JP2023030238A - ボビン準備装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ボトムバンチ糸を吸引して除去する際に糸詰まりが発生しても、詰まった糸を自動的に除去可能なボビン準備装置を提供する。【解決手段】ボビン準備装置は、ボビン回転装置と、吸引装置と、切断装置60と、制御装置と、を備える。ボビン回転装置は、ボトムバンチ糸5cを解舒する方向に給糸ボビン5を回転させる。吸引装置は、ボトムバンチ糸5cを吸引する。切断装置60は、固定刃61及び可動刃62を有しており、可動刃62を回転させることによりボトムバンチ糸5cを切断する。制御装置は、吸引装置又は切断装置60で糸詰まりが発生したことを検出した場合に、可動刃62を切断時とは逆方向に回転させる第1制御を行った後に、ボビン回転装置をボトムバンチ糸5cの解舒時とは逆方向に回転させる第2制御を行う。【選択図】図9

Description

本発明は、主として、巻取装置で給糸ボビンの糸を巻き取るための準備を行うボビン準備装置に関する。
特許文献1は、ボビン準備装置に設けられるロータリカッタの風綿を除去する風綿除去装置を開示する。風綿除去装置は、吸引装置及びロータリカッタを備える。吸引装置は、糸吸引口に吸引流を発生させることにより、給糸ボビンのボトムバンチ糸を吸引する。ロータリカッタは、吸引装置が吸引したボトムバンチ糸を切断する。風綿除去装置は、ロータリカッタを回転させるモータの過負荷を検出した場合、モータを一時的に逆回転させる。これにより、糸吸引口に風綿が噛み込んだ場合であっても、噛込みを除去できる。
実開平3-35977号公報
しかし、給糸ボビンの糸が吸引装置又は切断装置(ロータリカッタ)に詰まる糸詰まりが発生した場合、切断装置を逆回転させるだけでは、詰まった糸が除去できない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、ボトムバンチ糸を吸引して除去する際に糸詰まりが発生しても、詰まった糸を自動的に除去可能なボビン準備装置を提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成のボビン準備装置が提供される。即ち、ボビン準備装置は、巻取装置で糸を巻き取るための準備を給糸ボビンに対して行う。ボビン準備装置は、ボビン回転装置と、吸引装置と、切断装置と、制御装置と、を備える。前記ボビン回転装置は、給糸ボビンの芯管の下部に巻き付けられたボトムバンチ糸を解舒する方向に当該給糸ボビンを回転させる。前記吸引装置は、前記ボビン回転装置により解舒されたボトムバンチ糸を吸引する。前記切断装置は、固定刃及び可動刃を有しており、前記可動刃を回転させることにより、前記吸引装置が吸引したボトムバンチ糸を切断する。前記制御装置は、前記吸引装置又は前記切断装置に前記給糸ボビンの糸が詰まる糸詰まりが発生したことを検出した場合に、前記可動刃を切断時とは逆方向に回転させる第1制御を行った後に、前記ボビン回転装置をボトムバンチ糸の解舒時とは逆方向に回転させる第2制御を行う。
これにより、切断装置を逆回転させることにより、詰まった糸を引き出し易い状態にできる。その後に、ボビン回転装置を逆回転させることにより、詰まった糸を引き出して給糸ボビンに巻き取ることができる。そのため、糸詰まりを自動的に除去できる。
前記のボビン準備装置においては、前記第1制御での前記可動刃の回転速度は、ボトムバンチ糸を切断するための前記可動刃の回転速度よりも、遅いことが好ましい。
これにより、切断装置の逆回転時に糸を切れにくくすることができる。
前記のボビン準備装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記切断装置は、駆動部と、回転部材と、回転センサと、を備える。前記駆動部は、回転駆動力を発生させる。前記回転部材は、前記駆動部の回転駆動力によって回転することにより、当該回転駆動力を前記可動刃に伝達する。前記回転センサは、前記回転部材の回転を検出する。前記制御装置は、前記回転センサの検出結果に基づいて前記糸詰まりが発生したか否かを判定する。
これにより、簡単かつ正確な方法で糸詰まりの発生を検出できる。
前記のボビン準備装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記可動刃は、リング状の本体部に、複数の開口部が形成された形状であり、当該開口部の縁と固定刃で糸を挟み込むことにより当該糸を切断している。前記制御装置は、前記第1制御において、前記吸引装置がボトムバンチ糸を吸引する吸引口と、前記可動刃の前記開口部と、が重なるように前記可動刃を切断時とは逆方向に回転させる。
これにより、詰まった糸を引き出し易い状態にすることができる。
前記のボビン準備装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記開口部は、前記本体部の中心に対して第1角度間隔で形成されている。前記制御装置が前記第1制御において前記可動刃を回転させる回転角度は、第1角度未満である。
これにより、詰まった糸が再び切断装置の奥側に案内されることを防止できる。
前記のボビン準備装置においては、前記制御装置は、前記ボビン回転装置により前記給糸ボビンをボトムバンチ糸の解舒時とは逆方向に2回転以上回転させることが好ましい。
これにより、詰まった糸を引き出しつつ、給糸ボビンに巻き付けることができる。
前記のボビン準備装置において、前記制御装置は、前記第1制御及び前記第2制御を行った後に、前記糸詰まりが発生したと判定した前記給糸ボビンを搬送方向の下流側に搬送し、次の前記給糸ボビンを受け入れることが好ましい。
これにより、糸の詰まりを除去した後に稼動を再開できるので、稼動率の低下を抑えることができる。
前記のボビン準備装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、ボビン準備装置は、前記巻取装置で糸を巻き取るための準備が行われなかった前記給糸ボビンを一時的に貯留する貯留部を備える。前記制御装置は、前記糸詰まりが発生したと判定した前記給糸ボビンを前記貯留部に向けて搬送する制御を行う。
これにより、糸詰まりが発生した給糸ボビンを貯留できるので、給糸ボビンを毎回除去する構成と比較して、効率的に不要な給糸ボビンを処理できる。
本発明の一実施形態に係るボビン準備装置を含む給糸ボビン供給式ワインダの概略的な構成を示す模式図。 バンチ解舒装置の斜視図。 固定刃及び可動刃の斜視図。 糸塊を給糸ボビンに巻き付けて除去する処理を行う構成を示すブロック図。 バンチ解舒装置に関する制御を示すフローチャート。 バンチ解舒装置がボトムバンチ糸を切断する例を示す概略平面図。 糸塊が原因でボトムバンチ糸が切断装置に詰まる例を示す概略平面図。 可動刃を逆回転してボトムバンチ糸を引き出し易い状態にする例を示す概略平面図。 給糸ボビンを逆回転してボトムバンチ糸及び糸塊を給糸ボビンに巻き取る例を示す概略平面図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、給糸ボビン供給式ワインダ1の概略的な構成を示す模式図である。
図1に示すように、給糸ボビン供給式ワインダ1は、給糸ボビン供給装置2と、ボビン準備装置3と、自動ワインダ(巻取装置)4と、を備える。給糸ボビン供給装置2、ボビン準備装置3、及び自動ワインダ4は、給糸ボビン5がセットされたトレイ6を搬送するための搬送路をそれぞれ備える。以下の説明では、搬送路の搬送方向における上流、下流を単に上流、下流と称する。
給糸ボビン供給装置2は、紡績により生成した糸(紡績糸)を芯管5aに巻き付けて糸層5bを形成した給糸ボビン5を供給する。その後、給糸ボビン5の芯管5aの下部には、糸を棒巻きすることによりボトムバンチが形成されている。以下の説明では、ボトムバンチを構成している糸をボトムバンチ糸5cと称する。ボビン準備装置3は、給糸ボビン供給装置2から搬送された給糸ボビン5に対して、自動ワインダ4で給糸ボビン5の糸の巻取りができるように準備を行う。自動ワインダ4は、給糸ボビン5に巻き付けられた糸を巻き取ってパッケージを生成する。
ボビン準備装置3は、トレイを搬送する搬送路として、準備経路11と、供給経路12と、貯留経路13と、戻し経路14と、を備える。それぞれの搬送路は、図略のコンベア機構によりトレイ6を搬送する。
準備経路11では、給糸ボビン供給装置2のボビンセット装置26によってセットされた給糸ボビン5が搬送される。準備経路11では、給糸ボビン5に対して上述した準備が行われる。準備経路11には、バンチ解舒装置21と、糸端引出装置22と、糸端準備装置23と、が設けられている。
バンチ解舒装置21は、給糸ボビン5のボトムバンチ糸5cを吸引して切断する。糸端引出装置22は、給糸ボビン5の外周に巻き付いているバックワインド糸を切断し、糸端を形成する。糸端準備装置23は、糸端引出装置22が形成した糸端を吸引して芯管5aの内側に挿入する。なお、糸端を芯管5aの内側に挿入することを口出しと称する。
準備経路11の下流端は、供給経路12と、貯留経路(貯留部)13に分岐する。準備経路11から供給経路12と貯留経路13に分岐する箇所には切替装置24が設けられている。切替装置24は、トレイ6を供給経路12に搬送する状態と、トレイ6を貯留経路13に搬送する状態と、を切り替えることができる。
供給経路12は、バンチ解舒装置21、糸端引出装置22、及び糸端準備装置23による処理が成功した給糸ボビン5を自動ワインダ4に搬送するための経路である。自動ワインダ4に搬送された給糸ボビン5は、自動ワインダ4に到達した後に糸が解舒される。糸の解舒が完了した給糸ボビン5(即ち、芯管5a)は、再びボビン準備装置3に向けて搬送される。ボビン準備装置3に到達した給糸ボビン5は、戻し経路14に沿って搬送される。
貯留経路13は、バンチ解舒装置21、糸端引出装置22、又は糸端準備装置23による処理に失敗した給糸ボビン5を、再度バンチ解舒装置21、糸端引出装置22、又は糸端準備装置23に搬送するための経路である。バンチ解舒装置21、糸端引出装置22、又は糸端準備装置23に搬送された給糸ボビン5は、口出し処理などが再度実行される。それにも関わらず処理に失敗した給糸ボビン5は、貯留経路13に一時的に貯留される。貯留経路13に貯留された給糸ボビン5は、適宜のタイミングでボビン準備装置3から排出される。貯留経路13の下流端は、戻し経路14に合流している。貯留経路13に予め定められた数の給糸ボビン5が貯留された場合、給糸ボビン5は、戻し経路14に沿ってボビン抜取装置25まで搬送されて排出される。あるいは、予め定められた数の給糸ボビン5が貯留されたタイミングでオペレータに通知し、オペレータが手動で排出してもよい。
戻し経路14には、ボビン抜取装置25と、ボビンセット装置26と、が設けられている。ボビン抜取装置25は、トレイ6から給糸ボビン5を抜き取って回収する。ボビン抜取装置25により給糸ボビン5が抜き取られたトレイ6は、ボビンセット装置26へ搬送される。ボビンセット装置26は、給糸ボビン供給装置2によって糸が巻き付けられた給糸ボビン5をトレイ6にセットする。ボビンセット装置26によって給糸ボビン5がセットされたトレイ6は、再び準備経路11に沿って搬送される。
次に、図2から図4を参照して、バンチ解舒装置21の構成について詳細に説明する。
図2に示すように、バンチ解舒装置21は、ボビン回転装置30と、吸引装置50と、切断装置60と、回転センサ70と、を備える。バンチ解舒装置21を構成する部品の一部は、ハウジング40に収容されている。
ボビン回転装置30は、駆動ローラ31と、トレイ駆動モータ32と、を備える。駆動ローラ31は、バンチ解舒装置21の前で停止したトレイ6に接触するように構成されている。トレイ駆動モータ32は、回転駆動力を発生させる。トレイ駆動モータ32は、回転方向、回転速度、及び回転量を制御可能な構成である。駆動ローラ31は、トレイ駆動モータ32が発生させた回転駆動力により回転する。この構成により、トレイ6及び給糸ボビン5を回転させることができる。トレイ6及び給糸ボビン5の回転の回転中心は、トレイ6の軸位置及び給糸ボビン5の軸位置と同じである。
図4に示すように、トレイ駆動モータ32は、制御装置100により制御されている。制御装置100は、CPU等の演算装置と、SSD、HDD、又はフラッシュメモリ等の記憶装置と、通信装置と、を備える。演算装置がプログラムを実行することにより、制御装置100はボビン準備装置3の各部(例えば上述の切替装置24及びトレイ駆動モータ32等)を制御する。
吸引装置50は、給糸ボビン5のボトムバンチ糸5cを吸引する機能を有する。吸引装置50は、吸引パイプ51と、吸引ブロック52と、吸引口53と、を備える。吸引パイプ51は図略の負圧源に接続されている。そのため、吸引パイプ51の内部には吸引流が発生している。吸引ブロック52は、ハウジング40の内部に位置しており、吸引パイプ51に接続される。吸引口53は、吸引ブロック52に接続されている。この構成により、吸引口53に吸引流を発生させることができる。吸引口53は、バンチ解舒装置21の前で停止した給糸ボビン5のボトムバンチを向くように配置されている。これにより、吸引口53からボトムバンチ糸5cを吸引することができる。
切断装置60は、吸引装置50が吸引したボトムバンチ糸5cを切断する機能を有する。切断装置60は、固定刃61と、可動刃62と、切断用モータ63と、第1プーリ(回転部材)64と、ベルト65と、第2プーリ66と、を備える。
ボトムバンチ糸5cは、固定刃61及び可動刃62により切断される。固定刃61は吸引口53により吸引されたボトムバンチ糸5cが通る経路に配置されている。可動刃62は、リング状の本体部62aに複数の開口部62bが形成された構成である。開口部62bは、矩形の貫通孔であり、本体部62aに等間隔で形成されている。図3に示すように、開口部62bは、本体部62aの中心に対して第1角度θ間隔で形成されている。可動刃62は、切断用モータ63が発生させた回転駆動力により、可動刃62の軸位置を回転中心として回転する。ボトムバンチ糸5cは、開口部62bを通過するように吸引される。この状態で可動刃62が回転することにより、ボトムバンチ糸5cは、開口部62bと固定刃61に挟み込まれる。このとき発生する剪断力により、ボトムバンチ糸5cが切断される。
切断用モータ63は、制御装置100の指示に基づいて回転駆動力を発生させる。切断用モータ63は、回転方向、回転速度、及び回転量を制御可能な構成である。切断用モータ63が発生させた回転駆動力は、出力軸を介して、ハウジング40の内部に配置された第1プーリ64に伝達される。第1プーリ64には、ベルト65が巻き掛けられている。また、可動刃62の近傍には、第2プーリ66が配置されている。第2プーリ66は、吸引流が通過する経路を塞がないように軸位置の近傍が空洞になっている。第2プーリ66は可動刃62に固定されている。以上の構成により、切断用モータ63が発生させた回転駆動力により可動刃62を回転させることができる。また、固定刃61は、第1プーリ64と同軸上に設けられた溝付きプーリ(不図示)を介して揺動可能に切断装置60のハウジング40に取り付けられている。この溝付きプーリの作用により固定刃61が刃の向きと同一方向に揺動する構造になっている。固定刃61を刃の向きと同一方向に揺動させることにより、切断効率が向上する。更に、固定刃61が常に同じ位置で糸を切断することがないので、固定刃61の消耗を抑えることができる。
回転センサ70は、第1プーリ64の回転を検出する。回転センサ70は、第1プーリ64に対して相対回転できるようにハウジング40又は切断用モータ63に取り付けられている。第1プーリ64には図略のマグネットが設けられている。回転センサ70は、マグネットセンサである。第1プーリ64が回転することにより、回転センサ70とマグネットが近接する状態と、回転センサ70とマグネットが離間する状態と、が切り替わる。回転センサ70の検出結果は制御装置100へ送信される。制御装置100は、回転センサ70の検出結果に基づいて、第1プーリ64が回転しているか否か、即ち可動刃62が回転しているか否かを判定できる。
次に、図5から図9を参照して、バンチ解舒装置21が行う処理を説明する。
初めに、制御装置100は、バンチ解舒装置21に給糸ボビン5が到着したか否かを判定する(S101)。例えば、バンチ解舒装置21の近傍には給糸ボビン5又はトレイ6を検出する光センサが配置されており、制御装置100は、光センサの検出結果に基づいて、この判定を行う。なお、光センサに代えて接触センサを用いてもよい。
バンチ解舒装置21に給糸ボビン5が到着した場合、吸引装置50によりボトムバンチ糸5cが吸引される(S102)。本実施形態では、吸引装置50は常に吸引流を発生させているが、バンチ解舒装置21に給糸ボビン5が到着したタイミングで吸引流を発生させてもよい。
次に、制御装置100は、ボビン回転装置30のトレイ駆動モータ32を制御して、給糸ボビン5を回転させてボトムバンチ糸5cを解舒する(S103)。以下では、ボトムバンチ糸5cを解舒させるための給糸ボビン5の回転を正回転と称する。給糸ボビン5を正回転させながらボトムバンチ糸5cを吸引することにより、ボトムバンチ糸5cが解舒されていく。
次に、制御装置100は、切断装置60の切断用モータ63を制御して、可動刃62を回転させてボトムバンチ糸5cを切断する(S104)。以下では、ボトムバンチ糸5cを切断するための可動刃62の回転を正回転と称する。可動刃62を正回転させることにより、可動刃62の開口部62bの縁と固定刃61とでボトムバンチ糸5cを挟み込んで切断することができる。
図6には、ボトムバンチ糸5cの切断に成功した例が示されている。図6の左側に示す状態から、給糸ボビン5を正回転させてボトムバンチ糸5cを解舒して、可動刃62を正回転させることにより、図6の右側に示すようにボトムバンチ糸5cが切断される。
図7には、ボトムバンチ糸5cの切断に失敗した例が示されている。図7に示すボトムバンチ糸5cには糸塊5dが形成されている。糸塊5dを含むボトムバンチ糸5cを吸引した場合、図7の右側に示すように糸塊5dが開口部62bの縁と固定刃61との間に挟まって詰まり、ボトムバンチ糸5cを切断できない可能性がある。また、ボトムバンチ糸5cを切断できないため、可動刃62をこれ以上回転させることができなくなる。なお、糸塊5dは、固定刃61と可動刃62の間を通り、その先の凹凸がある部分(吸引装置50又は切断装置60の何れかの部分)に詰まることもあり得る。
つまり、ボトムバンチ糸5cの切断に失敗した場合は、制御装置100により可動刃62を回転させる指令が送信されているにも関わらず、可動刃62が回転しない回転不良が発生することになる。制御装置100は、可動刃62を正回転させる指令を送信した後に、可動刃62の回転不良が発生したか否かを判定する(S105)。制御装置100は、回転センサ70の検出結果に基づいて、可動刃62に回転不良が発生したか否かを判定する。即ち、図6に示すようにボトムバンチ糸5cの切断に成功した場合、ボトムバンチ糸5cが切断装置60(固定刃61と可動刃62の間)に詰まることがないため、回転が途中で停止しない。一方、図7に示すようにボトムバンチ糸5cの切断に失敗した場合、固定刃61及び可動刃62がボトムバンチ糸5cに引っ掛かって糸詰まりが発生するため、回転が途中で停止する。従って、回転センサ70の検出結果が可動刃62の回転が途中で停止したことを示す場合、制御装置100は、可動刃62の回転不良が発生したと判定する。
制御装置100は、可動刃62の回転不良が発生していないと判定した場合、糸端引出装置22及び糸端準備装置23を制御して、給糸ボビン5の糸端の引出しと糸端の準備を行う(S106)。その後、制御装置100は、切替装置24を制御して、給糸ボビン5を供給経路12へ搬送する(S107)。なお、仮に糸端の引出し又は糸端の準備に失敗した場合、制御装置100は給糸ボビン5を貯留経路13へ搬送する。
また、制御装置100は、可動刃62の回転不良が発生したと判定した場合、切断用モータ63を制御して、可動刃62の開口部62bと吸引口53が重なるまで可動刃62を逆回転させる(S108、図8、第1制御)。可動刃62の逆回転とは、上述した正回転とは反対の方向に可動刃62を回転させることである。また、開口部62bと吸引口53が重なるとは、吸引口53の軸方向で見たときに、開口部62bと、吸引口53(特に、糸が通過可能な空間部分)と、の少なくとも一部が重なることである。開口部62bと吸引口53が重なることにより、糸塊5dを可動刃62から給糸ボビン5側に移動させ易くなる。なお、可動刃62の逆回転の回転量は、第1角度θ未満であることが好ましい。第1角度θを超えると、吸引口53と開口部62bが重なる位置から行き過ぎてしまうからである。
ここで、可動刃62を逆回転させる際にボトムバンチ糸5cが切れてしまうと、可動刃62から糸塊5dを回収することができなくなり、バンチ解舒装置21を復旧させることができない。そのため、本実施形態では、ボトムバンチ糸5cを切れにくくするために、可動刃62の逆回転の回転速度を遅くしている。具体的には、可動刃62の逆回転の回転速度は、可動刃62の正回転の回転速度よりも遅い。なお、可動刃62の逆回転の回転速度はこれに限られず、例えば正回転の回転速度と同じであってもよい。
次に、制御装置100は、トレイ駆動モータ32を制御して、給糸ボビン5を逆回転させてボトムバンチ糸5cを巻き取らせる(S109、図9、第2制御)。給糸ボビン5の逆回転とは、上述した正回転とは反対の方向に給糸ボビン5を回転させることである。これにより、糸塊5dを給糸ボビン5に巻き取ることができる。なお、可動刃62と給糸ボビン5の距離にも依るが、例えば給糸ボビン5を逆回転数を2回転以上とすることが好ましい。また、可動刃62と同様、給糸ボビン5の逆回転の回転速度は、給糸ボビン5の正回転の回転速度よりも遅いことが好ましい。ただし、給糸ボビン5の逆回転の回転速度はこれに限られず、例えば正回転の回転速度と同じであってもよい。
ステップS109の処理を行うことにより、糸塊5dが給糸ボビン5に巻き付けられるため、この給糸ボビン5を自動ワインダ4で巻き取ることはできない。そのため、制御装置100は、この給糸ボビン5に対して糸端の引出しと糸端の準備を省略し、切替装置24を制御してこの給糸ボビン5を貯留経路13に搬送する(S110)。これにより、糸塊5dを含む給糸ボビン5によりボトムバンチ糸5cがバンチ解舒装置21に詰まった場合においても、糸詰まりを自動的に復旧できる。
なお、ステップS108及びS109の処理を行っても、切断装置60に詰まった糸塊5dを除去できないことがある。そのため、以下に示す処理を追加で行ってもよい。即ち、制御装置100は、ステップS109の処理を行った後に、切断用モータ63を制御して可動刃62を回転させるとともに、回転センサ70の検出結果を取得する。回転センサ70の検出結果が可動刃62の回転を示した場合、可動刃62に引っ掛かった糸塊5dがバンチ解舒装置21から排出されたことが確認できる。この場合、制御装置100は、ステップS110の処理を行う。
一方、制御装置100は、回転センサ70の検出結果が可動刃62の回転を示さなかった場合、可動刃62に引っ掛かった糸塊5dを排出するために、再びステップS108及びS109の処理を行う。これにより、1回の処理で糸塊5dがバンチ解舒装置21から排出されなかった場合でも、複数回の処理を行うことにより、バンチ解舒装置21から糸塊5dを排出できる。なお、糸塊5dを排出する処理を繰り返す回数に上限を設けてもよい。例えば、糸塊5dを排出する処理を2回行っても糸塊5dが排出されなかった場合、糸塊5dを排出する処理を中止し、オペレータに通知する等の処理を行うことができる。
以上に説明したように、本実施形態のボビン準備装置3は、ボビン回転装置30と、吸引装置50と、切断装置60と、制御装置100と、を備える。ボビン回転装置30は、給糸ボビン5の芯管5aの下部に巻き付けられたボトムバンチ糸5cを解舒する方向に給糸ボビン5を回転させる。吸引装置50は、ボビン回転装置30により解舒されたボトムバンチ糸5cを吸引する。切断装置60は、固定刃61及び可動刃62を有しており、可動刃62を回転させることにより、吸引装置50が吸引したボトムバンチ糸5cを切断する。制御装置100は、吸引装置50又は切断装置60に給糸ボビン5の糸が詰まる糸詰まりが発生したことを検出した場合に、可動刃62を切断時とは逆方向に回転させる第1制御を行った後に、ボビン回転装置30をボトムバンチ糸5cの解舒時とは逆方向に回転させる第2制御を行う。
これにより、切断装置60を逆回転させることにより、詰まった糸を引き出し易い状態にできる。その後に、ボビン回転装置30を逆回転させることにより、詰まった糸を引き出して給糸ボビン5に巻き取ることができる。そのため、糸詰まりを自動的に除去できる。
本実施形態のボビン準備装置3において、第1制御での可動刃62の回転速度は、ボトムバンチ糸5cを切断するための可動刃62の回転速度よりも、遅い。
これにより、切断装置60の逆回転時に糸を切れにくくすることができる。
本実施形態のボビン準備装置3において、切断装置60は、駆動部と、第1プーリ64と、回転センサ70と、を備える。駆動部は、回転駆動力を発生させる。第1プーリ64は、駆動部の回転駆動力によって回転することにより、回転駆動力を可動刃62に伝達する。回転センサ70は、第1プーリ64の回転を検出する。制御装置100は、回転センサ70の検出結果に基づいて前記糸詰まりが発生したか否かを判定する。
これにより、簡単かつ正確な方法で糸詰まりの発生を検出できる。
本実施形態のボビン準備装置3において、可動刃62は、リング状の本体部62aに、複数の開口部62bが形成された形状であり、開口部62bの縁と固定刃61で糸を挟み込むことにより糸を切断している。制御装置100は、第1制御において、吸引装置50がボトムバンチ糸5cを吸引する吸引口53と、可動刃62の開口部62bと、が重なるように可動刃62を切断時とは逆方向に回転させる。
これにより、詰まった糸を引き出し易い状態にすることができる。
本実施形態のボビン準備装置3において、開口部62bは、本体部62aの中心に対して第1角度θの間隔で形成されている。制御装置100が第1制御において可動刃62を回転させる回転角度は、第1角度θ未満である。
これにより、詰まった糸が再び切断装置60の奥側に案内されることを防止できる。
本実施形態のボビン準備装置3において、制御装置100は、ボビン回転装置30により給糸ボビン5をボトムバンチ糸5cの解舒時とは逆方向に2回転以上回転させる。
これにより、詰まった糸を引き出しつつ、給糸ボビン5に巻き付けることができる。
本実施形態のボビン準備装置3において、制御装置100は、第1制御及び第2制御を行った後に、前記糸詰まりが発生したと判定した給糸ボビン5を搬送方向の下流側に搬送し、次の給糸ボビン5を受け入れる。
これにより、糸の詰まりを除去した後に稼動を再開できるので、稼動率の低下を抑えることができる。
本実施形態のボビン準備装置3は、自動ワインダ4で糸を巻き取るための準備が行われなかった給糸ボビン5を一時的に貯留する貯留経路13を備える。制御装置100は、前記糸詰まりが発生したと判定した給糸ボビン5を貯留経路13に向けて搬送する制御を行う。
これにより、糸詰まりが発生した給糸ボビン5を貯留できるので、給糸ボビン5を毎回除去する構成と比較して、効率的に不要な給糸ボビンを処理できる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
回転センサ70の取付先は、可動刃62と一体的に回転する部材であればよく、第1プーリ64に限られない。例えば第2プーリ66に回転センサ70が取り付けられていてもよい。また、マグネットセンサ以外を用いて回転を検出してもよい。
上記実施形態で示したフローチャートは一例であり、一部の処理を省略したり、一部の処理の内容を変更したり、新たな処理を追加したりしてもよい。
上記実施形態では、図5に示した処理をボビン準備装置3の制御装置100が行うが、別の制御装置(例えばバンチ解舒装置21に設けられた制御装置)が行う構成であってもよい。
本実施形態の貯留経路13は、自動ワインダ4に供給できない給糸ボビン5を一時的に貯留する経路であるが、経路以外の構成で給糸ボビン5を貯留してもよい。例えば、バンチ解舒装置21で糸塊5dを巻き取った給糸ボビン5等を投入するボックス等を設け、このボックスまで給糸ボビン5を搬送する構成であってもよい。
上記実施形態では、巻取装置の例として自動ワインダを挙げて説明したが、糸を巻き取る構成であれば自動ワインダ以外であってもよい。
1 給糸ボビン供給式ワインダ
2 給糸ボビン供給装置
3 ボビン準備装置
4 自動ワインダ
13 貯留経路(貯留部)
21 バンチ解舒装置
30 ボビン回転装置
40 ハウジング
50 吸引装置
60 切断装置
61 固定刃
62 可動刃
63 切断用モータ(駆動部)
64 第1プーリ(回転部材)
70 回転センサ
100 制御装置

Claims (8)

  1. 巻取装置で糸を巻き取るための準備を給糸ボビンに対して行うボビン準備装置において、
    給糸ボビンの芯管の下部に巻き付けられたボトムバンチ糸を解舒する方向に当該給糸ボビンを回転させるボビン回転装置と、
    前記ボビン回転装置により解舒されたボトムバンチ糸を吸引する吸引装置と、
    固定刃及び可動刃を有しており、前記可動刃を回転させることにより、前記吸引装置が吸引したボトムバンチ糸を切断する切断装置と、
    前記吸引装置又は前記切断装置に前記給糸ボビンの糸が詰まる糸詰まりが発生したことを検出した場合に、前記可動刃を切断時とは逆方向に回転させる第1制御を行った後に、前記ボビン回転装置をボトムバンチ糸の解舒時とは逆方向に回転させる第2制御を行う制御装置と、
    を備えることを特徴とするボビン準備装置。
  2. 請求項1に記載のボビン準備装置であって、
    前記第1制御での前記可動刃の回転速度は、ボトムバンチ糸を切断するための前記可動刃の回転速度よりも、遅いことを特徴とするボビン準備装置。
  3. 請求項1又は2に記載のボビン準備装置であって、
    前記切断装置は、
    回転駆動力を発生させる駆動部と、
    前記駆動部の回転駆動力によって回転することにより、当該回転駆動力を前記可動刃に伝達する回転部材と、
    前記回転部材の回転を検出する回転センサと、
    を備え、
    前記制御装置は、前記回転センサの検出結果に基づいて前記糸詰まりが発生したか否かを判定することを特徴とするボビン準備装置。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載のボビン準備装置であって、
    前記可動刃は、リング状の本体部に、複数の開口部が形成された形状であり、当該開口部の縁と固定刃で糸を挟み込むことにより当該糸を切断しており、
    前記制御装置は、前記第1制御において、前記吸引装置がボトムバンチ糸を吸引する吸引口と、前記可動刃の前記開口部と、が重なるように前記可動刃を切断時とは逆方向に回転させることを特徴とするボビン準備装置。
  5. 請求項4に記載のボビン準備装置であって、
    前記開口部は、前記本体部の中心に対して第1角度の間隔で形成されており、
    前記制御装置が前記第1制御において前記可動刃を回転させる回転角度は、第1角度未満であることを特徴とするボビン準備装置。
  6. 請求項1から5までの何れか一項に記載のボビン準備装置であって、
    前記制御装置は、前記ボビン回転装置により前記給糸ボビンをボトムバンチ糸の解舒時とは逆方向に2回転以上回転させることを特徴とするボビン準備装置。
  7. 請求項1から6までの何れか一項に記載のボビン準備装置であって、
    前記制御装置は、前記第1制御及び前記第2制御を行った後に、前記糸詰まりが発生したと判定した前記給糸ボビンを搬送方向の下流側に搬送し、次の前記給糸ボビンを受け入れることを特徴とするボビン準備装置。
  8. 請求項7に記載のボビン準備装置であって、
    前記巻取装置で糸を巻き取るための準備が行われなかった前記給糸ボビンを一時的に貯留する貯留部を備え、
    前記制御装置は、前記糸詰まりが発生したと判定した前記給糸ボビンを前記貯留部に向けて搬送する制御を行うことを特徴とするボビン準備装置。
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