JP2023023427A - 枠体の取付構造および壁面ユニット - Google Patents

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輝道 村越
Terumichi Murakoshi
賢 姫野
Masaru Himeno
裕樹 高橋
Hiroki Takahashi
剛 相馬
Takeshi Soma
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Abstract

【課題】躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける際に固定のためのネジやその他の部品点数を抑制または省略し、さらに十分な気密・防水性が得られる枠体の取付構造および壁面ユニットを提供する。【解決手段】壁面ユニット10の取付構造12は、躯体開口枠16に建具14の枠体18を取り付ける構造である。躯体開口枠16の内周側に枠体18が隙間なく配置されている。躯体開口枠16と枠体18との対向面80,80の室内側の縁である室内側境界66が接着剤60aによって四周連続して塞がれることによって躯体開口枠16と枠体18とが固定されている。躯体開口枠16と枠体18とは室外側境界68を塞ぐように、枠体18の上枠22と躯体開口枠16のまぐさ36との間、および枠体18の縦枠26と躯体開口枠16の縦材35との間を連続して接着剤60bによって固定されている。【選択図】図2

Description

本発明は、躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける枠体の取付構造および壁面ユニットに関する。
特許文献1、特許文献2に示されるように、躯体開口枠に建具の枠体を取り付けるには両者をネジによって固定して強度を確保している。例えば特許文献1に記載の取付構造では、図16に示すように躯体開口枠500と建具の枠体502との隙間はスペーサ504やパッキン材506で塞がれており、さらに防水シート508を貼ることによって気密・防水性が担保されている。また、躯体開口枠500と枠体502とはネジ510によって固定されている。
特開2021-050504号広報 特開2019-65503号公報
ところで、躯体開口枠と建具の枠体との間で十分な固定強度を確保するためには相当数のネジが必要でありネジ固定作業に時間がかかる。また、気密・防水構造はスペーサ、パッキン材および防水シートによって形成されていて部品点数が多く、しかも各構成要素間には隙間が生じる懸念がある。さらに、防水シートの貼り付けは不慣れな作業員が行うと皺がよるなどして不連続な箇所が生じて気密・防水性の低下が懸念される。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける際に固定のためのネジやその他の部品点数を抑制または省略し、さらに十分な気密・防水性が得られる枠体の取付構造および壁面ユニットを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる枠体の取付構造は、躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける枠体の取付構造であって、前記躯体開口枠と前記枠体との対向面の室内側の縁である室内側境界が接着剤によって四周連続して塞がれていることを特徴とする。
また、本発明にかかる枠体の取付構造は、躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける枠体の取付構造であって、前記躯体開口枠と前記枠体との対向面同士の間および該対向面の室外側の縁である室外側境界の少なくとも一方が、前記枠体の上枠と前記躯体開口枠の上材との間、および前記枠体の縦枠と前記躯体開口枠の縦材との間を連続して接着剤によって塞がれていることを特徴とする。
さらに、本発明にかかる壁面ユニットは、記載の枠体の取付構造を適用して前記躯体開口枠と前記枠体とがユニット化され、前記躯体開口枠を介して建築物の躯体に取り付けられることを特徴とする。
本発明によれば、躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける際に、室内側境界が接着剤によって四周連続して塞がれて接着・固定され、または対向面同士の間が接着・固定されており適度な固定強度が得られる。そのため、躯体開口枠と枠体との固定のためのネジを省略し、または本数を減らすことができて固定工程の短縮化が図られる。また、接着剤が固定手段と気密・防水手段とを兼ねており、ネジの本数を減らすとともに従来技術にかかるスペーサやパッキン材などを省略することが可能になり部品点数が抑制される。さらに、四周連続して接着剤によって固定することにより不連続部分がなく、しかも防水テープのような皺が発生することがないため十分な気密・防水性が得られる。また、室外側だけに接着剤が設けられていても条件によって十分な気密・防水性能が得られる。
本発明の実施形態である壁面ユニットを室内側から見た模式正面図である。 壁面ユニットの縦断面図である。 壁面ユニットの横断面図である。 壁面ユニットにおける下方部分の拡大縦断面図である。 壁面ユニットを取付対象となる建築物に取り付ける工法を説明するための図である。 第1の変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットにおける上方部分の拡大縦断面図である。 第2の変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットにおける上方部分の拡大縦断面図である。 第3の変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットの横断面図である。 第3の変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットにおける縦枠および縦材を室内側から見た一部拡大模式斜視図である。 第4変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットにおける上方部分の拡大縦断面図である。 第4変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットにおける一部拡大横面図である。 第5変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットにおける上方部分の拡大縦断面図である。 第5変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットにおける一部拡大横面図である。 第6変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットの縦断面図である。 第6変形例にかかる取付構造が適用された壁面ユニットにおける一部拡大横面図である。 従来技術にかかる壁面ユニットの上方部分の拡大縦断面図である。
以下に、本発明にかかる枠体の取付構造および壁面ユニットの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態である壁面ユニット10を室内側から見た模式正面図である。図2は、壁面ユニット10の縦断面図である。図3は、壁面ユニット10の横断面図である。
壁面ユニット10は、建築物に取り付ける際に単一の構造体として取り扱うもので、建具14及び躯体開口枠16を備えている。建具14と躯体開口枠16とは、本発明の実施形態である取付構造12によって接合されている。換言すると、壁面ユニット10は取付構造12を適用して躯体開口枠16と枠体18とがユニット化されたものである。壁面ユニット10は躯体開口枠16を介して建築物50(図5参照)の躯体に取り付けられる。
建具14は、枠体18の内部に障子20を支持させたものである。枠体18は、上枠22、下枠24及び左右の縦枠26を四周枠組みすることによって構成したものである。枠体18は躯体開口枠16の内周側に隙間なく配置されている。すなわち、枠体18は躯体開口枠16に嵌合する寸法であって両者の間には隙間はほとんどない。ただし、枠体18を躯体開口枠16に対して嵌め込みやすいように狭い隙間が設けられていてもよいが、隙間幅は後述する接着剤60a,60bで埋めることが可能な程度とする。つまり、本願では枠体18と躯体開口枠16の間に実質的な隙間がない構造であればよい。もちろん、隙間はゼロであってもよい。枠体18と躯体開口枠16の間は見込み面全面ではなく、見込み方向の一部について実質的隙間がない構成になっていればよい。枠体18と躯体開口枠16の間は実質的な隙間がない構造であれば嵌め合い構造には限られない。
上枠22、下枠24及び左右の縦枠26として、同一の断面形状を有した枠材を適用している。上枠22、下枠24及び左右の縦枠26を構成する枠材は、アルミニウム合金等の金属、あるいは樹脂を材料として成形された押し出し形材である。これらの枠材に樹脂を用いる場合には金属の補強材を適宜設けてもよい。
本出願において、見込み方向とは建具14の室内外方向をいう。見込み面とは見込み方向に沿って延在する面をいう。見付け方向とは見込み方向に直交する方向であり、上下方向に長尺な縦枠26等の場合はその長手方向に直交する左右方向をいい、左右方向に長尺な上枠22等の場合はその長手方向に直交する上下方向をいう。見付け面とは見付け方向に沿った面をいう。各図においては、左右方向を矢印X、上下方向を矢印Y、見込み方向を矢印Zで適宜示す。
障子20は、矩形状を成す面材28の四周に上框30、下框32及び左右の縦框34を装着したもので、四周の室外に臨む見付け面が枠体18の戸当たり部に同時に当接することのできる大きさに構成してある。本実施の形態では、縦框34と縦枠26との間にリンク機構29を設け、障子20が室内側に開く滑り出し窓を構成している。
また、本実施の形態では、障子20を構成する上框30、下框32及び左右の縦框34として、枠体18と同様、同一の断面形状を有する框材によって構成したものを適用している。面材28は、例えば複合ガラスである。建具14における枠体18の内部には滑り窓形式の障子20に限らず、引戸式の障子、ドアまたは回転窓などが設けられていてもよい。障子20の各框と枠体18との間は複数のシール材33によってシールされている。
躯体開口枠16は、左右の縦材35の間の上下にまぐさ(上材)36及び窓台(下材)38を設けることによって構成した矩形の枠状を成すものである。まぐさ36は躯体開口枠16の上材に相当し、窓台38は躯体開口枠16の下材に相当する。
躯体開口枠16において、まぐさ36よりも上方となる部位及び窓台38よりも下方となる部位には、それぞれ横材40(図1参照)が設けてある。横材40はまぐさ36との間及び窓台38との間にそれぞれ隙間を確保した状態で縦材35の間に設けてある。まぐさ36と横材40との間の隙間及び窓台38と横材40との間の隙間には、それぞれ断熱材42が配設してある。上述のまぐさ36、窓台38、縦材35及び横材40は、それぞれ構造材となるもので、例えば木材によって構成してある。表面材44は、合板から成る平板状部材であり、まぐさ36、窓台38、上下の横材36の室外側見付け面及び左右の縦材35の室外に臨む見付け面に固定されている。この実施例における表面材44は、室外に関して対外的に、まぐさ36、窓台38、縦材35の見付け面を構成している。表面材44の中央には建具14を露呈させる開口44aが形成されている。
まぐさ36、窓台38および縦材35の見付け面、つまり表面材44の表面と、枠体18の上枠22、下枠24、縦枠26の各見付け面とは同一面上にある。まぐさ36、窓台38および縦材35は、上枠22、下枠24および縦枠26よりも見込み方向寸法が大きく、室内側にやや突出している。
次に、躯体開口枠16に建具14の枠体18を取り付ける取付構造12について説明する。取付構造12は、室内側の接着剤60a、室外側の接着剤60b、室外側の防水シート62などを含む。
上記のように、躯体開口枠16と枠体18との間には実質的な隙間は存在しないことから、躯体開口枠16と枠体18とは実質的に当接し合う。本願では躯体開口枠16と枠体18との対向面80,80(対向面が複数対存在する場合は最も室内側の対とする)の室内側の縁が室内側境界66である。また換言すれば、室内側境界66は、躯体開口枠16および枠体18で室内側に露呈されている部分の境界である。具体的には、この実施例の場合、まぐさ36の内周側見込み面36aと上枠22の室内側見付け面22aとの境、窓台38の内周側見込み面38aと下枠24の室内側見付け面24aとの境、および縦材35の内周側見込み面35aと縦枠26の室内側見付け面26aとの境が室内側境界66を形成している。接着剤60aは、これらの室内側境界66を形成する2面にわたって設けられており、該2面が接着されている。なお、躯体開口枠16と枠体18との対向面80,80とは、躯体開口枠16の内周側見込み面と枠体18の外周側見込み面が見込み方向に沿って重なっている箇所である。また、躯体開口枠16と枠体18とは実質的に隙間がないため躯体開口枠16と枠体18との対向面80,80は相互に覆われている。躯体開口枠16と枠体18との間に隙間が全くない場合には、躯体開口枠16と枠体18との対向面80,80は当接面となる。
室内側の接着剤60aは、躯体開口枠16と枠体18との室内側境界66を四周連続して塞いでおり、躯体開口枠16と枠体18とを固定している。接着剤60aは躯体開口枠16と枠体18とを隙間なく四周連続して固定していることから、気密性及び水密性が担保されるとともに、相当に強い固定強度を有する。
本願では躯体開口枠16と枠体18との対向面82,82(対向面が複数対存在する場合は最も室外側の対とする。ここでは上記の対向面80,80と区別するために別符号を付している)の室外側の縁が室外側境界68である。また換言すれば、室外側境界68は、躯体開口枠16および枠体18で室外側に露呈されている部分の境界である。室外側の接着剤60bは、躯体開口枠16と枠体18との室外側境界68の四周のうち三方を塞いでおり、躯体開口枠16と枠体18とを固定している。具体的には、この実施例の場合、まぐさ36の室外側見付け面36bと上枠22の室外側見付け面22bとの境、および縦材35の室外側見付け面35bと縦枠26の室外側見付け面26bとの境を接着剤60bが塞いでいる。つまり、接着剤60bはこれらの室外側境界68を形成する2面にわたって設けられており、該2面が接着されている。
室外側の接着剤60bは、室外側境界68のうち枠体18の上枠22と躯体開口枠16のまぐさ36との間、および枠体18の縦枠26と躯体開口枠16の縦材35との間に連続して設けられている。本実施例では、枠体18の下枠24と躯体開口枠16の窓台38との間には接着剤60bが設けられていない。枠体18と躯体開口枠16との間は三方について接着剤60bが設けられていることにより、気密性、水密性および固定強度が一層向上する。接着剤60a,60bは、例えばホットメルト型、2液混合型、湿気硬化型などが適用可能である。接着剤60aと接着剤60bとは異なる種類であってもよい。また、室内側の接着剤60aは塗布箇所によって異なる種類を用いてもよい。同様に、室内側の接着剤60bは塗布箇所によって異なる種類を用いてもよい。
図4は、壁面ユニット10における下方部分の拡大縦断面図である。図4に示すように、躯体開口枠16の窓台38には、内周側見込み面38aおよび室外側見付け面38bに亘って防水シート62が貼られている。窓台38の室外側上部には水切65が形成されている。防水シート62は、内周側見込み面38aと室外側見付け面38bとの間で水切65の内周側見込み面65aおよび室外側見付け面65bを介して貼られている。防水シート62は遮水性及び可撓性を有した薄膜部材である。
内周側見込み面38aについては全面ではなく、下枠24によって覆われる面で、かつ接着剤60aとはほぼ重ならない程度の範囲まで防水シート62が貼られており、室内側露呈面には貼られていない。接着剤60aは防水シート62とほぼ重ならず、下枠24と窓台38とを確実に接着している。接着剤60aと防水シート62とは小さい幅で重なっていてもよい。
窓台38には障子20の面材28に当たった雨水が流れ落ちてくるが、防水シート62を貼ることによって防水性が担保される。取付構造12では躯体開口枠16と枠体18とを接着剤60a,60bによって固定し、さらに必要に応じて少数本のネジを用いて固定してもよい。ただし、上方から水が流れ落ちてくる可能性のある窓台38と下枠24との間についてはネジ穴から水が浸入することのないようにネジは設けず、防水シート62にネジ穴を開けないことが望ましい。
枠体18の下枠24と躯体開口枠16の窓台38との間には接着剤60bが設けられていないが、窓台38は防水シート62によって防水処理がなされており、しかも水切65が形成されていることから下枠24と窓台38との間に水が進入することはほとんどない。仮に下枠24と窓台38との間に水が進入することがあっても接着剤60aによって室内側の防水性は確保されている。
なお、壁面ユニット10では、接着剤60bで固定されている左右側方および上方の三方について該接着剤60bを覆うように防水シート62が貼られており、一層の防水性が確保されている。設計条件や施工条件によっては接着剤60bを覆う箇所については防水シート62を省略してもよい。
下枠24には長手方向に沿って凹部70が形成されている。窓台38と凹部70との間には支持片72が設けられている。支持片72は凹部70に嵌り込んで下枠24の外周側見込み面に当接することにより建具14を下支えしている。なお、下枠24の凹部70は、従来の取付構造にかかる枠体(図16参照)との共通化のために形成されているものである。そのため、従来と共通化の必要がない場合には、凹部70および支持片72を省略して、下枠24の外周側見込み面の面積を広く確保して窓台38に直接的に接触させてもよい。
図5は、壁面ユニット10を取付対象となる建築物50に取り付ける工法を説明するための図である。壁面ユニット10を家屋等の建築物50に取り付けるには、図5に示すように、建築物50に設けた柱や梁等の躯体52の間に配置し、躯体開口枠16の横材40や縦材35を介して躯体52に固定させれば良い。このような工法では、工場等の設備、環境が整った場所において予め壁面ユニット10を製造し、これを建築現場に搬送して躯体52に取り付けるとよい。工場で壁面ユニット10を製造する場合、室内側境界66および室外側境界68に沿って接着剤60a,60bを塗布する作業は、例えばロボットのハンド部に設けたノズルから自動的に接着剤60a,60bを吐出させながら行うとよい。
このような工法によれば、現場作業員が高い技量を有していない場合であっても、高い寸法精度を有した壁面ユニット10を建築物に精度良く取り付けることが可能となり、壁面ユニット10を設けた建築物に対しても高い寸法精度を得ることが可能である。ただし、施工条件などによっては、接着剤60a,60bなどを用いて建築物50の躯体52の開口に枠体18を取り付ける作業を施工現場において行ってもよい。この場合の建具14は躯体開口枠18とのユニット形式でなくてよい。
上述した壁面ユニット10および取付構造12によれば、躯体開口枠16に建具14の枠体18を取り付ける際に、室内側境界66を塞ぐように四周連続して接着剤60aによって接着・固定することにより適度な固定強度が得られる。そのため、固定のためのネジを省略し、または本数を減らすことができて固定工程の短縮化が図られる。取付構造12では、接着剤60a,60bが固定手段と気密・防水手段とを兼ねており、ネジの本数を抑制するとともに従来技術(図16参照)にかかるスペーサ504やパッキン材506を省略することが可能になり部品点数が抑制される。概念的には、取付構造12の接着剤60a,60bは、従来技術にかかるネジ、スペーサおよびパッキン材を集約する作用がある。
一層具体的には、取付構造12では接着剤60a,60bが気密・防水作用を有することからパッキン材が不要になる。また、パッキン材が不要になることと、接着剤60a,60bを設ける必要から躯体開口枠16と枠体18との間には隙間をほとんど設けないことになる。そして、躯体開口枠16と枠体18との間には隙間がほとんどないことから、寸法調整のためのスペーサも不要となる。
また、室内側境界66を塞ぐように四周連続して接着剤60aによって固定することにより不連続部分がなく、しかも防水テープのような皺が発生することがないため十分な気密・防水性が得られる。ただし、上記のとおり取付構造12では室外側などの一部に防水シート62を併用してもよい。
取付構造12が適用された壁面ユニット10では、リフォームなどで建具14を躯体開口枠16から取り外す場合に、接着剤60a,60bをカッターなどで切ることにより該建具14を見込み方向に容易に抜き取ることができる。
図6は、第1の変形例にかかる取付構造12Aが適用された壁面ユニット10における上方部分の拡大縦断面図である。この場合の壁面ユニット10では枠体18を構成する上枠22Aに室内側に突出するヒレ22Aaと、外周側に突出するヒレ22Abとが設けられている。ヒレ22Aaは上枠22Aの外周側見込み面を形成する壁22Acが室内側に延長されたものである。ヒレ22Abは壁22Acから垂直に立設されたものである。躯体開口枠16を構成するまぐさ36は、上枠22Aおよびヒレ22Aaの外周側見込み面にほぼ接するとともに、ヒレ22Abの室内側見付け面にほぼ接している。
この場合の、室内側境界66Aはヒレ22Aaの室内側端部とまぐさ36の内周側見込み面との境になり、室内側の接着剤60aは該室内側境界66Aを塞ぐようにしてドーム型断面の形状に設けられている。また、この場合の室外側境界68Aはヒレ22Abの外周側端部とまぐさ36の室外側見付け面36bとの境になり、室外側の接着剤60bは該室外側境界68Aを塞ぐようにしてドーム型断面の形状に設けられている。上枠22Aを例にして説明したが、下枠や縦枠についても同様である。
図7は、第2の変形例にかかる取付構造12Bが適用された壁面ユニット10における上方部分の拡大縦断面図である。この場合の壁面ユニット10では躯体開口枠16の構成要素であるまぐさ36において室内側境界66に沿って溝74が形成されており、室内側の接着剤60aは溝74に充填されている。このような溝74を設けることで接着剤60aとまぐさ36との接触面積が大きくなり固定強度が向上する。このよう溝74はまぐさ36だけでなく、窓台38および縦材35にも設けて接着剤60aを充填するとよい。なお、基本的に溝74はまぐさ36等の躯体開口枠16の各構成材に対して長手方向全長に設けるが、条件によっては少なくとも一部に設けても相応の効果が得られる。
図8は、第3の変形例にかかる取付構造12Cが適用された壁面ユニット10における縦枠26と縦材35との一部拡大横断面図である。図9は、取付構造12Cが適用された壁面ユニット10における縦枠26および縦材35を室内側から見た一部拡大模式斜視図である。図8、図9に示すように、取付構造12Cでは、躯体開口枠16を構成する縦材35と枠体18を構成する縦枠26との間の一部に室内側境界66を横切る補助ブラケット76が設けられている。補助ブラケット76は、縦材35の内周側見込み面と縦枠26の外周側見込み面とによって一部が挟持されたやや細長い板材である。
補助ブラケット76は、縦材35の内周側見込み面35aにおける室内側露呈部に対してネジ78aで固定され、縦枠26の外周側見込み面26cに対してネジ78bで固定されている。この場合の接着剤60aは、室内側境界66に沿って連続的に設けられているが、補助ブラケット76に対しては、連続性を維持しつつその表面の表面上を横断して設けられている。このように、接着剤60aを設けることで連続性を維持することで良好な防水性や施工性が維持される。
縦材35および縦枠26は横材と比較してやや長いため、接着剤60aだけで十分な強度が得られない場合には補助ブラケット76を適切数だけ設けることにより十分な強度を担保することができる。また、補助ブラケット76は接着剤60a,60bの塗布前における枠体18と躯体開口枠16との位置決め作用があり、接着剤60a,60bの塗布を安定かつ容易に行うことができる。
図10は、第4変形例にかかる取付構造12Dが適用された壁面ユニットにおける上方部分の拡大縦断面図である。図11は、第4変形例にかかる取付構造12Dが適用された壁面ユニットにおける一部拡大横面図である。
図10に示すように、取付構造12Dでは、接着剤60aがまぐさ36の内周側見込み面36aと上枠22の室内側見付け面22aとにわたって設けられるとともに、一部がまぐさ36と上枠22との対向面80,80同士の間に入り込んでいる。また、図11に示すように、取付構造12Dでは、接着剤60aが縦材35の内周側見込み面35aと縦枠26の室内側見付け面26aとにわたって設けられるとともに、一部が縦材35と縦枠26との対向面80,80同士の間に入り込んでいる。このように、接着剤60aの一部が対向面80,80同士の間に入り込んでいると、気密・防水性能が一層向上する。なお、上記のとおり対向面80,80同士の隙間は実質的にゼロでもよい。
図12は、第5変形例にかかる取付構造12Eが適用された壁面ユニットにおける上方部分の拡大縦断面図である。図13は、第5変形例にかかる取付構造12Eが適用された壁面ユニットにおける一部拡大横面図である。
図12に示すように、取付構造12Eでは接着剤60aがまぐさ36と上枠22との対向面80,80同士の間に設けられて両面を接着している。この場合、接着剤60aはまぐさ36の内周側見込み面36aと上枠22の室内側見付け面22aとの間には設けられていない。また、図13に示すように、取付構造12Eでは、接着剤60aが縦材35と縦枠26との対向面80,80同士の間に設けられて両面を接着している。この場合、接着剤60aは縦材35の内周側見込み面35aと縦枠26の室内側見付け面26aとの間には設けられていない。このように接着剤60aが対向面80,80同士の間だけに設けられている場合でも気密・防水性能が得られる。なお、図12,図13では接着剤60aが対向面80,80同士の全面を塞ぐように設けられているが、躯体開口枠16と枠体18との間で四周連続していれば対向面80,80同士の間の一部を接着する形態であってもよい。
これまで説明した取付構造12,12A~12Eによれば、室内側の接着剤60aについて、躯体開口枠16と枠体18との対向面80,80同士の間および室内側境界66の少なくとも一方が接着剤60aによって四周連続して塞がれていればよいことになる。
図14は、第6変形例にかかる取付構造12Fが適用された壁面ユニットの縦断面図である。図15は、第6変形例にかかる取付構造12Fが適用された壁面ユニットにおける一部拡大横面図である。
図14、図15に示すように、取付構造12Fは室外側の接着剤60bに相当するものであり、対向面80,80同士の間および室内側境界66には接着剤60aが設けられていない。この場合、対向面80,80同士の間にはスポンジなどの気密材84が設けられている。気密材84は対向面80,80に接着されており、気密・防水機能を有する。気密材84は躯体開口枠16と枠体18との間で四周に設けられており、上記の各実施例における接着剤60aの作用を補完している。
このように、室外側の接着剤60bによれば、室内側の接着剤60aがない場合でも気密材84などとの協働的作用により十分な気密・防水性が得られる。なお、上記の説明では、室外側の接着剤60bは躯体開口枠16の室外側見付け面と枠体18の室外側見付け面にわたって設けられて、室外側境界68を覆っている例を示したが、接着剤60bの一部または全部が対向面82,82の間に設けられていても同様の作用が得られる。すなわち、接着剤60bは躯体開口枠16と枠体18との対向面82,82同士の間および室外側境界68を覆う箇所の少なくとも一方に設けられていればよい。
本発明にかかる枠体の取付構造は、躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける枠体の取付構造であって、前記躯体開口枠と前記枠体との対向面同士の間および該対向面の室内側の縁である室内側境界の少なくとも一方が接着剤によって四周連続して塞がれていることを特徴とする。これにより、躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける際に固定のためのネジやその他の部品点数を抑制または省略し、さらに十分な気密・防水性が得られる。
本発明にかかる枠体の取付構造は、前記躯体開口枠には前記室内側境界の少なくとも一部に沿って溝が形成されており、接着剤は前記溝に充填されていることを特徴とする。このような溝を設けることで接着剤と躯体開口枠との接触面積が大きくなり固定強度が向上する。
本発明にかかる枠体の取付構造は、前記躯体開口枠と前記枠体との間の一部には前記室内側境界を横切る補助ブラケットが設けられ、接着剤は、前記補助ブラケットの表面上を横断して設けられていることを特徴とする。補助ブラケットは枠体と躯体開口枠との固定強度を一層強くするとともに相互の位置決め作用がある。
本発明にかかる枠体の取付構造は、前記躯体開口枠の内周側見込み面と前記枠体の室内側見付け面とが接着剤によって接着されていることを特徴とする。
本発明にかかる枠体の取付構造は、前記躯体開口枠と前記枠体との対向面同士の間および該対向面の室外側の縁である室外側境界の少なくとも一方が、前記枠体の上枠と前記躯体開口枠の上材との間、および前記枠体の縦枠と前記躯体開口枠の縦材との間を連続して接着剤によって塞がれていることを特徴とする。室外側についても接着剤を設けることにより、固定強度および防水性能が一層向上する。
本発明にかかる枠体の取付構造は、躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける枠体の取付構造であって、前記躯体開口枠と前記枠体との対向面同士の間および該対向面の室外側の縁である室外側境界の少なくとも一方が、前記枠体の上枠と前記躯体開口枠の上材との間、および前記枠体の縦枠と前記躯体開口枠の縦材との間を連続して接着剤によって塞がれていることを特徴とする。室外側だけ接着剤が設けられていても条件によって十分な気密・防水性能が得られる。
本発明にかかる枠体の取付構造は、前記躯体開口枠を構成する下材には、内周側見込み面および室外側見付け面に亘って防水シートが貼られていることを特徴とする。
本発明にかかる枠体の取付構造は、接着剤は前記躯体開口枠の室外側見付け面から前記枠体の室外側見付け面にわたって設けられていることを特徴とする。
本発明にかかる壁面ユニットは、上記の枠体の取付構造を適用して前記躯体開口枠と前記枠体とがユニット化され、前記躯体開口枠を介して建築物の躯体に取り付けられることを特徴とする。
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10 壁面ユニット、12,12A,12B,12C,12D,12E,12D取付構造、14 建具、16 躯体開口枠、18 枠体、20 障子、22,22A 上枠、24 下枠、26 縦枠、35 縦材、36 まぐさ(上材)、38 窓台(下材)、60a,60b 接着剤、62 防水シート、65 水切、66,66A 室内側境界、68,68A 室外側境界、74 溝、76 補助ブラケット、80,82 対向面

Claims (8)

  1. 躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける枠体の取付構造であって、
    前記躯体開口枠と前記枠体との対向面同士の間および該対向面の室内側の縁である室内側境界の少なくとも一方が接着剤によって四周連続して塞がれていることを特徴とする枠体の取付構造。
  2. 前記躯体開口枠には前記室内側境界の少なくとも一部に沿って溝が形成されており、接着剤は前記溝に充填されていることを特徴とする請求項1に記載の枠体の取付構造。
  3. 前記躯体開口枠の内周側見込み面と前記枠体の室内側見付け面とが接着剤によって接着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の枠体の取付構造。
  4. 前記躯体開口枠と前記枠体との対向面同士の間および該対向面の室外側の縁である室外側境界の少なくとも一方が、前記枠体の上枠と前記躯体開口枠の上材との間、および前記枠体の縦枠と前記躯体開口枠の縦材との間を連続して接着剤によって塞がれていることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の枠体の取付構造。
  5. 躯体開口枠に建具の枠体を取り付ける枠体の取付構造であって、
    前記躯体開口枠と前記枠体との対向面同士の間および該対向面の室外側の縁である室外側境界の少なくとも一方が、前記枠体の上枠と前記躯体開口枠の上材との間、および前記枠体の縦枠と前記躯体開口枠の縦材との間を連続して接着剤によって塞がれていることを特徴とする枠体の取付構造。
  6. 前記躯体開口枠を構成する下材には、内周側見込み面および室外側見付け面に亘って防水シートが貼られていることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の枠体の取付構造。
  7. 接着剤は前記躯体開口枠の室外側見付け面から前記枠体の室外側見付け面にわたって設けられていることを特徴とする請求項4~6のいずれか1項に記載の枠体の取付構造。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の枠体の取付構造を適用して前記躯体開口枠と前記枠体とがユニット化され、前記躯体開口枠を介して建築物の躯体に取り付けられることを特徴とする壁面ユニット。
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