JP2023026803A - パンツ型吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】軟便が背側から漏れることを防止するパンツ型吸収性物品の提供に関する。【解決手段】パンツ型吸収性物品の外装体の背側部は、縦方向において腹側端部から背側端部まで延出した背側延出部と、背側部から背側延出部を除いた背側本体部と、背側延出部と背側本体部との境界部であり、背側延出部が背側本体部から腹側部に向けて折り曲げられる折り曲げ部と、を有し、背側延出部は、横方向に対向する一対の背側延出側縁部と、一対の背側延出側縁部の間に配置された、横方向に延在し、横方向に収縮可能な複数の弾性部材と、背側延出部の一対の背側延出側縁部にそれぞれ設けられた、サイド接合部と連続する一対のサイド補強部とを有し、吸収性本体は、背側部に位置する縦方向の端部である吸収性本体背側端部と、吸収性本体背側端部を含む吸収性背側領域と、を有し、吸収性本体背側端部は、折り曲げ部より、縦方向において一対のレッグ開口部寄りに位置する。【選択図】図3

Description

本発明は、使い捨ておむつ等のパンツ型吸収性物品に関する。
パンツ型吸収性物品は、一般に、吸収性本体と、外装体と、腹側の外装体と背側の外装体とが側端部で接合されたサイド接合部(サイドシール部)と、を備えている。腹側の外装体と背側の外装体とがサイド接合部によって接合されることで、パンツ型吸収性物品のウエスト部分が形成される。
特許文献1は、着用者(高齢者)の姿勢(車椅子を利用)や体型(前屈み、円背、太鼓腹、筋力低下)によらず、背側部分で臀部の上部がはみ出し易くなることを防止し、尿漏れの発生を抑制することができるパンツ型吸収性物品を開示する。
特開2012-192115号公報 特開2015-066008号公報
特許文献1は、高齢者が着用するパンツ型吸収性物品を想定する。このため、特許文献1は、体型等の個人差によって臀部の上部がパンツ型吸収性物品からはみ出すことに起因する、背側部分からの尿漏れを抑制することを図る。
一方、乳幼児が着用するパンツ型吸収性物品を想定すると、臀部の上部がパンツ型吸収性物品からはみ出していなくても、軟便が背側から流れ出るようにして漏れることがある。
本発明の課題は、軟便が背側から漏れることを防止するパンツ型吸収性物品に関する。
本発明の一形態に係るパンツ型吸収性物品は、
吸収性本体と、複数の熱可塑性シートを含み前記吸収性本体の非肌側に配置され、ウエスト開口部と一対のレッグ開口部を有する外装体と、を備え、着用者の腹側から股下部を通って背側に延びる縦方向と、前記縦方向に直交する横方向と、を有するパンツ型吸収性物品であって、
前記外装体は、
着用者の腹側に配置され、前記ウエスト開口部を構成する腹側端部を有する腹側部と、
着用者の背側に配置され、前記ウエスト開口部を構成する背側端部を有する背側部と、
前記腹側部の前記横方向における側縁部と前記背側部の前記横方向における側縁部とがそれぞれ接合された一対のサイド接合部と、を有し、
前記背側端部は、前記腹側端部より、前記縦方向において前記一対のレッグ開口部から離れて位置し、
前記外装体の前記背側部は、
前記縦方向において前記腹側端部から前記背側端部まで延出した背側延出部と、
前記背側部から前記背側延出部を除いた背側本体部と、
前記背側延出部と前記背側本体部との境界部であり、前記背側延出部が前記背側本体部から前記腹側部に向けて折り曲げられる折り曲げ部と、
を有し、
前記背側延出部は、
前記横方向に対向する一対の背側延出側縁部と、
前記一対の背側延出側縁部の間に配置された、前記横方向に延在し、前記横方向に収縮可能な複数の弾性部材と、
前記背側延出部の前記一対の背側延出側縁部にそれぞれ設けられた、前記サイド接合部と連続する一対のサイド補強部と、
を有し、
前記吸収性本体は、前記背側部に位置する前記縦方向の端部である吸収性本体背側端部と、前記吸収性本体背側端部を含む吸収性背側領域と、を有し、
前記吸収性本体背側端部は、前記折り曲げ部より、前記縦方向において前記一対のレッグ開口部寄りに位置する。
本発明のパンツ型吸収性物品によれば、軟便が背側から漏れることを防止することが可能となる。
本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品を示す模式的な斜視図である。 上記パンツ型吸収性物品の肌対向面側を示す模式的な平面図であり、上記パンツ型吸収性物品を展開し、各部の弾性部材を伸張させて平面状に広げた態様を示す図である。 上記パンツ型吸収性物品を示す模式的な側面図である。 上記パンツ型吸収性物品のサイド接合部を示す模式的な平面図である。 上記パンツ型吸収性物品を示す模式的な背面図である。 上記パンツ型吸収性物品の製造方法を示すフローチャートである。 包装体を示す斜視図である。 パンツ型吸収性物品の製造方法を模式的に示す。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[パンツ型使い捨ておむつの全体構成]
図1、図2及び図3には、本発明の実施形態に係るパンツ型吸収性物品として、パンツ型使い捨ておむつ1が示されている。パンツ型使い捨ておむつ1は、以下、おむつ1と称する。図3は、着用時のパンツ型使い捨ておむつ1を模式的に示し、着用者の胴体31及び脚32も図示される。
図1に示すように、おむつ1は、ウエスト開口部1W及び一対のレッグ開口部ILを備え、着用時に、着用者の胴回り及び股間部に着用される。ウエスト開口部1Wは、ウエスト開口端Waを有する。おむつ1は、縦方向X、横方向Yを有する。縦方向Xは、着用者の腹側から股間部を通って背側に延びる。横方向Yは、縦方向Xに直交し、着用者の左右方向に対応する。さらに、図2等に示すように、おむつ1の縦方向X及び横方向Yに直交する方向を、厚み方向Zとする。
本明細書において、「ウエスト側」とは、縦方向Xにおいて、ウエスト開口部1Wのウエスト開口端Waに近づく側を意味し、「レッグ側」とは、縦方向Xにおいて、ウエスト開口端Waから遠ざかる側を意味する。
本明細書において、「横方向Y内側」とは、横方向Yにおいて、パンツ型吸収性物品(おむつ1)を横方向Yに2等分する縦中心線CLに近づく側を意味し、「横方向Y外側」とは、縦中心線CLから遠ざかる側を意味する。
本明細書では、厚み方向Zに関しては、パンツ型吸収性物品(おむつ1)の着用時において着用者の肌に近い側を肌側、着衣に近い側を非肌側という事がある。また、「肌対向面」とは、パンツ型吸収性物品(おむつ1)又はその構成部材における、着用者の肌側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌に近い面を意味する。「非肌対向面」とは、パンツ型吸収性物品(おむつ1)又はその構成部材における、肌対向面とは反対側(着衣側)に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌から遠い面を意味する。
着用者がおむつ1を着用する際には、まず、一対のレッグ開口部1Lに脚を通し、おむつ1を胴体側に引き上げ、おむつ1を着用者の胴回り及び股間部に配置する。本明細書において、この一連の動作を、「着用動作」と称する。着用動作は、おむつ1の着用者ではなく、介助者によって行われることもある。このため、本明細書では、着用動作の主体を、「介助者等」とする。
また、本明細書において、着用者の通常想定される適正な着用位置におむつ1が配置された状態を、「着用時」と称する。
図1、図2及び図3に示すように、おむつ1は、吸収性本体4と、吸収性本体4の非肌対向面側に配置された外装体5と、を備える。
なお、図2は、おむつ1を展開し、各部の弾性部材を伸張させて、弾性部材の影響を一切排除した状態の設計寸法となるように平面状に広げた形態を示す。この態様をおむつ1の「展開伸長形態」とも称する。おむつ1を展開するとは、後述するサイド接合部8の腹側部5a及び背側部5bを分離することを意味する。
吸収性本体4は、外装体5の肌対向面側に固定されている。吸収性本体4は、吸収体40を少なくとも有し、さらに、表面シート2、裏面シート(図示せず)等を有していてもよい。例えば、吸収性本体4は、裏面シート、吸収体40及び表面シート2が厚み方向Zに積層された構成を有する。吸収体40は、液保持性の吸収性コアを含み、さらに、当該吸収性コアを被覆するコアラップシートを含んでいてもよい。
吸収性本体4に含まれる各構成(裏面シート、吸収体40、表面シート2等)に用いられる材料としては、当該技術分野において用いられるものを特に制限なく用いることができる。
外装体5は、複数の熱可塑性シート50を含む。外装体5は、例えば、複数の熱可塑性シート50の積層体として構成される。
熱可塑性シート50は、熱可塑性樹脂を主体とするシート材である。熱可塑性シート50は、好ましくは90質量%以上の熱可塑性樹脂を含み、より好ましくは100質量%の熱可塑性樹脂で構成される。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸アルキルエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。熱可塑性繊維は、短繊維でも長繊維でも良い。熱可塑性繊維としては、芯鞘型又はサイド・バイ・サイド型等の複合繊維、分割繊維、異形断面繊維、熱収縮繊維等を用いることもできる。
外装体5は、着用者の腹側に配置される腹側部5aと、着用者の背側に配置される背側部5bと、を少なくとも有する。本実施形態の外装体5は、さらに、腹側部5a及び背側部5bの間に位置し着用者の股間部に配置される股下部5cを含む。この例において、腹側部5a、股下部5c、及び背側部5b、は、縦方向Xに沿って配置されている。また、外装体5は、股下部5cにおいて横方向Y内側に括れた形状を有する。これにより、着用者の脚繰りに沿ったレッグ開口部1L(図1参照)が形成される。
外装体5の外縁は、縦中心線CLに関して線対称(左右対称)に構成されることが好ましい。
さらに、外装体5は、腹側部5aの横方向Yにおける側縁部5dと、背側部5bの横方向Yにおける側縁部5eとがそれぞれ接合された、一対のサイド接合部8を有する。つまり、右側のサイド接合部8は、腹側部5aの右側の側縁部5dと、背側部5bの右側の側縁部5eとが、厚み方向Zに重ねられて接合された構成を有する。左側のサイド接合部8は、腹側部5aの左側の側縁部5dと、背側部5bの左側の側縁部5eとが、厚み方向Zに重ねられて接合された構成を有する。
サイド接合部8は、詳細を後述するように、ヒートシールや超音波シールなどによって接合されることが好ましい。
外装体5は、複数の熱可塑性シート50として、例えば、外層シート(不図示)と、内層シート(不図示)と、を含むことが好ましい。外層シートは、内層シートよりも非肌側に配置され、外装体5の非肌対向面を構成する。内層シートと外層シートとの間には、後述する弾性部材10が配置されていることが好ましい。
[外装体5のより詳細な構成]
外装体5の腹側部5aは、ウエスト開口部1Wのウエスト開口端Waを構成する腹側端部101を有する。外装体5の背側部5bは、ウエスト開口部1Wのウエスト開口端Waを構成する背側端部102を有する。背側端部102は、腹側端部101より、縦方向Xにおいて一対のレッグ開口部1Lから離れて位置する。言い換えれば、ウエスト開口端Waは背側と腹側とで縦方向Xにおいて同じ位置(同じ高さ)に配置されずに、背側端部102は腹側端部101より縦方向Xにおいて高い位置にある。図示の例では、背側端部102は、横方向Yに延在する直線状であるが、これに限定されず、例えば、縦方向Xに向けて緩やかに膨出した曲線状(ラウンド形)等でもよい。
外装体5の背側部5bは、背側延出部5hと、背側本体部5iと、折り曲げ部103と、を有する。背側延出部5hは、縦方向Xにおいて腹側端部101から背側端部102まで延出する。背側本体部5iは、背側部5bから背側延出部5hを除いた部分である。言い換えれば、背側本体部5iは腹側部5aに対向する部分であり、背側延出部5hは腹側部5aに対向せずはみ出た部分である。折り曲げ部103は、背側延出部5hと背側本体部5iとの境界部である。背側延出部5hは、折り曲げ部103を境界として、背側本体部5iから腹側部5aに向けて折り曲げられる。背側延出部5hの縦方向Xの長さ(即ち、折り曲げ部103から背側端部102までの長さ)は、例えば、7mm以上、より好ましくは15mm以上である。背側延出部5hの縦方向Xの長さとは、最大長さを意味する。背側延出部5hが長い程、軟便が背側延出部5hから漏れ出るのをより防止できるものの、少なくとも、背側延出部5hを7mm以上、より好ましくは15mm以上とすることで、軟便が背側延出部5hから漏れ出るのを防止する効果を発揮できる。
背側延出部5hは、横方向Yに対向する一対の背側延出側縁部104と、複数の弾性部材10と、一対のサイド補強部105と、を有する。複数の弾性部材10は、一対の背側延出側縁部104の間に配置される。言い換えれば、複数の弾性部材10は、一対の背側延出側縁部104同士を横方向Yに直線的に結ぶように配置される。複数の弾性部材10は、横方向Yに延在し、横方向Yに収縮可能である。これにより、背側延出部5hが横方向Y全域に亘って横方向Yに収縮しつつ、折り曲げ部103を境界として腹側部5aに向けて内側に(Z方向を含む成分に)巻き込むようにカーブしやすくなる。これにより、外装体5の背側端部102から軟便が漏れることを防止できる。
一対のサイド補強部105は、背側延出部5hの一対の背側延出側縁部104にそれぞれ設けられ、サイド接合部8と連続する。サイド補強部105は、サイド接合部8と同様の構成を有する。即ち、サイド補強部105は、複数のシール部S(後述)を含む。複数の弾性部材10の横方向Yの両端に一対のサイド補強部105が存在することにより、一対の背側延出側縁部104の剛性が高まり、背側延出部5hが過度に内側に収縮するのを防止することができる。一対のサイド補強部105は、サイド接合部8と連続し同様の構成を有するので、背側本体部5iと腹側部5aとを積層して接合するサイド接合部8よりも、背側延出部5hだけを(積層せずに)補強するサイド補強部105の方が、相対的に剛性が低い。このため、同じ複数の弾性部材10が存在しながらも、背側本体部5iと腹側部5aとはカーブすることなく、一方、背側延出部5hだけが腹側部5aに向けて内側に(Z方向を含む成分に)巻き込むようにカーブしやすくなる。これにより、外装体5の背側端部102から軟便が漏れることを防止できる。また、一対のサイド補強部105は、サイド接合部8と連続し同様の構成を有するので、製造工程や材料が増加することなく簡便におむつ1を製造することができる。
[吸収性本体のより詳細な構成]
図2に示すように、吸収性本体4は、肌側面を形成する液透過性の表面シート2と、非肌側面を形成する液難透過性(撥水性も含む)の裏面シート(図示せず)と、表面シート2と裏面シートとの間に配置された液保持性の吸収体40と、を備える。
吸収体40と表面シート2とは接着剤により貼りあわされている。吸収体40と裏面シートとは接着剤により貼りあわされている。
吸収性本体4の縦方向Xに沿う両側部それぞれには、縦方向Xに伸長状態で配された防漏カフ形成用弾性部材25を有する防漏カフ24が設けられている。防漏カフ24は、液不透過性又は撥水性で且つ通気性の素材から構成される。防漏カフ形成用弾性部材25は、防漏カフ24の自由端部近傍に設けられる。おむつ1の着用時には、防漏カフ形成用弾性部材25の収縮により防漏カフの自由端部側が起立して、横方向Yへの体液の流出が阻止される。
おむつ1において、吸収体40の縦方向の全長は、吸収性本体4の縦方向の全長と同じである。吸収体40と吸収性本体4の縦方向Xの両端部は同じ位置にある。
吸収性本体4の吸収体40は、吸収性コア(図示せず)と、コアラップシート(図示せず)を有する。
コアラップシートは、少なくとも吸収性コアの肌側面を覆う液透過性のシートである。コアラップシートは、典型的には、吸収性コアの肌側面と非肌側面を含む表面全域を覆うように構成される。コアラップシートとしては、例えば親水性繊維からなる薄葉紙や、液透過性を有する不織布などを用いることができる。
コアラップシートに不織布を用いることが特に好ましい。コアラップシートに不織布を用いることにより、尿吸収後においても、吸収体40と表面シート2との接着強度、吸収体40と裏面シートとの接着強度の低下を抑制することができる。これにより、吸収体40の外表面を構成するコアラップシートから表面シート2や裏面シートがはがれにくくなり、吸収性本体4により保持されていた尿が外装体5にまで広がるのが抑制される。
吸収性コアは、高吸収性ポリマーとパルプ繊維を含む。具体的には、吸収性コアは、例えばパルプ繊維をはじめとするセルロース等の親水性繊維の集合体、該親水性繊維と高吸収性ポリマーとの集合体、二枚の吸収性シート間に高吸収性ポリマーが担持された積層構造体などから構成される。
吸収性本体4は、背側部5bに位置する縦方向Xの端部である吸収性本体背側端部106と、腹側部5aに位置する縦方向Xの端部である吸収性本体腹側端部107と、を有する。吸収性本体背側端部106は、折り曲げ部103より、縦方向Xにおいて一対のレッグ開口部1L寄りに位置する。言い換えれば、背側延出部5hに吸収性本体4は配置されない。これにより、吸収性本体4が吸収した軟便が背側延出部5hに移動することを防止でき、外装体5の背側端部102から軟便が漏れることを防止できる。
吸収性本体背側端部106は、吸収性本体腹側端部107より、縦方向Xにおいて一対のレッグ開口部1Lから離れて位置する。言い換えれば、吸収性本体背側端部106は、吸収性本体腹側端部107より、縦方向Xにおいて、腹側端部101及び折り曲げ部103寄りに位置する。言い換えれば、縦方向Xにおいて、吸収性本体4の背側は、吸収性本体4の腹側より長い。これにより、軟便が吸収性本体4から外装体5に漏れ出して行くのを防止でき、外装体5の背側端部102から軟便が漏れることを防止できる。
吸収性本体背側端部106を含む吸収性背側領域108における吸水性コアの、高吸収性ポリマーに対するパルプ繊維比率は、質量比で10%以下であり、且つ、吸収性本体腹側端部107を含む吸収性腹側領域109における吸水性コアの、高吸収性ポリマーに対するパルプ繊維比率より低い。言い換えれば、高吸収性ポリマーに対するパルプ繊維比率は、吸収性本体腹側端部107を含む吸収性腹側領域109の方が、吸収性本体背側端部106を含む吸収性背側領域108より高い。なお、吸収性背側領域108は、吸収性本体背側端部106から縦方向Xに40mm程度の、吸水性コアを含む吸収性本体4の領域である。吸収性腹側領域109は、吸収性本体腹側端部107から縦方向Xに40mm程度の、吸水性コアを含む吸収性本体4の領域である。
ここで、排便後のおむつ1では、尿と便の両方が排泄されていることが多い。尿は吸収性コアを構成するパルプ繊維によって拡散していく。尿が背側まで拡散した場合、おむつと着用者との間に便が保持される空間が確保されにくくなり、便が吸収体40からはみ出して漏れる場合がある。
このため、おむつ1では、吸収性コアにおいて、吸収性コアの吸収性本体背側端部106を含む吸収性背側領域108のパルプ繊維比率を低くすることにより、おむつ1の着用時、背側まで尿が拡散されにくくなり、便が保持される空間を確保しやすくなる。従って、おむつ1の背側において、吸収体40が存在する部分に便が保持されやすくなり、吸収体40から便がもれにくくなる。外装体5の背側端部102から便が漏れることを防止できる。また、サイド接合部8の引き裂き時に便が飛び散りにくくなる。
吸収性本体背側端部106を含む吸収性背側領域108における吸水性コアの高吸収性ポリマーの容量は、吸収性本体腹側端部107を含む吸収性腹側領域109における吸水性コアの高吸収性ポリマーの容量より小さい。高吸収性ポリマーの容量とは、高吸収性ポリマーが吸収可能な水分の量を意味する。言い換えれば、高吸収性ポリマーは、吸収性腹側領域109が多く、吸収性背側領域108が少なくなるように、偏在する。これにより、吸収性腹側領域109が尿を吸収し、尿が吸収性背側領域108に拡散しにくくなる。これにより、吸収性本体4が尿を吸収した後でも、吸収性背側領域108と背側の肌との間に空間が存在する。このため、吸収性背側領域108が、便を安定的に保持できる。
[サイド接合部の構成]
縦方向Xにそれぞれ延びる一対のサイド接合部8によって、腹側部5aと背側本体部5iとが着用者の胴周りに沿った筒状となり、おむつ1のウエスト開口部1W及びレッグ開口部1Lが形成される。サイド接合部8は、着用動作時及び着用時には、腹側部5aと背側本体部5iとが剥がれることなく、接合された状態を維持することが好ましい。
上記観点から、サイド接合部8の少なくとも一方は、複数のシール部Sを含む。なお、一対のサイド接合部8は、同様の構成を有していることが好ましい。
また、本明細書において、各部位の寸法及び角度は、説明のない限り、各部の弾性部材を伸長させない自然状態において測定したものとする。
シール部Sは、腹側部5a及び背側本体部5iの双方の熱可塑性シート50が融着して接合された部分である。シール部Sは、例えば、加圧手段及び/又は加熱手段によって接合され、具体的には、ヒートシールや超音波シールなどによって接合される。
複数のシール部Sは、縦方向Xに離間して配置され、横方向Yにそれぞれ延びる。
複数のシール部Sが縦方向Xに離間して配置されていることで、一つのシール部Sが剥がれた場合に、縦方向Xに沿ってサイド接合部8全体が剥がれることを防止できる。
図4に示すように、複数のシール部Sは、サイド接合部8全体の接合強度を安定化させる観点から、縦方向Xに等間隔に離間して配置されることが好ましい。
「シール部Sが横方向Yに延びる」とは、シール部Sの横方向Yの寸法が縦方向Xの寸法よりも大きいことにより、シール部Sが全体として横方向Yに延びていることを意味する。つまり、シール部Sは、横方向Yに平行に延びる態様に限定されない。
図4に示す例では、シール部Sは、平面視において、横方向Yに延びる長方形状に構成される。
なお、上述のように、一対のサイド補強部105は、一対のサイド接合部8と連続し同様の構成を有する。
[シール部の寸法例]
シール部Sの寸法としては、着用動作時及び着用時の剥がれ防止と引き裂き容易性とを両立させる観点から、以下の例が挙げられる。なお、上述のように、以下の寸法は、弾性部材を伸長させていない自然状態における寸法である。
シール部Sの横方向Yの長さは、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは1mm以上であり、また好ましくは10mm以下、より好ましくは4mm以下であり、また好ましくは0.5mm以上10mm以下、より好ましくは1mm以上4mm以下である。
シール部Sの縦方向Xの長さは、好ましくは0.1m以上、より好ましくは0.3mm以上であり、また好ましくは2mm以下、より好ましくは0.6mm以下であり、また好ましくは0.1mm以上2mm以下、より好ましくは0.3mm以上0.6mm以下である。
シール部Sの横方向Yの長さは、シール部Sの縦方向Xの長さに対して、好ましくは100%以上、より好ましくは400%以上であり、また好ましくは1000%以下、より好ましくは800%以下であり、また好ましくは100%以上1000%以下、より好ましくは400%以上800%以下である。
隣り合うシール部S間の縦方向Xの距離は、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは1mm以上であり、また好ましくは10mm以下、より好ましくは4mm以下であり、また好ましくは0.1mm以上10mm以下、より好ましくは1mm以上4mm以下である。
[弾性部材の構成例]
図2に示すように、外装体5の腹側部5a及び背側部5bは、横方向Yに延びる複数の弾性部材10を含む。
複数の弾性部材10は、外装体5の複数の熱可塑性シート50間に配置される。図4に示す例では、複数の弾性部材10は、外層シート(不図示)及び内層シート(不図示)の間に配置されている。
これらの弾性部材10により、おむつ1の胴周りに伸縮性が発揮され、着用動作が容易になるとともに、着用時のフィット性が維持される。
なお、「弾性部材10が横方向Yに延びる」とは、展開伸長状態において弾性部材10が横方向Yに延びることを意味する。但し、上記表現は、弾性部材10が展開伸長状態において横方向Yに平行な態様に限定されず、全体として横方向Yに延びる態様を含むものとする。
さらに、図2に示すように、外装体5は、上記弾性部材10の他、レッグ開口部1Lの周囲に配置されたレッグ用弾性部材11を含んでいてもよい。
弾性部材10,11は、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは紐状(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を好ましく用いることができる。弾性部材10,11の材料は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来用いられるもの等を特に制限なく用いることができ、例えば、スチレン-ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。
腹側部5a及び背側部5b各々の弾性部材10の横方向Y外側の端部は、胴周り全体の伸縮性を確保する観点から、サイド接合部8及びサイド補強部105又はその近傍に位置していることが好ましい。具体的に、当該端部は、サイド接合部8及びサイド補強部105との横方向Yにおける距離が10mm以下であることが好ましく、当該距離が0mmであって当該端部がサイド接合部8内に位置していることがより好ましい。
弾性部材10の伸張率は、パンツ型吸収性物品から取り出された自然長における弾性部材の長さに対する、パンツ型吸収性物品の展開伸長状態において伸長された弾性部材の長さの割合を意味する。
つまり、この伸張率が低いほど、弾性部材10を引っ張った際の弾性力がより小さくなる傾向となる。
なお、弾性部材10の伸張率は、製造時において、外装体5に配置される弾性部材10の伸張の度合いを調整することで、調整することができる。製造時には、例えば、弾性部材10を所定の長さまで伸張させ、コーム等によって弾性部材10に接着剤を塗布し、外装体5の熱可塑性シート50に弾性部材10を固定する。
[弾性部材の平均伸張率の測定方法]
おむつ1のサイド接合部8及びサイド補強部105を分離して吸収性本体4を外し、外装体5の腹側部5a及び背側部5bを切り出す。さらに、腹側部5a及び背側部5bのウエスト開口端Waから縦方向Xに25mmの位置において横方向Yに平行に切断し、測定対象部位を切り出す。例えば、測定対象部位は、背側延出部5hである。
そして、おむつ1の展開伸長状態における、切り出した各領域の弾性部材10の長さを測定する。この測定値から、背側延出部5hにおける全ての弾性部材10の最大伸張状態の長さの平均値を算出する。なお、展開伸長状態における弾性部材10の長さは、後述する方法で全ての弾性部材10を取り外した後の、外装体5の背側延出部5hの横方向Yの長さを測定することによって測定してもよい。
背側延出部5hに接着剤等によって固定された全ての弾性部材10を、酢酸エチル等の適当な溶剤を用いて外装体5の他の構成部材から取り外し、背側延出部5hにおける自然長の弾性部材10の長さを測定する。この測定値から、背側延出部5hにおける自然長の全ての弾性部材10の長さの平均値を算出する。
そして、背側延出部5hにおいて、自然長における弾性部材10の長さの平均値に対する、展開伸長状態における弾性部材10の長さの平均値の割合を算出し、これを背側延出部5hの弾性部材10の平均伸張率とする。
背側延出部5hにおける複数の弾性部材10の平均伸張率は、好ましくは120%以上、より好ましくは130%以上であり、好ましくは500%以下、より好ましくは450%以下である。
[外層シートの構成例]
複数の熱可塑性シート50は、外装体5の非肌側を構成する外層シート(不図示)と、外層シートに隣接する内層シート(不図示)と、を含む。複数の熱可塑性シート50を構成する外層シートと、内層シートとは、廃棄時の引き裂き容易性を向上させる観点から、スパンボンド不織布で構成されることが好ましい。スパンボンド不織布は、シート形成性の観点から、上述の熱可塑性樹脂のうち、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを含んでいることが好ましく、より好ましくは、ポリプロピレンを含んでいることがより好ましい。ポリプロピレンとしては、α-オレフィン等が挙げられる。
外層シートに用いられるスパンボンド不織布は、繊維同士を確実に融着してシートを形成する観点から、複数のエンボス部を含むことが好ましい。エンボス部は、繊維が圧着されて融着した部分である。エンボス部は、例えば、エンボス凸ロールとフラットロールなどによる熱圧着により間欠的に形成されたもの、超音波融着により形成されたもの、間欠的に熱風を加えて部分融着させて形成されたものなどが挙げられる。高い生産性と低い装置コストという観点から、エンボス部は熱圧着により形成されたものが好ましい。
エンボス部の平面形状は、円形状、楕円形状、多角形状、又はこれらに類似する形状等の任意の形状を採り得る。
エンボス部は、一定のパターンで形成されることが好ましいが、ランダムなパターンで形成されていてもよい。例えば、エンボス部は、縦方向X及び横方向Yにおいて略一定の間隔(ピッチ)で配置され、かつ、横方向Yに沿った各列が隣接する列と相互に半ピッチずつずれて配置されている。
[熱可塑性シートの材料例]
外装体5を構成する複数の熱可塑性シート50は、熱可塑性繊維の他、セルロース系繊維を含んだシートで構成されていてもよい。
ここで、パンツ型おむつ1において、サイド接合部8は、着用時及び着用中においては剥がれを防止でき、廃棄時においては容易に引き裂ける構成を有することが好ましい。
着用時或いは着用中におけるサイド接合部8における破れ防止性と、使用後の脱衣時における引き裂き容易性との両立の観点から、複数の熱可塑性シート50が熱可塑性繊維に加えてセルロース系繊維を含むことが好ましい。複数の熱可塑性シート50にセルロース系繊維を含めた場合、おむつ1の着用中において、例えば体液である汗がサイド接合部8で吸収されると、体液の吸収によって、サイド接合部8での腹側部5a及び背側部5bの接合強度が変化する。より具体的には、体液吸収後のサイド接合部8は、セルロース系繊維を含むことに起因して、腹側部5a及び背側部5bの接合強度が、吸収前よりも低くなる。その結果、使用後のおむつを着用者から外す際、サイド接合部8を引き裂きやすくすることができる。
セルロース系繊維としては、例えば、コットン、パルプ等の天然セルロース系繊維、レーヨン、キュプラ等の再生セルロース系繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
セルロース系繊維は、短繊維でも長繊維でもよい。使用後の脱衣時におけるサイド接合部8の引き裂きやすさの観点からは、天然セルロース系繊維の単繊維であることが好ましい。特に、セルロース系繊維としてコットンを用いれば、サイド接合部8の横方向Yへの裂けやすさを防止でき、不意な破れを防止することができる。また、セルロース系繊維としてパルプを用いれば、使用後の脱衣時におけるサイド接合部8を均一な力で引き裂くことができる。
また、汗をかきやすいウエスト部を構成するシートとして、コットンなどのセルロース系繊維を含むシートを用いることにより、着用者の汗が吸収され、さらっとした着け心地を提供することができる。
背側延出部5hにおいて、外層シートの曲げ剛性が0.015gf・cm/cm以下である。これにより、曲げ剛性の低い(即ち屈曲しやすい)外層シートを有する背側延出部5hが、折り曲げ部103を境界として背側本体部5iから腹側部5aに向けてより折り曲げられやすくなる。これにより、外装体5の背側端部102から軟便が漏れることを防止できる。
<曲げ剛性の測定方法>
外層シートの曲げ剛性の測定は、カトーテック(株)製KES-FB2-AUTO-A曲げ測定試験機を用いて行うことができる。具体的には、おむつ1をテトラヒドロフラン溶液(以下、THF溶液)に15分浸漬した後、該THF溶液からおむつ1を取り出し、おむつ1を圧縮してTHF溶液を搾出する。次いで、おむつ1から内層シート及び外層シートを剥がし、内層シート及び外層シートを1週間、25℃、50%RH下で乾燥させる。次いで、外層シート及び内層シートのそれぞれを10cm×10cmにカットし、これをサンプルとする。次に、各サンプルにおいて、吸収性物品の幅方向の曲げ剛性を測定できるように、測定試験機のチャック間に各サンプルを固定する。最大曲率+2.5cm-1まで肌対向面側に曲げ、次に、最大曲率-2.5cm-1まで非肌対向面側に曲げた後に、肌対向面側に曲げる前の状態に戻す。曲げ剛性値は、肌対向面側に曲げはじめて曲率に対する曲げモーメントの傾きがほぼ一定になったときの傾きと、非肌対向面側に曲げはじめて曲率に対する曲げモーメントの傾きがほぼ一定になったときの傾きとの平均値から算出する。各サンプルにつき5回測定を繰り返し、その平均値を曲げ剛性とする。
背側延出部5hにおいて、外層シートの厚み(厚さ寸法)は、内層シートの厚みより大きい。外層シートの厚みは、例えば、1.3mmである。内層シートの厚みは、例えば、1.0mmである。外層シートが厚いので隠蔽性が高く、背側延出部5hに便が存在する場合に、便が外から見えることを防止できる。
<厚みの測定方法>
内層シート及び外層シートの厚さ寸法Tの測定には、カトーテック(株)製KES-FB3-AUTO-A圧縮試験機を用いる。まず、吸収性物品を十分量のTHF溶剤に1時間つける。その後、吸収性物品から外層シート及び内層シートを剥がし、得られた内層シートと外層シートを1時間つるした後、1週間20℃、湿度50%の室内で乾燥させる。乾燥後の各シートから100mm×100mmの大きさのサンプルを切り出し、該サンプルの中心を上下に位置する円盤で静かに挟み込み圧縮面積(円盤の面積)2.0cm、49hPa荷重下における各サンプルの厚さ寸法を測定する。
[図柄]
図1及び図5に示すように、おむつ1は、図柄7a、7bを有している。例えば、図柄7a、7bは、吸収性本体4の一部を構成する裏面シートに印刷されてもよい。裏面シートは、外装体5に接触する。外装体5を介して透けて裏面シートに印刷された図柄が視認可能であってもよい。
裏面シート(不図示)は、裏面シート背側部と、裏面シート腹側部と、を有する。裏面シート背側部は、外装体5の背側部5bに接触し、背側図柄7bが印刷される。裏面シート腹側部は、外装体5の腹側部5aに接触し、腹側図柄7aが印刷される。背側図柄7b及び腹側図柄7aは、外装体5を介して透けて視認可能である。図3に示す様に、背側図柄7bのウエスト開口部1W側の端部7dは、腹側図柄7aのウエスト開口部1W側の端部7cより、縦方向Xにおいて一対のレッグ開口部1Lから離れて位置する。言い換えれば、背側図柄7bの上側の端部7dと、腹側図柄7aの上側の端部7cとは、縦方向Xにおいて同じ位置(同じ高さ)に配置されずに、背側図柄7bの端部7dが腹側図柄7aの端部7cより縦方向Xにおいて高い位置にある。背側図柄7bの端部7dがより高い位置にあることで、吸収性本体4の吸収性背側領域108に存在する軟便が、より目立ちにくい。
あるいは、図柄7a、7bは、吸収性本体4の一部を構成する裏面シートではなく、外装体5に印刷されていてもよい。即ち、腹側図柄7aが外装体5の腹側部5aに印刷され、背側図柄7bが外装体5の背側部5bに印刷されてもよい。この場合も、背側図柄7bのウエスト開口部1W側の端部7dが、腹側図柄7aのウエスト開口部1W側の端部7cより、縦方向Xにおいて一対のレッグ開口部1Lから離れて位置するように構成することで、同様の効果が得られる。
なお、図5に示すように、おむつ1は、吸収性本体4と平面視で重なるように、背側部5bに配置された、持ち手部分である摘み部6aを有する廃棄用テープ6を更に備える。
[パンツ型吸収性物品の製造方法]
図6は、パンツ型吸収性物品の製造方法を示すフローチャートである。図7は、包装体を示す斜視図である。図8は、パンツ型吸収性物品の製造方法を模式的に示す。
背側延出部5hと背側本体部5iとの境界部が折り曲げられていない複数のおむつ1を作製する(ステップS1)。言い換えれば、ここで作製されるおむつ1において、外装体5の背側部5bは、背側延出部5hと、背側本体部5iと、後で折り曲げられ折り曲げ部103となる境界部と、を有する。背側延出部5hと、背側本体部5iとは、境界部を介してXY面方向にフラットである。
次に、図8の左図に示す様に、作製した複数のおむつ1を包装体210に充填する(ステップS2)。
図7に示すように、包装体210は、略直方体の袋状に形成される。包装体210は、前面部210a、後面部210f、右側面部210b、左側面部210c、上面部210d、下面部210e及び持手215を含む。前面部210a及び後面部210fは、充填されるおむつ1の縦方向Xに対向する。右側面部210b及び左側面部210cは、充填されるおむつ1の横方向Yに対向する。上面部210d及び下面部210eは、充填されるおむつ1の厚み方向Zに対向する。持手215は、例えば上面部210dに融着等の適宜の結合手段により取り付けられる。
包装体210の上面部210dに、相対的に剛性が低く使用者が切断して開封する一直線状の切断部210gが設けられる。使用者が、一直線状の切断部210gを広げる様に、上面部210dを手で切断部210gに直交する両方向に引っ張ると、切断部210gを境にして包装体210の上面部210dに開封口が形成される。あるいは、包装体210の前面部210aに、相対的に剛性が低く使用者が切断して開封する切断部210pが設けられてもよい。切断部210pは、上下を反転させたU字状からなる。使用者が、切断部210pの先端を手でつまんで引っ張ると、切断部210pを境にして、使用者がつまむ切断片が形成される。この切断片によって、包装体210の前面部210aに開封口が形成される。本例では説明のために一直線状の切断部210g及びU字状の切断部210pの両方を図示したが、実際には、何れか一方が設けられる。
包装体210は、基材と、基材の外表面側に積層された印刷層により構成される。包装体210の基材は、例えば、ポリアミド、ポリエステル、ポリブチレンテレフタレート又はポリエチレンテレフタレート等からなる。包装体210の印刷層は、インク組成物からなる。インク組成物は、例えば、カーボンブラック、ジアミン、ポリオール、硬化剤及び有機溶媒等を含有している。硬化剤は、例えば、イソシアネートからなる。有機溶媒は、例えば、トルエンからなる。印刷層は、例えばグラビア印刷法等を用い、基材の表面に所定の色、模様、絵柄、文字等をインク組成物によって印刷する(塗布する)ことによって形成されている。
複数のおむつ1を、縦方向Xに連続する様に、包装体210に縦方向XにN段に充填する。Nは正の整数、即ち、1以上の整数である。縦方向Xに連続する様に充填とは、或る段のおむつ1の縦方向Xの一端部と、隣接する段のおむつ1の縦方向Xの一端部とが隣接するように、複数のおむつ1を多段(N>1)に充填することを、典型的には意味する。例えば、或る段のおむつ1の股下部5cの端部5c1と、隣接する段のおむつ1の背側端部102とが隣接する様に、或る段のおむつ1の股下部5cの端部5c1と、隣接する段のおむつ1の股下部5cの端部5c1とが隣接する様に、又は、或る段のおむつ1の背側端部102と、隣接する段のおむつ1の背側端部102とが隣接する様に、複数のおむつ1を多段に充填する。
各段に充填されるおむつ1の数は同数である。例えば、複数のおむつ1は包装体210に縦方向Xに2段(N=2)に充填され、各段に充填されるおむつ1の数は、例えば、31、29、22、19又は13枚等である。
図5に示す様に、おむつ1の縦方向Xの長さL1を、股下部5cの端部5c1から背側端部102までの長さとする。図7に示す様に、包装体210の縦方向Xの長さL2を、縦方向Xに対向する上面部210dから下面部210eまでの長さとする。厳密には、包装体210の縦方向Xの長さL2は、上面部210dの内面から下面部210eの内面までの長さである。包装体210の縦方向Xの長さL2は、N個のおむつ1の縦方向Xの長さL1の合計より小さい。図8の例では、複数のおむつ1を包装体210に縦方向Xに2段(N=2)に充填する場合、包装体210の縦方向Xの長さL2は、2個のおむつ1の縦方向Xの長さL1の合計より小さい(L2<L1×2)。
なお、複数のおむつ1を縦方向Xに1段(N=1)に充填してもよい。この場合は、縦方向Xに連続する様に充填とは、複数のおむつ1を1段に連続する様に充填することを意味する。即ち、実質的には、複数のおむつ1は縦方向Xに1段に充填されるのみである。また、包装体210の縦方向Xの長さL2は、1個のおむつ1の縦方向Xの長さL1の合計より小さい(L2<L1)。
包装体210は、例えば、側面折り込み型のガセット袋である。筒状に形成した基材の幅方向両端をそれぞれ長手方向に沿う折り目により各々内側に折り込むことにより、前面部210a、下面部210e、右側面部210b及び左側面部210cを形成する。所定長に切断した上端部を融着または接着等によりシールすることにより上面部210dを形成し、複数のおむつ1を上面部210dに対向する開口から上面部210dに向けて縦方向Xに充填する(図8の左図)。あるいは、逆に、所定長に切断した下端部を融着または接着等により封止することにより下面部210eを形成し、複数のおむつ1を下面部210eに対向する開口から下面部210eに向けて縦方向Xに充填してもよい(不図示)。図8の左図の例では、1段目のおむつ1の股下部5cの端部5c1が包装体210の上面部210dの内面に接触し、2段目のおむつ1の股下部5cの端部5c1が1段目のおむつ1の背側端部102に接触する。
次に、図8の右図に示す様に、複数のおむつ1を充填した包装体210を封止する。具体的には、包装体210にN段に充填された全てのおむつ1の背側延出部5hと背側本体部5iとの境界部に対して縦方向Xの成分を含む方向に所定値の圧力が印加されるように包装体210を封止する。これにより、折り曲げ部103を形成する(ステップS3)。以上により、それぞれ折り曲げ部103を有する複数のおむつ1が製造される。
図8の例では、シールされた上面部210dに対向する開口を封止することにより、下面部210eを形成する。あるいは、逆に、シールされた下面部210eに対向する開口を封止することにより、上面部210dが形成されてもよい(不図示)。
所定値の圧力は、例えば、100Pa以上、好ましくは150Pa以上、より好ましくはである200Pa以上である。ここで、所定値の圧力が印加とは、包装体210を封止してから使用者が包装体210を開封するまで、常時、境界部に所定値の圧力が印加され続けることを意味する。全てのおむつ1の境界部に所定値の圧力が印加されるとは、おむつ1の境界部の包装体210での位置に拘わらず、全てのおむつ1の境界部に所定値以上の圧力が印加されることを意味する。
上述のように、背側延出部5hに配置された複数の弾性部材10は、横方向Yに延在し、横方向Yに収縮可能である。これにより、背側延出部5hが横方向Y全域に亘って横方向Yに収縮しつつ、折り曲げ部103を境界として腹側部5aに向けて内側に(Z方向を含む成分に)巻き込むようにカーブしやすい構造となっている。また、一対のサイド補強部105は、サイド接合部8と連続し同様の構成を有するので、背側本体部5iと腹側部5aとを積層して接合するサイド接合部8よりも、背側延出部5hだけを(積層せずに)補強するサイド補強部105の方が、相対的に剛性が低い。このため、背側本体部5i及び腹側部5aと背側延出部5hとに同様の複数の弾性部材10が存在しながらも、背側本体部5i及び腹側部5aはカーブしにくい一方、背側延出部5hだけが腹側部5aに向けて内側に(Z方向を含む成分に)巻き込むようにカーブしやすくなる。また、上述のように、背側延出部5hは腹側部5aに対向せずはみ出た部分であるため、おむつ1の背側延出部5hを除く部分(即ち、互いに対向する背側本体部5i及び腹側部5a)よりも剛性が低い。
これらの構造により、包装体210にN段に充填された全てのおむつ1の背側延出部5hと背側本体部5iとの境界部に対して縦方向Xの成分を含む方向に所定値の圧力が印加されるように包装体210を封止すると、背側延出部5hが境界部から腹側部5aに向けて内側に(Z方向を含む成分に)巻き込むようにカーブする様に、境界部が折れ曲がる。上述のように、包装体210を封止してから使用者が包装体210を開封するまで、常時、境界部に所定値の圧力が印加され続ける。その結果、境界部の折り曲げが定着し、これにより、折り曲げ部103が形成される。
なお、図8の例では、全てのおむつ1の股下部5cの端部5c1が包装体210の上面部210dを向くように、複数のおむつ1が包装体210に充填される。しかしながら、包装体210に充填された全てのおむつ1の背側延出部5hと背側本体部5iとの境界部に対して縦方向Xの成分を含む方向に所定値の圧力が印加されるように包装体210を封止する限り、包装体210内での複数のおむつ1の向きはこれに限定されない。例えば、全てのおむつ1の股下部5cの端部5c1が包装体210の下面部210eを向くように、複数のおむつ1が包装体210に充填されてもよい。あるいは、1枚おきにおむつ1の股下部5cの端部5c1が包装体210の上面部210d又は下面部210eを向くように、互い違いに、複数のおむつ1が包装体210に充填されてもよい。あるいは、おむつ1が縦方向Xに短くなるように背側本体部5i及び腹側部5aが2つ折りにされた状態で、複数のおむつ1が包装体210に充填されてもよい。この場合も、例えば、全てのおむつ1の2つ折りの折り目が包装体210の下面部210eを向くように、複数のおむつ1が包装体210に充填されてもよい。全てのおむつ1の2つ折りの折り目が包装体210の上面部210dを向くように、複数のおむつ1が包装体210に充填されてもよい。あるいは、1枚おきにおむつ1の2つ折りの折り目が包装体210の上面部210d又は下面部210eを向くように、互い違いに、複数のおむつ1が包装体210に充填されてもよい。
また、図8の例では、複数のおむつ1を上面部210dに対向する開口から上面部210dに向けて縦方向Xに充填することにより、複数のおむつ1を、縦方向Xに連続する様に、包装体210に縦方向XにN段に充填する(図8の左図)。しかしながら、包装体210に充填された全てのおむつ1の背側延出部5hと背側本体部5iとの境界部に対して縦方向Xの成分を含む方向に所定値の圧力が印加されるように包装体210を封止する限り、複数のおむつ1を充填する方向は縦方向Xに限定されない。例えば、複数のおむつ1を右側面部210b又は左側面部210cに向けて対向する開口から横方向Yに充填することにより、複数のおむつ1を、縦方向Xに連続する様に、包装体210に縦方向XにN段に充填してもよい。複数のおむつ1を前面部210a又は後面部210fに向けて対向する開口から厚み方向Zに充填することにより、複数のおむつ1を、縦方向Xに連続する様に、包装体210に縦方向XにN段に充填してもよい。
[圧力]
典型的には、吸収性物品の包装体は、包装体を封止してから使用者が包装体を開封するまで、常時、充填された全ての吸収性物品の所定箇所に所定値の圧力を意図的に印加し続けるようには設計されていない。
一方、特許文献2によれば、外装体の内側シート又は外側シートの一方に親水化剤を塗布し、内側シート及び外側シートを積層及び接着して吸収性物品を作製し、積層部分に厚み方向に十分な圧力が加わる状態で吸収性物品を製品パッケージ袋に充填及び封止することにより、親水化剤を塗布した一方のシートから親水化剤を塗布していない他方のシートに親水化剤を転写する。また、特許文献2によれば、圧力300kg/m(即ち、2942Pa)以上で6時間以上加圧を行うことが望ましく、特に圧力300~500kg/m(即ち、2942~4903Pa)程度で24時間以上行うことが望ましい(0084段落)。また、特許文献2によれば、圧力が0~100kg/m(即ち、0~980.7Pa)の加圧状態では、53時間を経過しても、水滴が15分以内にSMMS不織布内に浸透することはなかった(0095段落、表1)。
特許文献2によれば、圧力が0~100kg/m(即ち、0~980.7Pa)の加圧状態は、吸水性向上には不十分である。これに対して、本実施形態では、包装体210にN段に充填された全てのおむつ1の背側延出部5hと背側本体部5iとの境界部に対して縦方向Xの成分を含む方向に100Pa以上の圧力が印加されるように包装体210を封止する。言い換えれば、本実施形態の圧力(100Pa以上)は、特許文献2では不十分な圧力(即ち、0~980.7Paの範囲内に含まれる)であり、特許文献2で十分とされる圧力(即ち、2942Pa以上)より低い。必要な圧力が高い程、吸収性物品を包装体に充填する工程の難易度が上がるおそれがある。これに対して、本実施形態によれば、特許文献2よりも容易かつ確実に、吸収性物品を包装体に充填し、充填された吸収性物品の所定箇所に所定値の圧力を印加することを実現可能である。
上述のように、背側延出部5hに配置された複数の弾性部材10は、横方向Yに延在し、横方向Yに収縮可能である。これにより、背側延出部5hが横方向Y全域に亘って横方向Yに収縮しつつ、折り曲げ部103を境界として腹側部5aに向けて内側に(Z方向を含む成分に)巻き込むようにカーブしやすい構造となっている。また、一対のサイド補強部105は、サイド接合部8と連続し同様の構成を有するので、背側本体部5iと腹側部5aとを積層して接合するサイド接合部8よりも、背側延出部5hだけを(積層せずに)補強するサイド補強部105の方が、相対的に剛性が低い。このため、背側本体部5i及び腹側部5aと背側延出部5hとに同様の複数の弾性部材10が存在しながらも、背側本体部5i及び腹側部5aはカーブしにくい一方、背側延出部5hだけが腹側部5aに向けて内側に(Z方向を含む成分に)巻き込むようにカーブしやすくなる。また、上述のように、背側延出部5hは腹側部5aに対向せずはみ出た部分であるため、おむつ1の背側延出部5hを除く部分(即ち、互いに対向する背側本体部5i及び腹側部5a)よりも剛性が低い。
これらの構造により、包装体210にN段に充填された全てのおむつ1の背側延出部5hと背側本体部5iとの境界部に対して縦方向Xの成分を含む方向に、特許文献2よりも低い100Pa以上の圧力が印加されるように包装体210を封止することで、背側延出部5hが境界部から腹側部5aに向けて内側に(Z方向を含む成分に)巻き込むようにカーブする様に、境界部が折れ曲がり、折り曲げ部103を形成することができる。
<圧力測定方法>
包装体210に充填及び封止されたおむつ1の境界部に印加された圧力は装着圧測定装置((株)エイエムアイ・テクノ製の接触圧測定器(AMI3037-2))によって測定される。具体的には、φ=15mmのエアパックを用い、おむつ1のウエスト端部と図8の包装体210と直接、接する部位において包装体210とおむつウエスト端部の間にかかる接触圧を測定する。これをおむつ1のウエスト端部と包装体210が接する全てのおむつ1において測定して平均圧力を測定し、これを境界部に印加された圧力とする。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態では、外装体5が、腹側部5aと、背側部5bと、股下部5cと、を有すると説明したが、これに限定されない。例えば、外装体5は、股下領域を有さず、腹側領域と背側領域とが分割された構成を有していてもよい。
本発明に係るパンツ型吸収性物品は、乳幼児用の使い捨ておむつでなくてもよく、例えば、大人用や子供用の使い捨ておむつであってもよい。更に、本発明に係るパンツ型吸収性物品は、下半身に着用するタイプの吸収性物品であれば、使い捨ておむつでなくてもよい。このようなパンツ型吸収性物品としては、例えば、パンツ型の生理用ナプキンなどが挙げられる。
1…パンツ型吸収性物品(使い捨ておむつ、おむつ)
4…吸収性本体
5…外装体
5a…腹側部
5b…背側部
5c…股下部
5c1…端部
5h…背側延出部
5i…背側本体部
50…熱可塑性シート
8…サイド接合部
S…シール部
101…腹側端部
102…背側端部
103…折り曲げ部
104…背側延出側縁部
105…サイド補強部
106…吸収性本体背側端部
107…吸収性本体腹側端部
108…吸収性背側領域
109…吸収性腹側領域
210…包装体

Claims (12)

  1. 吸収性本体と、複数の熱可塑性シートを含み前記吸収性本体の非肌側に配置され、ウエスト開口部と一対のレッグ開口部を有する外装体と、を備え、着用者の腹側から股下部を通って背側に延びる縦方向と、前記縦方向に直交する横方向と、を有するパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、
    着用者の腹側に配置され、前記ウエスト開口部を構成する腹側端部を有する腹側部と、
    着用者の背側に配置され、前記ウエスト開口部を構成する背側端部を有する背側部と、
    前記腹側部の前記横方向における側縁部と前記背側部の前記横方向における側縁部とがそれぞれ接合された一対のサイド接合部と、を有し、
    前記背側端部は、前記腹側端部より、前記縦方向において前記一対のレッグ開口部から離れて位置し、
    前記外装体の前記背側部は、
    前記縦方向において前記腹側端部から前記背側端部まで延出した背側延出部と、
    前記背側部から前記背側延出部を除いた背側本体部と、
    前記背側延出部と前記背側本体部との境界部であり、前記背側延出部が前記背側本体部から前記腹側部に向けて折り曲げられる折り曲げ部と、
    を有し、
    前記背側延出部は、
    前記横方向に対向する一対の背側延出側縁部と、
    前記一対の背側延出側縁部の間に配置された、前記横方向に延在し、前記横方向に収縮可能な複数の弾性部材と、
    前記背側延出部の前記一対の背側延出側縁部にそれぞれ設けられた、前記サイド接合部と連続する一対のサイド補強部と、
    を有し、
    前記吸収性本体は、前記背側部に位置する前記縦方向の端部である吸収性本体背側端部と、前記吸収性本体背側端部を含む吸収性背側領域と、を有し、
    前記吸収性本体背側端部は、前記折り曲げ部より、前記縦方向において前記一対のレッグ開口部寄りに位置する
    パンツ型吸収性物品。
  2. 包装体に充填された前記パンツ型吸収性物品の前記背側延出部と前記背側本体部との前記境界部に対して前記縦方向の成分を含む方向に圧力が印加されるように前記包装体を封止することにより、前記折り曲げ部が形成される
    請求項1に記載のパンツ型吸収性物品。
  3. 前記圧力は100Pa以上である
    請求項2に記載のパンツ型吸収性物品。
  4. 前記パンツ型吸収性物品の前記縦方向の長さを、前記股下部の端部から前記背側端部までの長さとしたとき、前記包装体の前記縦方向の長さがN個の前記パンツ型吸収性物品の前記縦方向の長さの合計より小さい前記包装体に、
    複数の前記パンツ型吸収性物品を、前記縦方向に連続する様に、前記包装体に前記縦方向にN段に充填して前記包装体を封止することにより、前記折り曲げ部が形成され、
    Nは正の整数である
    請求項2又は3に記載のパンツ型吸収性物品。
  5. 前記吸収性本体は、前記腹側部に位置する前記縦方向の端部である吸収性本体腹側端部と、前記吸収性本体腹側端部を含む吸収性腹側領域と、を有し、
    前記吸収性本体は、高吸収性ポリマー及びパルプ繊維を含む吸水性コアを有する吸収体を有し、
    前記吸収性背側領域における前記吸水性コアの、前記高吸収性ポリマーに対する前記パルプ繊維比率は、
    質量比で10%以下であり、
    前記吸収性腹側領域における前記吸水性コアの、前記高吸収性ポリマーに対する前記パルプ繊維比率より低い
    請求項1乃至4の何れか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
  6. 前記吸収性本体は、吸水性コアと、前記吸収性コアを覆うコアラップシートと、を有する吸収体を有し、
    前記コアラップシートは不織布である
    請求項1乃至5の何れか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
  7. 前記複数の熱可塑性シートは、前記外装体の非肌側を構成する外層シートと、前記外層シートに隣接する内層シートと、を含み、
    前記背側延出部において、前記外層シートの曲げ剛性が0.015gf・cm/cm以下である
    請求項1乃至6の何れか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
  8. 前記複数の熱可塑性シートは、前記外装体の非肌側を構成する外層シートと、前記外層シートに隣接する内層シートと、を含み、
    前記背側延出部において、前記外層シートの厚みは、前記内層シートの厚みより大きい
    請求項1乃至7の何れか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
  9. 前記背側延出部の前記縦方向の長さは7mm以上である
    請求項1乃至8の何れか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
  10. 前記吸収性本体は、前記腹側部に位置する前記縦方向の端部である吸収性本体腹側端部と、前記吸収性本体腹側端部を含む吸収性腹側領域と、を有し、
    前記吸収性本体は、高吸収性ポリマーを含む吸水性コアを有し、
    前記吸収性背側領域における前記吸水性コアの前記高吸収性ポリマーの容量は、前記吸収性腹側領域における前記吸水性コアの前記高吸収性ポリマーの容量より小さい
    請求項1乃至9の何れか一項に記載のパンツ型吸収性物品。
  11. 吸収性本体と、複数の熱可塑性シートを含み前記吸収性本体の非肌側に配置され、ウエスト開口部と一対のレッグ開口部を有する外装体と、を備え、着用者の腹側から股下部を通って背側に延びる縦方向と、前記縦方向に直交する横方向と、を有するパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、
    着用者の腹側に配置され、前記ウエスト開口部を構成する腹側端部を有する腹側部と、
    着用者の背側に配置され、前記ウエスト開口部を構成する背側端部を有する背側部と、
    前記腹側部の前記横方向における側縁部と前記背側部の前記横方向における側縁部とがそれぞれ接合された一対のサイド接合部と、を有し、
    前記背側端部は、前記腹側端部より、前記縦方向において前記一対のレッグ開口部から離れて位置し、
    前記外装体の前記背側部は、
    前記縦方向において前記腹側端部から前記背側端部まで延出した背側延出部と、
    前記背側部から前記背側延出部を除いた背側本体部と、
    前記背側延出部と前記背側本体部との境界部と、
    を有し、
    前記背側延出部は、
    前記横方向に対向する一対の背側延出側縁部と、
    前記一対の背側延出側縁部の間に配置された、前記横方向に延在し、前記横方向に収縮可能な複数の弾性部材と、
    前記背側延出部の前記一対の背側延出側縁部にそれぞれ設けられた、前記サイド接合部と連続する一対のサイド補強部と、
    を有し、
    前記吸収性本体は、前記背側部に位置する前記縦方向の端部である吸収性本体背側端部と、前記吸収性本体背側端部を含む吸収性背側領域と、を有し、
    前記吸収性本体背側端部は、前記境界部より、前記縦方向において前記一対のレッグ開口部寄りに位置する
    パンツ型吸収性物品を、
    包装体に充填し、
    前記包装体に充填された前記パンツ型吸収性物品の前記背側延出部と前記背側本体部との前記境界部に対して前記縦方向の成分を含む方向に圧力が印加されるように前記包装体を封止することにより、前記背側延出部が前記背側本体部から前記腹側部に向けて折り曲げられる折り曲げ部を形成する
    パンツ型吸収性物品の製造方法。
  12. 吸収性本体と、複数の熱可塑性シートを含み前記吸収性本体の非肌側に配置され、ウエスト開口部と一対のレッグ開口部を有する外装体と、を備え、着用者の腹側から股下部を通って背側に延びる縦方向と、前記縦方向に直交する横方向と、を有するパンツ型吸収性物品であって、
    前記外装体は、
    着用者の腹側に配置され、前記ウエスト開口部を構成する腹側端部を有する腹側部と、
    着用者の背側に配置され、前記ウエスト開口部を構成する背側端部を有する背側部と、
    前記腹側部の前記横方向における側縁部と前記背側部の前記横方向における側縁部とがそれぞれ接合された一対のサイド接合部と、を有し、
    前記背側端部は、前記腹側端部より、前記縦方向において前記一対のレッグ開口部から離れて位置し、
    前記外装体の前記背側部は、
    前記縦方向において前記腹側端部から前記背側端部まで延出した背側延出部と、
    前記背側部から前記背側延出部を除いた背側本体部と、
    前記背側延出部と前記背側本体部との境界部と、
    を有し、
    前記背側延出部は、
    前記横方向に対向する一対の背側延出側縁部と、
    前記一対の背側延出側縁部の間に配置された、前記横方向に延在し、前記横方向に収縮可能な複数の弾性部材と、
    前記背側延出部の前記一対の背側延出側縁部にそれぞれ設けられた、前記サイド接合部と連続する一対のサイド補強部と、
    を有し、
    前記吸収性本体は、前記背側部に位置する前記縦方向の端部である吸収性本体背側端部と、前記吸収性本体背側端部を含む吸収性背側領域と、を有し、
    前記吸収性本体背側端部は、前記境界部より、前記縦方向において前記一対のレッグ開口部寄りに位置する
    パンツ型吸収性物品
    が充填及び封止された包装体であって、
    前記包装体は、
    前記包装体に充填された前記パンツ型吸収性物品の前記背側延出部と前記背側本体部との前記境界部に対して前記縦方向の成分を含む方向に圧力が印加されるように前記包装体を封止することにより、前記背側延出部が前記背側本体部から前記腹側部に向けて折り曲げられる折り曲げ部を形成する
    パンツ型吸収性物品の包装体。
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