JP2023033865A - 口腔用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】口腔内のバイオフィルムを好適に分散させて除去する。【解決手段】口腔用組成物は、下記のフェノール誘導体、及び芳香族アルコールから選ばれる少なくとも一つを含有する。フェノール誘導体:炭素数1以上3以下の直鎖炭化水素基を有するとともに、分岐炭化水素基を有さないフェノール。芳香族アルコール:ベンゼン環に炭素数1以上3以下の第一級アルコールを付加させた化合物。【選択図】なし

Description

本発明は、口腔用組成物に関する。
一般に、歯周疾患、歯肉炎、う蝕、口臭等の口腔内疾患は、口腔内細菌によって引き起こされている。口腔内の多くの細菌が、バイオフィルムと呼ばれる細菌の集合体として存在している。バイオフィルムは、細菌又はその死骸、細菌から分泌される多糖、タンパク質等の高分子物質などで構成され、フィルム状の構造を有している。そのため、一般的な口腔用組成物に用いられる殺菌剤では、バイオフィルム内へ浸透させることが困難であった。バイオフィルム中の細菌を除去するためには、殺菌剤の浸透性を向上させるか、より効果的には、バイオフィルムを物理的又は化学的な方法で分散させて除去することが必要である。
例えば、特許文献1は、ナットウキナーゼ、及びカラギーナンを含んでなるバイオフィルム分散用溶液について開示している。
特許文献2は、ベタイン系両性界面活性剤、グリセリン、及びβ-シクロデキストリンを含有する口腔用組成物について開示している。
特開2016-204262号公報 特開2020-83787号公報
ところで、上記のバイオフィルム分散用溶液や口腔用組成物以外にも、口腔内のバイオフィルムを好適に分散させて除去することができる口腔用組成物が求められている。
上記課題を解決するための口腔用組成物は、下記のフェノール誘導体、及び芳香族アルコールから選ばれる少なくとも一つを含有することを要旨とする。
フェノール誘導体:炭素数1以上3以下の直鎖炭化水素基を有するとともに、分岐炭化水素基を有さないフェノール。
芳香族アルコール:ベンゼン環に炭素数1以上3以下の第一級アルコールを付加させた化合物。
上記口腔用組成物について、前記フェノール誘導体が、炭素数2の直鎖炭化水素基を有するフェノールであることが好ましい。
上記口腔用組成物について、前記芳香族アルコールが、ベンゼン環に炭素数2の第一級アルコールを付加させた化合物であることが好ましい。
上記口腔用組成物について、バイオフィルムの分散除去に用いられることが好ましい。
本発明の口腔用組成物によれば、口腔内のバイオフィルムを好適に分散除去することができる。
溶媒にアルコールを用いた口腔用組成物の吸光度比を示すグラフ。 溶媒にアルコールを用いた別の口腔用組成物の吸光度比を示すグラフ。 溶媒に水を用いた口腔用組成物の吸光度比を示すグラフ。
本発明の口腔用組成物を具体化した一実施形態を説明する。
口腔用組成物は、下記のフェノール誘導体、及び芳香族アルコールから選ばれる少なくとも一つを含有する。
フェノール誘導体:炭素数1以上3以下の直鎖炭化水素基を有するとともに、分岐炭化水素基を有さないフェノール。
芳香族アルコール:ベンゼン環に炭素数1以上3以下の第一級アルコールを付加させた化合物。
口腔用組成物が、上記のフェノール誘導体や芳香族アルコールを含有することにより、口腔内のバイオフィルムを好適に分散除去することができる。
以下、口腔用組成物を構成する各成分について説明する。
<フェノール誘導体>
上記フェノール誘導体における炭素数1以上3以下の直鎖炭化水素基としては特に制限されず、飽和炭化水素基であっても、不飽和炭化水素基であってもよい。
飽和炭化水素基の具体例としては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基が挙げられる。
不飽和炭化水素基としては、不飽和炭素結合として二重結合を1つ有するアルケニル基であっても、不飽和炭素結合として三重結合を1つ有するアルキニル基であってもよい。
直鎖炭化水素基の炭素数は、2であることが好ましい。
直鎖炭化水素基の結合位置は特に制限されず、オルト位、メタ位、パラ位のいずれであってもよい。
直鎖炭化水素基の数は特に制限されず、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
上記フェノール誘導体は、分岐炭化水素基を有していない。ここで、分岐炭化水素基とは、分岐鎖を有する炭化水素基を意味するものとする。分岐鎖を有する炭化水素基としては、例えばイソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基等が挙げられる。
上記フェノール誘導体の具体例としては、例えば2-メチルフェノール(o-クレゾールともいう。)、3-メチルフェノール(m-クレゾールともいう。)、4-メチルフェノール(p-クレゾールともいう。)、2-エチルフェノール、3-エチルフェノール、4-エチルフェノール、2-プロピルフェノール、3-プロピルフェノール、4-プロピルフェノール等が挙げられる。
上記フェノール誘導体は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
<芳香族アルコール>
上記ベンゼン環に付加される炭素数1以上3以下の第一級アルコールとしては特に制限されず、飽和アルコールであってもよいし、不飽和アルコールであってもよい。
飽和アルコールの具体例としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等が挙げられる。
第一級アルコールの炭素数は、2であることが好ましい。
第一級アルコールの数は特に制限されず、1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。
上記芳香族アルコールの具体例としては、例えばフェニルメタノール、2-フェニルエタノール、3-フェニル-1-プロパノール等が挙げられる。
上記芳香族アルコールは、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の口腔用組成物は、上記フェノール誘導体、及び芳香族アルコールの一方のみを含有していてもよいし、両方を含有していてもよい。また、本実施形態の口腔用組成物は、常法により上記の各成分を混合、撹拌することにより製造することができる。
以下、口腔用組成物の適用目的、適用形態、その他成分について説明する。
<適用目的、適用形態>
口腔用組成物の適用目的は、特に限定されず、フェノール誘導体や芳香族アルコールの効能を発揮するための組成物、例えばバイオフィルムへの殺菌剤の浸透性を向上させた殺菌用組成物、バイオフィルムを分散除去するためのバイオフィルム分散除去用組成物等が挙げられる。これらの中でも、バイオフィルム分散除去用組成物として適用することが好ましい。
口腔用組成物の適用形態は、特に限定されず、例えば医薬品、医薬部外品として使用することができる。口腔用組成物の用途としては、公知のものを適宜採用することができ、例えば練歯磨剤、洗口剤、含漱剤、液体歯磨剤、バイオフィルム分散剤、口臭予防剤、歯茎マッサージ剤、口腔用湿潤付与剤、舌苔除去剤、口腔内塗布剤、口腔殺菌剤、咽喉殺菌剤、口腔咽喉剤、歯周病治療剤、義歯装着剤、義歯コーティング剤、義歯安定化剤、義歯保存剤、義歯洗浄剤、インプラントケア剤等が挙げられる。
また、剤型は特に限定されるものではないが、例えば水、アルコール等の基剤を含有することにより、軟膏剤、ペースト剤、パスタ剤、スプレー剤、ジェル剤、液剤、懸濁・乳化剤、ガム剤等に適用することができる。
上記アルコールとしては特に制限されず、例えばエタノールを挙げることができる。アルコールの濃度は、特に制限されないが、1質量%以上40質量%以下であることが好ましく、5質量%以上30質量%以下であることがより好ましい。
なお、上記の水やアルコール等の基剤を含有する態様において、口腔用組成物の含有量は特に制限されない。口腔用組成物の含有量は、0.05質量%以上10質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上5質量%以下であることがより好ましい。
<その他成分>
口腔用組成物は、適用目的、形態、用途等に応じて、前述した成分以外のその他成分を配合してもよい。その他成分としては、例えば抗菌剤、抗炎症剤、香料、湿潤剤、界面活性剤、研磨剤、アルコール類、増粘剤、甘味成分、薬用成分、安定剤、pH調整剤等が挙げられる。これら各成分は、口腔用組成物に配合される公知のものを使用することができる。これらの成分は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
抗菌剤の具体例として、例えば塩化セチルピリジニウム、パラベン、安息香酸ナトリウム、トリクロサン、塩酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
抗炎症剤の具体例として、例えばグリチルリチン酸塩、トラネキサム酸、ε-アミノカプロン酸、オウバクエキス等が挙げられる。
香料の具体例として、例えばアネトール、オイゲノール、リナロール、メントール、カルボン、リモネン、ウインターグリーン、サリチル酸メチル、シオネール、チモール、丁字油、ユーカリ油、ローズマリー油、セージ油、レモン油、オレンジ油、オシメン油、シトロネロール、各種香料の水溶性香料等が挙げられる。
湿潤剤の具体例としては、例えばソルビット、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブリレングリコール、ポリエチレングリコール等の多価アルコール等が挙げられる。
界面活性剤の具体例としては、例えば非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、モノラウリン酸ソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ラウリン酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ラウリルグルコシド、デシルグルコシド等のアルキルグルコシド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、アルキルグルコシド類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。
また、アニオン性界面活性剤の具体例としては、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等の硫酸エステル塩、ラウリルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルスルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩、ココイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム等のアシルアミノ酸塩、ココイルメチルタウリンナトリウム等が挙げられる。
また、両性界面活性剤の具体例としては、例えばN-ラウリルジアミノエチルグリシン、N-ミリスチルジエチルグリシン等のアミノ酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
研磨剤としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、第二リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、リン酸マグネシウム、シリカ、ゼオライト、メタリン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ピロリン酸カルシウム、ベンガラ、硫酸カルシウム、無水ケイ酸等が挙げられる。
アルコール類の具体例としては、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール等が挙げられる。
増粘剤の具体例としては、例えばポリアクリル酸ナトリウム、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アルギン酸ナトリウム、キサンタンガム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸プロピレングリコールエステル等が挙げられる。
甘味成分の具体例としては、例えばサッカリン、サッカリンナトリウム、スクラロース、ステビオサイド、アセスルファムカム、アスパルテーム、キシリトール、マルチトール、エリスリトール等が挙げられる。
薬用成分の具体例としては、例えばモノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化ナトリウム、フッ化第1スズ、フッ化ストロンチウム等のフッ化物、ピロリン酸ナトリウムやポリリン酸ナトリウム等の縮合リン酸塩、リン酸一水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム等のリン酸塩、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、塩酸ピリドキシン、トコフェロール酢酸エステル等のビタミン剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼ等のグルカナーゼ酵素、プロテアーゼ、リゾチーム等の分解酵素、塩化亜鉛、クエン酸亜鉛、塩化ストロンチウム、硝酸カリウム等の無機塩類、クロロフィル、グリセロホスフェート等のキレート性化合物、脂を溶解するポリエチレングリコール等、塩化ナトリウム、乳酸アルミニウム、塩化ストロンチウム等が挙げられる。
安定剤の具体例としては、例えば緑色1号、青色1号、黄色4号等の法定色素、酸化チタン等が挙げられる。
pH調整剤の具体例としては、例えばクエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、グリセロリン酸、並びにこれらのカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩等の各種塩、水酸化ナトリウム等が挙げられる。口腔用組成物は、pH調整剤を配合することにより、pHが5以上9以下、特に6以上8以下の範囲になるように調整されていることが好ましい。
本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の口腔用組成物は、所定の構造を有するフェノール誘導体や芳香族アルコールを含有することにより、フェノール誘導体や芳香族アルコールが有する水酸基による親水性の作用と、炭化水素基による親油性の作用とをバランスよく発現させることが可能になる。そのため、細菌の死骸やタンパク質などによって複雑に構成されたバイオフィルムに対して、口腔用組成物の浸透性を好適に向上させることが可能になる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)口腔用組成物は、下記のフェノール誘導体、及び芳香族アルコールから選ばれる少なくとも一つを含有する。
フェノール誘導体:炭素数1以上3以下の直鎖炭化水素基を有するとともに、分岐炭化水素基を有さないフェノール。
芳香族アルコール:ベンゼン環に炭素数1以上3以下の第一級アルコールを付加させた化合物。
したがって、口腔内のバイオフィルムに好適に浸透させて、バイオフィルムを好適に分散除去することができる。
(2)フェノール誘導体が、炭素数2の直鎖炭化水素基を有するフェノールである。口腔用組成物が、水やアルコールを溶媒として含有しても、口腔内のバイオフィルムに好適に浸透させて、バイオフィルムを好適に分散除去することができる。
(3)芳香族アルコールが、ベンゼン環に炭素数2の第一級アルコールを付加させた化合物である。口腔用組成物が、水やアルコールを溶媒として含有しても、口腔内のバイオフィルムに好適に浸透させて、バイオフィルムを好適に分散除去することができる。
以下に試験例を挙げ、本実施形態をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
表1に示す実施例1~24、及び、比較例1~4の口腔用組成物を常法に従って各成分を混合、撹拌して、基剤としての溶媒に溶解させて製造した。表1において、各成分の右側に記載した数値は、含有量(質量%)を意味する。
Figure 2023033865000001
表1のフェノール誘導体(A)、芳香族アルコール(B)、溶媒(C)の詳細は以下のとおりである。
(フェノール誘導体(A))
A-1:o-クレゾール
A-2:m-クレゾール
A-3:p-クレゾール
A-4:2-エチルフェノール
A-5:3-エチルフェノール
A-6:4-エチルフェノール
A-7:2-プロピルフェノール
A-8:3-プロピルフェノール
A-9:4-プロピルフェノール
rA-1:イソプロピルメチルフェノール
rA-2:4-イソプロピルフェノール
(芳香族アルコール(B))
B-1:フェニルメタノール
B-2:2-フェニル-1-エタノール
B-3:3-フェニル-1-プロパノール
rB-1:4-フェニル-1-ブタノール
rB-2:5-フェニル-1-ヘキサノール
(溶媒(C))
C-1:30%エタノール
C-2:水
なお、上記A-1~A-3、B-1~B-3、及びrB-1は、東京化成工業株式会社製のものを使用した。rA-1は、大阪化成株式会社製のものを使用した。rA-2、及びrB-2は、シグマアルドリッチ社製のものを使用した。
(評価試験)
実施例1~24、及び、比較例1~4の口腔用組成物について、バイオフィルムの分散除去効果を評価した。
バイオフィルムの分散除去効果の評価方法を以下に示す。
<ハイドロキシアパタイトディスクの調製>
旭光学工業株式会社製のハイドロキシアパタイトディスク(以下、HAディスクともいう。)を、容量14mLのポリプロピレンラウンドボトムチューブに入れた。
さらに、1mol/Lの塩酸を1mL添加して3時間浸漬した。その後、精製水で洗浄し、オートクレーブを用いて121℃で20分間加熱して試験用のHAディスクを調製した。
<ブレインハートインフュージョン培地の調製>
精製水1Lに、ベクトン・ディッキンソン社製のブレインハートインフュージョン(以下、BHIともいう。)寒天培地37gを加えて、混合した。さらに、オートクレーブを用いて121℃で20分間加熱してBHI培地を調製した。
<唾液収集方法>
3人の協力者の唾液を、氷上に載置した容量50mLのコニカルチューブに収集した。収集後、3000gの遠心力で10分間遠心した。その後、紫外線照射器(フナコシ株式会社製UVPクロスリンカー)を用いて、波長254nmの紫外線を2000×100μJ/cmの条件下30分間照射した。その後、イオン交換水を用いて10分の1に希釈して、試験用の唾液を調製した。
<ストレプトコッカス・ミュータンス菌液の培養>
まず、前培養として、ストレプトコッカス・ミュータンス菌(以下、S.m菌ともいう。)を播種しておいたプレートから、コロニーを複数個採取した。採取したコロニーを、BHI培地が10mL入っている試験管に入れて懸濁させた。37℃の嫌気条件下2~3日間培養した。
次に、本培養として、前培養したS.m菌液を100μL採取し、前培養で使用したBHI培地とは別のBHI培地が10mL入っている試験管に入れて懸濁させた。37℃の嫌気条件下24時間培養して、本培養液を調製した。
<バイオフィルム分散除去試験>
市販の12wellプレートに、両面テープで上記の試験用HAディスクを接着させた。そこに、当日~2週間以内に採取した上記の試験用の唾液を2mL添加し、37℃で1時間静置した。続いて、リン酸緩衝生理食塩水(以下、PBSともいう。)で1回洗浄した。次に、本培養液のスクロース濃度1%溶液を添加して、懸濁させた。さらに、37℃の嫌気条件下で18時間、S.m菌を培養して、試験用HAディスクにバイオフィルム(以下、BFともいう。)を形成させた。
その後、培養液を取り除き、新しい12wellプレートに両面テープでBFが付着したHAディスクをピンセットで慎重に接着させた。その後、PBSで1回洗浄した。
洗浄後、12wellプレートに各実施例及び比較例の口腔用組成物を個別に3mL添加し、振とう数500rpmで10分間振とうした。その後、口腔用組成物を取り除き、さらにPBSを3mL添加し、振とう数500rpmで10分間振とうした。さらに、PBSで1回洗浄を行った。HAディスクを両面テープから慎重に剥がし、1mLの水酸化ナトリウムを入れた容量14mLのポリプロピレンラウンドボトムチューブに入れた。ボルテックスミキサーを用いて60秒間撹拌を行った。60分間静置した後、再度、ボルテックスミキサーを用いて60秒間撹拌を行った。その後、ポリプロピレンラウンドボトムチューブ内の懸濁液200μLを96wellプレートに入れて、紫外可視分光光度計(株式会社島津製作所製、UV-2600)を用いて、540nmで吸光度を測定した。
吸光度の測定結果を図1~3に示す。なお、図1、2では、Controlとして30%エタノール溶液を用いた。図3では、Controlとして水を用いた。Controlの吸光度を100として、各実施例及び比較例の吸光度を吸光度比として表した。
分散除去効果を、下記の基準で評価した。結果を表1に示す。
・分散除去効果の評価基準
◎(良好):吸光度比が90未満である場合
○(可):吸光度比が90以上、95未満である場合
×(不可):吸光度比が95以上である場合
なお、上記ポリプロピレンラウンドボトムチューブ内の懸濁液において、BFの量が多いとBFによる吸光度が大きくなる。また、Controlでは、BFの分散除去が生じにくいためBFの量が多くなりやすく、BFによる吸光度が大きくなりやすい。そのため、ポリプロピレンラウンドボトムチューブ内の懸濁液において、BFの量が多いとControlとの吸光度の差が相対的に小さくなって、吸光度比は100に近い値になる。
これに対し、BFが好適に分散除去されていると、BFによる吸光度が小さくなる。Controlとの吸光度の差が相対的に大きくなるため、吸光度比は小さい値になる。そのため、吸光度比の値が小さいほど、BFが分散除去されていることを意味する。
図1~3、表1に示すように、比較例1~4では、いずれも吸光度比が95以上であった。これに対し、実施例1~24は全て、吸光度比が95未満であり、好適な分散除去効果を有することが確認された。また、実施例7、8、10~21では、吸光度比が90未満であり、より好適な分散除去効果を有することが確認された。
さらに、フェノール誘導体が、炭素数2の直鎖炭化水素基を有するフェノールである態様では、溶媒が水である実施例16~18において、いずれも吸光度比が90未満であった。また、溶媒がアルコールを含有する実施例4~5において、いずれも吸光度比が91.8以下であった。溶媒の種類によらず優れた分散除去効果を有することが確認された。
また、芳香族アルコールが、ベンゼン環に炭素数2の第一級アルコールを付加させた化合物である態様では、溶媒が水である実施例23において、吸光度比が95未満であった。また、溶媒がアルコールを含有する実施例11において、吸光度比が81.2であった。溶媒の種類によらず優れた分散除去効果を有することが確認された。

Claims (4)

  1. 下記のフェノール誘導体、及び芳香族アルコールから選ばれる少なくとも一つを含有することを特徴とする口腔用組成物。
    フェノール誘導体:炭素数1以上3以下の直鎖炭化水素基を有するとともに、分岐炭化水素基を有さないフェノール。
    芳香族アルコール:ベンゼン環に炭素数1以上3以下の第一級アルコールを付加させた化合物。
  2. 前記フェノール誘導体が、炭素数2の直鎖炭化水素基を有するフェノールである請求項1に記載の口腔用組成物。
  3. 前記芳香族アルコールが、ベンゼン環に炭素数2の第一級アルコールを付加させた化合物である請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
  4. バイオフィルムの分散除去に用いられる請求項1~3のいずれか一項に記載の口腔用組成物。
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