JP2023035323A - カバー部材の製造方法及び電子機器 - Google Patents

カバー部材の製造方法及び電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2023035323A
JP2023035323A JP2021142095A JP2021142095A JP2023035323A JP 2023035323 A JP2023035323 A JP 2023035323A JP 2021142095 A JP2021142095 A JP 2021142095A JP 2021142095 A JP2021142095 A JP 2021142095A JP 2023035323 A JP2023035323 A JP 2023035323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
standing wall
cover member
cutting tool
manufacturing
display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021142095A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7220261B1 (ja
Inventor
佳士 中垣
Yoshiji Nakagaki
達也 潮田
Tatsuya Shioda
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lenovo Singapore Pte Ltd
Original Assignee
Lenovo Singapore Pte Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lenovo Singapore Pte Ltd filed Critical Lenovo Singapore Pte Ltd
Priority to JP2021142095A priority Critical patent/JP7220261B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7220261B1 publication Critical patent/JP7220261B1/ja
Publication of JP2023035323A publication Critical patent/JP2023035323A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Casings For Electric Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】デバイス収納用のスペースを確保しつつ、外観品質を確保することができるカバー部材の製造方法及び電子機器を提供する。【解決手段】カバー部材の製造方法は、金属プレートの外周縁部における連続する3辺に対して順に第1立壁、第2立壁、及び第3立壁を形成すると共に、第2立壁の外側面の一部に突出部を形成することで、カバー部材の原型を成形する原型成形工程と、第2立壁の外側面の第1端部から突出部の第1側面までの範囲を工作機械の刃具で表面処理する第1工程と、第1工程の前又は後に連続して実施され、突出部の第1側面を表面処理する第2工程と、第2立壁の外側面の第2端部から突出部の第2側面までの範囲を刃具で表面処理する第3工程と、第3工程の前又は後に連続して実施され、突出部の第2側面を表面処理する第4工程と、を有する。【選択図】図14

Description

本発明は、電子機器の筐体に用いるカバー部材の製造方法及び電子機器に関する。
ノート型PCのような電子機器は、例えばディスプレイを備えた筐体上部にカメラを備えている(例えば特許文献1参照)。
特許第6728450号公報
上記のような筐体としては、背面及び側面を構成するカバー部材と、このカバー部材の正面に配置されたディスプレイの外周を囲むベゼル部材(額縁)とを有する構成がある。
ところで、近年、上記のような電子機器は、カメラの高性能化に対する要望が強く、高性能のカメラは厚みが大きい。一方、筐体は、薄型化やベゼル部材の幅狭化に対する要望や外観品質に対する要望が強く、カメラの収納スペースの確保が難しい。そこで、カメラのようなデバイス収納用のスペースを確保しつつも、筐体の外観品質を損なうことがない構成が要求されている。
本発明は、上記従来技術の課題を考慮してなされたものであり、デバイス収納用のスペースを確保しつつ、外観品質を確保することができるカバー部材の製造方法及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係るカバー部材の製造方法は、電子機器の筐体に用いるカバー部材の製造方法であって、金属プレートの外周縁部における連続する3辺に対して順に第1立壁、第2立壁、及び第3立壁を形成すると共に、前記第1立壁と前記第3立壁との間に位置する前記第2立壁の外側面の一部に突出部を形成することで、該突出部の内側にデバイス設置用のスペースを設けた前記カバー部材の原型を成形する原型成形工程と、前記原型成形工程の後、前記第2立壁の前記外側面のうち、その長手方向での第1端部から前記突出部の前記第1端部側の第1側面までの範囲を、該長手方向に沿って工作機械の刃具で表面処理する第1工程と、前記第1工程の前又は後に該第1工程と連続して実施され、前記突出部の前記第1側面に沿って前記刃具を移動させることで、該第1側面を表面処理する第2工程と、前記原型成形工程の後であって、前記第1工程及び前記第2工程の前又は後に実施され、前記第2立壁の前記外側面のうち、その長手方向での第2端部から前記突出部の前記第2端部側の第2側面までの範囲を、該長手方向に沿って前記刃具で表面処理する第3工程と、前記第3工程の前又は後に該第3工程と連続して実施され、前記突出部の前記第2側面に沿って前記刃具を移動させることで、該第2側面を表面処理する第4工程と、を有する。
本発明の第2態様に係る電子機器は、カバー部材を有する筐体と、表示面を有し、前記表示面とは反対側の裏面が前記カバー部材の内面で支持されたディスプレイと、前記ディスプレイの表示面の外周に沿って設けられたベゼル部材と、を備え、前記カバー部材は、前記ディスプレイの一縁部に沿って延在する立壁を有し、前記立壁は、その外側面の一部が前記ディスプレイの一縁部から離間する方向に突出した突出部が設けられ、前記立壁の外側面及び前記突出部の側面には、連続した表面処理が形成されている。
本発明の上記態様によれば、デバイス収納用のスペースを確保しつつ、外観品質を確保することができる。
図1は、一実施形態に係る製造方法で製造したカバー部材を用いた電子機器の筐体を開いて上から見下ろした模式的な平面図である。 図2は、筐体間を閉じた状態での電子機器の平面図である。 図3は、筐体間を閉じた状態での電子機器の底面図である。 図4は、筐体間を閉じた状態での電子機器の正面図である。 図5は、筐体間を閉じた状態での電子機器の背面図である。 図6は、筐体間を閉じた状態での電子機器の左側面図である。 図7は、筐体間を閉じた状態での電子機器の右側面図である。 図8は、カバー部材の正面図である。 図9は、図8に示す突出部及びその周辺部の拡大図である。 図10は、第1筐体の突出部及びその周辺部を拡大してZ1側から見た平面図である。 図11は、第1筐体の突出部及びその周辺部を拡大してZ1側から見た斜視図である。 図12は、突出部の第2側面及びその周辺部を拡大した斜視図である。 図13は、カバー部材の製造方法の一例を示すフローチャートである。 図14は、カバー部材に対する表面処理の手順の一例を示す平面図である。 図15は、カバー部材に対する表面処理工程の説明図である。 図16は、突出部30の外側面30aに対する表面処理工程の説明図である。
以下、本発明に係るカバー部材の製造方法について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、一実施形態に係る製造方法で製造したカバー部材10を用いた電子機器12の筐体14,15を開いて上から見下ろした模式的な平面図である。図2~図7は、筐体14,15間を閉じた状態での電子機器12の平面図、底面図、正面図、背面図、左側面図、右側面図をそれぞれ示している。
筐体14,15は、ヒンジ16によって相対的に回動可能に連結されている。電子機器12は、筐体14,15間を0度~360度の角度範囲内で所望の角度位置に設定することでノート型PCやタブレット型PCとして使用できる、いわゆるコンバーチブル型PCである。電子機器12は、コンバーチブル型PC以外にも、一般的なクラムシェル型のノート型PCや一枚板状のタブレット型PC等、各種の電子計算機でもよい。
第2筐体15は、扁平な箱体である。第2筐体15の内部には、CPU等を搭載したマザーボード、バッテリ装置、メモリ、アンテナ装置等の各種電子部品が収容されている。第2筐体15の上面にはキーボード17やタッチパッド18が搭載されている。図3中の参照符号19は、第2筐体15の底面の四隅にそれぞれ設けられたゴム脚である。図3中の参照符号15aは吸気口であり、参照符号15bは排気口である。図6及び図7中の参照符号15cは、第2筐体15の左右側面に臨む接続端子であり、外部モニタ出力端子、USB(Universal Serial Bus)端子、スピーカー・マイク用のコンボジャック、ネットワーク端子等である。
第1筐体14は、ディスプレイ20を搭載している。以下、第1筐体14について、ディスプレイ20を視認するユーザから見て、左右方向をそれぞれX1,X2方向、上下方向をそれぞれY1,Y2方向、厚み方向をそれぞれZ1,Z2方向と呼んで説明する。X1,X2方向をまとめてX方向と呼ぶこともあり、Y1,Y2方向及びZ1,Z2方向についても同様にY方向、Z方向と呼ぶこともある。
第1筐体14は、第2筐体15よりも薄い扁平な箱体である。ディスプレイ20は、表示面20aが第1筐体14の正面14a(Z1側表面)を臨んでいる。ディスプレイ20は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイで構成される。ディスプレイ20は、タッチパネル式でもよい。ヒンジ16は、第1筐体14のY2側縁部と第2筐体15の後縁部とを連結している。
図1~図7に示すように、第1筐体14は、背面14b(Z2側表面)を形成するカバー部材10と、正面14aの周縁部を形成するベゼル部材22と、を有する。図1に示すように、ベゼル部材22は、ディスプレイ20の外周縁部を囲む枠状の薄いプレート材である。ベゼル部材22は、後述する立壁25~28の突出端面とディスプレイ20の外周表面との間に跨るように固定されている。
次に、カバー部材10の構成を説明する。図8は、カバー部材10の正面図である。
図1~図8に示すように、カバー部材10は、バスタブ形状を有する部材である(図14も参照)。カバー部材10は、金属プレート24と、金属プレート24の外周縁部の四周に順に形成された立壁25,26,27,28と、を有する(図14も参照)。
カバー部材10は、金属プレート24の外周縁部に立壁25~28を一体的に成形したものである。カバー部材10は、例えば厚みのあるアルミニウムインゴットから削り出しによって金属プレート24及び立壁25~28を形成したものである。
金属プレート24は、アルミニウム等の金属性の薄いプレートであり、XY平面に沿う平面で構成されている。金属プレート24は、例えば中央部が多少外側に膨らんだ曲面形状等で構成されてもよい。ディスプレイ20は、表示面20aとは反対側の裏面が金属プレート24の内面(背面14bの裏面)に支持される。
第1立壁25は、金属プレート24のX1側辺に沿ってY方向に延在している。第3立壁27は、金属プレート24のX2側辺に沿ってY方向に延在している。第4立壁28は、金属プレート24のY2側辺に沿ってX方向に延在している。第4立壁28は、左右両端近傍にそれぞれ形成された切欠形状部28aで3分割されている(図14参照)。切欠形状部28aは、ヒンジ16が配設される開口である。
第2立壁26は、金属プレート24のY1側辺に沿ってX方向に延在している。第2立壁26は、第1立壁25との境界にあるコーナー部C1(第1端部26b)から第3立壁27との境界にあるコーナー部C2(第2端部26c)まで延在している。第2立壁26は、長手方向の略中央に突出部30が形成されている。
切欠形状部28aを除き、各立壁25~29は、バスタブの縁のように略矩形に連続して延在している。すなわち第1立壁25は、第2立壁26からコーナー部C1を介して屈曲するように延在している。第3立壁27は、第2立壁26からコーナー部C2を介して屈曲するように延在している。第4立壁28は、立壁25,27からコーナー部C1,C2とは逆側のコーナー部を介して屈曲するように設けられている。
次に、突出部30及びその周辺部の構成を説明する。図9は、図8に示す突出部30及びその周辺部の拡大図である。図10は、第1筐体14の突出部30及びその周辺部を拡大してZ1側から見た平面図である。図11は、第1筐体14の突出部30及びその周辺部を拡大してZ1側から見た斜視図である。図12は、突出部30の第2側面30c及びその周辺部を拡大した斜視図である。
図5~図12に示すように、突出部30は、第2立壁26の外側面26aの一部をY1方向に膨らませるように変形させた形成されている。換言すれば、突出部30は、第2立壁26の一部をディスプレイ20から離間する方向に張り出すように膨出させた部分である。
図6及び図7に示すように、第2立壁26は、金属プレート24側の基端から突出端に向かう突出方向で次第にY1側からY2側に傾斜している。このため第2立壁26の外側面26aは、XY平面に沿う金属プレート24から傾斜した傾斜面となっている。突出部30は、第2立壁26の一部が膨出することで、その外側面30aが金属プレート24に対して略直交するXZ面に沿った構造となっている。
突出部30は、このような膨出形状を有することで、第2立壁26の他の部分よりも内側に大きなZ方向のスペースを有するデバイス収納部32を形成している。つまりデバイス収納部32は、第2立壁26の高さ分の深さを有するポケットを形成している。これによりデバイス収納部32は、Z方向に大きな厚みを有するカメラやIRカメラ等のデバイス34を収納できる。図10中の参照符号35は、カメラシャッターの開閉用の操作ノブである。ベゼル部材22は、デバイス34を覆う部分に、デバイス34が臨む複数の窓(孔)22aを有する。
このように突出部30は、第2立壁26の外側面26aよりもY1側に突出している。このため、図1及び図10に示すように、突出部30は、第2立壁26の他の部分よりも外観上Y2側に張り出している。そこで、ベゼル部材22は、突出部30を覆う部分が他の部分よりもY1方向に幅広な幅広部22bとなっている。これにより突出部30及びデバイス収納部32が幅広部22bによって他の部分と切れ目なく覆われるため、外観品質が損なわれることがない。また、突出部30の突出方向は、ディスプレイ20から離間する方向であるため、ディスプレイ20の一部に切欠部を形成する必要がなく、大画面を確保できる。しかも突出部30の外側面30aは、金属プレート24のY1側縁部と面一か又はY2側にオフセットして配置されるため(図6及び図7参照)、突出部30が第1筐体14の外周から突出することはない。
図9~図12に示すように、突出部30は、第1端部26b側を向いた第1側面30bと、第2端部26c側を向いた第2側面30cと、を有する。なお、図12は、第2側面30c及びその周辺部の構成を代表的に図示しているが、第1側面30b及びその周辺部の構成は図12に示すものと左右対称である以外は同一構造である。
図12に示すように、側面30b,30cは、第1領域R1と、第2領域R2と、を有する。第1領域R1は、外側面26aと側面30b,30cとの境界となる角部を含む領域である。第1領域R1は、外側面16aから側面30b,30cへと所定の曲率半径で滑らかに連続した曲面である。第2領域R2は、第1領域R1と突出部30の突出端との間の領域である。本実施形態の第2領域R2は、平面である。第2領域R2は、第1領域R1から連続する曲面で構成してもよい。なお、図12では、外側面26aと第1領域R1と第2領域R2とをそれぞれ明示するため、互いの境界線を実線で図示しているが、実際の製品は外側面26aから第2領域R2まで境界線のない滑らかな面で形成される。
ところで、本実施形態のカバー部材10は、第1立壁25の外側面25aからコーナー部C1を経て第1端部26bから第1側面30bまでの第2立壁26の外側面26aと第1側面30bとに、滑らかに連続したヘアラインパターンを形成した表面処理を施している。同様に、カバー部材10は、第3立壁27の外側面27aからコーナー部C2を経て第2端部26cから第2側面30cまでの第2立壁26の外側面26aと第2側面30cとにも、滑らかに連続したヘアラインパターンを形成した表面処理を施している。なお、突出部30の外側面30aにも同様なヘアラインパターンを形成してもよい。
そこで、次に、このような表面処理の施工を含めたカバー部材10の製造方法の一例を説明する。図13は、カバー部材10の製造方法の一例を示すフローチャートである。図14は、カバー部材10に対する表面処理の手順の一例を示す平面図であり、カバー部材10をZ1側から見た図である。図15は、カバー部材10に対する表面処理工程の説明図である。図16は、突出部30の外側面30aに対する表面処理工程の説明図である。
先ず、表面処理を施す前のカバー部材10の原型10A(図14参照)を成形する(図13中のステップS1)。この工程は、例えばアルミニウムやマグネシウム等の金属のインゴットに工作機械による切削加工等を施す。本実施形態では、アルミニウムを用いている。
具体的には、図14に示すように、金属プレート24の外周縁部の4辺のうち、連続する3辺(X1側辺、Y1側辺、X2側辺)に対して順に第1立壁25、第2立壁26、及び第3立壁27を形成する。さらに第2立壁26の外側面26aの一部に突出部30を形成する。本実施形態では、さらに金属プレート24のY2側辺には切欠形状部28aを備えた第4立壁28を成形する。これにより、突出部30の内側にデバイス設置用のスペース(デバイス収納部32)を設けたカバー部材10の原型10Aの成形が完了する。原型10Aには、例えばサンドブラストにより表面処理を施しておいてもよい。また、第4立壁28は省略し、或いは別体で樹脂部材等を後付けしてもよい。
次に、第1立壁25、第2立壁26、第3立壁27、及び突出部30の側面30b,30cに対する表面処理を実施する(図13中のステップS2,S3)。この表面処理は、次の4つの工程を含む。第1工程は、第1立壁25と、コーナー部C1と、第2立壁26の第1端部26bから第1側面30bまでの範囲とに対する表面処理である(図14中の矢印(1)~(3)で示す工程)。第2工程は、突出部30の第1側面30bに対する表面処理である(図14中の矢印(4)で示す工程)。第3工程は、第2立壁26の第2端部26cから第2側面30cまでの範囲と、コーナー部C2と、第3立壁27とに対する表面処理である(図14中の矢印(6)~(8)で示す工程)。第4工程は、突出部30の第2側面30cに対する表面処理である(図14中の矢印(5)で示す工程)。
以下では、第1工程、第2工程、第4工程、第3工程の順に各工程を実施する場合を例示する。なお、第1工程及び第2工程は連続で実施する必要があり、第3工程及び第4工程も連続で実施する必要がある。突出部30の側面30b,30cと第2立壁26の外側面26aとの境界(第1領域R1)に滑らかな曲面を形成するためである。仮に第1工程と第2工程とを非連続に実施すると、第1側面30bと外側面26aとの間に境界線を生じ、外観品質の低下を招くことになり、第3工程と第4工程とも同様である。表面処理は、工作機械の刃具36を用いて行う。工作機械は、例えば汎用の3軸加工ミルである。刃具36は、例えば円筒テーパミルである。
ステップS2の表面処理(第1工程及び第2工程)は、図14中の矢印(1)~(4)の順に連続的に一筆書きで刃具36を移動させて行う。
すなわち、先ず、第1立壁25の第4立壁28側の端部からY1方向に刃具36を移動させつつ第1立壁25の外側面25aを表面処理する(図14中の矢印(1)で示す工程)。続いて、コーナー部C1の表面処理を行う(図14中の矢印(2)で示す工程)。続いて、第1端部26bから第1側面30bまで刃具36をX2方向に移動させつつ第2立壁26の外側面26aを表面処理する(図14中の矢印(3)で示す工程)。この第1工程は、刃具36を各外側面25a,26a及びコーナー部C1の外面に沿って移動させつつ表面を薄く切削してヘアラインパターンを形成する。
次に、図14中の矢印(4)に示すように、突出部30の第1側面30bに沿って刃具36をY1方向に移動させることで、第1側面30bの各領域R1,R2を表面処理する(第2工程)。この際、図12に示すように、第1側面30bと外側面26aとの角部が刃具36で削られることで、刃具36の外径と同じ曲率半径の第1領域R1を第1側面30bに形成することができる。
このような立壁25,26に対する表面処理は、例えば図15に示すように、原型10Aを工作機械の治具(ステーション)38a,38bにセットして実施する。治具38a,38bは、上下から原型10Aを挟んで固定するものであり、原型10Aは水平に対して角度θの傾斜姿勢でセットされる。角度θは、原型10Aの金属プレート24の面方向に対する垂線Pからの第2立壁26(外側面26a)の傾斜角度と同一である。これにより刃具36は、先ず角度θに沿って斜め上方に移動させることで第1立壁25の表面処理を実施できる。そして、刃具36は、コーナー部C1を回り込むように移動させた後、水平方向に移動させるだけで外側面26aの表面処理を実施できる。
また、ステップS3の表面処理(第3工程及び第4工程)は、図14中の矢印(5)~(8)の順に連続的に一筆書きで刃具36を移動させて行う。このステップS3は、ステップS2の後に実施してもよいし、ステップS2の前に実施してもよい。以下では、ステップS2の後に連続してステップS3を実施する場合を説明する。
すなわち、先ず、図14中の矢印(5)に示すように、突出部30の第2側面30cに沿って刃具36をY2方向に移動させることで、第2側面30cの各領域R2,R1を表面処理する(第4工程)。この際、図12に示すように、第2側面30cと外側面26aとの角部が刃具36で削られることで、刃具36の外径と同じ曲率半径の第1領域R1を第2側面30cに形成することができる。
なお、図14中の矢印(4),(5)から明らかな通り、矢印(5)の工程は、矢印(4)の工程の後、突出部30を跨ぐように刃具36をX2方向に移動させるだけで迅速に実施できる。つまり第1工程~第4工程は、図15に示す治具38a,38bに原型10Aをセットしたまま、矢印(1)~(8)の順に連続的に実施可能であり、高い作業効率が得られる。
続いて、第2側面30cから第2端部26cまで刃具36をX2方向に移動させつつ第2立壁26の外側面26aを表面処理する(図14中の矢印(6)で示す工程)。続いて、コーナー部C2の表面処理を行う(図14中の矢印(7)で示す工程)。続いて、第3立壁27の第2端部26c側の端部から第4立壁28側の端部までY2方向に刃具36を移動させつつ第3立壁27の外側面27aを表面処理する(図14中の矢印(8)で示す工程)。この第3工程は、刃具36を各外側面26a,27a及びコーナー部C2の外面に沿って移動させつつ表面を薄く切削してヘアラインパターンを形成する。なお、第3立壁27に対する表面処理は、刃具36を図15中の角度θに沿って斜め下方に移動させることで実施できる。
以上により、外側面25a,26a,27a、側面30b,30c及びコーナー部C1,C2にヘアラインパターンが施されたカバー部材10の製造が完了する。
カバー部材10は、突出部30の外側面30aにもヘアラインパターンを形成してもよい。この表面処理は、例えば図16に示すように、表面処理後のカバー部材10を工作機械の治具(ステーション)40a,40bにセットして実施する。治具40a,40bは、上下からカバー部材10を挟んで固定するものであり、カバー部材10は水平姿勢でセットされる。そして、刃具36を突出部30の外側面30aに沿って水平方向に移動させることで外側面30aの表面処理を実施できる。
ところで、図13中のステップS2,S3に示す表面処理の実施順や施工範囲は適宜変更してもよい。
例えば、突出部30は、第2立壁26の外側面26aの一部を突出させた構造であるため、外観上で最も目立ちやすい。そこで、当該カバー部材10は、少なくとも外側面26a及び側面30b,30cに連続的で滑らかなヘアラインパターンを形成すればよい。このため、他の立壁25,27は、表面処理を省略してもよいし、第2立壁26とは別に表面処理してもよい。つまり第1工程及び第3工程は第2立壁26の外側面26aのみを表面処理するものとしてもよい。
また、例えば、上記した第1工程の前に第2工程を実施してもよいし、第3工程の前に第4工程を実施してもよい。さらに、例えば、図14中の矢印(1)~(8)の工程を逆に実施し、矢印(8)の工程から矢印(1)の工程へと順に実施してもよい。
以上のように、本実施形態に係るカバー部材10の製造方法は、第2立壁26の外側面26aの一部に突出部30を形成したカバー部材10の原型10Aを成形する原型成形工程と、原型成形工程の後に、適宜実施する第1工程から第4工程を有する。ここで、第1工程は、第2立壁の外側面26aのうち、第1端部26bから第1側面30bまでの範囲を刃具36で表面処理する。第2工程は、第1工程の前又は後に第1工程と連続して実施され、突出部30の第1側面30bに沿って刃具36を移動させることで、第1側面30bを表面処理する。第3工程は、第1工程及び第2工程の前又は後に実施され、第2立壁26の外側面26aのうち、第2端部26cから第2側面30cまでの範囲を刃具36で表面処理する。第4工程は、第3工程の前又は後に第3工程と連続して実施され、突出部30の第2側面30cに沿って刃具36を移動させることで、第2側面30cを表面処理する。
また、本実施形態に係る電子機器12は、カバー部材10を有する第1筐体14と、表示面20aとは反対側の裏面がカバー部材10の内面で支持されたディスプレイ20と、ディスプレイ20の表示面20aの外周に沿って設けられたベゼル部材22と、を備える。ここで、カバー部材10は、ディスプレイ20の一縁部(Y1側縁部)に沿って延在する第2立壁26を有する。第2立壁26は、その外側面26aの一部がディスプレイ20の一縁部から離間するY1方向に突出した突出部30が設けられている。そして、第2立壁26の外側面26a及び突出部30の側面30b,30cには、連続した表面処理が形成されている。
このような製造方法及び電子機器12によれば、カバー部材10の第2立壁26の一部に突出部30を形成することで、第1筐体14の薄型や軽量を維持しつつ、厚みのあるカメラのようなデバイス34を収納するスペース(デバイス収納部32)を確保することができる。また、突出部30の側面30b,30cは、その左右の外側面26a,26aと共に連続した滑らかな表面処理が施されることで、高い外観品質を確保することができる。さらに、当該電子機器12は、傾斜面である第2立壁26の外側面26aの中央部に突出部30が設けられている。これにより突出部30は、図4、図6及び図7に示すように筐体14,15を閉じた状態から第1筐体14を開く際、指先をかける指かけ部としても機能するため、取り扱い性も向上する。
なお、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10 カバー部材
10A 原型
12 電子機器
14を第1筐体
15 第2筐体
20 ディスプレイ
22 ベゼル部材
24 金属プレート
25 第1立壁
25a,26a,27a,30a 外側面
26 第2立壁
27 第3立壁
28 第4立壁
30 突出部
30b 第1側面
30c 第2側面
32 デバイス収納部
34 デバイス
36 刃具

Claims (8)

  1. 電子機器の筐体に用いるカバー部材の製造方法であって、
    金属プレートの外周縁部における連続する3辺に対して、順に第1立壁、第2立壁、及び第3立壁を形成すると共に、前記第1立壁と前記第3立壁との間に位置する前記第2立壁の外側面の一部に突出部を形成することで、該突出部の内側にデバイス設置用のスペースを設けた前記カバー部材の原型を成形する原型成形工程と、
    前記原型成形工程の後、前記第2立壁の前記外側面のうち、その長手方向での第1端部から前記突出部の前記第1端部側の第1側面までの範囲を、該長手方向に沿って工作機械の刃具で表面処理する第1工程と、
    前記第1工程の前又は後に該第1工程と連続して実施され、前記突出部の前記第1側面に沿って前記刃具を移動させることで、該第1側面を表面処理する第2工程と、
    前記原型成形工程の後であって、前記第1工程及び前記第2工程の前又は後に実施され、前記第2立壁の前記外側面のうち、その長手方向での第2端部から前記突出部の前記第2端部側の第2側面までの範囲を、該長手方向に沿って前記刃具で表面処理する第3工程と、
    前記第3工程の前又は後に該第3工程と連続して実施され、前記突出部の前記第2側面に沿って前記刃具を移動させることで、該第2側面を表面処理する第4工程と、
    を有することを特徴とするカバー部材の製造方法。
  2. 請求項1に記載のカバー部材の製造方法であって、
    前記第1立壁は、前記第2立壁の前記第1端部から屈曲するように延在し、
    前記第3立壁は、前記第2立壁の前記第2端部から屈曲するように延在しており、
    前記第1工程は、前記第1立壁の前記第2立壁側とは逆側の端部から前記刃具の移動を開始して、該第1立壁の外側面から前記第2立壁の外側面までを連続して表面処理するものであり、
    前記第2工程は、前記第1工程の後に実施される
    ことを特徴とするカバー部材の製造方法。
  3. 請求項2に記載のカバー部材の製造方法であって、
    前記第2工程の後に前記第4工程を実施し、
    前記第3工程は、前記第4工程の後に実施され、前記第2側面から前記刃具の移動を開始して、前記第2立壁の外側面から前記第3立壁の外側面までを連続して表面処理する
    ことを特徴とするカバー部材の製造方法。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載のカバー部材の製造方法であって、
    前記表面処理は、ヘアラインパターンである
    ことを特徴とするカバー部材の製造方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のカバー部材の製造方法であって、
    前記第2工程では、前記突出部の前記第1側面と前記第2立壁の前記外側面との間の角部に、前記刃具の外径に応じた曲率半径の曲面を形成し、
    前記第4工程では、前記突出部の前記第2側面と前記第2立壁の前記外側面との間の角部に、前記刃具の外径に応じた曲率半径の曲面を形成する
    ことを特徴とするカバー部材の製造方法。
  6. 電子機器であって、
    カバー部材を有する筐体と、
    表示面を有し、前記表示面とは反対側の裏面が前記カバー部材の内面で支持されたディスプレイと、
    前記ディスプレイの表示面の外周に沿って設けられたベゼル部材と、
    を備え、
    前記カバー部材は、前記ディスプレイの一縁部に沿って延在する立壁を有し、
    前記立壁は、その外側面の一部が前記ディスプレイの一縁部から離間する方向に突出した突出部が設けられ、
    前記立壁の外側面及び前記突出部の側面には、連続した表面処理が形成されている
    ことを特徴とする電子機器。
  7. 請求項6に記載の電子機器であって、
    さらに、前記突出部の内側に形成されたスペースに配設されたカメラを備える
    ことを特徴とする電子機器。
  8. 請求項6又は7に記載の電子機器であって、
    前記ベゼル部材は、前記突出部を覆う部分に、前記ディスプレイの一縁部から離間する方向に張り出した幅広部を有する
    ことを特徴とする電子機器。
JP2021142095A 2021-09-01 2021-09-01 カバー部材の製造方法及び電子機器 Active JP7220261B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021142095A JP7220261B1 (ja) 2021-09-01 2021-09-01 カバー部材の製造方法及び電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021142095A JP7220261B1 (ja) 2021-09-01 2021-09-01 カバー部材の製造方法及び電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP7220261B1 JP7220261B1 (ja) 2023-02-09
JP2023035323A true JP2023035323A (ja) 2023-03-13

Family

ID=85173889

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021142095A Active JP7220261B1 (ja) 2021-09-01 2021-09-01 カバー部材の製造方法及び電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7220261B1 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11312876A (ja) * 1998-02-27 1999-11-09 Fujitsu Ltd 情報処理装置、装置、フック機構、及び係合機構
JP2006155405A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Toshiba Corp 電子機器
US20130169528A1 (en) * 2011-12-29 2013-07-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Display device
JP2015038655A (ja) * 2011-03-28 2015-02-26 株式会社東芝 電子機器
WO2020187202A1 (zh) * 2019-03-18 2020-09-24 江苏恒瑞医药股份有限公司 特异性结合vegf和ang2的双特异性抗体
JP2020191941A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 シチズン時計株式会社 腕時計

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11312876A (ja) * 1998-02-27 1999-11-09 Fujitsu Ltd 情報処理装置、装置、フック機構、及び係合機構
JP2006155405A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Toshiba Corp 電子機器
JP2015038655A (ja) * 2011-03-28 2015-02-26 株式会社東芝 電子機器
US20130169528A1 (en) * 2011-12-29 2013-07-04 Samsung Electronics Co., Ltd. Display device
WO2020187202A1 (zh) * 2019-03-18 2020-09-24 江苏恒瑞医药股份有限公司 特异性结合vegf和ang2的双特异性抗体
JP2020191941A (ja) * 2019-05-24 2020-12-03 シチズン時計株式会社 腕時計

Also Published As

Publication number Publication date
JP7220261B1 (ja) 2023-02-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102311889B1 (ko) 접이식 플렉서블 디스플레이 장치
KR102647399B1 (ko) 접이식 플렉서블 디스플레이 장치
TWI599295B (zh) 移動終端殼體及其製造方法
CN104115090B (zh) 由刚性材料形成的联锁柔性片段
CN101500400B (zh) 屏蔽罩及电子设备
EP3936972A1 (en) Display assembly, portable information device, manufacturing method of display assembly, and manufacturing method of portable information device
US9383779B2 (en) Information processing device
CN103186185A (zh) 可折迭电子装置
WO2018001134A1 (zh) 壳体加工方法、壳体和电子装置
US20200073439A1 (en) Portable information apparatus having a display
JP7220261B1 (ja) カバー部材の製造方法及び電子機器
US8107259B2 (en) Portable electronic device
CN110442188A (zh) 笔记本电脑
JP2018073877A (ja) 筐体用部材、電子機器及び筐体用部材の製造方法
CN105554352A (zh) 摄像头模组和电子设备
US20120201414A1 (en) Slim-type portable device
CN110442189A (zh) 笔记本电脑
TWM463855U (zh) 電子產品之保護殼結構
CN110463223B (zh) 包括定向mems话筒组装件的电子设备
CN207503096U (zh) 可携式电子装置
CN105630084B (zh) 一种电子设备
TWI583207B (zh) 手持式電子裝置
CN216434584U (zh) 背板结构、显示装置及电子设备
KR102209041B1 (ko) 디스플레이 모듈을 갖는 전자 장치
CN108630101B (zh) 显示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210901

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20220221

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20220221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7220261

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350