JP2017061606A - 硬化性組成物、硬化物、硬化物の形成方法、積層体及び有機elデバイス - Google Patents

硬化性組成物、硬化物、硬化物の形成方法、積層体及び有機elデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】他の素子等に与える影響が小さく、低透湿性及び高屈折率性を有する硬化物を得ることができる硬化性組成物、この硬化性組成物の硬化物及びその形成方法を提供する。
【解決手段】本発明の硬化性組成物は、核粒子と、この核粒子を被覆し、カップリング剤から形成される表面処理層とを有する高屈折率粒子、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ脂環構造、芳香環構造又はこれらの組み合わせを有する(メタ)アクリレート、及び重合開始剤を不揮発成分として少なくとも含み、上記不揮発成分の含有量が、95質量%を超え100質量%以下である硬化性組成物である。本発明の硬化物は、上記硬化性組成物が硬化した硬化物である。本発明の硬化物の形成方法は、上記硬化性組成物の塗膜をインクジェット法により形成する工程、及び上記塗膜を硬化する工程を備える硬化物の形成方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物、硬化物、硬化物の形成方法、積層体及び有機ELデバイスに関する。
有機エレクトロルミネッセンス(EL)デバイスは、表示装置や照明装置等として普及している。有機ELデバイスにおいては、長期間にわたる信頼性等の観点から、有機EL素子を封止する封止材が重要とされる。有機EL素子の封止技術に関し、有機層と無機層との積層体からなる、低透湿性の封止膜(バリア膜)が注目されている。このような積層体においては、無機層により水蒸気の透過を防ぐ一方、有機層により無機層に形成されるピンホールを埋めることができる。さらに、平坦な有機層を形成することにより、無機層の積層を容易に行うことができる。このような理由により、有機層と無機層との積層構造を有する封止膜は、優れた低透湿性(水蒸気のバリア性)を発揮できる。
近年、有機ELデバイスのフレキシブル化や、更なる薄型化の要求に対応すべく、上記封止膜においても薄膜化が進む傾向にある。上記積層構造の封止膜を薄膜化した場合、十分な低透湿性を発揮させるためには、無機層のみならず、有機層も低透湿性に優れることが望まれる。また、上記従来の積層構造の封止膜においては、通常、有機層は蒸着法により成膜されるが、薄膜化の要求に対応するには、薄膜成形が容易なインクジェット法で成膜できることが望ましい。このためには、インクジェット法での成膜が可能な、低粘度の硬化性組成物が求められる。しかし、硬化性組成物中の溶媒種によっては、有機EL素子等に影響を与え、有機ELデバイスの信頼性を低下させる場合がある。このため、単に溶媒の含有量を増やして低粘度にすることは好ましくない。また、上記従来の積層構造の封止膜においては、その無機層が光屈折率の高い窒化ケイ素等により形成されており、一方、有機層の光屈折率は低いため、光の取出し効率が不十分である。
一方、従来より、有機ELデバイスやその他の電子デバイス等における反射防止膜、保護膜等として、無機粒子、多官能アクリレート、重合開始剤等を含む硬化性組成物が、各種開発されている(特開2002−187921号公報及び特開2006−328237号公報参照)。しかし、これらの従来の硬化性組成物は、上記積層構造の封止膜の形成材料を意図するものでは無く、有機EL素子に与える影響が小さく、得られる硬化物が低透湿性及び高屈折率性を有するといった要求を十分に満足させるものでは無い。
特開2002−187921号公報 特開2006−328237号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、他の素子等に与える影響が小さく、低透湿性及び高屈折率性を有する硬化物を得ることができる硬化性組成物、この硬化性組成物の硬化物及びその形成方法を提供することである。また、上記硬化物を有する積層体、上記硬化物又は積層体を含む有機ELデバイスを提供することも目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、核粒子と、この核粒子を被覆し、カップリング剤から形成される表面処理層とを有する高屈折率粒子、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ脂環構造、芳香環構造又はこれらの組み合わせを有する(メタ)アクリレート、及び重合開始剤を少なくとも不揮発成分として含み、上記不揮発成分の含有量が、95質量%を超え100質量%以下である硬化性組成物である。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、上記硬化性組成物が硬化した硬化物である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、上記硬化性組成物の塗膜をインクジェット法により形成する工程、及び上記塗膜を硬化する工程を備える硬化物の形成方法である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、有機層と無機層とを有する積層体であって、上記有機層が上記硬化物からなることを特徴とする積層体である。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、上記硬化物又は上記積層体を含む有機ELデバイスである。
本発明によれば、他の素子等に与える影響が小さく、低透湿性及び高屈折率性を有する硬化物を得ることができる硬化性組成物、この硬化性組成物の硬化物及びその形成方法を提供することができる。また、本発明によれば、上記硬化物を有する積層体、上記硬化物又は積層体を含む有機ELデバイスを提供することができる。
以下、本発明の一実施形態に係る硬化性組成物、硬化物、硬化物の形成方法、積層体及び有機ELデバイスにについて詳説する。
<硬化性組成物>
本発明の一実施形態に係る硬化性組成物は、核粒子と、この核粒子を被覆する表面処理層とを有する高屈折率粒子(以下、「(A)高屈折率粒子」とも言う。)、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ脂環構造、芳香環構造又はこれらの組み合わせを有する(メタ)アクリレート(以下、「(B)環構造多官能化合物」とも言う。)、及び重合開始剤(以下、「(D)重合開始剤」ともいう。)を不揮発成分として少なくとも含み、上記不揮発成分の含有量が、95質量%を超え100質量%以下である硬化性組成物である。なお、「不揮発成分」とは、当該硬化性組成物を30kPa、30℃で1時間加熱した後の残分を意味する。通常、溶媒以外の成分が不揮発成分に相当する。
当該硬化性組成物によれば、(A)高屈折率粒子、(B)環構造多官能化合物及び(D)重合開始剤を含有するため、光屈折率が高く、透湿性の低い硬化物を得ることができる。さらに、当該硬化性組成物は、不揮発成分の含有量が高い、すなわち揮発成分(溶媒)の含有量が低いため、溶媒による他の素子(有機EL素子等)への影響が抑えられ、長期にわたり信頼性の高いデバイス等を製造することができる。
当該硬化性組成物は、不揮発成分としてさらに、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ環構造を有しない(メタ)アクリレート(以下、「(C)非環構造多官能化合物」とも言う。)や、1つのエチレン性不飽和基を有する(メタ)アクリレート(以下、「(E)単官能化合物」とも言う。)を含むことが好ましい。以下、上記各成分及びその他の成分等について説明する。
((A)高屈折率粒子)
(A)高屈折率粒子は、得られる硬化物の光屈折率を高めるために含有される。ここで、高屈折率粒子とは、実施例に記載の方法によって測定される屈折率が1.6以上である粒子をいう。(A)高屈折率粒子の平均粒径としては、例えば1nm以上100nm以下である。平均粒径が上記範囲を外れる場合は、塗布性や、得られる硬化物の低透湿性、高屈折率性等に影響を与える場合がある。なお、「平均粒径」とは、JIS−Z−8815(2013年)に準拠し、レーザ回折・散乱法により測定した粒径分布に基づき、JIS−Z−8819−2(2001年)に準拠し計算される体積基準積算分布が50%となる値を指す。
(A)高屈折率粒子は、核粒子と、この核粒子を被覆する表面処理層とを有する。上記核粒子としては、高屈折性を発現できるものであれば特に限定されず、チタン原子含有粒子、ジルコニウム原子含有粒子、ニオブ原子含有粒子、錫原子含有粒子、亜鉛原子含有粒子、アルミニウム原子含有粒子、ケイ素原子含有粒子、マグネシウム粒子含有粒子等の無機粒子を挙げることができ、具体的には、例えばこれらの各酸化物粒子等を挙げることができる。上記核粒子は、有機粒子であってもよい。上記核粒子としては、高い屈折率を有することなどの点から、チタン原子含有粒子、ジルコニウム原子含有粒子又はこれらの組み合わせが好ましく、ジルコニウム原子含有粒子がより好ましい。また、上記核粒子としては、酸化チタン(チタニウム)粒子、酸化ジルコニウム(ジルコニア)粒子又はこれらの組み合わせが好ましく、酸化ジルコニウム粒子がより好ましい。上記核粒子には、本発明の効果に影響を与えない範囲で、他の元素が含有されていてもよい。
上記核粒子を被覆する表面処理層は、カップリング剤から形成されている。上記カップリング剤としては、シラン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤、リン系カップリング剤及びこれらの組み合わせが好ましい。表面処理層がこのようなカップリング剤により形成されていることにより、分散性を高めることなどができる。
上記シラン系カップリング剤としては、例えばγ−アクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジエチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルエチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジベンジルジメトキシシラン、ジベンジルジエトキシシラン、トリフェニルメトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、トリベンジルメトキシシラン、トリベンジルエトキシシラン、ジナフチルジメトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルジエチルメトキシシラン、フェニルエチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルジメチルエトキシシラン等を挙げることができる。上記シラン系カップリング剤としては、特開2004−107394号公報、特開2006−199725号公報、特開2008−163182号公報、特開2009−275230号公報、特開2012−31312号公報、特開2000−038518号公報、国際公開2008/114309号、特開2013−018827号公報、特開2004−307392号公報、特開2013−241515号公報及び特開2015−75711号公報に記載のシラン系カップリング剤が挙げられる。これらの中でも、γ−アクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルジメチルメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルジメチルメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルジエチルメトキシシラン、フェニルエチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン及びジフェニルジメトキシシランが好ましい。γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン及びジフェニルジメトキシシランがより好ましい。
上記ジルコニウム系カップリング剤としては、例えばテトラプロピルジルコネート、テトラブチルジルコネート、テトラ(トリエタノールアミン)ジルコネート、テトライソプロピルジルコネート、ジルコニウムアセチルアセトネート、アセチルアセトンジルコニウムブチレート、ステアリン酸ジルコニウム、ステアリン酸ジルコニウムブチレート、モノアルコキシジルコアルミネート、トリアルコキシジルコアルミネート、テトラアルコキシジルコアルミネート等を挙げることができる。これらの中でも、ステアリン酸ジルコニウム及びステアリン酸ジルコニウムブチレートが好ましい。
上記チタン系カップリング剤としては、例えばイソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、トリイソステアリン酸イソプロピルチタン等を挙げることができる。上記チタン系カップリング剤としては、特開2012−168327号公報、特開2012−216684号公報、特開2013−073107号公報及び特開2014−157661号公報に記載のチタン系カップリング剤が挙げられる。これらの中でも、トリイソステアリン酸イソプロピルチタンが好ましい。
上記リン系カップリング剤としては、例えばイソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、アクリロイルオキシエチルフタルオキシエチルジエチルホスフェート等を挙げることができる。上記リン系カップリング剤としては、特開2004−002523号公報、特開2004−003157号公報、特開2012−189904号公報、特開2014−229428号公報、特開2014−240499号公報及び特開2015−004010号公報に記載のリン系カップリング剤が挙げられる。これらの中でも、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネートが好ましい。
これらのカップリング剤は、公知の方法で製造することができ、また市販もされている。これらのカップリング剤は、1種又は2種以上を用いることができる。
これらのカップリング剤を用いた表面処理は、公知の方法により行うことができる。通常、有機溶媒に分散状態の核粒子を反応器に入れ、撹拌しながら、カップリング剤を添加する。次いで、カップリング剤の加水分解反応を行うのに必要な水と触媒を添加し、撹拌する。これにより、カップリング剤が加水分解し、核粒子表面にて重縮合することにより、表面処理層が形成される。
上記触媒としては、例えば塩酸、酢酸、硫酸、リン酸等の無機酸;蟻酸、プロピオン酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸等の有機酸;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等のアルカリ触媒;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオクチレート、ジブチルスズジアセテート等の有機スズ化合物;アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等の金属キレート化合物;ホウ素ブトキシド、ホウ酸等のホウ素化合物等が挙げられる。
加水分解反応の際の反応温度としては、特に限定されないが、例えば10℃以上80℃以下程度である。また、反応時間も特に限定されないが、例えば10分以上48時間以下程度である。
上記カップリング剤の使用量の下限としては、上記核粒子100質量部に対して、1質量部が好ましく、3質量部がより好ましい。一方、この上限としては、50質量部が好ましく、20質量部がより好ましい。カップリング剤の使用量が上記下限未満の場合は、十分な表面処理層が形成されず、(A)高屈折率粒子の分散性が低下したり、当該硬化性組成物の粘度が高くなったりする場合がある。一方、カップリング剤の使用量が上記上限を超える場合も、(A)高屈折率粒子の分散性が低下する場合などがある。
当該硬化性組成物の不揮発成分中の(A)高屈折率粒子の含有量の下限としては、5質量%が好ましく、20質量%がより好ましく、30質量%がさらに好ましい。一方、この含有量の上限としては、70質量%が好ましく、60質量%がより好ましく、50質量%がさらに好ましい。(A)高屈折率粒子の含有量を上記下限以上とすることで、光屈折率をより高め、有機ELデバイスにおける光取出し性能をより高めることができる。一方、(A)高屈折率粒子の含有量を上記上限以下とすることで、塗布性や得られる硬化膜の低透湿性等をより高めることなどができる。
((B)環構造多官能化合物)
(B)環構造多官能化合物は、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ脂環構造、芳香環構造又はこれらの組み合わせを有する(メタ)アクリレートである。当該硬化性組成物が(B)環構造多官能化合物を含有することにより、得られる硬化物の低透湿性を高めることができる。
(B)環構造多官能化合物が有するエチレン性不飽和基の数の上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2がさらに好ましい。(B)環構造多官能化合物が有するエチレン性不飽和基の数を上記上限以下とすることにより、当該硬化性組成物の粘性をより抑えることができる。
(B)環構造多官能化合物としては、
下記式(1)で表される化合物等の2官能(メタ)アクリレート、
エトキシ化イソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート等の3官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
Figure 2017061606
式(1)中、R、Rは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基である。Rは、脂環構造、芳香環構造又はこれらの組み合わせを含む2価の有機基である。
で表される2価の有機基としては、脂環構造、芳香環構造又はこれらの組み合わせを含む2価の炭化水素基や、この炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子を含む基等を挙げることができる。上記脂環構造としては、シクロヘキサン環、シクロデカン環等の単環構造、トリシクロデカン環、アダマンタン環、ノルボルナン環等の多環構造等が挙げられる。上記芳香環構造としては、ベンゼン環、ナフタレン環等が挙げられる。上記芳香環構造は、複素環であってもよい。
上記式(1)で表される化合物としては、例えばトリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、シクロペンタンジメタノールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン等を挙げることができる。
(B)環構造多官能化合物としては、2官能(メタ)アクリレートが好ましく、上記式(1)で表される化合物がより好ましく、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート及びプロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレートがさらに好ましい。また、硬化性組成物の粘性を抑える点からは、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等、上記式(1)で表される化合物において、Rが脂環構造を含み、芳香環構造を含まない2価の炭化水素基であるものが好ましい。
当該硬化性組成物の不揮発成分中の(B)環構造多官能化合物の含有量の下限としては、1質量%が好ましく、10質量%がより好ましく、15質量%がさらに好ましい。一方、この上限としては、60質量%が好ましく、50質量%がさらに好ましい。(B)環構造多官能化合物の含有量を上記下限以上とすることで、低透湿性をより高めることができる。一方、(B)環構造多官能化合物の含有量を上記上限以下とすることで、他の成分をバランスよく配合することができ、塗布性、高屈折率性等をバランスよく高めることができる。
((C)非環構造多官能化合物)
(C)非環構造多官能化合物は、2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ環構造を有しない(メタ)アクリレートである。当該硬化性組成物が(C)非環構造多官能化合物を含有することで、不揮発成分の含有量を高く維持したまま粘性を抑えることができ、インクジェット法による塗布の際の塗布性を高めることなどができる。
(C)非環構造多官能化合物が有するエチレン性不飽和基の数の上限としては、5が好ましく、3がより好ましく、2がさらに好ましい。(C)非環構造多官能化合物が有するエチレン性不飽和基の数を上記上限以下とすることにより、当該硬化性組成物の粘性をより低減させることができる。
(C)非環構造多官能化合物としては、
下記式(2)で表される化合物等の2官能(メタ)アクリレート、
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等の3官能(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート等の4官能(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の5官能(メタ)アクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の6官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
Figure 2017061606
式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基である。Rは、炭素数2〜20の2価の鎖状炭化水素基、又はこの鎖状炭化水素基の炭素−炭素間に酸素原子を含む基である。
で表される2価の鎖状炭化水素基としては、エタンジイル基、プロパンジイル基、ヘキサンジイル基、ノナンジイル基、ドデカンジイル基等のアルカンジイル基、エテンジイル基等のアルケンジイル基等を挙げることができ、アルカンジイル基が好ましい。Rで表される基の炭素数の上限としては、16が好ましく、12がより好ましい。Rとしては、2価の鎖状炭化水素基が好ましい。
上記式(2)で表される化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,8−オクタンジオール(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオール(メタ)アクリレート、1,10−ドデカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
(C)非環構造多官能化合物としては、2官能(メタ)アクリレートが好ましく、上記式(2)で表される化合物がより好ましく、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート及び1,9−ノナンジオール(メタ)アクリレートがさらに好ましい。
当該硬化性組成物の不揮発成分中の(C)非環構造多官能化合物の含有量の下限としては、1質量%が好ましく、4質量%がより好ましい。一方、この含有量の上限としては、50質量%が好ましい。(C)非環構造多官能化合物の含有量を上記下限以上とすることで、当該硬化性組成物の粘性をより抑えることができる。一方、(C)非環構造多官能化合物の含有量を上記上限以下とすることで、十分な量の(A)高屈折率粒子を含有させることができ、得られる硬化物の光屈折性をより高めることなどができる。
((D)重合開始剤)
当該硬化性組成物は、(D)重合開始剤を含有することにより、光や熱によって硬化することができる。(D)重合開始剤としては、光重合開始剤や熱重合開始剤等を挙げることができる。
上記光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシ−フェニルフェニルケトン、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等を挙げることができる。
上記熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等を挙げることができる。
これらの重合開始剤は、1種又は2種以上を用いることができる。当該硬化性組成物の不揮発成分中の(D)重合開始剤の含有量としては、例えば1質量%以上20質量%以下程度とすることができる。(D)重合開始剤を上記上限以下とすることで、他の成分をバランスよく配合することができ、架橋に優れた硬化物になり、信頼性をより高めることができる。
((E)単官能化合物)
(E)単官能化合物は、1つのエチレン性不飽和基を有する(メタ)アクリレートである。当該硬化性組成物が(E)単官能化合物を含有することで、粘性をより低減させることなどができる。
(E)単官能化合物としては、例えば(メタ)アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。上記単官能化合物としては、特開2007−25091号公報、特開2011−162726号公報、特開2012−216627号公報、特開2013−108057号公報、特開2014−14814号公報、特開2015−27665号公報、特開2015−72890号公報、特開2015−99899号公報及び特開2015−131927号公報などに記載の単官能化合物を挙げることができる。
(E)単官能化合物としては、粘性をより抑えることができるなどの点から、環構造を有しない(メタ)アクリレートが好ましく、アルキル(メタ)アクリレートがより好ましく、炭素数1〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートがさらに好ましく、炭素数2〜6のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが特に好ましい。
これらの(E)単官能化合物は、1種又は2種以上を用いることができる。当該硬化性組成物の不揮発成分中の(E)単官能化合物の含有量は、他の成分の粘性等に応じて適宜設定されるが、例えば1質量%以上50質量%以下程度とすることができる。
当該硬化性組成物の不揮発成分の含有量は95質量%超である。この不揮発成分の含有量の下限は、97質量%が好ましく、99質量%がより好ましく、100質量%がさらに好ましい。不揮発成分の含有量を上記下限以上とすることにより、揮発成分(有機溶媒等)による有機EL素子への影響をより抑え、信頼性の高い有機ELデバイスを得ることができる。また、当該硬化性組成物の不揮発成分中の上記(A)〜(E)成分の合計含有量の下限としては、90質量%が好ましく、92質量%がより好ましく、97質量%がさらに好ましく、99質量%が特に好ましい。
(その他の成分等)
当該硬化性組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記(A)〜(E)成分以外の成分として、有機溶媒、界面活性剤、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、無機フィラー等をさらに含有することができる。
上記有機溶媒は、通常、揮発成分であり、当該硬化性組成物の粘性の調整等に用いられる。但し、上述のように、有機EL素子への影響を与える有機溶媒がある。このため、当該硬化性組成物における有機溶媒の含有量は5質量%未満が好ましく、3質量%以下がより好ましく、0質量%がさらに好ましい。
上記有機溶媒としては、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、ヘキサノール等のアルコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素類;エチレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコール類;プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル等のプロピレングリコール類;アセトニトリル等、炭化水素類;メチルシクロヘキサンが挙げられる。なお、有機溶媒としては、シックハウス症候群の原因化学物質とされるトルエン、ベンゼン及びキシレン以外の有機溶剤を使用することが望ましく、混合して使用する場合もこれらを含まないものとすることが望ましい。
上記界面活性剤は、塗布の際の製膜性の改善等のために用いられる。上記界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤(オクタメチルシクロテトラシロキサン等)、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。上記界面活性剤としては、特開2010−250109号公報、特開2014−076619号公報、特開2014−089970号公報、特開2014−048428号公報などに記載の界面活性剤を挙げることができる。
上記重合禁止剤は、保存中の重合反応を抑制するために用いられる。上記重合禁止剤としては、特開2013−164586号公報、特開2014−132644号公報、特開2014−197323号公報などに記載の重合禁止剤を挙げることができる。
上記酸化防止剤は、フリーラジカル等を捕捉し、酸化を防止する機能を有する成分である。上記酸化防止剤としては、特開2011−215375号公報、特開2015−160894号公報、特開2015−158638号公報などに記載の酸化防止剤を挙げることができる。
上記紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し、熱や赤外線等に変換して放出させることにより樹脂劣化を抑制する機能を有する。上記紫外線吸収剤としては、特開2007−284516号公報、特開2010−237575号公報、特開2011−215376号公報、特開2014−199414号公報、特開2015−105323号公報などに記載の紫外線吸収剤を挙げることができる。
上記光安定剤は、光によって発生したラジカルによる樹脂の酸化分解を低減し、樹脂劣化を抑制する機能を有する成分である。上記光安定剤としては、特開平9−194731号公報、特開2015−025892号公報、特開2015−160894号公報などに記載の光安定剤を挙げることができる。
上記無機フィラーは、屈折率の制御や硬化物の硬度を制御する機能を有する成分である。上記無機フィラーとしては、特開2007−332255号公報、特開2008−242076号公報、特開2012−198527号公報、特開2013−216737号公報および特開2014−062195号公報などに記載の無機フィラーを挙げることができる。
当該硬化性組成物は、有機EL素子の信頼性不良の原因物質とされるアルカリ金属元素及びアルカリ土類金属元素を実質的に含まないことが好ましい。当該硬化性組成物の不揮発成分中のアルカリ金属元素及びアルカリ土類金属元素の含有量の上限としては、例えば100質量ppmが好ましく、1質量ppmがより好ましい。
当該硬化性組成物の25℃における粘度の下限としては、5mPa・sが好ましく、20mPa・sがより好ましい。一方、この上限としては、200mPa・sが好ましく、100mPa・sがより好ましい。当該硬化性組成物は、不揮発成分の含有量が高くても、低い粘性を示し、インクジェット法によっても良好な塗布を行うことができる。当該硬化性組成物の粘度が上記下限未満の場合は、所望する膜厚の塗膜の形成が困難になる場合がある。一方、当該当該硬化性組成物の粘度が上記上限を超える場合は、インクジェット法による塗布の際の塗布性が低下するおそれがある。
(硬化性組成物の調製方法等)
当該硬化性組成物の調製は特に限定されず、公知の方法により行うことができる。例えば、有機溶媒中に(A)高屈折率粒子が分散された分散液に、(B)環構造多官能化合物等の(D)重合開始剤以外の成分を混合する。混合後、減圧加熱により有機溶媒(揮発成分)を除去する。次いで、(D)重合開始剤を混合することにより、当該硬化性組成物を得ることができる。
当該硬化性組成物は、硬化することにより、LED封止材(封止膜)をはじめとした光学材料等として用いることができる硬化物となる。
<硬化物>
本発明の一実施形態に係る硬化物は、当該硬化性組成物が硬化したものである。当該硬化物は、透湿度が低く、また高い光屈折性を有する。従って、当該硬化物は、後述するように、封止材や、積層構造の封止膜の有機層として好適に用いられる。その他、当該硬化物は、光学レンズ、表示素子用基板、タッチパネル、光学素子、ハードコート層、反射防止膜等の光学部材等として用いることができる。
当該硬化物の光屈折率の下限としては、1.50が好ましく、1.53がより好ましく、1.55がさらに好ましい。このように高い光屈折率を有することで、例えば層構造の封止膜の有機層として用いた場合、優れた光取出し性を発揮することができる。また、光学レンズ等、その他の光学材料等としても好適に用いることができる。一方、当該硬化物の光屈折率の上限としては、例えば2.0であり、1.8が好ましい。当該硬化物の光屈折率が上記上限を超える場合、(A)高屈折率粒子の含有量が多くなりすぎる結果、低透湿性等に影響を与える場合がある。
当該硬化物(硬化膜)の透湿度の上限としては、200g/m・dayが好ましく、120g/m・dayがより好ましい。一方、この透湿度の下限としては、例えば10g/m・dayである。なお、透湿度は、JIS−K−7129(2000年)のB法(等圧法)により、40℃、100%RH、24時間の測定条件にて測定した値である。
当該硬化物の形状は特に限定されず、膜状の他、様々な形状に成形されていてもよい。当該硬化物が膜状の場合、この平均厚さの下限としては、100nmが好ましい。一方、この平均厚さの上限としては、例えば1mmであってよいが、特に積層構造の封止膜に用いる場合などは5,000nmが好ましく、2,000nmがより好ましく、1000nmがさらに好ましい。平均厚さが上記下限以上であることで、低透湿性をより高めることができる。一方、平均厚さが上記上限以下であることで、薄膜化を図ることなどができる。なお、「平均厚さ」とは、任意の十点において測定した厚さの平均値をいう。
<硬化物の製造方法>
当該硬化物は、上記硬化性組成物を硬化させることにより得ることができるが、好ましくは、以下の方法により好適に得ることができる。すなわち、本発明の一実施形態に係る硬化物の製造方法は、上記硬化性組成物の塗膜をインクジェット法により形成する工程(A)、及び上記塗膜を硬化する工程(B)を備える。当該製造方法によれば、インクジェット法により、薄膜の硬化物(硬化膜)を効果的に製造することができる。
(工程(A))
工程(A)においては、上記硬化性組成物の塗膜をインクジェット法により形成する。この塗膜は、封止する有機EL素子の表面や、積層構造の封止膜を形成する無機膜の表面の他、ガラス板、プラスチック板、金属板、シリコンウエハ等の表面に形成することができる。この塗布は、公知のインクジェット塗布装置により行うことができる。
(工程(B))
工程(B)においては、上記塗膜を硬化する。この硬化は、放射線の照射(光硬化)により行ってもよいし、加熱(熱硬化)により行ってもよいし、これらを併用してもよい。
光硬化を行う場合、照射する放射線としては、電子線、紫外線、可視光線等を挙げることができるが、紫外線が好ましい。光源としては、紫外線照射の場合、超高圧水銀光源、メタルはライド光源等を用いることができる。その他、光源として、レーザーやLED等を用いることもできる。
<積層体>
本発明の一実施形態に係る積層体は、有機層と無機層とを有する積層体であって、上記有機層が当該硬化物からなることを特徴とする。当該積層体は、好ましくは、上記有機層と無機層とが1層ずつ交互に積層された多層構造体である。上記有機層及び無機層の層数としては特に限定されないが、例えばそれぞれ2層以上10層以下とすることができる。当該積層体は、低透湿性及び優れた光取出し性を有し、有機EL素子の封止膜として好適に用いることができる。
(有機層)
上記有機層は、当該硬化物からなる層である。すなわち、上記有機層は、当該硬化性組成物を硬化してなる層である。上記有機層の物性、膜厚、積層方法等は、「硬化物」、「硬化物の製造方法」等として上述したとおりである。
(無機層)
上記無機層は、当該積層体に良好な低透湿性等を付与することができる。上記無機層は、無機物から形成されている限りその組成は特に限定されないが、上記無機層の主成分としては、酸化物、窒化物又はこれらの組み合わせであることが好ましく、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、窒化ケイ素、窒化ホウ素又はこれらの組み合わせであることがよりに好ましく、窒化ケイ素がさらに好ましい。これらの無機物を主成分として用いることで、より良好な低透湿性を発揮することができる。また、このような透明な無機物を用いることで、当該積層体を有機EL素子の封止膜として用いた場合、当該積層体側から良好に光を出射させることができる。なお、「主成分」とは、最も含有量の多い成分であり、例えば含有量が50質量%以上の成分を指す。
上記無機層の平均厚さの下限としては、例えば2nmが好ましく、10nmがより好ましい。この上限としては、100nmが好ましく、50nmがより好ましい。上記無機層の平均厚さを上記下限以上とすることで、低湿性等をより高めることができる。一方、上記無機層の平均厚さを上記上限以下とすることで、積層体の更なる薄膜化を図ることができる。
上記無機層の積層方法としては、特に限定されず、スパッタ法、CVD法等の公知の方法を用いることができる。
<有機ELデバイス>
本発明の一実施形態に係る有機ELデバイスは、当該硬化物又は当該積層体を含む。具体的には、当該有機ELデバイスは、有機EL素子と、この有機EL素子を封止する封止材とを備え、上記封止材として、当該硬化物又は当該積層体が用いられている。当該有機ELデバイスは、低透湿性や光取出し効率に優れる当該硬化物又は積層体が例えば封止材等として用いられているため、高い信頼性や輝度を発揮することなどができる。
上記有機EL素子は、両極間に電子輸送層、発光層、正孔輸送層等を備える構造を有する公知の有機EL素子を用いることができる。
上記有機EL素子の封止膜として備わる当該積層体の構造等は、「積層体」として上述したとおりである。また、当該有機ELデバイスが、当該硬化物を有する場合、当該硬化物は、多層構造では無い従来の封止材として用いられていてもよい。
<その他の実施の形態>
本発明の硬化性組成物、硬化物、硬化物の形成方法、積層体及び有機ELデバイスは、上記実施の形態に限定されるものでは無い。当該硬化物の形成方法において、硬化性組成物の塗布を、例えばバーコーター、スピンコーター、スプレーコーター、カーテンコーター、ロールコーター等を用いた塗布や、硬化性組成物への基材の浸漬等によって行ってもよい。また、当該硬化性組成物から得られる硬化物を封止材以外の例えばハードコート層等として備える有機ELデバイス等も本発明の範囲内である。
以下、実施例に基づき本発明を詳述するが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるものではない。
[高屈折率粒子の製造]
[製造例1]
セパラブルフラスコに、分散媒に分散されたジルコニアナノ粒子(平均粒径3nm、堺化学工業(株)社の「SZR−M」)100質量部を入れ、このセパラブルフラスコにγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン4質量部を加え、攪拌混合した。さらに、このセパラブルフラスコに濃度0.5質量%のHCl溶液3質量部を加え、30℃で24時間撹拌した。次に、このセパラブルフラスコにオルト蟻酸トリメチル6質量部を添加し、60℃で12時間撹拌することで高屈折率粒子(a−1)の分散液を得た。
[製造例2]
セパラブルフラスコに、分散媒に分散されたジルコニアナノ粒子(平均粒径3nm、堺化学工業(株)社の「SZR−M」)100質量部を入れ、このセパラブルフラスコにステアリン酸ジルコニウム(マツモトファインケミカル社の「オルガチックスZC−320」)8質量部を加え、攪拌混合した。さらに、このセパラブルフラスコに濃度0.5質量%のHCl溶液3質量部を加え、30℃で24時間撹拌した。次に、このセパラブルフラスコにオルト蟻酸トリメチル6質量部を添加し、60℃で12時間撹拌することで高屈折率粒子(a−2)の分散液を得た。
[製造例3]
セパラブルフラスコに、分散媒に分散されたジルコニアナノ粒子(平均粒径3nm、堺化学工業(株)社の「SZR−M」)100質量部を入れ、このセパラブルフラスコにトリイソステアリン酸イソプロピルチタン10質量部を加え、攪拌混合した。さらに、このセパラブルフラスコに濃度0.5質量%のHCl溶液3質量部を加え、30℃で24時間撹拌した。次に、このセパラブルフラスコにオルト蟻酸トリメチル6質量部を添加し、60℃で12時間撹拌することで高屈折率粒子(a−3)の分散液を得た。
[製造例4]
セパラブルフラスコに、分散媒に分散されたジルコニアナノ粒子(平均粒径3nm、堺化学工業(株)社の「SZR−M」)100質量部を入れ、このセパラブルフラスコにイソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート10質量部を加え、攪拌混合した。さらに、このセパラブルフラスコに濃度0.5質量%のHCl溶液3質量部を加え、30℃で24時間撹拌した。次に、このセパラブルフラスコにオルト蟻酸トリメチル6質量部を添加し、60℃で12時間撹拌することで高屈折率粒子(a−4)の分散液を得た。
[屈折率の測定]
以下の方法により、得られた各高屈折率粒子の屈折率を測定した。測定結果を表1に示す。
(1)上記製造例1〜4で作製した高屈折率粒子の分散液をエバポレーターに採り、分散媒を蒸発させる。
(2)さらに120℃で乾燥し、粉末とする。
(3)屈折率が既知の標準屈折率液を2、3滴ガラス基板上に滴下し、これに上記高屈折粒子の粉末を混合する。
(4)上記(3)の操作を種々の標準屈折率液で行い、混合液が透明になったときの標準屈折率液の屈折率を粒子の屈折率とする。
Figure 2017061606
[硬化性組成物の調製]
硬化性組成物の調製に用いた各成分を以下に示す。
(B)環構造多官能化合物
b−1:トリシクロデカンジメタノールジメタクリレート(新中村化学工業社)
b−2:プロポキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業社)
(C)非環構造多官能化合物
c−1:1,9−ノナンジオールジメタクリレート(新中村化学工業社)
c−2:エチレングリコールジメタクリレート(新中村化学工業社)
(D)重合開始剤
d−1:ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(BASF社の「IRGACURE819」)
(E)単官能化合物
e−1:イソブチルメタクリレート(共栄社化学社)
(F)界面活性剤
f−1:オクタメチルシクロテトラシロキサン(ダウコーニング社の「L−7001」)
(G)有機溶媒
g−1:メチルシクロヘキサン(和光純薬工業社)
g−2:N−メチルピロリドン(和光純薬工業社)
[実施例1]
高屈折率粒子(a−1)の分散液に、使用したジルコニアナノ粒子の質量を5質量部として、(b−1)環構造多官能化合物40質量部、(c−1)非環構造多官能化合物39質量部、(e−1)単官能化合物10質量部及び(f−1)界面活性剤1質量部を入れ、各成分が均一になるまで撹拌した。その後、攪拌しながら30℃、30kPaにて減圧加熱して、揮発成分を除去した。次に、(d−1)重合開始剤5質量部を添加し、均一に撹拌することにより実施例1の硬化性組成物を得た。
[実施例2〜9、比較例1〜3]
各成分の配合量を表2に示す通りとしたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2〜9及び比較例1〜3の各硬化性組成物を得た。なお、実施例2及び比較例3においては、減圧加熱による揮発成分の除去後、(D)重合開始剤と共に(G)有機溶媒を添加し、均一に撹拌することにより各硬化性組成物を得た。
[硬化膜の製造]
得られた各硬化性組成物をガラス基板上に、インクジェット噴射装置(Microjet社の「Nanoprinterー1500S」)を用いて硬化膜の平均厚さが2μmになるように塗布した。次いで、LEDランプを用い、波長390nm、照射量200mJ/cmのUV照射を行い、各硬化膜を得た。
[評価]
得られた硬化性組成物等について、以下の各評価を行った。各評価結果は表2に示す。
[粘度]
硬化性組成物の粘度をB型粘度計(BROOKFIELD社の「DV−III ULTRA」)を用いて、25℃で測定した。
[塗布性]
上記「硬化膜の製造」で得られた硬化膜の厚さが2.0μm±0.2μmの範囲内となっている場合にAAとした。得られた硬化膜の厚さが2.0μm±0.2μmの範囲外となる部分がある場合にCCとした。
[屈折率]
上記「硬化膜の製造」で得られた硬化膜に対して、230℃、30分間の加熱処理し、加熱処理後の波長594nmの屈折率を、Metricon社の「MODEL2010MPRISMCOUPLER」を用いて30℃において測定した。
[透湿度](40℃100%相対湿度での透湿度)
上記「硬化膜の製造」で得られた硬化膜を用いて、JIS−K−7129(2000年)のB法に準じた等圧法(MOCON法)により透湿度を測定した。測定条件は、40℃、100%RH、24時間である。
[有機ELデバイスの製造]
以下の手順にて有機ELデバイスを製造し、光取出し性及び信頼性の評価を行った。評価結果は、表2に示す。
縦横30mm角、厚さ0.7mmのガラス基板の表面に平均膜厚150nmのAl膜が形成され、このAl膜の表面に膜厚20nmのITO膜が2mmのパターンで形成された基板を用意した。上記基板の表面(ITO膜側)に、MoO(酸化モリブデン)、NPD(N,N−ジ−[(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル]−1,1’―ビフェニル)―4,4’―ジアミン、50nm)、Alq(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム、50nm)、MgAg合金(10nm)、及びIZO(150nm)を真空度1×10−4〜2×10−4Pa、蒸着速度1〜2Å/sで順に蒸着し、発光領域(発光ピクセル)2mm角となる有機EL素子を作成した。括弧内の数値(nm)は、各層の膜厚を示す。
上記有機EL素子(素子基板)の表面に、CVD法により平均膜厚200nmのSiNx膜を積層した。次に、縦21mm、横28mm、厚さ1.1mmであり、周囲より2mmの部分に幅1mm、深さ0.3mmの溝を有する封止ガラス基板の周辺部に、ディスペンサー(武蔵エンジニアリング社の「SHOT mini200」)を用いて、シール材(スリーボンド社の「TB3124M」を描画した。その後、上記封止ガラス基板の中央部に得られた各硬化性組成物をインクジェット噴射装置(Microjet社の「Nanoprinterー1500S」)により、6.5μL滴下した。その後、上記封止ガラス基板と、前述の素子基板を貼り合せた。その後、素子部分をマスクし、高圧水銀ランプ(セン特殊光源社の「HLR400F−21」)及び波長カットフィルター(アサヒスペクトラ社の「ZUL0350 Longpass filter」)を組み合わせ、20mW、1.5J/cmの条件で光照射により周辺シール材を硬化させた。その後390nm LEDランプを用い、20mW/cm、1J/mの条件にて硬化性組成物を硬化させた。このようにして、評価用の有機ELデバイスAを得た。
上記方法と同様にして、有機EL素子を作製した。上記有機EL素子(素子基板)の表面に、スパッタ法によりSiNx膜(平均膜厚20nm)を積層した。このSiNx膜上に、得られた硬化性組成物をインクジェット噴射装置(Microjet社の「Nanoprinterー1500S」)により塗布した。その後、390nm LEDランプを用い、20mW/cm、200mJ/mの条件にて硬化性組成物を硬化させ、平均膜厚1000nmの有機膜を形成した。本工程(SiNx膜の形成及び有機膜の形成)を3回繰り返し、有機膜と無機膜(SiNx膜)との積層体を形成した。最後にスパッタ法によりSiNx膜(平均膜厚20nm)を積層し、有機ELデバイスBを得た。
[光取出し性]
得られた有機ELデバイスAの各発光ピクセル(本構造ではこれらの発光ピクセルは各々の画素に対応する)を点灯させ、点灯状態を評価した。比較例1の硬化性組成物を用いて得られた有機ELデバイスの発光ピクセルの輝度を基準とし、輝度の比較評価を行った。上記の比較評価において発光ピクセルの輝度が比較用ピクセルの輝度に対して、105%を超えている場合をAA、100%を超え105%以下の場合をBB、比較用ピクセル以下の輝度である場合をCCとした。これらの輝度測定はTOPCON社の輝度計「SR−3AR」を用いて暗室中で行った。また、輝度測定領域が複数のサブピクセルを含む単一のピクセル全体を含むように、輝度測定領域を設定した。
[有機ELデバイスの信頼性](ダークスポットの発生数)
得られたそれぞれの有機ELデバイスBについて、85℃、85%RHの条件下に100時間保持した。その後、順方向電流を10mA/cm通電し、発光外観(ダークスポット)を観察し、下記基準に基づいて評価した。
ダークスポットが観察されない:AA
ダークスポットが1〜3箇所観察される:BB
ダークスポットが4箇所以上観察される:CC
Figure 2017061606
上記表2に示されるように、実施例1〜9の硬化性組成物は、粘度が低く、インクジェットによる塗布性に優れている。また、実施例1〜9の硬化性組成物から得られる硬化物(硬化膜)は透湿度が低く、高い屈折率を有する。さらに、実施例1〜9の硬化性組成物を用いて得られる有機ELデバイスは、光取出し性及び信頼性に優れている。
一方、比較例1は、高屈折微粒子を用いておらず、硬化膜の屈折率が低く、光取出し性が劣っている。比較例2は、環構造多官能化合物を用いていないため、透湿度が高くなっており、デバイスの信頼性が低い。比較例3は、有機溶媒の含有量が多い(不揮発成分の含有量が少ない)ため、有機溶媒が素子に与える影響のため、デバイスの信頼性が低い。
また、実施例中、実施例9は、環構造多官能化合物として、比較的粘性の高いプロポキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(b−2)を用いており、粘度を下げるために、単官能化合物の含有量を増やすことで、良好な塗布性を達成している。実施例2は、有機溶媒を含有しており、デバイスの信頼性が若干低くなっている。
本発明の硬化性組成物は、有機EL素子の封止材をはじめとした各種光学材料等として好適に用いることができる。

Claims (17)

  1. 核粒子と、この核粒子を被覆し、カップリング剤から形成される表面処理層とを有する高屈折率粒子、
    2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ脂環構造、芳香環構造又はこれらの組み合わせを有する(メタ)アクリレート、及び
    重合開始剤
    を不揮発成分として少なくとも含み、
    上記不揮発成分の含有量が、95質量%を超え100質量%以下である硬化性組成物。
  2. 上記不揮発成分の含有量が、97質量%以上100質量%以下である請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. 上記不揮発成分の含有量が、100質量%である請求項1又は請求項2に記載の硬化性組成物。
  4. 2つ以上のエチレン性不飽和基を有し、かつ環構造を有しない(メタ)アクリレート
    をさらに不揮発成分として含む請求項1、請求項2又は請求項3に記載の硬化性組成物。
  5. 上記カップリング剤が、シラン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、チタン系カップリング剤、リン系カップリング剤又はこれらの組み合わせである請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  6. 上記核粒子が、チタン原子含有粒子、ジルコニウム原子含有粒子又はこれらの組み合わせである請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  7. 上記不揮発成分中の上記高屈折率粒子の含有量が、5質量%以上70質量%以下である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  8. 1つのエチレン性不飽和基を有する(メタ)アクリレート
    をさらに不揮発成分として含む請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  9. 25℃における粘度が、5mPa・s以上200mPa・s以下である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の硬化性組成物。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の硬化性組成物が硬化した硬化物。
  11. 膜状であり、平均厚さが100nm以上5,000nm以下である請求項10に記載の硬化物。
  12. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の硬化性組成物の塗膜をインクジェット法により形成する工程、及び
    上記塗膜を硬化する工程
    を備える硬化物の形成方法。
  13. 有機層と無機層とを有する積層体であって、
    上記有機層が請求項10又は請求項11に記載の硬化物からなることを特徴とする積層体。
  14. 上記無機層の主成分が、酸化物、窒化物又はこれらの組み合わせである請求項13に記載の積層体。
  15. 上記無機層の主成分が、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、窒化ケイ素、窒化ホウ素又はこれらの組み合わせである請求項14に記載の積層体。
  16. 上記無機層の平均厚さが、2nm以上100nm以下である請求項13、請求項14又は請求項15に記載の積層体。
  17. 請求項10若しくは請求項11に記載の硬化物又は請求項13から請求項16のいずれか1項に記載の積層体を含む有機ELデバイス。
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