JP2023049486A - ポリウレタンフォーム - Google Patents

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Abstract

【課題】環状シロキサンを用いることなく、ポリウレタンフォームの通気性を向上する。【解決手段】ポリオールと、ポリイソシアネートと、を、混合した組成物から得られるポリウレタンフォームである。組成物には、炭素数5以上50以下の炭化水素が含まれる。【選択図】なし

Description

本開示は、ポリウレタンフォームに関する。
ポリウレタンフォームの通気性の向上のために環状シロキサンを添加する技術が特許文献1に開示されている。
特開2011-037987号公報
しかし、環状シロキサンは、各種の規制を受けているものである。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、環状シロキサンを用いることなく、ポリウレタンフォームの通気性を向上することを目的とする。本開示は、以下の形態として実現できる。
ポリオールと、
ポリイソシアネートと、
を、混合した組成物から得られるポリウレタンフォームであって、
前記組成物には、炭素数5以上50以下の炭化水素が含まれるポリウレタンフォーム。
本開示によれば、環状シロキサンを用いることなく、ポリウレタンフォームの通気性を向上できる。
ここで、本開示の望ましい例を示す。
・前記炭化水素は、n-ノナン、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン、n-トリデカン、n-テトラデカン、n-ペンタデカン、n-ヘキサデカン、n-ヘプタデカン、n-オクタデカン、n-ノナデカン、及びn-エイコサンからなる群より選択される少なくとも1種である、ポリウレタンフォーム。
・前記組成物において、前記ポリオール 100質量部に対し、前記炭化水素は0質量部よりも大きく10質量部以下含まれている、ポリウレタンフォーム。
・JIS K6400-7 A法:2012に基づく通気量が35L/min以上である、ポリウレタンフォーム。
・炭素数5以上50以下の炭化水素が含まれるポリウレタンフォーム。
以下、本開示を詳しく説明する。なお、本明細書において、数値範囲について「-」を用いた記載では、特に断りがない限り、下限値及び上限値を含むものとする。例えば、「10-20」という記載では、下限値である「10」、上限値である「20」のいずれも含むものとする。すなわち、「10-20」は、「10以上20以下」と同じ意味である。
1.ポリウレタンフォーム(その1)
ポリウレタンフォームは、ポリオールと、ポリイソシアネートと、を、混合した組成物(以下「ポリウレタン樹脂組成物」ともいう)から得られるポリウレタンフォームである。組成物には、炭素数5以上50以下の炭化水素が含まれる。
(1)ポリオール
ポリオールは、特に限定されない。各種のポリオールは単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
ポリオールとしては、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール、ポリカーボネートジオール、主鎖が炭素-炭素結合系ポリオールが例示される。
ポリエーテルポリオールは、例えば、ポリオキシプロピレン・ポリオキシエチレンポリオール、ポリマーポリオール、ポリオキシテトラメチレングリコールが挙げられる。
ポリエステルポリオールは、例えば、脂肪族系又は芳香族系の重縮合系ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオールが挙げられる。
主鎖が炭素-炭素結合系ポリオールは、例えば、ポリブタジエンポリオール、イソプレンポリオール等のポリオレフィン系ポリオール、アクリルポリオールが挙げられる。
(1.1)ポリエーテルポリオール
ポリエーテルポリオールとして、以下の開始剤(化合物)の1種又は2種以上に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、エピクロロヒドリン、スチレンオキシド等の1種又は2種以上を付加せしめて得られるポリエーテルポリオール、又はポリテトラメチレンエーテルグリコールが例示される。
(1.1.1)開始剤
(1.1.1.1)多価アルコール、及び多価アルコールのアルキレンオキシド付加物
多価アルコールの例:
〔2官能アルコール〕エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール
〔3官能アルコール〕グリセリン、トリメチロールプロパン
〔4官能アルコール〕ペンタエリスリトール
〔6官能アルコール〕ソルビトール
〔8官能アルコール〕ショ糖
(1.1.1.2)多価フェノール類のアルキレンオキシド付加物
多価フェノール類のアルキレンオキシド付加物の例:ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物
(1.1.1.3)多価ヒドロキシ化合物
多価ヒドロキシ化合物の例:りん酸、ベンゼンりん酸、ポリりん酸(例えばトリポリりん酸およびテトラポリりん酸)等
(1.1.1.4)フェノール-アニリン-ホルムアルデヒド三元縮合生成物
(1.1.1.5)アニリン-ホルムアルデヒド縮合生成物
(1.1.1.6)ポリアミン類
ポリアミン類の例:エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、メチレンビスオルソクロルアニリン、4,4-および2,4’-ジフェニルメタンジアミン、2,4-トリレンジアミン、2,6-トリレンジアミン等
(1.1.1.7)アルカノールアミン類
アルカノールアミン類の例:トリエタノールアミン、ジエタノールアミン等
(1.1.2)ポリマーポリオール
ポリマーポリオールは、既述のポリエーテルポリオールに、アクリロニトリル、スチレン、アルキルメタクリレート等のエチレン性不飽和化合物をグラフト重合させたポリオールである。
(1.2)ポリエステルポリオール
ポリエステルポリオールは、少なくとも2個のヒドロキシ基を有する化合物の1種又は2種以上と、少なくとも2個のカルボキシル基を有する化合物の1種又は2種以上との縮合により得られるポリエステルポリオール、又はカプロラクトン、メチルバレロラクトン等の環状エステルの開環重合体類である。
(1.2.1)少なくとも2個のヒドロキシ基を有する化合物の例
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール1,3-および1,4-ブタンジオール、テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール
(1.2.2)少なくとも2個のカルボキシル基を有する化合物の例
マロン酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、酒石酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シュウ酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ヘメリット酸
(1.3)ポリカーボネートジオール
ポリカーボネートポリオールとしては、例えばブタンジオールやヘキサンジオール等の低分子ポリオールと、プロピレンカーボネートやジエチルカーボネート等の低分子カーボネートとのエステル交換反応よって得られるもの等が挙げられる。
(1.4)ポリオレフィン系ポリオール
ポリオレフィン系ポリオールとしては、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール、水素添加ポリブタジエンポリオール、水素添加ポリイソプレンポリオールが例示される。
(1.5)植物由来ポリオール
ポリオールとして、上記のポリオールに加え、植物由来ポリオールを含んでもよい。植物由来ポリオールとしては、例えば、ひまし油系ポリオール、大豆油系ポリオール、パーム油系ポリオール、パーム核油系ポリオール、ヤシ油系ポリオール、カシュー油系ポリオール、オリーブ油系ポリオール、綿実油系ポリオール、サフラワー油系ポリオール、ごま油系ポリオール、ひまわり油系ポリオール、アマニ油系ポリオール等が挙げられる。植物由来のポリオール類は、1分子中の水酸基の官能基数が通常2~3である。
ひまし油系ポリオールとしては、ひまし油、ひまし油とポリオールとの反応物、ひまし油脂肪酸とポリオールとのエステル化反応物等を挙げることができる。ひまし油又はひまし油脂肪酸と反応させるポリオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロプレングリコールなどの2価のポリオール、あるいはグリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、ソルビトール等の3価以上のポリオールなどを挙げることができる。
大豆油系ポリオールとしては、大豆油に由来するポリオール、例えば、大豆油とポリオールとの反応物、大豆油脂肪酸とポリオールとのエステル化反応物等が挙げられる。大豆油又は大豆油脂肪酸と反応させるポリオールとしては、上記ひまし油の場合と同様のものを用いることができる。パーム油系ポリオール、カシュー油系ポリオール等についても、大豆油系ポリオールの場合と同様である。なお、植物由来ポリオールとして例示した各種のポリオールは、単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
(2)触媒
ポリウレタン樹脂組成物には、触媒が含まれていてもよい。従来公知の触媒を特に限定なく採用できる。各種の触媒は単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
触媒として、アミン触媒、第4級アンモニウム塩触媒を用いることができる。これらの触媒の具体例を示す。
トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ヘキサデシルジメチルアミン、N-メチルモルホリン、N-エチルモルホリン、N-オクタデシルモルホリン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N-メチルジエタノールアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、N,N-ジメチルアミノヘキサノール、N,N-ジメチルアミノエトキシエトキシエタノール、N,N-ジメチルアミノエトキシエタノール等の第三級アミン触媒、トリエチレンジアミンのギ酸塩および他の塩、第一および第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、N-N-ジアルキルピペラジン類のようなアザ環化合物、種々のN,N’,N’-トリアルキルアミノアルキルヘキサヒドロトリアジン類、N,N,N",N"-テトラメチルジエチレントリアミンのような官能基としてアミノ基を有するアミン触媒等を採用できる。
また、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物、水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム2-エチルヘキサン酸塩、2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2-エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類等の第4級アンモニウム塩触媒も採用できる。
ポリウレタン樹脂組成物における、アミン触媒及び第4級アンモニウム塩触媒からなる群より選択される1種以上の触媒の配合量は、特に限定されない。これらの触媒の配合量は、ポリオール100質量部に対し、ポリウレタンの生成反応を十分に促進させる観点から、0.01質量部以上が好ましく、0.05質量部以上がより好ましく、0.07質量部以上が更に好ましい。他方、ポリウレタンフォームの諸物性を保持する観点、及び製造コストの観点から、1質量部以下が好ましく、0.8質量部以下がより好ましく、0.5質量部以下が更に好ましい。これらの観点から、アミン触媒及び第4級アンモニウム塩触媒からなる群より選択される1種以上の触媒の配合量は、ポリオール100質量部に対し、0.01質量部以上1質量部以下が好ましく、0.05質量部以上0.8質量部以下がより好ましく、0.07質量部以上0.5質量部以下が更に好ましい。
触媒として、金属触媒(有機金属触媒)を用いることができる。金属触媒として、従来公知の金属触媒を特に限定なく採用できる。
金属触媒として、例えば、Sn(錫)、Pb(鉛)、Bi(ビスマス)、Ni(ニッケル)、Co(コバルト)、Fe(鉄)、Zr(ジルコニウム)、Cu(銅)、Zn(亜鉛)等の金属塩、有機酸金属塩等が用いることができる。より具体的には、下記の金属触媒を用いることができる。
Sn触媒:オクチル酸スズ(II)(2-エチルヘキサン酸スズ、スタナスジオクトエート)、酢酸スズ(II)、スタナスジアセテート、オクタン酸スズ(II)、スズスタナスジオレエート、ネオデカン酸スズ(II)スタナスジラウレート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジクロライド、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチルスズジマレエート、ジオクチルスズジアセテート等
Pb触媒:オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛等
Bi触媒:オクチル酸ビスマス、ナフテン酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス、ロジン酸ビスマス等
Fe触媒:鉄アセチルアセトナート等
Zr触媒:ジルコニウムアセチルアセトナート等
Ni触媒:ニッケルアセチルアセトナート、オクチル酸ニッケル、ナフテン酸ニッケル等
Co触媒:コバルトアセチルアセトナート、オクチル酸コバルト、ナフテン酸コバルト等
ポリウレタン樹脂組成物における、金属触媒の配合量は、特に限定されない。金属触媒の配合量は、ポリオール100質量部に対し、ポリウレタンの生成反応を十分に促進させる観点から、0.01質量部以上が好ましく、0.05質量部以上がより好ましく、0.1質量部以上が更に好ましい。他方、金属触媒に由来する揮発性有機化合物(2-エチルヘキサン酸等)を抑制する観点から、1.0質量部以下が好ましく、0.5質量部以下がより好ましく、0.3質量部以下が更に好ましい。これらの観点から、金属触媒の配合量は、ポリオール100質量部に対し、0.01質量部以上1.0質量部以下が好ましく、0.05質量部以上0.5質量部以下がより好ましく、0.1質量部以上0.3質量部以下が更に好ましい。
(3)整泡剤
ポリウレタン樹脂組成物には、整泡剤が含まれていてもよい。整泡剤は、特に限定されない。
整泡剤は、具体的には、オルガノポリシロキサン、オルガノポリシロキサン-ポリオキシアルキレン共重合体、ポリオキシアルキレン側鎖を有するポリアルケニルシロキサン、シリコーン-グリース共重合体等のシリコーン系化合物、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、ポリエーテルシロキサン、フェノール系化合物等が用いられる。これらの整泡剤は単独で用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。
整泡剤の配合量は、特に限定されない。整泡剤の配合量は、ポリオール100質量部に対して0.03質量部以上5.0質量部以下が好ましい。
(4)発泡剤
ポリウレタン樹脂組成物には、発泡剤が含まれていてもよい。発泡剤は、特に限定されない。発泡剤としては、水、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、炭酸ガス等が好適に用いられる。発泡剤が水の場合、添加量はポリウレタン発泡体において目的とする密度や良好な発泡状態が得られる範囲に決定され、通常はポリオール100質量部に対して1質量部以上10質量部以下が好ましい。
(5)ポリイソシアネート
ポリイソシアネートは、特に限定されない。ポリイソシアネートとしては、芳香族系イソシアネート、脂環式イソシアネート、及び脂肪族系イソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも1種以上が好適に採用される。脂肪族系イソシアネートの1種類以上と、芳香族系イソシアネートの1種類以上を併用してもよい。
また、ポリイソシアネートは、1分子中に2個のイソシアネート基を有する2官能のポリイソシアネート、1分子中に3個以上のイソシアネート基を有する3官能以上のポリイソシアネートのいずれであってもよく、単独であるいは複数組み合わせて使用してもよい。
例えば、2官能のポリイソシアネートとしては、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、m-フェニレンジイソシネート、p-フェニレンジイソシアネート、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’-ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、3,3’-ジメチル-4,4’-ビフェニレンジイソネート、3,3’-ジメトキシ-4,4’-ビフェニレンジイソシアネート等の芳香族系イソシアネート、シクロヘキサン-1,4-ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン-4,4’-ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等の脂環式イソシアネート、ブタン-1,4-ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、リジンイソシアネート等の脂肪族系イソシアネートを挙げることができる。
また、3官能以上のポリイソシアネートとしては、1-メチルベンゾール-2,4,6-トリイソシアネート、1,3,5-トリメチルベンゾール-2,4,6-トリイソシアネート、ビフェニル-2,4,4’-トリイソシアネート、ジフェニルメタン-2,4,4’-トリイソシアネート、メチルジフェニルメタン-4,6,4’-トリイソシアネート、4,4’-ジメチルジフェニルメタン-2,2’,5,5’テトライソシアネート、トリフェニルメタン-4,4’,4"-トリイソシアネート、ポリメリックMDI等を挙げることができる。
なお、その他ウレタンプレポリマーやカルボジイミド変性イソシアネート、イソシアヌレート変性イソシアネート、ビュレット変性イソシアネートも使用することができる。
ポリイソシアネートとポリオールの混合割合は、特に限定されない。イソシアネートインデックスは80以上120以下が好ましい。イソシアネートインデックス(INDEX)は、ポリウレタン樹脂組成物中に含まれる活性水素基1モルに対するイソシアネート基のモル数を100倍した値であり、[(組成物中のイソシアネート当量/組成物中の活性水素の当量)×100]で計算される。
(6)炭素数5以上50以下の炭化水素
炭素数5以上50以下の炭化水素は、炭素数がこの範囲内であれば特に限定されない。炭化水素は、飽和炭化水素、不飽和炭化水素のいずれであってもよい。炭化水素は、分岐構造を有する炭化水素、環式炭化水素のいずれであってもよい。炭化水素としては、炭素数5以上50以下のn-パラフィン、炭素数5以上50以下のイソパラフィンが好適に例示される。炭素数5以上50以下の炭化水素は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
(6.1)炭素数5以上50以下のn-パラフィン
炭素数5以上50以下のn-パラフィンとして、n-ノナン、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン、n-トリデカン、n-テトラデカン、n-ペンタデカン、n-ヘキサデカン、n-ヘプタデカン、n-オクタデカン、n-ノナデカン、及びn-エイコサンからなる群より選択される少なくとも1種が例示される。
(6.2)炭素数5以上50以下のイソパラフィン
炭素数5以上50以下のイソパラフィンとして、イソデカン、イソドデカン、7-メチルデカン、及び7-n-ヘキシリトリデカンからなる群より選択される少なくとも1種が例示される。
(6.3)炭素数5以上50以下の炭化水素の配合量
ポリウレタン樹脂組成物における、炭素数5以上50以下の炭化水素の配合量は、特に限定されず、配合されていればよい。炭化水素の配合量は、ポリオール100質量部に対し、ポリウレタンフォームの通気性を十分に確保する観点から、0.1質量部以上が好ましく、0.2量部以上がより好ましく、0.3質量部以上が更に好ましい。他方、ポリウレタンフォームの諸物性を保持する観点、及び製造コストの観点から、7.0質量部以下が好ましく、5.0質量部以下がより好ましく、3.0質量部以下が更に好ましい。これらの観点から、炭化水素の配合量は、ポリオール100質量部に対し、0.1質量部以上7.0質量部以下が好ましく、0.2質量部以上5.0質量部以下がより好ましく、0.3質量部以上3.0質量部以下が更に好ましい。なお、2種以上の炭化水素を用いる場合には、上記配合量は、全炭化水素の合計量を意味する。
(7)その他の添加剤
ポリウレタン樹脂組成物には、適宜その他の添加剤、例えば架橋剤、可塑剤、難燃剤、充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、脱泡剤、相溶化剤、着色剤、安定剤、抗菌剤、防カビ剤、脱臭剤、消臭剤、芳香剤、香料等を配合することができる。架橋剤としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等の短鎖ジオール系の架橋剤等が挙げられる。着色剤としては、顔料、染料、着色料等が挙げられる。
(8)ポリウレタンフォームの通気性が向上する理由
通気性が向上する理由について説明する。ポリウレタン樹脂組成物に、炭素数5以上50以下の炭化水素が含まれることで、ポリウレタンフォームの発泡成形時にセル膜が数多く破られると推測される。このため、ポリウレタンフォームの高い通気性が確保されると考えられる。
なお、炭素数5以上50以下の炭化水素は、ポリウレタンフォームの発泡成形時に気化することで吸熱作用を奏すると推測される。よって、この作用によりポリウレタンフォームの内部温度が下がり、変色も抑制されると考えられる。
(9)ポリウレタンフォームの物性
ポリウレタンフォームの物性は、用途等に応じて適宜設定できる。ポリウレタンフォームは、軟質ポリウレタンフォームであることが好ましい。
ポリウレタンフォームは、以下の物性を備えることが好ましい。
(9.1)見かけ密度
見かけ密度(JISK7222)は、8kg/m-150kg/mが好ましく、10kg/m-100kg/mがより好ましく、12kg/m-80kg/mが更に好ましい。
(9.2)硬さ
硬さ(JIS K6400-2 D法)は、10N-600Nが好ましく、20N-400Nがより好ましく、30N-200Nが更に好ましい。この範囲であれば柔軟性に富み、軟質ポリウレタンフォームとして好ましい。
(9.3)反発弾性
反発弾性(JIS K6400-3)は、1%-80%が好ましく、5%-70%がより好ましい。
(9.4)引張強さ、伸び
引張強さ(JIS K6400-5)は、30kPa以上が好ましく、50kPa以上がより好ましい。
伸び(JIS K6400-5)は、50%-500%が好ましい。50%以上であれば柔軟性に富み、軟質ポリウレタンフォームとして好ましい。
(9.5)通気量
通気量(JIS K6400-7 A法:2012)は、35L/min以上が好ましく、60L/min以上がより好ましく、100L/min以上が更に好ましい。尚、通気量は、通常300L/min以下である。
2.ポリウレタンフォーム(その2)
ポリウレタンフォーム(その2)は、炭素数5以上50以下の炭化水素が含まれているポリウレタンフォームである。このポリウレタンフォーム(その2)は、通常、ポリオールと、ポリイソシアネートと、炭素数5以上50以下の炭化水素と、を混合した組成物から得られる。ポリウレタンフォーム(その2)では、発泡成形後においても組成物中の炭素数5以上50以下の炭化水素が残存している。
ポリウレタンフォーム(その2)において、「ポリオール」「触媒」「整泡剤」「ポリイソシアネート」「炭素数5以上50以下の炭化水素」「ポリウレタンフォームの物性」については、「ポリウレタンフォーム(その1)」の欄における説明をそのまま適用し、その記載は省略する。すなわち、「ポリウレタンフォーム(その1)」の項目で説明した「ポリオール」「触媒」「整泡剤」「ポリイソシアネート」「炭素数5以上50以下の炭化水素」「ポリウレタンフォームの物性」をそのまま適用する。
3.ポリウレタンフォームの製造
ポリウレタンフォームは、ポリウレタン樹脂組成物を攪拌混合してポリオールとポリイソシアネートを反応させる公知の発泡方法によって製造することができる。発泡方法には、スラブ発泡とモールド発泡とがあり、いずれの成形方法でもよい。スラブ発泡は、混合したポリウレタン樹脂組成物をベルトコンベア上に吐出し、大気圧下、常温で発泡させる方法である。他方、モールド発泡は、混合したポリウレタン樹脂組成物をモールド(成形型)に充填してモールド内で発泡させる方法である。
1.ポリウレタンフォームの製造
表1,2の割合で配合したポリウレタン樹脂組成物を調製し、スラブ発泡により、実施例及び比較例のポリウレタンフォームを製造した。
各原料の詳細は以下の通りである。
・ポリオール:ポリエーテルポリオール、官能基数3、分子量3000、水酸基価56mgKOH/g
・アミン触媒:N,N-ジメチルアミノヘキサノール
・整泡剤:シリコーン系整泡剤、品名:L-595、モメンティブ製
・金属触媒:オクチル酸スズ(II)
・ポリイソシアネート:トルエンジイソシアネート(TDI)
・環状シロキサン:デカメチルシクロペンタシロキサン
ポリウレタンフォームは、具体的には次の手順により製造した。
ポリイソシアネート以外の原料をカップ容器に計量、攪拌し、混合溶液とした。
混合溶液にポリイソシアネートを添加し、攪拌して、ポリウレタン樹脂組成物とした。
Figure 2023049486000001
Figure 2023049486000002
Figure 2023049486000003
2.評価方法
(1)見かけ密度(密度)
見かけ密度は、JISK7222にて測定した。
(2)硬さ
硬さは、JIS K6400-2 D法にて測定した。
(3)反発弾性
反発弾性は、JIS K6400-3にて測定した。
(4)引張強さ、伸び
引張強さ、伸びは、JIS K6400-5にて測定した。
(5)通気量
通気量は、JIS K6400-7 A法にて測定した。
(6)通期量増加率
通期量増加率は、比較例1の通期量を100%とした場合の百分率で評価した。
3.結果
結果を表1,2,3に併記する。
比較例1は、添加剤なしの軟質ポリウレタンフォームの結果を示す。
比較例2は、環状シロキサンを添加した軟質ポリウレタンフォームの結果を示す。
実施例1-5は、n-ペンタデカンを0.3質量部-5.0質量部添加した結果を示す。実施例1-5は、通気性が比較例1に比べて向上している。なお、実施例1は、環状シロキサンを添加した比較例2よりも少ない添加量でも通気性が向上している。
実施例6,7は、n-ノナンを0.5質量部、1.0質量部添加した結果を示す。実施例6,7は、通気性が比較例1,2に比べて向上している。
実施例8,9は、n-デカンを0.5質量部、1.0質量部添加した結果を示す。実施例8,9は、通気性が比較例1,2に比べて向上している。
実施例10,11は、n-ウンデカンを0.5質量部、1.0質量部添加した結果を示す。実施例10,11は、通気性が比較例1,2に比べて向上している。
実施例12,13は、n-ドデカンを0.5質量部、1.0質量部添加した結果を示す。実施例12,13は、通気性が比較例1,2に比べて向上している。
実施例14,15は、n-テトラデカンを0.5質量部、1.0質量部添加した結果を示す。実施例14,15は、通気性が比較例1,2に比べて向上している。
実施例16,17は、n-ヘプタデカンを0.5質量部、1.0質量部添加した結果を示す。実施例16,17は、通気性が比較例1,2に比べて向上している。
以上の実施例によれば、環状シロキサンを用いることなく、ポリウレタンフォームの通気性を向上できる。
本開示は上記で詳述した実施例に限定されず、本開示の範囲で様々な変形又は変更が可能である。

Claims (5)

  1. ポリオールと、
    ポリイソシアネートと、
    を、混合した組成物から得られるポリウレタンフォームであって、
    前記組成物には、炭素数5以上50以下の炭化水素が含まれるポリウレタンフォーム。
  2. 前記炭化水素は、n-ノナン、n-デカン、n-ウンデカン、n-ドデカン、n-トリデカン、n-テトラデカン、n-ペンタデカン、n-ヘキサデカン、n-ヘプタデカン、n-オクタデカン、n-ノナデカン、及びn-エイコサンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
  3. 前記組成物において、前記ポリオール 100質量部に対し、前記炭化水素は0質量部よりも大きく10質量部以下含まれている、請求項1又は請求項2に記載のポリウレタンフォーム。
  4. JIS K6400-7 A法:2012に基づく通気量が35L/min以上である、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のポリウレタンフォーム。
  5. 炭素数5以上50以下の炭化水素が含まれるポリウレタンフォーム。
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