JP3221589U - 切削油噴射装置 - Google Patents

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浩之 朝原
和孝 染谷
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Abstract

【課題】水溶性切削油等の切削油を適切な圧力まで効率よく増圧して必要な量を噴射することが可能な切削油噴射装置を提供する。【解決手段】切削油噴射装置10は、増圧用シリンダ12と増圧ポンプ14とノズル80を備えた噴射用シリンダ16とを含み、増圧用シリンダのシリンダチューブの内部は、ピストン26a、26bによって複数のシリンダ室36a、36b、38a、38bに区画され、複数のシリンダ室に対する高圧流体の給排を切り換える増圧用シリンダ制御バルブ18が設けられ、増圧ポンプのポンプピストン54は、増圧用シリンダのピストンロッド28aに連結され、増圧ポンプのポンプ室62は、吸入用チェック弁64を介して切削油が貯蔵されるタンク52に接続されるとともに、吐出用チェック弁68を介して噴射用シリンダの高圧タンク室82に接続される。【選択図】図4

Description

本考案は、切削油噴射装置、特に切粉を除去するために用いる切削油噴射装置に関する。
従来から、工作機械による加工時に刃具を冷却、潤滑することを目的として、刃具に切削油を供給する技術が知られている(特許文献1参照)。また、工作機械による加工時に、工具のブレードおよび被加工面に向けて切削剤を高速で噴射し、ブレードや被加工面に付着した切粉を除去するとともに、工具および被加工物を冷却する技術が知られている(特許文献2参照)。
しかしながら、切削油を適切な圧力まで効率良く増圧して必要な量を噴射する装置として十分なものは提案されていない。
特開平4−360747号公報 特表2005−537144号公報
本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、水溶性切削油等の切削油(切削剤)を適切な圧力まで効率よく増圧して必要な量を噴射することが可能な切削油噴射装置を提供することを目的とする。
本考案に係る切削油噴射装置は、増圧用シリンダと増圧ポンプとノズルを備えた噴射用シリンダとを含む。この増圧用シリンダのシリンダチューブの内部は、ピストンによって複数のシリンダ室に区画され、複数のシリンダ室に対する高圧流体の給排を切り換える増圧用シリンダ制御バルブが設けられ、増圧ポンプのポンプピストンは、増圧用シリンダのピストンロッドに連結される。そして、増圧ポンプのポンプ室は、吸入用チェック弁を介して切削油が貯蔵されるタンクに接続されるとともに、吐出用チェック弁を介して噴射用シリンダの高圧タンク室に接続され、増圧用シリンダのピストンの断面積はポンプピストンの断面積より大きい。
本考案に係る切削油噴射装置によれば、増圧用シリンダと増圧ポンプと噴射用シリンダを効果的に組み合わせたので、水溶性切削油等の切削油を適切な圧力まで効率良く増圧して必要な量を噴射することができる。
本考案の第1実施形態に係る切削油噴射装置の斜視図である。ただし、増圧用シリンダ制御バルブと噴射用シリンダ制御バルブは省略してある。 図1に示す切削油噴射装置の増圧用シリンダと増圧ポンプのII−II線に沿った断面図である。 図1に示す切削油噴射装置の噴射用シリンダのIII−III線に沿った断面図である。 図1に示す切削油噴射装置の流体回路図である。 図1に示す切削油噴射装置の増圧用シリンダと増圧ポンプが異なる動作状態にあるときの図2に対応する図である。 図1に示す切削油噴射装置の噴射用シリンダが異なる動作状態にあるときの図3に対応する図である。 本考案の第2実施形態に係る切削油噴射装置の流体回路図である。 図7に示す切削油噴射装置の噴射用シリンダの断面図である。
以下、本考案に係る切削油噴射装置について複数の好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
本考案の第1実施形態に係る切削油噴射装置10について、図1〜図6を参照しながら説明する。切削油噴射装置10は、切削加工機の刃具に付着した切粉を除去するために用いられる。切削油噴射装置10は、増圧用シリンダ12、増圧ポンプ14、噴射用シリンダ16、増圧用シリンダ制御バルブ18および噴射用シリンダ制御バルブ20を含む。
[増圧用シリンダの構成]
増圧用シリンダ12は、増圧ポンプ14を駆動するために設けられる。図1および図2に示されるように、増圧用シリンダ12は、増圧ポンプ14側に配設される第1シリンダ部22aと、増圧ポンプ14とは反対側に配設される第2シリンダ部22bとからなり、第1シリンダ部22aと第2シリンダ部22bは直列に接続される。
第1シリンダ部22aは、四角筒状の第1シリンダチューブ24a、第1ピストン26a、第1ピストンロッド28a、ロッドカバー30aおよび第1中間カバー32aを有する。第2シリンダ部22bは、四角筒状の第2シリンダチューブ24b、第2ピストン26b、第2ピストンロッド28b、第2中間カバー32bおよびヘッドカバー30bを有する。
第1中間カバー32aは、第1シリンダチューブ24aの一端側にCリング34aにより取り付けられ、ロッドカバー30aは、第1シリンダチューブ24aの他端側にCリング34bにより取り付けられる。ヘッドカバー30bは、第2シリンダチューブ24bの一端側にカシメにより取り付けられ、第2中間カバー32bは、第2シリンダチューブ24bの他端側にCリング34cにより取り付けられる。
第1シリンダチューブ24aの内部に円形断面を有する第1ピストン26aが摺動自在に設けられる。第1シリンダチューブ24aの内部は、第1ピストン26aと第1中間カバー32aとの間に形成される第1往動用シリンダ室36aと、第1ピストン26aとロッドカバー30aとの間に形成される第1復動用シリンダ室38aとに区画される。第1シリンダチューブ24aには、第1往動用シリンダ室36aに高圧エアを給排するための第1ポート40aと、第1復動用シリンダ室38aに高圧エアを給排するための第2ポート42aが設けられている。
第2シリンダチューブ24bの内部に円形断面を有する第2ピストン26bが摺動自在に設けられる。第2ピストン26bの直径は第1ピストン26aの直径と等しく、第2ピストン26bの断面積は第1ピストン26aの断面積と同じである。第2シリンダチューブ24bの内部は、第2ピストン26bとヘッドカバー30bとの間に形成される第2往動用シリンダ室36bと、第2ピストン26bと第2中間カバー32bとの間に形成される第2復動用シリンダ室38bとに区画される。第2シリンダチューブ24bには、第2往動用シリンダ室36bに高圧エアを給排するための第3ポート40bと、第2復動用シリンダ室38bを常に大気に開放する第4ポート42bが設けられている。
第1ピストンロッド28aの一端部は、第1ピストン26aに連結されている。第1ピストンロッド28aの他端部は、ロッドカバー30aの中央に挿通され、増圧ポンプ14側に延びている。この第1ピストンロッド28aの他端部には、後述する増圧ポンプ14のポンプピストン54が連結される。
第2ピストンロッド28bの一端部は、第2ピストン26bに連結されている。第2ピストンロッド28bの他端部は、第2中間カバー32bの中央に挿通され、第1シリンダ部22a側に延びている。この第2ピストンロッド28bの他端部は、さらに第1中間カバー32aの中央に挿通され、第1ピストンロッド28aの一端部に当接する。
第1ピストン26aは、第1中間カバー32aに当接する位置とロッドカバー30aに当接する位置との間で往復動可能であり、第2ピストン26bは、ヘッドカバー30bに当接する位置と第2中間カバー32bに当接する位置との間で往復動可能である。第1ピストン26aが第1中間カバー32aに当接する位置からロッドカバー30aに当接する位置まで移動するときのストローク量は、第2ピストン26bがヘッドカバー30bに当接する位置から第2中間カバー32bに当接する位置まで移動するときのストローク量と等しくなっている。
ロッドカバー30aの外周には、第1シリンダチューブ24aの内面に当接するシールリング44aが設けられ、ロッドカバー30aの内周には、第1ピストンロッド28aの外周に摺接するロッドパッキン46aが設けられている。第1復動用シリンダ室38aは、これらシールリング44aとロッドパッキン46aにより、外部から気密に保持される。
第1中間カバー32aの外周には、第1シリンダチューブ24aの内面に当接するシールリング44bが設けられ、第1中間カバー32aの内周には、第2ピストンロッド28bの外周に摺接するロッドパッキン46bが設けられている。第1往動用シリンダ室36aは、これらシールリング44bとロッドパッキン46bにより、外部から気密に保持される。
ヘッドカバー30bの外周には、第2シリンダチューブ24bの内面に当接するシールリング44cが設けられている。第2往動用シリンダ室36bは、このシールリング44cにより、外部から気密に保持される。
第1シリンダチューブ24aのロッドカバー30a側端面には、矩形状の連結プレート48が装着される。連結プレート48の四隅にはねじ孔48aが形成され、第1シリンダチューブ24aの四隅と第2シリンダチューブ24bの四隅には、連結プレート48のねじ孔48aと対応する位置にそれぞれボルト挿通孔(図示せず)が形成されている。
図示しないボルトが第2シリンダチューブ24bのヘッドカバー30b側端面から第2シリンダチューブ24bのボルト挿通孔に挿通され、さらに第1シリンダチューブ24aのボルト挿通孔に挿通された後、連結プレート48のねじ孔48aにねじ込まれる。これにより、連結プレート48と第1シリンダチューブ24aと第2シリンダチューブ24bの三者が一体的に連結される。
[増圧ポンプの構成]
増圧ポンプ14は、タンク52に貯蔵された水溶性切削油(切削油)を吸い上げ、これを増圧して噴射用シリンダ16に供給するために設けられる。図2に示されるように、増圧ポンプ14は、ポンプピストン54と、円筒状のポンプハウジング56と、矩形状のポンププレート58とを含み、増圧用シリンダ12によって駆動される。
ポンプハウジング56の一端部は、連結プレート48の端面に形成された環状凹部48cに嵌合し、ポンプハウジング56の他端部は、ポンププレート58に形成された環状突出部58aに嵌合する。ポンププレート58とポンプハウジング56と連結プレート48の三者は、ボルト50aにより一体的に連結される。
円形断面を有するポンプピストン54は、増圧用シリンダ12の第1ピストンロッド28aの端部にねじ部材60により連結される。ポンプピストン54がポンプハウジング56内に摺動自在に設けられることで、ポンプハウジング56の内部にポンプ室62が形成される。ポンプピストン54の直径は第1ピストン26aの直径よりも小さく、ポンプピストン54の断面積は第1ピストン26aの断面積よりも小さい。例えば、第1ピストン26aの直径が100mmであるのに対して、ポンプピストン54の直径は40mmである。
ポンププレート58には、タンク52に貯留されている水溶性切削油を吸入するための吸入口(図示せず)と、水溶性切削油を噴射用シリンダ16に向けて吐出するための吐出口58bが設けられている。また、ポンププレート58には、ポンプ室62内の圧力を計測して表示する圧力計63が取り付けられている。
吸入口は、ポンプ室62に連通するとともに、吸入用チェック弁64が設けられた吸入用配管66を介して、水溶性切削油が貯蔵されたタンク52に接続されている。吸入用チェック弁64は、タンク52からポンプ室62に向かう水溶性切削油の流れを許容し、ポンプ室62からタンク52に向かう水溶性切削油の流れを阻止する。
吐出口58bは、ポンプ室62に連通するとともに、吐出用チェック弁68が設けられた吐出用配管70を介して噴射用シリンダ16に接続されている。吐出用チェック弁68は、ポンプ室62から噴射用シリンダ16に向かう水溶性切削油の流れを許容し、噴射用シリンダ16からポンプ室62に向かう水溶性切削油の流れを阻止する。
[噴射用シリンダの構成]
噴射用シリンダ16は、増圧ポンプ14により増圧された水溶性切削油を蓄え、必要なときにこれを噴射するために設けられる。図3に示されるように、噴射用シリンダ16は、第1シリンダボデイ72、第2シリンダボデイ74、噴射用ピストン76、噴射用ピストンロッド78およびノズル80を有する。
直方体状の第1シリンダボデイ72の内部には、増圧された水溶性切削油を蓄える高圧タンク室82が設けられている。第1シリンダボデイ72の一つの側面には、高圧タンク室82と連通する入力ポート84が設けられており、増圧ポンプ14から延びる吐出用配管70が該入力ポート84に接続される。第1シリンダボデイ72の他の側面には、増圧された水溶性切削油を外部に向けて噴射するノズル80が取り付けられている。第1シリンダボデイ72におけるノズル80と反対側の側面には、高圧タンク室82の壁面を構成するエンドプレート86aが設けられている。
ノズル80と高圧タンク室82との間には、ノズル80の内部通路80aと高圧タンク室82とを相互に接続可能な連絡通路88が設けられている。後述する噴射用ピストンロッド78の端部は、この連絡通路88に挿入および抜去自在となっており、噴射用ピストンロッド78が連絡通路88から抜去されているとき、ノズル80の内部通路80aと高圧タンク室82とが相互に連通する(図6参照)。
直方体状の第2シリンダボデイ74は、第1シリンダボデイ72のエンドプレート86a側の側面にボルト50bにより連結されている。第2シリンダボデイ74の有底穴部内に噴射用ピストン76が摺動自在に配設され、第2シリンダボデイ74の内部は、噴射用ピストン76によって第1圧力室90aと第2圧力室90bとに区画される。第2シリンダボデイ74の一つの側面には、第1圧力室90aに高圧エアを給排するための第1ポート92aと、第2圧力室90bに高圧エアを給排するための第2ポート92bとが設けられている。
第1シリンダボデイ72と対向する第2シリンダボデイ74の側面には、第2圧力室90bの壁面を構成するエンドプレート86bが設けられている。噴射用ピストン76に一端部が連結された噴射用ピストンロッド78は、第2シリンダボデイ74のエンドプレート86bおよび第1シリンダボデイ72のエンドプレート86aに挿通され、第1シリンダボデイ72の高圧タンク室82内に延びている。
噴射用ピストンロッド78の他端部外周には、連絡通路88の壁面に摺接可能なシールパッキン94が装着されている。噴射用ピストンロッド78の他端部が連絡通路88に挿入されてシールパッキン94が連絡通路88の壁面に当接した状態では、ノズル80の内部通路80aと高圧タンク室82との相互連通が遮断される。
第1シリンダボデイ72のエンドプレート86aの外周には、第1シリンダボデイ72の内部壁面に当接するシールリング96aが設けられ、エンドプレート86aの内周には、噴射用ピストンロッド78に摺接するロッドパッキン98aが設けられている。高圧タンク室82は、これらシールリング96aとロッドパッキン98aにより、外部から液密に保持され得る。
第2シリンダボデイ74のエンドプレート86bの外周には、第2シリンダボデイ74の内部壁面に当接するシールリング96bが設けられ、エンドプレート86bの内周には、噴射用ピストンロッド78に摺接するロッドパッキン98bが設けられている。第2圧力室90bは、これらシールリング96bとロッドパッキン98bにより、外部から気密に保持される。
[増圧用シリンダ制御バルブの構成]
増圧用シリンダ制御バルブ18は、増圧用シリンダ12の第1ポート40a、第2ポート42aおよび第3ポート40bに対する高圧エアの給排状態を切り換えることが可能な二位置切換弁である。なお、増圧用シリンダ12の第4ポート42bは、増圧用シリンダ制御バルブ18の切換位置とは関係なく、大気に開放されている。第4ポート42bに対して高圧エアを供給しないのは、増圧ポンプ14で水溶性切削油を吸引する場合は、それほど大きな動力を要しないからである。
図4に示されるように、増圧用シリンダ制御バルブ18が第1位置にあるとき、増圧用シリンダ12の第2ポート42aが高圧エア供給源Cに接続され、増圧用シリンダ12の第1ポート40aおよび第3ポート40bが排気口(図示せず)に接続される。一方、増圧用シリンダ制御バルブ18が第2位置にあるとき、増圧用シリンダ12の第1ポート40aおよび第3ポート40bが高圧エア供給源Cに接続され、増圧用シリンダ12の第2ポート42aが排気口(図示せず)に接続される。
[噴射用シリンダ制御バルブの構成]
噴射用シリンダ制御バルブ20は、噴射用シリンダ16の第1ポート92aおよび第2ポート92bに対する高圧エアの給排状態を切り換えることが可能な二位置切換弁である。
図4に示されるように、噴射用シリンダ制御バルブ20が第1位置にあるとき、噴射用シリンダ16の第1ポート92aが高圧エア供給源Cに接続され、噴射用シリンダ16の第2ポート92bが排気口(図示せず)に接続される。一方、噴射用シリンダ制御バルブ20が第2位置にあるとき、噴射用シリンダ16の第2ポート92bが高圧エア供給源Cに接続され、噴射用シリンダ16の第1ポート92aが排気口(図示せず)に接続される。
本実施形態に係る切削油噴射装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、図2〜図6を参照しながら、その作用について説明する。
図5に示されるように、増圧用シリンダ12の第1ピストン26aがロッドカバー30aに当接するとともに、第2ピストン26bが第2中間カバー32bに当接し、かつ、図3に示されるように、噴射用ピストン76が第2シリンダボデイ74のエンドプレート86bに当接している状態を初期状態とする。このとき、増圧用シリンダ制御バルブ18は第2位置にあり、噴射用シリンダ制御バルブ20は第1位置にあるものとする。
上記初期状態から増圧用シリンダ制御バルブ18を第1位置に切り換えると、高圧エア供給源Cからの高圧エアが増圧用シリンダ12の第2ポート42aを通じて第1復動用シリンダ室38aに供給される。また、増圧用シリンダ12の第1往動用シリンダ室36aのエアおよび第2往動用シリンダ室36bのエアがそれぞれ第1ポート40aおよび第3ポート40bを通じて排気される。
これにより、増圧用シリンダ12の第1ピストン26aは、エアの圧力差に基づく推進力で第1中間カバー32aに向けて移動せしめられ、第2ピストン26bは、第1ピストンロッド28aによって押されながらヘッドカバー30bに向けて移動せしめられる。そして、第1ピストンロッド28aに連結された増圧ポンプ14のポンプピストン54は、ポンプ室62の容積を拡大する向きに駆動せしめられ、タンク52に貯蔵された水溶性切削油が吸入用配管66および吸入用チェック弁64を介してポンプ室62に吸入される。第1ピストン26aが第1中間カバー32aに当接してポンプピストン54の移動が止まるまで、水溶性切削油のポンプ室62への吸入が行われる。
次に、増圧用シリンダ制御バルブ18を第2位置に切り換えると、高圧エア供給源Cからの高圧エアが増圧用シリンダ12の第1ポート40aおよび第3ポート40bを通じてそれぞれ第1往動用シリンダ室36aおよび第2往動用シリンダ室36bに供給される。また、増圧用シリンダ12の第1復動用シリンダ室38aのエアが第2ポート42aを通じて排気される。
これにより、増圧用シリンダ12の第2ピストン26bは、エアの圧力差に基づく推進力で第2中間カバー32bに向けて移動せしめられ、第2ピストンロッド28bの端部において第1ピストンロッド28aを押圧する。また、増圧用シリンダ12の第1ピストン26aは、エアの圧力差に基づく推進力に上記押圧力が加わった付勢力で、ロッドカバー30aに向けて移動せしめられる。そして、第1ピストンロッド28aに連結された増圧ポンプ14のポンプピストン54は、ポンプ室62の容積を縮小する向きに駆動せしめられ、ポンプ室62の水溶性切削油は、吐出用チェック弁68および吐出用配管70を介して噴射用シリンダ16の高圧タンク室82に向けて供給される。
このとき、噴射用シリンダ制御バルブ20は、まだ第1位置にあるとする。したがって、噴射用ピストン76は第2シリンダボデイ74のエンドプレート86bに当接しており、噴射用ピストンロッド78は連絡通路88に挿入され、ノズル80の内部通路80aと高圧タンク室82との相互連通は遮断されている。このため、高圧タンク室82に供給される水溶性切削油の圧力は、増圧用シリンダ12の第1ピストン26aが受ける付勢力と釣り合う反力を生成する圧力に達するまで増圧される。
この場合、第1往動用シリンダ室36aの圧力に対するポンプ室62の圧力の比、すなわち増圧比は、ポンプピストン54の断面積に対する第1ピストン26aおよび第2ピストン26bの断面積の比から求めることができる。例えば、ポンプピストン54の直径が40mm、第1ピストン26aおよび第2ピストン26bの直径がいずれも100mmである場合、上記増圧比は約12倍となる。
高圧タンク室82に蓄積された高圧の水溶性切削油を切削加工機の刃具に向けてノズル80から噴射するときは、噴射用シリンダ制御バルブ20を第2位置に切り換える。噴射用シリンダ制御バルブ20が第2位置に切り換わると、高圧エア供給源Cからの高圧エアが噴射用シリンダ16の第2ポート92bを通じて第2圧力室90bに供給されるとともに、第1圧力室90aのエアが第1ポート92aを通じて排気される。これにより、噴射用ピストン76が第2シリンダボデイ74の底面側(閉塞端側)に移動せしめられ、噴射用ピストンロッド78が連絡通路88から抜去される(図6参照)。そして、ノズル80の内部通路80aと高圧タンク室82とが相互に連通し、高圧タンク室82の水溶性切削油がノズル80から噴射される。
噴射用シリンダ制御バルブ20を第1位置から第2位置に切り換えるタイミングとしては、増圧用シリンダ制御バルブ18を第2位置から第1位置に切り換えてから所定時間経過した時点でもよいし、増圧用シリンダ制御バルブ18を第2位置から第1位置に切り換えるのと同時でもよい。
また、増圧用シリンダ制御バルブ18を第1位置と第2位置との間で繰り返し切り換えた後に、すなわち、増圧ポンプ14による水溶性切削油の吸入・吐出を繰り返した後に、噴射用シリンダ制御バルブ20を第1位置から第2位置に切り換えてもよい。さらには、増圧用シリンダ制御バルブ18を第2位置から第1位置に切り換えた状態のまま、噴射用シリンダ制御バルブ20を第1位置と第2位置との間で繰り返し切り換えてもよい。
本実施形態に係る切削油噴射装置10によれば、増圧用シリンダ12を二つのシリンダ部から構成し、第1ピストン26aおよび第2ピストン26bの断面積をポンプピストン54の断面積より大きくしたので、水溶性切削油を効率良く増圧することができる。
また、噴射用シリンダ制御バルブ20を設けたので、噴射用シリンダ16の高圧タンク室82に蓄積された高圧の水溶性切削油を所望のタイミングで外部に噴射することができる。
本実施形態では、増圧用シリンダ12における第1ピストン26aの断面積と第2ピストン26bの断面積は同一であるとしたが、第1ピストン26aの断面積および第2ピストン26bの断面積の両者がポンプピストン54の断面積よりも大きいものであれば、両者を互いに異なるものとしてもよい。
また、増圧用シリンダ12を第1シリンダ部22aと第2シリンダ部22bとを直列に接続したいわゆるタンデム型シリンダとして構成したが、単一のピストンを有する通常のシリンダとしてもよい。
さらに、増圧用シリンダ12の各シリンダ室に給排する流体をエアとしたが、給排する流体はエアに限定されるものではなく、また、タンク52に貯蔵される切削油は水溶性切削油としたが、油性切削油でもよい。
(第2実施形態)
次に、本考案の第2実施形態に係る切削油噴射装置100について、図7および図8を参照しながら説明する。本実施形態に係る切削油噴射装置100は、噴射用シリンダ制御バルブ20を備えておらず、噴射用シリンダ16が増圧用シリンダ制御バルブ18と同期して作動するように構成されている点で、第1実施形態と異なっている。なお、本実施形態に係る切削油噴射装置100において、第1実施形態に係る切削油噴射装置10と同一または同等の構成要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
噴射用シリンダ16の第2シリンダボデイ74の内部は、噴射用ピストン76によって圧力室102とばね室104とに区画されている。第2シリンダボデイ74の一つの側面には、圧力室102に連通する圧力導入ポート106が設けられており、圧力導入ポート106は、増圧用シリンダ12の第1往動用シリンダ室36aに配管108で接続されている。
ばね室104内には、噴射用ピストン76と第2シリンダボデイ74の底面との間に架け渡されるようにして、コイルばね110が配設されている。コイルばね110は、噴射用ピストン76を第2シリンダボデイ74のエンドプレート86bに向けて付勢する。増圧用シリンダ12の第1往動用シリンダ室36aから圧力導入ポート106を通じて圧力室102に高圧エアが導入されないときは、噴射用ピストン76は、コイルばね110の付勢力を受けて第2シリンダボデイ74のエンドプレート86bに当接する。
図7に示されるように、増圧用シリンダ制御バルブ18が第1位置に切り換えられた状態にあって、タンク52に貯蔵された水溶性切削油が既にポンプ室62に吸入されている状態を初期状態として、切削油噴射装置100の作用を説明する。この初期状態では、噴射用シリンダ16の圧力室102に高圧エアは導入されていない。したがって、噴射用ピストン76は第2シリンダボデイ74のエンドプレート86bに当接し、噴射用ピストンロッド78は連絡通路88に挿入され、ノズル80の内部通路80aと高圧タンク室82との相互連通は遮断されている。
上記初期状態から増圧用シリンダ制御バルブ18を第2位置に切り換えると、高圧エアが増圧用シリンダ12の第1往動用シリンダ室36aおよび第2往動用シリンダ室36bに供給され、第1復動用シリンダ室38aのエアが排気される。これにより、増圧用シリンダ12の第1ピストン26aが第2ピストンロッド28bから押圧力を受けつつロッドカバー30aに向けて移動せしめられるとともに、第1ピストンロッド28aに連結されたポンプピストン54がポンプ室62の容積を縮小する向きに駆動せしめられる。そして、ポンプ室62の水溶性切削油が噴射用シリンダ16の高圧タンク室82に向けて供給される。
上記増圧用シリンダ12の動作と同期して噴射用シリンダ16が動作する。すなわち、増圧用シリンダ制御バルブ18が第2位置に切り換わることにより増圧用シリンダ12の第1往動用シリンダ室36aに供給された高圧エアは、噴射用シリンダ16の圧力導入ポート106を通じて圧力室102に供給される。これにより、噴射用ピストン76がコイルばね110の付勢力に抗して第2シリンダボデイ74の底面側に移動せしめられ、噴射用ピストンロッド78が連絡通路88から抜去される。そして、ノズル80の内部通路80aと高圧タンク室82とが相互に連通し、高圧タンク室82の水溶性切削油がノズル80から噴射される。
本実施形態に係る切削油噴射装置100によれば、噴射用シリンダ16を増圧用シリンダ制御バルブ18と同期して作動させるので、噴射用シリンダ16の作動機構を簡単なものとすることができる。
本考案に係る切削油噴射装置は、上述の実施形態に限らず、本考案の要旨を逸脱することのない範囲で、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10、100…切削油噴射装置 12…増圧用シリンダ
14…増圧ポンプ 16…噴射用シリンダ
18…増圧用シリンダ制御バルブ 20…噴射用シリンダ制御バルブ
24a…第1シリンダチューブ 24b…第2シリンダチューブ
26a…第1ピストン 26b…第2ピストン
28a…第1ピストンロッド 28b…第2ピストンロッド
36a…第1往動用シリンダ室 36b…第2往動用シリンダ室
38a…第1復動用シリンダ室 38b…第2復動用シリンダ室
52…タンク 54…ポンプピストン
62…ポンプ室 64…吸入用チェック弁
68…吐出用チェック弁 76…噴射用ピストン
78…噴射用ピストンロッド 80…ノズル
82…高圧タンク室 88…連絡通路
90a…第1圧力室 90b…第2圧力室
102…圧力室 110…コイルばね(ばね)

Claims (6)

  1. 増圧用シリンダと増圧ポンプとノズルを備えた噴射用シリンダとを含む切削油噴射装置であって、
    前記増圧用シリンダのシリンダチューブの内部は、ピストンによって複数のシリンダ室に区画され、前記複数のシリンダ室に対する高圧流体の給排を切り換える増圧用シリンダ制御バルブが設けられ、前記増圧ポンプのポンプピストンは、前記増圧用シリンダのピストンロッドに連結され、前記増圧ポンプのポンプ室は、吸入用チェック弁を介して切削油が貯蔵されるタンクに接続されるとともに、吐出用チェック弁を介して前記噴射用シリンダの高圧タンク室に接続され、前記増圧用シリンダの前記ピストンの断面積は前記ポンプピストンの断面積より大きい切削油噴射装置。
  2. 請求項1記載の切削油噴射装置において、
    前記増圧用シリンダは、第1ピストンおよび第2ピストンを有し、前記第1ピストンに連結された第1ピストンロッドの一端部に前記第2ピストンに連結された第2ピストンロッドの端部が当接し、前記第1ピストンロッドの他端部に前記ポンプピストンが連結される切削油噴射装置。
  3. 請求項2記載の切削油噴射装置において、
    前記第2ピストンの断面積は前記第1ピストンの断面積と同じである切削油噴射装置。
  4. 請求項1記載の切削油噴射装置において、
    前記噴射用シリンダは、前記ノズルの内部通路と前記高圧タンク室とが相互に連通可能な連絡通路と、前記連絡通路に挿入および抜去自在の噴射用ピストンロッドとを備える切削油噴射装置。
  5. 請求項4記載の切削油噴射装置において、
    前記噴射用シリンダは、前記噴射用ピストンロッドに連結される噴射用ピストンと、前記噴射用ピストンによって区画される複数の圧力室とを備え、前記複数の圧力室に対する高圧流体の給排を切り換える噴射用シリンダ制御バルブが設けられる切削油噴射装置。
  6. 請求項4記載の切削油噴射装置において、
    前記噴射用シリンダは、前記噴射用ピストンロッドに連結される噴射用ピストンと、前記噴射用ピストンによって区画される圧力室とを備え、前記圧力室は、前記増圧用シリンダの前記複数のシリンダ室の一つと接続され、前記噴射用ピストンを付勢するばねが設けられ、前記複数のシリンダ室の一つから前記圧力室に圧力流体が供給されないとき、前記ばねの付勢力によって前記噴射用ピストンロッドが前記連絡通路に挿入される切削油噴射装置。
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