JP2023028741A - エアーハイドロブースタ、クランプシステム、ロボットアーム、および加工方法 - Google Patents
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Abstract
Description
給油通路の開口端を、パッキンよりも油圧シリンダ側であってしかも増圧ロッドが空気圧シリンダ側へ最大限に後退したときその先端が該開口端から外れる位置においてロッド貫通孔の内周面に開口させ、そこから給油通路がロッドカバーの内部を上に抜けるようにしたこと、
パッキンの設置位置を、給油通路の開口端よりも空気圧シリンダ側で、しかも増圧ロッドが空気圧シリンダ側へ最大限に後退してもその先端が該パッキンから外れない位置としたこと、
ロッドカバーの内部であって給油通路の途中に、油タンク側から油圧シリンダ側への油の流れは許容し、その逆は閉塞する逆止弁と、空気圧ピストンを後退させる際の戻し空気圧で押動されて逆止弁を押し開くパイロット弁とを内蔵したこと、
戻し空気圧をパイロット弁へ供給する空気圧通路を、ロッドカバーに設けられたロッド側ポートから分岐させてロッドカバーに設けたことを特徴としている。
筒軸部の大径部側の液路と連通された作動液タンクと、を備え、
シリンダボアの圧力室と筒軸部の小径部内の液路は、該筒軸部に設けられた孔を介して連通してなることを特徴としている。
第2ピストンの内部流体と接する面における所定方向に対する垂直面への投影面積が、第1ピストンの内部流体と接する面における所定方向に対する垂直面への投影面積より大きくなるように形成され、第1ピストンに外部から供給された供給流体の圧力が加えられることにより、第2ピストンが駆動される。
液室170は、ピストンロッド50の先端が第1ロッドパッキン70より図7の右側にある間は大気開放型の液タンク80と導通しているが、ピストンロッド50の先端が第1ロッドパッキン70を図7の右側から左側へ通過すると、液室170が密閉され、第2空気圧ポート210から第2空気室190に空気を送りこむことにより液室170の圧力を増圧し、増圧した液体を液圧ポート160から排出することができる。この場合の増圧比は空気圧ピストン40の断面積とピストンロッド50の断面積とに比率に相当する。なお、液体を減圧し液圧ポート160から吸入する場合は第1空気圧ポート200から第1空気室180に空気を送り込む。
しかし、エアーハイドロブースタ300を固定配置する場合は大気開放型で問題はないが、ロボット等の稼働・揺動する装置にエアーハイドロブースタ300を設置する場合は液が揺さぶられて通気口から液体が漏れてしまうため大気開放型の液タンク80は使用できない。したがって、従来のエアーハイドロブースタ300はロボット等の稼働・揺動する装置には用いることができなかった。
また、上記構造の場合、油圧シリンダは常にパッキンでシールされているため、油タンクへの給油通路が、増圧ロッドが油を増圧するフェーズでは閉塞し、増圧ロッドが後退するフェーズでは開放される必要がある。特許文献1に記載の油空圧変換増圧機の給油構造では、このために、油圧シリンダから油タンクへの給油経路に、油圧シリンダ側の圧力が高い時に閉塞する逆止弁と、増圧ロッドが後退するフェーズで空気圧ピストンを後退させる際の戻し空気圧で押動されて逆止弁を押し開くパイロット弁とを内蔵している。
特許文献1に記載の給油構造の場合、上記パッキンのねじれ、摩耗、および切れ等を防ぐことはできるが、油タンクと通じるパイロット弁を備えた経路、およびパイロット弁に戻し空気圧を供給するための経路をシリンダチューブ内に設ける必要がありシリンダチューブの小型化が難しいという課題がある。また、油空圧変換増圧機の増圧時の圧力によっては工場などで用いられている0.5MPa程度の圧力ではパイロット弁で逆止弁を押し開くことができない場合がある。
しかし、図8には記載されてはいないが、ロッドの大径部が筒軸部の小径部に挿入されて液体が増圧されるためには筒軸部の小径部にパッキンが必要であり、ロッドの大径部の端部がパッキンから外れたり、パッキンを押して圧縮したりを繰り返すため、パッキンのねじれ、摩耗、および切れ等が発生する場合があり、耐久性が課題となる。
特許文献3に記載の流体圧シリンダの場合、第1油圧室、第2油圧室および連通経路が密閉されており、油タンクも油タンクへの経路もないため、上記パッキンのねじれ、摩耗、および切れ等の課題は発生しない。しかし、油圧室および連通経路が全体として密閉されている場合、温度上昇による液体の膨張分によって押圧時の第2ピストンの位置が変化するため、例えばエアーハイドロブースタの出力をロボットハンドのクランプに用いる場合には特許文献3に記載の流体圧シリンダの構成は使用できない。
本発明の他の目的は、液タンクを密閉しシリンダチューブに一体に成形するとともに、液圧シリンダと液タンクとの経路をピストンロッドに内蔵することによって、小型で、ロボット等の稼働・揺動する装置にも設置することのでき、かつ、温度上昇による液体の膨張分によって押圧時のエアーハイドロブースタに接続された油圧シリンダの位置が変化することのない、エアーハイドロブースタを提供することにある。
一局面に従うエアーハイドロブースタは、空気圧によって往復移動可能に構成された空気圧ピストンと、空気圧ピストンに突設されたピストンロッドとを備えた空気圧シリンダと、密閉された液タンクから給液される液圧シリンダと、空気圧シリンダと液圧シリンダとを連結するロッドブッシュと、空気圧ピストンに突設されたピストンロッドが貫通するロッドブッシュのロッド貫通孔と、ロッド貫通孔とピストンロッドとの間をシールしてロッド貫通孔の内周面に設けられた第1ロッドパッキンと、を備え、ピストンロッドを液圧シリンダに突入させることにより空気圧を液圧に増圧変換するエアーハイドロブースタであって、ピストンロッドの内部で軸方向に、液タンクから液圧シリンダへ給液する第1の液体経路と、液タンク側からの液の流れは許容するがその逆は閉塞する逆止弁と、ピストンロッドがストロークエンドに位置した場合に逆止弁を開放するプッシュロッドと、を備え、ピストンロッドが後退しストロークエンドに位置した場合にも、ピストンロッドの先端が第1ロッドパッキンよりも液圧シリンダ側に位置している。
この場合、ピストンロッドの先端がロッドパッキンから外れたり、ロッドパッキンを押して圧縮したりを繰り返すため、ピストンロッドの先端角部の精密加工精度が必要であり、その精度を高めても、ロッドパッキンのねじれや摩耗や切れ等の懸念があった。
これに対して、一局面に従うエアーハイドロブースタでは、ピストンロッドの内部に軸方向に液タンクから液圧シリンダへ給液するための第1の液体経路を設け、さらに、ピストンロッドが後退しストロークエンドに位置した場合にも、ピストンロッドの先端が第1ロッドパッキンよりも液圧シリンダ側に位置するように第1ロッドパッキンを配置することによって、ピストンロッドの先端が第1ロッドパッキンから外れないようにし、第1ロッドパッキンのねじれ、摩耗、および切れ等を防いでいる。
また、一局面に従うエアーハイドロブースタでは、ピストンロッドの内部で軸方向に、第1の液体経路を備えて、逆止弁およびプッシュロッドが配置され、軸方向に開閉機構が設けられており、シリンダチューブ内に液体経路と逆止弁等の追加部材を設ける必要がないため、シリンダチューブを小型化し、コンパクトなエアーハイドロブースタを実現することができる。
第2の発明にかかるエアーハイドロブースタは、一局面に従うエアーハイドロブースタにおいて、液タンクはシリンダチューブに一体に形成され、内部の液圧に応じて容積可変となるように構成されてもよい。
一方、エアーハイドロブースタに用いる液体は温度が上昇すると膨張し、エアーハイドロブースタが液の体積変化を吸収しない場合は、エアーハイドロブースタの接続先の油圧シリンダのピストンの位置が変化する。この、温度変化に伴う接続先の油圧シリンダのピストンの位置の変化は、特に、エアーハイドロブースタの出力をロボットハンドのクランプ等に用いる場合には、クランプの角度の変化などにつながり問題となる。
第2の発明にかかるエアーハイドロブースタでは、液タンクをシリンダチューブに一体に形成し、密閉することによってロボット等の稼働、揺動する装置に使用可能とするとともに、内部の液圧に応じて容積可変とすることによって、温度上昇による液体の膨張を吸収している。
また、液タンクがシリンダチューブに一体に形成されているため、別途に液タンクを設ける必要がなく、エアーハイドロブースタ全体の大きさを小型にすることができる。したがって、ロボットアームに搭載しても、ロボットアームの可動範囲を確保することができる。
第3の発明にかかるエアーハイドロブースタは、第2の発明にかかるエアーハイドロブースタにおいて、液タンクは断面環状であって、一方向に蓋体を有し、蓋体は液タンクの側壁に摺動可能に設置され、スプリングによって液タンクの内方向に付勢されていてもよい。
また、液タンクは、作動液の熱膨張によって増加した体積分のほか、ピストンロッドが稼働することによって後端側で押し出される液の体積分も吸収する。第3の発明にかかる液タンクは、断面視でピストンロッドの周囲に環状に配置されるため、十分な体積の液量を確保しつつ、エアーハイドロブースタ全体の大きさを小型にすることができる。
第4の発明にかかるエアーハイドロブースタは、一局面から第3の発明のいずれかにかかるエアーハイドロブースタにおいて、第1ロッドパッキンより液圧シリンダ側において、ピストンロッドの外周と液圧シリンダの内周との間に第1の間隙が設けられ、第1の間隙の液圧シリンダ側に液圧ポートが設けられてもよい。
第5の発明にかかるエアーハイドロブースタは、一局面から第4の発明のいずれかにかかるエアーハイドロブースタにおいて、空気圧シリンダは、空気圧ピストンの液圧シリンダ側に第1空気室を、逆側に第2空気室を有し、第1空気室および第2空気室にそれぞれ空気圧ポートが設けられてもよい。
第6の発明にかかるエアーハイドロブースタは、第5の発明にかかるエアーハイドロブースタにおいて、第2空気室はピストンロッドの後端側を支持するスリーブの内周面に設けられた第2ロッドパッキンによってシールされ、第2ロッドパッキンより後端側においてピストンロッドの外周とスリーブの内周との間に第2の間隙が設けられ、第2の間隙のスリーブ側に液タンクからの第2の液体経路が設けられてもよい。
他の局面に従うクランプシステムは、一局面に従うエアーハイドロブースタと、被クランプ部材をクランプする液圧クランプ装置と、を備える。
さらに他の局面に従うロボットアームは、他の局面に従うクランプシステムが搭載されている。
さらに他の局面に従う加工方法は、他の局面に従うクランプシステムで被クランプ部材を固定し、被クランプ部材を備える加工品を加工する。
さらに他の局面に従う加工方法は、他の局面に従うクランプシステムを搭載したロボットアームで、被クランプ部材を備える加工品の位置を移動させ、加工品の加工面を変えて加工する。
図1は、第1の実施形態のエアーハイドロブースタ300の、ピストンロッド50がストロークエンドに位置する場合の模式的断面図であり、図2は第1の実施形態のエアーハイドロブースタ300の、ピストンロッド50が前進位置にある場合の模式的断面図である。
液圧シリンダ20の前方(図の左方向)にはロッドカバー25が、空気圧シリンダ10の後方(図の右方向)にはヘッドカバー15が設けられている。また、ロッドカバー25には、液体充填用のプラグ(図示せず)が設けられている。
図1はピストンロッド50がストロークエンドに位置し、逆止弁100が開放されている状態であり、図2はピストンロッド50が前進位置(図1および2の左方向)にあり、逆止弁100が閉塞されている状態である(逆止弁100の構造および動作については後述する)。
この状態で空気圧ピストン40が押圧されると、ピストンロッド50が液室170を押圧し、液室170の液体が増圧される。
この場合の空気圧に対する液圧の増圧比は、空気圧ピストン40の第2空気室190に接している面の面積をピストンロッド50の液室170に接している面の面積で除算した値に相当する。増圧比は必要な液圧、および供給される空気圧に応じて決定される。
この場合、エアーハイドロブースタ300の増圧比は、10~30倍が好ましく、15~28倍がより好ましく、20~25倍がさらに好ましい。これにより加工対象を確実に保持することができるとともに、エアーハイドロブースタ300のサイズを最小限にすることができる。本実施形態の場合、増圧比は約23倍である。
本実施の形態においては、第1ロッドパッキン70は、ゴムパッキンまたはPTFE系の組み合わせパッキンを使用することができる。仮にピストンロッド50の先端が第1ロッドパッキン70を通過する場合は、PTFE系の組み合わせパッキンを使用すると切断しやすく、耐久性に問題が生じ得る。
そして、このためにピストンロッド50が最大限前進した場合に、液圧シリンダ20の壁面とピストンロッド50の先端とが接触するくらいまで近づくことが望ましい。しかし、液圧シリンダ20の壁面とピストンロッド50の先端とが接触した場合、液体を排出する液圧ポート160の出口が閉塞される可能性がある。これに対して、第1の実施形態のエアーハイドロブースタ300では、図2に示すように、第1ロッドパッキン70より液圧シリンダ20側において、ピストンロッド50の外周と液圧シリンダ20の内周との間に第1の間隙150を設け、この第1の間隙150の液圧シリンダ20の側に液圧ポート160を設けることによって、液圧シリンダ20の壁面とピストンロッド50の先端とが接触した場合にも液圧ポート160から液体をスムーズに排出することができる。この構造は、液圧ポート160を複数設ける場合には特に有効である。なお、第1ロッドパッキン70は、それぞれ、液室170近傍と第1空気室180近傍とに設けられてもよい(図1、図2参照)。
図3に、プッシュロッド110によって逆止弁100が開放状態になっている場合の、逆止弁100とその周辺の模式的断面図を示す。また、図4には、逆止弁100が閉塞状態になっている場合の、逆止弁100とその周辺の模式的断面図を示す。
図3において、プッシュロッド110がヘッドカバー15の壁面に当たり、スプリング102を圧縮して鋼球101を押し開いている。この状態では鋼球101と逆止弁100の筐体との間に間隙ができて逆止弁100が開放状態になる。
これによって、ピストンロッド50と第1ロッドパッキン70とで閉塞/開放を制御した場合と比べて、ピストンロッド50の先端が第1ロッドパッキン70を通過することがないため、第1ロッドパッキン70のねじれや摩耗や切れ等の問題が生じない。また、逆止弁100は、金属部品で構成可能であり摩耗等に優れるため、圧力差が大きい場合も確実に閉塞と開放を切り替えることができる。
図4では、プッシュロッド110がスリーブ220の壁面から離れているため、スプリング102が鋼球101を押して逆止弁100の筐体に圧接し、逆止弁100を閉塞させている。
また、図3および図4に示すように、逆止弁100の出口は、ピストンロッド50とヘッドカバー15との間隙、第2の間隙250、および第2の液体経路260を介して液タンク80に接続されている。また、第2の液体経路260より前方向(図の左方向)において、スリーブ220の内周に第2ロッドパッキン240が設けられており、第2の液体経路260を密閉している。この第2ロッドパッキン240は、それぞれ、第2空気室190近傍と第2の液体経路260近傍とに備えられてもよい(図1、図2参照)。
本実施形態のエアーハイドロブースタ300の出力をロボットハンドのクランプなどに用いる場合、対象物をクランプする場合と開放する場合とでそのスピードが大幅に異なると対象物が落下する等の不都合が発生する可能性があり、本実施形態の、ピストンロッド50がストロークエンドに位置した場合以外は液体空間が密閉されている構成は、このような不都合を回避するために有効である。
また、本実施形態のエアーハイドロブースタ300では、増圧動作の1シーケンスの中でピストンロッド50がストロークエンドの位置に後退し、このとき液室170と液タンク80とがつながって、内部の液圧に応じて液タンク80が容積可変するため、温度上昇によって液圧が大幅に上昇することがない。このため、温度上昇による液体の膨張分によって押圧時のエアーハイドロブースタ300に接続された油圧シリンダの位置が変化することを回避することができる。
図1には、容積が拡大した状態の液タンク80が、図2には容積が縮小した状態の液タンク80が図示されている。液タンク80はシリンダチューブ120に一体に形成され、断面環状(ドーナツに類似した形状)であって、図の右側の方向に蓋体130を有し、蓋体130で密閉されている。蓋体130は液タンク80の側壁に摺動可能に設置され、スプリング140によって液タンク80の内方向(図の左方向)に付勢されている。液タンク80は、内部の液圧に応じてスプリング140の長さが変化し、容積可変となる。
さらに、蓋体130の摺動を安定させるために、蓋体130の円周方向の2か所ないし4か所に凹部を設け、ここにガイドロッド230を挿入している。また、蓋体130の円周方向での位置合わせと摺動のモニターのために、蓋体130に、ヘッドカバー15に設けられた孔を介して突出するインジケータロッド(図示せず)を設けてもよい。
また、図1と図2とを比較するとわかるように、液タンク80内の液体の容積は、ピストンロッド50の前進、後退によっても変化する。すなわち、本実施の形態においては、逆止弁100の液体の経路がピストンロッド50の内部に設けられているため、液タンク80はピストンロッド50の後端側で押し出される液体の体積変化を吸収する必要がある。したがって、本実施形態の液タンク80は、液体の熱膨張による体積変化のほか、ピストンロッド50の動作による液体の体積変化を吸収する役割も担う。
このインジケータロッドは、ピストンロッド50の前進後退動作に従って摺動し、また、液体の温度上昇によって外方向へ摺動したときの位置がより外方向へ移動することになる。
供給口としては、例えば液室170の付近に設けることができ、排出口としては、例えば液タンク80の付近に設けることができる。これにより、メンテナンス等で液体を充填する場合は、供給口から十分な量の液体を供給して排出口から液体を排出することによって、液体経路全体から気泡を排除することができる。
そして、上記構成によって、小型で、ロボット等の稼働・揺動する装置にも設置することができるとともに、温度上昇による液体の膨張分によって押圧時のエアーハイドロブースタ300に接続された油圧シリンダの位置が変化することのない、エアーハイドロブースタ300を実現した。
図6は、第2の実施形態のクランプシステム500の全体構成を示す模式図である。第2の実施形態のクランプシステム500は第1の実施形態のエアーハイドロブースタ300と液圧クランプ装置400とで構成されている。液圧クランプ装置400はチャック410を備え、エアーハイドロブースタ300から送られる液圧によってチャック410を閉じ、被クランプ部材420を把持する。
第2の実施形態のクランプシステム500では、第1の実施形態のエアーハイドロブースタ300をクランプ装置400と組み合わせることによって、耐久性が高く、小型で、ロボットアーム等の稼働・揺動する装置にも搭載することのできるクランプシステム500を実現している。
そして、このクランプシステム500を用いて、被クランプ部材420を備えた加工品を加工することによって、加工の速度及び精度を向上させることができる。特に、加工品の位置を移動させ、加工品の加工面を変えて加工する場合などにおいて、より加工の速度及び精度を向上させることができる
20 液圧シリンダ
30 ロッドブッシュ
40 空気圧ピストン
50 ピストンロッド
60 ロッド貫通孔
70 第1ロッドパッキン
80 液タンク
90 第1の液体経路
100 逆止弁
110 プッシュロッド
120 シリンダチューブ
130 蓋体
140 スプリング
150 第1の間隙
160 液圧ポート
180 第1空気室
190 第2空気室
200 第1空気圧ポート
210 第2空気圧ポート
220 スリーブ
230 ガイドロッド
240 第2ロッドパッキン
250 第2の間隙
260 第2の液体経路
300 エアーハイドロブースタ
400 液圧クランプ装置
420 被クランプ部材
500 クランプシステム
Claims (10)
- 空気圧によって往復移動可能に構成された空気圧ピストンと、
前記空気圧ピストンに突設されたピストンロッドとを備えた空気圧シリンダと、
密閉された液タンクから給液される液圧シリンダと、
前記空気圧シリンダと前記液圧シリンダとを連結するロッドブッシュと、
前記空気圧ピストンに突設された前記ピストンロッドが貫通する前記ロッドブッシュのロッド貫通孔と、
前記ロッド貫通孔と前記ピストンロッドとの間をシールして前記ロッド貫通孔の内周面に設けられた第1ロッドパッキンと、を備え、
前記ピストンロッドを前記液圧シリンダに突入させることにより空気圧を液圧に増圧変換するエアーハイドロブースタであって、
前記ピストンロッドの内部で軸方向に、前記液タンクから前記液圧シリンダへ給液する第1の液体経路と、
前記液タンク側からの液の流れは許容するがその逆は閉塞する逆止弁と、
前記ピストンロッドがストロークエンドに位置した場合に前記逆止弁を開放するプッシュロッドと、を備え、
前記ピストンロッドが後退し前記ストロークエンドに位置した場合にも、前記ピストンロッドの先端が前記第1ロッドパッキンよりも前記液圧シリンダ側に位置した、エアーハイドロブースタ。 - 前記液タンクは、シリンダチューブに一体に形成され、内部の液圧に応じて容積可変となるように構成された、請求項1に記載のエアーハイドロブースタ。
- 前記液タンクは、断面環状であって、一方向に蓋体を有し、
前記蓋体は、前記液タンクの側壁に摺動可能に設置され、スプリングによって前記液タンクの内方向に付勢された、請求項2に記載のエアーハイドロブースタ。 - 前記第1ロッドパッキンより前記液圧シリンダ側において、前記ピストンロッドの外周と前記液圧シリンダの内周との間に第1の間隙が設けられ、
前記第1の間隙の前記液圧シリンダ側に液圧ポートが設けられた、請求項1から3のいずれか1項に記載のエアーハイドロブースタ。 - 前記空気圧シリンダは、前記空気圧ピストンの前記液圧シリンダ側に第1空気室と、前記空気圧ピストンの逆側に第2空気室と、を有し、
前記第1空気室および前記第2空気室にそれぞれ空気圧ポートが設けられた、請求項1から4のいずれか1項に記載のエアーハイドロブースタ。 - 前記第2空気室は、前記ピストンロッドの後端側を支持するスリーブの内周面に設けられた第2ロッドパッキンによってシールされ、
前記第2ロッドパッキンより後端側において、前記ピストンロッドの外周と前記スリーブの内周との間に第2の間隙が設けられ、
前記第2の間隙の前記スリーブ側に前記液タンクからの第2の液体経路が設けられた、請求項5に記載のエアーハイドロブースタ。 - 請求項1に記載のエアーハイドロブースタと、
被クランプ部材をクランプする液圧クランプ装置と、を備えるクランプシステム。 - 請求項7に記載のクランプシステムが搭載された、ロボットアーム。
- 請求項7に記載のクランプシステムで前記被クランプ部材を固定し、前記被クランプ部材を備える加工品を加工する、加工方法。
- 請求項7に記載のクランプシステムを搭載したロボットアームで、前記被クランプ部材を備える加工品の位置を移動させ、前記加工品の加工面を変えて加工する、加工方法。
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JPH0828502A (ja) * | 1994-07-19 | 1996-02-02 | Tokimec Inc | 液圧式自動変速シリンダ装置 |
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JP2000027802A (ja) * | 1998-07-09 | 2000-01-25 | Taiyo Ltd | 油空圧変換増圧機の給油構造 |
JP2007064339A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Seiko Instruments Inc | 流体圧シリンダ |
-
2021
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Patent Citations (5)
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