JP2023048067A - 共役系高分子、成膜用組成物、有機薄膜、有機半導体素子、及び、共役系高分子の製造方法 - Google Patents
共役系高分子、成膜用組成物、有機薄膜、有機半導体素子、及び、共役系高分子の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】チエノチオフェン骨格を含んだオリゴヘテロアセンを繰り返し単位として有する共役系高分子と、該共役系高分子からなる有機薄膜、該有機薄膜を備えたトランジスタ素子を提供する。【解決手段】一般式(1)で表される構造単位と、【化1】TIFF2023048067000593.tif32170一般式(2)で表される構造単位より構成される共役系高分子。【化2】TIFF2023048067000594.tif13170該共役系高分子は、有機薄膜としトランジスタ素子を構成することで優れたトランジスタ性能を発揮する。【選択図】なし
Description
本発明は、カルコゲノカルコゲノフェン骨格を含んだオリゴヘテロアセンを構造単位として含む共役系高分子とその製造方法、並びに、成膜用組成物、有機薄膜及び有機半導体素子に関する。
共役系化合物は、有機薄膜太陽電池、有機薄膜トランジスタ、有機EL等に用いられる有機半導体としてよく知られている。共役系化合物は、省エネルギー、低コスト、有機溶媒可溶性、軽量、フレキシブル等の無機化合物に無い特徴を有し、プリンテッドエレクトロニクスへと応用される塗布材料としても用いることができる(特許文献1)。
非特許文献1に開示されるペンタセン等のオリゴアセン、並びに、非特許文献2に開示されるチオフェン骨格及びチエノチオフェン骨格等を有するオリゴアセン(以下、オリゴヘテロアセンという。)等の共役系化合物は、有機薄膜トランジスタへの応用研究がなされている。中でもチエノチオフェン骨格を有するオリゴヘテロアセンは高いキャリア移動度を示す傾向にある。
Polymer Journal,49巻,23-30ページ,2017年
Chemical Reviews,115巻,3036-3140ページ,2015年
Tetrahedron Letters,55巻,5663-5666ページ,2014年
しかしながら、オリゴヘテロアセンは低溶解性、並びに低大気安定性等の問題点が指摘されている(非特許文献3)。そのため、新しい共役系化合物の開発が求められている。
本発明は、上記の問題を解決するために、高キャリア移動度、高耐熱性、高大気安定性、及び高溶解性を併せ持つ新しい共役系高分子、該高分子の製造方法、該高分子を含む成膜用組成物、該高分子を含む有機薄膜、該高分子を含む半導体素子及び有機薄膜トランジスタ素子を提供することを目的とする。
本発明は、上記の問題を解決するために、高キャリア移動度、高耐熱性、高大気安定性、及び高溶解性を併せ持つ新しい共役系高分子、該高分子の製造方法、該高分子を含む成膜用組成物、該高分子を含む有機薄膜、該高分子を含む半導体素子及び有機薄膜トランジスタ素子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者は鋭意検討を行った結果、5,5,10,10-テトラアルキル-5,10-ジヒドロカルコゲノ[2’’,3’’:4’,5’]カルコゲノ[2’,3’:4,5]ペンタレノ[1,2-b]カルコゲノ[2,3-d]カルコゲノフェン骨格を構造単位として含む共役系高分子が、高溶解性、高耐熱性、高大気安定性、及び高い成膜性を示すことを見出した。該構造単位を含む共役系高分子は新規であり、その製造方法についても一切報告されていない。また、該構造単位を含む共役系高分子の溶解性、耐熱性といった諸物性、及びそのキャリア移動度等の報告例もない。さらに、該共役系高分子を含む成膜用組成物を用いて簡便に有機薄膜が成膜できること、及び該有機薄膜を用いて作成した有機薄膜トランジスタ素子が安定に駆動することも合わせて見出し、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は以下の要旨から構成される。
[要旨1]
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基、又は、フッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子。
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。)
要旨1に関し、前記一般式(1)で表される構造単位と前記一般式(2)で表される構造単位とを交互に有していてもよい。
要旨1に関し、R1及びR2は各々独立に炭素数1~34のアルキル基であり、R1とR2とは一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよく、R3及びR4は各々独立に炭素数1~34のアルキル基であり、R3とR4とは一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよく、R5及びR6は各々独立に水素原子、炭素数1~34のアルキル基又はフッ素原子であり、J1、J2、J3及びJ4は各々独立に酸素原子、硫黄原子又はセレン原子であってもよい。
要旨1に関し、R5及びR6は水素原子であり、J1、J2、J3及びJ4は硫黄原子であってもよい。
要旨1に関し、X1は、後述する一般式(4)~(8)からなる群より選択される2価の複素芳香族環連結基であってもよい。
要旨1に関し、A1、A2、A3、A4及びA5は各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は炭素数6~50のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、R7は炭素数6~50のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子からなる群から選択される一つの基であり、R8、R9、R10及びR11は各々独立に炭素数6~50のアルキル基又は水素原子であり、R12及びR13は各々独立に炭素数6~50のアルキル基であってもよい。
要旨1に関し、A1及びA2は硫黄原子であり、A3は酸素原子又は炭素数6~34のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、A4は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子であり、A5は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は炭素数6~34のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、R7は炭素数6~34のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子からなる群から選択される一つの基であり、R8、R9、R10及びR11は各々独立に炭素数6~34のアルキル基又は水素原子であり、R12及びR13は各々独立に炭素数6~34のアルキル基であってもよい。
[要旨2]
下記一般式(mono-hal)で表されるモノマーに、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基又はフッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。M1-hal及びM2-halは各々独立にハロゲン原子を表す。)
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-B)で表されるモノマーを反応させる、
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。M3-B及びM4-Bは各々独立にホウ素含有基を表す。)
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3及びJ4は前記と同様の意味を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
(式中、X1は前記と同様の意味を表す。)
[要旨3]
下記一般式(mono-hal)で表されるモノマーに、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基又はフッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。M1-hal及びM2-halは各々独立にハロゲン原子を表す。)
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-Sn)で表されるモノマーを反応させる、
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。M3-Sn及びM4-Snは各々独立にスズ含有基を表す。)
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3及びJ4は前記と同様の意味を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
(式中、X1は前記と同様の意味を表す。)
[要旨4]
下記一般式(mono-B)で表されるモノマーに、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基又はフッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。M1-B及びM2-Bは各々独立にホウ素含有基を表す。)
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-hal)で表されるモノマーを反応させる、
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。M3-hal及びM4-halは各々独立にハロゲン原子を表す。)
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3及びJ4は前記と同様の意味を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
(式中、X1は前記と同様の意味を表す。)
[要旨5]
下記一般式(mono-Sn)で表されるモノマーに、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基又はフッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。M1-Sn及びM2-Snは各々独立にスズ含有基を表す。)
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-hal)で表されるモノマーを反応させる、
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。M3-hal及びM4-halは各々独立にハロゲン原子を表す。)
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3及びJ4は前記と同様の意味を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
(式中、X1は前記と同様の意味を表す。)
[要旨6]
要旨1に記載の共役系高分子を含む成膜用組成物。
[要旨7]
要旨1に記載の共役系高分子を含む有機薄膜。
[要旨8]
要旨1に記載の共役系高分子を含む有機半導体素子。
[要旨9]
要旨1に記載の共役系高分子を含む有機トランジスタ素子。
[要旨1]
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基、又は、フッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子。
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。)
要旨1に関し、前記一般式(1)で表される構造単位と前記一般式(2)で表される構造単位とを交互に有していてもよい。
要旨1に関し、R1及びR2は各々独立に炭素数1~34のアルキル基であり、R1とR2とは一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよく、R3及びR4は各々独立に炭素数1~34のアルキル基であり、R3とR4とは一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよく、R5及びR6は各々独立に水素原子、炭素数1~34のアルキル基又はフッ素原子であり、J1、J2、J3及びJ4は各々独立に酸素原子、硫黄原子又はセレン原子であってもよい。
要旨1に関し、R5及びR6は水素原子であり、J1、J2、J3及びJ4は硫黄原子であってもよい。
要旨1に関し、X1は、後述する一般式(4)~(8)からなる群より選択される2価の複素芳香族環連結基であってもよい。
要旨1に関し、A1、A2、A3、A4及びA5は各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は炭素数6~50のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、R7は炭素数6~50のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子からなる群から選択される一つの基であり、R8、R9、R10及びR11は各々独立に炭素数6~50のアルキル基又は水素原子であり、R12及びR13は各々独立に炭素数6~50のアルキル基であってもよい。
要旨1に関し、A1及びA2は硫黄原子であり、A3は酸素原子又は炭素数6~34のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、A4は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子であり、A5は酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は炭素数6~34のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、R7は炭素数6~34のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子からなる群から選択される一つの基であり、R8、R9、R10及びR11は各々独立に炭素数6~34のアルキル基又は水素原子であり、R12及びR13は各々独立に炭素数6~34のアルキル基であってもよい。
[要旨2]
下記一般式(mono-hal)で表されるモノマーに、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基又はフッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。M1-hal及びM2-halは各々独立にハロゲン原子を表す。)
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-B)で表されるモノマーを反応させる、
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。M3-B及びM4-Bは各々独立にホウ素含有基を表す。)
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3及びJ4は前記と同様の意味を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
(式中、X1は前記と同様の意味を表す。)
[要旨3]
下記一般式(mono-hal)で表されるモノマーに、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基又はフッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。M1-hal及びM2-halは各々独立にハロゲン原子を表す。)
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-Sn)で表されるモノマーを反応させる、
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。M3-Sn及びM4-Snは各々独立にスズ含有基を表す。)
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3及びJ4は前記と同様の意味を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
(式中、X1は前記と同様の意味を表す。)
[要旨4]
下記一般式(mono-B)で表されるモノマーに、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基又はフッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。M1-B及びM2-Bは各々独立にホウ素含有基を表す。)
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-hal)で表されるモノマーを反応させる、
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。M3-hal及びM4-halは各々独立にハロゲン原子を表す。)
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3及びJ4は前記と同様の意味を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
(式中、X1は前記と同様の意味を表す。)
[要旨5]
下記一般式(mono-Sn)で表されるモノマーに、
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基又はフッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。M1-Sn及びM2-Snは各々独立にスズ含有基を表す。)
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-hal)で表されるモノマーを反応させる、
(式中、X1は炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を表す。M3-hal及びM4-halは各々独立にハロゲン原子を表す。)
下記一般式(1)で表される構造単位と、
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3及びJ4は前記と同様の意味を表す。)
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
(式中、X1は前記と同様の意味を表す。)
[要旨6]
要旨1に記載の共役系高分子を含む成膜用組成物。
[要旨7]
要旨1に記載の共役系高分子を含む有機薄膜。
[要旨8]
要旨1に記載の共役系高分子を含む有機半導体素子。
[要旨9]
要旨1に記載の共役系高分子を含む有機トランジスタ素子。
本発明の共役系高分子は高キャリア移動度、高耐熱性、高大気安定性、及び高溶解性を併せ持つ有機半導体であり、これを活性層とする有機薄膜トランジスタ素子を効率よく駆動させることができる。
以下、本発明の実施の形態に関して詳細に説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではなく、記述した範囲内で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態に関しても本発明の技術的範囲に含まれる。なお、本明細書においては特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。
〔共役系高分子〕
本発明の一実施形態に係る共役系高分子(本明細書中では、「本実施形態の共役系高分子」と称することもある。)は、一般式(1)で表される構造単位と、一般式(2)で表される構造単位とから構成される。
本発明の一実施形態に係る共役系高分子(本明細書中では、「本実施形態の共役系高分子」と称することもある。)は、一般式(1)で表される構造単位と、一般式(2)で表される構造単位とから構成される。
(式中、R1及びR2は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R3及びR4は各々独立に炭素数1~50のアルキル基を表す。R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。R5及びR6は各々独立に、水素原子、炭素数1~50のアルキル基、又は、フッ素原子を表す。J1、J2、J3及びJ4は各々独立にカルコゲン原子を表す。)
(一般式(1)で表される構造単位)
R1、R2、R3、R4、R5及びR6で表される炭素数1~50のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドドリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、テトラコンチル基、ヘンテトラコンチル基、ドテトラコンチル基、トリテトラコンチル基、テトラテトラコンチル基、ペンタコンチル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-ヘキシルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、2-オクチルドデシル基、2-デシルテトラデシル基、2-ドデシルテトラデシル基、2-ドデシルヘキサデシル基、2-テトラデシルヘキサデシル基、3-デシルペンタデシル基、3-ドデシルヘプタデシル基、3-テトラデシルノナコシル基、4-デシルヘキサデシル基、4-ドデシルオクタデシル基、4-テトラデシルイコシル基等の分岐アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基;を例示することができる。
R1、R2、R3、R4、R5及びR6で表される炭素数1~50のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドドリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、テトラコンチル基、ヘンテトラコンチル基、ドテトラコンチル基、トリテトラコンチル基、テトラテトラコンチル基、ペンタコンチル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-ヘキシルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、2-オクチルドデシル基、2-デシルテトラデシル基、2-ドデシルテトラデシル基、2-ドデシルヘキサデシル基、2-テトラデシルヘキサデシル基、3-デシルペンタデシル基、3-ドデシルヘプタデシル基、3-テトラデシルノナコシル基、4-デシルヘキサデシル基、4-ドデシルオクタデシル基、4-テトラデシルイコシル基等の分岐アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基;を例示することができる。
R1、R2、R3及びR4で表されるアルキル基として、本実施形態の共役系高分子の溶解性が高くなる点で炭素数6~50のアルキル基が好ましく、炭素数1~34のアルキル基がより好ましく、炭素数6~34のアルキル基がさらに好ましく、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドドリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、テトラコンチル基、ヘンテトラコンチル基、ドテトラコンチル基、トリテトラコンチル基、テトラテトラコンチル基、ペンタコンチル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-ヘキシルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、2-オクチルドデシル基、2-デシルテトラデシル基、2-ドデシルテトラデシル基、2-ドデシルヘキサデシル基、2-テトラデシルヘキサデシル基、3-デシルペンタデシル基、3-ドデシルヘプタデシル基、3-テトラデシルノナコシル基、4-デシルヘキサデシル基、4-ドデシルオクタデシル基、又は4-テトラデシルイコシル基がよりさらに好ましく、ヘキシル基又はデシル基がことさら好ましい。
R1及びR2は、一体となってこれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。当該の環としては、シクロプロパン-1,1-ジイル基、シクロブタン-1,1-ジイル基、シクロペンタン-1,1-ジイル基、シクロヘキサン-1,1-ジイル基、シクロヘプタン-1,1-ジイル基、シクロオクタン-1,1-ジイル基、インデン-1,1-ジイル又はフルオレン-9,9-ジイル基等を例示することができる。本実施形態の共役系高分子の溶解性が高くなる点で、当該の環は、シクロペンタン-1,1-ジイル基、シクロヘキサン-1,1-ジイル基、インデン-1,1-ジイル又はフルオレン-9,9-ジイル基が好ましく、シクロヘキサン-1,1-ジイル基又はフルオレン-9,9-ジイル基がより好ましい。R3及びR4は、一体となってこれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよい。当該環としては、シクロプロパン-1,1-ジイル基、シクロブタン-1,1-ジイル基、シクロペンタン-1,1-ジイル基、シクロヘキサン-1,1-ジイル基、シクロヘプタン-1,1-ジイル基、シクロオクタン-1,1-ジイル基、インデン-1,1-ジイル又はフルオレン-9,9-ジイル基等を例示することができる。本実施形態の共役系高分子の溶解性が高くなる点で、当該環は、シクロペンタン-1,1-ジイル基、シクロヘキサン-1,1-ジイル基、インデン-1,1-ジイル又はフルオレン-9,9-ジイル基が好ましく、シクロヘキサン-1,1-ジイル基又はフルオレン-9,9-ジイル基がより好ましい。
R5及びR6は、本実施形態の共役系高分子のキャリア移動度が高くなる点で、水素原子、フッ素原子、炭素数6~50のアルキル基が好ましく、水素原子、フッ素原子、炭素数6~34のアルキル基がより好ましく、水素原子、フッ素原子、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドドリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、テトラコンチル基、ヘンテトラコンチル基、ドテトラコンチル基、トリテトラコンチル基、テトラテトラコンチル基、ペンタコンチル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-ヘキシルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、2-オクチルドデシル基、2-デシルテトラデシル基、2-ドデシルテトラデシル基、2-ドデシルヘキサデシル基、2-テトラデシルヘキサデシル基、3-デシルペンタデシル基、3-ドデシルヘプタデシル基、3-テトラデシルノナコシル基、4-デシルヘキサデシル基、4-ドデシルオクタデシル基、又は4-テトラデシルイコシル基がさらに好ましい。中でも、本実施形態の共役系高分子のキャリア移動度がより高くなる点で、R5及びR6は、水素原子又はフッ素原子であることがことさら好ましい。
J1、J2、J3及びJ4で表されるカルコゲン原子として、本実施形態の共役系高分子の溶解性が高くなる点で、酸素原子、硫黄原子、セレン原子が好ましく、酸素原子、硫黄原子がより好ましく、硫黄原子がさらに好ましい。
一般式(1)で表される構成単位として、成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、具体的には下記式(1-1)~式(1-20)で表される構造単位を例示することができる。
前記式(1-1)~(1-20)において、CnH(2n+1)で示しているアルキル基は、炭素数nの直鎖アルキル基である。本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、一般式(1)で表される構成単位は、式(1-6)~式(1-20)で表されるいずれかの構成単位であることが好ましく、式(1-6)~式(1-16)で表されるいずれかの構成単位であることがより好ましく、式(1-10)で表される構成単位がさらに好ましい。
(一般式(2)で表される構造単位)
X1としては、炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を例示することができる。該2価の複素芳香族環連結基として好ましい具体例としては、下記一般式(4)~(8)からなる群より選ばれる2価の複素芳香族環連結基を挙げることができる。
X1としては、炭素数1~50のアルキル基又は炭素数1~50のアルコキシ基で置換されていてもよい2価の複素芳香族環連結基を例示することができる。該2価の複素芳香族環連結基として好ましい具体例としては、下記一般式(4)~(8)からなる群より選ばれる2価の複素芳香族環連結基を挙げることができる。
(式中、A1はカルコゲン原子又は炭素数1~50のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子を表す。R7は炭素数1~50のアルキル基、炭素数1~50のアルコキシ基、フッ素原子及び水素原子からなる群から選択される一つの基を表す。複数のR7は同一又は相異なっていてもよい。R8は炭素数1~50のアルキル基又は水素原子を表す。複数のR8は同一又は相異なっていてもよい。p1及びq1は、各々独立に、0又は1を表す。)
(式中、A2はカルコゲン原子又は炭素数1~50のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子を表す。A3はカルコゲン原子を表す。R9は炭素数1~50のアルキル基又は水素原子を表す。複数のR9は同一又は相異なっていてもよい。p2及びq2は、各々独立に、0又は1を表す。)
(式中、A4及びA5は、各々独立にカルコゲン原子又は炭素数1~50のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子を表す。R10は炭素数1~50のアルキル基又は水素原子を表す。複数のR10は同一又は相異なっていてもよい。R11は炭素数1~50のアルキル基又は水素原子を表す。複数のR11は同一又は相異なっていてもよい。p3及びq3は、各々独立に、0又は1を表す。)
R7で表される炭素数1~50のアルキル基としては、R1~R6の説明で例示したアルキル基が挙げられるが、本実施形態の共役系高分子の溶解性が高くなる点で、炭素数6~50のアルキル基が好ましく、炭素数6~34のアルキル基がより好ましく、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドドリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、テトラコンチル基、ヘンテトラコンチル基、ドテトラコンチル基、トリテトラコンチル基、テトラテトラコンチル基、ペンタコンチル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-ヘキシルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、2-オクチルドデシル基、2-デシルテトラデシル基、2-ドデシルテトラデシル基、2-ドデシルヘキサデシル基、2-テトラデシルヘキサデシル基、3-デシルペンタデシル基、3-ドデシルヘプタデシル基、3-テトラデシルノナコシル基、4-デシルヘキサデシル基、4-ドデシルオクタデシル基、又は4-テトラデシルイコシル基がさらに好ましい。
R7で表される炭素数1~50のアルコキシ基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれでもよく、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、ノナデシルオキシ基、イコシルオキシ基、ヘンイコシルオキシ基、ドコシルオキシ基、トリコシルオキシ基、テトラコシルオキシ基、ペンタコシルオキシ基、ヘキサコシルオキシ基、ヘプタコシルオキシ基、オクタコシルオキシ基、ノナコシルオキシ基、トリアコンチルオキシ基、ヘントリアコンチルオキシ基、ドドリアコンチルオキシ基、トリトリアコンチルオキシ基、テトラトリアコンチルオキシ基、ペンタトリアコンチルオキシ基、ヘキサトリアコンチルオキシ基、テトラコンチルオキシ基、ヘンテトラコンチルオキシ基、ドテトラコンチルオキシ基、トリテトラコンチルオキシ基、テトラテトラコンチルオキシ基、ペンタコンチルオキシ基等の直鎖アルコキシ基;イソプロポキシ基、1-(2-メチルプロピル)オキシ基、2-ブチルオキシ基、tert-ブトキシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、2-デシルテトラデシルオキシ基、2-ドデシルテトラデシルオキシ基、2-ドデシルヘキサデシルオキシ基、2-テトラデシルヘキサデシルオキシ基等の分岐アルコキシ基;シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の環状アルコキシ基;を例示することができる。
R7で表される炭素数1~50のアルコキシ基として、本実施形態の共役系高分子の溶解性が高くなる点で、炭素数6~50のアルコキシ基が好ましく、炭素数6~34のアルコキシ基がより好ましく、ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基、2-デシルテトラデシルオキシ基、2-ドデシルテトラデシルオキシ基、2-ドデシルヘキサデシルオキシ基又は2-テトラデシルヘキサデシルオキシ基がさらに好ましく、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、2-デシルテトラデシルオキシ基、又は2-ドデシルテトラデシルオキシ基がことさら好ましい。
R7は、本実施形態の共役系高分子のキャリア移動度が高くなる点で、水素原子、フッ素原子、又は炭素数4~50のアルコキシ基が好ましく、水素原子又はフッ素原子がさらに好ましく、水素原子がことさら好ましい。
R8、R9、R10、R11、R12及びR13で表される炭素数1~50のアルキル基としては、R1~R6の説明で例示したアルキル基が挙げられるが、本実施形態の共役系高分子の溶解性が高くなる点で、炭素数6~50のアルキル基が好ましく、炭素数6~34のアルキル基がより好ましく、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドドリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、テトラコンチル基、ヘンテトラコンチル基、ドテトラコンチル基、トリテトラコンチル基、テトラテトラコンチル基、ペンタコンチル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-ヘキシルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、2-オクチルドデシル基、2-デシルテトラデシル基、2-ドデシルテトラデシル基、2-ドデシルヘキサデシル基、2-テトラデシルヘキサデシル基、3-デシルペンタデシル基、3-ドデシルヘプタデシル基、3-テトラデシルノナコシル基、4-デシルヘキサデシル基、4-ドデシルオクタデシル基、又は4-テトラデシルイコシル基がさらに好ましい。
R8、R9、R10、R11、R12及びR13は、本実施形態の共役系高分子のキャリア移動度が高くなる点で、水素原子又は炭素数6~50のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
A1、A2、A3、A4及びA5で表されるカルコゲン原子としては、酸素原子、硫黄原子、セレン原子又はテルル原子が好ましく、酸素原子又は硫黄原子がより好ましく、硫黄原子がさらに好ましい。
A1、A2、A4及びA5で表される炭素数1~50のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子において、該炭素数1~50のアルキル基としては、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよく、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基、テトラコシル基、ペンタコシル基、ヘキサコシル基、ヘプタコシル基、オクタコシル基、ノナコシル基、トリアコンチル基、ヘントリアコンチル基、ドドリアコンチル基、トリトリアコンチル基、テトラトリアコンチル基、ペンタトリアコンチル基、ヘキサトリアコンチル基、テトラコンチル基、ヘンテトラコンチル基、ドテトラコンチル基、トリテトラコンチル基、テトラテトラコンチル基、ペンタコンチル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、2-デシルテトラデシル基、2-ドデシルテトラデシル基、2-ドデシルヘキサデシル基、2-テトラデシルヘキサデシル基等の分岐アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基;を例示することができる。本実施形態の共役系高分子の成膜性及び溶解性の向上の点で、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、2-エチルヘキシル基、3,7-ジメチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、2-デシルテトラデシル基、2-ドデシルテトラデシル基、2-ドデシルヘキサデシル基又は2-テトラデシルヘキサデシル基が好ましく、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、2-エチルヘキシル基又は3,7-ジメチルオクチル基がより好ましく、オクチル基、ドデシル基又は2-エチルヘキシル基がさらに好ましく、オクチル基がことさら好ましい。
A1、A2、A4及びA5としては、本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、硫黄原子、酸素原子又は炭素数6~34のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子が好ましく、硫黄原子又は酸素原子がより好ましく、硫黄原子がさらに好ましい。
A3としては、本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、硫黄原子、酸素原子又はセレン原子が好ましく、硫黄原子又は酸素原子がより好ましく、硫黄原子がさらに好ましい。
p1、p2及びp3としては、本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
p4及びp5としては、本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、0又は1が好ましく、1がより好ましい。
q1、q2及びq3としては、本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
q4及びq5としては、本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、0又は1が好ましく、1がより好ましい。
一般式(2)で表される構造単位として、本実施形態の共役系高分子の溶解性が高くなる点で、更に具体的には、式(11-1)~(11-261)を例示することができる。
前記式(11-1)~(11-261)において、CnH(2n+1)で示しているアルキル基は、炭素数nの直鎖アルキル基である。
一般式(2)で表される構造単位として、本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、式(11-1)~式(11-26)、式(11-43)~式(11-98)、式(11-112)~式(11-137)、式(11-221)~式(11-228)又は式(11-256)~式(11-261)で表されるいずれかの構造単位が好ましく、式(11-1)、式(11-2)、式(11-26)、式(11-73)、式(11-74)、式(11-98)、式(11-112)、式(11-113)、式(11-137)、式(11-222)、式(11-223)、式(11-256)、式(11-257)、式(11-258)、式(11-259)、式(11-260)又は式(11-261)で表されるいずれかの構造単位がより好ましい。
本実施形態の共役系高分子は、一般式(1)で表される構造単位及び一般式(2)で表される構造単位を含んでいれば構造単位の順序に特に制限はなく、例えば交互、ランダム又はグラジエント等が挙げられる。本実施形態の共役系高分子の成膜性及び移動度が高くなる点で、一般式(1)で表される構造単位及び一般式(2)で表される構造単位が交互に繰り返される構造を有する共役系高分子が好ましく、該構造は一般式(3)で表すことができる。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3、J4、及びX1は前記と同様の意味を表す。)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3、J4、及びX1は前記と同様の意味を表す。)
一般式(3)で表される構造単位として、成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、具体的には式(3-1)~式(3-680)で表される構造単位を例示することができる。
前記式(3-1)~(3-680)において、CnH(2n+1)で示しているアルキル基は、炭素数nの直鎖アルキル基である。本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、一般式(3)で表される構造単位は、式(3-6)~式(3-20)、式(3-26)~式(3-40)、式(3-46)~式(3-60)、式(3-66)~式(3-80)、式(3-86)~式(3-100)、式(3-106)~式(3-120)、式(3-126)~式(3-140)、式(3-146)~式(3-160)、式(3-166)~式(3-180)、式(3-186)~式(3-200)、式(3-206)~式(3-220)、式(3-226)~式(3-240)、式(3-246)~式(3-260)、式(3-266)~式(3-280)、式(3-286)~式(3-300)、式(3-306)~式(3-320)、式(3-326)~式(3-340)、式(3-346)~式(3-360)、式(3-366)~式(3-380)、式(3-386)~式(3-400)、式(3-406)~式(3-420)、式(3-426)~式(3-440)、式(3-446)~式(3-480)、式(3-486)~式(3-500)、式(3-506)~式(3-520)、式(3-526)~式(3-540)、式(3-546)~式(3-560)、式(3-566)~式(3-580)、式(3-586)~式(3-600)、式(3-606)~式(3-620)、式(3-626)~式(3-640)、式(3-646)~式(3-660)、及び式(3-666)~式(3-680)で表されるいずれかの構造単位が好ましく、式(3-6)~式(3-16)、式(3-26)~式(3-36)、式(3-46)~式(3-56)、式(3-66)~式(3-76)、式(3-86)~式(3-96)、式(3-106)~式(3-116)、式(3-126)~式(3-136)、式(3-146)~式(3-156)、式(3-166)~式(3-176)、式(3-186)~式(3-296)、式(3-206)~式(3-216)、式(3-226)~式(3-236)、式(3-246)~式(3-256)、式(3-266)~式(3-276)、式(3-286)~式(3-296)、式(3-306)~式(3-316)、式(3-326)~式(3-336)、式(3-346)~式(3-356)、式(3-366)~式(3-376)、式(3-386)~式(3-396)、式(3-406)~式(3-416)、式(3-426)~式(3-436)、式(3-446)~式(3-476)、式(3-486)~式(3-496)、式(3-506)~式(3-516)、式(3-526)~式(3-536)、式(3-546)~式(3-556)、式(3-566)~式(3-576)、式(3-586)~式(3-596)、式(3-606)~式(3-616)、式(3-626)~式(3-636)で表されるいずれかの構造単位がより好ましく、式(3-10)、式(3-6)、式(3-646)、式(3-650)、及び式(3-666)で表される構造単位がさらに好ましい。
本実施形態の共役系高分子は、本発明の効果を損なわない範囲で、本実施形態の共役系高分子は、一般式(1)で表される構造単位と一般式(2)で表される構造単位以外の他の構造単位を含んでいてもよい。本実施形態の共役系高分子における一般式(1)で表される構造単位及び一般式(2)で表される構造単位の合計の含有割合が90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましい。
本実施形態の共役系高分子の末端構造に特に制限はないが、例えば、水素原子、ボロン酸、ボロン酸エステル等のホウ素含有基;トリメチルスタニル、トリブチルスタニル等のスズ含有基;塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;フェニル基、チエニル基等の芳香族基;等が挙げられ、両末端の構造は同一又は相異なっていてもよい。
本実施形態の共役系高分子の重量平均分子量(Mw)は3000~10000000が好ましく、3000~1000000がより好ましく、3000~500000がさらに好ましい。
本実施形態の共役系高分子の分子量分布(PDI)は1.05~20.0が好ましく、1.2~10.0がより好ましく、1.4~9.0がさら好ましく、1.4~7.0がことさら好ましい。
本実施形態の共役系高分子における、一般式(1)で表される構造単位と一般式(2)で表される構成単位のモル比率(一般式(1)で表される構造単位:一般式(2)で表される構成単位)は特に制限は無いが、10:1~1:10の範囲であることが好ましく、5:1~1:5の範囲であることが好ましく、2:1~1:2の範囲にあることがより好ましく、1.2:1~1:1.2の範囲にあることが更に好ましく、1:1がことさら好ましい。
〔共役系高分子の製造方法〕
次に本実施形態の共役系高分子の製造方法(以下、「本実施形態の製造方法」という。)に関して説明する。本実施形態の共役系高分子の製造方法は、以下に示す製造工程(A)~(D)に示す通りである。
次に本実施形態の共役系高分子の製造方法(以下、「本実施形態の製造方法」という。)に関して説明する。本実施形態の共役系高分子の製造方法は、以下に示す製造工程(A)~(D)に示す通りである。
<製造工程(A)>
製造工程(A)は、一般式(mono-hal)で表される化合物(モノマー)を遷移金属触媒存在下、一般式(mono-X1-B)で表される化合物(モノマー)とカップリングさせて、本実施形態の共役系高分子を製造する方法である。
製造工程(A)は、一般式(mono-hal)で表される化合物(モノマー)を遷移金属触媒存在下、一般式(mono-X1-B)で表される化合物(モノマー)とカップリングさせて、本実施形態の共役系高分子を製造する方法である。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3、J4、及びX1は前記と同様の意味を表す。M1-hal及びM2-halは各々独立にハロゲン原子を表す。M3-B及びM4-Bは各々独立にホウ素含有基を表す。)
M1-hal及びM2-halで表されるハロゲン原子としては、本実施形態の共役系高分子の製造効率が良くなる点で、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が好ましく、臭素原子又はヨウ素原子がより好ましく、臭素原子がさらに好ましい。
M3-B及びM4-Bで表されるホウ素含有基としては、本実施形態の共役系高分子の製造効率が良くなる点で、ボロン酸、ボロン酸エステル又はボレート塩等が好ましく、下記式(12-1)~(12-6)で表されるいずれかの基がより好ましく、式(12-1)、式(12-3)、式(12-5)又は式(12-6)で表される基がさらに好ましく、式(12-1)又は式(12-3)がよりさらに好ましく、式(12-3)がことさら好ましい。
一般式(mono-hal)で表される化合物として、下記一般式(mono-hal-1)~(mono-hal-60)を例示することができる。
本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、一般式(mono-hal)で表される化合物は、式(mono-hal-1)~式(mono-hal-48)で表されるいずれかの化合物が好ましく、式(mono-hal-1)~式(mono-hal-35)で表されるいずれかの化合物がより好ましく、式(mono-hal-1)、式(mono-hal-2)、式(mono-hal-4)、式(mono-hal-5)、式(mono-hal-7)、式(mono-hal-8)、式(mono-hal-10)、式(mono-hal-11)、式(mono-hal-13)、式(mono-hal-14)、式(mono-hal-16)、式(mono-hal-17)、式(mono-hal-19)、式(mono-hal-20)、式(mono-hal-22)、式(mono-hal-23)、式(mono-hal-25)、式(mono-hal-26)、式(mono-hal-28)、式(mono-hal-29)、式(mono-hal-31)、式(mono-hal-32)、式(mono-hal-34)又は式(mono-hal-35)で表される化合物がさらに好ましく、式(mono-hal-28)又は式(mono-hal-29)で表される化合物がことさら好ましい。
製造工程(A)は遷移金属触媒存在下に行うことが必須であり、用いることのできる遷移金属触媒としては例えば、パラジウム触媒、ニッケル触媒、白金触媒等を挙げることができる。これらの遷移金属触媒は、「金属」、「担持金属」、「金属の塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩若しくは酸化物等の金属塩」又は「オレフィン錯体、ホスフィン錯体、アミド錯体、アミン錯体、カルベン錯体若しくはアセチルアセトナト錯体等の錯化合物」を用いることができる。さらに、これらの金属、担持金属、金属塩及び錯化合物と第3級リン化合物又はカルベン化合物等を組み合わせて用いることもできる。収率が良い点で、遷移金属触媒としてパラジウム触媒又はニッケル触媒を用いることが好ましく、パラジウム触媒がより好ましい。
パラジウム触媒としては特に限定するものではないが、パラジウム黒、パラジウムスポンジ等のパラジウム金属が例示できる。また、パラジウム触媒として、パラジウム/アルミナ、パラジウム/炭素、パラジウム/シリカ、パラジウム/Y型ゼオライト等の担持パラジウム金属も例示できる。また、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム等の金属塩、π-アリルパラジウムクロリドダイマー、パラジウムアセチルアセトナト、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロジアンミンパラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ[1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]パラジウム、ジクロロ[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン]パラジウム、ジクロロ[1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン]パラジウム及びジクロロ[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、[1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリド(Pd-PEPPSI-IPent)、[1,3-ビス(2,6-ジ-3-ペンチルフェニル)イミダゾール-2-イリデン](3-クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリド(Pd-PEPPSI-IPr)、[1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン-2-イリデン](3-クロロピリジル)パラジウム(II)ジクロリド(Pd-PEPPSI-SIPr)等のパラジウム触媒を例示できる。
収率が良い点で、パラジウム触媒として、酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトナト、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウムを用いることが好ましい。
ニッケル触媒としては特に限定するものではないが、具体的には、塩化ニッケル(II)、ビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)ジクロリド、ビス(2,4-ペンタンジオナト)ニッケル(II)水和物、ビス(1,5-シクロオクタジエン)ニッケル(0)、ジクロロ(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン)ニッケル、ジクロロ(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン)ニッケル、[1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾール-2-イリデン]トリフェニルホスフィンニッケル(II)ジクロリド等のニッケル触媒を例示できる。
これらのパラジウム触媒又はニッケル触媒は単独で用いてもよいが、第三級リン化合物又はカルベン化合物と組み合わせて用いてもよい。用いることのできる第三級リン化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(tert-ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリ(o-トリル)ホスフィン、トリオクチルホスフィン、9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、tert-ブチルジフェニルホスフィン、2-(ジフェニルホスフィノ)-2’-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、トリ(2-フリル)ホスフィン、トリス(2,5-キシリル)ホスフィン、(R)-(+)-2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル、(S)-(-)-2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル、及び、(±)-2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-ビナフチル等が例示できる。用いることのできるカルベン化合物としては、1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾール-2-イリデン、1,3-ビス(2,6-ジイソプロピルフェニル)イミダゾリジン-2-イリデン、1,3-ジ-tert-ブチルイミダゾール-2-イリデン、又は1,3-ジメシチルイミダゾール-2-イリデン等が例示できる。
収率が良い点で、第三級リン化合物として、トリフェニルホスフィン、トリ(tert-ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン又はトリ(o-トリル)ホスフィンを用いることが好ましい。
第三級リン化合物と遷移金属触媒とのモル比(第三級リン化合物:遷移金属触媒)は1:10~10:1の範囲にあることが好ましく、収率が良い点で1:5~5:1の範囲にあることがより好ましい。
第三級リン化合物又はカルベン化合物と組み合わせて用いる場合の遷移金属触媒としては、収率が良い点でトリフェニルホスフィン又はトリ(o-トリル)ホスフィンを配位子として有するパラジウム触媒が好ましい。
遷移金属触媒の使用量は特に制限はないが、収率が良い点で、一般式(mono-hal)で表される化合物に対して0.001~50モルパーセントが好ましく、0.001~20モルパーセントがより好ましい。
製造工程(A)は助触媒を使用することも可能である。助触媒としては特に限定するものではないが、具体的には、フッ化銅、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、酸化銅等の一価、又は二価の銅塩等を例示することができる。収率が良い点で、一価のヨウ化銅が好ましい。
助触媒の使用量は特に制限はないが、収率が良い点で、一般式(mono-hal)で表される化合物に対して0.001~50モルパーセントが好ましく、0.001~20モルパーセントがより好ましい。
製造工程(A)は溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限は無く、ヘキサン、ヘプタン、デカン、トリデカン等の脂肪族炭化水素溶媒;ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4-フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ-ラクトン等のエステル溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチルピロリドン(NMP)等のアミド溶媒;N,N,N’,N’-テトラメチルウレア(TMU)、N,N’-ジメチルプロピレンウレア(DMPU)等のウレア溶媒;ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド溶媒;メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2-トリフルオロエタノール等のアルコール溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン等のハロゲン溶媒;ビス(2,2,2-トリフルオロエチル)=N,N-ジイソプロピルホスホロアミダート(PF-37)、リン酸=トリス(2,2,2-トリフルオロエチル)(TFEP)等のフッ素溶媒;ニトロメタン;水;等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。これらのうち、収率が良い点で脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン溶媒、エーテル溶媒、アミド溶媒、スルホキシド溶媒、フッ素溶媒、芳香族炭化水素溶媒と水の混合溶媒、ハロゲン溶媒と水の混合溶媒、エーテル溶媒と水の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とスルホキシド溶媒、芳香族炭化水素溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒が好ましく、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン溶媒、エーテル溶媒、芳香族炭化水素溶媒と水の混合溶媒、ハロゲン溶媒と水の混合溶媒、エーテル溶媒と水の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒がより好ましく、テトラリン、トルエン、モノクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、THF、トルエンと水の混合溶媒、テトラリンと水の混合溶媒がさらに好ましい。
溶媒の使用量に特に制限はないが、一般式(mono-hal)で表される化合物の重量に対して、0.001~100mL/mgの範囲にあることが好ましい。
製造工程(A)は相間移動触媒を添加して実施することも可能である。用いることができる相間移動触媒としては、エチルトリメチルアンモニウムヨージド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムヨージド、ジメチルジオクチルアンモニウムブロミド、ジデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジメチルジミリスチルアンモニウムブロミド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、4-ジメチルアミノ-1-ネオペンチルピリジニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、1,1-ジメチル-4-フェニルピペラジニウムヨージド、デカメトニウムヨージド、デカメトニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、エチルヘキサデシルジメチルアンモニウムブロミド、(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウムクロリド、カルバコール、コリンクロリド、クロロコリンクロリド、ビス(2-ヒドロキシエチル)ジメチルアンモニウムクロリド、ベンジルドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、ベンジルドデシルジメチルアンモニウムクロリド二水和物、ジクロロヨウ素酸ベンジルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムブロミド、ブロモコリンブロミド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムヨージド、ベンジルトリエチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリエチルアンモニウムブロミド、ベンジルジメチルフェニルアンモニウムクロリド、塩化ベンザルコニウム、ベンゾイルチオコリンヨージド、ベンジルジメチルヘキサデシルアンモニウムクロリド水和物、ベンゾイルコリンヨージド、ベンゾイルコリンクロリド、ベンゾイルコリンブロミド、ゼフィランクロリド水和物、テトラブチルアンモニウムp-トルエンスルホナート、テトラブチルアンモニウムヒトラート、テトラヘキシルアンモニウム硫酸水素塩、テトラエチルアンモニウムニトラート、トリブチルアンモニウムクロリド、トリメチルプロピルアンモニウムブロミド、トリメチルノニルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムアセタート、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボラート、トリメチル[2-[(トリメチルシリル)メチル]ベンジル]アンモニウムヨージド、トリエチルアンモニウムテトラフルオロボラート、トリス(2-ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムトリフルオロメタンスルホナート、テトラ-n-オクチルアンモニウムブロミド、テトラベプチルアンモニウムブロミド、テトラヘキシルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムトリフラート、テトラブチルアンモニウムテトラフェニルボラート、テトラペンチルアンモニウムクロリド、テトラペンチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムアセタート、テトラヘプチルアンモニウムヨージド、メチルトリ-n-オクチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムヘキサフルオロホスファート、テトラブチルアンモニウムビフルオリド、テトラブチルアンモニウムトリブロミド、テトラブチルアンモニウムヘキサフルオロホスファート、テトラブチルアンモニウムチオシアナート、テトラブチルアンモニウムトリヨージド、テトラメチルアンモニウムスルファート、テトラ-n-オクチルアンモニウムヨージド、テトラ(デシル)アンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムアセタート、テトラヘキシルアンモニウムヨージド、テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムp-トルエンスルホナート、トリメチルテトラデシルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボラート、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボラート、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩、トリオクチルメチルアンモニウムクロリド(Aliquat336)、テトラプロピルアンモニウムブロミド、テトラプロピルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラエチルアンモニウムブロミド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムヨージド、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムヨージド、(フェロセニルメチル)トリメチルアンモニウムブロミド、(フェロセニルメチル)ドデシル、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、トリエチルアンモニウムクロリド、メチルトリ-n-オクチルアンモニウム硫酸水素塩、トリメチル-n-オクチルアンモニウムブロミド、トリメチル-n-オクチルアンモニウムクロリド、トリメチルフェニルアンモニウムブロミド、トリメチルフェニルアンモニウムクロリド、トリメチルフェニルアンモニウムトリブロミド、オクタデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド等のアンモニウム塩、テトラブチルホスホニウムテトラフェニルボラート、テトラブチルホスホニウムヘキサフルオロホスファート、テトラブチルホスホニウムテトラフルオロボラート、テトラエチルホスホニウムテトラフルオロボラート、テトラエチルホスホニウムヘキサフルホロホスファート、テトラ-n-オクチルホスホニウムブロミド、テトラブチルホスホニウムクロリド、テトラエチルホスホニウムブロミド、テトラフェニルホスホニウムクロリド、テトラブチルホスホニウムブロミド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルファート、テトラフェニルホスホニウムブロミド、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムクロリド、トリブチル-n-オクチルホスホニウムブロミド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムブロミド、トリブチルドデシルホスホニウムブロミド、(2-カルボキシエチル)トリフェニルホスホニウムブロミド、トリブチル(シアノメチル)ホスホニウムクロリド等のホスホニウム塩等を例示することができ、これらを任意の比で混合してもよい。これらのうち、反応収率がよい点で、アンモニウム塩が好ましく、Aliquat336がより好ましい。
製造工程(A)は塩基存在下で実施することができる。用いることのできる塩基としては、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシド等の金属アルコキシド;ブチルリチウム等の金属アルキル;リチウムヘキサメチルジシラジド、リチウムジイソプロピルアミド、2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルリチウム、2,2,6,6-テトラメチルピペリジニルマグネシウムクロリドリチウムクロリド錯体等の金属アミド;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の無機塩基;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ルチジン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)、1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(TBD)、7-メチル-1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デカ-5-エン(MTBD)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)等の有機塩基;等を例示することができ、これらを任意の比で混合してもよい。これらのうち、反応収率が良い点で無機塩が好ましく、炭酸ナトリウム、又は炭酸カリウムがより好ましい。
製造工程(A)は、0℃~240℃から適宜選択された温度にて実施することができ、収率が良い点で70℃~220℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましく、100℃~200℃から適宜選択された温度にて実施することがより好ましい。
製造工程(A)は、マイクロウェーブ反応装置を用いて実施することも可能である。
製造工程(A)は、アルゴンガス若しくは窒素ガスといった不活性ガス雰囲気下、又は真空下で行うことが好ましい。
反応時間は、使用する化合物(一般式(mono-hal)又は一般式(mono-X1-B)で表される化合物)並びに溶媒及び反応温度により異なるが、通常は0.1~100時間が好ましく、1~78時間がより好ましい。
本実施形態の共役系高分子は、製造工程(A)の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、洗浄、沈殿、ろ過、透析、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC、ソックスレー抽出等の当業者が高分子化合物の精製に用いる汎用的な手段を適宜用いて精製してもよい。
移動度又は溶解性を向上させる目的で、反応中又は反応後に有機ホウ素化合物又は有機スズ化合物を添加することで、本実施形態の共役系高分子の末端にチエニル基又はフェニル基等の官能基が導入された共役系高分子を製造することもできる。官能基は公知の方法を組み合わせて導入してもよく、例えば、Macromolecules,48巻,6994-7006ページ,2015年等に開示されている方法に従って導入できる。
製造工程(A)で使用する一般式(mono-hal)で表される化合物は、その入手方法に限定はないが、例えば文献記載の方法(Journal of the American Chemical Society,134巻,19254-19259ページ,2012年.やJournal of the American Chemical Society,143巻,4281-4289ページ,2021年.等)を参考に製造できる。また、市販品を用いてもよい。
製造工程(A)で使用する一般式(mono-X1-B)で表される化合物は、その入手方法に限定はないが、例えば、文献記載の方法(Journal of the American Chemical Society、134巻、3498-3507ページ、2012年等)を参考に製造できる。また、市販品を用いてもよい。
<製造工程(B)>
製造工程(B)は、一般式(mono-hal)で表される化合物(モノマー)を遷移金属触媒存在下、一般式(mono-X1-Sn)で表される化合物(モノマー)とカップリングさせて、本実施形態の共役系高分子を製造する方法である。
製造工程(B)は、一般式(mono-hal)で表される化合物(モノマー)を遷移金属触媒存在下、一般式(mono-X1-Sn)で表される化合物(モノマー)とカップリングさせて、本実施形態の共役系高分子を製造する方法である。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3、J4、X1、M1-hal及びM2-halは前記と同様の意味を表す。M3-Sn、及びM4-Snは各々独立にスズ含有基を表す。)
M3-Sn、及びM4-Snで表されるスズ含有基としては、トリアルキルスタニル基、ジアルキルアリールスタニル基、アルキルジアリールスタニル基又はトリアリールスタニル基等が例示できる。本実施形態の共役系高分子の製造効率が良くなる点で、トリアルキルスタニル基、又はトリアリールスタニル基が好ましく、式(13-1)~式(13-5)で表されるいずれかの基がより好ましく、式(13-1)で表される基がさらに好ましい。
製造工程(B)は遷移金属触媒存在下に行うことが必須であり、用いることのできる遷移金属触媒としては例えば、パラジウム触媒、ニッケル触媒、白金触媒等を挙げることができる。これらの遷移金属触媒は、「金属」、「担持金属」、「金属の塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩若しくは酸化物等の金属塩」又は「オレフィン錯体、ホスフィン錯体、アミド錯体、アミン錯体、カルベン錯体若しくはアセチルアセトナート錯体等の錯化合物」を用いることができる。さらに、これらの金属、担持金属、金属塩及び錯化合物と第3級リン化合物又はカルベン化合物等を組み合わせて用いることもできる。収率が良い点で、遷移金属触媒としてパラジウム触媒又はニッケル触媒を用いることが好ましく、パラジウム触媒がより好ましい。
パラジウム触媒としては特に限定するものではないが、製造工程(A)の説明で例示したパラジウム触媒を例示できる。
収率が良い点で、パラジウム触媒として、酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトナト、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウムを用いることが好ましい。
ニッケル触媒としては特に限定するものではないが、製造工程(A)の説明で例示したニッケル触媒を例示できる。
これらのパラジウム触媒又はニッケル触媒は単独で用いてもよいが、第三級リン化合物又はカルベン化合物と組み合わせて用いてもよい。用いることのできる第三級リン化合物又はカルベン化合物としては、製造工程(A)の説明で例示した第三級リン化合物又はカルベン化合物を例示できる。
収率が良い点で、第三級リン化合物として、トリフェニルホスフィン、トリ(tert-ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン又はトリ(o-トリル)ホスフィンを用いることが好ましい。
第三級リン化合物と遷移金属触媒とのモル比(第三級リン化合物:遷移金属触媒)は1:10~10:1の範囲にあることが好ましく、収率が良い点で1:5~5:1の範囲にあることがより好ましい。
第三級リン化合物又はカルベン化合物と組み合わせて用いる場合の遷移金属触媒としては、収率が良い点でトリフェニルホスフィン又はトリ(o-トリル)ホスフィンを配位子として有するパラジウム触媒が好ましい。
遷移金属触媒の使用量は特に制限はないが、収率がよい点で、一般式(mono-hal)で表される化合物に対して0.001~50モルパーセントが好ましく、0.001~20モルパーセントがより好ましい。
製造工程(B)は助触媒を使用することも可能である。助触媒としては特に限定するものではないが、具体的には、フッ化銅、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、酸化銅等の一価、又は二価の銅塩等を例示することができる。収率が良い点で、一価のヨウ化銅が好ましい。
助触媒の使用量は特に制限はないが、収率がよい点で、一般式(mono-hal)で表される化合物に対して0.001~50モルパーセントが好ましく、0.001~20モルパーセントがより好ましい。
製造工程(B)は溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限は無く、製造工程(A)の説明で例示した溶媒を例示できる。収率が良い点で脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン溶媒、エーテル溶媒、アミド溶媒、スルホキシド溶媒、フッ素溶媒、芳香族炭化水素溶媒と水の混合溶媒、ハロゲン溶媒と水の混合溶媒、エーテル溶媒と水の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒が好ましく、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン溶媒、エーテル溶媒、芳香族炭化水素溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒がより好ましく、テトラリン、トルエン、モノクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、THFがさらに好ましい。
溶媒の使用量に特に制限はないが、一般式(mono-hal)で表される化合物)の重量に対して、0.001~100mL/mgの範囲にあることが好ましい。
製造工程(B)は塩基存在下で実施することができる。用いることのできる塩基としては、製造工程(A)の説明で例示した塩基を例示できる。反応収率が良い点で無機塩が好ましく、炭酸ナトリウム、又は炭酸カリウムがより好ましい。
製造工程(B)は、0℃~240℃から適宜選択された温度にて実施することができ、収率が良い点で70℃~220℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましく、100℃~200℃から適宜選択された温度にて実施することがより好ましい。
製造工程(B)は、マイクロウェーブ反応装置を用いて実施することも可能である。
製造工程(B)は、アルゴンガス若しくは窒素ガスといった不活性ガス雰囲気下、又は空下で行うことが好ましい。
反応時間は、使用する化合物(一般式(mono-hal)又は一般式(mono-X1-Sn)で表される化合物)並びに溶媒及び反応温度により異なるが、0.1~100時間が好ましく、1~78時間がより好ましい。
本実施形態の共役系高分子は、製造工程(B)の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、洗浄、沈殿、ろ過、透析、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC、ソックスレー抽出等の当業者が高分子化合物の精製に用いる汎用的な手段を適宜用いて精製してもよい。
移動度又は溶解性を向上させる目的で、反応中又は反応後に有機ホウ素化合物又は有機スズ化合物を添加することで、本実施形態の共役系高分子の末端にチエニル基又はフェニル基等の官能基が導入された共役系高分子を製造することもできる。官能基は公知の方法を組み合わせて導入してもよく、例えば、Macromolecules,48巻,6994-7006ページ,2015年等に開示されている方法に従って導入できる。
製造工程(B)で使用する一般式(mono-hal)で表される化合物は、その入手方法に限定はないが、例えば文献記載の方法(Journal of the American Chemical Society,134巻,19254-19259ページ,2012年.やJournal of the American Chemical Society,143巻,4281-4289ページ,2021年.等)を参考に製造できる。また、市販品を用いてもよい。
製造工程(B)で使用する一般式(mono-X1-Sn)で表される化合物は、その入手方法に限定はないが、例えば、文献記載の方法(Journal of the American Chemical Society、134巻、3498-3507ページ、2012年等)を参考に製造できる。また、市販品を用いてもよい。
<製造工程(C)>
製造工程(C)は、一般式(mono-B)で表される化合物(モノマー)を遷移金属触媒存在下、一般式(mono-X1-hal)で表される化合物(モノマー)とカップリングさせて、本実施形態の共役系高分子を製造する方法である。
製造工程(C)は、一般式(mono-B)で表される化合物(モノマー)を遷移金属触媒存在下、一般式(mono-X1-hal)で表される化合物(モノマー)とカップリングさせて、本実施形態の共役系高分子を製造する方法である。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3、J4、及びX1は前記と同様の意味を表す。M1-B及びM2-Bは各々独立にホウ素含有基を表す。M3-hal及びM4-halは各々独立にハロゲン原子を表す。)
M1-B及びM2-Bで表されるホウ素含有基としては、本実施形態の共役系高分子の製造効率が良くなる点で、ボロン酸、ボロン酸エステル又はボレート塩等が好ましく、式(12-1)~(12-6)で表されるいずれかの基がより好ましく、式(12-1)、式(12-3)、式(12-5)又は式(12-6)で表される基がさらに好ましく、式(12-1)又は式(12-3)がよりさらに好ましく、式(12-3)がことさら好ましい。
M3-hal、及びM4-halで表されるハロゲン原子としては、本実施形態の共役系高分子の製造効率が良くなる点で、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が好ましく、臭素原子又はヨウ素原子がより好ましく、臭素原子がさらに好ましい。
一般式(mono-B)で表される化合物として、下記一般式(mono-B-1)~(mono-B-60)で表される化合物を例示することができる。
本実施形態の共役系高分子の成膜性及びキャリア移動度が高くなる点で、一般式(mono-B)で表される化合物は、式(mono-B-1)~式(mono-B-48)で表されるいずれかの化合物が好ましく、式(mono-B-1)~式(mono-B-35)で表されるいずれかの化合物がより好ましく、式(mono-B-1)、式(mono-B-2)、式(mono-B-4)、式(mono-B-5)、式(mono-B-7)、式(mono-B-8)、式(mono-B-10)、式(mono-B-11)、式(mono-B-13)、式(mono-B-14)、式(mono-B-16)、式(mono-B-17)、式(mono-B-19)、式(mono-B-20)、式(mono-B-22)、式(mono-B-23)、式(mono-B-25)、式(mono-B-26)、式(mono-B-28)、式(mono-B-29)、式(mono-B-31)、式(mono-B-32)、式(mono-B-34)又は式(mono-B-35)で表される化合物がさら好ましく、式(mono-B-28)又は式(mono-B-29)で表される化合物がことさら好ましい。
製造工程(C)は遷移金属触媒存在下に行うことが必須であり、用いることのできる遷移金属触媒としては例えば、パラジウム触媒、ニッケル触媒、白金触媒等を挙げることができる。これらの遷移金属触媒は、「金属」、「担持金属」、「金属の塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩若しくは酸化物等の金属塩」又は「オレフィン錯体、ホスフィン錯体、アミド錯体、アミン錯体、カルベン錯体若しくはアセチルアセトナート錯体等の錯化合物」を用いることができる。さらにこれらの金属、担持金属、金属塩及び錯化合物と第3級リン化合物又はカルベン化合物等を組み合わせて用いることもできる。収率が良い点で、遷移金属触媒としてパラジウム触媒又はニッケル触媒を用いることが好ましく、パラジウム触媒がより好ましい。
パラジウム触媒としては特に限定するものではないが、製造工程(A)の説明で例示したパラジウム触媒を例示できる。
収率が良い点で、パラジウム触媒として、酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトナト、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウムを用いることが好ましい。
ニッケル触媒としては特に限定するものではないが、製造工程(A)の説明で例示したニッケル触媒を例示できる。
これらのパラジウム触媒又はニッケル触媒は単独で用いてもよいが、第三級リン化合物又はカルベン化合物と組み合わせて用いてもよい。用いることのできる第三級リン化合物又はカルベン化合物としては、製造工程(A)の説明で例示した第三級リン化合物又はカルベン化合物を例示できる。
収率が良い点で、第三級リン化合物として、トリフェニルホスフィン、トリ(tert-ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン又はトリ(o-トリル)ホスフィンを用いることが好ましい。
第三級リン化合物と遷移金属触媒とのモル比(第三級リン化合物:遷移金属触媒)は1:10~10:1の範囲にあることが好ましく、収率が良い点で1:5~5:1の範囲にあることがよりに好ましい。
第三級リン化合物又はカルベン化合物と組み合わせて用いる場合の遷移金属触媒としては、収率が良い点でトリフェニルホスフィン又はトリ(o-トリル)ホスフィンを配位子として有するパラジウム触媒が好ましい。
遷移金属触媒の使用量は特に制限はないが、収率がよい点で、一般式(mono-B)で表される化合物に対して0.001~50モルパーセントが好ましく、0.001~20モルパーセントがより好ましい。
製造工程(C)は助触媒を使用することも可能である。助触媒としては特に限定するものではないが、具体的には、フッ化銅、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、酸化銅等の一価、又は二価の銅塩等を例示することができる。収率が良い点で、一価のヨウ化銅が好ましい。
助触媒の使用量は特に制限はないが、収率がよい点で、一般式(mono-B)で表される化合物に対して0.001~50モルパーセントが好ましく、0.001~20モルパーセントがより好ましい。
製造工程(C)は溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限は無く製造工程(A)の説明で例示した溶媒を例示できる。収率が良い点で脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン溶媒、エーテル溶媒、アミド溶媒、スルホキシド溶媒、フッ素溶媒、芳香族炭化水素溶媒と水の混合溶媒、ハロゲン溶媒と水の混合溶媒、エーテル溶媒と水の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒が好ましく、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン溶媒、エーテル溶媒、芳香族炭化水素溶媒と水の混合溶媒、ハロゲン溶媒と水の混合溶媒、エーテル溶媒と水の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とスルホキシド溶媒、芳香族炭化水素溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒がより好ましく、テトラリン、トルエン、モノクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、THF、トルエンと水の混合溶媒、テトラリンと水の混合溶媒、テトラリンとDMSOの混合溶媒がさらに好ましい。
溶媒の使用量に特に制限はないが、一般式(mono-B)で表される化合物の重量に対して、0.001~100mL/mgの範囲にあることが好ましい。
製造工程(C)は相間移動触媒を添加して実施することも可能である。用いることができる相間移動触媒としては、製造工程(A)の説明で例示した相間移動触媒を例示できる。反応収率がよい点で、アンモニウム塩が好ましく、Aliquat336がより好ましい。
製造工程(C)は塩基存在下で実施することができる。用いることのできる塩基としては、製造工程(A)の説明で例示した塩基を例示できる。反応収率が良い点で無機塩が好ましく、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムがより好ましい。
製造工程(C)は、0℃~240℃から適宜選択された温度にて実施することができ、収率が良い点で70℃~220℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましく、100℃~200℃から適宜選択された温度にて実施することがより好ましい。
製造工程(C)は、マイクロウェーブ反応装置を用いて実施することも可能である。
製造工程(C)は、アルゴンガス若しくは窒素ガスといった不活性ガス雰囲気下、又は真空下で行うことが好ましい。
反応時間は、使用する化合物(一般式(mono-B)又は一般式(mono-X1-hal)で表される化合物)並びに溶媒及び反応温度により異なるが、通常は0.1~100時間が好ましく、1~78時間がより好ましい。
本実施形態の共役系高分子は、製造工程(C)の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、洗浄、沈殿、ろ過、透析、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC、ソックスレー抽出等の当業者が高分子化合物の精製に用いる汎用的な手段を適宜用いて精製してもよい。
移動度又は溶解性を向上させる目的で、反応中又は反応後に有機ホウ素化合物又は有機スズ化合物を添加することで、本実施形態の共役系高分子の末端にチエニル基又はフェニル基等の官能基が導入された共役系高分子を製造することもできる。官能基は公知の方法を組み合わせて導入してもよく、例えば、Macromolecules,48巻,6994-7006ページ,2015年等に開示されている方法に従って導入できる。
製造工程(C)で使用する一般式(mono-B)で表される化合物は、その入手方法に限定はないが、例えば文献記載の方法(Journal of the American Chemical Society,134巻,19254-19259ページ,2012年.やJournal of the American Chemical Society,143巻,4281-4289ページ,2021年.等)を参考に製造できる。また、市販品を用いてもよい。
製造工程(C)で使用する一般式(mono-X1-hal)で表される化合物は、その入手方法に限定はないが、例えば、文献記載の方法(Journal of the American Chemical Society、134巻、3498-3507ページ、2012年等)を参考に製造できる。また、市販品を用いてもよい。
<製造工程(D)>
製造工程(D)は、一般式(mono-Sn)で表される化合物(モノマー)を遷移金属触媒存在下、一般式(mono-X1-hal)で表される化合物(モノマー)とカップリング反応させて、本実施形態の共役系高分子を製造する方法である。
製造工程(D)は、一般式(mono-Sn)で表される化合物(モノマー)を遷移金属触媒存在下、一般式(mono-X1-hal)で表される化合物(モノマー)とカップリング反応させて、本実施形態の共役系高分子を製造する方法である。
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、J1、J2、J3、J4、X1、M3-hal及びM4-halは前記と同様の意味を表す。M1-Sn及びM2-Snは各々独立にスズ含有基を表す。)
M1-Sn及びM2-Snで表されるスズ含有基としては、トリアルキルスタニル基、ジアルキルアリールスタニル基、アルキルジアリールスタニル基又はトリアリールスズ基等が例示できる。本実施形態の共役系高分子の製造効率が良くなる点で、トリアルキルスタニル基又はトリアリールスタニル基が好ましく、式(13-1)~式(13-5)で表されるいずれかの基がより好ましく、式(13-1)で表される基がさらに好ましい。
一般式(mono-Sn)で表される化合物として、下記一般式(mono-Sn-1)~(mono-Sn-60)で表される化合物を例示することができる。
製造工程(D)は遷移金属触媒存在下に行うことが必須であり、用いることのできる遷移金属触媒としては例えば、パラジウム触媒、ニッケル触媒、白金触媒等を挙げることができる。これらの遷移金属触媒は、「金属」、「担持金属」、「金属の塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、酢酸塩若しくは酸化物等の金属塩」又は「オレフィン錯体、ホスフィン錯体、アミド錯体、アミン錯体、カルベン錯体若しくはアセチルアセトナート錯体等の錯化合物」を用いることができる。さらにこれらの金属、担持金属、金属塩及び錯化合物と第3級リン化合物又はカルベン化合物等を組合わせて用いることもできる。収率が良い点で、遷移金属触媒としてパラジウム触媒又はニッケル触媒を用いることが好ましく、パラジウム触媒がより好ましい。
パラジウム触媒としては特に限定するものではないが、製造工程(A)の説明で例示したパラジウム触媒を例示できる。
収率が良い点で、パラジウム触媒として、酢酸パラジウム、パラジウムアセチルアセトナト、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウムを用いることが好ましい。
ニッケル触媒としては特に限定するものではないが、製造工程(A)の説明で例示したパラジウム触媒を例示できる。
これらのパラジウム触媒又はニッケル触媒は単独で用いてもよいが、第三級リン化合物又はカルベン化合物と組み合わせて用いてもよい。用いることのできる第三級リン化合物又はカルベン化合物としては、製造工程(A)の説明で例示した第三級リン化合物又はカルベン化合物を例示できる。
収率が良い点で、第三級リン化合物として、トリフェニルホスフィン、トリ(tert-ブチル)ホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン又はトリ(o-トリル)ホスフィンを用いることが好ましい。
第三級リン化合物と遷移金属触媒とのモル比(第三級リン化合物:遷移金属触媒)は1:10~10:1の範囲にあることが好ましく、収率がよい点で1:5~5:1の範囲にあることがより好ましい。
第三級リン化合物又はカルベン化合物と組み合わせて用いる場合の遷移金属触媒としては、収率が良い点でトリフェニルホスフィン又はトリ(o-トリル)ホスフィンを配位子として有するパラジウム触媒が好ましい。
遷移金属触媒の使用量は特に制限はないが、収率がよい点で、一般式(mono-Sn)で表される化合物に対して0.001~50モルパーセントが好ましく、0.001~20モルパーセントがより好ましい。
製造工程(D)は助触媒を使用することも可能である。助触媒としては特に限定するものではないが、具体的には、フッ化銅、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、酸化銅等の一価、又は二価の銅塩等を例示することができる。収率が良い点で、一価のヨウ化銅が好ましい。
助触媒の使用量は特に制限はないが、収率がよい点で、一般式(mono-Sn)で表される化合物に対して0.001~50モルパーセントが好ましく、0.001~20モルパーセントがより好ましい。
製造工程(D)は溶媒中で実施することができる。用いることのできる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば特に制限は無く、製造工程(A)の説明で例示した溶媒を例示できる。収率が良い点で脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン溶媒、エーテル溶媒、アミド溶媒、スルホキシド溶媒、フッ素溶媒、芳香族炭化水素溶媒と水の混合溶媒、ハロゲン溶媒と水の混合溶媒、エーテル溶媒と水の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とスルホキシド溶媒の混合溶媒、芳香族炭化水素溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、ハロゲン溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒、エーテル溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒が好ましく、脂肪族炭化水素溶媒、芳香族炭化水素溶媒、ハロゲン溶媒、エーテル溶媒、エーテル溶媒とフッ素溶媒の混合溶媒がより好ましく、テトラリン、トルエン、モノクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、THFがさらに好ましい。
溶媒の使用量に特に制限はないが、一般式(mono-Sn)で表される化合物の重量に対して、0.001~100mL/mgの範囲にあることが好ましい。
製造工程(D)は、0℃~240℃から適宜選択された温度にて実施することができ、収率が良い点で70℃~220℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましく、100℃~200℃から適宜選択された温度にて実施することがより好ましい。
製造工程(D)は、マイクロウェーブ反応装置を用いて実施することも可能である。
製造工程(D)は、アルゴンガス若しくは窒素ガスといった不活性ガス雰囲気下、又は真空下で行うことが好ましい。
反応時間は、使用する化合物(一般式(mono-Sn)又は一般式(mono-X1-hal)で表される化合物)並びに溶媒及び反応温度により異なるが、通常は0.1~100時間が好ましく、1~78時間がより好ましい。
本実施形態の共役系高分子は、製造工程(D)の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、洗浄、沈殿、ろ過、透析、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC、ソックスレー抽出等の当業者が高分子化合物の精製に用いる汎用的な手段を適宜用いて精製してもよい。
移動度又は溶解性を向上させる目的で、反応中又は反応後に有機ホウ素化合物又は有機スズ化合物を添加することで、本実施形態の共役系高分子の末端にチエニル基又はフェニル基等の官能基が導入された共役系高分子を製造することもできる。官能基は公知の方法を組み合わせて導入してもよく、例えば、Macromolecules,48巻,6994-7006ページ,2015年等に開示されている方法に従って導入できる。
製造工程(D)で使用する一般式(mono-Sn)で表される化合物は、その入手方法に限定はないが、例えば文献記載の方法(Journal of the American Chemical Society,134巻,19254-19259ページ,2012年.やJournal of the American Chemical
Society,143巻,4281-4289ページ,2021年.等)を参考に製造できる。また、市販品を用いてもよい。
Society,143巻,4281-4289ページ,2021年.等)を参考に製造できる。また、市販品を用いてもよい。
製造工程(D)で使用する一般式(mono-X1-hal)で表される化合物は、その入手方法に限定はないが、例えば、文献記載の方法(Journal of the American Chemical Society、134巻、3498-3507ページ、2012年等)を参考に製造できる。また、市販品を用いてもよい。
〔成膜用組成物〕
次に本実施形態の共役系高分子を含む成膜用組成物(以下、「本実施形態の成膜用組成物」と称する。)の製造方法について説明する。
次に本実施形態の共役系高分子を含む成膜用組成物(以下、「本実施形態の成膜用組成物」と称する。)の製造方法について説明する。
本実施形態の成膜組成物は、本実施形態の共役系高分子を溶媒に溶解又は分散させて得られる、本実施形態の共役系高分子と溶媒を含む成膜用組成物である。
前記溶媒としては、本実施形態の共役系高分子を溶媒に溶解、又は分散させることができれば特に制限はないが、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン(THF)、2-メチルテトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素溶媒;エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4-フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ-ラクトン等のエステル溶媒;N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチルピロリドン(NMP)等のアミド溶媒;N,N,N’,N’-テトラメチルウレア(TMU)、N,N’-ジメチルプロピレンウレア(DMPU)等のウレア溶媒;ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド溶媒;メタノール、エタノール、2-プロパノール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2-トリフルオロエタノール等のアルコール溶媒;クロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン(o-DCB)等のハロゲン溶媒;ニトロメタン;水;等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。これらのうち、沸点が高く穏やかに揮発する点で、芳香族炭化水素、ハロゲン溶媒が好ましく、トルエン、キシレン、メシチレン、シクロヘキシルベンゼン、テトラリン、3,4-ジメチルアニソール、クロロベンゼン、o-DCBがより好ましい。
溶媒の使用量に特に制限はなく、本実施形態の共役系高分子の濃度が、0.001~95重量パーセントであり、0.01~30重量パーセントから適宜選ばれた濃度となるように溶媒を加えることがより好ましい。
本実施形態の共役系高分子を溶媒に溶解又は分散させる方法は、例えば、撹拌、振盪、ボールミル等の当業者のよく知る方法を用いることができる。この際、加熱を行ってもよい。
本実施形態の成膜用組成物には成膜性を向上させるためのバインダーを含んでもよい。このようなバインダーとしては、例えば、ポリスチレン、ポリ-α-メチルスチレン、ポリビニルナフタレン、ポリ(エチレン-コ-ノルボルネン)、ポリメチルメタクリレート、ポリトリアリールアミン、ポリ(9,9-ジオクチルフルオレン-コ-ジメチルトリフェニルアミン)等のポリマーを例示することができる。該バインダーの濃度に特に制限はないが、塗布性が良い点で0.1~10.0重量パーセントが好ましい。
〔有機薄膜〕
次に、本実施形態の共役系高分子を含む有機薄膜(以下、「本実施形態の有機薄膜」と称する。)、より具体的には前記成膜用組成物を用いて成膜する有機薄膜の成膜方法について説明する。
次に、本実施形態の共役系高分子を含む有機薄膜(以下、「本実施形態の有機薄膜」と称する。)、より具体的には前記成膜用組成物を用いて成膜する有機薄膜の成膜方法について説明する。
本実施形態の成膜用組成物を用いて、本実施形態の有機薄膜を形成させる方法に特に制限はなく、例えば、スピンコート、ドロップキャスト、ディップコート、キャストコート等の簡易塗工法;ディスペンサー、インクジェット、スリットコート、ブレードコート、フレキソ印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷等の印刷法;等を挙げることができる。中でも、効率よく成膜できる点で、スピンコート、ドロップキャスト、インクジェットが好ましい。
本実施形態の有機薄膜の膜厚に特に制限は無いが、キャリア移動度が高くなる点で1nm~1000nmが好ましく、10nm~500nmがより好ましい。
本実施形態の有機薄膜は成膜後、溶媒を乾燥させることで得ることができる。必要に応じて、40~400℃の範囲から適宜選択された温度にてアニールを行ってもよい。
〔有機半導体素子〕
本実施形態の共役系高分子を含む有機半導体素子としては、例えば有機トランジスタ素子、有機熱電変換素子、有機光電変換素子、有機撮像素子等を挙げることができ、有機トランジスタ素子及び有機光電変換素子が好ましく、有機トランジスタ素子がより好ましい。
本実施形態の共役系高分子を含む有機半導体素子としては、例えば有機トランジスタ素子、有機熱電変換素子、有機光電変換素子、有機撮像素子等を挙げることができ、有機トランジスタ素子及び有機光電変換素子が好ましく、有機トランジスタ素子がより好ましい。
本実施形態の共役系高分子を含む有機薄膜トランジスタ素子(以下、「本実施形態の有機薄膜トランジスタ素子」と称する)、特に、活性層に共役系高分子を含む有機薄膜トランジスタ素子の作製方法について説明する。
本実施形態の有機薄膜トランジスタ素子は、基板上に絶縁層及び活性層として本実施形態の有機薄膜を成膜し、これにソース電極、ドレイン電極及びゲート電極を付設することにより得られる。
図1に、本実施形態の有機薄膜トランジスタ素子に含まれる素子の構造を示す。ここで、1001は、ボトムゲート-トップコンタクト型、1002は、ボトムゲート-ボトムコンタクト型、1003は、トップゲート-トップコンタクト型、1004は、トップゲート-ボトムコンタクト型のトランジスタ素子である。1は活性層(有機半導体層)、2は基板、3はゲート電極、4はゲート絶縁層、5はソース電極、6はドレイン電極を示す。
基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ(ジイソプロピルフマレート)、ポリ(ジエチルフマレート)、ポリ(ジイソプロピルマレエート)、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、セルローストリアセテート等のプラスチック基板;ガラス、石英、酸化アルミニウム、シリコン、ハイド-プシリコン、酸化シリコン、二酸化タンタル、五酸化タンタル、インジウムスズ酸化物等の無機基板;金、銅、クロム、チタン、アルムニウム等の金属基板;等を挙げることができる。これらのうち、トランジスタ性能が良い点で、ガラス、シリコン、ハイドープシリコンが好ましく、ガラスがより好ましい。
ゲート電極としては、例えば、アルミニウム、金、銀、銅、ハイドープシリコン、スズ酸化物、酸化インジウム、インジウムスズ酸化物、クロム、チタン、タンタル、クロム、グラフェン、カーボンナノチューブ等の無機電極、又は、ドープされた導電性高分子(PEDOT-PSS)等の有機電極等を挙げることができる。これらのうち、導電性が良い点で無機電極が好ましく、金がより好ましい。
絶縁層としては、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、二酸化タンタル、五酸化タンタル、インジウムスズ酸化物、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウム、チタン酸ビスマス等の無機絶縁層;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、環状ポリオレフィン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、ポリ(ジイソプロピルフマレート)、ポリ(ジエチルフマレート)、ポリ(ジイソプロピルマレエート)、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、セルローストリアセテート、ポリシクロペンタン、ポリシクロヘキサン-エチレン共重合体、ポリフッ素化シクロベンタン、サイトップ、ポリフッ素化シクロヘキサン、ポリフッ素化シクロヘキサン-エチレン共重合体、パリレンN、パリレンC、パリレンD、パリレンHT、パリレンC-UVF等の有機絶縁層;等を挙げることができる。これらのうち、絶縁性が良い点で有機絶縁層が好ましく、パリレンCがより好ましい。また、これらの絶縁層の表面は、例えば、オクタデシルトリクロロシラン、デシルトリクロロシラン、デシルトリメトキシシラン、オクチルトリクロロシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、β-フェネチルトリクロロシラン、β-フェネチルトリメトキシシラン、フェニルトリクロロシラン、フェニルトリメトキシシラン等のシラン類;オクタデシルホスホン酸、デシルホスホン酸、オクチルホスホン酸等のホスホン酸類;ヘキサメチルジシラザン等のアミン類;等で修飾処理してもよい。これらのうち、本実施形態の有機薄膜トランジスタ素子のキャリア移動度及び電流オン・オフ比が向上し、並びに閾値電圧の低下する点で、オクタデシルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、β-フェネチルトリクロロシラン、オクタデシルホスホン酸、オクチルホスホン酸、又はヘキサメチルジシラザンによる修飾処理が好ましい。
ソース電極及びドレイン電極としては、ゲート電極で例示したものと同様の電極を例示することができる。これらのうち、導電性が良い点で無機電極が好ましく、金がより好ましい。また、キャリアの注入効率を上げる為に、これらの電極に表面処理材を用いて表面処理を実施することができる。このような表面処理材としては、例えば、ベンゼンチオール、ペンタフルオロベンゼンチオール等を挙げることができる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例で原料として用いたモノマー及びその前駆体は、1H-NMR測定により構造解析を行った。実施例で得られた共役系高分子の分子量と分子量分布はGel Permeation Chro,atography(GPC)測定により見積もった。試薬類は市販品を用いた。
<NMR測定条件>
測定装置:Bruker ASCENDTM ADVANCE III HD(400MHz)
測定溶媒:重クロロホルム(CDCl3)、重ジメチルスルホキシド(DMSO-d6)、重ベンゼン(C6D6)
内部標準物質:テトラメチルシラン(TMS)
測定装置:Bruker ASCENDTM ADVANCE III HD(400MHz)
測定溶媒:重クロロホルム(CDCl3)、重ジメチルスルホキシド(DMSO-d6)、重ベンゼン(C6D6)
内部標準物質:テトラメチルシラン(TMS)
<GPC測定条件>
測定装置:東ソー株式会社 高速GPC装置 HLC-8320GPC EcoSEC
カラム:TSKgel SuperMultiporeHZ-H、TSKgel SuperHZ2000
測定溶媒:THF
測定温度:25℃
校正曲線:ポリスチレンスタンダード
測定装置:東ソー株式会社 高速GPC装置 HLC-8320GPC EcoSEC
カラム:TSKgel SuperMultiporeHZ-H、TSKgel SuperHZ2000
測定溶媒:THF
測定温度:25℃
校正曲線:ポリスチレンスタンダード
<高温GPC測定条件>
測定装置:東ソー株式会社 高温GPC装置 HLC-8321GPC/HT
カラム:TSKgel GMHHR-H(20)HT
測定溶媒:1,2,4-トリクロロベンゼン(TCB)
測定温度:140℃
校正曲線:ポリスチレンスタンダード
測定装置:東ソー株式会社 高温GPC装置 HLC-8321GPC/HT
カラム:TSKgel GMHHR-H(20)HT
測定溶媒:1,2,4-トリクロロベンゼン(TCB)
測定温度:140℃
校正曲線:ポリスチレンスタンダード
<TGA測定条件>
測定装置:SII株式会社 EXSTAR6000 TGA/DTA6200
試料容器:アルミパン
測定雰囲気:窒素
流量:50mL/min
昇温速度:10℃/min
Td3、Td5並びにTd10は3%、5%並びに10%重量減少温度をそれぞれ表す。
測定装置:SII株式会社 EXSTAR6000 TGA/DTA6200
試料容器:アルミパン
測定雰囲気:窒素
流量:50mL/min
昇温速度:10℃/min
Td3、Td5並びにTd10は3%、5%並びに10%重量減少温度をそれぞれ表す。
<DSC測定条件>
測定装置:SII株式会社 EXSTAR6000 DSC6220
試料容器:アルミパン
測定条件:窒素雰囲気、10℃/min、0~300℃、結果は三回目のHeatingScanを採用。
測定装置:SII株式会社 EXSTAR6000 DSC6220
試料容器:アルミパン
測定条件:窒素雰囲気、10℃/min、0~300℃、結果は三回目のHeatingScanを採用。
<イオン化ポテンシャル測定条件>
測定装置:理研計器株式会社 大気中光電子分光装置 AC-5
測定条件: 大気下測定、光量 3nW
測定装置:理研計器株式会社 大気中光電子分光装置 AC-5
測定条件: 大気下測定、光量 3nW
[参考例1]
チエノ[3,2-b]チオフェン(500mg,3.56mmol)とテトラヒドロフラン(35mL)の混合物に、0℃でn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.3mL,3.56mmol)を加え、1時間撹拌した。その後、トリイソプロピルシリルクロリド(0.83mL,756mg,3.92mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応溶液に水を加えてヘキサンで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、無色固体の2-トリイソプロピルシリルチエノ[3,2-b]チオフェンを得た(924mg,88%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.39(d,J=5.2Hz,1H),7.37(d,J=0.4Hz,1H),7.25(dd,J=5.2Hz,0.4Hz,2H),1.37(sep,J=7.6Hz,3H),1.13(d,J=7.6Hz,18H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.39(d,J=5.2Hz,1H),7.37(d,J=0.4Hz,1H),7.25(dd,J=5.2Hz,0.4Hz,2H),1.37(sep,J=7.6Hz,3H),1.13(d,J=7.6Hz,18H)。
[参考例2]
参考例1で得た2-トリイソプロピルシリルチエノ[3,2-b]チオフェン(1.00g,3.37mmol)とTHF(34mL)の混合物にN-ブロモスクシンイミド(660mg,3.71mmol)を加えて室温で22.5時間撹拌した。得られた混合物に水を加えてヘキサンで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、無色固体の2-ブロモ-5-トリイソプロピルシリルチエノ[3,2-b]チオフェンを得た(900mg,71%)。
1H-NMR(DMSO-d6,400MHz)δ7.66(s,1H),7.56(s,1H),1.40-1.30(m,3H),1.08(d,J=7.6Hz,18H)。
1H-NMR(DMSO-d6,400MHz)δ7.66(s,1H),7.56(s,1H),1.40-1.30(m,3H),1.08(d,J=7.6Hz,18H)。
[参考例3]
11-ヘンエイコサノン(12.9g,41.7mmol)とテトラヒドロフラン(83mL)の混合物に、0℃でエチニルマグネシウムブロミド(100mL,50.0mmol)を滴下して室温で22.5時間撹拌した。得られた混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてジエチルエーテルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去することで淡黄色液体の11-エチニル-ヘンエイコサン-11-オール(14.0g)を得た。
参考例2で得た2-ブロモ-5-トリイソプロピルシリルチエノ[3,2-b]チオフェン(3.75g,10.0mmol)と、11-エチニル-ヘンエイコサン-11-オール(3.70g)と、トリエチルアミン(200mL)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合物に、アルゴン気流下でヨウ化銅(I)(190mg,1.00mmol)及びPd(PPh3)4(578mg,0.500mmol)を加えて100℃で107時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちに飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=4/1→3/1→2/1)で精製することで淡黄色液体の11-(5-トリイソプロピルシリル-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イルエチニル)-ヘンエイコサン-11-オールを得た(5.05g,80%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.31(d,J=0.8Hz,1H),7.28(d,J=0.4Hz,1H),1.77-1.70(m,4H),1.56-1.51(m,4H),1.43-1.27(m,31H),1.12(d,J=7.2Hz,18H),0.90-0.86(m,6H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.31(d,J=0.8Hz,1H),7.28(d,J=0.4Hz,1H),1.77-1.70(m,4H),1.56-1.51(m,4H),1.43-1.27(m,31H),1.12(d,J=7.2Hz,18H),0.90-0.86(m,6H)。
[参考例4]
参考例3で得た11-(5-トリイソプロピルシリル-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イルエチニル)-ヘンエイコサン-11-オール(2.71g,4.29mmol)とジクロロメタン(86mL)の混合物に、-15℃でヨウ素(1.63g,6.44mmol)を加えて-15℃で5時間撹拌した。得られた混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、赤褐色液体の2-トリイソプロピルシリル-5,6-ジヨード-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェンを得た(2.87g,77%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.40(s,1H),1.94-1.86(m,2H),1.68-1.61(m,2H),1.43-1.11(m,47H),0.90-0.84(m,10H),0.61-0.55(m,2H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.40(s,1H),1.94-1.86(m,2H),1.68-1.61(m,2H),1.43-1.11(m,47H),0.90-0.84(m,10H),0.61-0.55(m,2H)。
[参考例5]
参考例4で得た2-トリイソプロピルシリル-5,6-ジヨード-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェン(551mg,0.636mmol)とテトラヒドロフラン(6.4mL)の混合物に、-78℃でn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(0.40mL,0.636mmol)を加え、1.5時間撹拌した。その後、11-ヘンエイコサノン(237mg,0.763mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。得られた混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=10/1→5/1→2/1→1/1)で精製することで無色固体の2-トリイソプロピルシリル-5-(1-デシル-1-ヒドロキシウンデシル)-6-ヨード-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェンを得た(431mg,64%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.36(s,1H),2.39-2.32(m,2H),1.84-1.77(m,2H),1.70-1.58(m,4H),1.47-1.10(m,81H),0.87-0.84(m,14H),0.57-0.48(m,2H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.36(s,1H),2.39-2.32(m,2H),1.84-1.77(m,2H),1.70-1.58(m,4H),1.47-1.10(m,81H),0.87-0.84(m,14H),0.57-0.48(m,2H)。
[参考例6]
参考例5で得た2-トリイソプロピルシリル-5-(1-デシル-1-ヒドロキシウンデシル)-6-ヨード-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェン(2.04g,1.94mmol)と、チエノ[3,2-b]チオフェン-2-ボロン酸(714mg,3.88mmol)と、1,2-ジメトキシエタン(49mL)と、2M炭酸カリウム水溶液(19mL,38mmol)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合物に、アルゴン気流下で(AMPHOS)2PdCl2(69mg,97μmol)を加えて100℃で37.5時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちに飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=10/1→5/1→2/1)で精製し、黄色個体の2-トリイソプロピルシリル-5-(1-デシル-1-ヒドロキシウンデシル)-6-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェンを得た(1.06g,52%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.41(s,1H),7.38(d,J=5.2Hz,1H),7.27-7.26(m,1H),7.00(s,1H),1.93-1.83(m,4H),1.76-1.69(m,2H),1.64-1.57(m,2H),1.47-1.14(m,83H),0.88-0.84(m,12H),0.72-0.69(m,2H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.41(s,1H),7.38(d,J=5.2Hz,1H),7.27-7.26(m,1H),7.00(s,1H),1.93-1.83(m,4H),1.76-1.69(m,2H),1.64-1.57(m,2H),1.47-1.14(m,83H),0.88-0.84(m,12H),0.72-0.69(m,2H)。
[参考例7]
参考例6で得た2-トリイソプロピルシリル-5-(1-デシル-1-ヒドロキシウンデシル)-6-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェン(1.30g,1.22mmol)とテトラヒドロフラン(24mL)の混合物に1M テトラブチルアンモニウムフルオリド テトラヒドロフラン溶液(1.5mL,1.5mmol)を加えて室温で22時間撹拌した得られた混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=5/1→2/1)で精製し、黄色固体の5-(1-デシル-1-ヒドロキシウンデシル)-6-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェンを得た(0.995g,90%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.39(d,J=5.2Hz,1H),7.31(s,2H),7.27-7.26(m,1H),6.70(s,1H),1.89-1.60(m,8H),1.51-1.13(m,60H),0.88-0.84(m,14H),0.74-0.63(m,2H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.39(d,J=5.2Hz,1H),7.31(s,2H),7.27-7.26(m,1H),6.70(s,1H),1.89-1.60(m,8H),1.51-1.13(m,60H),0.88-0.84(m,14H),0.74-0.63(m,2H)。
[参考例8]
参考例7で得た5-(1-デシル-1-ヒドロキシウンデシル)-6-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェン(300mg,0.330mmol)とテトラヒドロフラン(6.6mL)の混合物に、0℃でN-ブロモスクシンイミド(129mg,0.727mmol)を加えて室温で23時間撹拌した。得られた混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=5/1→2/1)で精製し、黄色固体の2-ブロモ-5-(1-デシル-1-ヒドロキシウンデシル)-6-(5-ブロモ-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル)-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェンを得た(268mg,76%)。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ7.00(s,1H),6.74(s,1H),6.67(s,1H),2.00-1.80(m,6H),1.69-1.47(m,8H),1.33-1.21(m,54H),0.92-0.89(m,16H)。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ7.00(s,1H),6.74(s,1H),6.67(s,1H),2.00-1.80(m,6H),1.69-1.47(m,8H),1.33-1.21(m,54H),0.92-0.89(m,16H)。
[参考例9]
参考例8で得た2-ブロモ-5-(1-デシル-1-ヒドロキシウンデシル)-6-(5-ブロモ-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル)-7,7-ジデシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェン(114mg,0.107mmol)とジクロロメタン(4.3mL)の混合物を凍結脱気した。この混合物に、アルゴン気流下で1M 四塩化スズ ジクロロメタン溶液(100μL,100μmol)を加えて-15℃で5時間撹拌した。得られた混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてヘキサンで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、赤色固体の(mono-hal-28)を得た(78mg,70%)。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ6.69(s,2H),2.11-2.03(m,8H),1.28-1.08(m,62H),0.91-0.87(m,14H)。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ6.69(s,2H),2.11-2.03(m,8H),1.28-1.08(m,62H),0.91-0.87(m,14H)。
[参考例10]
参考例9で得た(mono-hal-28)(200mg,0.191mmol)とテトラヒドロフラン(3.8mL)の混合物に、0℃でn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(0.27mL,0.420mmol)を加え、3時間撹拌した。その後、トリメチルすずクロリド(91.3mg,0.458mmol)を加え、室温で22時間撹拌した。反応溶液に水を加えてヘキサンで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣を再沈殿(アセトン)で精製し、赤色固体の(mono-Sn-28)を得た(131mg,56%)。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ6.87(s,2H),2.17-2.07(m,8H),1.28-1.23(m,4H),1.07-0.95(m,60H),0.69(t,J=7.0Hz,12H),0.07(s,18H)。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ6.87(s,2H),2.17-2.07(m,8H),1.28-1.23(m,4H),1.07-0.95(m,60H),0.69(t,J=7.0Hz,12H),0.07(s,18H)。
[実施例1]
参考例9で得た(mono-hal-28)(100mg,95.5μmol)と、4,7-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,1,3-ベンゾチアジアゾール(37.0mg,68.3μmol)と、塩化トリ(n-オクチルメチル)アンモニウム(PTC)1滴と、トルエン(3.1mL)と、1M炭酸ナトリウム水溶液(0.64mL、0.64mmol)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合物に、Pd2(dba)3・CHCl3(2.0mg,1.9μmol)とトリ(o-トリル)ホスフィン(2.3mg,7.6μmol)を加えて120℃で60時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちにメタノール/濃塩酸の混合溶液(150mL/15mL)に沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノール、アセトン及びヘキサンを用いてソックスレー抽出にてこれらの溶媒に可溶な成分を除去した。さらに、フィルターの残渣をn-デカンに溶解させた。得られた混合物を減圧下で濃縮し、メタノールに沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノールで洗浄したのちに90℃で減圧乾燥することで黒色固体の(3-10)を得た(65.3mg,67%)。
GPC(THF):Mn=10500g/mol、Mw=17800g/mol、PDI=1.69。
GPC(TCB,140℃):Mn=8900g/mol、Mw=30300g/mol、PDI=3.4。
Td3=396℃,Td5=403℃,Td10=417℃。
DSCで相転移点は観測されなかった。
GPC(THF):Mn=10500g/mol、Mw=17800g/mol、PDI=1.69。
GPC(TCB,140℃):Mn=8900g/mol、Mw=30300g/mol、PDI=3.4。
Td3=396℃,Td5=403℃,Td10=417℃。
DSCで相転移点は観測されなかった。
[実施例2]
参考例10で得た(mono-Sn-28)(100mg,82.3μmol)と、4,7-ジブロモ-2,1,3-ベンゾチアジアゾール(24.2mg,82.3μmol)と、テトラリン(2.5mL)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合溶液に、Pd2(dba)3・CHCl3(1.7mg,1.6μmol)とトリ(o-トリル)ホスフィン(2.0mg,6.6μmol)を加えてマイクロウェーブリアクターを用いて180℃で2時間撹拌した。その後、反応溶液に2-(トリブチルスタンニル)チオフェン(0.23mL,276mg,0.74mmol)を加えてマイクロウェーブリアクターを用いて180℃で10分撹拌した。さらに、2-ブロモチオフェン(0.08mL,134mg,0.82mmol)を加えてマイクロウェーブリアクターを用いて180℃で10分撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちにメタノール/濃塩酸の混合溶液(150mL/15mL)に沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノール、アセトン及びヘキサンを用いてソックスレー抽出にてこれらの溶媒に可溶な成分を除去した。さらに、フィルターの残渣をクロロホルムに溶解させた。得られた混合物を減圧下で濃縮し、メタノールに沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノールで洗浄したのちに90℃で減圧乾燥することで黒色固体の(3-10)を得た(60mg,71%)。
GPC(THF):Mn=21000g/mol、Mw=34000g/mol、PDI=1.62。
GPC(TCB,140℃):Mn=7000g/mol、Mw=21000g/mol、PDI=3.0。
Td3=364℃,Td5=381℃,Td10=397℃。
DSCで相転移点は観測されなかった。
GPC(THF):Mn=21000g/mol、Mw=34000g/mol、PDI=1.62。
GPC(TCB,140℃):Mn=7000g/mol、Mw=21000g/mol、PDI=3.0。
Td3=364℃,Td5=381℃,Td10=397℃。
DSCで相転移点は観測されなかった。
[実施例3]
実施例1で合成した共役系高分子(3-10)の0.5wt%o-DCB溶液をグローブボックス中、窒素雰囲気下で加熱することで有機薄膜の成膜用組成物を調製した。
実施例1で合成した共役系高分子(3-10)の0.5wt%o-DCB溶液をグローブボックス中、窒素雰囲気下で加熱することで有機薄膜の成膜用組成物を調製した。
室温に冷却後、0.22μmのフィルターで濾過されたことから溶液状態が保持されており成膜に適した化合物であることを確認した。
次にガラス基板上に下地層としてパリレンCをCVD法により成膜したのち、該パリレンC層にチャネル長100μm、チャネル幅500μmのシャドウマスクを置き、真空下、金を蒸着することでソース電極及びドレイン電極を付設した。上述で調製した溶液をグローブボックス中、窒素雰囲気下でスピンコートした。これを150℃に加熱し、15分間保持することで共役系高分子(3-10)の有機薄膜を作成した。ゲート絶縁膜としてパリレンCをCVD法により成膜したのちに蒸着法で銀電極を作成し、トップゲート-ボトムコンタクト型の有機薄膜トランジスタ素子を作成した(ゲート電極は銀、ゲート絶縁層はパリレンC、ソース電極及びドレイン電極は金)。
大気下、該有機薄膜トランジスタ素子を半導体パラメーターアナライザー(ケースレー製、4200A-SCS型)に接続し、ドレイン電圧(Vd=-100V)で、ゲート電圧(Vg)を+10~-100Vまで1V刻みで走査し、伝達特性を評価した。該有機薄膜トランジスタ素子はp型特性を示し、その正孔のキャリア移動度は0.046cm2/Vsであった。さらに150℃で15分間アニール処理したのちの正孔のキャリア移動度は0.043cm2/Vsであった。このことから熱処理後もキャリア移動度が低下しないことを確認した。
[実施例4]
ソース電極及びドレイン電極を、ペンタフルオロベンゼンチオールを用いて表面処理した以外は実施例3と同じ操作を繰り返した。得られた有機薄膜トランジスタ素子はp型特性を示し、その正孔のキャリア移動度は0.078cm2/Vsであった。さらに150℃で15分間アニール処理したのちの正孔のキャリア移動度は0.074cm2/Vsであった。このことから熱処理後もキャリア移動度が低下しないことを確認した。
ソース電極及びドレイン電極を、ペンタフルオロベンゼンチオールを用いて表面処理した以外は実施例3と同じ操作を繰り返した。得られた有機薄膜トランジスタ素子はp型特性を示し、その正孔のキャリア移動度は0.078cm2/Vsであった。さらに150℃で15分間アニール処理したのちの正孔のキャリア移動度は0.074cm2/Vsであった。このことから熱処理後もキャリア移動度が低下しないことを確認した。
[実施例5]
実施例2で合成した共役系高分子(3-10)を用いた以外は実施例3と同じ操作を繰り返した。得られた有機薄膜トランジスタ素子はp型特性を示し、その正孔のキャリア移動度は0.077cm2/Vsであった。さらに150℃で15分間アニール処理したのちの正孔のキャリア移動度は0.075cm2/Vsであった。このことから熱処理後もキャリア移動度が低下しないことを確認した。
実施例2で合成した共役系高分子(3-10)を用いた以外は実施例3と同じ操作を繰り返した。得られた有機薄膜トランジスタ素子はp型特性を示し、その正孔のキャリア移動度は0.077cm2/Vsであった。さらに150℃で15分間アニール処理したのちの正孔のキャリア移動度は0.075cm2/Vsであった。このことから熱処理後もキャリア移動度が低下しないことを確認した。
[実施例6]
実施例1で合成した共役系高分子(3-10)の0.5wt%o-DCB溶液をグローブボックス中、窒素雰囲気下で加熱することで有機薄膜の成膜用組成物を調製した。次にガラス基板上に下地層としてパリレンCをCVD法により成膜したのち、上述で調製した溶液をグローブボックス中、窒素雰囲気下でスピンコートした。これを150℃に加熱し、15分間保持することで共役系高分子(3-10)の有機薄膜を作成した。得られた有機薄膜のイオン化ポテンシャルは5.26ev.であり、大気安定性が高いことが確認できた。
実施例1で合成した共役系高分子(3-10)の0.5wt%o-DCB溶液をグローブボックス中、窒素雰囲気下で加熱することで有機薄膜の成膜用組成物を調製した。次にガラス基板上に下地層としてパリレンCをCVD法により成膜したのち、上述で調製した溶液をグローブボックス中、窒素雰囲気下でスピンコートした。これを150℃に加熱し、15分間保持することで共役系高分子(3-10)の有機薄膜を作成した。得られた有機薄膜のイオン化ポテンシャルは5.26ev.であり、大気安定性が高いことが確認できた。
[実施例7]
実施例2で合成した共役系高分子(3-10)を用いた以外は実施例6と同じ操作を繰り返した。得られた有機薄膜のイオン化ポテンシャルは5.15ev.であり、大気安定性が高いことが確認できた。
実施例2で合成した共役系高分子(3-10)を用いた以外は実施例6と同じ操作を繰り返した。得られた有機薄膜のイオン化ポテンシャルは5.15ev.であり、大気安定性が高いことが確認できた。
[参考例11]
7-トリデカノン(2.00,g,10.0mmol)とテトラヒドロフラン(20mL)の混合物に、0℃でエチニルマグネシウムブロミド(30.0mL,15.0mmol)を滴下して室温で19時間撹拌した。得られた混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えてジエチルエーテルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去することで淡黄色液体の11-エチニル-ヘンエイコサン-11-オール(1.51g)を得た。
参考例2で得た2-ブロモ-5-トリイソプロピルシリルチエノ[3,2-b]チオフェン(2.30g,6.12mmol)と、7-エチニル-トリデカン-7-オール(1.51g,6.73mmol)と、トリエチルアミン(123mL)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合物に、アルゴン気流下でヨウ化銅(I)(116mg,612μmol)及びPd(PPh3)4(354mg,306μmol)を加えて100℃で65時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちに飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン→ヘキサン/クロロホルム=1/1)で精製することで黄色液体の7-(5-トリイソプロピルシリル-チエノ[2,3-d]チオフェン-2-イルエチニル)-トリデカン-7-オールを得た(2.80g,88%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.31(s,1H),7.28(s,1H),2.03(s,1H),1.76-1.71(m,4H),1.58-1.51(m,4H),1.40-1.26(m,15H),1.12(d,J=7.4Hz,18H),0.91-0.88(m,6H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.31(s,1H),7.28(s,1H),2.03(s,1H),1.76-1.71(m,4H),1.58-1.51(m,4H),1.40-1.26(m,15H),1.12(d,J=7.4Hz,18H),0.91-0.88(m,6H)。
[参考例12]
参考例11で得た7-(5-トリイソプロピルシリル-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イルエチニル)-トリデカン-7-オール(2.65g,5.11mmol)とジクロロメタン(103mL)の混合物に、-15℃でヨウ素(1.94g,7.66mmol)を加えて-15℃で5時間撹拌した。得られた混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、赤褐色液体の2-トリイソプロピルシリル-5,6-ジヨード-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェンを得た(3.21g,83%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.40(s,1H),1.95-1.85(m,2H),1.68-1.61(m,2H),1.43-1.11(m,31H),0.90-0.75(m,10H),0.61-0.52(m,2H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.40(s,1H),1.95-1.85(m,2H),1.68-1.61(m,2H),1.43-1.11(m,31H),0.90-0.75(m,10H),0.61-0.52(m,2H)。
[参考例13]
参考例12で得た2-トリイソプロピルシリル-5,6-ジヨード-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[2,3-d]チオフェン(3.06g,4.06mmol)とテトラヒドロフラン(41mL)の混合物に、-78℃でn-ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.60mL,4.06mmol)を加え、1.5時間撹拌した。その後、7-トリデカノン(966mg,4.87mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。得られた混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=9/1)で精製することで褐色液体の2-トリイソプロピルシリル-5-(1-ヘキシル-1-ヒドロキシへプシル)-6-ヨード-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[3,2-b]チオフェンを得た(2.04mg,61%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.37(s,1H),2.40-2.33(m,2H),2.04(s,1H),1.85-1.77(m,2H),1.70-1.58(m,4H),1.46-1.09(m,49H),0.90-0.75(m,14H),0.52-0.48(m,2H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.37(s,1H),2.40-2.33(m,2H),2.04(s,1H),1.85-1.77(m,2H),1.70-1.58(m,4H),1.46-1.09(m,49H),0.90-0.75(m,14H),0.52-0.48(m,2H)。
[参考例14]
参考例13で得た2-トリイソプロピルシリル-5-(1-ヘキシル-1-ヒドロキシへプシル)-6-ヨード-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[3,2-b]チオフェン(1.57g,1.90mmol)と、チエノ[3,2-b]チオフェン-2-ボロン酸(699mg,3.80mmol)と、1,2-ジメトキシエタン(47mL)と、2M炭酸カリウム水溶液(19mL,38mmol)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合物に、アルゴン気流下で(AMPHOS)2PdCl2(67.3mg,95.0μmol)を加えて100℃で72時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちに飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=4/1→1/1)で精製し、黄色個体の2-トリイソプロピルシリル-5-(1-ヘキシル-1-ヒドロキシへプシル)-6-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[3,2-b]チオフェンを得た(1.34g,84%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.41(s,1H),7.38(d,J=5.2Hz,1H),7.27-7.26(m,1H),7.00(s,1H),2.15(s,1H),1.94-1.84(m,4H),1.76-1.69(m,2H),1.65-1.58(m,2H),1.48-1.14(m,50H),0.85-0.77(m,12H),0.75-0.68(m,3H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.41(s,1H),7.38(d,J=5.2Hz,1H),7.27-7.26(m,1H),7.00(s,1H),2.15(s,1H),1.94-1.84(m,4H),1.76-1.69(m,2H),1.65-1.58(m,2H),1.48-1.14(m,50H),0.85-0.77(m,12H),0.75-0.68(m,3H)。
[参考例15]
参考例14で得た2-トリイソプロピルシリル-5-(1-ヘキシル-1-ヒドロキシへプシル)-6-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[3,2-b]チオフェン(1.42g,1.70mmol)とテトラヒドロフラン(34mL)の混合物に1M テトラブチルアンモニウムフルオリド テトラヒドロフラン溶液(2.2mL,2.2mmol)を加えて室温で17時間撹拌した得られた混合物に水を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=7/3)で精製し、黄褐色液体の5-(1-ヘキシル-1-ヒドロキシへプシル)-6-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[3,2-b]チオフェンを得た(0.995g,90%)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.39(d,J=5.2Hz,1H),7.31(s,2H),7.27(d,J=5.2Hz,1H),7.00(s,1H),2.14(s,1H),1.92-1.71(m,6H),1.65-1.55(m,2H),1.49-1.44(m,2H),1.33-1.13(m,28H),0.85-0.78(m,12H),0.69-0.66(m,2H)。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ7.39(d,J=5.2Hz,1H),7.31(s,2H),7.27(d,J=5.2Hz,1H),7.00(s,1H),2.14(s,1H),1.92-1.71(m,6H),1.65-1.55(m,2H),1.49-1.44(m,2H),1.33-1.13(m,28H),0.85-0.78(m,12H),0.69-0.66(m,2H)。
[参考例16]
参考例15で得た5-(1-ヘキシル-1-ヒドロキシへプシル)-6-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[3,2-b]チオフェン(1.02g,1.51mmol)とテトラヒドロフラン(31mL)の混合物に、0℃でN-ブロモスクシンイミド(591mg,3.32mmol)を加えて室温で15時間撹拌した。得られた混合物に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて酢酸エチルで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=85/15→1/1)で精製し、黄色固体の2-ブロモ-5-(1-ヘキシル-1-ヒドロキシへプシル)-6-(5-ブロモ-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル)-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[3,2-b]チオフェン。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ7.04(s,1H),6.81(s,1H),6.71(s,1H),2.04-1.83(m,6H),1.72-1.54(m,8H),1.40-1.18(m,26H),0.99-0.88(m,12H)。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ7.04(s,1H),6.81(s,1H),6.71(s,1H),2.04-1.83(m,6H),1.72-1.54(m,8H),1.40-1.18(m,26H),0.99-0.88(m,12H)。
[参考例17]
参考例16で得た2-ブロモ-5-(1-ヘキシル-1-ヒドロキシへプシル)-6-(5-ブロモ-チエノ[3,2-b]チオフェン-2-イル)-7,7-ジヘキシル-7H-シクロペンタ[b]チエノ[3,2-b]チオフェン(100mg,119μmol)とジクロロメタン(4.8mL)の混合物を凍結脱気した。この混合物に、アルゴン気流下で1M 四塩化スズ ジクロロメタン溶液(130μL,130μmol)を加えて-15℃で1時間撹拌した。得られた混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてヘキサンで抽出した。集めた有機層を水と飽和食塩水で洗浄したのちに無水硫酸マグネシウムで乾燥してろ別し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン)で精製し、赤色固体の(mono-hal-16)を得た(85mg,87%)。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ6.67(s,2H),2.09-1.98(m,8H),1.28-1.03(m,32H),0.79-0.75(m,12H)。
1H-NMR(C6D6,400MHz)δ6.67(s,2H),2.09-1.98(m,8H),1.28-1.03(m,32H),0.79-0.75(m,12H)。
[実施例8]
参考例9で得た(mono-hal-28)(100mg,95.5μmol)と、2,5-ビス(2-オクチルドデシル)-3,6-ビス[5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル]ピロロ[3,4-c]ピロール-1,4(2H,5H)-ジオン(106mg,95.5μmol)と、テトラヒドロフラン(1.9mL)と、2M炭酸カリウム水溶液(1.0mL、2.0mmol)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合物に、ビス(トリ-t-ブチルホスフィン)パラジウム(0)(2.4mg,4.8μmol)を加えて80℃で62時間撹拌した。その後、反応溶液に2-チオフェンボロン酸(110mg,860μmol)を加えて80℃で4時間撹拌した。さらに、2-ブロモチオフェン(92μL,950μmol)を加えて80℃で4時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちにメタノール/濃塩酸の混合溶液(150mL/15mL)に沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノール、アセトン及びヘキサンを用いてソックスレー抽出にてこれらの溶媒に可溶な成分を除去した。さらに、フィルターの残渣をクロロホルムに溶解させた。得られた混合物を減圧下で濃縮し、メタノールに沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノールで洗浄したのちに90℃で減圧乾燥することで黒色固体の(3-650)を得た(105mg,63%)。
GPC(THF):Mn=24400g/mol、Mw=41500g/mol、PDI=1.70。
GPC(THF):Mn=24400g/mol、Mw=41500g/mol、PDI=1.70。
[実施例9]
参考例17で得た(mono-hal-16)(100mg,121μmol)と、4,7-ビス(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,1,3-ベンゾチアジアゾール(47.0mg,121μmol)と、塩化トリ(n-オクチルメチル)アンモニウム(PTC)1滴と、トルエン(3.9mL)と、1M炭酸ナトリウム水溶液(0.81mL、0.81mmol)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合物に、Pd2(dba)3・CHCl3(2.5mg,2.4μmol)とトリ(o-トリル)ホスフィン(2.9mg,9.7μmol)を加えて120℃で64時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちにメタノール/濃塩酸の混合溶液(150mL/15mL)に沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノール、アセトン及びヘキサンを用いてソックスレー抽出にてこれらの溶媒に可溶な成分を除去した。さらに、フィルターの残渣をクロロホルムに溶解させた。得られた混合物を減圧下で濃縮し、メタノールに沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノールで洗浄したのちに90℃で減圧乾燥することで黒色固体の(3-166)を得た(47mg,49%)。
GPC(THF):Mn=5200g/mol、Mw=11800g/mol、PDI=2.27。
GPC(THF):Mn=5200g/mol、Mw=11800g/mol、PDI=2.27。
[実施例10]
参考例17で得た(mono-hal-16)(100mg,121μmol)と、2,5-ビス(2-オクチルドデシル)-3,6-ビス[5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル]ピロロ[3,4-c]ピロール-1,4(2H,5H)-ジオン(135mg,121μmol)と、塩化トリ(n-オクチルメチル)アンモニウム(PTC)1滴と、トルエン(3.9mL)と、1M炭酸ナトリウム水溶液(0.81mL、0.81mmol)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合物に、Pd2(dba)3・CHCl3(2.5mg,2.4μmol)とトリ(o-トリル)ホスフィン(2.9mg,9.7μmol)を加えて120℃で66時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちにメタノール/濃塩酸の混合溶液(150mL/15mL)に沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノール、アセトン及びヘキサンを用いてソックスレー抽出にてこれらの溶媒に可溶な成分を除去した。さらに、フィルターの残渣をクロロホルムに溶解させた。得られた混合物を減圧下で濃縮し、メタノールに沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノールで洗浄したのちに90℃で減圧乾燥することで黒色固体の(3-646)を得た(12mg,7%)。
GPC(THF):Mn=14800g/mol、Mw=30000g/mol、PDI=2.03。
GPC(THF):Mn=14800g/mol、Mw=30000g/mol、PDI=2.03。
[実施例11]
参考例17で得た(mono-hal-16)(100mg,121μmol)と、2,5-ビス(2-デシルテトラデシル)-3,6-ビス[5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)チオフェン-2-イル]ピロロ[3,4-c]ピロール-1,4(2H,5H)-ジオン(148mg,121μmol)と、塩化トリ(n-オクチルメチル)アンモニウム(PTC)1滴と、トルエン(3.9mL)と、1M炭酸ナトリウム水溶液(0.81mL、0.81mmol)との混合物を30分間アルゴンバブリングした。この混合物に、Pd2(dba)3・CHCl3(2.5mg,2.4μmol)とトリ(o-トリル)ホスフィン(2.9mg,9.7μmol)を加えて120℃で65時間撹拌した。得られた混合物を室温まで冷やしたのちにメタノール/濃塩酸の混合溶液(150mL/15mL)に沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノール及びアセトン及びを用いてソックスレー抽出にてこれらの溶媒に可溶な成分を除去した。さらに、フィルターの残渣をヘキサンに溶解させた。得られた混合物を減圧下で濃縮し、メタノールに沈殿させることで析出した固体をろ過した。得られた固体をメタノールで洗浄したのちに90℃で減圧乾燥することで黒色固体の(3-666)を得た(78mg,40%)。
GPC(THF):Mn=5500g/mol、Mw=8400g/mol、PDI=1.53
GPC(THF):Mn=5500g/mol、Mw=8400g/mol、PDI=1.53
[比較例1]
ポリ2,5-ビス(3-テトラデシルチオフェン-2-イル)チエノ3,2-bチオフェン(シグマ-アルドリッチ)を用いた以外は実施例5と同じ操作を繰り返した。得られた有機薄膜のイオン化ポテンシャルは4.93ev.であり、大気安定性に劣ることが確認できた。
ポリ2,5-ビス(3-テトラデシルチオフェン-2-イル)チエノ3,2-bチオフェン(シグマ-アルドリッチ)を用いた以外は実施例5と同じ操作を繰り返した。得られた有機薄膜のイオン化ポテンシャルは4.93ev.であり、大気安定性に劣ることが確認できた。
本実施形態により提供される共役系高分子は、高いキャリア移動度を与えるとともに溶媒への溶解性及び耐熱性に優れることから、有機薄膜トランジスタ素子及び有機薄膜太陽電池等に代表される半導体デバイス材料としての適用が期待される。
1 有機半導体層
2 基板
3 ゲート電極
4 ゲート絶縁層
5 ソース電極
6 ドレイン電極
2 基板
3 ゲート電極
4 ゲート絶縁層
5 ソース電極
6 ドレイン電極
Claims (17)
- 下記一般式(1)で表される構造単位と、
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子。
- 前記一般式(1)で表される構造単位と前記一般式(2)で表される構造単位とを交互に有する、請求項1に記載の共役系高分子。
- R1及びR2が各々独立に炭素数1~34のアルキル基であり、
R1とR2とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよく、
R3及びR4が各々独立に炭素数1~34のアルキル基であり、
R3とR4とが一体となってそれらが結合する炭素原子とともに環を形成してもよく、
R5及びR6が各々独立に水素原子、炭素数1~34のアルキル基又はフッ素原子であり、
J1、J2、J3及びJ4が各々独立に酸素原子、硫黄原子又はセレン原子である、請求項1又は2に記載の共役系高分子。 - R5及びR6が水素原子であり、
J1、J2、J3及びJ4が硫黄原子である、請求項1~3のいずれか一項に記載の共役系高分子。 - X1が、下記一般式(4)~(8)からなる群より選択される2価の複素芳香族環連結基である、請求項1~4のいずれか一項に記載の共役系高分子。
- A1、A2、A3、A4及びA5が各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は炭素数6~50のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、
R7が炭素数6~50のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子からなる群から選択される一つの基であり、
R8、R9、R10及びR11が各々独立に炭素数6~50のアルキル基又は水素原子であり、R12及びR13が各々独立に炭素数6~50のアルキル基である、請求項5に記載の共役系高分子。 - A1及びA2が硫黄原子であり、
A3が酸素原子又は炭素数6~34のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、
A4が酸素原子、硫黄原子又はセレン原子であり、
A5が酸素原子、硫黄原子、セレン原子又は炭素数6~34のアルキル基で置換されていてもよい窒素原子であり、
R7が炭素数6~34のアルコキシ基、フッ素原子又は水素原子からなる群から選択される一つの基であり、
R8、R9、R10及びR11が各々独立に炭素数6~34のアルキル基又は水素原子であり、
R12及びR13が各々独立に炭素数6~34のアルキル基である、請求項5又は6に記載の共役系高分子。 - 下記一般式(mono-hal)で表されるモノマーに、
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-B)で表されるモノマーを反応させることを含む、
下記一般式(1)で表される構造単位と、
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
- 下記一般式(mono-hal)で表されるモノマーに、
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-Sn)で表されるモノマーを反応させることを含む、
下記一般式(1)で表される構造単位と、
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
- 下記一般式(mono-B)で表されるモノマーに、
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-hal)で表されるモノマーを反応させることを含む、
下記一般式(1)で表される構造単位と、
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
- 下記一般式(mono-Sn)で表されるモノマーに、
遷移金属触媒存在下、下記一般式(mono-X1-hal)で表されるモノマーを反応させることを含む、
下記一般式(1)で表される構造単位と、
下記一般式(2)で表される構造単位とから構成される、共役系高分子の製造方法。
- X1が、下記一般式(4)~(8)からなる群より選択される2価の複素芳香族環連結基である、請求項8~12のいずれか一項に記載の共役系高分子の製造方法。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の共役系高分子を含む、成膜用組成物。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の共役系高分子を含む、有機薄膜。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の共役系高分子を含む、有機半導体素子。
- 請求項1~7のいずれか一項に記載の共役系高分子を含む、有機トランジスタ素子。
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JP (1) | JP2023048067A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7692856B2 (ja) | 2021-09-27 | 2025-06-16 | 東ソー株式会社 | 新規化合物、及びその製造方法 |
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2022
- 2022-02-15 JP JP2022021626A patent/JP2023048067A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7692856B2 (ja) | 2021-09-27 | 2025-06-16 | 東ソー株式会社 | 新規化合物、及びその製造方法 |
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