JP2023053531A - 蓄電素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極端子の軸体周りの密閉性が向上された蓄電素子を提供すること。【解決手段】蓄電素子10は、容器100と、電極端子200と、上部絶縁部材300と、第一シール部材70と、第二シール部材80と、を備える。電極端子200は、端子本体201及び軸体210を有する。上部絶縁部材300は、端子本体201と容器100の蓋体120との間に配置されている。第一シール部材70は、端子本体201と上部絶縁部材300との間に配置されている。第二シール部材80は、上部絶縁部材300と蓋体120との間に配置されている。上部絶縁部材300は、第一シール部材70の、軸体210の軸方向における一部を収容する空間を形成する第一収容部310を有する。蓋体120は、第二シール部材80の、軸方向における一部を収容する空間を形成する第二収容部125を有する。【選択図】図5

Description

本発明は、容器と、容器の壁部を貫通する軸体を有する電極端子とを備える蓄電素子に関する。
特許文献1には、非水電解液二次電池が備える端子構造が開示されている。この端子構造は、電池ケースの蓋体と、蓋体を貫通する突出部と、インシュレータと、ガスケットとを備えている。ガスケットは、蓋体の内面と第二リード部との間であって、かつ、インシュレータの凸部の側方に配置されている。
特開2018-181544号公報
上記従来の非水電解液二次電池(蓄電素子)では、突出部(電極端子の軸体)が、電池ケース(容器)の蓋部材を通した状態で電極端子が容器に固定されており、軸体の周辺に、Oリングであるガスケット(封止部材)が配置されている。この蓄電素子では、封止部材によって、電解液のケース外部への漏出の防止が図られている。しかしながら、上記従来の蓄電素子では、封止部材は、容器の蓋部材の内面に沿って配置されている。そのため、例えば電極端子の端子本体(容器の外部に配置された部分)の周囲から軸体に向けて水が浸入した場合、容器の内部に位置する封止部材は、その水の軸体への到達を抑制できない。
本発明は、本願発明者が上記課題に新たに着目してなされたものであり、電極端子の軸体周りの密閉性が向上された蓄電素子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る蓄電素子は、容器を備える蓄電素子であって、前記容器の外部に配置された端子本体、及び、前記端子本体に接続され、かつ、前記容器の壁部を貫通して配置された軸体を有する電極端子と、前記端子本体と前記容器の前記壁部との間に配置された絶縁部材と、前記端子本体と前記絶縁部材との間に配置され、かつ、前記軸体の周方向に延びた、前記端子本体及び前記絶縁部材とは別体の第一シール部材と、前記絶縁部材と前記容器の前記壁部との間に配置され、かつ、前記周方向に延びた、前記絶縁部材及び前記壁部とは別体の第二シール部材と、を備え、前記絶縁部材は、前記第一シール部材の、前記軸体の軸方向における少なくとも一部を収容する空間を形成する第一収容部を有し、前記壁部は、前記第二シール部材の、前記軸方向における少なくとも一部を収容する空間を形成する第二収容部を有する。
本発明によれば、電極端子の軸体周りの密閉性が向上された蓄電素子を提供することができる。
実施の形態に係る蓄電素子の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子の分解斜視図である。 実施の形態に係る電極端子及びその周辺の構成を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る電極端子及びその周辺の構成を示す第1の断面図である。 実施の形態に係る第一シール部材及び第二シール部材の位置関係を示す平面図である。 実施の形態に係る電極端子及びその周辺の構成を示す第2の断面図である。 実施の形態の変形例1に係る電極端子及びその周辺の構成を示す断面図である。 実施の形態の変形例1に係る第二収容部の外観を示す斜視図である。 実施の形態の変形例2に係る電極端子及びその周辺の構成を示す第1の断面図である。 実施の形態の変形例2に係る電極端子及びその周辺の構成を示す第2の断面図である。
本発明の一態様に係る蓄電素子は、容器を備える蓄電素子であって、前記容器の外部に配置された端子本体、及び、前記端子本体に接続され、かつ、前記容器の壁部を貫通して配置された軸体を有する電極端子と、前記端子本体と前記容器の前記壁部との間に配置された絶縁部材と、前記端子本体と前記絶縁部材との間に配置され、かつ、前記軸体の周方向に延びた、前記端子本体及び前記絶縁部材とは別体の第一シール部材と、前記絶縁部材と前記容器の前記壁部との間に配置され、かつ、前記周方向に延びた、前記絶縁部材及び前記壁部とは別体の第二シール部材と、を備え、前記絶縁部材は、前記第一シール部材の、前記軸体の軸方向における少なくとも一部を収容する空間を形成する第一収容部を有し、前記壁部は、前記第二シール部材の、前記軸方向における少なくとも一部を収容する空間を形成する第二収容部を有する。
この構成によれば、第一及び第二シール部材(2つのシール部材)は、容器の外部において絶縁部材を挟んで互いに反対側に配置される。従って、容器の外部の液体(水等)が軸体に到達する可能性が低減される。例えば端子本体が壁部の上方に位置する姿勢で、蓄電素子を組み立てる場合に、第一シール部材が絶縁部材の第一収容部に置かれ、かつ、第二シール部材が壁部の第二収容部に置かれた状態で組み立てることができる。従って、これら2つのシール部材が適切に位置決めされた状態で効率よく組み立てることができ、完成後においても2つのシール部材の位置ずれが抑制される。そのため、2つのシール部材による封止機能の実効性が確保される。このように、本態様に係る蓄電素子は、電極端子の軸体周りの密閉性が向上された蓄電素子である。軸体の周方向とは、軸体の外周に沿う方向であって、かつ、軸体の軸方向に直交する方向である。
前記第一シール部材及び前記第二シール部材は、前記軸方向から見た場合に、前記軸体の径方向で互いにずらされた位置に配置されているとしてもよい。
この構成によれば、2つのシール部材が径方向で互いにずれて配置されているため、シール部材の周辺における応力集中を緩和できる。これにより、シール部材の近くに配置された部材の割れを抑制でき、電極端子を壁部に固定する際の軸方向の圧縮力によって、2つのシール部材は適切に圧縮される。従って、第一シール部材を、端子本体及び絶縁部材の双方に適切に密着させることができ、かつ、第二シール部材を、絶縁部材及び壁部の双方に適切に密着させることができる。その結果、より確実に軸体周りの密閉性が確保される。軸体の径方向とは、軸体における中心軸を挟んで、軸体の互いに対向する外周面同士の差渡し方向のことである。第一シール部材及び第二シール部材は、軸方向から見た場合に、軸体の径方向で互いにずらされた位置に配置されている、とは、平面視において第一シール部材の中心線と第二シール部材の中心線とが一致しないということである。
前記径方向において、前記第一シール部材は、前記第二シール部材よりも前記軸体に近い位置に配置されている、としてもよい。
この構成によれば、電極端子を壁部に固定する際の軸方向の圧縮力は、軸体により近い、端子本体と絶縁部材とに挟まれる第一シール部材に効率よく作用する。その結果、端子本体の周縁から軸体に向かう外気または水分の移動を、第一シール部材によってより確実に阻止することができる。この構成は、例えば、端子本体の周縁と軸体までの距離が短い場合において有用である。第一シール部材が第二シール部材よりも軸体に近い、とは、平面視において第一シール部材の中心線が第二シール部材の中心線よりも軸体における中心軸に近いということである。
前記径方向において、前記第二シール部材は、前記第一シール部材よりも前記軸体に近い位置に配置されている、としてもよい。
この構成によれば、電極端子を壁部に固定する際の軸方向の圧縮力は、軸体により近い、絶縁部材と容器の壁部とに挟まれる第二シール部材に効率よく作用する。
これにより、絶縁部材の周縁から軸体に向かう外気または水分の移動を、第二シール部材によってより確実に阻止することができる。この構成は、例えば、絶縁部材の周縁と軸体までの距離が短い場合において有用である。第二シール部材が第一シール部材よりも軸体に近い、とは、平面視において第二シール部材の中心線が第一シール部材の中心線よりも軸体における中心軸に近いということである。
前記壁部は、前記軸体が貫通する貫通孔が形成された薄肉部を有し、前記第二収容部は、前記薄肉部によって形成されている、としてもよい。
この構成によれば、第二シール部材の軸方向の一部を収容する第二収容部が、貫通孔周縁の薄肉部によって実現されるため、例えば、貫通孔を形成する際のプレス加工等によって、第二収容部を容易に形成することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態(その変形例も含む)に係る蓄電素子について説明する。以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対(正極及び負極)の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、電極体が有する一対のタブ部の並び方向、または、容器の短側面の対向方向をX軸方向と定義する。容器の長側面の対向方向、容器の短側面の短手方向、または、容器の厚さ方向をY軸方向と定義する。電極端子の端子本体と集電体と電極体との並び方向、蓄電素子の容器本体と蓋体との並び方向、容器の短側面の長手方向、電極体の巻回軸方向、または、上下方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。
以下の説明において、例えば、X軸プラス方向とは、X軸の矢印方向を示し、X軸マイナス方向とは、X軸プラス方向とは反対方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。単にX軸方向という場合は、X軸プラス方向及びX軸マイナス方向の双方向またはいずれか一方の方向を示す。Y軸方向及びZ軸方向についても同様である。平行及び直交などの、相対的な方向または姿勢を示す表現は、厳密には、その方向または姿勢ではない場合も含む。例えば、2つの方向が平行であるとは、当該2つの方向が完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行であること、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。さらに、以下の説明において、「絶縁」と表現する場合、「電気的な絶縁」を意味する。
(実施の形態)
[1.蓄電素子の全般的な説明]
まず、図1及び図2を用いて、本実施の形態に係る蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。図2は、実施の形態に係る蓄電素子10の分解斜視図である。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、具体的には、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、例えば、自動車、自動二輪車、ウォータークラフト、船舶、スノーモービル、農業機械、建設機械、または、電気鉄道用の鉄道車両等の移動体の駆動用またはエンジン始動用等のバッテリ等として用いられる。上記の自動車としては、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)、プラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)、及び、化石燃料(ガソリン、軽油、液化天然ガス等)自動車が例示される。上記の電気鉄道用の鉄道車両としては、電車、モノレール、リニアモーターカー、並びに、ディーゼル機関及び電気モーターの両方を備えるハイブリッド電車が例示される。蓄電素子10は、家庭用または事業用等に使用される定置用のバッテリ等としても用いることができる。
蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよい。また、蓄電素子10は、二次電池ではなく、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。蓄電素子10は、固体電解質を用いた電池であってもよい。本実施の形態では、直方体形状(角形)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、直方体形状には限定されず、直方体形状以外の多角柱形状、長円柱形状等であってもよい。
図1に示すように、蓄電素子10は、容器100と、一対(正極及び負極、以下同じ)の電極端子200と、一対の上部絶縁部材300とを備えている。また、図2に示すように、容器100の内方には、一対の下部絶縁部材400と、一対の集電体500と、電極体700とが収容されている。容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、図示は省略されている。当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成要素の他、電極体700の上方もしくは側方に配置されるスペーサ、または、電極体700等を包み込む絶縁フィルム等が配置されていてもよい。
容器100は、開口が形成された容器本体110と、容器本体110の当該開口を閉塞する蓋体120とを有する直方体形状(箱形)のケースである。このような構成により、容器100は、電極体700等を容器本体110の内部に収容後、容器本体110と蓋体120とが溶接等されることにより、内部を密封することができる構造となっている。なお、容器本体110及び蓋体120の材質は特に限定されないが、例えばステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、メッキ鋼板など溶接可能な金属であるのが好ましい。
容器本体110は、容器100の本体部を構成する矩形筒状で底を備える部材であり、Z軸プラス方向に開口が形成されている。蓋体120は、容器100の蓋部を構成する、X軸方向に長尺かつ矩形状の板状部材であり、容器本体110の開口を塞ぐ位置に配置されている。蓋体120には、容器100の内圧が過度に上昇した場合に容器100内部のガスを排出するガス排出弁122が配置されている。
電極体700は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などからなる長尺帯状の集電箔である正極基材層上に正極活物質を含む合材層が形成された極板である。負極板は、銅または銅合金などからなる長尺帯状の集電箔である負極基材層上に負極活物質を含む合材層が形成された極板である。本実施の形態では、電極体700は、正極板と負極板との間にセパレータが挟み込まれるように層状に配置されたものが巻回されて形成されている。これにより、正極板の合材層形成部と負極板の合材層形成部とがセパレータを挟んで積層された部分を含む電極体本体710が形成される。さらに、正極板の基材層(金属箔)が有する複数のタブ(合材層非形成部)が積層されて正極のタブ部720が形成され、負極板の基材層(金属箔)が有するタブ(合材層非形成部)が積層されて負極のタブ部720が形成されている。正極及び負極それぞれのタブ部720は、図2に示すように、電極体本体710から突出して設けられている。
本実施の形態では、断面形状が長円形状の電極体700が採用されているが、電極体700の断面形状は楕円形状などでもよい。合材層に用いられる正極活物質及び負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な活物質であれば、適宜公知の材料を使用できる。また、セパレータは、例えば樹脂からなる微多孔性のシートまたは不織布等を用いることができる。
電極端子200は、集電体500を介して、電極体700に電気的に接続される部材である。電極端子200は、かしめ等によって、集電体500と接合され、かつ、蓋体120に取り付けられている。具体的には、電極端子200は、容器100の外部に配置される端子本体201と、端子本体201から下方(Z軸マイナス方向)に延びる軸体210とを有している。電極端子200の軸体210は、上部絶縁部材300の貫通孔301と、蓋体120の貫通孔121と、下部絶縁部材400の貫通孔401と、集電体500の貫通孔501とに挿入されて、かしめられる。これにより、電極端子200は、上部絶縁部材300、下部絶縁部材400及び集電体500とともに、蓋体120に固定される。電極端子200は、アルミニウム、アルミニウム合金、銅または銅合金等の金属等の導電部材で形成されている。
集電体500は、電極体700と電極端子200とを電気的に接続する板状の部材である。正極の集電体500は、アルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属で形成されており、電極体700の正極のタブ部720と接合される。負極の集電体500は、銅または銅合金等の金属で形成されており、電極体700の負極のタブ部720と接合される。集電体500とタブ部720とを接合する手法は、レーザー溶接、抵抗溶接、超音波接合などが採用される。
上部絶縁部材300は、容器100の蓋体120と電極端子200との間に配置された、平板状の部材である。下部絶縁部材400は、蓋体120と集電体500との間に配置された、平板状の部材である。本実施の形態では、上部絶縁部材300及び下部絶縁部材400は、電極端子200と容器100の蓋体120とを絶縁し、電極端子200の軸体210と蓋体120の貫通孔121との間を封止する役目を担っている。上部絶縁部材300及び下部絶縁部材400は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、もしくは、ポリエーテルサルフォン(PES)等の樹脂、または、これら樹脂を含む複合材料等の、絶縁性を有する素材によって形成されている。
本実施の形態に係る蓄電素子10は、電極端子200の軸体210周りの密閉性向上のための部材として、上記の上部絶縁部材300及び下部絶縁部材400に加え、軸体210の近くに2つのシール部材を備えている。具体的には、図2に示すように、蓄電素子10は、上部絶縁部材300を挟んで配置された第一シール部材70と第二シール部材80とを備えている。本実施の形態では、第一シール部材70及び第二シール部材80のペアは、正極及び負極の電極端子200のそれぞれに対応して配置されている。
以下、これら2つのシール部材(第一シール部材70及び第二シール部材80)及びその周辺の構成について、図3~図5を用いて説明する。
[2.第一シール部材及び第二シール部材並びにその周辺の構成]
図3は、実施の形態に係る電極端子200及びその周辺の構成を示す分解斜視図である。図4Aは、実施の形態に係る電極端子200及びその周辺の構成を示す第1の断面図である。図4Aでは、蓄電素子10の電極端子200及びその周辺の部分の断面であって、図3におけるIV-IV線断面が図示されている。図4Bは、実施の形態に係る第一シール部材70及び第二シール部材80の位置関係を示す平面図である。図4Bでは、第一シール部材70の中心線71及び第二シール部材80の中心線81のそれぞれが一転鎖線で表されている。中心線71は、第一シール部材70の、軸体210の径方向(以下、単に「径方向ともいう。」)の幅の中心を通過する線であり、中心線81は、第二シール部材80の径方向の幅の中心を通過する線である。図5は、実施の形態に係る電極端子200及びその周辺の構成を示す第2の断面図である。図5における断面の位置は図4Aにおける断面の位置と同じである。
図3~図5に示すように、本実施の形態に係る蓄電素子10では、容器100の蓋体120に配置された電極端子200を備える。電極端子200は端子本体201と軸体210とを有する。具体的には、電極端子200における上部の平板状の部分が端子本体201であり、平板状の端子本体201から下方に突出した棒状の部分が軸体210である。本実施の形態では、容器100の外側に電極端子200の端子本体201が配置され、電極端子200の軸体210が蓋体120の貫通孔121を貫通した状態で配置される。
より詳細には、図3以降の各図に示す電極端子200は、蓄電素子10の正極の電極端子である。正極の電極端子200は、端子本体201と軸体210とを一体に備えており、その全体がアルミニウムまたはアルミニウム合金等で形成されている。電極端子200が端子本体201と軸体210とを一体に備えることは必須ではなく、端子本体201と軸体210とが、互いに異なる種類の導電性材料で形成されてもよい。より具体的には、図3~図5に示される電極端子200の周辺の構成は、端子本体201と軸体210とが異種金属で形成された負極の電極端子200の周辺の構成としても採用される。端子本体201が異種金属で形成されてもよい。より具体的には、図3~図5に示される電極端子200の周辺の構成は、クラッド材で形成された端子本体201を有する負極の電極端子200の周辺の構成としても採用される。
このように構成された電極端子200の軸体210の外周面と、蓋体120の貫通孔121の内周面との間の隙間には、図4A及び図5に示すように、上部絶縁部材300の筒状部320が挿入される。つまり、当該隙間は上部絶縁部材300の一部によって埋められる。より具体的には、軸体210がかしめられる際に軸体210に付加される、軸体210の軸方向(以下、単に「軸方向」ともいう。)の力が、軸体210の外径を拡大させるように軸体210に作用する。さらに、軸体210の先端部には、軸体210の径方向(以下、単に「径方向」ともいう。)に広がるかしめ部211(図5参照)が形成され、これにより、軸体210に付加される軸方向の力は、集電体500及び下部絶縁部材400を介して筒状部320を軸方向に圧縮するように筒状部320に作用する。その結果、筒状部320を形成する壁部は、貫通孔121の内周面と軸体210の外周面とによって、径方向で強固に挟まれた状態となる。これにより、蓋体120の貫通孔121の内周面と軸体210の外周面との間の隙間は封止され、原則として、蓋体120の貫通孔121の位置の密閉性が確保される。
本実施の形態に係る蓄電素子10はさらに、容器100の外部において、上部絶縁部材300を挟んで軸方向に並ぶ2つのシール部材(第一シール部材70及び第二シール部材80)を備えている。具体的には、第一シール部材70及び第二シール部材80のそれぞれは、本実施の形態では、一般的にOリングと呼ばれる環状の部材であり、例えばシリコーンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、水素化ニトリルゴム、アクリルゴム、クロロピレンゴムまたはウレタンゴム等のゴムで形成されている。第一シール部材70及び第二シール部材80の素材はゴムには限定されず、上部絶縁部材300等に用いられるPPまたはPE等の樹脂であってもよい。
本実施の形態において、第一シール部材70及び第二シール部材80は、平面視(Z軸プラス方向から見た場合)において、図4Bに示すように、径方向で互いにずらされた位置に配置されている。これにより、例えば、第一シール部材70及び第二シール部材80のそれぞれを適度に圧縮することができる。具体的には、本実施の形態では、第一シール部材70と第二シール部材80とは、平面視において同心円状に配置されている。図4Bに示す例では、第一シール部材70と第二シール部材80とは、平面視において互いに重複する部分を有していない。しかし、第一シール部材70と第二シール部材80とは、平面視において一部が重複していてもよい。すなわち、第一シール部材70と第二シール部材80とが径方向で互いにずらされた位置に配置されている、とは、平面視において第一シール部材70の中心線71と第二シール部材80の中心線81とが一致しないことを意味する。従って、平面視において、中心線71及び中心線81の一方の少なくとも一部が、中心線71及び中心線81の他方に重なっていなければ、第一シール部材70と第二シール部材80とが径方向で互いにずらされた位置に配置されている、ということができる。
本実施の形態では、第一シール部材70及び第二シール部材80のそれぞれは、陥凹状に設けられた収容部に収容された状態で蓄電素子10に配置される。具体的には、図3~図5に示すように、上部絶縁部材300の上面における貫通孔301の周囲に、第一収容部310が設けられている。第一収容部310は、貫通孔301を囲む円環状の溝として上部絶縁部材300に配置されている。容器100の蓋体120の上面における貫通孔121の周囲に、第二収容部125が設けられている。第二収容部125は、貫通孔121を囲む円環状の溝として容器100の壁部(蓋体120)に配置されている。
第一収容部310の深さは、圧縮される前の第一シール部材70の軸方向の幅よりも小さい。従って、第一シール部材70の圧縮前の時点では、軸方向における第一シール部材70の一部のみが第一収容部310に収容された状態となる。つまり、電極端子200の軸体210がかしめられる前の時点では、第一シール部材70の一部は、上部絶縁部材300から上方に突出した状態である。第二収容部125の深さは、圧縮される前の第二シール部材80の軸方向の幅よりも小さい。従って、第二シール部材80の圧縮前の時点では、軸方向における第二シール部材80の一部のみが第二収容部125に収容された状態となる。つまり、電極端子200の軸体210がかしめられる前の時点では、第二シール部材80の一部が、蓋体120から上方に突出した状態である。
その後、軸体210がかしめられた場合、第一シール部材70は、図5に示すように、軸方向の全体またはほぼ全体が第一収容部310に収容された状態となる。つまり、第一シール部材70は、端子本体201と上部絶縁部材300とによって圧縮されて端子本体201及び上部絶縁部材300のそれぞれと強固に密着した状態となる。このとき、第二シール部材80は、図5に示すように、軸方向の全体またはほぼ全体が第二収容部125に収容された状態となる。つまり、第二シール部材80は、上部絶縁部材300と蓋体120とによって圧縮されて上部絶縁部材300及び蓋体120のそれぞれと強固に密着した状態となる。その結果、第一シール部材70及び第二シール部材80は、軸体210周りの密閉性を向上させる部材として機能する。具体的には、第一シール部材70は、端子本体201と上部絶縁部材300との間を介して容器100の外部と内部とを接続する気体及び液体の通路を、容器100の外部で遮断する部材として機能する。第二シール部材80は、上部絶縁部材300と蓋体120との間を介して容器100の外部と内部とを接続する気体及び液体の通路を、容器100の外部で遮断する部材として機能する。
以上、説明したように、本実施の形態に係る蓄電素子10は、容器100と、電極端子200と、上部絶縁部材300と、第一シール部材70と、第二シール部材80と、を備える。電極端子200は、容器100の外部に配置された端子本体201、及び、端子本体201に接続され、かつ、容器100の壁部である蓋体120を貫通して配置された軸体210を有する。上部絶縁部材300は、端子本体201と容器100の蓋体120との間に配置されている。第一シール部材70は、端子本体201及び上部絶縁部材300とは別体であり、端子本体201と上部絶縁部材300との間に配置され、かつ、軸体210の周方向に延びている。第二シール部材80は、上部絶縁部材300及び容器100の蓋体120とは別体であり、上部絶縁部材300と蓋体120との間に配置され、かつ、周方向に延びている。上部絶縁部材300は、第一シール部材70の、軸体210の軸方向における一部を収容する空間を形成する第一収容部310を有する。蓋体120は、第二シール部材80の、軸方向における一部を収容する空間を形成する第二収容部125を有する。
このように、本実施の形態に係る蓄電素子10では、第一シール部材70及び第二シール部材80は、容器100の外部において上部絶縁部材300を挟んで互いに反対側に配置される。従って、容器100の内部空間は、第一シール部材70及び第二シール部材80によって消費されない。これにより、例えば蓄電素子10のエネルギー密度の向上が可能となる。容器100の内部の電解液が、容器100の外部の第一シール部材70及び第二シール部材80に到達し難いため、第一シール部材70及び第二シール部材80の化学的な耐性の問題が生じ難い。さらに、容器100の外部の液体(水等)が軸体210に到達する可能性が低減される。
例えば端子本体201が蓋体120の上方に位置する姿勢で、蓄電素子10を組み立てる場合に、第一シール部材70が上部絶縁部材300の第一収容部310に置かれ、かつ、第二シール部材80が蓋体120の第二収容部125に置かれた状態で組み立てることができる。従って、第一シール部材70及び第二シール部材80のそれぞれが適切に位置決めされた状態で効率よく組み立てることができ、完成後においても第一シール部材70及び第二シール部材80の位置ずれが抑制される。そのため、第一シール部材70及び第二シール部材80による封止機能の実効性が確保される。
さらに、第一シール部材70及び第二シール部材80のそれぞれは、上部絶縁部材300、端子本体201、及び蓋体120とは別体(別部品)として作製される。そのため、柔軟性、機械的強度、化学的な安定性、及び熱等に対する耐性等を考慮して、軸体210周りの密閉性の確保に適切な材料を選択して、第一シール部材70及び第二シール部材80のそれぞれを作製することができる。例えば、第一シール部材70及び第二シール部材80を、互いに硬さが異なる材料で作製することも可能である。従って、第一シール部材70及び第二シール部材80のそれぞれの封止機能に関わる特性である、軸方向に圧縮された場合における反力の調整が、第一シール部材70及び第二シール部材80のそれぞれで可能である。このように、本態様に係る蓄電素子10は、電極端子200の軸体210周りの密閉性が向上された蓄電素子10である。
本実施の形態では、例えば図4A及び図4Bに示すように、第一シール部材70及び第二シール部材80は、軸体210の軸方向から見た場合に、軸体210の径方向で互いにずらされた位置に配置されている。
このように、第一シール部材70及び第二シール部材80が径方向で互いにずれて配置されているため、第一シール部材70及び第二シール部材80の周辺の部材に発生する応力集中を緩和できる。これにより、第一シール部材70及び第二シール部材80の近くに配置された部材の割れを抑制できる。電極端子200を蓋体120に固定する際の軸方向の圧縮力によって、第一シール部材70及び第二シール部材80のそれぞれは適切に圧縮される。従って、第一シール部材70を、端子本体201及び上部絶縁部材300の双方に適切に密着させることができ、かつ、第二シール部材80を、上部絶縁部材300及び蓋体120の双方に適切に密着させることができる。その結果、より確実に軸体210周りの密閉性が確保される。
より具体的には、本実施の形態では、径方向において、第一シール部材70は、第二シール部材80よりも軸体210に近い位置に配置されている。
この構成によれば、電極端子200を蓋体120に固定する際の軸方向の圧縮力は、軸体210により近い、端子本体201と上部絶縁部材300とに挟まれる第一シール部材70に効率よく作用する。その結果、端子本体201の周縁から軸体210に向かう外気または水分の移動を、第一シール部材70によってより確実に阻止することができる。この構成は、例えば、端子本体201の周縁と軸体210までの距離が短い場合において有用である。さらに、負極の電極端子200がクラッド材である場合については、端子本体201の裏面(上部絶縁部材300に対向する面)に沿い、かつ、軸体210に近い位置に配置された第一シール部材70によって、異種金属が接触する界面に電解液が付着する可能性が低減される。具体的には、例えば銅及びアルミニウムの組み合わせで構成された負極の電極端子200では、端子本体201の裏面に、銅及びアルミニウムの界面が露出する場合がある。この場合、当該界面よりも内側(軸体210に近い位置)に、第一シール部材70が配置されていることで、容器100の内部の電解液が当該界面の近くまで這い上がってきた場合であっても、当該界面に電解液が付着することが抑制される。その結果、当該界面での腐食の発生が抑制される。
以上、実施の形態に係る蓄電素子10について、第一シール部材70及び第二シール部材80並びにその周辺の構成を中心に説明した。しかし、当該周辺の構成は、図2~図5に示す構成とは異なる構成であってもよい。そこで、以下に、蓄電素子10が採用し得る第一シール部材70及び第二シール部材80並びにその周辺の構成についての変形例を、上記実施の形態との差分を中心に説明する。
[3-1.実施の形態の変形例1]
図6は、実施の形態の変形例1に係る電極端子200及びその周辺の構成を示す断面図である。図6では、本変形例に係る蓄電素子10aの一部の断面が図示されており、その断面の位置は、図5における蓄電素子10の断面の位置に準じている。図7は、実施の形態の変形例1に係る第二収容部125aの外観を示す斜視図である。
本変形例に係る蓄電素子10aは、第一シール部材70a及び第二シール部材80aを備えている。第一シール部材70aは、端子本体201と上部絶縁部材300aとの間に配置され、かつ、第二シール部材80aは、上部絶縁部材300aと蓋体120aとの間に配置されている。第一シール部材70aは、軸方向の少なくとも一部が上部絶縁部材300aの第一収容部310aに収容され、第二シール部材80aは、軸方向の少なくとも一部が蓋体120aの第二収容部125aに収容されている。さらに、第一シール部材70a及び第二シール部材80aは、軸体210の軸方向から見た場合に、軸体210の径方向で互いにずらされた位置に配置されている。これらの構成は、実施の形態に係る蓄電素子10と共通する。
本変形例に係る蓄電素子10aでは、径方向において、第二シール部材80aは、第一シール部材70aよりも軸体210に近い位置に配置されており、この点で、上記実施の形態に係る蓄電素子10と異なる。
この構成によれば、電極端子200を蓋体120aに固定する際の軸方向の圧縮力は、軸体210により近い、上部絶縁部材300aと蓋体120aとに挟まれる第二シール部材80aに効率よく作用する。従って、上部絶縁部材300aの周縁から軸体210に向かう外気または水分の移動を、第二シール部材80aによってより確実に阻止することができる。この構成は、例えば、上部絶縁部材300aの周縁と軸体210までの距離が短い場合において有用である。
本変形例において、第二シール部材80aを収容する第二収容部125aは、実施の形態に係る第二収容部125(図3参照)とは異なり、蓋体120aの貫通孔121aの周縁の肉厚の薄い部分によって形成されている。つまり、本変形例では、蓋体120aは、図6及び図7に示すように、軸体210が貫通する貫通孔121aが形成された薄肉部126aを有する。第二収容部125aは、薄肉部126aによって形成されている。つまり、本変形例に係る蓋体120aにおいて、貫通孔121aは、薄肉部126aに形成されている。
この構成によれば、第二シール部材80aの軸方向の少なくとも一部を収容する第二収容部125aが、貫通孔121aの周縁の薄肉部によって実現される。そのため、例えば、蓋体120aに貫通孔121aを形成する際のプレス加工等によって、第二収容部125aを容易に形成することができる。さらに、第二シール部材80aは、貫通孔121aに挿入される筒状部320aの外周面に密着する。従って、第二シール部材80aを、軸体210の外周面に沿う気体及び液体の通路を遮断する部材としても機能させることができる。
[3-2.実施の形態の変形例2]
図8は、実施の形態の変形例2に係る電極端子200及びその周辺の構成を示す第1の断面図であり、図9は、当該周辺の構成を示す第2の断面図である。図8及び図9では、本変形例に係る蓄電素子10bの一部の断面が図示されており、その断面の位置は、図5における蓄電素子10の断面の位置に準じている。図8では、電極端子200等を蓋体120bから分離した状態の断面が図示されている。
本変形例に係る蓄電素子10bは、第一シール部材70b及び第二シール部材80bを備えている。第一シール部材70bは、端子本体201と上部絶縁部材300との間に配置され、かつ、第二シール部材80bは、上部絶縁部材300と蓋体120bとの間に配置されている。第一シール部材70bは、軸方向の少なくとも一部が上部絶縁部材300の第一収容部310に収容され、第二シール部材80bは、軸方向の少なくとも一部が蓋体120bの第二収容部125bに収容されている。これらの構成は、実施の形態に係る蓄電素子10と共通する。
本変形例では、第一シール部材70b及び第二シール部材80bは、軸体210の軸方向から見た場合に、軸体210の径方向において同じ位置に配置されている。つまり、第一シール部材70b及び第二シール部材80bそれぞれの中心軸(図4B参照)は、本変形例において、軸方向から見た場合に実質的に一致しており、この点において実施の形態に係る第一シール部材70及び第二シール部材80とは異なる。
このように、第一シール部材70b及び第二シール部材80bが、軸体210の軸方向に並べられた場合であっても、第一シール部材70b及び第二シール部材80bそれぞれは、封止機能を発揮することができる。具体的には、電極端子200を蓋体120bに固定する際の軸方向の圧縮力は、その圧縮力の方向で重なる位置にある第一シール部材70b及び第二シール部材80bに直線的に作用する。従って、例えば、軸体210と集電体500との接合の際に軸体210に付加される軸方向の力によって、第一シール部材70b及び第二シール部材80bの両方を強固に圧縮することができる。このことは、軸体210周りの密閉性の向上に寄与する。
本変形例では、第二シール部材80bを収容する第二収容部125bは、上記変形例1に係る第二収容部125a(図6及び図7参照)と同様に、蓋体120bの貫通孔121bの周縁の肉厚の薄い部分によって形成されている。つまり、本変形例では、蓋体120bは、軸体210が貫通する貫通孔121bが形成された薄肉部126bを有する。第二収容部125bは、薄肉部126bによって形成されている。つまり、本変形例に係る蓋体120bにおいて、貫通孔121bは、薄肉部126bに形成されている。
この構成によれば、例えば、蓋体120bに貫通孔121bを形成する際のプレス加工等によって、第二収容部125bを容易に形成することができる。さらに、第二シール部材80bは、貫通孔121bに挿入される筒状部320の外周面に密着する。従って、第二シール部材80bを、軸体210の外周面に沿う気体及び液体の通路を遮断する部材としても機能させることができる。
[4.他の変形例について]
以上、本発明の実施の形態に係る蓄電素子及びその変形例について説明したが、本発明は、上記実施の形態及び変形例に限定されない。つまり、今回開示された実施の形態及び変形例は全ての点で例示であり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれる。
例えば、第一シール部材70及び第二シール部材80の断面形状は、図4A等に示される形状(円形状)には限定されない。例えば、第一シール部材70及び第二シール部材80の断面形状は、矩形状などの多角形状であってもよい。さらに、第一シール部材70及び第二シール部材80の断面形状が互いに異なっていてもよい。第一シール部材70及び第二シール部材80の断面形状、サイズ、及び形成する材料の種類等については、当該シール部材を圧縮する上部絶縁部材300等の形状及びサイズ、または、当該シール部材に作用する圧縮力の大きさ等に応じて適宜決定されてもよい。
軸体210と集電体500との接合の手法はかしめには限定されない。例えば、軸体210の先端部の外周にネジ溝を設け、集電体500の貫通孔501を貫通した状態の当該先端部にナットを螺合させることで、軸体210と集電体500とが接合されてもよい。この場合、軸体210の先端部にナットを締め付けることで、端子本体201と上部絶縁部材300との間に配置された第一シール部材70、及び、上部絶縁部材300と蓋体120との間に配置された第二シール部材80を圧縮することができる。
蓄電素子10が備える端子本体及び軸体は、蓄電素子10の製造時(組み立て時)に接合されてもよい。例えば、集電体500に固定された軸体が、下部絶縁部材400、蓋体120、及び上部絶縁部材300を貫通した状態で、上部絶縁部材300の上方に位置する端子本体と接合されてもよい。この場合、端子本体と軸体との接合には、実施の形態に係る軸体210と集電体500との接合手法と同じく、かしめ、または、ナットによる締結(軸体にナットを螺合させること)等の接合手法が採用される。つまり、蓄電素子10が備える電極端子の軸体は、蓄電素子10の製造前の段階において、集電体500等の他の部材に一体に設けられていてもよい。この場合であっても、第一シール部材70及び第二シール部材80による、電極端子の軸体周りの密閉性の向上効果は発揮される。
軸体210の形状は、実施の形態では、図2等に示されるように円柱形状であるが、軸体210の形状に特に限定はない。軸体210の形状は、例えば四角柱または六角柱などの角柱形状であってもよい。第一シール部材70及び第二シール部材80の平面視形状も、円環形状である必要はない。例えば軸体210の形状が四角柱形状である場合、第一シール部材70及び第二シール部材80の平面視形状は、矩形環状であってもよい。
容器100において、軸体210が貫通して配置される貫通孔121が形成される壁部は、蓋体120以外であってもよい。例えば、蓋体120と容器本体110とで構成される容器100において、容器本体110が有する5つの壁部(底壁部及び4つの側壁部)のいずれかに貫通孔121が形成されてもよい。つまり、蓄電素子10における電極端子200の配置位置に特に限定はない。
蓄電素子10が備える電極体の種類は巻回型に限定されない。例えば、平板状極板を積層した積層型の電極体、または、長尺帯状の極板を山折りと谷折りとの繰り返しによって蛇腹状に積層した構造を有する電極体が、蓄電素子10に備えられてもよい。また、蓄電素子10は複数の電極体を備えてもよい。
蓄電素子10が備える電極体は、実施の形態に係る電極体700(図2参照)のような、電極体本体から正極及び負極のタブ部が突出した電極体である必要はない。例えば、容器100の短側面の対向方向(X軸方向)の両端に、極板の基材層(金属箔)が積層された接続部を有する電極体が蓄電素子10に備えられてもよい。この場合、電極体の接続部と、電極端子200とを接続する集電体は、実施の形態に係る集電体500のような電極端子200の軸体210が接合される部分と、当該部分から下方に延び、かつ、電極体の接続部に接合される脚部とを有してもよい。つまり、蓄電素子10が備える集電体の形状及びサイズ等がどのようなものであっても、第一シール部材70及び第二シール部材80による軸体210周りの密閉性の向上機能は損なわれない。
上記説明された複数の構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
10、10a、10b 蓄電素子
70、70a、70b 第一シール部材
71、81 中心線
80、80a、80b 第二シール部材
100 容器
110 容器本体
120、120a、120b 蓋体
121、121a、121b、301、401、501 貫通孔
122 ガス排出弁
125、125a、125b 第二収容部
126a、126b 薄肉部
200 電極端子
201 端子本体
210 軸体
211 かしめ部
300、300a 上部絶縁部材
310、310a 第一収容部
320、320a 筒状部
400 下部絶縁部材
500 集電体
700 電極体
710 電極体本体
720 タブ部

Claims (5)

  1. 容器を備える蓄電素子であって、
    前記容器の外部に配置された端子本体、及び、前記端子本体に接続され、かつ、前記容器の壁部を貫通して配置された軸体を有する電極端子と、
    前記端子本体と前記容器の前記壁部との間に配置された絶縁部材と、
    前記端子本体と前記絶縁部材との間に配置され、かつ、前記軸体の周方向に延びた、前記端子本体及び前記絶縁部材とは別体の第一シール部材と、
    前記絶縁部材と前記容器の前記壁部との間に配置され、かつ、前記周方向に延びた、前記絶縁部材及び前記壁部とは別体の第二シール部材と、を備え、
    前記絶縁部材は、前記第一シール部材の、前記軸体の軸方向における少なくとも一部を収容する空間を形成する第一収容部を有し、
    前記壁部は、前記第二シール部材の、前記軸方向における少なくとも一部を収容する空間を形成する第二収容部を有する、
    蓄電素子。
  2. 前記第一シール部材及び前記第二シール部材は、前記軸方向から見た場合に、前記軸体の径方向で互いにずらされた位置に配置されている、
    請求項1記載の蓄電素子。
  3. 前記径方向において、前記第一シール部材は、前記第二シール部材よりも前記軸体に近い位置に配置されている、
    請求項2記載の蓄電素子。
  4. 前記径方向において、前記第二シール部材は、前記第一シール部材よりも前記軸体に近い位置に配置されている、
    請求項2記載の蓄電素子。
  5. 前記壁部は、前記軸体が貫通する貫通孔が形成された薄肉部を有し、
    前記第二収容部は、前記薄肉部によって形成されている、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の蓄電素子。
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