JP2023037106A - 車両用情報提示装置 - Google Patents

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孝典 松島
Takanori Matsushima
憲一郎 下
Kenichiro Shimo
優介 池田
Yusuke Ikeda
洋 村瀬
Hiroshi Murase
英朗 高比良
Hideaki Takahira
高嗣 平山
Takatsugu Hirayama
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Tokai National Higher Education and Research System NUC
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Abstract

【課題】運転者の前方に対する注意を維持した状態で運転者に適切に情報を提示可能な車両用情報提示装置を提供することである。【解決手段】本発明の一態様にかかる車両用情報提示装置1は、運転者の周辺視野の位置に情報を提示する発光装置13を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両用情報提示装置に関する。
運転者が安全な運転を遂行するための情報提示方法にはさまざまなものがある。その中で、代表的なものがダッシュボードの運転席付近等に設置されているカーナビゲーションシステム(カーナビ)であり、多くの車両において採用されている。カーナビでは、ディスプレイへの画像表示と音声で運転者に道路情報や行き先を案内する。
特許文献1には、運転者に対して経路案内を表示するカーナビゲーションシステムに関する技術が開示されている。
特開2007-155552号公報
しかしながら、カーナビの情報提示では、運転者の注意がカーナビのディスプレイに引き寄せられてしまい、前方に対する注意が散漫となるという問題がある。このため、運転者の前方に対する注意を維持した状態で運転者に適切に情報提示を行なう手段が必要とされている。
上記課題に鑑み本発明の目的は、運転者の前方に対する注意を維持した状態で運転者に適切に情報を提示可能な車両用情報提示装置を提供することである。
本発明の一態様にかかる車両用情報提示装置は、運転者の周辺視野の位置に情報を提示する発光装置を備える。
上述の車両用情報提示装置において、前記発光装置は、フロントガラスの周縁部、ダッシュボードの上面、Aピラー、及びハンドルの上部のうちの少なくとも一箇所に設けられていてもよい。
上述の車両用情報提示装置において、前記発光装置は、前記フロントガラスの運転席側の周縁下部に設けられていてもよい。
上述の車両用情報提示装置において、前記発光装置は、前記フロントガラスの運転席側の周縁側部に設けられていてもよい。
上述の車両用情報提示装置において、前記発光装置は、前記ダッシュボードの運転席側の上面内装側に設けられていてもよい。
上述の車両用情報提示装置において、前記発光装置は、前記運転席側のAピラーの内装側に設けられていてもよい。
上述の車両用情報提示装置において、前記発光装置は、前記フロントガラスの助手席側の周縁下部、前記フロントガラスの助手席側の周縁側部、前記ダッシュボードの助手席側の上面、及び前記助手席側のAピラーのうちの少なくとも一箇所に設けられていてもよい。
上述の車両用情報提示装置は、車両周辺の状況に関する情報を取得する情報取得部と、前記情報取得部で取得した情報に応じて前記発光装置を制御する制御部と、を更に備えていてもよい。
上述の車両用情報提示装置において、前記制御部は、前記発光装置の色、輝度、及び周波数の少なくとも一つを制御可能に構成されていてもよい。
上述の車両用情報提示装置において、前記制御部は、前記情報取得部で取得した情報に基づいて決定された危険度に応じて前記発光装置を制御してもよい。
上述の車両用情報提示装置において、前記制御部は、前記情報取得部で取得した情報を用いて車両が走行している環境を判定し、前記判定された環境に応じて前記発光装置を制御してもよい。
本発明により、運転者の前方に対する注意を維持した状態で運転者に適切に情報を提示可能な車両用情報提示装置を提供できる。
実施の形態にかかる車両用情報提示装置を説明するための模式図である。 実施の形態にかかる車両用情報提示装置が備える発光装置の構成例を示す平面図である。 実施の形態にかかる車両用情報提示装置のシステム構成を説明するためのブロック図である。 実施例における実験条件を説明するための模式図である。 実施例における実験条件を説明するための図である。 実施例における実験条件を説明するための図である。 実験結果を示す表である。 発光装置の各色における反応率を示す表である。 発光装置の各色における反応率を示すグラフである。 発光装置の各輝度における反応率を示す表である。 発光装置の各輝度における反応率を示すグラフである。 発光装置の各周波数における反応率を示す表である。 発光装置の各周波数における反応率を示すグラフである。 発光装置の各位置における反応率を示す表である。 発光装置の各位置における反応率を示すグラフである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態にかかる車両用情報提示装置を説明するための模式図である。本実施の形態にかかる車両用情報提示装置1は、車両20の車内前方に設けられた発光装置13_1~13_4を備える。なお、図1では発光装置13_1~13_4の位置を明示するためにハンドルの図示を省略している。
図1に示すように、車両20の車内前方にはフロントガラス21、ダッシュボード22、Aピラー23、24が設けられている。Aピラー23、24は、フロントガラス21の左右それぞれに設けられた支柱である。図1に示す構成例では、車両20の進行方向右側が運転席25であり、進行方向左側が助手席26である。
本実施の形態にかかる車両用情報提示装置1は、運転者に情報を提示する発光装置13_1~13_4を備えており、発光装置13_1~13_4は、フロントガラス21の周縁部、ダッシュボード22の上面、及びAピラー23に設けられている。なお、図1に示す構成例では、4つの発光装置13_1~13_4を備える構成を示しているが、本実施の形態において発光装置13_1~13_4は少なくとも一つ備えていればよい。本明細書では、発光装置13_1~13_4を総称して発光装置13と記載する場合もある。また、本実施の形態にかかる車両用情報提示装置1は、不図示のハンドル上部に発光装置を備えてもよい。ハンドル上部とは、車両の上下方向における、ハンドルの上側半分のいずれかの位置である。例えば、発光装置はハンドルの最上部に設けられてもよい。なお、発光装置をハンドルの上部に備える場合、発光装置が運転者から視認できる位置に備えられる。
図1に示すように、発光装置13_1、13_3はフロントガラス21の周縁部に設けられている。具体的には、発光装置13_1は、フロントガラス21の運転席25側の周縁側部に設けられている。換言すると、発光装置13_1は、フロントガラス21とAピラー23との境界付近に設けられている。このとき、発光装置13_1はフロントガラス21の表面に設けてもよく、Aピラー23の表面に設けてもよく、フロントガラス21とAピラー23の境界を跨ぐように設けてもよい。
発光装置13_3は、フロントガラス21の運転席25側の周縁下部に設けられている。換言すると、発光装置13_3は、フロントガラス21とダッシュボード22との境界付近に設けられている。このとき、発光装置13_3はフロントガラス21の表面に設けてもよく、ダッシュボード22の表面に設けてもよく、フロントガラス21とダッシュボード22の境界を跨ぐように設けてもよい。
発光装置13_2はAピラー23に設けられている。具体的には、発光装置13_2は、運転席25側のAピラー23の内装側に設けられている。ここでAピラー23の内装側とは、Aピラー23の後方側(運転者側)の意味である。つまり、発光装置13_2は、発光装置13_1に対してAピラー23の後方側に配置されている。なお、本実施の形態において発光装置13_2は、Aピラー23の表面であれば、フロントガラス21と運転席25側のサイドガラスとの間のどの位置に設けてもよい。
また、発光装置13_4はダッシュボード22の上面に設けられている。具体的には、発光装置13_4は、ダッシュボード22の運転席25側の上面内装側に設けられている。ここでダッシュボード22の内装側とは、ダッシュボード22の後方側(運転者側)の意味である。つまり、発光装置13_4は、発光装置13_3に対して運転席25側に配置されている。なお、本実施の形態において発光装置13_4は、ダッシュボード22の上面であれば、フロントガラス21の周縁下部とダッシュボード22の運転席25側の端部との間のどの位置に設けてもよい。
このように、本実施の形態では、車内の運転者の周辺視野の位置に発光装置13_1~13_4を配置する。ここで運転者の周辺視野とは、運転者の注視点の周辺位置の視野である。例えば、周辺視野とは、JIS R3212:2015の附属書JA「安全ガラスの光学的特性及び耐光性についての試験領域」で規定された試験領域Aの外側の位置の視野である。
運転者の周辺視野は、運転者の注視点から上下方向及び左右方向の少なくとも一方に所定の角度離れた位置とも言える。所定の角度は、例えば、5°以上でもよく、8°以上でもよく、10°以上でもよく、13°以上でもよく、15°以上でもよい。また所定の角度は、例えば、80°以下でもよく、60°以下でもよく、40°以下でもよく、30°以下でもよく、20°以下でもよい。人間の視覚特性を考慮し、周辺視野は上下方向と左右方向で異なってもよい。例えば、周辺視野は、注視点から上下方向に5°以上30°以下の範囲でもよく、8°以上20°以下の範囲でもよい。例えば、周辺視野は、注視点から左右方向に10°以上60°以下の範囲でもよく、15°以上40°以下の範囲でもよい。なお、上下方向に5°以上とは、上方向に5°以上又は下方向に5°以上の範囲を意味し、左右方向に5°以上とは、右方向に5°以上又は左方向に5°以上の範囲を意味する。他の角度についても同様である。なお、左右方向の角度は、水平角とも言い、上方向の角度は仰角とも言い、下方向の角度は俯角とも言う。
また、本実施の形態では、助手席26側に発光装置13を設けてもよい。具体的には、フロントガラス21の助手席26側の周縁下部、フロントガラス21の助手席26側の周縁側部、ダッシュボード22の助手席26側の上面、及び助手席26側のAピラーのうちの少なくとも一箇所に発光装置13を設けてもよい。助手席26側に発光装置13を設けた場合は、特に左折時に運転者に適切に危険を通知できる。
なお、図1に示す構成例では、車両20の進行方向右側が運転席25、進行方向左側が助手席26である場合を示した。しかし本実施の形態では、車両20の進行方向左側を運転席、進行方向右側を助手席としてもよい。この場合は、図1に示した各々の発光装置13_1~13_4を左右対称に配置する。
本実施の形態において発光装置13の形状は、典型的には直方体状(バー状)であるが、発光装置13の形状は直方体状に限定されることはなく、発光装置13を設置する場所に応じて適宜変更してもよい。
図2は、本実施の形態にかかる車両用情報提示装置が備える発光装置の構成例を示す平面図である。図2に示すように、発光装置13は、基板31、発光素子32、及びカバー33を用いて構成されている。例えば、基板31はプリント配線基板であり、複数の発光素子32の各々は、基板31に実装されている。発光素子32は、例えばLED(Light Emitting Diode)や有機EL(Electro Luminescence)等を用いて構成できる。発光素子32は、単色の発光素子でもよく、3色(RGB)発光の発光素子でもよい。発光素子32の発光色は、白、緑、アンバーが好ましいがこれらに限定されない。なお、3色発光の発光素子を用いた場合は、白、緑、アンバー等の複数の色を選択的に発光するように制御できる。
複数の発光素子32は、カバー33を用いて覆われている。カバー33は透明でもよく、半透明でもよい。カバー33を設けることで、発光装置13の意匠性や耐候性を向上できる。
なお、本実施の形態において発光装置13は、図2に示した構成に限らない。例えば、フロントガラスに導光板を張り付け、この導光板の端部に発光素子を設けてもよい。この場合は、発光素子の光が導光板の端部から導光板全体に伝わり、フロントガラスの表面において導光板から光が散乱することで、フロントガラスの表面から光が発光する。フロントガラスが合わせガラスである場合は、発光素子及び導光板の少なくとも一方を2枚のガラスで挟むようにしてもよい。なお、2枚のガラスの間も「車内」に含めるものとする。
次に、本実施の形態にかかる車両用情報提示装置のシステム構成を、図3に示すブロック図を用いて説明する。図3に示すように、本実施の形態にかかる車両用情報提示装置1は、情報取得部11、制御部12、及び発光装置13を備える。発光装置13は、上述した発光装置13に対応している。
情報取得部11は、車両周辺の状況に関する情報を取得する。例えば情報取得部11は、LIDAR(Light Detection and Ranging)、カメラ、ミリ波レーダ、レインセンサ等を用いて構成されており、車両周辺の障害物、他車両、歩行者等を検知できる。また、情報取得部11は、車両が走行している環境(例えば、高速道路、市街地、田舎道、トンネル、昼夜、雨天、晴天等)に関する情報を取得してもよい。
制御部12は、情報取得部11で取得した情報に応じて発光装置13を制御する。例えば、制御部12は、情報取得部11で取得した情報を用いて車両(自車両)が危険な状態であるか否かを判定し、車両が危険な状態であると判定した場合、発光装置13が発光するように制御して、運転者に危険を通知する。
例えば、制御部12は、発光装置13の色、輝度、及び周波数の少なくとも一つを制御可能に構成されていてもよい。なお、制御部12は、複数の発光素子32を同時に発光させてもよく、異なるタイミングで発光させてもよい。例えば、制御部12は、複数の発光素子32を段階的に(いわゆるシーケンシャルに)発光させてもよい。制御部12は、シーケンシャルの発光周期を制御可能に構成されてもよい。また、制御部12は、情報取得部11で取得した情報に基づいて決定された危険度に応じて発光装置13を制御してもよい。
例えば、制御部12は、情報取得部11で取得した情報に基づいて決定された危険度が高い場合、発光装置13の色、輝度、周波数が運転者の注意を引く条件となるように発光装置13を制御してもよい。運転者の注意を引く発光装置13の条件の一例としては、色がアンバー、輝度が中間の輝度、周波数が6Hzであるが、これらの条件に限定されることはない。
また、本実施の形態において制御部12は、情報取得部11で取得した情報を用いて、車両が走行している環境を判定し、判定された環境に応じて発光装置13を制御してもよい。例えば、制御部12は、車両が走行している環境(例えば、高速道路、市街地、田舎道、トンネル、昼夜、雨天、晴天等)に応じて、発光装置13の色、輝度、周波数を制御してもよい。例えば、制御部12は、車両が走行している環境が夜間の場合、発光装置13の輝度が昼間の場合よりも低くなるように発光装置13を制御してもよい。このように制御することで、発光装置13が発光した際、夜間に運転している運転者が眩しくなることを抑制できる。
以上で説明したように、本実施の形態にかかる車両用情報提示装置では、運転者に危険を通知する発光装置を、運転者の周辺視野の位置、具体的には、フロントガラスの周縁部、ダッシュボードの上面、Aピラー、及びハンドル上部のうちの少なくとも一箇所に設けている。このように、本実施の形態では、運転者の周辺視野の位置に発光装置が配置されるので、運転者の前方に対する注意を維持した状態で運転者に適切に情報を提示できる。
ところで、運転者の前方に対する注意を維持したまま情報提示を行なう方法の一例として、前方視界上に視覚情報を提示するヘッドアップディスプレイ(HUD:Head-Up Display)の開発が進められている。しかしながら、前方視界上に視覚情報を虚像として提示するヘッドアップディスプレイでは、前方の景色情報を隠してしまうおそれや、運転者の視点が結像位置に固定されてしまうおそれがある。
このような理由から、運転者の前方に対する注意を維持した状態で運転者に適切に情報提示を行なう手段が必要とされていた。
本実施の形態にかかる車両用情報提示装置では、運転者に危険を通知する発光装置を、運転者の周辺視野の位置、具体的には、フロントガラスの周縁部、ダッシュボードの上面、Aピラー、及びハンドル上部のうちの少なくとも一箇所に設けている。このように、本実施の形態では、運転者の周辺視野の位置に発光装置が配置されるようにしているので、運転者の前方に対する注意を維持した状態で運転者に適切に情報を提示できる。
<実験方法>
本発明の実施例として、以下の実験を行った。
図4は、実施例における実験条件を説明するための模式図である。実験室内に運転時を模擬した状況として、フロントガラス21、ダッシュボード22、Aピラー23を机の上に配置し、運転席25のコックピットを再現した。そして、運転席25の前方に車載カメラ映像41を映して、実験参加者に視聴させた。実験時の室内の照度は20Luxとした。
また、運転席25の前方に発光装置13_1~13_4を配置した。具体的には、フロントガラス21の運転席25側の周縁側部に発光装置13_1を設けた。以下、発光装置13_1の位置を、「Aピラーガラス側」と記載する。また、運転席25側のAピラー23の内装側に発光装置13_2を設けた。以下、発光装置13_2の位置を、「Aピラー内装側」と記載する。また、フロントガラス21の運転席25側の周縁下部に発光装置13_3を設けた。以下、発光装置13_3の位置を、「ダッシュボードガラス側」と記載する。また、ダッシュボード22の運転席25側の上面内装側に発光装置13_4を設けた。以下、発光装置13_4の位置を、「ダッシュボード内装側」と記載する。なお、発光装置13_1~13_4の位置を表すこれらの表現は単なる呼称であり、上述した意味以外に限定されない。
発光装置13_1~13_4には、図2に示した構成のように5つの発光素子(LED)32を備える発光装置を使用した。発光装置13_1~13_4のサイズは、縦30mm×横300mm×高さ12mmとした。発光素子には、高輝度3色発光LED(ローム社製 SMLVN6RGB1W)を使用した。発光装置13_1~13_4のカバーには、エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)製の半透明のスポンジシートを使用した。発光装置13_1と発光装置13_2の中心間距離は90mmとした。発光装置13_3と発光装置13_4の中心間距離は215mmとした。
また、発光装置13_1~13_4(以下、LEDとも記載する)の点滅パラメータは、3Hz、6Hz、10Hzとした。輝度はLEDの制御プログラムで設定可能なレベル値で示しており、周辺視野で視認が可能な明るさに設定した。LEDの色は、アンバー、緑、白とした。これらの実験条件を表1に示す。
そして、輝度レベル、周波数、色、位置の組み合わせを複数設定したLEDの点滅を実験参加者に提示した。このLEDの点滅パラメータはプログラム制御により変化させた。なお、表1における輝度レベルは、「B20」<「B40」<「B63」の関係にある。
Figure 2023037106000002
実験参加者に視聴させる車載カメラ映像は、高速道路を走行中のものから、車両の追い越しや追い抜きがないシーンを抽出し、約5分弱の長さの映像を制作した。図4に車載カメラ映像41を示す。映像視聴時の注視の目安として、画面中央の前方車両が位置する付近に緑色の中抜き円42を配置し、実験中は運転するような状態になるように、緑円の中に視線を向けるように実験参加者に指示した。
また、点滅するLEDの位置に関して、事前に、Aピラーガラス側かAピラー内装側のどちらかのLED、もしくはダッシュボードガラス側かダッシュボード内装側のどちらかのLEDが光る旨を実験参加者に教示した。LEDの点滅パラメータの提示順はランダム、LEDの点滅時間は2秒間として、図5に示すように8秒間のいずれかのタイミングで光るようにプログラミング制御した。この8秒間を27回(3輝度×3周波数×3色)繰り返し、1分間程度の小休憩、次の27回の繰り返しまでを1セットとして、「Aピラーガラス側とAピラー内装側の組み合わせ」と、「ダッシュボードガラス側とダッシュボード内装側の組み合わせ」で各3回,計6セットの実験を行なった。
LEDの点滅に対する気付きの計測にはボタン操作を用いた。実験参加者がLEDの点滅に気付いたと感じた際にボタンを押すように指示した。その際に、LEDや手元のボタンの方へ視線を向けずに映像中の円42(図4参照)を注視するように指示した。
<実験結果>
実験参加者がLEDの点滅に反応してボタンを押すまでにかかった時間を反応時間と定義した。つまり、図6に示すように、LEDの点滅が開始したタイミングs1の後、実験参加者がLEDの点滅に反応してボタンを押したタイミングr1までの時間t1を反応時間とした。同様に、LEDの点滅が開始したタイミングs2の後、実験参加者がLEDの点滅に反応してボタンを押したタイミングr2までの時間t2を反応時間とした。なお、図6の左側は反応が早い例を、右側は反応が遅い例を示している。
反応時間の測定結果を図7の表に示す。図7に示す測定結果は、LEDの点滅に気付かずにボタンを押さなかった場合を除いた各パラメータの組み合わせでの平均値を示している。図7に示す測定結果では、全体的に0.5秒~0.6秒付近に反応時間が分布していた。全パラメータの平均値と標準偏差は0.581秒±0.277秒、最小は0.499秒、最大は0.713秒となっており、気付いた際には1秒未満の早いタイミングであることが示された。
反応時間では、気付きが生じなかった点滅パラメータについて除外したため、検証ができなかった。そのため、全試行回数のうち、ある秒数以内に反応できたかどうかを検証する指標として反応率を定義した。輝度、周波数、色、位置の各パラメータのどの要素で反応率に違いが出たかを検証するため、それぞれのパラメータごとに0.2秒~2.0秒以内における反応率をまとめた。これらの結果を図8~図15に示す。例えば、図8のアンバーの反応時間「~0.4s」の反応率は、20.5%であるが、これはアンバーに発光させた全試行回数に対して0.4秒以内に正しく反応した回数の割合を示している。つまり、「~0.4s」の反応率は、0.2sまでに正しく反応した回数および0.3sまでに正しく反応した回数を含む値である。
あるパラメータのある試行において全く気付かなかった場合も存在するため、この反応率が100%となることはなかった。その結果、0.3秒以内ではほとんど気付かず、0.8秒を超えると約8割、1.0秒を超えると約9割の試行で気付くことができた。
以下、各パラメータの実験結果について説明する。
図8、図9はそれぞれ、発光装置(LED)の各色における反応率を示す表およびグラフである。なお、図9に示すグラフは、図8の表に示した実験結果をグラフに表したものである。図9のグラフの各秒数において、白、緑、アンバーの順にデータを示している。図8、図9に示すように、LEDの色がアンバーの場合は、反応率の結果が良好であった。アンバーの反応率が高かった理由は、アンバーはウインカーなどで使われている注意を惹きやすいオレンジ系統の色であったからと考えられる。
図10、図11はそれぞれ、発光装置(LED)の各輝度における反応率を示す表およびグラフである。なお、図11に示すグラフは、図10の表に示した実験結果をグラフに表したものである。図11のグラフの各秒数において、B20、B40、B63の順にデータを示している。また、輝度の値B20、B40、B63はLEDの制御プログラムで設定可能なレベル値であり、数値が高くなるほど明るくなる。図10、図11に示すように、LEDの輝度レベルが中間であるB40では反応率の結果が最も良好であった。また、LEDの輝度レベルが最も高いB63では反応率の結果が次に良好であった。これらの結果から、LEDの輝度はある程度必要であること、また、LEDの輝度が高すぎる場合は逆効果であることがわかった。
図12、図13はそれぞれ、発光装置(LED)の各周波数における反応率を示す表およびグラフである。なお、図13に示すグラフは、図12の表に示した実験結果をグラフに表したものである。図13のグラフの各秒数において、3Hz、6Hz、10Hzの順にデータを示している。図12、図13に示すように、LEDの周波数が中間である6Hzでは反応率の結果が最も良好であった。また、LEDの周波数が最も高い10Hzでは反応率の結果が次に良好であった。LEDの周波数が最も低い3Hzでは反応率の結果が最も低かった。これらの結果から、LEDの周波数は、ウインカーの毎分60回以上120回以下(1Hz~2Hz)と比較して高めに設定するのが良いこと、また、周波数が高すぎる場合は点滅の回数が多すぎて逆効果であることがわかった。
図14、図15はそれぞれ、発光装置(LED)の各位置における反応率を示す表およびグラフである。なお、図15に示すグラフは、図14の表に示した実験結果をグラフに表したものである。図15のグラフの各秒数において、Aピラーガラス側、Aピラー内装側、ダッシュボードガラス側(図14では「DBガラス」と記載している)、ダッシュボード内装側(図14では「DB内装」と記載している)の順にデータを示している。図14、図15に示すように、ダッシュボードガラス側(発光装置13_3)では0.5s以下での反応率の結果が最も良好であった。また、Aピラーガラス側(発光装置13_1)では、0.6s~0.8sでの反応率の結果が最も良好であった。これらの結果から、LEDの位置はフロントガラス側の位置が良好であることがわかった。この理由は、フロントガラス側の位置は、実験参加者の注視点に近い位置であったからであると考えられる。
以上の結果から、各パラメータを見ると、輝度レベルはB40、周波数は6Hz、色はアンバー、位置はAピラーガラス側において微差ではあるが、他のパラメータより高い反応率を示す結果となった。この結果から運転時の注意喚起の点滅パラメータとして、これらの値が有効である可能性が考えられる。
以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
1 車両用情報提示装置
11 情報取得部
12 制御部
13、13_1~13_4 発光装置
20 車両
21 フロントガラス
22 ダッシュボード
23、24 Aピラー
25 運転席
26 助手席
31 基板
32 発光素子
33 カバー
41 車載カメラ映像
42 円

Claims (11)

  1. 運転者の周辺視野の位置に情報を提示する発光装置を備える、車両用情報提示装置。
  2. 前記発光装置は、フロントガラスの周縁部、ダッシュボードの上面、Aピラー、及びハンドルの上部のうちの少なくとも一箇所に設けられている、請求項1に記載の車両用情報提示装置。
  3. 前記発光装置は、前記フロントガラスの運転席側の周縁下部に設けられている、請求項2に記載の車両用情報提示装置。
  4. 前記発光装置は、前記フロントガラスの運転席側の周縁側部に設けられている、請求項2または3に記載の車両用情報提示装置。
  5. 前記発光装置は、前記ダッシュボードの運転席側の上面内装側に設けられている、請求項2~4のいずれか一項に記載の車両用情報提示装置。
  6. 前記発光装置は、運転席側のAピラーの内装側に設けられている、請求項2~5のいずれか一項に記載の車両用情報提示装置。
  7. 前記発光装置は、前記フロントガラスの助手席側の周縁下部、前記フロントガラスの助手席側の周縁側部、前記ダッシュボードの助手席側の上面、及び前記助手席側のAピラーのうちの少なくとも一箇所に設けられている、請求項2~6のいずれか一項に記載の車両用情報提示装置。
  8. 車両周辺の状況に関する情報を取得する情報取得部と、
    前記情報取得部で取得した情報に応じて前記発光装置を制御する制御部と、を更に備える、
    請求項1~7のいずれか一項に記載の車両用情報提示装置。
  9. 前記制御部は、前記発光装置の色、輝度、及び周波数の少なくとも一つを制御可能に構成されている、請求項8に記載の車両用情報提示装置。
  10. 前記制御部は、前記情報取得部で取得した情報に基づいて決定された危険度に応じて前記発光装置を制御する、請求項8または9に記載の車両用情報提示装置。
  11. 前記制御部は、前記情報取得部で取得した情報を用いて車両が走行している環境を判定し、前記判定された環境に応じて前記発光装置を制御する、請求項8~10のいずれか一項に記載の車両用情報提示装置。
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