JP2023029649A - 有機el表示素子用封止剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット塗布性及び低アウトガス性に優れ、かつ、信頼性に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子用封止剤を提供する。【解決手段】カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤と下記式(1)で表される構造を有する化合物とを含有し、25℃における粘度が80mPa・s以下である有機EL表示素子用封止剤である。式(1)中、R1は、水素又はメチル基を表し、R2は、炭素数1~20のアルキル基、ポリエステル骨格を有する基、ポリエーテル骨格を有する基、又は、アミノ基を表し、nは、20以上4000以下の整数である。[化1]TIFF2023029649000005.tif41156【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット塗布性及び低アウトガス性に優れ、かつ、信頼性に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子用封止剤に関する。
有機エレクトロルミネッセンス(以下、「有機EL」ともいう)表示素子は、互いに対向する一対の電極間に有機発光材料層が挟持された積層体構造を有し、この有機発光材料層に一方の電極から電子が注入されるとともに他方の電極から正孔が注入されることにより有機発光材料層内で電子と正孔とが結合して発光する。このように有機EL表示素子は自己発光を行うことから、バックライトを必要とする液晶表示素子等と比較して視認性がよく、薄型化が可能であり、しかも直流低電圧駆動が可能であるという利点を有している。
有機EL表示素子を構成する有機発光材料層や電極は、水分や酸素等により特性が劣化しやすいという問題がある。従って、実用的な有機EL表示素子を得るためには、有機発光材料層や電極を大気と遮断して長寿命化を図る必要がある。特許文献1には、有機EL表示素子の有機発光材料層と電極とを、CVD法により形成した窒化珪素膜と樹脂膜との積層膜により封止する方法が開示されている。ここで樹脂膜は、窒化珪素膜の内部応力による有機層や電極への圧迫を防止する役割を有する。
特許文献1に開示された窒化珪素膜で封止を行う方法では、有機EL表示素子の表面の凹凸や異物の付着、内部応力によるクラックの発生等により、窒化珪素膜を形成する際に有機発光材料層や電極を完全に被覆できないことがある。窒化珪素膜による被覆が不完全であると、水分が窒化珪素膜を通して有機発光材料層内に浸入してしまう。
有機発光材料層内への水分の浸入を防止するための方法として、特許文献2~4には、無機材料膜と樹脂膜とを積層する方法が開示されている。しかしながら、特許文献2、3に開示された方法は、樹脂膜の形成を真空蒸着法により行っているため、大規模な装置を必要とすることや、異物が混入するおそれがあること等の問題があった。また、特許文献4に開示された方法は、樹脂膜の形成をスクリーン印刷法により行っているため、薄膜の形成が困難であることや、スクリーン版やスキージによる異物混入のおそれがあること等の問題があった。
樹脂膜を形成する別の方法として、インクジェット法を用いる方法がある。インクジェット法を用いれば、高速かつ均一に樹脂膜を形成することができる。しかしながら、インクジェット法による塗布に適したものとするために封止剤を低粘度となるようにした場合、アウトガスが発生したり、無機材料膜にクラックが生じて封止が不充分となり、得られる有機EL表示素子が信頼性に劣るものとなったりする等の問題があった。
特開2000-223264号公報 特表2005-522891号公報 特開2001-307873号公報 特開2012-190612号公報
本発明は、インクジェット塗布性及び低アウトガス性に優れ、かつ、信頼性に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子用封止剤を提供することを目的とする。
本発明1は、カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤と下記式(1)で表される構造を有する化合物とを含有し、25℃における粘度が80mPa・s以下である有機EL表示素子用封止剤である。
本発明2は、カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤と下記式(1)で表される構造を有する化合物とを含有し、インクジェット法による塗布に用いられる有機EL表示素子用封止剤である。
Figure 2023029649000001
式(1)中、Rは、水素又はメチル基を表し、Rは、炭素数1~20のアルキル基、ポリエステル骨格を有する基、ポリエーテル骨格を有する基、又は、アミノ基を表し、nは、20以上4000以下の整数である。
以下に本発明を詳述する。なお、本発明1の有機EL表示素子用封止剤と本発明2の有機EL表示素子用封止剤とに共通する事項については、「本発明の有機EL表示素子用封止剤」として記載する。
本発明者らは、インクジェット法によって塗布した際の濡れ広がり性を向上させるため、封止剤の粘度及び表面張力を調整することを検討した。しかしながら、得られた封止剤を用いても濡れ広がり性が充分でなかったり、濡れ広がり性を向上させることができても異物によるハジキによって塗布欠陥が生じたりすることがあった。そこで本発明者らは更に鋭意検討した結果、驚くべきことに、特定の構造を有する化合物を配合することにより、優れた濡れ広がり性とハジキ防止性とを両立することができる有機EL表示素子用封止剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、上記式(1)で表される構造を有する化合物を含有する。上記式(1)で表される構造を有する化合物を含有することにより、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、優れた濡れ広がり性とハジキ防止性とを両立することができるものとなる。
上記式(1)の各繰り返し構造単位におけるRが水素又はメチル基であればよく、Rが水素である構造単位とメチル基である構造単位とが存在していてもよい。
上記式(1)中、Rは、低アウトガス性の観点から、炭素数1~20のアルキル基、ポリエステル骨格を有する基、又は、ポリエーテル骨格を有する基であることが好ましく、炭素数3~17のアルキル基又はポリエステル骨格を有する基であることがより好ましく、炭素数4~15のアルキル基であることが更に好ましい。また、上記式(1)の各繰り返し構造単位におけるRが炭素数1~20のアルキル基、ポリエステル骨格を有する基、ポリエーテル骨格を有する基、又は、アミノ基であればよく、Rがこれらの基のいずれかであってそれぞれ異なる基である複数種の構造単位が存在していてもよい。
上記式(1)中、nの好ましい下限は30、好ましい上限は2000、より好ましい上限は1500である。
上記式(1)中の括弧内の構造をXとした場合、式(1)は、Xがn個連続している構造に限られず、他の構造を介して合計n個のXが断続している構造であってもよい。
上記式(1)で表される構造を有する化合物は、重量平均分子量の好ましい下限が5000、好ましい上限が10万である。上記式(1)で表される構造を有する化合物の重量平均分子量が5000以上であることにより、得られる有機EL表示素子用封止剤がハジキ防止性により優れるものとなる。上記式(1)で表される構造を有する化合物の重量平均分子量が10万以下であることにより、得られる有機EL表示素子用封止剤の曳糸性によるインクジェットノズル表面の汚れを抑制する効果により優れるものとなる。上記式(1)で表される構造を有する化合物の重量平均分子量のより好ましい下限は1万、より好ましい上限は8万である。
なお、本明細書において上記「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定を行い、ポリスチレン換算により求められる値である。GPCによってポリスチレン換算による重量平均分子量を測定する際に用いるカラムとしては、例えば、Shodex LF-804(昭和電工社製)等が挙げられる。
上記式(1)で表される構造を有する化合物の含有量は、カチオン重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が5重量部である。上記式(1)で表される構造を有する化合物の含有量が0.01重量部以上であることにより、得られる有機EL表示素子用封止剤が優れた濡れ広がり性とハジキ防止性とを両立する効果により優れるものとなる。上記式(1)で表される構造を有する化合物の含有量が5重量部以下であることにより、得られる有機EL表示素子用封止剤がインクジェット吐出性により優れるものとなる。上記式(1)で表される構造を有する化合物の含有量のより好ましい下限は0.02重量部、より好ましい上限は2.5重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、カチオン重合性化合物を含有する。
上記カチオン重合性化合物としては、例えば、エポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合物等が挙げられる。なかでも、エポキシ化合物又はオキセタン化合物が好ましい。
上記エポキシ化合物としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールO型エポキシ樹脂、2,2’-ジアリルビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、水添ビスフェノール型エポキシ樹脂、プロピレンオキシド付加ビスフェノールA型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、スルフィド型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレンフェノールノボラック型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アルキルポリオール型エポキシ樹脂、ゴム変性型エポキシ樹脂、グリシジルエステル化合物等が挙げられる。なかでも、脂環式エポキシ樹脂が好ましい。
上記脂環式エポキシ樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、セロキサイド2000、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド3000、セロキサイド8000、サイクロマーM100(いずれもダイセル社製)、サンソサイザーEPS(新日本理化工業社製)等が挙げられる。
上記オキセタン化合物としては、例えば、フェノキシメチルオキセタン、3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン、3-エチル-3-(フェノキシメチル)オキセタン、3-エチル-3-((2-エチルヘキシルオキシ)メチル)オキセタン、3-エチル-3-((3-(トリエトキシシリル)プロポキシ)メチル)オキセタン、3-エチル-3-(((3-エチルオキセタン-3-イル)メトキシ)メチル)オキセタン、オキセタニルシルセスキオキサン、フェノールノボラックオキセタン、1,4-ビス(((3-エチル-3-オキセタニル)メトキシ)メチル)ベンゼン等が挙げられる。
上記ビニルエーテル化合物としては、例えば、ベンジルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、ジシクロペンタジエンビニルエーテル、1,4-ブタンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、カチオン重合開始剤を含有する。
上記カチオン重合開始剤としては、光カチオン重合開始剤や熱カチオン重合開始剤が好適に用いられる。
上記光カチオン重合開始剤は、光照射によりプロトン酸又はルイス酸を発生するものであれば特に限定されず、イオン性光酸発生型であってもよいし、非イオン性光酸発生型であってもよい。
上記イオン性光酸発生型の光カチオン重合開始剤のアニオン部分としては、例えば、BF 、PF 、SbF 、又は、(BX(但し、Xは、少なくとも2つ以上のフッ素又はトリフルオロメチル基で置換されたフェニル基を表す)等が挙げられる。
上記イオン性光酸発生型の光カチオン重合開始剤としては、例えば、上記アニオン部分を有する、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族アンモニウム塩、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe塩等が挙げられる。
上記芳香族スルホニウム塩としては、例えば、ビス(4-(ジフェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス(4-(ジフェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4-(ジフェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビステトラフルオロボレート、ビス(4-(ジフェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル-4-(フェニルチオ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル-4-(フェニルチオ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル-4-(フェニルチオ)フェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、ジフェニル-4-(フェニルチオ)フェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリアリールスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(4-(ジ(4-(2-ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、ビス(4-(ジ(4-(2-ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4-(ジ(4-(2-ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドビステトラフルオロボレート、ビス(4-(ジ(4-(2-ヒドロキシエトキシ))フェニルスルホニオ)フェニル)スルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリス(4-(4-アセチルフェニル)チオフェニル)スルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記芳香族ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(ドデシルフェニル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4-メチルフェニル-4-(1-メチルエチル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、4-メチルフェニル-4-(1-メチルエチル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、4-メチルフェニル-4-(1-メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4-メチルフェニル-4-(1-メチルエチル)フェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記芳香族ジアゾニウム塩としては、例えば、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、フェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、フェニルジアゾニウムテトラフルオロボレート、フェニルジアゾニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記芳香族アンモニウム塩としては、例えば、1-ベンジル-2-シアノピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1-ベンジル-2-シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、1-ベンジル-2-シアノピリジニウムテトラフルオロボレート、1-ベンジル-2-シアノピリジニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、1-(ナフチルメチル)-2-シアノピリジニウムヘキサフルオロホスフェート、1-(ナフチルメチル)-2-シアノピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、1-(ナフチルメチル)-2-シアノピリジニウムテトラフルオロボレート、1-(ナフチルメチル)-2-シアノピリジニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe塩としては、例えば、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe(II)ヘキサフルオロホスフェート、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe(II)ヘキサフルオロアンチモネート、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe(II)テトラフルオロボレート、(2,4-シクロペンタジエン-1-イル)((1-メチルエチル)ベンゼン)-Fe(II)テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
上記非イオン性光酸発生型の光カチオン重合開始剤としては、例えば、ニトロベンジルエステル、スルホン酸誘導体、リン酸エステル、フェノールスルホン酸エステル、ジアゾナフトキノン、N-ヒドロキシイミドスルホネート等が挙げられる。
上記光カチオン重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、みどり化学社製の光カチオン重合開始剤、ユニオンカーバイド社製の光カチオン重合開始剤、ADEKA社製の光カチオン重合開始剤、3M社製の光カチオン重合開始剤、BASF社製の光カチオン重合開始剤、ローディア社製の光カチオン重合開始剤等が挙げられる。
上記みどり化学社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、DTS-200等が挙げられる。
上記ユニオンカーバイド社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、UVI6990、UVI6974等が挙げられる。
上記ADEKA社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、SP-150、SP-170等が挙げられる。
上記3M社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、FC-508、FC-512等が挙げられる。
上記BASF社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、IRGACURE261、IRGACURE290等が挙げられる。
上記ローディア社製の光カチオン重合開始剤としては、例えば、PI2074等が挙げられる。
上記熱カチオン重合開始剤としては、アニオン部分がBF 、PF 、SbF 、又は、(BX(但し、Xは、少なくとも2つ以上のフッ素又はトリフルオロメチル基で置換されたフェニル基を表す)で構成される、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。なかでも、スルホニウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
上記スルホニウム塩としては、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
上記ホスホニウム塩としては、エチルトリフェニルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート、テトラブチルホスホニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
上記アンモニウム塩としては、例えば、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロホスフェート、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチルフェニル(4-メトキシベンジル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルフェニル(4-メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロホスフェート、ジメチルフェニル(4-メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチルフェニル(4-メチルベンジル)アンモニウムヘキサフルオロテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、メチルフェニルジベンジルアンモニウムヘキサフルオロホスフェート、メチルフェニルジベンジルアンモニウムヘキサフルオロアンチモネート、メチルフェニルジベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェニルトリベンジルアンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルフェニル(3,4-ジメチルベンジル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチル-N-ベンジルアニリニウムヘキサフルオロアンチモネート、N,N-ジエチル-N-ベンジルアニリニウムテトラフルオロボレート、N,N-ジメチル-N-ベンジルピリジニウムヘキサフルオロアンチモネート、N,N-ジエチル-N-ベンジルピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられる。
上記熱カチオン重合開始剤のうち市販されているものとしては、例えば、三新化学工業社製の熱カチオン重合開始剤、King Industries社製の熱カチオン重合開始剤等が挙げられる。
上記三新化学工業社製の熱カチオン重合開始剤としては、例えば、サンエイドSI-60、サンエイドSI-80、サンエイドSI-B3、サンエイドSI-B3A、サンエイドSI-B4等が挙げられる。
上記King Industries社製の熱カチオン重合開始剤としては、例えば、CXC1612、CXC1821等が挙げられる。
上記カチオン重合開始剤の含有量は、上記重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が10重量部である。上記カチオン重合開始剤の含有量が0.01重量部以上であることにより、得られる有機EL表示素子用封止剤が硬化性により優れるものとなる。上記カチオン重合開始剤の含有量が10重量部以下であることにより、得られる有機EL表示素子用封止剤の硬化反応が速くなり過ぎず、作業性により優れるものとなり、硬化物をより均一なものとすることができる。上記カチオン重合開始剤の含有量のより好ましい下限は0.05重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、増感剤を含有してもよい。上記増感剤は、上記カチオン重合開始剤の重合開始効率をより向上させて、本発明の有機EL表示素子用封止剤の硬化反応をより促進させる役割を有する。
上記増感剤としては、例えば、チオキサントン化合物や、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン、ベンゾフェノン、2,4-ジクロロベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェニルサルファイド等が挙げられる。
上記チオキサントン化合物としては、例えば、2,4-ジエチルチオキサントン等が挙げられる。
上記増感剤の含有量は、上記重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が3重量部である。上記増感剤の含有量が0.01重量部以上であることにより、増感効果がより発揮される。上記増感剤の含有量が3重量部以下であることにより、吸収が大きくなり過ぎずに深部まで光を伝えることができる。上記増感剤の含有量のより好ましい下限は0.1重量部、より好ましい上限は1重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、シランカップリング剤を含有してもよい。上記シランカップリング剤は、本発明の有機EL表示素子用封止剤と基板等との接着性を向上させる役割を有する。
上記シランカップリング剤としては、例えば、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。
上記シランカップリング剤の含有量は、上記重合性化合物100重量部に対して、好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。上記シランカップリング剤の含有量がこの範囲であることにより、余剰のシランカップリング剤がブリードアウトすることを抑制しつつ、接着性を向上させる効果により優れるものとなる。上記シランカップリング剤の含有量のより好ましい下限は0.5重量部、より好ましい上限は5重量部である。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、粘度調整等を目的として溶剤を含有してもよいが、残存した溶剤により、有機発光材料層が劣化したりアウトガスが発生したりする等の問題が生じるおそれがあるため、溶剤を含有しない、又は、溶剤の含有量が0.05重量%以下であることが好ましい。
また、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、必要に応じて、補強剤、軟化剤、可塑剤、粘度調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の公知の各種添加剤を含有してもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤を製造する方法としては、例えば、公知の各種混合機を用いて、カチオン重合性化合物と、カチオン重合開始剤と、上記式(1)で表される構造を有する化合物と、シランカップリング剤等の添加剤とを混合する方法等が挙げられる。上記混合機としては、例えば、ホモディスパー、ホモミキサー、万能ミキサー、プラネタリーミキサー、ニーダー、3本ロール等が挙げられる。
本発明1の有機EL表示素子用封止剤は、25℃における粘度の上限が80mPa・sである。上記粘度が80mPa・s以下であることにより、本発明1の有機EL表示素子用封止剤は、インクジェット塗布性に優れるものとなる。本発明1の有機EL表示素子用封止剤の粘度の好ましい上限は60mPa・s、より好ましい上限は20mPa・sである。
また、本発明1の有機EL表示素子用封止剤の粘度の好ましい下限は5mPa・sである。
なお、本明細書において上記粘度は、E型粘度計を用いて、25℃、100rpmの条件で測定される値を意味する。
本発明2の有機EL表示素子用封止剤は、25℃における粘度の好ましい上限が80mPa・sである。上記粘度が80mPa・s以下であることにより、本発明2の有機EL表示素子用封止剤は、インクジェット塗布性により優れるものとなる。本発明2の有機EL表示素子用封止剤の粘度のより好ましい上限は60mPa・s、更に好ましい上限は20mPa・sである。
また、本発明2の有機EL表示素子用封止剤の粘度の好ましい下限は5mPa・sである。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、表面張力の下限が15mN/m、上限が35mN/mである。上記表面張力がこの範囲であることにより、インクジェット法によって好適に塗布することができる。上記表面張力の好ましい下限は20mN/m、好ましい上限は30mN/m、より好ましい下限は22mN/m、より好ましい上限は28mN/mである。
なお、上記表面張力は、25℃において動的濡れ性試験機により測定することができる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤の硬化物の波長380~800nmにおける光の全光線透過率の好ましい下限は80%である。上記全光線透過率が80%以上であることにより、得られる有機EL表示素子が光学特性により優れるものとなる。上記全光線透過率のより好ましい下限は85%である。
上記全光線透過率は、例えば、AUTOMATIC HAZE METER MODEL TC-III DPK(東京電色社製)等の分光計を用いて測定することができる。また、上記光線透過率、並びに、後述する透湿度及び含水率の測定に用いる硬化物は、例えば、LEDランプ等の光源を用いて波長365nmの紫外線を3000mJ/cm照射することにより得ることができる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、硬化物に紫外線を100時間照射した後の400nmにおける透過率が20μmの光路長にて85%以上であることが好ましい。上記紫外線を100時間照射した後の透過率が85%以上であることにより、透明性が高く、発光の損失が小さくなり、かつ、色再現性により優れるものとなる。上記紫外線を100時間照射した後の透過率のより好ましい下限は90%、更に好ましい下限は95%である。
上記紫外線を照射する光源としては、例えば、キセノンランプ、カーボンアークランプ等、従来公知の光源を用いることができる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、JIS Z 0208に準拠して、硬化物を85℃、85%RHの環境下に24時間暴露して測定した100μm厚での透湿度が100g/m以下であることが好ましい。上記透湿度が100g/m以下であることにより、硬化物中の水分による有機発光材料層の劣化を防止する効果により優れるものとなり、得られる有機EL表示素子が信頼性により優れるものとなる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤は、硬化物を85℃、85%RHの環境下に24時間暴露したときに、硬化物の含水率が0.5%未満であることが好ましい。上記硬化物の含水率が0.5%未満であることにより、硬化物中の水分による有機発光材料層の劣化を防止する効果により優れるものとなり、得られる有機EL表示素子が信頼性により優れるものとなる。上記硬化物の含水率のより好ましい上限は0.3%である。
上記含水率の測定方法としては、例えば、JIS K 7251に準拠してカールフィッシャー法により求める方法や、JIS K 7209-2に準拠して吸水後の重量増分を求める等の方法が挙げられる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤を用いて有機EL表示素子を製造する方法としては、例えば、インクジェット法により、本発明の有機EL表示素子用封止剤を基材に塗布する工程と、塗布した有機EL表示素子用封止剤を光照射及び/又は加熱により硬化させる工程とを有する方法等が挙げられる。
本発明の有機EL表示素子用封止剤を基材に塗布する工程において、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、基材の全面に塗布してもよく、基材の一部に塗布してもよい。塗布により形成される本発明の有機EL表示素子用封止剤の封止部の形状としては、有機発光材料層を有する積層体を外気から保護しうる形状であれば特に限定されず、該積層体を完全に被覆する形状であってもよいし、該積層体の周辺部に閉じたパターンを形成してもよいし、該積層体の周辺部に一部開口部を設けた形状のパターンを形成してもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤を光照射により硬化させる場合、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、300nm以上400nm以下の波長及び300mJ/cm以上3000mJ/cm以下の積算光量の光を照射することによって好適に硬化させることができる。
上記光照射に用いる光源としては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、エキシマレーザ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、LEDランプ、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。これらの光源は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
これらの光源は、上記光カチオン重合開始剤の吸収波長に合わせて適宜選択される。
本発明の有機EL表示素子用封止剤への光の照射手段としては、例えば、各種光源の同時照射、時間差をおいての逐次照射、同時照射と逐次照射との組み合わせ照射等が挙げられ、いずれの照射手段を用いてもよい。
上記有機EL表示素子用封止剤を光照射及び/又は加熱により硬化させる工程により得られる硬化物は、更に無機材料膜で被覆されていてもよい。
上記無機材料膜を構成する無機材料としては、従来公知のものを用いることができ、例えば、窒化珪素(SiN)や酸化珪素(SiO)等が挙げられる。上記無機材料膜は、1層からなるものであってもよく、複数種の層を積層したものであってもよい。また、上記無機材料膜と本発明の有機EL表示素子用封止剤からなる樹脂膜とを、交互に繰り返して上記積層体を被覆してもよい。
上記有機EL表示素子を製造する方法は、本発明の有機EL表示素子用封止剤を塗布した基材(以下、「一方の基材」ともいう)と他方の基材とを貼り合わせる工程を有していてもよい。
本発明の有機EL表示素子用封止剤を塗布する基材(以下、「一方の基材」ともいう)は、有機発光材料層を有する積層体の形成されている基材であってもよく、該積層体の形成されていない基材であってもよい。
上記一方の基材が上記積層体の形成されていない基材である場合、上記他方の基材を貼り合わせた際に、上記積層体を外気から保護できるように上記一方の基材に本発明の有機EL表示素子用封止剤を塗布すればよい。即ち、他方の基材を貼り合わせた際に上記積層体の位置となる場所に全面的に塗布するか、又は、他方の基材を貼り合わせた際に上記積層体の位置となる場所が完全に収まる形状に、閉じたパターンの封止剤部を形成してもよい。
上記有機EL表示素子用封止剤を光照射及び/又は加熱により硬化させる工程は、上記一方の基材と上記他方の基材とを貼り合わせる工程の前に行なってもよいし、上記一方の基材と上記他方の基材とを貼り合わせる工程の後に行なってもよい。
上記有機EL表示素子用封止剤を光照射及び/又は加熱により硬化させる工程を、上記一方の基材と上記他方の基材とを貼り合わせる工程の前に行なう場合、本発明の有機EL表示素子用封止剤は、光照射及び/又は加熱してから硬化反応が進行して接着ができなくなるまでの可使時間が1分以上であることが好ましい。上記可使時間が1分以上であることにより、上記一方の基材と上記他方の基材とを貼り合わせる前に硬化が進行し過ぎることなく、より高い接着強度を得ることができる。
上記一方の基材と上記他方の基材とを貼り合わせる工程において、上記一方の基材と上記他方の基材とを貼り合わせる方法は特に限定されないが、減圧雰囲気下で貼り合わせることが好ましい。
上記減圧雰囲気下の真空度の好ましい下限は0.01kPa、好ましい上限は10kPaである。上記減圧雰囲気下の真空度がこの範囲であることにより、真空装置の気密性や真空ポンプの能力から真空状態を達成するのに長時間を費やすことなく、上記一方の基材と上記他方の基材とを貼り合わせる際の本発明の有機EL表示素子用封止剤中の気泡をより効率的に除去することができる。
本発明によれば、インクジェット塗布性及び低アウトガス性に優れ、かつ、信頼性に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子用封止剤を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(合成例1(化合物Aの合成))
メタクリル酸イソブチル200重量部、アクリル酸2-エチルヘキシル50重量部、トルエン50重量部、及び、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート10重量部を混合し、滴下液Aを調製した。
ホモディスパー型撹拌混合機(プライミクス社製、「ホモディスパーL型」)、滴下漏斗、還流冷却器、温度計、及び、窒素ガス吹き込み口を備えた1L容の反応容器に対して、トルエン200重量部を仕込み、窒素ガスを流入させながら110℃に昇温し、トルエンを還流させた。その後、滴下液Aを滴下漏斗により2時間かけて滴下した。
滴下液Aの滴下終了から1時間後にt-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエイト2重量部を加えて、更に110℃で2時間還流させた。その後、ロータリーエバポレーションによりトルエンを除去し、上記式(1)で表される構造(Rはメチル基及び水素、Rはイソブチル基及び2-エチルヘキシル基、nは2000(平均値))を有する化合物A(重量平均分子量17500)を得た。
なお、得られた化合物Aの構造は、H-NMR、13C-NMR、及び、FT-IR分析により確認した。
(合成例2(化合物Bの合成))
メタクリル酸ラウリル200重量部、N,N-ジメチルアクリルアミド50重量部、トルエン50重量部、及び、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート10重量部を混合し、滴下液Bを調製した。
滴下液Aに代えて滴下液Bを用いたこと以外は合成例1と同様にして、上記式(1)で表される構造(Rはメチル基及び水素、Rはラウリル基及びジメチルアミノ基、nは2000(平均値))を有する化合物B(重量平均分子量2万)を得た。
なお、得られた化合物Bの構造は、H-NMR、13C-NMR、及び、FT-IR分析により確認した。
(合成例3(化合物Cの合成))
アクリル酸2-エチルヘキシル200重量部、トルエン50重量部、及び、t-アミルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート10重量部を混合し、滴下液Cを調製した。
滴下液Aに代えて滴下液Cを用いたこと以外は合成例1と同様にして、上記式(1)で表される構造(Rはメチル基及び水素、Rは2-エチルヘキシル基、nは2000(平均値))を有する化合物C(重量平均分子量2万)を得た。
なお、得られた化合物Cの構造は、H-NMR、13C-NMR、及び、FT-IR分析により確認した。
(実施例1~6、比較例1)
表1に記載された配合比に従い、各材料を、ホモディスパー型撹拌混合機(プライミクス社製、「ホモディスパーL型」)を用い、撹拌速度3000rpmで均一に撹拌混合することにより、実施例1~6、比較例1の各有機EL表示素子用封止剤を作製した。
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子用封止剤について、E型粘度計(東機産業社製、「VISCOMETER TV-22」)を用いて、25℃、100rpmの条件において測定した粘度、及び、25℃において動的濡れ性試験機(レスカ社製、「WET-6100型」)を用いて測定した表面張力を表1に示した。
<評価>
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子用封止剤について以下の評価を行った。結果を表1に示した。
(1)インクジェット塗布性
(1-1)インクジェット吐出性
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子用封止剤を、インクジェット吐出装置(マイクロジェット社製、「NanoPrinter500」)を用いて、30ピコリットルの液滴量にて、アルカリ洗浄した無アルカリガラス(旭硝子社製、「AN100」)上に、5m/秒の速度にて500μmピッチで1000滴塗布した。
塗布できなかった液滴の数が0個であった場合を「○」、塗布できなかった液滴の数が1個以上20個未満であった場合を「△」、塗布できなかった液滴の数が20個以上であった場合を「×」としてインクジェット吐出性を評価した。
(1-2)濡れ広がり性
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子用封止剤を、インクジェット吐出装置(マイクロジェット社製、「NanoPrinter500」)を用いて、30ピコリットルの液滴量にて、アルカリ洗浄した無アルカリガラス(旭硝子社製、「AN100」)上に、5m/秒の速度にて500μmピッチで1000滴塗布した。塗布から10分後の無アルカリガラス上の液滴の直径を測定した。液滴の直径が150μm以上であった場合を「○」、液滴の直径が50μm以上150μm未満であった場合を「△」、液滴の直径が50μm未満であった場合を「×」として濡れ広がり性を評価した。
(1-3)ハジキ防止性
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子用封止剤を、インクジェット吐出装置(マイクロジェット社製、「NanoPrinter500」)を用いて、30ピコリットルの液滴量にて、アルカリ洗浄した無アルカリガラス(旭硝子社製、「AN100」)上に、5m/秒の速度にて500μmピッチで1000滴塗布した。塗布後、直径10μm以上のクレーター状のハジキの個数を測定した。ハジキが0個であった場合を「○」、1~5個であった場合を「△」、6個以上であった場合を「×」としてハジキ防止性を評価した。
(2)低アウトガス性
実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子用封止剤の硬化物の加熱時に発生するアウトガスを以下に示すヘッドスペース法によるガスクロマトグラフにより測定した。
まず、各有機EL表示素子用封止剤100mgをアプリケーターにて300μmの厚さに塗工した後に、LEDランプにて波長365nmの紫外線を3000mJ/cm照射して封止剤を硬化させた。次いで、得られた封止剤硬化物をヘッドスペース用バイアルに入れてバイアルを封止し、100℃で30分間加熱して、ヘッドスペース法により発生ガスを測定した。発生したガスが300ppm未満であった場合を「○」、300ppm以上500ppm未満であった場合を「△」、500ppm以上であった場合を「×」として低アウトガス性を評価した。
(3)有機EL表示素子の信頼性
(3-1)有機発光材料層を有する積層体が配置された基板の作製
ガラス基板(長さ25mm、幅25mm、厚さ0.7mm)にITO電極を1000Åの厚さで成膜したものを基板とした。上記基板をアセトン、アルカリ水溶液、イオン交換水、イソプロピルアルコールにてそれぞれ15分間超音波洗浄した後、煮沸させたイソプロピルアルコールにて10分間洗浄し、更に、UV-オゾンクリーナ(日本レーザー電子社製、「NL-UV253」)にて直前処理を行った。
次に、この基板を真空蒸着装置の基板フォルダに固定し、素焼きの坩堝にN,N’-ジ(1-ナフチル)-N,N’-ジフェニルベンジジン(α-NPD)を200mg、別の素焼き坩堝にトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(Alq)を200mg入れ、真空チャンバー内を、1×10-4Paまで減圧した。その後、α-NPDの入った坩堝を加熱し、α-NPDを蒸着速度15Å/sで基板に堆積させ、膜厚600Åの正孔輸送層を成膜した。次いで、Alqの入った坩堝を加熱し、15Å/sの蒸着速度で膜厚600Åの有機発光材料層を成膜した。その後、正孔輸送層及び有機発光材料層が形成された基板を別の真空蒸着装置に移し、この真空蒸着装置内のタングステン製抵抗加熱ボートにフッ化リチウム200mg、別のタングステン製ボートにアルミニウム線1.0gを入れた。その後、真空蒸着装置の蒸着器内を2×10-4Paまで減圧してフッ化リチウムを0.2Å/sの蒸着速度で5Å成膜した後、アルミニウムを20Å/sの速度で1000Å成膜した。窒素により蒸着器内を常圧に戻し、10mm×10mmの有機発光材料層を有する積層体が配置された基板を取り出した。
(3-2)無機材料膜Aによる被覆
得られた積層体が配置された基板の該積層体全体を覆うように、13mm×13mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Aを形成した。
プラズマCVD法は、原料ガスとしてSiHガス及び窒素ガスを用い、各々の流量をSiHガス10sccm、窒素ガス200sccmとし、RFパワーを10W(周波数2.45GHz)、チャンバー内温度を100℃、チャンバー内圧力を0.9Torrとする条件で行った。
形成された無機材料膜Aの厚さは、約1μmであった。
(3-3)樹脂保護膜の形成
得られた基板に対し、実施例及び比較例で得られた各有機EL表示素子用封止剤を、インクジェット吐出装置(マイクロジェット社製、「NanoPrinter500」)を使用して基板にパターン塗布した。
その後、LEDランプを用いて波長365nmの紫外線を3000mJ/cm照射して有機EL表示素子用封止剤を硬化させて樹脂保護膜を形成した。
(3-4)無機材料膜Bによる被覆
樹脂保護膜を形成した後、該樹脂保護膜の全体を覆うように、12mm×12mmの開口部を有するマスクを設置し、プラズマCVD法にて無機材料膜Bを形成して有機EL表示素子を得た。
プラズマCVD法は、上記「(3-2)無機材料膜Aによる被覆」と同様の条件で行った。
形成された無機材料膜Bの厚さは、約1μmであった。
(3-5)有機EL表示素子の発光状態
得られた有機EL表示素子を、温度85℃、湿度85%の環境下で100時間暴露した後、3Vの電圧を印加し、有機EL表示素子の発光状態(ダークスポット及び画素周辺消光の有無)を目視で観察した。ダークスポットや周辺消光が無く均一に発光した場合を「○」、ダークスポットや周辺消光はないものの輝度に僅かな低下が認められた場合を「△」、ダークスポットや周辺消光が認められた場合を「×」として有機EL表示素子の信頼性を評価した。
Figure 2023029649000002
本発明によれば、インクジェット塗布性及び低アウトガス性に優れ、かつ、信頼性に優れる有機EL表示素子を得ることができる有機EL表示素子用封止剤を提供することができる。

Claims (5)

  1. カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤と下記式(1)で表される構造を有する化合物とを含有し、25℃における粘度が80mPa・s以下であることを特徴とする有機EL表示素子用封止剤。
    Figure 2023029649000003
    式(1)中、Rは、水素又はメチル基を表し、Rは、炭素数1~20のアルキル基、ポリエステル骨格を有する基、ポリエーテル骨格を有する基、又は、アミノ基を表し、nは、20以上4000以下の整数である。
  2. カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤と下記式(1)で表される構造を有する化合物とを含有し、インクジェット法による塗布に用いられることを特徴とする有機EL表示素子用封止剤。
    Figure 2023029649000004
    式(1)中、Rは、水素又はメチル基を表し、Rは、炭素数1~20のアルキル基、ポリエステル骨格を有する基、ポリエーテル骨格を有する基、又は、アミノ基を表し、nは、20以上4000以下の整数である。
  3. 式(1)で表される構造を有する化合物は、重量平均分子量が5000以上10万以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の有機EL表示素子用封止剤。
  4. 式(1)で表される構造を有する化合物の含有量が、カチオン重合性化合物100重量部に対して、0.01重量部以上5重量部以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の有機EL表示素子用封止剤。
  5. 25℃における表面張力が15mN/m以上35mN/m以下であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の有機EL表示素子用封止剤。
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