JP2023023198A - ロータリダンパ - Google Patents
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Abstract
【課題】バルブ体の構成を簡単にすることができるとともにメンテナンスを含む組み立て作業の負担を軽減することができるロータリダンパを提供する。【解決手段】ロータリダンパ100は、ハウジング本体102内が固定ベーン104,105およびロータ120の可動ベーン122,123によって個室R1~個室R4に仕切られている。固定ベーン104,105の各端部には、第1バルブ用隔壁106,110および第2バルブ用隔壁107,111によって隔壁間領域108,112が形成されているとともに、各隔壁間領域108,112内にバルブ体113,114が収容されている。バルブ体113,114は、隔壁間領域108,112に形成された第1バルブ流路106a,110aを完全に塞ぐとともに第2バルブ流路107a,111aを部分的に塞ぐ流路閉塞部113a,114aおよび第4バルブ流路113b,114bが形成されている。【選択図】 図1
Description
本発明は、四輪の自走式車両における回動機構において運動エネルギの減衰装置として用いられるロータリダンパに関する。
従来から、例えば、四輪の自走式車両においては、回動機構において運動エネルギの減衰装置としてロータリダンパが用いられている。例えば、下記特許文献1には、円筒状のハウジング内で回動するシャフト(以降、「ロータ」という)に形成された2つのベーン(以降、「可動ベーン」という)の先端部に減衰力を発生させるための弁体(以降、「バルブ体」という)が設けられたロータリダンパが開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に開示されたロータリダンパにおいては、バルブ体がハウジングの内周面と摺動自在に嵌合して可動ベーンの一部としても機能するため、バルブ体および可動ベーンとして必要な材質および形状で構成される必要があり、バルブ体の構成が限定されるという問題がある。また、上記特許文献1に開示されたロータリダンパにおいては、バルブ体を可動ベーンの先端部に押し付けた状態のロータをハウジング内に嵌合させるため組み付け作業が行い難いという問題がある。
本発明は上記問題に対処するためなされたもので、その目的は、バルブ体の構成を簡単にすることができるとともにメンテナンスを含む組み立て作業の負担を軽減することができるロータリダンパを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、流動体を液密的に収容する円筒状の内室を有するとともに同内室内に径方向に沿う壁状に形成されて流動体の周方向の流動を妨げる固定ベーンを有したハウジングと、軸体の外周部に内室内を仕切りつつ流動体を固定ベーン側に押しながら回動する可動ベーンを有したロータと、ハウジングに設けられて内室を液密的に閉塞する蓋体とを備え、内室内に固定ベーンおよび可動ベーンによって形成されるとともに可動ベーンの回転方向によって容積が増加または減少する複数の個室が形成されたロータリダンパにおいて、固定ベーンは、ハウジングから延びた先端部が軸体の外周面に摺動するロータ摺動部と、ハウジングの内周面と軸体の外周面との間に軸体の径方向に沿って壁状に形成された第1バルブ用隔壁と、第1バルブ用隔壁の一部が切り欠かれて複数の個室のうちの1つの個室に連通して流動体が流動する第1バルブ流路と、第1バルブ用隔壁に対して内室の周方向に離隔した位置にハウジングの内周面と軸体の外周面との間に軸体の径方向に沿って壁状に形成された第2バルブ用隔壁と、第2バルブ用隔壁の一部が切り欠かれて複数の個室のうちの第1バルブ流路に連通する個室とは異なる個室に連通して流動体が流動する第2バルブ流路とを有し、第1バルブ用隔壁と第2バルブ用隔壁との間の隔壁間領域には、同隔壁間領域の幅よりも狭い幅かつ同離隔領域における軸体の径方向の長さよりも短い長さに形成されて同隔壁間領域内にて周方向への変位が許容された状態でバルブ体が設けられており、ハウジング、ロータおよびバルブ体のうちの少なくとも1つには、同バルブ体を前記ハウジングの内周面側および軸体の外周面側のうちの一方側に位置させて他方側に第3バルブ流路を形成させるバルブ位置規制体が設けられており、バルブ体は、第1バルブ流路および第2バルブ流路のうちの一方の流路を塞ぐことができる流路閉塞部と、第1バルブ流路および第2バルブ流路のうちの他方の流路と第3バルブ流路を連通させる第4バルブ流路とを備えていることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、ロータリダンパは、ロータの軸体の外周面が摺動する固定ベーンに隔壁間領域が形成されるとともにこの隔壁間領域内にバルブ体が設けられてバルブ体が固定ベーンの一部としてロータに対して摺動しないため、バルブ体の構成を簡単にすることができるとともにメンテナンスを含む組み立て作業の負担を軽減することができる。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、流動体を液密的に収容する円筒状の内室を有するとともに同内室内に径方向に沿う壁状に形成されて流動体の周方向の流動を妨げる固定ベーンを有したハウジングと、軸体の外周部に内室内を仕切りつつ流動体を固定ベーン側に押しながら回動する可動ベーンを有したロータと、ハウジングに設けられて内室を液密的に閉塞する蓋体とを備え、内室内に固定ベーンおよび可動ベーンによって形成されるとともに可動ベーンの回転方向によって容積が増加または減少する複数の個室が形成されたロータリダンパにおいて、可動ベーンは、軸体から延びた先端部がハウジングの内周面に摺動するハウジング摺動部と、ハウジングの内周面と軸体の外周面との間に軸体の径方向に沿って壁状に形成された第1バルブ用隔壁と、第1バルブ用隔壁の一部が切り欠かれて複数の個室のうちの1つの個室に連通して流動体が流動する第1バルブ流路と、第1バルブ用隔壁に対して内室の周方向に離隔した位置にハウジングの内周面と軸体の外周面との間に軸体の径方向に沿って壁状に形成された第2バルブ用隔壁と、第2バルブ用隔壁の一部が切り欠かれて複数の個室のうちの第1バルブ流路に連通する個室とは異なる個室に連通して流動体が流動する第2バルブ流路とを有し、第1バルブ用隔壁と第2バルブ用隔壁との間の隔壁間領域には、同隔壁間領域の幅よりも狭い幅かつ同離隔領域における軸体の径方向の長さよりも短い長さに形成されて同隔壁間領域内にて周方向への変位が許容された状態でバルブ体が設けられており、ハウジング、ロータおよびバルブ体のうちの少なくとも1つには、同バルブ体をハウジングの内周面側および軸体の外周面側のうちの一方側に位置させて他方側に第3バルブ流路を形成させるバルブ位置規制体が設けられており、バルブ体は、第1バルブ流路および第2バルブ流路のうちの一方の流路を塞ぐことができる流路閉塞部と、第1バルブ流路および第2バルブ流路のうちの他方の流路と第3バルブ流路を連通させる第4バルブ流路とを備えていることにある。
このように構成した本発明の特徴によれば、ロータリダンパは、ハウジングの内周面上を摺動する可動ベーンに隔壁間領域が形成されるとともにこの隔壁間領域内にバルブ体が設けられてバルブ体が可動ベーンの一部としてハウジングに対して摺動しないため、バルブ体の構成を簡単にすることができるとともにメンテナンスを含む組み立て作業の負担を軽減することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、バルブ位置規制体は、バルブ体を軸体の外周面側に位置させて第3バルブ流路をハウジングの内周面側に形成させることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、バルブ位置規制体がバルブ体を軸体の外周面側に位置させて第3バルブ流路をハウジングの内周面側に形成させるため、隔壁間領域内おける流動体の流通路である第3バルブ流路を確保し易くできる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、隔壁間領域は、複数設けられており、バルブ体は、互いに異なる隔壁間領域ごとに設けられており、バルブ位置規制体は、互いに異なる隔壁間領域ごとのバルブ体を互いに一体的に連結していることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、バルブ位置規制体が互いに異なる隔壁間領域ごとのバルブ体を互いに一体的に連結しているため、バルブ体に関するメンテナンスを含む組み立て作業の負担を軽減することができる。
また、本発明の他の特徴は、前記ロータリダンパにおいて、隔壁間領域は、複数設けられており、バルブ体は、互いに異なる隔壁間領域ごとに設けられており、ロータおよび蓋体のうちの少なくとも一方は、互いに異なる隔壁間領域ごとのバルブ体間に延びる溝状に形成された連絡流路を有し、連絡流路が延びる少なくとも2つのバルブ体は、第4バルブ流路が連絡流路にそれぞれ連通していることにある。
このように構成した本発明の他の特徴によれば、ロータリダンパは、ロータおよび蓋体のうちの少なくとも一方に互いに異なる少なくとも2つのバルブ体間に延びる連絡流路が形成されてこの連絡流路に少なくとも2つのバルブ体における第4バルブ流路がそれぞれ連通しているため、この連絡流路によって連通する個室間で圧力差が生じることを抑制することができ精度よく安定的な減衰力を発生させることができる。
以下、本発明に係るロータリダンパの一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、ロータリダンパ100の全体構成の概略的に示す斜視図である。また、図2は、図1に示すロータリダンパ100を構成する部品を示す部品展開図である。また、図3は、図1に示すロータリダンパ100における蓋体124の図示を省略して内部構造を示す斜視図である。また、図4は、図3に示すロータリダンパ100正面図である。また、図5は、図4に示す5-5線から見たロータリダンパ100を蓋体124を含めて示す断面図である。また、図6は、図5に示す破線円6内の構成を拡大して示す部分拡大図である。また、図7は、図4に示す7-7線から見たロータリダンパ100を蓋体124を含めて示す断面図である。
なお、本明細書において参照する各図は、本発明の理解を容易にするために一部の構成要素を誇張して表わすなど模式的に表している部分がある。このため、各構成要素間の寸法や比率などは異なっていることがある。このロータリダンパ100は、四輪の自走式車両(自動車またはカートなど)のリクライニングシート、アームレスト、オットマン、グローブボックス、テールゲートまたはバックドアなど2つの部品が相対的に傾倒する機構における一方の部品に取り付けられて他方の部品の傾倒時に運動エネルギを減衰させる減衰装置である。
(ロータリダンパ100の構成)
ロータリダンパ100は、ハウジング101を備えている。ハウジング101は、ロータ120を回転自在に保持しつつロータリダンパ100の筐体を構成する部品であり、アルミニウム材、鉄材、亜鉛材、またはポリアミド樹脂などの各種樹脂材によって構成されている。具体的には、ハウジング101は、主として、ハウジング本体102と蓋体124とで構成されている。
ロータリダンパ100は、ハウジング101を備えている。ハウジング101は、ロータ120を回転自在に保持しつつロータリダンパ100の筐体を構成する部品であり、アルミニウム材、鉄材、亜鉛材、またはポリアミド樹脂などの各種樹脂材によって構成されている。具体的には、ハウジング101は、主として、ハウジング本体102と蓋体124とで構成されている。
ハウジング本体102は、後述するロータ120の可動ベーン122,123および流動体130をそれぞれ収容するとともにロータ120の軸体121の一方の端部を回転自在に支持する部品であり、筒体における一方端が大きく開口するとともに他方端が小さく開口する有底円筒状に形成されている。より具体的には、ハウジング本体102は、前記筒体における一方端で大きく開口する開口部102a側に円筒状の内室103が形成されるとともに、この内室103の底部に開口した状態でロータ支持部118が形成されている。
内室103は、ロータ120の可動ベーン122,123とともに流動体130を液密的に収容する空間であり、ハウジング本体102内に中央部に配置されたロータ120を介して互いに対向する2つの半円筒の空間で構成されている。これらの内室103内には、固定ベーン104,105がハウジング本体102と一体的にそれぞれ形成されている。
固定ベーン104,105は、図4に示すように、ロータ120とともに内室103内を仕切って個室R1~個室R4を形成する壁状の部分であり、ハウジング本体102の軸線方向に沿って内室内周面103aから内側に向かって凸状に張り出して形成されている。この場合、2つの固定ベーン104,105は、内室内周面103aにおける周方向上での互いに対向する位置に設けられている。これらの各固定ベーン104,105は、ロータ120側の端面にロータ摺動部104a,105aがそれぞれ形成されるとともに後述する蓋体124側の端面に第1バルブ用隔壁106,110および第2バルブ用隔壁107,111がそれぞれ形成されている。
ロータ摺動部104a,105aは、固定ベーン104,105がロータ120における軸体121の外周面上を摺動する部分であり、軸体121の軸方向に沿って軸体121の外周面に対向して延びて形成されている。この場合、ロータ摺動部104a,105aは、軸体121の凸状の円弧面に沿った凹状の円弧面に形成されている。
第1バルブ用隔壁106および第2バルブ用隔壁107は、固定ベーン104を介して互いに隣接する個室R1と個室R4との間で個室R4から個室R1にのみ流動体130を流通させる一方向弁を構成するための部分であり、固定ベーン104の長手方向の端面から壁状に起立してそれぞれ形成されている。より具体的には、第1バルブ用隔壁106および第2バルブ用隔壁107は、ハウジング本体102の内周面からロータ120の軸体121側に軸体121の径方向に延びて形成されている。この場合、第1バルブ用隔壁106は固定ベーン104の端面における個室R4側に形成されており、第2バルブ用隔壁107は、固定ベーン104の端面における個室R1側に形成されている。
これにより、固定ベーン104の長手方向の端面上には、第1バルブ用隔壁106と第2バルブ用隔壁107との間に凹状の隔壁間領域108が形成される。隔壁間領域108は、後述するバルブ体113を収容して流動体130の流通を規制するための部分である。
また、これらの第1バルブ用隔壁106および第2バルブ用隔壁107は、ロータ120の軸体121の外周面に達しない長さに形成されており、軸体121の外周部に設けられるバルブ位置規制体115との間に第1バルブ流路106aおよび第2バルブ流路107aをそれぞれ形成する。第1バルブ流路106aは、個室R4と隔壁間領域108内との間で流動体130を流動させるための流路である。また、第2バルブ流路107aは、個室R1と隔壁間領域108内との間で流動体130を流動させるための流路である。
第1バルブ用隔壁110および第2バルブ用隔壁111は、第1バルブ用隔壁106および第2バルブ用隔壁107と同様に、固定ベーン105を介して互いに隣接する個室R2と個室R3との間で個室R2から個室R3にのみ流動体130を流通させる一方向弁を構成するための部分であり、固定ベーン105の長手方向の端面から壁状に起立してそれぞれ形成されている。より具体的には、第1バルブ用隔壁110および第2バルブ用隔壁111は、ハウジング本体102の内周面からロータ120の軸体121側に延びて形成されている。この場合、第1バルブ用隔壁110は固定ベーン105の端面における個室R2側に形成されており、第2バルブ用隔壁111は、固定ベーン105の端面における個室R3側に形成されている。
これにより、固定ベーン105の長手方向の端面上には、第1バルブ用隔壁110と第2バルブ用隔壁111との間に隔壁間領域112が形成される。隔壁間領域112は、バルブ体114を収容して流動体130の流通を規制するための部分であり、軸体121の径方向に延びて形成されている。
また、これらの第1バルブ用隔壁110および第2バルブ用隔壁111は、ロータ120の軸体121の外周面に達しない長さに形成されており、軸体121の外周部に設けられるバルブ位置規制体115との間に第1バルブ流路110aおよび第2バルブ流路111aをそれぞれ形成する。第1バルブ流路110aは、個室R2と隔壁間領域112内との間で流動体130を流動させるための流路である。また、第2バルブ流路111aは、個室R3と隔壁間領域112内との間で流動体130を流動させるための流路である。
バルブ体113は、固定ベーン104を介して互いに隣接する個室R1と個室R4との間で個室R4から個室R1にのみ流動体130を流通させる一方向弁を構成するための部品であり、ポリアミド樹脂などの樹脂材料またはアルミニウム材などの金属材料を小片状に形成して構成されている。より具体的には、バルブ体113は、第1バルブ用隔壁106および第2バルブ用隔壁107にそれぞれ平行な平面、隔壁間領域108内のハウジング本体102の内周面と平行な平面および軸体121の外周面と平行な平面をそれぞれ有した片状に形成されている。
この場合、バルブ体113は、隔壁間領域108の周方向の幅よりも狭い幅でかつ隔壁間領域108の径方向の長さよりも短い長さの片状に形成されている。ここで、隔壁間領域108の径方向の長さは、第1バルブ流路106aおよび第2バルブ流路107aの各開口部分を含めての長さである。また、バルブ体113の厚さは、第1バルブ用隔壁106および第2バルブ用隔壁107の高さと同じ厚さに形成されている。そして、このバルブ体113には、流路閉塞部113aおよび第4バルブ流路113bがそれぞれ形成されている。
流路閉塞部113aは、第1バルブ流路106aを塞ぐための部分であり、第1バルブ流路106aおよび第1バルブ用隔壁106にそれぞれ対向する位置で軸体121の径方向に沿って延びる壁状に形成されている。第4バルブ流路113bは、第2バルブ流路107a、後述する第3バルブ流路116および後述する連絡流路125との間で流動体130を流通させるための部分であり、第2バルブ流路107aおよび第2バルブ用隔壁107にそれぞれ対向する位置で軸体121の径方向に沿って延びる壁状に形成されている。この場合、第4バルブ流路113bは、流路閉塞部113aよりも厚さが薄い凹状に切り欠かれて形成されている。
バルブ体114は、バルブ体113と同様に、固定ベーン105を介して互いに隣接する個室R2と個室R3との間で個室R2から個室R3にのみ流動体130を流通させる一方向弁を構成するための部品であり、ポリアミド樹脂などの樹脂材料またはアルミニウム材などの金属材料を小片状に形成して構成されている。より具体的には、バルブ体114は、第1バルブ用隔壁110および第2バルブ用隔壁111にそれぞれ平行な平面、隔壁間領域112内のハウジング本体102の内周面と平行な平面および軸体121の外周面と平行な平面をそれぞれ有した片状に形成されている。
この場合、バルブ体114は、隔壁間領域112の周方向の幅よりも狭い幅でかつ隔壁間領域112の径方向の長さよりも短い長さの片状に形成されている。ここで、隔壁間領域112の径方向の長さは、第1バルブ流路110aおよび第2バルブ流路111aの各開口部分を含めての長さである。また、バルブ体114の厚さは、第1バルブ用隔壁110および第2バルブ用隔壁111の高さと同じ厚さに形成されている。そして、このバルブ体114には、流路閉塞部114aおよび第4バルブ流路114bがそれぞれ形成されている。
流路閉塞部114aは、第1バルブ流路110aを塞ぐための部分であり、第1バルブ流路110aに対向する位置で軸体121の径方向に沿って延びる壁状に形成されている。第4バルブ流路114bは、第2バルブ流路111a、第3バルブ流路117および連絡流路125との間で流動体130を流通させるための部分であり、第2バルブ流路111aおよび第2バルブ用隔壁111にそれぞれ対向する位置で軸体121の径方向に沿って延びる壁状に形成されている。この場合、第4バルブ流路114bは、流路閉塞部114aよりも厚さが薄い凹状に切り欠かれて形成されている。
これらのバルブ体113とバルブ体114とは、バルブ位置規制体115によって互いに連結されている。バルブ位置規制体115は、図8に示すように、バルブ体113とバルブ体114とを一体的に連結して軸体121の外周面に嵌合させることでバルブ体113およびバルブ体114を軸体121側に位置させる部品であり、バルブ体113およびバルブ体114と同じ材料でリング状に形成されている。すなわち、バルブ位置規制体115は、ロータ120の軸体121の外周面に嵌合する円環状に形成されている。
これにより、隔壁間領域108,112内においては、ハウジング本体102の内周面とバルブ体113およびバルブ体114との各間の領域に第3バルブ流路116,117がそれぞれ形成される。また、バルブ位置規制体115は、連絡流路125を塞ぐ部品であり、連絡流路125を塞ぐことができる幅に形成されている。このバルブ位置規制体115は、バルブ体113およびバルブ体114とそれぞれ同一の樹脂材によって一体的に成形されている。
そして、このバルブ位置規制体115によって互いに一体的に繋がった状態のバルブ体113,114は、ロータリダンパ100の製造時またはメンテンナス時においては、隔壁間領域108,112内に対してバルブ体113とバルブ体114とを同時に配置または同時に撤去することができる。
ロータ支持部118は、ロータ120の軸体121における一方の端部を回転自在な状態で支持する円筒状の部分である。このロータ支持部118は、Oリングからなるシール材118aを介してロータ120の軸体121を液密的に支持している。また、ハウジング本体102の外周部には、ロータリダンパ100の取り付け対象となる2つの部品(図示せず)のうちの一方の部品に取り付けるための取付片119が径方向外側に張り出した状態で形成されている。
ロータ120は、ハウジング101の内室103内に配置されて内室103内を4つの空間である個室R1、個室R2、個室R3および個室R4にそれぞれ仕切るとともに、この内室103内で回動することによりこれらの個室R1、個室R2、個室R3および個室R4の各個室の容積をそれぞれ増減させるための部品であり、主として、軸体121と可動ベーン122,123とで構成されている。
軸体121は、可動ベーン122,123を支持する円筒状の部分であり、アルミニウム材、鉄材、亜鉛材、またはポリアミド樹脂などの各種樹脂材によって構成されている。この場合、軸体121の外周部分における蓋体124側には、前記バルブ位置規制体115が嵌合している。また、軸体121の内周部分は、ロータリダンパ100が取り付けられる2つの部品間のうちの他方の部品に接続するための部分であり、本実施形態においては断面形状が円形に形成された部分と六角形状に形成された部分とで構成されている。この軸体121は、ハウジング本体102のロータ支持部118および蓋体124のロータ支持部124aによって回転自在に支持されている。
可動ベーン122,123は、内室103内を複数の空間に仕切りつつこれらの各空間の容積を液密的にそれぞれ増減させるための部品であり、軸体121(内室103)の径方向に延びる板状体によってそれぞれ構成されている。この場合、これら2つの可動ベーン122,123は、軸体121を介して互いに反対方向(換言すれば仮想の同一平面上)に延びて形成されている。
また、これらの2つの可動ベーン122,123は、外周端面であるハウジング摺動部122a,123aが内室103における凹状の内室内周面103aに対応する凸状の曲面に形成されており、この内室内周面103aに対して摺動する。この場合、本実施形態においては、ハウジング摺動部122a,123aと内室内周面103aとの間には僅かに隙間が形成されており、可動ベーン122,123の摺動時に流動体130が僅かに流通するように構成されている。また、可動ベーン122,123における蓋体124側の端面には、径方向内側部分にバルブ位置規制体115が嵌合する規制体溝122b,123bがそれぞれ形成されている。
蓋体124は、ハウジング本体102に形成されている内室103を液密的に塞ぐとともにロータ120を回転自在な状態で支持するための部品であり、アルミニウム材、鉄材、亜鉛材、またはポリアミド樹脂などの各種樹脂材を平板リング状に形成して構成されている。この蓋体124は、ロータ120の軸体121を回転自在に支持する貫通孔状のロータ支持部124aが形成されているとともに、蓋体124の内側面に連絡流路125が形成されている。
連絡流路125は、内室103内に収容される流動体130のバイパスの流通路を構成する部分であり、蓋体124の内側面の一部に周方向に沿って延びる円環状に形成されている。本実施形態においては、連絡流路125は、断面形状が略L字状に切り欠かれた形状に形成されている。
この蓋体124は、ハウジング本体102の開口部102aを内側に屈曲させるカシメ加工によって同開口部102aに取り付けられている。この場合、蓋体124は、内側面における内縁部と外縁部とにそれぞれOリングからなるシール材126a,126bが配置されており、内室103を液密的に塞いでいる。
流動体130は、内室103を回動する可動ベーン122,123に対して抵抗を付与することによりロータリダンパ100にダンパー機能を作用させるための物質であり、内室103内に満たされている。この流動体130は、ロータリダンパ100の仕様に応じた粘性を有する流動性を有する液状、ジェル状または半固体状の物質で構成されている。この場合、流動体130の粘度は、ロータリダンパ100の仕様に応じて適宜選定される。本実施形態においては、流動体130は、油、例えば、鉱物油またはシリコーンオイルなどによって構成されている。なお、図4および図5においては、流動体130を破線円で囲んだハッチング領域でのみ示している。
(ロータリダンパ100の作動)
次に、このように構成されたロータリダンパ100の作動について説明する。このロータリダンパ100は、自走式車両における2つの部品が相対的に傾倒する機構、例えば、リクライニングシートにおけるシートバック(背もたれ)がシートクッション(座面)上に倒れる際に減衰力を発生させる。
次に、このように構成されたロータリダンパ100の作動について説明する。このロータリダンパ100は、自走式車両における2つの部品が相対的に傾倒する機構、例えば、リクライニングシートにおけるシートバック(背もたれ)がシートクッション(座面)上に倒れる際に減衰力を発生させる。
具体的には、ロータリダンパ100は、図9に示すように、シートバックがシートクッション上に傾倒した状態から起き上がる場合にはロータ120が図示時計回りに回動する(図示破線矢印参照)。すなわち、ロータリダンパ100は、可動ベーン122が固定ベーン105に向かって回動するとともに可動ベーン123が固定ベーン104に向かって回動する。なお、図9においては、固定ベーン104側のみ示している。
この場合、内室103内においては、隔壁間領域108内に個室R4から流動体130が流入する(図示実線矢印参照)とともに隔壁間領域112内に個室R2から流動体130が第1バルブ流路106a,110aをそれぞれ介して流入する。これにより、隔壁間領域108,112内においては、バルブ体113およびバルブ体114が一体的に軸体121を回動中心として第2バルブ用隔壁107,111側(図示時計回り)にそれぞれ回動して第2バルブ用隔壁107,111に密着する。この場合、バルブ体113,114は、第2バルブ用隔壁107,111にそれぞれ密着する第4バルブ流路113b,114bが第2バルブ流路107a,111aを一部しか塞がず他の一部の開口状態を維持する形状に形成されているため、第2バルブ流路107a,111aの開口状態を維持させる。
これにより、内室103内においては、個室R4内の流動体130が第1バルブ流路106a,第3バルブ流路116、第4バルブ流路113bおよび第2バルブ流路107aを介して個室R1に流動するとともに、個室R2内の流動体130が第1バルブ流路110a、第3バルブ流路117、第4バルブ流路114bおよび第2バルブ流路111aを介して個室R3に流動する。
また、この場合、隔壁間領域108と隔壁間領域112とは、連絡流路125を介して連通しているため、個室R1~個室R4の各個室間の圧力はない。これらにより、ロータリダンパ100は、後述する図示反時計回り時の減衰力に比べて小さい減衰力を発生させながらロータ120が図示時計回りに回動する。
一方、ロータリダンパ100は、図10に示すように、シートバックが起立した状態からシートクッション上に畳まれた状態に傾倒する場合にはロータ120が図示反時計回りに回動する(図示破線矢印参照)。すなわち、ロータリダンパ100は、可動ベーン122が固定ベーン104に向かって回動するとともに可動ベーン123が固定ベーン105に向かって回動する。なお、図10は、固定ベーン104側のみ示している。
この場合、内室103内においては、隔壁間領域108内に個室R1から流動体130が流入する(図示実線矢印参照)とともに隔壁間領域112内に個室R3から流動体130が第2バルブ流路107a,111aをそれぞれ介して流入する。これにより、隔壁間領域108,112内においては、バルブ体113およびバルブ体114が一体的に軸体121を回動中心として第1バルブ用隔壁106,110側(図示反時計回り)にそれぞれ回動して第1バルブ用隔壁106,110に密着する。この場合、バルブ体113,114は、第1バルブ用隔壁106,110にそれぞれ密着する流路閉塞部113a,114aが第1バルブ流路106a,110aを完全に塞ぐ。
これにより、隔壁間領域108,112は、個室R1と個室R4との間の流動体130の流通を遮断するとともに、個室R3と個室R2との間の流動体130の流通を遮断する。このため、個室R1内および個室R3内は、各個室内の流動体130が可動ベーン122,123のハウジング摺動部122a,123aと内室内周面103aとの間の僅かな隙間を介して個室R2および個室R4に流動するため、個室R2および個室R4に比べて高圧状態となる。
これらにより、ロータリダンパ100は、前記した図示反時計回り時の減衰力に比べて大きな減衰力を発生させながらロータ120が図示反時計回りに回動する。この場合、ロータリダンパ100は、隔壁間領域108と隔壁間領域112とが連絡流路125を介して連通しているため、高圧状態にある個室R1と個室R3との間で圧力差が生じることが抑えられるため、安定した減衰力を発生させることができる。
上記作動方法の説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、ロータリダンパ100は、ロータ120の軸体121の外周面が摺動する固定ベーン104,105に隔壁間領域108,112が形成されるとともにこれらの隔壁間領域108,112内にバルブ体113,114が設けられてバルブ体113,114が固定ベーン104,105の一部としてロータ120に対して摺動しないため、バルブ体113,114の構成を簡単にすることができるとともにメンテナンスを含む組み立て作業の負担を軽減することができる。
さらに、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。なお、各変形例の説明においては、上記実施形態と同様の部分については同じ符号を付して重複する説明は省略する。
例えば、上記実施形態においては、第1バルブ流路106a,110aは、第1バルブ用隔壁106,110における軸体121側の端部に形成した。すなわち、第1バルブ流路106a,110aは、第1バルブ用隔壁106,110と軸体121の外周面との間に形成した。しかし、第1バルブ流路106a,110aは、第1バルブ用隔壁106,110の任意の位置を切り欠いて形成すればよい。したがって、第1バルブ流路106a,110aは、第1バルブ用隔壁106,110の途中に形成してもよいし、内室内周面103a側に形成することもできる。
また、上記実施形態においては、第2バルブ流路107a,111aは、第2バルブ用隔壁107,111における軸体121側の端部に形成した。すなわち、第2バルブ流路107a,111aは、第2バルブ用隔壁107,111と軸体121の外周面との間に形成した。しかし、第2バルブ流路107a,111aは、第2バルブ用隔壁107,111の任意の位置を切り欠いて形成すればよい。したがって、第2バルブ流路107a,111aは、第2バルブ用隔壁107,111の途中に形成してもよいし、内室内周面103a側に形成することもできる。
また、上記実施形態においては、バルブ位置規制体115は、軸体121に嵌合するリング状に形成されることでバルブ体113,114を隔壁間領域108,112内における軸体121側に位置させるように構成した。しかし、バルブ位置規制体115は、バルブ体113,114をハウジング本体102の内周面側および軸体121の外周面側のうちの一方に位置させて他方側に第3バルブ流路116,117を形成させるように構成されていればよい。
したがって、例えば、バルブ位置規制体115は、隔壁間領域108,112内におけるハウジング本体102の内周面にバルブ体113,114がこの内周面側への変位を規制する凸状の突起で構成することもできる。この場合、バルブ位置規制体115を構成する突起は、第3バルブ流路116,117を確保できる大きさに形成されることは当然である。また、バルブ位置規制体115は、隔壁間領域108,112内における軸体121の外周面にバルブ体113,114がこの外周面側への変位を規制する凸状の突起で構成することもできる。この場合、第3バルブ流路116,117は、隔壁間領域108,112内における軸体121の外周面側に形成される。また、この突起状のバルブ位置規制体115は、バルブ体113,114におけるハウジング本体102の内周面に対向する部分、または軸体121の外周面に対向する部分に設けることもできる。
例えば、バルブ位置規制体115は、図11に示すように、バルブ体113におけるハウジング本体102の内周面に対向する部分、すなわち、バルブ体113における軸体121の径方向外側の外周部に形成されている。この場合、バルブ体113における軸体121側の端部は上記実施形態におけるリング状のバルブ位置規制体115は設けられておらず、軸体121の外周面上を摺動する。
また、上記実施形態においては、バルブ位置規制体115は、2つのバルブ体113とバルブ体114とを連結するように構成した。しかし、バルブ位置規制体115は、バルブ体が3つ以上存在する場合には、それらのバルブ体における少なくとも2つを連結することができるとともにすべてのバルブ体を連結することもできる。また、バルブ位置規制体115は、上記したようにバルブ体113およびバルブ体114ごとに設けることができる。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、2つずつの固定ベーン104および可動ベーン122,123ごとにそれぞれ隔壁間領域108,112およびバルブ体113,114を設けて構成した。しかし、ロータリダンパ100は、少なくとも1つずつの隔壁間領域およびバルブ体を備えて構成されていればよい。この場合、ロータリダンパ100は、2つ以上の固定ベーンおよび/または可動ベーンに対して固定ベーンおよび/または可動ベーンの数よりも少ない隔壁間領域およびバルブ体を備えて構成されていてもよい。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、蓋体124における内室103側の面に連絡流路125を形成するとともに、バルブ体113,114がこの連絡流路125に連通するように構成した。これにより、ロータリダンパ100は、連絡流路125によって連通する個室R1と個室R3との間で圧力差が生じることを抑制することができ精度よく安定的な減衰力を発生させることができる。この場合、連絡流路125は、蓋体124に代えてまたは加えて軸体121に形成することもできる。また、ロータリダンパ100は、図11に示すように、連絡流路125を省略して構成することもできる。
また、上記実施形態においては、バルブ体113,114は薄板状に形成した。しかし、バルブ体113,114の厚さは、各個室R1~R4間で流通させる流動体130の流量によって適宜決定されるものである。したがって、バルブ体113,114は、図12に示すように、軸体121の軸方向に板状に延びて形成することもできる。この場合、バルブ体113とバルブ体114とは、円筒状のバルブ位置規制体115によって互いに連結することができる。
また、上記実施形態においては、バルブ体113は、個室R4から個室R1に対して流動体130の流動を許容するとともに個室R1から個室R4に対して流動体130の流動を阻止する一方向弁として機能した。バルブ体114は、個室R2から個室R3に対して流動体130の流動を許容するとともに個室R3から個室R2に対して流動体130の流動を阻止する一方向弁として機能した。しかし、バルブ体113,114は、2つ個室間で互いに異なる流量の流動体130を流動させる双方向弁で構成することもできる。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、2つずつの隔壁間領域108,112およびバルブ体113,114を固定ベーン104,105に設けて構成した。しかし、ロータリダンパ100は、隔壁間領域108,112およびバルブ体113,114を可動ベーン122,123に設けて構成することもできる。
図12は、可動ベーン122に第1バルブ用隔壁106、第1バルブ流路106a、第2バルブ用隔壁107および第2バルブ流路107aを形成して隔壁間領域108を形成するとともに、この隔壁間領域108内にバルブ体113を配置したロータ120を示している。この場合、可動ベーン123についても可動ベーン122と同様に、第1バルブ用隔壁110、第1バルブ流路110a、第2バルブ用隔壁111および第2バルブ流路111aを形成して隔壁間領域112を形成するとともに、この隔壁間領域112内にバルブ体114を配置することができる。
これによれば、バルブ体113は、ロータ120の回転時に個室R1から個室R2に対して流動体130の流動を許容するとともに個室R2から個室R1に対して流動体130の流動を阻止する一方向弁として機能する。また、バルブ体114は、ロータ120の回転時に個室R3から個室R4に対して流動体130の流動を許容するとともに個室R4から個室R3に対して流動体130の流動を阻止する一方向弁として機能する。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、1つの内室103内を固定ベーン104,105および可動ベーン122,123によって4つの個室である個室R1、個室R2、個室R3および個室R4に仕切った。しかし、ロータリダンパ100は、少なくとも2つの個室を有して構成されていればよい。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、ハウジング101を固定側としロータ120を可動側とした。しかし、ロータリダンパ100におけるハウジング101に対するロータ120の回動は相対的なものである。したがって、ロータリダンパ100は、ハウジング101を可動側としロータ120を固定側とすることもできることは当然である。
また、上記実施形態においては、ロータリダンパ100は、リクライニングシート機構に取り付けた場合について説明した。しかし、ロータリダンパ100は、自走式車両における2つの部品が相対的に傾倒する機構、例えば、四輪の自走式車両のアームレスト、オットマン、グローブボックス、テールゲートまたはバックドアに取り付けて用いることができる。
R1~R4…個室、
100…ロータリダンパ、101…ハウジング、102…ハウジング本体、102a…開口部、103…内室、103a…内室内周面、104,105…固定ベーン、104a,105a…ロータ摺動部、106…第1バルブ用隔壁、106a…第1バルブ流路、107…第2バルブ用隔壁、107a…第2バルブ流路、108…隔壁間領域、
110…第1バルブ用隔壁、110a…第1バルブ流路、111…第2バルブ用隔壁、111a…第2バルブ流路、112…隔壁間領域、113…バルブ体、113a…流路閉塞部、113b…第4バルブ流路、114…バルブ体、114a…流路閉塞部、114b…第4バルブ流路、115…バルブ位置規制体、116,117…第3バルブ流路、118…ロータ支持部、118a…シール材、119…取付片、
120…ロータ、121…軸体、122,123…可動ベーン、122a,123a…ハウジング摺動部、122b,123b…規制体溝、124…蓋体、124a…ロータ支持部、125…連絡流路、126a,126b…シール材、
130…流動体。
100…ロータリダンパ、101…ハウジング、102…ハウジング本体、102a…開口部、103…内室、103a…内室内周面、104,105…固定ベーン、104a,105a…ロータ摺動部、106…第1バルブ用隔壁、106a…第1バルブ流路、107…第2バルブ用隔壁、107a…第2バルブ流路、108…隔壁間領域、
110…第1バルブ用隔壁、110a…第1バルブ流路、111…第2バルブ用隔壁、111a…第2バルブ流路、112…隔壁間領域、113…バルブ体、113a…流路閉塞部、113b…第4バルブ流路、114…バルブ体、114a…流路閉塞部、114b…第4バルブ流路、115…バルブ位置規制体、116,117…第3バルブ流路、118…ロータ支持部、118a…シール材、119…取付片、
120…ロータ、121…軸体、122,123…可動ベーン、122a,123a…ハウジング摺動部、122b,123b…規制体溝、124…蓋体、124a…ロータ支持部、125…連絡流路、126a,126b…シール材、
130…流動体。
Claims (5)
- 流動体を液密的に収容する円筒状の内室を有するとともに同内室内に径方向に沿う壁状に形成されて前記流動体の周方向の流動を妨げる固定ベーンを有したハウジングと、
軸体の外周部に前記内室内を仕切りつつ前記流動体を前記固定ベーン側に押しながら回動する可動ベーンを有したロータと、
前記ハウジングに設けられて前記内室を液密的に閉塞する蓋体とを備え、
前記内室内に前記固定ベーンおよび前記可動ベーンによって形成されるとともに前記可動ベーンの回転方向によって容積が増加または減少する複数の個室が形成されたロータリダンパにおいて、
前記固定ベーンは、
前記ハウジングから延びた先端部が前記軸体の外周面に摺動するロータ摺動部と、
前記ハウジングの内周面と前記軸体の外周面との間に前記軸体の径方向に沿って壁状に形成された第1バルブ用隔壁と、
前記第1バルブ用隔壁の一部が切り欠かれて前記複数の個室のうちの1つの個室に連通して前記流動体が流動する第1バルブ流路と、
前記第1バルブ用隔壁に対して前記内室の周方向に離隔した位置に前記ハウジングの内周面と前記軸体の外周面との間に前記軸体の径方向に沿って壁状に形成された第2バルブ用隔壁と、
前記第2バルブ用隔壁の一部が切り欠かれて前記複数の個室のうちの前記第1バルブ流路に連通する個室とは異なる個室に連通して前記流動体が流動する第2バルブ流路とを有し、
前記第1バルブ用隔壁と前記第2バルブ用隔壁との間の隔壁間領域には、
同隔壁間領域の幅よりも狭い幅かつ同離隔領域における前記軸体の径方向の長さよりも短い長さに形成されて同隔壁間領域内にて前記周方向への変位が許容された状態でバルブ体が設けられており、
前記ハウジング、前記ロータおよび前記バルブ体のうちの少なくとも1つには、
同バルブ体を前記ハウジングの内周面側および前記軸体の外周面側のうちの一方側に位置させて他方側に第3バルブ流路を形成させるバルブ位置規制体が設けられており、
前記バルブ体は、
前記第1バルブ流路および前記第2バルブ流路のうちの一方の流路を塞ぐことができる流路閉塞部と、
前記第1バルブ流路および前記第2バルブ流路のうちの他方の流路と前記第3バルブ流路を連通させる第4バルブ流路とを備えていることを特徴とするロータリダンパ。 - 流動体を液密的に収容する円筒状の内室を有するとともに同内室内に径方向に沿う壁状に形成されて前記流動体の周方向の流動を妨げる固定ベーンを有したハウジングと、
軸体の外周部に前記内室内を仕切りつつ前記流動体を前記固定ベーン側に押しながら回動する可動ベーンを有したロータと、
前記ハウジングに設けられて前記内室を液密的に閉塞する蓋体とを備え、
前記内室内に前記固定ベーンおよび前記可動ベーンによって形成されるとともに前記可動ベーンの回転方向によって容積が増加または減少する複数の個室が形成されたロータリダンパにおいて、
前記可動ベーンは、
前記軸体から延びた先端部が前記ハウジングの内周面に摺動するハウジング摺動部と、
前記ハウジングの内周面と前記軸体の外周面との間に前記軸体の径方向に沿って壁状に形成された第1バルブ用隔壁と、
前記第1バルブ用隔壁の一部が切り欠かれて前記複数の個室のうちの1つの個室に連通して前記流動体が流動する第1バルブ流路と、
前記第1バルブ用隔壁に対して前記内室の周方向に離隔した位置に前記ハウジングの内周面と前記軸体の外周面との間に前記軸体の径方向に沿って壁状に形成された第2バルブ用隔壁と、
前記第2バルブ用隔壁の一部が切り欠かれて前記複数の個室のうちの前記第1バルブ流路に連通する個室とは異なる個室に連通して前記流動体が流動する第2バルブ流路とを有し、
前記第1バルブ用隔壁と前記第2バルブ用隔壁との間の隔壁間領域には、
同隔壁間領域の幅よりも狭い幅かつ同離隔領域における前記軸体の径方向の長さよりも短い長さに形成されて同隔壁間領域内にて前記周方向への変位が許容された状態でバルブ体が設けられており、
前記ハウジング、前記ロータおよび前記バルブ体のうちの少なくとも1つには、
同バルブ体を前記ハウジングの内周面側および前記軸体の外周面側のうちの一方側に位置させて他方側に第3バルブ流路を形成させるバルブ位置規制体が設けられており、
前記バルブ体は、
前記第1バルブ流路および前記第2バルブ流路のうちの一方の流路を塞ぐことができる流路閉塞部と、
前記第1バルブ流路および前記第2バルブ流路のうちの他方の流路と前記第3バルブ流路を連通させる第4バルブ流路とを備えていることを特徴とするロータリダンパ。 - 請求項1または請求項2に記載したロータリダンパにおいて、
前記バルブ位置規制体は、
前記バルブ体を前記軸体の外周面側に位置させて前記第3バルブ流路を前記ハウジングの内周面側に形成させることを特徴とするロータリダンパ。 - 請求項3に記載したロータリダンパにおいて、
前記隔壁間領域は、複数設けられており、
前記バルブ体は、互いに異なる前記隔壁間領域ごとに設けられており、
前記バルブ位置規制体は、
互いに異なる前記隔壁間領域ごとの前記バルブ体を互いに一体的に連結していることを特徴とするロータリダンパ。 - 請求項1ないし請求項4のうちのいずれか1つに記載したロータリダンパにおいて、
前記隔壁間領域は、複数設けられており、
前記バルブ体は、互いに異なる前記隔壁間領域ごとに設けられており、
前記ロータおよび前記蓋体のうちの少なくとも一方は、
互いに異なる前記隔壁間領域ごとの前記バルブ体間に延びる溝状に形成された連絡流路を有し、
前記連絡流路が延びる少なくとも2つの前記バルブ体は、
前記第4バルブ流路が前記連絡流路にそれぞれ連通していることを特徴とするロータリダンパ。
Priority Applications (2)
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