JP2023029375A - 自動化された組織切片の捕捉、指標付けおよび保管システム - Google Patents

自動化された組織切片の捕捉、指標付けおよび保管システム Download PDF

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Abstract

【課題】振動刃での薄切りを改善する振動刃ミクロトーム技術を提供する。【解決手段】本発明は、薄切りにした生体試料を搬送および処理するためのシステムおよび方法に関する。好ましい実施形態が、薄切りにした組織試料の特徴を示す複数の撮像様式および処理様式の使用を提供する。システムの自動化操作が、試料ごとに三次元(3D)データセットを提供するために、多様な撮像および多段式の処理を提供する。【選択図】図4E

Description

本願は、2016年11月18日に出願された米国特許仮出願第62/424,270号への優先権を主張するものであり、その内容全体が全体として参照により本明細書に組み込まれる。
組織切片は、組織の染色、標識および撮像を容易にするので、様々な組織学アッセイおよび病理学アッセイに使用される。厚い試料ではこれらのアッセイを直接実行できないことが多い。薄切りプロセスには、ワックス、樹脂、氷またはゲルなどの支持材に組織を包埋させた後、それをミクロトームまたは振動刃ミクロトームで薄くスライスし、数ミクロンから数百ミクロンほどの厚みにする段階が伴う。ミクロトームと振動刃ミクロトームとの違いは、振動刃ミクロトームが、流体に沈められている振動刃を使用するところにある。これによって、振動刃ミクロトームは、組織およびゲルなどのより柔らかい材料を制御可能に薄切りにすることができる。通常ミクロトームでは組織に浸潤するより硬い包埋媒質が必要であり、浸潤したワックス/樹脂を取り除くために多大な後処理が必要となることがある。この後処理は試料に影響を及ぼし、二次アッセイの妨げになることがある。薄切りの後、組織切片の回収、取り扱い、保管および載置は、商用の自動システムであっても熟練技能者の手で実行する必要がある。これは労働およびスループットの観点から見てコストのかかる面倒な作業であり、プロセスの多くの段階で人的過誤が生じやすい。コストを減らして組織学アッセイのスループットおよび一貫性を高めるべく、組織切片の薄切りおよび保管を自動化するためのロバストなシステムを求める声がある。更には、これらの機能があれば、既存および新規の自動ラボシステムとの統合が容易になるであろう。組織切片の自動捕捉および自動撮像を提供する技術の1つが連続二光子断層撮影法(STPT)である。
STPTでは、マウス脳などの全器官にわたる場合であっても、厚い組織試料を生体外においてサブミクロンの解像度で素早く撮像することができる。高度な分子組織学アッセイでは、豊富な分子情報を用いて組織薄片へのアノテーションを付与することができる。しかしながら、現在のところ、分子アノテーションの付与された厚い組織および全器官の3D地図を作製できる手法はない。STPTには必要な多重化生化学的特異性がなく、概して光学顕微鏡検査法に限られている。その一方で、ほとんどの分子アッセイには必須のスループットおよび3D空間の広がりがない。故に、厚い組織および全器官の構造および組成を理解する上で極めて重大な食い違いが依然存在する。係る理解をせずして多くの疾患および異常の効果的な治療法を開発することは、不可能とは言えないまでも難しい。
組織病理学において、組織の薄切りおよび保管プロセスを自動化する試みが成功したことはほとんどない。「自動」ミクロトームは商業的には存在するが、半自動の薄切りプロセスまたは補助的な薄切りプロセスだけを示唆する傾向があり、組織切片の回収および取り扱いを自動化するための機能は持たない。これらのデバイスには、手動または半手動で薄片を操作および回収する熟練技能者が依然必要である。
自動ミクロトーム法を実行する既存のシステムは柔らかい試料に適合せず、薄切りの合間の撮像に適合しないことが多い。これらのシステムは、複数の異なる特定の目標用途を考慮して設計された。例えば、あるシステムはミクロトームを用いてパラフィン包埋試料を薄切りにし、スライド走査の用途でプレパラートを製作する。別のシステムは、連続電子顕微鏡法のために樹脂包埋試料(通常は、カエノラブディティス・エレガンス)の薄いウルトラミクロトーム切片を作製する。この試料製作物は特注の電子顕微鏡試料ホルダに供給される。
これまでは、ピックアンドプレイス構成の6軸ロボティックアームを使用してアガロース組織切片を捕捉する方法が開発されてきた。例えば、参照によりその内容全体が本明細書に組み込まれている、Troyらの国際特許出願第PCT/GB2014/051899号(国際特許公報WO2014/202998)には、アームが浴液にエンドエフェクタを下ろして吸引を加えることで当該エンドエフェクタ上の吸引カップに薄片を付着させた後、当該薄片を溶液の外に持ち上げて容器に置きながらバッファ液を分注するシステムが記載されている。その後、容器は保管のため回転カルーセルに載せられる。コストおよび煩雑さは別にして、このシステムは特により薄い切片に関して信頼性の問題を抱える可能性が高い。なぜなら、当該システムは組織薄片間の構造の違いにあまりうまく対応せず、置かれた薄片の構造をうまく制御できないからである。研究者がより薄い切片へと移行するにつれて、取り扱う薄片を支持基板へ穏やかに捕捉する必要が出て来る。なぜなら、直接取り扱うことでより薄い切片が損傷を受けるからである。
本発明は自動化された組織病理学の分野、特に、生体組織試料の研究、または、それらの組織における疾患および異常の病理学のための自動化方法に関する。この方法には、関心のある組織試料における様々な方法の処理、取り扱いおよび実行が含まれてよい。
本発明の好ましい実施形態には、振動刃での薄切りを改善する振動刃ミクロトーム技術、および、これらの技術の複数の適用によって作製される、組織学的組織切片の捕捉、指標付けおよび保管を自動化するための様式が複数記載されている。組織切片を捕捉するための機構は、組織の切片または薄片を、例えば、移し替え用の材料、プレートまたはスライドに移動させるための力を加える。ある好ましい方法では、水槽内の試料ブロックから組織薄片を薄切りにしている際に当該組織薄片を引っ張って支持基板またはパレットと接触させるための吸着力を提供する。基板および吸着力は、組織薄片を水槽から保管場所まで搬送できるよう、組織薄片の構造および動きを誘導するのに役立つ。ひとたび水槽の外に出ると、濡れた組織切片と支持基板との間の表面張力を使用して、構造を損なうことなく、搬送中の薄片が表面に強く付着した状態を保持することができる。表面処理によって薄片の付着を促進することもできる。
保管場所への制御可能な移し替えのため付着面張力を克服する流体慣性力、または、他の取り扱いシステムおよび取り扱い様式を使用して、薄片を支持基板から剥離させることができる。薄片は、用途に応じてバッファ液の入ったまたは入っていない、ウェルもしくはチューブ、基板、または何らかの他のコンテナに保管される。切片をフィルムリールに順次保管すること、または、更に自動化されたプロセスのために薄膜フィルムで被覆することもできる。制御ソフトウェアで指標付けが遂行される。薄片を保管する方法および場所を指定するために保管座標をソフトウェアにロードすることができ、メタデータファイルが各薄片の物理的位置を追跡する。システム構成は、物理的な組織切片を連続二光子断層撮影法(STPT)から得られるその3D撮像データに対して追跡できるようにするために、STPT、3D組織撮像の方法を含む多くの撮像様式と完全に適合するよう設計される。本発明の他の実施形態では、他の撮像ブロックフェース様式および全被検査物様式を使用することができる。対応する複数の検出素子によって複数の波長が検出され得る。データプロセッサを使用して、検出器により生成されたスペクトルデータを処理することができる。
薄片の薄切りおよび回収の自動化から利益を得ることになる、STPTに勝る他の撮像技術には、コヒーレント・アンチラマンストークス(CARS)画像法、誘導ラマン散乱(SRS)光干渉断層撮影法(OCT)、斜光シート、光シートシータ顕微鏡法(Light Sheet Theta Microscopy)、反転光シート顕微鏡法、掃引共焦点配置平面励起(SCAPE)、選択的平面照明顕微鏡法(SPIM)、共焦点ラマン、共焦点、スピニングディスク共焦点、ブロックフェース構造化照明、ブロックフェース画像法および光周波数領域画像法(OFDI)が含まれる。好ましい実施形態では、これらの撮像様式が組織の物理的な薄切りと組み合わせられる。
他の実施形態では、核磁気共鳴画像法(MRI)、陽電子放出断層撮影法(PET)、光学投影断層撮影法(OPT)および超音波などの他の方法を使用することができる。なぜなら、これらの方法は、組織(植物組織を含む)、器官または動物全身といった被検査物の3Dボリュームを作製するために使用できるからである。本発明の幾つかの実施形態では、被検査物が様々な方法(CLARITY、CUBIC、ScaleS、Sacel、3Disco、UDisco)で透明化されてもよいし、全載手順、例えばiDisco、または、生体内標識など、動物全身および全器官を標識するための様々な方法で標識されてもよい。撮像された被検査物はその後薄切りにされてよく、回収された切片は様々な方法、すなわち光学的方法および生化学的方法の両方で分析されてよく、当該切片に関するこれらの分析から得られた情報はその後整理されて元の3Dボリュームに登録し直されてよい。
このように、本システムは、自動組織捕捉デバイスを2D撮像装置および3D撮像装置の両方に統合するのを可能にすることによって、3D分子地図の取得を妨げる主な障壁を取り除く。特に、連続ブロックフェース撮像手法では、光学的な撮像と機械による薄切りとを交互に行って巨視的試料の3Dデータセットを構築することができる。組織の最上部を例えば数十ミクロンの深さまで撮像した後、振動刃ミクロトームまたは他の薄切りデバイスで取り除く。その後、組織全体が撮像されるまでこのプロセスを繰り返す。現在のところは、生成される組織切片をバッファ槽にランダムに分散させ、手動で回収し、分類し、二次アッセイのため個々に載置する必要がある。この手法は、壊れやすい切片が多数ある場合実用的ではない。更に、薄い組織切片は丸まって折り曲がりやすいため取り扱いが難しい。本願に記載するシステムは組織薄片を自動的に捕捉する一方で、その向きを維持して下流分析のため保管する。その後、これらの分析から結果的に得られた詳細な分子情報を高解像度3Dデータセットにマッピングし直して、組織および全器官の3D分子地図を構築することができる。これらの二次アッセイは具体的に特定の関心領域を対象としてもよいし、試料のあるサブセットに対して、例えばN番目の切片ごとに実行されてもよいし、より試験的なアッセイのため試料全体に対して実行されてもよい。これらの二次アッセイは先験的に知られていなくてもよく、将来のアッセイの結果に応じて実行することができる。
マウス脳の連続二光子断層撮影法を示している。 マウス脳の連続二光子断層撮影法を示している。 マウス脳の連続二光子断層撮影法を示している。 マウス脳の連続二光子断層撮影法を示している。 マウス脳の連続二光子断層撮影法を示している。 図1Aは、デバイスセットアップの例を示している。図1Bは、3D再構成後のマウス脳の冠状断面図(一番上)、水平図(真ん中)、矢状断面図(一番下)を2mmのスケールバーと共に示している。図1Cは、冠状断面の3D図を示している。図1Dおよび図1Eは、図1Cで印付けした領域を拡大したエリアを示している。これらのエリアは、樹状突起スパイン(1D)および軸索線維(1E)を示している。スケールバーは、図1Dおよび図1Eが25μm、図1Dの挿入図が5μmである。
本発明の好ましい実施形態のためのデータ処理および制御システムを示している。
コンベア概念を示している。 コンベア概念を示している。 図2Aは、概略側面図を示している。薄切りの際、組織薄片は吸引によってコンベアのキャプスタン吸込マニホールド(CIM)に引き付けられる。薄片は引き寄せられてコンベアベルトと共形接触した後、溶液の外に搬送される。ここで、薄片は表面張力によってベルトに付着する。図2Bは、予備的なコンベアフレーム設計の3D CADモデルを示している。図2Bの挿入図は、NPTスレッドの流体継手を持つCIMの拡大図を示している。CIMの長さに沿ってほぼ均一な流れを得るために、複数の穴が寸法決めおよび離間される。
本開示の様々な実施形態に係るキャプスタン吸込マニホールド(CIM)の端面図を示している。 本開示の様々な実施形態に係る、代替的な穴のレイアウトを持つキャプスタン吸込マニホールド(CIM)を示している。
本明細書に記載の様々な実施形態に係る、ビブラトーム刃ホルダおよび位置決め可能な吸込マニホールドの側面図を示している。 本明細書に記載の様々な実施形態に係る、ビブラトーム刃ホルダおよび位置決め可能な吸込マニホールドの端面図を示している。 本明細書に記載の様々な実施形態に係る、ビブラトーム刃ホルダおよび位置決め可能な吸込マニホールドの斜視図を示している。
楔形のジオメトリを持つ代替的なコンベアキャプスタン吸込マニホールド(CIM)の横断面を示している。 細長いジオメトリを持つ代替的なコンベアキャプスタン吸込マニホールド(CIM)の横断面を示している。 CIMの横断面はダークグレイの形状で示されている。赤い(内側の)輪郭は吸引が加えられることになる表面のエリアを示しており、緑色の(外側の)曲線はコンベアベルト、薄膜フィルムまたは可撓性基板の経路を表している。矢印は動きの方向を示している。
リールツーリール概念を示している。 リールツーリール概念を示している。 図4Aでは、多孔質の薄膜フィルムまたは穴の開いた薄膜フィルムがリールツーリール配置のキャプスタン吸込マニホールド(CIM)の周囲を進む。薄膜フィルム越しに流体を引き寄せて薄切りの際の組織薄片に吸着吸引力または流体抗力を加えるために、マニホールドヘッダに対する吸引が加えられる。赤いボックスは、図4Bに示す領域を示している。図4Bは、組織切片が薄膜フィルムから自動ダイカッターで穿孔される保管の概念を示している。穿孔された薄膜基板上の組織切片は、バッファ液の入ったウェルアレイに置かれる。
本明細書に記載の様々な実施形態に係る、流体密度の調整によって組織切片がベルトに付着するところ、および、ベルトから剥がれるところを示している。
本明細書に記載の実施形態に係る第1の切片捕捉システムおよび第2の切片捕捉システムを示している。
第2の切片捕捉システムと同時に機能する第1の切片捕捉システムを示している。
組織切片の被覆および撮像を示している。組織切片は(穴が開いたように示されている)薄膜フィルムに捕捉されたまたは移し替えられた後、二次フィルムで被覆される。二次フィルムを付着させるのに役立つスプリングローラ機構が示されている。スプリングローラ機構はアイドラプーリのように動作し、その周りで2つのフィルムを接触させる。特定の光学特性を用いて、薄膜フィルム越しに撮像をすることができる。
図6のaからdは、コンベアベルトから別の物体に薄片を移し替える組織切片剥離機構を示している。図6のaは当該機構の概略側面図を示している。組織切片の向きが反転しているときに、コンベアベルトの裏側から組織切片に対して圧縮不活性ガスの噴射が加えられる。流体慣性力および重力は付着面張力を克服するのに十分な力であり、これらの力によって薄片を隣接する基板に移し替えることができる。図6のbはCADモデルの側面図を示しており、破線ボックスには剥離領域が示されている。図6のcは、図6のbの破線ボックスに示す剥離領域の拡大正射影図を示している。ここには、NPT継手を持つガス出口が示されている。この出口は、NPT継手からの流れをベルト越しに下の方へ組織切片に対して向けるよう設計される。図6のdは、処理済みのガラス顕微鏡スライドに移し替えられたマウス脳の冠状断面の組織切片100μmを示している。
機能化基板に対する組織切片の静電付着を示している。基板は緑色で示されており、組織生来の負電荷を引き付ける陽電荷を付与すべくカチオン系表面処理により機能化される。
本願の様々な実施形態に係る、組織切片を移し替える流体流動システムを示している。
ガス噴射による組織切片剥離に基づく組織切片保管構成を示している。 ガス噴射による組織切片剥離に基づく組織切片保管構成を示している。 ガス噴射による組織切片剥離に基づく組織切片保管構成を示している。 図8Aは、緑色で示されている顕微鏡スライドなどの基板に対して剥離させた組織切片を示している。図8Bは、バッファ液の入ったウェルに対して剥離された組織切片を示している。図8Cは、別のコンベア、フィルムまたはテープに対して剥離させた組織切片を示している。
自動保管システムを示している。 自動保管システムを示している。 図9Aはウェルプレートの保管を示している。組織切片は、xyステージ上のウェルプレート(図示)またはスライドアレイ(不図示)に置かれる。プレート/アレイが一杯になると、ガントリロボットがそれをモータ駆動カルーセル上の保管用ラックに移し替えた後、未使用のプレート/アレイを当該ラックからxyステージに移し替える。ラックが一杯になると、カルーセルが次のラックを所定の位置まで回転させる。図9Bは独立したスライド保管システムを示している。カルーセル上の個々のスライドに切片を移し替えることができる。ガントリロボットがスライド上の組織切片を単一のピックアップ位置から保管用ラックに移し替えた後、未使用のスライドを供給ラックからカルーセルに補充する。
組織切片保管自動化の概念を示している。 組織切片保管自動化の概念を示している。 図10Aは保管概念の概略側面図を示している。フライトコンベアベルトが、スライドをディスペンサからキャッチしてベルトに載せる。組織切片は、切片捕捉コンベアから個々のスライドに移し替えることができる。吸引リフト(図示)を持つロボットエンドエフェクタ、または機械式グリッパがスライドを保管用ラックに配置することができる。図10Bは、図10Aにおけるシステムの概略上面図を示している。
切片捕捉システムをSTPTおよび二次アッセイと併せて使用することで組織学データの3Dマッピングを実行する方法のフローチャートを示している。
自動3D組織学マッピングを示している。このマッピングでは、組織試料に対するSTPTが実行される。組織切片はSTPTで捕捉され、染色、撮像、シーケンシング、または他の分子分析を含み得る二次アッセイに進む。STPTデータは二次アッセイデータのみならず、器官アトラスおよび動物系列といった他の参考情報とも組み合わせられ、データは画像登録ソフトウェアに渡される。ソフトウェアが多重化データストリームを高解像度のSTPTテンプレートにマッピングすることで、分子アノテーションの付与された3Dデータセットが得られることになる。
改善された薄切り手法を示している。 改善された薄切り手法を示している。 改善された薄切り手法を示している。 改善された薄切り手法を示している。 図13Aは、薄切りにされ得るより硬い二次材料に包埋された試料ブロックを示している。この二次材料は、薄切りの際にブロックへ更なる支持を提供する。図13Bは、薄切りの際の支持材の使用を示している。切片が薄い場合は、支持材をブロックの上部に加えて薄切りにすることで、実質的により厚い切片を切断することができる。その後、この支持材は取り除くことができる。図13Cは、切断に更なる横方向速度成分を加えるために角度θをつけて薄切りにする振動刃ミクロトームを示している。試料の動きが赤い矢印で示されている。図13Dは、通常の振動刃ミクロトームでの薄切りに加えて、試料ブロックの動きを示している。ブロックの回転運動または正弦波運動を示すために試料の軌跡が赤色で示されている。この動きも切断に更なる横方向速度を加える。
自動3D組織学マッピングを示している。 自動3D組織学マッピングを示している。 組織試料に対するSTPTが実行される。組織切片はSTPTで捕捉され、染色、撮像、シーケンシング、または他の分子分析を含み得る二次アッセイに進む。STPTデータは二次アッセイデータのみならず、器官アトラスおよび動物系列などの他の参考情報とも組み合わせられ、データは画像登録ソフトウェアに渡される。ソフトウェアが多重化データストリームを高解像度のSTPTテンプレートにマッピングすることで、分子アノテーションの付与された3Dデータセットが得られることになる。
組織試料の薄片の撮像を自動化して組織試料の3Dモデルを作製する方法を示している。
本明細書に記載の様々な実施形態に係る、組織切片を識別および分析するための基準マーカの使用を示している。
本明細書に記載の様々な実施形態に係る光電センサ配列を示している。
本明細書に記載の様々な実施形態に係る切片捕捉システムのレンダリングされた図を示している。
本明細書に記載の様々な実施形態に係るスライド保管カルーセルの部分的分解図を示している。 本明細書に記載の様々な実施形態に係るスライド保管カルーセルの部分的分解図を示している。
本発明の好ましい実施形態は、以下の4つの主な要素を含むことができる。(1)組織ブロック、例えば寒天ブロックに包埋された組織から薄い(10~1,000ミクロンの)切片を切断できる振動刃ミクロトーム。(2)バッファ液を備え付けポンプで引き寄せてバッファ槽に還流させることができる吸込マニホールド。このマニホールドは、ビブラトームとしても知られている振動刃ミクロトームの近くに位置決めされ、バッファの吸入によって、組織切片を引き付ける流体力が発生する。(3)多孔質のコンベアベルト、テープまたは可撓性材料など、試料を搬送するための移し替え用材料が吸込マニホールドの周囲で駆動される。マニホールドはプーリのように動作して、搬送材料またはベルトの動きの方向を変える。ベルトはマニホールドの表面をスライドし、バッファの外に組織切片を搬送する(図2A)。ここで、組織切片は表面張力によってベルトに強く付着する。(4)組織切片が置かれる回収ステーション(例えば、図4B)。この設計には幾つかの有益な側面がある。組織切片は薄切りの際に試料搬送デバイスまたはコンベアへ穏やかに且つ制御可能に引き寄せられるので、薄切りの位置および向きの一貫性がもたらされる。組織薄片を引っ張ってテープまたはベルトの表面と良好に接触させることで、巻き上がりまたは折り曲がりに起因する構造可変性がなくなり、均一な支持を提供することにより組織薄片の完全性を保持するのに役立つ。バッファの外に搬送されているとき、表面張力は、薄片が平坦構造でベルトに位置決めされている状態を保持する。最後に、システムは機械的に単純であり、構成要素を位置決めする上で柔軟度が高く、単純な回転運動によって駆動されるので、多軸ロボットなどの代替的なオプションと比較してコストおよび煩雑さが軽減する。システムはSTPTおよび他の撮像手法と完全な適合性を有するよう設計されるが、一般的な組織病理学用途、または、全器官撮像様式または全生体撮像様式を用いる同様の構成では、独立して使用することができる。組織試料の薄切り、撮像および処理に関する更なる詳細は米国特許第8,771,978号に見いだすことができ、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1Aから図1Eは、マウス脳の連続二光子断層撮影法の例を示している。図1Aは、デバイスセットアップの例を示している。図1Bは、3D再構成後のマウス脳の冠状断面図(一番上)、水平図(真ん中)、矢状断面図(一番下)を2mmのスケールバーと共に示している。図1Cは、冠状断面の3D図を示している。図1Dおよび図1Eは、図1Cで印付けした領域を拡大したエリアを示している。これらのエリアは、樹状突起スパイン(1D)および軸索線維(1E)を示している。スケールバーは、図1Dおよび図1Eが25μm、図1Dの挿入図が5μmである。
図1Fは、本発明に係る撮像および処理システム40を示している。プロセッサ42が、光源48と、第1のPMTチャネル50と、第2のPMTチャネル52と、第3のPMTチャネル54と、(x、y)スキャナ56と、対物レンズ60を組織試料65(全器官マウス脳など)に対して平行移動させる垂直スキャナ58と、試料モータ駆動ステージ62と、切断具66を有するミクロトーム64と、組織の各切片を保管システム70に移動させる組織切片搬送システム68と、当該切片を更に処理する処理システム72と、処理した組織の画像を生成するために第1の撮像システム45と組み合わせて使用され得る第2の撮像システム74とを含むシステムコンポーネントに接続される。組織の画像は、薄切りを行う前も行った後もメモリ46に記憶して、本明細書に記載の様々な形式でディスプレイ44に表示することができる。撮像システムおよびこれらのシステムを使用する方法に関する更なる詳細が米国特許第7,372,985号および第7,724,937号、並びに、2006年5月25日に出願されて米国特許公報第2007/0057211号として公開された米国特許出願第11/442,702号に記載されており、これらの特許および出願の内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。本発明の好ましい実施形態と併せて使用される、薄切りした試料を撮像して時間分解データを検出するシステムおよび方法の更なる詳細が、2014年12月24日に出願されて国際特許公報第WO2015/100421号として公開された国際出願第PCT/US2014/072368号、2016年3月11日に出願されて国際特許公報第WO2016/145366として公開された国際特許出願第PCT/US2016/022106号、および、2011年11月15日に出願されて国際特許公報第WO2012/068142として公開された国際特許出願第PCT/US2011/060831号に記載されており、これらの出願の内容全体が全体として参照により本明細書に組み込まれる。プロセッサ42は、システムコンポーネントを動作させ、且つ、本明細書に更に記載されているように画像データを処理する、ソフトウェアでプログラムすることができる。搬送システム68は、本明細書に記載の更なる処理および撮像のため組織試料を動かすことができる。その後、プロセッサ42は、組織の特徴を詳しく示すデータを相関させて定量化するために、薄切り前後の画像データを分析することができる。薄切りにすることで組織の表面モフォロジーは変化することがあるので、更なる処理および撮像の後に組織構造の詳細を相関させるプロセスが難しくなることがある。好ましい実施形態は、組織の特徴を示すために薄切り前後の画像データを組み合わせて分析する方法を提供する。
図2Aは、本明細書に記載の様々な実施形態に係る切片捕捉システム100を示している。吸着流体力を発生させるべく、移し替え用材料が周囲をスライドするキャプスタンとして結合流体吸込マニホールドが使用される。幾つかの実施形態では、移し替え用材料が多孔質コンベアベルト114である。簡略して、本明細書ではこれをキャプスタン吸込マニホールド110またはCIMと呼ぶことにする。流体は、CIM110の外面にある穴112を介して、ひいては多孔質コンベアベルト114を介して引き寄せられた後、液面を保持するために浴液116へ還流される。この流体流動によって組織切片120に対する抗力が付与され、組織切片120は吸引によりベルト114の方へ引き寄せられる。この用途には容積型ポンプがうまく機能する。なぜなら、容積型ポンプは自給式であり、圧力の範囲にわたって一貫した流れを提供し、吸い込むことができるからである。図2Bには、コンベア概念の3D CADモデルが図示されている。ここでは、分かりやすくするためベルト114を取り除いてある。拡大挿入図には、あるCIM設計が示されている。マニホールドヘッダ122への流体接続を行うためにシングルスレッドの管継手(例えば、NPT)が使用される。CIM110の長さに沿ってほぼ均一な吸引を保証すべく、軸位置ごとの穴112の大きさおよび数は、不平均力によって組織が損傷を受けるかもしれない、または、ベルト114上の組織の向きが変化するかもしれないことがないよう調整することができる。
前述の多孔質コンベアベルト114などの移し替え用材料、または、以下に記載する様々なフィルムを使用することで、組織試料120を物理的基板に素早く引き付けてそこに固定することが有利にも可能となる。組織試料120を物理的基板に固定することによって、流体力または吸引力の下での長時間搬送で起こり得る、組織試料120が巻き上がるまたは損傷を受ける可能性が低くなる。加えて、本明細書に記載の連続した移し替え用材料が、一連の組織試料120を整然と(例えば、フィルム、テープまたはベルトに沿って直線的に)固定する能力を提供する。これによって、流体に浮いているばらの組織試料が互いに付着し得る、または、ばらばらの順序で急速に移動し得るといった、薄切りの典型的な問題が克服される。
図2Cは、本開示の様々な実施形態に係るキャプスタン吸込マニホールド110を示している。この実施形態では穴112が円形に示されているが、この形状は被削性にとって有益であり得る。しかしながら、試料ブロックに対する局所流の特性をより良好に制御するために、CIM110の穴112の大きさおよび形状は恣意的であってよい。幾つかの実施形態では、図2Dに示す通り、CIM110の穴112がスロット形状であってよい。算出流体力学(CFD)ソフトウェアを使用することで、吸込口の大きさ、形状および分布をパラメトリックに最適化して最適な流動特性を得ることができる。
図2Eおよび図2Fに示す幾つかの実施形態では、吸込マニホールドが位置決め可能であってよい。幾つかの実施形態では、吸込マニホールド110を刃ホルダ支持体471間の間隙に位置決めできるよう振動刃ホルダ470を改良することができる。幾つかの実施形態では、吸込マニホールド110を刃66の刃先に対して恣意的に位置決めすることができる。幾つかの実施形態では、吸込マニホールド110の位置決めが調整可能であってもよいし、動的でさえあってもよい。例えば、複数の異なる試料タイプを収容するために吸込マニホールド110を動かしてもよいし、組織切片120の捕捉機構を改善するために吸込マニホールド110を捕捉中に動かしてもよい。
幾つかの実施形態では、振動刃ホルダ470の支持アーム471間の間隙によってアームの重量を減らし、更には、流体流動の通過を可能にすることができる。この間隙によって、浴液116とCIM110との間には、より一貫した流体力をより穏やかな流量で捕捉中の組織切片に加えるためのより直接的な流体経路がある。このアーム設計では、アーム内の剛性を上げることを可能にし、更にはコンベア114に対する刃66の一貫した位置決めを保証するために、刃66のピッチ角または「迎え角」が固定される。この角度を調整するには、刃ホルダ構成要素を設置角度の異なるものと交換することができる。これは、このピッチ角を調整するためにアーム全体を回転させることができる代替的な設計と比較した場合である。係る設計では取り付け位置、および、刃の周囲の局所流体動力学のばらつきが生じ、このばらつきによって組織切片の捕捉における非一貫性が生じることがある。
CIMにとって最も単純なジオメトリは円筒であるが、組織切片にかかる力の分布およびベルトの動きをより良好に制御するために非軸対称設計を使用することができる。図3Aおよび図3Bには2つの例が示されている。
幾つかの実施形態では、コンベアベルト114がCIM110の周囲を急勾配の初期角度で進んで、動きの方向が水平方向へと変わる前に槽壁およびベンドプーリ126をクリアすることができる。コンベアは、ドラム式の駆動プーリ128を動力とすることができる。駆動プーリ128はベルトが適切に進んでいる状態を保持するためにクラウン加工されてもよいし、ベルト114の張力調整を可能にするために張力ブラケット127に取り付けられてもよい。
回転プーリではなくキャプスタン114を使用することで、システムの大きさ、コスト、煩雑さおよび故障モードを増大させる水中軸受および回転流体継手の必要性が回避される。吸込穴112が振動刃ミクロトーム64に対して固定された位置にあるので、キャプスタン114は、加えられた吸引に一貫性をもたらすことができる。コンベアの積載量が軽いことから、この設計は適用可能である。キャプスタンにかかる摩擦を克服するために必要とされる更なるベルト張力は2以下の係数であり、このシステムにとって重要ではない。テフロン(登録商標)またはナイロンのような低摩擦ポリマー材料がCIM110として使用されてよく、幾つかの実施形態では、ベンドプーリ126を同様のキャプスタンに置き換えることができる。特定の用途でCIM110の摩耗または耐久性が懸念される場合は、金属またはセラミックを使用することができる。構成要素が単純であるということは、メンテナンスのために、または、生体試料の交差汚染が懸念される場合に、これらをより容易に且つより安価に交換できることを意味する。ベルト材料は生体適合性および耐食性を有してよく、安価で耐久性があるナイロンまたはポリエチレン・テレフタレート(PET/ポリエステル)メッシュなどの弱親水性のポリマーであってよい。
振動が薄切りプロセスに干渉するのを防止するために、コンベアおよびそのモータ駆動構成要素(モータ、ポンプなど)をビブラトーム64および撮像デバイスから独立して取り付けてもよいし、制振材で分離してもよい。
図4Aに示す通り、コンベアベルト114の代わりに、同じ組織切片捕捉システム構成を、繰出リール132および保管用リールまたは巻取リール133を有する、リールツーリール構成の多孔質フィルム130の形態の異なる移し替え用材料と共に使用することができる。これは、ベルト114からの交差汚染が懸念される場合または直線配列状の切片をフィルム130に直接捕捉および保管することが望ましい場合に望ましい。これによって、異なる試料のためにフィルム130を容易に交換することもできる。図5に示す通り、二次被覆フィルム135を使用して組織切片120を完全に被覆することで、それらを保管または二次的な撮像、アッセイもしくは分析のため保持することができる。このフィルム135は、二次アッセイに応じて屈折率、多孔性または化学的機能化などの特定の特性を有するよう選択することができる。例えば、屈折率は、切片のフィルムストリップ/リールが更なる撮像のため顕微鏡システムに直接供給されてカバーガラスと同じ役割を果たすことができるよう選択することができる。図4Aおよび図4Bでの概念に使用されるフィルムリール130は、パンチプレス402およびダイ404を含む自動ダイカッター401がフィルムの組織切片含有部分(図4B)を穿孔できるよう使い捨てであってよい。このように、ダイカットフィルムをパレットとして使用することで、切片120はフィルム130によって十分に支持され、より容易に取り扱うことができる。コンベア機構の代わりに同じ流体機構を使用して、切片を多孔質基板に直接捕捉することができる。ロボティックアーム上のエンドエフェクタが、流体が流れることになる剥離可能なメッシュ基板を含む流体吸入口を有することができる。組織切片120は、同様の流体抗力または吸引力によりこの基板に捕捉されて水槽から取り出される。そのときの表面張力は、組織切片120を所定の位置に保持するのに十分なものであろう。その後、組織切片を付着させた基板は保管場所または二次的な取り扱いシステムに置かれ、未使用の基板をエンドエフェクタに取り付けることができる。
薄い組織切片は試料ブロックから切断される際に巻き上がって円筒状構造になる傾向があるため、切片を平らにする必要がある顕微鏡法のような用途のために自動的にほぐすのは難しいであろう。この現象は、切片が巻き上がることができる前の薄切りプロセスで切片を引き寄せて安定した平坦構造にすることによって回避することができる。これは、薄切りの際にポンプおよびコンベアベルト114を運転して切片120を多孔質コンベアベルト114などの移し替え用材料に付着させることにより遂行することができる。コンベアベルト114の移動および細孔間隔の周期性は、容積型ポンプからの流れの脈動を円滑にして、吸引力が組織切片上の特定の箇所に集中するのを防止するのに役立つことがある。
コンベアベルトの多孔性は、細孔がCIM110への流体の吸入を著しく妨げないだけの大きさを有しながらも、壊れやすい組織切片に十分な支持を提供するだけの小ささを有するよう注意深く選択することができる。この用途には、細孔の大きさが0.1~1mmほどのプラスチックフィルタリングメッシュが、耐食性、耐久性、生体適合性および安価という利点も加わって、うまく機能する傾向がある。ポリエチレン・テレフタレート(PET)およびナイロンがうまく機能することがある。超音波溶接を使用してベルトの端同士をつなぐことができる。
吸引/抗力を使用して組織切片を引き付ける吸着流体力の代わりに、代替の物理的な力を使用することができる。これらには、電気泳動または誘電泳動などの電気力、熱拡散、磁力、化学的誘引/付着、および、穏やかな機械式グリッパなどとの直接的な物理的接触、または、これらの任意の組み合わせが含まれる。例えば、流体力によって組織切片120が引き付けられた後、化学的な表面機能化によってベルト114またはフィルム130への近距離付着が促進される。この機能化には化学的結合または静電吸着が伴う。デバイ長およびゼータ電位の調整に基づいて負電荷を帯びた組織と正電荷を帯びた基板とのより長距離の静電相互作用およびより強い静電相互作用を容易にするために、例えば低イオン強度および低pHを使用してバッファ液のイオン組成およびpHを改良することで、組織切片120と基板との相互作用の距離および強度を調整することができる。図4Cに示す通り、例えば切片の浮力を調整してそれらを流体界面に浮かせるために、槽液116の密度を変更することもできる。これは、切片が界面に良好に広がった状態を保つことができるので望ましい。ここで、切片は平坦構造のため容易にすくい取ることができる。切片捕捉構成によっては、例えば誘電体ビーズまたは磁気ビーズを包埋させることにより包埋媒質を改良して、切片にかかる力の大きさおよび分布を制御することができる。係るビーズは、画像登録用のマーカとして使用することもできる。包埋媒質は更に、所望のアッセイに基づいて調整することもできる。例えば、低融点アガロース(LMA)を包埋媒質として使用することができる。なぜなら、LMAは固定化組織に損傷を与えない温度で容易に融解するからである。この機構は、包埋媒質が望ましくない用途において、捕捉された組織切片を包埋媒質から分離するために使用することができる。例えば、複数の組織切片をスライドに配置する場合は、包埋媒質を取り除いてスライドごとの切片の量を最大にすることで、スライド単位でコストが生じる試剤または撮像サービスのコストを減らすことができる。組織に浸透する包埋方法を含め、寒天だけではなくヒドロゲルも用いる他の包埋方法を使用して薄切りを改善することができる。加えて、これらの包埋方法は、薄切りまたは移し替えの間に組織が寒天ブロックから飛び出すのを防止するために、組織を周囲の寒天/ヒドロゲルブロックと架橋結合させるのに役立つことがある。
包埋媒質との組織の結合を改善し、切片捕捉システムのために無傷の組織切片の作製を保証すべく、過ヨウ素酸ナトリウムで酸化させたアガロース(一般的には4.5~6%)に固定化組織試料を包埋させて、組織表面上のタンパク質との結合形成を促進することができる。続いて試料ブロックをアクリルアミド・モノマーおよびビス-アクリルアミド・モノマーの溶液に一晩中浸して、当該溶液をブロックおよび組織に浸潤させることができる。その後翌日、2時間にわたる40℃の熱処理によりアクリルアミド共重合体を熱重合させてポリアクリルアミドを形成することで、4~10%のポリアクリルアミドを得ることができる。HEMA共重合体をポリアクリルアミドと同様の割合で加えて、吸水に起因する緩衝水溶液中の試料ブロックの膨張を減らすことができる。これらのポリマーが組織を介して架橋結合することで、より均質なブロックおよび切片の質の改善がもたらされる。
図4Dは、前述の実施形態とは反対の側に配置された切片捕捉システム150を示している。切片捕捉システム150は、キャプスタン吸込マニホールド180を含むことができる。キャプスタン吸込マニホールド180は、組織切片120を任意の所望の向きから引き付けることができる。幾つかの実施形態では、この切片捕捉システム150により、異なる面を上方に向けて組織切片120を載置することが可能になり得る。様々な実施形態において、複数の異なる構成がシステムの構成および統合に応じて載置および除去の観点でより良好なアクセスを可能にしてよい。
図4Eは、第2の切片捕捉システム150と同時に機能する第1の切片捕捉システム100を示している。第2の切片捕捉システム150は、第2のマニホールド180を含むことができる。異なる形状または吸入パラメータを有する2つ以上の吸込マニホールド110、180が使用される場合は、これらのマニホールドを同時に使用して、組織切片120の捕捉機構および搬送をより良好に制御してよい。例えば、第2の切片捕捉システム150を使用して、幾つかの組織切片120を異なる保管エリアまたは分析管路に選択的に迂回させることができる。幾つかの実施形態では、2つの切片捕捉システム100、150が同時に機能して、組織切片120を制御された方法で迂回させることができる。
キャプスタン設計は単純且つ効果的であるが、特定のベルト/CIM材料または積載条件のために必要であれば、キャプスタン110を、同様の吸込マニホールドを内部に統合したプーリ410に置き換えることができる。このプーリシステムには、それが水中でベルトと共に回転することを可能にする回転流体継手および水中の軸受または軸受筒が必要であり、摩擦性のより高い材料で作るかタイミングベルト溝を統合することで、ベルトが滑らないことを保証する必要があるかもしれない(この場合は、タイミングベルトストリップを多孔質のベルト/フィルムに統合することができる)。
以上に記載したシステム構成では、緩衝水溶液において振動刃ミクロトーム64を使用して、寒天、アガロースもしくはポリアクリルアミドのようなヒドロゲル、またはヒドロゲルに包埋された柔らかい組織を切断する。切片捕捉システムの低温保持装置の実施形態では、それが振動刃ミクロトーム64またはミクロトームを用いて凍結組織を切断している可能性があることを除けば、同じ捕捉機構を使用することができる。液体バッファは、例えば液体窒素/イソペンタンの混合物または何らかの他の過冷却浴液で薄切りの際に凍結された組織試料を保持できるよう選択することができる。流体力を活用して組織切片を穏やかに捕捉するには、この液体バッファが必要である。組織は、最適切断温度(OCT)化合物などの標準的な低温切開媒質で急速冷凍することができる。システム材料は、このより低い温度で著しい温度勾配の存在下で動作するよう調整および断熱することができる。光学素子は、多光子顕微鏡法で凍結試料を撮像するよう調整することができる。切片を凍結することの利点は、切片をはるかにより薄く切断できるのでアッセイによってはそれが望ましいということ、更には、新鮮な組織を使用できる(固定化はしない)ので組織の生化学的組成を保持するのに役立つということである。
切片が試料ブロックから剥離した後、当該切片は浴液の外に運ばれる。非対称力が試料に作用してコンベア上の試料の向きを変化させるのを防止するために、CIMは、その長さに沿ってほぼ均一な流れを適用するよう注意深く設計することができる。対称な設計は更に、試料が中心に置かれている場合に組織切片に作用する力が対称であることを保証する。
ひとたび捕捉されると、保管、二次処理、または一般的な取り扱いのため組織切片を所望の基板に移し替えることができるのが重要である。係る基板の典型的な例が顕微鏡スライドである。顕微鏡スライドは、安価且つ小型で、多くの標準的なラボシステムと容易に統合される。組織切片の位置が明らかになった後、組織切片はコンベアの移し替え領域に移される。この領域では、ベルトがプーリによって水平に方向付けられ、コンベアフレームはベルトへのアクセスを可能にする切欠きを有する。この領域はコンベアフレームの下面にあるよう設計され、表面張力は組織切片を逆さまに保持するのに十分なものである。これは切片をスライドの上面に移し替えることを可能にし、スライド取り扱いシステムからアクセスするためのスペースを最大限にもたらし、更には、切片にかかる重力の力そのものに起因して、および、重力が切片上のいかなる残液にも作用して切片とその下のスライドとの間の毛細架橋の形成を促進することから、重力が組織切片の剥離に役立つことを意味する。
ひとたび移し替え位置にくると、スライド取り扱いシステムは、スライドが組織切片と穏やかに接触して切片がスライドの表面と完全に共形になるまで、スライドを上方に動かす。顕微鏡スライドは高親水性なので、材質に応じて通常は弱親水性である、または、疎水性でさえあるプラスチックメッシュと比較して、表面張力および重力が切片をスライドへ優先的に付着させる傾向がある。この時点で、切片をベルトから剥離させるのを助けるために、ガス、通常は空気の穏やかな噴射が多孔質コンベアの裏側に加えられる。ガス流が切片に当たっているとき、スライドは切片がベルトから完全に剥離してスライド上で平らになるまでゆっくりと下ろされる。
組織切片を保管または取り扱いのため切片捕捉システム100から移し替えるべく、表面張力を使用して組織切片120が所定の位置に来るよう操作し、ガスの噴射により穏やかな流体慣性力を加えて、組織切片120を隣接するウェル、チューブ、コンテナ、基板、スライドまたはフィルムまで損傷させることなく移し替えることができる。これは、図6のaに概略的に示されている。コンベア上の組織切片120は、その向きが表面張力で反転している状態に保持されるまで駆動プーリ128の周囲を進むことができる。この機構を活用して、組織切片120は、制御されたガス流システムのノズルまたは出口602の下方を進む。その後、組織切片120がガス出口602の下の中心に置かれると、空気または不活性ガス、例えば、窒素またはアルゴンのパルスが、多孔質コンベアベルト114またはフィルム130の裏側に加えられる。ガスはベルト114またはフィルム130の細孔を通って流れ、重力ベクトルと位置合わせされている、分散された流体慣性力を組織切片120の裏側に加える。下向きの力は、組織切片102の重量と、当たっているガス噴射からの運動量伝達とを合わせたものにほぼ等しい。ガス噴射は、ガス供給圧力またはガス速度を制御することによって微調整することができる。使用されるガスは任意の不活性ガスであってもよいが、ほとんどの環境では空気が最も単純且つ安全である。ガスは圧縮されてもよいし、送風機によって供給されてもよく、制御は圧力または流動に基づいていてよい。ガス噴射のダイナミクスは、よりきれいに剥離させる、例えば、流れを増減させる、流れをパルス化する、または、ノズルを動かして特定のパターンをたどるのを助けるために変更してよい。位置センサを使用してベルト114上の組織切片120の位置をフィードバックすることができる。位置センサは、ガス出口領域に対する切片の位置を誘導するのに役立つことがある。図6のaでは、組織切片120がウェル612、および、ガラススライド614などの平坦基板の両方に移し替えられているように示されている。図6のbおよびcは、ガス出口602のCADモデルである。その目的は、ガス流をベルト114越しに下の方へ均一に向けることにある。図6のdは、圧縮空気のパルスが電磁弁を介して制御されている状態でコンベアから平坦基板614に移し替えられたマウス脳の冠状断面の写真である。図7Aに概略的に示すように、平坦基板614は、組織付着を促進するよう処理され得る顕微鏡スライドである。
場合によってはガス噴射が必要とされないかもしれず、組織切片を基板に対してきれいに剥離させるには表面張力/重力だけで十分かもしれない。例えば、界面活性剤を添加すること、または、毛細架橋のイオン組成を調整することにより、表面張力を変更して切片の付着性を調整することもできる。
組織切片の付着は、組織切片とベルトとの液界面をなくすことによって破壊することもできる。これは、ベルトおよび切片を液体に沈めて界面をなくすことによって行うことができる。この時点で、切片は、図4Cとの関連で前述したように、切片および液体の密度(浮力)に応じて沈むまたは浮くことになる。通常、アガロース包埋試料は水よりも密度が高いので沈むことになる。この剥離機構は非常に穏やかであり、より薄いまたはより壊れやすい試料にとって望ましいかもしれない。液体の密度が切片の密度よりも高い場合は、切片が浮いて表面に広がる。これは、壊れやすい切片を操作する場合にも有用なことがある。
組織切片を移し替えるためのガス噴射の代わりに、ユーザは図7Bに示す液体噴射または流体流動システム705を使用することもできる。これは、例えば、組織切片120をウェル612、チューブ、または、他のコンテナもしくは基板710へ移し替えると同時に染色剤またはバッファを分注するといった二重の目的を果たすのに望ましいことがある。ロボットエンドエフェクタ上の機械式グリッパまたは吸引リフトを使用して切片120をベルト114またはフィルム130からピックアップし、保管場所に置くことができる。切片120は、切片120が捕捉されるベルト114またはフィルム130よりも親水性が高い表面または基板710に直接接触させることもできる。様々な実施形態において、これは基板の移動またはベルトの移動により実現することができる。特に、薄片がベルト114またはフィルム130上で反転しているときに重力の助けがあると、組織切片とこの基板710との間に形成される毛細架橋によって、毛細架橋がない場合よりも強く切片は付着することができる。切片130をこの二次基板710に対して剥離させるにはこれで十分かもしれず、ガスの穏やかなパルスが更に剥離を助けることができる。
幾つかの実施形態では、基板710を液体の薄膜フィルムで覆って、切片が当該液体の薄膜フィルムに沈むまで上方に動かすことができる。この基板710は、液体フィルムが一貫性のある制御された大きさおよび形状を有するよう親水性表面機能化または疎水性表面機能化でパターン化されてもよいし、浅いウェルによって制約されてもよい。更なる液体をコンベアベルトの裏側に塗布することで、液体中の切片を被覆して毛細架橋をなくすのを助けることができる。この更なる液体は、流体慣性力を切片に加えて剥離を助けるために使用されてもよい。この流体組成は、例えば界面活性剤、組織学的染色剤または様々なバッファを含む、用途に応じて調整されてもよく、水溶液でなくてもよい。流体の薄膜フィルム中の組織切片を捕らえることの潜在的利点のうちの1つは、流体界面が組織切片の構造を制約するのに役立ち、組織切片が巻き上がるまたは折り曲がるのを防止できることである。
記載されている移し替えシステムの代替案として、図5および図6に示す前述のリールツーリール配置を使用することができる。この構成では、切片120がリール133に直接保管されるか、ダイカッター401で穿孔されるので、切片が最初に捕捉される多孔質の基板/フィルム/ベルトから切片を移し替える手法を必要としない。
組織切片120は、関心のある用途に応じて様々な異なるコンテナまたは基板に保管することができる。最も広く好まれている2つの保管方法は、ガラス顕微鏡スライド614またはウェルプレート612に直接保管することである。ガス噴射による移し替え手法は、構造を損なうことなく組織切片120を平坦基板614へ確実に移し替えることができるので非常にロバストな手法であるが、切片を口の開いたコンテナ612に置くのにも十分に一般的な手法である。代替案としては、流体流動システムを使用して組織切片120をコンベアからスライド614または回収室612に対して剥離させることができる。図8Aに示す通り、切片120は顕微鏡スライド614に移し替えることができる。顕微鏡スライド614はどこにでもあり、コンパクトに保管され、容易に機能化され、且つ、STPTを使用して得られる3D撮像データに加えて、薄切り、スライド載置、染色および撮像のプロセス全体を自動化する、カバーガラス装着装置、染色装置およびスライド走査顕微鏡のような自動システムと適合する。図8Bに示す通り、ウェルプレート612は、より厚い組織切片(>50ミクロン)にとって望ましい。なぜなら、切片を溶液に自在に浮かせる必要がある染色手法を使用する二次アッセイが多いからである。図8Cに示す通り、組織切片120は、他のシステムに供給され得る直線配列状の二次フィルムストリップ132に保管することもできる。複数の切片を必要に応じて、基板、ウェル、チューブまたはコンテナごとに保管することができる。
スライドおよびウェルアレイに加えて、組織切片を組織蓄積管または特注ウェルアレイに置くことができる。将来の分析のため切片を凍結すべき場合は、組織蓄積管が望ましい。研究者が単一の組織切片に対する二次アッセイを実行したければ、全組織試料群を解凍する必要はなく、関心のある特定のチューブだけを解凍すればよい。統合された流体チャネル、より高い保管密度、特注のジオメトリ、または、特定のシステムとの適合性といった特注の保管機能が望ましい場合は、特注のウェル、基板、または、ウェル/基板のアレイが望ましいことがある。
保管プロセスは更に自動化することができ、図9および図10には幾つかの例が概略的に示されている。図9Aは、組織切片をウェルプレート902に置くためのレイアウトを示している。ウェルプレート902は、ウェルを切片捕捉コンベアベルト114の移し替え領域の下に位置決めするモータ駆動のxyステージ910にある。組織切片は目標のウェルに置かれる。プレート902が一杯になった後、xyステージ910はそれをピックアップ位置920に移動させる。ピックアップ位置920では、ガントリロボット925が機械式グリッパ927を使用してウェルプレート902をピックアップし、それを回転カルーセル930に保管する。その後、グリッパ927は、カルーセル930から空のウェルプレート902を把持してxyステージ910に補充する。図9Aにおけるシステムは、組織蓄積管のラックまたは顕微鏡スライドのアレイと共に使用することもできる。組織蓄積管のラックまたは顕微鏡スライドのアレイは、xyステージ910およびガントリロボット925を使用して同じ方法で操作し、回転カルーセル930内の棚に保管することができる。図9Bには、個々の顕微鏡スライドを取り扱うよう設計されている係るシステムが示されている。空のスライド904がカルーセル930に配置され、組織切片120が置かれる。その後、組織切片を載せたスライドは、機械式グリッパ927を有するガントリロボット925によりピックアップされ、スライド保管用ラック940に配置される。その後、未使用の空のスライド904が供給ラック940から取り出され、積み降ろし位置921でカルーセル930に補充される。このシステムは、保管用ラックが適宜調整される限り、同じ構成の個々のチューブ、基板または保管用コンテナと共に使用することもできる。図10Aおよび図10Bは、フライトコンベアベルトを使用するスライド保管の代替的な実施形態を示している。図10Aはシステムの概略側面図であり、図10Bはシステムの概略上面図である。スライドディスペンサ1002が、受動機構を使用してスライド904をコンベア1004に配置し、このコンベア1004は、切片捕捉システム100のコンベア114の下を進む。組織切片120はこの二次コンベア1004上のスライド904に移し替えられ、二次コンベア1004は徐々に動かされる。機械式グリッパ927または吸引リフト929(図示)を有するつガントリロボットが、組織切片120を乗せたスライド904をピックアップし、それを保管用ラック1006に配置する。
この切片捕捉技術はSTPTと直接連携して、3D組織撮像のプロセスで作製される組織切片を捕捉するよう設計される。これらの切片は、タンパク質分布などの多重化生体分子情報を、STPTで作製された細胞以下の3Dデータセットにマッピングするために二次アッセイで使用することができる。この3D分子マッピング概念は、図11のフローチャートおよび図12のインフォグラフィックに示されている。以下を含む様々な二次アッセイをこれらの組織切片に対して実行することができる。
●組織学的染色
o免疫組織化学的染色
・DAB(3,3'-ジアミノベンジジン)プロトコル
・免疫蛍光(IF)プロトコル
・画像法マスサイトメトリ(IMC)または多重化イオンビーム画像法(MIBI)のの同位体標識抗体染色
oDAPI(4',6-ジアミジノ-2-フェニルインドール)
oヘマトキシリンおよびエオシン(H&E)
oニッスル
oインサイチュハイブリダイゼーション(ISH)
・蛍光インサイチュハイブリダイゼーション(FISH)
●質量分析法
o伝統
o質量分析画像法(IMS/MSI)
・IMC、MIBI
●ゲノミクス
oDNAの次世代型シーケンシング(NGS)
●プロテオミクス
●トランスクリプトミクス
oRNAのNGS
o蛍光インサイチュシーケンシング(FISSEQ)
●メタボリックアッセイ
●ターゲットエンゲージメント
●共局在化の研究
●化学的分析および分子分析
●電子顕微鏡法
●分光法
●分光学
●顕微解剖
●膨張顕微鏡法
●ISH
●MerFish
●smFish
これらのアッセイは、切片捕捉および保管システムの出力と連動して半自動化または全自動化することができる。例えば、ウェルプレートを自動液体取り扱いシステムに供給して、浮遊性の染色/標識およびリンスを実行することができる。全自動の二次的な標識および撮像のため、顕微鏡スライドを自動染色システム、カバーガラス装着装置およびスライド走査システムにおいて使用することができる。
この分子マッピング技術のより興味深い用途のうちの1つは、STPTで識別される組織の特定の領域に対して膨張顕微鏡法を実行する能力である。ユーザは、全器官を撮像して関心切片を識別した後で組織を膨張顕微鏡法媒質に浸潤および包埋させることができ、例えば神経細胞の樹状突起スパインを見るために、組織を膨張させて関心領域を高解像度で撮像することができる。
独立型システムとして、切片の捕捉および保管は、薄切りのため振動刃ミクロトームを必要とする組織試料を扱ういかなる組織学ラボまたは病理学ラボにとっても重要である。組織切片の薄切りおよび取り扱いを手作業で行うと、人的過誤およびラボ間のばらつきの主な原因となる。この技術は、より高い一貫性およびスループットでの切片作製を標準化するのに役立ち、組織病理学方法の更なる自動化への技術的な橋渡し役を務めることができる。
無傷で質の高い切片の作製を保証し、多くの二次アッセイにとって望ましいより薄い切片の一貫した作製を可能にするには、薄切り技術を本明細書の切片捕捉システムと併せて使用することが重要である。例えば、より薄い切片をより素早く染色してもよいし、厚い切片に適合しない撮像様式で使用してもよい。この薄切りシステムで作製される切片の質を改善する手法が幾つかある。
第1の手法は、図13Aに示す組織試料の二重包埋法を伴う。振動刃ミクロトームでの薄切りでは通常、薄切りのためより均一な材料を作製すべく、同様の粘弾性を有する材料に組織が包埋される。これによって、組織と包埋媒質との間の振動振幅、周波数または位相の差をもたらし得る、剛性または減衰の不整合に起因する問題が減少する。これらの不整合が組織と包埋媒質との界面に応力集中を引き起こすことで、組織の剥離または断裂が生じることがある。しかしながら、より硬い包埋媒質はより良好な薄切りをもたらす傾向があるので望ましい。この手法案は、組織試料をまず1つの媒質1302に包埋させた後、そのブロックを、これも薄切りにされ得る、より硬い第2の媒質1304、例えば濃度のより高いアガロースに包埋させることを伴う。このより硬い媒質は、試料ブロックの撓みを制約して切片の質を改善するのに役立つ外側支持体を試料ブロックに提供する。破壊力学では亀裂がより硬い材料からより柔らかい材料へと容易に伝播するので、試料ブロックと外側媒質との界面が切断の質を阻害することはないはずである。ブロックの後縁では、切断の最後の部分がブロックからきれいに切断されることを保証するために、この更なる材料が当該最後の部分も支持することになる。現在のところ、より薄い切片は後縁から完全に切断されないことがあり、対物レンズを遮って撮像の問題を引き起こし得る場所に垂れ下がったままになる。これは、加工材料に穴をあけてスクラップ材片にするのと同じ概念である。スクラップ片は、剥落およびほころびを防止して切断の質を改善するといったサポートを切断部の末端に提供する。
図13Bに示す、より薄い切片を作製する別の方法は、薄切りにする前に支持層を試料ブロックの上部に加えることであってよい。例えば、厚さ10ミクロンの切片が欲しければ、40ミクロンの支持材をブロックの上部に加えることができ、50ミクロンの切片を獲得することができる。支持材は、10ミクロンの組織切片だけ残して薄切りにした後で取り除くことができる。
切片の質を改善する別の単純な方法は、刃に対して横方向の試料の相対速度を上げることである。典型的な振動刃ミクロトームによる切断では、試料を一定の法線速度で刃の方に動かす一方で、刃が横方向に正弦振動することでせん断力が加わる。最適な薄切りには、法線方向の切断速度成分と横方向の切断速度成分との良好なバランスが必要である(Reyssat E,Tallinen T,Le Merrer M,Mahadevan L.Slicing Softly with Shear.Physical Review Letters.2012;109(24):244301。この刊行物の内容は参照により本明細書に組み込まれる)。本発明の横方向速度成分は正弦波的である。そのため、速度対時間の曲線に沿って横方向速度が瞬間的にゼロに近くなる点があり、切断の質にとって望ましくない。横方向速度成分を改善する方法の1つは、試料の動きの方向に対して刃の角度を調整することである(図13C)。これによって、試料ブロックの動きは、刃に対して法線方向の速度成分も接線方向の速度成分も有することになる。加えて、ユーザは更なる横方向速度を導入するようにして試料を刃に対して動かすことができる(図13D)。例えば、試料をある角度で刃の方に押し込んでもよいし、回転させてもよいし、三角波パターンまたは正弦波パターンで前後に動かしてもよいし、これらの動きの任意の組み合わせであってもよい。これらの動きは、よりロバストな切断のため刃振動と同期することができる。同期方法の1つは、試料をフレキシャに載置して、当該試料を振動刃ミクロトームと同相で振動させることを含む。別の構成は、回転ステージを統合して、試料も振動しているときにそれを刃の方に回転させることであろう。別の構成は、Compressotomeを薄切りデバイスとして使用することである。
図14Aおよび図14Bは、自動3D組織学マッピングを示している。組織試料に対するSTPTが実行される。組織切片はSTPTで捕捉され、染色、撮像、シーケンシング、または他の分子分析を含み得る二次アッセイに進む。STPTデータは二次アッセイデータのみならず、器官アトラスおよび動物系列といった他の参考情報とも組み合わせられ、データは画像登録ソフトウェアに渡される。ソフトウェアが多重化データストリームを高解像度のSTPTテンプレートにマッピングすることで、分子アノテーションの付与された3Dデータセットが得られることになる。
図15は、組織試料の薄片の撮像を自動化して組織試料の3Dモデルを作製する方法1500を示している。幾つかの実施形態において、この方法は、薄切りが始まる前に組織試料のブロックフェースを撮像する任意選択的な段階1502を含むことができる。この方法は、振動刃ミクロトームまたはミクロトームを使用してブロックフェースから切片を切断する段階1504を含むことができる。様々な実施形態において、振動刃ミクロトームまたはミクロトームを使用して切片を切断する段階は、図2Aとの関連で前述したように行うことができる。この方法は、切断した切片をプーリまたはキャプスタン吸込マニホールドの周囲のコンベアベルトまたは搬送システムに付着させる段階1506を含むことができる。コンベアベルトまたは搬送システム、プーリおよびキャプスタン吸込マニホールドは、図2B、図3A、図3Bおよび図7との関連で前述したものと実質的に同様であってよい。
この方法は、コンベアベルトまたは搬送システムを使用して、切断した切片を搬送する段階1508を含むことができる。切断した切片の搬送は、図2B、図6、図9および図10との関連で前述したようにコンベアベルトを使用して行うことができる。この方法は、切断した切片をコンベアベルトまたは搬送システムから更なる処理ステーションおよび/または保管用コンテナに移し替える段階1510を含むことができる。例えば、切断した切片は、図6のaからdに関して記載したように一吹きのガスを使用して移し替えることができる。幾つかの実施形態において、切断した切片は、図8Aから図8Cとの関連で前述したように、基板、ベルト、フィルムまたはテープなどの保管用コンテナまたはウェルに配置することができる。幾つかの実施形態において、切断した切片は、図4A、図4B、図5、図9A、図9B、図10Aおよび図10Bとの関連で記載した更なる撮像システム、または、スライドカルーセルなどの更なる処理ステーションに移し替えることができる。
この方法は、切断した切片をフィルムでの被覆により保護する任意選択的な段階1512を含むことができる。幾つかの実施形態では、図4および図5との関連で前述したように、切片を個々にカプセル化することができる。この方法は、切断した切片に対する二次アッセイを適用して、切断した切片を撮像する任意選択的な段階1514を含むことができる。幾つかの実施形態では、撮像する段階は、連続二光子断層撮影法または他の多光子撮像手法を使用して行うことができる。染色および撮像は、図5、図11および図12との関連で前述したように実行することができる。
この方法は、前の段階を反復的に繰り返して、連続した複数の切断した切片の一連の画像を生成する段階1516を含むことができる。連続的な薄切りおよび切断した切片の搬送は、例えば図2から図5との関連で既に述べたように実行することができる。この方法は、一連の画像を分析して組織試料の3Dモデルを生成する段階1518を含むことができる。3Dモデルは、図12との関連で前述したように、形態画像組織情報と染色剤または二次アッセイで判断された情報とを含むことができる。
幾つかの実施形態では、組織切片120は、図16Aに示すように外部基準マーカ1602、内部基準マーカ1604またはこれら両方の組み合わせを含むことができる。幾つかの実施形態では、基準マーカ1602、1604によってコンピュータビジョンの使用が可能になることがある。コンピュータビジョンを使用することで、移し替えのため切片および基板を位置決めするのに役立ち得る、組織切片120の大きさ、位置、向きおよび構造に関する情報を抽出し、切片の質の指標としてシステムにフィードバックすることができる。コンピュータビジョンは、組織切片120の位置、向きまたは構造を識別して二次的な撮像および画像登録などの二次的な処理/分析に入るために組織切片120が基板に移し替えられた後で組織切片120を撮像するのに使用することもできる。幾つかの実施形態では、例えばある蛍光体または幾つかの異なる蛍光体に共役したアガロース、アクリルアミド、または、他のヒドロゲルもしくはポリマーを使用して包埋媒質を改良し、コンピュータビジョンのためにコントラストを改善することができる。これは、ブロック全体にまたは特定の領域にのみ、外部基準マーカ1602として存在し得る。これらの領域は、組織切片120の位置、向きまたは構造の識別に役立つよう違った形状に作ることができる。LEDまたは他の光源1606を使用して蛍光体を励起することができ、吸収フィルタ1616を有するカメラ1610を使用して、ベルト114上の組織切片120または基板に移し替えた後の組織切片120を撮像することができる。これらの画像からは、閾値化および物体認識を使用して、コンベアベルト114または基板上の組織切片120の大きさ、位置、形状および向きを判断することができる。
組織切片120内の基準マーカ1602、1604の位置の識別は、組織切片120がコンベアベルト114と位置合わせされているかどうか、および、組織切片120が平らになっているかどうか、または、別の方法で望ましい構成になっているかどうかを判断するのに役立つことがある。幾つかの実施形態において、コンベアベルト114は、照明源または励起源1606のそばを通って組織切片120を搬送することができる。その後、照明された組織切片120は、処理ユニット1612に取り付けられているカメラ1610を使用して撮像することができる。幾つかの実施形態では、カメラ1610と組織切片120との間に吸収フィルタ1616を配置して、組織切片120からの光をフィルタリングすることができる。幾つかの実施形態では、処理ユニット1612は、カメラ1610によって取得された画像内の基準マーカ1602、1604を分離および識別するための物体認識モジュール1610を含むことができる。その後、処理ユニット1612は分析モジュール1612を画像に適用して、画像内の基準マーカ1602、1604の位置を識別することができる。例えば、基準マーカごとに重心を算出し、その重心に対してx-y平面の座標を割り当てることができる。c番目のマーカに座標(x,y)が割り当てられるまで、識別された基準マーカ1602、1604のそれぞれに対して独自の座標を割り当てることができる。処理ユニット1612は、出力またはシステムフィードバックモジュール1614も含むことができる。出力またはシステムフィードバックモジュール1614は、面積、形状、向き、重心および局所変形を含む、撮像された基準マーカ1602、1604のそれぞれに関する特性を識別または算出することができる。基準マーカ1614の特性は、振動刃ミクロトーム64または切片捕捉システム100が通常の動作に戻るよう調整されるべきかどうかを判断するために分析することができる。例えば、組織切片120の閾値数が、変形した、欠損した、または、誤った大きさまたは形状に設定された基準マーカ1602、1604を含む場合は、ミクロトームまたは切片捕捉システム100の調整を行う必要があるかもしれない。
組織切片は薄く、透明で、濡れているので、メッシュを背景に感知するのは難しいことがある。デジタル検出信号については、以下を含め、適切に調整されると機能する幾つかのタイプの標準的な自動化センサがある。
・拡散光電センサ
・静電容量式近接センサ
・光沢センサ
特注の光電センサ1660も機能するが、この光電センサ1660は、図16Bに示すように特定の用途に合わせて調整することができる。特に、継電器回路またはコンパレータ回路1670に出力される、フォトトランジスタ1660に対するレーザダイオード1650の浅い角度反射を組織切片120の検出に使用することができるので、メッシュの背景よりも鏡面反射が多くなる。
誤検出センサ信号の発生を減らすために、検出センサ1660は、組織切片120がすぐそばにあるときだけセンサ状態がモニタリングされるよう「ゲート(gated)」することができる。組織切片120の正確な位置を判断するために、コンベア114の初期移動が粗動位置決めとして機能することができ、センサの縁検出ルーチンが微動位置決めとして機能することができる。複数の冗長センサを使用して、様々な実施形態における誤検出の発生を減らすこともできる。
背景に対する組織切片のコントラストを改善するには、上記のような包埋材料の改良、および、異なるメッシュ材料、異なる色の使用を含む、幾つかの段階を踏むことができる。
コンピュータビジョンを使用して、コンベアベルト上の組織切片の位置および向きを識別することもできる。幾つかの実施形態では、拡散光、暗視野、UV、IR、偏光光源または低角度光源(または、これらの任意の組み合わせ)を含み得る特定の照明条件の下、標準的なバンドパス吸収フィルタまたは偏光フィルタなどの様々なフィルタを用いて、カメラがベルトを撮像することができる。ひとたび良好なコントラストで明るい照明が切片に当てられると、閾値化アルゴリズムおよび物体認識アルゴリズムを使用して切片を識別することができる。コンピュータビジョンをセンサそのものとして使用することで組織切片120の存在および位置を検出してもよいし、コンピュータビジョンをデジタルセンサに加えて使用することでシステムに更なる情報を提供してもよい。例えば、向きデータをシステムにフィードバックして、それを移し替えプロセスで補正できるようにすることができる。組織切片の向き、大きさまたは形状の大きなずれを薄切りの質の指標として使用してもよく、大きなずれはシステム内のエラーを引き起こすことがある。
図17は、本明細書に記載の様々な実施形態に係る切片捕捉システムのレンダリングされた図を示している。
様々な実施形態において、図18Aおよび図18Bに示す通り、スライドを保管するのにスライド保管カルーセル1800を使用することができる。4軸SCARAロボティックアームを使用して、スライドの取り扱いおよび保管を遂行することができる。4軸SCARAロボティックアームは、Z軸を中心として回転するための更なる軸を有する、X、Y、Zのデカルト空間においてエンドエフェクタを動かすことができる。ロボットは、スライドを把持する際に使用される規定の力の量を確保した力制御式電気グリッパを有することができるので、異なる大きさまたは形状のスライドが使用される場合に有用である。例えば、ロボットは、グリッパの力を減らすことによってカバーガラスを取り扱うことができる。
グリッパツーリングは、顕微鏡スライドを取り扱うための特注設計であり、顕微鏡スライドの側面が適合する溝を有する2つの細長いフィンガから成る。これらの溝は、典型的なスライド(1.1mm)の耐性に合わせて寸法決めされ、僅かな位置ずれがあった場合に剥落または損傷を起こすことなくスライドの縁を中に誘導するための曲面縁を有する。溝はフィンガの長さに沿って特定の距離をとった所で終端し、スライドの端にハードストップを提供する。
スライドは、商用の染色システムおよびカバーガラス封入システムと適合して高圧蒸気滅菌および再使用が可能である、ポリセラミックの小型ラックに保管することができる。ラックは、スライドが平らに保管された状態で垂直に方向付けることができる。これらのラックは静止状態にあってもよいし、ロボットのエンベロープ、または、ロボットがスライドを置くのにより望ましい位置、もしくは、ユーザがラックへアクセスするのにより望ましい位置へラックを移動させるために、回転カルーセル、アクチュエータまたはステージに取り付けられてもよい。これらは、加湿のためスポンジまたは能動的な加湿器で取り囲むこともできる。図18Aおよび18Bは、取り囲まれた例示的な回転スライド保管カルーセル1800を示している。
ラックからスライドを把持するために、ロボティックグリッパは大きく開いて、スライド上の目標の把持位置から数ミリという位置まで移動することができる。その後、グリッパは、スライドが溝の中にとどまってはいるが、把持力が加えられた状態にならないよう、スライドよりもほんの僅かに広い隙間ができるまで閉じることができる。幾つかの実施形態において、この隙間はおよそ1mm以下であってよい。スライドが位置ずれしている場合は、この初期動作がスライドをおおまかに位置合わせするという目的に役立つ。次に、グリッパをスライド上の目標の把持位置に移動させることができる。スライドがラックから過度に大きく突出している場合に、スライドが溝端のハードストップに当たって所定の位置へ穏やかに押し込まれるよう、ツーリングは十分に閉じられる。ひとたび所定の位置にくると、グリッパを完全に作動させて、スライドを把持する力を加えることができる。これにより、任意の位置ずれがあった場合は、スライドが溝へ更に押し込まれることになる。このグリッパ動作およびツーリング設計によって、ロボットはラック位置におけるスライドの任意の位置ずれを相殺することができる。ひとたび把持されると、スライドは組織切片の移し替えのため所定の位置へ移される。
ひとたび切片がスライドに移し替えられると、ロボットはラックに戻ってスライドを挿入し、完全に開いてスライドを解放した後、後退する。グリッパは、25mmまたは50mmのガラススライドを取り扱うのに十分な幅を有することができる。グリッパツーリングが、ラック内の隣接するするスライドの妨げにならないだけの細長さを有することで、保管システムの大きさおよび接地面積を減らす良好な保管密度を確保することができる。
既定の局所座標系を使用してロボットにスライドラックの位置を教えることで、1つのラックにつき1つの点だけ教えればよいようにすることができる。静電容量式近接センサ、誘導性センサまたは光電センサを統合してエンドエフェクタにすることができ、かつ、これらのセンサをロボットと同期させて、教示ルーチンのため、または、ラック内のスライドの有無の検出に使用するために、半自動位置決めフィードバックを提供することができる。電気グリッパは、自らが目標の位置および目標のグリッパ引金力に到達したかどうかを示すフィードバックを提供することもできる。このフィードバックは、スライドが把持されたか否かを示す指標として使用することができる。
自動の切片捕捉および保管システムは、組織切片を制御可能に薄切りにして顕微鏡スライドなどの平坦基板に載置するために組み合わせて機能する幾つかの要素を含む。これらの要素は、概して図1から図18に示されている以下の機能を含む。
1.包埋組織を連続的に薄切りにして、数十ミクロンほどの制御可能な厚みにすることができるビブラトーム。
2.ビブラトームによって組織切片が作製されているときに組織切片に吸着流体力を加える循環ポンプに接続されている吸入マニホールド。
3.水槽内の流体抗力と、三相界面が槽の外側で形成されるときの表面張力とを含む、これらの流体力で組織切片を付着させる多孔質基板。
4.組織切片を浴液の外に搬送するコンベアシステム。コンベアベルトは(3)に記載の多孔質基板として機能してよい。
5.組織切片の存在を検出してその位置を記録するセンサまたはカメラ。
6.切片の移し替えが行われるコンベアベルトの領域。この領域は以下から成る。
a.コンベアベルトへの直接アクセスを可能にするコンベアフレーム内の切欠き
b.剥離を助けるために穏やかな不活性ガス流を多孔質基板越しに組織切片へ当てるよう載置されているノズル
7.基板(顕微鏡スライド)の取り扱いおよび保管システム。このシステムは以下を備える。
a.SCARA 4軸ロボティックアーム
b.力制御付きの電気グリッパ
c.特注の腕先ツーリング
d.基板の保管および取り扱いのための取り外し可能なラック
e.数時間から数日にわたる基板の加湿を可能にする筐体
8.以下のような電子機器およびハードウェアを含む、システムをプログラム、制御および同期するためのコンピュータまたはPLC。
a.動作コントローラ
b.センサ
c.アナログおよびデジタルI/Oを有するフィールドバス
d.ケーブル、ターミナルブロック、弁、切替器、継電器、安全用機器
図17に示すシステムは、切片処理動作に自動制御をもたらす、以下の例で示すように動作する移し替えシステムを示している。
1.ユーザがシステム制御のため以下のような関連動作パラメータを全てソフトウェアGUIに入力する。
a.循環ポンプ流量(0~1000ml/分、一般的には350ml/分)
b.コンベア速度(0~50mm/秒、一般的には9.5mm/秒)
c.切片の厚み(10~1000um、一般的には50~100um)
d.薄切り周波数(0~90Hz、一般的には50~80Hz)
e.薄切り速度(0~20mm/秒、一般的には0.5mm/秒)
f.試料の長さ(0~45mm、一般的には22mm)
g.コンベア位置決めパラメータ(システムセットアップ次第)
h.切片の数(保管能力次第だが、一般的には240個)
i.ガス圧パラメータまたはガス流パラメータ(一般的には、60psiの圧縮空気)
2.薄切りシステムがソフトウェアで開始される。
3.ロボットが保管用ラックから基板(顕微鏡スライド)を把持し、それをコンベアベルトの移し替え領域内の所定の位置に移動させる。
4.ステージが試料の所望の厚みだけ上方に移動し、ビブラトームが目標の周波数で起動し、ステージが試料を規定の薄切り速度で刃の方に動かして試料ブロックから組織の薄片を薄切りにする。
5.薄切りの際にコンベアおよび循環ポンプが起動する。コンベアは多孔質で、弱親水性および生体適合性を有する。
6.組織切片がコンベアベルト上に捕捉され、薄切り動作の終わりにポンプおよびビブラトームが停止し、切片をセンサ領域に持ち込む段階動作をコンベアが実行する。
7.その後、コンベア動作コントローラがセンサによる縁検出ルーチンを使用して、組織切片の縁を探索および検出する。
8.組織切片の検出に応じて、切片をベルトの移し替え領域に正確に置く段階動作をコンベアが実行する。
9.ロボティックアームが基板を動かして組織切片に直接接触させる。組織切片は、表面張力および重力で親水性基板に優先的に付着する。その後、組織切片を基板に対してきれいに剥離させるのを助けるために、ガスノズルが起動して、制御された突発ガスを組織切片の裏側に排出する。
10.ベルトから離れたところに基板が下ろされ、ガスノズルが停止する。
11.その後、組織切片を付着させた基板が保管用ラックに戻される。
12.シーケンス中の次のスライドが把持され、次の切片のため所定の位置に載せられる。ステージは元の位置にリセットされ、目標の切片数に到達するまでシーケンスが繰り返される。
本発明は、その好ましい実施形態との関連で具体的に図示および記載されてきたが、当業者であれば、これらの様々な均等物、または、形態および詳細の変更形態を、添付の請求項に包含される本発明の範囲から逸脱することなく作り出せることが解るであろう。

Claims (7)

  1. 生体試料を処理するための自動試料処理システムであって、
    生体試料の1または複数の部分を流体槽中で自動的に薄切りし、1または複数の切片を形成する薄切りシステムと、
    前記生体試料から除去された前記1または複数の切片を搬送する搬送システムであって、前記1または複数の切片が搬送材料の表面上を搬送される、搬送システムと、
    前記切片の搬送速度に関連して薄切りの速度が制御されるコントローラと、
    前記1または複数の切片のそれぞれを指標付ける指標付けシステムと、
    前記流体槽から搬送された各切片を受け取る処理ステーションおよび保管ステーションのうちの少なくとも1つと、を備える自動試料処理システム。
  2. 前記流体槽内の多孔質相対流体である前記搬送材料上を搬送される試料を検出する光検出器などのセンサをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記搬送システムは、前記流体槽内の流体を移動させて各切片に流体力を付与するマニホールドを含む組織捕捉デバイスをさらに備える、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記マニホールドは、前記1または複数の切片に前記流体力を与える吸引に用いるためのキャプスタンを含む、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記コントローラは、薄切り刃を含む前記薄切りシステムおよび前記組織捕捉デバイスに接続されており、前記生体試料は前記流体槽内で移動できるように前記コントローラに接続された移動可能なステージに取り付けられている、請求項3に記載のシステム。
  6. 各切片は、移動可能な基板上に保管され、処理される、請求項1に記載のシステム。
  7. 流体を搬送する流体ポンプをさらに含む請求項1に記載のシステム。
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