、仕切壁29及び断熱仕切壁17により、庫内上方から5℃程度に保たれる冷蔵室2、2〜3℃程度に保たれる野菜室3、−18℃程度に保たれる冷凍室4、5に区画されている。これら各室の温度は図示しない庫内温度設定ダイヤルにより制御される。冷蔵室は回転式の扉11により開閉され、野菜室3、冷凍室4、5はそれぞれの室の前方の引き出し式の扉12、13、14により開閉される。引き出し式の扉12、13、14には、それぞれに対応するプラスチック製収納容器30、31、32が備えられており、使用者は収納容器30には野菜類を、収納容器31には例えばアイスクリームを、収納容器32には例えば冷凍食品をそれぞれの収納する。
庫内送風ファン8により送風される冷却風は、ダンパ9が開状態の場合は、冷蔵室送風用ダクト23及び冷凍室送風用ダクト26を介し、冷蔵室、冷凍室へ送られる。冷蔵室への冷却風は、吐出口24a、24b、24cから流入し、冷蔵室2を冷却した後、仕切壁29に設けられた通風口25a、25bを介して野菜室3に入り、野菜室3を冷却する。冷蔵室2、野菜室3の冷却を終えた冷却風は、図示しない冷却風戻りダクトを介して、再び冷却室10に戻る。一方、冷凍室4、5へは、それぞれ吐出口27a、27bから流入し、冷凍室4、5を冷却した後、冷凍室5後方に設けられた冷却風戻りダクト28を介して再び冷却室33に戻る。冷却室10に入った冷却風は、冷却器7により冷却され、再び庫内送風ファン8により送風される。
冷蔵室送風用ダクト入口部のダンパ9が閉状態の場合は、冷却風は冷凍室4、5へのみ送風される。
野菜室3の下部の断熱仕切壁17内には、野菜室3が過度に冷却されることを防止するための野菜室ヒータ18が設けられている。
冷却室10下方には冷却器7の除霜に用いる除霜ヒータ19が設けられている。除霜時に生じた除霜水は、冷却室33の下部の樋20及び除霜水排水管21を介して、圧縮機6上部に設けられた蒸発皿22内に集められる。蒸発皿22内の除霜水は、圧縮機6の発熱及び図示しないファンの送風により蒸発する。また、圧縮機6は図示しない圧縮機モータにより駆動される。
図2に示すように、冷蔵庫1の庫内と庫外は、金属製の外箱33、合成樹脂製の内箱34、外箱33の庫内側の面に貼付された真空断熱材15b、15f、15g、及び外箱33と内箱34間の残余空間を充たす硬質ウレタンフォーム16とからなる仕切壁により仕切られており、回転式扉11を閉状態とすることにより庫外から断熱される。
図1中及び図2中に示された15a〜15gは真空断熱材である。15aは天井壁、15bは背面壁、15cは底面壁、15dは冷凍室4の扉13内、15eは冷凍室5の扉14内、15f、15gは側面壁に用いられた真空断熱材をそれぞれ示す。
図3は本発明の実施例1に係る真空断熱材の断面図である。真空断熱材は、図3に示すように、ガスバリアフィルム35内に芯材となるガラスウール36、さらに水分を吸着する吸着剤37を封入し、真空引き後にガスバリアフィルム36の端部35aを熱溶着することにより製造される。
また、冷蔵庫1には庫内の各室及び庫外それぞれの温度を検知するための図示しない温度検知器が備えられている。また、圧縮機6は回転数制御手段により回転数が制御される。
さらに、冷蔵庫1は、故障等の情報を表示する図示しない表示部、及び図示しないマイクロコンピュータを備えている。
以下に、庫内と庫外を仕切る仕切壁の中で、天井壁を例にとり、実施例1の説明を進める。
図4は、図1に示した冷蔵庫1の縦断面図の中の天井壁を拡大して示した図である。冷蔵庫1の天井壁は、庫外側から、外箱33、温度検知器38、真空断熱材、発泡ポリウレタン、内箱という構成となっている。
また、図5に示すように、外箱33と真空断熱材15aに挟まれるかたちで設けられる温度検知器38にはリード線39が備えられており、図示しないマイクロコンピュータと接続される。
以下に、図4の温度検知器38が検知する温度の変化の例を示す。
今、冷蔵室2の温度が5℃、庫外の温度が25℃、外箱33は鉄製であり、熱伝導率が73W/mK、厚さが1mm、硬質ウレタンフォーム16の熱伝導率が17mW/mK、硬質ウレタンフォーム16の面垂直方向厚さを10mm、真空断熱材15aのガスバリアフィルム35はアルミニウム製とし、ガスバリアフィルム35の熱伝導率が204W/mK、ガスバリアフィルム35の厚さが5μm、真空断熱材15aの芯部の熱伝導率1.5mW/mK、真空断熱材15aの芯部の厚さを10mm、内箱34はABS製であり、熱伝導率は0.15W/mK、厚さは2mm、外箱33の外面の熱伝達率は1.7W/m2K、内箱34の内面の熱伝達率は14.0W/m2Kとすると、真空断熱材15aの外箱側の表面(ガスバリアフィルム表面)の温度は、23.5℃となる。この温度が天井壁に設けられた真空断熱材15aの正常機能時(初期状態)における外箱側表面温度である。ところで、真空断熱材15aの劣化が進み、熱伝導率が3.0mW/mKとなった場合、真空断熱材15aの外箱側表面の温度は、22.4℃となる。また、真空断熱材15aの熱伝導率が6.0mW/mKとなると、真空断熱材の外箱側表面の温度は、21.0℃まで下降する。さらに、真空断熱材15aが破損し、芯材であるグラスウール程度の熱伝導率0.04W/mKとなった場合は、真空断熱材15aの外箱側表面の温度は、17.2℃となる。
以上の例のように、真空断熱材の表面温度は、真空断熱材の状態により変化する。真空断熱材の正常機能時(初期状態)においては、真空断熱材38の表面温度は、庫外温度、庫内温度設定ダイヤルの指示値に基いて最低到達温度が定まるため(このとき、外箱の庫外側の面の熱伝達率は自然対流熱伝達率、内箱の庫内側の面の熱伝達率は考えられる最大の値で評価する)、この最低到達温度から所定値を差し引いた温度を判定基準とし、真空断熱材38の表面温度と比較することによって真空断熱材の劣化あるいは破損の診断を行うことができる。
以下に例として、天井壁の真空断熱材15aを診断する手段を具体的に示す。
まず、真空断熱材を図4に示すような構成とするため、温度検知器38を真空断熱材の高温側となる面(図4においては上側の面)に接するように固定した後、外箱33の庫内側の面に真空断熱材を貼付する。この際に、温度検知器からのリード線39が適所から現れるようにする。続いて、ウレタンフォーム原料を注入し一体発泡を行ない、外箱33と内箱34の間の残余空間を硬質ウレタンフォーム16で充たす。さらに、図6に示すように、庫外温度検知器41、冷蔵室庫内温度検知器42、冷蔵室庫内温度設定ダイヤル43、真空断熱材表面温度検知器44、真空断熱材劣化・破損表示部46、及び圧縮機モータ45をそれぞれマイクロコンピュータ47と接続する。このマイクロコンピュータ46には、あらかじめ、庫外温度検知器41検知温度及び冷蔵室温度設定ダイヤル43の指示値に基づく真空断熱材15aの外箱側表面の最低到達温度を入力しておく。尚、図6中の矢印の向きは情報が進む向きを表す。
以下、診断は図7に示したフローチャートに従って行う。
(ステップ48)
庫外温度検知器41により検知された庫外温度と冷蔵室庫内温度検知器42により検知された庫内温度を比較する。庫内温度に対し所定温度以上庫外温度が高い場合には、ステップ49へ進む。
(ステップ49)
庫外温度検知器41によって検知された温度及び冷蔵室庫内温度設定ダイヤル43の指示値に基づく真空断熱材15aの外箱側表面の最低到達温度をマイクロコンピュータ47から呼出す。
(ステップ50)
ステップ49において呼出した最低到達温度より所定温度だけ低い温度を真空断熱材第一度劣化判定温度、第一度劣化判定温度より所定温度だけ低い温度を真空断熱材第二度劣化判定温度、第二度劣化判定温度より所定温度だけ低い温度を真空断熱材破損判定温度と定める。
(ステップ51)
真空断熱材15aの外箱側表面温度と真空断熱材第一度劣化判定温度との比較を行う。真空断熱材15aの外箱側表面温度が真空断熱材第一度劣化判定温度より高い場合は、ステップ48に戻る。一方、真空断熱材15aの外箱側表面温度が真空断熱材第一度劣化判定温度より低い場合は、ステップ52に進む。
(ステップ52)
真空断熱材15aの外箱側表面温度が真空断熱材第二度劣化判定温度より高い場合は、ステップ53aに進む。真空断熱材15aの外箱側表面温度が真空断熱材第二度劣化判定温度より低い場合は、ステップ54に進む。
(ステップ53a)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度1」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の軽度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ56及びステップ48へ進む。
(ステップ56)
天井壁の真空断熱材の状態を不揮発性メモリに書き込む。
(ステップ54)
外箱側表面温度と真空断熱材破損判定温度の比較を行い、外箱側表面温度が真空断熱材破損判定温度より高い場合はステップ53bへ進む。外箱側表面温度が真空断熱材破損判定温度より低い場合はステップ53c及びステップ55へ進む。
(ステップ53b)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度2」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の重度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ56及びステップ48へ進む。
(ステップ53c)
表示部に例えば「真空断熱材機能せず」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材が破損していることを知らせ、ステップ56へ進む。
(ステップ55)
圧縮機の始動時の最低回転数を上昇させ、さらに、段階的に上昇する圧縮機回転数の各段間の増分を増す。
(ステップ48)
庫外温度検知器41により検知された庫外温度と冷蔵室庫内温度検知器42により検知された庫内温度を比較する。庫内温度に対し所定温度以上庫外温度が高い場合には、ステップ49へ進む。
(ステップ49)
庫外温度検知器41によって検知された温度及び冷蔵室庫内温度設定ダイヤル43の指示値に基づく真空断熱材15aの外箱側表面の最低到達温度をマイクロコンピュータ47から呼出す。
(ステップ50)
ステップ49において呼出した最低到達温度より所定温度だけ低い温度を真空断熱材第一度劣化判定温度、第一度劣化判定温度より所定温度だけ低い温度を真空断熱材第二度劣化判定温度、第二度劣化判定温度より所定温度だけ低い温度を真空断熱材破損判定温度と定める。
(ステップ51)
真空断熱材15aの外箱側表面温度と真空断熱材第一度劣化判定温度との比較を行う。真空断熱材15aの外箱側表面温度が真空断熱材第一度劣化判定温度より高い場合は、ステップ48に戻る。一方、真空断熱材15aの外箱側表面温度が真空断熱材第一度劣化判定温度より低い場合は、ステップ52に進む。
(ステップ52)
真空断熱材15aの外箱側表面温度が真空断熱材第二度劣化判定温度より高い場合は、ステップ53aに進む。真空断熱材15aの外箱側表面温度が真空断熱材第二度劣化判定温度より低い場合は、ステップ54に進む。
(ステップ53a)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度1」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の軽度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ56及びステップ48へ進む。
(ステップ56)
天井壁の真空断熱材の状態を不揮発性メモリに書き込む。
(ステップ54)
外箱側表面温度と真空断熱材破損判定温度の比較を行い、外箱側表面温度が真空断熱材破損判定温度より高い場合はステップ53bへ進む。外箱側表面温度が真空断熱材破損判定温度より低い場合はステップ53c及びステップ55へ進む。
(ステップ53b)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度2」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の重度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ56及びステップ48へ進む。
(ステップ53c)
表示部に例えば「真空断熱材機能せず」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材が破損していることを知らせ、ステップ56へ進む。
(ステップ55)
圧縮機の始動時の最低回転数を上昇させ、さらに、段階的に上昇する圧縮機回転数の各段間の増分を増す。
図8を参照しながら、圧縮機の回転数の制御に関する説明を以下で行う。
図8に示すよう圧縮機回転数57は、始動後段階的に上昇し、冷凍室温度56が圧縮機OFF温度60に到達するとOFFとなる。冷蔵室温度55はダンパ閉温度58まで到達するとダンパ9が閉じ温度上昇が始まる。ダンパ9が閉じた後は冷凍室のみの冷却となり、冷凍室の冷却が加速される。
ところで、一般に、真空断熱材が破損すると、庫外からの熱侵入が増すため、圧縮機を真空断熱材が機能している場合と同様の低回転数から始動させると、圧縮機が動作しているにもかかわらず庫内がなかなか冷えない現象、いわゆる「冷え遅れ」が生じるという問題がある。
よって、真空断熱材が破損と診断された後には、始動時の圧縮機最低回転数83を破損前と比して増加させる。
さらに、段階的に上昇する回転数の各段階の増分84も同時に増やし、冷却性能を保ち得る回転数に速やかに到達できるようにする。
以上のように実施例1では、真空断熱材の診断を実施している。
これにより真空断熱材の状態を示唆する物理量(実施例1においては温度)に関する情報が、真空断熱材の状態を具体的に表す情報に変換されるため、この情報により使用者あるいは修理点検者は容易に真空断熱材の状態を判断できる。
実施例1によれば、真空断熱材の劣化あるいは破損を、劣化あるいは破損を判定する基準値を設け、その基準値と比較することによって診断している。
これにより、診断の客観性が保たれる。
実施例1によれば、温度情報に基づいて診断を行っている。
温度情報は温度検知器により得られる。温度検知器は安価であるため、コストの増加を最小限に抑えられる。また、構成が簡単なため、組立性の悪化を伴わない。
実施例1によれば、温度検知器は真空断熱材の表面に接するように設けられている。
これにより、真空断熱材の表面温度を適確に検知することができる。
実施例1によれば、真空断熱材は、高温度領域である庫外と低温度領域である冷蔵室を仕切る仕切壁ないに設けられており、温度検知器は真空断熱材の高温度領域側の表面に設けられている。
これは、真空断熱材の高温度領域側の表面温度の低下から真空断熱材の破損及び劣化を診断することで誤診を効果的に防止できるためである。以下にその理由を示す。
冷蔵庫の庫内は庫内温度設定ダイヤルに応じたほぼ一定の温度に制御されるため、理論上、真空断熱材の劣化あるいは破損を診断するための温度検知器を真空断熱材に対し低温側に設けて、判定基準となる温度より検知された温度が高い場合は、真空断熱材が劣化あるいは破損していると診断する手法をとることもできる。しかしながら、真空断熱材に対し低温側に温度検知器を設けた場合、温度が上昇する要因は、真空断熱材の劣化あるいは破損に限らず、例えば、扉の開閉による温度上昇や高温食品を庫内に収納した場合の温度上昇等が考えられるため、誤診される可能性が極めて高くなる。
一方、真空断熱材の劣化あるいは破損を診断するための温度検知器を、真空断熱材に対し高温側に設置した場合は、外箱の庫外側の面の熱伝達率は最低水準の熱伝達率(自然対流熱伝達率)を与え、内箱の庫内側の面は考えられる最高水準の熱伝達率を与え、庫内温度設定ダイヤル指示値から定まる庫内最低到達温度、及び庫外温度から評価される真空断熱材の外箱側表面温度の最低到達温度を評価し、その最低到達温度に対して判定基準となる劣化あるいは破損判定温度を定める。種々の要因により変動する真空断熱材の外箱側表面温度ではあるが、こうして定めた判定基準温度を劣化あるいは破損以外の要因によって下回ることはない。よって、真空断熱材の劣化あるいは破損を診断するための温度検知器を、真空断熱材に対し高温側に設置することによって誤診を効果的に防止できる。
実施例1によれば、温度検知器が検知する温度が、あらかじめマイクロコンピュータに入力された劣化あるいは破損判定温度を下回った場合に劣化あるいは破損と診断している。
既述の通り、真空断熱材の表面温度の変化から真空断熱材の劣化あるいは破損を診断する場合は、温度検知器は真空断熱材の高温度領域側の表面に設けるため、真空断熱材の高温度領域側の温度が劣化あるいは破損判定温度を下回った場合に、劣化あるいは破損と判定することで信頼性の高い診断が行える。
実施例1によれば、真空断熱材の劣化の判定を、劣化の度合いに応じて複数(二段階)に分けて行っている。
これにより、使用者あるいは点検者は真空断熱材の状態をより詳細に把握することが可能となる。
実施例1によれば、真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を表示部に表示している。
これにより、使用者あるいは点検者が専門知識を有していなくても、真空断熱材の状態を容易に判断できる。
実施例1によれば、真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を不揮発性メモリに記憶させている。
修理品をサービスセンタあるいは工場において点検する場合、通常、電源はオフ状態で送付されるため、不揮発性メモリに記憶させていない場合は、再起動後、診断結果が得られる状態となるまで運転させなければならない。よって、診断結果を得るまで長時間を要することとなる。そこで、第1の実施例では、真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を不揮発性メモリに記憶させることにより、冷蔵庫を再起動後速やかに診断結果を把握することを可能としている。
実施例1によれば、真空断熱材の破損を検知した後に、圧縮機の始動時の最低回転数を増している。
これにより、真空断熱材が破損した後に生じる冷え遅れ現象を回避することができる。
実施例1によれば、真空断熱材が破損した後に段階的に上昇する圧縮機回転数の各段間の増分を増している。
これにより、真空断熱材が破損した後に生じる冷え遅れ現象を回避することができる。
実施例1では、圧縮機の始動時の最低回転数を増加させる制御、及び段階的に上昇する圧縮機回転数の各段間の増分を増す制御は真空断熱材の破損判定後に行っているが、真空断熱材の劣化判定後に同様の制御を行っても良い。
これにより、真空断熱材の劣化により生じる若干の冷え遅れ現象を防止することができる。
実施例1では、真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を表示部に表示させることにより外部に知らせているが、例えばブザー等の手段により外部に真空断熱材の状態を知らせても良い。
実施例1では、天井壁に備えられた真空断熱材の診断方法を示しているが、本発明は、天井壁に備えられた真空断熱材の診断に限定されるものではない。
(実施例2)
以下では、図9を参照しながら実施例2の説明を行う。実施例1と同一機能部品あるいは同じ構成のものに関しては同一符号を付して説明する。また、実施例1と異なる構成のもののみ説明し、同じ構成のものに関する説明は省略する。
(実施例2)
以下では、図9を参照しながら実施例2の説明を行う。実施例1と同一機能部品あるいは同じ構成のものに関しては同一符号を付して説明する。また、実施例1と異なる構成のもののみ説明し、同じ構成のものに関する説明は省略する。
庫内と庫外を仕切る仕切壁の中で、天井壁を例にとり実施例2の説明を行う。
図9は冷蔵庫1の天井壁を拡大して示した図である。真空断熱材15aと温度検知器38間に介在部材40が入る構造となっている。また、温度検知器38は介在部材40の外箱側表面に接している。
実施例2によれば、真空断熱材と温度検知器との間に介在部材が存在し、温度検知器は介在部材40の外箱側表面に接している。
介在部材の熱伝導率は一定とみなせるため、介在部材の表面温度変化によって診断を行っても、真空断熱材の表面温度変化によるものと同様の診断が行える。破損しやすい真空断熱材表面に温度検知器を設ける代わりに、介在部材の表面に温度検知器を設けることで、真空断熱材の信頼性の低下を防ぐことができる。
(実施例3)
以下では、図10、図12を参照しながら実施例3の説明を行う。実施例1と同一機能部品あるいは同じ構成のものに関しては同一符号を付して説明する。また、実施例1と異なる構成のもののみ説明し、同じ構成のものに関する説明は省略する。
(実施例3)
以下では、図10、図12を参照しながら実施例3の説明を行う。実施例1と同一機能部品あるいは同じ構成のものに関しては同一符号を付して説明する。また、実施例1と異なる構成のもののみ説明し、同じ構成のものに関する説明は省略する。
庫内と庫外を仕切る仕切壁の中で、天井壁を例にとり実施例3の説明を行う。
図10は冷蔵庫1の天井壁を拡大して示した図である。熱伝導率既知の部材63の両面には温度検知器38a、38bが設けられており、部材63は内箱34の庫内側の面に密着させて固定してある。熱伝導率既知の部材63の熱伝導率をλ、熱伝導率既知の部材63の両面に設けた温度検知器38a、38bの検知温度差をΔT、熱伝導率既知の部材40の厚さをΔXとすると、熱伝導率既知の部材63を通過する熱流束値qは、下記の数1のようになる。
この熱流束値qは、真空断熱材15aを通過する熱流束値と等しいと考えて良いので、この熱流束値に基準値を設けて、真空断熱材15aの劣化あるいは破損を診断することが可能となる。
以下、診断する手段を図12に示すフローチャートに従って説明する。
(ステップ64)
庫外温度検知器41により検知された庫外温度と冷蔵室庫内温度検知器42により検知された庫内温度を比較する。庫内温度に対し所定温度以上庫外温度が高い場合には、ステップ65へ進む。
(ステップ65)
庫外温度検知器41によって検知された温度及び冷蔵室庫内温度設定ダイヤル43の指示値に基づく真空断熱材15aを通過する最大熱流束値をマイクロコンピュータ46から呼出す。
(ステップ66)
ステップ65において呼出した最大熱流束値より所定値だけ高い熱流束値を真空断熱材第一度劣化判定熱流束値、第一度劣化判定熱流束値より所定値だけ高い熱流束値を真空断熱材第二度劣化判定熱流束値、第二度劣化判定熱流束値より所定値だけ高い熱流束値を真空断熱材破損判定熱流束値と定める。
(ステップ67)
熱伝導率既知の部材40の熱伝導率、部材40の両面間温度差、部材40の厚さから部材40を通過する熱流束値を算出する。
(ステップ68)
ステップ67において算出された熱流束値と真空断熱材第一度劣化判定熱流束値との比較を行う。算出された熱流束値が真空断熱材第一度劣化判定熱流束値より低い場合は、ステップ64に戻る。一方、算出された熱流束値が真空断熱材第一度劣化判定熱流束値より高い場合は、ステップ69に進む。
(ステップ69)
算出された熱流束値が真空断熱材第二度劣化判定熱流束値より低い場合は、ステップ70aに進む。算出された熱流束値が真空断熱材第二度劣化判定熱流束値より高い場合は、ステップ71に進む。
(ステップ70a)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度1」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の軽度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ73及びステップ64へ進む。
(ステップ73)
天井壁の真空断熱材の状態を不揮発性メモリに書き込む。
(ステップ71)
ステップ67で算出された熱流束値と真空断熱材破損判定熱流束値の比較を行い、算出された熱流束値が真空断熱材破損判定熱流束値より低い場合はステップ70bへ進む。算出された熱流束値が真空断熱材破損判定熱流束値より高い場合はステップ70c及びステップ72へ進む。
(ステップ70b)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度2」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の重度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ73及びステップ64へ進む。
(ステップ70c)
表示部に例えば「真空断熱材機能せず」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材が破損していることを知らせ、ステップ73へ進む。
(ステップ72)
圧縮機の始動時の最低回転数を上昇させ、さらに、圧縮機回転数増加率を上昇させる。
(ステップ64)
庫外温度検知器41により検知された庫外温度と冷蔵室庫内温度検知器42により検知された庫内温度を比較する。庫内温度に対し所定温度以上庫外温度が高い場合には、ステップ65へ進む。
(ステップ65)
庫外温度検知器41によって検知された温度及び冷蔵室庫内温度設定ダイヤル43の指示値に基づく真空断熱材15aを通過する最大熱流束値をマイクロコンピュータ46から呼出す。
(ステップ66)
ステップ65において呼出した最大熱流束値より所定値だけ高い熱流束値を真空断熱材第一度劣化判定熱流束値、第一度劣化判定熱流束値より所定値だけ高い熱流束値を真空断熱材第二度劣化判定熱流束値、第二度劣化判定熱流束値より所定値だけ高い熱流束値を真空断熱材破損判定熱流束値と定める。
(ステップ67)
熱伝導率既知の部材40の熱伝導率、部材40の両面間温度差、部材40の厚さから部材40を通過する熱流束値を算出する。
(ステップ68)
ステップ67において算出された熱流束値と真空断熱材第一度劣化判定熱流束値との比較を行う。算出された熱流束値が真空断熱材第一度劣化判定熱流束値より低い場合は、ステップ64に戻る。一方、算出された熱流束値が真空断熱材第一度劣化判定熱流束値より高い場合は、ステップ69に進む。
(ステップ69)
算出された熱流束値が真空断熱材第二度劣化判定熱流束値より低い場合は、ステップ70aに進む。算出された熱流束値が真空断熱材第二度劣化判定熱流束値より高い場合は、ステップ71に進む。
(ステップ70a)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度1」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の軽度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ73及びステップ64へ進む。
(ステップ73)
天井壁の真空断熱材の状態を不揮発性メモリに書き込む。
(ステップ71)
ステップ67で算出された熱流束値と真空断熱材破損判定熱流束値の比較を行い、算出された熱流束値が真空断熱材破損判定熱流束値より低い場合はステップ70bへ進む。算出された熱流束値が真空断熱材破損判定熱流束値より高い場合はステップ70c及びステップ72へ進む。
(ステップ70b)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度2」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の重度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ73及びステップ64へ進む。
(ステップ70c)
表示部に例えば「真空断熱材機能せず」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材が破損していることを知らせ、ステップ73へ進む。
(ステップ72)
圧縮機の始動時の最低回転数を上昇させ、さらに、圧縮機回転数増加率を上昇させる。
以上のように実施例3によれば、真空断熱材を通過する熱流束値と判定基準となる熱流束値を比較することで真空断熱材の診断を行っている。
仕切壁を通過する熱流束値は、仕切壁のどの箇所で評価しても良いため、熱流束値により診断を行う場合、設置箇所に関する自由度が高い。
実施例3によれば、温度検知器は熱伝導率既知の部材の両面に設けてある。
真空断熱材を通過する熱流束値は、熱伝導率既知の部材の熱伝導率、両面間の温度差、厚さから間接的に評価される。このとき、熱伝導率、厚さは定数であり、熱流束値の変化は熱伝導率既知の部材の両面間の温度差に依存する。よって、熱伝導率既知の部材の両面に設けることで、両面間の温度差を適確に評価することができる。
実施例3によれば、熱伝導率既知の部材の両面間の温度差の変化から真空断熱材を通過する熱流束値の変化を評価し、あらかじめマイクロコンピュータに入力された劣化あるいは破損判定熱流束値を上回った場合に劣化あるいは破損と診断している。
劣化あるいは破損により真空断熱材の性能が低下するにつれ、真空断熱材を通過する熱流束値は上昇する。よって、間接的に評価される真空断熱材を通過する熱流束値が、真空断熱材劣化あるいは破損判定熱流束値を上回った場合に、真空断熱材の劣化あるいは破損が起こっていると判定することで信頼性の高い診断が行える。
また、実施例3では、温度検知器を両面に設けた熱伝導率既知の部材を、内箱の庫内側の面に設けている。
一般に、外箱と内箱間はウレタンフォーム発泡後に内部の構成を変更することはできない。よって、実施例1あるいは実施例2のように、外箱と内箱間に温度検知器を設けた場合、温度検知器は交換することができない。つまり、温度検知器が故障した場合、以後真空断熱材の診断を行うことができなくなる。しかし、実施例3のように熱流束値により診断を行う場合、温度検知器を両面に設けた熱伝導率既知の部材の位置を、外箱33の庫外側の面あるいは、内箱34の庫内側の面に設置(実施例3で示した配置)すれば、温度検知器を交換可能な構造とすることができ、温度検知器の故障に対処できる。また、外箱と内箱の隙間外に熱伝導率既知の部材を設けることにより、部材がウレタンフォーム発泡の際のウレタンフォームの流れを妨げる障害物とならない。
実施例3の構成は、組立後の冷蔵庫に後付け的に追加することが可能であるため、既存製品への適用も可能である。
実施例3では熱伝導率既知の部材を新たに追加しているが、例えば、内箱の両面の温度を検知し、同様の診断を行っても良い。
実施例3では、真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を表示部に表示させることにより外部に知らせているが、例えばブザー等の手段により外部に真空断熱材の状態を知らせても良い。
実施例3における温度検知器を両面に設けた熱伝導率既知の部材を熱流束計としても良い。
実施例3では、天井壁に備えられた真空断熱材の診断方法を示しているが、本発明は、天井壁に備えられた真空断熱材の診断に限定されるものではない。
(実施例4)
以下では、図11、図13を参照しながら実施例4の説明を行う。実施例1と同一機能部品あるいは同じ構成のものに関しては同一符号を付して説明する。また、実施例1と異なる構成のもののみ説明し、同じ構成のものに関する説明は省略する。
(実施例4)
以下では、図11、図13を参照しながら実施例4の説明を行う。実施例1と同一機能部品あるいは同じ構成のものに関しては同一符号を付して説明する。また、実施例1と異なる構成のもののみ説明し、同じ構成のものに関する説明は省略する。
庫内と庫外を仕切る仕切壁の中で、天井壁を例にとり実施例3の説明を行う。
図11は冷蔵庫1の天井壁を拡大して示した図である。熱伝導率既知の部材63の両面には温度検知器38c、38dが設けられている。また、温度検知器38dは真空断熱材15aの庫外側の面にも接する構造となっている。さらに真空断熱材15aの庫内側の面にも温度検知器38eが設けられており、これらの温度検知機38c、38d、38eは天井壁に垂直となる方向に一直線上に配されている。
冷蔵庫1に備えられたマイクロコンピュータ47には、あらかじめ、真空断熱材の第一度劣化判定熱伝導率、第二度劣化判定熱伝導率、破損判定熱伝導率を入力しておく。
以下には、上述した3個の温度検知器が検知する温度から、マイクロコンピュータにより真空断熱材の熱伝導率を評価し、真空断熱材の劣化あるいは破損を診断する方法を示す。
まず、部材63の両面に配置された温度検知器38c、38eが検知した検知温度の差をΔT1、部材63の熱伝導率をλ1、部材Aの面垂直方向厚さをΔX1とすると、部材40を通過する熱流束値q1は、下記の数2のように表される。
一方、真空断熱材15aの両面の温度を検知する温度検知器38d、38eが検知した検知温度の差をΔT2、真空断熱材の熱伝導率をλ2、真空断熱材の面垂直方向厚さをΔX2とすると、真空断熱材15aを通過する熱流束値q2は数3となる。
ここで、部材63を通過する熱流速値q1と真空断熱材15aを通過する熱流速値q2は等しいと考えて良いのでλ2は数4となり、真空断熱材15aの熱伝導率λ2が求まる。
上述のように算出される真空断熱材の熱伝導率λ2と、あらかじめマイクロコンピュータ47に入力された劣化あるいは破損判定熱伝導率を比較することで真空断熱材15aの診断を行うことができる。
以下、診断する手段を図13に示すフローチャートに従って説明する。
(ステップ75)
あらかじめ入力された真空断熱材第一度劣化判定熱伝導率、真空断熱材第二度劣化判定熱伝導率、真空断熱材破損判定熱伝導率を呼出す。
(ステップ76)
部材63の両面間の温度差、部材63の熱伝導率、部材63の厚さ、真空断熱材15aの両面間の温度差、真空断熱材15aの厚さから真空断熱材15aの熱伝導率を算出する。
(ステップ77)
ステップ76で算出された真空断熱材15aの熱伝導率と真空断熱材第一度劣化判定熱伝導率とを比較する。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材第一度劣化判定熱伝導率より小さい場合はステップ76に戻る。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材第一度劣化判定熱伝導率より大きい場合はステップ78へ進む。
(ステップ78)
ステップ76で算出された真空断熱材15aの熱伝導率と真空断熱材第二度劣化判定熱伝導率とを比較する。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材第二度劣化判定熱伝導率より小さい場合はステップ79aに進む。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材第二度劣化判定熱伝導率より大きい場合はステップ80へ進む。
(ステップ79a)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度1」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の軽度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ82及びステップ76へ進む。
(ステップ82)
天井壁の真空断熱材の状態を不揮発性メモリに書き込む。
(ステップ80)
ステップ76で算出された真空断熱材15aの熱伝導率と真空断熱材破損判定熱伝導率とを比較する。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材破損判定熱伝導率より小さい場合はステップ79bに進む。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材破損判定熱伝導率より大きい場合はステップ79c及びステップ81へ進む。
(ステップ79b)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度2」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の重度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ82及びステップ76へ進む。
(ステップ70c)
表示部に例えば「真空断熱材機能せず」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材が破損していることを知らせ、ステップ82へ進む。
(ステップ81)
圧縮機の始動時の最低回転数を上昇させ、さらに、圧縮機回転数増加率を上昇させる。
(ステップ75)
あらかじめ入力された真空断熱材第一度劣化判定熱伝導率、真空断熱材第二度劣化判定熱伝導率、真空断熱材破損判定熱伝導率を呼出す。
(ステップ76)
部材63の両面間の温度差、部材63の熱伝導率、部材63の厚さ、真空断熱材15aの両面間の温度差、真空断熱材15aの厚さから真空断熱材15aの熱伝導率を算出する。
(ステップ77)
ステップ76で算出された真空断熱材15aの熱伝導率と真空断熱材第一度劣化判定熱伝導率とを比較する。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材第一度劣化判定熱伝導率より小さい場合はステップ76に戻る。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材第一度劣化判定熱伝導率より大きい場合はステップ78へ進む。
(ステップ78)
ステップ76で算出された真空断熱材15aの熱伝導率と真空断熱材第二度劣化判定熱伝導率とを比較する。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材第二度劣化判定熱伝導率より小さい場合はステップ79aに進む。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材第二度劣化判定熱伝導率より大きい場合はステップ80へ進む。
(ステップ79a)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度1」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の軽度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ82及びステップ76へ進む。
(ステップ82)
天井壁の真空断熱材の状態を不揮発性メモリに書き込む。
(ステップ80)
ステップ76で算出された真空断熱材15aの熱伝導率と真空断熱材破損判定熱伝導率とを比較する。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材破損判定熱伝導率より小さい場合はステップ79bに進む。真空断熱材15aの熱伝導率が真空断熱材破損判定熱伝導率より大きい場合はステップ79c及びステップ81へ進む。
(ステップ79b)
表示部に例えば真空断熱材の劣化レベルとして「真空断熱材劣化度2」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材の重度な劣化が起こっていることを知らせ、ステップ82及びステップ76へ進む。
(ステップ70c)
表示部に例えば「真空断熱材機能せず」と表示し、使用者あるいは修理点検者に天井壁の真空断熱材が破損していることを知らせ、ステップ82へ進む。
(ステップ81)
圧縮機の始動時の最低回転数を上昇させ、さらに、圧縮機回転数増加率を上昇させる。
以上のように実施例4によれば、真空断熱材の診断は、真空断熱材の熱伝導率を評価し、その変化から行っている。
これにより、庫外、庫内の条件による制約を受けずに診断を行うことができる。つまり、誤診の要因となりうる庫外温度、庫内温度、外箱の庫外側の面の熱伝達率あるいは内箱の庫内側の面の熱伝達率の影響を受けずに真空断熱材の診断が行なえるため、診断結果の信頼性が向上する。
実施例4によれば、真空断熱材の熱伝導率を評価し、その値が、あらかじめマイクロコンピュータに入力された劣化あるいは破損判定熱伝導率を上回った場合に、真空断熱材の劣化あるいは破損と診断している。
真空断熱材の熱伝導率がそのまま真空断熱材の断熱性能を示すため、真空断熱材の熱伝導率を評価し、その値と判定基準値との比較を行い、判定基準値を上回った場合に、真空断熱材の劣化あるいは破損が起こっていると判定することで信頼性の高い診断が行える。
実施例4では、熱伝導率既知の部材を真空断熱材と接する構造とすることで、温度検知器の一つは、熱伝導率既知の部材と真空断熱材の両面の温度を検知可能とし、温度検知器の個数を節約している。しかし、熱伝導率既知の部材と真空断熱材を離れた構造とする場合は、温度検知器は熱伝導率既知の部材の両面と、真空断熱材の両面にそれぞれ配置することとなる。
実施例4では、真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を表示部に表示させることにより外部に知らせているが、例えばブザー等の手段により外部に真空断熱材の状態を知らせても良い。
実施例4では、天井壁に備えられた真空断熱材の診断方法を示しているが、本発明は、天井壁に備えられた真空断熱材の診断に限定されるものではない。
1…冷蔵庫、2…冷蔵室、3…野菜室、4…冷凍室(上)、5…冷凍室(下)、6…圧縮機、7…冷却器、8…庫内送風ファン、9…ダンパ、10…冷却室、11…冷蔵室扉、12…野菜室扉、13…冷凍室(上)扉、14…冷凍室(下)扉、15a〜15g…真空断熱材、16…硬質ウレタンフォーム、17…断熱仕切壁、18…野菜室ヒータ、19…除霜ヒータ、20…樋、21…除霜水排水管、22…蒸発皿、23…冷蔵室送風用ダクト、24a〜24c…冷蔵室吐出口、25a、25b…通風口、26…冷凍室送風用ダクト、27a、27b…冷凍室吐出口、28…冷凍室冷却風戻りダクト、29…仕切壁、30…野菜室収納容器、31…冷凍室(上)収納容器、32…冷凍室(下)収納容器、33…外箱、34…内箱、35…ガスバリアフィルム、35a…ガスバリアフィルム端部、36…芯材、37…吸着剤、38、38a〜38e…温度検知器、39…リード線、40…介在部材、63…熱伝導率既知部材。
Claims (18)
- 温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用いた冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損を診断する手段を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
- 真空断熱材の劣化あるいは破損を、劣化あるいは破損を判定する基準値を設け、前記基準値と比較することにより真空断熱材の劣化あるいは破損の診断を行うことを特徴とする請求項1記載の冷蔵庫。
- 温度検知手段により検知された温度と、温度の基準値とを比較することにより真空断熱材の劣化あるいは破損の診断を行うことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫。
- 真空断熱材を通過する熱流束と、熱流速の基準値とを比較することにより真空断熱材の劣化あるいは破損の診断を行うことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫。
- 真空断熱材の熱伝導率と、熱伝導率の基準値とを比較することにより真空断熱材の劣化あるいは破損の診断を行うことを特徴とする請求項2記載の冷蔵庫。
- 温度検知手段の温度検知部は、真空断熱材に接していることを特徴とする請求項3記載の冷蔵庫。
- 温度検知手段の温度検知部と真空断熱材面との間に介在部材が存在し、前記温度検知部は前記介在部材に接していることを特徴とする請求項3記載の冷蔵庫。
- 真空断熱材が高温度領域と低温度領域を隔てている場合、温度検知部を真空断熱材に対して高温度領域側に設けたことを特徴とする請求項6または請求項7記載の冷蔵庫。
- 両面の温度を検知する手段を備えた部材を仕切壁の構成要素に含むことを特徴とする請求項4記載の冷蔵庫。
- 両面の温度を検知する手段を備えた部材及び両面の温度を検知する手段を備えた真空断熱材を仕切壁の構成要素に含むことを特徴とする請求項5記載の冷蔵庫。
- 温度検知手段による検知温度が、基準温度を下回った場合に、真空断熱材の劣化あるいは破損と診断することを特徴とする請求項8記載の冷蔵庫。
- 熱流束が基準熱流束を上回った場合に、真空断熱材の劣化あるいは破損と診断することを特徴とする請求項9記載の冷蔵庫。
- 熱伝導率が、基準熱伝導率を上回った場合に、真空断熱材の劣化あるいは破損と診断することを特徴とする請求項10記載の冷蔵庫。
- 劣化の判定を、劣化の度合いに応じて複数の段階に分けることを特徴とする請求項1〜請求項13何れか一項記載の冷蔵庫。
- 温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用いた冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を外部に知らせる手段を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
- 温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用いた冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損の情報を不揮発性メモリに記憶させることを特徴とする冷蔵庫。
- 温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用い、圧縮機を備え、前記圧縮機の回転数を制御する手段を備えた冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損後に、前記圧縮機の始動時最低回転数が増加することを特徴とする冷蔵庫。
- 温度差のある領域間を仕切る仕切壁の構成要素として少なくとも真空断熱材を用い、圧縮機を備え、前記圧縮機の回転数を制御する手段を備え、前記圧縮機は始動後に回転数が段階的に上昇するよう制御される冷蔵庫において、前記真空断熱材の劣化あるいは破損後に、段階的に上昇する回転数の各段間の増分が増すことを特徴とする冷蔵庫。
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