JP2023023473A - 缶胴及び缶胴の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】缶においては、缶蓋の周囲を巻締める際に密封性を確保することが重要である。そして、特に密封性に大きく影響するのが、缶胴のフランジ領域の端部領域が折り曲げられたボディーフックの軸線方向長さ、いわゆるボディーフック量BHである。従来は、缶におけるボディーフック量BHのバラツキが大きいという問題があった。【解決手段】開口端から順次、フランジ領域、屈曲領域、首領域を有した缶胴において、缶軸を含む平面による縦断面における内側の線である缶胴内側線は、屈曲領域において、フランジ領域と首領域よりも曲率半径が小さく、首領域において、首領域は、缶軸からの距離が最も小さい下端よりも開口端の側が広くなるテーパー状であることにより、缶蓋を取り付けた際の、ボディーフック量BHのバラツキを抑える。【選択図】 図9
Description
本発明は、清涼飲料等が充填される缶における缶胴の開口部形状及び缶胴の製造方法に関するものである。
一般に、例えば清涼飲料等の容器に用いられる缶は、図1に示すように、有底筒状をなす缶胴7の開口部に概略板状をなす缶蓋2を載せた後、周囲を巻締めて装着することによって成形される。図1は缶胴7の上に缶蓋2を載置し、缶胴7の中心軸である缶軸Aを含む平面による縦断面を示したものである。缶胴7の開口部に設けたフランジ領域71に、缶蓋2の外周端に成形されるとともに径方向外側に下方へ向けて巻き返されたカール領域21が載置されている。
ここで、缶蓋2の装着は、いわゆる二重巻締めによって行われる。二重巻締めでは、図1に示すように、缶蓋2のカール領域21を、缶胴7のフランジ領域71に密着させる。そして、これらカール領域21とフランジ領域71とを一緒に巻き込むように絞って加工する、(特許文献1参照)。図2に、缶胴7に缶蓋2を装着した缶における二重巻締部近傍の拡大図を示す。図2に示すように、カール領域21とフランジ領域71から形成された二重巻締部Wにおいて、缶胴7と缶蓋2との間にコンパウンド(図示せず)があることにより、缶の密封性が保たれる。
二重巻締めを行うための巻締め装置は、図3、4に示すように、缶蓋2に当接されるチャック部4と、缶胴7を保持して軸線を中心に回転させるとともに前記軸線方向に上下動するリフター部3を備えている。そして、さらに、カール領域21に当接して巻締めるために、図5に示す第1巻締ロール5と、第2巻締ロール6を備える。図5において、第1巻締ロール5と、第2巻締ロール6は縦断面の一部を記載している。
缶胴7に缶蓋2を装着する際には、図3に示すように、リフター部3のベースプレート31に缶胴7を載せ、缶胴7に缶蓋2を載せ、チャック部4が当接する。そして、図4に示すように、リフターカム36によってフォロワ35を押し上げ、リフター筒32を押し上げる。リフター筒32の中には、スプリング33と調節ネジ34が設けられている。そして、図3の状態からリフターカム36によりフォロワ35を押し上げてリフター筒32を押し上げると、スプリング33が縮んで、図4の状態となる。図4の状態では、スプリング33により所定の力で缶胴7が缶蓋2に押し付けられている。
図5(a)は、第1巻締めを示す縦断面図であり、図4の左上部分を拡大したものである。チャック部4は記載を省略している。第1巻締めの際には、図4に示したベースプレート31とチャック部4によって挟持された缶胴7及び缶蓋2を、缶軸Aを中心に回転させる。そして、図5(a)に示すように、缶胴7及び缶蓋2は第1巻締ロール5により径方向外方から押圧される。これにより、フランジ領域71はカール領域21に巻き込まれて変形する。そして、第2巻締めとして、図5(b)に示す第2巻締ロール6によって、カール領域21が径方向外方から押圧されて、図2に示した二重巻締部Wが形成される。
図2に示すように、缶は、缶胴7と缶蓋2は端部のフランジ領域71とカール領域21が巻締められて封止されている。フランジ領域71は折り曲げられてボディーフック711を形成する。ボディーフック711の周囲には、コンパウンドが設けられている。このようにして成形される缶においては、缶蓋2の周囲を巻締める際に密封性を確保することが重要である。そして、特に密封性に大きく影響するのが、図2に縦断面で示す、缶胴1のフランジ領域71の端部領域が折り曲げられたボディーフック711の長さ、いわゆるボディーフック量BHである。
従来は、巻締め装置のリフター部3とチャック部4によって挟持した際の軸線方向荷重を調節することで、必要なボディーフック量BHを確保している。図3,4に示す巻締め装置では、調節ネジ34を回してスプリング33のたわみ量を調節することで缶軸A方向の荷重値(BPF:Base Plate Force)を調整する。そして、従来は、BPFを調整することにより、フランジ領域71が径方向外方に向けて延びる変形量を調節し、巻き込み加工される部分の軸線方向の長さを調整していた。ところが、複数の缶を同じBPFで巻き込み加工しても、缶におけるボディーフック量BHに大きなバラツキが生じるという問題があった。バラツキによりボディーフック量BHが小さくなった缶では密封性が低下する可能性がある。
本発明は、前述の事情に鑑みてなされたものであって、二重巻締めにおけるボディーフック量BHのバラツキを少なくし、安定的に巻締め可能なフランジ形状を有する缶及びその製造方法を提供することを課題とする。
発明者は、鋭意研究した結果、ボディーフック量BHのバラツキが大きいのは、第1巻締ロール5での加工完了後に、ボディーフックとなる部分の径方向外方に曲げられる起点の位置がばらつくことが原因であると特定した。さらに、缶胴の首領域を開口に向かって拡がるように傾斜することで、この起点の位置のバラツキを小さくでき、結果的にボディーフック量BHのバラツキを抑えることができるという知見を得た。
本発明は、缶胴を、開口端から順次、フランジ領域、屈曲領域、首領域を有し、缶軸を含む平面による縦断面における内側の線である缶胴内側線は、屈曲領域において、フランジ領域と首領域よりも曲率半径が小さく、首領域において、開口端の側の缶軸Aからの距離が底部の側の缶軸Aからの距離より大きくなるように傾斜していることにより、缶蓋を取り付けた際の、ボディーフック量BHのバラツキを抑えるものである。
缶胴と缶蓋の間の二重巻締めにおけるボディーフック量BHのバラツキを少なくし、安定的に巻締め可能なフランジ形状を有する缶胴及び缶胴の製造方法を提供することができる。
<比較例>
図6は、比較例の缶胴7における、缶軸Aを含む平面による縦断面を示す。図6は、フランジ領域71近傍の縦断面図を拡大したものである。缶胴7は、開口端から順にフランジ領域71、屈曲領域72、首領域73、首下領域74と続く。本願では、缶軸Aを含む平面による缶胴の縦断面において、内側の線を、缶胴内側線Sとする。
図6は、比較例の缶胴7における、缶軸Aを含む平面による縦断面を示す。図6は、フランジ領域71近傍の縦断面図を拡大したものである。缶胴7は、開口端から順にフランジ領域71、屈曲領域72、首領域73、首下領域74と続く。本願では、缶軸Aを含む平面による缶胴の縦断面において、内側の線を、缶胴内側線Sとする。
缶胴内側線Sは、缶胴の中部及び下部で内方となる側の線であって、開口端で缶胴が折り返ると、缶胴内側線Sは缶胴の外側に位置することとなる。缶胴の内面は、アルミ合金の表面に塗装が施されている。塗装はアルミ合金に比べて十分に薄い層であるが、缶胴内側線Sは塗装も含めた缶胴の内側の線である。
缶胴内側線Sは、屈曲領域72では、曲率半径BRが1.4mmであり、フランジ領域71や首領域73より曲率半径が小さい。図6において、缶胴内側線Sは、首領域73では缶軸Aと平行であり、首領域73の缶胴内側は円筒形となっている。この円筒形の内径AR(缶軸Aからの距離)は、26.20mmである。一方、首領域73の内側から缶胴7の先端までの、半径方向の張出量Pは、2.10mmである。
二重巻締めでは、第1巻締め工程と第2巻締め工程の2段階で巻締める。比較例の缶胴7に缶蓋2を被せて第1巻締めを行うと、フランジ領域71近傍の縦断面は、おおよそ図7のようになる。図7は、フランジ領域71近傍の縦断面図を図6よりもさらに拡大したものである。缶蓋2のカール領域21は、第1巻締めにより先端が上方を向くと共に、フランジ領域71を図7の右方向へ押し、缶胴7の屈曲領域72のあたりを変形させている。屈曲領域72は首領域73に繋がっている。缶軸を含む平面による縦断面における内側の線である缶胴内側線Sを太線で示す。図7では、コンパウンドの記載は省略している。
<比較例の実験>
比較例の缶胴7に缶蓋2を被せて、図3~5に示した巻締め装置で第1巻締めを行う実験を、複数の缶胴7について行った。図8に、複数の缶胴7で第1巻締めしたときの、缶胴内側線Sを示す。図8は、図7の缶胴内側線Sを複数の缶胴7についてまとめて記載したものである。複数の曲線は、複数の缶胴7における缶胴内側線Sである。缶胴7は屈曲点BPでおおよそ屈曲し、(711)の領域がボディーフック711となる。図8からみて、比較例の缶胴7では、屈曲点BPよりも缶胴7の缶軸A側に位置する屈曲前領域Dにおける缶胴内側線Sの長さのバラツキが大きいことが分かる。そして、屈曲点前領域Dにおける缶胴内側線Sの長さの大きなバラツキの結果、領域(711)の長さのバラツキが大きくなり、ボディーフック量BHのバラツキが大きくなるものと考えられる。
比較例の缶胴7に缶蓋2を被せて、図3~5に示した巻締め装置で第1巻締めを行う実験を、複数の缶胴7について行った。図8に、複数の缶胴7で第1巻締めしたときの、缶胴内側線Sを示す。図8は、図7の缶胴内側線Sを複数の缶胴7についてまとめて記載したものである。複数の曲線は、複数の缶胴7における缶胴内側線Sである。缶胴7は屈曲点BPでおおよそ屈曲し、(711)の領域がボディーフック711となる。図8からみて、比較例の缶胴7では、屈曲点BPよりも缶胴7の缶軸A側に位置する屈曲前領域Dにおける缶胴内側線Sの長さのバラツキが大きいことが分かる。そして、屈曲点前領域Dにおける缶胴内側線Sの長さの大きなバラツキの結果、領域(711)の長さのバラツキが大きくなり、ボディーフック量BHのバラツキが大きくなるものと考えられる。
<実施形態>
図9は、本発明の一実施形態である缶胴1における、缶軸Aを含む平面による縦断面を示す。缶胴1の材質等は比較例の缶胴7と同じである。図9は、フランジ領域11近傍の縦断面図を拡大したものである。缶胴1は、開口端から順にフランジ領域11、屈曲領域12、首領域13、首下領域14と続く。首領域13と首下領域14は、缶胴1の内側で缶軸Aからの距離が最も小さい位置で接続している。缶軸を含む平面による縦断面における内側の線である缶胴内側線Sは、屈曲領域12では、曲率半径BRが1.4mmであり、フランジ領域11や首領域13よりも曲率半径が小さい。首領域13から下方に繋がる首下領域14は、下方に向かうほど外側へ拡がっている。首領域13の内側における缶軸Aからの距離が最も小さい位置である首下端13Bから、缶胴1の先端であるフランジ先端112までの、半径方向の張出量Pは、2.10mmである。これらの数値は、比較例の缶胴7と同じである。
図9は、本発明の一実施形態である缶胴1における、缶軸Aを含む平面による縦断面を示す。缶胴1の材質等は比較例の缶胴7と同じである。図9は、フランジ領域11近傍の縦断面図を拡大したものである。缶胴1は、開口端から順にフランジ領域11、屈曲領域12、首領域13、首下領域14と続く。首領域13と首下領域14は、缶胴1の内側で缶軸Aからの距離が最も小さい位置で接続している。缶軸を含む平面による縦断面における内側の線である缶胴内側線Sは、屈曲領域12では、曲率半径BRが1.4mmであり、フランジ領域11や首領域13よりも曲率半径が小さい。首領域13から下方に繋がる首下領域14は、下方に向かうほど外側へ拡がっている。首領域13の内側における缶軸Aからの距離が最も小さい位置である首下端13Bから、缶胴1の先端であるフランジ先端112までの、半径方向の張出量Pは、2.10mmである。これらの数値は、比較例の缶胴7と同じである。
一方、缶胴内側線Sは、首領域13において曲率半径NRは5.0mmである。首領域13は、屈曲領域12の曲率半径BRよりも曲率半径が大きい又は直線状である。そして、缶胴内側線Sは、首領域13で屈曲領域12側が上ほど外側へ拡がるように傾斜している。そして、缶軸Aを含む平面による縦断面において、首領域13の中心の接線が缶軸Aと平行な直線Vとなす角度θは13°である。首領域13では、缶胴内側線Sは開口端の側の缶軸Aからの距離が底部の側の缶軸Aからの距離より大きくなるように傾斜しており、上側が外側へ拡がる略円錐台面となっている。この略円錐台面の最も小さい内径ARは、比較例と同じ26.20mmである。したがって、缶胴1は、缶胴7の円筒状の首領域73を屈曲領域72側で外側へ拡げた形状である。
図9に示す実施形態の缶胴1において、首領域13は、缶胴内側線Sにおける首下端13Bから首高さNH高い位置を首上端13Tとしている。首高さNHは、1.9mmである。また、首下端13Bからフランジ先端112の缶胴内側線S側までの高さの差である端高さEHは、3.0mmである。首下端13Bから首上端13Tまでの、缶胴1半径方向の拡がりである首拡大幅NEは、0.20mmである。
缶胴内側線Sにおいて、フランジ領域11は、フランジ先端112からの缶胴内側線Sの長さが1.6mmであり、屈曲領域12は、缶胴内側線Sの長さが1.0mmである。また、首領域13は、缶胴内側線Sの長さが2.0mmである。
実施形態の缶胴1を複数用いて二重巻締めを行ったところ、比較例よりもボディーフック量BHのバラツキは小さくなった。これは、以下に示すように、首領域13の傾斜形状によって第1巻込みの際の屈曲点BPの位置が安定したことによるものと考えられる。
缶胴1を第1巻締めすると、フランジ領域11近傍の縦断面は、比較例の缶胴7と同様におおよそ図7のようになる。缶蓋2のカール領域21は、第1巻締めにより先端が上方を向くと共に、フランジ領域11を図7の右方向へ押し、缶胴1の屈曲領域12の近傍を変形させている。屈曲領域12は首領域13に繋がっている。缶胴1についても、太線で内側である缶胴内側線Sを示す。図7では、コンパウンドの記載は省略している。
<実施形態の実験>
比較例と同様に、本発明の一実施形態である図9に示す缶胴1に缶蓋2を被せて、図3~5に示した巻締め装置で第1巻締めを行う実験を複数の缶胴1について行った。図10に複数の缶胴1で第1巻締めしたときの、缶胴内側線Sを示す。図10は、図9の缶胴内側線Sを複数の缶胴1についてまとめて記載したものである。複数の曲線は、複数の缶胴1における缶胴内側線Sである。缶胴1は屈曲点BPでおおよそ屈曲し、(111)の領域がボディーフック111となる。図10からみて、実施形態の缶胴1では、屈曲点BPよりも缶胴1の内側に位置する屈曲前領域Dでのバラツキが比較例の図8におけるバラツキより小さいことが分かる。このことから、第1巻込みの際の屈曲点BPの位置が安定したことにより、領域(111)の長さのバラツキが小さくなり、ボディーフック量BHのバラツキが小さくなったものと考えられる。
比較例と同様に、本発明の一実施形態である図9に示す缶胴1に缶蓋2を被せて、図3~5に示した巻締め装置で第1巻締めを行う実験を複数の缶胴1について行った。図10に複数の缶胴1で第1巻締めしたときの、缶胴内側線Sを示す。図10は、図9の缶胴内側線Sを複数の缶胴1についてまとめて記載したものである。複数の曲線は、複数の缶胴1における缶胴内側線Sである。缶胴1は屈曲点BPでおおよそ屈曲し、(111)の領域がボディーフック111となる。図10からみて、実施形態の缶胴1では、屈曲点BPよりも缶胴1の内側に位置する屈曲前領域Dでのバラツキが比較例の図8におけるバラツキより小さいことが分かる。このことから、第1巻込みの際の屈曲点BPの位置が安定したことにより、領域(111)の長さのバラツキが小さくなり、ボディーフック量BHのバラツキが小さくなったものと考えられる。
上記の実施形態では、缶胴内側線Sにおける屈曲領域12の曲率半径BRは1.4mm、首領域13において曲率半径NRは5.0mmである。BRとNRはこれらの値に限らないが、NRの方が大きい。
屈曲領域12と首領域13の各々の領域内において、曲率半径は一定でなくてもよく、屈曲領域12の曲率半径の最小値BRと、首領域13の曲率半径の最小値NRは、以下の関係を満たしていることが好ましい。
NR≧2.0×BR
屈曲領域12と首領域13の各々の領域内において、曲率半径は一定でなくてもよく、屈曲領域12の曲率半径の最小値BRと、首領域13の曲率半径の最小値NRは、以下の関係を満たしていることが好ましい。
NR≧2.0×BR
また、BRは、
1.0mm≦BR≦2.0mm
NRは、
3.0mm≦NR≦10.0mm
の範囲であることが好ましい。
1.0mm≦BR≦2.0mm
NRは、
3.0mm≦NR≦10.0mm
の範囲であることが好ましい。
首高さNHは、
1.0mm≦NH≦3.0mm
の範囲であることが好ましく、
端部高さEHは、
2.0mm≦EH≦4.0mm
の範囲であることが好ましい。
1.0mm≦NH≦3.0mm
の範囲であることが好ましく、
端部高さEHは、
2.0mm≦EH≦4.0mm
の範囲であることが好ましい。
実施形態では缶胴内側線Sにおいて、首領域の中心の接線が前記缶軸と交差する角度θは、10°であるが、角度θは0°よりも大きければ、0°の場合より屈曲前領域Dでのバラツキが小さくなる。
しかしながら、角度θは、
5°≦θ≦30°
の範囲であることが好ましく、
8°≦θ≦15°
であることがさらに好ましい。
しかしながら、角度θは、
5°≦θ≦30°
の範囲であることが好ましく、
8°≦θ≦15°
であることがさらに好ましい。
首下端13Bから首上端13Tまでの、缶胴1半径方向の拡がりである首拡大幅NEは、0.20mmであるが、
0.05mm≦EH≦0.50mm
の範囲であることが好ましい。
0.05mm≦EH≦0.50mm
の範囲であることが好ましい。
フランジ領域11は、フランジ先端112からの缶胴内側線Sの長さFLが、
1.0mm≦FL≦3.0mm
の範囲であることが好ましい。
1.0mm≦FL≦3.0mm
の範囲であることが好ましい。
屈曲領域12は、缶胴内側線Sの長さBLが、
0.5mm≦BL≦2.0mm
の範囲であることが好ましい。
また、首領域13は、缶胴内側線Sの長さNLが、
1.0mm≦NL≦3.0mm
の範囲であることが好ましい。
なお、フランジ領域11等の各領域における缶胴内側線Sの長さは、各領域の一端から他端までの道のりであり、缶胴内側線Sが曲線の場合は、一端から他端までの直線距離よりも長い。
0.5mm≦BL≦2.0mm
の範囲であることが好ましい。
また、首領域13は、缶胴内側線Sの長さNLが、
1.0mm≦NL≦3.0mm
の範囲であることが好ましい。
なお、フランジ領域11等の各領域における缶胴内側線Sの長さは、各領域の一端から他端までの道のりであり、缶胴内側線Sが曲線の場合は、一端から他端までの直線距離よりも長い。
本発明は、首領域において、缶軸Aからの距離が最も小さい下端よりも開口端の側が広くなるテーパー状であることにより、缶蓋を取り付けた際の、ボディーフック量BHのバラツキを抑えるものである。缶胴の首領域等の形状を上記のように形成することによって、フランジャーも公知のフランジャーを用いることができる。材料も限定されず、缶胴芯材であるアルミニウム合金板の少なくとも一方の面に、熱可塑性樹脂が被着されたラミネート板を適用してもよい。缶胴芯材は他の材質でもよく、缶胴の内側は他の樹脂等の層としてもよい。
本発明の缶胴を形成する製造方法としては、回転運動する複数のロールを円筒缶の開口側に徐々に押圧するフランジング工程により、フランジ領域11、屈曲領域12、首領域13、首下領域14を形成する。この際に用いるロールの形状やロールの動きにより、本発明の首領域13等の形状を形成することができる。ロールは、回転軸を缶軸Aと交差する向きとする方が、首領域13の形状を正確に形成することができ、好ましい。フランジング工程の前には、円筒缶の開口側を金型やスピンロールにより窄ませるネッキング工程を行うことが好ましい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。また、上述の各実施の形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの技術を流用して組み合わせることが可能である。
1 缶胴
11 フランジ領域
111 ボディーフック
112 フランジ先端
12 屈曲領域
13 首領域
13B 首下端
13T 首上端
14 首下領域
2 缶蓋
21 カール領域
3 リフター部
31 ベースプレート
32 リフター筒
33 スプリング
34 調節ネジ
35 フォロワ
36 リフターカム
4 チャック部
5 第1巻締ロール
6 第2巻締ロール
7 缶胴
71 フランジ領域
711 ボディーフック
72 屈曲領域
73 首領域
74 首下領域
A 缶軸
BH ボディーフック量
BP 屈曲点
BR 屈曲領域の曲率半径
D 屈曲前領域
EH 端高さ
NE 首拡大幅
NH 首高さ
NR 首領域の曲率半径
S 缶胴内側線
W 二重巻締部
11 フランジ領域
111 ボディーフック
112 フランジ先端
12 屈曲領域
13 首領域
13B 首下端
13T 首上端
14 首下領域
2 缶蓋
21 カール領域
3 リフター部
31 ベースプレート
32 リフター筒
33 スプリング
34 調節ネジ
35 フォロワ
36 リフターカム
4 チャック部
5 第1巻締ロール
6 第2巻締ロール
7 缶胴
71 フランジ領域
711 ボディーフック
72 屈曲領域
73 首領域
74 首下領域
A 缶軸
BH ボディーフック量
BP 屈曲点
BR 屈曲領域の曲率半径
D 屈曲前領域
EH 端高さ
NE 首拡大幅
NH 首高さ
NR 首領域の曲率半径
S 缶胴内側線
W 二重巻締部
Claims (6)
- 開口端から順に、フランジ領域、屈曲領域、首領域を有し、
缶軸を含む平面による縦断面における内側の線である缶胴内側線は、
前記屈曲領域において、前記フランジ領域と前記首領域よりも曲率半径が小さく、
前記首領域は、缶軸からの距離が最も小さい下端よりも前記開口端の側が広くなるテーパー状であることを特徴とする缶胴。 - 前記缶胴内側線において、前記屈曲領域の最小の曲率半径をBRとし、前記首領域の最小の曲率半径をNRとしたとき、BRとNRは、
NR≧2.0×BR
の関係を満たすことを特徴とする請求項1記載の缶胴。 - BRは、
1.0mm≦BR≦2.0mm
であり、
NRは、
3.0mm≦NR≦10.0mm
であることを特徴とする請求項2記載の缶胴。 - 前記缶胴内側線において、前記首領域の中心の接線が前記缶軸と交差する角度θは、
5°≦θ≦30°
であることを特徴とする請求項3記載の缶胴。 - 前記角度θは、
8°≦θ≦15°
であることを特徴とする請求項4記載の缶胴。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載された缶胴の製造方法であって、複数のロールを円筒缶の開口側に徐々に押圧し、前記フランジ領域、前記屈曲領域及び前記首領域を形成することを特徴とする缶胴の製造方法。
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JP2021129037A JP2023023473A (ja) | 2021-08-05 | 2021-08-05 | 缶胴及び缶胴の製造方法 |
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