JP2023044999A - 二酸化炭素回収システム - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素を含む物質と電極との反応に伴う有機ガスの発生を抑制することができる二酸化炭素回収システムを提供する。【解決手段】二酸化炭素回収システムは、電気化学反応によってCO2を含有するCO2含有ガスからCO2を分離する。二酸化炭素回収システムは、電気化学セル201を含む。電気化学セル201は、CO2を吸着するCO2吸着材212を有する作用極210と、対極220と、を備える。電気化学セル201は、作用極210と対極220との間に電圧が印加されることで、対極220から作用極210に電子が供給され、CO2吸着材212は電子が供給されることに伴ってCO2と結合する。作用極210は、CO2吸着材212への導電路を形成する作用極側導電助剤213を有する。作用極側導電助剤213は、酸素元素が金属元素の周囲に配置された構造を有する金属酸化物である。【選択図】図2

Description

本発明は、CO含有ガスからCOを回収する二酸化炭素回収システムに関する。
従来、電気化学反応によってCO含有ガスからCOを分離するガス分離システムが、例えば特許文献1で提案されている。ガス分離システムは、電極を有する電気化学セルを含む。電極には、カーボンナノチューブ、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンブラック、グラフェン等の炭素質材料や、ポリアントラキノン、ポリビニルフェロセン等の炭素を含んだ材料が用いられる。
特表2018-533470号公報
しかしながら、上記従来の技術では、炭素を含む電極が大気に触れる構造となっているので、大気中のHOやO等の酸素を含む物質と電極との反応が生じる。このため、有機ガスが生成されてしまう。
有機ガスが生成されることで、COの回収純度が低下する。また、COを回収するために使用したエネルギーに対するCOの回収純度が低下するので、エネルギー効率が低下する。さらに、酸素を含む物質と電極との反応に伴って電極が消耗するので、電極の繰り返し耐久性が低下する。
本発明は上記点に鑑み、酸素を含む物質と電極との反応に伴う有機ガスの発生を抑制することができる二酸化炭素回収システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1、10、14に記載の発明では、電気化学反応によってCOを含有するCO含有ガスからCOを分離する二酸化炭素回収システムであって、電気化学セル(201)を含む。
電気化学セルは、COを吸着するCO吸着材(212)を有する作用極(210)と、対極(220)と、を備える。電気化学セルは、作用極と対極との間に電圧が印加されることで、対極から作用極に電子が供給され、CO吸着材は電子が供給されることに伴ってCOと結合する。
請求項1に記載の発明では、作用極は、CO吸着材への導電路を形成する作用極側導電助剤(213)を有する。作用極側導電助剤は、酸素元素が金属元素の周囲に配置された構造を有する金属酸化物である。
これによると、作用極側導電助剤が炭素を含まない金属酸化物であるので、CO含有ガスのうちの酸素を含む物質と作用極側導電助剤との反応は起こらない。したがって、有機ガスの発生を抑制することができる。
請求項10に記載の発明では、対極は、作用極と対極との間に電圧が印加される際に電子を放出する対極側活物質(222)を有する。対極側活物質は、硫黄元素と窒素元素を含むチアジンの両端にベンゼン環がそれぞれ縮環した複素環式化合物のうちの硫黄元素が硫黄元素とは異なる元素に置換された物質である。あるいは、対極側活物質は、複素環式化合物のうちの窒素元素に官能基が修飾された物質である。
複素環式化合物のうちの硫黄元素や窒素元素は、酸素を含む物質と反応しやすい。しかし、複素環式化合物のうちの硫黄元素が硫黄元素とは異なる元素に置換されることや、複素環式化合物のうちの窒素元素に官能基が修飾されることにより、対極側活物質の構造安定性を高めることができる。このため、CO含有ガスのうちの酸素を含む物質と対極側活物質との反応を抑制することができる。したがって、有機ガスの発生を抑制することができる。
請求項14に記載の発明では、対極は、作用極と対極との間に電圧が印加される際に電子を放出する対極側活物質(222)を有する。対極側活物質は、シクロペンタジエニル金属錯体を構成する五員環の頂点に官能基が修飾された物質である。
これによると、官能基が立体障害となるので、酸素を含む物質がシクロペンタジエニル金属錯体を構成する金属元素に近づきにくくなる。このため、酸素を含む物質によるシクロペンタジエニル金属錯体の分解反応が抑制される。したがって、有機ガスの発生を抑制することができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る二酸化炭素回収システムを示した図である。 CO回収装置を示した図である。 電気化学セルの断面図である。 負極バインダのCO選択透過性及び疎水性を示した図である。 電気化学セルの負極の表面付近を拡大した断面図である。 CO回収装置のCO回収モード及びCO放出モードを説明するための図である。 金属酸化物である作用極側導電助剤とO2-との反応を示した図である。 比較例として、炭素材である作用極側導電助剤とO2-との反応を示した図である。 第2実施形態において、ポリビニルフェロセンの分解反応を示した図である。 第2実施形態に係るデカメチルフェロセンの分子構造を示した図である。 第3実施形態において、フェノチアジンの分子構造を示した図である。 第3実施形態に係るフェノキサジンの分子構造を示した図である。 第3実施形態に係るメチルフェノチアジンの分子構造を示した図である。 第3実施形態に係るフェニルフェノチアジンの分子構造を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本実施形態に係る二酸化炭素回収システムは、電気化学反応によってCOを含有するCO含有ガスからCOを分離する。図1に示されるように、二酸化炭素回収システム1は、圧縮機100、CO回収装置200、流路切替弁300、CO利用装置400、及び制御装置500を含む。
圧縮機100は、CO含有ガスをCO回収装置200に圧送する。CO含有ガスは、COとCO以外のガスを含有する混合ガスである。CO含有ガスは、例えば、大気や内燃機関の排気ガスである。
CO回収装置200は、CO含有ガスからCOを分離して回収する装置である。CO回収装置200は、CO含有ガスからCOが回収された後のCO除去ガス、あるいはCO含有ガスから回収したCOを排出する。
流路切替弁300は、CO回収装置200の排出ガスの流路を切り替える三方弁である。CO除去ガスがCO回収装置200から排出される場合、流路切替弁300は排出ガスの流路を大気側に切り替える。COがCO回収装置200から排出される場合、流路切替弁300は排出ガスの流路をCO利用装置400側に切り替える。
CO利用装置400は、COを利用するための装置である。CO利用装置400として、例えばCOを貯蔵する貯蔵タンクやCOを燃料に変換する変換装置を用いることができる。変換装置は、COをメタン等の炭化水素燃料に変換する装置を用いることができる。炭化水素燃料は、常温常圧で気体の燃料であっても良く、常温常圧で液体の燃料であっても良い。
制御装置500は、CPU、ROM及びRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成される。制御装置500は、ROMに記憶された制御プログラムに従って各種演算や処理を行う。また、制御装置500は、圧縮機100の制御、CO回収装置200の制御、流路切替弁300の流路切替制御等を行う。
次に、CO回収装置200の具体的な構成について説明する。図2及び図3に示されるように、CO回収装置200は、電気化学セル201を備える。電気化学セル201は、作用極210、対極220、絶縁層230、及びイオン伝導性部材240を有する。
図2では、作用極210、対極220、絶縁層230がそれぞれ板状に構成された例が示されている。なお、図2では、作用極210、対極220、絶縁層230がそれぞれ間隔を持って配置されているが、実際はこれらの構成要素は接するように配置される。
電気化学セル201は、図示しない容器に収容されるようにしても良い。容器には、CO含有ガスを容器に流入させるガス流入口と、CO除去ガスやCOを容器から流出させるガス流出口と、を設けることができる。
CO回収装置200は、電気化学反応によってCOの吸着及び脱離を行い、CO含有ガスからCOを分離して回収する。CO回収装置200は、作用極210と対極220とに所定の電圧を印加する電源202を有する。電源202は、作用極210と対極220との電位差を変化させることができる。作用極210は負極である。対極220は正極である。
電気化学セル201は、作用極210でCOを回収するCO回収モードと、作用極210からCOを放出するCO放出モードと、を切り替えて動作することができる。作用極210と対極220との電位差が変化することで、CO回収モードとCO放出モードとが切り替わる。CO回収モードは、電気化学セル201を充電する充電モードである。CO放出モードは、電気化学セル201を放電する放電モードである。
CO回収モードでは、第1の電圧が作用極210と対極220の間に印加される。これにより、電子が対極220から作用極210に供給される。第1の電圧では、作用極電位<対極電位となっている。第1の電圧は、例えば0.5V~2.0Vの範囲内とすることができる。
CO放出モードでは、第1の電圧よりも低い第2の電圧が作用極210と対極220との間に印加される。これにより、電子が作用極210から対極220に供給される。第2の電圧は、第1の電圧より低い電圧であれば良く、作用極電位と対極電位の大小関係は限定されない。つまり、CO放出モードでは、作用極電位<対極電位でも良く、作用極電位=対極電位でも良く、作用極電位>対極電位でも良い。
図3に示されるように、作用極210は、作用極側基材211、CO吸着材212、作用極側導電助剤213、及び作用極側バインダ214を有する。図3では便宜上、CO吸着材212、作用極側導電助剤213、及び作用極側バインダ214が作用極側基材211の外側に位置するように示されている。実際は、CO吸着材212、作用極側導電助剤213、及び作用極側バインダ214が多孔質状の作用極側基材211の内部に設けられている。
作用極側基材211は、COを通過させることができる多孔質状の導電性材料である。作用極側基材211として、例えば炭素質材料や金属材料を用いることができる。作用極側基材211を構成する炭素質材料として、例えばカーボン紙、炭素布、不織炭素マット、多孔質ガス拡散層(GDL)等を用いることができる。作用極側基材211を構成する金属材料としては、例えばAl、Ni等の金属をメッシュ状にした構造体を用いることができる。
CO吸着材212は、レドックス活性を有しており、可逆的に酸化還元反応を起こすことが可能な電気活性種である。CO吸着材212は、還元状態でCOを結合して吸着することができ、酸化状態でCOを放出することができる。
CO吸着材212は、COと結合する官能基を有する。COと結合する官能基は、電子の授受を行ってCO吸着サイトとなる。COと結合する官能基として、電気陰性度が高いF、O、N、Cl、S等の元素を含む官能基を挙げることができる。COと結合する官能基として、例えばケトン基(C=O)を用いることができる。
本実施形態では、CO吸着材212として、ケトン基を有する有機ポリマであるポリアントラキノンを用いている。ポリアントラキノンとして、ポリ-(1,4-アントラキノン)、ポリ-(1,5-アントラキノン)、ポリ-(1,8-アントラキノン)、ポリ-(2,6-アントラキノン)等を用いることができる。本実施形態では、CO吸着材212として、以下に示すポリ-(1,4-アントラキノン)を用いている。
Figure 2023044999000002
作用極側導電助剤213は、CO吸着材212への導電路を形成する導電物質である。作用極側導電助剤213は、CO吸着材212と混合して用いられる。なお、図3では、作用極側導電助剤213はCO吸着材212から離れているように描かれているが、実際には作用極側導電助剤213はCO吸着材212に接触している。
CO吸着材212と作用極側導電助剤213との混合は、例えばNMP(N-メチルピロリドン)等の有機溶媒に作用極側導電助剤213を溶解させ、有機溶媒中で分散している作用極側導電助剤213とCO吸着材212とを接触させれば良い。作用極側導電助剤213とCO吸着材212との接触は、作用極側導電助剤213が分散している溶媒中にCO吸着材212を含む作用極側基材211を浸漬し、ディップコートする方法等で行うことができる。これにより、CO吸着材212に対して作用極側導電助剤213を均一に接触させることができる。
作用極側導電助剤213は、酸素元素が金属元素の周囲に配置された構造を有する金属酸化物である。金属酸化物は、大気中のCOを除くガス種と主反応以外の化学反応をしない安定な導電助剤である。金属酸化物は、作用極210のうちの作用極側導電助剤213以外の電極部材と主反応以外の化学反応をしない安定な導電助剤である。主反応とは、電気化学セル201において、作用極210と対極220との間に電圧が印加されることで、対極220から作用極210に電子が供給され、CO吸着材212は電子が供給されることに伴ってCOと結合すること、である。
金属元素は、例えば、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cuである。あるいは、金属元素は、例えば、Y、Zr、Nb、Mo、Tc、Ru、Rh、Pd、Agである。あるいは、金属元素は、例えば、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Hf、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Auである。金属酸化物は、例えば、酸化ルテニウム、あるいは、二酸化マンガンである。作用極側導電助剤213は、例えば粒子状である。
作用極側バインダ214は、CO吸着材212及び作用極側導電助剤213を作用極側基材211に保持するための保持材料である。作用極側バインダ214は、接着力を有する。また、作用極側バインダ214は、CO吸着材212及び作用極側導電助剤213を作用極側基材211に保持する。これにより、作用極側基材211、CO吸着材212、及び作用極側導電助剤213の間での電子の移動を確保できる。また、CO吸着材212が作用極側基材211から剥離しにくくなり、電気化学セル201のCO吸着量が経時的に低下することを抑制できる。
作用極側バインダ214は、導電性を有する導電性材料であっても良い。これにより、作用極側バインダ214が作用極側基材211とCO吸着材212との間で電子の流れを阻害することを抑制できる。
本実施形態では、CO吸着材212、作用極側導電助剤213、及び作用極側バインダ214の混合物が形成され、この混合物が作用極側基材211に接着されている。CO吸着材212及び作用極側導電助剤213は、作用極側バインダ214の内部に保持された状態となっている。このため、作用極側バインダ214によってCO吸着材212及び作用極側導電助剤213を強固に保持することができる。また、CO吸着材212及び作用極側導電助剤213が作用極側基材211から剥離しにくくなる。
作用極側バインダ214は、COを透過させることができるCO透過性を有する。さらに、作用極側バインダ214は、CO含有ガスに含まれる複数種類のガスのうち、COを選択的に透過させることができるCO選択透過性を有する。これに加えて、作用極側バインダ214は、疎水性を有する。
図4に示されるように、CO含有ガスに含まれるCOは作用極側バインダ214を透過し、作用極側バインダ214の内部に位置するCO吸着材212に到達することができる。すなわち、CO含有ガスがCO吸着材212に直接接触できない場合であっても、COが作用極側バインダ214を透過してCO吸着材212に到達することができる。したがって、CO吸着材212が作用極側バインダ214の内部に位置していても、CO吸着材212によるCOの回収が可能となる。
一方、CO含有ガスに含まれるNやO等のCO以外のガスは、CO選択透過性を有する作用極側バインダ214を透過できない。このため、CO含有ガスに含まれるCO以外のガスが作用極側バインダ214に到達することを抑制できる。したがって、CO吸着材212に到達するCOの濃度を高めることができる。また、CO吸着材212のCO吸着量を増大させることができる。
さらに、水分(HO)がCO含有ガスに含まれる場合、水分は疎水性を有する作用極側バインダ214の内部に浸透しない。このため、水分(HO)の存在下においても、HOが作用極側バインダ214に到達することを抑制できる。これにより、HOがCO吸着材212と優先的に反応することを抑制でき、CO吸着材212のCO吸着量を増大させることができる。
作用極側バインダ214として、流動性を有さない非流動性物質を用いることができる。非流動性物質としては、ゲル状物質あるいは固体状物質を挙げることができる。ゲル状物質として、例えばイオン液体ゲルを用いることができる。固体状物質として、例えば固体電解質、あるいは導電性樹脂等を用いることができる。
作用極側バインダ214として固体電解質を用いる場合、CO吸着材212との接触面積を増大させるために、高分子電解質等からなるアイオノマを用いることが望ましい。作用極側バインダ214として導電性樹脂を用いる場合、導電性フィラーとしてAg等を含有するエポキシ樹脂やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ素樹脂等を用いることができる。
作用極側バインダ214の原材料は、流動性を有する液体状物質であっても良い。この場合、作用極側バインダ214の原材料にCO吸着材212を分散、混合させ、作用極側基材211に含浸、塗布等によって付着させれば良い。その後、作用極側バインダ214の原材料を所定条件でゲル化あるいは固化させることができる。所定条件は、作用極側バインダ214の原材料をゲル化あるいは固化させることができる特定圧力、特定温度、特定時間等の条件である。
図5に示されるように、作用極側バインダ214は、作用極側基材211の表面に形成された穴や凹凸の隙間に入り込んで固定される。作用極側バインダ214は、作用極側基材211との間において、投錨効果によって機械的な結合力を発生させることができる。
本実施形態では、作用極側バインダ214として、イオン液体をゲル化させたイオン液体ゲルが用いられる。イオン液体ゲルは、高分子網目構造にイオン液体を保持したゲル状の構造体である。作用極側バインダ214としてイオン液体ゲルを用いることで、CO吸着材212と作用極側バインダ214とを接触させやすくなり、導電性を向上させることができる。
イオン液体ゲルとしては、特開2015-25056号公報に開示されている構造体を用いることができる。この構造体は、2種類の異なる高分子鎖からなる3次元網目構造にイオン液体が保持されている。3次元網目構造は、縮合重合で形成される第1網目構造と、ラジカル重合で形成される第2網目構造と、を含む。
縮合重合させるモノマとして、テトラエトキシオルトシリケート(TEOS)を用いることができる。TEOSは、縮合重合の架橋剤としても機能する。
ラジカル重合させるモノマとしては、N,N-ジメチルアクリルアミド(DMAAm)を用いることができる。ラジカル重合では、架橋剤としてN,N´-メチレンビスアクリルアミド(MBAA)を用いることができる。また、ラジカル重合では、開始剤として2,2´-アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)を用いることができる。
イオン液体ゲルを構成するイオン液体は、第1網目構造を構成するモノマと第2網目構造を構成するモノマの溶媒として機能する。そして、第1網目構造と第2網目構造が形成された後、第1網目構造と第2網目構造が互いに絡み合い、これらの網目構造にイオン液体が包含される。
イオン液体ゲルを構成するイオン液体として、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド([EMIM][TfN])、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド([BMIM][TfN])、1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸塩([BMIM][BF])等を用いることができる。
作用極側バインダ214に疎水性を付与するために、イオン液体ゲルを構成するイオン液体として疎水性イオン液体を用いることが望ましい。疎水性イオン液体として、[EMIM][TfN]または[BMIM][TfN]を用いることができる。
本実施形態のイオン液体ゲルは、イオン液体中で第1網目構造を構成するモノマ(例えばTEOS)の縮合重合及び第2網目構造を構成するモノマ(例えばDMAAm)のラジカル重合をそれぞれ独立して進行させることで得ることができる。本実施形態のイオン液体ゲルの製造方法は、第1網目構造を構成するモノマと第2網目構造を構成するモノマをイオン液体に混合する工程と、縮合重合により第1網目構造を形成する工程と、ラジカル重合により第2網目構造を形成する工程と、を含む。縮合重合を行った後にラジカル重合を行っても良く、縮合重合とラジカル重合とを同時に行っても良い。
図3に示された対極220は、作用極210と同様の構成を有する。すなわち、対極220は、対極側基材221、対極側活物質222、対極側導電助剤223、対極側バインダ224を有する。
対極側基材221は、導電性材料である。対極側基材221は、作用極側基材211と同じ材料を用いても良く、異なる材料を用いても良い。
対極側活物質222は、CO吸着材212と酸化還元状態が逆になり、CO吸着材212との間で電子の授受を行う補助的な電気活性種である。対極側活物質222として、例えば金属イオンの価数が変化することで、電子の授受を可能とする金属錯体を用いることができる。このような金属錯体として、フェロセン、ニッケロセン、コバルトセン等のシクロペンタジエニル金属錯体、あるいはポルフィリン金属錯体等を挙げることができる。本実施形態では、対極側活物質222として、以下に示すポリビニルフェロセンを用いている。
Figure 2023044999000003
対極側導電助剤223は、対極側活物質222への導電路を形成する導電物質である。対極側導電助剤223は、対極側活物質222と混合して用いられる。なお、図3では、対極側導電助剤223は対極側活物質222から離れているように描かれているが、実際には対極側導電助剤223は対極側活物質222に接触している。
対極側導電助剤223は、酸素元素が金属元素の周囲に配置された構造を有する金属酸化物である。対極側導電助剤223は、作用極側導電助剤213と同じ材料を用いても良く、異なる材料を用いても良い。対極側導電助剤223は、例えば粒子状である。
対極側バインダ224は、対極側活物質222及び対極側導電助剤223を対極側基材221に保持させることができ、かつ、導電性を有する材料であれば良い。対極側バインダ224は、作用極側バインダ214と同じ材料を用いても良く、異なる材料を用いても良い。
絶縁層230は、作用極210と対極220との間に配置される。絶縁層230は、作用極210と対極220とを分離する。絶縁層230は、作用極210と対極220との物理的な接触を防ぐ。また、絶縁層230は、作用極210と対極220との電気的短絡を抑制する。
絶縁層230として、セパレータ、あるいは空気等の気体層を用いることができる。本実施形態では、絶縁層230として多孔質体のセパレータが用いられる。セパレータの材料は、セルロース膜やポリマ、ポリマとセラミックの複合材料等からなるセパレータを用いることができる。
イオン伝導性部材240は、作用極210と対極220の間に設けられている。具体的には、イオン伝導性部材240は、絶縁層230を介して作用極側基材211と対極側基材221との間に設けられている。
イオン伝導性部材240は、作用極側基材211の内部でCO吸着材212と接触している。イオン伝導性部材240は、イオン伝導性を有する。これにより、イオン伝導性部材240は、CO吸着材212への導電を促進する。イオン伝導性部材240に含まれるイオンは、CO吸着材212に含まれるCOと結合する官能基と直接反応しない。
イオン伝導性部材240として、流動性を有さない非流動性物質を用いることができる。非流動性物質として、ゲル状物質あるいは固体状物質を挙げることができる。非流動性物質として、例えばイオン液体ゲルや固体電解質等を用いることができる。イオン伝導性部材240は、作用極側バインダ214と同じ材料を用いても良く、作用極側バインダ214と異なる材料を用いても良い。このように、イオン伝導性部材240として非流動性物質を用いることで、作用極210と対極220との間からイオン伝導性部材240が溶出することを抑制できる。
次に、二酸化炭素回収システム1の作動について説明する。図6に示されるように、二酸化炭素回収システム1は、CO回収モードとCO放出モードとを交互に切り替える。二酸化炭素回収システム1は、制御装置500によって制御される。
まず、CO回収モードについて説明する。CO回収モードでは、圧縮機100が動作してCO含有ガスがCO回収装置200に供給される。CO回収装置200では、作用極210と対極220との間に印加される電圧を第1の電圧とする。これにより、対極220の対極側活物質222による電子供与と、作用極210のCO2吸着材212の電子求引と、を同時に実現できる。
作用極210と対極220との間に電圧が印加される際、対極220の対極側活物質222は電子を放出して酸化状態となり、電子が対極220から作用極210に供給される。作用極210のCO吸着材212は、電子を受け取って還元状態となる。
還元状態となったCO吸着材212はCOの結合力が高くなり、CO含有ガスに含まれるCOを結合して吸着する。このように、電気化学セル201は、作用極210と対極220との間に電圧が印加されることで、対極220から作用極210に電子が供給され、CO吸着材212は電子が供給されることに伴ってCOと結合する。よって、CO回収装置200は、CO含有ガスからCOを回収することができる。
CO含有ガスのCOがCO回収装置200で回収された後、COを含まないCO除去ガスがCO回収装置200から排出される。流路切替弁300は、ガス流路が大気側に切り替えられている。よって、CO回収装置200から排出されたCO2除去ガスは、大気に放出される。
次に、CO放出モードについて説明する。CO放出モードでは、圧縮機100が停止し、CO回収装置200へのCO含有ガスの供給が停止する。CO回収装置200では、作用極210と対極220との間に印加される電圧を第2の電圧とする。これにより、作用極210のCO吸着材212による電子供与と、対極220の対極側活物質222の電子求引と、を同時に実現できる。
作用極210のCO吸着材212は、電子を放出して酸化状態となる。CO吸着材212は、COの結合力が低下し、COを脱離して放出する。対極220の対極側活物質222は、電子を受け取って還元状態となる。
CO吸着材212から放出されたCOは、CO回収装置200から排出される。流路切替弁300は、ガス流路がCO利用装置400側に切り替えられている。よって、CO回収装置200から排出されたCOは、CO利用装置400に供給される。
以上説明したように、本実施形態では、作用極210は作用極側導電助剤213を含む。また、作用極側導電助剤213は、炭素を含まない金属酸化物である。金属酸化物は金属元素の周りに既に酸素元素が結合している。このため、図7に示されるように、CO含有ガスのうちの酸素を含む物質と作用極側導電助剤213との反応は起こらない。酸素を含む物質は、負の電圧が電気化学セル201に印加されることでCO含有ガスに含まれる酸素の電界反応によってO2-を発生させる。したがって、酸素を含む物質と作用極側導電助剤213との反応例としては、2O2-→O+4eである。
このように、CO含有ガスに含まれる酸素を含む物質と作用極側導電助剤213との反応は起こらず、酸素が生成されるだけであるので、作用極側導電助剤213は酸素を含む物質によって消耗されない。すなわち、作用極210は消耗されない。もちろん、作用極側導電助剤213の導電性は維持される。対極220の対極側導電助剤223についても同様である。したがって、作用極210側及び対極220側の両側で有機ガスが発生することを抑制することができる。
有機ガスの発生が抑制されることで、COの回収純度を向上させることができる。また、COを回収するために使用したエネルギーに対するCOの回収純度が向上するので、エネルギー効率を向上させることができる。さらに、作用極210及び対極220は酸素を含む物質との反応に伴って消耗されないので、作用極210及び対極220の繰り返し耐久性を向上させることができる。
比較例として、作用極側導電助剤213が炭素材である場合、図8に示されるように、CO含有ガスのうちの酸素を含む物質と作用極側導電助剤213との反応が起こる。酸素を含む物質と作用極側導電助剤213との反応例としては、2O2-+C→CO+4eである。このように、作用極側導電助剤213の炭素が反応に利用されてしまうので、作用極側導電助剤213が消耗されてしまう。つまり、作用極側導電助剤213が減ってしまう。したがって、作用極側導電助剤213の導電性が低下する。
変形例として、対極220は、対極側導電助剤223を含んでいなくても良い。あるいは、対極220は、対極側導電助剤223とは異なる導電助剤を含んでいても良い。
(第2実施形態)
本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。図9に示されるように、対極側活物質222がポリビニルフェロセンである場合、Feが反応サイトであるので、酸素を含む物質によってポリビニルフェロセン内のFeとO2-とが分解反応を起こす可能性がある。このため、酸化鉄及びシクロペンタジエンが生成される可能性がある。
そこで、本実施形態では、対極側活物質222として、シクロペンタジエニル金属錯体を構成する五員環の頂点に官能基が修飾された物質を採用する。具体的には、対極側活物質222は、シクロペンタジエニル金属錯体であるフェロセンを構成する五員環の頂点にメチル基が修飾されたデカメチルフェロセンである。
対極側活物質222は、大気中のCOを除くガス種と主反応以外の化学反応をしない安定な活物質である。対極側活物質222は、対極220のうちの対極側活物質222以外の電極部材と主反応以外の化学反応をしない安定な活物質である。
これによると、図10に示されるように、官能基が立体障害となるので、酸素を含む物質がデカメチルフェロセンを構成するFeに物理的に近づきにくくなる。このため、酸素を含む物質によるデカメチルフェロセンの分解反応が抑制される。したがって、有機ガスが発生することを抑制することができる。
変形例として、対極側活物質222はデカメチルフェロセンに限られない。例えば、五員環の頂点のCとHとの距離が長いものでも良い。あるいは、五員環の頂点にベンゼン環が付いたものでも構わない。
(第3実施形態)
本実施形態では、主に第1、第2実施形態と異なる部分について説明する。本実施形態では、対極側活物質222は、硫黄元素と窒素元素を含むチアジンの両端にベンゼン環がそれぞれ縮環した複素環式化合物のうちの硫黄元素が硫黄元素とは異なる元素に置換された物質である。
ここで、図11に示されるように、硫黄元素と窒素元素を含むチアジンの両端にベンゼン環がそれぞれ縮環した複素環式化合物は、フェノチアジンである。フェノチアジンは、-N-HやSが反応サイトであると共に、O2-と反応しやすい。したがって、本実施形態は、図12に示されるように、フェノチアジンのうちの硫黄元素が酸素元素に置換されている。すなわち、対極側活物質222は、フェノキサジンである。
このように、フェノチアジンの一部の元素が置換されることで、対極側活物質222の構造安定性を高めることができる。このため、CO含有ガスに含まれる酸素を含む物質と対極側活物質222との反応を抑制することができる。したがって、有機ガスが発生することを抑制することができる。
変形例として、フェノチアジンのうちの窒素元素に官能基が修飾された物質を対極側活物質222に採用しても良い。図13に示されるように、例えば、対極側活物質222は、複素環式化合物のうちの窒素元素にメチル基が修飾されたメチルフェノチアジンである。あるいは、図14に示されるように、対極側活物質222は、フェノチアジンのうちの窒素元素にフェニル基が修飾されたフェニルフェノチアジンである。
(第4実施形態)
本実施形態では、主に第1~第3実施形態と異なる部分について説明する。本実施形態では、作用極210と対極220との間に印加される電圧は、-0.9Vよりも大きく、0Vよりも小さい電圧である。なお、当該電圧条件は、CO回収モード及びCO放出モードのうちのいずれか一方あるいは両方に採用される。
上述のように、負の電圧が電気化学セル201に印加されることで、O2-が発生する。具体的な電界反応は、O+2e→2O2-である。発明者らは、実験により、電気化学セル201に印加される電圧が-0.9V以下では上記の電界反応が発生するが、-0.9Vよりも大きく、0Vよりも小さい電圧の範囲では上記の電界反応が起こりにくくなることを見出した。
したがって、電気化学セル201に印加される電圧を当該電圧範囲とすることで、作用極側導電助剤213、対極側導電助剤223、対極側活物質222と反応しやすいO2-の発生を抑制することができる。このため、作用極210側及び対極220側の両側での有機ガスの発生をさらに抑制することができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態で示された二酸化炭素回収システム1の構成は一例であり、上記で示した構成に限定されることなく、本発明を実現できる他の構成とすることもできる。例えば、圧縮機100はCO回収装置200の上流に配置されているが、圧縮機100はCO回収装置200の下流に配置されていても良い。
上記実施形態では、電気化学セル201の作用極210、対極220、絶縁層230をそれぞれ板状部材としたが、円筒状部材としても良い。この場合、作用極210を最も内側に配置し、対極220を最も外側に配置し、作用極210と対極220との間に絶縁層230を配置すれば良い。これにより、作用極210の内側に形成される空間をCO含有ガスが通過するガス流路とすることができる。
上記実施形態では、疎水性を有する作用極側バインダ214を用いたが、作用極側バインダ214は必ずしも疎水性を有していなくても良い。
上記実施形態では、COを選択に透過する作用極側バインダ214を用いたが、作用極側バインダ214は必ずしもCO選択透過性を有していなくても良い。
上記実施形態では、CO吸着材212が作用極側バインダ214の内部に配置される構成であるが、CO吸着材212が作用極側バインダ214の表面に配置される構成でも良い。この場合、CO吸着材212がCO含有ガスに直接接触できるので、作用極側バインダ214は必ずしもCO透過性を有していなくても良い。
201 電気化学セル
210 作用極
212 CO吸着材
213 作用極側導電助剤
220 対極
222 対極側活物質
223 対極側導電助剤

Claims (16)

  1. 電気化学反応によってCOを含有するCO含有ガスから前記COを分離する二酸化炭素回収システムであって、
    前記COを吸着するCO吸着材(212)を有する作用極(210)と、対極(220)と、を備え、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加されることで、前記対極から前記作用極に電子が供給され、前記CO吸着材は電子が供給されることに伴って前記COと結合する電気化学セル(201)を含み、
    前記作用極は、前記CO吸着材への導電路を形成する作用極側導電助剤(213)を有し、
    前記作用極側導電助剤は、酸素元素が金属元素の周囲に配置された構造を有する金属酸化物である、二酸化炭素回収システム。
  2. 前記対極は、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加される際に電子を放出する対極側活物質(222)と、前記対極側活物質への導電路を形成する対極側導電助剤(223)と、を有し、
    前記対極側導電助剤は、酸素元素が金属元素の周囲に配置された構造を有する金属酸化物である、請求項1に記載の二酸化炭素回収システム。
  3. 前記金属酸化物は、酸化ルテニウム、あるいは、二酸化マンガンである、請求項1または2に記載の二酸化炭素回収システム。
  4. 前記対極は、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加される際に電子を放出する対極側活物質(222)を有し、
    前記対極側活物質は、シクロペンタジエニル金属錯体を構成する五員環の頂点に官能基が修飾された物質である、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の二酸化炭素回収システム。
  5. 前記対極側活物質は、前記シクロペンタジエニル金属錯体であるフェロセンを構成する前記五員環の頂点にメチル基が修飾されたデカメチルフェロセンである、請求項4に記載の二酸化炭素回収システム。
  6. 前記対極は、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加される際に電子を放出する対極側活物質(222)を有し、
    前記対極側活物質は、硫黄元素と窒素元素を含むチアジンの両端にベンゼン環がそれぞれ縮環した複素環式化合物のうちの前記硫黄元素が前記硫黄元素とは異なる元素に置換された物質である、あるいは、前記複素環式化合物のうちの前記窒素元素に官能基が修飾された物質である、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の二酸化炭素回収システム。
  7. 前記対極側活物質は、前記複素環式化合物のうちの前記硫黄元素が酸素元素に置換されたフェノキサジンである、請求項6に記載の二酸化炭素回収システム。
  8. 前記対極側活物質は、前記複素環式化合物のうちの前記窒素元素にメチル基が修飾されたメチルフェノチアジンである、請求項6に記載の二酸化炭素回収システム。
  9. 前記対極側活物質は、前記複素環式化合物のうちの前記窒素元素にフェニル基が修飾されたフェニルフェノチアジンである、請求項6に記載の二酸化炭素回収システム。
  10. 電気化学反応によってCOを含有するCO含有ガスから前記COを分離する二酸化炭素回収システムであって、
    前記COを吸着するCO吸着材(212)を有する作用極(210)と、対極(220)と、を備え、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加されることで、前記対極から前記作用極に電子が供給され、前記CO吸着材は電子が供給されることに伴って前記COと結合する電気化学セル(201)を含み、
    前記対極は、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加される際に電子を放出する対極側活物質(222)を有し、
    前記対極側活物質は、シクロペンタジエニル金属錯体を構成する五員環の頂点に官能基が修飾された物質である、二酸化炭素回収システム。
  11. 前記対極側活物質は、前記シクロペンタジエニル金属錯体であるフェロセンを構成する前記五員環の頂点にメチル基が修飾されたデカメチルフェロセンである、請求項10に記載の二酸化炭素回収システム。
  12. 電気化学反応によってCOを含有するCO含有ガスから前記COを分離する二酸化炭素回収システムであって、
    前記COを吸着するCO吸着材(212)を有する作用極(210)と、対極(220)と、を備え、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加されることで、前記対極から前記作用極に電子が供給され、前記CO吸着材は電子が供給されることに伴って前記COと結合する電気化学セル(201)を含み、
    前記対極は、前記作用極と前記対極との間に電圧が印加される際に電子を放出する対極側活物質(222)を有し、
    前記対極側活物質は、硫黄元素と窒素元素を含むチアジンの両端にベンゼン環がそれぞれ縮環した複素環式化合物のうちの前記硫黄元素が前記硫黄元素とは異なる元素に置換された物質である、あるいは、前記複素環式化合物のうちの前記窒素元素に官能基が修飾された物質である、二酸化炭素回収システム。
  13. 前記対極側活物質は、前記複素環式化合物のうちの前記硫黄元素が酸素元素に置換されたフェノキサジンである、請求項12に記載の二酸化炭素回収システム。
  14. 前記対極側活物質は、前記複素環式化合物のうちの前記窒素元素にメチル基が修飾されたメチルフェノチアジンである、請求項12に記載の二酸化炭素回収システム。
  15. 前記対極側活物質は、前記複素環式化合物のうちの前記窒素元素にフェニル基が修飾されたフェニルフェノチアジンである、請求項12に記載の二酸化炭素回収システム。
  16. 前記作用極と前記対極との間に印加される電圧は、-0.9Vよりも大きく、0Vよりも小さい電圧である、請求項1ないし15のいずれか1つに記載の二酸化炭素回収システム。
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