JP2023046753A - バリ取り/エッジ仕上げ方法、バリ取り/エッジ仕上げ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、ワークを加工したときにエッジに形成されるバリの除去またはエッジの仕上げを、自動で行うバリ取り/エッジ仕上げ方法、バリ取り/エッジ仕上げ装置に関する。
従来から、ワークを加工したときにエッジに形成されるバリの除去およびエッジの仕上げを、自動で行う装置が知られている。従来は、精度良く把持されたワークに対して、ロボットがツール(工具)をワークのエッジに倣わせて、バリの除去または面取りを施していた。
特許文献1に開示されたバリ取り装置は、ワークの三次元データに基づいてバリ取り部位の形状データおよびツールの姿勢を取得して、ロボットの動作が制御される。しかしながら、CAMのような3次元データにて通常作図されない、例えば歯車がワークの場合、新たにそのワークの3次元データを作成および取得しなければならないという問題がある。
特許文献2には、ワークの少なくとも一つの面とツールとを少なくとも一回以上接触停止させ、ワークとツールとの相対的な位置データを取得することにより、ワークのエッジに沿ってツールを移動させるようにロボットプログラムを自動生成するバリ取り/エッジ仕上げ装置が提案されている。特許文献2によれば、ワークに対してCAMのような3次元データがなくても、精密かつ高価な視覚センサおよび力センサを用いず、バリ取り/エッジ仕上げの自動化を高精度に実現できると述べている。
しかしながら、特許文献2に開示された技術では、ワークごとにツールを接触停止させて位置把握を行う。そのため、ワークの位置を把握するために時間を要してしまい、加工のサイクルタイムが長くなるという問題があった。
また公知技術として、精度良くワークを把持するためには、ワークごとに専用の把持機構が必要となる。このため多種類のワークを加工する場合、把持機構の制作費によるコスト増大、および段取り替えの手間と時間がかかるという問題があった。
そこで本発明の目的は、接触停止によるワークの位置把握や、精度良くワークを把持する機構を不要としつつ、高精度なワークの加工が可能なバリ取り/エッジ仕上げ方法およびその装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の代表的な構成は、テーブル上に載置されたワークのバリを除去する、またはワークのエッジを面取りするバリ取り/エッジ仕上げ方法であって、テーブル上にテーブルを上方から平面視した状態においてワークの外形に対して所定間隔を有する治具を配置し、テーブル上にワークを所定間隔テーブルの面内方向において遊動自在に位置決めし、ロボットによってワークのエッジに沿ってツールを倣わせることを特徴とする。
ワークは歯車であるとともに、治具はテーブルに立てられたピンであって、ワークの歯面とピンの間に所定間隔が設定されていることが好ましい。
ツールはドリルまたはエンドミルであって、ツールの軸方向へのフロート機構付きのチャックまたはホルダを介してロボットに取り付けられていることが好ましい。
本発明にかかるバリ取り/エッジ仕上げ装置の代表的な構成は、ワークのバリを除去する、またはワークのエッジを面取りするツールを備えたロボットと、ワークを載置するテーブルと、テーブル上に備えられテーブルを上方から平面視した状態においてワークの外形に対して所定間隔を有して配置された治具と、テーブル上にワークを所定間隔テーブルの面内方向において遊動自在に位置決めした状態で、ツールをワークのエッジに倣わせるようにロボットを動作させる制御部と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、加工時にツールの動きに対してワークが動き倣うことができる。したがって、接触停止によるワークの位置把握や、精度良くワークを把持する機構を必要とすることなく、高精度なワークの加工が可能なバリ取り/エッジ仕上げ方法およびその装置を提供することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は実施形態に係るバリ取り/エッジ仕上げ装置100の構成を示す概略図である。図2はバリ取り/エッジ仕上げの加工状態を説明する図である。バリ取り/エッジ仕上げ装置100は、複数のアームを備えるロボット130と、ロボットアームの先端に位置する手首部132に取付けられるツール136と、ツールホルダ138と、ロボット130を制御するロボット制御装置160と、を備えている。
ロボット130は、ロボット制御装置160より出力される制御信号に従って、各関節に設けられた図示されない電気モータ(サーボモータ)を回転させることによって、種々の位置および姿勢をとることができる。ロボットは図示されたものに限定されず、公知の形態を有する任意のロボットにも本実施形態を同様に適用できる。
ツール136(工具)は、バリを除去するのに一般的に使用されるツールであればよく、特定の形態のものに限定されない。例えばドリルやエンドミルを挙げることができる。ツール136は、ツールホルダ138を介してロボット130の手首部132に固定されていて、ロボット130が動作するのに従って手首部132と一緒に移動する。ツールホルダ138(チャック)は本実施形態では軸方向フロート機構付きのものを用いる。
バリ取り/エッジ仕上げの対象物であるワーク150(例えば内歯車)は、ロボット130の可動範囲内において、テーブル180の上に載置される。したがって、ロボット130が駆動されると、ツール136がワーク150に対して相対的に移動するようになっている。ワーク150には、例えば工作機械により歯切り加工した際に内歯車のエッジ150aに沿ってバリ153が形成されている(図2参照)。バリ取り/エッジ仕上げ装置100は、ツール136をワーク150に押し当てながらワーク150のエッジ150aに沿って移動させることによって、ワーク150のバリ153を除去およびエッジを仕上げることができるようになっている。
本実施形態では、ワーク150の例として内歯車を用いて説明するが、本発明の技術はこれに限定されない。例えば、はすば内歯車、平歯車、はすば歯車、ねじ歯車、かさ歯車、ラック、まがりばかさ歯車、マイタ歯車などの歯車や、鋳物、ダイカスト、砂型などのワークに対しても本発明を適応可能である。
図3は位置決め治具について説明する図であって、図3(a)は斜視図、図3(b)は部分拡大平面図である。テーブル180上には、ワーク150を位置決めするための治具190が備えられている。本実施形態ではワーク150は内歯車であるから、図3(a)に示すように、治具190はワーク150の内側に、おおむね等間隔に3つ備えられている。
また本実施形態において治具190はテーブル180に立てられたピンである。治具190の先端にテーパを形成して細くすることにより、ワーク150を嵌めやすくすることができる。
ただし、治具190がワーク150を位置決めするといっても概略であり、チャックやバイスのように締めるものではない。治具190はワーク150の外形に対して図3(b)に示すように所定間隔wを有している。したがって、この所定間隔wの倍である2wのストロークで、ワーク150はテーブル180上に遊動可能に位置決めされる。
また、治具190はバリ取り/エッジ仕上げ加工を開始するための初期位置を決める目安としての役割を有していて、突き当てて(接触させて)位置決めを行うものではない。したがってワーク150の形状にもよるが、基本的には治具190は1つあれば足りる。さらには、治具190はワーク150に接触しなくてもよいのであるから、テーブル180上にマーカを設けて、ワーク150の所定箇所やマーカをテーブル180上のマーカに合わせるだけでもよい。
図4はバリ取り/エッジ仕上げ方法の処理手順を説明するフローチャートである。上述したように、ワーク150をテーブル180上に、治具190を目安として載置する(S300)。そしてロボット制御装置160はロボット130を動作させて、ツール136をワーク150の形状に基づいて、ワーク150のエッジ150aに沿ってツール136を倣わせる(S302)。
加工中は、ツール136のぶれやバリ153の大小によって、ツール136からワーク150が受ける力は大小する。ワーク150が受ける力の水平成分がワーク150とテーブル180の静止摩擦力を超えると、ワーク150はテーブル180上ですべりを生じる。したがって、この力関係以上に深く切削してしまうことがない。換言すれば、バリ取り・エッジ仕上げ加工の取り代が、座標基準ではなく応力基準となる。
そしてワーク150が歯車である場合において、一つの歯の歯面を加工中にワーク150がずれた場合には、対向する歯面を加工するときにワーク150が逆方向にずれる(戻る)ことになる。このようにして、ワーク150はツール136に動き倣いながら、バリ取り・エッジ処理が施される(S304)。
図5はバリ取り/エッジ仕上げ加工の実施例と比較例を示す図である。ロボット130は不二越製のMZ07を用いた。ロボット130の手首部132にはナカニシ製スピンドルモータEM-3060J、スピンドルR-453Eを取り付け、その先端にはホルダを介してツール136を把持させた。ツール136には不二越製のアクアドリルEXスターティングAQDEXST0300-90を用いた。ワーク150としては内歯車を使用して、材質はSCM440、モジュール2.5,75歯のものを用いた。加工速度は20mm/sec、加工面寸法(平面視での取り代)は0.5mmとした。
まず図5(b)は比較例であり、ワーク150を完全に固定して加工を行った。すると加工面寸法に0.1~0.3mmのばらつきが観察された。これは歯車位置測定ばらつきが加工軌跡に反映されたためと考えられる。
これに対し図5(a)に示す実施例では、加工面の幅が安定し、加工面寸法のばらつきの抑制が確認された。これは、工具の動きに対してワークが動き倣ったためである。
以上説明したように、本発明によれば、治具190を目安にワーク150を載置するだけでよく、加工時にツール136の動きに対してワーク150が動き倣うことができる。したがって、接触停止によるワークの位置把握が不要となり、サイクル時間の短縮を図ることができる。また精度良くワークを把持する機構も不要となり、把持機構の制作費によるコストを削減し、段取り替えの手間と時間を削減することができる。すなわち、接触停止によるワークの位置把握や、精度良くワークを把持する機構を不要としつつ、高精度なワークの加工が可能なバリ取り/エッジ仕上げ方法およびその装置を提供することを目的としている。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は斯かる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、自動車、産機、建機、農機などの部材を加工するときに発生するバリの除去およびエッジの仕上げを、自動で行う手法および装置であり、前述の産業において幅広く使用される可能性を有する。
100…バリ取り/エッジ仕上げ装置、130…ロボット、132…手首部、136…ツール、138…ツールホルダ、150…ワーク、150a…エッジ、153…バリ、160…ロボット制御装置、180…テーブル、190…治具
Claims (4)
- テーブル上に載置されたワークのバリを除去する、またはワークのエッジを面取りするバリ取り/エッジ仕上げ方法であって、
前記テーブル上に該テーブルを上方から平面視した状態において前記ワークの外形に対して所定間隔を有する治具を配置し、
前記テーブル上に前記ワークを前記所定間隔前記テーブルの面内方向において遊動自在に位置決めし、
ロボットによって前記ワークの前記エッジに沿ってツールを倣わせることを特徴とするバリ取り/エッジ仕上げ方法。 - 前記ワークは歯車であるとともに、前記治具は前記テーブルに立てられたピンであって、
前記ワークの歯面と前記ピンとの間に前記所定間隔が設定されていることを特徴とする請求項1に記載のバリ取り/エッジ仕上げ方法。 - 前記ツールは、ドリルまたはエンドミルであって、
ツールの軸方向へのフロート機構付きのチャックまたはホルダを介して前記ロボットに取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のバリ取り/エッジ仕上げ方法。 - ワークのバリを除去する、またはワークのエッジを面取りするツールを備えたロボットと、
前記ワークを載置するテーブルと、
前記テーブル上に備えられ該テーブルを上方から平面視した状態において前記ワークの外形に対して所定間隔を有して配置された治具と、
前記テーブル上に前記ワークを前記所定間隔前記テーブルの面内方向において遊動自在に位置決めした状態で、前記ツールを前記ワークの前記エッジに倣わせるように前記ロボットを動作させる制御部と、
を備えたことを特徴とするバリ取り/エッジ仕上げ装置。
Priority Applications (1)
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JP2021155528A JP2023046753A (ja) | 2021-09-24 | 2021-09-24 | バリ取り/エッジ仕上げ方法、バリ取り/エッジ仕上げ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021155528A Pending JP2023046753A (ja) | 2021-09-24 | 2021-09-24 | バリ取り/エッジ仕上げ方法、バリ取り/エッジ仕上げ装置 |
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