JP2023024330A - SiC結晶製造装置、SiC結晶製造装置の制御装置、および、SiC結晶製造装置用の学習モデルの生成方法とSiC結晶製造装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本明細書は、SiC結晶の製造に関する従来よりも優れた技術を提案する。【解決手段】SiC結晶製造装置の制御装置は、SiC結晶製造装置に備えられた第1センサの計測値からSiC結晶を製造する際に観測不可な第2物理量の推定値を出力する学習モデルを有する。制御装置は、SiC結晶を製造する際に学習モデルが出力した推定値と第2物理量の目標値の差が小さくなるようにアクチュエータを制御する。制御装置は、SiC結晶製造装置の構造データに基づくシミュレーションモデルの結果を教師データとして基礎学習モデルを作成する。制御装置は、第2物理量を計測する第2センサが取り付けられたSiC結晶製造装置でSiC結晶は製造できないが第2物理量が観測可能となる条件でアクチュエータを駆動したときの第1センサと第2センサの計測値を取得し、計測値を用いて基礎学習モデルの出力を修正する学習モデルを生成する。【選択図】図7
Description
本明細書が開示する技術は、SiC結晶製造装置、SiC結晶製造装置の制御装置、および、SiC結晶製造装置用の学習モデルの生成方法とSiC結晶製造装置の制御方法に関する。SiCとは、シリコンカーバイトの略である。
SiC結晶を製造する際、結晶が成長するチャンバ内(特に結晶成長面)は非常に高温(結晶成長面では2000度以上)にする必要があり非透明の断熱材でチャンバ内壁を覆う必要があり、また結晶成長箇所に原料を供給する経路との位置的な干渉のため、チャンバ内の結晶成長面等にセンサを設置して結晶製造時の状態を計測することができない。特許文献1には、事前に理論式のみによるシミュレーション結果のみを教師データとして機械学習で生成した予測モデルを用いてマニュアルによる装置への指示信号のみを入力値としてチャンバ内の理論的な予測の状態を映像表示する技術が開示されている。特許文献1の技術は、半導体結晶製造装置から出力される第1状態を機械学習済みの予測モデルに入力する。予測モデルから出力される第2状態に基づいて生成した映像を製造装置の外部に表示する。第1状態とは、製造装置の内部の状態のうちセンサ等により直接測定できる物理量のことをいう。第1状態は、例えば、製造装置の部品の位置、測定箇所における温度または圧力等を含む。第2状態とは、製造装置の内部の状態のうちセンサ等により直接測定することが非常に困難な物理量のことをいう。第2状態は、例えば、製造装置の内部の特定領域内の各点の温度、原料濃度、流速およびその方向を示すベクトル等を含む。製造装置の作業者は、映像を見て、製造装置の内部の第2状態を把握することができる。
特許文献1によれば、予測モデルは機械学習で得る。教師データには、解析的なシミュレーションモデルを使って製造装置の複数の状態についてシミュレーションした結果を用いる。シミュレーションモデルは、製造装置のCADデータから作成した三次元モデル、反応に用いる材料の物性データなどから作られる。
特許文献2には、プラズマ処理装置の各種センサのデータを教師データとして機械学習に用いることが開示されている。
特許文献1の技術によると、予測モデルを作成するための教師データはシミュレーションで得る。しかし、シミュレーションでは、現実の半導体結晶製造装置の正確な特性が反映されていない可能性や、半導体結晶製造装置の経時変化が反映されていない可能性がある。すなわち、シミュレーションによる教師データで作られた予測モデルでは現実の炉内の状態の予測精度が十分でない可能性がある。一方、特許文献2では、センサのデータを教師データとして用いる。しかし、精度の高い学習モデルを作るには膨大な教師データが必要であるが、実験によって多くの教師データを得るには経済的にも時間的にもコストが嵩む。
また、半導体結晶の中でも特にSiC結晶を製造するには2000度以上の高温環境が必要になる。そのため、被加熱部位(チャンバの内部空間)は非透明の断熱材で覆うことが必要であり、例えば成長に最も重要である結晶成長箇所(サセプタ周辺)の温度測定をパイロメータ等で測定することが不可能である。また結晶成長箇所の温度を測定するためにセンサを設置すると実際の結晶成長プロセス中は原料供給経路とセンサが干渉するためこの理由でも実際の結晶成長プロセス中のチャンバ内の状態を直接に観測は困難である。
また、直接観測できない箇所の推定には従来はFEMなどの手法を用いたシミュレーションが使われていた。しかし、シミュレーションは一般的に数十時間以上の計算時間を要するため、時々刻々と変化するチャンバ状態の測定値(温度、流速、圧力、等)を入力値としてシミュレーションを実施しても、シミュレーション結果が得られるのは、結晶成長へのフィードバック制御に必要な時間スケール(100ミリ秒から1秒程のオーダ)よりも長くなる。それゆえ、成長プロセス中のシミュレーションによる推定は困難である。
さらに、シミュレーションで用いる物性値は、文献に記載された値など、所定の理想条件下での値であり、経時変化も含め、実際の成長プロセス中の製造装置内の部材や状態を正確には反映していない。シミュレーションデータを教師データとして得た機械学習では実際の成長プロセスに対し十分正確な推定が実現できない。実際の成長に用いる製造装置で得た測定データを用いてシミュレーションデータを教師データとして得た機械学習のモデルをファインチューニングする必要がある。
本明細書は、SiC結晶の製造に関する従来には無い新しい技術を提案する。具体的には、結晶製造時には観測できない物理量を正確に予測できる学習モデルを生成する方法と、そのような学習モデルを用いて高品質のSiC結晶を製造することができる製造装置、および、制御装置(SiC結晶製造装置の制御装置)を提供する。なお、特許文献1では「予測モデル」という用語を用いているが、本明細書では、機械学習によって得られるモデルを「学習モデル」と称する。また、説明の便宜上、「SiC結晶製造装置」を単純に「結晶製造装置」と称する場合がある。
本明細書が開示する一つの技術は、SiC結晶製造装置を提供する。SiC結晶製造装置は、チャンバ、アクチュエータ、第1センサ、制御装置を備える。チャンバ内にて、原料(例えばシリコン含有ガスや、炭素含有ガス)からSiC結晶が生成される。チャンバは、反応炉と呼び変えてもよい。アクチュエータは、チャンバ内の温度や、原料の流量/流速/濃度などを制御する。第1センサは、チャンバ内、あるいはチャンバ外にて、SiC結晶を製造する際に観測可能な第1物理量を計測する。
制御装置は、第1センサの計測値からSiC結晶を製造する際に観測不可な第2物理量の推定値を出力する学習モデルを有している。制御装置は、SiC結晶を製造する際に学習モデルが出力した推定値と第2物理量の目標値の差が小さくなるようにアクチュエータをフィードバック制御する。
制御装置は、基礎モデル生成モジュール、実験結果取得モジュール、相関データ取得モジュール、相関決定モジュール、モデル修正モジュールを備える。基礎モデル生成モジュールは、SiC結晶製造装置の構造データに基づくシミュレーションモデルを使って作成された第1物理量と第2物理量の組の複数のシミュレーション結果(第1シミュレーション結果)を教師データとして機械学習によって基礎学習モデルを作成する。実験結果取得モジュールは、第1センサと第2物理量を計測する第2センサが取り付けられたSiC結晶製造装置でSiC結晶は製造できないが第2物理量が観測可能となる条件でアクチュエータを駆動したときの第1センサの計測値(第1センサ計測値)と第2センサの計測値(第2センサ計測値)の組の複数の実験結果を取得する。相関データ取得モジュールは、前述したシミュレーションモデルを使って第1物理量が第1センサ計測値に一致するときの第2物理量のシミュレーション結果(第2シミュレーション結果)を得る。相関決定モジュールは、第2シミュレーション結果と第2センサ計測値の間の相関を決定する。モデル修正モジュールは、基礎学習モデルの出力を前述した相関で補正した結果を推定値(第2物理量の推定値)として出力する学習モデルを生成する。
本明細書は、SiC結晶製造装置でSiC結晶を製造する際に観測可能な第1物理量から観測不可な第2物理量の推定値を得る学習モデルを生成する方法も提供する。その方法は、基礎モデル生成工程、実験結果取得工程、相関データ取得工程、相関決定工程、モデル修正工程を備える。
基礎モデル生成工程では、SiC結晶製造装置の構造データに基づくシミュレーションモデルを使って作成された第1物理量と第2物理量の組の複数のシミュレーション結果(第1シミュレーション結果)を教師データとして機械学習によって基礎学習モデルを作成する。実験結果取得工程では、第1物理量を計測する第1センサと第2物理量を計測する第2センサが取り付けられたSiC結晶製造装置でSiC結晶は製造できないが第2物理量が観測可能となる条件でSiC結晶製造装置のアクチュエータを駆動したときの第1センサの計測値(第1センサ計測値)と第2センサの計測値(第2センサ計測値)の組の複数の実験結果を取得する。
相関データ取得工程では、シミュレーションモデルを使って第1物理量が第1センサ計測値に一致するときの第2物理量のシミュレーション結果(第2シミュレーション結果)を得る。相関決定工程では、第2シミュレーション結果と第2センサ計測値の間の相関を決定する。モデル修正工程では、基礎学習モデルの出力を前述した相関で補正した結果を推定値(第2物理量の推定値)として出力する学習モデルを生成する。
さらに、本明細書が開示する技術は、第2物理量を正確に予測できる学習モデルを用いて結晶製造装置をフィードバック制御することができる。機械学習による学習モデルは複雑な演算を要しないため入力から出力(第2物理量の推定値)を得るまで数[msec]~1[sec]程度の時間しかかからない。それゆえ、学習モデルはリアルタイムのフィードバック制御に利用することができる。
特に、本明細書が開示する技術は、SiC結晶の製造時に用いる第1センサを、基礎学習モデルの出力を補正するためのデータ(第1および第2計測値)を得る実験にも用いる。このため、実験結果から得られた相関でSiC結晶製造時に用いる学習モデルを修正することで、精度の高い推定値(第2物理量の推定値)が得られる。さらに、そのような学習モデルを用いた制御装置は、第2物理量の目標値と推定値との偏差が小さくなるようにSiC結晶製造装置のアクチュエータを制御する。この制御装置は、あたかも第2物理量をフィードックするように動作する。
制御装置は、SiC結晶を製造する際には観測し得ない第2物理量を目標値に近づけることができる。「第2物理量」の例は、サセプタの表面温度である。サセプタの表面温度は、SiC結晶の品質に影響する重要なファクタである。サセプタの表面温度を目標値に近づけることができれば、良質なSiC結晶を得ることができる。なお、サセプタは、結晶を成長させる際の基板を支持する支持板である。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
(第1実施例)図面を参照してSiC結晶製造装置10を説明する。以下では、説明を簡単にするため、SiC結晶製造装置10を単に結晶製造装置10と称する。SiC結晶製造装置10は、SiC(シリコンカーバイト)の単結晶を製造する装置である。図1に、結晶製造装置10の断面図を示す。
結晶製造装置10は、チャンバ12、ヒータ22、サセプタ13、回転装置14、ガス供給装置23を備える。これらの部品は筐体11に収容されている。チャンバ12は、高温の原料ガスを反応させてSiCの単結晶を成長させる(製造する)反応炉である。SiCは、2000度以上の高温で成長するため、図示は省略しているが、チャンバ12の内壁は非透明の断熱材で覆われている。あるいは、チャンバ12そのものが非透明の断熱材で作られている。
ガス供給装置23は、シリコン含有の第1原料ガスと炭素含有の第2原料ガスを生成し、チャンバ12の底に設けられた孔を通じてそれらの原料ガスをチャンバ12へ供給する。なお、ガス供給装置23は、原料ガスを所定の準備温度まで温める。
チャンバ12の外周には炉内の原料ガスを加熱するヒータ22が備えられている。ヒータ22は高周波コイル22aと高周波発生装置22bで構成される。ヒータ22は、チャンバ12の内部の原料ガスを2000℃以上に熱する。2000℃以上の高温になった原料ガスは、サセプタ13の表面13aで結晶化する。サセプタ13は、SiC結晶を成長させる際の基板を支持する支持板である。サセプタ13の表面13aは、結晶成長面に相当する。サセプタ13は、回転装置21に支持されている。回転装置21は、サセプタ13を回転させる。回転装置21は、サセプタ13を上下方向に移動させることもできる。
チャンバ12の上方には、冷却器24が備えられている。冷却器24は、冷媒を循環させる循環器24aと、冷媒が流れる冷却管24bを有している。冷却器24は、チャンバ12から排出された原料ガスの残ガスを冷却する。
ガス供給装置23、ヒータ22、回転装置21、冷却器24は、制御装置30により制御される。ガス供給装置23、ヒータ22、回転装置21、冷却器24は、SiC結晶を製造するための(結晶製造装置10を運転するための)アクチュエータであり、以下では便宜上、それらをアクチュエータ20と総称することがある。アクチュエータ20は、以下に例示する製造条件を制御する。製造条件は、チャンバ内の温度、圧力、ガス供給装置23から供給される原料ガスの流量/流速/ガス濃度/ガス温度/ガス圧力/ガス流入位置、コイル22aに流れる電流・制御電圧・周波数、コイル22aの上下方向位置・移動速度、サセプタ13の上下方向位置・移動速度や回転速度、チャンバ外壁温、冷却水量、冷却水温、冷却水圧、排気圧力/流量/温度、である。
図1の太矢印線は、結晶を成長させるときの反応ガスの流れを示している。先に述べたように、サセプタ13の表面13aに到達した原料ガスは2000度を超える高温になる。
結晶製造装置10には複数のセンサ17a-17eが配置されている。センサ17aは、チャンバ12の外壁の温度を計測するセンサである。センサ17bは、ヒータ22の温度(または高周波コイル22aに流れる電流)を計測するセンサである。センサ17cは、チャンバ12に供給される原料ガスの温度/圧力/流量/流速/濃度を計測するセンサである。センサ17dは、チャンバ12から排出された残ガスの温度/圧力/流量/流速/濃度を計測するセンサである。センサ17eは、冷却器24の温度を計測するセンサである。これらのセンサ17a-17eは、SiC結晶を製造する際にチャンバ12の状態や原料ガスの状態を知るためのセンサである。以下では、これらのセンサ17a-17eを、第1センサ17と総称する。第1センサ17は、SiC結晶を製造する際に機能するセンサである。すなわち、第1センサ17が計測する物理量(温度や流速など)は、SiC結晶を製造する際に観測可能な第1物理量に相当する。第1センサ17は、結晶成長時にもセンサの耐熱温度を超えない場所に配置されている。第1センサ17には、アクチュエータ20の出力を計測するセンサも含まれる。アクチュエータ20が目標値に追従するように動作する場合には、目標値がアクチュエータ20の出力の近似値となるため、目標値も疑似的に第1センサの計測値とみなしてよい。結晶製造装置10は、他にも多種多数の第1センサを有するが、それらの図示は省略した。
第1センサ17の計測値は制御装置30へ送られる。制御装置30は、第1センサ17の計測値に基づいて、アクチュエータ20(回転装置21、ヒータ22、ガス供給装置23、冷却器24)を制御する。制御装置30は、それぞれのアクチュエータ20の目標値を決定し、各アクチュエータ20の出力が目標値に追従するようにアクチュエータ20を制御する。例えば、回転装置21の目標値と出力は、サセプタ13の回転速度であり、制御装置30は、回転装置21の実際の回転速度が目標回転速度に追従するように回転装置21を制御する。ガス供給装置23の目標値は原料ガスの温度/圧力/流速/流量/濃度であり、制御装置30は、ガス供給装置23が生成する原料ガスの温度/圧力/流速/流量/濃度が、それぞれ、目標温度/目標圧力/目標流速/目標流量/目標濃度に追従するようにガス供給装置23を制御する。
制御装置30がアクチュエータ20を制御することで、サセプタ13の表面13aにSiCの単結晶SCが成長していく。すなわち、結晶製造装置10でSiC結晶が製造される。良質な結晶を作るには、チャンバ12の内部の温度と圧力、特に、サセプタ13の表面13a(結晶成長面)の温度が重要である。特にサセプタ13の表面13aの中央の温度が重要である。別言すれば、チャンバ12の内部各所の温度と圧力、および、サセプタ13の表面13aの温度(表面中央の温度)を目標値に一致させることができれば、良質な単結晶を得ることができる。便宜上、以下では、サセプタ13の表面13aの温度(表面13aの中央の温度)を単純に表面温度と称する。
しかし、SiC結晶を製造するときのチャンバ12の内部温度(特に表面温度)は2000度を超える。SiC結晶を製造する際にはチャンバ12の内部はセンサの耐熱温度を超えるため、センサを配置することはできない。あるいは、原料ガスの流路にセンサを置くと原料ガスの流れが阻害されるため、原料ガスの流路にもセンサを配置することはできない。ただし、SiC結晶は製造できないが、チャンバ12の内部の温度がセンサ耐熱温度を下回るように結晶製造装置10を運転することは可能である。チャンバ12の内部の温度がセンサ耐熱温度を下回るように結晶製造装置10を運転する場合には、チャンバ12の内部の温度/圧力(特に表面温度)を計測することは可能である。SiC結晶を製造する際には計測不可である物理量(チャンバ12の内部の温度/圧力、サセプタ表面における原料ガスの流量/流速など)を第2物理量と称する。第2物理量は、SiC結晶は製造できないが、チャンバ12の内部温度がセンサ耐熱温度を下回るようにアクチュエータ20を制御する場合には計測可能である。第2物理量は、製造するSiC結晶の品質に深く関わる。第2物理量を目標値に追従させることができれば良質なSiC結晶を製造することができる。
詳しくは後述するが、結晶製造装置10は、チャンバ12の内部温度がセンサ耐熱温度を下回るようにアクチュエータ20を制御し、そのときの第2物理量を計測することができるように、チャンバ12の内部にセンサ固定部18a-18dを備えている。センサ固定部18aは、サセプタ13の表面に設けられている。センサ固定部18bは、チャンバ12の内側の側面に設けられている。センサ固定部18cは、チャンバ12の内側の底面に設けられている。センサ固定部18dは、チャンバ12の底の原料ガス供給路に設けられている。センサ固定部18a-18dにセンサ(温度や圧力を計測するセンサ)を配置し、センサ耐熱温度を超えない条件でアクチュエータ20を制御することで、チャンバ12の内部の各所の第2物理量(温度や圧力)を計測することができる。第2物理量を計測するセンサを第2センサ19と総称する。第2センサ19は、SiC結晶を製造する際には取り付けられないので、図1では第2センサ19を点線で描いてある。センサ固定部18a-18dは、一例であり、他の箇所にセンサ固定部が設けられていてもよい。
説明を理解し易くするために、結晶製造装置10の模式図を図2に示す。図2では、複数のアクチュエータ20は、一つの矩形で描いてある。チャンバ12の外側、すなわち、結晶を製造する際にはセンサ耐熱温度を超えない箇所には第1センサ17が配置されている。アクチュエータ20の出力を検知するセンサも第1センサ17に含まれる。
結晶を製造する際にセンサ耐熱温度を超える箇所(典型的にはサセプタ13の表面)には、センサ固定部18が設けられている。センサ固定部18には、第2センサ19が取り付け可能である。ただし、第2センサ19は、SiC結晶を製造する際には外されており、センサ耐熱温度を下回る条件で結晶製造装置10のアクチュエータ20を制御するときには取り付けられる。結晶製造装置10は、第2センサ19を取り付けるための取付部を有する。取付部は、例えばブラケットにより構成されている。取付部は、例えば第2センサ19と締結されるネジ穴や、第2センサ19と係合する係合部を有する。
結晶製造装置10(制御装置30)は、第1センサ17と第2センサ19の計測値から、第2物理量の推定値を出力する学習モデルを生成することができる。学習モデルは、結晶製造時の第2物理量(典型的には表面温度)を高い精度で推定することができる。学習モデルの生成過程において、チャンバ12の内部がセンサ耐熱温度を下回るようにアクチュエータ20を制御したときの計測値を用いることで、高精度の推定値を得ることのできる学習モデルが得られる。
結晶製造装置10(制御装置30)は、アクチュエータ20を制御して結晶製造装置10を運転するとともに、第1センサ17の計測値と学習モデルを使って第2物理量の推定値を得る。制御装置30は、第2物理量の目標値と推定値の偏差が小さくなるように、アクチュエータ20を制御する。学習モデルは高精度の推定値を出力することができるので、良質な単結晶を製造することができる。
制御装置30について説明する。制御装置30は、基礎モデル生成モジュール31、実験結果取得モジュール32、相関データ取得モジュール33、相関決定モジュール34、モデル修正モジュール35、学習モデル36、メイン制御モジュール37を備える。各モジュールについて説明する。
(基礎モデル生成モジュール)基礎モデル生成モジュール31は、高精度な学習モデル36のベースとなる基礎学習モデルを生成する。具体的には、基礎モデル生成モジュール31は、結晶製造装置10の構造データに基づいて作成されたシミュレーションモデルを使って第1物理量と第2物理量の組の複数のシミュレーション結果(第1シミュレーション結果)を作る。そして、基礎モデル生成モジュール31は、第1シミュレーション結果を教師データとして機械学習によって基礎学習モデルを作成する。結晶製造装置10の構造データとは、典型的には、結晶製造装置10を構成する材料の物性値(熱伝導率や剛性など)である。構造データには、原料ガスの物性値(粘性、熱膨張率、沸点、融点など)も含まれる。シミュレーションモデルは、例えば、FEM(有限要素法)を使って解析的に得ることができる。原料ガスのシミュレーションには、数値計算流体学(CFD:Computer Fluid Dynamics)の技術も用いられる。FEMでは、結晶製造装置10とその内部空間を多数のメッシュ点に分割し、それぞれのメッシュ点にその構造の特性(熱伝導率や原料ガスの性質など)を与えるとともに、隣り合うメッシュ点の間のエネルギ方程式(熱伝導方程式や流体運動方程式)を与える。アクチュエータ20に相当するメッシュ点にアクチュエータ20の動作に相当する数値を与え、上記のエネルギ方程式を解くことで、各メッシュ点の物理量(温度や圧力など)の経時変化が得られる。第1センサ17の設置位置に対応するメッシュ点の物理量が第1物理量に相当し、第2センサ19(センサ固定部18)の設置位置に対応するメッシュ点の物理量が第2物理量に相当する。第2物理量の代表例は、サセプタ13の表面温度である。
基礎モデル生成モジュール31は、上記したシミュレーションモデルを使ってSiC結晶が製造されるときの結晶製造装置10の状態をシミュレートする。別言すれば、結晶が製造できるようにアクチュエータ20を制御したときの結晶製造装置10の状態をシミュレートする。基礎モデル生成モジュール31は、シミュレーション上の異なる時刻における第1物理量と第2物理量の組(複数の組)を第1シミュレーション結果として得る。
基礎モデル生成モジュール31は、複数の第1シミュレーション結果を教師データとして機械学習を実行し、結晶製造装置10の学習モデルを生成する。説明の便宜上、この工程で生成される学習モデルを基礎学習モデルと称する。1個の第1シミュレーション結果(第1物理量と第2物理量の組)が1個の教師データに相当する。機械学習には、例えばニューラルネットワークのディープラーニング法が用いられる。図3に、基礎学習モデルの模式図を示す。ニューラルネットワークの入力層は、第1シミュレーション結果の第1物理量の数と同じ数のノードを有する。図3の例では、ニューラルネットワークの出力層は1ノードである。第1シミュレーション結果に含まれる第1物理量を入力層に入力したときに、第1シミュレーション結果に含まれる第2物理量が出力層から得られるように、ニューラルネットワークの重みを学習させることで、基礎学習モデルが得られる。この例では、出力層のノードの値は、サセプタ13の表面温度である。
得られた基礎学習モデルに新たな別の第1物理量を入力すれば、その第1物理量に対応した第2物理量(サセプタの表面温度)の推定値が得られる。しかし、基礎学習モデルでは、結晶製造装置10の各部分の正確な物性値や経時劣化の影響が反映され難い。すなわち、基礎学習モデルの出力には、経時劣化を考慮した高い精度を期待することができない。そこで、本明細書が開示する結晶製造装置10では、実際の結晶製造装置10の振る舞いとシミュレーション結果との間の相関を特定し、その相関を使って基礎学習モデルの出力を補正する。
(実験結果取得モジュール)実験結果取得モジュール32は、第1センサ17と第2センサ19が取り付けられた結晶製造装置10を用い、SiC結晶は製造できないが第2物理量が観測可能となる条件でアクチュエータ20を駆動する。図1、図2にて破線で示した第2センサ19が実際に結晶製造装置10に取り付けられて実験が行われる。制御装置20は、チャンバ12の内部温度がセンサ耐熱温度を超えないようにアクチュエータ20を駆動する。実験結果取得モジュール32は、そのときの第1センサの計測値(第1センサ計測値)と第2センサの計測値(第2センサ計測値)の組の複数の実験結果を取得する。先に述べたように、第2センサ19は、第2物理量を計測するセンサである。説明の便宜上、以下では、実験結果取得モジュール32がデータを取得するための実験を予備実験と称する場合がある。
(相関データ取得モジュール)相関データ取得モジュール33は、シミュレーションモデルを使って第1物理量が第1センサ計測値に一致するときの第2物理量のシミュレーション結果(第2シミュレーション結果)を得る。シミュレーションモデルは、基礎モデル生成モジュール31が用いたモデルである。相関データ取得モジュール33は、シミュレーションモデルを使い、予備実験と同じ条件でシミュレーションを実行し、出力(第2物理量)を得る。第1物理量が第1センサ計測値に一致するときのシミュレーション出力を第2シミュレーション結果と称する。
(相関決定モジュール)相関決定モジュール34は、相関データ取得モジュール33が得た第2シミュレーション結果と、予備実験で得られた第2センサ計測値(第2センサ19の計測値)との間の相関を決定する。説明の便宜上、第2シミュレーション結果を記号Teで表し、実験結果(第2センサ計測値)を記号Tsで表す。第2シミュレーション結果Teと第2センサ計測値Tsの組(複数の組)をプロットしたグラフの一例を図4に示す。図4では、横軸には第2シミュレーション結果Teがとってあり、縦軸には実験結果(計測値Ts)がとってある。
第2シミュレーション結果Teと第2センサ計測値Tsの組から直線回帰法で相関を求めると、[第2センサ計測値Ts]=Ca×[第2シミュレーション結果Te]+Cbという回帰直線が得られる。ここで、Caは回帰直線の傾きを表し、Cbは回帰直線の切片を表す。図4はあくまでも一例であり、第2シミュレーション結果Teと実験結果(第2センサ計測値Ts)の相関は、多項式で表されるものであってもよいし、非線形関数で表されるものであってもよい。
予備実験の結果(第2センサ計測値)には、実際の結晶製造装置10の特性(チャンバ12の構造と材料の物性値であって経時劣化後の物性値)が反映されている。第2シミュレーション結果はシミュレーションモデルから得られたデータであり、実際の結晶製造装置10の特性の全てが反映されてはいない。第2シミュレーション結果から第2センサ計測値への相関は、シミュレーションモデルの結果を、結晶製造装置10の構造の正確な物性値に基づいて補正するのに役立つ。
(モデル修正モジュール)モデル修正モジュール35は、基礎学習モデルの出力を、相関決定モジュール34が決定した相関で補正した結果を推定値(第2物理量の推定値)として出力する学習モデル36を生成する。図5に、最終的に得られる学習モデル36の説明図を示す。学習モデル36は、基礎学習モデルと、基礎学習モデルの出力に対する相関(相関決定モジュール34で得られた相関式)で構成される。基礎学習モデルに新たな第1物理量(結晶を製造できるように調整された第1物理量)を入力すると、出力(第2シミュレーション結果Te)が得られる。第2シミュレーション結果Teは、結晶製造中の第2物理量(例えばサセプタ13の表面13aにおける温度)を基礎学習モデルで推定したものである。最終的な学習モデル36は、基礎学習モデルの出力(第2シミュレーション結果Te)を相関式(最終推定値Tx=Ca×Te+Cb)で補正する。学習モデル36は、相関式で補正された推定値(最終推定値Tx)を出力する。
先に述べたように、学習モデル36には、実際の結晶製造装置10を使った予備実験の結果が反映される。すなわち、学習モデル36には、結晶製造装置10の各部の正確な物性値や経時劣化の影響が反映される。
実施例の結晶製造装置10の利点(特に、学習モデル36の生成技法の利点)を説明する。一般に、機械学習で学習モデルを生成するには膨大な教師データが必要である。結晶製造装置10では、結晶製造装置10の解析的なシミュレーションモデルを使ったシミュレーションにより教師データを得る。コンピュータを用いたシミュレーションであるので、バッチ処理などにより、多数の教師データを自動的に得ることができる。
実験結果を教師データとして学習モデルを生成する場合、多数の教師データを得るには多数回の実験を行わねばならず、経済的にも時間的にもコストが嵩む。本明細書が開示する結晶製造装置10は、基礎学習モデルの生成にはシミュレーション結果を用い、実験結果(予備実験の結果)は基礎学習モデルのファインチューニングに用いる。実験結果はファインチューニングに用いるだけであるので、学習モデル用の教師データを生成する場合に比べてサンプル数は少なくてよい。実施例の結晶製造装置10(学習モデルの生成方法)は、炉内の状態を正確に予測できる学習モデル(結晶製造装置10の修正学習モデル)を従来よりも短時間で生成することができる。
結晶製造装置10は、結晶製造の際に用いる第1センサ17を、基礎学習モデルの出力を補正するデータ(実験結果取得モジュール32が取得する実験結果)を得る際にも利用する。実際に結晶を製造する際に用いる第1センサ17を、補正用のデータを取得する際にも用いるので、前述した相関は精度が高くなる。
基礎モデル生成モジュール31、実験結果取得モジュール32、相関データ取得モジュール33、相関決定モジュール34、モデル修正モジュール35により、実際の結晶製造装置10の特性が反映された精度の高い学習モデル(第1物理量から第2物理量の推定値を得るモデル)が得られる。
メイン制御モジュール37は、実際にSiC結晶を製造する際に、第1センサ17の計測値に基づいてアクチュエータ20をフィードバック制御する。メイン制御モジュール37について説明する。図6に、メイン制御モジュール37のブロック図を示す。図6では、結晶製造装置10を一つの矩形で簡略化して描いてある。
メイン制御モジュール37は、指令生成部38、差分器39を備える。メイン制御モジュール37は、第2物理量(例えばサセプタ13の表面温度)が所定の目標値に追従するように、結晶製造装置10のアクチュエータ20を制御する。先に述べたように、目標値は、SiC結晶の成長に最適な値に予め設定されている。
指令生成部38は、第2物理量の目標値に基づいてアクチュエータ20への指令値を生成する。なお、チャンバ12の内部温度が所定の初期温度に到達するまでは、図6のブロックは作動せず、予め決められたシーケンスでアクチュエータ20が制御される。チャンバ12の内部温度が初期温度に達したら、図6のブロックが機能し、第2物理量が目標値に追従するように、アクチュエータ20が制御される。
結晶製造装置10には、第1センサ17が備えられており、第1センサ17の計測値は学習モデル36に入力される。学習モデル36は、第1センサ17の計測値に対応した推定値(第2物理量の推定値)を出力する。
指令生成部38には、目標値がダイレクトに入力されるとともに、目標値と推定値の偏差が入力される。目標値と推定値の偏差は差分器39で生成される。指令生成部38には、フィードフォワードとフィードバックを組み合わせた制御ルールが実装されている。指令生成部38は、目標値に対して第1制御ルールを適用し、フィードフォワード指令を生成する。同時に、指令生成部38は、目標値と推定値の偏差に対して第2制御ルールを適用し、フィードバック指令を生成する。最終的な指令は、フィードフォワード指令とフィードバック指令の合算値となる。第1制御ルールと第2制御ルールは、例えばPID(比例-積分-微分)制御ルール、PI(比例-積分)制御ルール、PD(比例-微分)制御ルールなど、よく知られた制御ルールでよい。
指令生成部38は、生成した指令をアクチュエータ20に与えて結晶製造装置10をフィードバック制御により駆動する。指令値に従ってアクチュエータ20が動作すると、第1センサ17の計測値が変化する。第1センサ17の計測値は学習モデル36に入力されるので、学習モデル36が出力する推定値(第2物理量の推定値)も変化する。目標値と推定値の偏差が変化するが、メイン制御モジュール37は、目標値と推定値の偏差が小さくなるように結晶製造装置10のアクチュエータ20を制御する。装置からセンサ計測値を受信しアクチュエータ制御に要する時間は力学モデルの入出力に要する時間(数[msec]~1[sec])程度の時間である。
先に述べたように、第1物理量には、アクチュエータ20の出力が含まれる場合がある。アクチュエータ20への指令値は、アクチュエータ20の出力の近似値に相当する。それゆえ、第1物理量にアクチュエータ20の出力が含まる場合には、アクチュエータ20への指令値が、第1物理量の一部として学習モデル36に入力される場合がある。図6の点線矢印線が、アクチュエータ20への指令値が学習モデル36に入力されるケースを表している。
要約すると、メイン制御モジュール37は、次の処理を実行する。メイン制御モジュール37は、学習モデル36を利用する。学習モデル36は、第1センサ17の計測値からSiC結晶を製造する際に観測不可な第2物理量の推定値を出力する。メイン制御モジュール37は、SiC結晶を製造する際に学習モデル36が出力した推定値と第2物理量の目標値の偏差が小さくなるようにアクチュエータ20を制御する。結晶成長に深く関わる第2物理量(その推定値)を目標値に近づけることができるので、良質なSiC結晶を製造することができる。
学習モデル36を備える制御装置30の利点を述べる。学習モデル36は、機械学習による基礎学習モデルと相関で構成される。基礎学習モデルは機械学習に基づくモデルであり、複雑な方程式を解く必要がないので、高速に結果が得られる。相関は、実験結果(計測値)とこれに対応するシミュレーション出力(第2出力)の間の関係を表す関係式である。相関は、回帰直線、あるいは、近似多項式などの関係式で表され、高速演算が可能である。すなわち、学習モデル36を使うと第2物理量の推定値が高速に得られる。
また、基礎学習モデルの出力は、実際の結晶製造装置10を用いた予備実験結果に基づく相関により補正される。補正によって、推定値の精度が高まる。学習モデル36を用いることで、結晶製造時には観測不可である第2物理量の正確な推定値を高速に得ることができる。それゆえ、学習モデル36を用いた制御装置30は、フィードバック制御に適している。学習モデル36を用いたフィードバック制御を実行する制御装置30で結晶製造装置10のアクチュエータ20を制御することにより、良質なSiC結晶を得ることができる。
なお、学習モデル36の出力は、第2物理量の推定値であって、計測値ではない。計測値のかわりに推定値を用いたフィードバック制御は、疑似フィードバック制御と称してもよい。
実施例の制御装置30は、それ単体でも効果を奏する。すなわち、本明細書は、新規な結晶製造装置10と、結晶製造装置を制御する新規な制御装置30を提供する。
(第2実施例)本明細書は、SiC結晶製造装置の制御に適した学習モデルの生成方法も提供する。この方法は、SiC結晶製造装置でSiC結晶を製造する際に観測可能な第1物理量から観測不可な第2物理量の推定値を得る学習モデルを生成する。図7に、学習モデル生成方法のフローチャートを示す。この方法は、基礎モデル生成工程(ステップS2)、実験結果取得工程(ステップS3)、相関データ取得工程(ステップS4)、相関決定工程(ステップS5)、モデル修正工程(ステップS6)を備える。
基礎モデル生成工程(ステップS2)は、SiC結晶製造装置の構造データに基づくシミュレーションモデルを使って作成された第1物理量と第2物理量の組の複数のシミュレーション結果(第1シミュレーション結果)を教師データとして機械学習によって基礎学習モデルを作成する。基礎モデル生成工程の詳細は、先に説明した基礎モデル生成モジュール31の処理と同じである。
実験結果取得工程(ステップS3)は、第1物理量を計測する第1センサと第2物理量を計測する第2センサが取り付けられたSiC結晶製造装置を用い、SiC結晶は製造できないが第2物理量が観測可能となる条件でSiC結晶製造装置のアクチュエータを駆動する。この実験を予備実験と称する。実験結果取得工程は、予備実験における第1センサの計測値(第1センサ計測値)と第2センサの計測値(第2センサ計測値)の組の複数の実験結果を取得する。実験結果取得工程の詳細は、先に説明した実験結果取得モジュール32の処理と同じである。
相関データ取得工程(ステップS4)では、シミュレーションモデルを使って第1物理量が第1センサ計測値に一致するときの第2物理量のシミュレーション結果(第2シミュレーション結果)を得る。相関データ取得工程の詳細は、先に説明した相関データ取得モジュール33の処理と同じである。相関決定工程(ステップS5)では、第2シミュレーション結果と第2センサ計測値の間の相関を決定する。相関決定工程の詳細は、先に説明した相関決定モジュール34の処理と同じである。
モデル修正工程(ステップS6)では、基礎学習モデルの出力を前述した相関で補正した結果を推定値として出力する学習モデル36を生成する。モデル修正工程の詳細は、先に説明したモデル修正モジュール35の処理と同じである。
本明細書は、上記した生成方法で得られた学習モデル36を用いた制御方法も提供する。その方法は、まず、SiC結晶を製造する条件で運転している結晶製造装置10から第1センサの計測値を取得する。次いで、第1センサの計測値を学習モデルに入力して第2物理量の推定値を取得する。そして、第2物理量の目標値と推定値との偏差が小さくなるようにSiC結晶製造装置を制御する。この制御方法によれば、良質なSiC結晶を製造することができる。
次に、学習モデル生成方法の典型的な一例を説明する。以下で説明する生成方法は、一例であって、本明細書が開示する技術は以下の例に限定されるものではない。
学習モデルは、SiC結晶製造装置でSiC結晶を製造する際に観測可能な第1物理量からセンサ耐熱温度を超える所定位置における第2物理量の推定値を出力する。この方法は、基礎学習モデル生成工程、実験結果取得工程、相関データ取得工程、相関決定工程、モデル修正工程を備える。以下では、説明の便宜上、SiC結晶を製造する際にセンサ耐熱温度を超える所定位置を着目位置と称する。着目位置の典型は、サセプタ表面であり、第2物理量の典型は、温度(あるいは圧力)である。
基礎学習モデル生成工程では、SiC結晶製造装置の構造データに基づくシミュレーションモデルを用いてSiC結晶を製造するときの条件でシミュレーションを行い、第1物理量と第2物理量の組の複数のシミュレーション結果(第1シミュレーション結果)を得る。次いで、複数の第1シミュレーション結果を教師データとして機械学習させた基礎学習モデルを生成する。基礎学習モデルは、第1物理量を入力すると第2物理量の推定値を出力する。
実験結果取得工程では、第2物理量を計測する補助センサ(前述した第2センサ19に相当)を着目位置に取り付け、SiC結晶は製造できないが着目位置の温度がセンサ耐熱温度を下回るようにSiC結晶製造装置を運転し、補助センサの計測値(補助センサ計測値)を取得する。SiC結晶は製造できないが着目位置の温度がセンサ耐熱温度を下回るようにSiC結晶製造装置を運転することを予備実験と称する。
相関データ取得工程では、シミュレーションモデルを用いて予備実験と同じ条件でシミュレーションを行い、予備実験で得られた補助センサ計測値に対応する第2シミュレーション結果を得る。第2シミュレーション結果は、着目位置における第2物理量の推定値(後述する補正を行う前の推定値)に相当する。相関決定工程では、第2シミュレーション結果と補助センサ計測値の間の相関を決定する。この相関の例は、前述した回帰直線である。モデル修正工程では、SiC結晶を製造する条件で結晶製造装置を運転したときに得られる第1物理量を基礎学習モデルに入力し、そのときの基礎学習モデルの出力を前述した相関で補正した結果を推定値(第2物理量の推定値)として出力する学習モデルを生成する。
第1物理量には、SiC結晶製造装置の複数個所の温度(または圧力)が含まれる。予備実験では、複数個所の夫々の温度(または圧力)が異なるようにSiC結晶製造装置を制御する。そのように予備実験を実施することで、SiC結晶製造装置の各所と着目位置の間の構造特性が良く反映される。
便宜上、前述した着目位置の温度を以下では着目温度と称する。各所温度と着目温度の関係は、結晶製造装置10の構造に依存し、着目温度が高いときも低いときも概ね同じ関係を有する。そこで、上記の実施例の生成方法は、予備実験により、センサ耐熱温度を超えないように運転した結晶製造装置10の各所温度と着目温度を計測する。また、予備実験と同じ条件でシミュレーションを実施したときの着目温度を得る。予備実験で得た着目温度(第2センサ計測値)とシミュレーションで得た着目温度(第2シミュレーション結果)の間の関係(上記した相関)は、温度の絶対値に依存せずに概ね成立する。温度が低い場合でのシミュレーション結果と予備実験結果の相関は、温度が高い場合でも成立する。そのような相関を用いることで、結晶製造時にはセンサ耐熱温度を超える着目位置の温度を正確に推定することができるようになる。
これまでに説明した技術に関する留意点を述べる。実施例における学習モデル(基礎学習モデル、最終的な学習モデル36)は、多入力単出力のモデルであった。本明細書が開示する技術は、多入力多出力の学習モデルを用いることもできる。すなわち、第2物理量も複数であってもよい。また、本明細書が開示する技術では、各層のノード数が異なる学習モデル(ニューラルネットワーク型の学習モデル)や他の学習アルゴリズム(例えばガウス過程回帰など)を採用してもよい。
本明細書が開示する技術では、シミュレーションで得られた教師データを使って基礎学習モデルを作成する。基礎学習モデルを得るための教師データは全てシミュレーションで得る。多くの教師データを比較的に短時間で得ることができる。一方、実際の結晶製造装置を用いた実験の結果と、実験に対応したシミュレーション結果から両者の相関を決定する。センサの計測値を得る実験は、シミュレーション結果と実験結果(実際の結晶製造装置の状態を反映した結果)との相関を得るためであるから、学習モデル用の教師データと比較して少量でよい。
第2物理量は、SiC結晶を製造する際に観測不可な物理量を意味する。ここで、「SiC結晶を製造する際に観測不可」とは、多大なコストをかければ観測することは可能であっても多大なコストをかけることが実用上不適切である場合を含む。
学習モデル36を作成した後に結晶製造装置10を長期間稼働させたら、再度、実験結果取得モジュール32、相関データ取得モジュール33、相関決定モジュール34、モデル修正モジュール35を起動してもよい。結晶製造装置10の最新の状態に応じて学習モデル36を更新することができる。
本明細書が開示する技術は、図1に示した結晶製造装置に限られず、他の結晶製造装置(例えば、昇華法や溶液法、HT-CVD法、CVD法に基づく結晶製造装置)に適用することも好適である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:SiC結晶製造装置 11:筐体 12:チャンバ 13:サセプタ 14:回転装置 17、17a-17e:第1センサ 18、18a-18d:センサ固定部 19:第2センサ 20:アクチュエータ 21:回転装置 22:ヒータ 22a:高周波コイル 22b:高周波発生装置 23:ガス供給装置 24:冷却器 24a:循環器 24b:冷却管 30:制御装置 31:基礎モデル生成モジュール 32:実験結果取得モジュール 33:相関データ取得モジュール 34:相関決定モジュール 35:モデル修正モジュール 36:学習モデル 37:メイン制御モジュール 38:指令生成部 39:差分器
Claims (16)
- SiC結晶製造装置であって、
原料からSiC結晶が生成されるチャンバと、
SiC結晶生成の製造条件を制御するアクチュエータと、
前記チャンバ内にて前記SiC結晶を製造する際に観測可能な第1物理量を計測する第1センサと、
前記第1センサの計測値から前記SiC結晶を製造する際に観測不可な第2物理量の推定値を出力する学習モデルを有しており、前記SiC結晶を製造する際に前記学習モデルが出力した前記推定値と前記第2物理量の目標値の差が小さくなるように前記アクチュエータをフィードバック制御する制御装置と、
を備えており、
前記制御装置は、
前記SiC結晶製造装置の構造データに基づくシミュレーションモデルを使って作成された前記第1物理量と前記第2物理量の組の複数のシミュレーション結果(第1シミュレーション結果)を教師データとして機械学習によって基礎学習モデルを作成する基礎モデル生成モジュールと、
前記第1センサと前記第2物理量を計測する第2センサが取り付けられた前記SiC結晶製造装置で前記SiC結晶は製造できないが前記第2物理量が観測可能となる条件で前記アクチュエータを駆動したときの前記第1センサの計測値(第1センサ計測値)と前記第2センサの計測値(第2センサ計測値)の組の複数の実験結果を取得する実験結果取得モジュールと、
前記シミュレーションモデルを使って前記第1物理量が前記第1センサ計測値に一致するときの前記第2物理量のシミュレーション結果(第2シミュレーション結果)を得る相関データ取得モジュールと、
前記第2シミュレーション結果と第2センサ計測値の間の相関を決定する相関決定モジュールと、
前記基礎学習モデルの出力を前記相関で補正した結果を前記推定値として出力する前記学習モデルを生成するモデル修正モジュールと、
を備えている、SiC結晶製造装置。 - 前記第1センサは、前記SiC結晶を製造する際に前記第1センサの耐熱温度を超えない場所に配置されており、
前記第2センサの固定部は、前記チャンバの内部であって前記SiC結晶を製造する際に前記第2センサの耐熱温度を超える場所に位置しており、
前記SiC結晶は製造できないが前記第2物理量が観測可能となる前記条件は、前記チャンバの内部が前記第2センサの耐熱温度を超えないことを含んでいる、請求項1に記載のSiC結晶製造装置。 - 前記第2物理量は、前記チャンバ内にて前記SiC結晶を成長させる基板を支持するサセプタの表面温度を含んでいる、請求項1または2に記載のSiC結晶製造装置。
- 前記第1物理量は、前記チャンバの外壁の温度、前記チャンバに供給される前記原料の温度または圧力または流量または流速または濃度、前記チャンバから排出される残ガスの温度または圧力または流量または流速または濃度、のいずれかを含んでいる、請求項3に記載のSiC結晶製造装置。
- 前記第1物理量は、前記チャンバの外壁の温度、前記チャンバに供給される前記原料の温度または圧力または流量または流速または濃度、前記チャンバから排出される残ガスの温度または圧力または流量または流速または濃度、のいずれかを含んでいる、請求項1または2に記載のSiC結晶製造装置。
- 原料からSiC結晶が生成されるチャンバと、
SiC結晶生成の製造条件を制御するアクチュエータと、
前記チャンバ内にて前記SiC結晶を製造する際に観測可能な第1物理量を計測する第1センサと、を備えているSiC結晶製造装置を制御する制御装置であって、
前記制御装置は、
前記第1センサの計測値から前記SiC結晶を製造する際に観測不可な第2物理量の推定値を出力する学習モデルを有しており、前記SiC結晶を製造する際に前記学習モデルが出力した前記推定値と前記第2物理量の目標値の差が小さくなるように前記アクチュエータをフィードバック制御するメイン制御モジュールと、
前記SiC結晶製造装置の構造データに基づくシミュレーションモデルを使って作成された前記第1物理量と前記第2物理量の組の複数のシミュレーション結果(第1シミュレーション結果)を教師データとして機械学習によって基礎学習モデルを作成する基礎モデル生成モジュールと、
前記第1センサと前記第2物理量を計測する第2センサが取り付けられた前記SiC結晶製造装置で前記SiC結晶は製造できないが前記第2物理量が観測可能となる条件で前記アクチュエータを駆動したときの前記第1センサの計測値(第1センサ計測値)と前記第2センサの計測値(第2センサ計測値)の組の複数の実験結果を取得する計測値取得モジュールと、
前記シミュレーションモデルを使って前記第1物理量が前記第1センサ計測値に一致するときの前記第2物理量のシミュレーション結果(第2シミュレーション結果)を得る相関データ取得モジュールと、
前記第2シミュレーション結果と第2センサ計測値の間の相関を決定する相関決定モジュールと、
前記基礎学習モデルの出力を前記相関で補正した結果を前記推定値として出力する前記学習モデルを生成するモデル修正モジュールと、
を備えている、SiC結晶製造装置の制御装置。 - 前記第1センサは、前記SiC結晶を製造する際に前記第1センサの耐熱温度を超えない場所に配置されており、
前記第2センサの固定部は、前記チャンバの内部であって前記SiC結晶を製造する際に前記第2センサの耐熱温度を超える場所に位置しており、
前記SiC結晶は製造できないが前記第2物理量が観測可能となる前記条件は、前記チャンバの内部が前記第2センサの耐熱温度を超えないことを含んでいる、請求項6に記載の制御装置。 - 前記第2物理量は、前記チャンバ内にて前記SiC結晶を成長させる基板を支持するサセプタの表面温度を含んでいる、請求項6または7に記載の制御装置。
- 前記第1物理量は、前記チャンバの外壁の温度、前記チャンバに供給される前記原料の温度または圧力または流量または流速または濃度、前記チャンバから排出される残ガスの温度または圧力または流量または流速または濃度、のいずれかを含んでいる、請求項8に記載の制御装置。
- 前記第1物理量は、前記チャンバの外壁の温度、前記チャンバに供給される前記原料の温度または圧力または流量または流速または濃度、前記チャンバから排出される残ガスの温度または圧力または流量または流速または濃度、のいずれかを含んでいる、請求項6または7に記載の制御装置。
- SiC結晶製造装置でSiC結晶を製造する際に第1センサで観測可能な第1物理量から第2センサでは観測不可な第2物理量の推定値を得る学習モデルを生成する方法であり、
前記SiC結晶製造装置の構造データに基づくシミュレーションモデルを使って作成された前記第1物理量と前記第2物理量の組の複数のシミュレーション結果(第1シミュレーション結果)を教師データとして機械学習によって基礎学習モデルを作成する基礎モデル生成工程と、
前記第1物理量を計測する前記第1センサと前記第2物理量を計測する前記第2センサが取り付けられた前記SiC結晶製造装置で前記SiC結晶は製造できないが前記第2物理量が観測可能となる条件で前記SiC結晶製造装置のアクチュエータを駆動したときの前記第1センサの計測値(第1センサ計測値)と前記第2センサの計測値(第2センサ計測値)の組の複数の実験結果を取得する実験結果取得工程と、
前記シミュレーションモデルを使って前記第1物理量が前記第1センサ計測値に一致するときの前記第2物理量のシミュレーション結果(第2シミュレーション結果)を得る相関データ取得工程と、
前記第2シミュレーション結果と第2センサ計測値の間の相関を決定する相関決定工程と、
前記基礎学習モデルの出力を前記相関で補正した結果を前記推定値として出力する前記学習モデルを生成するモデル修正工程と、
を備えている、SiC結晶製造装置用の学習モデルの生成方法。 - 前記第1センサは、前記SiC結晶を製造する際に前記第1センサの耐熱温度を超えない場所に配置されており、
前記第2センサの固定部は、前記チャンバの内部であって前記SiC結晶を製造する際に前記第2センサの耐熱温度を超える場所に位置しており、
前記SiC結晶は製造できないが前記第2物理量が観測可能となる前記条件は、前記チャンバの内部が前記第2センサの耐熱温度を超えないことを含んでいる、請求項11に記載の生成方法。 - 前記第2物理量は、前記チャンバ内にて前記SiC結晶を成長させる基板を支持するサセプタの表面温度を含んでいる、請求項11または12に記載の生成方法。
- 前記第1物理量は、前記チャンバの外壁の温度、前記チャンバに供給される前記原料の温度または圧力または流量または流速または濃度、前記チャンバから排出される残ガスの温度または圧力または流量または流速または濃度、のいずれかを含んでいる、請求項13に記載の生成方法。
- 前記第1物理量は、前記チャンバの外壁の温度、前記チャンバに供給される前記原料の温度または圧力または流量または流速または濃度、前記チャンバから排出される残ガスの温度または圧力または流量または流速または濃度、のいずれかを含んでいる、請求項11または12に記載の生成方法。
- 請求項11から15のいずれかの生成方法で得られた前記学習モデルを用いた制御方法であって、
前記SiC結晶を製造する条件で運転している前記SiC結晶製造装置から前記第1センサの計測値を取得し、
前記第1センサの計測値を前記学習モデルに入力して前記推定値を取得し、
前記第2物理量の目標値と前記推定値との差が小さくなるように前記SiC結晶製造装置を制御する、制御方法。
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