JP2023028196A - 合成繊維用処理剤及び合成繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴムと合成繊維との接着力が高く、繊維-繊維間摩擦力の低い合成繊維用処理剤を提供する。【解決手段】多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)を含有する合成繊維用処理剤であって、前記多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)は、1分子あたり1.5~5個のエポキシ基を有し、エポキシ当量が100~500であり、1分子あたり1~20個のプロピレンオキシ基を有する合成繊維用処理剤。【選択図】なし

Description

本発明は合成繊維用処理剤及び合成繊維に関する。
従来からポリエステル繊維等の合成繊維は、タイヤ、ベルト、シート及びホース等のゴム構造物を補強する材料として広く使用されている。ポリエステル等の合成繊維と、ゴムとの接着力を向上させるものとして、例えば特許文献1に記載の繊維用処理剤が知られている。
特許文献1には、多価アルコール、ポリアミン、多価カルボン酸の単独またはそれらの組み合わせにアルキレンオキサイドを付加して得られ、且つ1分子中に3個以上の活性水素を有する化合物と、スルホネート及び/又はサルフェート系アニオン界面活性剤とを所定の割合で含む繊維用処理剤が記載されている。
特開2004-19088号公報
ゴム構造物を補強する合成繊維に用いる繊維用処理剤においては、ゴム構造物を補強するために、ゴムと合成繊維との接着力が高いことが求められるが、ゴムと合成繊維との接着力を高くすると、繊維同士も接着しやすくなる。繊維同士が接着すると、繊維をゴムに練りこむときの力が繊維に負荷を与え、繊維が切断してしまいゴムを補強する効果に悪影響を与えることがあるため改善が求められていた。
本発明は、ゴムと合成繊維との接着力が高く、繊維繊維間摩擦力が低い合成繊維用処理剤を提供することを目的とする。
本発明者は上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち本発明は、多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)を含有する合成繊維用処理剤であって、前記多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)は、1分子あたり1.5~5個のエポキシ基を有し、エポキシ当量が100~500であり、1分子あたり1~20個のプロピレンオキシ基を有する合成繊維用処理剤である。
本発明によれば、ゴムと合成繊維との接着力が高く、繊維繊維間摩擦力が低い合成繊維用処理剤を提供することができる。
[合成繊維用処理剤]
本発明の合成繊維用処理剤は多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)を含有する合成繊維用処理剤である。本発明において、多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)は、1分子あたり1.5~5個のエポキシ基を有し、エポキシ当量が100~500であり、1分子あたり1~20個のプロピレンオキシ基を有する。以下、多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)を「(A)成分」と呼ぶことがある。
多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)における多価アルコールとしては、2~8価の炭素数2~8のアルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビタン及びジペンタエリスリトール等)が挙げられる。これらのうち、プロピレングリコール、グリセリン及びトリメチロールプロパン等が好ましい。
多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)は、1分子あたり1.5~5個のエポキシ基を有する。これによりゴムと合成繊維との接着力が高くなり、かつ、繊維繊維間摩擦力を低くすることができる。前記1分子あたりのエポキシ基の数が1.5個未満であるとゴムと合成繊維との接着力が低くなることがあり、前記1分子あたりのエポキシ基の数が5個を超えると繊維繊維間摩擦力を低くする効果が低下することがある。
(A)成分が有する1分子あたりのエポキシ基の数は、好ましくは2~5個である。
(A)成分は、一種類の化合物であってもよいし二種以上の化合物の組み合わせであってもよい。(A)成分が、エポキシ基の数が相違する二種以上の化合物の組み合わせである場合の(A)成分の1分子あたりのエポキシ基の数について一例をあげて説明する。例えば、(A)成分が、1分子中にエポキシ基を1個有する化合物A1と1分子中にエポキシ基を2個有する化合物A2との組み合わせであり、化合物A1と化合物A2とのモル比が1:1である場合、(A)成分の1分子あたりのエポキシ基の数は1.5である。
本発明において、(A)成分のエポキシ当量は、100~500である。(A)成分のエポキシ当量が100~500であることにより、ゴムと合成繊維との接着力が高くなり、かつ繊維繊維間摩擦力を低くすることができる。(A)成分のエポキシ当量が100未満の場合は、内部応力により接着力が低くなり繊維繊維間摩擦力を低くする効果が発現しにくいことがある。エポキシ当量が500超の場合は、ゴムと合成繊維との接着力が低くなることがある。(A)成分のエポキシ当量は、好ましくは150~500、より好ましくは200~500である。
本発明において、(A)成分のエポキシ当量とは、1当量のエポキシ基を含む(A)成分の質量のことをいい、JISK 7236に規定する方法により測定することができる。
(A)成分が、エポキシ当量の相違する二種以上の化合物からなる場合、エポキシ当量は、以下のようにして算出できる。
例えば(A)成分として、エポキシ当量がEE1の化合物1をW1g、及びエポキシ当量がEE2の化合物2をW2g用いる場合、(A)成分のエポキシ当量EEmは、下記式(X)により算出できる。
EEm=(W1+W2)/{(W1/EE1)+(W2/EE2)} (X)
本発明において(A)成分は、1分子あたり1~20個のプロピレンオキシ基を有する。(A)成分が有する1分子あたりのプロピレンオキシ基の数が1~20個であることにより、ゴムと合成繊維との接着力が高くかつ繊維繊維間摩擦力を低くする効果が向上する。(A)成分が有する1分子あたりのプロピレンオキシ基の数が1個未満であると繊維繊維間摩擦力を低くする効果が劣ることがあり、1分子あたりのプロピレンオキシ基の数が20個を超えるとゴムと合成繊維との接着力が低くなることがある。
(A)成分が有する1分子あたりのプロピレンオキシ基の数は好ましくは5~20個であり、より好ましくは7~18個である。
(A)成分が、1分子中のプロピレンオキシの数が相違する二種以上の化合物からなる場合、例えば、1分子中にプロピレンオキシ基を1個有する化合物と1分子中にプロピレンオキシ基を5個有する化合物からなり、そのモル比が1:1である場合、(A)成分の1分子あたりのプロピレンオキシ基の数は3個である。
(A)成分が、ポリオキシプロピレングリコールグリシジルエーテルの場合、プロピレンオキシ基の数は、多価アルコール(プロピレングリコール)が有するプロピレンオキシ基も算入する。
(A)成分としては、例えば、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル(1分子あたりの、エポキシ基の数は2個でプロピレンオキシ基の数は15個)、グリセリンのプロピレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル(1分子あたりの、エポキシ基の数は3個でプロピレンオキシ基の数は17個)、ならびに、ポリオキシプロピレングリコールモノグリシジルエーテルA11(エポキシ基の数が1個でプロピレンオキシ基の数は7個)及びポリオキシプロピレングリコールモノグリシジルエーテルA12(エポキシ基の数が2個でプロピレンオキシ基の数は7個)からなり、モル比(A11:A12)が1:2であるもの(1分子あたりの、エポキシ基の数は1.7個でプロピレンオキシ基の数は7個)等が挙げられる。
本発明の合成繊維用処理剤は、更に、平滑剤(B)及び/又はアニオン性界面活性剤(C)を含むことが好ましい。
本発明において、平滑剤(B)は、繊維に平滑性を付与し、ゴムに繊維を練りこむ際、繊維(繊維-繊維間)にかかる摩擦を低減する基剤のことである。以下において、平滑剤(B)を「(B)成分」と呼ぶことがある。
平滑剤(B)としては、脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル(B1)、脂肪族ポリカルボン酸アルキルエステル(B2)、硫黄原子含有脂肪族カルボン酸アルキルエステル(B3)、油脂及び油脂のAO付加物(B4)及びシリコーン化合物(B5)等が挙げられる。
平滑剤(B)は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル(B1)としては、脂肪族モノカルボン酸(b1)と、アルコール(bx)とのエステル(モノエステル、ジエステル、トリエステルまたはテトラエステル等)等が挙げられる。
脂肪族モノカルボン酸(b1)としては、炭素数4~24の直鎖又は分岐の脂肪族飽和モノカルボン酸(b11)[直鎖脂肪族飽和モノカルボン酸(例えば、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等)、分岐脂肪族飽和モノカルボン酸(例えば、イソステアリン酸及びイソアラキン酸等)等]及び炭素数4~24の直鎖又は分岐の脂肪族不飽和モノカルボン酸(b12)[例えば、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸及びエルシン酸等]並びにこれらの脂肪族モノカルボン酸のアルキル基中の水素原子が水酸基で置換されたオキシカルボン酸(例えば、リシノール酸等)等が挙げられる。脂肪族モノカルボン酸(b1)は炭素数に分布のあるカルボン酸(例えばヤシ油脂肪酸等)等であってもよい。
脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル(B1)を構成するアルコール(bx)としては、例えば、炭素数3~32のアルコール、及びこれらのアルコールへのアルキレンオキサイド1~5モル付加物等が挙げられる。
炭素数3~32のアルコールとしては、炭素数8~32の脂肪族1価アルコール[脂肪族飽和1価アルコール{直鎖脂肪族飽和1価アルコール(例えば、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール及びステアリルアルコール等)、分岐脂肪族飽和1価アルコール(例えば、2-エチルヘキシルアルコール、2-デシルテトラデカノール、イソステアリルアルコール、イソエイコシルアルコール、イソテトラコシルアルコール等)等}、脂肪族不飽和1価アルコール{直鎖脂肪族不飽和1価アルコール(例えば、オレイルアルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルコール、エライドリノレイルアルコール及びエルシルアルコール等)、分岐脂肪族不飽和1価アルコール(例えば、フィトール等)];炭素数3~24の脂肪族多価(2~6価)アルコール[脂肪族飽和2価アルコール(例えば、1,6-ヘキサンジオール及びネオペンチルグリコール等)及び脂肪族飽和3~6価アルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びソルビトール等)等]等が挙げられる。これらのうちトリメチロールプロパンが好ましい。
炭素数3~32のアルコールに付加するアルキレンオキサイドとしては、炭素数2~4のアルキレンオキサイド(以下、AOと略記することがある。)が好ましく、具体的にはエチレンオキサイド(以下、EOと略記することがある。)、プロピレンオキサイド(以下、POと略記することがある。)、ブチレンオキサイド(以下、BOと略記することがある。)等が挙げられる。これらのうち、乳化性の観点から、EOが更に好ましい。
また、AOの平均付加モル数は、平滑性の観点から、好ましくは1~4モルである。
脂肪族ポリカルボン酸アルキルエステル(B2)としては、脂肪族ポリカルボン酸(b2)と、アルコール(bx)とのエステル(モノエステル、ジエステル、トリエステルまたはテトラエステル等)等が挙げられる。
脂肪族ポリカルボン酸(b2)としては、炭素数4~24の直鎖又は分岐の脂肪族飽和ジカルボン酸(b21)[例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸及びセバシン酸等]、炭素数4~24の直鎖又は分岐の脂肪族不飽和ジカルボン酸(b22)[例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸及びシトラコン酸等]、カルボキシル基を3つ以上有する炭素数4~24の直鎖又は分岐の脂肪族ポリカルボン酸(b23)[例えば、1,2,3-プロパントリカルボン酸等]等が挙げられる。
脂肪族ポリカルボン酸アルキルエステル(B2)を構成するアルコール(bx)としては、(B1)で説明したアルコール(bx)と同じものが挙げられる。
硫黄原子含有脂肪族カルボン酸アルキルエステル(B3)としては、硫黄原子含有脂肪族カルボン酸(b3)[炭素数4~24のものが好ましく、例えば、チオジ酢酸、チオジプロピオン酸、チオジ酪酸、チオジ吉草酸及びチオジヘキサン酸等が挙げられる]と、アルコール(bx)とのエステル(モノエステル、ジエステル、トリエステルまたはテトラエステル等)等が挙げられる。
硫黄原子含有脂肪族カルボン酸アルキルエステル(B3)を構成するアルコール(bx)としては、(B1)で説明したアルコール(bx)と同じものが挙げられる。
油脂および油脂のAO付加物(B4)としては、天然油脂(脂肪酸とグリセリンとのエステル化物)、及び前記天然油脂のAO付加物等が挙げられる。天然油脂としては、例えば、菜種油(主成分をエルカ酸トリグリセリドとする混合物)、パーム油(主成分をオレイン酸及びパルミチン酸のグリセリドとする混合物)、ヒマシ油(主成分をリシノール酸のグリセリドとする混合物)、ひまわり油(主成分をリノール酸及びオレイン酸のグリセリドとする混合物)等が挙げられる。油脂のAO付加物の具体例としてはポリオキシエチレンヒマシ油等が挙げられる。
シリコーン化合物(B5)としてはジメチルポリシロキサン、アミノ変性シリコーン、フェニル変性シリコーン及びポリエーテル変性シリコーン等が挙げられる。
平滑剤(B)としては、脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル(B1)、脂肪族ポリカルボン酸アルキルエステル(B2)及びシリコーン化合物(B5)が好ましく、トリメチロールプロパンのヤシ油脂肪酸(モノ、ジまたはトリ)エステル及びジメチルポリシロキサン等がより好ましい。
平滑剤(B)の化学式量又は数平均分子量(以下、Mnと略記することがある。)は、好ましくは400~1,100であり、更に好ましくは500~800の範囲である。
化学式量又はMnが400以上である場合、平滑剤成分としての耐熱性又は油膜強度が特に優れるため、十分な平滑性が得られやすく、一方、Mnが1,100以下であれば、繊維と繊維間の動摩擦係数が低くなり平滑性が向上するため好ましい。
なお、本発明において、数平均分子量Mnはゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による測定値である。以下にGPCの測定条件として一例を挙げる。
<GPCの測定条件>
機種:HLC-8120[東ソー(株)製]
カラム:TSK gelSuperH4000、TSK gel SuperH3000、TSK gel SuperH2000[いずれも東ソー(株)製]
カラム温度:40℃
検出器:RI
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.6ml/分
試料濃度:0.25重量%
注入量:10μl
標準:ポリオキシエチレングリコール[東ソー(株)製;TSK STANDARD POLYETHYLENE OXIDE]
データ処理装置:SC-8020[東ソー(株)製]
アニオン性界面活性剤(C)としては、炭素数8~24の脂肪族アルコールのリン酸エステル塩(C1)及び炭素数8~24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩(C2)等が挙げられる。アニオン性界面活性剤(C)は1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
以下において、アニオン性界面活性剤(C)を「(C)成分」と呼ぶことがある。
炭素数8~24の脂肪族アルコールのリン酸エステル塩(C1)を構成する炭素数8~24の脂肪族アルコールとしては、炭素数8~24の直鎖脂肪族飽和1価アルコール(例えば、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール及びステアリルアルコール等)、炭素数8~24の分岐脂肪族飽和1価アルコール(例えば、2-エチルヘキシルアルコール、2-デシルテトラデカノール、イソステアリルアルコール、イソエイコシルアルコール、イソテトラコシルアルコール等)、炭素数8~24の直鎖脂肪族不飽和1価アルコール(例えば、オレイルアルコール、エライジルアルコール、リノレイルアルコール、エライドリノレイルアルコール及びエルシルアルコール等)及び炭素数8~24の分岐脂肪族不飽和1価アルコール(例えば、フィトール等)等が挙げられる。
これらのうち炭素数8~24の分岐脂肪族飽和1価アルコール及び炭素数8~24の直鎖脂肪族不飽和1価アルコールが好ましく、炭素数8~20の直鎖脂肪族不飽和1価アルコールがより好ましく、オレイルアルコールがさらに好ましい。
炭素数8~24の脂肪族アルコールのリン酸エステル塩(C1)は、炭素数8~24の脂肪族アルコールのリン酸エステルのアルカリ金属塩であることが好ましい。アルカリ金属塩を構成するアルカリ金属原子としてはナトリウム原子、カリウム原子及びリチウム原子等が挙げられる。これらのうち、カリウム原子およびナトリウム原子が好ましい。
炭素数8~24の脂肪族アルコールのリン酸エステル塩(C1)は、リン酸モノエステル塩、リン酸ジエステル塩及びこれらの混合物のいずれであってもよい。
炭素数8~24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩(C2)を構成する炭素数8~24の脂肪族アルコールとしては、上記(C1)の説明で例示した炭素数8~24の脂肪族アルコールと同様のものが挙げられ、好ましいものも同じである。
炭素数8~24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩(C2)を構成するアルキレンオキサイド(AO)としては炭素数2~4のアルキレンオキサイドが好ましく、具体的にはエチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、ブチレンオキサイド(BO)等が挙げられる。これらのうち、乳化性の観点から、EOが更に好ましい。
また、AOの平均付加モル数は、平滑性の観点から、好ましくは1~4モルである。
炭素数8~24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩(C2)は、炭素数8~24の脂肪族アルコールのリン酸エステルのアルカリ金属塩であることが好ましい。アルカリ金属塩を構成するアルカリ金属原子としてはナトリウム原子、カリウム原子及びリチウム原子等が挙げられる。これらのうち、カリウム原子およびナトリウム原子が好ましい。
炭素数8~24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩(C2)は、リン酸モノエステル塩、リン酸ジエステル塩及びこれらの混合物のいずれであってもよい。
本発明の合成繊維用処理剤中の(A)成分の重量割合は、ゴムと合成繊維との接着力が高く、繊維繊維間摩擦力を低くする効果が高いという観点から、合成繊維用処理剤の不揮発性成分の重量に基づいて、好ましくは45重量%以上、より好ましくは50重量%以上であり、好ましくは99重量%以下である。本発明において、「不揮発性成分」とは、試料1gをガラス製シャーレ中で蓋をせず、130℃45分間循風乾燥機で加熱乾燥した後の残渣である。
本発明の合成繊維用処理剤が(B)成分を含む場合、合成繊維用処理剤中の(B)成分の重量割合は、合成繊維用処理剤の不揮発性成分の重量に基づいて、好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上であり、好ましくは55重量%以下、より好ましくは50重量%以下である。
本発明の合成繊維用処理剤が(C)成分を含む場合、合成繊維用処理剤中の(C)成分の重量割合は、合成繊維用処理剤の不揮発性成分の重量に基づいて、好ましくは1重量%以上、より好ましくは5重量%以上であり、好ましくは55重量%以下、より好ましくは50重量%以下である。
本発明の合成繊維用処理剤は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外の他の成分を含んでいてもよい。他の成分としては酸化防止剤(D)、希釈剤(E)、その他の添加剤(F)等が挙げられる。
酸化防止剤(D)としては、ヒンダードフェノール系酸化防止剤〔2,4-ビス-(n-オクチルチオ)-6-(4-ヒドロキシ-3,5-ジ-t-ブチルアニリノ)-1,3,5-トリアジン[BASF社製イルガノックス565]、トリエチレングリコール-ビス-3-(3-t-ブチル-4-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)プロピオネート[イルガノックス245]、ペンタエリスリトール-テトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオナート][BASF社製イルガノックス1010]等〕、イオウ系酸化防止剤(2-メルカプトベンズイミダゾール等)及びリン系酸化防止剤[ポリ(ジプロピレングリコール)フェニルホスファイト等]等が挙げられる。これらは一種単独で用いてもよいし二種以上を併用してもよい。
希釈剤(E)としては、水及び鉱物油[精製スピンドル油及び流動パラフィン(ノルマルパラフィン等)等]等が挙げられる。
その他の添加剤(F)としては、制電剤(脂肪酸石鹸など)、pH調整剤[アルカリ類(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルキルアミン及びアルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物)、有機酸類(オレイン酸等)等]、紫外線吸収剤、粘度調整剤及び外観調整剤等が挙げられる。
本発明の合成繊維用処理剤は、エマルションとして合成繊維に付与することができる。エマルションが水を含有するエマルション(水系エマルション)の場合、ムラなく繊維に給油でき、合成繊維用処理剤の飛散を防ぐ観点から、合成繊維用処理剤中の不揮発性成分の重量割合は、合成繊維用処理剤の重量に基づいて、5~30重量%であることが好ましく、5~25重量%であることが更に好ましい。
本発明の合成繊維用処理剤が、上記の鉱物油を含有する鉱物油溶液の場合(水を含有するエマルションではない場合)、ムラなく繊維に給油でき、処理剤の飛散を防ぐ観点から、合成繊維用処理剤中の不揮発性成分の重量割合は、合成繊維用処理剤の重量に基づいて、10~90重量%であることが好ましく、15~85重量%であることが更に好ましい。鉱物油溶液の動粘度(25℃)は1~500mm/sが好ましく、さらに好ましくは2~300mm/sである。なお、本発明において、動粘度(25℃)は、ウベローデ型粘度計にて測定した値である。
本発明の合成繊維用処理剤は、(A)成分と、必要に応じ用いる成分[(B)成分、(C)成分、酸化防止剤(D)、その他の添加剤(F)及び希釈剤(E)]とを、常温又は必要により加熱(例えば30~90℃)して均一に混合することにより得ることができる。各成分の配合順序、配合方法は特に限定されない。
[合成繊維]
本発明の合成繊維は本発明の合成繊維用処理剤を含む。本発明の合成繊維において、合成繊維用処理剤の不揮発性成分の割合は、合成繊維の重量に基づき、0.2~2重量%であることが好ましい。
本発明の合成繊維は、合成繊維用処理剤で処理する前の合成繊維(「未処理繊維」と呼ぶ)を、本発明の合成繊維用処理剤で処理して得ることができる。
未処理繊維を本発明の合成繊維用処理剤により処理する際には、本発明の合成繊維用処理剤として、上記の希釈剤(水及び鉱物油等)を含有しないもの(希釈剤で希釈しないもの)を用いてもよいが、上記の希釈剤により希釈した溶液又はエマルションを用いてもよい。
合成繊維用処理剤の未処理繊維への付与方法としては、公知の方法等が使用でき、ローラー又はガイド給油装置等を用いて、紡糸工程、延伸工程の後に付着させることができる。
本発明の合成繊維用処理剤で処理した合成繊維においてはゴムと繊維との接着性を向上させることができ、かつ繊維繊維間摩擦力を低くする効果が高い。つまり本発明によれば、ゴムと合成繊維との接着力を高めつつ、繊維繊維間摩擦力を低くすることにより、繊維の開繊性を良好なものとすることができ、繊維がゴムに均一に分散してゴム補強効果を向上できる。したがって、本発明の合成繊維用処理剤で処理した合成繊維は、タイヤコード、動力伝達ベルト、搬送用ベルト及びゴムホースの補強コード等の用途で用いることが好ましい。ゴム補強用の繊維としてはアラミド繊維が好ましい。
ゴム補強用のアラミド繊維を用いるゴムとしては、例えば、アクリルゴム、アクリロニトリル-ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレン-プロピレンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、多硫化ゴム、天然ゴム、ブタジエンゴム及びフッ素ゴム等のゴムが挙げられる。
本発明の合成繊維はゴム補強用のアラミド繊維以外に、例えば、エアバッグ用ナイロン繊維、タイヤコード用ナイロン繊維、エアバッグ用ポリエステル繊維、タイヤコード用ポリエステル繊維及びシートベルト用ポリエステル繊維にも適用できる。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<製造例1:(A-1)の製造>
撹拌機、温度計、湿式粉砕機(反応容器の外側に付属)を備えた反応容器に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量約400)151重量部及びエピクロルヒドリン150重量部を投入し、反応槽を窒素雰囲気下(酸素濃度:730ppm)とし、19℃の窒素雰囲気下にある粒状水酸化ナトリウム50重量部を19~29℃で5時間かけて断続投入した。その後、25~29℃で5時間反応熟成し、ポリオキシプロピレングリコールをグリシジルエーテル化した。
次に槽内を16℃に冷却後、23℃の水187重量部を20~28℃の範囲で投入して0.5時間撹拌、17℃で0.5時間分液静置後下層(水層)を取り出し、残った上層(有機層)に「キョーワード600」(協和化学工業社製;アルカリ吸着剤)6重量部を投入し、80℃で0.5時間撹拌した。「ラヂオライト#700」(協和化学工業社製;ケイソウ土ろ過助剤)を用いてろ過した後、減圧下(-0.1MPa)、110℃まで昇温してエピクロルヒドリンの留去を行い、ポリオキシプロピレングリコールのグリシジルエーテル(A-1)を得た。(A-1)は、ポリオキシプロピレングリコールモノグリシジルエーテル(A11)及びポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル(A12)からなり[モル比(A11:A12)は1:2]、(A-1)1分子あたりのエポキシ基の数は1.7、1分子あたりのプロピレンオキシ基の個数は7個であった。
<製造例2:(A-2)の製造>
製造例1において、ポリオキシプロピレングリコール(分子量約400)151重量部に代えて、ポリオキシプロピレングリコール(分子量約870)を328重量部用いたこと以外は製造例1と同様にして、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル(A-2)を得た。(A-2)において、1分子あたりのエポキシ基の数は2、1分子あたりのプロピレンオキシ基の個数は15個であった。
<製造例3:(A-3)の製造>
製造例1において、ポリオキシプロピレングリコール(分子量約400)151重量部に代えて、グリセリンのプロピレンオキサイド付加物(分子量約1080)を272重量部用いたこと以外は製造例1と同様にして、グリセリンのプロピレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル(A-3)を得た。
(A-3)において、1分子あたりのエポキシ基の数は3、1分子あたりのプロピレンオキシ基の個数は17個であった。
<製造例4:(B-1)の製造>
撹拌機、温度計を備えた反応容器に、椰子油脂肪酸422重量部、トリメチロールプロパン100重量部、パラトルエンスルホン酸1.4重量部及び50重量%次亜リン酸水溶液0.9重量部投入し、窒素雰囲気下、徐々に165℃まで昇温し、10時間、減圧度2.7kPaで、エステル化反応を行った。95℃まで冷却し、「キョーワード600S」(協和化学工業社製;ケイ酸マグネシウム)2.0重量部を投入し、0.5時間撹拌した。「ラヂオライト#700」(協和化学工業社製;ケイソウ土ろ過助剤)を用いてろ過し、トリメチロールプロパン椰子脂肪酸トリエステル(B-1)を得た。
<製造例5:(C-1)の製造>
撹拌機、温度計を備えた反応容器に、オレイルアルコール602重量部及び無水リン酸105重量部を仕込み、60℃で反応させた後、水酸化カリウム88重量部を投入し、オレイルアルコールのリン酸エステルカリウム塩(モノオレイルリン酸二カリウム塩及びジオレイルリン酸カリウム塩の混合物)を得た。得られたオレイルアルコールリン酸エステルカリウム塩に水を加えて、オレイルアルコールリン酸エステルカリウム塩(C-1)を25重量%含有する溶液を得た。
<製造例6:(C-2)の製造>
製造例5において、オレイルアルコール602重量部に代えて、オレイルアルコールEO5モル付加物を525重量部、水酸化カリウム88重量部に代えて、水酸化ナトリウムを74重量部用いたこと以外は製造例5と同様にして、オレイルアルコールEO5モル付加物のリン酸エステルナトリウム塩を得た。得られたオレイルアルコールEO5モル付加物のリン酸エステルナトリウム塩に水を加えて、オレイルアルコールEO5モル付加物のリン酸エステルナトリウム塩(C-2)を73重量%含有する溶液を得た。
<比較製造例1:(A’-1)の製造
撹拌機、温度計、湿式粉砕機(反応容器の外側に付属)を備えた反応容器に、ポリオキシプロピレングリコール(分子量約400)151重量部及びエピクロルヒドリン75重量部を投入し、反応槽を窒素雰囲気下(酸素濃度:730ppm)とし、19℃の窒素雰囲気下にある粒状水酸化ナトリウム50重量部を19~29℃で5時間かけて断続投入した。その後、25~29℃で5時間反応熟成し、ポリオキシプロピレングリコールをグリシジルエーテル化した。
次に槽内を16℃に冷却後、23℃の水187重量部を20~28℃の範囲で投入して0.5時間撹拌、17℃で0.5時間分液静置後下層(水層)を取り出し、残った上層(有機層)に「キョーワード600」(協和化学工業社製;アルカリ吸着剤)6重量部を投入し、80℃で0.5時間撹拌した。「ラヂオライト#700」(協和化学工業社製;ケイソウ土ろ過助剤)を用いてろ過した後、減圧下(-0.1MPa)、110℃まで昇温してエピクロルヒドリンの留去を行い、ポリオキシプロピレングリコールモノグリシジルエーテル(A’-1)を得た。
(A’-1)において、1分子あたりのエポキシ基の数は1、1分子あたりのプロピレンオキシ基の個数は7個であった。
<比較製造例2:(A’-2)の製造
乾燥した反応容器にプロピレングリコール46重量部及び水酸化カリウム0.2重量部を投入し、減圧窒素置換を行った後、100℃まで昇温し、減圧度2.7kPaで90分間脱水を行った。脱水後150℃まで昇温し、プロピレンオキサイド198重量部を徐々に投入し、圧力0.5MPa(G)で反応を行った。圧力平衡となるまで熟成を行った後、「キョーワード600」(協和化学工業社製;アルカリ吸着剤)0.8重量部及びイオン交換水0.8重量部を投入し、80℃で0.5時間撹拌した。「ラヂオライト#700」(協和化学工業社製;ケイソウ土ろ過助剤)を用いてろ過した後、減圧下(-0.1MPa)、85℃まで昇温してイオン交換水の留去を行い、ポリオキシプロピレングリコール(A’-2)を得た。(A’-2)において1分子あたりのエポキシ基の数は0、1分子あたりのプロピレンオキシ基の個数は7個であった。
<比較製造例3:(A’-3)の製造>
製造例1において、ポリオキシプロピレングリコール(分子量約400)151重量部に代えて、ポリオキシプロピレングリコール(分子量約1860)を702重量部用いたこと以外は比較製造例1と同様にして、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル(A’-3)を得た。(A’-3)において1分子あたりのエポキシ基の数は2、1分子あたりのプロピレンオキシ基の個数は32個であった。
<比較製造例4:(A’-4)の製造>
製造例1において、ポリオキシプロピレングリコール(分子量約400)151重量部に代えて、ジペンタエリスリトールのプロピレンオキサイド付加物(分子量約950)を120重量部用いたこと以外は比較製造例1と同様にして、ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物のヘキサグリシジルエーテル(A’-4)を得た。(A’-4)において1分子あたりのエポキシ基の数は6、1分子あたりのプロピレンオキシ基の個数は12個であった。
実施例および比較例で用いた各成分は以下の通りである。
[(A)成分]
(A-1):製造例1で得たポリオキシプロピレングリコールモノグリシジルエーテル及びポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテルからなるもの
(A-2):製造例2で得たポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル
(A-3):製造例3で得たグリセリンのプロピレンオキサイド付加物のトリグリシジルエーテル
[比較の成分:(A)成分に代えて用いた成分]
(A’-1):比較製造例1で得たポリオキシプロピレングリコールモノグリシジルエーテル
(A’-2):比較製造例2で得たポリオキシプロピレングリコール
(A’-3):比較製造例3で得たポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル
(A’-4):ジペンタエリスリトールプロピレンオキサイド付加物のヘキサグリシジルエーテル
[(B)成分]
(B-1):製造例4で得たトリメチロールプロパントリ椰子脂肪酸エステル
(B-2):ジメチルポリシロキサン[品名:KF-96-100CS、信越化学工業(株)製]
(B-3):ポリオキシエチレンヒマシ油[品名:ブラウノン BR-425、青木油脂工業(株)製]
[(C)成分]
(C-1):製造例5で得たオレイルアルコールリン酸エステルカリウム塩を25重量%含有する溶液
(C-2):製造例6で得たオレイルアルコールEO5モル付加物のリン酸エステルナトリウム塩を73重量%含有する溶液
<評価試験1:剥離試験力の測定>
下記の方法に従い、実施例1~19及び比較例1~12の合成繊維用処理剤について評価試験を行った。
[実施例1~6、実施例10、比較例1~4及び比較例7]
(合成繊維用処理剤の水系エマルションの製造)
25℃の温水に(使用量は後述)、表1または表2に記載した(A)成分及び(B)成分を、不揮発性成分の量が表1または表2に記載の量(部)となるように添加し、25℃で30分間撹拌することにより、合成繊維用処理剤の水系エマルション(実施例1~6、実施例10、比較例1~4及び比較例7)を作製した。
実施例1~3、実施例6、実施例10、比較例1~4及び比較例7の合成繊維用処理剤の水系エマルションの作製に用いた温水の量は、不揮発性成分が12.5重量%となる量とした。実施例4の合成繊維用処理剤の水系エマルションの作製に用いた温水の量は、不揮発性成分が25.0重量%となる量とした。実施例5の合成繊維用処理剤の水系エマルションの作製に用いた温水の量は、不揮発性成分が5.0重量%となる量とした。
(試料コードの作製)
実施例1~6、実施例10、比較例1~4及び比較例7の合成繊維用処理剤の水系エマルションを用いて、以下の方法により合成繊維用処理剤を付着させた。
脱脂乾燥したポリエステル繊維の撚糸コード(1000デニール/72フィラメント、Performance Fibers社製)を各例の合成繊維用処理剤の水系エマルションに浸して、5分間静置した後、遠心脱水機にて処理前のコードの重量の1.04倍となるように絞り(ただし、実施例4は1.08倍となるように絞る)、60℃の乾燥機にて乾燥させることで水を除去し、合成繊維用処理剤を付着させた試料コードを作製した。
[実施例7~9、実施例11~13、実施例15、実施例19、比較例6及び比較例8~12]
(1-1)水系エマルションX1の作製
25℃の温水に(使用量は後述)、表1または表2に記載した(A)成分または比較の成分(A’-1)、及び(B)成分を、不揮発性成分の量が表1または表2に記載の量(部)となるように添加し、25℃で30分間撹拌することにより、水系エマルションX1(実施例7~9、実施例11~13、実施例15、実施例19、比較例6及び比較例8~12)を作製した。
実施例7、11及び15における水系エマルションX1は、それぞれ(A)成分の水系エマルションであり、実施例8、9、12、13、19における水系エマルションX1は、それぞれ(A)成分および(B)成分を含む水系エマルションである。比較例6における水系エマルションX1は(B)成分の水系エマルションであり、比較例8における水系エマルションX1は比較の成分(A’-1)の水系エマルションである。比較例9~12における水系エマルションX1は、それぞれ、比較の成分(A’-1)及び(B)成分を含む水系エマルションである。
実施例7~8及び比較例8~9において水系エマルションX1の作製に用いた温水の量は不揮発性成分が10.0重量%となる量とした。実施例9、実施例15及び比較例10において、水系エマルションX1の作製に用いた温水の量は、不揮発性成分が9.6重量%となる量とした。実施例11において、水系エマルションX1の作製に用いた温水の量は、不揮発性成分が5.1重量%となる量とした。実施例12、比較例6及び比較例11において水系エマルションX1の作製に用いた温水の量は、不揮発性成分が9.1重量%となる量とした。実施例13、実施例19及び比較例12において水系エマルションX1の作製に用いた温水の量は、不揮発性成分が7.6重量%となる量とした。
(1-2)(C)成分の水系エマルションの作製
不揮発性成分が5.0重量%となる量の25℃の温水に、表1または表2に記載した(C)成分を、不揮発性成分の量が表1または表2に記載の量(部)となるように添加し、25℃で30分間撹拌することにより、(C)成分の水系エマルション(実施例7~9、実施例11~13、実施例15、実施例19、比較例6及び比較例8~12)を作製した。
(1-3)
(a)(C)成分の水系エマルションの付着
(1-2)で作製した実施例7~9、実施例11~13、実施例15、実施例19、比較例6及び比較例8~12の(C)成分の水系エマルションを用いて、以下の方法により撚糸コードに(C)成分を付着させた。
脱脂乾燥したポリエステル繊維の撚糸コード(1000デニール/72フィラメント、Performance Fibers社製)を各例の合成繊維用処理剤の水系エマルションに浸して、5分間静置した後、遠心脱水機にて処理前のコードの重量の特定倍となるように絞り(倍数は後述する)、60℃の乾燥機にて乾燥させることで水を除去し、(C)成分を付着させた撚糸コードを作製した。
実施例7~8及び比較例8~9において、遠心脱水機で撚糸コードを絞る時の重量は、処理前の撚糸コードの重量の1.001倍となるように絞る。実施例9、実施例15及び比較例10において、遠心脱水機で撚糸コードを絞る時の重量は、処理前の撚糸コードの重量の1.005倍となるように絞る。実施例11において、遠心脱水機で撚糸コードを絞る時の重量は、処理前の撚糸コードの重量の1.05倍となるように絞る。実施例12、比較例6及び比較例11において、遠心脱水機で撚糸コードを絞る時の重量は、処理前の撚糸コードの重量の1.01倍となるように絞る。実施例13、実施例19及び比較例12において遠心脱水機で撚糸コードを絞る時の重量は、処理前の撚糸コードの重量の1.025倍となるように絞る。
(b)試料コードの作製
(a)で作製した(C)成分を付着させた撚糸コードに、(1-1)で作製した各例の水系エマルションX1を特定の付着量となるよう(付着量は後述)、スプレー給油法で給油した。その後、順風乾燥機で80℃、1時間乾燥し、室温で8時間以上放置して乾燥させ、合成繊維用処理剤を付着させた試料コードを作製した。
実施例7~8及び比較例8~9のスプレー給油法による水系エマルションX1の付着量は0.495重量%となるように給油した。実施例9、実施例15及び比較例15のスプレー給油法による水系エマルションX1の付着量は0.475重量%となるように給油した。実施例11のスプレー給油法による水系エマルションX1の付着量は0.25重量%となるように給油した。実施例12、比較例6及び比較例11のスプレー給油法による水系エマルションX1の付着量は0.45重量%となるように給油した。実施例13、実施例19及び比較例12のスプレー給油法による水系エマルションX1の付着量は0.375重量%となるように給油した。水系エマルションX1の付着量は処理前の撚糸コードの重量に対するエマルションX1の量である。
[実施例14及び実施例16~18]
(2-1)(A)成分の水系エマルションの作製(実施例14、実施例16~18)
25℃の温水に(使用量は後述)、表1または表2に記載した(A)成分を、不揮発性成分の量が表1または表2に記載の量(部)となるように添加し、25℃で30分間撹拌することにより、(A)成分の水系エマルション(実施例14及び実施例16~18)を作製した。
実施例14の(A)成分の水系エマルションの作製に用いた温水の量は不揮発性成分が9.6重量%となる量とした。実施例16の(A)成分の水系エマルションの作製に用いた温水の量は不揮発性成分が9.1重量%となる量とした。実施例17~18の(A)成分の水系エマルションの作製に用いた温水の量は不揮発性成分が9.1重量%となる量とした。
(2-2)(C)成分の水系エマルションの作製(実施例16~18)
不揮発性成分が5.0重量%となる量の25℃の温水に、表1または表2に記載した(C)成分を、不揮発性成分の量が表1または表2に記載の量(部)となるように添加し、25℃で30分間撹拌することにより(C)成分の水系エマルション(実施例16~18)を作製した。
(2-3)試料コードの作製
(a)(C)成分の水系エマルションの付着
実施例16~18については、脱脂乾燥したポリエステル繊維の撚糸コード(1000デニール/72フィラメント、Performance Fibers社製)を、(2-2)で作製した各例の(C)成分の水系エマルションに浸して、5分間静置した後、遠心脱水機にて処理前のコードの重量の特定倍となるように絞り(倍数は後述する)、60℃の乾燥機にて乾燥させることで水を除去し、(C)成分を付着させた撚糸コード(実施例16~18)を作製した。
実施例16において遠心脱水機で撚糸コードを絞る時の重量は、処理前の撚糸コードの重量の1.005倍となるように絞る。実施例17において遠心脱水機で撚糸コードを絞る時の重量は、処理前の撚糸コードの重量の1.01倍となるように絞る。実施例18において遠心脱水機で撚糸コードを絞る時の重量は、処理前の撚糸コードの重量の1.025倍となるように絞る。
(b)(A)成分の水系エマルションの付着
実施例16~18については(2-3)(a)で作製した(C)成分を付着させた撚糸コードに(2-1)で作製した(A)成分の水系エマルションを特定の付着量となるよう(付着量は後述)、スプレー給油法で給油した。その後、順風乾燥機で80℃、1時間乾燥し、室温で8時間以上放置して乾燥させ、(A)成分及び(C)成分を付着させた撚糸コードを作製した。
実施例16のスプレー給油法による(A)成分の水系エマルションの付着量は0.45重量%となるように給油した。実施例17~18のスプレー給油法による(A)成分の水系エマルションの付着量は0.25重量%となるように給油した。(A)成分のエマルションの付着量は、処理前の撚糸コードの重量に対する(A)成分のエマルションの量である。
実施例14については、処理前の撚糸コードに対しスプレー給油法によるエマルションの付着量が0.475重量%となるように(A)成分の水系エマルションを給油し、(A)成分の水系エマルションを付着させた試料コードを作製した。(A)成分のエマルションの付着量は処理前の撚糸コードの重量に対する(A)成分のエマルションの量である。

(c)試料コードの作製
実施例16~18については、(b)で作製した(A)成分及び(C)成分を付着させた撚糸コードに、(B)成分を特定の付着量(付着量は後述)となるよう原液塗布し、合成繊維用処理剤を付着させた試料コードを作製した。
実施例14については、(b)で作製した(A)成分を付着させた撚糸コードに(B)成分を特定の付着量となるよう原液塗布し、合成繊維用処理剤を付着させた試料コードを作製した。 実施例14及び実施例16の(B)成分の付着量は0.025重量%となるように原液塗布した。実施例17の(B)成分の付着量は0.2重量%となるように原液塗布した。実施例18の付着量は0.125重量%となるように原液塗布した。(B)成分(原液)の付着量は処理前の撚糸コードの重量に対する量である。
[剥離試験力の測定]
(3-1)試験片の作製
上記の試料コードを用い下記方法に従って、試験片を作製した。
上記の試料コードの先端から4cmのところまで接着剤(速乾GF(クロロプレンゴム系接着剤);セメダイン社製)を塗布し30分間乾燥させた。
乾燥後の試料コード2本を、接着剤が付着した面同士を貼り合わせて固定し、室温で10日間静置し、一対の試験片を作製した。試験片は、各例ごとに5対作製した。比較例6については合成繊維用処理剤を付着させない(未処理の)撚糸コードを用いて上記接着剤を塗布し、試験片を作製した。
(3-2)剥離力の測定
下記に従い、剥離力を測定した。
各試験片の引張試験(引張試験速度300mm/分)を行い試験片が剥離するときの力(N)を測定し、5対の試験片の測定値の平均値を算出した。結果を表に示す。剥離力は大きいほうが、クロロプレンゴムと合成繊維との接着力が高くなる。ゴムと合成繊維との接着性に優れるという観点から、剥離力は68N以上が好ましい。一方、剥離力が大きすぎる(接着力が高すぎる)と繊維の開繊性が低下し繊維がゴムに均一に分散しづらくなりゴム補強効果が低下することがある。ゴム補強効果に優れるという観点から、剥離力は90N以下が好ましい。
<評価試験2:繊維-繊維間の摩擦力の測定>
評価試験1の試料コードの作製において、脱脂乾燥したポリエステル繊維の撚糸コードを6,6-ナイロン製の原糸(470デニール/72フィラメント)に変えたこと以外は「評価試験1」と同じ操作を行い、各例の合成繊維用処理剤を付着させた試料糸を作製した。比較例6については合成繊維用処理剤を付着させない、上記原糸[6,6-ナイロン製の原糸(470デニール/72フィラメント)]を(未処理で)使用した。
作製した各例の試料糸を、温度25℃、湿度40%の条件下、TORAY式摩擦試験機を用いて初期荷重9.8N(1000gf)、糸速度100m/分、ツイスト数2.5回における繊維-繊維間の摩擦を測定した。結果を表1及び表2に示す。
繊維-繊維間の摩擦力は作業性に優れ加工しやすいという観点から16.1N以上が好ましい。一方、繊維-繊維間摩擦力が大きくなりすぎると、開繊しにくくなり、繊維がゴムに均一に分散しづらくなりゴム補強効果が低下することがある。繊維-繊維間摩擦力は、開繊性に優れるという観点から17.4N以下が好ましい。
<評価試験3:繊維-金属間の摩擦力及び摩擦帯電量の測定>
評価試験2で作成した試料糸を用いて、下記の方法により、繊維-金属間の摩力及び摩擦帯電量を測定した。
(1)糸速度0.5m/分の条件における繊維-金属間の摩擦力及び摩擦帯電量の測定
試料糸を、温度25℃、湿度40%の条件下で、TORAY式摩擦試験機を用いて表面温度が25℃の摩擦体の表面(表面梨地クロムメッキ、直径5cmの円柱状の摩擦体)に初期荷重9.8N(1000gf)、糸速度0.5m/分、接触角180°で接触させた後の荷重を測定し、試料糸と摩擦体との摩擦力とした。結果を表1及び表2に示す。
糸速度0.5m/分の条件での繊維-金属間の摩擦力は作業性に優れ加工しやすいという観点から17.1N以上が好ましく、毛羽の発生を少なくできるという観点から18.5N以下が好ましい。
摩擦帯電量の測定はデジタル静電集電位測定器(春日電機(株)製、品番:MODEL KSD-1000)を用いて行った。糸速度0.5m/分の条件での繊維-金属間の摩擦帯電量は、均一に巻き取りやすいという観点から-50V~0Vが好ましい。結果を表1及び表2に示す。
(2)糸速度300m/分の時の繊維-金属間の摩擦力及び摩擦帯電量の測定
試料糸を、温度25℃、湿度40%の条件下で、TORAY式摩擦試験機を用いて表面温度が25℃の摩擦体の表面(表面梨地クロムメッキ、直径5cmの円柱状の摩擦体)に初期荷重9.8N(1000gf)、糸速度300m/分、接触角180°で接触させた後の荷重を測定し、試料糸と摩擦体との摩擦力とした。結果を表1及び表2に示す。
糸速度300m/分の条件での繊維-金属間の摩擦力は、作業性に優れ加工しやすいという観点から20.6N以上が好ましく、毛羽の発生を少なくできるという観点から22.7N以下が好ましい。
摩擦帯電量の測定はデジタル静電集電位測定器(春日電機(株)製、品番:MODEL KSD-1000)を用いて行った。糸速度300m/分の条件での繊維-金属間の摩擦帯電量は、均一に巻き取りやすいという観点から-50V~0Vが好ましい。結果を表1及び表2に示す。
Figure 2023028196000001
Figure 2023028196000002
実施例の合成繊維用処理剤を用いた繊維では、剥離力が高く、ゴムと合成繊維との接着性に優れることがわかる。
実施例の合成繊維用処理剤を用いた繊維においては、剥離力が大きすぎず(90N以下)、また繊維-繊維間摩擦力が低い(17.4N以下)ので、開繊性に優れており繊維がゴムに均一に分散しやすくなりゴムの補強効果に優れると推察される。
以上より、本発明によれば、ゴムと合成繊維との接着力が高く、繊維繊維間摩擦力を低くする効果が高い合成繊維用処理剤を提供することができる。

Claims (4)

  1. 多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)を含有する合成繊維用処理剤であって、
    前記多価アルコールのプロピレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル(A)は、1分子あたり1.5~5個のエポキシ基を有し、エポキシ当量が100~500であり、1分子あたり1~20個のプロピレンオキシ基を有する合成繊維用処理剤。
  2. 更に、平滑剤(B)及び/又はアニオン性界面活性剤(C)を含む請求項1に記載の合成繊維用処理剤。
  3. 前記アニオン性界面活性剤(C)が、炭素数8~24の脂肪族アルコールのリン酸エステル塩及び炭素数8~24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物のリン酸エステル塩からなる群より選ばれる一種以上である請求項2に記載の合成繊維用処理剤。
  4. 請求項1~3のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤を含む合成繊維であって、
    前記合成繊維の重量に基づく、前記合成繊維用処理剤の不揮発性成分の割合が、0.2~2重量%である合成繊維。
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