JP2023025889A - 切削ブレードの整形方法 - Google Patents

切削ブレードの整形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023025889A
JP2023025889A JP2021131320A JP2021131320A JP2023025889A JP 2023025889 A JP2023025889 A JP 2023025889A JP 2021131320 A JP2021131320 A JP 2021131320A JP 2021131320 A JP2021131320 A JP 2021131320A JP 2023025889 A JP2023025889 A JP 2023025889A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting blade
shaping
cutting
unit
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021131320A
Other languages
English (en)
Inventor
良吾 馬路
Ryogo Umaji
浩司 楠部
Koji Kusube
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Disco Corp
Original Assignee
Disco Abrasive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Disco Abrasive Systems Ltd filed Critical Disco Abrasive Systems Ltd
Priority to JP2021131320A priority Critical patent/JP2023025889A/ja
Priority to KR1020220095757A priority patent/KR20230024209A/ko
Priority to TW111129153A priority patent/TW202306703A/zh
Priority to CN202210944643.6A priority patent/CN115703203A/zh
Publication of JP2023025889A publication Critical patent/JP2023025889A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B7/00Machines or devices designed for grinding plane surfaces on work, including polishing plane glass surfaces; Accessories therefor
    • B24B7/20Machines or devices designed for grinding plane surfaces on work, including polishing plane glass surfaces; Accessories therefor characterised by a special design with respect to properties of the material of non-metallic articles to be ground
    • B24B7/22Machines or devices designed for grinding plane surfaces on work, including polishing plane glass surfaces; Accessories therefor characterised by a special design with respect to properties of the material of non-metallic articles to be ground for grinding inorganic material, e.g. stone, ceramics, porcelain
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B27/00Other grinding machines or devices
    • B24B27/06Grinders for cutting-off
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B53/00Devices or means for dressing or conditioning abrasive surfaces
    • B24B53/06Devices or means for dressing or conditioning abrasive surfaces of profiled abrasive wheels
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B53/00Devices or means for dressing or conditioning abrasive surfaces
    • B24B53/12Dressing tools; Holders therefor
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/67Apparatus specially adapted for handling semiconductor or electric solid state devices during manufacture or treatment thereof; Apparatus specially adapted for handling wafers during manufacture or treatment of semiconductor or electric solid state devices or components ; Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67011Apparatus for manufacture or treatment
    • H01L21/67092Apparatus for mechanical treatment

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Dicing (AREA)

Abstract

Figure 2023025889000001
【課題】容易にかつ低コストで切削ブレードの形状を整形できる切削ブレードの整形方法を提供すること。
【解決手段】切削ブレードの整形方法は、チャックテーブル10で保持したドレッサーボード200に、回転する切削ブレード21の先端を所定量201切り込ませた状態にする整形準備ステップと、整形準備ステップ実施後、スピンドルの軸心方向に切削ブレード21を移動させながら切削ブレード21を上昇させ、切削ブレード21の先端の片面(面26)側に傾斜面28を形成する整形ステップと、を備え、切削ブレード21の傾斜面28が所望の角度または幅になるまで、整形準備ステップ及び整形ステップを繰り返すものである。
【選択図】図8

Description

本発明は、切削ブレードの整形方法に関する。
半導体デバイスウェーハや、セラミックス基板、ガラス基板、樹脂パッケージ基板など各種板状の被加工物を切削ブレードで切断し、個々のチップに分割するために、切削装置(ダイサ)が用いられている。通常のダイシングでは、基板をフルカットして分割するが、チップの欠けを抑制したり、V溝やチップに傾斜面を形成するため、先端形状がV形状の切削ブレードを用いて、ダイシングや溝入れをする場合がある(例えば、特許文献1、2及び3参照)。
特開2004-039906号公報 特開2012-044096号公報 特開2019-160887号公報
その場合、ブレード先端は消耗のため形状が崩れやすく、形状が崩れる度に切削ブレードを新品に交換すると、切削ブレードのコストが膨大になってしまう。そこで、切削ブレードの形状を整形するための加工装置が考案されたが、新たに設備を導入する必要があり、容易に実施出来ないという問題があった。また、もともと先端に角度を付けた整形済ブレードをブレードメーカーから購入し、スピンドルに装着すると、スピンドルの回転中心と切削ブレードの中心がずれ、僅かながらも偏心した状態となる。また、偏心を修正するためにドレッシングすると切削ブレードの消耗により刃先の形状が早く変化してしまうため、ドレッシングもできないので、偏心を修正も出来ないという問題も抱えていた。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、容易にかつ低コストで切削ブレードの形状を整形できる切削ブレードの整形方法を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の切削ブレードの整形方法は、被加工物を保持面で保持するチャックテーブルと、該保持面と平行な軸心を備えるスピンドルに円環状の切削ブレードを装着して該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ユニットと、該チャックテーブルと該切削ユニットを相対的に移動させる移動ユニット、を備える切削装置を用いて、該切削ブレードを整形する切削ブレードの整形方法であって、該チャックテーブルで保持したドレッサーボードに、回転する切削ブレードの先端を所定量切り込ませた状態にする整形準備ステップと、該整形準備ステップ実施後、該スピンドルの軸心方向に該切削ブレードを移動させながら該切削ブレードを上昇させ、該切削ブレード先端の片面側に傾斜面を形成する整形ステップと、を備え、該切削ブレードの傾斜面が所望の角度または幅になるまで、該整形準備ステップ及び該整形ステップを繰り返すものである。
該整形ステップは、該スピンドルの軸心方向の正方向及び負方向の両方を実施し、該切削ブレードの一方の面及び他方の面両方の先端に傾斜面を形成してもよい。
該整形ステップ実施後、再度該整形準備ステップを実施する前に、該切削ブレードの消耗量を測定する消耗量測定ステップを備え、該切削ブレードが消耗しても該整形準備ステップで該切削ブレードが所定量切り込んでもよい。
本発明は、容易にかつ低コストで切削ブレードの形状を整形できる。
図1は、実施形態に係る切削ブレードの整形方法を実施する切削装置の構成例を示す斜視図である。 図2は、図1の切削装置の切削ユニットを示す分解斜視図である。 図3は、実施形態に係る切削ブレードの整形方法の処理の手順の一例を示すフローチャートである。 図4は、実施形態に係る切削ブレードの整形方法を説明する断面図である。 図5は、図3の整形準備ステップを説明する斜視図である。 図6は、図3の整形準備ステップを説明する斜視図である。 図7は、図3の整形準備ステップを説明する断面図である。 図8は、図3の整形ステップを説明する断面図である。 図9は、図3の整形ステップを説明する断面図である。 図10は、図3の傾斜面判定ステップの一例を説明する断面図である。 図11は、図3の傾斜面判定ステップの一例を説明する上面図である。 図12は、図3の消耗量測定ステップの一例を説明する上面図である。 図13は、変形例1に係る切削ブレードの整形方法を説明する断面図である。 図14は、変形例2に係る切削ブレードの整形方法を説明する断面図である。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
本発明の実施形態に係る切削ブレードの整形方法を図面に基づいて説明する。図1は、実施形態に係る切削ブレードの整形方法を実施する切削装置1の構成例を示す斜視図である。図2は、図1の切削装置1の切削ユニット20を示す分解斜視図である。切削装置1は、図1に示すように、チャックテーブル10と、切削ユニット20と、移動ユニット30と、撮像ユニット40と、制御ユニット50と、を備える。
本実施形態において、切削装置1が切削加工する切削加工対象である被加工物100は、例えば、シリコン、サファイア、シリコンカーバイド(SiC)、ガリウムヒ素などを母材とする円板状の半導体デバイスウエーハや光デバイスウエーハなどである。被加工物100は、図1に示すように、平坦な表面101の格子状に形成される複数の分割予定ライン102によって区画された領域にデバイス103が形成されている。被加工物100は、本実施形態では、表面101の裏側の裏面104に粘着テープ105が貼着され、粘着テープ105の外縁部に環状フレーム106が装着されているが、本発明ではこれに限定されない。また、本発明では、被加工物100は、樹脂により封止されたデバイスを複数有した矩形状のパッケージ基板、セラミックス板、又はガラス板等でも良い。
チャックテーブル10は、凹部が形成された円板状の枠体と、凹部内に嵌め込まれた円板状の吸着部と、を有する。チャックテーブル10の吸着部は、ポーラス状のポーラスセラミック等から形成され、図示しない真空吸引経路を介して図示しない真空吸引源と接続されている。チャックテーブル10の吸着部の上面は、被加工物100が載置されて、載置された被加工物100を吸引保持する保持面11である。保持面11は、本実施形態では、被加工物100が表面101を上方に向けて載置され、載置された被加工物100を裏面104側から粘着テープ105を介して吸引保持する。保持面11とチャックテーブル10の枠体の上面とは、同一平面上に配置されており、水平面であるXY平面に平行に形成される。チャックテーブル10は、移動ユニット30のX軸移動ユニット31により水平方向の一方向であるX軸方向に移動自在で、不図示の回転駆動源により鉛直方向であり保持面11に対して垂直なZ軸方向と平行な軸心周りに回転自在に設けられている。
切削ユニット20は、図2に示すように、先端に切削ブレード21が装着されるスピンドル22と、マウントフランジ24と、を備える。切削ブレード21は、ダイヤモンドやCBN(Cubic Boron Nitride)等の砥粒が、金属や樹脂等のボンド材(結合材)で固定され所定厚みに形成された円環状の切り刃21-1を有する切削砥石である。切削ブレード21は、切削するに従い切り刃21-1が磨耗することで自生発刃し、一定以上の切れ味が常に維持される。切削ブレード21は、図2に示す例ではハブレスブレードであるが、本発明ではこれに限定されず、環状の基台の外周に環状の切り刃21-1が固定されたハブブレードでもよい。
スピンドル22は、水平方向の別の一方向でありX軸方向に直交するY軸方向と平行な軸心、すなわち保持面11と平行な軸心を備える。マウントフランジ24は、切削ブレード21を挟みこんで、スピンドル22の先端に固定する。スピンドル22の先端に装着された切削ブレード21は、スピンドル22の回転動作により、Y軸方向と平行な軸心周りの回転動作が加えられて、チャックテーブル10に保持された被加工物100を切削加工する。切削ユニット20は、図1に示すように、チャックテーブル10に保持された被加工物100に対して、移動ユニット30のY軸移動ユニット32によりY軸方向に移動自在に設けられ、かつ、移動ユニット30のZ軸移動ユニット33によりZ軸方向(昇降方向)に移動自在に設けられている。
移動ユニット30は、図1に示すように、X軸移動ユニット31と、Y軸移動ユニット32と、Z軸移動ユニット33とを備える。X軸移動ユニット31は、チャックテーブル10を切削ユニット20に対して相対的にX軸方向(加工送り方向)に沿って移動させる。Y軸移動ユニット32は、切削ユニット20をチャックテーブル10に対して相対的にY軸方向(割り出し送り方向)に沿って移動させる。Z軸移動ユニット33は、切削ユニット20をチャックテーブル10に対して相対的にZ軸方向(切り込み送り方向)に沿って移動させる。このように、移動ユニット30は、チャックテーブル10と切削ユニット20とを相対的に移動させる。
X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33は、軸心回りに回転自在に設けられた周知のボールねじ、ボールねじを軸心回りに回転させる周知のパルスモータ及びチャックテーブル10又は切削ユニット20をX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向に移動自在に支持する周知のガイドレールを備える。また、X軸移動ユニット31、Y軸移動ユニット32及びZ軸移動ユニット33は、チャックテーブル10又は切削ユニット20のX軸方向、Y軸方向又はZ軸方向の位置を検出する周知の位置検出器を備え、位置検出器で検出した位置を制御ユニット50に出力する。
切削装置1は、移動ユニット30によりスピンドル22の先端に装着された切削ブレード21をチャックテーブル10に保持された被加工物100に対して所定の位置にセットし、切削ブレード21を回転させながら、チャックテーブル10に保持された被加工物100に対して分割予定ライン102に沿って相対的に移動させることにより、切削ブレード21で被加工物100を分割予定ライン102に沿って切削加工する。
撮像ユニット40は、本実施形態では、切削ユニット20に取り付けられて、切削ユニット20と一体に移動する。撮像ユニット40は、チャックテーブル10に保持された加工前及び加工後の被加工物100を撮像する撮像素子を備えている。撮像素子は、例えば、CCD(Charge-Coupled Device)撮像素子又はCMOS(Complementary MOS)撮像素子である。撮像ユニット40は、チャックテーブル10に保持された被加工物100を撮像して、被加工物100と切削ブレード21との位置合わせを行なうアライメントを遂行するための画像を得、得た画像を制御ユニット50に出力する。撮像ユニット40は、チャックテーブル10に保持された被加工物100を撮像して、被加工物100に形成された切削溝の品質を確認するカーフチェックを遂行するための画像を得、得た画像を制御ユニット50に出力する。
制御ユニット50は、切削装置1の各種構成要素の動作を制御して、被加工物100の切削加工処理、及び、実施形態に係る切削ブレードの整形方法の処理を切削装置1に実施させる。制御ユニット50は、本実施形態では、コンピュータシステムを含む。制御ユニット50が含むコンピュータシステムは、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサを有する演算処理装置と、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)のようなメモリを有する記憶装置と、入出力インターフェース装置とを有する。制御ユニット50の演算処理装置は、制御ユニット50の記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施して、切削装置1を制御するための制御信号を、制御ユニット50の入出力インターフェース装置を介して切削装置1の各構成要素に出力する。
次に、本明細書は、実施形態に係る切削ブレードの整形方法の処理の動作を、図面を用いて説明する。図3は、実施形態に係る切削ブレードの整形方法の処理の手順の一例を示すフローチャートである。図4は、実施形態に係る切削ブレードの整形方法を説明する断面図である。図5及び図6は、図3の整形準備ステップ1001を説明する斜視図である。図7は、図3の整形準備ステップ1001を説明する断面図である。図8及び図9は、図3の整形ステップ1002を説明する断面図である。図10及び図11は、それぞれ、図3の傾斜面判定ステップ1003の一例を説明する断面図及び上面図である。図12は、図3の消耗量測定ステップ1004の一例を説明する上面図である。
実施形態に係る切削ブレードの整形方法は、切削装置1によって実施される動作処理の一例であり、図3に示すように、整形準備ステップ1001と、整形ステップ1002と、傾斜面判定ステップ1003と、消耗量測定ステップ1004と、を備える。実施形態に係る切削ブレードの整形方法は、例えば、切削ブレード21をスピンドル22に装着して、当該切削ブレード21で被加工物100を切削する前に、当該切削ブレード21に対して実施される。
切削ブレードの整形方法は、本実施形態では、例えば、砥粒の種類が合成ダイヤモンド(Synthetic Diamond、SD)で、粒度が#800で、集中度が100で、外径が58mmで、厚さが0.2mmのビトリファイドボンドブレード(Vitrified Bond Blade)である切削ブレード21を、図4に示すように、径方向に沿った断面の形状を矩形状から、切り刃21-1の先端(外周面)の一方の面26側に、径方向に対して所定の角度θ1及び所定の幅W1の傾斜面28を形成し、他方の面27側に、径方向に対して所定の角度θ2及び所定の幅W2の傾斜面29を形成した形状に整形する方法について説明する。ここで、傾斜面28,29の幅W1,W2は、図4に示すように、傾斜面28,29において切り刃21-1の厚さ方向に沿った長さのことである。なお、切削ブレードの整形方法は、本発明ではこれに限定されず、いかなる砥粒、粒度、集中度、外径、及び、厚さの切削ブレード21をいずれかの面26,27側に所望の角度θ1,θ2の傾斜面28,29を形成した形状に整形する場合にも実施できる。
また、本実施形態では、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の一方の面26側がスピンドル22の軸心方向の正方向(図4の-Y方向)側であり、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の他方の面27側がスピンドル22の軸心方向の負方向(図4の+Y方向)側である。切削ブレードの整形方法は、本実施形態では、スピンドル22の軸心方向の正方向及び負方向の両方について、別々に実施する。すなわち、本実施形態では、整形ステップ1002は、スピンドル22の軸心方向の正方向及び負方向の両方について別々に実施して、切削ブレード21の切り刃21-1の一方の面26及び他方の面27の両方の先端にそれぞれ傾斜面28,29を形成し、これらの別々の整形ステップ1002毎に整形ステップ1002の実施前に整形準備ステップ1001を実施する。
整形準備ステップ1001は、チャックテーブル10で保持したドレッサーボード200に、回転する切削ブレード21の切り刃21-1の先端を所定量201(図7参照)切り込ませた状態にするステップである。整形準備ステップ1001では、まず、本実施形態では、例えば、図5に示すように、環状フレーム106の裏側の開口を覆うように貼着された粘着テープ105の粘着面に板状のドレッサーボード200の一方の面を貼着することにより、ドレッサーボード200を、粘着テープ105上において環状フレーム106の開口内で収容する。整形準備ステップ1001では、そして、粘着テープ105上において環状フレーム106の開口内で収容したドレッサーボード200を、ドレッサーボード200の一方の面とは反対側の露出面側を上方に向けて、粘着テープ105側をチャックテーブル10の保持面11に向けて載置して、チャックテーブル10の保持面11で粘着テープ105を介してドレッサーボード200を吸引保持する。
ここで、切削ブレードの整形方法で使用するドレッサーボード200は、切削ブレード21のドレッシング(真円出しや目立て)に使用される、砥粒をボンド材で固定した板状のボードであり、切削ブレード21で切削されることにより、切削ブレード21の切り刃21-1を磨耗させるとともに、ドレッサーボード200自身も切削ブレード21の切り刃21-1により切削除去されて切削痕が形成される。ここで、真円出しとは、スピンドル22の回転中心と切削ブレード21の切り刃21-1の外縁の中心とを合わせることであり、目立てとは、切削ブレード21を消耗させて砥粒を突き出させる自生発刃をさせて切れ味を回復させることである。ドレッサーボード200は、本実施形態では、上記した切削ブレード21の例に合わせて、例えば、砥石がホワイトアランダム(White Alundum、WA)で、粒度が#800で、集中度が50で、レジンボンドで板状に固められたものが使用される。なお、ドレッサーボード200は、本発明ではこれに限定されず、切削ブレード21に合わせて、いかなる砥石、粒度、集中度、及び、ボンド剤のものを使用できる。
整形準備ステップ1001では、チャックテーブル10の保持面11で粘着テープ105を介してドレッサーボード200を吸引保持した後、制御ユニット50は、移動ユニット30によりスピンドル22の先端に装着された切削ブレード21をチャックテーブル10に保持されたドレッサーボード200に対する所定の位置(例えば、ドレッサーボード200の中央付近の切削痕が形成されていない位置)に合わせる。整形準備ステップ1001では、次に、制御ユニット50は、この位置合わせした切削ブレード21を所定の回転数(本実施形態では、例えば10000rpm(rotations per minute))で回転させながら、Z軸移動ユニット33により切削ブレード21をドレッサーボード200に対して相対的に切り込み送り方向に沿って互いに接近する方向に移動させ、図6及び図7に示すように、切削ブレード21の切り刃21-1でドレッサーボード200を所定量201だけ切り込ませる。
ここで、所定量201は、スピンドル22の軸心方向の正方向に整形ステップ1002を実施する場合、切削ブレード21の切り刃21-1の一方の面26側に形成したい所望の傾斜面28の径方向の長さに基づいて適宜定められ、この傾斜面28の径方向の長さが大きくなるにしたがって、所定量201は大きく設定される。また、所定量201は、スピンドル22の軸心方向の負方向に整形ステップ1002を実施する場合、正方向と同様に、切削ブレード21の切り刃21-1の他方の面27側に形成したい所望の傾斜面29の径方向の長さに基づいて適宜定められる。所定量201は、本実施形態では、例えば0.7mmに設定される。
整形ステップ1002は、整形準備ステップ1001実施後、スピンドル22の軸心方向に切削ブレード21を移動させながら切削ブレード21を上昇させ、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の片面(いずれかの面26,27)側に傾斜面28,29を形成するステップである。整形ステップ1002では、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の一方の面26側に傾斜面28を形成する場合、制御ユニット50は、図8に示すように、切削ブレード21を所定の回転数(本実施形態では、例えば10000rpm)で回転させつつ、切削ブレード21を、整形準備ステップ1001で位置付けた位置から、Y軸移動ユニット32により一方の面26側の方向(スピンドル22の軸心方向の正方向)に移動させながら、Z軸移動ユニット33により上昇させる。すなわち、この整形ステップ1002では、制御ユニット50は、回転させた切削ブレード21の面26側を、スピンドル22の軸心方向の正方向に向かってドレッサーボード200に押し付けながら、切削ブレード21を斜め方向に上昇させる。これにより、整形ステップ1002では、図8に示すように、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の一方の面26側をドレッサーボード200によって斜め方向に摩耗させて傾斜面28を形成するとともに、ドレッサーボード200を切削ブレード21の切り刃21-1によって切削除去してドレッサーボード200に切削痕202を形成する。
また、整形ステップ1002では、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の他方の面27側に傾斜面29を形成する場合、制御ユニット50は、図9に示すように、切削ブレード21を所定の回転数(本実施形態では、例えば10000rpm)で回転させつつ、切削ブレード21を、整形準備ステップ1001で位置付けた位置から、Y軸移動ユニット32により他方の面27側の方向(スピンドル22の軸心方向の負方向)に移動させながら、Z軸移動ユニット33により上昇させる。すなわち、この整形ステップ1002では、制御ユニット50は、回転させた切削ブレード21の面27側を、スピンドル22の軸心方向の負方向に向かってドレッサーボード200に押し付けながら、切削ブレード21を斜め方向に上昇させる。これにより、整形ステップ1002では、図9に示すように、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の他方の面27側をドレッサーボード200によって斜め方向に摩耗させて傾斜面29を形成するとともに、ドレッサーボード200を切削ブレード21の切り刃21-1によって切削除去してドレッサーボード200に切削痕203を形成する。
ここで、整形ステップ1002における切削ブレード21のスピンドル22の軸心方向の移動速度と、切削ブレード21の上昇方向の移動速度との関係は、形成する所望の傾斜面28,29の角度θ1,θ2に基づいて、切削ブレード21の切り刃21-1の剛性も考慮して、適宜定められる。例えば、軸心方向の移動速度と上昇方向の移動速度との比が、角度θ1,θ2の正接(タンジェント)に基づいて定められる。本実施形態では、例えば、角度θ1,θ2がともに45°であり、整形ステップ1002における切削ブレード21のスピンドル22の軸心方向の移動速度と、切削ブレード21の上昇方向の移動速度とは、ともに0.1mm/sに設定される。
また、整形ステップ1002では、制御ユニット50は、スピンドル22の軸心方向に切削ブレード21を移動させながら切削ブレード21を上昇させつつ、さらに、X軸移動ユニット31によりドレッサーボード200を保持したチャックテーブル10を切削ブレード21に対してX軸方向に沿って相対的に移動させてもよい。これにより、整形ステップ1002では、切削ブレード21の切り刃21-1の先端のいずれかの面26,27側に傾斜面28,29を形成しながら、切削ブレード21の切り刃21-1の真円出しを実施できる。ここで、チャックテーブル10の切削ブレード21に対する移動速度は、本実施形態では、例えば0.3mm/sに設定される。
傾斜面判定ステップ1003は、整形ステップ1002の実施後に、直前の整形ステップ1002で切削ブレード21の切り刃21-1のいずれかの面26,27側に形成された傾斜面28,29の形状が所望の形状になっているか否かを判定するステップである。傾斜面判定ステップ1003では、本実施形態では、図10に示すように、チャックテーブル10で保持した所定のボード300に整形ステップ1002の実施後の切削ブレード21でX軸方向へ切り抜ける切削加工を行い、切削加工後のボード300を切削装置1から搬出して、図11に示すように、顕微鏡などで切削加工後のボード300を側面からX軸方向に沿って観察して、ボード300に形成されたX軸方向に切り抜けられた溝301の傾斜面302,303を観察することにより、それぞれ傾斜面28,29の形状が所望の形状になっているか否かを判定する。
ここで、傾斜面判定ステップ1003で使用する所定のボード300は、切削ブレード21の切り刃21-1よりも硬度が十分に低い素材で形成された板状のボードであり、切削ブレード21で切削されることにより、切削ブレード21の切り刃21-1を磨耗させることなく、ボード300自身が切削ブレード21の切り刃21-1により切削除去されて切削痕302が形成される。所定のボード300は、本実施形態では、上記した切削ブレード21の例に合わせて、例えば、カーボン板やシリコン板が使用される。なお、所定のボード300は、本発明ではこれに限定されず、切削ブレード21に合わせて、切削ブレード21の切り刃21-1よりも硬度が十分に低いいかなる素材のものを使用できる。
傾斜面判定ステップ1003では、傾斜面28,29の形状の判定は、本実施形態では、切削装置1のオペレータが実施するが、本発明ではこれに限定されず、オペレータが観察して得られた傾斜面28,29の角度θ1,θ2及び幅W1,W2の測定結果を不図示の入力ユニットから切削装置1に入力し、この入力を受け付けた切削装置1の制御ユニット50が、この測定結果が所望の角度θ1,θ2及び幅W1,W2になっているかを判定してもよい。このように傾斜面判定ステップ1003を制御ユニット50が実施する場合には、後述するように、制御ユニット50が、この判定結果に基づき、以降の消耗量測定ステップ1004と、次の整形準備ステップ1001及び整形ステップ1002を引き続き自動で実施する。
なお、傾斜面判定ステップ1003は、本発明では、ボード300に形成したX軸方向に切り抜けられた溝301の傾斜面302,303を観察する形態に限定されず、切削ブレード21で同様の所定のボード300を一定深さまで切り込ませるいわゆるチョッパーカットにより形成した溝の端部を利用して傾斜面28,29を判定してもよい。また、傾斜面判定ステップ1003は、切削装置1に備えられた不図示の側写顕微鏡を用いて、直前の整形ステップ1002を実施後の切削ブレード21の切り刃21-1の先端を周方向から観察することにより傾斜面28,29を判定してもよいし、ボード300に形成した溝301をボード300の側面から観察することにより傾斜面28,29を判定してもよい。
実施形態に係る切削ブレードの整形方法は、図3に示すように、傾斜面判定ステップ1003で、直前の整形ステップ1002で整形した側の傾斜面28,29の形状が所望の形状になっていると判定した場合(図3の傾斜面判定ステップ1003でYes)、一致していると判定した面26,27側の傾斜面28,29を形成する一連の処理を終了する。一方、実施形態に係る切削ブレードの整形方法は、図3に示すように、傾斜面判定ステップ1003で、直前の整形ステップ1002で整形した側の傾斜面28,29の形状が所望の形状になっていないと判定した場合(図3の傾斜面判定ステップ1003でNo)、後述する消耗量測定ステップ1004の実施を経て、所望の形状になっていないと判定した面26,27側の傾斜面28,29を形成する一連の処理(整形準備ステップ1001及び整形ステップ1002)を繰り返す。このように、実施形態に係る切削ブレードの整形方法は、切削ブレード21の切り刃21-1の先端のそれぞれの面26,27について、傾斜面28,29が所望の形状(角度θ1,θ2及び幅W1,W2)になるまで、整形準備ステップ1001及び整形ステップ1002を繰り返す。
消耗量測定ステップ1004は、整形ステップ1002実施後、再度整形準備ステップ1001を実施する前に、切削ブレード21の切り刃21-1の消耗量を測定するステップである。消耗量測定ステップ1004は、本実施形態では、整形ステップ1002実施後に実施する傾斜面判定ステップ1003の結果に基づき、再度整形準備ステップ1001及び整形ステップ1002を実施する場合に、実施する。
消耗量測定ステップ1004は、本実施形態では、図12に示す切削装置1が切削ユニット20の下方に備える切削ブレード検出ユニット60を使用して実施される。切削ブレード検出ユニット60は、図12に示すように、溝部材61と、発光部62と、受光部63と、光源64と、光電変換部65と、基準電圧設定部66と、電圧比較部67と、端部位置検出部68と、算出部69と、位置補正部70とを有する。
溝部材61は、切削ブレード21の切り刃21-1が侵入可能な溝61-1がX軸方向に沿って形成されており、溝61-1の両側部には、Y軸方向に沿った光軸を有する発光部62と受光部63とが互いに対面して配設されている。発光部62は、光源64が光ファイバー等により光学的に接続されており、光源64からの光を受光部63に向けて発する。受光部63は、受光素子が光ファイバー等により光学的に接続されており、受光素子で発光部62から発されて受光部63に到達した光を検出する。受光部63は、光電変換部65に光ファイバー等により光学的に接続されており、発光部62から受光した光を光電変換部65に送る。
光電変換部65は、受光部63から送られる光の光量に対応した電圧を電圧比較部67へ出力する。切削ブレード21の切り刃21-1の先端が溝61-1に侵入するに従って、切削ブレード21の切り刃21-1が発光部62と受光部63との間を遮る量が増加すると、光電変換部65からの出力電圧が徐々に減少する。光電変換部65は、本実施形態では、発光部62の発光量に対する受光部63の受光量の割合である受光率が100%の時には5V(最大電圧)、受光率が0%の時には0V(最小電圧)の電圧を出力する。光電変換部65は、受光部63の受光量が所定光量となったとき、すなわち切削ブレード21の切り刃21-1の先端が発光部62と受光部63との間の所定位置に達したときに、出力電圧が所定の基準電圧(本実施形態では、3V)になるように設定されている。基準電圧設定部66は、設定された所定の基準電圧を電圧比較部67に出力する。所定の基準電圧は、本実施形態では、上述したように、3Vである。
電圧比較部67は、光電変換部65からの出力と基準電圧設定部66によって設定された基準電圧とを比較し、光電変換部65からの出力が基準電圧に達したとき、その旨の信号を端部位置検出部68に出力する。端部位置検出部68は、電圧比較部67から出力された時点での、切削ブレード21の切り刃21-1の先端のZ軸方向の位置を算出部69に出力する。算出部69は予め記憶していた切削ブレード21の切り刃21-1の先端のZ軸方向の基準位置と、端部位置検出部68から出力された位置との差分を位置補正部70に出力する。位置補正部70は、算出部69より出力された値に応じて、切削ブレード21の切り刃21-1の先端のZ軸方向の位置を補正する。
なお、光電変換部65、基準電圧設定部66、電圧比較部67、算出部69及び位置補正部70の各機能は、本実施形態では、制御ユニット50の演算処理装置は、制御ユニット50の記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより、制御ユニット50内で実現される。
消耗量測定ステップ1004では、算出部69は、端部位置検出部68により、切削ブレード21の切り刃21-1の先端のZ軸方向の位置を取得する。消耗量測定ステップ1004では、その後、算出部69は、この直前の整形ステップ1002の実施後に取得した切削ブレード21の切り刃21-1の先端のZ軸方向の位置と、直前の整形ステップ1002の実施前に取得した切削ブレード21の切り刃21-1の先端のZ軸方向の位置との差を算出し、算出した差をこの直前の整形準備ステップ1001及び整形ステップ1002を実施する間の切削ブレード21の切り刃21-1の先端の径方向の消耗量(磨耗量)として検出し、検出した消耗量を制御ユニット50に出力する。
なお、消耗量測定ステップ1004では、本発明では、切削ブレード検出ユニット60を使用する形態に限定されず、チョッパーカットにより切削ブレード21で所定のボード300に形成した溝の長さを利用して切削ブレード21の切り刃21-1の消耗量を測定してもよい。
実施形態に係る切削ブレードの整形方法では、2回目以降の整形準備ステップ1001では、制御ユニット50は、直前の消耗量測定ステップ1004で取得した切削ブレード21の切り刃21-1の消耗量の分だけ多く、切削ブレード21をドレッサーボード200に対して相対的に切り込み送り方向に沿って互いに接近する方向に移動させて、切削ブレード21の切り刃21-1でドレッサーボード200を切り込ませる。これにより、2回目以降の整形準備ステップ1001では、直前までの整形準備ステップ1001及び整形ステップ1002で切削ブレード21の切り刃21-1が消耗しても、その消耗量を考慮して、切削ブレード21の切り刃21-1が所定量201だけドレッサーボード200を切り込むことができる。
実施形態に係る切削ブレードの整形方法は、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の一方の面26側(スピンドル22の軸心方向の正方向)について、上記したように図3に示す切削ブレードの整形方法の一連の処理を実施して所望の傾斜面28を形成した後、この一連の処理とは別に、さらに、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の他方の面27側(スピンドル22の軸心方向の負方向)について、上記したように図3に示す切削ブレードの整形方法の一連の処理を実施して所望の傾斜面29を形成することにより、図4に示す切削ブレード21の切り刃21-1の両方の面26,27に所望の傾斜面28,29を形成する整形処理を実施する。
以上のような構成を有する実施形態に係る切削ブレードの整形方法は、切削ブレード21のドレッシング(真円出しや目立て)に日常的に用いるドレッサーボード200に切り込ませ、斜めに上昇させるだけで容易に切削ブレード21の先端に傾斜面28,29を形成できるので、これにより、新たな設備や部材を導入することなく、容易にかつ低コストで切削ブレード21の斜め形状を整形できるという作用効果を奏する。
また、従来では、先端に傾斜を形成した整形済みの切削ブレードをメーカーから購入した場合、スピンドルに装着すると、僅かながらも切削ブレードの切り刃の外縁の中心位置とスピンドルの回転中心とがずれて偏心した状態になってしまっていたが、実施形態に係る切削ブレードの整形方法は、スピンドル22に装着後に切削ブレード21の形状を整形するため、偏心がない状態で切削ブレード21の形状が整形されるという作用効果も奏する。さらに、実施形態に係る切削ブレードの整形方法は、切削ブレード21の形状が崩れてしまっても、手軽に再度、切削ブレード21の形状を整形し直すことも容易にできるという作用効果も奏する。
〔変形例〕
本発明の変形例1,2に係る切削ブレードの整形方法を図面に基づいて説明する。図13及び図14は、それぞれ変形例1,2に係る切削ブレードの整形方法を説明する断面図である。図13及び図14は、実施形態と同一部分に同一符号を付して説明を省略する。
変形例1に係る切削ブレードの整形方法は、図4及び図13に示すように、実施形態に係る切削ブレードの整形方法において、整形前の切削ブレード21の形状が異なるものであり、その他の構成は実施形態と同様である。変形例1では、整形前の切削ブレード21が、切り刃21-1の先端の面26,27にそれぞれ傾斜面28,29が形成されているものの、その形状が被加工物100の切削処理等により崩れてしまったものである。変形例1に係る切削ブレードの整形方法は、このような形状の整形前の切削ブレード21を、実施形態に係る切削ブレードの整形方法と全く同様の方法で、所望の傾斜面28,29が形成された形状に整形することができる。
変形例2に係る切削ブレードの整形方法は、図4及び図14に示すように、実施形態に係る切削ブレードの整形方法において、整形前及び整形後の切削ブレード21の形状が異なるものであり、その他の構成は実施形態と同様である。変形例2では、整形前の切削ブレード21が、切り刃21-1の先端の面27には傾斜面29が形成されておらず、切り刃21-1の先端の面26に切り刃21-1の厚さと同等の実施形態よりも大きな幅W1の傾斜面28が形成されているものの、その形状が被加工物100の切削処理等により崩れてしまったものである。また、変形例2では、整形後の切削ブレード21が、切り刃21-1の先端の面27には傾斜面29が形成されておらず、切り刃21-1の先端の面26に実施形態よりも大きな幅W1の所望の傾斜面28が形成されたものである。変形例2に係る切削ブレードの整形方法は、このような形状の整形前の切削ブレード21を、実施形態に係る切削ブレードの整形方法と同様の方法を、切削ブレード21の切り刃21-1の先端の面26側のみに実施することで、所望の傾斜面28が形成された形状に整形することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 切削装置
10 チャックテーブル
20 切削ユニット
21 切削ブレード
22 スピンドル
26,27 面
28,29 傾斜面
30 移動ユニット
100 被加工物
200 ドレッサーボード

Claims (3)

  1. 被加工物を保持面で保持するチャックテーブルと、該保持面と平行な軸心を備えるスピンドルに円環状の切削ブレードを装着して該チャックテーブルに保持された被加工物を切削する切削ユニットと、該チャックテーブルと該切削ユニットを相対的に移動させる移動ユニット、を備える切削装置を用いて、該切削ブレードを整形する切削ブレードの整形方法であって、
    該チャックテーブルで保持したドレッサーボードに、回転する切削ブレードの先端を所定量切り込ませた状態にする整形準備ステップと、
    該整形準備ステップ実施後、該スピンドルの軸心方向に該切削ブレードを移動させながら該切削ブレードを上昇させ、該切削ブレード先端の片面側に傾斜面を形成する整形ステップと、を備え、
    該切削ブレードの傾斜面が所望の角度または幅になるまで、該整形準備ステップ及び該整形ステップを繰り返す切削ブレードの整形方法。
  2. 該整形ステップは、該スピンドルの軸心方向の正方向及び負方向の両方を実施し、該切削ブレードの一方の面及び他方の面両方の先端に傾斜面を形成する請求項1に記載の切削ブレードの整形方法。
  3. 該整形ステップ実施後、再度該整形準備ステップを実施する前に、該切削ブレードの消耗量を測定する消耗量測定ステップを備え、該切削ブレードが消耗しても該整形準備ステップで該切削ブレードが所定量切り込める請求項1または2に記載の切削ブレードの整形方法。
JP2021131320A 2021-08-11 2021-08-11 切削ブレードの整形方法 Pending JP2023025889A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021131320A JP2023025889A (ja) 2021-08-11 2021-08-11 切削ブレードの整形方法
KR1020220095757A KR20230024209A (ko) 2021-08-11 2022-08-02 절삭 블레이드의 정형 방법
TW111129153A TW202306703A (zh) 2021-08-11 2022-08-03 切削刀片之整形方法
CN202210944643.6A CN115703203A (zh) 2021-08-11 2022-08-08 切削刀具的整形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021131320A JP2023025889A (ja) 2021-08-11 2021-08-11 切削ブレードの整形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023025889A true JP2023025889A (ja) 2023-02-24

Family

ID=85181483

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021131320A Pending JP2023025889A (ja) 2021-08-11 2021-08-11 切削ブレードの整形方法

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP2023025889A (ja)
KR (1) KR20230024209A (ja)
CN (1) CN115703203A (ja)
TW (1) TW202306703A (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3999584B2 (ja) 2002-07-04 2007-10-31 株式会社ディスコ セラミックスチップコンデンサーシートの分割方法
JP5702562B2 (ja) 2010-08-23 2015-04-15 株式会社ディスコ 切削装置
JP7193920B2 (ja) 2018-03-09 2022-12-21 株式会社ディスコ パッケージ基板の加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN115703203A (zh) 2023-02-17
TW202306703A (zh) 2023-02-16
KR20230024209A (ko) 2023-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106903810B (zh) 切削装置
JP4913517B2 (ja) ウエーハの研削加工方法
TW201930015A (zh) 切割刀片的修整方法
CN110634736A (zh) 被加工物的加工方法
JP6125867B2 (ja) 切削方法
JP2003273053A (ja) 平面研削方法
TWI733909B (zh) 刮痕檢測方法
KR20190010444A (ko) 웨이퍼의 가공 방법
CN110571131B (zh) 倒角加工方法
JP5384193B2 (ja) 被加工物の保持ユニット
JP2023025889A (ja) 切削ブレードの整形方法
JP2017213613A (ja) ドレッサーボード及びドレス方法
JP2021013984A (ja) ドレス方法
KR20230034147A (ko) 연삭 장치
JP7370256B2 (ja) 切削ブレードの状態検知方法
JP2014220445A (ja) 切削方法
JP7037422B2 (ja) 被加工物の加工方法
JP2017103387A (ja) ウェーハ分割方法及びウェーハ分割装置
JP5340835B2 (ja) マウントフランジの端面修正方法
JP5809047B2 (ja) ドレッシングボード、ドレッシングボードの製造方法及びドレッシング方法
JP2022080757A (ja) 切削ブレードの直径測定方法
JP7185446B2 (ja) 被加工物の研削装置及び研削方法
JP2024001803A (ja) 切削装置及びドレス方法
JP2010162661A (ja) 面取り加工方法及び面取り加工装置
JP2021027246A (ja) 研削砥石、及び調整方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210917

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210917