図1は、本発明の第1の実施形態(実施例1)に係る試合記載生成装置10を含む試合記載生成システム1の全体的な構成を示す概略図である。本発明に係る試合記載生成システム1は、試合データを配信(送信)する試合データ配信システム2、及び試合結果に係る記載を自動生成する試合記載生成装置10を、ネットワークを介して通信可能に接続した構成になっている。また、試合記載生成装置10が生成した記載のデータは、通信ネットワークを介して、ユーザ端末T1、T2、T3、T4等へ提供可能になっている。
この第1の実施形態(実施例1)では、一方と他方が得点形式で対戦する試合として、野球(例えば、プロ野球や高校野球等)の試合に関する記載を生成対象にしており、野球の試合が終了すると、その試合に関する試合データを試合データ配信システム2が試合記載生成装置10へ送信し、試合記載生成装置10は、受信した試合データに基づき、試合の結果に関する記載を含む戦評記事を自動生成するものになっている。
試合データ配信システム2は、サーバ装置2a及びDB(データベース)装置2bを含んでおり、野球(例えば、日本又は海外のプロ野球、日本の高校野球など)の試合に係る試合データを配信する処理を行う。なお、試合データ配信システム2は、試合記載生成装置10にとっては外部のシステム(装置)になる。
試合データ配信システム2が配信する試合データには、野球のスコアブックに記された内容を電子的に表した電子スコアブックデータが含まれると共に、トラッキングシステム等により取得された試合のプレーに関するデータ(各選手の動きや、ボールの移動軌跡等)や、記録に関するデータ等も含まれる。試合データに含まれる電子スコアブックデータは、一球ごとの結果、野球の各回の点数の状況、投手の投球に対するストライクやボールの状況、投球に対する打者のバッティング結果(ファウル、ヒット等)、試合の勝敗等を示す情報を有するものになっている。
また、試合データに含まれる試合のプレーに関するデータには投球データ及び打撃データがあり、投球データには、投球されたボールの回転数、変化の大きさ、ストライクゾーンに対するボールの位置、ボールを話した位置(リリースポイント)等を示すデータが含まれており、打撃データには、打球の速度、角度、飛距離などを示すデータが含まれる。また、記録に関するデータは、DB装置2bに記憶された過去の電子スコアブックデータから、その試合で生じる可能性のある記録に関するデータ(例えば、プロ野球の場合であれば、2000本安打達成、100勝目など)や、記録が継続していることに関するデータ(連続試合出場や、連続出塁など)をDB装置2bからサーバ装置2aが読み出して、配信する試合データに含ませる処理を行うことになる。このように配信される試合データは基本的に周知であるため(例えば、上述した特許文献5、非特許文献4等参照)、これ以上の詳細は省略する。
図2は、本発明の中心的な装置である試合記載生成装置10の主要な内部構成を示すブロック図である。実施例1の試合記載生成装置10は、一般的なサーバコンピュータ(本発明に係るコンピュータに相当)で構築したものになっているが、分散処理等を行うことで複数のサーバ装置等を組み合わせて試合記載生成装置10を構築することも勿論可能である。試合記載生成装置10は、上述した試合データ配信システム2から配信される試合データに基づく戦評記事に係る記載を、独自のプログラム(AI:人工知能)により自動生成する。
試合記載生成装置10は、全体的な制御及び各種処理を行うMPU10aに、各種デバイス等を内部接続線10hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール10b、RAM10c、ROM10d、入力インタフェース10e、出力インタフェース10f、及び記憶部10g等がある。
通信モジュール10bは、ネットワークとの接続モジュールに相当する通信デバイスであり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール10bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワーク(内部、外部、又は他の通信ネットワーク等も含む)と接続されており、外部の試合データ配信システム2(試合記載生成装置10にとって、試合データ配信システム2は外部のシステムに該当)、及びユーザ端末T1、T2、T3等との通信を可能にする。なお、試合データ配信システム2からは、野球の試合が終了すると、その試合に関する試合データが配信されてくるので、その試合データは通信モジュール10bで受信されることにより、試合記載生成装置10で取得されることになり、取得された試合データは、RAM10c又は記憶部10g等で記憶されるようになっている。
RAM10cは、MPU10aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM10dは、MPU10aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を予め記憶するものである。入力インタフェース10eは、試合記載生成装置10の管理者等からの操作指示等を受け付けるキーボード11、マウス等が接続される。出力インタフェース10fは、ディスプレイ12(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU10aの処理に伴う内容をディスプレイ12へ出力し、試合記載生成装置10の管理者等が現在の処理内容等を確認できるようにしている。
記憶部10gは、プログラム、テーブル及びデータベース等を記憶し、プログラムとしてはOSプログラムP1及び記載生成プログラムP2を記憶し、テーブルとしては、判断テーブル13、ポイントテーブル16、及びテンプレートテーブル17等を記憶し、データベースとして記載DB18(生成された戦評記事のデータを格納するDB)を記憶する。なお、記載生成プログラムP2を記憶部10gにインストールするには、光ディスク等の記憶媒体に記載生成プログラムP2を記憶しておき、その記憶媒体を通じて、記憶部10gにインストールすること等が考えられる。
記憶部10gに記憶されるプログラムの中のOSプログラムP1は、サーバコンピュータ用のオペレーティングシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU10aが行うことで、試合記載生成装置10は、サーバコンピュータ(サーバ装置)としての各機能を果たす。
図3は、記憶部10gに記憶される判断テーブル13の概要(一例)を示す。判断テーブル13は、後述するように、記載生成プログラムP2の規定に基づきMPU10aが、野球(プロ野球等)の試合の戦評記事についての記載を生成するにあたり、記載に含ませる内容を、どのようにするかを判断する際に用いられるテーブルである。特に、本発明では、試合に負けた側に着目して、戦評記事の記載を生成することを特徴としており、試合に負けた側が試合中に特筆すべきことや、負けた側の選手が活躍したこと等を取り上げて記載できるようにするため、それらの場合を判断するための条件(場合に該当)、各条件に該当したときに記載すべき内容のパターンを判断テーブル13は含んでいる。
判断テーブル13は、左端縦列13aに、判断用の条件1~7を配置し、最下行13bに、記載すべき内容の種類を示すパターンA~Kを配置し、また、左端縦列13aと最下行13bに二方を囲われた格子部13cは、条件に該当する格子箇所に丸(○)を配置したものにしている。なお、格子部13cにおいて、条件に該当しないとき、又は該当の有無に関係なく判断に影響しないとき(例えば、パターンJを除く条件7の行の格子箇所)は、その格子箇所を空欄にしている。
図4は、上述した判断テーブル13における左端縦列13aに配置した条件1から条件7の各場合の具体的な中身を記した条件内容一覧14を示している。判断テーブル13は、野球(例えば、プロ野球)の試合で対戦する両チームのいずれか一方側を一方のチームに決めると共に、残りの相手側を他方のチームに決めた上で、その一方のチームを中心にした内容で各条件(各場合)の中身を規定する。
具体的に、条件1は「一方のチームが試合に勝った場合」という内容を規定し、条件2は「一方のチームが試合に負けて、得点がゼロ又は試合中にリードも無かった場合」という内容を規定する。以下、条件3は「一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有った場合」を規定し、条件4は「一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期の得点差が4点より大きかった場合」を規定し、条件5は「一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が試合の回数の半分を超えた場合」を規定し、条件6は「一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が途切れて複数存在した場合」を規定し、条件7は「ポイントテーブルに基づき算出したポイントが閾値を超える選手(打者又は投手)がいる場合」を規定する。
条件1の「一方のチームが試合に勝った場合」とは、従来の一般的な戦評記事と同等な内容を生成することに対応した条件になって折り、試合に勝った一方のチームを中心に戦評記事を生成するときに応じた条件になっている。条件2の「一方のチームが試合に負けて、得点がゼロ又は試合中にリードも無かった場合」とは、一方のチームが試合に負けて、その負けた一方のチームは、得点的に見るべきものがなかった場合(良いところが無かった場合)に対応した条件になっている。
条件3の「一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有った場合」とは、試合に負けた一方のチームの試合における見所として、その一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期(リードしていた時期)があったことに対応した条件になっている。
条件4の「一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期の得点差が4点より大きかった場合」とは、試合に負けた一方のチームの試合中の見所として、野球における一つのプレーで取得できる最大複数得点(満塁ホームランによる4点)より大きい得点差で、一方のチームが一時期、他方のチームをリードしていたことに対応した条件になっている。
条件5の「一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が試合の回数の半分を超えた場合」とは、試合に負けた一方のチームの試合における見所として、その野球の試合が9回(試合開始から終了までの試合全期間に相当)で終わったとすると、一方のチームのリードしていた回の数が5回より多いときに対応した条件になっている(一方のチームが他方のチームを試合の大半に亘りリードしていた)。
なお、野球の試合が延長したときは、その延長した回も含めた全ての回が試合全期間となり、例えば、延長により13回まで行ったとすれば、一方のチームのリードしていた回の数が7回より多いときに条件5を満たすことになる。また、野球の試合が雨天コールドなどにより、9回まで進まなかったときは(9回より短い回で試合が終了したとき)、試合開始から進行した回までが試合全期間となり、例えば、雨天コールドにより、7回裏で試合が終了すれば、一方のチームのリードしていた回の数が4回より多いときに条件5を満たすことになる。
条件6の「一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が途切れて複数存在した場合」とは、試合に負けた一方のチームの試合中の見所として、試合中に一方のチームが何度も逆転したこと(負けていた状態からの逆転が複数回あったこと)、又は、一方のチームが何度も勝ち越したこと(勝っていた状態から同点又は逆転されたが、再度、勝ち越した状態に戻したことが一回以上あったこと)に対応した条件になっている。
条件7の「ポイントが閾値を超える選手(打者又は投手)がいる場合」とは、試合で一定以上の活躍をした選手(打者又は投手)がいれば、そのような選手(打者又は投手)を採り上げて、その活躍内容を紹介するための条件になっている。なお、一定以上の活躍の判断は、ポイントテーブル16に格納された規定内容(ポイント追加の計算式)に基づいて付与される累計のポイントに基づき行われる(詳細は後述)。
図5は、上述した判断テーブル13における最下行13bに配置したパターンA~Kの具体的な中身を記したパターン内容一覧15を示しており、これらパターンA~Kの中身は、生成する戦評記事に含ませる記載の内容の指針を規定する。具体的に、パターンAは「一方のチームが試合に勝ったことに係る内容」という指針を規定し、このパターンAは、試合に勝ったことに関する内容を含ませる指針になっているので、基本的に従来の一般的な戦評記事と同等な内容を規定するものになっている。
パターンBは「一方のチームは試合に負けたが、試合中に一方のチームのリードがあったことに係る内容」という指針を規定する。このパターンBは、試合に負けたけれど、負けた一方のチームの良かったところとして、一方のチームが試合中に他方のチームをリードしていたことに係る内容を含む記載を生成するための指針になっており、試合に負けた側の視点に立って、その負けた側の試合における特筆すべき事項を具体的に挙げる内容になっている。
パターンCは、一方のチームのリードしていた状況を、上記のパターンBに比べて、詳しく規定したものであり、「一方のチームは試合に負けたが、一時は簡単に追いつけない得点差で試合中にリードしていたことに係る内容」という指針を規定する。このパターンCも、試合に負けたけれど、負けた一方のチームの良かったところとして、仮に満塁ホームランを打たれたとしても、相手側が逆転できないほどの点差(野球の試合でワンプレーにより取得できる最大得点の4点より大きい点差)で、一方のチームが試合中に他方のチームをリードしていたことに係る内容を含む記載を生成するための指針になっており、試合に負けた側に注目する視点で、その負けた側の試合中のリード状況を得点差により具体的に説明する内容になっている。
パターンDも、パターンBよりリードの状況を詳しく規定したものであり、「一方のチームは試合に負けたが、試合の大半で他方のチームをリードしていたことに係る内容」という指針を規定する。このパターンDも、試合に負けたけれど、負けた一方のチームの良かったところとして、野球の試合を構成する9回の半分を超える回の数(5回より多い数)に亘り(試合の大半に亘り)、一方のチームが試合中に他方のチームをリードしていたことに関する内容を戦評記事に含ませるための指針になっており、試合に負けた側に注目する視点で、その負けた側の試合中のリード状況を、リードの長さに基づき説明する内容になっている。
パターンEも、パターンBよりリードの状況を詳しく規定したものであり、「一方のチームは試合に負けたが、試合中に逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容」という指針を規定する。このパターンEも、試合に負けたけれど、負けた一方のチームの良かったところとして、一方のチームについて、リードされていた状態からの逆転が試合中に複数回あったこと(再逆転があったこと)、又は、リードしていたところから同点又は逆転されたが、再度、勝ち越したことが少なくとも一回はあったこと(再勝越があったこと)に係る内容を含む記載を生成するための指針になっており、試合に負けた側に注目する視点で、その負けた側がシーソーゲームで戦っていた状況を具体的に説明する内容になっている。
パターンFは、上述したパターンC及びパターンDを組み合わせた状況を指定したものであり、「一方のチームは試合に負けたが、簡単に追いつけない得点差で試合中にリードしたと共に、そのリードは試合の大半に及んでいたことに係る内容」という指針を規定している。また、パターンGは、上述したパターンC及びパターンEを組み合わせた状況を指定したものであり、「一方のチームは試合に負けたが、簡単に追いつけない得点差で試合中にリードすると共に、試合中に逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容」という指針を規定する。
さらに、パターンHは、上述したパターンD及びパターンEを組み合わせた状況を指定したものであり、「一方のチームは試合に負けたが、試合の大半をリードしていたと共に、試合中に逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容」という指針を規定する。さらにまた、パターンIは、上述したパターンC、パターンD及びパターンEという計3つのパターンを組み合わせた状況を指定したものであり、「一方のチームは試合に負けたが、簡単に追いつけない得点差で試合中にリードがあり、そのリードは試合の大半に及んでいたと共に、試合中に逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容」という指針を規定する。
パターンJは「一方のチームは試合に負けたが、試合中に一方のチームで活躍した選手(打者又は投手)が居たことに係る内容」という指針を規定する。このパターンJは、試合に負けたけれど、負けた一方のチームの良かったところとして、その負けた一方のチームの中に、他の選手(打者や投手)より活躍した選手(打者や投手)が居たとき、そのことを含む記載を生成するための指針になっており、試合に負けた側の視点に立って、その負けた側の中で、活躍した打者選手や投手をフォーカスし、その活躍内容を説明する内容になっている。
パターンKは「一方のチームは試合に負け、相手のチーム(他方のチーム)を称えることに係る内容」という指針を規定する。このパターンKは、試合に負けて、その試合において、一方のチームに特筆すべき事項が無いときや、その一方のチームの選手で活躍した者もいないときは、試合に負けた側の視点に立っても、試合に負けた一方のチームについては言及しにくいことから、相手のチーム(他方のチーム)が素晴らしかったことを戦評記事に含ませるための指針になっている。
図6は、記憶部10gに記憶されるポイントテーブル16の概要(一例)を示す。ポイントテーブル16は、上述した判断テーブル13における条件7(ポイントが閾値を超える選手(打者又は投手)がいる場合)を判断する際に用いられるテーブルであり、打者用テーブル部15a及び投手用テーブル部15bを含み、打者又は投手のプレーの中身(プレー内容)に応じて追加するポイントの値を規定する。
図6に示す打者用テーブル部15aに含まれるポイント条件の例としては、「決勝点を打った場合(決勝点取得のバッティングを行った選手)に100ポイント追加(プラス100ポイント)」、「逆転のバッティングの場合(逆転の点取得のバッティングを行った選手)に50ポイント追加(プラス50ポイント)」、「同点のバッティングの場合(同点のバッティングを行った選手)に30ポイント追加(プラス30ポイント)」、「勝越点のバッティングの場合(勝越点のバッティングを行った選手)に50ポイント追加(プラス50ポイント)」、「本塁打の場合(ホームランを打った選手)に30ポイント追加(プラス30ポイント)」、「三塁打の場合に20ポイント追加(プラス20ポイント)」、「二塁打の場合に10ポイント追加(プラス10ポイント)」、「ヒットの場合に5ポイント追加(プラス5ポイント)」等がある。
また、図6に示す投手用テーブル部15bに含まれる追加ポイントの例としては、「無失点に抑えた回(イニング)の数に20を乗じたポイント追加」、「奪三振の数に5を乗じたポイント追加」等がある。
記憶部10gに記憶されるテンプレートテーブル17は、戦評記事を生成する際に用いる各種表現の記載に応じたテンプレートを格納したものであり、野球の試合の戦評記事を表現する上で用いられる名詞、助詞、接続詞、副詞、動詞等の各種品詞や、句や節等の単位に応じた定型的な内容に関する多様な表現記載を含む。これら多様な表現記載に応じたテンプレートは、過去に人間が作成した野球の多数の戦評記事で多用される表現から適宜抽出されたものになっている。
名詞に関するテンプレートの例としては、「試合」、「チーム」、「得点」、「リード」、「バッター」、「ピッチャー」、「交代」、「代打」、「ホームラン」、「二塁打」、「レフト前ヒット」、「一塁ゴロ」、「センターフライ」、「三振」、「ファーボール」、「盗塁」、「タイムリーヒット」等があり、助詞のテンプレートの例としては、「・・・は」、「・・・が」、「・・・から」、「・・・の」、「・・・でも」、「・・・と」、「・・・ながら」等がある。
また、接続詞のテンプレートの例としては、「ここで」、「そして」、「また」等がある。副詞のテンプレートの例としては、「非常に」、「強烈な」、「高々と」、「目の覚めるような」等がある。動詞のテンプレートの例としては、「勝った」、「負けた」、「逆転した」、「勝ち越した」、「リードした」、「守れなかった」、「援護した」、「抑えた」等がある。これらの各種テンプレートは、使用すべき条件と対応づけてテンプレートテーブル17に整理された状態で格納されており、記載生成プログラムP2の規定により、MPU10aにより適宜、読み出されて、記載の生成に用いられる。
記憶部10gに記憶される記載生成プログラムP2は、本発明に係るコンピュータプログラムに相当し、試合データ配信システム2から配信される試合データに基づいて、MPU10aが野球の戦評記事に係る記載を生成するための各種処理を規定しており、MPU10aは、この記載生成プログラムP2の規定に従い各種手段として機能する。本実施形態の記載生成プログラムP2は、MPU10aが人工知能として記事を自動生成するため各種処理を規定し、この人工知能による記事の自動生成の各種処理に対応したテキスト作成エンジンを含んでいる。このテキスト作成エンジンにより、MPU10aは、文章作成用のAI(人工知能)としても機能し、特定したパターンに基づいた記載を、テンプレートテーブル17を用いながら自動生成していく。
さらに、この記載生成プログラムP2は、一つの野球の試合について、MPU10aが複数種類(本実施形態では少なくとも3種類)の戦評記事の記載を生成することを規定しており、一つ目は、従来と同様に勝ったチームに注目した内容の戦評記事に応じた記載を生成することであり(勝ったチームが一方のチームに該当するとして記載を生成する場合)、二つ目は、本発明の特徴となる負けたチームに注目した内容を含む戦評記事に応じた記載を生成することであり(負けたチームが一方のチームに該当するとして記載を生成する場合)、三つ目は、その試合で顕著な活躍や記録達成等を行った選手(打者や投手)に注目した内容を含む戦評記事に応じた記載を生成することである(閾値を超えるポイントを獲得した選手がいれば、その選手の所属するチームの勝敗に関係なく、その選手の獲得ポイントに応じた活躍に係る内容を含む記載を生成する場合)。
このような記載生成プログラムP2が規定する処理は、処理の流れにおいて、主に二つの段階に分けることができ、一つ目は、MPU10aが上述した判断テーブル13(図3参照)を用いて、受信した試合データを分析(解析)することで、生成する記載の内容(パターン)を特定する段階であり、二つ目は、テキスト作成エンジンにより、MPU10aが、一つ目の段階で特定された内容に応じた記載を含む戦評記事を、受信した試合データに含まれる各種情報及びテンプレートテーブル17を用いて、実際に生成する段階である。
記載生成プログラムP2の処理内容を、具体的な例に基づき、もう少し詳しく説明する。チームXXX(先攻)及びチームYYY(後攻)が対戦する野球の試合についての試合データを試合データ配信システム2が配信したとする。その試合データを試合記載生成装置10が受信(受信により取得)すると、試合記載生成装置10のMPU10aは、試合データの受信をトリガーにして、上述した一つ目の段階の処理を開始する。処理を開始すると、試合データに含まれる対戦チームの一つである先攻のチームXXXに注目した記載を含む戦評記事を生成するため、MPU10aは、先ず暫定的にチームXXXを一方のチームとして判断テーブル13に当てはめ、チームXXXが判断テーブル13に規定される条件1から条件7のいずれの場合に当てはまるかを判断していく。なお、このように、MPU10aが、チームXXXを一方のチームに該当すると仮定した状態においては、対戦相手チームとなるチームYYYを他方のチームとして把握することになる。
ある試合について、チームXXXの得点(試合結果の得点)が、チームYYYの得点(試合結果の得点)を上回り、チームXXXが勝ったことを試合データが示している場合、MPU10aは、この試合において、チームXXXは条件1の場合に該当すると判断する(チームXXXが勝ったと判断)。また、チームXXXの得点が、チームYYYの得点を下回り、チームXXXが負けたことを試合データが示している場合、MPU10aは、チームXXXは負けたと判断し、この場合は、取得した試合データを解析して、この試合における各回(各イニング)について、チームXXXの得点とチームYYYの得点の状況等を比較し、チームXXXが条件2~6のいずれの場合に該当するか否かをMPU10aは判断する。
各条件の該当の有無を判断(検出)する処理結果では、図3の判断テーブル13の縦列に示すように、一つの条件の場合のみに該当するときの他に、複数の条件に該当するときがある。
具体的に、一方のチームが試合に負けたときに係る条件3は、「一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有った場合」であるため、この条件3の内容は、条件4(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期の得点差が4点より大きかった場合)、条件5(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が試合の回数の半分を超えた場合)、条件6(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が途切れて複数存在した場合)の内容に含まれるものになっているので、条件3及び条件4に該当するとき、条件3及び条件5に該当するとき、条件3及び条件6に該当するとき、条件3~5に該当するときなど、複数の条件に該当するときが生じる。
そのため、各条件の場合のいずれかに該当するか否かを判断する処理では、条件1(一方のチームが試合に勝った場合)に該当しないことが判断された場合、すなわち、一方のチームが試合に負けた場合であると判断された場合は、負けた場合に係る条件2~6のいずれの場合に該当するかについて、MPU10aにより判断される。さらに、条件3については、上述したように、条件4~6の内容に含まれるため、条件3に該当することが判断されると、条件4~6のいずれかの場合に該当するかについても、MPU10aにより判断される。
次に、チームXXXの相手チームとなるチームYYYに注目した記載を含む戦評記事を生成するため、上記とは逆に、チームYYYを一方のチームにすると共に、チームXXXを他方のチームにして、判断テーブル13で規定される各条件のいずれに該当するかをMPU10aが判断していくことになる。ここで、上述したように先攻のチームXXXを先に一方のチームと暫定的に仮定した場合でチームXXXが勝ったとMPU10aが判断したときは、チームYYYは試合に負けたことが自ずと判断できるので、このときは、判断テーブル13の中で負けた場合に関する条件2から条件7のいずれの場合に、チームYYYが一方のチームとして、当てはまるかをMPU10aは同時的に判断(検出)することになる。
また、上述したように先攻のチームXXXを先に一方のチームと暫定的に仮定した場合でチームXXXが負けたとMPU10aが判断したときは、チームYYYは自ずと勝ったと判断できるので、このときは、チームYYYは一方のチームとして判断テーブル13の中の条件1に該当するとMPU10aは判断する。なお、上述した説明では、暫定的に先攻のチームXXXを先に一方のチームであると仮定して判断テーブル13に当てはめ、各条件のいずれに該当するかを判断するが、後攻のチームYYYを先に一方のチームであると仮定して処理を進めることも勿論可能である(要は、対戦相手のいずれか一つを一方のチームであると仮定して、判断テーブル13に当てはめて、該当する条件を判断して特定すればよい)。
さらにMPU10aは、試合に活躍した選手の記載を生成するために、上述した対戦チームの勝ち負けによる判断テーブル13の条件特定処理に加えて、図6に示すポイントテーブル16を用いて、試合データに含まれる各選手(打者)及び各投手のそれぞれのポイントを算出し、算出したポイントが閾値を超えた選手(打者又は投手)の有無を検出する処理を行う。本実施形態では、閾値としては、勝った側用の閾値と、負けた側用の閾値の2種類を準備しており、勝った側用の閾値は80ポイント、負けた側用の閾値は、勝った側用の閾値より低い50ポイントにしており、これらの閾値以上のポイントを獲得した選手(打者又は投手)を特定する。なお、これらの閾値のポイント数は単なる一例であり、閾値に他のポイント数を適用することは勿論可能である。例えば、抽出する選手を絞り込みたいとき、又は、広く選手を抽出したいときに応じて、勝った側用の閾値を80ポイントより大きく又は小さく変更することは勿論可能であり、同様に、負けた側用の閾値を50ポイントより大きく又は小さくすることも可能であるが、負けた側の選手を抽出しやすいようにするには、負けた側用の閾値のポイント数を、勝った側用の閾値のポイント数より小さくすることが好適となる。また、複数の選手が閾値を超えた場合は、上位ポイントの2選手又は最もポイントの高い選手が検出対象となるように絞り込み処理が行われる。
上記のポイントが閾値を超えた選手に関する記載を含む記事について、チームの勝敗に関連付けて条件7に当てはまるときに生成する場合と、チームの勝敗に関係なく、条件7に当てはまれば、その当てはまった選手に係る記載を含む記事を生成する場合の二通りで、試合記載生成装置10は処理を行う。
さらにまた、MPU10aは、何らかの記録を達成した各選手の有無も、受信した試合データから検出している。なお、検出対象となる記録の種類としては、受信した試合データに係る1試合の中で達成される記録(例えば、サイクルヒットやノーヒットノーラン等)や、受信した試合データに係る試合も含めた一連の試合の中で達成される記録(例えば、20打席連続出塁、1000本安打達成、20イニング連続無失点、奪三振1000達成等)がある。このような記録達成に関する内容も、チーム勝敗に関係なく、試合記載生成装置10は生成する記事に含ませる処理を行う。
上述したような処理で、対戦相手の両チームについて当てはまる条件(条件1~7)に係る場合の判断(検出)、活躍した選手(打者又は投手)や記録を達成した選手(打者又は投手)の該当の有無の判断(検出)が完了すると、次に、MPU10aは、当てはまる条件の場合に係る内容(パターン)の特定処理を行う。この特定処理でも、図3に示す判断テーブル13を用いることになり、MPU10aは、記載生成プログラムP2の規定に基づき、先攻のチームXXXについて、当てはまる条件の場合に対応するパターン(パターンAからKのいずれか)を特定すると共に、対戦相手側となる後攻のチームYYYについても、該当する条件の場合に対応するパターン(パターンAからKのいずれか)を特定する。
なお、MPU10aは、上述した処理にて、閾値を超える選手(打者又は投手)については条件7に該当すると判断し、この条件7に該当するときで、条件2についても該当すれば、記載生成プログラムP2に含まれるテキスト作成エンジンの規定に基づきパターンJを記載の内容として特定する(図3の判断テーブル参照)。
上述した記載内容を特定する一つ目の段階の処理が完了すると、次に、二つ目の段階として、MPU10aは記載生成プログラムP2に含まれるテキスト作成エンジンの規定に基づき、特定された記載内容(パターンA~K)を含む記載を、試合結果に係る戦評記事として自動生成する処理を行う。記載生成プログラムP2のテキスト作成エンジンは、MPU10aがテキスト作成用のAI(人工知能)として記事を自動生成するため各種処理を規定しており、このテキスト作成エンジンにより、特定したパターンに基づいた記載を、テンプレートテーブル17を用いながら自動生成していく。
具体的には、チームXXXについて特定したパターンに応じた記載を生成する場合、主語的な項目には、チームXXXを用いると共に、特定したパターンに応じた数値・語句情報(点数や、得点を入れたイニング回数等)や、得点状況(○○選手によるホームランや、○△選手によるタイムリーヒット等)を、受信した試合データからテキスト作成エンジンで解析して抽出し、抽出した事項(情報)を主語、目的語、動詞、句や節等として適宜、テンプレートテーブル17に含まれる各種テンプレートと組み合わせて表現を作り上げることで、特定したパターンに合致する内容の記載を生成していくことになる。
なお、本実施形態で生成する戦評記事は、特定したパターンに応じた記載のみで構成されるものではなく、特定したパターンに応じた記載を一部に含む構成となっている。それゆえ、チームXXXを一方のチームと仮定した場合、その一方のチームであるチームXXXに着目した記載を含むが、それ以外の全体的な内容や、相手側の得点状況も含む戦評記事がMPU10aにより生成される。このように生成された戦評記事は、試合の中でチームXXXの良かったところをユーザ(読者)へ伝える内容になっていると共に、試合の全体や流れも分かる内容になっている。
また、チームXXXの対戦相手チームであるチームYYYについても、上述したチームXXXの場合と同様に、チームYYYの特定したパターンに応じた数値・語句、得点状況等の情報を、受信した試合データから、MPU10aがテキスト作成エンジンの規定により解析して抽出し、その抽出した情報と、テンプレートテーブル17に含まれる各テンプレートを用いて、チームYYYに応じた記事としての記載を自動生成していく。また、MPU10aは、チームYYY以外の全体的な内容等に係る記載も並行して自動生成し、それにより、チームYYYに着目した記載を含んだ戦評記事がMPU10aにより自動生成される。
さらに、閾値以上のポイントになった選手、又は記録を達成した選手についてはパターンJに応じた内容の記載を生成するため、MPU10aは、記載生成プログラムP2のテキスト作成エンジンの規定により、受信した試合データから、対象となる選手の情報(選手名や、閾値以上のポイントに応じたプレー内容や、達成した記録内容等)を解析して抽出し、その抽出した情報と、テンプレートテーブル17に含まれる各テンプレートを用いて、試合で活躍した選手又は記録を達成した選手に注目した記載を自動生成していく。なお、この場合も、MPU10aは、注目した選手以外の全体的な内容等に係る記載も並行して自動生成し、それにより、注目した選手に係る記載を含んだ戦評記事がMPU10aにより自動生成される。
このようにして自動生成する戦評記事の中身を構成する各記載の順序は、野球の試合内容と同じように時系列順にしており、MPU10aは、受信した試合データに基づき自動作成した各記載を、試合データで試合の進行の順序に従って組み合わせることで、戦評記事を生成する。なお、MPU10aは、戦評記事を生成すると、試合日時及び対戦チーム等を示す(識別ID)を発行し、その発行した識別コードと、生成した戦評記事のデータを対応付けて、記憶部10gの記載DB18に記憶し、外部からの要求に応じて、速やかに読み出して提供できるようにしている。なお、発行される識別コードには、対戦チームを示す情報及び試合日時等を示す情報等も含めるか、又は、識別コードに対応付けて、対戦チーム及び試合日時等を示す情報も一緒に記載DB18に記憶するようにして、生成した戦評記事のデータを検索しやすくしている。
図7は、上述した記載生成プログラムP2に従って試合記載生成装置10(MPU10a)が、戦評記事を自動生成する処理に手順を示すフローチャートである(本発明に係る試合記載生成方法の処理内容の例を示し、この処理内容は、記載生成プログラムP2が試合記載生成装置10(MPU10a)に実行させるものになる)。以下、このフローチャートに従って、記載生成プログラムP2による試合記載生成装置10(MPU10a)の処理内容を整理して説明していく。
先ず、試合記載生成装置10(MPU10a)は、試合終了に伴い、外部の試合データ配信システム2から配信されてくる試合データを受信して取得したか否かを判断する(S1)。試合データを取得していない場合(S1:NO)、試合データが配信されてくるのを待つ状態となる。また、試合データを受信した場合(S1:YES)、試合記載生成装置10(MPU10a)は、受信により取得した試合データに基づき、対戦チームのそれぞれが判断テーブル13で規定される条件1から条件7のいずれの場合に該当するか否かを判断(検出)する(S2)。例えば、上述した例のチームXXXとチームYYYの場合であれば、チームXXXが一方のチームとして条件1から条件7のいずれの場合に該当するか否か、相手チームのチームYYYが一方のチームとして、条件1から条件7のいずれの場合に該当するか否かが、この段階(S2)で同時的にそれぞれ判断される。
なお、この段階(S2)では、試合データに基づき、各選手のポイントを算出して、閾値を超える選手の有無を検出し、閾値を超えた選手が居た場合、条件7に該当することを判断する処理も試合記載生成装置10(MPU10a)は行う。また、この段階(S2)では、試合データに基づき、何らかの記録を達成した選手の有無も検出しており、記録を達成した選手が居た場合も、条件7に該当することを判断(特定)する処理も試合記載生成装置10(MPU10a)は行う。また、上述したように、この判断の処理では、複数の条件に該当するときも生じ得る。
次に、試合記載生成装置10(MPU10a)は、該当する条件の場合に応じた内容のパターンを、判断テーブル13から特定する処理を行う(S3)。この段階(S3)では、対戦チームのそれぞれに対してパターンの特定が行われると共に、閾値を超えた選手又は記録を達成した選手が居た場合は、それらの選手について特定された条件7に応じたパターンの特定も行われる。
そして、試合記載生成装置10(MPU10a)は、S3の段階で特定したパターンに係る内容を含む記載を戦評記事として、テンプレートテーブル17を用いながら、取得した試合データに基づき自動生成する処理を行う(S4)。上述したように、対戦チームのそれぞれに対してパターンの特定を行ったので、この段階(S4)では、勝ったチームに注目した記載を含む戦評記事と、負けたチームに注目した記載を含む戦評記事の少なくとも二種類が生成される。さらに、この段階(S4)では、閾値を超えた選手又は記録を達成した選手が居た場合、条件2に該当して負けたチームであれば、条件7に対応するパターンJに基づく場合に生成される戦評記事とは別に、そのような選手の活躍や記録達成に係る内容を中心とした記載を含む戦評記事も生成される。
最後に、試合記載生成装置10(MPU10a)は、生成した戦評記事のそれぞれについて識別コードを発行し、その発行した識別コードと対応づけて、生成した戦評記事に係るデータを記載DB18に記憶する処理を行う(S5)。このように記載DB18に、識別コードに対応付けて戦評記事(戦評記事に係るデータ)を記憶しておくことで、外部からの要求等に応じて戦評記事を速やかに提供できる。
なお、生成した戦評記事の具体的な提供の仕方としては、サービスの内容や、ビジネス的な方針等により様々な状況が想定できる。例えば、ある一つの特定の野球チームに関するウェブサイト(例えば、チームXXXのウェブサイト)に対して、その特定の野球チームに注目した記載を含む戦評記事を試合記載生成装置10が提供すれば、仮に、その特定の野球チームが試合に負けたとしても、その特定の野球チームに注目した記載を含む戦評記事が、その特定の野球チームに関するウェブサイトに掲載されるようになる。そうすると、その特定の野球チームのファンにとっては、通信端末(図1に示すユーザ端末T1、T2、T3、T4等参照)を用いて、その特定の野球チームに関するウェブサイトへアクセスさえすれば、特別な操作を行わなくても、ファンである野球チームの活躍が負け試合でも分かるような読み応えのある戦評記事を楽しむことができる。
また、ある特定の選手に関するウェブサイトに対して、その選手に注目した記載を含む戦評記事を試合記載生成装置10が提供すれば、その特定の選手のファンにとっては、通信端末(図1に示すユーザ端末T1、T2、T3、T4等参照)を用いて、その特定の選手野球チームに関するウェブサイトへアクセスさえすれば、特別な操作を行わなくても、ファンである野球チームの活躍が負け試合でも分かるような読み応えのある戦評記事を楽しむことができる。
さらに、幅広い野球ファン向けのウェブサイトに対しては、生成した全ての戦評記事を試合記載生成装置10が提供し、そのウェブサイトでは、一つの試合について複数パターンの戦評記事を掲載するようにすれば、幅広い野球ファンの中のそれぞれの嗜好に応じた戦評記事が含まれるようになり、様々な観点で野球を楽しむユーザの要望に応えられるようになる。次に、本発明を用いて試合記載生成装置10(MPU10a)が、取得した試合データ(先攻のチームXXXと後攻のチームYYYが対戦した野球の試合データ)に基づき自動生成した戦評記事の具体例を示していく。
図8(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例1を示すイニングごとのスコア20であり、このスコア20に応じた情報が、試合データに含まれる。図8(b)は、このスコア20の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例30を示す。図8(a)のスコア20に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに勝っており、そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件1(一方のチームが試合に勝った場合)に該当し、図8(b)の戦評記事例30は、チームXXXについて、パターンA(一方のチームが試合に勝ったことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図8(b)に示す戦評記事例30の中で、「チームXXXがチームYYYに快勝。」という記載箇所30aが主にパターンAに対応する記載に該当する。なお、戦評記事例30の中の下線は、本発明に係る主な該当記載箇所を分かり易くするために付したものであり、本来の戦評記事では付されていない(他の記事例でも同様)。なお、戦評記事例30の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制。」という記載箇所30b、「3回には○井の二塁打で1点を追加、リードを3点に広げた。」という記載箇所30c、及び「チームXXXは8回に2点を追加し、9回は藤○が危なげなくチームYYYの打線を抑え5対0で勝利した」という記載箇所30dなども、パターンAに関連した記載に該当する。このように、図8(b)の戦評記事例30は、チームXXXについて、試合で勝利したポイントを随所に記載した内容を含むので、チームXXXのファン等に好まれる戦評記事になっている。
図9(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例2を示すイニングごとのスコア21(スコア21は試合データに含まれる情報)であり、図9(b)は、このスコア21の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例31を示す。図9(a)のスコア21に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに負けているが、試合中にチームXXXがリードしていた状況がある。そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件3(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有った場合)に該当しており、図9(b)の戦評記事例31は、チームXXXについて、パターンB(一方のチームは試合に負けたが、試合中に一方のチームのリードがあったことに係る示す内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図9(b)に示す戦評記事例31の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制し、3回には○井の二塁打で1点を追加、リードを3点に広げた。」という記載箇所31a、及び「チームXXXは9回、一死2塁と一打同点の場面を作ったが○井が内野ゴロ、大○が三振に倒れ、あと1本が出ず。惜しい逆転負けとなった。」という記載箇所31bが主にパターンBに対応する記載に該当する。このように、図9(b)の戦評記事例31は、チームXXXについて、試合には負けたが、試合中にリードしていたこと、そのリードを得たときの攻撃の様子等のように、試合中のチームXXXの良かったところを説明する記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。
図10(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例3を示すイニングごとのスコア22(スコア22は試合データに含まれる情報)であり、図10(b)は、このスコア22の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例32を示す。図10(a)のスコア22に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに負けているが、試合中にチームXXXは一時期、5対0の得点差でリードしていた状況がある。そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される条件4(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期の得点差が4点より大きかった場合)に該当し、図10(b)の戦評記事例32は、チームXXXについて、パターンC(一方のチームは試合に負けたが、一時は簡単に追いつけない得点差で試合中にリードしていたことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図10(b)に示す戦評記事例32の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制し、3回には大○の二打席連続となる3ラン本塁打が飛び出し、序盤で5対0と試合を優勢に進める。」という記載箇所32a、及び「チームXXXは6回、2番手の藤○が△にソロ本塁打を浴び逆転を許す。3番手以降の投手も失点を重ね5対10で敗戦。序盤のリードを活かせず悔しい敗戦となった。」という記載箇所32bが主にパターンCに対応する記載に該当する。このように、図10(b)の戦評記事例32は、チームXXXについて、試合には負けたが、試合中に一時期、相手チームが満塁ホームランを打ったとしても追いつけないほどの得点差で大量リードを奪ったこと、及び、そのような大量リードを奪ったときの様子等のように、試合中のチームXXXの良かったところを説明する記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。
図11(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例4を示すイニングごとのスコア23(スコア23は試合データに含まれる情報)であり、図11(b)は、このスコア23の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例33を示す。図11(a)のスコア23に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに負けているが、試合中にチームXXXのリードがあり、そのリードしていた時期が試合全期間(全イニング)の半分を超えた状況になっている(1回表から9回表までをチームXXXがリードしていた)。そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件5(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が試合の回数の半分を超えた場合)に該当し、図11(b)の戦評記事例33は、チームXXXについて、パターンD(一方のチームは試合に負けたが、試合の大半で他方のチームをリードしていたことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図11(b)に示す戦評記事例33の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制し、3回には大○の二打席連続となる2ラン本塁打が飛び出し、序盤で4対0と試合を優位に進める。」という記載箇所33a、及び「いよいよ完封勝ちが見えた9回、岩○は制球を乱し、3四球で満塁とされ、坂○に走者一掃の二塁打を浴び1点差に迫られたところで降板。しかし後を託された藤○もチームYYYの打線の勢いを止めることができず本○に二塁打、○木にタイムリーヒットを打たれ土壇場で試合を引っくり返されてしまい、試合の大半をリードしていながら最後に、まさかの逆転負けを喫した。」という記載箇所33bが主にパターンDに対応する記載に該当する。このように、図11(b)の戦評記事例33は、チームXXXについて、試合には負けたが、試合の大半をリードしていたこと、そのリードに関する攻撃のときの様子等のように、試合中のチームXXXの良かったところを説明する記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。
図12(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例5を示すイニングごとのスコア24(スコア24は試合データに含まれる情報)であり、図12(b)は、このスコア24の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例34を示す。図12(a)のスコア24に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに負けているが、試合中に二回も逆転した状況になっている(2回の表と、7回の表に逆転)。そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件6(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が途切れて複数存在した場合)に該当し、図12(b)の戦評記事例34は、チームXXXについて、パターンE(一方のチームは試合に負けたが、試合中に逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図12(b)に示す戦評記事例34の中で、「チームXXXは1回、先発の岩○がチームYYYの打線に連打を浴び2点の先制を許したものの、直後の2回、大○に3ラン本塁打が飛び出し逆転に成功。」という記載箇所34a、「なんとか追いつきたいチームXXXは7回、糸○、大○の連打で6対5と再び逆転に成功する。」という記載箇所34b、及び「だがチームXXXは9回、逃げ切りを図ってマウンドに送った藤○が二死から坂○に四球を与え、続く○本に逆転2ラン本塁打を許しまさかのサヨナラ負け。2度のリードを守れず後味の悪い敗戦となった。」という記載箇所34cが主にパターンEに対応する記載に該当する。このように、図12(b)の戦評記事例34は、チームXXXについて、試合には負けたが、試合中に複数回の逆転をしたこと、逆転のときの攻撃の様子等のように、試合中のチームXXXの良かったところを説明する記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。なお、この例では、二回の逆転の場合に応じたものであるが、複数回の勝越があった場合も、上記と同様に戦評記事が自動生成されることになる。
図13(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例6を示すイニングごとのスコア25(スコア25は試合データに含まれる情報)であり、図13(b)は、このスコア25の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例35を示す。図13(a)のスコア25に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに負けているが、試合中にチームXXXがリードしていた時期があり、そのリードしていた時期が試合全期間(全イニング)の半分を超えた状況になっていると共に(1回の表から9回の表までリード)、そのリードのときのチームXXXの最大得点差は5点(5対0でリード)になっていた状況がある。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件4(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームが満塁ホームラン(最大得点を取得できる一つのプレー)を打たれても追いつけないほどの得点差で大量リードを奪った場合)及び条件5(一方のチームが試合に負けたが、試合中のリードの回数が試合の全ての回の数の半分を超えていた場合)に該当しており、図13(b)の戦評記事例35は、チームXXXについて、パターンF(一方のチームは試合に負けたが、簡単に追いつけない得点差で試合中にリードしたと共に、そのリードは試合の大半に及んでいたことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図13(b)に示す戦評記事例35の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制し、3回には大○の二打席連続となるスリーラン本塁打が飛び出し、序盤で5対0と大量リードで試合を優位に進める。」という記載箇所35a、及び「いよいよ完封勝ちが見えた9回、岩○は制球を乱し、3四球で満塁とされ、坂○に走者一掃の二塁打を浴び2点差に迫られたところで降板。しかし後を託された藤○もチームYYYの打線の勢いを止めることができず本○に二塁打、○木に本塁打を浴び土壇場で試合を引っくり返されてしまい、試合の大半を圧倒的にリードしながら、まさかの逆転負けを喫した。」という記載箇所35bが主にパターンFに対応する記載に該当する。このように、図13(b)の戦評記事例35は、チームXXXについて、試合には負けたが、試合中に一時期、相手チームが満塁ホームランを打ったとしても追いつけないほどの得点差で大量リードを奪ったこと、試合の大半をリードしていたこと、リードに関する攻撃の様子等のように、試合中のチームXXXの良かったところを説明する記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。
図14(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例7を示すイニングごとのスコア26であり、図14(b)は、このスコア26の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例36を示す。図14(a)のスコア26に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに負けているが、試合中にチームXXXは二回も逆転したと共に(2回の表と、8回の表に逆転)、最初のチームXXXのリードのときの最大得点差は5点(7対2でリード)になっていた状況がある。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件4(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームが満塁ホームラン(最大得点を取得できる一つのプレー)を打たれても追いつけないほどの得点差で大量リードを奪った場合)及び条件6(一方のチームが試合に負けたが、試合中にリードの回が途切れて複数存在した場合)に該当しており、図14(b)の戦評記事例36は、チームXXXについて、パターンG(一方のチームは試合に負けたが、簡単に追いつけない得点差で試合中にリードすると共に、試合中に逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図14(b)に示す戦評記事例36の中で、「チームXXXは1回、先発の岩○がチームYYYの打線に連打を浴び2点の先制を許したものの、直後の2回、大○に3ラン本塁打が飛び出し逆転に成功。」という記載箇所36a、「3回には○川の満塁本塁打が飛び出し、序盤で7対2と大量リードで試合を優位に進める。」という記載箇所36b(条件4に対応する内容)、「チームXXXは8回、一死2塁から大○が今日2本目の本塁打を放ち再び試合を引っ繰り返す。」という記載箇所36c(条件6に対応する内容)、及び「だがチームXXXは9回、逃げ切りを図ってマウンドに送った藤○が二死から坂○に四球を与え、続く○本に逆転2ラン本塁打を許しまさかのサヨナラ負け。2度のリードを守れず後味の悪い敗戦となった。」という記載箇所36dが主にパターンGに対応する記載に該当する。
このように、図14(b)の戦評記事例36は、チームXXXについて、試合には負けたが、試合中に複数回の逆転をしたこと、相手チームが満塁ホームランを打ったとしても追いつけないほどの得点差で大量リードを奪ったこと、逆転や大量リードのときの攻撃の様子等のように、試合中のチームXXXの良かったところを説明する記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。
図15(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例8を示すイニングごとのスコア27であり、図15(b)は、このスコア27の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例37を示す。図15(a)のスコア27に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに負けているが、試合中に二回も逆転した状況になっていると共に(2回の表と、8回の表に逆転)、リードしていた回のトータルの数が試合の大半を超えていた状況がある(3回表から7回表までと、8回表から9回表までリード)。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件5(一方のチームが試合に負けたが、試合中のリードの回数が試合の全ての回の数の半分を超えていた場合)及び条件6(一方のチームが試合に負けたが、試合中にリードの回が途切れて複数存在した場合)に該当しており、図15(b)の戦評記事例37は、チームXXXについて、パターンH(一方のチームは試合に負けたが、試合の大半をリードしていたと共に、試合中に逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図15(b)に示す戦評記事例37の中で、「チームXXXは1回、先発の岩○がチームYYYの打線に連打を浴び2点の先制を許したものの、直後の2回、大○に3ラン本塁打が飛び出し逆転に成功。」という記載箇所37a(条件5、6に関する記載)、「ところが長くリードしていた7回、2番手の藤○、3番手の中○が集中打で3点を失い逆転を許す。」という記載箇所37b(条件5、6に関する記載)、「しかしチームXXXは8回、一死二塁から大○が今日2本目の本塁打を放ち再び試合を引っ繰り返す。」という記載箇所37c(条件5、6に関する記載)、及び「だがチームXXXは9回、逃げ切りを図ってマウンドに送った藤○が二死から坂○に四球を与え、続く○本に逆転2ラン本塁打を許しまさかのサヨナラ負け。2度のリードを守れず後味の悪い敗戦となった。」という記載箇所37d(条件5、6に関する記載)が主にパターンHに対応する記載に該当する。
このように、図15(b)の戦評記事例37は、チームXXXについて、試合には負けたが、試合中に複数回の逆転をしたこと、試合の大半をリードしていたこと、及び逆転やリードしたときの攻撃の状況等のチームXXXの試合中における良かったところを説明する記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。
図16(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例9を示すイニングごとのスコア28であり、図16(b)は、このスコア28の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例38を示す。図16(a)のスコア28に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに負けているが、試合中にチームXXXは二回も逆転したと共に(2回の表と、8回の表に逆転)、最初のチームXXXのリードのときの最大得点差は5点(7対2でリード)になっていた上、チームXXXのリードしていた回のトータルの数が試合の大半を超えていた状況がある(2回表から7回表までと、8回表から9回表までリード)。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件4(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームが満塁ホームラン(最大得点を取得できる一つのプレー)を打たれても追いつけないほどの得点差で大量リードを奪った場合)、条件5(一方のチームが試合に負けたが、試合中のリードの回数が試合の全ての回の数の半分を超えていた場合)及び条件6(一方のチームが試合に負けたが、試合中にリードの回が途切れて複数存在した場合)に該当しており、図16(b)の戦評記事例38は、チームXXXについて、パターンI(一方のチームは試合に負けたが、簡単に追いつけない得点差で試合中にリードがあり、そのリードは試合の大半に及んでいたと共に、試合中に逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図16(b)に示す戦評記事例38の中で、「チームXXXは1回、先発の岩○がチームYYYの打線に連打を浴び2点の先制を許したものの、直後の2回、大○に3ラン本塁打が飛び出し逆転に成功。」という記載箇所38a(条件5、6に関する記載)、「5回には糸○に満塁本塁打が飛び出し7対2と一方的な得点差にまでリードを広げる。」という記載箇所38b(条件4に関する記載)、「ところが長くリードしていた7回、2番手の藤○、3番手の中○が集中打で6点を失い逆転を許す。」という記載箇所38c(条件5、6に関する記載)、「しかしチームXXXは8回、一死二塁から大○が今日2本目の本塁打を放ち再び試合を引っ繰り返す。」という記載箇所38d(条件5、6に関する記載)、及び「だがチームXXXは9回、逃げ切りを図ってマウンドに送った藤○が二死から坂○に四球を与え、続く○本に逆転2ラン本塁打を許しまさかのサヨナラ負け。2度のリードを守れず後味の悪い敗戦となった。」という記載箇所38e(条件4、5、6に関する記載)が主にパターンIに対応する記載に該当する。
このように、図16(b)の戦評記事例38は、チームXXXについて、試合には負けたが、試合中に複数回の逆転をしたこと、相手チームが満塁ホームランを打ったとしても追いつけないほどの得点差で大量リードを奪ったこと、試合の大半をリードしていたこと、及び逆転やリードしたときの攻撃の様子等のチームXXXの試合中における良かったところを説明する記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。
図17(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例10を示すイニングごとのスコア29であり、図17(b)は、このスコア29の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例39を示す。図17(a)のスコア29に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに負けており、試合中にチームXXXは点数を入れるも、一度もリードした時期は無く、チームXXXの得点は、いずれも大○選手の2本の本塁打によるものであった。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件2(一方のチームが試合に負けて、得点がゼロ又は試合中にリードも無かった場合)及び条件7(一定式から求めたポイントが閾値を超える選手(打者又は投手)がいる場合)に該当しており、図17(b)の戦評記事例39は、チームXXXについて、パターンJ(一方のチームは試合に負けたが、試合中に一方のチームで活躍した選手が居たことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図17(b)に示す戦評記事例39の中で、「苦しい展開となった試合で気を吐いたのが4番の大○。6回の第3打席でソロ本塁打を放ち反撃の口火を切ると、8回にも四球の走者を1塁に置いて二打席連続の本塁打を放ち、この日3打点の活躍を見せた。」という記載箇所39a(条件7に関する記載)、及び「試合は序盤の大量失点が響き3対8で敗れたものの、明日に繋がる粘りを見せた。」という記載箇所39b(条件2に関する記載))が主にパターンJに対応する記載に該当する。このように、図17(b)の戦評記事例39は、チームXXXについて、試合には負けており、チームとして特筆すべき事項は無かったが、チームXXX内で活躍した選手が居たので、その選手の活躍状況を説明する記載を含む内容であるため、負け試合でもチームXXXの中で活躍した選手の状況を知りたいファン等に好適な戦評記事になっている。
図18(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦した野球の試合結果の例11を示すイニングごとのスコア40であり、図18(b)は、このスコア40の試合結果例に対して自動生成された戦評記事例41を示す。図18(a)のスコア40に示すように、この試合では、チームXXXがチームYYYに完封で負けており、チームXXXの良かったところや、活躍した選手等を特に指摘できないような試合内容であった。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の条件2(一方のチームが試合に負けて、得点がゼロ又は試合中にリードも無かった場合)のみに該当し、図18(b)の戦評記事例41は、チームXXXについて、パターンK(一方のチームは試合に負け、相手のチーム(他方のチーム)を称えることに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図18(b)に示す戦評記事例41の中で、「打線も圧巻の投球を続けるチームYYYの先発の○野の前に三振の山を築き、2塁も踏めないまま散発3安打完封負け。」という記載箇所41a(条件2に関する記載)、及び「チームXXXは、投打が噛み合ったチームYYYに0対10の大勝を許した。」という記載箇所41b(条件2に関する記載))が主にパターンKに対応する記載に該当する。このように、図18(b)の戦評記事例41は、チームXXXについて、試合に大敗し、試合において特筆すべき事項は無く、チームXXX内で活躍した選手も居ないので、仕方なく相手チームを称える記載を含む内容になっており、フェアープレー精神等を好むファン等に向いた戦評記事になっている。
以上のように、本発明では、試合に負けても、その負けた側が、試合中にリードしていたことや、そのリードによる得点差がワンプレーによる最大得点でも追いつけないほど大きかったことや、そのリードが試合の大半に及んでいたことや、逆転や勝越をしたことが試合中に何度もあったこと等があれば、それらの内容の記載を含んだ戦評記事が自動生成されるので、負けた側のファンも楽しめる記載を提供できるようになる。
なお、本発明は上述した内容に限定されるものではなく、様々な変形例が想定できる。まず、記載の生成対象となる試合は、野球の試合に限定されるものではなく、一方と他方が得点形式で対戦する試合であれば、その試合に係る内容を示す試合データに基づき、その試合に係る記載を生成できる。具体的には、サッカー、ラグビー、バスケットボール、アメリカンフットボール、バレーボール、ソフトボール、アイスホッケー、テニス、卓球、バドミントン、ハンドボール、ビーチバレーボール、カーリング、フットサル、ホッケー、ポロ、ラクロス、インディアカ、クリケット、水球等と云った各種スポーツの試合も本発明の対象にできる。なお、これらの試合には、一方と他方の対戦として、チーム同士で対戦を行うもの(サッカー、バスケットボール等)、複数人同士が組んで対戦を行うもの(テニス、卓球、バドミントン等のダブルス戦など)、個人同士で対戦を行うもの(テニス、卓球、バドミントン等のシングルス戦など)がある。
また、上述した各種スポーツを本発明の記載生成対象にする際、図3に示す判断テーブル13の中の条件4(一方のチームが試合に負けたが、試合中に一方のチームが4点より大きな得点差でリードが有った場合)における得点差(一つのプレーで取得可能な最大得点より大きい得点差)の数値が野球の場合と異なるものがある(なお、ソフトボールは野球と同じ)。
例えば、ラグビーの場合は、一つのプレーで取得可能な最大得点は、トライのときの5点となるので、ラグビーの場合の条件4に係る得点差は5点より大きいときになる。バスケットボールの場合は、一つのプレーで取得可能な最大得点は、3ポイントラインの外側からのゴールのときの3点であることから、バスケットボールの場合の条件4に係る得点差は3点より大きいときになる。アメリカンフットボールの場合は、一つのプレーで取得可能な最大得点は、タッチダウンによる6点であることから、アメリカンフットボールの場合の条件4に係る得点差は6点より大きいときになる。
さらに、上述した各種スポーツを本発明の記載生成対象にする際、図3に示す判断テーブル13の中の条件5(一方のチームが試合に負けたが、試合中にリードの回数が試合の回数の半分を超えていた場合)における回数に係る意味合いが野球の場合と異なるものがある(なお、ソフトボールは野球と同じ)。この条件5は、試合の大半をリードしていたか否かを判断する趣旨であることから、回という概念を用いないスポーツについては、条件5に応じた趣旨に基づき適宜、判断することになる。
例えば、時間で試合が決められているスポーツの場合は、条件5については、試合中にリードしていた時間の範囲(時期に相当)が試合の全時間(全期間に相当)の半分を超えたか否かで判断されることになる。また、回は用いないが、回と同様な意味合いのもの(例えば、テニスのセットや、カーリングのエンド等)を用いるスポーツの場合は、条件5に該当するかについて回と同様な判断がなされる。
さらにまた、上述した各種スポーツを本発明の記載生成対象にする際、図3に示す判断テーブル13の中の条件6(一方のチームが試合に負けたが、試合中にリードの回が途切れて複数存在した場合)における「リードの回が途切れて複数存在した場合」の部分に係る意味合いが(特に「回」に係る意味合い)、上述した条件5と同様に、野球の場合と異なるものがある(なお、ソフトボールは野球と同じ)。この条件6は、試合に負けたが、何度も逆転や勝越をしたことがあるか否かを判断する趣旨であることから、回という概念を用いないスポーツについては、条件6に応じた趣旨に基づき適宜、判断する。
例えば、時間で試合が決められているスポーツの場合、条件6については、試合中にリードしていた時期(一方の得点が他方の得点を上回っていた時期)が、時間的に途切れて複数存在したか否かで判断されることになる。また、回は用いないが、回と同様な意味合いのもの(例えば、テニスのセットや、カーリングのエンド等)を用いるスポーツの場合は、条件6に該当するかに関しては野球の回と同様な判断がなされる。
また、図3に示す判断テーブル13で用いられる条件1~7の中で、一方のチームが試合に負けた場合に関する条件2~6は、提供するサービスの仕様等によっては全てを用いるのではく、いずれかを省略することも可能である。すなわち、条件4から条件6は、いずれも条件3(一方のチームが試合に負けたが、試合中にリードが有った場合)についての更に詳細な内容を規定するものなので、簡易な仕様で記載の自動生成を行うときなどは、これらの条件4から条件6のいずれか又は全てを省略することが考えられる。
これらの条件4から条件6の全てを省略するのではなく、提供するサービスの仕様や、自動生成の対象となるスポーツの試合の種類等により、条件4のみを省略する場合、条件4及び条件5を省略する場合、条件4及び条件6を省略する場合、条件5のみを省略する場合、条件5及び条件6を省略する場合、条件6のみを省略する場合なども想定できる。また、チーム等をメインに扱い、個々の選手レベルでの活躍は重要視しないときなどは、条件7を省略することも可能である。
また、上述した処理では、図7に示すフローチャートのS2の段階で、図3に示す判断テーブル13を用いて、条件1から条件7のいずれに該当するかを同段階で判断(同時的に判断)するようにしていたが、変形例の記載生成プログラムP2の規定に従って、各条件の判断を段階的に行うようにすることも可能である。
図19、20に示す変形例のフローチャートは、各条件の判断を段階的に順次行うようにした場合の処理手順の例を示すものである(本発明に係る試合記載生成方法の処理内容の例を示す)。このような変形例の処理は、変形例の記載生成プログラムP2に規定され、その規定に基づいてMPU10aにより実行されることになる。
図19の変形例のフローチャート(前半のフローチャート)に示すように、この変形例においても最初の段階(S10)は、図7のフローチャートのS1の段階と同様に、試合記載生成装置10(MPU10a)は、試合終了に伴い、外部の試合データ配信システム2から配信されてくる試合データを受信して取得したか否かを判断し(S10)。試合データを取得していない場合(S10:NO)、試合データが配信されてくるのを待つ状態となる。
試合データを受信した場合(S10:YES)、MPU10aは、試合データに係る試合の対戦チームのいずれかを一方のチームとして特定し、その一方のチームについて条件1が該当するか否か、すなわち、一方のチームが試合に勝ったか否かを、受信した試合データに基づき判断する(S11)。なお、この変形例においても、上述した図7のフローチャートの場合と同様に、野球の試合を対象にしており、この野球の試合において先攻のチームを一方のチームとして特定するようにしている。
一方のチームが試合に勝っていない場合、すなわち、一方のチームが試合に負けた場合(S11:NO)、試合中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回った時期があるか否か、すなわち、試合中に一方のチームのリードが有ったか否かを、受信した試合データに基づきMPU10aは判断する(S12)。なお、このS12の段階の処理は、図3の判断テーブル13の中の条件3(図4参照)に該当するか否かを判断するものになる。
試合中に一方のチームのリードが有った場合(S12:YES)、そのリードしていた時期が、試合全期間の半分を超えていたか否かを、受信した試合データに基づきMPU10aは判断する(S13)。なお、このS13の段階の処理は、図3の判断テーブル13の中の条件5(図4参照)に該当するか否かを判断するものになっている。
一方のチームのリードしていた時期が、試合全期間(試合開始から終了までの期間)の半分を超えていた場合(S13:YES)、すなわち、一方のチームが条件5(図4参照)に該当するとき、MPU10aは、一方のチームは試合に負けたが、試合の大半で他方のチームをリードしていたことに係る内容に基づいた記載を含む戦評記事を自動生成する(S24)。なお、このように生成された戦評記事に含まれる上記内容の記載は、図3の判断テーブル13の中のパターンD(図5参照)に応じたものになっている。また、このときの自動生成も、取得した試合データに基づいて、テンプレートテーブル17を用いながら行われる(以下、同様)。戦評記事を自動生成すると、図20のフローチャート(後半のフローチャート)のS17の段階へ進み、MPU10aは、生成した戦評記事に識別コードを発行し、その発行した識別コードと対応づけて、生成した戦評記事に係るデータを記載DB18に記憶する処理を行う。
また、図19のフローチャートのS13の段階に戻り、一方のチームのリードしていた時期が、試合の全期間の半分を超えていない場合(S13:NO)、図20のフローチャートのS14の段階に進み、MPU10aは、一方のチームのリードしていた時期が途切れて複数回存在したか否か、すなわち試合中に一方のチームの再逆転又は再勝越があったか否かを判断する。なお、このS14の段階の処理は、図3の判断テーブル13の中の条件6(図4参照)に該当するか否かを判断するものになっている。
一方のチームのリードしていた時期が途切れて複数回存在した場合(S14:YES)、MPU10aは、一方のチームは試合に負けたが、試合中に一方のチームによる再逆転又は再勝越があったことに係る内容に基づいた記載を含む戦評記事を自動生成する(S25)。なお、このように生成された戦評記事に含まれる上記内容の記載は、図3の判断テーブル13の中のパターンE(図5参照)に応じたものになっている。戦評記事を自動生成した後は、上述したS24の段階の場合と同様に、S17の段階へ進み、生成した戦評記事に係るデータを記載DB18に記憶する処理が行われる。
また、上述したS14の段階で、一方のチームのリードしていた時期が途切れて複数回存在しなかった場合(S14:NO)、次に、試合中に一方のチームが4点より大きな得点差(5点以上の得点差)でリードしていたか否かを、受信した試合データに基づきMPU10aは判断する(S15)。なお、このS15の段階の処理は、図3の判断テーブル13の中の条件4(図4参照)に該当するか否かを判断するものになっている。
一方のチームが4点より大きな得点差でリードしていた場合(S15:YES)、MPU10aは、一方のチームは試合に負けたが、一時は簡単に追いつけない得点差(一つのプレーで逆転できない程の一方的な得点差)で試合中に他方のチームをリードしていたことに係る内容に基づいた記載を含む戦評記事を自動生成する(S26)。なお、このように生成された戦評記事に含まれる上記内容の記載は、図3の判断テーブル13の中のパターンC(図5参照)に応じたものになっている。戦評記事を自動生成した後は、上述したS24、25の段階の場合と同様に、S17の段階へ進み、生成した戦評記事に係るデータを記載DB18に記憶する処理が行われる。
また、上述したS15の段階で、一方のチームが4点より大きな得点差でリードしていなかった場合(S15:NO)、この「S15:NO」の段階へは、「S11:NO(一方のチームが負けた場合)」、「S12:YES(試合中に一方のチームのリードが有った場合)」、「S13:NO(一方のチームのリードしていた時期が、試合の全期間の半分を超えていない場合)」、及び「S14:NO(一方のチームのリードしていた時期が途切れて複数回存在しなかった場合)」を経て到達していることから、「S11:NO」及び「S12:YES」という条件に応じた場合(一方のチームは試合に負けたが、試合中にリードがあった場合)に該当するとMPU10aは判断し、判断した場合に係る内容に応じた記載を含む戦評記事を、MPU10aは自動生成する(S16)。
なお、S15の段階がNOになった場合とは、上述した経緯を考慮すると、結局、図3の判断テーブル13の中の条件3(図4参照)のみに該当するときになり、また、上述したS16の段階で生成された戦評記事に含まれる上記内容の記載は、図3の判断テーブル13の中のパターンB(図5参照)に応じたものになっている。また、戦評記事を自動生成すると、上述した上述したS24、25等の段階の場合と同様に、S17の段階へ進み、生成した戦評記事に係るデータを記載DB18に記憶する処理が行われる。
さらに、上述した図19のS12の段階に戻り、試合中に一方のチームのリードが無かった場合(S12:NO)、次に、S21の段階に進み、MPU10aは、受信した試合データに基づいて、一方のチームにおいて試合に出場した各選手に対し、図6のポイントテーブル16を用いてポイントを算出し、ポイントが閾値(例えば、負けたチームの閾値の50ポイント)を超える選手(打者又は投手)がいるか否かを判断する。なお、このS21の段階の処理は、図3の判断テーブル13の中の条件7(図4参照)に該当するか否かを判断するものになっている。
算出したポイントが閾値を超えた選手が居た場合(S21:YES)、MPU10aは、その閾値を超えた選手の活躍内容(算出したポイントに対応するプレーの中身)を表した記載(試合に負けた一方のチームにおいて活躍した選手に係る内容を表した記載)を含む戦評記事を自動生成する(S22)。なお、このように生成された戦評記事に含まれる上記内容の記載は、図3の判断テーブル13の中のパターンJ(図5参照)に応じたものになっている。戦評記事を自動生成した後は、上述したS24、25等の段階の場合と同様に、S17の段階へ進み、生成した戦評記事に係るデータを記載DB18に記憶する処理が行われる。
また、S21の段階で、算出したポイントが閾値を超えた選手が居なかった場合(S21:NO)、この「S21:NO」の段階へは、「S11:NO(一方のチームが負けた場合)」、及び「S12:NO(試合中に一方のチームのリードが無かった場合)」を経て到達していることから、一方のチームは試合で良いところも無く負けてしまい、一方のチームにおいて試合中に活躍した選手も居なかった場合であるとMPU10aは判断し(図3の判断テーブル13の中の条件2(図4参照)のみを満たすと判断)、勝った他方のチーム(相手チーム)を称える内容に応じた記載を含む戦評記事を、MPU10aは自動生成する(S23)。なお、このように生成された戦評記事に含まれる上記内容の記載は、図3の判断テーブル13の中のパターンK(図5参照)に応じたものになっている。そして、戦評記事を自動生成した後は、上述したS24、25等の段階の場合と同様に、S17の段階へ進み、生成した戦評記事に係るデータを記載DB18に記憶する処理が行われる。
最後に、図19のフローチャートのS11の段階まで戻り、一方のチームが勝った場合は(S11:YES)、条件1に該当した場合となり、従来と同様に、一方のチームが勝った内容を表す記載を含む戦評記事を、MPU10aは自動生成する(S20)。戦評記事を自動生成した後は、上述したS24、25等の段階の場合と同様に、S17の段階へ進み、生成した戦評記事に係るデータを記載DB18に記憶する処理が行われる。
以上の図19、20に示すフローチャートで説明した変形例の内容も一例に過ぎず、S12、13、14、15、21といった判断処理に係るいずれかの段落は、上述した判断テーブル13を用いた場合と同様に、提供するサービスの仕様等に応じて、適宜、省略することも可能である。なお、図19、20に示す変形例のフローチャートでは、図3の判断テーブル13の中でパターンF~Iに応じた内容の戦評記事を生成しないことが、図7に示すフローチャートの場合と異なる(図19、20に示す変形例のフローチャートでは、3以上の条件を満たす判断を行っていないため)。
また、一方と他方が得点形式で対戦するスポーツの試合が、トーナメント方式や勝ち抜き戦である場合、図1に示す試合データ配信システム2から配信される試合データには、その試合がトーナメント方式や勝ち抜き戦であるかを示す情報も含まれることから、試合記載生成装置10(MPU10a)は、試合がトーナメント方式や勝ち抜き戦であるかも判断して、記載の生成処理を行うようにすることも可能である。すなわち、試合がトーナメント方式や勝ち抜き戦である場合は、試合の内容や、活躍した選手等より、試合の勝敗が最も重要となるため、図3の判断テーブル13の中の条件1(図4参照)や、図19のフローチャートの中のS11の段階の判断(一方のチームが試合に負けたか否かの判断)が記載の自動生成処理においても重要視される。
具体的には、試合記載生成装置10(MPU10a)は、受信により取得した試合データに基づき、対象となる試合がトーナメント方式又は勝ち抜き戦であることを判断(検出)すると、試合データに基づき、対戦した一方の側が勝ったか否かを判断する(図4に示す条件1又は上述したS11の段階に応じた処理)。一方の側(例えば、一方のチーム)が試合に勝ったと判断した場合、MPU10aは、一方の側が試合に勝った(一方の側が他方の側に勝った)旨の記載を冒頭に含む戦評記事を、試合データに基づき自動生成することになる。また、一方の側が試合に負けたと判断した場合、MPU10aは、他方の側が試合に勝った(他方の側が一方の側に勝った)旨の記載を冒頭に含む戦評記事を、試合データに基づき自動生成する。このような生成の仕方をすることで、トーナメント方式や勝ち抜きの試合において重要となる「どちらが勝ったのか」について、分かり易い戦評記事を提供できるようになる。
また、戦評記事の中に、記録を達成した選手についての記載を含ませることも可能である。例えば、図4に示す条件7(規定から算出したポイントが閾値を超える選手(打者又は投手)がいる場合)に応じたポイントテーブル16(図6参照)の中に、記録を達成した選手(打者又は投手)についても閾値を超えるポイントを対応付ける規定を追加することで、記録を達成した選手に係る内容を表した記載を含む戦評記事を自動生成するようにしてもよい。
達成される記録には、一試合のみで達成される記録(例えば、サイクルヒット、ノーヒットノーラン、完全試合など)と、過去の成績と結びついて達成される記録(例えば、20打席連続出塁、1000本安打、100勝目達成など)があり、これらの記録は、いずれも、配信されてくる試合データから判別できる。
一試合のみで達成される記録は、配信されてくる試合データに基づき、打者ごと、又は、投手ごとのプレー内容から判別できるので、上述した記録達成に係るポイントの規定を含むポイントテーブル16を用いることで、上記の条件7(又は、フローチャートのS21の段階)を満たすことになり、例えば、パターンJ(一方のチームは試合に負けたが、試合中に一方のチームで活躍した選手(打者又は投手)が居たことに係る内容)に基づく内容として、記録達成に係る記載(記録を達成した選手及び達成した記録を示す記載)を含む戦評記事を、MPU10aは自動生成する。
同様に、過去の成績と結びついて達成される記録については、そのような記録が達成目前であることを示す情報が、配信されてくる試合データに含まれるので、そのような記録の達成目前に関するチームや選手(打者又は投手)のプレー内容と、上述した記録達成目前の情報とを合わせることで、MPU10aは記録達成を判断し、記録が達成されたことを判断した場合は、条件7が満たされたことになり、その条件7を満たした選手の所属するチームが負ければ、パターンJに基づく内容として、過去の記録達成に係る記載(記録を達成した選手及び達成した記録を示す記載)を含む戦評記事を、MPU10aは自動生成することになる。
なお、上述したような記録(一試合のみで達成される記録、又は過去の成績と結びついて達成される記録)に関する記載は、条件7とは別にして、試合の勝敗に関係なく、戦評記事に含ませるようにすることも勿論可能であり、特にチームに関する記録(例えば、チームとして1000勝達成など)は、試合の勝敗に関係なく戦評記事に含ませても良い。また、ポイントテーブル16を用いずに、何らかの記録が達成されれば、記録達成のみを条件にして、ポイント及び閾値に関係なく、その記録を示す記載を含む戦評記事を自動生成する仕様にすることも可能である。
また、本発明により自動生成される記載は、試合の戦評記事に含ませる以外に、試合の要約、見出し、短文記事などに含ませることも可能である。要約に含ませる場合は、本発明に係る記載を含む試合の要約をMPU10aが自動生成することになる。要約は、全体の記載量が上述した戦評記事に比べると少ないため、本発明に係る記載も、戦評記事に含ませる場合に比べて量が短く、且つ、簡潔な表現となるようなテンプレートを、テンプレートテーブル17(図2参照)から抽出して自動生成することになる。
また、試合の見出しに、本発明により自動生成される記載を含ませる場合は、見出し自体が、上述した要約に比べて記載量が少なく、また、体言止めなどの見出し独特の表現が使われるので、本発明に係る記載も、上記の要約に含ませる場合に比べて量が短く、且つ、タイトル的にインパクトのあるテンプレートを、テンプレートテーブル17(図2参照)から抽出して自動生成することになる。
さらに、試合の短文記事に、本発明により自動生成される記載を含ませる場合は、その短文記事の記載量に応じて、本発明に係る記載を自動生成することになり、短文記事の記載量が、戦評記事と要約の間の範囲に含まれる程度の場合は、その程度の範囲となる記載量(戦評記事よりは短くて、要約より長くなる記載量)で、それに適したテンプレートを用いて、本発明に係る記載を自動生成することになる。また、短文記事の記載量が、要約と見出しの間の範囲に含まれる程度の場合は、その程度の範囲となる記載量(要約よりは短くて、見出しより長くなる記載量)で、それに適したテンプレートを用いて、本発明に係る記載を自動生成することになる。なお、上述した実施例1の各種変形例は、適宜組み合わせて用いることも可能である。
本発明の第2の実施形態(実施例2)に係る試合記載生成装置を含む試合記載生成システムは、試合途中の時点における記載を、試合途中に係る経過記事として自動生成する。上述した第1の実施形態(実施例1)では、試合終了後に、試合データ配信システムから送信されてくる試合データに基づき、その試合の結果や内容等を伝える戦評記事を自動生成していたが、実施例2では、試合データ配信システムが、試合途中の時点で送信してくる試合途中の情報を含む試合データを試合記載生成装置は受信して取得し、その取得した試合データに基づき、試合途中時点までの状況を説明する記載(試合途中に係る記載)を試合記載生成装置が自動生成することになる。
実施例2でも、一方と他方が得点形式で対戦する試合としては、例えば、野球の試合が対象となり、野球の試合途中で区切りの良いところ(例えば、試合の1/3の経過時点となる3回裏終了時点、試合の1/2の経過時点となる4回表終了時点、試合の2/3の経過時点となる7回裏終了時点などのように、試合途中の時点で分数で示せるようなところ)に応じた試合データに基づき、試合記載生成装置は、その時点までの経過記事を自動生成する。なお、試合途中の区切りの良い時点となる経過記事の生成時点(生成時期)は、予め試合記載生成装置の側で設定されて決められるが、この経過記事を生成時点は適宜、ユーザの要望や仕様等に応じて変更可能にしてもよい。
試合データ配信システムが試合データを送信する方式としては主に、二通りが想定できる。第1の方式は、更新分(差分)となる情報を含む試合データを試合データ配信システムが、間隔をあけて順次送信する方式であり、第2の方式は、試合開始から試合途中の時点までの情報を含む試合データを、試合データ配信システムが随時送信する方式である。これら二通りの方式のいずれが用いられるかは、試合データ配信システムの仕様等に基づくことになるが、本発明では、いずれの方式にも対応できる。
上記の第1の方式の例としては、野球の試合の1回(1イニング目)が終了すると、試合データ配信システムが1イニング目の試合データを1回終了時点に送信し、以降、同様に、2回(2イニング目)の試合データを2回終了時点に送信するというように、随時、更新分(差分)の試合データを送信していくことが想定される。このように第1の方式で送信される各試合データは、重複した内容を含まないことから、試合データの受信側となる試合記載生成装置としては、送られてくる試合データを受信すると、順次、記憶して蓄積し、蓄積した複数の試合データに基づき、所定の時点(上述した3回裏終了時点等のような試合途中の区切りの良い時点)で経過記事を生成することになる。
なお、第1の方式で送信される試合データの間隔としては、様々なパターンが考えられ、上述したような1イニングごとに送信する他に、2イニングごとや、3イニングごとなどのように、1イニングより長目の周期で送信する場合や、逆に、1アウトごと、1打者ごと、1球ごとなどのように、1イニングより短めの周期で送信することも考えられる。
上述した第2の方式としては、試合開始から試合途中までの時点の内容を含む試合データを、試合途中のおける複数回の時点で送信するものとなる。例えば、1イニングごとに試合データを送信する場合において、野球の試合の1回(1イニング目)の試合データを1回終了時点に送信し、2回の終了時点で送信する試合データは試合開始から2回終了時点までの内容を含むようにしており、3回の終了時点で送信する試合データは試合開始から3回終了時点までの内容を含み、以降、同様に、4~9回の終了時点で送信する試合データは試合開始から4~9回終了時点までの内容を含み含むようにしている(延長の場合も同様)。この第2の方式の場合は、試合データを受信した時点で、その受信により取得した試合データに基づき、試合記載生成装置は、受信した時点における試合途中の経過記事を自動生成できる。
本発明に係る実施例2では、上述した二つの方式で送信される試合データのいずれに基づいても、経過記事を生成することができる。なお、本発明に係る実施例1でも、上述した第1の方式による試合データを蓄積して記憶することにより、蓄積した複数の試合データに基づき戦評記事を生成でき、また、第2の方式による試合データであれば、試合終了に伴い送信されてくる試合データに基づき、戦評記事を生成することになる。
本発明の実施例2に係るハード構成及び処理内容等は基本的に、上述した実施例1と同じであり、そのため、実施例1と同じものについては、実施例2の以下の説明でも、実施例1と同じ符号を用いるものとする。また、実施例2において、実施例1と異なるものの例としては、判断テーブル13(図3参照)における条件1から条件7の中身、及びパターンAからパターンKの中身が挙げられ、これらの中身は、試合途中の時点で記載を生成するのに適したものになっている。ただし、判断テーブル13に係る格子の構成自体(図3に示す格子(マトリックス)の構成)は、実施例2でも同様である。
図21は、判断テーブル13の左端縦列13aに配置される実施例2の条件1から条件7の具体的な中身を記した条件内容一覧54を示す。実施例2の条件1は「試合途中の時点において一方のチームが他方のチームをリードする場合」という内容を規定する。なお、実施例2でも、判断テーブル13は、野球の試合でおける対戦する両チームのいずれか一方側を一方のチームに決めると共に(例えば、先攻のチームを一方のチームとして暫定的に決める)、残りの相手側を他方のチームに決めた上で、その一方のチームを中心にした内容で各条件の中身を規定したものになっている。
条件2は「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回り、その時点まで一方のチームの得点がゼロ又は一方のチームのリードが無かった場合」という内容を規定する。以下、条件3は「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回るが、その時点まで中に一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有った場合」を規定し、条件4は「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回るが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期の得点差が4点より大きかった場合」を規定し、条件5は「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回るが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が上記時点までの試合の回数の半分を超えた場合」を規定し、条件6は「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回るが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が途切れて複数存在した場合」を規定し、条件7は「試合途中の時点までで、ポイントテーブルに基づき算出したポイントが閾値を超える選手(打者又は投手)がいる場合」を規定する。
実施例2の条件1の「試合途中の時点において一方のチームが他方のチームをリード中である場合」とは、「一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っている場合」を意味し、試合途中の時点までの試合経過状況を伝える記事においても、一方のチームが他方のチームに勝っている状況に対応した条件になっている。
実施例2の条件2の「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回り、その時点まで一方のチームの得点がゼロ又は一方のチームのリードが無かった場合」とは、「試合途中の時点で一方のチームは他方のチームに負けており、その時点まで一方のチームは無得点であるか、又は一方のチームのリードが無かった場合」を意味し、一方のチームが試合途中で負けているときに、その負けている一方のチームは、その試合途中の時点までにおいて、特に見るべきものがなかった場合(良いところが無かった場合)に対応した内容になっている。
実施例2の条件3の「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回るが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有った場合」とは、「試合途中の時点で一方のチームは他方のチームに負けているが、その時点までに一方のチームが他方のチームをリードしていた時期がある場合」を意味し、試合途中の時点でリードされている一方のチームについて、その時点までの試合途中における見所として、一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期(リードしていた時期)があったことに対応した内容になっている。
実施例2の条件4の「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回るが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期の得点差が4点より大きかった場合」とは、「試合途中の時点で一方のチームは他方のチームに負けているが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームをリードしていた時期があり、その時期の得点差が4点より大きい場合」を意味し、試合途中の時点でリードされている一方のチームについて、その時点までの試合途中における見所として、野球における一つのプレーで取得できる最大得点(満塁ホームランによる4点)より大きい得点差で、一方のチームが一時期、リードしていたことに対応した内容になっている。
実施例2の条件5の「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回るが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が上記時点までの試合の回数の半分を超えた場合」とは、「試合途中の時点で一方のチームは他方のチームに負けているが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームをリードしていた時期があり、そのリードの時期(回の数)が試合経過期間(前記試合途中の時点までの期間)の半分を超えていた場合」を意味し、試合途中の時点でリードされている一方のチームについて、その時点までの試合途中における見所として、その時点までの期間の大半を超える範囲で、一方のチームがリードしていたことに対応した内容になっている。
実施例2の条件6の「試合途中の時点において一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回るが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていた時期が有り、その時期が途切れて複数存在した場合」とは、「試合途中の時点で一方のチームは他方のチームに負けているが、その時点までに一方のチームの得点が他方のチームをリードしていた時期があり、その時期が連続せずに途切れて複数存在した場合」を意味し、試合途中の時点でリードされている一方のチームについて、その時点までの試合途中における見所として、試合中に一方のチームが何度も逆転したこと(負けていた状態からの逆転が複数回あったこと)、又は、一方のチームが何度も勝ち越したこと(勝っていた状態から同点又は逆転されたが、再度、勝ち越した状態に戻したことが一回以上あったこと)に対応した内容になっている。
条件7の「試合途中の時点までで、ポイントテーブルに基づき算出したポイントが閾値を超える選手(打者又は投手)がいる場合」とは、試合途中の時点までで、一定以上の活躍した選手(打者又は投手)がいれば、そのような選手(打者又は投手)を採り上げて、その活躍内容を紹介するための条件になっている。なお、一定以上の活躍の判断は、実施例1(第1実施形態)と同様である。
図22は、判断テーブル13における最下行13bに配置される実施例2のパターンA~Kの具体的な中身を記したパターン内容一覧55を示しており、実施例2の各パターンA~Kも、実施例1と同様に、生成する経過記事に含ませる記載の内容の指針を規定するが、実施例2は、試合途中の経過記事を自動生成するものであることから、実施例2の各パターンA~Kの中身は、試合途中の経過記事の自動生成に応じた内容になっている。具体的に、実施例2のパターンAは「一方のチームが試合をリード中であることに係る内容」という指針を規定し、このパターンAは、一方のチームが他方のチームに、試合途中の時点で勝っていることに関する内容を含ませる指針になっている。
実施例2のパターンBは「一方のチームは、試合途中の時点で負けているが、その時点までに他方のチームをリードしていた時期があることに係る内容」という指針を規定する。このパターンBは、一方のチームが試合途中の時点でリードされているが、リードされている一方のチームのそれまでの良かったところとして、その時点までで一方のチームによる試合のリードがあったことに関する内容の記載を経過記事に含ませるための指針になっており、試合をリードされている側の視点に立って、その時点より以前の段階でリードされている側の特筆すべき事項を具体的に挙げる内容になっている。
実施例2のパターンCは、試合途中の時点までに一方のチームのリードしていた状況を、上記の実施例2のパターンBに比べて、詳しく規定したものであり、「一方のチームは、試合途中の時点で負けているが、一時は簡単に追いつけない得点差でリードしていた時期があることに係る内容」という指針を規定する。この実施例2のパターンCも、現時点で一方のチームは試合(他方のチーム)に負けているけれども、その負けている一方のチームのその時点までの良かったところとして、仮に満塁ホームランを他方のチームに打たれても(野球のワンプレーで取得できる最大得点が得られたとしても)、相手側(他方のチーム)が逆転できないほどの点差(4点より大きい点差)で、一方のチームが他方のチームをリードしていたことがあることに関する内容の記載を経過記事に含ませるための指針になっており、試合途中で負けている側に注目する視点で、負けている側のそれ以前のリードしていた時期の状況を、リードの長さに基づき説明する内容になっている。
実施例2のパターンDも、上記の実施例2のパターンBより、リードの状況を詳しく規定したものであり、「一方のチームは、試合途中の時点で負けているが、その時点までの期間の大半にわたり他方のチームをリードしていたことがあることに係る内容」という指針を規定する。この実施例2のパターンDも、現時点で一方のチームは試合(他方のチーム)に負けているけれども、その負けている一方のチームのその時点まで良かったところとして、試合開始から試合途中の時点までの回の数の半分を超える回の数に亘り(例えば、試合途中の時点として7回裏の終了時点の場合であれば、3回を超える数をリードしていたときが相当)、一方のチームが試合をリードしていたことに関する内容の記載を経過記事に含ませるための指針になっており、試合途中で負けている側に注目する視点で、その負けている側の試合途中にあったリードしていた長さを具体的に説明する内容になっている。
実施例2のパターンEも、上記の実施例2のパターンBより、リードの状況を詳しく規定したものであり、「一方のチームは、試合途中の時点で負けているが、試合中に一方のチームには再逆転又は再勝越があったことに係る内容」という指針を規定する。この実施例2のパターンEも、現時点で一方のチームは試合(他方のチーム)に負けているけれども、その負けている一方のチームのその時点まで良かったところとして、リードされていた状態からの逆転が試合途中の時点までに複数回あったこと、又は、リードいていたところから同点又は逆転されたが、再度、勝ち越したことが試合途中の時点までに少なくとも一回はあったことに関する内容を経過記事に含ませるための指針になっており、試合途中で負けている側に注目する視点で、その負けている側がシーソーゲーム的に頑張っている状況を具体的に説明する内容になっている。
実施例2のパターンFは、上記の実施例2のパターンC及びパターンDを組み合わせた状況を指定したものであり、「一方のチームは試合途中の時点で負けているが、その時点までにおいて簡単に追いつけない得点差で一方のチームのリードがあったと共に、そのリードは試合途中の時点までの期間の大半に及んでいたことに係る内容」という指針を規定している。
また、実施例2のパターンGは、上記の実施例2のパターンC及びパターンEを組み合わせた状況を指定したものであり、「一方のチームは試合途中の時点で負けているが、その時点までにおいて簡単に追いつけない得点差で試合中に一方のチームのリードがあったと共に、その時点までに一方のチームには逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容」という指針を規定する。
さらに、実施例2のパターンHは、上記の実施例2のパターンD及びパターンEを組み合わせた状況を指定したものであり、「一方のチームは試合途中の時点で負けているが、試合開始から試合途中の時点までの期間の大半に及んで一方のチームのリードがあったと共に、その時点までに一方のチームの逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容」という指針を規定する。
さらにまた、実施例2のパターンIは、上記の実施例2のパターンC、パターンD及びパターンEという計3つのパターンを組み合わせた状況を指定したものであり、「一方のチームは試合途中の時点で負けているが、その時点までにおいて簡単に追いつけない得点差で試合中に一方のチームのリードがあって、そのリードは試合開始から試合途中の時点までの期間の大半に及んでいたと共に、その時点までに一方のチームの逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容」という指針を規定する。
そして、実施例2のパターンJは「一方のチームは試合途中の時点で負けているが、その時点までに一方のチームで活躍した選手(打者又は投手)が居たことに係る内容」という指針を規定する。この実施例2のパターンJは、試合途中で一方のチームはリードされているが、その時点までの一方のチームの良かったところとして、一方のチームの中に、一定以上の活躍した選手(打者又は投手)が居たとき、そのことを経過記事に含ませるための指針になっており、試合に負けている側の視点に立って、その負けている側の特筆すべき事項として、活躍した打者や投手にフォーカスする内容になっている。
最後に実施例2のパターンKは「一方のチームは試合途中の時点で負けており、相手のチーム(他方のチーム)を称えることに係る内容」という指針を規定する。この実施例2のパターンKは、一方のチームは試合途中の時点まででリードされており、その時点までにおいて、一方のチームに特筆すべき事項が無いときや、一方のチームの選手で活躍した者もいないときは、試合に負けている側の視点に立っても、リードされている一方のチームについて言及しにくいことから、相手のチーム(他方のチーム)が素晴らしかったことを経過記事に含ませるための指針になっている。
実施例2の記載生成プログラムP2は、基本的に実施例1と同様な処理を行うが、処理を行うタイミングとして、試合途中における経過記事を生成する時点(例えば、3回裏終了時点、5回裏終了時点、7回裏終了時点など)が、試合記載生成装置10の管理者等の操作により予め設定される。このような経過記事を生成する時点の設定に係る処理も、記載生成プログラムP2のプログラミング内容により可能となっており、また、一度、設定した時点も、管理者等の操作により適宜、変更できるようにしている。
図23は、実施例2の記載生成プログラムP2に基づく試合記載生成装置10(MPU10a)による試合記載生成方法の処理手順を示すフローチャートである(本発明に係る試合記載生成方法の処理内容の例を示し、この処理内容は、記載生成プログラムP2が試合記載生成装置10(MPU10a)に実行させるものになる)。この図23のフローチャートは、各処理の内容が試合途中の時点での記載生成に応じたものになっており、処理の流れとしては、図7に示すフローチャートと基本的に同等になっているが、S31の段階の処理を介在させたところが実施例1の図7に示すフローチャートと異なる。
具体的には、S30の段階で、外部の試合データ配信システム2から配信されてくる試合データを受信して取得したか否かを判断するが(図7のフローチャートのS1の段階に相当)、試合データを受信しない場合(S30:NO)、試合記載生成装置10は試合データの受信待ち(取得待ち)の状態になる。また、試合データを受信した場合(S30:YES)、その受信により取得した試合データの直近の内容が、予め設定された経過記事生成の時点(例えば、3回裏終了時点、5回表終了時点、又は7回裏終了時点などのように、回の表の終了時点や回の裏の終了時点などの区切りの良い時点)に応じたものであるか否か(記事生成時点の情報を含むか否か)をMPU10aが判断することを、実施例2の記載生成プログラムP2は規定する(S31)。
受信により取得した試合データが、直近の内容として、試合途中の予め設定された区切りの良い時点(経過記事を生成する時点)に応じたものでなければ(S31:NO)、最初のS30の段階へ処理は戻ることになる。なお、試合データの送信の方式が、上述した第1の方式(更新分となる試合データが順次、送信される方式)であれば、S31の段階がNOであっても、試合記載生成装置10(MPU10a)は記憶部10g又はRAM10c等に、取得した試合データを記憶して蓄積することになる。また、試合データの送信の方式が、上述した第2の方式(試合開始から直近の内容を含む試合データを送信する方式)であれば、S31の段階がNOのとき、取得した試合データを記憶しておく必要はないが、バックアップ的に記憶しておいてもよい。
一方、取得した試合データが、直近の内容として、試合途中の予め設定された区切りの良い時点(経過記事を生成する時点)に応じたものであれば(S31:YES)、この後は、図23のフローチャートに示すとおり、S32からS35の段階の処理を試合記載生成装置10(MPU10a)は行う。なお、S32からS35の段階の処理を行うにあたり、試合データが上記の第1の方式で送信されるときは、直近に取得した試合データ及び蓄積していた試合データを組み合わせた複数の試合データに基づき、以降のS32~S35の各段階の処理が行われ、一方、試合データが第2の方式で送信されるときは、直近に取得した試合データに基づき、以降の各段階の処理が行われる。
S32~S35の段階の処理は基本的に、図7のフローチャートに示すS2~S5の段階の処理と同様であるが、試合途中の時点に応じた記載を生成するための処理内容になっている。すなわち、S32の段階で、受信により取得した試合データ(試合途中の試合データ)に基づき、対戦チームのそれぞれが判断テーブル13で規定される条件1から条件7のいずれかの場合に該当するかを試合記載生成装置10(MPU10a)は判断する。このS32の段階において、判断テーブルで規定される条件1から条件7としては、上述した図21の条件内容一覧54で示す中身のものが使われる。
S32の段階の処理の具体的な内容を、実施例1の場合と同様に、チームXXX(先攻)及びチームYYY(後攻)が対戦する野球の試合で説明すると、試合記載生成装置10のMPU10aは基本的に実施例1と同じ様に、試合データに含まれる対戦チームの一つである先攻のチームXXXを暫定的に一方のチームに特定して判断テーブル13に当てはめ、チームXXXが判断テーブル13に規定される条件1から条件7のいずれかの場合に該当するか否かを判断すると共に、対戦相手チームとなるチームYYYを他方のチームとして特定する。
そして、このS32の段階にて、試合記載生成装置10(MPU10)は、試合途中の時点において、チームXXXの得点と、チームYYYの得点の大小を試合データに基づき判断し、チームXXXの得点がチームYYYの得点を上回る場合であれば、チームXXXが実施例2の条件1の場合に該当すると判断する。また、試合途中の時点において、チームXXXの得点がチームYYYの得点を下回る場合、その時点でチームXXXはチームYYYに負けていることになるので、試合記載生成装置10(MPU10)は、試合データを解析して、各回における両チームの得点状況を比較し、チームXXXが条件2~7のいずれかの場合に該当するかを判断する。
なお、このS32の段階においても、実施例1の場合と同様に、条件3に該当することが判断された場合は、条件4~6のいずれかの場合に該当するかについて、MPU10aにより更に判断されることになる。そして、このS32の段階で、実施例1の場合と同様に、MPU10aは、チームYYYに着目した記載を含む戦評記事を生成するため、チームYYYを一方のチームにしたときの条件判断も行うと共に、その時点までの各選手のポイント算出及び閾値との比較を行って、条件7の該当判断や記録等の達成に係る判断も行う。
そして、S33の段階で、試合記載生成装置10(MPU10a)は、S32の段階で判断した条件に応じた内容のパターン(図22のパターン内容一覧55で示される実施例2のパターンA~K)を判断テーブル13から特定する。
それから試合記載生成装置10(MPU10a)は、S33の段階で特定したパターンに応じた記載を含む経過記事を、テンプレートテーブル17を用いながら自動生成し(S34)、その自動生成した経過記事のそれぞれについて識別コードを発行し、その発行した識別コードと対応づけて、生成した経過記事に係るデータを記載DB18に記憶する(S35)。このように生成して記憶する経過記事としては、実施例1の場合と同様に、チームXXXを一方のチームとして特定したときのもの、チームYYYを一方のチームとして特定したときのものなどのように、複数種類の経過記事が生成されることになる。また、生成した経過記事に対して発行される識別コードには、試合途中のいつの時点の経過記事であるかを示す情報等も含めるか、又は、識別コードに対応付けて、試合途中のいつの時点の経過記事であるかを示す情報も一緒に記載DB18に記憶するようにして、生成した経過記事のデータを検索しやすくすることが好ましい。
このように実施例2で生成した経過記事は、実施例1と同様に各種サービスで提供可能であるが、実施例2では、試合途中の時点における経過記事が生成されることから、試合途中の経過速報を提供するようなサービスに対して実施例2は好適である。試合途中の状況を説明する記載(経過記事)を提供する場合でも、試合途中で負けている側を応援するファンの視点に立って、その途中までで、負けている側の良かったところに言及した内容を伝えられる。以下、実施例2に係る本発明を用いて自動生成した経過記事の具体例(チームXXXとチームYYYの対戦した野球の試合についての記事例)を示していく。
図24(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例1を示すイニングごとのスコア60であり、図24(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例1に対して自動生成された経過記事例70を示す。図24(a)のスコア60に示すように、この試合は7回裏終了時で、チームXXXがチームYYYを3対0でリードしており、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件1(図21参照、試合途中の時点で一方のチームが試合に勝っている場合)に該当し、図8(b)の戦評記事例70は、チームXXXについて、実施例2のパターンA(図22参照、一方のチームが試合途中で勝っていることに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図24(b)に示す経過記事例70の中で、「チームXXXが7回裏終了時点でチームYYYをリード。」という記載箇所70aが主に実施例2のパターンAに対応する記載に該当する。また、経過記事例70の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制。」という記載箇所70b、「3回には○井の二塁打で1点を追加、リードを3点に広げた。」という記載箇所70cなども、実施例2のパターンAに関連した記載に該当する。このように、図24(b)の戦評記事例70は、チームXXXについて、試合途中でリードしていることに関するポイントを随所に記載した内容を含むので、チームXXXのファン等に好適な試合途中の経過記事になっている。
図25(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例2を示すイニングごとのスコア61であり、図25(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例2に対して自動生成された経過記事例71を示す。図25(a)のスコア61に示すように、この試合は7回裏終了時で、チームXXXがチームYYYに3対4で負けているが、7回裏終了時点までにチームXXXがリードしていた状況がある(3回表までチームXXXが試合をリードしていた)。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件3(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、その時点までに一方のチームのリードしていた時期がある場合)に該当し、図25(b)の経過記事例71は、チームXXXについて、実施例2のパターンB(図22参照、一方のチームは試合途中の時点でリードされているが、その時点までに一方のチームのリードがあったことに係る示す内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図25(b)に示す戦評記事例71の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制し、3回には○井の二塁打で1点を追加、リードを3点に広げた。」という記載箇所71a、及び「チームXXXは7回、一死2塁と一打同点の場面を作ったが○井が内野ゴロ、大○が三振に倒れ、あと1本が出ず追いつけなかった。」という記載箇所71bが主に実施例2のパターンBに対応する記載に該当する。このように、図25(b)の経過記事例71は、チームXXXについて、試合途中の時点でリードされているが、その試合途中の時点までに一方のチームのリードがあったこと、そのリードに係る攻撃の様子等のように、試合途中におけるチームXXXの良かったところを説明する記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な試合途中の経過記事になっている。
図26(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例3を示すイニングごとのスコア62であり、図26(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例3に対して自動生成された経過記事例72を示す。図26(a)のスコア62に示すように、この試合は、7回裏終了時点でチームXXXがチームYYYに5対8でリードされているが、7回裏終了時点まででチームXXXは一時期(4回の表の終了時点まで)、5対0の得点差でリードしていた状況がある。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される実施例2の条件4(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、その時点までに一方のチームが4点より大きな得点差でリードが有った場合)に該当し、図26(b)の戦評記事例72は、チームXXXについて、実施例2のパターンC(図22参照、一方のチームは試合途中の時点でリードされているが、一時は簡単に追いつけない得点差でリードしていたことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図26(b)に示す経過記事例72の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制し、3回には大○の2打席連続となる3ラン本塁打が飛び出し、序盤で5対0と試合を優勢に進める。」という記載箇所72a、及び「6回には2番手の藤○が△にソロ本塁打を浴び逆転を許す。7回にも2点を奪われ5対8でリードされるが、終盤のチームXXXの逆襲に期待。」という記載箇所72bが主にパターンCに対応する記載に該当する。このように、図26(b)の戦評記事例72は、チームXXXについて、試合途中でリードされているが、それまでは、相手チームが満塁ホームランを打ったとしても追いつけないほどの得点差で一方のチームが大量リードを奪っていたこと、そのような大量リードを奪っていた様子、及び試合終盤でのチームXXXの反撃の期待等のように、試合中のチームXXXの良かったところや今後の希望する展開を表した記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な経過記事になっている。
図27(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例4を示すイニングごとのスコア63であり、図27(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例4に対して自動生成された経過記事例73を示す。図27(a)のスコア63に示すように、この試合は、7回裏終了時点でチームXXXがチームYYYに3対4でリードされているが、1回表から6回表終了時点までチームXXXがチームYYYをリードしていたと共に、そのリードしていた時期(回の数)が、試合途中の時点までの全期間(試合経過期間の7回)の半分を超えた状況になっている。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件5(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、試合中での一方のチームXXXのリードの回数が試合開始から試合途中までの全ての回の数の半分を超えていた場合)に該当しており、図27(b)の経過記事例73は、チームXXXについて、実施例2のパターンD(図22参照。一方のチームは試合途中の時点でリードされているが、その時点までの大半をリードしていたことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図27(b)に示す経過記事例73の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制し、3回には大○の二打席連続となるソロ本塁打が飛び出し、序盤で3対0と試合を優位に進める。」という記載箇所73a、及び「ところが、6回、岩○は制球を乱し、3四球で満塁とされ、坂○に走者一掃の二塁打を浴び1点差に迫られたところで降板。しかし後を託された藤○もチームYYYの打線の勢いを止めることができず本○に二塁打、○木にタイムリーヒットを打たれ試合を引っくり返されてしまったが、ここからチームXXXの反撃が待たれる。」という記載箇所73bが主に実施例2のパターンDに対応する記載に該当する。このように、図27(b)の経過記事例73は、チームXXXについて、試合途中でリードされているが、試合途中の時点までの大半でチームXXXは試合をリードしていたこと、そのようなリードを奪っていた様子、及び試合終盤でのチームXXXの反撃の期待等のように、試合中のチームXXXの良かったところや今後の希望する展開を表した記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な経過記事になっている。
図28(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例5を示すイニングごとのスコア64であり、図28(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例5に対して自動生成された経過記事例74を示す。図28(a)のスコア64に示すように、この試合では、7回裏終了時点でチームXXXがチームYYYに6対7で負けているが、その時点までにおいて、チームXXXは二回も逆転した状況になっている(2回の表と、6回の表に逆転)。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件6(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、その時点までに試合中にリードの回が途切れて複数存在した場合)に該当し、図28(b)の経過記事例74は、チームXXXについて、実施例2のパターンE(図22参照。一方のチームは試合途中でリードされているが、その時点までに逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図28(b)に示す経過記事例74の中で、「チームXXXは1回、先発の岩○がチームYYYの打線に連打を浴び2点の先制を許したものの、直後の2回、大○に3ラン本塁打が飛び出し逆転に成功。」という記載箇所74a、「なんとか追いつきたいチームXXXは6回、糸○、大○の連打で6対5と再び逆転に成功する。」という記載箇所34b、及び「7回、早くもマウンドに上がった藤○が二死から坂○に四球を与え、続く○本に逆転2ラン本塁打を許し、再度、チームYYYに勝ち越しを許したが、8回以降のチームXXXの再々逆転に期待。」という記載箇所74cが主に実施例2のパターンEに対応する記載に該当する。このように、図28(b)の経過事例74は、チームXXXについて、試合途中でリードされているが、試合途中の時点までに、試合中に複数回の逆転をしたこと、それらの逆転のときの様子等や、今後の希望する展開を表した記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な経過記事になっている。
図29(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例6を示すイニングごとのスコア65であり、図29(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例6に対して自動生成された経過記事例75を示す。図29(a)のスコア65に示すように、この試合では、7回裏終了時点でチームXXXがチームYYYに5対6で負けているが、その時点までにおいて、チームXXXがリードしていた時期があり、そのリードしていた時期(1回の表から7回の表までの回の数)が、試合途中の時点までの全期間(試合開始から7回までの全イニング)の半分を超えた状況になっていると共に、そのチームXXXのリードのときの最大得点差は5点(5対0でリード)になっていた状況がある。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件4(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、その時点までに一方のチームが4点より大きな得点差でリードが有った場合)及び実施例2の条件5(一方のチームが試合途中の時点で負けているが、試合中での一方のチームXXXのリードの回数が試合途中までの全ての回の数の半分を超えていた場合)に該当し、図29(b)の経過記事例75は、チームXXXについて、実施例2のパターンF(図22参照。一方のチームは試合途中でリードされているが、簡単に追いつけない得点差で試合中にリードしたと共に、そのリードしていた時期は、その時点までの大半の期間に及んでいたことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図29(b)に示す経過記事例75の中で、「チームXXXは1回、二死1塁から大○の2ラン本塁打で幸先よく先制し、3回には大○の2打席連続となるスリーラン本塁打が飛び出し、序盤で5対0と大量リードで試合を優位に進める。」という記載箇所75a、及び「ところが、7回、岩○は制球を乱し、3四球で満塁とされ、坂○に走者一掃の二塁打を浴び2点差に迫られたところで降板。しかし後を託された藤○もチームYYYの打線の勢いを止めることができず本○に二塁打、○木に本塁打を浴び試合を引っくり返されてしまったが、これから終盤のチームXXXの逆転に期待。」という記載箇所75bが主に実施例2のパターンDに対応する記載に該当する。このように、図29(b)の経過記事例75は、チームXXXについて、試合途中でリードされているが、その時点までに一時期、相手チームが満塁ホームランを打ったとしても追いつけないほどの得点差で大量リードを奪ったこと、その時点に居たるまでの大半をリードしていたこと、リードに関する攻撃の状況等、今後のチームXXXへ希望する展開を表した記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な経過記事になっている。
図30(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例7を示すイニングごとのスコア66であり、図30(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例7に対して自動生成された経過記事例76を示す。図30(a)のスコア66に示すように、7回裏終了時点で、チームXXXはチームYYYに9対10で負けているが、その時点までにチームXXXは二回も逆転したと共に(2回表と6回表の2回)、最初のチームXXXのリードのときの最大得点差は5点(7対2でリード)になっていた状況がある。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件4(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、その時点までに一方のチームが4点より大きな得点差でリードが有った場合)、及び、実施例2の条件6(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、その時点までに試合中にリードの回が途切れて複数存在した場合)に該当し、図30(b)の経過記事例76は、チームXXXについて、実施例2のパターンG(図22参照。一方のチームは試合途中の時点でリードされているが、その時点までに、簡単に追いつけない得点差でチームXXXのリードがあったと共に、逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図30(b)に示す経過記事例76の中で、「チームXXXは1回、先発の岩○がチームYYYの打線に連打を浴び2点の先制を許したものの、直後の2回、大○に3ラン本塁打が飛び出し逆転に成功。」という記載箇所76a、「3回には○川の満塁本塁打が飛び出し、序盤で7対2と大量リードで試合を優位に進める。」という記載箇所76b(条件4に対応する内容)、「しかしチームXXXは6回、一死2塁から大○がきょう2本目の本塁打を放ち再び試合を引っ繰り返す。」という記載箇所76c(条件6に対応する内容)、及び「ところがチームXXXは7回、リリーフの藤○が二死から坂○に四球を与え、続く○本に逆転2ラン本塁打を許し、チームYYYに再度リードを奪われた。8、9回の終盤にチームXXXの更なる逆転が期待される。」という記載箇所76dが主にパターンGに対応する記載に該当する。
このように、図30(b)の戦評記事例76は、チームXXXについて、試合途中の時点で相手チーム(チームYYY)にリードされているが、その時点までで、複数回の逆転をチームXXXがしたこと、相手チームが満塁ホームランを打ったとしても追いつけないほどの得点差でチームXXXは大量リードを奪ったこと、逆転や大量リードのときの攻撃の様子、今後のチームXXXの逆転の期待等を表した記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な経過記事になっている。
図31(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例8を示すイニングごとのスコア67であり、図31(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例8に対して自動生成された経過記事例77を示す。図31(a)のスコア67に示すように、この試合では、7回裏終了時点でチームXXXはチームYYYに6対8でリードされているが、その時点までに二回もチームXXXは逆転した状況になっていると共に(2回表と5回表の2回)、チームXXXがリードしていた回のトータルの数が、その時点までの大半を超えていた状況がある(2回表から4回表までと、5回表から7回表までリード)。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件5(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、試合中での一方のチームXXXのリードの回数が試合途中までの全ての回の数の半分を超えていた場合)、及び実施例2の条件6(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、その時点までに試合中にリードの回が途切れて複数存在した場合)に該当し、図31(b)の経過記事例77は、チームXXXについて、実施例2のパターンH(図22参照。一方のチームは試合途中の時点でリードされているが、その時点までの大半をチームXXXがリードしていたと共に(2回表から4回表までと、5回表から7回表までの期間)、試合中に逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容(2回表と5回表の逆転))に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図31(b)に示す戦評記事例77の中で、「チームXXXは1回、先発の岩○がチームYYYの打線に連打を浴び2点の先制を許したものの、直後の2回、大○に3ラン本塁打が飛び出し逆転に成功。」という記載箇所77a(条件5、6に関する記載)、「ところが4回、岩○が集中打で3点を失い逆転を許す。」という記載箇所77b(条件5、6に関する記載)、「しかし、チームXXXは、その直後の5回、一死二塁から大○が今日2本目の本塁打を放ち再び試合を引っ繰り返す。」という記載箇所77c(条件5、6に関する記載)、及び「だがチームXXXは7回、リリーフの藤○が二死から坂○に四球を与え、続く○本に逆転2ラン本塁打を許し再度リードを奪われる。終盤に向けてチームXXXの更なる逆転を期待。」という記載箇所77d(条件5、6に関する記載)が主に実施例2のパターンHに対応する記載に該当する。
このように、図31(b)の戦評記事例77は、チームXXXについて、試合途中の時点で相手チーム(チームYYY)にリードされているが、その時点まででチームXXXは複数回の逆転をしたこと、その時点までの期間においてチームXXXは大半をリードしていたこと、逆転やリードしたときの攻撃の様子、及び今後のチームXXXの逆転の期待等を表した記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。
図32(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例9を示すイニングごとのスコア68であり、図32(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例9に対して自動生成された経過記事例78を示す。図32(a)のスコア68に示すように、7回裏終了時点で、チームXXXはチームYYYに9対10で負けているが、その時点までで、チームXXXは二回も逆転したと共に(2回表と6回表)、最初のチームXXXのリードのときの最大得点差は5点(4回表から5回表まで7対2でチームXXXはリード)になっていた上、チームXXXのリードしていた回のトータルの数が試合開始から7回裏終了時点までの範囲の大半を超えていた状況がある(2回表から5回表まで、及び6回表から7回表までリード)。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件4(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、その時点までに一方のチームが4点より大きな得点差でリードが有った場合)、実施例2の条件5(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、試合中での一方のチームXXXのリードの回数が試合途中までの全ての回の数の半分を超えていた場合)、及び条件6(図21参照、一方のチームが試合途中の時点で負けているが、その時点までに試合中にリードの回が途切れて複数存在した場合)に該当し、図32(b)の経過記事例78は、チームXXXについて、実施例2のパターンI(図22参照。一方のチームは試合途中の時点でリードされているが、その時点までで、簡単に追いつけない得点差でのチームXXXのリードがあった上に、そのリードは試合開始から、その時点までの期間の大半に及んでいたと共に、逆転又は勝越が何度もあったことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図32(b)に示す経過記事例78の中で、「チームXXXは1回、先発の岩○がチームYYYの打線に連打を浴び2点の先制を許したものの、直後の2回、大○に3ラン本塁打が飛び出し逆転に成功。」という記載箇所78a(条件5、6に関する記載)、「4回には糸○に満塁本塁打が飛び出し7対2と一方的な得点差にまでリードを広げる。」という記載箇所78b(条件4に関する記載)、「ところがチームXXXは5回、2番手の○浪が集中打で6点を失い逆転を許す。」という記載箇所78c(条件5、6に関する記載)、「しかしチームXXXは6回、一死二塁から大○がきょう2本目の本塁打を放ち再び試合を引っ繰り返す。」という記載箇所78d(条件5、6に関する記載)、及び「だがチームXXXは7回、リリーフの藤○が二死から坂○に四球を与え、続く○本に逆転2ラン本塁打を許し、またもリードを奪われた。終盤のチームXXXの逆転に期待。」という記載箇所78e(条件4、5、6に関する記載)が主にパターンIに対応する記載に該当する。
このように、図32(b)の経過記事例78は、チームXXXについて、試合途中の時点で相手チーム(チームYYY)にリードされているが、その時点までで、チームXXXは複数回の逆転をしたこと、相手チームが満塁ホームランを打ったとしても追いつけないほどの得点差で大量リードを奪ったこと、試合開始から7回裏までの期間の大半をリードしていたこと、逆転やリードしたときの攻撃の様子、及び今後のチームXXXの逆転の期待等を表した記載を含む内容であるため、チームXXXのファン等に好適な戦評記事になっている。
図33(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例10を示すイニングごとのスコア69であり、図33(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例10に対して自動生成された経過記事例79を示す。図33(a)のスコア69に示すように、7回裏終了時点で、チームXXXはチームYYYに3対8で負けており、その時点までで、チームXXXは点数を入れるも、一度もリードした時期は無く、チームXXXの得点は、いずれも大○選手の2本の本塁打によるものであった。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件2(図22参照。一方のチームがリードされており、試合中、得点がゼロ又はリードも無かった場合)、及び実施例2の条件7(実施例1の条件7と同じ。一定式から求めたポイントが閾値を超える選手(打者又は投手)がいる場合)に該当しており、図33(b)の経過記事例79は、チームXXXについて、実施例2のパターンJ(一方のチームは試合途中の時点でリードされているが、その時点までで、一方のチームで活躍した選手が居たことに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図33(b)に示す経過記事例79の中で、「苦しい試合展開の中で気を吐いているのが4番の大○。6回の第3打席でソロ本塁打を放ち反撃の口火を切ると、7回にも四球の走者を1塁に置いて二打席連続の本塁打を放ち、この日3打点の活躍中。」という記載箇所79a(条件7に関する記載)、及び「試合は序盤の大量失点が響き3対8でリードされているものの、4番の大○に続くようなチームXXXの打線の活躍を終盤に期待。」という記載箇所79b(条件2に関する記載))が主に実施例2のパターンJに対応する記載に該当する。このように、図33(b)の経過記事例79は、チームXXXについて、試合途中の時点で相手チーム(チームYYY)にリードされており、特筆すべき事項は無かったが、チームXXX内で活躍した選手が居たので、その選手の活躍状況を示す記載や、今後のチームXXXの反撃を期待するような記載を含む内容であるため、負けている途中でも、チームXXXの中で活躍した選手の状況を知りたいファン等に好適な戦評記事になっている。
図34(a)は、一方のチームであるチームXXXと、他方のチームであるチームYYYが対戦する野球の試合での7回裏終了時点の得点状況例11を示すイニングごとのスコア80であり、図34(b)は、その試合の7回裏終了時点の得点状況例11に対して自動生成された経過記事例81を示す。図34(a)のスコア80に示すように、7回裏終了時点でチームXXXはチームYYYに0対10の完封でリードされており、チームXXXの良かったところや、活躍した選手等を特に指摘できないような試合内容になっている。
そのため、一方のチームであるチームXXXは、判断テーブル13で規定される中の実施例2の条件2(図22参照。一方のチームがリードされており、試合中、得点がゼロ又はリードも無かった場合)のみに該当し、図34(b)の経過記事例81は、チームXXXについて、実施例2のパターンK(図22参照。一方のチームは試合途中の時点でリードされており、相手のチーム(他方のチーム)を称えることに係る内容)に基づいた記載を含むように自動生成されたものになっている。
具体的には、図34(b)に示す経過記事例81の中で、「7回時点で、チームXXXの打線も圧巻の投球を続けるチームYYYの先発の○野の前に三振の山を築き、2塁も踏めないまま散発3安打に抑えられている。」という記載箇所81a(条件2に関する記載)、及び「何とか一矢を報いるようにチームXXXの終盤の奮起に期待。」という記載箇所81b(条件2に関する記載))が主にパターンKに対応する記載に該当する。このように、図34(b)の戦評記事例81は、チームXXXについて、試合途中の時点で大敗しており、その時点までにおいて特筆すべき事項は無く、チームXXX内で活躍した選手も居ないので、仕方なく相手チームを称える記載を含む内容になっていると共に、今後のチームXXXの奮起を期待する等の記載を含む経過記事になっている。
以上のように、本発明に係る第2実施形態(実施例2)では、試合途中で負けていても、その負けている側が、その時点までにリードしていたことや、そのリードによる得点差がワンプレーによる最大得点でも追いつけないほど大きかったことや、そのリードが、その時点の期間までの大半に及んでいたことや、逆転をしたことが何度もあったこと等があれば、それらの内容を説明する記載を含んだ経過記事が自動生成されるので、負けている側のファンも楽しめる記載を提供できる。
なお、本発明に係る第2実施形態(実施例2)でも、上述した第1実施形態(実施例1)で述べた各種変形例の適用が可能である。例えば、野球以外の一方と他方が得点形式で対戦する各種スポーツに実施例2は適用でき、実施例2の条件2~6のいずれかは提供するサービスの仕様等によっては省略可能である。
また、図19、20に示す実施例1の変形例のフローチャートに係る処理の内容は基本的に、実施例2にも適用できるが、適用する場合には、各段階の処理が、試合途中の時点で経過記事を生成するための内容に変わると共に、図23に示すフローチャートと同様に、図19に示すS10の段階とS11の段階の間に、図23に示すフローチャートにおけるS31の段階と同等の処理(取得した試合データが、経過記事を生成する時点(試合途中における区切りの良い時点)に応じたものであるか否かの判断処理)が入る。以下、図19、20のフローチャートに応じた実施例2の変形例の一つにおける処理の流れを、図35、36に示すフローチャートに従って説明していく。
まず、図35のフローチャートに示すように、この実施例2の変形例では、試合途中の時点で、試合記載生成装置10(MPU10a)は、外部の試合データ配信システム2から送信されてくる試合データを受信して取得したか否かを判断する(S40)。取得しなければ(S40:NO)、受信待ちとなり、取得すれば(S40:YES)、取得した試合データに含まれる直近の情報が、経過記事の生成時点となる区切りの良い時点(3回裏終了時点や、7回裏終了時点など)に応じたものであるか(記事生成時点の情報を含むか)否かを判断する(S41)。
取得した試合データに含まれる直近の情報が、経過記事の生成時点に応じたものでない場合(S41:NO)、最初のS40の段階へ処理が戻ることになる。なお、外部の試合データ配信システム2からの試合データの送信方式が、第1の方式又は第2の方式であるときの試合記載生成装置10の対応の仕方は、図23のフローチャートで説明したものと同様である。
一方、取得した試合データに含まれる直近の情報が、経過記事の生成時点に応じたものである場合(S41:YES)、試合記載生成装置10(MPU10a)は、暫定的に先攻のチームを一方のチームとして特定し、試合途中時点における一方のチームの得点と他方のチームの得点の大小を、取得した試合データに基づき比較して、前者の得点が後者の得点を上回るか否か(一方のチームが他方のチームをリードするか否か)を判断する(S42)。試合途中の時点で一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回っていると判断した場合(S42:YES)、試合記載生成装置10は、その一方のチームが実施例2の条件1に該当すると判断し、その時点で一方のチームが勝っている(リードしている)内容を表す記載を含む経過記事を、MPU10aは試合データに基づきテンプレートを用いて自動生成し(S50),その後は、図36のフローチャートのS48の段階へ進み、生成した経過記事に係るデータを記載DB18に記憶する処理を行う。
試合記載生成装置10(MPU10a)が、一方のチームの得点が他方のチームの得点を下回っている(一方のチームがリードされている)と判断した場合(S42:NO)、その時点までに、一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回った時期があるか否かを、取得した試合データに基づき判断する(S43)。試合記載生成装置10(MPU10a)が、試合途中の時点までに、一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回った時期があると判断した場合(S43:YES)、その時期が、試合経過期間の半分を超えていたか否かを判断する(S44)。
一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回った時期が、試合途中の時点までの試合経過期間の半分を超えていた場合(S44:YES)、すなわち、一方のチームが実施例2の条件5に該当するとき、試合記載生成装置10(MPU10a)は、一方のチームは試合途中の時点で負けているが、試合途中時点までの大半で他方のチームをリードしていたことに係る内容に基づいた記載を含む経過記事を、試合データに基づきテンプレートを用いて自動生成する(S54)。S54の段階で経過記事を生成した後は、上記と同様に、図36のフローチャートのS48の段階で、生成した経過記事に係るデータの記憶処理が行われる。
また、一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回った時期が、試合経過期間の半分を超えていない場合(S44:NO)、図36のフローチャートに示すように、一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回った時期が、試合途中の時点までで、途切れて複数回存在したか否かを、試合記載生成装置10(MPU10a)は試合データに基づき判断する(S45)。一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回った時期が途切れて複数回存在した場合(S45:YES)、試合途中時点までに、一方のチームによる再逆転又は再勝越があったことに係る内容に基づいた記載を含む経過記事を、試合記載生成装置10(MPU10a)は、試合データに基づきテンプレートを用いて自動生成する(S55)。なお、このS55の段階で経過記事を生成した後は上記と同様に、S48の段階に進んで記憶処理が行われる。
さらに、一方のチームの得点が他方のチームの得点を上回った時期が途切れて複数回存在しなかった場合(S45:NO)、試合途中の時点までで、一方のチームが4点(一つのプレーで取得可能な最大得点)より大きな得点差(5点以上の得点差)で他方のチームをリードしていたことがあったか否かをMPU10aは試合データに基づき判断する(S46)。一方のチームが4点より大きな得点差で他方のチームをリードしていた場合(S46:YES)、一時は簡単に追いつけない得点差で他方のチームをリードしていたことに係る内容に基づいた記載を含む経過記事を、MPU10aは、試合データに基づきテンプレートを用いて自動生成する(S56)。なお、このS56の段階で経過記事を生成した後も上記と同様に、S48の段階に進んで記憶処理が行われる。
さらにまた、一方のチームが4点より大きな得点差でリードしていなかった場合は(S46:NO)、それまでの段階の各処理の経緯より、試合途中時点で一方のチームは他方のチームにリードされているが、その時点までに一方のチームは他方のチームをリードしていた時期があった場合に該当するので、そのような場合に係る内容に応じた記載を含む経過記事を、MPU10aは試合データに基づきテンプレートを用いて自動生成する(S47)。なお、このS47の段階で経過記事を生成した後も上記と同様に、S48の段階に進んで記憶処理が行われる。
また、図35のフローチャートにおけるS43の段階で、試合途中の時点までに一方のチームのリードが無かった場合(S43:NO)、試合データに基づき、一方のチームの各出場選手に対してポイントを算出し、ポイントが閾値(例えば、50ポイント)を超える選手(打者又は投手)がいるか否かをMPU10aは判断し(S51)、算出したポイントが閾値を超えた選手が居た場合(S51:YES)、その閾値を超えた選手の活躍内容を表した記載(試合に負けている一方のチームにおいて活躍した選手に係る内容を表した記載)を含む経過記事をMPU10aは自動生成する(S52)。このS52の段階で経過記事を生成した後も上記と同様に、S48の段階に進んで記憶処理が行われる。
また、算出したポイントについて閾値を超えた選手が居なかった場合(S51:NO)、試合途中の時点までで、一方のチームは良いところも無く他方のチームにリードされており、一方のチームの中で活躍した選手も居なかった場合であるとMPU10aは判断し、リードしている他方のチームを称える内容に応じた記載を含む経過記事を、MPU10aは自動生成する(S53)。なお、このS53の段階で経過記事を生成した後も上記と同様に、S48の段階に進んで記憶処理が行われる。
以上のように、実施例2の変形例の一つとして、図35、36のフローチャートに示す処理の流れがあり、また、S43、44、45、46、51の各段階の判断処理は、上述した判断テーブル13を用いた場合と同様に、提供するサービスの仕様等に応じて、適宜省略できる。また、上述した説明では、先攻のチームを一方のチームとして特定して処理を行ったが、先攻のチームが試合途中の時点で勝っている場合は、後攻のチームを一方のチームとして特定し、図35、36のフローチャートに従った処理を行うことになる。なお、先攻のチームが試合途中の時点で負けている場合は、後攻のチームが勝っていることになるので、その場合は、後攻のチームについて、S50の段階に応じた処理を行って、後攻のチームが試合途中の時点で勝っている内容の経過記事が自動生成される。
さらに、第2実施形態(実施例2)の特有の変形例としては、経過記事の対象となる範囲や生成時期を様々にすることが挙げられる。例えば、経過記事の対象となる範囲としては、試合開始から試合途中の時点までの範囲を対象にする以外に、提供するサービスの内容や仕様等によっては、ある時点となる試合途中から、その後の試合途中の時点までの範囲を対象にして、実施例2の発明を適用してもよい。すなわち、試合開始から5回裏終了時点や、試合開始から7回裏終了時点で野球の試合途中の経過記事を作成するだけでなく、試合開始から3回裏終了時点で1回目(1番目)の経過記事を生成し、4回表から6回裏終了時点で2回目(2番目)の経過記事を生成し、7回表から8回裏終了時点などで3回目(3番目)の経過記事を生成する場合にも実施例2は適用できる。
このような変形例の場合、4回表から6回裏終了時点までの期間(範囲)を対象にして生成する2回目の経過記事や、7回表から8回裏終了時点までの期間(範囲)を対象にして生成する3回目の経過記事は、試合開始からの期間を含まないが、このように試合開始からの期間を含まない場合でも、実施例2に係る発明であれば、対象となる期間に応じた記載を含む経過記事を生成できる。
そして、この変形例では、実施例2の記載生成プログラムP2において、経過記事の生成時点を複数回、設定できるようになっており、その設定された時点が到来して、取得した試合データが、そのような設定時点の内容が含むかが、例えば、図23のフローチャートのS31の段階や、図35のフローチャートのS41の段階で判断されることになる。この判断で、設定された時点の内容を試合データが含むと判断されると、生成対象となる期間(範囲)ごとに、図23のフローチャートのS32の段階以降の処理、又は図35のフローチャートのS42の段階以降の処理が実行されて、生成対象となる範囲についての経過記事を自動生成されて、保存(記録)されることになる。
なお、この変形例における条件5は、一方のチームのリードの期間(回の数)が、生成対象となる期間(例えば、4回表から6回裏までの範囲)の半分を超えていたか否かで判断される。また、この変形例は時間で試合を決められているスポーツの試合についても適用でき、例えば、試合開始から20分経過時点までの(範囲)、20分経過時点から45分経過時点までの範囲(期間)といったように、それぞれの範囲(期間)ごとに経過記事を生成することも可能である。
さらに、上述した変形例のように、複数回の試合途中の時点で、経過記事を生成することは、試合記載生成装置10の管理者等が生成時点を設定することが想定できるが、管理者等が設定するのではなく、記載生成プログラムP2にて生成時点を複数の時点を予めプログラミングの中身でデフォルト的に規定しておいてもよい。この場合、規定しておく生成時点は、短い間隔の例としては、野球の試合の例では、一つの回(回の裏)が終了するごとに経過記事を生成する規定をプログラミングしておくことが考えられる。また、野球以外の試合で、時間にて試合の期間が決まっているときは、5分ごと、10分ごと、15分ごとなどの範囲(間隔)で、経過記事を記載生成プログラムP2の規定に従って生成することが考えられる(なお、このときは、試合データも上記のような時間間隔で送信されてくることになる)。また、実施例2においても、上述した実施例2の各種変形例は、適宜組み合わせて用いてもよい。